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特許7334908シューズ及びシューズのセンサの交換方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】シューズ及びシューズのセンサの交換方法
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/14 20060101AFI20230822BHJP
【FI】
A43B13/14 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020129296
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2021023810
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】P 2019142216
(32)【優先日】2019-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000310
【氏名又は名称】株式会社アシックス
(73)【特許権者】
【識別番号】503061485
【氏名又は名称】株式会社テック技販
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】仲谷 政剛
(72)【発明者】
【氏名】兼松 慧
(72)【発明者】
【氏名】纐纈 和美
(72)【発明者】
【氏名】土屋 陽太郎
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-239622(JP,A)
【文献】特開2015-055510(JP,A)
【文献】特開2013-059357(JP,A)
【文献】特表2014-505574(JP,A)
【文献】実開昭63-181301(JP,U)
【文献】実公昭53-030308(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 13/00-13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接地面を有し、接地面に開口部が形成されたソールと、
前記開口部内に配置され、前記接地面側に向いた検知面を有するセンサと、を備え、
前記検知面は、前記接地面から突出しており、かつ、樹脂又はゴムで覆われており
前記ソールの前記接地面とは反対側の上面に配置されるプレート部材と、
前記ソールに接合されて足の甲を覆うアッパーと、をさらに備え、
前記プレート部材は、その接地面側に前記センサを配置可能であり、前記アッパーの履き口を通して取り出し可能である、シューズ。
【請求項2】
前記プレート部材は、前記センサが前記ソールの前記開口部を形成する面と接触しないように前記センサを位置決めする位置決め構造を備える、請求項に記載のシューズ。
【請求項3】
前記プレート部材は前記ソールよりも硬質である、請求項1又は2に記載のシューズ。
【請求項4】
前記ソールには、前記上面に前記プレート部材を嵌めるための凹部が形成され、
前記プレート部材は、前記凹部によって前記ソールに対して定位置に保持される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項5】
前記プレート部材は把持部を備え、
前記把持部が引っ張られることで前記プレート部材を取り出し可能である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項6】
前記プレート部材の上に配置される中敷を備え
前記アッパーの履き口を通して前記中敷が取り出された後、前記アッパーの履き口を通して前記プレート部材が取り出し可能である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項7】
前記ソールは、後足部に前記センサの補機を収容する収容部が形成され、
前記収容部は、前記ソールの上面に向けて開口しており、
前記プレート部材は、その接地面側に前記補機を配置可能である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項8】
前記補機と前記センサを接続する接続構造を備え、前記接続構造は、前記ソールの上面を通る、請求項7に記載のシューズ。
【請求項9】
前記補機は、バッテリーを備え、前記ソールの内足側表面には前記バッテリーの給電コネクタが設けられている、請求項7又は8に記載のシューズ。
【請求項10】
前記センサは、3つ以上のセンサ素子を有する力覚センサを含む、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項11】
前記ソールの変位量を検出する慣性センサをさらに含む、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項12】
前記センサの前記検知面の角は、Cカット又はR加工されている、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項13】
前記開口部に嵌る寸法のスペーサをさらに備える、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項14】
前記センサは、着用者のMP関節に対応する位置を前後方向において跨ぐ領域に配置される、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のシューズ。
【請求項15】
接地面を有し、前足部の前記接地面に開口部が形成されたソールと、
開口部内に配置され、前記接地面側に向い検知面を有するセンサと、を備え、
前記検知面は、前記接地面から突出しており、かつ、樹脂又はゴムで覆われており、
前記ソールの前記接地面とは反対側の上面に配置され、その接地面側に前記センサを配置したプレート部材と、
前記ソールに接合されて足の甲を覆うアッパーと、をさらに備えるシューズを準備し、
前記プレート部材を前記アッパーの履き口を通して取り出し、
前記センサを取り外し、
前記プレート部材に別のセンサを配置し、
前記プレート部材を前記アッパーの履き口を通して配置し、
前記別のセンサを前記開口部内に位置決めする、シューズのセンサの交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシューズに関し、特にセンサ付きのシューズ及びシューズのセンサの交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定の用途において、シューズに圧力センサ等のセンサを設けて足の裏側にかかる圧力を計測する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実公昭53-030308号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、自動車の製造工程においてフットブレーキのブレーキ力を検査するとき、所定の圧力でフットブレーキを踏みこむ必要があり、踏み面に加わっている力が所定の圧力であるか正確に検知したいという要望がある。しかしながら、特許文献1のシューズは、靴本体の底部の傾斜面にセンサが取り付けられており、踏み面に加わる力を安定的に検知しにくく、また底部の変形などの影響を受けやすいという問題がある。さらに、発明者らは、踏み面に加える力を正確に検知できれば、例えば運送業界において、荷物の重量を計測するために搬送者が荷物を抱えただけで荷物の重量を正確に計測できるようになるということに思い至った。
【0005】
したがって本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、着用者が踏み面に加えている力の計測精度を向上できるシューズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、接地面を有し、接地面に開口部が形成されたソールと、開口部内に配置され、接地面側に向いた検知面を有するセンサと、を備え、検知面は、接地面から突出していることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、着用者が踏み面に加えている力をセンサによって適切に検出でき、計測制度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】足の骨格を示す上面図である。
図2】本発明の第1実施形態によるシューズの側断面図である。
図3】同シューズのソールの底面図である。
図4】同シューズのソールの上面図である。
図5】変形例によるシューズの側面図である。
図6】変形例によるシューズの側断面図である。
図7】シューズの更なる変形例を示す側断面図である。
図8】同シューズの断面図である。
図9図7のシューズの内部を示す。
図10】第2実施形態によるシューズの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
まず、本明細書で用いる用語の定義について説明する。本明細書では、方向を示す用語として、前後方向、幅方向、及び上下方向を用いることがあるが、これら方向を示す用語は、シューズを平らな面に置き、シューズを着用したときの着用者の視点から見た方向を示す。したがって、前方向はつま先側を意味し、後方向はかかと側を意味する。また、方向を示す用語として、内足側、及び外足側を用いることがあるが、内足側とは足の幅方向内側、即ち足の母指(第1指)側を意味し、外足側とは幅方向において内足側とは反対側を意味する。
【0010】
また、以下の説明では、シューズのソールについて言及することがある。ソールとは、ミッドソールのみ、又はアウトソールとミッドソールの両者を意味する。また、幾つかの例では、3次元直交座標を用いて方向を説明することがある。この場合、X軸は外足側から内足側に向けて延び、Y軸は踵側からつま先側に向けて延び、Z軸は底面側から上側に向けて延びる。
【0011】
また、実施形態によるシューズの説明を行う前に、実施形態によるシューズと関連することがある足の骨格について、図1を参照しながら説明を行う。
【0012】
図1は、足の骨格を示す上面図である。人体の足は、主に、楔状骨Ba、立方骨Bb、舟状骨Bc、距骨Bd、踵骨Be、中足骨Bf、趾骨Bgで構成される。足の関節には、MP関節Ja、リスフラン関節Jb、ショパール関節Jcが含まれる。ショパール関節Jcには、立方骨Bbと踵骨Beがなす踵立方関節Jc1と、舟状骨Bcと距骨Bdがなす距舟関節Jc2とが含まれる。本明細書での着用者の「前足部」は、MP関節Jaよりも前側の部分をいい、シューズの長さ比率で置き換えると、つま先側から測定してシューズの全長の0~約30%の部分をいう。また、「中足部」は、MP関節Jaからショパール関節Jcまでの部分をいい、同様に、つま先側から測定してシューズの全長の約30~80%の部分をいう。また、「後足部」は、ショパール関節Jcよりも後側の部分をいい、同様に、つま先側から測定してシューズの全長の約80~100%の部分をいう。また、図1において中心線Sは、シューズの中心線を示し、足幅方向中央部に沿って延びる。中心線Sは、人体の第三中足骨Bf3と踵骨Beの踵骨隆起内側突起Be1を通る直線上に位置する部位を想定している。図1では踵骨隆起内側突起Be1が位置すると想定される範囲を示す。シューズの全長における割合は目安であって、前足部、中足部、後足部の範囲を限定するものではない。
【0013】
図2はシューズの側断面図であり、図3はシューズのソールの底面図であり、図4はシューズのソールの上面図である。なお図2は、中心線Sに対応する位置で断面をとった図である。また図4では、明確化のために後述するプレート部材を省略してある。
【0014】
まず、シューズ1の基本的な構造について説明する。図2に示すように、シューズ1は、接地面を有するアウトソール2と、アウトソール2の上に配置されているミッドソール4と、足の甲を覆うアッパー6と、ミッドソール4の上面に配置された中敷8とを備える。また、ミッドソール4内には、センサ10、及びセンサの補機12が内蔵されている。
【0015】
アッパー6は、足の甲の上側を覆う形状を有している。アッパー6は、アッパー本体6aと、アッパー6の緊締手段(緊締構造)6bと、アッパー6の幅方向中央付近においてアッパー6の前後方向に延びるスリット6cとを備えている。また、アッパー6にはシュータン6dが取り付けられている。第1実施形態では、緊締手段6bとして、ハトメと、シューレースとの組み合わせによる構造を採用しているが、緊締手段としては面ファスナー等を用いてもよい。また、アッパー6は、スリット6cやシュータン6dを備えないモノソック構造としてもよい。
【0016】
アッパー本体6aは、例えばポリエステル、ポリウレタン等の合成繊維を編んだメッシュ素材、合成皮革、天然皮革によって形成され、足の甲を覆う形状を有している。スリット6cは、シューレースの締め具合によってアッパー本体6aの幅を調整するための緩衝部分である。スリット6cの幅方向両側には、複数のハトメ(緊締部)が設けられている。スリット6cからはシュータン6dが露出しており、シューレースを付けた際にシューレースが着用者の足の甲に接触しないようになっている。シューズ1を作業用途に用いる場合、アッパー本体6aの内部には、つま先部分を保護する保護カバーを備えていてもよい。
【0017】
アウトソール2は、例えば、ゴムやゴム発泡体、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、熱可塑性及び熱硬化性エラストマーからなる。アウトソール2は、複数の島状部分を所定のミッドソール4の底面の所定位置に貼り付けて形成されている。接地面は、複数の島状部分の底面によって形成されており、島状部分の間からミッドソール4の底面が露出している。アウトソール2及び接地面の形状は特に限定されるものではなく、アウトソール2を1枚の平らなシート状部材によって形成してもよい。この場合、シート状部材の底面が接地面を形成する。
【0018】
ミッドソール4は、衝撃を吸収する役割を果たし、例えば発泡EVA、発泡ウレタン、GEL、コルクのような衝撃を吸収する材料によって形成される。ミッドソール4は、足を上面視したときの投影形状を模した平面形状を有している。ミッドソール4の上面には、アッパー6が接合される。より具体的にはアッパー6は、ミッドソール4の形状に沿って接合されている。アッパー6をミッドソール4に接合する手段としては、アッパー6の基端部をミッドソール4に縫い付けたり、内底部を接着剤等の接合手段を用いて結合したりする方法がある。ミッドソール4の形状や厚さは、シューズ1の用途に応じて適宜設定できる。
【0019】
図2乃至図4に示すように、第1実施形態によるシューズのアウトソール2及びミッドソール4からなるソールは、接地面に開口部14が形成されている。開口部14は、XY断面において所定の略四角形状を有し、ミッドソール4のZ軸方向の全ての位置において同一の形状を有している。なお、上述したように、単に「ソール」という用語を用いた場合、ミッドソール4、又はアウトソール2とミッドソール4を一体にしたものを指す。したがって、アウトソール2が設けられているシューズでは、開口部14は、Z軸方向においてミッドソール4からアウトソール2にかけて形成されている。また、アウトソール2が設けられていないシューズでは、開口部14はZ軸方向においてミッドソール4だけに形成されている。
【0020】
開口部14は、ミッドソール4をZ軸方向にわたって横切って延びる側壁16によって定められている。開口部14は、センサ10が配置される空間であり、ミッドソール4の前足部に設けられていることが好ましい。より好ましくはセンサ10は、上面視したときに着用者のMP関節Jaに対応する位置を前後方向において跨ぐ領域に配置される。通常、人間が踏み面を踏み込む際には前足部の足底を使用する。したがって、この位置に力覚センサ10を配置すれば、使用者に無理な踏み込み動作を要求せず自然な動作で踏み込みを行える。側壁16はアウトソール2及びミッドソール4の一部であり、Z軸と平行に延び開口部14の開口面積はZ軸方向にわたって一定であることが好ましい。ただし、側壁16の下端(-Z側の端部)は、Cカット、又はR加工されていてもよい。図3に示すように、XY平面における開口部14の寸法はセンサ10のXY平面における寸法よりも僅かに大きく、開口部14内にセンサを配置したときにセンサ10が側壁16に触れない。
【0021】
また、ミッドソール4にはセンサの補機12を収容する収容部19が形成されている。収容部19は、ミッドソール4の後足部、又は中足部の後から後足部にかけて形成されている。収容部19は、ミッドソール4の上面(+Z側の面)に向けて開口した空間によって形成される。収容部19を形成する方法としては、例えば足型を有する下層と、収容部19が形成される後足部付近の形状を有する上層との2層からなるミッドソールを準備する。上層に収容部19には、相当する形状の孔を形成し、これを孔が形成されていない下層の上に貼り付けることでミッドソール4の上面にのみ開口し下面には開口していない収容部19を形成できる。また、収容部19を形成する別の方法としてはミッドソール4をZ軸に沿って貫通する孔を形成し、孔の-Z方向の半分だけをEVA等で埋める方法がある。
【0022】
ミッドソール4の上面に配置された中敷8は、シューズ1の着用者の足裏が直接、ミッドソール4に形成された開口部14、収容部19、及びプレート部材18に触れないようにするためのカバーである。
【0023】
ミッドソール4と中敷8の間には、プレート部材18が配置されている。プレート部材18は、センサ10及び補機12を保持する。より具体的にはプレート部材18の接地面側の面(-Z側の面)の所定位置には、センサ10と補機12がそれぞれ取り付けられている。したがってセンサ10及び補機12はプレート部材18により一体にされており、プレート部材18を取り出すことによりセンサ10及び補機12をミッドソール4から取り出せる。プレート部材18は、センサ10および補機12を保持するため、ソールよりも硬質な材料で形成されているのが好ましい。プレート部材18は例えばポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、あるいは不織布に上記樹脂を含侵させたものなどを使用することができる。プレート部材18は、ミッドソール4の上面とほぼ同一の形状を有しXY平面においてミッドソール4の上面全体にわたって敷かれている。また、変形例として、図示は省略するがミッドソール4の上面にプレート部材18を嵌めるための所定深さの凹部を形成し、凹部によってプレート部材18を定位置に保持してもよい。
【0024】
プレート部材18には、センサ10を位置決めするための位置決め構造20が設けられている。位置決め構造20は、センサ10が開口部14を形成する側壁16に接触しないようにセンサ10をミッドソール4に対して位置決めする。センサ10をミッドソール4に対して位置決めする手段は、センサ10をプレート部材18に対して位置決めする構造、又はプレート部材18をミッドソール4に対して位置決めする構造の少なくとも何れかを含む。
【0025】
図示の例では位置決め構造20は、プレート部材18の底面(-Z側の面)に形成された、センサ10を囲い内部にセンサがぴったりと嵌る形状の周壁20Aである。周壁20Aはセンサ10がぴったりと嵌る内側形状を有し、かつ開口部14にぴったりと嵌る外側形状を有する。周壁20Aの内部にセンサ10を嵌めることでプレート部材18に対してセンサ10を位置決めできる。また、周壁20Aが開口部14に嵌るようにプレート部材18をミッドソール4に組み立てることでプレート部材18をミッドソール4に対して位置決めできる。周壁20Aは、必ずしも全周にわたって連続している必要はなく部分的に途切れているものであってもよい。また、プレート部材18に対するセンサ10の位置決め精度を更に向上させるためにビス20Bを用いてもよい。ビス20Bは、プレート部材18を貫通してセンサ10にねじ込まれる。他の例では、位置決め構造20としてプレート部材18の底面に凸部(図示せず)を形成してもよい。凸部は開口部14に嵌る形状を有し、凸部の-Z側の面にセンサ10を配置する。これによりミッドソール4に対してプレート部材18を位置決めできる。この場合、プレート部材18とセンサ10の位置決めはビス20Bを用いることができる。また、他の例ではプレート部材18の底面(-Z側の面)又は凸部の-Z側の面にセンサ10を位置決めするための枠を印刷してもよい。この場合、枠はセンサ10の外形に相当する形状を描き、センサ10を取り付ける位置を図示する。センサ10を取り付ける場合、接着剤等を用いてセンサ10を枠内に取り付ける。位置決め構造20を、センサ10の少なくとも前後(±Y方向)に設ければ、位置決め精度は向上する。この場合、少なくとも3点でセンサ10を位置決めするのが好ましい。なお、例えばセンサ10の+Y側に支柱形状の位置決め構造20を設け、センサ10の-Y側にX軸に沿って延びる壁状の位置決め構造20を設ければ2つの位置決め構造20でセンサ10を位置決めできる。
【0026】
また、プレート部材18に把持部を設けてもよい。把持部を設けることによりプレート部材18の取り出しを容易に行える。例えば把持部は、プレート部材18の-Y側端部に取り付けられたループ状のストラップである。プレート部材18を取り出すとき、使用者はストラップに指を引っ掛けて引っ張ればプレート部材18を容易に取り出せる。
【0027】
センサ10は、例えばシューズ1によってブレーキペダル等を踏んだときに、ブレーキペダルの踏み面に加える力を検出する。図示の例では、センサ10として力覚センサ10を用いている。
【0028】
力覚センサ10は、略直方体形状を有しており、その底面(-Z側の面)には複数のセンサ素子が配置され、底面が検知面22を構成する。力覚センサの底面を例えばアウトソール2と同じ樹脂又はゴムで覆い、力覚センサの底面が直接、踏み面に接触しないようにしてもよい。この場合、アウトソールの硬度はHA50~80程度、より好ましくはHA60~70程度であるのが好ましい。力覚センサ10は、少なくとも3つ、又はそれ以上のセンサ素子を有していることが好ましく、少なくとも3つのセンサ素子は検知面22上に分散して配置されている。少なくとも3つのセンサ素子を用いることにより、踏み面に加えられた圧力の中心を特定でき力の検知精度を高められる。また、力覚センサ10の上面(+Z側の面)はプレート部材18の底面に、例えばビス止め等により固定されている。力覚センサ10の上面と位置決め構造20とが互いにする係合構造を採用して両者を固定してもよいし、接着等により固定してもよい。
【0029】
力覚センサ10の検知面22は、側面視したときにXY平面と平行に、かつアウトソール2の接地面より僅かに-Z側に突出していることが好ましい。このような構成により、接地面の強度や形状に関わらず、踏み面に加えられた力をより確実に検出できる。また、検知面22がゴム等で覆われている場合には、踏み面に加えられた力はゴムを通して検知面22に伝達されるため、ゴムの底面(-Z側の面)を実質的に検知面とみなし、少なくともゴムの底面だけが接地面より-Z側に突出していればよい。
【0030】
製造上又はデザイン上の理由によりミッドソール4の底面(-Z側の面)が平坦でない場合、ミッドソール4と力覚センサ10との間、又はミッドソール4とプレート部材18との間にインサートを挟んで力覚センサ10の平行な姿勢を維持してもよい。インサートは、平坦ではないミッドソール4の底面と相補的な形状の上面と、平坦な底面とを有しいればよい。力覚センサ10をインサートの底面に取り付けることで力覚センサ10をXY平面に対して平行な姿勢でシューズ1に取り付けられる。
【0031】
なお、力覚センサ10の検知面22をアウトソール2の接地面から-Z側に突出させることは必須ではなく、検知面22と接地面とを略面一にしてもよい。力覚センサ10の検知面22は、硬質な表面を有する。この場合、検知面22以外の周囲部分を検知面22よりも柔らかい材料で構成すれば、より検知精度が向上する。このような構成によっても力覚センサ10によって踏み面に加える力を検出できる。
【0032】
力覚センサ10の周面は、開口部14を形成する側壁16と対向するようにZ方向に沿って延びる。上述したように力覚センサ10の周面と、開口部14を形成する側壁16との間には隙間が設けられており、力覚センサ10は直接側壁16に接触しない。隙間は力覚センサ10の全周にわたって設けられていてもよいし、一部だけに設けられていてもよい。これにより力覚センサ10の周面を保護できると共に、側壁16から力覚センサ10に力が作用して検出結果に影響を及ぼすのを抑制できる。
【0033】
また、側壁16から力覚センサ10に力が作用するのを抑制するために、ミッドソール4の底面(-Z側の面)を線L(図2参照)に沿って傾斜させてもよい。線Lは、側壁16の下端(-Y側の端)からミッドソール4の外縁に向けて上向き(+Z方向)に傾斜している。ミッドソール4の底面を線Lに沿って傾斜させることで踏み込み時に傾斜した部分に加わる力が減少し、これによりミッドソール4のXY平面における変形量が減少する。図示の例では力覚センサ10よりも+Y側においてミッドソール4の底面を傾斜させているが、力覚センサ10のX軸に沿った方向においてミッドソール4の底面を傾斜させてもよい。力覚センサ10から±X側においてはミッドソール4の幅が狭いため、踏み込み時のミッドソール4の変形量が多くなる。したがって力覚センサ10から±X側においてミッドソール4の底面を傾斜させることで、ミッドソール4の側壁16が力覚センサ10に当たるのを好適に抑制できる。この場合、ミッドソール4の強度が不足するおそれがあるため、追加の補強プレート等を用いてミッドソール4の強度を補ってもよい。
【0034】
また、力覚センサ10の周面と検知面22とが交わるセンサ10の角24は、Cカットされ、又はR加工されていることが好ましい。平面視したときのセンサの角24をCカットして面取りし、又はR加工して円みを帯びた形状とすることにより、センサ10が開口部14を形成する側壁16に接触しにくくなる。断面視したときのセンサ10の角も、同様の形状としてもよい。また、特に検知面22がゴム等で覆われていない場合には、センサ10の角24を無くすことで歩行時にセンサ10の角24が路面の凹凸に引っかかるのを抑制できる。
【0035】
力覚センサ10に加えて、慣性センサを用いてもよい。慣性センサを用いることで、ミッドソール4(ソール)の移動量、及び移動方向を検出できる。力覚センサ10と慣性センサを併用することで、力覚センサ10の検出結果に基づいて踏力を測定し、さらに踏力と慣性センサの検出結果とを用いて踏み込み時のブレーキペダルの変位量を算出できる。
【0036】
収容部19に収容された補機12は、主機としてのセンサ10を駆動させるために必要な機器を含むものである。補機12としては、センサ10を駆動するためのバッテリーがある。また、補機12は検出結果を外部に送信するためのトランスミッターや、検出結果を記憶するメモリを含んでもよい。シューズ1は、バッテリーを外部電源と接続する給電コネクタ26を備えていてもよい。給電コネクタ26は、Y軸に沿って収容部19に隣接する位置でミッドソール4の内足側表面に露出している。補機12及び給電コネクタ26は、通常硬度が高いため歩行時にミッドソール4が変形しない位置、即ちミッドソール4の後足部又は中足部の後から後足部にかけて配置されることが好ましい。また給電コネクタ26は、歩行時の損傷を防ぐために、内足側に設けることが好ましい。
【0037】
力覚センサ10と補機12は、接続構造としてのケーブル28を用いて接続される。ケーブル28は、ミッドソール4の上面に設けられ、開口部14から収容部19に延びる溝30内に収容される。このようなケーブル28の配置により、ケーブル28の断線を抑制できる。
【0038】
このようなシューズ1により、着用者がブレーキペダルを踏んだときにブレーキペダルに加えられた力を検出できる。
【0039】
力覚センサ10は定期的なメンテナンスや較正が必要であり、また補機12が消耗品を含む場合がある。このような場合には、力覚センサ10及び補機12を交換する必要がある。力覚センサ10等の脱着を行う場合、使用者はまずアッパー6の履き口を通してアッパー6内の中敷8を取り出し、プレート部材18を露出させる。次いで使用者はアッパー6履き口を通してプレート部材18を取り出す。次いで使用者はプレート部材18の底面に取り付けられた力覚センサ10等を交換する。力覚センサ10を交換する場合、位置決め構造20を用いることにより力覚センサ10を適切に配置し、開口部14を形成する側壁16に接触しないようにできる。
【0040】
図5は、シューズの変形例を示す側面図である。図5に示す例では、アッパー6に補機12を収容する収容ポケット40が設けられている。収容ポケット40は、例えばアッパー本体6aのシュータン6d内に設けられており、メッシュ素材等の通気性の高い材料によって形成されている。補機12がバッテリー又は演算素子を含む場合バッテリーが発熱するが、収容ポケット40に補機を収容することにより熱を放出でき、着用者に熱が伝達されるのを抑制できる。収容ポケット40は、シュータン6dに限らず、アッパー本体6aのあらゆる位置に設けられる。また、補機12をミッドソール4ではなく、アッパー6に収容する場合、プレート部材18は前足部のみに設けられていてもよい。
【0041】
図6は、シューズの更なる変形例を示す側断面図である。シューズ1のセンサ10を使用しない場合、開口部14内にスペーサ42を配置し、センサ10を有さないシューズ1として着用してもよい。スペーサ42は、開口部14に嵌る形状を有し、適切に配置されたときにスペーサ42の底面がシューズの接地面と略面一になる高さを有する。例えば、ブレーキ検査で通常用いられる右足側のシューズは力覚センサ10を作動可能なシューズ1とし、左足側のシューズ1はプレート部材18、並びにプレート部材18に固定された力覚センサ10及び補機12を取り除いたシューズ1としてもよい。開口部14内にはスペーサ42に代えて他の任意の部材を固定してもよい。また、センサ10として、力覚センサに代えて、異なるセンサを開口部14内に固定してもよい。
【0042】
図7は、シューズの更なる変形例を示す側断面図であり、図8は、同シューズのXZ平面の断面図である。具体的には図8は、図7のAA断面における断面図である。この例では、補機12のうちバッテリー44のみがシューズの外部に配置され、補機12のバッテリー以外の要素(例えば演算素子)が収容部19内に収容される。バッテリー44は、第1ケーブル28aを介して力覚センサ10及び補機12と接続される。収容部19内に収容される補機12は、第2ケーブル28bを介して力覚センサ10と接続される。第2ケーブル28bは、上述の例と同様にミッドソール4に設けられた溝30を通って補機12と力覚センサ10とを接続する。
【0043】
第1ケーブル28aは、力覚センサ10の位置から中足部までは溝30内に配置される。溝30は、ミッドソール4に形成され、かつX軸に沿って溝30から内足側に延びる横溝30aに接続される。第1ケーブル28aは、中足部付近において溝30から出て、横溝30aに入り、アッパー6まで延びる。この例では、第1ケーブル28aは、アッパー6の内側に沿ってZ軸方向に延び、アッパー6とシュータン6dとの間を通ってシューズ1の内部から外部に向けて延びる。
【0044】
図9は、図7のシューズの内部を示す。より具体的には図9は、内足側の中足部におけるアッパー6の内側を示し、第1ケーブル28aがアッパー6の内部を通って延びる様子を示す。図9(A)に示すように、アッパー6の内側には、第1ケーブル28aを通すポケット46が縫い付けられている。ポケット46は、上端及び下端が開口しており、ポケット46とアッパー6との間に第1ケーブル28aを通せるよう構成される。ポケット46を設けることにより、第1ケーブル28aが直接、着用者の足に当たらないようにし、かつ第1ケーブル28aを決められた位置に保持できる。
【0045】
ポケット46の変形例として、図9(B)に示すように、アッパー6の内側に沿って前後方向に延びる複数のバンド48を設けてもよい。バンド48は、両端がアッパー6の内側に縫い付けられており、アッパー6の内側に対して第1ケーブル28aを押し当てる。このような構成によっても、第1ケーブル28aが直接、着用者の足に当たる面積を減らし、かつ第1ケーブル28aを決められた位置に保持できる。
【0046】
図示の例ではポケット46又はバンド48を内足側に設けることとしたが、外足側に設けてもよい。ただし、ポケット46又はバンド48を内足側の中足部付近に設けると、第1ケーブル28aが着用者の土踏まずに対応する部分付近でシューズ1内を通過するようになる。これにより、着用者がシューズ1を着用して歩行したりするときに、第1ケーブル28aに大きな荷重が加わるのを防止できる。また、図示の例ではポケット46をアッパー6に縫い付けることとしたが、ポケット46とアッパー6とを縫い付けずに別体としても良いし、筒状のポケット46の一部をアッパー6の内側に縫い付けてもよい。
【0047】
このような構成によりシューズ1の外にあるバッテリー44から力覚センサ10及び補機12に電力を供給できる。バッテリー44は、例えば着用者のズボンのポケット等の様々な場所に配置される。これにより、バッテリー44の交換がより容易になる。また、バッテリー44をシューズ1の外で携帯できるようにすることで着用者に熱が伝達されるのを防止できる。
【0048】
次に第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態によるシューズは、シューズ1と同一の構成を有する箇所があるため、当該箇所については詳細な説明を省略する。
【0049】
図10は、第2実施形態によるシューズの側断面図である。第2実施形態によるシューズ100では、力覚センサ102がソール(少なくともミッドソール104)に内蔵される。力覚センサ102の検知面106がソールに内蔵されるとは、シューズを側面視したときに力覚センサ102がソールの底面から突出していない状態をいう。したがって、シューズ100を底面視したときにアウトソールの隙間から力覚センサ102が視認できたとしても、力覚センサ102はソールに内蔵されているものとする。検知面106は、ミッドソール104の底面とほぼ同一の高さに設けられる。アウトソール108は、検知面106に対応する位置に開口を有しておらず平坦な接地面を有する。力覚センサ102の検知面106は、アウトソール108上に配置される。つまり、力覚センサ102は、シューズ100を底面視したときにアウトソール108の背面に隠れて視認できず、かつシューズ100を側面視したときにも力覚センサ102は視認できない。
【0050】
上述したように、力覚センサ102の表面は硬質であり(少なくともミッドソール104よりは硬質であり)、ミッドソール104が変形しても力覚センサ102は変形しない。したがって、着用者がブレーキペダルを踏んだとき、ミッドソール104及びアウトソール108のみが変形し、ブレーキペダルの踏み面に加わる力を力覚センサ102によって検知できる。
【0051】
第2実施形態によれば、着用者がブレーキペダルを踏んだときにブレーキペダルに加えられた力を検出できる。また、力覚センサ102をソールに内蔵させることにより、力覚センサ102が水に接触するのを防止できる。また、着用者が歩行する際に違和感無く歩けるようになる。
【0052】
上述の実施形態は例示であり、各構成は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0053】
上述の実施形態を一般化すると以下の態様が得られる。
【0054】
〔態様1〕
接地面を有し、接地面に開口部が形成されたソールと、
前記開口部内に配置され、接地面側に向いた検知面を有するセンサと、を備え、
前記検知面は、前記接地面から突出している、シューズ。
【0055】
このような構成によれば、高い精度で踏み面に加える力を検出できる。また、検知面に荷重をかけることで、例えば、搬送者が秤を使わずに荷物の重量を計測することが可能となる。
【0056】
〔態様2〕
前記センサの前記検知面は、樹脂又はゴムで覆われている、態様2に記載のシューズ。
【0057】
このような構成によれば、樹脂又はゴムによって検知面を保護できる。
【0058】
〔態様3〕
前記センサの検知面と直交する周面は、前記ソールの開口部を形成する面から離れている、態様1又は2に記載のシューズ。
【0059】
このような構成によれば、センサの周面を保護できる。また、ソールから検知面に力が加わって検知精度が低下するのを抑制できる。
【0060】
〔態様4〕
前記ソールは、前記接地面とは反対側の上面を備え、
前記シューズは、前記上面に配置され、その接地面側に前記センサを取り付けられるプレート部材を備える、態様1乃至3のいずれか1項に記載のシューズ。
【0061】
このような構成によれば、プレート部材を取り外すことでセンサをシューズから取り出せる。
【0062】
〔態様5〕
前記プレート部材の上に配置される中敷を備える、態様4に記載のシューズ。
【0063】
このような構成によれば、着用者の足裏に違和感を与えるのを抑制できる。
【0064】
〔態様6〕
前記プレート部材は、前記センサが前記ソールの開口部を形成する面と接触しないように前記センサを位置決めする位置決め構造を備える、態様4又は5に記載のシューズ。
【0065】
このような構成によれば、例えばセンサを交換して再位置決めするときに、センサの位置決めを容易にできる。
【0066】
〔態様7〕
前記ソールは、後足部に前記センサの補機を収容する収容部を備える、態様1乃至6の何れか1項に記載のシューズ。
【0067】
このような構成によれば、1つの靴にセンサと補機を一体に内蔵できる。
【0068】
〔態様8〕
前記収容部は、前記ソールに形成され、ソールの上面に向けて開口している、態様7に記載のシューズ。
【0069】
このような構成によれば、補機を接地面から遠ざけることができる。
【0070】
〔態様9〕
前記補機と前記センサを接続する接続構造を備え、前記接続構造は、前記ソールの上面を通る、態様7又は8に記載のシューズ。
【0071】
このような構成によれば、接続構造を接地面から離し、断線を抑制できる。
【0072】
〔態様10〕
前記補機は、バッテリーを備え、前記ソールの内足側表面には前記バッテリーの給電コネクタが設けられている、態様7乃至9のいずれか1項に記載のシューズ。
【0073】
この構成によれば、容易にバッテリーに給電できる。また、給電コネクタを内足側に設けることにより、衝突等により給電コネクタが損傷しにくくなる。
【0074】
〔態様11〕
足の甲を覆うアッパーを備え、前記アッパーは、補機を収容する収容ポケットを備える、態様1乃至10のいずれか1項に記載のシューズ。
【0075】
この構成によれば、補機が発熱したとしても放熱させ易くなる。
【0076】
〔態様12〕
前記センサは、3つ以上のセンサ素子を有する力覚センサを含む、態様1乃至11のいずれか1項に記載のシューズ。
【0077】
この構成によれば、検知面上で圧力中心を特定でき、検知精度を向上させられる。
【0078】
〔態様13〕
ソールの変位量を検出する慣性センサをさらに含む、態様1乃至12のいずれか1項に記載のシューズ。
【0079】
この構成によれば、ソールの変位量を検出でき、これにより例えばブレーキペダルの変位量を算出できる。
【0080】
〔態様13〕
前記センサの検知面の角は、Cカット又はR加工されている、態様1乃至12のいずれか1項に記載のシューズ。
【0081】
この構成によれば、検知面を大きくしてもソールとセンサが干渉しにくくなる。
【0082】
〔態様14〕
前記開口部に嵌る寸法のスペーサをさらに備える、態様1乃至13のいずれか1項に記載のシューズ。
【0083】
この構成によれば、センサを使用しないときにもシューズを通常のシューズとして使用できる。
【0084】
〔態様15〕
接地面を有し、前足部の接地面に開口部が形成されたソールと、
開口部内に配置され、接地面側に向いており硬質な表面を有する検知面を有するセンサと、を備える、シューズ。
【0085】
この構成によれば、前足部の接地面にセンサを配置することで、ソールの追従性を低下させることなく、踏み面に加える力を確実にセンサで検出できる。
【0086】
〔態様16〕
接地面及び反対側の上面を有し、前足部の接地面に開口部が形成されたソールと、
前記上面に配置され、開口部内に固定される任意の部材を位置決めするための位置決め構造を有する、ソールよりも硬質なプレート部材と、を備えるシューズ。
【0087】
このような構成によれば、高い精度で踏み面に加える力を検出できる。
【0088】
〔態様17〕
前記センサは、着用者のMP関節に対応する位置を前後方向において跨ぐ領域に配置される、態様16に記載のシューズ。
【0089】
このような構成によれば、着用者が無理な踏み込み動作をすることなく、踏み面に力を加えられる。
【0090】
〔態様18〕
前記検知面は、前記ソールに内蔵される、態様16又は17に記載のシューズ。
【0091】
このような構成によれば、着用者が歩行する際にセンサの地面への接触感を気にせず歩ける。
【0092】
〔態様19〕
前記検知面は、前記ソールにより覆われる、態様16乃至18のいずれか1項に記載のシューズ。
【0093】
このような構成によれば、センサに対して防水処理を施せる。
【0094】
〔態様20〕
接地面を有し、前足部の接地面に開口部が形成されたソールと、
開口部内に配置され、接地面側に向いており硬質な表面を有する検知面を有するセンサと、
センサが前記ソールと接触しないようにセンサを位置決めする位置決め構造とを備えるシューズを準備し、
前記センサを取り外し、
前記位置決め構造を用いて別のセンサを前記開口部内に位置決めする、シューズのセンサの交換方法。
【0095】
この構成によれば、センサを交換した際に、センサを適切に開口部内に位置決めできる。
【符号の説明】
【0096】
1 シューズ、 4 ソール、 6 アッパー、 8 中敷、 10 力覚センサ、 12 補機、 14 開口部、 18 プレート部材、 19 収容部、 20 位置決め構造、 22 検知面、 24 角、 26 給電コネクタ、 40 収容ポケット、 42 スペーサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10