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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】表示灯
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/00 20160101AFI20230822BHJP
【FI】
E01F9/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019184318
(22)【出願日】2019-10-07
(65)【公開番号】P2021059886
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】591040052
【氏名又は名称】株式会社キャットアイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中出 宏
(72)【発明者】
【氏名】谷本 享彗
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-322901(JP,A)
【文献】特開2000-319833(JP,A)
【文献】特開2006-100242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に向けて光を発光する光源と、
前記光源を覆い、前記光源からの前記光を透過させる透明部分を含む本体と、
前記本体内に設けられ、前記光源からの前記第1方向の前記光を前記透明部分に向かう第2方向に反射させる反射部とを備え、
前記反射部は、前記第1方向に沿って前記光源から離れるにつれて拡幅するテーパ部を含み、前記テーパ部は多段状の表面を含み、前記多段状の表面は、外側に位置する外面と、内側に位置する内面とを有し、
前記外面は、前記第1方向に対して斜めに傾斜する複数の外側傾斜面と、前記第1方向に対して略平行に延在する複数の透過面とを含み、前記複数の外側傾斜面と前記複数の透過面とが交互に並ぶように形成され、
前記内面は、前記第1方向に対して斜めに傾斜する複数の反射面と、前記第1方向に対して前記複数の反射面よりも小さな角度で斜めに傾斜する複数の内側傾斜面とを含み、前記複数の反射面と前記複数の内側傾斜面とが交互に並ぶように形成され、
前記光源から前記第1方向に沿って前記反射部に入射した前記光は前記複数の反射面において前記第2方向に反射され、前記複数の反射面と略同じ高さに位置する前記複数の透過面を透過した後、前記透明部分を透過する、表示灯。
【請求項2】
前記本体および前記テーパ部は、透明樹脂を一体成形することにより形成される、請求項1に記載の表示灯。
【請求項3】
前記テーパ部は、前記第2方向に直交する平面に関して対称な形状を有し、前記透明部分は、前記テーパ部に対して前記第2方向の両側に形成される、請求項1または請求項2に記載の表示灯。
【請求項4】
前記光源は、前記第1方向に前記光を発光するLEDを含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示灯。
【請求項5】
前記反射部に対して前記光源の反対側に設けられ、前記光源に電力を供給する太陽電池をさらに備えた、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の表示灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示灯に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDのような指向性の高い光源の光を所定の方向に反射させて視認性を確保する表示灯が従来から知られている。たとえば、実用新案登録第2579221号公報(特許文献1)においては、光源を覆う本体内に設けられ、光源から発光された光の進行方向を変化させ、相反する方向に向かう少なくとも2つの光束を発生させる光束発生手段を備えた表示灯が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第2579221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
視認性を確保しつつ、製造コストおよびランニングコストをさらに低減した表示灯が求められる。製造コストおよびランニングコストを低減するための方策として、光源に含まれる発光素子の数を少なくする、部品点数を低減する、反射面の表面処理(たとえばアルミ蒸着など)を簡素化ないし省略するなどが考えられる。表示灯の視認性を確保しながらこれらを実現することが課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示において、「表示灯」は、工事現場等において一時的に用いられる「工事灯」、および道路構造物等に恒久的に設置される「表示灯」を両方とも含む。本開示において、「表示灯」は、光源の点滅または点灯により危険場所等の情報を通行人に知らせるものである。
【0006】
本開示に係る表示灯は、第1方向に向けて光を発光する光源と、上記光源を覆い、上記光源からの光を透過させる透明部分を含む本体と、上記本体内に設けられ、上記光源からの上記第1方向の光を上記透明部分に向かう第2方向に反射させる反射部とを備える。
【0007】
1つの態様において、上記反射部は、上記第1方向に沿って上記光源から離れるにつれて拡幅するテーパ部を含み、上記テーパ部は複数の反射面を含む多段状の表面を有する。
【0008】
1つの態様において、上記本体および上記テーパ部は、透明樹脂を一体成形することにより形成される。
【0009】
1つの実施態様において、上記テーパ部は、上記第2方向に直交する平面に関して対称な形状を有し、上記透明部分は、上記テーパ部に対して上記第2方向の両側に形成される。
【0010】
1つの態様において、上記反射部は、上記第1方向に対して斜め方向に交差する第1反射面および第2反射面を含み、上記第2反射面は、上記第1方向に沿って上記第1反射面から離間している。
【0011】
1つの態様において、上記第2反射面は、上記第1方向に沿って上記第1反射面よりも上記光源から離れた位置にあり、かつ、上記第2方向に沿って上記第1反射面よりも上記光源の光軸から離れた位置にある。
【0012】
1つの態様において、上記光源は、上記第1方向に上記光を発光するLEDを含む。
1つの態様において、上記表示灯は、上記反射部に対して上記光源の反対側に設けられ、上記光源に電力を供給する太陽電池をさらに備える。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、表示灯の視認性を確保しながら、その製造コストおよびランニングコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】1つの実施態様に係る表示灯の上面図である。
図2図1におけるII-II断面図である。
図3図1におけるIII-III断面図である。
図4図1に示す表示灯の底面図である。
図5】1つの実施態様に係る表示灯に含まれる本体の斜視図である。
図6図5に示す本体の上面図である。
図7図6におけるA-A断面図(その1)である。
図8図6におけるA-A断面図(その2)である。
図9図7図8の断面図における反射部を拡大して示す図である。
図10図9に示す反射部の一部をさらに拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本開示の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0016】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本開示の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本開示にとって必ずしも必須のものではない。
【0017】
図1は、本実施態様に係る表示灯の上面図である。図2は、図1におけるII-II断面図であり、図3は、図1におけるIII-III断面図である。また、図4は、図1に示す表示灯の底面図である。
【0018】
図1図4に示すように、表示灯1は、支持部材100と、本体200と、蓋部材300と、太陽電池400と、光源500と、電源600と、固定部材700とを含む。
【0019】
本実施の形態に係る表示灯1は、典型的には工事現場等において一時的に用いられる工事灯であるが、道路構造物等に恒久的に設置される表示灯であってもよい。表示灯1は、光源500の点滅ないし点灯により危険場所等の情報を通行人に伝えるものである。
【0020】
一例として、支持部材100は樹脂からなる部材である。樹脂としては、たとえばABS樹脂を用いることができるが、必ずしもこれに限定されない。支持部材100は不透明な部材であってもよいし、透明な部材であってもよい。
【0021】
一例として、支持部材100は略円筒形状を有する。図2図3に示すように、支持部材100の中空部分に電源600を収納することができる。支持部材100の底部(本体200とは反対側の端部)には、突起110が設けられる。たとえば、路上に載置する三角コーンの頂部に設けたアダプタに支持部材100を嵌め込むことにより、表示灯1が三角コーンに取付られる。このとき、突起110は抜け止めとして機能し得る。表示灯1は三角コーン以外にも取付可能である。たとえば、固定金具を用いて支持部材100を工事用支柱に固定することができる。
【0022】
本体200は、反射部210と、透明部分220と、外嵌部分230とを含む。本体200は、光源500を覆う。一例として、本体200は、反射部210、透明部分220、および外嵌部分230が一体成形された樹脂部材である。樹脂としては、たとえばポリカーボネートを用いることができるが、必ずしもこれに限定されない。本体200は、複数の部材から構成してもよい。本体200の一部が不透明であってもよい。
【0023】
反射部210(テーパ部)は、表示灯1の軸方向である矢印DR1方向(第1方向)に沿って光源500から離れるにつれて(図1図3中の上側に向かうにつれて)拡幅するテーパ形状を有する。反射部210は、光源500からの矢印DR1方向の光を透明部分220に向かう矢印DR2方向(第2方向)に向けて反射させる。
【0024】
反射部210は、第1部分211と第2部分212とを含み、第1部分211と第2部分212とは、矢印DR2方向に直交する平面に関して対称な形状を有する。これにより、矢印DR2方向に沿って相反する二方向に向けて光源500の光を反射させることができる。第1部分211および第2部分212は、多段上の表面を有する。
【0025】
反射部210の形状は、図2図3に示す第1部分211および第2部分212からなる形状に限定されない。一例として、反射部210は、略逆円錐状(光源500から離れるにつれて半径が大きくなる円錐形状)に形成されてもよい。この場合、光源500からの光は全周方向(360°)に向けて反射される。反射部210は、略逆三角錐状(光源500から離れるつれて側辺間の距離が大きくなる三角錐形状)に形成されてもよい。この場合、光源500からの光は異なる三方向に向けて反射される。
【0026】
透明部分220は、矢印DR2方向に反射された光を透過させるように透明に形成される。透明部分220は、反射部210に対して矢印DR2方向の両側に形成される。すなわち、透明部分220は、反射部210の第1部分211に対向する第1部分221と、反射部210の第2部分212に対向する第2部分222とを含む。透明部分220は、反射部210から出射された矢印DR2方向の光を透過させ、表示灯1の外部に出射させる。これが通行者から視認可能な光となる。
【0027】
外嵌部分230は、略円筒状に形成される。外嵌部分230は、支持部材100の上部(光源500側の端部)に外嵌される。これにより、本体200が支持部材100に取付けられ、光源500が本体200内に収納される。
【0028】
蓋部材300は、本体200の上部(支持部材100とは反対側の端部)の開口を塞ぐように設けられる。蓋部材300は、接着や嵌合などの方法により本体200に固定される。一例として、蓋部材300はたとえばポリカーボネートなどの透明樹脂からなる透明部材であるが、これには限定されない。蓋部材300を透明部材とすることで、蓋部材300の直下に位置する太陽電池400による発電が可能となる。
【0029】
太陽電池400は、本体200内に収納される。太陽電池400により発電された電力は、光源500を発光させる電力として利用可能である。太陽電池400は、光源500からみて矢印DR1方向に位置する。
【0030】
光源500から矢印DR1方向に発光された光は、太陽電池400の裏面400Aに達する。太陽電池400の裏面400Aを、光源500からの光を反射可能に形成する(たとえば白色に形成する)ことにより、光源500から反射部210に直接入射する光に加えて、裏面400Aに達して反射された光も反射部210に入射させ、最終的には矢印DR2方向に向けて出射させることができる。この結果、表示灯1全体として発光効率が向上し、通行者からの視認性が向上し得る。
【0031】
光源500は、反射部210の第1部分211と第2部分212との境界の直下に位置する。光源500は、2つのLED510,520(発光素子)を含むが、発光素子の数は必ずしも2つに限定されず、単数であってもよいし、3つ以上であってもよい。LED以外の発光素子が用いられてもよい。発光素子としてLED510,520を用いることで、消費電力を低減し、表示灯1のランニングコストを低減し得る。また、発光素子としてLED510,520を用いることで、指向性の高い光を発光することができる。
【0032】
LED510,520は、互いに異なる色(たとえば緑色と赤色)の光を発光するが、同色の光を発光するものであってもよい。LED510,520が異なる色の光を発光することにより、表示灯1は二色の光を出射することができるので、通行者からの視認性が向上し得る。
【0033】
LED510,520からの矢印DR1方向の光は反射部210に入射し、図2中の領域Aから表示灯1の外側に出射される。LED510,520は、所定の発光パターンで点滅するものであってもよいし、点灯するものであってもよい。LED510,520が同じタイミングで点滅ないし点灯するものであってもよいし、互いに異なるタイミングで点滅ないし点灯するものであってもよい。
【0034】
光源500は、基板上に設置される。基板には、太陽電池400および電源600からの電力が供給され、かかる電力が光源500に供給されて光源500が発光する。
【0035】
一例として、電源600は、ニッケル水素充電池であるが、電源600の態様はこれに限定されない。太陽電池400において発電された電力を電源600に蓄電可能である。これにより、太陽電池400で発電された電力を効率よく利用することができるので、表示灯1のランニングコストを低減し得る。
【0036】
固定部材700は、図4に示すように、支持部材100と本体200との接続部分に設けられ、支持部材100と本体200とを固定するために用いられる。一例として、固定部材700は4個所に設けられたボルトであるが、固定部材700の設置数は4個所に限定されない。固定部材700は、たとえばピン等であってもよい。固定部材700により、支持部材100と本体200とが固定され、支持部材100、本体200、蓋部材300により密閉空間が形成される。この密閉空間内に光源500と反射部210とが設けられ、発光および所定方向(矢印DR2方向)に向けた反射が実現される。
【0037】
次に、図5図9を用いて、本体200の構造、とりわけ反射部210の構造についてさらに詳細に説明する。
【0038】
図5は本体200の斜視図であり、図6は本体200の上面図である。図5図6に示すように、本体200においては、外嵌部分230から透明部分220(第1部分221、第2部分222)が立ち上がる。透明部分220の頂部に開口が設けられ、その開口内に略V字形の溝部が形成される。
【0039】
図7図8は、図6におけるA-A断面図である。図9は、反射部210を拡大して示す図である。図10は、反射部210の一部をさらに拡大して示す図である。図7図10に示すように、上記略V字形状の溝部の表面が多段状の形状を有し、これが光源500からの光を反射する反射面を構成する。
【0040】
反射部210の第1部分211および第2部分212は、V字形状の外側に位置する外面211α,212αと、V字形状の内側に位置する内面211β,212βとを各々有する。光源500の中心(光軸)は、反射部210の中心軸CL上に位置している。
【0041】
外面211α,212αは、矢印DR1方向(中心軸CL)に対して斜めに傾斜する外側傾斜面A1~A7と、矢印DR1方向に対してほぼ平行に延在する透過面B1~B7とを含む。外側傾斜面A1~A7と透過面B1~B7とは、交互に並ぶように形成される。たとえば、外側傾斜面A1,A2の間に透過面B1が形成されている。換言すると、複数の透過面B1~B7の間を繋ぐように外側傾斜面A2~A7が形成される。たとえば、透過面B1,B2の間を繋ぐように外側傾斜面A2が形成されている。
【0042】
内面211β,212βは、矢印DR1方向に対して斜めに傾斜する反射面C1~C7と、矢印DR1方向に対して反射面C1~C7よりも小さな角度で斜めに傾斜する内側傾斜面D1~D6とを含む。反射面C1~C7と内側傾斜面D1~D6とは交互に並ぶように形成される。たとえば、内側傾斜面D1,D2の間に反射面C2が形成されている。換言すると、複数の反射面C1~C7の間を繋ぐように内側傾斜面D1~D6が形成される。たとえば、反射面C1,C2の間を繋ぐように内側傾斜面D1が形成されている。
【0043】
外側傾斜面A1~A7、透過面B1~B7、反射面C1~C7、および内側傾斜面D1~D6の数は、図7図9に示すものに限定されない。すなわち、多段形状の段差の数は任意に変更可能である。
【0044】
一例として、内側傾斜面D1~D6の矢印DR1方向に対する傾斜角度は、光源500から離れるにつれて大きくなる。たとえば、図7中のθ1~θ5(互いに対向する内側傾斜面D1~D5の交差角度)は、θ1,θ2,θ3,θ4,θ5の順で徐々に大きくなる。ただし、本開示の範囲はこれに限定されない。
【0045】
一例として、反射面C1~C6の矢印DR1方向の幅は略一定である。同様に、内側傾斜面D1~D6の矢印DR1方向の幅も略一定である。たとえば、図8中のLc1~Lc6(反射面C1~C6の矢印DR1方向の幅)は略一定であり、図8中のLd1~Ld6(内側傾斜面D1~D6の矢印DR1方向の幅)も略一定である。本実施の形態においては、反射面C1~C7の矢印DR1方向の幅(Lcn)よりも内側傾斜面D1~D6の矢印DR1方向の幅(Ldn)の方が大きいが、本開示の範囲はこれに限定されない。
【0046】
光源500から矢印DR1方向に沿って反射部210に入射した光は、反射面C1~C7において矢印DR2方向に反射され、反射部210の外面211α,212αに向かう。図10に示すように、反射面C1において矢印DR2方向に反射した光は、略同じ高さ(図7図10における上下方向の位置)に位置する透過面B1を透過し、そのまま透明部分220を透過する。同様に、反射面C2において矢印DR2方向に反射した光は、透過面B2を透過し、そのまま透明部分220を透過する。これらの光が通行者に視認され得る。なお、反射光は外側傾斜面A1~A7も透過するが、透過面B1~B7からの光の方が光量が多いため、通行者は主として透過面B1~B7からの光を視認し得る。
【0047】
図9図10に示すように、反射部210は、第1~第7反射面C1~C7を含む。第1~第7反射面C1~C7は、矢印DR1方向に対して斜めに傾斜している。第2反射面C2は、矢印DR1方向に沿って第1反射面C1から離間し、かつ矢印DR2方向に沿って第1反射面C1よりも中心軸CL(光源500の光軸)から離れた位置にある。第3反射面C3は、矢印DR1方向に沿って第2反射面C2から離間し、かつ矢印DR2方向に沿って第2反射面C2よりも中心軸CLから離れた位置にある。第4反射面C4は、矢印DR1方向に沿って第3反射面C3から離間し、かつ矢印DR2方向に沿って第3反射面C3よりも中心軸CLから離れた位置にある。第5反射面C5は、矢印DR1方向に沿って第4反射面C4から離間し、かつ矢印DR2方向に沿って第4反射面C4よりも中心軸CLから離れた位置にある。第6反射面C6は、矢印DR1方向に沿って第5反射面C5から離間し、かつ矢印DR2方向に沿って第5反射面C5よりも中心軸CLから離れた位置にある。第7反射面C7は、矢印DR1方向に沿って第6反射面C6から離間し、かつ矢印DR2方向に沿って第6反射面C6よりも中心軸CLから離れた位置にある。
【0048】
このように、表示灯1においては、光源500から縦方向(矢印DR1方向)に出射された光を横方向(矢印DR2方向)に反射させるための複数の反射面C1~C7、およびその反射光を透過させる複数の透過面B1~B7が、互いに離間した状態で縦方向(矢印DR1方向)に断続的に延びるように形成されている。この結果、光源500からの光の出射領域を縦方向(矢印DR1方向)に拡大することができ、同じ光量であっても、通行者からの表示灯1の視認性を向上させることができる。よって、光源500を小型化した(すなわち、発光素子の数を増大させない)状態においても、十分な視認性を確保することができる。また、反射面における反射効率を高めるために従来から行なわれていたアルミ蒸着膜の形成を省略することも可能である。以上のことは、表示灯1の製造コストおよびランニングコストを低減することに寄与し得る。
【0049】
以上、本開示の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0050】
1 表示灯、100 支持部材、110 突起、200 本体、210 反射部、211 第1部分、212 第2部分、211α,212α 外面、211β,212β 内面、220 透明部分、221 第1部分、222 第2部分、230 外嵌部分、300 蓋部材、400 太陽電池、400A 裏面、500 光源、510,520 LED、600 電源、700 固定部材、A1~A7 外側傾斜面、B1~B7 透過面、C1~C7 (第1~第7)反射面、D1~D6 内側傾斜面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10