(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】ILV3を使用した微生物の検出及び設計
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/6844 20180101AFI20230822BHJP
C12Q 1/6895 20180101ALI20230822BHJP
C12Q 1/689 20180101ALI20230822BHJP
C12N 15/09 20060101ALI20230822BHJP
【FI】
C12Q1/6844 Z ZNA
C12Q1/6895 Z
C12Q1/689 Z
C12N15/09 Z
(21)【出願番号】P 2019555453
(86)(22)【出願日】2018-04-11
(86)【国際出願番号】 GB2018000065
(87)【国際公開番号】W WO2018189502
(87)【国際公開日】2018-10-18
【審査請求日】2021-03-23
(32)【優先日】2017-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2017-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】517006599
【氏名又は名称】モメンタム・バイオサイエンス・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Momentum Bioscience Limited
【住所又は居所原語表記】Unit 19,Willowbrook Technology Park,Llandogo Road,St.Mellons,Cardiff CF3 0EF,UK
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ロジャーズ, アンドリュー
【審査官】小倉 梢
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/009651(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0194769(US,A1)
【文献】国際公開第2007/034678(WO,A1)
【文献】特表2010-512740(JP,A)
【文献】特表2011-522556(JP,A)
【文献】特表2011-524746(JP,A)
【文献】特表2008-521427(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12Q 1/00 - 1/70
C12N 15/00 - 15/90
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料における真菌/酵母感染を検出する方法であって、
a.核酸増幅反応を行って、真菌/酵母のILV3遺伝子を増幅
し、増幅産物を生成するステップと、
b.前記増幅産物を検出して、前記試料が真菌/酵母感染を含有するかどうかを
同定するステップとを含み、
前記試料が、ヒト対象から得られた臨床試料を含む、方法。
【請求項2】
前記核酸増幅反応が、次の成分:
i.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー;及び
ii.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー;及び/又は
iii.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記核酸増幅反応が、次の成分:
i.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間でカンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び
ii.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間でアスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び/又は
iii.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間でクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記核酸増幅反応が、次の種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
ix.アスペルギルス・フミガーツス
x.アスペルギルス・ニガー
xi.アスペルギルス・フラバス
xii.クリプトコッカス・ネオフォルマンス
の少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11種又は全12種のILV3遺伝子
を増幅する、請求項1
~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ステップが、
i.カンジダ属種、アスペルギルス属種及び/又はクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーの使用;及び/又は
ii.カンジダ属種、アスペルギルス属種及び/又はクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブの使用
を含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
共通のフォワード及びリバースプライマー並びに/又は共通のプローブが、次のカンジダ属種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも3、4、5、6、7種、
又は、全種のILV3遺伝子にハイブリダイズし;
及び/又は共通のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブが、次のアスペルギルス属種:
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
の少なくとも2種、
又は、全3種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズする、請求項1~
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
別個のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブが、次のカンジダ属種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも3、4、5、6、7種、
又は、全種のそれぞれのILV3遺伝子にハイブリダイズし;
及び/又は別個のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブが、次のアスペルギルス属種:
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
の少なくとも2種、
又は、全3種のそれぞれのILV3遺伝子にハイブリダイズする、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ステップbが、増幅産物を識別して、感染に関与する属及び/又は種を同定するステップを含む、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
識別するステップが、
i.融解曲線解析
ii.差別的に標識されたプライマー及び/又はプローブの使
用;又は
iii.前記増幅産物のサイズを決定すること
を含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
識別するステップが、差別的に標識されたプライマー及び/又はプローブの使用を含み、
a)少なくとも1つのプライマー及び/又はプローブを属に従い差別的に標識して、前記試料における真菌/酵母の同定を可能にする工程;若しくは
b)少なくとも1つのプライマー及び/又はプローブをカンジダ属及び/又はアスペルギルス属種に従い差別的に標識して、前記試料におけるカンジダ属及び/又はアスペルギルス属種の同定を可能にする工程;
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
試料における酵母/真菌感染を検出するためのプライマー対のコレクションであって、
前記試料が、ヒト対象から得られた臨床試料を含み、
A)a.次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
b.次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー;又は
B)a.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
b.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
c.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
d.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
e.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
f.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
g.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
h.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
i.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
j.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
k.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
;
を含む、プライマー対のコレクション。
【請求項12】
クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを更に含む、請求項11に記載のプライマー対のコレクション。
【請求項13】
それぞれのプライマー対における少なくとも1つのプライマーが、他のプライマー対と比較して差別的に標識される、請求項11又は12に記載のプライマー対のコレクション。
【請求項14】
試料における酵母/真菌感染を検出するためのプローブのコレクションであって、
前記試料が、ヒト対象から得られた臨床試料を含み、
A)a.次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
b.次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプロー
ブ;又は
B)a.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
b.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
c.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
d.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
e.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
f.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
g.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
h.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
i.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
j.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
k.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
;
を含む、プローブのコレクション。
【請求項15】
クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを更に含む、請求項14に記載のプローブのコレクション。
【請求項16】
前記プローブのコレクションが、それぞれのプローブが差別的に標識されている少なくとも2つのプローブを含む、請求項14又は15に記載のプローブのコレクション。
【請求項17】
請求項11~13のいずれか一項に記載のプライマー対のコレクション及び/又は
請求項14~16のいずれか一項に記載のプローブのコレクションを使用して行われる、請求項1~
10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
試料における酵母/真菌感染を検出するためのキットであって、
請求項11~13のいずれか一項に記載のプライマー対のコレクション及び/又は
請求項14~16のいずれか一項に記載のプローブのコレクションを含
む、キット。
【請求項19】
カンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出を可能にする組合せでプライマー対を含み;及び/又は、カンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出を可能にするプローブを更に含む、請求項18に記載のキット。
【請求項20】
血液試料からDNAを抽出するための試薬をさらに含む、請求項18又は19に記載のキット。
【請求項21】
試料における微生物感染を検出し、同定する方法であって、
a.次の成分:
i.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー、
ii.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー、
iii.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー
を含む核酸増幅反応を行
い、増幅産物を生成するステップと、
b.前記増幅産物を検出し、識別して、前記試料がグラム陰性細菌感染、グラム陽性細菌感染及び/又は真菌/酵母感染を含有するかどうかを
同定するステップと
を含み;
前記試料が、ヒト対象から得られた臨床試料を含
む、
方法。
【請求項22】
i.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間でグラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
ii.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間でグラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
iii.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間で少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む核酸増幅反応を行う、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ILV3遺伝子の前記増幅が、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法に従い行われ、及び/又は請求項11~13のいずれか一項に記載のプライマー対のコレクションを使用して行われ、及び/又は請求項14~16のいずれか一項に記載のプローブのコレクションを使用して行わる、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
試料における微生物感染を識別するためのキットであって、
a.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー、
b.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマ
ー;及び
c.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
を含む多重核酸増幅反応を行うための成分を含み、
成分a、b及びcそれぞれが、識別可能な増幅産物を産生し、これにより、前記試料が、グラム陰性細菌感染、グラム陽性細菌感染及び/又は真菌/酵母感染を含有するかどうかの決定を可能にする、キット。
【請求項25】
a.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間でグラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
b.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間でグラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び
c.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、それと共に、プライマー結合部位間で少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む多重核酸増幅反応を行うための成分を含む、
請求項24に記載のキット。
【請求項26】
請求項
11~13のいずれか一項に記載のプライマー対のコレクション及び/又は請求項
14~16のいずれか一項に記載のプローブのコレクション及び/又は請求項
18~20のいずれか一項に記載のキットを含む、請求項
24又は25に記載のキット。
【請求項27】
多重核酸増幅反応として行われる、請求項1~
10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記試料が血液試料を含む、請求項1~
10、17、21~23、27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記試料が血液試料を含む、請求項
11~13のいずれか一項に記載のプライマー対のコレクション。
【請求項30】
前記試料が血液試料を含む、請求項
14~16のいずれか一項に記載のプローブのコレクション。
【請求項31】
前記試料が血液試料を含む、請求項
18~20、24~26のいずれか一項に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、真菌又は酵母が試料に存在するかどうかの検出の観点における新規標的を提供する。この標的、ILV3は、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードし、ヒトゲノムとの任意の配列同一性の欠如のため臨床診断適用において特に有用である。カンジダ属(Candida)、アスペルギルス属(Aspergillus)及びクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)の存在又は不存在が試料において決定されることを可能にする、プライマー及びプローブが提供される。真菌又は酵母の存在が決定されると、真菌又は酵母種の同一性が、例えば、治療を指示するために、有益に得られる。単一のプライマー/プローブセットを使用した全カンジダ及び全アスペルギルス検出と同様に、カンジダ属又はアスペルギルス属種が、試料において決定されるのを可能にする種特異的なプライマー対も提供される。融解曲線解析が、どの種が試料に存在するかを決定する方法として利用されてもよい。方法は、どの細菌が試料に存在するかどうかを決定し、それらの細菌をグラム陽性又はグラム陰性のいずれかにカテゴリー分けし得る方法と組み合わされてもよい。
【0002】
[発明の背景]
米国疾病予防管理センターは、患者の少なくとも30%が、規定の抗生物質が不必要であると推定している(Journal of American Medical Association、2016年5月)。抗生物質耐性は、差し迫った公的な健康の脅威である。英国において毎年、44,000人の死亡をもたらす150,000ケースを超える敗血症が存在する。44,000人の死亡の多くは、抗生物質耐性の微生物感染に起因する。微生物感染の培養ベースの同定は、平均しておよそ5日かかり、その期間、抗生物質が投与される。試料において微生物感染を検出するために、より迅速な検査が開発され得るなら、非常に有益である。
【0003】
微生物のDNA又はRNAを同定するいくつかの分子検査が知られている。例えば、米国特許第7291724号及び米国特許第7169555号は、PCR反応において使用され得るリボソームDNAに結合するオリゴヌクレオチドを記載する。さらなる増幅ベースの真菌/酵母の検出方法が知られている。例えば、国際公開第2002/27021号、中国特許第105018575号、米国特許第6872523号及びVan Burikら、1998年を参照。
【0004】
[発明の説明]
血液の真菌感染(真菌血症)は、非常に危険である。本発明者らは、真菌感染を迅速に(同日の結果)同定するために精査され得る分子標的を調べた。したがって、本発明は、真菌又は酵母が試料に存在するかどうかの検出の観点における新規標的としてのILV3を提供する。ILV3は、分岐鎖アミノ酸の生合成を導く共通の経路における第3の工程を触媒するジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードする。本発明者らは、ILV3遺伝子が、最も臨床上関連する真菌種に存在し、真菌感染の検出及び同定を可能にするよう特異的に標的化され得ることを発見した。さらに、ILV3遺伝子標的は、ヒトゲノムとの任意の配列同一性の欠如のため臨床診断適用において特に有用である。より詳細には、Liuら、2006年は、抗真菌薬の発見のための可能性のある標的として多数の候補遺伝子を挙げている。挙げられた全ての候補のうち、ILV3のみが、タンパク質レベルでヒトとの0%同一性を有する。さらなる解析を行った後、本発明者らは、ILV3がまた、遺伝子レベルでヒト又は細菌(グラム陽性又はグラム陰性状態のもの)と相同性を有さないことを見出した。これは、Liuらにおいて開示された他の候補遺伝子と対照的であり、本発明者らが、ヒトに対する遺伝子相同性を見出した。例えば、ILV5(タンパク質レベルでヒトと2%同一性)は、ヒトゲノムとの2つのヌクレオチドアライメント(82%同一性)をもたらした。したがって、ILV3以外の候補遺伝子(リボソーム候補、例えば、18S、28S又は5.8Sを含む)は、ヒト遺伝子材料を含む試料における真菌感染の偽陽性検出及び同定をもたらし得る。したがって、その広範な態様において、本発明は、試料において真菌感染を同定するためのILV3の使用をもたらす。
【0005】
明細書を通じて、用語「含むこと」は、非限定的な(すなわち、含む)語句を表すことが意図されることは、注意されるべきである。しかしながら、疑念を回避するため、どこで用語「含むこと」が使用されようとも、対応する特性が、必要に応じて、特定されたものに制限され得る(すなわち、からなる)ことが予想される。
【0006】
対象となる種におけるILV3遺伝子配列についての受入番号及び関連する情報が、表Aにおいて提供される。
【表1】
【0007】
広範な特徴決定及び試験を通じて、本発明者らは、標的化され得るILV3遺伝子の特異的領域を同定した。第一に、本発明者らは、単一のプライマー及び/又はプローブセットを使用して一般に標的化され得る、8種の臨床上蔓延しているカンジダ属種におけるILV3遺伝子の領域を同定した。単一のプライマー及び/又はプローブセットは、これらの8種由来のILV3に特異的にハイブリダイズするが、非カンジダ属種由来のILV3遺伝子と交差反応しない。かかるプライマー/プローブは、「全カンジダ」として言及され得る。
【0008】
第二に、本発明者らは、単一のプライマー及び/又はプローブセットを使用して一般に標的化され得る、3種の臨床上蔓延しているアスペルギルス属種におけるILV3遺伝子の領域を同定した。単一のプライマー及び/又はプローブセットは、これらの3種に特異的にハイブリダイズするが、非アスペルギルス属種由来のILV3遺伝子と交差反応しない。かかるプライマー/プローブは、「全アスペルギルス」として言及され得る。
【0009】
第三に、本発明者らは、プライマー及び/又はプローブセットを使用して標的化され得る、クリプトコッカス・ネオフォルマンスにおけるILV3遺伝子の領域を同定した。プライマー及び/又はプローブセットは、この種に特異的にハイブリダイズするが、非リプトコッカス(Cryptococcus)種由来のILV3遺伝子と交差反応しない。
【0010】
まとめると、標的領域の第一、第二及び第三のカテゴリーを精査して、試料において真菌感染が存在するかどうかを決定することができる。増幅産物の適切な識別を用いて、どのカテゴリーの真菌感染が存在するかを決定することができる。
【0011】
第四に、本発明者らは、したがって、適当に設計されたプライマー及び/又はプローブセットを使用して別々に標的化され得る、8種の臨床上蔓延しているカンジダ属種間で異なるILV3遺伝子の領域を同定した。それぞれのプライマー及び/又はプローブセットは、一方のカンジダ属種に特異的にハイブリダイズするが、他方のカンジダ属種(又は非カンジダ属種)由来のILV3遺伝子と交差反応しない。
【0012】
第五に、本発明者らは、したがって、適当に設計されたプライマー及び/又はプローブセットを使用して別々に標的化され得る、3種の臨床上蔓延しているアスペルギルス属種におけるILV3遺伝子の異なる領域を同定した。それぞれのプライマー及び/又はプローブセットは、一方のアスペルギルス属種に特異的にハイブリダイズするが、他方のアスペルギルス属種(又は非アスペルギルス属種)由来のILV3遺伝子と交差反応しない。
【0013】
標的領域の第四及び第五のカテゴリーを精査して、試料における真菌感染の性質をより具体的に同定することができる。増幅産物の適切な識別を用いて、感染に関与する種を同定することができる。同定は、処置を促進し得る。
【0014】
それぞれの領域を標的にし、また本発明の態様をなす、特異的なプライマー及びプローブ配列が提供される。
【0015】
以下の表Bは、表Aにおいて提供された配列を参照して同定された、様々なILV3標的領域を同定する。表Bはまた、それぞれの配列について配列表において使用される配列番号と一緒に、それぞれの領域を標的にする本発明の特異的なプライマー及びプローブ配列を提供する。
【表2】
【0016】
GB1705932.0の表Bにおいて、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(ILV3)及びアスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)(ILV3)についてのフォワード及びリバースプライマー配列及び部位は、誤って交換され、したがって、以下の通り列挙される。
【表3】
【0017】
用語「フォワード」及び「リバース」プライマーの指定は、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1(アスペルギルス・ニガー)及びNW_002477240.1(アスペルギルス・フラバス)のそれぞれについて固定されている、ILV3遺伝子の向きに関連する。したがって、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1及びNW_002477240.1を調べる当業者は、本発明を理解するために探すとき、GB1705932.0の表Bにおいて列挙された「フォワード」プライマー配列及び部位が、実際には、リバースプライマー配列及び部位であり、アスペルギルス・ニガー(ILV3)及びアスペルギルス・フラバス(ILV3)についても同様であることを、直ちに且つ明確に気付く。この訂正は、本出願を通じて適用される。
【0018】
したがって、本発明は、真菌検出において有用なプライマー及びプローブを提供する。当業者により容易に理解される通り、プライマー及びプローブは、対象となる遺伝子(ILV3)内の特定の小領域にハイブリダイズする。プライマーは、本明細書において個々に特定される一方、プライマーの標的配列を参照することにより定義される場合を含む、プライマーが本発明により好ましくは対形成される、表Bにおいて提供される情報に特に基づき、プライマーは直ちに理解される。本明細書において提供される情報を使用して、特に、新規の標的及び特異的標的配列、プライマー及びプローブが、当業者により設計され得る。典型的には、プライマーは、15~40、例えば、18~35ヌクレオチド長である。プローブは、典型的には、15~100、例えば、20~40ヌクレオチド長である。標的配列に対するいくつかのミスマッチは、特異的なハイブリダイゼーションが達成される限り、容認される。特異的なハイブリダイゼーションは、非標的配列へのハイブリダイゼーションを除外するための、当業者により十分に理解される専門用語である。当業者はまた、特異的なハイブリダイゼーションが生じる必要がある核酸増幅を行うために使用される適当な反応条件を知っている。さらに、複数の標的配列にハイブリダイズするプライマー及び/又はプローブについて、特定の位置においていくつかの縮重が存在してもよい。例えば、プライマーは、所定の位置で任意のピリミジンヌクレオチド(t/u又はc)を含んでもよいか、又はこれらのヌクレオチドの少なくとも2つを含有するプライマーの混合物が採用されてもよい。本明細書において(例えば、配列番号により)記載される特異的プライマー及びプローブのバリアントもまた、想定される。バリアントは、特異的なハイブリダイゼーションが依然として達成される限り、ヌクレオチド付加、欠損及び/又は置換を含有してもよい。ある状況下では、1、2、3、4、5、6又は7個の付加、欠損及び/又は置換が容認され得る。本明細書においてさらに説明される通り、プライマー及び/又はプローブは、利用される検出方法論に従い標識されてもよい。典型的な標識は、いくつかの態様において、フルオロフォア及びクエンチャーとして配置され得る蛍光分子である。
【0019】
それ故、本発明は、次のカンジダ属種:
i.カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス(Candida dubliniensis)
iii.カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)
iv.カンジダ・パラプシローシス(Candida parapsilosis)
v.カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)
vi.カンジダ・クルセイ(Candida krusei)
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ(Candida guilliermondii)
viii.カンジダ・アウリス(Candida auris)
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを含む、試料において酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプライマー対を提供する。
【0020】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、これらの8種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ属種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ属種(それらの8種由来)が試料に存在する場合のみ、生成される。
【0021】
いくつかの実施形態によると、プライマー対のフォワードプライマーは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置c1169825~1169806(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置c393798~393779(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置c405996~405978(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置c1218036~1218017(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置c909809~909790(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置c24006~23987(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置61666~61685(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置c32324~32305(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする。
【0022】
いくつかの実施形態によると、プライマー対のリバースプライマーは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置1169707~1169729(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置393680~393702(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置405878~405900(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置1217918~1217940(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置909691~909713(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置23888~23910(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置c61784~61762(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置32206~32228(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする。
【0023】
したがって、プライマー対は、全カンジダ検出を可能にするこれらの特定の標的領域から生成され得る。これは、いくつかの実施形態において、単一のプライマー対を用いて達成され得る。
【0024】
特定の実施形態において、カンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号1及び配列番号2のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。これは、全カンジダプライマー対である。
【0025】
本発明はまた、次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0026】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、これらの3種由来のILV3にハイブリダイズするが、非アスペルギルス属種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、アスペルギルス属種(それらの3種由来)が試料に存在する場合のみ、生成される。
【0027】
いくつかの実施形態によると、プライマー対のフォワードプライマーは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721583~3721597(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c541018~541004(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382612~382598(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又は、フォワードプライマーは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721797~3721816(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540804~540785(アスペルギルス・ニガー
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382398~382379(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズする。
【0028】
いくつかの実施形態によると、プライマー対のリバースプライマーは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置c3721887~3721872(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置540714~540729(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置382308~382323(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又はリバースプライマーは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置c3721875~3721894(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置540707~540726(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置382301~382320(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズする。
【0029】
したがって、プライマー対は、全アスペルギルス検出を可能にするこれらの特定の標的領域から生成され得る。これは、いくつかの実施形態において、単一のプライマー対を用いて達成され得る。
【0030】
特定の実施形態において、次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号70及び71又は配列番号73及び74のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号70及び71は、好ましいプライマー対を形成する。配列番号73及び74は、第2のプライマー対を形成する。これらは、全アスペルギルスプライマー対である。
【0031】
本発明はまた、カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0032】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・アルビカンス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・アルビカンスが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0033】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170234~1170217
ii.位置c1171213~1171192
の1つにハイブリダイズする。
【0034】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置1170119~1170140
ii.位置1171120~1171138
の1つにハイブリダイズする。
【0035】
特定の実施形態において、カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号4及び5又は6及び7のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号4及び5は、第1のプライマー対を形成する。配列番号6及び7は、第2のプライマー対を形成する。
【0036】
本発明はまた、カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0037】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・ドゥブリニエンシス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・ドゥブリニエンシスが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0038】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置c1219181~1219161
ii.位置c1218505~1218486
iii.位置c1218553~1218534
の1つにハイブリダイズする。
【0039】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219103~1219124
ii.位置1218409~1218429
iii.位置1218419~1218440
の1つにハイブリダイズする。
【0040】
特定の実施形態において、カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号8及び9、配列番号10及び11又は配列番号12及び13のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号8及び9は、第1のプライマー対を形成する。配列番号10及び11は、第2のプライマー対等を形成する。
【0041】
本発明はまた、カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0042】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・トロピカリス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・トロピカリスが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0043】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406146~406127
ii.位置c406142~406120
の1つにハイブリダイズする。
【0044】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置406047~406068
ii.位置406048~406069
の1つにハイブリダイズする。
【0045】
特定の実施形態において、カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号14及び15又は配列番号16及び17のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号14及び15は、第1のプライマー対を形成する。配列番号16及び17は、第2のプライマー対を形成する。
【0046】
本発明はまた、カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0047】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・パラプシローシス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・パラプシローシスが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0048】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置c24951~24931
ii.位置c24881~24863
の1つにハイブリダイズする。
【0049】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置24843~24865
ii.位置24774~24795
の1つにハイブリダイズする。
【0050】
特定の実施形態において、カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号18及び19又は配列番号20及び21のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号18及び19は、第1のプライマー対を形成する。配列番号20及び21は、第2のプライマー対を形成する。
【0051】
本発明はまた、カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0052】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・グラブラタ種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・グラブラタが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0053】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394191~394169
ii.位置c393535~393516
iii.位置c395076~395055
iv.位置c394884~394863
の1つにハイブリダイズする。
【0054】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置394080~394101
ii.位置393445~393464
iii.位置394987~395006
iv.位置394783~394803
の1つにハイブリダイズする。
【0055】
特定の実施形態において、カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号22及び23、配列番号24及び25、配列番号26及び27又は配列番号28及び29のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号22及び23は、第1のプライマー対を形成する。配列番号24及び25は、第2のプライマー対等を形成する。
【0056】
本発明はまた、カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0057】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・クルセイ種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・クルセイが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0058】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61723~61744
ii.位置60940~60961
iii.位置60420~60440
iv.位置61778~61797
v.位置61940~61961
の1つにハイブリダイズする。
【0059】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置c61817~61796
ii.位置c61030~61011
iii.位置c60535~60513
iv.位置c61923~61902
v.位置c62015~61996
の1つにハイブリダイズする。
【0060】
特定の実施形態において、カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号30及び31、配列番号32及び33、配列番号34及び35、配列番号36及び37又は配列番号38及び39のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号30及び31は、第1のプライマー対を形成する。配列番号32及び33は、第2のプライマー対等を形成する。
【0061】
本発明はまた、カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0062】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・ギリエルモンジィ種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・ギリエルモンジィが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0063】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909629~909608
ii.位置c911117~911098
iii.位置c911111~911090
iv.位置c910941~910920
の1つにハイブリダイズする。
【0064】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置909529~909550
ii.位置911002~911023
iii.位置910994~911013
iv.位置910799~910819
の1つにハイブリダイズする。
【0065】
特定の実施形態において、カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号40及び41、配列番号42及び43、配列番号44及び45又は配列番号46及び47のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号40及び41は、第1のプライマー対を形成する。配列番号42及び43は、第2のプライマー対等を形成する。
【0066】
本発明はまた、カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0067】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非カンジダ・アウリス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、カンジダ・アウリスが試料に存在する場合のみ、生成され、他の7種のカンジダ属種の1つが試料に存在する場合(又は非カンジダ属種が存在する場合)、生成されない。
【0068】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32790~32768
ii.位置c32451~32430
iii.位置c32654~32633
iv.位置c33278~33259
v.位置c32603~32580
vi.位置c32399~32376
vii.位置c33648~33628
viii.位置c32240~32219
ix.位置c32930~32909
x.位置c33228~33206
xi.位置c32106~32085
の1つにハイブリダイズする。
【0069】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置32682~32703
ii.位置32368~32389
iii.位置32567~32588
iv.位置33202~33223
v.位置32512~32533
vi.位置32328~32349
vii.位置33566~33587
viii.位置32175~32195
ix.位置32826~32848
x.位置33130~33151
xi.位置32011~32033
の1つにハイブリダイズする。
【0070】
特定の実施形態において、カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号48及び49、配列番号50及び51、配列番号52及び53、配列番号54及び55、配列番号56及び57、配列番号58及び59、配列番号60及び61、配列番号62及び63、配列番号64及び65、配列番号66及び67又は配列番号68及び69のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号48及び49は、第1のプライマー対を形成する。配列番号50及び51は、第2のプライマー対等を形成する。
【0071】
本発明はまた、アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0072】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非アスペルギルス・フミガーツス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、アスペルギルス・フミガーツスが試料に存在する場合のみ、生成され、他の2種のアスペルギルス属種の1つが試料に存在する場合(又は非アスペルギルス属種が存在する場合)、生成されない。
【0073】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置3721531~3721552
ii.位置3721618~3721638
iii.位置3721616~3721638
iv.位置3721798~3721818
の1つにハイブリダイズする。
【0074】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721653~3721675
ii.位置c3721706~3721681
iii.位置c3721898~3721878
の1つにハイブリダイズする。
【0075】
特定の実施形態において、アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号76及び77、配列番号79及び80、配列番号82及び80又は配列番号83及び84のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号76及び77は、第1のプライマー対を形成する。配列番号79及び80は、第2のプライマー対等を形成する。
【0076】
本発明はまた、アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0077】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非アスペルギルス・ニガー種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、アスペルギルス・ニガーが試料に存在する場合のみ、生成され、他の2種のアスペルギルス属種の1つが試料に存在する場合(又は非アスペルギルス属種が存在する場合)、生成されない。
【0078】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540219~540199
の1つにハイブリダイズする。
【0079】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
ii.位置540084~540103
の1つにハイブリダイズする。
【0080】
特定の実施形態において、アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、配列番号87及び86のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0081】
本発明はまた、アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーを提供する。
【0082】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非アスペルギルス・フラバス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、アスペルギルス・フラバスが試料に存在する場合のみ、生成され、他の2種のアスペルギルス属種の1つが試料に存在する場合(又は非アスペルギルス属種が存在する場合)、生成されない。
【0083】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382604~382586
の1つにハイブリダイズする。
【0084】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置382519~382541
ii.位置382520~382541
の1つにハイブリダイズする。
【0085】
特定の実施形態において、アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号90及び89又は配列番号90及び92のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号90及び89は、第1のプライマー対を形成する。配列番号90及び92は、第2のプライマー対を形成する。
【0086】
本発明は、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーをさらに提供する。
【0087】
「特異的にハイブリダイズすること」、又は均等な語句により、プライマーが、この種由来のILV3にハイブリダイズするが、非クリプトコッカス・ネオフォルマンス種由来のILV3遺伝子にハイブリダイズしない(又は交差反応しない)ことが意味される。したがって、増幅産物は、クリプトコッカス・ネオフォルマンスが試料に存在する場合のみ、生成され、非クリプトコッカス・ネオフォルマンス種が存在する場合、生成されない。
いくつかの実施形態によると、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置702696~702717
ii.位置702499~702520
iii.位置702736~702757
iv.位置702384~702403
v.位置701384~701406
の1つにハイブリダイズする。
【0088】
いくつかの実施形態によると、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーは、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置c702796~702777
ii.位置c702602~702582
iii.位置c702850~702831
iv.位置c702521~702500
v.位置c701499~701479
の1つにハイブリダイズする。
【0089】
特定の実施形態において、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号93及び94、配列番号96及び97、配列番号99及び100、配列番号102及び103又は配列番号105及び106のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。したがって、配列番号93及び94は、第1のプライマー対を形成する。配列番号95及び97は、第2のプライマー対等を形成する。
【0090】
本明細書において説明される、プライマー対は、好ましくは、例えば、多重反応において組み合わせて使用される。複数のプライマー対は、単一の反応混合物(マスターミックス)に含まれ得る。したがって、いくつかの実施形態において、それぞれのプライマー対における少なくとも1つのプライマーは、他のプライマー対と比較して差別的に標識される。これは、増幅産物が識別され得る1つの手段である。本発明において使用され得る標識されたプライマーの例は、AMPLIFLUORプライマー及びLUXプライマーを含む。したがって、プライマーは、関連する検出テクノロジーを組み込むための修飾、標識及び配列伸長を含んでもよい。かかる配列修飾、標識及び伸長は、本発明により包含される。
【0091】
多くの核酸増幅プロトコールは、プローブの使用を含む。異形のPCRは、かかるプローブを使用しリアルタイムで又は終点での検出を可能にする。例として、加水分解性プローブ(例えば、TAQMANプローブ)及びヘアピンプローブ(例えば、MOLECULAR BEACONS)が挙げられる。プローブはまた、いくつかの実施形態において、プライマーに結合されてもよい(例えば、SCORPIONプローブ)。したがって、本発明のプローブは、関連する検出テクノロジーを組み込むための修飾、標識及び配列伸長を含んでもよい。かかる配列修飾、標識及び伸長は、本発明により包含される。好ましくは、本発明のプローブはまた、プライマーの作用を補うために属又は種特異的な様式でILV3遺伝子を標的にする。本発明のプローブと関連して、「特異的にハイブリダイズする」は、対応するプライマーについて提供された定義と同様の様式で定義される。再度、表Bは、プローブ及びプライマーの標的配列を参照して定義される場合を含む、本発明のプローブの本発明のプライマー対との好ましい組合せを同定する。
【0092】
それ故、本発明は、次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0093】
いくつかの実施形態によると、少なくとも1つのプローブは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置1169779~1169804(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置393752~393777(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置405950~405975(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置1217990~1218015(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置909763~909788(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置23960~23985(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置c61712~61687(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置32278~32303(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする。
【0094】
特定の実施形態において、次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号3のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0095】
本発明はまた、次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0096】
いくつかの実施形態によると、少なくとも1つのプローブは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721790~3721814(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540811~540788(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382405~382381(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又は少なくとも1つのプローブは、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721848~3721870(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540753~540731(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382347~382325(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズする。
【0097】
特定の実施形態において、次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号72又は75のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0098】
本発明はまた、カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0099】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170174~1170151
ii.位置1171165~1171192
の1つにハイブリダイズする。
【0100】
特定の実施形態において、カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号116又は117のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0101】
それ故、本発明は、カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0102】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219148~1219171
ii.位置c1218439~1218416
iii.位置c1218505~1218480
の1つにハイブリダイズする。
【0103】
特定の実施形態において、カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号118、119又は120のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0104】
それ故、本発明は、カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0105】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406111~406082
にハイブリダイズする。
【0106】
特定の実施形態において、カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号121のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0107】
それ故、本発明は、カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0108】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置c24907~24883
ii.位置c24862~24839
の1つにハイブリダイズする。
【0109】
特定の実施形態において、カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号122又は123のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0110】
それ故、本発明は、カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0111】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394151~394128
ii.位置c393478~393453
iii.位置c395030~395007
iv.位置c394836~394807
の1つにハイブリダイズする。
【0112】
特定の実施形態において、カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号124、125、126又は127のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0113】
それ故、本発明は、カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0114】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61770~61793
ii.位置c60990~60967
iii.位置60462~60485
iv.位置61815~61838
v.位置c61970~61945
の1つにハイブリダイズする。
【0115】
特定の実施形態において、カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号128、129、130、131又は132のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0116】
それ故、本発明は、カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0117】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909577~909552
ii.位置c911088~911065
iii.位置910878~910904
の1つにハイブリダイズする。
【0118】
特定の実施形態において、カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号133、134又は135のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0119】
それ故、本発明は、カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0120】
いくつかの実施形態によると、カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32744~32721
ii.位置c32421~32398
iii.位置c32629~32605
iv.位置33233~33257
v.位置32542~32563
vi.位置32350~32373
vii.位置c33627~33606
viii.位置c32218~32196
ix.位置c32890~32864
x.位置c33259~33236
xi.位置c32061~32038
の1つにハイブリダイズする。
【0121】
特定の実施形態において、カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号136~146のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0122】
それ故、本発明は、アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0123】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721651~3721628
ii.位置3721658~3721681
iii.位置3721848~3721870
の1つにハイブリダイズする。
【0124】
特定の実施形態において、アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号78、81又は85のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0125】
本発明はまた、アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0126】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540161~540138
の1つにハイブリダイズする。
【0127】
特定の実施形態において、アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号88のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0128】
本発明はまた、アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0129】
いくつかの実施形態によると、アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382572~382549
の1つにハイブリダイズする。
【0130】
特定の実施形態において、アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号91のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0131】
本発明はまた、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブを提供する。
【0132】
いくつかの実施形態によると、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置702724~702747
ii.位置702526~702549
iii.位置702805~702829
iv.位置702423~702446
v.位置701435~701458
の1つにハイブリダイズする。
【0133】
特定の実施形態において、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号95、98、101、104又は107のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる。
【0134】
本明細書において説明される、プローブは、好ましくは、例えば、多重反応において組み合わせて使用される。本発明は、一緒に(例えば、多重反応及び/又はマスターミックスにおいて)使用されることが意図される、本発明の少なくとも2つのプローブを含む、プローブのセットを提供する。したがって、いくつかの実施形態において、それぞれのプローブは、他のプローブ(増幅において使用される)と比較して差別的に標識される。既に考察された通り、多くの核酸増幅プロトコールは、プローブの使用を含む。例として、加水分解性プローブ(例えば、TAQMANプローブ)及びヘアピンプローブ(例えば、MOLECULAR BEACONS)が挙げられる。プローブはまた、いくつかの実施形態において、プライマーに結合されてもよい(例えば、SCORPIONプローブ)。かかるプローブは、当業者により容易に理解される通り、差別的に標識されてもよい。プローブは、異なるフルオロフォア及び/又は異なるクエンチャーの包含を含んでもよい。
【0135】
いくつかの実施形態において、本発明のプライマー及びプローブ(「検出成分」として言及されてもよい)を一緒に有利に合わせて、核酸増幅ベースの真菌検出、及び特徴決定を促進する。プライマー対及びプローブの好ましい組合せは、表Bにおいて記載される。したがって、本発明はまた、本発明の少なくとも1つのプライマー対及び/又は本発明の少なくとも1つのプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するためのキットを提供する。
【0136】
全カンジダ及び全アスペルギルス検出成分を含有するキットは、組み合わされてもよい。キットは、クリプトコッカス・ネオフォルマンスを検出するための検出成分とさらに組み合わされてもよい。したがって、キットは、カンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出を可能にするプライマー対の組合せを含んでもよい。プライマー対は、マスターミックスの組合せの形態(すなわち、適当な濃度のプライマー対を含有する単一のマスターミックス)で提供されてもよい。かかるキットは、カンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出を可能にする関連するプローブをさらに含んでもよい。プローブはまた、マスターミックスの組合せにおいて(再度、適当な濃度で)含まれてもよい。本発明により有用な1つの特定のキットは、配列番号1及び2(全カンジダ検出のため)、配列番号70及び71(全アスペルギルス検出のため)並びに配列番号93及び94(クリプトコッカス・ネオフォルマンス検出のため)のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなるプライマーを含む。かかるキットは、それぞれ、配列番号3、72及び95のプローブをさらに含んでもよい。
【0137】
本発明の他のキットは、上で記載されたキットと組み合わされてもよく、試料におけるカンジダ感染に関与する種を同定するのに有用である。他のキットは、本発明の適当なカンジダ属種特異的プライマーを含有する。プライマー対は、マスターミックスの組合せの形態(すなわち、適当な濃度のプライマー対を含有する単一のマスターミックス)で提供されてもよい。本発明により有用な1つの特定のキットは、それぞれ、配列番号48及び49、18及び19、24及び25、40及び41、6及び7、8及び9、16及び17並びに38及び39のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなるプライマーを含む。
【0138】
本発明の他のキットは、上で記載されたキットと組み合わされてもよく、試料におけるアスペルギルス感染に関与する種を同定するのに有用である。他のキットは、本発明の適当なアスペルギルス属種特異的プライマーを含有する。プライマー対は、マスターミックスの組合せの形態(すなわち、適当な濃度のプライマー対を含有する単一のマスターミックス)で提供されてもよい。本発明により有用な1つの特定のキットは、配列番号80及び82、86及び87、90及び92のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなるプライマーを含む。
【0139】
本発明のキットは、様々な追加の成分を含有してもよい。例えば、キットは、増幅のため必要とされる試薬を含有してもよい。キットは、ポリメラーゼ、dNTPs、MgCl2、バッファー等のうちの1つ又は複数を含有してもよい。いくつかの実施形態において、キットは、DNA抽出試薬を含んでもよい。さらに具体的には、キットは、血液試料からDNAを抽出するための試薬を含んでもよい。キットは、増幅反応が生じる、適当なキャリアを取り込んでもよい。かかるキャリアは、複数のウェルのプレート、例えば、48又は96ウェル等を含むことが有利である。かかるキャリアは、検出方法が相対的に小さい体積で行われるのを可能にし、これにより、スケールアップを促進し、要求される試料体積を最小にする。
【0140】
キットは、典型的には、適当な指示書を取り込む。これらの指示書は、本発明の方法が、本発明のキットを使用して容易に行われることを可能にする。
特定のプライマー及びプローブが、広く記載され、本発明の方法において有用に適用される一方、他のプライマー及びプローブが、ILV3を標的にするよう設計され、適用されてもよい。したがって、本発明は、試料における真菌/酵母感染を検出する一般的な方法であって、
a.核酸増幅反応を行って、真菌/酵母のILV3遺伝子を増幅するステップと、
b.増幅産物を検出して、試料が真菌/酵母感染を含有するかどうかを決定するステップと
を含む、方法を提供する。
【0141】
本発明の全ての態様によると、ILV3を使用して、対象となる任意の真菌/酵母を同定してもよい。しかしながら、「ILV3遺伝子を増幅する」により、全体のILV3遺伝子が増幅される必要があることは意図されない。当業者が容易に気付く通り、ILV3遺伝子の部分のみが、ILV3遺伝子の存在を示すために増幅されることを必要とする。増幅産物の最小サイズは、プライマーの長さ(及び含まれるなら、プローブ)により、典型的には規定される。典型的な増幅産物は、50~500ヌクレオチド長、例えば、50~250ヌクレオチドであり得る。「感染」は、真菌又は酵母を通常含有しない試料におけるかかる真菌/酵母の存在を単に指す。したがって、本発明の方法はまた、試料において低レベルの真菌細胞でさえ決定されるのを可能にする、高感度並びに特異的である。したがって、「試料」は、本発明との関係において、ILV3遺伝子を有する真菌(例えば、酵母)の存在について試験することが望ましい、任意の試料を含むと定義される。試料は、真菌を含有することが従前に知られていなくてもよい。試料は、ヒト対象から得られてもよい。それ故、試料は、ヒト遺伝子材料(特に、ヒトDNA)を含有してもよい。したがって、試料は、血液試料のような臨床試料を含むか、本質的にからなるか、又はからなってもよい。血液試料により、血液又は血液派生物を含む任意の試料が意味される。したがって、血清及び血漿は、血液ブロス(すなわち、培養培地に加えられる血液)と一緒に含まれる。本発明の方法は、真菌感染の源の迅速な検出及び同定に特に適用可能である。したがって、試料は、罹患していることが疑われるか、又は血流感染についてスクリーニングされている患者由来の血液培養試料を含んでもよい。試料は、1~10ml、好ましくは、1mlの血液培養試料のような、適当な体積であってもよい。
【0142】
或いは、試料は、インビトロアッセイ系等であってもよいか、又は含んでもよい。試料は、飲料若しくは食品試料又はその調製品、或いはシャンプー、コンディショナー、保湿剤等を含むパーソナルケア製品のような医薬又は化粧品を含むか、本質的にからなるか、又はからなってもよく、これらの全てが、日常的なこととして微生物汚染について試験される。試料は、組織又は細胞を含むか、本質的にからなるか、又はからなってもよく、痰若しくは血液試料又は血小板試料等を含むか、本質的にからなるか、又はからなってもよい。加えて、本発明の方法及びキットを使用して、例えば、食品が調製される場所におけるような、表面の汚染をモニターしてもよい。汚染は、任意の関連する真菌源由来であってもよい。さらに、本発明はまた、飲料水、廃水、海洋環境等のような環境状態をモニターする際に有用である。
【0143】
本発明は、可能性のある任意の真菌又は酵母に適用可能である一方、臨床診断に重要である特定の真菌が存在する。したがって、本発明は、相対的に高い頻度で血液媒介性感染を引き起こす真菌属及び種を標的にするよう開発されている。したがって、本発明は、カンジダ属種の検出及び任意選択で識別に焦点を当ててもよい。本発明は、次の種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも1、2、3、4、5、6、7種又は全8種の検出を可能にしてもよい。
【0144】
検出は、本明細書においてさらに詳細に説明されるILV3遺伝子の全カンジダ標的化を介して又は種特異的標的化によるものであってもよい。本発明は、加えて、又は代わりに、アスペルギルス属種の検出及び任意選択で識別に焦点を当ててもよい。本発明は、次の種:
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
の少なくとも1、2又は全3種の検出を可能にしてもよい。
【0145】
検出は、本明細書においてさらに詳細に説明されるILV3遺伝子の全アスペルギルス標的化を介して又は種特異的標的化によるものであってもよい。本発明は、加えて、又は代わりに、クリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出に焦点を当ててもよい。
【0146】
したがって、本発明は、試料における真菌/酵母感染を検出する方法であって、
a.次の成分:
i.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でカンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び
ii.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でアスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び/又は
iii.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出して、試料が真菌/酵母感染を含有するかどうかを決定するステップと
を含む、方法を提供する。
【0147】
本発明の方法は、次の種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
ix.アスペルギルス・フミガーツス
x.アスペルギルス・ニガー
xi.アスペルギルス・フラバス
xii.クリプトコッカス・ネオフォルマンス
の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11種又は全12種のILV3遺伝子を特異的な方法で増幅する能力がある核酸増幅反応を含んでもよい。
【0148】
本発明の方法において使用される増幅は、カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーの使用を含んでもよい。加えて又は代わりに、方法は、カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブの使用を含んでもよい。いくつかの実施形態において、共通のフォワード及びリバースプライマー並びに/又は共通のプローブは、次のカンジダ属種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも2、3、4、5、6、7種、好ましくは、全てのILV3遺伝子にハイブリダイズする。
【0149】
したがって、いくつかの実施形態において、全カンジダ増幅が利用される。ILV3内の特異的な標的化領域を含む、全カンジダ増幅のための本発明の適当なプライマー及びプローブが、本明細書において記載され、全てのかかるプライマー及びプローブが利用されてもよい。1つの実施形態において、本発明の方法は、配列番号1の配列を含むフォワードプライマー、配列番号2の配列を含むリバースプライマー及び/又は配列番号3の配列を含むプローブの使用を含む。
【0150】
感染の源を識別する方法を含む、他の実施形態において、カンジダ属種特異的増幅が採用される。かかる実施形態において、別個のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブは、次のカンジダ属種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも2、3、4、5、6、7種、好ましくは、全てのそれぞれのILV3遺伝子にハイブリダイズする。
【0151】
したがって、検出されるべきそれぞれのカンジダ属種について別個のプライマー対及び/又はプローブが存在する。ILV3内の特異的な標的化領域を含む、種特異的なカンジダ増幅のための本発明の適当なプライマー及びプローブが、本明細書において記載され、全てのかかるプライマー及びプローブが利用されてもよい。
【0152】
本発明の方法において使用される増幅は、アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーの使用を加えて又は代わりに含んでもよい。加えて又は代わりに、方法は、アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブの使用を含んでもよい。いくつかの実施形態において、共通のフォワード及びリバースプライマー並びに/又は共通のプローブは、次のアスペルギルス属種:
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
の少なくとも2種、好ましくは、全3種のILV3遺伝子にハイブリダイズする。
【0153】
したがって、いくつかの実施形態において、全アスペルギルス増幅が利用される。ILV3内の特異的な標的化領域を含む、全アスペルギルス増幅のための本発明の適当なプライマー及びプローブが、本明細書において記載され、全てのかかるプライマー及びプローブが利用されてもよい。1つの実施形態において、本発明の方法は、配列番号70又は73の配列を含むフォワードプライマー、配列番号71又は74の配列を含むリバースプライマー及び/又は配列番号72又は75の配列を含むプローブの使用を含む。
【0154】
感染の源を識別する方法を含む、他の実施形態において、アスペルギルス属種特異的増幅が採用される。かかる実施形態において、別個のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブは、次のアスペルギルス属種:
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
の少なくとも2種、好ましくは、全3種のILV3遺伝子にハイブリダイズする。
【0155】
したがって、検出されるべきそれぞれのアスペルギルス属種について別個のプライマー対及び/又はプローブが存在する。ILV3内の特異的な標的化領域を含む、種特異的なアスペルギルス増幅のための本発明の適当なプライマー及びプローブが、本明細書において記載され、全てのかかるプライマー及びプローブが利用されてもよい。
【0156】
本発明の方法において使用される増幅は、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーの使用を加えて又は代わりに含んでもよい。加えて又は代わりに、方法は、クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブの使用を含んでもよい。ILV3内の特異的な標的化領域を含む、クリプトコッカス・ネオフォルマンス増幅のための本発明の適当なプライマー及びプローブが、本明細書において記載され、全てのかかるプライマー及びプローブが利用されてもよい。
【0157】
本発明の方法によると、増幅産物を単に検出して、真菌種が試料に存在することを示すことができる。増幅産物は、当業者により容易に理解される任意の公知の手段を介して検出され得る。しかしながら、いくつかの実施形態において、増幅産物の識別は、試料に存在する真菌の属及び/又は種を同定するために使用される。したがって、本発明の方法は、試料における真菌/酵母感染を検出するステップと、同定するステップとを含んでもよい。本発明の方法は、核酸増幅を行うステップと、増幅産物を検出し、識別して、真菌/酵母感染を同定するステップとを含んでもよい。
【0158】
それ故、本発明は、試料における真菌/酵母感染を検出し、同定する方法であって、
a.次の成分:
i.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でカンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び
ii.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でアスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び/又は
iii.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、真菌/酵母感染を同定するステップと
を含む、方法を提供する。
【0159】
試料における真菌の同一性が同定されるのを可能にする本発明の方法は、感染に特異的である方法での直接的な処置を目の前で指示するのに特に有用である。したがって、本発明の方法は、一般的な真菌検出方法とは異なり、有用である。したがって、本発明はまた、試料におけるカンジダ感染に関与する種を同定する方法であって、
a.次の成分のセット:
i.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
iii.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
iv.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
v.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
vi.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
vii.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
viii.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
の少なくとも3、4、5、6、7つ又は全てを使用して、核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、カンジダ感染に関与する種を同定するステップと
を含む、方法を提供する。
【0160】
これらの方法は、本明細書において詳細に記載される、本発明の適当なプライマー(及びプローブ)のいずれかを利用してもよい。
【0161】
同様に、本発明はまた、試料におけるアスペルギルス感染に関与する種を同定する方法であって、
a.次の成分のセット:
i.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
ii.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
iii.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
少なくとも2つ又は全てを使用して、核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、アスペルギルス感染に関与する種を同定するステップと
を含む、方法にも関する。
【0162】
これらの方法は、本明細書において詳細に記載される、本発明の適当なプライマー(及びプローブ)のいずれかを利用してもよい。これらの方法は、いくつかの実施形態におけるカンジダ同定方法と並行して利用されてもよい。
【0163】
本発明は、真菌感染が存在するかどうかを決定するための一般的なスクリーニングと考えられ得る方法を提供する。本発明はまた、感染に関与する種が同定されるのを可能にするより特異的な方法を提供する。かかる方法は、有利に組み合わされ得る。したがって、本発明は、試料における真菌/酵母感染を検出し、同定する方法であって、
a.本発明の方法を行って、カンジダ属、アスペルギルス属及び/又はクリプトコッカス・ネオフォルマンスが試料に存在するかどうかを決定するステップと、
b.カンジダ属又はアスペルギルス属種が試料に存在する場合、本発明の方法を行って、種が存在することを決定し、これにより、試料における酵母/真菌感染を検出し、同定するステップと
を含む、方法をさらに提供する。
【0164】
ステップaでの、クリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出は、ステップbを行う要件を排除してもよい。或いは、ステップaの結果は、単に、試料に存在する真菌があるということであり得る。かかる方法において、ステップbは、クリプトコッカス・ネオフォルマンスが、具体的に、試料に存在するかどうかを決定するための本発明の方法を行うステップを追加で含んでもよい。
【0165】
本明細書において考察される通り、本発明の方法は、ILV3遺伝子の核酸増幅を一般に含む。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が好ましいが、任意の形態の核酸増幅を使用することができる。かかる方法は、任意の適当な形態の検出テクノロジーを利用してもよい。増幅のリアルタイムのモニタリングが、いくつかの実施形態において使用されてもよい。他の実施形態において、終点の検出方法が利用されてもよい。いくつかの実施形態において、核酸増幅は、多重核酸増幅反応として行われる。他の実施形態において、異なる属又は種由来のILV3を標的化するそれぞれの核酸増幅は、別個の反応範囲に含まれる。反応範囲は、増幅が生じる定義された部位である。反応範囲は、マルチウェルプレート中のウェル又は試験管等であってもよい。配列決定、特に、次世代シーケンシング(NGS)が、検出、及び任意選択でまた識別のため利用されてもよい。NGSプラットフォームの例としては、当業者に周知であり、市販されている、イルミナシーケンシング(例えば、Hi-Seq及びMi-Seq)、SMRTシーケンシング(Pacific Biosciences)、ナノポアシーケンシング、SoLIDシーケンシング、パイロシークエンシング(例えば、Roche 454)、1分子シーケンシング(SeqLL/Helicos)及びIon-Torrent(Thermo Fisher)が挙げられる。本明細書において記載される通り、異なる真菌由来のILV3遺伝子は、シーケンシングを使用して精査して、真菌感染の源を同定することができる異なるヌクレオチド配列を有する。シーケンシングは、迅速且つ定量的な結果をもたらし得る。
【0166】
簡単な検出のため、増幅産物の単なる存在は、試料に存在する真菌があることを示す。本明細書において考察される通り、これは、典型的には、カンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスから選択される真菌である。しかしながら、真菌の性質についてのより詳細な情報が要求される場合、増幅産物が識別されてもよい。いくつかの実施形態において、識別することは、融解曲線解析を含む。本明細書において記載される様々なプライマー対は、重複していない融解曲線を有するよう設計されている。したがって、多重増幅において含まれる場合、作成された融解曲線が、試料におけるカンジダ属又はアスペルギルス属種が同定されることを可能にする。これは、アスペルギルスの識別のため使用される多重と別個の、カンジダのための多重であってもよい。融解曲線解析に基づく本発明の方法が、それぞれ、カンジダの8つの異なる種及びアスペルギルスの3つの異なる種の識別を可能にすることが、本明細書において示される。本発明による融解曲線解析は、配列特異的プローブの使用に頼ってもよいし、又は頼らなくてもよい。好ましい実施形態において、方法は、ILV3特異的プローブの使用を要求しない。代わりに、例としてサイバーグリーン(SYBR GREEN)である挿入剤のような、配列と独立した試薬を使用して、増幅がモニターされてもよい。
【0167】
他の実施形態において、増幅産物は、差別的に標識されたプライマー及び/又はプローブを使用することにより、識別されてもよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプライマー及び/又はプローブを、属に従い差別的に標識して、試料における真菌/酵母の属の同定を可能にする。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプライマー及び/又はプローブを、カンジダ属及び/又はアスペルギルス属種に従い差別的に標識して、試料におけるカンジダ属及び/又はアスペルギルス属種の同定を可能にする。
【0168】
なおさらなる実施形態において、増幅産物は、増幅産物のサイズを決定することにより、識別されてもよい。プライマー対は、要求されるなら、異なる属及び種のILV3遺伝子内で異なるサイズの増幅産物を増幅するよう設計することができる。
【0169】
他の実施形態において、増幅産物は、配列に従い識別されてもよい。
【0170】
本発明は、試料において細菌を検出するためにも有利に実行することができる。より具体的には、方法は、細菌又は真菌が試料に存在するかどうかの決定をさらに可能にしてもよい。いくつかの実施形態において、方法は、細菌がグラム陽性又はグラム陰性であるかどうかを識別することを可能にしてもよい。細菌を検出するかかる方法に適当な試薬は、Klaschikら(J.Clin.Microbiol、2002年、40(11):4304)及びWuら(JOURNAL OF CLINICAL MICROBIOLOGY、2008年8月、2613~2619頁)において開示され、それぞれが、本明細書に参照により取り込まれる。かかる方法は、グラム陽性細菌からグラム陰性細菌を識別するためのプローブの使用に頼ってもよい。いくつかの実施形態において、プライマーは、細菌のDNAの16S領域の特異的な部分を増幅する。プライマーPLK1(5-TACGGGAGGCAGCAGT-3、配列番号108)及びPLK2(5-TATTACCGCGGCTGCT-3-配列番号109)は、異なる群の真正細菌において高度に保存されている。187bpのフラグメントが、これらのプライマーにより合成される。PLK2は、フルオレセインを用いて内部で標識され得る。蛍光色素で標識されたハイブリダイゼーションプローブISN2(5-CCGCAGAATAAGCACCGGCTAACTCCGT-3、配列番号110)及びISP2(5-CCTAACCAGAAAGCCACGGCTAACTACGTG-3-配列番号111)は、異なる波長(640及び705nm)で光を放出し、蛍光シグナルによる細菌のDNAの検出及びグラム染色の識別のため使用され得る。他の適当なプライマーは、ヌクレオチド配列CAACGCGAAGAACCTTACC(配列番号112)及びACGTCATCCCCACCTTCC(配列番号113)を含んでもよい。適当なグラム陽性プローブは、ヌクレオチド配列5’-FAM-ACGACAACCATGCACCACCTG-TAMRA-3’(配列番号114)を含む。適当なグラム陰性プローブは、ヌクレオチド配列5’-HEX-ACGACAGCCATGCAGCACCT-TAMRA’3(配列番号115)を含む。これらのプローブを差別的に標識して、異なる検出を可能にするが、本明細書において記載される代替のアプローチを採用して、検出を促進してもよいことは、当業者により理解される。
【0171】
したがって、本発明は、試料における微生物感染を検出し、同定する方法であって、
a.次の成分:
i.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
ii.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
iii.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間で少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、試料がグラム陰性細菌感染、グラム陽性細菌感染及び/又は真菌/酵母感染を含有するかどうかを決定するステップと
を含む、方法をさらに提供する。
【0172】
好ましくは、多重は、本明細書において説明される通り必須ではないが、増幅は多重として行われる。ILV3増幅は、本発明の任意の方法に従い又は本発明の関連するプライマー及び/又はプローブのいずれかを使用して行われてもよい。
対応するキットがまた、提供される。したがって、本発明は、試料における微生物感染を識別するためのキットであって、
a.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
b.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
c.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間で少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む多重核酸増幅反応を行うための成分を含み、
成分a、b及びcそれぞれが、識別可能な増幅産物を産生し、これにより、試料が、グラム陰性細菌感染、グラム陽性細菌感染及び/又は真菌/酵母感染を含有するかどうかの決定を可能にする、キットを提供する。
【0173】
本発明による任意の適当なプライマー及びプローブは、16SrRNA増幅プライマー及びプローブについてのプライマー及びプローブと共にかかるキットに取り込まれてもよい。本明細書において考察される本発明の全ての実施形態は、本発明のこれらの態様に準用する。これらの方法は、必要とされる真菌種の同定が続き得る。キットは、本明細書に記載されるこの目的に適当な成分を含有してもよい。
【0174】
本発明は、治療のための患者選択を有効にもたらし、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌も検出される場合は抗生物質)を用いた不必要な処置を決定的に回避する。抗真菌剤及び抗生物質の誤った使用は、耐性を加速する。
【0175】
したがって、本発明はまた、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を用いた処置のための対象を選択する方法であって、本明細書において記載される方法を行うステップと、感染が検出され、任意選択でまた同定される場合、処置のための対象を選択するステップとを含む、方法に関する。
【0176】
関連する態様において、本発明は、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を用いた処置に対する対象の反応性を予測する方法であって、本明細書において記載される方法を行うステップと、感染が検出され、任意選択でまた同定される場合、処置に対する対象の反応性を予測するステップとを含む、方法を提供する。
【0177】
さらなる態様において、本発明は、感染を処置する方法であって、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を、感染に罹患している対象に投与するステップを含み、対象が、本明細書に記載される方法を行うことにより処置のため選択される、方法を提供する。
【0178】
本発明はまた、感染を処置する方法であって、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を、感染に罹患している対象に投与するステップを含み、対象が、試料において、検出可能なILV3遺伝子を示す、方法に関する。
【0179】
なおさらなる態様において、本発明は、対象が、本明細書において記載される方法を行うことにより処置のため選択される、感染を処置する方法において使用するための殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を提供する。
【0180】
本発明のさらなる態様によると、対象が、試料において、検出可能なILV3遺伝子を示す、感染を処置する方法において使用するための殺菌剤のような抗真菌剤が提供される。
【0181】
感染は、真菌又は酵母感染、特に、本明細書においてより詳細に説明されるカンジダ属、アスペルギルス属又はクリプトコッカス・ネオフォルマンス感染であってもよい。これは、提供される処置の特異性を指示し得る。例えば、カンジダ・アウリス(C.auris)は、アゾール(例えば、フルコナゾール)を含む、3つの主要な種類の抗真菌薬に耐性であることが示されている。同様に、カンジダ・グラブラタ(C.glabrata)及びカンジダ・クルセイ(C.krusei)のような種は、他のカンジダ属種と比べて、フルコナゾールのような抗真菌剤に対して低減した感受性を有し得る(Trickら、2002年)。
【0182】
ある特定の実施形態において、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)は、広域スペクトルの薬剤である。これは、感染が検出されるが、感染に関与する種がまだ特徴付けられていない場合、特に有用である。感染が検出されると、感染の性質を特徴付けて、より標的化された治療(例えば、感染を引き起こしているカンジダ属種)を可能にし得る。したがって、殺菌剤のような広範な抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)の組合せ、及びより焦点を当てられた治療が、本明細書において記載される方法の一部として利用されてもよい。
【0183】
本発明はまた、次の番号が付けられた項目のうちの1つ又は複数により記載することができる。
【0184】
1.試料における真菌/酵母感染を検出する方法であって、
a.核酸増幅反応を行って、真菌/酵母のILV3遺伝子を増幅するステップと、
b.増幅産物を検出して、試料が真菌/酵母感染を含有するかどうかを決定するステップと
を含む、方法。
【0185】
2.試料における真菌/酵母感染を検出する方法であって
a.次の成分:
i.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でカンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び
ii.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でアスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び/又は
iii.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出して、試料が真菌/酵母感染を含有するかどうかを決定するステップと
を含む、方法。
【0186】
3.核酸増幅反応が、次の種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
ix.アスペルギルス・フミガーツス
x.アスペルギルス・ニガー
xi.アスペルギルス・フラバス
xii.クリプトコッカス・ネオフォルマンス
の少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11種又は全12種のILV3遺伝子を増幅する、項目1又は2に記載の方法。
【0187】
4.ステップが、
i.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーの使用;及び/又は
ii.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブの使用
を含む、項目1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0188】
5.共通のフォワード及びリバースプライマー並びに/又は共通のプローブが、次のカンジダ属種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも3、4、5、6、7種、好ましくは、全てのILV3遺伝子にハイブリダイズする、項目1~4のいずれか1つに記載の方法。
【0189】
6.共通のフォワードプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置c1169825~1169806(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置c393798~393779(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置c405996~405978(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置c1218036~1218017(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置c909809~909790(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置c24006~23987(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置61666~61685(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置c32324~32305(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする、項目5に記載の方法。
【0190】
7.共通のリバースプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置1169707~1169729(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置393680~393702(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置405878~405900(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置1217918~1217940(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置909691~909713(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置23888~23910(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置c61784~61762(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置32206~32228(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする、項目5又は6に記載の方法。
【0191】
8.共通のプローブが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置1169779~1169804(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置393752~393777(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置405950~405975(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置1217990~1218015(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置909763~909788(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置23960~23985(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置c61712~61687(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置32278~32303(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする、項目5~7のいずれか1つに記載の方法。
【0192】
9.配列番号1の配列を含むフォワードプライマー、配列番号2の配列を含むリバースプライマー及び/又は配列番号3の配列を含むプローブを使用する、項目1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0193】
10.別個のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブが、次のカンジダ属種:
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
の少なくとも3、4、5、6、7種、好ましくは全てのそれぞれのILV3遺伝子にハイブリダイズする、項目1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0194】
11.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170234~1170217
ii.位置c1171213~1171192
の1つにハイブリダイズする、項目10に記載の方法。
【0195】
12.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置1170119~1170140
ii.位置1171120~1171138
の1つにハイブリダイズする、項目10又は11に記載の方法。
【0196】
13.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置c1219181~1219161
ii.位置c1218505~1218486
iii.位置c1218553~1218534
の1つにハイブリダイズする、項目10~12のいずれか1つに記載の方法。
【0197】
14.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219103~1219124
ii.位置1218409~1218429
iii.位置1218419~1218440
の1つにハイブリダイズする、項目10~13のいずれか1つに記載の方法。
【0198】
15.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406146~406127
ii.位置c406142~406120
の1つにハイブリダイズする、項目10~14のいずれか1つに記載の方法。
【0199】
16.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置406047~406068
ii.位置406048~406069
の1つにハイブリダイズする、項目10~15のいずれか1つに記載の方法。
【0200】
17.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置c24951~24931
ii.位置c24881~24863
の1つにハイブリダイズする、項目10~16のいずれか1つに記載の方法。
【0201】
18.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置24843~24865
ii.位置24774~24795
の1つにハイブリダイズする、項目10~17のいずれか1つに記載の方法。
【0202】
19.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394191~394169
ii.位置c393535~393516
iii.位置c395076~395055
iv.位置c394884~394863
の1つにハイブリダイズする、項目10~18のいずれか1つに記載の方法。
【0203】
20.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置394080~394101
ii.位置393445~393464
iii.位置394987~395006
iv.位置394783~394803
の1つにハイブリダイズする、項目10~19のいずれか1つに記載の方法。
【0204】
21.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61723~61744
ii.位置60940~60961
iii.位置60420~60440
iv.位置61778~61797
v.位置61940~61961
の1つにハイブリダイズする、項目10~20のいずれか1つに記載の方法。
【0205】
22.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置c61817~61796
ii.位置c61030~61011
iii.位置c60535~60513
iv.位置c61923~61902
v.位置c62015~61996
の1つにハイブリダイズする、項目10~21のいずれか1つに記載の方法。
【0206】
23.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909629~909608
ii.位置c911117~911098
iii.位置c911111~911090
iv.位置c910941~910920
の1つにハイブリダイズする、項目10~22のいずれか1つに記載の方法。
【0207】
24.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置909529~909550
ii.位置911002~911023
iii.位置910994~911013
iv.位置910799~910819
の1つにハイブリダイズする、項目10~23のいずれか1つに記載の方法。
【0208】
25.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32790~32768
ii.位置c32451~32430
iii.位置c32654~32633
iv.位置c33278~33259
v.位置c32603~32580
vi.位置c32399~32376
vii.位置c33648~33628
viii.位置c32240~32219
ix.位置c32930~32909
x.位置c33228~33206
xi.位置c32106~32085
の1つにハイブリダイズする、項目10~24のいずれか1つに記載の方法。
【0209】
26.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置32682~32703
ii.位置32368~32389
iii.位置32567~32588
iv.位置33202~33223
v.位置32512~32533
vi.位置32328~32349
vii.位置33566~33587
viii.位置32175~32195
ix.位置32826~32848
x.位置33130~33151
xi.位置32011~32033
の1つにハイブリダイズする、項目10~25のいずれか1つに記載の方法。
【0210】
27.
a.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170174~1170151
ii.位置1171165~1171192
の1つにハイブリダイズし
b.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219148~1219171
ii.位置c1218439~1218416
iii.位置c1218505~1218480
の1つにハイブリダイズし
c.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406111~406082
の1つにハイブリダイズし
d.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置c24907~24883
ii.位置c24862~24839
の1つにハイブリダイズし
e.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394151~394128
ii.位置c393478~393453
iii.位置c395030~395007
iv.位置c394836~394807
の1つにハイブリダイズし
f.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61770~61793
ii.位置c60990~60967
iii.位置60462~60485
iv.位置61815~61838
v.位置c61970~61945
の1つにハイブリダイズし、
g.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909577~909552
ii.位置c911088~911065
iii.位置910878~910904
の1つにハイブリダイズし;及び/又は
h.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32744~32721
ii.位置c32421~32398
iii.位置c32629~32605
iv.位置33233~33257
v.位置32542~32563
vi.位置32350~32373
vii.位置c33627~33606
viii.位置c32218~32196
ix.位置c32890~32864
x.位置c33259~33236
xi.位置c32061~32038
の1つにハイブリダイズする、項目10~26のいずれか1つに記載の方法。
【0211】
28.
i.フォワードプライマーが、配列番号4又は6の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号5又は7の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・アルビカンスを特異的に検出するための配列番号116又は117の配列を含み、
ii.フォワードプライマーが、配列番号8、10又は12の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号9、11又は13の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・ドゥブリニエンシスを特異的に検出するための配列番号118、119又は120の配列を含み、
iii.フォワードプライマーが、配列番号14又は16の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号15又は17の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・トロピカリスを特異的に検出するための配列番号121の配列を含み、
iv.フォワードプライマーが、配列番号18又は20の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号19又は21の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・パラプシローシスを特異的に検出するための配列番号122又は123の配列を含み、
v.フォワードプライマーが、配列番号22、24、26又は28の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号23、25、27又は29の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・グラブラタを特異的に検出するための配列番号124、125、126又は127の配列を含み、
vi.フォワードプライマーが、配列番号30、32、34、36又は38の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号31、33、35、37又は39の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・クルセイを特異的に検出するための配列番号128、129、130、131又は132の配列を含み、
vii.フォワードプライマーが、配列番号40、42、44又は46の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号41、43、45又は47の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・ギリエルモンジィを特異的に検出するための配列番号133、134又は135の配列を含み、
viii.フォワードプライマーが、配列番号48、50、52、54、56、58、60、62、64、66又は68の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号49、51、53、55、57、59、61、63、65、67又は69の配列を含み、及び/又はプローブが、カンジダ・アウリスを特異的に検出するための配列番号136、137、138、139、140、141、142、143、144、145又は146の配列を含む、項目10~27のいずれか1つに記載の方法。
【0212】
29.ステップが、
i.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーの使用;及び/又は
ii.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブの使用
を含む、項目1~28のいずれか1つに記載の方法。
【0213】
30.共通のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブが、次のアスペルギルス属種:
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
の少なくとも2種、好ましくは、全3種のILV3遺伝子にハイブリダイズする、項目29に記載の方法。
【0214】
31.共通のフォワードプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721583~3721597(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c541018~541004(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382612~382598(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つとハイブリダイズするか、
又は共通のフォワードプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721797~3721816(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540804~540785(アスペルギルス・ニガー
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382398~382379(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つとハイブリダイズする、項目30に記載の方法。
【0215】
32.共通のリバースプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置c3721887~3721872(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置540714~540729(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置382308~382323(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又は共通のリバースプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置c3721875~3721894(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置540707~540726(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置382301~382320(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズする、項目30又は31に記載の方法。
【0216】
33.共通のプローブが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721790~3721814(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540811~540788(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382405~382381(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又は共通のプローブが、次の標的配列:
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721848~3721870(アスペルギルス・フミガーツス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540753~540731(アスペルギルス・ニガー)
vi.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382347~382325(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズする、項目30~32のいずれか1つに記載の方法。
【0217】
34.配列番号70又は73の配列を含むフォワードプライマー、配列番号71又は74の配列を含むリバースプライマー及び/又は配列番号72又は75の配列を含むプローブを使用する、項目1~33のいずれか1つに記載の方法。
【0218】
35.別個のフォワード及びリバースプライマー並びに/又はプローブが、次のアスペルギルス属種:
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
の少なくとも2種、好ましくは、全3種のそれぞれのILV3遺伝子にハイブリダイズする、項目1~34のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
36.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置3721531~3721552
ii.位置3721618~3721638
iii.位置3721616~3721638
iv.位置3721798~3721818
の1つにハイブリダイズする、項目35に記載の方法。
【0220】
37.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721653~3721675
ii.位置c3721706~3721681
iii.位置c3721898~3721878
の1つにハイブリダイズする、項目35又は36に記載の方法。
【0221】
38.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540219~540199
の1つにハイブリダイズする、項目35~37のいずれか1つに記載の方法。
【0222】
39.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置540084~540103
の1つにハイブリダイズする、項目35~38のいずれか1つに記載の方法。
【0223】
40.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382604~382586
の1つにハイブリダイズする、項目35~39のいずれか1つに記載の方法。
【0224】
41.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置382519~382541
ii.位置382520~382541
の1つにハイブリダイズする、項目35~40のいずれか1つに記載の方法。
【0225】
42.
a.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721651~3721628
ii.位置3721658~3721681
iii.位置3721848~3721870
の1つにハイブリダイズし、
b.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540161~540138
の1つにハイブリダイズし;及び/又は
c.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382572~382549
の1つにハイブリダイズする、項目35~41のいずれか1つに記載の方法。
【0226】
43.
i.フォワードプライマーが、配列番号76、79、82又は83の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号77、80又は84の配列を含み、及び/又はプローブが、アスペルギルス・フミガーツスを特異的に検出するための配列番号78、81又は85の配列を含み、
ii.フォワードプライマーが、配列番号87の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号86の配列を含み、及び/又はプローブが、アスペルギルス・ニガーを特異的に検出するための配列番号88の配列を含み、
iii.フォワードプライマーが、配列番号90の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号89又は92の配列を含み、及び/又はプローブが、アスペルギルス・フラバスを特異的に検出するための配列番号91の配列を含む、項目35~42のいずれか1つに記載の方法。
【0227】
44.ステップが、
i.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーの使用;及び/又は
ii.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブの使用
を含む、項目1~43のいずれか1つに記載の方法。
【0228】
45.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置702696~702717
ii.位置702499~702520
iii.位置702736~702757
iv.位置702384~702403
v.位置701384~701406
の1つにハイブリダイズする、項目44に記載の方法。
【0229】
46.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置c702796~702777
ii.位置c702602~702582
iii.位置c702850~702831
iv.位置c702521~702500
v.位置c701499~701479
の1つにハイブリダイズする、項目44又は45に記載の方法。
【0230】
47.プライマー結合部位間でクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置702724~702747
ii.位置702526~702549
iii.位置702805~702829
iv.位置702423~702446
v.位置701435~701458
の1つにハイブリダイズする、項目44~46のいずれか1つに記載の方法。
【0231】
48.フォワードプライマーが、配列番号93、96、99、102又は105の配列を含み、リバースプライマーが、配列番号94、97、100、103又は106の配列を含み、及び/又はプローブが、配列番号95、98、101、104又は107の配列を含む、項目44~47のいずれか1つに記載の方法。
【0232】
49.ステップbが、増幅産物を識別して、感染に関与する属及び/又は種を同定するステップを含む、項目1~48のいずれか1つに記載の方法。
【0233】
50.試料における真菌/酵母感染を検出し、同定する方法であって、項目1~49のいずれかに記載の方法を行うステップと、ステップbにおいて増幅産物を検出し、識別して、真菌/酵母感染を同定するステップとを含む、方法。
【0234】
51.試料における真菌/酵母感染を検出し、同定する方法であって、
a.次の成分:
i.カンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でカンジダ属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び
ii.アスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でアスペルギルス属種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び/又は
iii.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でクリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、真菌/酵母感染を同定するステップと
を含む、方法。
【0235】
52.多重核酸増幅反応として行われる、項目1~51のいずれかに記載の方法。
【0236】
53.識別するステップが、
i.融解曲線解析
ii.差別的に標識されたプライマー及び/又はプローブの使用;又は
iii.増幅産物のサイズを決定すること
を含む、項目49~52のいずれか1つに記載の方法。
【0237】
54.少なくとも1つのプライマー及び/又はプローブを、属に従い差別的に標識して、試料における真菌/酵母の属の同定を可能にする、項目53に記載の方法。
【0238】
55.少なくとも1つのプライマー及び/又はプローブを、カンジダ属及び/又はアスペルギルス属種に従い差別的に標識して、試料におけるカンジダ属及び/又はアスペルギルス属種の同定を可能にする、項目54に記載の方法。
【0239】
56.試料が、ヒト由来の試験試料、任意選択で、血液試料を含む、項目1~55のいずれかに記載の方法。
【0240】
57.
a.次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
b.次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
c.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
d.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
e.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
f.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
g.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
h.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
i.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
j.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
k.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
l.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
m.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー;及び/又は
n.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
を含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプライマー対。
【0241】
58.プライマー対のフォワードプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置c1169825~1169806(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置c393798~393779(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置c405996~405978(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置c1218036~1218017(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置c909809~909790(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置c24006~23987(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置61666~61685(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置c32324~32305(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする、項目57に記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0242】
59.プライマー対のリバースプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置1169707~1169729(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置393680~393702(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置405878~405900(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置1217918~1217940(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置909691~909713(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置23888~23910(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置c61784~61762(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置32206~32228(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする、項目57又は58に記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0243】
60.プライマー対のフォワードプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721583~3721597(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c541018~541004(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382612~382598(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又は、フォワードプライマーが、次の標的配列:
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721797~3721816(アスペルギルス・フミガーツス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540804~540785(アスペルギルス・ニガー)
vi.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382398~382379(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズする、項目57~59のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0244】
61.プライマー対のリバースプライマーが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置c3721887~3721872(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置540714~540729(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置382308~382323(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又はリバースプライマーは、次の標的配列:
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置c3721875~3721894(アスペルギルス・フミガーツス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置540707~540726(アスペルギルス・ニガー)
vi.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置382301~382320(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズする、項目57~60のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0245】
62.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170234~1170217
ii.位置c1171213~1171192
の1つにハイブリダイズする、項目57~61のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0246】
63.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置1170119~1170140
ii.位置1171120~1171138
の1つにハイブリダイズする、項目57~62のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0247】
64.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置c1219181~1219161
ii.位置c1218505~1218486
iii.位置c1218553~1218534
の1つにハイブリダイズする、項目57~63のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0248】
65.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219103~1219124
ii.位置1218409~1218429
iii.位置1218419~1218440
の1つにハイブリダイズする、項目57~64のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0249】
66.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406146~406127
ii.位置c406142~406120
の1つにハイブリダイズする、項目57~65のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0250】
67.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置406047~406068
ii.位置406048~406069
の1つにハイブリダイズする、項目57~66のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0251】
68.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1.1由来の次の標的配列:
i.位置c24951~24931
ii.位置c24881~24863
の1つにハイブリダイズする、項目57~67のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0252】
69.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1.1由来の次の標的配列:
i.位置24843~24865
ii.位置24774~24795
の1つにハイブリダイズする、項目57~68のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0253】
70.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394191~394169
ii.位置c393535~393516
iii.位置c395076~395055
iv.位置c394884~394863
の1つにハイブリダイズする、項目57~69のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0254】
71.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置394080~394101
ii.位置393445~393464
iii.位置394987~395006
iv.位置394783~394803
の1つにハイブリダイズする、項目57~70のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0255】
72.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61723~61744
ii.位置60940~60961
iii.位置60420~60440
iv.位置61778~61797
v.位置61940~61961
の1つにハイブリダイズする、項目57~71のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0256】
73.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置c61817~61796
ii.位置c61030~61011
iii.位置c60535~60513
iv.位置c61923~61902
v.位置c62015~61996
の1つにハイブリダイズする、項目57~72のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0257】
74.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909629~909608
ii.位置c911117~911098
iii.位置c911111~911090
iv.位置c910941~910920
の1つにハイブリダイズする、項目57~73のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0258】
75.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置909529~909550
ii.位置911002~911023
iii.位置910994~911013
iv.位置910799~910819
の1つにハイブリダイズする、項目57~74のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0259】
76.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32790~32768
ii.位置c32451~32430
iii.位置c32654~32633
iv.位置c33278~33259
v.位置c32603~32580
vi.位置c32399~32376
vii.位置c33648~33628
viii.位置c32240~32219
ix.位置c32930~32909
x.位置c33228~33206
xi.位置c32106~32085
の1つにハイブリダイズする、項目57~75のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0260】
77.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置32682~32703
ii.位置32368~32389
iii.位置32567~32588
iv.位置33202~33223
v.位置32512~32533
vi.位置32328~32349
vii.位置33566~33587
viii.位置32175~32195
ix.位置32826~32848
x.位置33130~33151
xi.位置32011~32033
の1つにハイブリダイズする、項目57~76のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0261】
78.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置3721531~3721552
ii.位置3721618~3721638
iii.位置3721616~3721638
iv.位置3721798~3721818
の1つにハイブリダイズする、項目57~77のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0262】
79.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721653~3721675
ii.位置c3721706~3721681
iii.位置c3721898~3721878
の1つにハイブリダイズする、項目57~78のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0263】
80.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540219~540199
の1つにハイブリダイズする、項目57~79のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0264】
81.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置540084~540103
の1つにハイブリダイズする、項目57~80のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0265】
82.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382604~382586
の1つにハイブリダイズする、項目57~81のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0266】
83.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置382519~382541
ii.位置382520~382541
の1つにハイブリダイズする、項目57~82のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0267】
84.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置702696~702717
ii.位置702499~702520
iii.位置702736~702757
iv.位置702384~702403
v.位置701384~701406
の1つにハイブリダイズする、項目57~83のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0268】
85.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプライマー対のリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置c702796~702777
ii.位置c702602~702582
iii.位置c702850~702831
iv.位置c702521~702500
v.位置c701499~701479
の1つにハイブリダイズする、項目57~84のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0269】
86.
a.次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、
それぞれ、配列番号1及び配列番号2のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
b.次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、
それぞれ、配列番号70及び71又は配列番号73及び74のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
c.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号4及び5又は配列番号6及び7のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
d.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号8及び9、配列番号10及び11又は配列番号12及び13のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
e.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号14及び15又は配列番号16及び17のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
f.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号18及び19又は配列番号20及び21のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
g.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号22及び23、配列番号24及び25、配列番号26及び27又は配列番号28及び29のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
h.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号30及び31、配列番号32及び33、配列番号34及び35、配列番号36及び37又は配列番号38及び39のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
i.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号40及び41、配列番号42及び43、配列番号44及び45又は配列番号46及び47のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
j.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号48及び49、配列番号50及び51、配列番号52及び53、配列番号54及び55、配列番号56及び57、配列番号58及び59、配列番号60及び61、配列番号62及び63、配列番号64及び65、配列番号66及び67又は配列番号68及び69のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
k.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーは、それぞれ、配列番号76及び77、配列番号79及び80、配列番号82及び80又は配列番号83及び84のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
l.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、配列番号87及び86のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
m.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号90及び89又は配列番号90及び92のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;及び/又は
n.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号93及び94、配列番号96及び97、配列番号99及び100、配列番号102及び103又は配列番号105及び106のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目57~85のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0270】
87.それぞれのプライマー対における少なくとも1つのプライマーが、他のプライマー対と比較して差別的に標識される、少なくとも2つのプライマー対を含む、項目57~86のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対。
【0271】
88.
a.次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
b.次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
c.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
d.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
e.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
f.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
g.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
h.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
i.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
j.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
k.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
l.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
m.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ;及び/又は
n.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む、試料における酵母/真菌感染を検出するための少なくとも1つのプローブ。
【0272】
89.次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1の位置1169779~1169804(カンジダ・アルビカンス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1の位置393752~393777(カンジダ・グラブラタ)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1の位置405950~405975(カンジダ・トロピカリス)
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1の位置1217990~1218015(カンジダ・ドゥブリニエンシス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1の位置909763~909788(カンジダ・ギリエルモンジィ)
vi.ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1の位置23960~23985(カンジダ・パラプシローシス)
vii.ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1の位置c61712~61687(カンジダ・クルセイ)
viii.ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1の位置32278~32303(カンジダ・アウリス)
の少なくとも3、4、5、6、7つ、好ましくは、全てにハイブリダイズする、項目88に記載の少なくとも1つのプローブ。
【0273】
90.
a.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170174~1170151
ii.位置1171165~1171192
の1つにハイブリダイズし
b.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219148~1219171
ii.位置c1218439~1218416
iii.位置c1218505~1218480
の1つにハイブリダイズし
c.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406111~406082
の1つにハイブリダイズし
d.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置c24907~24883
ii.位置c24862~24839
の1つにハイブリダイズし
e.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394151~394128
ii.位置c393478~393453
iii.位置c395030~395007
iv.位置c394836~394807
の1つにハイブリダイズし
f.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61770~61793
ii.位置c60990~60967
iii.位置60462~60485
iv.位置61815~61838
v.位置c61970~61945
の1つにハイブリダイズし、
g.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909577~909552
ii.位置c911088~911065
iii.位置910878~910904
の1つにハイブリダイズし;及び/又は
h.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32744~32721
ii.位置c32421~32398
iii.位置c32629~32605
iv.位置33233~33257
v.位置32542~32563
vi.位置32350~32373
vii.位置c33627~33606
viii.位置c32218~32196
ix.位置c32890~32864
x.位置c33259~33236
xi.位置c32061~32038
の1つにハイブリダイズする、項目88又は89に記載の少なくとも1つのプローブ。
【0274】
91.少なくとも1つのプローブが、次の標的配列:
i.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721790~3721814(アスペルギルス・フミガーツス)
ii.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540811~540788(アスペルギルス・ニガー)
iii.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382405~382381(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つにハイブリダイズするか、
又は共通のプローブが、次の標的配列:
iv.ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1の位置3721848~3721870(アスペルギルス・フミガーツス)
v.ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1の位置c540753~540731(アスペルギルス・ニガー)
vi.ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1の位置c382347~382325(アスペルギルス・フラバス)
の少なくとも2つ、好ましくは、全3つとハイブリダイズする、項目88~90のいずれか1つに記載の少なくとも1種のプローブ。
【0275】
92.
a.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721651~3721628
ii.位置3721658~3721681
iii.位置3721848~3721870
の1つにハイブリダイズし、
i.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540161~540138
の1つにハイブリダイズし;及び/又は
j.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382572~382549
の1つにハイブリダイズする、項目88~91のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプローブ。
【0276】
93.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_006693.1由来の次の標的配列:
i.位置702724~702747
ii.位置702526~702549
iii.位置702805~702829
iv.位置702423~702446
v.位置701435~701458
の1つにハイブリダイズする、項目88~92のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプローブ。
【0277】
94.
a.次のカンジダ属種
i.カンジダ・アルビカンス
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシス
iii.カンジダ・トロピカリス
iv.カンジダ・パラプシローシス
v.カンジダ・グラブラタ
vi.カンジダ・クルセイ
vii.カンジダ・ギリエルモンジィ
viii.カンジダ・アウリス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、
配列番号3のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
b.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号116又は117のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
c.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号118、119又は120のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
d.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号121のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
e.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号122又は123のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
f.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号124、125、126又は127のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
g.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号128、129、130、131又は132のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
h.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号133、134又は135のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
i.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号136、137、138、139、140、141、142、143、144、145又は146のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
j.次のアスペルギルス属種
i.アスペルギルス・フミガーツス
ii.アスペルギルス・ニガー
iii.アスペルギルス・フラバス
のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、
配列番号72又は75のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
k.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号78、81又は85のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
l.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号88のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
m.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号91のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;及び/又は
n.クリプトコッカス・ネオフォルマンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、配列番号95、98、101、104又は107のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目88~93のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプローブ。
【0278】
95.それぞれのプローブが差別的に標識されている、少なくとも2つのプローブを含む、項目88~94のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプローブ。
【0279】
96.項目57~87のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプライマー対及び/又は項目88~95のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプローブを含む、試料における酵母/真菌感染を検出するためのキット。
【0280】
97.カンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出を可能にする組合せでプライマー対を含む、項目96に記載のキット。
【0281】
98.カンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出を可能にするプローブをさらに含む、項目97に記載のキット。
【0282】
99.配列番号1及び2、配列番号70及び71並びに配列番号93及び94のプライマーを含む、キット。
【0283】
100.配列番号3、72及び95に記載のプローブをさらに含む、項目99に記載のキット。
【0284】
101.項目57のc~57のj又は項目62~77のいずれか1つに記載のプライマー対を含む、試料におけるカンジダ感染に関与する種を同定するためのキット。
【0285】
102.プライマーが、それぞれ、配列番号48及び49、配列番号18及び19、配列番号24及び25、配列番号40及び41、配列番号6及び7、配列番号8及び9、配列番号16及び17並びに配列番号38及び39のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目101に記載のキット。
【0286】
103.項目57のk~57のm又は項目78~83のいずれか1つに記載のプライマー対を含む、試料におけるアスペルギルス感染に関与する種を同定するためのキット。
【0287】
104.プライマーが、配列番号80及び82、配列番号86及び87、配列番号90及び92のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目103に記載のキット。
【0288】
105.血液試料からDNAを抽出するための試薬をさらに含む、項目96~104のいずれか1つに記載のキット。
【0289】
106.試料における微生物感染を検出し、同定する方法であって、
a.次の成分:
i.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
ii.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
iii.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間で少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、試料がグラム陰性細菌感染、グラム陽性細菌感染及び/又は真菌/酵母感染を含有するかどうかを決定するステップと
を含む、方法。
【0290】
107.ILV3遺伝子の増幅が、項目1~56のいずれか1つにおいて定義される方法に従い、並びに/又は項目57~87のいずれか1つにおいて定義される少なくとも1つのプライマー対及び/若しくは項目88~95のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプローブを使用して、並びに/又は項目96又は105のいずれか1つにおいて定義されるキットを使用して、行われる、項目106に記載の方法。
【0291】
108.試料における微生物感染を識別するためのキットであって、
a.グラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陽性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
b.グラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間でグラム陰性細菌の16SrRNA遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ、
c.少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー、任意選択でそれと共に、プライマー結合部位間で少なくとも1つの真菌/酵母種のILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブ
を含む多重核酸増幅反応を行うための成分を含み、
成分a、b及びcそれぞれが、識別可能な増幅産物を産生し、これにより、試料が、グラム陰性細菌感染、グラム陽性細菌感染及び/又は真菌/酵母感染を含有するかどうかの決定を可能にする、キット。
【0292】
109.項目57~87のいずれか1つにおいて定義される少なくとも1つのプライマー対、及び/又は項目88~95のいずれか1つに記載の少なくとも1つのプローブ及び/又は項目96~105のいずれか1つにおいて定義されるキットを含む、項目108に記載のキット。
【0293】
110.試料におけるカンジダ感染に関与する種を同定する方法であって、
a.次の成分のセット:
i.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
ii.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
iii.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
iv.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
v.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
vi.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
vii.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
viii.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
の少なくとも3、4、5、6、7つ又は全てを使用して、核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、カンジダ感染に関与する種を同定するステップと
を含む、方法。
【0294】
111.プライマー対が、多重反応において使用される、項目110に記載の方法。
【0295】
112.増幅産物を検出し、識別するステップが、融解曲線解析によってなされる、項目110又は111に記載の方法。
【0296】
113.それぞれのプライマー対が、別個の反応容器において使用される、項目110~112のいずれか1つに記載の方法。
【0297】
114.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170234~1170217
ii.位置c1171213~1171192
の1つにハイブリダイズする、項目110~113のいずれか1つに記載の方法。
【0298】
115.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置1170119~1170140
ii.位置1171120~1171138
の1つにハイブリダイズする、項目110~114のいずれか1つに記載の方法。
【0299】
116.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置c1219181~1219161
ii.位置c1218505~1218486
iii.位置c1218553~1218534
の1つにハイブリダイズする、項目110~115のいずれか1つに記載の方法。
【0300】
117.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219103~1219124
ii.位置1218409~1218429
iii.位置1218419~1218440
の1つにハイブリダイズする、項目110~116のいずれか1つに記載の方法。
【0301】
118.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406146~406127
ii.位置c406142~406120
の1つにハイブリダイズする、項目110~117のいずれか1つに記載の方法。
【0302】
119.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置406047~406068
ii.位置406048~406069
の1つにハイブリダイズする、項目110~118のいずれか1つに記載の方法。
【0303】
120.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置c24951~24931
ii.位置c24881~24863
の1つにハイブリダイズする、項目110~119のいずれか1つに記載の方法。
【0304】
121.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置24843~24865
ii.位置24774~24795
の1つにハイブリダイズする、項目110~120のいずれか1つに記載の方法。
【0305】
122.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394191~394169
ii.位置c393535~393516
iii.位置c395076~395055
iv.位置c394884~394863
の1つにハイブリダイズする、項目110~121のいずれか1つに記載の方法。
【0306】
123.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置394080~394101
ii.位置393445~393464
iii.位置394987~395006
iv.位置394783~394803
の1つにハイブリダイズする、項目110~122のいずれか1つに記載の方法。
【0307】
124.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61723~61744
ii.位置60940~60961
iii.位置60420~60440
iv.位置61778~61797
v.位置61940~61961
の1つにハイブリダイズする、項目110~123のいずれか1つに記載の方法。
【0308】
125.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置c61817~61796
ii.位置c61030~61011
iii.位置c60535~60513
iv.位置c61923~61902
v.位置c62015~61996
の1つにハイブリダイズする、項目110~124のいずれか1つに記載の方法。
【0309】
126.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909629~909608
ii.位置c911117~911098
iii.位置c911111~911090
iv.位置c910941~910920
の1つにハイブリダイズする、項目110~125のいずれか1つに記載の方法。
【0310】
127.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置909529~909550
ii.位置911002~911023
iii.位置910994~911013
iv.位置910799~910819
の1つにハイブリダイズする、項目110~126のいずれか1つに記載の方法。
【0311】
128.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32790~32768
ii.位置c32451~32430
iii.位置c32654~32633
iv.位置c33278~33259
v.位置c32603~32580
vi.位置c32399~32376
vii.位置c33648~33628
viii.位置c32240~32219
ix.位置c32930~32909
x.位置c33228~33206
xi.位置c32106~32085
の1つにハイブリダイズする、項目110~127のいずれか1つに記載の方法。
【0312】
129.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置32682~32703
ii.位置32368~32389
iii.位置32567~32588
iv.位置33202~33223
v.位置32512~32533
vi.位置32328~32349
vii.位置33566~33587
viii.位置32175~32195
ix.位置32826~32848
x.位置33130~33151
xi.位置32011~32033
の1つにハイブリダイズする、項目110~128のいずれか1つに記載の方法。
【0313】
130.
a.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号4及び5又は配列番号6及び7のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
b.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号8及び9、配列番号10及び11又は配列番号12及び13のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
c.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号14及び15又は配列番号16及び17のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
d.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号18及び19又は配列番号20及び21のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
e.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号22及び23、配列番号24及び25、配列番号26及び27又は配列番号28及び29のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
f.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号30及び31、配列番号32及び33、配列番号34及び35、配列番号36及び37又は配列番号38及び39のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
g.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号40及び41、配列番号42及び43、配列番号44及び45又は配列番号46及び47のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
h.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号48及び49、配列番号50及び51、配列番号52及び53、配列番号54及び55、配列番号56及び57、配列番号58及び59、配列番号60及び61、配列番号62及び63、配列番号64及び65、配列番号66及び67又は配列番号68及び69のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目110~129のいずれか1つに記載の方法。
【0314】
131.試料におけるアスペルギルス感染に関与する種を同定する方法であって、
a.次の成分のセット:
i.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
ii.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
iii.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマー
の少なくとも2つ又は全3つを使用して、核酸増幅反応を行うステップと、
b.増幅産物を検出し、識別して、アスペルギルス感染に関与する種を同定するステップと
を含む、方法。
【0315】
132.増幅産物を検出し、識別するステップが、融解曲線解析によってなされる、項目131に記載の方法。
【0316】
133.プライマー対が、多重反応において使用される、項目131又は132に記載の方法。
【0317】
134.それぞれのプライマー対が、別個の反応容器において使用される、項目131~133のいずれか1つに記載の方法。
【0318】
135.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置3721531~3721552
ii.位置3721618~3721638
iii.位置3721616~3721638
iv.位置3721798~3721818
の1つにハイブリダイズする、項目131~134のいずれか1つに記載の方法。
【0319】
136.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721653~3721675
ii.位置c3721706~3721681
iii.位置c3721898~3721878
の1つにハイブリダイズする、項目131~135のいずれか1つに記載の方法。
【0320】
137.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540219~540199
の1つにハイブリダイズする、項目131~136のいずれか1つに記載の方法。
【0321】
138.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置540084~540103
の1つにハイブリダイズする、項目131~137のいずれか1つに記載の方法。
【0322】
139.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワードプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382604~382586
の1つにハイブリダイズする、項目131~138のいずれか1つに記載の方法。
【0323】
140.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするリバースプライマーが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置382519~382541
ii.位置382520~382541
の1つにハイブリダイズする、項目131~139のいずれか1つに記載の方法。
【0324】
141.
a.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号76及び77、配列番号79及び80、配列番号82及び80又は配列番号83及び84のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
b.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、配列番号87及び86のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
c.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするフォワード及びリバースプライマーが、それぞれ、配列番号90及び89又は配列番号90及び92のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目131~140のいずれか1つに記載の方法。
【0325】
142.増幅産物を検出し、識別し、これにより、感染に関与する種を同定するのに種特異的なプローブの使用を含む、項目110~141のいずれか1つに記載の方法。
【0326】
143.それぞれのプローブが、差別的に標識される、項目142に記載の方法。
【0327】
144.
a.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_032093.1由来の次の標的配列:
i.位置c1170174~1170151
ii.位置1171165~1171192
の1つにハイブリダイズし
b.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_012864.1由来の次の標的配列:
i.位置1219148~1219171
ii.位置c1218439~1218416
iii.位置c1218505~1218480
の1つにハイブリダイズし
c.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NW_003020040.1由来の次の標的配列:
i.位置c406111~406082
の1つにハイブリダイズし
d.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号HE605203.1由来の次の標的配列:
i.位置c24907~24883
ii.位置c24862~24839
の1つにハイブリダイズし
e.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NC_005968.1由来の次の標的配列:
i.位置c394151~394128
ii.位置c393478~393453
iii.位置c395030~395007
iv.位置c394836~394807
の1つにハイブリダイズし
f.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号JQFK01000016.1由来の次の標的配列:
i.位置61770~61793
ii.位置c60990~60967
iii.位置60462~60485
iv.位置61815~61838
v.位置c61970~61945
の1つにハイブリダイズし、
g.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_001809800.1由来の次の標的配列:
i.位置c909577~909552
ii.位置c911088~911065
iii.位置910878~910904
の1つにハイブリダイズし;及び/又は
h.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブは、ヌクレオチド配列受入番号NW_017263971.1由来の次の標的配列:
i.位置c32744~32721
ii.位置c32421~32398
iii.位置c32629~32605
iv.位置33233~33257
v.位置32542~32563
vi.位置32350~32373
vii.位置c33627~33606
viii.位置c32218~32196
ix.位置c32890~32864
x.位置c33259~33236
xi.位置c32061~32038
の1つにハイブリダイズする、項目142又は143に記載の方法。
【0328】
145.
a.カンジダ・アルビカンスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号116又は117のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
b.カンジダ・ドゥブリニエンシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号118、119又は120のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
c.カンジダ・トロピカリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号121のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
d.カンジダ・パラプシローシスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号122又は123のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
e.カンジダ・グラブラタのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号124、125、126又は127のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
f.カンジダ・クルセイのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号128、129、130、131又は132のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり
g.カンジダ・ギリエルモンジィのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号133、134又は135のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;及び/又は
h.カンジダ・アウリスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号136、137、138、139、140、141、142、143、144、145又は146のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目142~144のいずれか1つに記載の方法。
【0329】
146.
a.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NC_007195.1由来の次の標的配列:
i.位置c3721651~3721628
ii.位置3721658~3721681
iii.位置3721848~3721870
の1つにハイブリダイズし、
d.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NT_166533.1由来の次の標的配列:
i.位置c540161~540138
の1つにハイブリダイズし;及び/又は
e.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、ヌクレオチド配列受入番号NW_002477240.1由来の次の標的配列:
i.位置c382572~382549
の1つにハイブリダイズする、項目142~145のいずれか1つに記載の方法。
【0330】
147.
a.アスペルギルス・フミガーツスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号78、81又は85のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
b.アスペルギルス・ニガーのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号88のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなり;
c.アスペルギルス・フラバスのILV3遺伝子に特異的にハイブリダイズするプローブが、配列番号91のヌクレオチド配列を含むか、本質的にからなるか、又はからなる、項目142~146のいずれか1つに記載の方法。
【0331】
148.試料における酵母/真菌感染を検出し、同定する方法であって、
a.項目1~56のいずれか1つに記載の方法を行って、カンジダ属、アスペルギルス属及び/又はクリプトコッカス・ネオフォルマンスが試料に存在するかどうかを決定するステップと、
b.カンジダ属又はアスペルギルス属種が試料に存在する場合、項目110~147のいずれか1つに記載の方法を行って、種が存在することを決定し、これにより、試料における酵母/真菌感染を検出し、同定するステップと
を含む、方法。
【0332】
149.殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を用いた処置のための対象を選択する方法であって、項目1~56及び/又は106~148のいずれか1つに記載の方法を行うステップと、感染が検出され、任意選択でまた同定される場合、処置のための対象を選択するステップとを含む、方法。
【0333】
150.殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を用いた処置に対する対象の反応性を予測する方法であって、項目1~56及び/又は106~148のいずれか1つに記載の方法を行うステップと、感染が検出され、任意選択でまた同定される場合、処置に対する対象の反応性を予測するステップとを含む、方法。
【0334】
151.感染を処置する方法であって、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を、感染に罹患している対象に投与するステップを含み、対象が、項目1~56及び/又は106~150のいずれか1つに記載の方法を行うことにより処置のため選択される、方法。
【0335】
152.感染を処置する方法であって、殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)を、感染に罹患している対象に投与するステップを含み、対象が、試料において、検出可能なILV3遺伝子を示す、方法。
【0336】
153.感染を処置する方法において使用するための殺菌剤のような抗真菌剤(又は細菌が検出される場合は抗生物質)であって、対象が、項目1~56及び/又は106~151のいずれか1つに記載の方法を行うことにより処置のため選択される、抗真菌剤。
【0337】
154.感染を処置する方法において使用するための殺菌剤のような抗真菌剤であって、対象が、試料において、検出可能なILV3遺伝子を示す、抗真菌剤。
【図面の簡単な説明】
【0338】
【
図1】
図1は、8種の異なるカンジダ属種の同定が、縮重塩基を含有する単一のプライマーとプローブセット(全カンジダセット)を使用することにより達成された増幅曲線を示す。
【
図2】
図2は、それぞれの種についての最善の単一のプライマーとプローブセットを使用した、複数のカンジダ属種からの融解曲線のオーバーレイである。
【
図3】
図3A(セット1)及び3B(セット2)は、2つの全アスペルギルスプライマーとプローブセットが、試験された3種のアスペルギルス属種についての増幅を生じた増幅曲線を示す。
【
図4】
図4A及び4Bは、どのプライマーとプローブセットが、増幅プロトコールの終点で(低い)Ct検出値及び(高)レベルの蛍光に関して最大の性能を付与するかを決定するための実験の増幅曲線を示す。
【0339】
[詳細な説明(実験例)]
ILV3遺伝子は、カンジダ属並びに他の真菌生物(アスペルギルス属種及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスを含む)の検出のための新規遺伝子を表す。ジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードするILV3遺伝子は、分岐鎖アミノ酸の生合成を導く共通の経路における第3のステップを触媒する酵素であり、任意のヒトDNAに対して0%(ゼロ)の相同性を有する酵母/真菌に特異的な遺伝子である(Liuら、2006年)。現在の真菌検出方法は、リボソームDNA(18S、内部転写スペーサー(5.8S)又は28SrRNAのいずれか)に焦点を当て、ヒトにおいて見出だされた相当な遺伝子に対する巨大な領域の相同性を有する(Khotら、2009年;及びKan、1992年を参照)。プライマーとプローブのセットは、ヒトDNAに対する特異的なプライマー及び検出プローブの交差反応性についてのチェックを必要とするため、このような高レベルの相同性は、特異的なプライマー及び検出プローブの作製を、困難で且つ時間を浪費するものにしている。また、ヒト血液試料からもたらされた試験試料溶解物として頻繁に使用する本発明の製品及び方法を考慮すると、相補性を有するヒトDNA配列の可能性を増大させ得、これにより、リボソームrRNAベースの真菌プライマーセットに対する交差反応性を増大させ得る任意の残りのヒトDNAが無作為に共有される。ILV3ベースのプライマーとプローブセットの使用と対照的に、このスクリーニングプロセスは必要とされず、ヒトDNAに対する交差反応性のリスクが取り除かれる。ILV3の標的化と並行して、試料検出のため加水分解(「タックマン(TAQMAN)」)プローブを利用することも決定された。タックマンプローブにより、優れた感度、特異性及びqPCR性能が達成されることが可能になる。しかしながら、他の実施形態において、代替のプローブタイプが使用されてもよい。例えば、モレキュラービーコン(MOLECULAR BEACON)又はスコーピオン(SCORPION)を使用して、酵母及び真菌の検出のためILV3を標的化してもよい。
【0340】
カンジダの検出のためのILV3の標的化に加えて、ILV3遺伝子はまた、アスペルギルス、並びにクリプトコッカス・ネオフォルマンスの幾つかの種を含むが、これらに限定されない他の真菌病原体の検出のため標的化され得る。
【0341】
カンジダの同定のため、ILV3遺伝子のバイオインフォマティクス解析(複数のカンジダ属種に対するILV3遺伝子の配列アライメントを通じた)が、カンジダ属種の検出のため使用され得る2つの領域を同定した。実験は、複数(8)種の同定が、縮重塩基を含有していた単一のプライマーとプローブセット(「全カンジダ」プライマーとプローブセット;プライマーとプローブセット2、Table 1及び
図1を参照)を使用することにより、達成され得ることを示した。
【表4】
【0342】
(感度及び特異性を増強するために)カンジダ検出の性能をさらに増大するために、元々のプライマーとプローブセットの多数のバリアントを、プライマー及びプローブの配列内の塩基を置換することにより設計し、試験した。リバースプライマー配列及びプローブ配列に対する修飾は、有益な効果を有さなかった(データは示していない)。しかしながら、再設計したフォワードプライマーの1つは、既に検出可能なカンジダ属種の検出感度を増強し(すなわち、元々のフォワードプライマーと比べて低いCt(Cp)値、デルタCtにおける増大)、並びに元々のプライマーとプローブ設計ではわずかな検出を従前には有していたカンジダ・ギリエルモンジィの検出の性能特異性を増強した。Table 2を参照。この新規の最新のセット(配列番号1~3)をここで採用する(表Bに示した配列)。
【表5】
【0343】
最近のイギリスの公衆衛生の報告は、カンジダ血症と関連するカンジダの個々の種を挙げている(「Surveillance of candidaemia in England, Wales and Northern Ireland、2014」)。この報告から、ゲノムが配列決定され、公開されている次のカンジダ属種:カンジダ・アルビカンス、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・パラプシローシス、カンジダ・トロピカリス、カンジダ・クルセイ、カンジダ・ドゥブリニエンシス、及びカンジダ・ギリエルモンジィを標的化することが決定されている。これらの種に加えて、カンジダ・アウリスという第8の種をまた、種特異的な同定のため標的化すべき生物の上記のリストに加えた。この理由は、カンジダ・アウリス種が、イギリス及び世界中の他の国々の至る所で同定されているカンジダ・アウリスの散発性症例を含む有意な新たに発生した真菌病原体としてイギリスの公衆衛生(「イギリスにおいて同定されたカンジダ・アウリス」)により同定されているからである。さらに、カンジダ・アウリスは、病院の患者間で伝搬の傾向を有すること、並びにアゾール(例えば、フルコナゾール)を含む3つの主要なクラスの抗真菌薬に対して耐性を示した。追加の縦断的疫学データは、非アラビカンス種のカンジダにより引き起こされる血流感染の発生率における最近のシフトを示している(Wisplinghoffら、2014年)。これらの種、例えば、カンジダ・グラブラタ及びカンジダ・クルセイは、他のカンジダ属種と比べて、フルコナゾールのような抗真菌剤に対して低減した感受性を有する(Trickら、2002年)。それ故、これらの8種の最も蔓延しているカンジダ属種、特に、カンジダ・アウリス間で識別し、差別化することができる臨床上の必要がある。
【0344】
このレベルの差別化を達成するために、ILV3遺伝子をバイオインフォマティクスで再度調べた。対象となる種に対するこれらのプライマーセットの特異性を決定するために行い、他のカンジダ属種に対する相同性(交差反応性)が見られないことを確実にする、それぞれのプライマーセットのバイオインフォマティクス解析を用いて、それぞれの種について複数のプライマーセットを個別に設計した。サイバーグリーン(SYBR Green)化学を使用した融解曲線解析により、得られたプライマーセットを試験した。それぞれのプライマーセットは、正確な融点(Tm)のDNAの増幅領域(「アンプリコン」)を生じる。全てのプライマーセットを使用した実験を行い、それぞれのカンジダ属種についてそれぞれのプライマーセットのTm特性を決定した。Table 3を参照。
【表6】
【0345】
完了したら、それぞれの種について最善の単一のプライマーとプローブセットを選択して、それぞれの種のTm値間での展開及び分離を最適化した。Table 4を参照。これらのプライマーセットを実験で再度試験し、それぞれの種の融解曲線追跡をオーバーレイした場合、このアプローチが個々のカンジダ属種間で識別する正当な方法であることを示す、8種の追跡間での非常に良好な解決法が存在した。
図2を参照。これらのプライマーセットは、T2バイオシステムの現在の検査よりカンジダ属種の設計をもたらす。
【表7】
【0346】
カンジダ属種の検出に加えて、ILV3をまた、アスペルギルス属種(特に、アスペルギルス・フミガーツス、アスペルギルス・ニガー、及びアスペルギルス・フラバスに注力)及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスのような他の真菌生物の検出のための標的として使用することができる。カンジダについて既に概説したのと同一のアプローチにおいて、適用可能な場合、バイオインフォマティクス解析及び配列アライメントを使用して、「全アスペルギルス」プライマーとプローブセット並びに3種のアスペルギルス属種、並びにクリプトコッカス・ネオフォルマンスの種特異的な同定のためのいくつかのプライマーとプローブセットの設計に適当な、ILV3遺伝子内の領域を同定した。実験により、2つの全アスペルギルスプライマーとプローブセットが、試験した3種のアスペルギルス属種について増幅を生じるが、V1設計(配列番号70~72;
図3A)が、これらの種間でより良好な蛍光に起因して好ましいことを示した。
図3A及び3Bを参照。種特異的なプライマーとプローブセットの作製のため、それぞれの種について様々な設計反復をバイオインフォマティクスで試験して、種特異性(特に、異なるアスペルギルス属種の検出に重要な)を示し、並びに他の真菌生物又はヒト遺伝子に対して相同性がないことを確実にした。この検証をパスしたプライマーとプローブセットを、次に、インビトロで試験して、どのセットが、増幅プロトコールの終点で(低い)Ct検出値及び(高)レベルの蛍光に関して最大の性能を付与するかを決定した。Table 5-6を参照。
図4Aは、3種のアスペルギルス属種について選択した種特異的なプライマーとプローブセット(アスペルギルス・フミガーツス:配列番号79~81;アスペルギルス・ニガー:配列番号86~88;及びアスペルギルス・フラバス:配列番号89~91、配列については表Bを参照)の増幅追跡を示す。
図4Bは、クリプトコッカス・ネオフォルマンスの検出のため選択したプライマーとプローブセット(配列番号93~95)の増幅追跡を示す。
【表8】
【表9】
【0347】
これと一緒に、融解曲線解析のためのプライマーセットを試験して、上で述べた3種のアスペルギルス属種間で識別した。再度、カンジダ融解プライマーの同定のため使用したのと同じバイオインフォマティクスアプローチを使用して、適当なアスペルギルス融解プライマーを見出した。これらのアスペルギルス融解プライマーをインビトロで試験した場合、3種のアスペルギルス属種のそれぞれのTm値間での良好な解決を達成した。Table 7-8を参照。
【表10】
【表11】
【0348】
本明細書において記載し、添付の表Bにおいて示したそれぞれの個々のプライマーとプローブセットを実験で試験し、様々なILV3プライマーとプローブセットの非標的生物に対して交差反応性を有さないことを実証した。
【0349】
ILV3は、非限定的に、血流感染を有することが疑われる患者の血液試料内での酵母及び真菌生物の存在を確認する関係での、酵母及び真菌生物の同定のための新規遺伝子を表す。
【0350】
参考文献:
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・Khot, P. D., Ko, D. L. & Fredricks, D.N. (2009). Sequencing and Analysis of Fungal rRNA Operons for Development ofBroad-Range Fungal PCR Assays. Appl. Environ. Microbiol. 75(6), 1559-1565.
・Liu, M., Healy, M. D., Dougherty, B. A.,Esposito, K. M., Maurice, T. C., Mazzucco, C. E., Bruccoleri, R. E., Davison,D. B., Frosco, M., Barrett, J. F. & Wang, Y.-K. (2006). Conserved FungalGenes as Potential Targets for Broad-Spectrum Antifungal Drug Discovery.Eukaryot. Cell. 5(4), 638-649.
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・Trick, W. E., Fridkin, S. K., Edwards, J.R., Hajjeh, R. A., Gaynes, R. P., National Nosocomial Infections SurveillanceSystem Hospitals (2002). Secular trend of hospital-acquired candidemia amongintensive care unit patients in the United States during 1989-1999. Clin.Infect. Dis. 35(5), 627-630.
・Wisplinghoff, H., Ebbers, J., Geurtz, L.,Stefanik, D., Major, Y., Edmond, M. B., Wenzel, R. P., Seifert, H. (2014).Nosocomial bloodstream infections due to Candida spp. in the USA: speciesdistribution, clinical features and antifungal susceptibilities. Int. J. Antimicrob.Agents. 43(1), 78-81.
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【0351】
本発明は、本明細書において記載される特有の実施形態により、範囲において限定されるべきではない。実際に、本明細書において記載されるものに加えて、本発明の様々な修飾は、前述の記載及び添付の図面から当業者に明らかとなると予想される。かかる修飾は、添付の請求の範囲内にあることが意図される。さらに、本明細書において記載される全ての実施形態が、広く適用可能であり、必要に応じて、任意及び全ての他の矛盾のない実施形態と組合せ可能であると考えられる。
【0352】
様々な刊行物が本明細書において引用され、様々な刊行物の開示が、全体が参照により取り込まれる。
【配列表】