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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】計量容器
(51)【国際特許分類】
   G01F 19/00 20060101AFI20230822BHJP
【FI】
G01F19/00 H
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023062847
(22)【出願日】2023-04-07
【審査請求日】2023-04-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515043956
【氏名又は名称】株式会社アトラス
(74)【代理人】
【識別番号】100167184
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】黒木 翔
(72)【発明者】
【氏名】中澤 駿
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-115372(JP,A)
【文献】登録実用新案第3065413(JP,U)
【文献】特開2011-126058(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103505373(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F17/00-22/02
G01B 3/00- 5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を備える有底の容器本体と、
前記容器本体の側部の周方向に沿って配置される平行な二辺を有し、端部に少なくとも一つの山部または谷部を有し、前記山部の頂部または前記谷部の底部が目印として機能し、前記容器本体と区別して視認できる帯状部と、
を有し、
前記帯状部を複数有し、1つの前記帯状部の上辺と他の前記帯状部の下辺が同一直線上にあることを特徴とする計量容器。
【請求項2】
前記山部の頂部または前記谷部の底部から前記二辺への最短距離はそれぞれ等しい請求項1に記載の計量容器。
【請求項3】
前記容器本体はさらに目盛りを有し、前記目印が前記目盛りと同一直線上にある請求項1に記載の計量容器。
【請求項4】
前記容器本体は、前記目印の単位とは異なる目盛りを有する請求項1に記載の計量容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は計量容器に関する。
【背景技術】
【0002】
計量目盛りの視認性を向上することを目的とした発明が知られている。例えば、注出口に弾性を有する交換用の蓋体を着脱自在に施蓋した所定の瓶状液体容器と対をなして使用され必要量の内容液を注出計量するための透明な計量カップであって、該計量カップにおけるカップ本体の周面には、所定の幅を有し且つ半透明な計量用目盛層を所定の間隔をもって複数層設けると共に、カップ本体の底面部に下方向きに延長して該底面部より縮径された円筒状底部を設け、該円筒状底部の外周面には、所定の間隔をもって係止用突片を複数条形成し、該係止用突片に蓋体を係合支持させる計量カップが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録番号第2532931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した計量用目盛層のような所定の幅を有する目盛層より細かい単位で計量でき、さらに視認性を向上できれば便宜である。
1つの側面では、本発明は、より細かい単位で簡単に計量できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、開示の計量容器が提供される。この計量容器は、開口部を備える有底の容器本体と、容器本体の側部の周方向に沿って配置される平行な二辺を有し、端部に少なくとも一つの山部または谷部を有し、山部の頂部または谷部の底部が目印として機能し、容器本体と区別して視認できる帯状部と、を有している。
【発明の効果】
【0006】
1態様では、より細かい単位で簡単に軽量できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態の計量容器を示す正面図である。
図2】実施の形態の計量容器を示す斜視図である。
図3】実施の形態の計量容器を示す左側面図である。
図4図3におけるA-A線での断面図である。
図5】計量対象物が入った計量容器を示す正面図である。
図6】計量対象物が入った計量容器を示す正面図である。
図7】第1の変形例を説明する図である。
図8】第2の変形例を説明する図である。
図9】第3の変形例を説明する図である。
図10】第4の変形例を説明する図である。
図11】第5の変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態の計量容器を、図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
以下の図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲等に限定されない。
実施の形態において単数形で表される要素は、文面で明らかに示されている場合を除き、複数形を含むものとする。
<実施の形態>
【0010】
図1は、実施の形態の計量容器を示す正面図である。図2は、実施の形態の計量容器を示す斜視図である。図3は、実施の形態の計量容器を示す左側面図である。図4は、図3におけるA-A線での断面図である。図5及び図6は、計量対象物が入った計量容器を示す正面図である。
実施の形態の計量容器100は、開口部11を備える有底の容器本体1と複数の帯状部2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2hとを有している。
【0011】
容器本体1には、計量対象物が入れられる。計量対象物としては特に限定されないが、例えば水、米、小麦粉等の飲食物や、洗剤、塗料等が挙げられる。容器本体1は、透明であり、容器本体1内に入れられた計量対象物が外部から確認できるようになっている。容器本体1の構成材料は特に限定されないが、例えば樹脂が挙げられる。
【0012】
容器本体1には取っ手3と目盛り4とが設けられている。なお、図2においては、目盛りの表記を省略している。本実施の形態では取っ手3の構成材料は、容器本体1と同じ樹脂で構成され、容器本体1と一体的に形成されている。
【0013】
目盛り4の単位は特に限定されないが、本実施の形態ではmL(ミリリットル)である。目盛り4の色彩は例えば赤色である。本実施の形態の目盛り4は、10mL毎に表示線が設けられ、100mL毎に数字の表記が設けられている。
【0014】
各帯状部2a~2hは、例えばシボ加工により容器本体1の表面に施された細かい凹凸模様であり、容器本体1と区別して視認できるようになっている。図1では帯状部2a~2hを塗りつぶして表記しているが、帯状部2a~2hは半透明であってもよい。
【0015】
本実施の形態の帯状部2a、2b、2c、2d、2eは、容器本体1の側部の周方向に沿って100mL毎に1つずつ互い違いになる位置に配置されている。また、帯状部2f、2b、2g、2d、2hは、容器本体1の側部に沿って100mL毎に1つずつ互い違いになる位置に配置されている。
【0016】
帯状部2aと帯状部2fは、その2つの長辺がそれぞれ同一直線上にある。帯状部2bと帯状部2gは、その2つの長辺がそれぞれ同一直線上にある。帯状部2cと帯状部2hは、その2つの長辺がそれぞれ同一直線上にある。帯状部2aと帯状部2fは一体的に形成されていてもよい。帯状部2bと帯状部2gは一体的に形成されていてもよい。帯状部2cと帯状部2hは一体的に形成されていてもよい。
以下の説明では帯状部2cについて説明するが、他の帯状部2a、2b、2d~2hについても同様の構造をなしている。
【0017】
帯状部2cは、容器本体1の側部の周方向に沿って配置される平行な辺21、22を有している。辺21、22の長さは特に限定されないが、例えば容器本体1の周の約1/6~1/4を囲う長さである。辺21は目盛り4の300mLの表示線と同一直線上にある。辺22は目盛り4の200mLの表示線と同一直線上にある。
【0018】
帯状部2cは、端部に頂点部23と、頂点部23から目盛り3から離間する方向に伸びる谷部24とを有している。図1における谷部24の底部241から辺21、22への最短距離はそれぞれ等しくなっており、底部241は、250mLを示す目印として機能する。このような構造にすることにより、利用者は、250mLの目盛りの視認性がより向上し、50mL単位での計量がより容易になる(図5参照)。なお、図5における斜線は、容器本体1内の液体を示している。
【0019】
また、帯状部2cの下辺22と帯状部2dの上辺21は同一直線上にある。これにより、200mLの目盛りの視認性がより向上し、100mL単位での計量がより容易になる(図6参照)。
【0020】
以上述べたように、実施の形態の計量容器100は、開口部11を備える有底の容器本体1と、容器本体1の側部の周方向に沿って配置される平行な辺21、22を有し、端部に谷部24を有し、谷部24の底部241が目盛りとして機能し、容器本体1と区別して視認できる帯状部2a~2hと、を有する。従って、より細かい単位で簡単に軽量できる。
なお、100mL単位の計量であれば目盛り4を省略することもできる。
<変形例>
次に、実施の形態の計量容器の変形例について説明する。
以下、実施の形態の計量容器の変形例について、計量容器100との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7は、第1の変形例を説明する図である。
【0021】
図7に示す計量容器100aは、容器本体1aの容量が容器本体100より少なくなっている。計量容器100aの帯状部2b1、2c1、2d1、2e1は、容器本体1aの側部に沿って50mL毎に1つずつ互い違いになる位置に配置されている。
帯状部2b1の辺21aは目盛り4aの150mLの表示線と同一直線上にある。辺22aは目盛り4の100mLの表示線と同一直線上にある。
【0022】
帯状部2c1の底部241aは、125mLを示す目印として機能する。このような構造にすることにより、利用者は、125mLの目盛りの視認性がより向上し、25mL単位での計量がより容易になる。
計量容器100aによれば、計量容器100と同様の効果が得られる。
図8は、第2の変形例を説明する図である。
図8に示す計量容器100bは、帯状部の先端部の形状が計量容器100、100aと異なっている。
【0023】
計量容器100bは、帯状部2i、2j、2k、2m、2nを有している。帯状部2i、2j、2k、2m、2nは、端部に頂点部23と、頂点部23から目盛り3に近接する方向に伸びる山部25とを有している。図9における山部25の頂部251から辺21、22の延長線上への最短距離はそれぞれ等しくなっており、頂部251は、250mLを示す目印として機能する。計量容器100bによれば、計量容器100と同様の効果が得られる。
図9は、第3の変形例を説明する図である。
図9に示す計量容器100cは、帯状部の先端部の形状が帯状部2a~2hと異なっている。
【0024】
計量容器100cは、帯状部2p、2q、2rを有している。以下の説明では帯状部2rについて説明するが、帯状部2p、2qについても同様の機能を備えている。
【0025】
帯状部2rの辺26は目盛り4の200mLの表示線と同一直線上にある。辺27は0mLを示す位置に設けられている。そして、帯状部2rは、端部に頂点部28、29と、頂点部28から頂点部29に向けてW型の凹凸部30とを有している。凹凸部30が備える頂部301は、100mLを示す目印として機能する。また、凹凸部30が備える底部302は、1/3カップ(1カップは200mL)を示す目印として機能し、底部303は、2/3カップを示す目印として機能する。このような構造にすることにより、利用者は、100mL、200mLの目盛りの視認性がより向上する。また、1/3カップ及び2/3カップ単位での計量がより容易になる。
図10は、第4の変形例を説明する図である。
図10に示す計量容器100dは、帯状部の先端部の形状が帯状部2a~2eと異なっている。
【0026】
計量容器100dは、帯状部2s、2t、2u、2v、2wを有している。以下の説明では帯状部2wについて説明するが、帯状部2s、2t、2u、2vについても同様の機能を備えている。
【0027】
帯状部2wは、端部に頂点部31と、頂点部31から目盛り4から離間する方向に伸びる谷部32とを有している。谷部32の底部321は、米0.5合を示す目印として機能する。このような構造にすることにより、利用者は、100mLの目盛りの視認性がより向上する。また、目盛り4の計量単位とは別個の計量単位である合についての計量も可能となる。
【0028】
以上、本発明の計量容器を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
【0029】
また、本発明は、前述した各実施の形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。例えば、図11は、第5の変形例を説明する図である。
【0030】
図11に示す計量容器100eが備える帯状部2x、2y、2zは、第3の変形例にて説明した帯状部の形状と、第4の変形例にて説明した目盛り4の計量単位とは別個の計量単位を備える帯状部の特徴とを組み合わせたものである。
【符号の説明】
【0031】
1、1a、1b、1c、1d、1e 容器本体
11 開口部
2a~2z、2b1、2c1、2d1、2e1 帯状部
21、22、21a、22a、26、27 辺
23、28、29、31 頂点部
24、32 谷部
241、302、303、321 底部
25 山部
251、301 頂部
3 取っ手
4 目盛り
30 凹凸部
100、100a、100b、100c、100d、100e 計量容器
【要約】
【課題】より細かい単位で簡単に軽量できる。
【解決手段】計量容器100は、開口部11を備える有底の容器本体1と、容器本体1の側部の周方向に沿って配置される平行な辺21、22を有し、端部に谷部24を有し、谷部24の底部241が目盛りとして機能し、容器本体1と区別して視認できる帯状部2a~2eとを有する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11