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特許7335044作業スキル判定システム、作業スキル判定方法、及び作業スキル判定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】作業スキル判定システム、作業スキル判定方法、及び作業スキル判定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20230822BHJP
   G16Y 20/40 20200101ALI20230822BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20230822BHJP
【FI】
G06Q10/06
G16Y20/40
G16Y40/20
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021095108
(22)【出願日】2021-06-07
(65)【公開番号】P2022187214
(43)【公開日】2022-12-19
【審査請求日】2022-10-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000232140
【氏名又は名称】NECフィールディング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】林 宏章
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-151520(JP,A)
【文献】特開2018-142259(JP,A)
【文献】特開2012-198644(JP,A)
【文献】特開2021-10101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16Y 20/40
G16Y 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業項目を含む一連の作業を行う作業者の作業スキルを判定し、判定結果に基づいて参考映像を提供する作業スキル判定システムであって、
外部からバイタルデータを取得し、特定の感情を判断できる感情データを出力するバイタルデータ分析部と、
作業状況を撮影した作業映像データを取得し、前記作業映像データに含まれている挙動に基づいて、作業項目ごとに前記作業映像データを区切り、前記区切られた作業映像データを有する第1映像解析データを出力する映像解析部と、
前記バイタルデータ分析部から出力される感情データを取得し、且つ前記映像解析部から出力される前記第1映像解析データを取得し、前記感情データと前記第1映像解析データを結合した結合データを出力するデータ照合部と、
前記データ照合部から出力される前記結合データに基づいて、作業項目ごとの前記作業者の作業スキルを判定する判定部と、
前記判定部で判定された判定結果を通知する通知部と、
前記判定部から出力される前記判定結果において得意と判定された作業項目に対応する前記第1映像解析データを、第2映像解析データとして格納し、当該作業項目について不得意と判定された前記作業者に対して、格納されている前記第2映像解析データを送信する映像管理部と、
を含むことを特徴とする、作業スキル判定システム。
【請求項2】
前記映像解析部は、予め記憶した作業項目ごとの適切でない作業に関する情報に基づいて、取得した前記作業映像データ内に、前記適切でない作業に関する情報が含まれているか否かを確認することを特徴とする、請求項1に記載の作業スキル判定システム。
【請求項3】
前記判定部は、前記結合データのうち感情データ部分から作業者の感情を確認し、且つ前記結合データのうち前記第1映像解析データ部分から作業時間と作業時の挙動を確認することにより、前記作業スキルを判定することを特徴とする、請求項1又は2に記載の作業スキル判定システム。
【請求項4】
前記判定部は、複数のレベルに分けて前記作業スキルを判定することができ、
前記映像管理部は、各レベルごとに前記第2映像解析データを格納し、各レベルに応じた前記第2映像解析データを、作業者に送信することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の作業スキル判定システム。
【請求項5】
複数の作業項目を含む一連の作業を行う作業者の作業スキルを判定し、判定結果に基づいて参考映像を提供する作業スキル判定方法であって、
外部からバイタルデータを取得し、特定の感情を判断できる感情データを出力するバイタルデータ分析ステップと、
作業状況を撮影した作業映像データを取得し、前記作業映像データに含まれている挙動に基づいて、作業項目ごとに前記作業映像データを区切り、前記区切られた作業映像データを有する第1映像解析データを出力する映像解析ステップと、
前記バイタルデータ分析ステップで出力される感情データを取得し、且つ前記映像解析ステップで出力される第1映像解析データを取得し、前記感情データと前記第1映像解析データを結合した結合データを出力するデータ照合ステップと、
前記データ照合ステップで出力される前記結合データに基づいて、作業項目ごとの前記作業者の作業スキルを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで判定された判定結果を通知する通知ステップと、
前記判定ステップで出力される前記判定結果において得意と判定された作業項目に対応する前記第1映像解析データを、第2映像解析データとして格納し、当該作業項目について不得意と判定された前記作業者に対して、格納されている前記第2映像解析データを送信する映像管理ステップと、
を含むことを特徴とする、作業スキル判定方法。
【請求項6】
前記映像解析ステップは、予め記憶した作業項目ごとの適切でない作業に関する情報に基づいて、取得した前記作業映像データ内に、前記適切でない作業に関する情報が含まれているか否かを確認するステップを含む、ことを特徴とする、請求項5に記載の作業スキル判定方法。
【請求項7】
前記判定ステップは、前記結合データのうち感情データ部分から作業者の感情を確認し、且つ前記結合データのうち前記第1映像解析データ部分から作業時間と作業時の挙動を確認することにより、前記作業スキルを判定するステップを含む、ことを特徴とする、請求項5又は6に記載の作業スキル判定方法。
【請求項8】
コンピュータに、複数の作業項目を含む一連の作業を行う作業者の作業スキルを判定し、判定結果に基づいて参考映像を提供する作業スキル判定処理を実行させるプログラムであって、前記作業スキル判定処理は、
外部からバイタルデータを取得し、特定の感情を判断できる感情データを出力するバイタルデータ分析処理と、
作業状況を撮影した作業映像データを取得し、前記作業映像データに含まれている挙動に基づいて、作業項目ごとに前記作業映像データを区切り、前記区切られた作業映像データを有する第1映像解析データを出力する映像解析処理と、
前記バイタルデータ分析処理で出力される感情データを取得し、且つ前記映像解析処理で出力される第1映像解析データを取得し、前記感情データと前記第1映像解析データを結合した結合データを出力するデータ照合処理と、
前記データ照合処理で出力される前記結合データに基づいて、作業項目ごとの前記作業者の作業スキルを判定する判定処理と、
前記判定処理で判定された判定結果を通知する通知処理と、
前記判定処理で出力される前記判定結果において得意と判定された作業項目に対応する前記第1映像解析データを、第2映像解析データとして格納し、当該作業項目について不得意と判定された前記作業者に対して、格納されている前記第2映像解析データを送信する映像管理処理と、
を含む、ことを特徴とする、プログラム。
【請求項9】
前記映像解析処理は、予め記憶した作業項目ごとの適切でない作業に関する情報に基づいて、取得した前記作業映像データ内に、前記適切でない作業に関する情報が含まれているか否かを確認する処理を含む、ことを特徴とする、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記判定処理は、前記結合データのうち感情データ部分から作業者の感情を確認し、且つ前記結合データのうち前記第1映像解析データ部分から作業時間と作業時の挙動を確認することにより、前記作業スキルを判定する処理を含む、ことを特徴とする、請求項8又は9に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業スキル判定システム、作業スキル判定方法、及び作業スキル判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、作業支援システムに関するものであり、「熟練者2が行う作業の映像を取得する映像取得装置11と、作業中の熟練者の音声を取得する音声取得装置12と、映像取得装置11により取得された作業の映像および音声取得装置12により取得された音声の情報に基づいて、作業チェックの基準となる作業チェック情報を生成する作業チェック情報生成装置と、作業者3が行う作業の映像を取得する映像取得装置21と、作業者3の作業の成否を判定する判定装置と、判定装置による判定結果を作業支援情報として出力する支援情報出力装置23と、を備える。判定装置は、作業チェック情報に基づき熟練者2の作業の映像と作業者3の作業の映像を対比することにより作業の成否を判定する。」ことが記載されている。特許文献1では、不慣れと判断された作業者に対して、一律に同じ映像を提供するため、実際に作業を行う不慣れな作業者と作業熟練者との間に大きなスキルレベルの差が存在している場合には作業映像があまり参考にならず、作業スキルの向上に大きな効果を発揮できない場合がある。
【0003】
特許文献2は、ノウハウ情報処理システム、方法及び装置に関するものであり、「生体情報取得部(34)により取得された生体情報に基づいて対象者の感情状態を示す感情情報を取得する感情情報取得部(58)」が記載されている。
【0004】
特許文献3は、作業支援装置に関するものであり、「作業支援装置(10)は、作業者の視線情報を計測する視線計測部(111)と、視線計測部(111)による計測結果を基に視線移動方向を測定して当該視線移動方向の測定量を出力する視線移動方向測定部(112)と、前記測定量を予め用意された基準量と比較し、その比較結果に応じて前記作業者の技量レベルを示す熟練度を判定する熟練度判定部(114)と、熟練度判定部(114)で判定された熟練度に応じた内容の作業支援情報を情報出力部(SP,13)から出力させる出力制御部(102)とを備える。」ことが記載されている。特許文献3では、記載の発明は、熟練度を判定するためには、予め作業対象となる機器ごとに画像情報を取得しておく必要があり、限られた機器しか作業対象候補にならないのであれば大きな問題にはならないが、多くの機器が作業対象候補になる場合には、機器を認識するための下準備に大きな手間がかかる。
【0005】
特許文献4は、作業要領表示装置に関するものであり、「製造作業現場で実施される製造または検査の作業要領を、指導もしくは学習するのに用いられる作業要領表示装置Aであって、手本となる作業の画像Iaを表示部4に表示させることが可能なデータ処理手段1と、作業学習者の作業状況を撮像可能な撮像手段6と、を備えており、データ処理手段1は、撮像手段6によって撮像された作業学習者の作業状況の画像Ibと手本となる作業の画像Iaとを表示部4に同時に表示させる処理が実行可能である。」ことが記載されている。特許文献4では、不慣れと判断された作業者に対して、一律に同じ映像を提供するため、実際に作業を行う不慣れな作業者と作業熟練者との間に大きなスキルレベルの差が存在している場合には作業映像があまり参考にならず、作業スキルの向上に大きな効果を発揮できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2020/235120号
【文献】再公表特許第2018/221488号
【文献】再公表特許第2017/119127号
【文献】特開2015-005206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以下の分析は、本発明によって与えられたものである。一般にオフィスや店舗に導入されている機器やシステムには、複数のメーカの製品が混在しており、ベンダごとに保守サービスの窓口が異なると、窓口との対応に大きな負担がかかり、また保守契約の管理が複雑になると共に保守費用もかさんでしまう。
【0008】
そこで、現在では、複数のメーカの製品の保守窓口を一本化した、マルチベンダ保守サービスが普及しつつある。
【0009】
このマルチベンダ保守サービスを展開するにあたり、作業者が様々なメーカの製品に対して保守作業を円滑に行えるように、保守サービス事業者は、作業者の作業スキルの向上を目的とした社内教育に、より一層力を入れている。
【0010】
但し、作業者によって作業スキルにバラツキがあるため、作業者に作業スキルに応じた教育を実施することが好ましく、そのためには各作業者の作業スキルを正確に判定することが望まれる。
【0011】
本発明は、作業者の作業スキルを正確に判定することに貢献する、作業スキル判定システム、作業スキル判定方法、及び作業スキル判定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の視点によれば、複数の作業項目を含む一連の作業を行う作業者の作業スキルを判定し、判定結果に基づいて参考映像を提供する作業スキル判定システムであって、
外部からバイタルデータを取得し、特定の感情を判断できる感情データを出力するバイタルデータ分析部と、
作業状況を撮影した作業映像データを取得し、前記作業映像データに含まれている挙動に基づいて、作業項目ごとに前記作業映像データを区切り、前記区切られた作業映像データを有する第1映像解析データを出力する映像解析部と、
前記バイタルデータ分析部から出力される感情データを取得し、且つ前記映像解析部から出力される前記第1映像解析データを取得し、前記感情データと前記第1映像解析データを結合した結合データを出力するデータ照合部と、
前記データ照合部から出力される前記結合データに基づいて、作業項目ごとの前記作業者の作業スキルを判定する判定部と、
前記判定部で判定された判定結果を通知する通知部と、
前記判定部から出力される前記判定結果において得意と判定された作業項目に対応する前記第1映像解析データを、第2映像解析データとして格納し、当該作業項目について不得意と判定された前記作業者に対して、格納されている前記第2映像解析データを送信する映像管理部と、
を含むことを特徴とする、作業スキル判定システムを、提供できる。
【0013】
本発明の第2の視点によれば、複数の作業項目を含む一連の作業を行う作業者の作業スキルを判定し、判定結果に基づいて参考映像を提供する作業スキル判定方法であって、
外部からバイタルデータを取得し、特定の感情を判断できる感情データを出力するバイタルデータ分析ステップと、
作業状況を撮影した作業映像データを取得し、前記作業映像データに含まれている挙動に基づいて、作業項目ごとに前記作業映像データを区切り、前記区切られた作業映像データを有する第1映像解析データを出力する映像解析ステップと、
前記バイタルデータ分析ステップで出力される感情データを取得し、且つ前記映像解析ステップで出力される第1映像解析データを取得し、前記感情データと前記第1映像解析データを結合した結合データを出力するデータ照合ステップと、
前記データ照合ステップで出力される前記結合データに基づいて、作業項目ごとの前記作業者の作業スキルを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで判定された判定結果を通知する通知ステップと、
前記判定ステップで出力される前記判定結果において得意と判定された作業項目に対応する前記第1映像解析データを、第2映像解析データとして格納し、当該作業項目について不得意と判定された前記作業者に対して、格納されている前記第2映像解析データを送信する映像管理ステップと、
を含むことを特徴とする、作業スキル判定方法を、提供できる。
【0014】
本発明の第3の視点によれば、コンピュータに、複数の作業項目を含む一連の作業を行う作業者の作業スキルを判定し、判定結果に基づいて参考映像を提供する作業スキル判定処理を実行させるプログラムであって、前記作業スキル判定処理は、
外部からバイタルデータを取得し、特定の感情を判断できる感情データを出力するバイタルデータ分析処理と、
作業状況を撮影した作業映像データを取得し、前記作業映像データに含まれている挙動に基づいて、作業項目ごとに前記作業映像データを区切り、前記区切られた作業映像データを有する第1映像解析データを出力する映像解析処理と、
前記バイタルデータ分析処理で出力される感情データを取得し、且つ前記映像解析処理で出力される第1映像解析データを取得し、前記感情データと前記第1映像解析データを結合した結合データを出力するデータ照合処理と、
前記データ照合処理で出力される前記結合データに基づいて、作業項目ごとの前記作業者の作業スキルを判定する判定処理と、
前記判定処理で判定された判定結果を通知する通知処理と、
前記判定処理で出力される前記判定結果において得意と判定された作業項目に対応する前記第1映像解析データを、第2映像解析データとして格納し、当該作業項目について不得意と判定された前記作業者に対して、格納されている前記第2映像解析データを送信する映像管理処理と、
を含む、ことを特徴とする、プログラムを提供できる。なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、作業者の作業スキルを正確に判定することに貢献する、作業スキル判定システム、作業スキル判定方法、及び作業スキル判定プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態の作業スキル判定システムの構成を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態の作業スキル判定システムを含む全体構成の一例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態の作業スキル判定システムの結合データの一例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態の作業スキル判定システムの動作のフローチャートを示す図である。
図5】本発明の第2の実施形態の作業スキル判定システムのバイタルデータ分析部の構成の一例を示す図である。
図6】本発明の第3の実施形態の作業スキル判定システムの映像解析部の構成の一例を示す図である。
図7】本発明の第4の実施形態の作業スキル判定システムのデータ照合部の構成の一例を示す図である。
図8】本発明の第5の実施形態の作業スキル判定システムの判定部の構成の一例を示す図である。
図9】本発明の第6の実施形態の作業スキル判定システムの通知部の構成の一例を示す図である。
図10】本発明の第7の実施形態の作業スキル判定システムの映像管理部の構成の一例を示す図である。
図11】本発明の作業スキル判定システムを構成するコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
はじめに本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態の作業スキル判定システムの構成を示す図である。本発明は、その一実施形態において、図1に示すように、バイタルデータ分析部101、映像解析部102、データ照合部103、判定部104、通知部105、及び、映像管理部106と、を含む作業スキル判定システム1にて実現できる。
【0019】
より具体的には、本発明の一実施形態の作業スキル判定システム1は以下の通り、複数の作業項目を含む一連の作業を行う作業者の作業スキルを判定し、判定結果に基づいて参考映像を提供する。
【0020】
作業スキル判定システム1のバイタルデータ分析部101は、外部からバイタルデータを取得し、特定の感情を判断できる感情データを出力する。
【0021】
映像解析部102は、作業状況を撮影した作業映像データを取得し、作業映像データに含まれている挙動に基づいて、作業項目ごとに作業映像データを区切り、区切られた作業映像データを有する第1映像解析データを出力する。
【0022】
データ照合部103は、バイタルデータ分析部101から出力される感情データを取得し、且つ映像解析部102から出力される第1映像解析データを取得し、感情データと第1映像解析データを結合した結合データを出力する。
【0023】
判定部104は、データ照合部103から出力される結合データに基づいて、作業項目ごとの作業者の作業スキルを判定する。
【0024】
通知部105は、判定部104で判定された判定結果を通知する。
【0025】
映像管理部106は、判定部104から出力される判定結果において得意と判定された作業項目に対応する第1映像解析データを、第2映像解析データとして格納し、当該作業項目について不得意と判定された作業者に対して、格納されている第2映像解析データを送信する。
【0026】
上記の様に、本発明の一実施形態の作業スキル判定システム1によれば、作業映像データとバイタルデータに基づいて、作業者が行った作業のうち作業項目ごとに得意か不得意か正確に判定することができるので、作業者の作業スキルを正確に判定することに貢献する、作業スキル判定システム1を提供できる。
【0027】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態の作業スキル判定システム1について、図面を参照して説明する。図2は、本発明の第1の実施形態の作業スキル判定システム1を含む全体構成の一例を示す図である。図2において、図1と同一の参照符号を付した構成要素は、図1と同一の構成要素を示すものとする。
【0028】
図2を参照すると、作業者201の装着するウェアラブルデバイス202と、作業者201の作業映像を撮影する撮影機材203へ接続された作業スキル判定システム1を含む全体構成が示されている。作業スキル判定システム1は、バイタルデータ分析部101と、映像解析部102と、データ照合部103と、判定部104と、通知部105、及び、映像管理部106を含む。なお、作業スキル判定システム1による判定結果は、上司211及び、作業者201本人(作業映像が撮影された作業者201)へ通知される。
【0029】
バイタルデータ分析部101は、ウェアラブルデバイス202で収集されたバイタルデータを分析し、分析結果を感情データDEとしてデータ照合部103へ出力する。
【0030】
具体的には、バイタルデータ分析部101は、例えば、バイタルデータに含まれる脈拍の一定期間における変動を解析することで、イライラや焦り等の感情を判断し、判断結果を感情データDEとして出力する。
【0031】
映像解析部102は、カメラ等で撮影された作業映像データDMを受け取り、更に作業項目ごとに編集した第1映像解析データDM1を生成して、データ照合部103へ出力する。
【0032】
具体的には、映像解析部102は、予め作業項目ごとに作業者の挙動に関するデータ(以下、挙動データと記す)を記憶しており、挙動データと作業映像データDMを比較することで、作業者が実施している作業項目を特定することができる。例えば、作業項目aを完了するためには挙動a1~a3が必要である場合、作業映像データDMに挙動a1~a3の挙動データが含まれていれば、映像解析部102は、作業者は作業項目aを完了したと判断することができる。なお、検出された挙動データの順番も考慮して判断するのが好ましい。
【0033】
更に映像解析部102は、作業映像データDMに、特定した作業項目ごとにチャプターを追加した、第1映像解析データDM1を生成して、データ照合部103に出力する。
【0034】
なお、映像解析部102は、予め作業項目ごとに適切でない挙動データを記録しておくこともできる。具体的には、作業スペースを散らかしたまま作業を進めている挙動や、確認すべきタイミングで確認を怠っている挙動等に関するデータを記憶しておくことができる。映像解析部102は、取得した作業映像データDM内にこれらの挙動が含まれているか否かを確認し、その確認結果は、データ照合部103を介して判定部104に出力される。
【0035】
続いてデータ照合部103は、バイタルデータ分析部101から感情データDEを受け取り、映像解析部102から第1映像解析データDM1を受け取る。受け取った2つのデータを作業項目ごとに照合し、結合させた(第1映像解析データと感情データを結合させた)結合データDC(図3を参照)として判定部104へ出力する。
【0036】
図3は、本発明の第1の実施形態の作業スキル判定システムの結合データの一例を示す図である。第1映像解析データと感情データについて、それぞれ、aと1、bと2、cと3、dと4が照合され、第1映像解析データa、b、c、dのそれぞれが、感情データ1、2、3、4のそれぞれと結合された、結合データを構成する。なお、水平方向の軸は、時間軸を示すものとする。
【0037】
判定部104は、結合データDCに基づいて、作業項目ごとに得意な作業か否かを判定する。そして、判定結果を通知部105と映像管理部106へ出力する。
【0038】
具体的には、結合データDCのうち感情データDEから作業者に焦り等があったか否かということと、結合データDCのうち第1映像解析データDM1から所定時間内に作業が完了したか否かということに基づいて、作業項目ごとに得意な作業か否かを判定することができる。なお、作業が完了した時間や焦り等の有無によって、作業スキルを判定することもできる。なお、作業スキルを、複数のレベルに分けて判定することも可能である。
【0039】
また、判定部104は、適切でない挙動が含まれているか否かの確認結果を含んだ第1映像解析データDM1をデータ照合部103から受け取り、得意・不得意の判定に活用する。判定結果は通知部105と映像管理部106へ出力される。
【0040】
通知部105は、判定部104から受けた判定結果を、判定の対象である作業者及びその上司へ通知する。この結果、作業者は、自身の作業スキルを再確認できるとともに、上司は作業スキルに応じた適正な評価を行うことができる。
【0041】
映像管理部106は、判定結果から不得意と判定された作業項目に対応した参考映像データを作業者へ転送する。この結果、作業者は、自身の作業スキルの向上を図ることができる。
【0042】
また、映像管理部106は、第1映像解析データDM1も受け取り、判定部104から受けた判定結果が得意であった場合には、第1映像解析データDM1のうち得意と判定されたデータを第2映像解析データDM2として格納し、管理することができる。即ち、第2映像解析データDM2は、参考映像データとして用いられることが可能である。より具体的には、当該作業項目について不得意と判定された作業者に対して、映像管理部106は、格納されている第2映像解析データDM2を送信することが可能である。
【0043】
さらに映像管理部106は、判定部104が作業スキルを判定する場合、第2映像解析データDM2を作業スキルのレベルごとに格納し、作業者に合わせた作業スキルのレベルの作業映像を提供することができる。この結果、作業者は、より効率良く作業スキルを向上させることができる。
【0044】
次に、図4を参照して、図3に示す本発明の第1の実施形態の動作について詳細に説明する。図4は、本発明の第1の実施形態の作業スキル判定システム1の動作のフローチャートを示す図である。
【0045】
まず、バイタルデータ分析部101は、ウェアラブルデバイス202からバイタルデータDVを受信して、記録されている感情ごとに対応するバイタルデータ値に基づいて、感情データを生成する(ステップS01)。生成された感情データはデータ照合部103へ出力される。
【0046】
次に、映像解析部102は、撮影機材203で撮影された作業映像データDMを受信して、作業項目ごとにチャプターを追加する(ステップS02)。映像解析部102は、作業項目ごとに行われる挙動を予め記憶しておき、その挙動を確認することで作業が完了したことを判断することができ、これにより、作業映像データDMに、作業項目を区切るチャプターを追加することができる。
【0047】
次に、データ照合部103は、バイタルデータ分析部101から感情データDEを受信し、映像解析部102から第1映像解析データDM1を受信する。データ照合部103は、第1映像解析データの各チャプターに感情データDEを結合した、結合データDCを生成する。結合データDCは判定部104に出力される(ステップS03)。
【0048】
その後、判定部104は、データ照合部103から結合データDCを受け取り、結合データDCの中の感情データの部分と第1映像解析データDM1の部分とに基づいて作業項目ごとの得意不得意を判定する(ステップS04)。具体的には、作業項目ごとに、第1映像解析データDM1の部分から、作業者がどのくらいの作業時間で作業を完了させたのか、またどのような振舞い(挙動)を行い完了させたのかを把握することができる。更に、感情データDEの部分から、作業者がどのような感情をもって作業に取り組んでいたかを把握することができる。つまり、判定部104は、作業時間、作業時の挙動、作業時の感情の3要素に基づいて、得意不得意を判定する。なお、判定部104は、作業項目ごとに得意不得意の2択だけでなく、複数のレベルからなる作業スキルのレベルを判定するようにしてもよい。判定結果は、通知部105へ出力する。
【0049】
また判定部104が、結合データDCに基づいて、得意と判定した場合には(ステップS04のYes)、第1映像解析データDM1のうち得意と判定された部分のみを切り出した第2映像解析データDM2を映像管理部106に送信する。送信された第2映像解析データDM2は、映像管理部106内に格納される(ステップS05)。
【0050】
続いて、通知部105は、判定部104から判定結果を受信して、作業者201と作業者の上司211へ判定結果を通知する(ステップS06)。具体的には、通知部105は、判定部104から受信した判定結果が得意であった場合には、その旨を作業者201本人及びその上司211に通知する。一方、判定部104から受信した判定結果が不得意であった場合には、その旨を作業者201本人及びその上司に通知するだけでなく、不得意と判定された作業項目に対応する格納されている第2映像解析データDM2を作業者201本人に送信することができる。
【0051】
なお、本発明は、上記説明に限定されるものではない。例えば、上記説明では便宜上、バイタルデータの分析を終えてから映像データを解析すると説明しているが、いずれが先であっても構わない。また映像解析部102は、作業映像データDMから音声を抽出し、保守対応機器や作業機器を丁寧に取り扱っているか否かの判断材料にすることもできる。この音声による判断結果は、適切でない挙動が含まれているか否かの確認結果と同様、第1映像解析データDM1に含まれてもよい。
【0052】
本発明の第1の実施形態によれば、作業映像データとバイタルデータに基づいて、作業者が行った作業のうち作業項目ごとに得意か不得意か正確に判定することができる。また作業者が不得意と判定された場合には、得意と判定された作業者の作業映像(参照映像)を提供し、作業者の作業スキルを向上させることができる。
さらに本発明によれば、複数のレベルからなる作業スキルを判定することができる場合には、作業者の作業スキルのレベルに応じた作業映像(参照映像)を提供することもできる。
【0053】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の作業スキル判定システムのバイタルデータ分析部101について、図面を参照して説明する。図5は、本発明の第2の実施形態の作業スキル判定システム1のバイタルデータ分析部101の構成の一例を示す図である。図5において、図1及び図2と同一の参照符号を付した構成要素は、図1及び図2と同一の構成要素を示すものとする。
【0054】
図5によれば、本発明の第2の実施形態の作業スキル判定システム1のバイタルデータ分析部101は、バイタルデータ受信部501と、感情データ抽出部502と、感情データ出力部503を含む。
【0055】
バイタルデータ受信部501は、図2に記載のウェアラブルデバイス202で収集されたバイタルデータを受信し、感情データ抽出部502へ出力する。感情データ抽出部502は、バイタルデータを分析し、分析結果を感情データDEとして、感情データ出力部503へ出力する。具体的には、感情データ抽出部502は、例えば、バイタルデータに含まれる脈拍の一定期間における変動を解析することで、イライラや焦り等の感情を判断し、判断結果を感情データDEとして出力する。感情データ出力部503は、受け取った感情データDEを、図2に記載のデータ照合部103へ出力する。
【0056】
本発明の第2の実施形態により、作業スキル判定システム1のバイタルデータ分析部101を構成することができる。
【0057】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態の作業スキル判定システム1の映像解析部102について、図面を参照して説明する。図6は、本発明の第3の実施形態の作業スキル判定システム1の映像解析部102の構成の一例を示す図である。図6において、図1及び図2と同一の参照符号を付した構成要素は、図1及び図2と同一の構成要素を示すものとする。
【0058】
図6によれば、本発明の第3の実施形態の作業スキル判定システム1の映像解析部102は、作業映像データ受信部601と、挙動抽出部602と、挙動データ記憶部603と、映像区切り部604を含む。
【0059】
作業映像データ受信部601は、図2に記載の撮影機材203から、作業映像データを受信し、挙動抽出部602と映像区切り部604へ出力する。挙動抽出部602は、挙動データ記憶部603に予め記憶されている作業項目ごとの作業者の挙動に関するデータ(以下、挙動データと記す)と作業映像データDMを比較することで、作業者が実施している作業項目を特定することができる。映像区切り部604は、作業映像データDMに、特定した作業項目ごとにチャプターを追加した、第1映像解析データDM1を生成して、図2に記載のデータ照合部103に出力する。
【0060】
本発明の第3の実施形態により、作業スキル判定システム1の映像解析部102を構成することができる。
【0061】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態の作業スキル判定システム1のデータ照合部103について、図面を参照して説明する。図7は、本発明の第4の実施形態の作業スキル判定システム1のデータ照合部103の構成の一例を示す図である。図7において、図1及び図2と同一の参照符号を付した構成要素は、図1及び図2と同一の構成要素を示すものとする。
【0062】
図7によれば、本発明の第4の実施形態の作業スキル判定システム1のデータ照合部103は、感情データ受信部701と、第1映像解析データ受信部702と、照合部703と、結合部704を含む。
【0063】
感情データ受信部701は、バイタルデータ分析部101から感情データDEを受け取り、第1映像解析データ受信部702は、映像解析部102から第1映像解析データDM1を受け取る。照合部703は、感情データ受信部701から感情データDEを受け取り、第1映像解析データ受信部702から第1映像解析データDM1を受け取り、図3を参照して説明したように、2つのデータを作業項目ごとに照合して結果を結合部704へ送る。結合部704では、図3を参照して説明したように、照合部703から受け取った照合したデータを結合させた(第1映像解析データに感情データを結合した)結合データDCを出力する。
【0064】
本発明の第4の実施形態により、作業スキル判定システム1のデータ照合部103を構成することができる。
【0065】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態の作業スキル判定システム1の判定部104について、図面を参照して説明する。図8は、本発明の第5の実施形態の作業スキル判定システム1の判定部104の構成の一例を示す図である。図8において、図1及び図2と同一の参照符号を付した構成要素は、図1及び図2と同一の構成要素を示すものとする。
【0066】
図8によれば、本発明の第5の実施形態の作業スキル判定システム1の判定部104は、結合データ受信部801と、作業項目ごとの判定部802と、判定結果出力部803とを含む。
【0067】
結合データ受信部801は、データ照合部103から、第1映像解析データ(DM1)と感情データが結合された結合データDCを受け取る。作業項目ごとの判定部802は、結合データDCに基づいて、作業項目ごとに得意な作業か否かを判定し、判定結果と第1映像解析データ(DM1)を、判定結果出力部803へ出力する。判定結果出力部803は、受け取った判定結果と第1映像解析データ(DM1)を出力する。
【0068】
本発明の第5の実施形態により、作業スキル判定システム1の判定部104を構成することができる。
【0069】
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態の作業スキル判定システム1の通知部105について、図面を参照して説明する。図9は、本発明の第6の実施形態の作業スキル判定システム1の通知部105の構成の一例を示す図である。図9において、図1及び図2と同一の参照符号を付した構成要素は、図1及び図2と同一の構成要素を示すものとする。
【0070】
図9によれば、本発明の第6の実施形態の作業スキル判定システム1の通知部105は、判定結果受信部901と判定結果通知部902とを含む。
【0071】
判定結果受信部901は、判定部104から判定結果を受け取り、判定結果通知部902へ出力する。判定結果通知部902は、判定結果を、判定の対象である作業者とその上司へ通知する。
【0072】
本発明の第6の実施形態により、作業スキル判定システム1の通知部105を構成することができる。
【0073】
[第7の実施形態]
次に、本発明の第7の実施形態の作業スキル判定システム1の映像管理部106について、図面を参照して説明する。図10は、本発明の第7の実施形態の作業スキル判定システム1の映像管理部106の構成の一例を示す図である。図10において、図1及び図2と同一の参照符号を付した構成要素は、図1及び図2と同一の構成要素を示すものとする。
【0074】
図10によれば、本発明の第7の実施形態の作業スキル判定システム1の映像管理部106は、判定結果受信部1001と、第1映像解析データ受信部1002と、第2映像解析データ決定部1003と、第2映像解析データ格納部1004と、参照映像データ出力部1005とを含む。
【0075】
映像管理部106は、判定部104から、第1映像解析データDM1と判定結果を受け取る。判定結果受信部1001は、判定部104から受け取った、第1映像解析データDM1と判定結果のうちの、判定結果を受け取る。第1映像解析データ受信部1002は、判定部104から受け取った、第1映像解析データDM1と判定結果のうちの、第1映像解析データを受け取る。第2映像解析データ決定部1003は、判定結果受信部1001の受け取った判定結果が、得意であった場合には、第1映像解析データ受信部1002の受け取った第1映像解析データのうち得意と判定されたデータを、第2映像解析データDM2として、第2映像解析データ格納部1004へ格納する。第2映像解析データ格納部1004へ格納されたデータは、参考映像データとして使用される。また、参照映像データ出力部1005は、判定結果受信部1001の受け取った判定結果が不得意であった場合には、不得意と判定された作業項目に対応した参考映像データを第2映像解析データ格納部1004の中から取り出し、作業者へ転送する。
【0076】
本発明の第7の実施形態により、作業スキル判定システム1の映像管理部106を構成することができる。
【0077】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、以下の説明において、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0078】
また、上記した第1から7の実施形態に示した手順は、作業スキル判定システム1として機能するコンピュータ(図11の9000)に、作業スキル判定システム1としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図11のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図11のCPU9010にて、作業スキル判定プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0079】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0080】
即ち、上記した第1~第7の実施形態に示した作業スキル判定システムの各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0081】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点による作業スキル判定システム参照)
[第2の形態]
第1の形態に記載の作業スキル判定システムの前記映像解析部は、予め記憶した作業項目ごとの適切でない作業に関する情報に基づいて、取得した前記作業映像データ内に、前記適切でない作業に関する情報が含まれているか否かを確認する、ことが好ましい。
[第3の形態]
第1又は2の形態に記載の作業スキル判定システムの前記判定部は、前記結合データのうち感情データ部分から作業者の感情を確認し、且つ前記結合データのうち前記第1映像解析データ部分から作業時間と作業時の挙動を確認することにより、前記作業スキルを判定する、ことが好ましい。
[第4の形態]
第1から3の形態のいずれかに記載の作業スキル判定システムの、
前記判定部は、複数のレベルに分けて前記作業スキルを判定することができ、
前記映像管理部は、各レベルごとに前記第2映像解析データを格納し、各レベルに応じた前記第2映像解析データを、作業者に送信する、ことが好ましい。
[第5の形態]
(上記第2の視点による作業スキル判定方法参照)
[第6の形態]
第5の形態に記載の作業スキル判定方法の前記映像解析ステップは、予め記憶した作業項目ごとの適切でない作業に関する情報に基づいて、取得した前記作業映像データ内に、前記適切でない作業に関する情報が含まれているか否かを確認するステップを含む、ことが好ましい。
[第7の形態]
第5又は6の形態に記載の作業スキル判定方法の前記判定ステップは、前記結合データのうち感情データ部分から作業者の感情を確認し、且つ前記結合データのうち前記第1映像解析データ部分から作業時間と作業時の挙動を確認することにより、前記作業スキルを判定するステップを含む、ことが好ましい。
[第8の形態]
(上記第3の視点によるプログラム参照)
[第9の形態]
第8の形態に記載のプログラムの前記映像解析処理は、予め記憶した作業項目ごとの適切でない作業に関する情報に基づいて、取得した前記作業映像データ内に、前記適切でない作業に関する情報が含まれているか否かを確認する処理を含む、ことが好ましい。
[第10の形態]
第8又は9の形態に記載のプログラムの前記判定処理は、前記結合データのうち感情データ部分から作業者の感情を確認し、且つ前記結合データのうち前記第1映像解析データ部分から作業時間と作業時の挙動を確認することにより、前記作業スキルを判定する処理を含む、ことが好ましい。
【0082】
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0083】
1 作業スキル判定システム
101 バイタルデータ分析部
102 映像解析部
103 データ照合部
104 判定部
105 通知部
106 映像管理部
201 作業者
202 ウェアラブルデバイス
203 撮影機材
211 上司
501 バイタルデータ受信部
502 感情データ抽出部
503 感情データ出力部
601 作業映像データ受信部
602 挙動抽出部
603 挙動データ記憶部
604 映像区切り部
701 感情データ受信部
702 第1映像解析データ受信部
703 照合部
704 結合部
801 結合データ受信部
802 作業項目ごとの判定部
803 判定結果出力部
901 判定結果受信部
902 判定結果通知部
1001 判定結果受信部
1002 第1映像解析データ受信部
1003 第2映像解析データ決定部
1004 第2映像解析データ格納部
1005 参照映像データ出力部
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11