(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20230822BHJP
H01L 29/739 20060101ALI20230822BHJP
【FI】
H01L29/78 652K
H01L29/78 653C
H01L29/78 652Q
H01L29/78 652S
H01L29/78 655G
H01L29/78 652J
H01L29/78 655B
H01L29/78 652M
H01L29/78 652C
H01L29/78 652D
H01L29/78 652F
H01L29/78 655A
(21)【出願番号】P 2020050790
(22)【出願日】2020-03-23
【審査請求日】2021-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】諏訪 剛史
(72)【発明者】
【氏名】末代 知子
(72)【発明者】
【氏名】岩鍜治 陽子
【審査官】杉山 芳弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0170823(US,A1)
【文献】特開2012-049499(JP,A)
【文献】特開2017-163136(JP,A)
【文献】特開2018-182240(JP,A)
【文献】特開平05-041515(JP,A)
【文献】国際公開第2019/159391(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/739
H01L 21/336
H01L 23/522
H01L 21/768
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体部と、
前記半導体部の裏面上に設けられ第1電極と、
前記半導体部の表面側に設けられた第2電極と、
前記第2電極と前記半導体部との間において、前記半導体部に設けられたトレンチの内部に配置され、前記半導体部から第1絶縁部により電気的に絶縁された
複数の第1制御電極と、
前記トレンチの内部に前記
複数の第1制御電極と共に配置され、前記半導体部の前記表面に沿った方向に、前記
複数の第1制御電極と
交互に並び、前記半導体部から第2絶縁部により電気的に絶縁され、前記
複数の第1制御電極から第3絶縁部により電気的に絶縁された
複数の第2制御電極と、
前記複数の第1制御電極に電気的に接続され、前記第2電極と前記複数の第1制御電極との間に第1制御電圧を印可できるように構成された第1制御端子と、
前記複数の第2制御電極に電気的に接続され、前記第1制御端子から電気的に分離され、前記第2電極と前記複数の第2制御電極との間に第2制御電圧を印可できるように構成された第2制御端子と、
を備え、
前記半導体部は、第1導電形の第1層と、第2導電形の第2層と、前記第1導電形の第3層と、前記第2導電形の第4層と、前記第2導電形の第5層と、を含み、
前記第1層は、前記第1電極と前記第2電極との間に延在し、前記トレンチは、前記半導体部の前記表面から前記第1層中に延在し、
前記第2層は、前記第1層と前記第2電極との間に設けられ、前記第1絶縁部を介して前記
複数の第1制御電極に向き合い、前記第2絶縁部を介して前記
複数の第2制御電極に向き合い、
前記第3層は、前記第2層と前記第2電極との間に選択的に設けられ、前記第1絶縁部に接し、前記第2電極に電気的に接続され、
前記第4層は、前記第2層と前記第2電極との間に選択的に設けられ、前記第2層の第2導電形不純物よりも高濃度の第2導電形不純物を含み、前記第2電極に電気的に接続され、
前記第5層は、前記第1層と前記第1電極との間に設けられ、前記第1電極に電気的に接続され、
前記第3層と前記第1層との間隔は、前記第4層と前記第1層との間隔よりも狭い半導体装置。
【請求項2】
前記
複数の第1制御電極および前記
複数の第2制御電極を前記第2電極から電気的に絶縁した層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜中に設けられ、前記
複数の第1制御電極
および前記第1制御端子に電気的に接続された第1配線と、
前記層間絶縁膜中に設けられ、前記
複数の第2制御電極
および前記第2制御端子に電気的に接続された第2配線と、
をさらに備え、
前記第2電極は、前記層間絶縁膜を貫いて、前記半導体部の前記第3層および前記第4層に接した接続部を有する請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第3層は、前記第2絶縁部に接した部分を含む請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第3層は複数設けられ、
前記複数の第3層のうちの1つは、前記第1絶縁部に接し、別の1つは、前記第2絶縁部に接する請求項1または2のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第4層は、前記第2絶縁部に接する請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項6】
半導体部と、
前記半導体部の裏面上に設けられ第1電極と、
前記半導体部の表面側に設けられた第2電極と、
前記第2電極と前記半導体部との間において、前記半導体部に設けられたトレンチの内部に配置され、前記半導体部から第1絶縁部により電気的に絶縁された複数の第1制御電極と、
前記トレンチの内部に前記複数の第1制御電極と共に配置され、前記半導体部の前記表面に沿った方向に、前記複数の第1制御電極と交互に並んだ複数の第1部分と、前記複数の第1制御電極と前記第1電極との間に位置する第2部分とを含み、前記半導体部から第2絶縁部により電気的に絶縁され、前記複数の第1制御電極から第3絶縁部により電気的に絶縁された第2制御電極と、
前記複数の第1制御電極に電気的に接続され、前記第2電極と前記複数の第1制御電極との間に第1制御電圧を印可できるように構成された第1制御端子と、
前記第2制御電極に電気的に接続され、前記第1制御端子から電気的に分離され、前記第2電極と前記第2制御電極との間に第2制御電圧を印可できるように構成された第2制御端子と、
を備え、
前記半導体部は、第1導電形の第1層と、第2導電形の第2層と、前記第1導電形の第3層と、前記第2導電形の第4層と、前記第2導電形の第5層と、を含み、
前記第1層は、前記第1電極と前記第2電極との間に延在し、前記トレンチは、前記半導体部の前記表面から前記第1層中に延在し、
前記第2層は、前記第1層と前記第2電極との間に設けられ、
前記第3層は、前記第2層と前記第2電極との間に選択的に設けられ、前記第1絶縁部に接し、前記第2電極に電気的に接続され、
前記第4層は、前記第2層と前記第2電極との間に選択的に設けられ、前記第2電極に電気的に接続され、
前記第5層は、前記第1層と前記第1電極との間に設けられ、前記第1電極に電気的に接続され、
前記複数の第1制御電極は、前記第1絶縁部を介して、前記第2層、および、前記第1層の一部もしくは前記第1層と前記第2層との間の第1導電形領域に向き合い、
前記第2
制御電極の前記複数の第1部分は、前記第2絶縁部を介して、前記第2層に向き合い、
前記第2制御電極の前記第2部分は、前記第2絶縁部を介して、前記第1層中に設けられ、前記複数の第1部分につながった半導体装置。
【請求項7】
前記半導体部は、前記第1層と前記第5層との間に設けられ、前記第1層の第1導電形不純物よりも高濃度の第1導電形不純物を含む第1導電形の第6層をさらに含む請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項8】
前記半導体部は、前記第1層と前記第2層との間に設けられ、前記第1層の第1導電形不純物よりも高濃度の第1導電形不純物を含む第1導電形の第7層をさらに含
み、
前記複数の第1制御電極は、前記第1絶縁部を介して、前記第7層に向き合う請求項1~7のいずれか1つに記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力変換用半導体装置には、高い破壊耐量を有することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、短絡電流に対する高い破壊耐量を有する半導体装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る半導体装置は、半導体部と、前記半導体部の裏面上に設けられ第1電極と、前記半導体部の表面側に設けられた第2電極と、前記第2電極と前記半導体部との間において、前記半導体部に設けられたトレンチの内部に配置された複数の第1制御電極および複数の第2制御電極と、第1制御端子と、第2制御端子と、を備える。前記複数の第1制御電極は、前記半導体部から第1絶縁部により電気的に絶縁される。前記複数の第2制御電極は、前記トレンチの内部に前記複数の第1制御電極と共に配置され、前記半導体部の前記表面に沿った方向に、前記複数の第1制御電極と交互に並び、前記半導体部から第2絶縁部により電気的に絶縁され、前記複数の第1制御電極から第3絶縁部により電気的に絶縁される。前記第1制御端子は、前記複数の第1制御電極に電気的に接続され、前記第2電極と前記複数の第1制御電極との間に第1制御電圧を印可できるように構成され、前記第2制御端子は、前記複数の第2制御電極に電気的に接続され、前記第1制御端子から電気的に分離され、前記第2電極と前記複数の第2制御電極との間に第2制御電圧を印可できるように構成される。前記半導体部は、第1導電形の第1層と、第2導電形の第2層と、前記第1導電形の第3層と、前記第2導電形の第4層と、前記第2導電形の第5層と、を含む。前記第1層は、前記第1電極と前記第2電極との間に延在し、前記トレンチは、前記半導体部の前記表面から前記第1層中に延在する。前記第2層は、前記第1層と前記第2電極との間に設けられ、前記第1絶縁部を介して前記複数の第1制御電極に向き合い、前記第2絶縁部を介して前記複数の第2制御電極に向き合う。前記第3層は、前記第2層と前記第2電極との間に選択的に設けられ、前記第1絶縁部に接し、前記第2電極に電気的に接続される。前記第4層は、前記第2層と前記第2電極との間に選択的に設けられ、前記第2層の第2導電形不純物よりも高濃度の第2導電形不純物を含み、前記第2電極に電気的に接続される。前記第5層は、前記第1層と前記第1電極との間に設けられ、前記第1電極に電気的に接続される。前記第3層と前記第1層との間隔は、前記第4層と前記第1層との間隔よりも狭い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態に係る半導体装置を模式的に示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態に係る半導体装置を例示する模式断面図である。
【
図3】第1実施形態に係る半導体装置を例示する別の模式断面図である。
【
図4】第1実施形態に係る半導体装置の特性を示す模式図である。
【
図5】第1実施形態に係る半導体装置を用いた電力変換回路の特性を示す模式図である。
【
図6】第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。
【
図7】第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。
【
図8】第1実施形態の第3変形例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。
【
図9】第2実施形態に係る半導体装置を例示する模式断面図である。
【
図10】第2実施形態の変形例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。図面中の同一部分には、同一番号を付してその詳しい説明は適宜省略し、異なる部分について説明する。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
【0008】
さらに、各図中に示すX軸、Y軸およびZ軸を用いて各部分の配置および構成を説明する。X軸、Y軸、Z軸は、相互に直交し、それぞれX方向、Y方向、Z方向を表す。また、Z方向を上方、その反対方向を下方として説明する場合がある。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置1を模式的に例示する斜視図である。
図2(a)~(c)は、第1実施形態に係る半導体装置1を例示する模式断面図である。
図2(b)は、
図2(a)中に示すA-A線に沿った断面図である。
図2(c)は、
図2(a)中に示すB-B線に沿った断面図である。半導体装置1は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。
【0010】
半導体装置1は、半導体部10と、第1電極(以下、コレクタ電極20)と、第2電極(以下、エミッタ電極30)と、第1制御電極(以下、ゲート電極40)と、を備える。
【0011】
半導体部10は、例えば、シリコンである。コレクタ電極20およびエミッタ電極30は、例えば、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、金(Au)、ポリシリコン等の群から選ばれる少なくとも1つを含む金属層である。ゲート電極40は、例えば、導電性を有するポリシリコンである。
【0012】
半導体部10は、コレクタ電極20とエミッタ電極30との間に設けられる。コレクタ電極20は、半導体部10の裏面上に設けられる。エミッタ電極30は、半導体部10の表面側に設けられる。
【0013】
ゲート電極40は、半導体部10に設けられたゲートトレンチGTの内部に配置される。ゲートトレンチGTは、複数設けられ、例えば、半導体部10の表面に沿った方向に並ぶ。ゲート電極40は、複数のゲートトレンチGTの内部にそれぞれ配置される。ゲートトレンチGTは、例えば、1~10μmの深さを有する。隣り合うゲートトレンチGTの間隔は、例えば、0.1~数μmである。
【0014】
ゲート電極40は、例えば、第1絶縁部(以下、ゲート絶縁膜43)により半導体層10から電気的に絶縁される。ゲート絶縁膜43は、例えば、シリコン酸化膜である。また、ゲート電極40は、層間絶縁膜35によりエミッタ電極30から電気的に絶縁される。
【0015】
さらに、ゲート電極40は、第1配線(以下、ゲート配線45)に電気的に接続される。ゲート配線45は、例えば、層間絶縁膜35中に設けられ、半導体部10とエミッタ電極30との間に位置する。ゲート配線45は、例えば、ゲート端子G1(
図1参照)に接続される。
【0016】
例えば、層間絶縁膜35は、絶縁膜35aおよび絶縁膜35bを含む。ゲート配線45は、絶縁膜35aおよび絶縁膜35bの間に設けられる。絶縁膜35aおよび絶縁膜35bは、例えば、シリコン酸化膜である。
【0017】
ゲート配線45は、絶縁膜35aを貫いて、ゲート電極40に達する接続部47を有する。ゲート配線45は、半導体部10の表面に沿った方向(例えば、X方向)に延在し、接続部47を介して、複数のゲート電極40に電気的に接続される。
【0018】
半導体部10は、第1導電形の第1層(以下、n形ベース層11)と、第2導電形の第2層(以下、p形ベース層13)と、第3層(以下、n形エミッタ層15)と、n形バリア層17と、を含む。
【0019】
n形ベース層11は、コレクタ電極20とエミッタ電極30との間に延在する。ゲートトレンチGTは、半導体部10の表面からn形ベース層11中に延伸するように設けられる。n形ベース層11は、例えば、1×1012~1×1015cm-3の濃度を有するn形不純物を含む。また、n形ベース層11のZ方向の厚さは、例えば、1~1000μmである。n形ベース層11のn形不純物濃度およびZ方向の厚さは、例えば、所望の耐圧が得られるように設定される。
【0020】
p形ベース層13は、n形ベース層11とエミッタ電極30との間に設けられる。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合うように設けられる。p形ベース層13は、例えば、面密度1×1012~1×1014cm-2のp形不純物を含み、Z方向の厚さは、例えば、0.1~数μm程度である。
【0021】
n形エミッタ層15は、p形ベース層13とエミッタ電極30との間に選択的に設けられる(
図3(b)参照)。n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43に接する位置に設けられる。n形エミッタ層15は、n形ベース層11のn形不純物よりも高濃度のn形不純物を含む。n形エミッタ層15は、例えば、面密度1×10
14~1×10
16cm
-2のn形不純物を含む。n形エミッタ層15のZ方向の厚さは、例えば、0.1~数μm程度である。
【0022】
n形バリア層17は、n形ベース層11とp形ベース層13との間に設けられる。n形バリア層17は、n形ベース層11のn形不純物よりも高濃度のn形不純物を含む。n形バリア層17は、例えば、面密度1×1012~1×1014cm-2のn形不純物を含む。また、n形バリア層17のZ方向の厚さは、例えば、0.1~数μmである。なお、実施形態は、n形バリア層17を設けない構造も含む。
【0023】
図2(b)に示すように、半導体部10は、第4層(以下、p形コンタクト層19)と、第5層(以下、p形コレクタ層21)と、n形バッファ層23と、をさらに含む。
【0024】
p形コンタクト層19は、p形ベース層13とエミッタ電極30との間に選択的に設けられる(
図3(b)参照)。p形コンタクト層19は、p形ベース層13のp形不純物濃度よりも高濃度のp形不純物を含む。p形コンタクト層19は、例えば、面密度1×10
14~1×10
16cm
-2のp形不純物を含む。p形コンタクト層19のZ方向の厚さは、例えば、0.1~数μm程度である。
【0025】
p形コレクタ層21は、n形ベース層11とコレクタ電極20との間に設けられ、コレクタ電極20に電気的に接続される。p形コレクタ層21は、例えば、1×1013~1×1015cm-2の面密度を有するp形不純物を含み、Z方向の厚さは、例えば、0.1~10μm程度である。p形コレクタ層21は、例えば、p形ベース層13のp形不純物濃度よりも高いp形不純物濃度を有する。また、p形コレクタ層21のp形不純物濃度を高く設定する場合には、p形ベース層13のp形不純物濃度の方が低くなる場合もある。
【0026】
n形バッファ層23は、n形ベース層11とp形コレクタ層21との間に設けられ、n形ベース層11のn形不純物よりも高濃度のn形不純物を含む。
【0027】
図2(b)に示すように、エミッタ電極30は、層間絶縁膜35を貫いて、n形エミッタ層15およびp形コンタクト層19に接する接続部37を含む。n形エミッタ層15およびp形コンタクト層19は、接続部37を介して、エミッタ電極30に電気的に接続される。また、p形ベース層13は、p形コンタクト層19および接続部37を介して、エミッタ電極30に電気的に接続される。
【0028】
この例では、n形エミッタ層15は、半導体部10の表面からの深さ方向に、下面15Bを有する。p形コンタクト層19は、半導体部10の表面からの深さ方向に、下面19Bを有し、下面15Bは、下面19Bよりも深い位置に設けられる。すなわち、n形エミッタ層15とn形ベース層11との間隔D1は、p形コンタクト層19とn形ベース層11との間隔D2よりも狭い。ここでは、エミッタ電極30からコレクタ電極20に向かう方向を深さ方向とし、例えば、半導体部10の表面からの距離が長くなるほど「深い」と説明する。以下、同様。
【0029】
図2(c)に示すように、半導体装置1は、第2制御電極(以下、ゲート電極50)をさらに備える。ゲート電極50は、ゲート電極40と共に、ゲートトレンチGTの内部に配置される。ゲート電極40およびゲート電極50は、半導体部10の表面に沿った方向(例えば、Y方向)に並べて配置される。
【0030】
ゲート電極50は、例えば、第2絶縁部(以下、ゲート絶縁膜53)により半導体部から電気的に絶縁される。また、ゲート電極50は、ゲート電極40から絶縁膜63により電気的に絶縁される。
【0031】
ゲート電極50は、エミッタ電極30から層間絶縁膜35により電気的に絶縁される。また、ゲート電極50は、第2配線(以下、ゲート配線55)に電気的に接続される。ゲート配線55は、例えば、層間絶縁膜35中に設けられ、半導体部10とエミッタ電極30との間に位置する。ゲート配線55は、ゲート配線45から離間して配置され、ゲート配線45から電気的に分離される。ゲート配線55は、絶縁膜35aを貫いて、ゲート電極50に達する接続部57を有する。ゲート配線55は、例えば、ゲート端子G2(
図1参照)に接続される。
【0032】
図3(a)および(b)は、第1実施形態に係る半導体装置1を例示する別の模式断面図である。
図3(a)は、
図3(b)中に示すD-D線に沿った断面図である。
図3(b)は、
図3(a)中に示すC-C線に沿った断面図である。なお、
図2(a)は、
図3(b)中に示すE-E線に沿った断面図である。
【0033】
図3(a)に示すように、ゲート電極50は、ゲート絶縁膜53により半導体層10から電気的に絶縁される。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。
【0034】
ゲート配線55は、半導体部10とエミッタ電極との間において、半導体部10の表面に沿った方向(例えば、X方向)に延在する。ゲート配線55は、接続部47を介して、複数のゲート電極50に電気的に接続される。
【0035】
図3(b)に示すように、ゲートトレンチGTは、例えば、Y方向に延在する。ゲート電極40および50は、ゲートトレンチGTの延在方向に交互に並べて配置される。n形エミッタ層15およびp形コンタクト層19は、隣り合う2つのゲートトレンチGTの間において、例えば、ゲートトレンチGTの延在方向に交互に並べて配置される。
【0036】
この例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。また、p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。
【0037】
図4(a)および(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の特性を示す模式図である。
図4(a)および(b)は、
図2(b)に示す断面を示している。この例では、コレクタ電極20とエミッタ電極30との間に電圧V
CEが印加される。コレクタ電極20の電位は、エミッタ電極30の電位よりも高電位になり、ゲート電極40およびゲート電極50の制御により、コレクタ電極20からエミッタ電極30へコレクタ電流I
C1およびI
C2が流れる。
【0038】
図4(a)に示す例では、エミッタ電極30とゲート電極40との間、および、エミッタ電極30とゲート電極50との間に、それぞれの閾値電圧よりも高いオン電圧が印加される。これにより、p形ベース層13とゲート絶縁膜43との間(
図2(a)参照)およびp形ベース層13とゲート絶縁膜53との間(
図3(a)参照)に、n形反転層が誘起される。これにより、n形ベース層11からn形バリア層17およびn形反転層を介してn形エミッタ層15にコレクタ電流I
C1およびI
C2が流れる。
【0039】
コレクタ電流IC1は、p形ベース層13とゲート絶縁膜43との界面に誘起されたn形反転層を介して流れる。一方、コレクタ電流IC2は、p形ベース層13とゲート絶縁膜53の界面に誘起されるn形反転層を介して流れる。
【0040】
半導体装置1では、n形エミッタ層15は、p形コンタクト層19の下面のレベルからn形ベース層11の方向に突き出るように設けられる。このため、コレクタ電流IC2が流れ易くなり、その値が大きくなる。
【0041】
図4(b)に示す例では、エミッタ電極30とゲート電極40との間に、ゲート電極40の閾値電圧よりも高いオン電圧が印加される。一方、エミッタ電極30とゲート電極50との間には、ゲート電極50の閾値電圧よりも低いオフ電圧が印加される。このため、p形ベース層13とゲート絶縁膜53との界面にはn形反転層が誘起されず、コレクタ電流I
C2は流れない。
【0042】
このように、半導体装置1では、ゲート電極40および50に印加されるゲート電圧を制御することにより、コレクタ電流ICEに対するチャネル抵抗を変化させることができる。また、n形エミッタ層15を、p形コンタクト層19の下面のレベルからn形ベース層11に向けて突き出すように設けることにより、ゲート電極50のオン/オフによるチャネル抵抗の変化を大きくすることができる。
【0043】
図5(a)および(b)は、第1実施形態に係る半導体装置1を用いた電力変換回路2の特性を示す模式図である。
図5(a)は、電力変換回路2を示す回路図である。
図5(b)は、電力変換回路2の制御方法を例示するタイムチャートである。
【0044】
図5(a)に示す電力変換回路2は、例えば、4つの半導体装置1A~1Dを用いたインバータ回路である。電力変換回路2では、電源ライン間に直列接続された半導体装置1Aと半導体装置1Bとは、例えば、交互にオンオフを繰り返すように制御される。
【0045】
図5(b)は、例えば、半導体装置1Aにおける、コレクタ・エミッタ間電圧V
CEと、コレクタ電流I
CEと、ゲート電圧V
G1およびV
G2の時間変化を示している。
【0046】
半導体装置1Aは、例えば、時間t1までオフ状態であり、時間t1においてオン状態になる。一方、半導体装置1Bは、時間t1の直前までオン状態であり、時間t1にはオフ状態になっている。
【0047】
半導体装置1Bのゲート電極40および50には、時間t1の直前において、例えば、プラス15Vのゲート電圧VGが印加される。これに伴い、コレクタ・エミッタ間電圧VCEは下降し、例えば、時間t1において導通状態になる。コレクタ電流ICEは、徐々に増加し、時間t1においてオンレベルになる。
【0048】
例えば、時間t2において、半導体装置1Bが短絡すると、上下の電源線間が短絡状態となり、半導体装置1Aに流れるコレクタ電流ICEが増加し始める。これに伴い、コレクタ・エミッタ間電圧VCEも上昇し始める。
【0049】
電力変換回路2では、時間t
2の直後の時間t
3において、例えば、コレクタ・エミッタ間電圧V
CEの上昇を検知すると、ゲート電極50に印加されたゲート電圧V
G2をマイナス15Vに下げる。これにより、p形ベース層13とゲート絶縁膜53との間に誘起されていたn形反転層が消え(
図4(a)および(b)参照)、コレクタ・エミッタ間のチャネル幅が狭くなり、抵抗が大きくなり、ピンチオフもしやすくなるため、コレクタ電流I
CEの増加が抑制される。
【0050】
例えば、
図5(b)中に破線で示すように、コレクタ電流I
CEが増加し続けると、半導体部10の温度が上昇し、コレクタ電流I
CEが加速的に増加し、所謂、熱暴走が生じる。その結果、半導体装置1Aの破壊に至る場合がある。
【0051】
本実施形態では、ゲート電極50を適宜制御することにより、このような熱暴走を防ぎ、半導体装置1Aの破壊を回避できる。すなわち、半導体装置1では、短絡電流に対する破壊耐量を向上させることが可能となる。
【0052】
図6(a)~(e)は、第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置1を例示する模式断面図である。
図6(a)~(e)は、
図3(b)に示す断面に対応する部分断面図である。
【0053】
図6(a)に示す例では、n形エミッタ層15およびp形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。また、別のn形エミッタ層15および別のp形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。
【0054】
図6(b)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。また、p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合うと共に、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う部分19aを含む。
【0055】
図6(c)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合うと共に、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う部分15aを含む。p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。
【0056】
図6(d)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合うと共に、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う部分15aを含む。p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。また、p形コンタクト層19は、例えば、隣合うゲート電極40の間に延在する部分19bを含む。n形エミッタ層15は、ゲート電極40とp形コンタクト層19の一部分19bの間に位置する。
【0057】
図6(e)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合うと共に、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う部分19aを含む。また、p形コンタクト層19は、例えば、隣合うゲート電極40の間に延在する部分19bを含み、n形エミッタ層15は、ゲート電極40とp形コンタクト層19の一部分19bの間に位置する。
【0058】
図7(a)~(e)は、第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置1を例示する模式断面図である。
図7(a)~(e)は、
図3(b)に示す断面に対応する部分断面図である。
図7(a)~(e)に示す例では、n形エミッタ層15およびp形コンタクト層19に加えて、p形ベース層13も配置される。
【0059】
図7(a)に示す例では、p形ベース層13およびn形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。また、p形ベース層13および別のn形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。
【0060】
さらに、p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極40との間に配置される。また、p形ベース層13は、別のp形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。
【0061】
図7(b)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。
【0062】
図7(c)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合うと共に、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う部分15aを含む。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。
【0063】
図7(d)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合うと共に、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う部分13aを含む。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。また、p形ベース層13の一部分13aは、p形コンタクト層19とゲート電極40との間に配置される。
【0064】
図7(e)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。また、p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53に接し、ゲート電極50に向き合う部分19cを含む。
【0065】
図8(a)~(d)は、第1実施形態の第3変形例に係る半導体装置1を例示する模式断面図である。
図8(a)~(d)は、
図3(b)に示す断面に対応する部分断面図である。
図8(a)~(d)に示す例でも、n形エミッタ層15およびp形コンタクト層19に加えて、p形ベース層13が配置される。
【0066】
図8(a)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。n形エミッタ層15は、p形コンタクト層19とゲート電極40との間に配置される。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。
【0067】
図8(b)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。n形エミッタ層15は、p形コンタクト層19とゲート電極40との間に配置される。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。さらに、p形ベース層13は、n形エミッタ層15とp形コンタクト層19との間に延在する部分13bを含む。
【0068】
図8(c)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合う。n形エミッタ層15は、p形コンタクト層19とゲート電極40との間に配置される。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。さらに、p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53に接し、ゲート電極50に向き合う部分19cを含む。
【0069】
図8(d)に示す例では、n形エミッタ層15は、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う。p形ベース層13は、ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電極50に向き合うと共に、ゲート絶縁膜43を介して、ゲート電極40に向き合う部分13aを含む。n形エミッタ層15は、p形コンタクト層19とゲート電極40との間に配置される。p形ベース層13は、p形コンタクト層19とゲート電極50との間に配置される。また、p形ベース層13の一部分13aは、p形コンタクト層19とゲート電極40との間に配置される。さらに、p形コンタクト層19は、ゲート絶縁膜53に接し、ゲート電極50に向き合う部分19cを含む。
【0070】
(第2実施形態)
図9(a)および(b)は、第2実施形態に係る半導体装置3を例示する模式断面図である。
図9(a)は、
図2(a)に示す断面に対応する断面図である。
図9(b)は、
図9(a)中に示すF-F線に沿った断面図である。
【0071】
図9(a)に示すようにように、この例では、ゲート電極50は、コレクタ電極20とゲート電極40との間に位置する第1部分50aを有する。第1部分50aは、p形ベース層13よりも深いレベルに設けられる。第1部分50aは、n形ベース層11中に位置し、ゲート絶縁膜53を介して、n形ベース層11に向き合う。
【0072】
ゲート電極40は、ゲート絶縁膜43を介して、p形ベース層13に向き合う。また、ゲート電極40の下端は、p形ベース層13の下面よりも深いレベルに位置する。
【0073】
図9(b)に示すように、ゲート電極40は、1つのゲートトレンチGTの内部に複数設けられ、ゲートトレンチGTの延在方向(例えば、Y方向)に並ぶ。ゲート電極40は、絶縁膜63によりゲート電極50から電気的に絶縁される。
【0074】
ゲート電極50は、第1部分50aと、第2部分50bと、を有する。第2部分50bは、複数のゲート電極40のうちのY方向において隣合う2つのゲート電極40の間にそれぞれ位置する。また、ゲート電極50の第1部分50aは、Y方向に延在し、複数の第2部分50bを電気的に接続する。これにより、例えば、ゲート配線55の数を減らすことが可能となり、n形エミッタ層15およびp形コンタクト層19へのエミッタ電極30の接続が容易になる。
【0075】
この例でも、半導体装置3がオン状態にある時、エミッタ電極30とゲート電極50との間にオフ電圧、例えば、マイナス15Vを印加すると、p形ベース層13とゲート絶縁膜53との界面に誘起されたn形反転層が消え、コレクタ電流I
C2が流れなくなる(
図4(a)および(b)参照)。
【0076】
さらに、n形ベース層11とゲート絶縁膜53との界面に、p形反転層が誘起される。このため、隣合うゲート電極50の第1部分50aの間の電流経路が狭められ、オン抵抗が上昇する。このため、
図4(b)に示すコレクタ電流I
C1をさらに抑制することができる。すなわち、n形ベース層11とゲート絶縁膜53との界面にp形反転層を誘起することにより、短絡電流の増加をさらに抑制することができる。
【0077】
なお、本実施形態では、n形エミッタ層15の下端は、p形コンタクト層19の下端と同じレベル、もしくは、p形コンタクト層19の下端よりも浅いレベルに位置しても良い。
【0078】
図10は、第2実施形態の変形例に係る半導体装置4を例示する模式断面図である。
【0079】
図10に示す半導体部10は、n形ベース層11とp形ベース層13との間に設けられたn形バリア層17をさらに含む。
【0080】
n形バリア層17は、n形ベース層11からp形ベース層13へ移動する正孔に対するポテンシャルバリアを高くし、n形ベース層11からp形ベース層13への正孔の排出を抑制する。これにより、n形ベース層11中のキャリア密度を増加させ、オン抵抗を低減する。なお、
図1に示す半導体装置1のn形バリア層17も同様の効果を奏する。
【0081】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0082】
1、3、4…半導体装置、 2…電力変換回路、 10…半導体部、 11…n形ベース層、 13…p形ベース層、 15…n形エミッタ層、 15B、19B…下面、 17…n形バリア層、 19…p形コンタクト層、 20…コレクタ電極、 21…p形コレクタ層、 23…n形バッファ層、 30…エミッタ電極、 35…層間絶縁膜、 35a、35b、63…絶縁膜、 37、47、57…接続部、 40、50…ゲート電極、 43、53…ゲート絶縁膜、 45、55…ゲート配線、 50a…第1部分、 50b…第2部分、 GT…ゲートトレンチ、 IC1、IC2、ICE…コレクタ電流、 VG、VG1、VG2…ゲート電圧