(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】ビーム障害の発生に対する処理方法及び端末
(51)【国際特許分類】
H04W 24/04 20090101AFI20230822BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20230822BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20230822BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W16/28
H04W72/0457 110
(21)【出願番号】P 2022512426
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(86)【国際出願番号】 CN2020110571
(87)【国際公開番号】W WO2021036943
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2022-02-22
(31)【優先権主張番号】201910786784.8
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 宇
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲ユ▼民
【審査官】本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/170159(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,Enhancements on multi-beam operation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #98 R1-1908067,2019年08月17日
【文献】Ericsson,BFR on SCell,3GPP TSG-RAN WG2 #107 R2-1910357,2019年08月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行されるビーム障害の発生に対する処理方法であって、
セカンダリセルSCellにビーム障害が発生すれば、ビーム障害回復要求BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを含み、
そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、
第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、
BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、
第二の条件を満たせば、ビーム障害インスタンスBFIカウンタがカウントしないという特徴と、
第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
前記第三の条件は、
後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含
み、
前記BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することは、
BFRが完了する前に、前記SCellに対して、前記端末がBFRQ情報を一回トリガーして送信することのみを許可することを含む、
ビーム障害の発生に対する処理方法。
【請求項2】
前記第一の条件は、
前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、のうちの一つ
が発生すると、第一のタイマーは起動する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一のタイマーの停止条件は、前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、帯域幅部分BWPが切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つである、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前述した、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止する場合、
第四の条件を満たせば、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第四の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、BWPが切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第二の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、帯域幅部分BWPが切り替えられることと、前記SCellにビーム障害が発生したことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットすることとは、
前記第二の条件を満たさない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタをリセットすること、及び/又は、
前記第二の条件を満たしており、前記BFIカウンタがカウントしない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタがカウントしないことを解除することである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ビーム障害回復に成功したことであって、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHビームが切り替えられることと、
ビーム障害検出リファレンス信号BFD RSのビームが切り替えられることと、
物理下りリンク共有チャネルPDSCHビームが切り替えられることと、
ネットワーク側の第一の下りリンク制御情報DCIを受信したことと、
ネットワーク側の第一の無線リソース制御RRCシグナリングを受信したことと、
ネットワーク側の第一のメディアアクセス制御制御ユニットMAC CEコマンドを受信したことと、のうちの少なくとも一つを含む、ビーム障害回復に成功したことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第一のDCIは、
ビーム障害回復専用の制御リソース上で伝送されるという特徴と、
前記第一のDCIのフォーマットは、サイクリック冗長チェックCRCがBFRのための無線ネットワーク一時識別子RNTIによってスクランブルされるDCIフォーマットであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellにおいて、ビーム測定を行うことを指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
及び/又は、
前記第一のRRCシグナリングは、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellのリリースシグナリングを含むという特徴と、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を配置するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
及び/又は、
前記第一のMAC CEコマンドは、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報をアクティブ化するためのものであるという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの非アクティブ化シグナリングを含むという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記SRは、専用SRであり、且つ前記SRは、ネットワークによって配置される、BFR専用の物理上りリンク制御チャネルPUCCHリソース上で伝送される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記BFRQ情報は、
前記ビーム障害が発生したSCellのインデックス情報と、新たなビームの情報と、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
端末であって、
SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信するためのトリガーモジュールを含み、
そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、
第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、
BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、
第二の条件を満たせば、BFIカウンタがカウントしないという特徴と、
第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
前記第三の条件は、
後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含
み、
前記BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することは、
BFRが完了する前に、前記SCellに対して、前記端末がBFRQ情報を一回トリガーして送信することのみを許可することを含む、端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年8月23日に中国で提出された中国特許出願No.201910786784.8の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本開示は、通信技術分野に関し、特にビーム障害の発生に対する処理方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかの高周波帯域の通信システム(例えば、5G通信システム)において、無線信号の波長が比較的に短いため、信号の伝搬が阻害されるなどの状況が発生しやすいことにより、信号の伝搬が遮断される。そのため、いくつかの通信システムにおいて、ビーム障害回復(beam failure recovery、BFR)メカニズムが導入された。しかしながら、セカンダリセル(Secondary Cell、SCell)にビーム障害が発生した場合、BFRQメッセージをどのように送信するかはまだ定義されておらず、それによりSCellでBFRを行うことをサポートすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、SCellにビーム障害が発生した場合、BFRQメッセージをどのように送信するかはまだ定義されていないことにより、SCellでBFRを行うことをサポートすることができないという問題を解決するためのビーム障害の発生に対する処理方法及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の方面によれば、本開示の実施例は、端末に用いられるビーム障害の発生に対する処理方法を提供する。前記方法は、
SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求(Scheduling Request、SR)とのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを含み、
そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、
第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、
BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可するという特徴と、
BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、
第二の条件を満たせば、ビーム障害インスタンス(beam failure instance、BFI)カウンタがカウントしないという特徴と、
第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
前記第三の条件は、
ビーム障害回復に成功したことと、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0006】
第二の方面によれば、本開示の実施例は、端末を提供する。前記端末は、
SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信するためのトリガーモジュールを含み、
そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、
第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、
BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可するという特徴と、
BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、
第二の条件を満たせば、BFIカウンタがカウントしないという特徴と、
第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
前記第三の条件は、
ビーム障害回復に成功したことと、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0007】
第三の方面によれば、本開示の実施例は、端末を提供する。前記端末は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行される時、本開示の実施例によるビーム障害の発生に対する処理方法におけるステップを実現させる。
【0008】
第四の方面によれば、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、本開示の実施例によるビーム障害の発生に対する処理方法におけるステップを実現させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施例において、SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信し、そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可するという特徴と、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、第二の条件を満たせば、BFIカウンタがカウントしないという特徴と、第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、前記第三の条件は、ビーム障害回復に成功したことと、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含む。このように、SCellでBFRを行うことをサポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施例の応用可能なネットワークシステムの構造図である。
【
図2】本開示の実施例によるビーム障害の発生に対する処理方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の実施例による別の端末の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下は、本開示の実施例における添付図面を結び付けながら、本開示の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0012】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「含む」及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、必ずしも明瞭にリストアップされているそれらのステップ又はユニットに限らず、明瞭にリストアップされていない又はそれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。なお、明細書と特許請求の範囲において使用された「及び/又は」は、接続された対象の少なくともそのうちの一つを表し、例えばA及び/又はBは、単独のA、単独のB、及びAとBとの組み合わせの3つのケースを含むことを表す。
【0013】
本開示の実施例では、「例示的」又は「例えば」などの用語は、例、例証、又は説明として表すために用いられる。本開示の実施例において「例示的」又は「例えば」と記述される任意の実施例又は設計方案は、他の実施例又は設計方案より好ましいか、又はより優位性があると解釈されるべきではない正確に言うと、「例示的」又は「例えば」などの用語を使用することは、関連する概念を具体的な方式で示すことを意図する。
【0014】
以下では、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を紹介する。本開示の実施例によるビーム障害の発生に対する処理方法及び端末は、無線通信システムに適用できる。この無線通信システムは、ニューラジオ(New Radio、NR)システム、又は進化型長期的進化(Evolved Long Term Evolution、eLTE)システム、又は長期的進化(Long Term Evolution、LTE)システム、又は後続の進化通信システム等であってもよい。
【0015】
図1を参照すると、
図1は、本開示の実施例の応用可能なネットワークシステムの構造図である。
図1に示すように、端末11とネットワーク機器12とを含み、そのうち、端末11は、ユーザ端末(User Equipment、UE)又は他の端末側機器、例えば、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又はロボットなどの端末側機器であってもよい。なお、本開示の実施例では、端末11の具体的なタイプを限定しない。上記ネットワーク機器12は、4G基地局、又は5G基地局、又はそれ以降のバージョンの基地局、又は他の通信システムにおける基地局であってもよく、又はノードB、進化ノードB、又は伝送受信ポイント(Transmission Reception Point、TRP)、又はアクセスポイント(Access Point、AP)、又は当分野における他の用語と呼ばれてもよい。同じ技術的効果を達する限り、前記ネットワーク機器は、特定の技術用語に限定されない。また、上記ネットワーク機器12は、マスタノード(Master Node、MN)、又はセカンダリノード(Secondary Node、SN)であってもよい。なお、本開示の実施例では、5G基地局のみを例にするが、ネットワーク機器の具体的なタイプを限定しない。
【0016】
図2を参照すると、
図2は、本開示の実施例によるビーム障害の発生に対する処理方法のフローチャートである。この方法は、端末に用いられる。
図2に示すように、以下のステップを含む。
【0017】
ステップ201、SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信する。
【0018】
そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、
第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、
BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可するという特徴と、
BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、
第二の条件を満たせば、BFIカウンタ(BFI_COUNTER)がカウントしないという特徴と、
第三の条件を満たせば、BFIカウンタ(BFI_COUNTER)をリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有する。
【0019】
そのうち、前記第三の条件は、
ビーム障害回復に成功したことと、
後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、
前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0020】
そのうち、上述した、SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することは、SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報をトリガーし、及び/又は、BFRQのSRをトリガーし、及び、BFRQ情報を送信し、及び/又は、BFRQのSRを送信することであってもよい。例えば、端末は、SCellにビーム障害が発生したことを検出した場合、BFRQ情報をトリガーし、及び/又はBFRQのSRをトリガーし、及び、BFRQ情報を送信し、及び/又は、BFRQのSRを送信する。
【0021】
また、上述した、SCellにビーム障害が発生したことを検出したことは、端末の物理層がSCellのビーム障害検出リファレンス信号(beam failure detection reference signal、BFD RS)を測定し、測定結果に基づいて、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)層にBFI指示を報告し、MAC層がこのSCellに対応するビーム障害検出タイマー(beamFailureDetectionTimer)を起動又は再起動し、BFIカウンタ(BFI_COUNTER)に1を加算することであってもよい。BFI_COUNTERが最大カウント値(BFI_COUNTER>=beamFailureInstanceMaxCount)以上である場合、SCellにビーム障害イベントが発生したと決定する。
【0022】
なお、本開示の実施例において、ビーム障害の発生をどのように検出(又は決定)するかを限定せず、例えば、プロトコルにおいてすでに定義されているプライマリセル(Primary Cell、PCell)のビーム障害に対する方式と類似する方式を採用してもよく、後続のプロトコルバージョンにおいて新たに導入される方式を採用してもよい。
【0023】
上記SCellは、マスタセルグループ(Master Cell Group、MCG)又はセカンダリセルグループ(Secondary Cell Group、SCG)におけるSCellであってもよい。
【0024】
上記BFRQ情報は、ビーム障害回復を要求するための関連情報であってもよく、例えば、前記BFRQ情報は、
前記ビーム障害が発生したSCellのインデックス情報と、新たなビームの情報と、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0025】
そのうち、上記新たなビーム情報は、端末によって選択された新たなビームの情報であってもよく、例えば、端末の物理層は、ビーム障害が発生したSCellの候補ビームリファレンス信号(candidate beam RS)を測定し、品質が予め設定された要件を満たす新たな候補ビーム(candidate beam)を探すことで、上記新たなビームを得ることができる。
【0026】
なお、本開示の実施例において、ビームは、空間フィルタ(spatial filter)又は空間領域伝送フィルタ(spatial domain transmission filter)などと呼ばれてもよい。ビーム情報は、他の用語、例えば、伝送配置指示状態(transmission configuration indication state、TCI state)情報、疑似コロケーション(Quasi-colocation、QCL)情報、空間的関係(spatial relation)情報などを使用することによって表されてもよい。
【0027】
また、上記BFRQ情報は、メディアアクセス制御制御ユニット(Media Access Control Control Element、MAC CE)において伝送されてもよい。無論、これを限定しない。また、BFRQ情報は、BFRQ又はBFRQレポートと呼ばれてもよい。
【0028】
上記BFRQのSRは、リソースのスケジューリングをネットワーク側に要求するためのSRであってもよい。さらに、上記BFRQのSRとして、プロトコルにおいてすでに定義されている、データを伝送する上りリンクリソースのスケジューリングをネットワーク側に要求するためのSRを採用してもよく、又は、プロトコルにおいてすでに定義されているBFRQのSR、例えばPCellに対するBFRQのSRを採用してもよい。又は、上記SRは、専用SR(dedicated SR)であってもよく、且つ前記SRは、ネットワークによって配置された、BFR専用の物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)リソース(dedicated SR-like PUCCH resource)上で伝送される。そして、上記BFRQのSRは、PCell、プライマリセカンダリセル(Primary Secondary Cell、PSCell)又はSCell上で伝送されてもよい。
【0029】
なお、上記BFRQ情報とBFRQのSRは、異なっているか又は同じであるセル、異なっているか又は同じであるリソース、又は、異なっているか又は同じであるタイミングで伝送されてもよい。
【0030】
なお、本開示の実施例において、SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信しているため、SCellでBFRを行うことをサポートすることができる。これは、BFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つを送信した後、端末がBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つの上でBFRプロセスを完了できるためである。なお、本開示の実施例において、BFRプロセスを限定せず、このプロセスは、プロトコルにおいてすでに定義されているもの、例えばPCellに対するBFRプロセスを採用してもよく、又は、後続のプロトコルにおいて新たに定義されるSCellに関わるBFRプロセスであってもよい。
【0031】
本開示の実施例において、上述した、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することは、上記第一の条件を満たす場合、後続のBFRQとBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーすることを禁止すること、及び、後続のBFRQとBFRQのSRとのうちの少なくとも一つを送信することを禁止することであってもよい。また、上記後続のBFRQ情報とBFRQのSRとは、ステップ201によってトリガーされるBFRQ情報とBFRQのSRの後のBFRQ情報とBFRQのSRであってもよい。
【0032】
選択的に、前記第一の条件は、
前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、第一のタイマーが運行することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0033】
なお、上述した、前記BFRQ情報をトリガーすることについて、ステップ201によってBFRQ情報をトリガーした後に、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することであってもよい。つまり、この場合、第一の条件を満たすことの判断を実行する必要がなく、即ち、BFRQ情報をトリガーしていれば、第一の条件を満たすことを表す。それにより、上述した、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することは、BFRQ情報をトリガーすれば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止し、例えば、BFRQを伝送するMAC CEをトリガーすれば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することであってもよい。
【0034】
同様に、上述した、前記BFRQ情報を送信することについて、ステップ201によってBFRQ情報を送信した後に、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することであってもよい。つまり、この場合、第一の条件を満たすことの判断を実行する必要がなく、即ち、BFRQ情報を送信していれば、第一の条件を満たすことを表す。それにより、上述した、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することは、BFRQ情報を送信すれば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止し、例えば、BFRQを伝送するMAC CEを送信していれば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することであってもよい。
【0035】
上記第一のタイマーの起動条件は、前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、のうちの少なくとも一つであってもよい。上記第一のタイマーの時間の長さは、ネットワークによって配置されたもの、プロトコルによって約定されたもの、又は端末によって予め配置されたものなどであってもよい。且つこのタイマーは、上記禁止の目的に用いられるタイマーと理解されてもよい。
【0036】
上記BFRQ情報の送信に成功したことは、ネットワークからの、MAC CE for BFRQに対するハイブリッド自動再送リクエスト確認(Hybrid Automatic Repeat request Acknowledgement、HARQ-ACK)情報を受信したことであってもよい。
【0037】
第一の条件を満たすため、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止する。このように、SCell BFRプロセスにおいて、SCellにビーム障害が発生した場合、端末のMAC層による、ビーム障害が発生したSCellのSR及び/又はBFRQ情報のトリガーと送信を禁止することを実現させることができ、それによりBFI_COUNTERがカウントし続けることによるSCellのSR及び/又はBFRQ情報の複数回のトリガーにより、現在で行われているSCell BFRプロセスに影響を及ぼすことを避けることができる。
【0038】
また、前記第一のタイマーの停止条件は、前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、帯域幅部分(BandWidth Part、BWP)が切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つであってもよい。
【0039】
そのうち、上述した、前記SCellをリリースすることは、SCellにおけるリソースをリリースすることであってもよく、上述した、前記SCellを非アクティブ化することは、このSCellに対して非アクティブ化操作を実行することであってもよく、上述した、BWPが切り替えられることは、このSCellにおいてBWP切り替えを行うことであってもよい。
【0040】
そして、第一のタイマーが停止した後に、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することができ、このように、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を適時に解除することにより、端末がSCellに対してビーム障害検出を再び実行することができ、ビーム障害が再び発生した場合、BFRQ情報とBFRQのSRとのうちのすくなくとも一つを適時に送信することで、適時かつ迅速なビーム障害回復を行うことができる。
【0041】
なお、本開示の実施例において、ビーム障害回復に成功したことは、
PDCCHビームが切り替えられることと、
BFD RSのビームが切り替えられることと、
物理下りリンク共有チャネル(Physical downlink shared channel、PDSCH)ビームが切り替えられることと、
ネットワーク側の第一の下りリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)を受信したことと、
ネットワーク側の第一の無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリングを受信したことと、
ネットワーク側の第一のMAC CEコマンドを受信したことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0042】
そのうち、ビームが切り替えられることは、新たなビームに切り替えてチャネル伝送を行うと理解されてもよく、つまり、チャネルのTCI state又はQCL情報を更新した。
【0043】
上述した、PDCCHビームが切り替えられることは、端末がPDCCHのTCI stateに対するMAC CEアクティブ化コマンドを受信したこと又はPDCCHのTCI stateを配置するRRCシグナリングにおける上位層パラメータ(TCI-StatesPDCCH-ToAddlist及び/又はTCI-StatesPDCCH-ToReleaseList)を受信したことであってもよい。
【0044】
上述した、PDSCHビームが切り替えられることは、端末が、PDSCH TCI stateに対するRRC配置シグナリング、又は、PDSCH TCI stateに対するMAC CEアクティブ化コマンド、又は、PDSCH TCI stateに対するDCI指示コマンドを受信したことであってもよい。
【0045】
上述した、BFD RSのビームが切り替えられることは、PDCCHビーム品質を検出するためのBFD RSのビームが切り替えられることと、PDSCHビーム品質を検出するためのBFD RSのビームが切り替えられることと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。そのうち、BFD RSのビームが切り替えられることは、端末が、BFD RSのTCI state又はQCL情報に対するRRC配置シグナリング、又は、BFD RSのTCI state又はQCL情報に対するMAC CEアクティブ化コマンド、又は、BFD RSのTCI state又はQCL情報に対するDCI指示シグナリングを受信したことであってもよい。
【0046】
また、上記第一のDCIは、
ビーム障害回復専用の制御リソース上で伝送されるという特徴と、
前記第一のDCIのフォーマットは、サイクリック冗長チェックCRCがBFRのための無線ネットワーク一時識別子RNTIによってスクランブルされるDCIフォーマットであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellにおいて、ビーム測定を行うことを指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有してもよい。
【0047】
上記第一のRRCシグナリングは、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellのリリースシグナリングを含むという特徴と、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を配置するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有する。
【0048】
上記第一のMAC CEコマンドは、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報をアクティブ化するためのものであるという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの非アクティブ化シグナリングを含むという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有してもよい。
【0049】
なお、本開示の実施例において、上記ビーム切り替え(PDCCHビーム切り替え、BFD RSのビーム切り替えと、PDSCHビーム切り替えと、のうちの少なくとも一つ)を実行した場合、ビーム障害回復に成功したと決定できることを実現させることができるとともに、上記第一のDCIと、第一のRRCシグナリングと、第一のMAC CEコマンドと、のうちの少なくとも一つを受信した場合、ビーム障害回復に成功したと決定することを実現させることもできる。
【0050】
選択的に、前述した、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止する場合、
第四の条件を満たせば、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除する。
【0051】
そのうち、前記第四の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、BWPが切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0052】
この実施形態において、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を適時に解除することができ、端末がSCellに対してビーム障害回復プロセスを再び実行することができ、即ち、SCellにビーム障害が再び発生した場合、BFRQ情報とBFRQのSRとのうちのすくなくとも一つを適時に送信し、回復を適時に行うことができる。
【0053】
本開示の実施例において、BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可することは、端末によるSRのトリガーと送信の回数が限定されていることであってもよい。このように、端末によって送信されたBFRQのSRが多過ぎることを避けることができる。
【0054】
選択的に、前述した、BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可することとは、BFRが完了する前に、MAC層が少なくとも一つの待っているSR(pending SR)をトリガーして送信することを許可し、且つ前記BFRが完了すれば、待っているSRをキャンセルすることである。
【0055】
そのうち、上述した、少なくとも一つのpending SRをトリガーして送信することを許可することは、MAC層が全部又は一部のpending SRの送信を許可することであってもよい。
【0056】
この実施形態は、端末のMAC層が、BFI_COUNTERが最大カウント値以上であることに基づいて、BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可することであってもよい。そのうち、ここでの少なくとも一回は、ネットワークによって配置されたもの、プロトコルによって約定されたもの、又は端末によって予め配置されたものであってもよい。少なくとも一つの待っているSR(pending SR)をトリガーして送信することを許可し、且つ前記BFRが完了すれば、待っているSRをキャンセルするため、このように、端末によって送信された待っているSRが多過ぎ、リソースが無駄になることを避けることができる。
【0057】
本開示の実施例において、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することは、ビーム障害が発生したSCellに対して、端末がBFRQ情報を一回トリガーして送信することのみを許可することであってもよく、又は、前記SCellに対する一つのBFRプロセスにおいて、BFRQ情報を一回のみトリガーして送信することであってもよい。それによりBFI_COUNTERがカウントし続けることによるBFRQ情報の複数回のトリガーにより、現在で行われているSCell BFRプロセスに影響を及ぼすことを避ける。
【0058】
選択的に、前述した、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することとは、BFRが完了する前に、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することである。
【0059】
例えば、待っている、BFRQを送信するためのMAC CE(pending MAC CE for BFRQ)に対して、SCell BFRが完了する前に、且つMAC CE for BFRQをトリガーした後に、端末のMAC層は、前述した、ビーム障害が発生したSCellに対して、一つのみのMAC CE for BFRQを送信することのみを許可する。
【0060】
この実施形態において、前記BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するため、このように、BFI_COUNTERがカウントし続けることによるBFRQ情報の複数回のトリガーにより、現在で行われているSCell BFRプロセスに影響を及ぼすことを避けることができる。
【0061】
本開示の実施例において、第二の条件を満たせば、BFIカウンタがカウントしないことは、第二の条件を満たす場合、BFIカウンタがカウントしないこと、又は、BFIカウンタによるカウントを禁止することであってもよい。このように、BFI_COUNTERがカウントし続けることによるBFRQ情報の複数回のトリガーにより、現在で行われているSCell BFRプロセスに影響を及ぼすことを避けることができる。
【0062】
選択的に、前記第二の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、BWPが切り替えられることと、前記SCellにビーム障害が発生したことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0063】
そのうち、上述した、前記SCellをリリースすること、前記SCellを非アクティブ化すること、BWPが切り替えられること、前記SCellにビーム障害が発生したことは、上記実施形態の記述を参照すればよい。ここではこれ以上説明しない。
【0064】
本開示の実施例において、上述した、第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットすることは、一定の条件を満たせば、BFIカウンタがリセットされることであってもよい。それによりBFI_COUNTERによるビーム障害が発生したリソースのトリガーを減少させ、多過ぎるBFRQ情報とBFRQのSRの送信により、現在で行われているSCell BFRプロセスに影響を及ぼすことを避けることができるとともに、BFIカウンタをリセットすることによって、このSCellに対してビーム障害検出及びビーム障害回復を再び行うことができる。
【0065】
選択的に、上述した、第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットすることとは、
前記第二の条件を満たさない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタをリセットすること、及び/又は、
前記第二の条件を満たしており、前記BFIカウンタがカウントしない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタがカウントしないことを解除することである。
【0066】
そのうち、上述した、前記BFIカウンタがカウントしないことを解除することは、カウンタによるカウントに対する禁止を解除し、又は、BFIカウンタによるカウントを禁止しないことであってもよい。それにより後続でカウンタによるカウント条件を満たす場合、依然としてカウントする。
【0067】
前記第三の条件を満たすため、前記BFIカウンタがカウントしないことを解除し、このように、再び発生したビーム障害を適時に検出し、BFRQ情報を適時に送信することで、BFRを行うことができる。
【0068】
本開示の実施例において、SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信し、そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可するという特徴と、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、第二の条件を満たせば、BFIカウンタがカウントしないという特徴と、第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、前記第三の条件は、ビーム障害回復に成功したことと、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0069】
このように、SCellでBFRを行うことをサポートすることができる。
【0070】
図3を参照すると、
図3は、本開示の実施例による端末の構造図である。
図3に示すように、端末300は、
SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信するためのトリガーモジュール301を含み、
そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、
第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、
BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可するという特徴と、
BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、
第二の条件を満たせば、BFIカウンタがカウントしないという特徴と、
第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
前記第三の条件は、
ビーム障害回復に成功したことと、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0071】
選択的に、前記第一の条件は、
前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、第一のタイマーが運行することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0072】
選択的に、前記第一のタイマーの起動条件は、前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、のうちの少なくとも一つである。
【0073】
選択的に、前記第一のタイマーの停止条件は、前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、帯域幅部分BWPが切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つである。
【0074】
選択的に、前述した、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止する場合、
第四の条件を満たせば、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除する。
【0075】
選択的に、前記第四の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、BWPが切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0076】
選択的に、前記第二の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、帯域幅部分BWPが切り替えられることと、前記SCellにビーム障害が発生したことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0077】
選択的に、BFIカウンタをリセットすることとは、
前記第二の条件を満たさない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタをリセットすること、及び/又は、
前記第二の条件を満たしており、前記BFIカウンタがカウントしない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタがカウントしないことを解除することである。
【0078】
選択的に、前述した、ビーム障害回復に成功したことは、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHビームが切り替えられることと、
ビーム障害検出リファレンス信号BFD RSのビームが切り替えられることと、
物理下りリンク共有チャネルPDSCHビームが切り替えられることと、
ネットワーク側の第一の下りリンク制御情報DCIを受信したことと、
ネットワーク側の第一の無線リソース制御RRCシグナリングを受信したことと、
ネットワーク側の第一のメディアアクセス制御制御ユニットMAC CEコマンドを受信したことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0079】
選択的に、前記第一のDCIは、
ビーム障害回復専用の制御リソース上で伝送されるという特徴と、
前記第一のDCIのフォーマットは、サイクリック冗長チェックCRCがBFRのための無線ネットワーク一時識別子RNTIによってスクランブルされるDCIフォーマットであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellにおいて、ビーム測定を行うことを指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
及び/又は、
前記第一のRRCシグナリングは、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellのリリースシグナリングを含むという特徴と、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を配置するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
及び/又は、
前記第一のMAC CEコマンドは、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報をアクティブ化するためのものであるという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの非アクティブ化シグナリングを含むという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有する。
【0080】
選択的に、前記SRは、専用SRであり、且つ前記SRは、ネットワークによって配置される、BFR専用の物理上りリンク制御チャネルPUCCHリソース上で伝送される。
【0081】
選択的に、前記BFRQ情報は、
前記ビーム障害が発生したSCellのインデックス情報と、新たなビームの情報と、のうちの少なくとも一つを含む。
【0082】
選択的に、前述した、BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可することとは、ビーム障害回復BFRが完了する前に、メディアアクセス制御MAC層が少なくとも一つの待っているSRをトリガーして送信することを許可し、且つ前記BFRが完了すれば、待っているSRをキャンセルすることである。
【0083】
選択的に、前述した、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することとは、BFRが完了する前に、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することである。
【0084】
本開示の実施例による端末は、
図2の方法の実施例において端末によって実現された各プロセスを実現することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。且つSCellでBFRを行うことをサポートすることができる。
【0085】
図4は、本開示の各実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。
【0086】
この端末400は、無線周波数ユニット401、ネットワークモジュール402、オーディオ出力ユニット403、入力ユニット404、センサ405、表示ユニット406、ユーザ入力ユニット407、インターフェースユニット408、メモリ409、プロセッサ410、及び電源411などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、
図4に示される端末の構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示される部材の数よりも多くまたは少ない部材、または何らかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置を含んでもよい。本開示の実施例では、端末は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピューター、車載端末、ロボット、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0087】
無線周波数ユニット401は、SCellにビーム障害が発生すれば、BFRQ情報とBFRQのスケジューリング要求SRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信するために用いられ、
そのうち、前記端末は、前記SCellに対して、
第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止するという特徴と、
BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可するという特徴と、
BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限するという特徴と、
第二の条件を満たせば、BFIカウンタがカウントしないという特徴と、
第三の条件を満たせば、BFIカウンタをリセットするという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
前記第三の条件は、
ビーム障害回復に成功したことと、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止することと、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0088】
選択的に、前記第一の条件は、
前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、第一のタイマーが運行することと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0089】
選択的に、前記第一のタイマーの起動条件は、前記BFRQ情報をトリガーすることと、前記BFRQ情報を送信することと、前記BFRQ情報の送信に成功したことと、のうちの少なくとも一つである。
【0090】
選択的に、前記第一のタイマーの停止条件は、前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、帯域幅部分BWPが切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つである。
【0091】
選択的に、前述した、第一の条件を満たせば、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することを禁止する場合、
第四の条件を満たせば、前述した、後続のBFRQ情報とBFRQのSRとのうちの少なくとも一つをトリガーして送信することの禁止を解除する。
【0092】
選択的に、前記第四の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、BWPが切り替えられることと、ビーム障害回復に成功したことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0093】
選択的に、前記第二の条件は、
前記SCellをリリースすることと、前記SCellを非アクティブ化することと、帯域幅部分BWPが切り替えられることと、前記SCellにビーム障害が発生したことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0094】
選択的に、BFIカウンタをリセットすることとは、前記第二の条件を満たさない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタをリセットすること、及び/又は、
前記第二の条件を満たしており、前記BFIカウンタがカウントしない場合、前記第三の条件を満たせば、前記BFIカウンタがカウントしないことを解除することである。
【0095】
選択的に、前述した、ビーム障害回復に成功したことは、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHビームが切り替えられることと、
ビーム障害検出リファレンス信号BFD RSのビームが切り替えられることと、
物理下りリンク共有チャネルPDSCHビームが切り替えられることと、
ネットワーク側の第一の下りリンク制御情報DCIを受信したことと、
ネットワーク側の第一の無線リソース制御RRCシグナリングを受信したことと、
ネットワーク側の第一のメディアアクセス制御制御ユニットMAC CEコマンドを受信したことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0096】
選択的に、前記第一のDCIは、
ビーム障害回復専用の制御リソース上で伝送されるという特徴と、
前記第一のDCIのフォーマットは、サイクリック冗長チェックCRCがBFRのための無線ネットワーク一時識別子RNTIによってスクランブルされるDCIフォーマットであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellにおいて、ビーム測定を行うことを指示するためのものであるという特徴と、
前記第一のDCIが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
及び/又は、
前記第一のRRCシグナリングは、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellのリリースシグナリングを含むという特徴と、
前記第一のRRCシグナリングが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報を配置するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有し、
及び/又は、
前記第一のMAC CEコマンドは、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの下りリンクチャネル又はリファレンス信号のビーム情報をアクティブ化するためのものであるという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前述した、ビーム障害が発生した前記SCellの非アクティブ化シグナリングを含むという特徴と、
前記第一のMAC CEコマンドが、前記BFRQ情報に対する確認情報を伝送するためのものであるという特徴と、のうちの少なくとも一つを有する。
【0097】
選択的に、前記SRは、専用SRであり、且つ前記SRは、ネットワークによって配置される、BFR専用の物理上りリンク制御チャネルPUCCHリソース上で伝送される。
【0098】
選択的に、前記BFRQ情報は、
前記ビーム障害が発生したSCellのインデックス情報と、新たなビームの情報と、のうちの少なくとも一つを含む。
【0099】
選択的に、前述した、BFRQのSRを少なくとも一回トリガーして送信することを許可することとは、ビーム障害回復BFRが完了する前に、メディアアクセス制御MAC層が少なくとも一つの待っているSRをトリガーして送信することを許可し、且つ前記BFRが完了すれば、待っているSRをキャンセルすることである。
【0100】
選択的に、前述した、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することとは、BFRが完了する前に、BFRQ情報を一回トリガーして送信することを制限することである。
【0101】
上記端末は、SCellでBFRを行うことをサポートすることができる。
【0102】
本開示の実施例では、無線周波数ユニット401は、情報の送受信または通話中の信号の送受信に用いることができることが理解すべきである。具体的には、基地局からの下りリンクのデータを受信してから、プロセッサ410に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット401は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット401は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0103】
端末は、ネットワークモジュール402によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0104】
オーディオ出力ユニット403は、無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402によって受信されたまたはメモリ409に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット403はさらに、端末400によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット403は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0105】
入力ユニット404は、オーディオまたはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット404は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)4041とマイクロホン4042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ4041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット406に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ4041によって処理された画像フレームは、メモリ409(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402を介して送信されてもよい。マイクロホン4042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット401を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0106】
端末400は、少なくとも一つのセンサ405、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル4061の輝度を調整することができ、接近センサは、端末400が耳元に移動した時、表示パネル4061及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いることができる。センサ405は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでもよい。ここではこれ以上説明しない。
【0107】
表示ユニット406は、ユーザによって入力された情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット406は、表示パネル4061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル4061を配置してもよい。
【0108】
ユーザ入力ユニット407は、入力された数字又は文字情報の受信、端末のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット407は、タッチパネル4071および他の入力機器4072を含む。タッチパネル4071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上または付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体または付属品を使用してタッチパネル4071上またはタッチパネル4071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル4071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出し、且つタッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、且つそれをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ410に送信し、プロセッサ410によって送信されるコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル4071を実現してもよい。タッチパネル4071以外、ユーザ入力ユニット407は、他の入力機器4072を含んでもよい。具体的には、他の入力機器4072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここではこれ以上説明しない。
【0109】
さらに、タッチパネル4071は、表示パネル4061上に覆われてもよい。タッチパネル4071は、その上又は付近でのタッチ操作を検出すると、プロセッサ410に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ410は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル4061上で相応な視覚出力を提供する。
図4では、タッチパネル4071と表示パネル4061は、二つの独立した部材として端末の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル4071と表示パネル4061を集積して端末の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0110】
インターフェースユニット408は、外部装置と端末400との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドフォンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット408は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末400内の一つ又は複数の素子に伝送するために用いられてもよく、又は端末400と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0111】
メモリ409は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ409は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ409は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0112】
プロセッサ410は、端末の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって端末全体の各部分に接続され、メモリ409内に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ409内に記憶されたデータを呼び出し、端末の各種の機能を実行し、データを処理することにより、端末全体をモニタリングする。プロセッサ410は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ410は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ410に集積されなくてもよい。
【0113】
端末400はさらに、各部材に電力を供給する電源411(例えば、電池)を含んでもよい。選択的に、電源411は、電源管理システムによってプロセッサ410にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0114】
また、端末400は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここではこれ以上説明しない。
【0115】
選択的に、本開示の実施例は、端末をさらに提供する。プロセッサ410と、メモリ409と、メモリ409に記憶され、前記プロセッサ410上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ410によって実行される時、上記ビーム障害の発生に対する処理方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0116】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、本開示の実施例によるビーム障害の発生に対する処理方法を実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。そのうち、前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどである。
【0117】
なお、本明細書において、「含む」、「包含」という用語又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を一つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0118】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本開示の技術案は、実質にはまたは関連技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0119】
以上は、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を記述していたが、本開示は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本開示による示唆を基にして、本開示の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらは、いずれも本開示の保護範囲に入っている。
【符号の説明】
【0120】
300 端末
301 トリガーモジュール
400 端末
401 無線周波数ユニット
402 ネットワークモジュール
403 オーディオ出力ユニット
404 入力ユニット
405 センサ
406 表示ユニット
407 ユーザ入力ユニット
408 インターフェースユニット
409 メモリ
410 プロセッサ
411 電源