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  • 特許-内膜除去装置及びその内膜除去方法 図1
  • 特許-内膜除去装置及びその内膜除去方法 図2
  • 特許-内膜除去装置及びその内膜除去方法 図3
  • 特許-内膜除去装置及びその内膜除去方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】内膜除去装置及びその内膜除去方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 69/00 20060101AFI20230822BHJP
【FI】
B65B69/00 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022528045
(86)(22)【出願日】2020-01-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 CN2020071501
(87)【国際公開番号】W WO2021093157
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】201911119239.X
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512051365
【氏名又は名称】楚天科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】TRUKING TECHNLLOGY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110002295
【氏名又は名称】弁理士法人M&Partners
(72)【発明者】
【氏名】劉 志
(72)【発明者】
【氏名】肖 旭峰
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0160704(US,A1)
【文献】中国実用新案第207467131(CN,U)
【文献】特開平10-024418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 69/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱膜脱去機構(1)及び前記加熱膜脱去機構(1)の下流に位置する膜吸着機構(2)を含み、
前記加熱膜脱去機構(1)は、加熱枠(11)と、膜押圧部材(12)と、内膜(31)及び内台紙(32)を溶着接続するように構成される膜溶接部材(13)と、前記加熱枠(11)及び前記膜溶接部材(13)を前記内膜(31)と接触させるように構成される第1の昇降部材(14)と、前記膜押圧部材(12)を前記内膜(31)を押圧させるように構成される第2の昇降部材(15)とを含み、
前記膜押圧部材(12)及び前記膜溶接部材(13)は、前記加熱枠(11)の内側に位置する、ことを特徴とする内膜除去装置。
【請求項2】
前記第1の昇降部材(14)は(3)に接続され、前記第2の昇降部材(15)は前記膜押圧部材(12)に接続される、ことを特徴とする請求項1記載の内膜除去装置。
【請求項3】
前記加熱枠(11)、前記膜押圧部材(12)及び前記膜溶接部材(13)はフレーム(4)の上方に位置し、前記第1の昇降部材(14)及び前記第2の昇降部材(15)は前記フレーム(4)の下方に位置する、ことを特徴とする請求項1記載の内膜除去装置。
【請求項4】
前記第1の昇降部材(14)の両端には第1の支持ロッド(17)が設けられ、前記第1の支持ロッド(17)の上端は前記フレーム(4)を貫通し、前記第1の支持ロッド(17)の上端には(3)を支持するように構成されるパレット(16)が設けられる、ことを特徴とする請求項3記載の内膜除去装置。
【請求項5】
前記第2の昇降部材(15)の両端には第2の支持ロッド(18)が設けられ、前記第1の支持ロッド(17)は中空構造であり、前記膜押圧部材(12)の両側には前記加熱枠(11)の外側まで延びる接続耳(121)が設けられ、前記第2の支持ロッド(18)の上端は前記第1の支持ロッド(17)を貫通し且つ前記接続耳(121)に接続される、ことを特徴とする請求項4記載の内膜除去装置。
【請求項6】
前記膜吸着機構(2)は上吸盤(21)と、下吸盤(22)と、回転アーム(23)と、第3の昇降部材(24)とを含み、前記上吸盤(21)は前記回転アーム(23)に設けられ、前記第3の昇降部材(24)は前記回転アーム(23)に接続される、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項記載の内膜除去装置。
【請求項7】
前記膜押圧部材(12)は、膜押圧枠であり、前記膜溶接部材(13)は前記膜押圧枠内に位置する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項記載の内膜除去装置。
【請求項8】
前記請求項1~7のいずれか1項に記載の内膜除去装置の内膜除去方法であって、
前記第1の昇降部材(14)は前記加熱枠(11)及び前記膜溶接部材(13)を前記内膜(31)に接触させ、前記加熱枠(11)によって前記内膜(31)のエッジ領域を加熱し、前記膜溶接部材(13)によって前記内膜(31)の中部領域と前記内台紙(32)とを溶着接続し、続いて前記第1の昇降部材(14)は接触した前記内膜(31)を前記加熱枠(11)及び前記膜溶接部材(13)から離れるようにする加熱・溶接ステップS1と、
前記第2の昇降部材(15)は、前記内膜(31)のエッジが(3)から分離されるように、前記膜押圧部材(12)を前記内膜(31)を押圧させる膜押圧・膜脱去ステップS2と、
前記膜吸着機構(2)によって、溶着された前記内膜(31)及び前記内台紙(32)を吸着する内膜・内台紙の吸着ステップS3と、を含む、ことを特徴とする内膜除去方法。
【請求項9】
ステップS1において、前記第1の昇降部材(14)は、前記加熱枠(11)及び前記膜溶接部材(13)を前記内膜(31)に接触させるために、前記箱(3)を上昇させるように駆動し、続いて、前記第1の昇降部材(14)は、前記内膜(31)を前記加熱枠(11)及び前記膜溶接部材(13)から離れるようにするために、前記箱(3)を下降させるように駆動し、ステップS2において、前記第2の昇降部材(15)は、前記膜押圧部材(12)を下降させ、前記内膜(31)を押圧させるように駆動する、ことを特徴とする請求項8記載の内膜除去方法。
【請求項10】
ステップS3において、上吸盤(21)は溶着された前記内膜(31)及び前記内台紙(32)を吸着する時に、下吸盤(22)は前記(3)を吸着して固定させる、ことを特徴とする請求項8記載の内膜除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品や医薬品の包装技術に関し、特に内膜除去装置及びその内膜除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ハニカム内膜(箱内膜の除去方法は主に2種類がある。一つは、マニピュレータを採用して内膜をから直接引き剥がす方法であり、内膜が接着剤での上面に接着されるため、引き剥がす過程において塵埃粒子が発生しやすく、内のバイアル瓶に比較的大きな汚染リスクが存在する。もう一つは、加熱して内膜を除去する方法であり、まず内膜を加熱して接着剤を溶かして溶融状態にし、続いて内膜を除去し、このような方式は塵埃粒子の発生を大幅に低減させ、認可度がより高い。第2の方法で採用された内膜除去装置は、加熱枠と内膜除去部材が一体構造であり、加熱枠及び内膜除去部材は反転の方式で内膜を吸着する。この構造の欠点は以下の通りである。1、内膜除去駆動部材が加熱枠に取り付けられ、即ち動力源がの上に位置するため、動力源が内のバイアル瓶を汚染するリスクがある。2、加熱枠が反転する時に内膜を一緒に吸着する方式を採用し、反転過程で塵埃粒子が発生すれば、瓶口に直接落下し、同様にバイアル瓶に汚染を発生するリスクがある。3、内膜加熱、内膜除去及び台紙吸着等の操作は一つのステーションに集中するため、比較的長い時間を必要とし、生産効率に影響を与える。4、加熱枠を反転する必要があり且つ重量が重いため、構造が複雑で、体積が大きく、エネルギー消費が大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、従来技術の欠陥を克服し、構造が単純で、効率が高く、汚染の低減に有利な内膜除去装置を提供することである。
本発明は、さらに、上記の内膜除去装置の内膜除去方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明は以下の技術的解決策を採用する。
内膜除去装置であって、加熱膜脱去機構及び加熱膜脱去機構の下流に位置する膜吸着機構を含み、前記加熱膜脱去機構は、加熱枠と、膜押圧部材と、内膜及び内台紙を溶着接続するように構成される膜溶接部材と、加熱枠及び膜溶接部材を内膜に接触させるように構成される第1の昇降部材と、膜押圧部材を内膜を押圧させるように構成される第2の昇降部材とを含み、前記膜押圧部材及び前記膜溶接部材は、加熱枠の内側に位置する内膜除去装置。
【0005】
上記技術的解決策のさらなる改善として、前記第1の昇降部材はに接続され、前記第2の昇降部材は膜押圧部材に接続される。
【0006】
上記技術的解決策のさらなる改善として、前記加熱枠、膜押圧部材及び膜溶接部材はフレームの上方に位置し、前記第1の昇降部材及び第2の昇降部材はフレームの下方に位置する。
【0007】
上記技術的解決策のさらなる改善として、前記第1の昇降部材の両端には第1の支持ロッドが設けられ、前記第1の支持ロッドの上端は前記フレームを貫通し、第1の支持ロッドの上端にはを支持するように構成されるパレットが設けられる。
【0008】
上記技術的解決策のさらなる改善として、前記第2の昇降部材の両端には第2の支持ロッドが設けられ、前記第1の支持ロッドは中空構造であり、前記膜押圧部材の両側には前記加熱枠の外側まで延びる接続耳が設けられ、前記第2の支持ロッドの上端は前記第1の支持ロッドを貫通し且つ前記接続耳に接続される。
【0009】
上記技術的解決策のさらなる改善として、前記膜吸着機構は、上吸盤と、下吸盤と、回転アームと、第3の昇降部材とを含み、前記上吸盤は前記回転アームに設けられ、前記第3の昇降部材は前記回転アームに接続される。
【0010】
上記技術的解決策のさらなる改善として、前記膜押圧部材は、膜押圧枠であり、前記膜溶接部材は前記膜押圧枠内に位置する。
【0011】
上記の内膜除去装置の内膜除去方法であって、
第1の昇降部材は加熱枠及び膜溶接部材を内膜に接触させ、加熱枠によって内膜のエッジ領域を加熱し、膜溶接部材によって内膜の中部領域と内台紙とを溶着接続し、続いて第1の昇降部材は接触した内膜を加熱枠及び膜溶接部材から離れるようにする加熱・溶接ステップS1と、
第2の昇降部材は、内膜のエッジがから分離されるように、膜押圧部材を内膜を押圧させる膜押圧・膜脱去ステップS2と、
膜吸着機構によって、溶着された内膜及び内台紙を吸着する内膜・内台紙の吸着ステップS3と、を含む内膜除去方法。
【0012】
上記技術的解決策のさらなる改善として、ステップS1において、第1の昇降部材は、加熱枠及び膜溶接部材を内膜に接触させるために、を上昇させるように駆動し、続いて、第1の昇降部材は、内膜を加熱枠及び膜溶接部材から離れるようにするために、を下降させるように駆動し、ステップS2において、第2の昇降部材は膜押圧部材を下降させ、内膜を押圧させるように駆動する。
【0013】
上記技術的解決策のさらなる改善として、ステップS3において、上吸盤は溶着された内膜及び内台紙を吸着する時に、下吸盤はを吸着して固定させる。
【0014】
従来技術と比較して、本発明の利点は以下の通りである。本発明に開示された内膜除去装置では、加熱膜脱去機構と膜吸着機構を上流と下流の二つのステーションに分け、二つのステーションにより組立ラインの作業を行い、作業効率を向上させることに有利である。は上流ステーションで加熱膜脱去を完了した後に下流ステーションに搬送する過程において、冷却、降温されることにより、内膜と内台紙との接続をより強固にし、下流ステーションで内膜と内台紙を同時に吸着することに有利である。加熱膜脱去機構は、内膜のエッジを加熱し、接着剤を溶融して、内膜とを後に分離しやすくするように構成される加熱枠を含み、加熱枠の内側には、膜押圧部材及び膜溶接部材が設けられ、膜押圧部材によって内膜をの底部に押し下げて、内膜のエッジ部分をから分離させ、同時に内膜は内のバイアル瓶を包むため、バイアル瓶の汚染のリスクが大幅に低減される。加熱枠によって内膜のエッジ部分を加熱する時に、膜溶接部材によって内膜の中部領域と内台紙を溶着接続し、膜吸着機構によって内膜と内台紙を同時に吸着することにより、膜及び台紙の吸着効率が向上される。
【0015】
本発明で開示された内膜除去方法では、第1の昇降部材は加熱枠及び膜溶接部材を内膜と接触させ、加熱枠によって内膜のエッジを加熱し、接着剤を溶融して、内膜とを後に分離しやすくし、それと同時に、加熱枠の内側に位置する膜溶接部材によって、内膜の中部領域と内台紙とを溶着接続し、続いて、第1の昇降部材は内膜を加熱枠と膜溶接部材から分離させ、第2の昇降部材により、加熱枠の内側に位置する膜押圧部材は内膜をの底部に押し下げて、内膜のエッジ部分をから分離させ、同時に内膜は内のバイアル瓶を包むため、バイアル瓶の汚染のリスクが大幅に低減される。最後に、膜吸着機構によって内膜と内台紙を同時に吸着することにより、台紙の吸着のステップを省略し、効率を向上させる。それと同時に、この内膜除去方法全体では、第1の昇降部材と第2の昇降部材の昇降運動のみが必要とされるため、操作がより簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の内膜除去装置の立体構造模式図である。
図2】本発明における加熱膜脱去機構の加熱状態の構造模式図である。
図3】本発明における加熱膜脱去機構の膜押圧状態の構造模式図である。
図4】本発明における膜吸着機構の構造模式図である。図面における各符号は以下のとおりである。1 加熱膜脱去機構、11 加熱枠、12 膜押圧部材、121 接続耳、13 膜溶接部材、14 第1の昇降部材、15 第2の昇降部材、16 パレット、17 第1の支持ロッド、18 第2の支持ロッド、2 膜吸着機構、21 上吸盤、22 下吸盤、23 回転アーム、24 第3の昇降部材、3 、31 内膜、32 内台紙、4 フレーム、5 搬送レール。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、明細書の図面及び具体的な実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
【0018】
図1乃至図4は、本発明の内膜除去装置の一実施例を示す。本発明の内膜除去装置は、加熱膜脱去機構1及び加熱膜脱去機構1の下流に位置する膜吸着機構2を含み、加熱膜脱去機構1は、加熱枠11と、膜押圧部材12と、内膜31及び内台紙32を溶着接続するように構成される膜溶接部材13と、加熱枠11及び膜溶接部材13を内膜31に接触させるように構成される第1の昇降部材14と、膜押圧部材12を内膜31を押圧させるように構成される第2の昇降部材15とを含み、膜押圧部材12及び膜溶接部材13は、加熱枠11の内側に位置する。ここで、第1の昇降部材14、第2の昇降部材15は、例えば、エアシリンダ等により昇降を実現することができる。
【0019】
当該内膜除去装置では、加熱膜脱去機構1と膜吸着機構2を上流と下流の二つのステーションに分け、二つのステーションにより組立ラインの作業を行い、作業効率を向上させることに有利である。3は上流ステーションで加熱膜脱去を完了した後に下流ステーションに搬送する過程において、冷却、降温されることにより、内膜31と内台紙32との接続をより強固にし、下流ステーションで内膜31と内台紙32をより確実に同時に吸着することに有利である。加熱膜脱去機構1は、内膜31のエッジを加熱し、接着剤を溶融して、内膜31と3を後に分離しやすくするように構成される加熱枠11を含み、加熱枠11の内側には、膜押圧部材12及び膜溶接部材13が設けられ、膜押圧部材12によって内膜31を3の底部に押し下げて、内膜31のエッジ部分を3から分離させ、同時に内膜31は3内のバイアル瓶を包むため、バイアル瓶の汚染のリスクが大幅に低減される。加熱枠11によって内膜31のエッジ部分を加熱する時に、膜溶接部材13によって内膜31の中部領域と内台紙32を溶着接続し、膜吸着機構2によって内膜31と内台紙32を同時に吸着することにより、膜及び台紙の吸着の効率が向上される。
【0020】
さらに、本実施例では、第1の昇降部材14は3に接続され、第2の昇降部材15は膜押圧部材12に接続される。第1の昇降部材14により重量が比較的小さい3の昇降を駆動し、第2の昇降部材15により膜押圧部材12の昇降を駆動することによって、駆動機構を簡略化し、コストを低減する。無論、他の実施形態では、重量が比較的重い加熱枠11及び膜溶接部材13の昇降を駆動することができるが、駆動機構のコストの増加という欠点がある。
【0021】
さらに、本実施例では、加熱枠11、膜押圧部材12及び膜溶接部材13はフレーム4の上方に位置し、第1の昇降部材14及び第2の昇降部材15はフレーム4の下方に位置する。第1の昇降部材14及び第2の昇降部材15をフレーム4の下方に配置することによって、3内のバイアル瓶が汚染されるリスクを回避する。
【0022】
さらに、本実施例では、第1の昇降部材14の両端には第1の支持ロッド17が設けられ、第1の支持ロッド17の上端はフレーム4を貫通し、第1の支持ロッド17の上端には3を支持するように構成されるパレット16が設けられる。両端の支持ロッド17及び支持ロッド17に設けられるパレット16により、第1の昇降部材14は3を確実に昇降させることができる。
【0023】
さらに、本実施例では、第2の昇降部材15の両端には第2の支持ロッド18が設けられ、第1の支持ロッド17は中空構造であり、膜押圧部材12の両側には加熱枠11の外側まで延びる接続耳121が設けられ、第2の支持ロッド18の上端は前記第1の支持ロッド17を貫通し且つ接続耳121に接続され、それにより、構造が簡単で、コンパクトであり、第1の支持ロッド17は第2の支持ロッド18の昇降にガイド作用をさらに提供し、膜押圧部材12の昇降の安定性と円滑性を保証することができる。
【0024】
さらに、本実施例では、膜吸着機構2は、上吸盤21と、下吸盤22と、回転アーム23と、第3の昇降部材24とを含み、上吸盤21は回転アーム23に設けられ、第3の昇降部材24は回転アーム23に接続される。3が所定位置まで搬送された後、回転アーム23は上吸盤21を3の上方まで回転させるように駆動し、続いて第3の昇降部材24は回転アーム23を下降させるように駆動し、上吸盤21は内膜31及び内台紙32を吸着し、同時に下吸盤22は3を吸着して固定させ、3が安定状態にあることを保持し、最後に第3の昇降部材24は回転アーム23を上昇させるように駆動し、回転アーム23は上吸盤21を収集容器の上方まで回転させるように駆動し、上吸盤21は内膜31と内台紙32を収集容器内に廃棄する。
【0025】
好ましい技術的解決策として、本実施例では、膜押圧部材12は、膜押圧枠であり、膜押圧枠は内膜31を全体的に押さえることができ、3内のバイアル瓶を各方向から包み、膜溶接部材13は膜押圧枠内に位置する。無論、他の実施例では、膜押圧部材12は、いくつかの領域で内膜31を押圧してもよく、これにより、内膜31のエッジを3から分離することができる。
【0026】
本実施例の内膜除去装置の内膜除去方法は、下記のステップを含む。
S1加熱・溶接:第1の昇降部材14は加熱枠11及び膜溶接部材13を内膜31に接触させ、加熱枠11によって内膜31のエッジ領域を加熱し、膜溶接部材13によって内膜31の中部領域と内台紙32とを溶着接続し、続いて第1の昇降部材14は接触した内膜31を加熱枠11及び膜溶接部材13から離れるようにする。ここで、第1の昇降部材14は、加熱枠11及び膜溶接部材13との接触・分離のために3を昇降させるように駆動してもよく、加熱枠11及び膜溶接部材13を昇降させるように駆動してもよい。
S2膜押圧・膜脱去:第2の昇降部材15は、内膜31のエッジが3から分離されるように、膜押圧部材12を内膜31を押圧させる。ここで、第2の昇降部材15は、3を上降させ、膜押圧部材12との押圧を形成させるように駆動してもよく、膜押圧部材12を下降させ、内膜31を押圧させるように駆動してもよい。
S3内膜・内台紙の吸着:膜吸着機構2によって、溶着された内膜31及び内台紙32を吸着する。
【0027】
当該内膜除去方法では、膜押圧部材12によって内膜31を3の底部に押し下げて、内膜21のエッジ部分を3から分離させ、同時に内膜31は3内のバイアル瓶を包むため、バイアル瓶の汚染のリスクを大幅に低減させる。最後に、膜吸着機構2によって内膜31と内台紙32を同時に吸着することにより、台紙の吸着のステップを省略し、効率を向上させる。それと同時に、この内膜除去方法全体では、第1の昇降部材14と第2の昇降部材15の昇降運動のみが必要とされるため、操作がより簡単である。
【0028】
好ましい技術的解決策として、ステップS1において、第1の昇降部材14は、加熱枠11及び膜溶接部材13を内膜31に接触させるために、3を上昇させるように駆動し、続いて、第1の昇降部材14は、内膜31を加熱枠11及び膜溶接部材13から離れるようにするために、3を下降させるように駆動し、ステップS2において、第2の昇降部材15は、膜押圧部材12を下降させ、内膜31を押圧させるように駆動する。それにより、駆動機構が簡略化され、コストが低減される。
【0029】
好ましい技術的解決策として、ステップS3において、上吸盤21が溶着された内膜31及び内台紙32を吸着する時に、下吸盤22は3を吸着して固定させることにより、膜吸着過程の3の安定性を保証する。
【0030】
本発明は好適な実施例で上記のように開示されているが、本発明を限定するものではない。当業者であれば、本発明の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、上記開示された技術的内容を利用して本発明の技術的解決策に対して多くの可能な変動及び修飾を行い、又は同等の変化の等価実施例に補正することができる。したがって、本発明の技術的実質に基づく上記実施例に対する、本発明の技術的解決策を逸脱しない範囲での単純な変更、等価な変更や修飾は、すべて本発明の技術的解決策の保護範囲に含まれるものとされるべきである。
図1
図2
図3
図4