IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ミクシィの特許一覧

特許7335516情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-22
(45)【発行日】2023-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20230823BHJP
【FI】
G06Q50/34
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021010398
(22)【出願日】2021-01-26
(62)【分割の表示】P 2019178449の分割
【原出願日】2019-09-30
(65)【公開番号】P2021082313
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】池田 武史
(72)【発明者】
【氏名】照内 大丈
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-160612(JP,A)
【文献】特許第6837204(JP,B1)
【文献】特開2017-107314(JP,A)
【文献】特開2016-71752(JP,A)
【文献】特開2009-48420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えた情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
第1プレイヤから競技に対して投票対象の指定を受け付けた場合、前記第1プレイヤが指定した投票対象を指定した1以上の第2プレイヤの中から、前記第1プレイヤが指定した投票対象を指定した数又は前記第1プレイヤが指定した投票対象に投票する所定価値が多い順に所定数の第2プレイヤを前記第1プレイヤに通知する、
情報処理装置。
【請求項2】
プロセッサが、第1プレイヤから競技に対して投票対象の指定を受け付けた場合、前記第1プレイヤが指定した投票対象を指定した1以上の第2プレイヤの中から、前記第1プレイヤが指定した投票対象を指定した数又は前記第1プレイヤが指定した投票対象に投票する所定価値が多い順に所定数の第2プレイヤを前記第1プレイヤに通知する、
情報処理方法。
【請求項3】
プロセッサに、第1プレイヤから競技に対して投票対象の指定を受け付けた場合、前記第1プレイヤが指定した投票対象を指定した1以上の第2プレイヤの中から、前記第1プレイヤが指定した投票対象を指定した数又は前記第1プレイヤが指定した投票対象に投票する所定価値が多い順に所定数の第2プレイヤを前記第1プレイヤに通知させる、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、競馬や競輪、競艇等の公営競技が行われている。特許文献1には、インターネット上で公営競技の予想を公開するサイトにおいて、予想者の客観的な信頼性を画像で表示することによって、当該サイトの閲覧者が予想者の信頼性を視覚的に認識して、その予想を参考とすることができる投票予想公開システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-1596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、予想者の過去の投票における的中率あるいは回収率の高さといった過去の実績に基づく信頼性に基づいて、信頼性が高い予想者をユーザに通知する技術である。言い換えると、特許文献1に記載の技術は、ユーザの趣向(例えば大穴狙いや堅実派など)に関わらず、信頼性が高い予想者をユーザに共通して通知してしまう。そのため、ユーザがこれから投票する競技に対して、ユーザの趣向(例えば大穴狙いや堅実派など)にあった予想や投票を行っている予想者をユーザに通知することはできない。
【0005】
そこで、本発明は、今後開催される競技について、投票対象がユーザの趣向に近い予想者をユーザに通知することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、投票対象に対して投票が可能な競技に対する投票に関する処理を実行する情報処理装置であって、第1プレイヤから、投票対象の指定を受け付ける第1受付部と、複数の第2プレイヤから、投票対象及び投票方式の指定を受け付ける第2受付部と、前記複数の第2プレイヤの中から、前記複数の第2プレイヤの各々の投票対象に、少なくとも前記第1プレイヤの投票対象が含まれる第2プレイヤを抽出する抽出部と、前記抽出された第2プレイヤを前記第1プレイヤに通知する通知部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、今後開催される競技について、投票対象がユーザの趣向に近い予想者をユーザに通知することができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る投票システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】サーバのハードウェア構成例を示す図である。
図3】サーバの機能ブロック構成例を示す図である。
図4】ユーザ管理DB及び予想者管理DBの一例を示す。
図5】投票システムが行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図6】画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る投票システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1に示す投票システム1は、サーバ10と、1以上の端末20とを備える。サーバ10及び端末20は、インターネットやイントラネット、無線LAN、移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。サーバ10及び端末20は、情報処理装置と称されてもよい。
【0011】
サーバ10は、1又は複数の物理的なサーバ等から構成されていてもよいし、ハイパーバイザー(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよいし、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。端末20は、ユーザが利用する端末であり、ユーザは、端末20を操作することで投票対象に投票を行うことができる。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0012】
サーバ10は、例えば、競輪、競馬、競艇、オートレースのように投票行為が行われる各種競技において、予想者(Tipster)が予想及び投票する投票対象、投票方式及び所定価値の管理、ユーザが予想及び投票する投票対象、投票方式及び所定価値の管理、ユーザ及び予想者が保持する所定価値の管理、競技(レース)の結果に応じた払い戻し量(払戻金)等の管理などの各種処理を実行する。
【0013】
予想者はどのような人物であってもよいが、例えば、複数の人物から構成されるグループであってもよいし、1人であってもよい。また、芸能人等の有名人であってもよいし、無名の一般人であってもよい。また、予想者は、必ずしも実在する人物に限定されず、コンピュータシミュレーションにより作り出された仮想的な人物であってもよい。本実施形態では、ユーザは、予想者が競技結果を予想している様子をリアルタイムで撮影した映像を端末20の画面で見ることができ、予想者と一緒になって競技を楽しむという体験をすることができる。
【0014】
投票対象とは、競技に出場する出場者(選手や動物を含む)である。例えば、1番から5番までの出場者が競う競技の場合、1番から5番までの出場者の各々が投票対象になる。
【0015】
投票方式とは、投票対象に対して所定価値を投票する(賭ける)方法である。例えば単勝とは、1着になる投票対象を予想して所定価値を投票する方法であり、複勝とは、1着から3着までに入る投票対象を予想して所定価値を投票する方法である。2連単とは、1着及び2着の投票対象を着順どおりに予想して所定価値を投票する方法であり、2連複とは、1着及び2着に入る2つの投票対象(着順は問わない)を予想して所定価値を投票する方法である。3連単とは、1着、2着及び3着の投票対象を着順どおりに予想して所定価値を投票する方法であり、3連複とは、1着~3着に入る3つの投票対象(着順は問わない)を予想して所定価値を投票する方法である。本実施形態に係る投票方式には、これらの方法以外の投票方式も含まれる。
【0016】
本実施形態では、投票方式及び投票対象を指定することで一意に定まる、所定価値を投票可能な対象を「投票券」と呼ぶ。投票券は、紙媒体で発行されるものでもよく、また、投票システム1内で管理されるデータであってもよい。投票券の一例として、1着1番、2着5番の2連単の投票券や、5番、7番及び8番の3連複の投票券が挙げられる。本実施形態で、「ユーザ又は予想者が投票券を購入すること」とは、「ユーザ又は予想者が、選択した投票方式及び投票対象に対して所定価値を投票すること」と同義である。
【0017】
所定価値とは、投票対象に投票可能な価値であり、例えば、金銭でもよいし、ポイントであってもよい。ポイントは、投票することに加えて、所定のサービス又はゲームで利用可能であってもよい。また、ポイントは、例えば所定のサービス又はゲームをプレイするユーザが、所定のサービスやゲーム内にて無償で受け取ることが可能なポイント(無償ポイント)であってもよいし、所定のサービスやゲーム内で金銭の支払と引き換えに(課金することで)受け取ることが可能なポイント(有償ポイント)であってもよい。所定価値は、単に「価値」と称されてもよい。
【0018】
競技の結果、投票券が的中した場合、ユーザ及び予想者は所定価値の払い戻しを受けることができる。例えば3倍の投票券が的中した場合、ユーザ及び予想者は投票した所定価値の3倍の量の所定価値の払い戻しを受けることができる。
【0019】
本実施形態において、サーバ10は、ユーザ(第1プレイヤ)の趣向(大穴狙いや堅実派など)と近い趣向を持つ予想者をユーザに通知する。より具体的には、サーバ10は、ユーザから、上位に入ると予想する投票対象の指定を受け付けると、予想者の中から、ユーザが指定した投票対象と同一の投票対象を含む投票券が当たると予想している予想者(第2プレイヤ)を抽出し、抽出した予想者をユーザに通知する。
【0020】
また、ユーザは、端末20の画面にて、抽出された予想者の中から一の予想者を指定することで、当該予想者が当たると予想する投票券の全部又は一部と同一の投票券を購入することができる。以下の説明では、予想者が予想する投票券と同一の投票券をユーザが購入することを、ユーザが予想者に「相乗りする」と表現する。すなわち、ユーザは、投票対象が自身の趣向に近い予想者を把握することができ、当該予想者が予想した投票券を参考にして投票券の購入を行うことができる。
【0021】
なお、本実施形態において「予想」には、投票券を購入するためにどの投票対象が上位に入るのかを予想することと、投票券の購入は行わずに予想のみを行うこととの両方の意味を含む。
【0022】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ10のハードウェア構成例を示す図である。サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ及び/又はスピーカ等である。
【0023】
<機能ブロック構成>
図3は、サーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。サーバ10は、記憶部100と、表示制御部101と、第1受付部102と、第2受付部103と、抽出部104と、通知部105と、投票処理部106とを含む。記憶部100は、サーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、表示制御部101と、第1受付部102と、第2受付部103と、抽出部104と、通知部105と、投票処理部106とは、サーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0024】
記憶部100は、ユーザに関する各種情報を管理するユーザ管理DB100aと、予想者に関する各種情報を管理する予想者管理DB100bとを記憶する。
【0025】
図4に、ユーザ管理DB100a及び予想者管理DB100bの一例を示す。ユーザ管理DB100aの「ユーザID」には、サーバ10内でユーザを一意に識別するための識別子が格納される。「ニックネーム」には、ユーザ登録時にユーザが入力したニックネームが格納される。「所持価値」は、ユーザが所持する所定価値の量が格納される。「投票履歴」には、ユーザが投票した投票券及び投票した(賭けた)所定価値がレース毎に格納される。
【0026】
予想者管理DB100bの「予想者ID」には、サーバ10内で予想者(予想者のグループを含む)を一意に識別するための識別子が格納される。「ニックネーム」には、予想者のニックネームが格納される。「所持価値」は、予想者が所持する所定価値の量が格納される。「予想」には、今後行われる競技について、予想者が予想した投票券と、投票する予定又は投票済みの所定価値とが格納される。なお、今後行われる競技には、直近又は当日に行われる競技に限定されず、翌日に行われる競技など、将来行われる競技に対する予想も含まれる。図4の例では第5競技について、チームA~Cが予想した投票券の内容が格納されている。「投票履歴」には、既に終了した競技について、予想者が投票した投票券及び当該投票券の購入に用いた所定価値が競技毎に格納される。
【0027】
表示制御部101は、予想者が予想をしている様子を撮影した映像、ユーザから、予想する投票対象の指定を受け付ける画面、予想者が予想する投票券及び当該投票券に投票する所定価値の量を示す画面等を端末20のディスプレイに表示させるために必要な各種の処理を行う。表示制御部101は、端末20が備えるWebブラウザからのアクセスに応じて、又は、端末20にインストールされた専用のアプリケーションからのアクセスに応じて、各種の画面を表示するためのデータを端末20に送信する。
【0028】
第1受付部102は、ユーザから、投票対象の指定を受け付ける。なお、投票対象の指定を受け付けることには、ユーザから、所定価値を投票するために投票対象の指定を受け付けることと、ユーザから、予想する投票対象(予想のみ行い、所定価値を投票することは行わない場合も含む)の指定を受け付けることの両方を含む。
【0029】
また、第1受付部102は、後述する抽出部104で抽出された予想者の中から、ユーザが相乗りする予想者の選択を受け付けるようにしてもよい。
【0030】
また、第1受付部102は、ユーザから、後述する抽出部104で抽出された予想者の中から予想者の選択を受け付け(つまり、相乗りする予想者の選択を受け付け)、選択された予想者が指定する投票対象及び投票方式の中から、ユーザが投票する投票対象及び投票方式の指定と、投票する所定価値との指定とを受け付けるようにしてもよい。
【0031】
第2受付部103は、複数の予想者から、投票対象及び投票方式の指定(購入する投票券の指定)を受け付ける。なお、投票対象の指定を受け付けることには、予想者から、所定価値を投票するために投票対象及び投票方式の指定を受け付けることと、予想者から、当たると予想する投票対象及び投票方式の指定(予想のみ行い、所定価値を投票することは行わない場合も含む)の指定を受け付けることの両方を含む。
【0032】
抽出部104は、複数の予想者の中から、複数の予想者の各々の投票対象に、少なくともユーザの投票対象が含まれる予想者を抽出する。
【0033】
通知部105は、抽出された予想者をユーザに通知する。また、通知部105は、抽出された予想者に加えて、当該予想者が予想する投票対象及び投票方式をユーザに通知するようにしてもよい。
【0034】
投票処理部106は、所定価値の投票に関する各種の処理を行う。例えば、投票処理部106は、指定された投票対象及び投票方式に対して、指定された所定価値を投票する。
【0035】
<処理手順>
図5は、投票システム1が行う処理手順の一例を示すシーケンス図である。図5を用いて、サーバ10及び端末20が行う処理手順を具体的に説明する。なお、図5において、ユーザが利用する端末を端末20aとし、予想者が利用する端末を端末20bと記載する。
【0036】
ステップS101で、各予想者が利用する端末20bは、競技の結果、予想者が、どの投票対象が上位になるのかについて予想を行っている様子を撮影した映像データをサーバ10に送信する。映像データの送信は、所定期間の間(少なくとも複数の競技が行われる時間帯を含む期間であり、例えば朝9時から夜21時までなど)、継続して行われる。また、端末20bは、予想者が予想する投票券(投票方式及び投票対象)及び当該投票券に投票する所定価値の量を示す予想データをサーバ10に送信する。サーバ10の第2受付部103は、各予想者の端末20bから、予想者が予想する投票券の指定と各投票券に投票する所定価値の量の指定とを受け付ける。
【0037】
ステップS102で、ユーザが利用する端末20aは、投票等を行う画面の送信を要求するメッセージをサーバ10に送信する。当該メッセージは、例えば、端末20aにて、Webブラウザ又は専用のアプリケーションが起動されたタイミングで送信される。
【0038】
ステップS103で、サーバ10の表示制御部101は、予想入力画面を端末20aに表示させるためのデータを含むメッセージを、端末20aに送信する。
【0039】
ステップS104で、端末20aは、予想入力画面を表示し、上位に入ると予想する投票対象の指定をユーザから受け付ける。図6の画面D10は、予想入力画面の一例である。ユーザは、画面D10にて、1着になると予想する投票対象、2着になると予想する投票対象及び3着になると予想する投票対象を指定する。なお、1~3着の全ての予想する必要はない。1着のみを予想するようにしてもよいし、1着及び2着を予想し3着については予想しなくてもよい。また、画面D10では、投票対象の指定を着順に従って受け付ける構成としているが、これに限定されない。例えば着順を問わず、上位に入ると予想される所定数(例えば3つ)の投票対象を受け付ける構成としてもよい。ユーザによりボタンB10が押下されると、端末20aは、図5のステップS105の処理手順を実行する。図5に戻り説明を続ける。
【0040】
ステップS105で、端末20aは、ユーザにより指定された投票対象を示すメッセージをサーバ10に送信する。サーバ10の第1受付部102は、ユーザにより指定された投票対象を受け付ける。
【0041】
ステップS106で、サーバ10の抽出部104は、ユーザと予想が類似する予想者を抽出する。より具体的には、抽出部104は、予想者管理DB100bにアクセスし、複数の予想者の中から、「予想」カラムに含まれる投票対象に、少なくともユーザの投票対象が含まれる予想者を抽出する。
【0042】
例えば、予想者管理DB100bには図4に示すデータが格納されていると仮定する。この場合において、ユーザが、7番の出場者が上位に入ると予想した場合、抽出部104は、予想者の予想する投票券に7番の投票対象が含まれるチームBを抽出する。また、ユーザが、3番の出場者が上位に入ると予想した場合、抽出部104は、予想者の予想する投票券に3番の投票対象が含まれるチームA及びチームCを抽出する。また、ユーザが、3番が1着、1番が2着に入ると予想した場合、抽出部104は、予想者の予想する投票券に3番が1着、1番が2着である投票券(3番及び1番の2連単)が含まれるチームAを抽出する。
【0043】
ステップS107で、通知部105は、抽出部104で抽出された予想者のニックネームと、当該予想者の予想(投票券、投票する所定価値)を示す予想者表示画面を表示させるためのデータを含むメッセージを端末20aに通知する。例えばステップS106の処理手順でチームA及びCが抽出された場合、通知部105は、チームAの予想(単勝3番に500円、1着3番及び2着5番の2連単に200円、1着3番及び2着1番の2連単に200円)と、チームCの予想(3番及び4番の2連複に200円、1番及び5番の2連複に200円)を示すメッセージを端末20aに通知する。
【0044】
ステップS108で、端末20は、ユーザと予想が類似する予想者を示す予想者一覧画面を表示する。図6の画面D11は、予想者一覧を表示する画面の一例である。予想者一覧を表示する画面には、ステップS107の処理手順でサーバ10から通知された各予想者の予想が表示される。当該画面に表示される予想者の順は、画面の上から順に、ユーザの予想した投票対象を含む投票券が多い順としてもよい。例えば、図6の例では、ユーザは3番の出場者が1着になると予想しているが、3番の出場者を含むチームAの投票券は、単勝3番と、1着3番及び2着5番の2連単の投票券と、1着3番及び2着1番の投票券の3つである。一方、3番の出場者を含むチームCの投票券は、3番及び4番の2連複の投票券のみである。従って、端末20は、チームAの予想を示す表示エリアT10を、チームCの予想を示す表示エリアT11よりも上に表示する。図5に戻り説明を続ける。
【0045】
ステップS109で、端末20は、ユーザから、相乗りする予想者の選択を受け付ける。例えば、端末20は、図6に示す画面において表示エリアT10が押下された場合にはチームAが選択されたと認識し、表示エリアT11が押下された場合にはチームCが選択されたと認識するようにしてもよい。ユーザにより表示エリアT10又は表示エリアT11が押下されることで端末20は、図5のステップS110の処理手順に進む。
【0046】
ステップS110で、端末20は、ステップS109の処理手順で選択された予想者をサーバ10に通知する。サーバ10の第1受付部102は、ユーザが選択した予想者(相乗りする予想者)を受け付ける。
【0047】
ステップS111で、サーバ10の表示制御部101は、所定価値を投票する投票券及び投票する所定価値の指定を受け付けるための画面を表示させるためのデータを含むメッセージを端末20aに送信する。
【0048】
ステップS112で、端末20は、ユーザから、所定価値を投票する投票券及び投票する所定価値の指定を受け付ける。図6の画面D12は、投票受付画面の一例である。画面D12には、画面D11で選択された予想者が投票する投票券と投票する所定価値が並べて表示される。画面D12には、投票券ごとに、投票する所定価値を入力する入力エリアP10~P12が表示されている。入力エリアP10~P12に、投票する所定価値が入力されて投票実行ボタンB10が押下されると、端末20aは、図5のステップS113の処理手順を実行する。なお、所定価値の欄に「0」が入力されると、当該所定価値の欄に対応する投票券には投票が行われないこととしてもよい。図5に戻り説明を続ける。
【0049】
ステップS113で、端末20は、画面D12に入力された、ユーザが投票する所定価値を示す購入指示メッセージをサーバ10に送信する。サーバ10の第1受付部102は、ユーザが投票する投票対象及び投票方式の指定と、投票する所定価値との指定とを受け付ける。
【0050】
ステップS114で、サーバ10の投票処理部106は、端末20から通知された投票券に対して指定された所定価値を投票する処理(つまり投票券を購入する処理)を行う。当該処理は、投票処理部106が、競技を運営する団体の他の情報処理装置に所定価値の投票を依頼することで実行されることとしてもよい。
【0051】
<ユーザと予想が類似する予想者を抽出する際の変形例>
続いて、抽出部104が行う、ユーザと予想が類似する予想者を抽出する処理について、複数の変形例を説明する。
【0052】
(変形例1)
抽出部104は、図5のステップS106の処理手順で抽出された予想者の中から、更に、予想者の予想とユーザの予想との一致度が高い順に所定数の予想者(例えば上位2つの予想者など)を抽出するようにしてもよい。また、通知部105は、抽出された予想者と、当該予想者が予想する投票券と、当該予想者が各投票券に投票する所定価値の量とを、抽出部104で抽出された順にユーザに通知するようにしてもよい。予想者の予想とユーザの予想との一致度は、予想者が予想する投票券の中で、ユーザの予想する投票対象を含む投票券の数に応じて決定されることしてもよい。例えば、予想者管理DB100bには図4に示すデータが格納されていると仮定する。もし、ユーザが3番の投票対象を予想した場合、3番の投票対象を含む投票券の数は、チームAは3つ、チームCは1つである。従って、一致度は、チームAの方がチームCよりも高くなる。
【0053】
(変形例2)
抽出部104は、図5のステップS106の処理手順で抽出された予想者の中から、更に、予想者の各々が過去の競技において投票した投票対象のうち、ユーザが過去の競技において投票した投票対象と同一である投票対象が多い順に所定数の予想者(例えば上位3つの予想者など)を抽出するようにしてもよい。また、通知部105は、抽出された所定数の予想者と、該予想者が予想する投票券と、当該予想者が各投票券に投票する所定価値の量とを、抽出部104で抽出された順にユーザに通知するようにしてもよい。比較する過去の競技は、直近の1レース(つまり、次に開催される競技の一つ前の競技)であってもよいし、直近の複数の競技であってもよいし、ユーザが的中した競技(投票券が当たった競技)の中から直近の1又は複数の競技であってもよい。
【0054】
例えば、図5のステップS106の処理手順で抽出された予想者は、チームA及びチームCであったとする。また、過去の競技(ここでは第1競技とする)において、チームAが投票した投票券は、1番と5番の2連複、4番と5番の2連複であったとする。同様に、当該過去の競技において、チームCが投票した投票券は、2番の単勝、3番の単勝であったとする。つまり、チームAが過去の競技で投票した投票対象は、1番、4番及び5番の3つであり、チームCが過去の競技で投票した投票対象は、2番及び3番の2つである。この場合において、当該過去の競技においてユーザが投票した投票券に含まれる投票対象は2番と3番であったと仮定すると、ユーザが過去の競技において投票した投票対象と同一である投票対象の数は、チームCが2つであり、チームAは0である。従って、抽出部104は、ユーザに通知する予想者としてチームCを抽出し、通知部105は、チームCが予想する投票券と、チームCが各投票券に投票する所定価値の量とをユーザに通知す
る。
【0055】
(変形例3)
抽出部104は、複数の予想者の中から、複数の予想者の各々の投票対象及び投票方式に、少なくともユーザの投票対象及び投票方式が含まれる予想者を抽出するようにしてもよい。より具体的には、抽出部104は、予想者管理DB100bにアクセスし、複数の予想者の中から、「予想」カラムに含まれる投票対象及び投票方式に、少なくともユーザが予想する投票対象及び投票方式が含まれる予想者を抽出する。
【0056】
例えば、予想者管理DB100bには図4に示すデータが格納されていると仮定する。この場合において、ユーザが、単勝7番を予想した場合、抽出部104は、予想者の予想する投票券に単勝7番が含まれるチームBを抽出する。また、ユーザが、単勝3番を予想した場合、抽出部104は、予想者の予想する投票券に単勝3番が含まれるチームAを抽出する。
【0057】
(変形例4)
抽出部104は、複数の予想者の中から、ユーザの投票対象及び投票方式と同一である投票対象及び投票方式に投票する所定価値の合計値が大きい順に所定数の予想者を抽出するようにしてもよい。また、通知部105は、抽出された所定数の予想者と、該予想者の投票対象及び投票方式を、抽出部104で抽出された順にユーザに通知するようにしてもよい。
【0058】
例えば、チームM、チームN、チームO及びチームPは、それぞれ、単勝3番に200円、700円、300円、1000円を投票し、単勝4番に500円、200円、300円、500円を投票していると仮定する。また、所定数は2つに設定されていると仮定する。また、ユーザは、単勝3番及び単勝4番を予想していると仮定する。この場合、予想者の予想する投票券に単勝3番及び単勝4番が含まれているチームは、チームM、チームN、チームO及びチームPであり、単勝3番及び単勝4番に投票する所定価値の合計値は、それぞれ、700円、900円、600円、1500円である。従って、抽出部104は、所定価値の合計値が大きい順に2つのチーム(つまりチームP及びチームN)を抽出する。
【0059】
(変形例5)
抽出部104は、複数の予想者の中から、各予想者が投票する所定価値の総額に対する、ユーザの投票対象及び投票方式と同一である投票対象及び投票方式に投票する所定価値の合計値の割合が大きい順に、所定数の予想者を抽出するようにしてもよい。また、通知部105は、抽出された所定数の予想者と、該予想者の投票対象及び投票方式を、抽出部104で抽出された順にユーザに通知するようにしてもよい。
【0060】
例えば、チームM、チームN、チームO及びチームPは、それぞれ、単勝3番に200円、700円、300円、1000円を投票し、単勝4番に500円、200円、300円、5000円を投票し、単勝5番に100円、500円、800円、30000円を投票していると仮定する。また、所定数は2つに設定されていると仮定する。また、ユーザは、単勝3番及び単勝4番を予想していると仮定する。この場合、予想者の予想する投票券に単勝3番及び単勝4番が含まれているチームは、チームM、チームN、チームO及びチームPであり、全ての投票の総額に対する、単勝3番及び単勝4番に投票する所定価値の割合は、それぞれ、(200+500)÷(200+500+100)=0.875、(700+200)÷(700+200+500)=0.642、(300+300)÷(300+300+800)=0.428、(1000+5000)÷(1000+5000+30000)=0.166である。従って、抽出部104は、算出した割合が大き
い順に2つのチーム(つまりチームM及びチームN)を抽出する。
【0061】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、サーバ10は、ユーザから、上位に入ると予想する投票対象の指定を受け付けると、予想者の中から、ユーザが指定した投票対象と同一の投票対象を含む投票券が当たると予想している予想者を抽出し、抽出した予想者をユーザに通知するようにした。これにより、今後開催される競技について、投票対象がユーザの趣向(例えば大穴狙いや堅実派など)に近い予想者をユーザに通知することが可能になる。
【0062】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【0063】
<付記>
[付記1]
投票対象に対して投票が可能な競技に対する投票に関する処理を実行する情報処理装置であって、
第1プレイヤから、投票対象の指定を受け付ける第1受付部と、
複数の第2プレイヤから、投票対象及び投票方式の指定を受け付ける第2受付部と、
前記複数の第2プレイヤの中から、前記複数の第2プレイヤの各々の投票対象に、少なくとも前記第1プレイヤの投票対象が含まれる第2プレイヤを抽出する抽出部と、
前記抽出された第2プレイヤを前記第1プレイヤに通知する通知部と、
を有する、情報処理装置。
【0064】
付記1によれば、今後開催される競技について、投票対象がユーザの趣向に近い予想者をユーザに通知することができる技術を提供することが可能になる。
【0065】
[付記2]
前記通知部は、前記第2プレイヤの投票対象及び投票方式を前記第1プレイヤに通知する
付記1に記載の情報処理装置。
【0066】
付記2によれば、予想者が予想する投票対象及び投票方式をユーザに通知することが可能になる。
【0067】
[付記3]
前記第1受付部は、前記抽出された第2プレイヤの中から第2プレイヤの選択を受け付け、
前記選択された第2プレイヤが指定する投票対象及び投票方式の中から、前記第1プレイヤが投票する投票対象及び投票方式の指定と、投票する所定価値との指定とを受け付ける投票処理部、を有する、
付記1又は2に記載の情報処理装置。
【0068】
付記3によれば、ユーザは、予想者に相乗りすることができ、投票に慣れていないユーザであっても、容易に投票を行うことが可能になる。
【0069】
[付記4]
前記抽出部は、前記抽出された第2プレイヤの中から、前記抽出された第2プレイヤの各々の投票対象のうち、前記第1プレイヤの投票対象と同一である投票対象が多い順に所定数の第2プレイヤを抽出し、
前記通知部は、前記抽出された前記所定数の第2プレイヤと、該第2プレイヤの投票対象及び投票方式を、前記第1プレイヤに通知する、
付記1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0070】
付記4によれば、複数の予想者が抽出された場合に、ユーザの投票傾向により近い投票傾向を有する予想者を優先的にユーザに通知することが可能になる。
【0071】
[付記5]
前記抽出部は、前記抽出された第2プレイヤの中から、前記抽出された第2プレイヤの各々が過去の競技において投票した投票対象のうち、前記第1プレイヤが前記過去の競技において投票した投票対象と同一である投票対象が多い順に所定数の第2プレイヤを抽出し、
前記通知部は、前記抽出された前記所定数の第2プレイヤと、該第2プレイヤの投票対象及び投票方式を、前記第1プレイヤに通知する、
付記1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0072】
付記5によれば、複数の予想者が該当する場合に、過去の競技においても、ユーザの投票傾向により近い投票傾向を有する予想者を優先的にユーザに通知することが可能になる。
【0073】
[付記6]
前記抽出部は、前記複数の第2プレイヤの各々の投票対象及び投票方式に、少なくとも前記第1プレイヤの投票対象及び投票方式が含まれる第2プレイヤを抽出する、
付記1~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0074】
付記6によれば、投票対象に加えて、投票方式についてもユーザの趣向に近い予想者を抽出してユーザに通知することが可能になる。
【0075】
[付記7]
前記抽出部は、前記第1プレイヤの投票対象及び投票方式と同一である投票対象及び投票方式に投票する所定価値の合計値が大きい順に所定数の第2プレイヤを抽出し、
前記通知部は、前記抽出された前記所定数の第2プレイヤと、該第2プレイヤの投票対象及び投票方式を、前記第1プレイヤに通知する、
付記6に記載の情報処理装置。
【0076】
付記7によれば、投票対象に加えて、投票方式についてもユーザの趣向に近い予想者を抽出してユーザに通知することが可能になる。また、複数の予想者が抽出された場合に、ユーザの趣向と一致する投票券に対して多くの所定価値を賭けている予想者(予想に自信があると思われる予想者)を優先的にユーザに通知することが可能になる。
【0077】
[付記8]
投票対象に対して投票が可能な競技に対する投票に関する処理を実行する情報処理装置が行う情報処理方法であって、
第1プレイヤから、投票対象の指定を受け付けるステップと、
複数の第2プレイヤから、投票対象及び投票方式の指定を受け付けるステップと、
前記複数の第2プレイヤの中から、前記複数の第2プレイヤの各々の投票対象に、少なくとも前記第1プレイヤの投票対象が含まれる第2プレイヤを抽出するステップと、
前記抽出された第2プレイヤを前記第1プレイヤに通知するステップと、
を有する、情報処理方法。
【0078】
付記8によれば、今後開催される競技について、投票対象がユーザの趣向に近い予想者をユーザに通知することができる技術を提供することが可能になる。
【0079】
[付記9]
投票対象に対して投票が可能な競技に対する投票に関する処理を実行するコンピュータに、
第1プレイヤから、投票対象の指定を受け付けるステップと、
複数の第2プレイヤから、投票対象及び投票方式の指定を受け付けるステップと、
前記複数の第2プレイヤの中から、前記複数の第2プレイヤの各々の投票対象に、少なくとも前記第1プレイヤの投票対象が含まれる第2プレイヤを抽出するステップと、
前記抽出された第2プレイヤを前記第1プレイヤに通知するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【0080】
付記9によれば、今後開催される競技について、投票対象がユーザの趣向に近い予想者をユーザに通知することができる技術を提供することが可能になる。
【符号の説明】
【0081】
10…サーバ、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…端末、100…記憶部、100a…ユーザ管理DB、100b…予想者管理DB、101…表示制御部、102…第1受付部、103…第2受付部、104…抽出部、105…通知部、106…投票処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6