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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-22
(45)【発行日】2023-08-30
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 45/10 20180101AFI20230823BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20230823BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20230823BHJP
   F21S 43/19 20180101ALI20230823BHJP
   F21S 43/20 20180101ALI20230823BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20230823BHJP
【FI】
F21S45/10
F21V23/00 160
F21S43/14
F21S43/19
F21S43/20
F21W103:00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018216082
(22)【出願日】2018-11-19
(65)【公開番号】P2020087548
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-10-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000220125
【氏名又は名称】東京パーツ工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】北原 隆久
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-179201(JP,A)
【文献】特開2004-228041(JP,A)
【文献】特開2015-111635(JP,A)
【文献】特開2007-035788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 45/10
F21V 23/00
F21S 43/14
F21S 43/19
F21S 43/20
F21W 103/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面開口と下面開口を有するケースと、
下側に開口部を有し、前記ケース内に固定されるレンズ体と、
前記レンズ体の内側に収容され、上面にLEDが搭載された基板と、
底板部と、前記底板部の上方に設けられた基板支持部と、前記底板部の下方に突設された挿通部と、を有し、前記レンズ体の内側に少なくとも前記底板部全体と前記基板支持部全体とが収容されるように装着され、前記基板支持部が前記基板の下面を支持するストッパ部材と、
前記基板を介して前記LEDに接続され、前記ストッパ部材を介して前記ケースの外部に導出される2本のリード線と、を有する照明装置であって、
前記ケースは、互いに対向する2つの外側面にそれぞれリード線保持部を有し、
前記レンズ体は、上方に突出する照光部を有し、
前記照光部は、前記上面開口から前記ケースの外部に突出し、
前記2本のリード線は、前記2つのリード線保持部の一方により保持されている。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置において、
前記照光部は、前記ケースの中央から片側に偏奇した位置において前記上面開口から前記ケースの外部に突出している。
【請求項3】
請求項1または2に記載の照明装置において、
前記照光部は、前記2つのリード線保持部が対向する方向に細長い形状を有する。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の照明装置において、
前記ケースは、前記2つのリード線保持部の近傍にそれぞれ切欠部を有し、
前記2本のリード線は、前記2つの切欠部の一方から前記ケースの外部に導出されている。
【請求項5】
上面開口と下面開口を有するケースと、
下側に開口部を有し、前記ケース内に固定されるレンズ体と、
前記レンズ体の内側に収容され、上面にLEDが搭載された基板と、
底板部と、前記底板部の上方に設けられた基板支持部と、前記底板部の下方に突設された挿通部と、を有し、前記レンズ体の内側に少なくとも前記底板部全体と前記基板支持部全体とが収容されるように装着され、前記基板支持部が前記基板の下面を支持するストッパ部材と、
前記基板を介して前記LEDに接続され、前記ストッパ部材を介して前記ケースの外部に導出される2本のリード線と、を有する照明装置であって、
前記レンズ体は、上方に突出する照光部と、互いに対向する2つの外側面にそれぞれ設けられたリード線保持部を有し、
前記照光部は、前記上面開口から前記ケースの外部に突出し、
前記2本のリード線は、前記2つのリード線保持部の一方により保持されている。
【請求項6】
請求項5に記載の照明装置において、
前記照光部は、前記ケースの中央から片側に偏奇した位置において前記上面開口から前記ケースの外部に突出している。
【請求項7】
請求項5または6に記載の照明装置において、
前記照光部は、前記2つのリード線保持部が対向する方向に細長い形状を有する。
【請求項8】
請求項5から7のいずれかに記載の照明装置において、
前記ケースは、前記2つのリード線保持部に対向する2つの側面に、それぞれ切欠部を有し、
前記2本のリード線は、前記2つの切欠部の一方から前記ケースの外部に導出されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に好適に用いることができる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用の照明装置として、特許文献1には車両のドアに装着されるアウトドアハンドルに照明手段を固定して足元照明を行うものがある。
特許文献1に記載の照明手段は、LEDが実装された実装基板と、この実装基板を収容するケースを兼ねるレンズ部とを有する。このレンズ部の内部は、実装基板を収容した後、封止樹脂を使用して封止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-229797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の照明手段では、実装基板が封止樹脂のみでレンズ部の内側に装着されている。このため、実装基板に接続されるハーネスに引張り力が加わると、封止樹脂に亀裂が生じ易く、実装基板がレンズ部から外れてしまう危険性がある。
【0005】
また、特許文献1に記載の照明手段は、その全体形状が非称性であるため、車両の右側のドアハンドル用と左側のドアハンドル用の2種類を用意する必要があるため、製造コストが高くなる問題もある。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来技術が抱える課題を解決し得る照明装置を実現しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記の課題を解決するために成された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様における各構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用することができる。また、本発明の態様あるいは技術的特徴は以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することのできる発明思想に基づいて認識されるものである。
【0008】
本発明の照明装置の一実施態様は、
上面開口と下面開口を有するケースと、
下側に開口部を有し、前記ケース内に固定されるレンズ体と、
前記レンズ体の内側に収容され、上面にLEDが搭載された基板と、
底板部と、前記底板部の上方に設けられた基板支持部と、前記底板部の下方に突設された挿通部と、を有し、前記レンズ体の内側に少なくとも前記底板部全体と前記基板支持部全体とが収容されるように装着され、前記基板支持部が前記基板の下面を支持するストッパ部材と、
前記基板を介して前記LEDに接続され、前記ストッパ部材を介して前記ケースの外部に導出される2本のリード線と、を有する照明装置であって、
前記ケースは、互いに対向する2つの外側面にそれぞれリード線保持部を有し、
前記レンズ体は、上方に突出する照光部を有し、
前記照光部は、前記上面開口から前記ケースの外部に突出し、
前記2本のリード線は、前記2つのリード線保持部の一方により保持される。
【0009】
本発明の照明装置の他の実施態様は、
上面開口と下面開口を有するケースと、
下側に開口部を有し、前記ケース内に固定されるレンズ体と、
前記レンズ体の内側に収容され、上面にLEDが搭載された基板と、
底板部と、前記底板部の上方に設けられた基板支持部と、前記底板部の下方に突設された挿通部と、を有し、前記レンズ体の内側に少なくとも前記底板部全体と前記基板支持部全体とが収容されるように装着され、前記基板支持部が前記基板の下面を支持するストッパ部材と、
前記基板を介して前記LEDに接続され、前記ストッパ部材を介して前記ケースの外部に導出される2本のリード線と、を有する照明装置であって、
前記レンズ体は、上方に突出する照光部と、互いに対向する2つの外側面にそれぞれ設けられたリード線保持部を有し、
前記照光部は、前記上面開口から前記ケースの外部に突出し、
前記2本のリード線は、前記2つのリード線保持部の一方により保持される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リード線にある程度の引張り力が加わったとしても、LEDが搭載された基板からリード線が外れたり、基板がレンズ体から外れるのを効果的に抑制することができ、信頼性の高い照明装置となる。
また、本発明によれば、レンズ体の照光部が偏奇した位置に形成されている場合であっても、1種類の照明装置によって例えば車両の右側用と左側用として兼用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態例に係る照明装置を上方から見た分解斜視図である。
図2】第1実施形態例に係る照明装置を下方から見た分解斜視図である。
図3図1中のA部拡大図である。
図4】第1実施形態例に係る照明装置を上方から見た全体斜視図である。
図5】第1実施形態例に係る照明装置を下方から見た全体斜視図である。
図6】第1実施形態例に係る照明装置の上面図である。
図7】第1実施形態例に係る照明装置の底面図である。
図8】第1実施形態例に係る照明装置の正面図である。
図9】第2実施形態例に係る照明装置を上方から見た分解斜視図である。
図10】第2実施形態例に係る照明装置を下方から見た分解斜視図である。
図11図9中のB部拡大図である。
図12】第2実施形態例に係る照明装置を上方から見た全体斜視図である。
図13】第2実施形態例に係る照明装置を下方から見た全体斜視図である。
図14】第2実施形態例に係る照明装置の上面図である。
図15】第2実施形態例に係る照明装置の底面図である。
図16】第2実施形態例に係る照明装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態例を、図面を参照して説明する。
本明細書では、図1図9の上方向を「上方」「上側」と呼び、図1図9の下方向を「下方」「下側」と呼ぶ。なお、この上下方向は、本発明の照明装置が車両等に実装されたときの方向を示すものではない。
【0013】
(第1の実施形態例)
本発明の第1の実施形態例に係る照明装置1Aを、図1から図8を参照して説明する。
本例の照明装置1Aは、例えば車両のドアに設置され、アウトドアハンドルの周辺を照明する照明装置として用いることができるものである。
【0014】
照明装置1Aは、主に、ケース10、照光部22を有するレンズ体20、LED31が搭載された基板30、基板30を介してLED31に接続される2本のリード線35、およびストッパ部材40で構成されている。
【0015】
ケース10は、その内部にレンズ体20を収容するものであり、全体的に略矩形状の外観を呈し、上下面にそれぞれ開口11、12を有する。
上面開口11は、ケース10の上面中央から片側に偏奇した位置に設けられている。一方、下面開口12は、レンズ体20を収容するためにケース10の下面全体に広く形成されている。レンズ体20は下面開口12からケース10の内部に挿入され、レンズ体20の照光部22は上面開口11からケース10の外部に突出される。
【0016】
ケース10の互いに対向する2つの外側面には、それぞれリード線保持部13が設けられており、他の2つの外側面には、それぞれ突起状の係止爪15が設けられている。
また、ケース10は、2つのリード線保持部13の近傍に、それぞれ部分的に開口する切欠部14を有している。詳しくは後述するが、2本のリード線35は、2つの切欠部14の一方からケース10の外部に導出され、2つのリード線保持部13の一方により保持される。
【0017】
レンズ体20は、LED31の光を導光・拡散するために、光拡散剤を分散させた透光性樹脂材料を射出成形して形成されている。
このレンズ体20は、内部空間を有する基板収容部21と、基板収容部21から上方に延出された導光部23と、導光部23の上端に幅広に形成された照光部22を有している。
【0018】
基板収容部21の下側には開口部25があり、この開口部25からLED31が搭載された面が上側になるようにして基板30が収容される。照光部22は、2つのリード線保持部14が対向する方向に細長い形状を有している。
LED31の光は、導光部23を介して照光部22に導光され、照光部22の全体に拡散され外部に照射される。
【0019】
基板収容部21の互いに対向する2つの外側面には、それぞれ突起状の係止爪24が設けられている。レンズ体20は、ケース10の内側に設けられる溝などの係止部(不図示)に係止爪24を係止させることによってケース10内に固定される。
【0020】
基板30は、両面プリント基板からなり、上面にLED31、下面にチップ抵抗32が搭載されている。
この基板30は、基板収容部21の開口部25とほぼ同じ形状を呈し、基板30の上面外周の一部がケース10の内側の段差部(不図示)に当接することで、上方向の位置決めがなされている。
【0021】
ストッパ部材40は、平板状の底板部41と、底板部41の四隅から上方に突出する4つの支持脚42と、底板部41の中央から下方に突出し2つの挿通孔44が設けられた挿通部43と、底板部41の互いに対向する2つの側面に設けられた係止爪45を有している。
【0022】
このストッパ部材40は、レンズ体20の開口部25を塞ぐようにしてレンズ体20の内側に装着され、基板30の下面を支持する。
具体的には、ストッパ部材40は、レンズ体20の内側に設けられる溝などの係止部(不図示)に係止爪45を係止させることによってレンズ体20の内側に固定され、4つの支持脚42によって基板30の下面4隅を支持する。
【0023】
2本のリード線35は、基板30の2つの接続孔33を介してLED31に接続され、ストッパ部材40の挿通孔44を介してケース10の外部に導出されている。
この2本のリード線35は、2つのリード線保持部13の一方(本例では図6の右側のリード線保持部13)により保持されている。
【0024】
図3に示すように、リード線保持部13は、ブロック状の保持台13aと、保持台13aの対向する2つの側面から突出する突起部13bと、ケース10の側面と突起部13bとの間に形成されている導出溝13cを有する。この導出溝13cは、リード線35の断面にフィットするような通路となっている。
2本のリード線35は、ケース側面の切欠部14から外部に導出され、ほぼ直角に曲げられて導出溝13cに通された後、更にほぼ直角に曲げられて互いに捩じり合わされる。このように、2本のリード線35は、少なくとも2回ほぼ直角に曲げられるとともに、互いに捩じり合わされるため、リード線保持部13において安定して保持される。
【0025】
なお、必要に応じて、レンズ体20の開口部25やストッパ部材40の挿通孔44を塞ぐように、ストッパ部材40の下面に軟質樹脂からなる充填材が充填され、照明装置1Aが完成する。
【0026】
本例の照明装置1Aは、車両のドア側に設けられる溝などの係止部(不図示)にケース10の係止爪15を係止させることによってドアに装着される。この装着状態において、照光部22は、ドアの外表面に車体の前後方向に細長い形状で形成された照射口に位置決めされ、アウトドアハンドルの周辺を照らすことができる。
【0027】
以上説明した本例の照明装置1Aでは、レンズ体20の内側に収容される基板30は、ストッパ部材40によって支持されている。それに加え、2本のリード線35は、ケース10に一体的に形成されたリード線保持部13によって安定して保持することができる。
このため、リード線35にある程度の引張り力が加わったとしても、基板30からリード線35が外れたり、基板30がレンズ体20から外れるのを効果的に抑制することができ、信頼性の高い照明装置となる。また、照明装置を防水構造とするために、レンズ体20の開口部25を塞ぐように軟質の充填材を充填した場合においては、充填材に亀裂が生じるのを効果的に抑制することができ、長期に亘って高い防水性能を維持することができる。
【0028】
また、特に車両のドアに実装される照明装置は、車両側の構造上の制約によって非対称な構造が余儀なくされることがあり、従来は車両の右側用と左側用の2種類の照明装置を用意する必要があった。
一方、本例の照明装置1Aは、照光部22はケース10の中央から片側に偏奇した位置において上面開口11からケース外部に突出し、非対称な構造となっているものの、車両の右側用と左側用として兼用することができる。具体的には、ケース10の互いに対向する2つの外側面にそれぞれリード線保持部13を設け、車両の右側用として用いる際は2つのリード線保持部の一方で2本のリード線を纏めて保持し、車両の左側用として用いる際は2つのリード線保持部の他方で2本のリード線を纏めて保持する。このようにすれば、非対称な構造にもかかわらず、車両の右側用と左側用として兼用できる。
【0029】
(第2の実施形態例)
本発明の第2の実施形態例に係る照明装置1Bを、図9から図16を参照して説明する。
本例の照明装置1Bは、主に、ケース50、照光部62を有するレンズ体60、LED71が搭載された基板70、基板70を介してLED71に接続される2本のリード線75、およびストッパ部材80で構成されている。
【0030】
ケース50は、その内部にレンズ体60を収容するものであり、全体的に略矩形状の外観を呈し、上下面にそれぞれ開口51、52を有する。
ケース50の互いに対向する2つの外側面には、それぞれリード線75を外部に導出するための切欠部54が設けられており、他の2つの外側面には、それぞれ係止孔53および突起状の係止爪55が設けられている。
レンズ体60は下面開口52からケース50の内部に挿入され、レンズ体60の照光部62は上面開口51からケース50の外部に突出される。
【0031】
レンズ体60は、LED71の光を導光・拡散するために、光拡散剤を分散させた透光性樹脂材料を射出成形して形成されている。
このレンズ体60は、内部空間を有する基板収容部61と、基板収容部61の上端に形成された照光部62を有している。照光部62は、ケース50の2つの切欠部54が対向する方向に細長い形状を有しており、LED71の光は照光部62の全体に導光・拡散され外部に照射される。
【0032】
基板収容部61の下側には開口部65があり、この開口部65からLED71が搭載された面が上側になるようにして基板70が収容される。
【0033】
ケース50の切欠部54に対向する基板収容部61の2つの外側面には、それぞれリード線保持部63が設けられている。また、基板収容部61の互いに対向する他の2つの外側面には、それぞれ突起状の係止爪64が設けられている。
レンズ体60は、ケース50の係止孔53に係止爪64を係止させることによってケース50内に固定される。
詳しくは後述するが、2本のリード線75は、2つのリード線保持部63の一方により保持され、2つの切欠部54の一方からケース50の外部に導出される。
【0034】
基板70は、片面(上面)プリント基板からなり、上面にLED71とチップ抵抗72が搭載されている。
この基板70は、基板収容部61の開口部65とほぼ同じ形状を呈し、基板70の上面外周がケース50の内側の段差部(不図示)に当接することで、上方向の位置決めがなされている。
【0035】
ストッパ部材80は、平板状の底板部81と、底板部81の4箇所から上方に突出する4つの支持脚82と、底板部81の中央から下方に突出し2つの挿通孔84が設けられた挿通部83と、底板部81の互いに対向する2つの側面に設けられた係止爪85を有している。
【0036】
このストッパ部材80は、レンズ体60の開口部65を塞ぐようにしてレンズ体60の内側に装着され、基板70の下面を支持する。
具体的には、ストッパ部材80は、レンズ体60の内側に設けられる溝などの係止部(不図示)に係止爪85を係止させることによってレンズ体60の内側に固定され、4つの支持脚82によって基板70の下面4箇所を支持する。
【0037】
2本のリード線75は、基板70の2つの接続孔73を介してLED71に接続され、ストッパ部材80の挿通孔84を介してレンズ体60の外部に導出されている。
この2本のリード線75は、2つのリード線保持部63の一方(本例では図15の右側のリード線保持部63)により保持され、2つの切欠部54の一方からケース50の外部に導出される。
【0038】
ここまで
図11に示すように、リード線保持部63は、ブロック状の保持台63aと、保持台63aの対向する2つの側面から突出する突起部63bと、基板収容部61の側面と突起部63bとの間に形成されている導出溝63cを有する。この導出溝63cは、リード線75の断面にフィットするような通路となっている。
2本のリード線75は、基板収容部61の下端から外部に導出され、ほぼ直角に曲げられて導出溝63cに通された後、更にほぼ直角に曲げられて保持台63aに載置される。この状態でレンズ体60がケース50内に固定されると、2本のリード線75はケース50の切欠部54の上辺と保持台63aとの間に挟持される。このように、2本のリード線75は、少なくとも2回ほぼ直角に曲げられるとともに、ケース50の切欠部54の上辺と保持台63aとの間に挟持されるため、リード線保持部63において安定して保持される。
【0039】
なお、必要に応じて、レンズ体60の開口部65やストッパ部材80の挿通孔84を塞ぐように、ストッパ部材80の下面に軟質樹脂からなる充填材が充填され、照明装置1Bが完成する。
【0040】
本例の照明装置1Bは、車両のドア側に設けられる溝などの係止部(不図示)にケース50の係止爪55を係止させることによってドアに装着される。この装着状態において、照光部62は、ドアの外表面に車体の前後方向に細長い形状で形成された照射口に位置決めされ、アウトドアハンドルの周辺を照らすことができる。
【0041】
以上説明した本例の照明装置1Bでは、レンズ体60の内側に収容される基板70は、ストッパ部材80によって支持されている。それに加え、2本のリード線75は、レンズ体60に一体的に形成されたリード線保持部63とケース50によって安定して保持することができる。
このため、リード線75にある程度の引張り力が加わったとしても、基板70からリード線75が外れたり、基板70がレンズ体60から外れるのを効果的に抑制することができ、信頼性の高い照明装置となる。また、照明装置を防水構造とするために、レンズ体60の開口部65を塞ぐように軟質の充填材を充填した場合においては、充填材に亀裂が生じるのを効果的に抑制することができ、長期に亘って高い防水性能を維持することができる。
【0042】
また、本例の照明装置1Bは、照光部62はケース50の中央から片側に偏奇した位置において上面開口51からケース外部に突出し、非対称な構造となっているものの、車両の右側用と左側用として兼用することができる。具体的には、レンズ体60の互いに対向する2つの外側面にそれぞれリード線保持部63を設け、車両の右側用として用いる際は2つのリード線保持部の一方で2本のリード線を纏めて保持し、車両の左側用として用いる際は2つのリード線保持部の他方で2本のリード線を纏めて保持する。このようにすれば、非対称な構造にもかかわらず、車両の右側用と左側用として兼用できる。
【0043】
以上、本発明の2つの実施形態例を説明したが、本発明はこれらの実施形態例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態例を適宜に変形等できることは言うまでもない。
【0044】
例えば、リード線保持部13、63の形態に関しては、2本のリード線を纏めて安定的に保持できるのであれば、任意の形態が可能である。
また、上記の実施形態例では、ケースとレンズ体とストッパ部材はいずれも係止爪による固定方法を用いているが、これらの固定方法は接着、粘着、圧入など任意の固定方法を採用できる。
【0045】
また、上記の実施形態例では、照明装置を車両のドアに装着する場合を説明したが、本発明の照明装置は住宅や事務所等のドアにも適用できるものである。
【符号の説明】
【0046】
1A、1B 照明装置
10 ケース
11 上面開口
12 下面開口
13 リード線保持部
13a 保持台
13b 突起部
13c 導出溝
14 切欠部
15 係止爪
20 レンズ体
21 基板収容部
22 照光部
23 導光部
24 係止爪
25 開口部
30 基板
31 LED
32 チップ抵抗
33 接続孔
35 リード線
40 ストッパ部材
41 底板部
42 支持脚
43 挿通部
44 挿通孔
45 係止爪
50 ケース
51 上面開口
52 下面開口
53 係止孔
54 切欠部
55 係止爪
60 レンズ体
61 基板収容部
62 照光部
63 リード線保持部
63a 保持台
63b 突起部
63c 導出溝
63d 挟持突起
64 係止爪
65 開口部
70 基板
71 LED
72 チップ抵抗
73 接続孔
75 リード線
80 ストッパ部材
81 底板部
82 支持脚
83 挿通部
84 挿通孔
85 係止爪
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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図16