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特許7335830情報処理装置、ユーザ端末、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-22
(45)【発行日】2023-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、ユーザ端末、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230823BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20230823BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16Y10/45
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020012377
(22)【出願日】2020-01-29
(65)【公開番号】P2021117875
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-04-15
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 美波
(72)【発明者】
【氏名】延 麻衣
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-074986(JP,A)
【文献】特開2019-160055(JP,A)
【文献】特開2016-071489(JP,A)
【文献】国際公開第2014/034707(WO,A1)
【文献】特開2011-169860(JP,A)
【文献】特開2017-010193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16Y 10/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の移動先となる施設と、当該施設への移動とに関する、前記車両の位置に関する位置情報と当該位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得部と、
前記取得部によって取得された移動情報に基づいて前記車両が施設に到着したと判定し、さらに、前記車両が道路から離脱しない場合、及び、ユーザが施設への入場をあきらめる一定時間以内に前記車両がエンジンを再始動させた場合に基づいて、前記車両のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定部と、
前記推定部によって推定された推定結果を外部にある外部装置に提供する提供部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
移動情報に基づき、施設において所定時間以上前記車両の移動がない場合、ユーザがその施設に滞在している可能性が高いと判定し、
移動情報に基づき、施設において前記所定時間未満で前記車両が移動した場合、ユーザがその施設に滞在していない可能性が高いと判定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記推定部は、
施設の営業時間に関する時間情報を取得し、
前記判定部による判定結果と、前記時間情報とに基づき、施設の営業時間前、施設の営業時間中及び施設の営業時間後それぞれにおいてユーザが施設に滞在したか否かを判定することにより、施設の営業状態を推定する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータが、
車両の移動先となる施設と、当該施設への移動とに関する、前記車両の位置に関する位置情報と当該位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された移動情報に基づいて前記車両が施設に到着したと判定し、さらに、前記車両が道路から離脱しない場合、及び、ユーザが施設への入場をあきらめる一定時間以内に前記車両がエンジンを再始動させた場合に基づいて、前記車両のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定ステップと、
前記推定ステップによって推定された推定結果を外部にある外部装置に提供する提供ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータに、
車両の移動先となる施設と、当該施設への移動とに関する、前記車両の位置に関する位置情報と当該位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得機能と、
前記取得機能によって取得された移動情報に基づいて前記車両が施設に到着したと判定し、さらに、前記車両が道路から離脱しない場合、及び、ユーザが施設への入場をあきらめる一定時間以内に前記車両がエンジンを再始動させた場合に基づいて、前記車両のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定機能と、
前記判定機能による判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定機能と、
前記推定機能によって推定された推定結果を外部にある外部装置に提供する提供機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、ユーザ端末、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、道路地図等の地図情報には、百貨店及びレストラン等を始めとする種々の施設に関する施設情報が含まれている場合がある。施設情報には、施設の営業時間等が記録される場合がある。施設の営業時間は変更される場合が有り、この変更に伴って施設情報も更新されることが好ましい。
【0003】
ところで、施設のサービス内容の変化を判定する技術には、特許文献1に記載された技術がある。特許文献1に記載された技術は、ユーザが所有する端末の位置に関する位置情報を取得して、そのユーザが入った施設の滞在時間を取得する。特許文献1に記載された技術は、その滞在時間を統計処理し、統計的に過去のデータと比べて変更があった場合に、施設のサービス内容が変化したと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-238004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば、施設がユーザに人気のある飲食店の場合には、ユーザが利用目的を達成できないことがある。すなわち、例えば、施設がユーザに人気のある飲食店の場合には、その施設が営業時間中にもかかわらず、長時間の順番待ち又は商品の品切れ等のために、人気のある料理の提供をユーザが受けられないことがある。このような場合、特許文献1に記載された技術は、ユーザに施設での利用目的が達成できないことを通知することはできない恐れがあった。
【0006】
本発明は、ユーザに施設での利用目的が達成できない可能性があることを通知できる情報処理装置、ユーザ端末、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様の情報処理装置は、車両又は携帯端末の移動先となる施設と、当該施設への移動とに関する、車両又は携帯端末の位置に関する位置情報と当該位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得部と、取得部によって取得された移動情報に基づいて、車両又は携帯端末のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定部と、判定部による判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定部と、推定部によって推定された推定結果を外部にある外部装置に提供する提供部と、を備える。
【0008】
一態様の情報処理装置では、判定部は、移動情報に基づき、施設において所定時間以上車両又は携帯端末の移動がない場合、ユーザがその施設に滞在している可能性が高いと判定し、移動情報に基づき、施設において所定時間未満で車両又は携帯端末が移動した場合、ユーザがその施設に滞在していない可能性が高いと判定することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置では、推定部は、施設の営業時間に関する時間情報を取得し、判定部による判定結果と、時間情報とに基づき、施設の営業時間前、施設の営業時間中及び施設の営業時間後それぞれにおいてユーザが施設に滞在したか否かを判定することにより、施設の営業状態を推定することとしてもよい。
【0010】
一態様のユーザ端末は、上述した情報処理装置から情報を取得することが可能な外部装置としてのユーザ端末であって、画像を表示する表示部と、提供部から提供される推定結果に関する情報を受信する受信部と、検索ワードに基づいて施設を検索する場合、検索結果と共に施設の営業状態を表示部に表示する検索部と、を備えることとしてもよい。
【0011】
一態様のユーザ端末では、検索部は、受信部によって受信される推定結果に基づく施設の営業状態が所定の条件に対応すると、検索結果を表示部に表示する際に営業状態が所定の条件に対応する施設を優先して表示部に表示することとしてもよい。
【0012】
一態様のユーザ端末では、検索部は、所定の条件として、施設が営業中であり、且つ、混雑していない営業状態を設定することとしてもよい。
【0013】
一態様の情報処理方法では、コンピュータが、車両又は携帯端末の移動先となる施設と、当該施設への移動とに関する、車両又は携帯端末の位置に関する位置情報と当該位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得ステップと、取得ステップによって取得された移動情報に基づいて、車両又は携帯端末のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定ステップと、判定ステップによる判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定ステップと、推定ステップによって推定された推定結果を外部にある外部装置に提供する提供ステップと、を実行する。
【0014】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、車両又は携帯端末の移動先となる施設と、当該施設への移動とに関する、車両又は携帯端末の位置に関する位置情報と当該位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得機能と、取得機能によって取得された移動情報に基づいて、車両又は携帯端末のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定機能と、判定機能による判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定機能と、推定機能によって推定された推定結果を外部にある外部装置に提供する提供機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0015】
一態様の情報処理装置は、位置情報とその位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得し、その移動情報に基づいてユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定し、その判定の結果に基づいて施設の営業状態を推定し、推定された推定結果を外部にある外部装置に提供するので、ユーザに施設での利用目的が達成できない可能性があることを通知できる。
一態様のユーザ端末、情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するためのブロック図である。
図2】施設の営業状態を推定する場合の一例について説明するための図である。
図3】一実施形態に係るユーザ端末について説明するためのブロック図である。
図4】一実施形態の情報処理装置に関する処理方法について説明するためのフローチャートである。
図5】一実施形態のユーザ端末に関する処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができる場合があり、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる場合がある。
【0018】
図1は、一実施形態に係る情報処理システム1について説明するためのブロック図である。
情報処理システム1は、車両10、携帯端末20、ユーザ端末30、センタ40及び情報処理装置50を備える。
【0019】
車両10は、例えば、位置情報及び時刻情報を取得する。車両10は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)等を利用して位置情報を取得すると共に、その位置情報を取得した際の時刻情報を取得する。また、車両10は、例えば、ナビゲーション装置を有し、ドライバによって経由地及び目的地等の移動先となる施設が設定されると、移動先までの道路案内を行うことが可能である。施設は、一例として、飲食店、百貨店、雑貨店等の店舗であってもよく、それ以外の種々の施設(例えば、映画館、美術館及び博物館等)であってもよい。車両10は、例えば、移動先となる施設に関する施設情報、位置情報及び時刻情報を移動情報としてセンタ40に送信する。
【0020】
携帯端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット及びラップトップ等の、ユーザによって携帯が可能な端末である。携帯端末20は、例えば、GNSS等を利用して位置情報及び時刻情報を取得する。また、携帯端末20は、ナビゲーションアプリ等がインストールされている場合には、ユーザによって移動先となる施設が設定されると、移動先までの道路案内を行うことが可能である。携帯端末20は、例えば、移動先となる施設に関する施設情報、位置情報及び時刻情報を移動情報としてセンタ40に送信する。
【0021】
ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン、タブレット、コンピュータ及び車両に搭載されるナビゲーション装置等である。ユーザ端末30は、移動先となる施設を検索する機能を備える。また、ユーザ端末30は、検索された施設までの道路(道順)を案内するナビゲーション機能を備えていてもよい。具体的には、ユーザ端末30は、検索ワードに基づいて施設を検索する検索機能を備えてもよく、検索ワードに基づいて検索された施設への道路(道順)を案内するナビゲーション機能を備えていてもよい。
ユーザ端末30は、車両10又は携帯端末20と同一な装置であってもよく、異なる装置であってもよい。
【0022】
センタ40は、例えば、サーバ機能等を有し、情報を蓄積し、情報を送受信することが可能な装置である。すなわち、センタ40は、例えば、サーバ通信部(図示せず)等を利用して、車両10、携帯端末20及びユーザ端末30それぞれとの間、並びに、情報処理装置50との間で情報を送受信する。センタ40は、車両10及び携帯端末20から送信された情報をサーバ記憶部(図示せず)に記憶し、サーバ記憶部に記憶された情報を情報処理装置50に提供することが可能である。センタ40は、情報処理装置50から提供された推定結果に関する情報(営業状態情報)をユーザ端末30に提供することが可能である。
【0023】
情報処理装置50は、センタ40から情報(移動情報)を取得し、車両10又は携帯端末20の移動先となる施設の営業状態を推定する。すなわち、情報処理装置50は、移動情報に基づいて、ユーザが施設に滞在したか否かを推定し、その推定の結果と、予め蓄積された又は外部から取得した施設の営業時間とに基づいて、施設の営業状態を推定する。施設の営業状態は、例えば、行列のできる人気店、営業時間が変更された可能性あり、通常営業中、臨時休業、及び、営業時間が延長された可能性あり等の営業に関する状態である。「施設の営業状態」の詳細については、後述する。情報処理装置50は、施設の営業状態を推定すると、推定結果に関する情報(営業状態情報)をセンタ40に提供する。
【0024】
センタ40は、ユーザ端末30において新たに移動先となる施設が検索された場合、情報処理装置50においてその施設についての営業状態が推定されると、その施設に対応する営業状態情報をユーザ端末30に提供する。ユーザ端末30は、営業状態情報を取得すると、営業状態情報に基づいて施設の営業状態を表示部34(図2参照)に表示する。
なお、ユーザ端末30は、ユーザの操作に基づいて施設(一例として、施設の名称及び施設の位置等)が入力された場合、上記と同様に、その施設の営業状態情報を取得して、施設の営業状態を表示部34に表示することとしてもよい。
ユーザは、表示部34に表示された営業状態を確認することにより、施設に移動する前に、施設の営業状態、例えば、その施設が臨時休業をしている等を把握することができ、無駄な移動を省く等の予定を立てることができる。
【0025】
次に、情報処理システム1について詳細に説明する。
まず、情報処理装置50について説明する。
情報処理装置50は、通信部56、記憶部57、取得部52、判定部53、推定部54及び提供部55を備える。取得部52、判定部53、推定部54及び提供部55は、例えば、情報処理装置50の制御部51(演算処理装置)の一機能として実現されてもよい。
【0026】
通信部56は、センタ40との間で情報の送受信を行う。また、通信部56は、車両10、携帯端末20及びユーザ端末30それぞれとの間で情報の送受信を行うこととしてもよい。
記憶部57は、種々の情報を記憶する。一例として、記憶部57は、後述する営業時間に関する情報及び営業状態情報を記憶することとしてもよい。
【0027】
取得部52は、移動情報を取得する。この場合、取得部52は、複数の移動情報を取得することが好ましいが、実施形態によっては1つの移動情報を取得することとしてもよい。移動情報は、例えば、車両10及び携帯端末20が生成するプローブ情報及びCAN(Controller Area Network)情報等であってもよい。移動情報には、位置情報及び時刻情報が含まれる。位置情報は、車両10又は携帯端末20の移動先となる施設と、その施設への移動(移動経路)とに関する位置情報である。施設への移動(移動経路)に関する位置情報は、例えば、車両10又は携帯端末20が一定間隔毎に取得した位置情報であってもよい。時刻情報は、その位置情報に対応する時刻に関する情報である。
【0028】
例えば、車両10のナビゲーション装置及び携帯端末20のナビゲーションアプリ等で移動先となる施設が検索された場合、その施設に関する施設情報を移動情報として生成する。施設情報には、例えば、施設の名称及び施設の位置等が記録されていてもよい。また、ナビゲーション装置及びナビゲーションアプリが施設の営業時間に関する営業時間情報を有している場合、施設情報には、営業時間情報が記録されてもよい。また、車両10及び携帯端末20は、検索された施設へ移動する際の現在位置に関する位置情報と、その位置情報を取得した際の時刻に関する時刻情報とを取得し、位置情報及び時刻情報を移動情報に含める。車両10及び携帯端末20は、所定のタイミングで、移動情報をセンタ40に送信する。
センタ40は、例えば、移動情報を蓄積し、情報処理装置50から要求があった場合に移動情報を取得部52に提供することとしてもよい。
【0029】
取得部52は、所定のタイミングで、センタ40から移動情報を取得する。例えば、取得部52は、後述するユーザ端末30において施設が検索される場合、又は、施設が入力された場合、その施設に対応する施設情報を含む移動情報を取得する。なお、取得部52は、移動情報を取得するタイミングとしては上述した一例に限定されず、種々のタイミングで移動情報を取得することとしてもよい。
ここで、より具体的な一例として、ユーザ端末30は、検索又は入力が行われた施設に関する情報を、センタ40を介して情報処理装置50に提供する。取得部52は、施設に関する情報に基づいて、その施設が記録された移動情報を取得する。
【0030】
判定部53は、取得部52によって取得された移動情報に基づいて、車両10又は携帯端末20のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する。判定部53は、移動情報に基づき、施設において所定時間以上車両10又は携帯端末20の移動がない場合、ユーザがその施設に滞在している可能性が高いと判定することとしてもよい。また、判定部53は、移動情報に基づき、施設において所定時間未満で車両10又は携帯端末20が移動した場合、ユーザがその施設に滞在していない可能性が高いと判定することとしてもよい。
【0031】
上述したように、例えば、移動情報には、施設情報、位置情報及び時刻情報等が記録されている。判定部53は、例えば、施設情報に含まれる施設の位置から所定距離内に、位置情報に基づく車両10又は携帯端末20の位置があり、且つ、その位置において、時刻情報に基づき所定時間以上留まっている場合、車両10又は携帯端末20のユーザ(ドライバ)が施設に滞在していると判定することとしてもよい。所定距離は、例えば、施設の平面サイズ等を考慮して、情報処理装置50(又は、情報処理装置50を操作する操作者等)によって適宜設定される。所定時間は、例えば、施設の内容(一例として、施設が飲食店の場合には飲食の時間等)を考慮して、情報処理装置50(又は、情報処理装置50を操作する操作者等)によって適宜設定される。
【0032】
また、判定部53は、移動情報に基づきユーザ(ドライバ)が移動先(施設)に到着したと判定される場合でも、車両10のエンジンを停止させないで駐車している場合、車両10が道路から離脱しない場合、移動先(施設)に到着後に移動先付近を何度も通過(往復)した場合、及び、移動先(施設)に到着後に車両10のエンジンを停止させたが一定時間以内にエンジンを再始動させた場合、ユーザが施設に滞在していないと判定する。
車両10が道路から離脱しない場合とは、車両10が道路から施設の駐車場に入っていない場合であり、例えば、道路地図についての道路リンクに関する情報と車両10の位置情報とに基づいて、判定部53によって判定される。
移動先付近を何度も通過した場合とは、例えば、施設の前を往復して施設の内部を伺う(具体例として、施設の混み具合を確認している)場合である。
一定時間内にエンジンを再始動させた場合とは、例えば、施設が混んでいるために施設への入場を諦めて、移動のために車両10のエンジンを始動させた場合である。一定時間は、例えば、ユーザが施設への入場をあきらめるのを決心する時間を考慮して、情報処理装置50(又は、情報処理装置50を操作する操作者等)によって適宜設定される。
判定部53は、上記の一例に限定されず、種々の条件に基づいて、ユーザが施設に滞在したか否かを適宜判定することとしてもよい。
【0033】
なお、判定部53は、上記の実施形態の他に、学習モデルを予め生成し、移動情報及び学習モデルに基づいて、車両10又は携帯端末20のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定することとしてもよい。この場合、判定部53は、例えば、移動情報に基づく、施設の位置と車両又は携帯端末の位置との関係、ユーザが施設に滞在する際の滞在時間、ユーザが施設に滞在する場合の行動、及び、ユーザが施設に滞在しない場合の行動等を教師データとして学習することにより、学習モデルを生成することとしてもよい。
【0034】
推定部54は、判定部53による判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する。施設の営業状態とは、例えば、施設が混んでいる、施設に入場できる、施設が臨時休業等の施設の営業に関する状況である。具体例については、以下に説明する。
【0035】
推定部54は、施設の営業時間に関する時間情報を取得することとしてもよい。この場合、推定部54は、判定部53による判定結果と、時間情報とに基づき、施設の営業時間前、施設の営業時間中及び施設の営業時間後それぞれにおいてユーザが施設に滞在したか否かを判定することにより、施設の営業状態を推定することとしてもよい。
推定部54は、例えば、車両10又は携帯端末20において施設が検索(又は、入力)される際に、車両10又は携帯端末20が保有している施設の営業時間に関する時間情報又は外部から取得した施設の営業時間に関する時間情報が移動情報に記録された場合、その移動情報から時間情報を取得することとしてもよい。
又は、推定部54は、例えば、移動情報に時間情報が記録されていない場合、取得部52によって移動情報を取得すると又は判定部53によって施設への滞在の有無が判定されると、その施設の営業時間に関する情報を外部(例えば、外部サーバ又は施設のWebページ等)から取得することとしてもよい。
又は、推定部54は、移動情報に時間情報が記録されていない場合、取得部52によって移動情報を取得すると又は判定部53によって施設への滞在の有無が判定されると、情報処理装置50が予め記憶部57等に記憶する施設の営業時間に関する情報に基づいて、施設の営業時間を取得することとしてもよい。
【0036】
推定部54は、取得した施設の営業時間前に、ユーザが施設に滞在したか否かを判定する。また、推定部54は、取得した施設の営業時間中に、ユーザが施設に滞在したか否かを判定する。また、推定部54は、取得した施設の営業時間後に、ユーザが施設に滞在したか否かを判定する。
【0037】
具体的な例として、推定部54は、以下のように施設の営業状態を推定することとしてもよい。
図2は、施設の営業状態を推定する場合の一例について説明するための図である。
【0038】
推定部54は、例えば、施設の営業時間前に、施設に滞在するユーザと施設に滞在しないユーザとがいる場合、施設の営業状態として、施設に人気がありユーザが諦めるほど混んでいる、施設においてイベントが開催される可能性がある、又は、施設の営業時間が変更された可能性があると推定することとしてもよい。
この場合、より具体的な一例として、推定部54は、複数のユーザに人気のある施設(例えば、飲食店等)に到着したが駐車場に空きが無く、開店待ちの人で混んでいたと推定することとしてもよい。
【0039】
推定部54は、例えば、施設の営業時間前に、施設に滞在するユーザがいて、施設に滞在しないユーザがいない場合、施設の営業状態として、施設に人気があるがユーザが諦めるほど混んではいない、又は、施設においてイベントが開催される可能性があると推定することとしてもよい。
この場合、より具体的な一例として、推定部54は、施設(例えば、飲食店等)の開店前に到着し、その施設の前には開店待ちの人が並んでいたが、駐車場は空いていたと推定することとしてもよい。
【0040】
推定部54は、例えば、施設の営業時間前に、施設に滞在するユーザがいなく、施設に滞在しないユーザがいる場合、施設の営業状態として、施設が臨時休業の可能性があると推定することとしてもよい。
この場合、より具体的な一例として、混雑する施設(例えば、病院等)に診察時間前に到着したが、医者が学会出席等のために臨時休診であると推定することとしてもよい。
【0041】
推定部54は、例えば、施設の営業時間中に、施設に滞在するユーザと施設に滞在しないユーザとがいる場合、施設の営業状態として、施設が営業中で、混雑していると推定することとしてもよい。
この場合、より具体的な一例として、推定部54は、施設(例えば、大型ショッピングセンタ等)の駐車場に入るまでに時間がかかるが、駐車場自体は空いていたので、駐車場への入場待ちの車両と入場を待たない車両とが混在していると推定することとしてもよい。
【0042】
推定部54は、例えば、施設の営業時間中に、施設に滞在するユーザがいて、施設に滞在しないユーザがいない場合、施設の営業状態として、施設が営業中で、利用可能であると推定することとしてもよい。
【0043】
推定部54は、例えば、施設の営業時間中に、施設に滞在するユーザがいなく、施設に滞在しないユーザがいる場合、施設の営業状態として、施設が臨時休業の可能性がある、又は、商品切れの可能性があると推定することとしてもよい。
この場合、より具体的な一例として、推定部54は、複数のユーザに人気の施設(例えば、洋菓子店等)を訪れたが、当日販売する商品が終了したため、営業時間内であったが営業を終了していたと推定することとしてもよい。この際、推定部54は、例えば、日及び時間帯によって施設に滞在するユーザの有無が異なるため、異なる日の移動情報に基づいて、商品の販売が終了して営業を終了したと推定することができる。また、臨時休業の推定は、推定部54による推定の当日に車両10又は携帯端末20において生成された移動情報に基づいて行われることが好ましい。
【0044】
推定部54は、例えば、施設の営業時間後に、施設に滞在するユーザと施設に滞在しないユーザとがいる場合、及び、施設の営業時間後に、施設に滞在するユーザがいて、施設に滞在しないユーザがいない場合、施設の営業状態として、施設の営業時間が延長された可能性があると推定することとしてもよい。
【0045】
推定部54は、例えば、施設の営業時間後に、施設に滞在するユーザがいなく、施設に滞在しないユーザがいる場合、施設の営業状態として、施設の営業時間が周知されていないと推定することとしてもよい。
【0046】
なお、推定部54は、上述した実施形態の他に、学習モデルを予め生成し、判定部53の判定結果及び学習モデルに基づいて、施設の営業状態を推定することとしてもよい。この場合、推定部54は、例えば、時間帯(例えば、営業時間前、営業時間中及び営業時間後)と、施設に滞在したユーザが居るか否かとの関係を教師データとして学習することにより、学習モデルを生成してもよい。
【0047】
判定部53及び推定部54それぞれにおいて、学習モデルに基づいて判定及び推定を行う実施形態では、判定部53及び推定部54は1つのブロック(判定・推定部)として実現されてもよい。この場合、判定・推定部は、学習モデルを予め生成し、移動情報及び学習モデルに基づいて、施設の営業状態を推定することとしてもよい。この場合、推定・判定部は、例えば、移動情報に基づく、施設の位置と車両又は携帯端末の位置との関係、ユーザが施設に滞在する際の滞在時間、ユーザが施設に滞在する場合の行動、ユーザが施設に滞在しない場合の行動、及び、時間帯(例えば、営業時間前、営業時間中及び営業時間後)と施設に滞在したユーザが居るか否かとの関係を教師データとして学習することにより、学習モデルを生成することとしてもよい。
【0048】
提供部55は、推定部54によって推定された推定結果(営業状態情報)を外部にある外部装置に提供する。例えば、提供部55は、通信部56を介して、推定結果を外部装置に提供する。例えば、提供部55は、推定結果をセンタ40(外部装置)に提供することとしてもよい。この場合、センタ40は、提供部55から提供された推定結果を、後述するユーザ端末30(外部装置)に提供する。又は、例えば、提供部55は、直接、推定結果をユーザ端末30(外部装置)に提供することとしてもよい。
【0049】
次に、ユーザ端末30について説明する。
図3は、一実施形態に係るユーザ端末30について説明するためのブロック図である。
【0050】
ユーザ端末30は、上述した情報処理装置50から情報を取得することが可能な外部装置の一例である。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、及び、車両に搭載される車載ナビゲーション装置等であってよい。ユーザ端末30は、携帯(移動)可能であってもよく、据置型であってもよい。
【0051】
ユーザ端末30は、例えば、ユーザによって施設を検索するための検索ワードが入力され、その検索ワードに基づいて検索された結果としての施設を出力する場合、その施設の営業状態情報を取得して、営業状態情報に基づく施設の営業状態も出力する。
具体的には、ユーザ端末30は、例えば、検索結果(施設)が得られた場合、その施設に関する情報を情報処理装置50に提供する。この場合、施設に関する情報は、センタ40を介して情報処理装置50に提供されてもよく、直接、情報処理装置50に提供されてもよい。情報処理装置50は、例えば、ユーザ端末30から提供された施設に関する情報に基づいて、その施設を移動先として設定された移動情報(上述した車両10及び携帯端末20で生成された移動情報)を取得して、その施設の営業状態を推定し、推定結果(営業状態情報)をユーザ端末30に提供する。
なお、ユーザ端末30は、検索ワードとして施設名(例えば、〇〇〇洋菓子店等)又は施設の位置等が入力された場合に、その施設に関する情報を情報処理装置50に提供することとしてもよい。
【0052】
以下、ユーザ端末30について詳細に説明する。
ユーザ端末30は、表示部34、送信/受信部33及び検索部32を備える。検索部32は、ユーザ端末30の制御部31(演算処理装置)の一機能として実現されてもよい。
【0053】
表示部34は、画像(文字)を表示する。表示部34は、後述する検索部32による施設の検索結果、及び、後述する送信/受信部33で受信した営業状態情報に基づく施設の営業状態を出力する出力部の一実施形態に該当する。
なお、出力部の他の例としては、情報を記憶するユーザ端末30の記憶部(図示せず)であってもよい。すなわち、ユーザ端末30の制御部31は、施設の検索結果に関する情報及び営業状態情報を関連付けてユーザ端末30の記憶部に記憶することとしてもよい。また、出力部の他の例としては、音及び音声を出力するスピーカ(図示せず)であってもよい。
【0054】
送信/受信部33は、後述する検索部32において施設が入力され又は検索された場合、その施設に関する情報をセンタ40又は情報処理装置50に送信する。施設に関する情報は、例えば、施設の名称及び位置に関する情報等であってよい。
また、送信/受信部33は、提供部55から提供された推定結果に関する情報(営業状態情報)を受信する。送信/受信部33は、センタ40及び情報処理装置50のうちの一方から送信された営業状態情報を受信する。送信/受信部33は、営業状態情報を受信すると、その営業状態情報を検索部32に提供する。
【0055】
検索部32は、例えば、ユーザ端末30に搭載される検索機能、又は、ユーザ端末30に搭載されるナビゲーション機能として実現されてもよい。検索部32は、検索ワードに基づいて施設を検索する場合、検索結果と共に施設の営業状態を表示部34に表示する。すなわち、まず、検索部32は、例えば、検索ワードに基づいて施設を検索した結果(施設に関する情報)を送信/受信部33によって情報処理装置50に提供する。
検索部32は、検索ワードとして施設名(例えば、〇〇〇洋菓子店等)又は施設の位置等が入力された場合に、送信/受信部33によってその施設に関する情報を情報処理装置50に提供することとしてもよい。
また、検索部32は、例えば、検索結果としての施設に対応する営業状態情報が送信/受信部33によって受信されると、施設の検索結果と、営業状態情報に基づいたその施設の営業状態とを表示部34に表示する。
【0056】
検索部32は、送信/受信部33によって受信される営業状態情報に基づく施設の営業状態が所定の条件に対応すると、検索結果を表示部34に表示する際に営業状態が所定の条件に対応する施設を優先して表示部34に表示することとしてもよい。この場合、検索部32は、所定の条件として、施設が営業中であり、且つ、混雑していない営業状態を設定することとしてもよい。すなわち、検索部32は、例えば、ユーザがすぐに入場してサービスの提供を受けられる施設を他の施設よりも優先して表示部34に表示する。
又は、例えば、検索部32は、いつもは混雑している施設(順番待ち等が発生している施設)であっても、検索部32が検索を行ったタイミングでは混雑していない施設(現在は順番待ちが発生していない施設)を他の施設よりも優先して表示部34に表示することとしてもよい。検索部32は、例えば、優先して表示部34に表示することとして、表示部34に表示する際の施設の順番が上位になるようにしてもよい。
検索部32は、所定の条件として、上記の一例のような設定を行うばかりでなく、種々の条件を設定することとしてもよい。
【0057】
また、検索部32は、営業状態情報に基づく施設の営業状態が所定の条件に対応すると、その施設に関して警告を表示部34に表示することとしてもよい。この場合、検索部32は、所定の条件として、例えば、施設の商品が品切れの可能性がある場合、及び、施設が臨時休業の可能性がある場合等を設定することとしてもよい。また、検索部32は、上述した表示部34への警告表示と共に、警告音声又は警告音をスピーカから出力することとしてもよい。
【0058】
なお、検索部32は、営業状態情報に基づき施設が人気店の可能性がある場合に、施設の検索結果と施設の営業状態とを表示部34に表示し、それ以外の場合には施設の検索結果のみを表示部34に表示することとしてもよい。
【0059】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
まず、情報処理装置50に関する処理方法について説明する。
図4は、一実施形態の情報処理装置50に関する処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0060】
ステップST101において、取得部52は、センタ40から移動情報を取得する。一例として、取得部52は、一定間隔毎に、1又は複数の施設(移動先)が記録された移動情報を取得してもよい。又は、取得部52は、通信部56によってユーザ端末30から送信された施設に関する情報を受信した場合に、その施設が記録された移動情報を取得することとしてもよい。
【0061】
ステップST102において、判定部53は、ステップST101で取得した移動情報に基づいて、ユーザが施設に滞在したか否かを判定する。
一例として、判定部53は、移動情報に基づき、移動先に到着したユーザが、所定時間以上その施設から移動していない場合、ユーザが施設に滞在している可能性が高いと判定することとしてもよい。また、一例として、判定部53は、移動情報に基づき、移動先に到着したユーザが所定時間未満で施設から移動した場合、ユーザが施設に滞在していない可能性が高いと判定することとしてもよい。
また、判定部53は、上述した一例に限定されず、移動情報に含まれる種々の情報に基づいて、施設に滞在したか否かを判定することとしてもよい。
【0062】
ステップST103において、推定部54は、ステップST102の判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する。この場合、推定部54は、営業時間情報を取得し、その営業時間情報も利用することにより、施設の営業状態を推定することとしてもよい。
例えば、推定部54は、施設の営業時間前、施設の営業時間中及び施設の営業時間後において、施設に滞在するユーザが居るか否か、及び、施設に滞在しないユーザが居るか否かに基づいて、施設の営業状態を推定することとしてもよい。
【0063】
ステップST104において、提供部55は、ステップST103で推定された結果を営業状態情報として、通信部56を介して外部装置(ユーザ端末30及びセンタ40)に提供する。
ここで、提供部55は、ユーザ端末30から施設に関する情報を受け付けている場合、センタ40を介して又は直接、その施設に対応する営業状態情報をユーザ端末30に提供する。
また、提供部55は、ユーザ端末30から施設に関する情報を受け付けていない場合、営業状態情報を記憶部57に記憶し、又は、営業状態情報をセンタ40に提供してセンタ40で蓄積させる。この場合、提供部55は、通信部56によってユーザ端末30から送信された施設に関する情報を受信すると、その施設に対応する営業状態情報を記憶部57から読み出して、ユーザ端末30に提供する。又は、センタ40は、ユーザ端末30から送信された施設に関する情報を受け付けると、蓄積する複数の営業状態情報の中からその施設に対応する営業状態情報を読み出して、ユーザ端末30に提供する。
【0064】
まず、ユーザ端末30に関する処理方法について説明する。
図5は、一実施形態のユーザ端末30に関する処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0065】
ステップST201において、検索部32は、入力された検索ワードに基づいて施設を検索する。検索部32は、検索結果として1又は複数の施設が得られた場合、それぞれの施設に関する情報を情報処理装置50に提供する。又は、検索部32は、検索ワード(例えば、施設名及び施設の位置等)が入力された場合に、その施設に関する情報を情報処理装置50に提供することとしてもよい。
【0066】
ステップST202において、検索部32は、情報処理装置50から営業状態情報を取得する。すなわち、検索部32は、ステップST201で施設に関する情報が情報処理装置50に提供されるため、その施設に応じた営業状態情報を取得する。
【0067】
ステップST203において、検索部32は、ステップST201で得られた検索結果(施設)と、ステップST202で取得した営業状態情報に基づく施設の営業状態とを表示部34に表示する。この場合、表示部34は、所定の条件に応じた表示を行うこととしてもよい。「所定の条件」とは、例えば、ユーザがすぐに入場してサービスの提供を受けられる施設を他の施設よりも優先して表示するための条件、並びに、施設の商品が品切れの可能性がある場合及び施設が臨時休業の可能性がある場合に警告を表示するための条件であってもよく、これ以外の種々の条件であってもよい。
【0068】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置50は、車両10又は携帯端末20の移動先となる施設と、その施設への移動とに関する、車両10又は携帯端末20の位置に関する位置情報とその位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得部52と、取得部52によって取得された移動情報に基づいて、車両10又は携帯端末20のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定部53と、判定部53による判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定部54と、推定部54によって推定された推定結果をユーザ端末30(外部装置)に提供する提供部55と、を備える。
これにより、情報処理装置50は、ユーザ端末30を所有するユーザが希望する施設(検索部32による検索結果)の営業状態を推定するので、その推定結果をユーザ端末30に提供することにより、ユーザに施設の営業状態を知らせることができる。ユーザは、例えば、施設に移動する前に施設の営業状態を知ることにより、施設が混んでいる場合及び施設が臨時休業等の施設を利用ができない可能性を抑制することができる。
【0069】
情報処理装置50では、判定部53は、移動情報に基づき、施設において所定時間以上車両10又は携帯端末20の移動がない場合、ユーザがその施設に滞在している可能性が高いと判定し、移動情報に基づき、施設において所定時間未満で車両10又は携帯端末20が移動した場合、ユーザがその施設に滞在していない可能性が高いと判定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置50は、施設の営業時間に応じてユーザが施設に滞在したか否かを判定することができる。
【0070】
情報処理装置50では、推定部54は、施設の営業時間に関する時間情報を取得し、判定部53による判定結果と、時間情報とに基づき、施設の営業時間前、施設の営業時間中及び施設の営業時間後それぞれにおいてユーザが施設に滞在したか否かを判定することにより、施設の営業状態を推定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置50は、施設の営業時間に応じてその施設の営業状態を推定することができる。
【0071】
ユーザ端末30は、上述した情報処理装置50から情報を取得することが可能な外部装置としての端末であって、画像を表示する表示部34と、提供部55から提供される推定結果に関する情報(営業状態情報)を受信する送信/受信部33と、検索ワードに基づいて施設を検索する場合、検索結果と共に施設の営業状態を表示部34に表示する検索部32と、を備えることとしてもよい。
これにより、ユーザ端末30は、情報処理装置50による施設(検索部32による検索結果)の営業状態をユーザに知らせることができる。ユーザは、例えば、施設に移動する前に施設の営業状態を知ることにより、施設が混んでいる場合及び施設が臨時休業等の理由により施設を訪問しても施設を利用できない可能性を抑制することができる。
【0072】
ユーザ端末30では、検索部32は、送信/受信部33によって受信される推定結果に基づく施設の営業状態が所定の条件に対応すると、検索結果を表示部34に表示する際に営業状態が所定の条件に対応する施設を優先して表示部34に表示することとしてもよい。
これにより、ユーザ端末30は、所定の条件に対応する施設について、ユーザに注意喚起を行うことができる。
【0073】
ユーザ端末30では、検索部32は、所定の条件として、施設が営業中であり、且つ、混雑していない営業状態を設定することとしてもよい。
これにより、ユーザ端末30は、すぐに入場できる(すぐにサービスの提供を受けることのできる)施設をユーザに知らせることができる。
【0074】
情報処理方法では、コンピュータが、車両10又は携帯端末20の移動先となる施設と、その施設への移動とに関する、車両10又は携帯端末20の位置に関する位置情報とその位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得ステップと、取得ステップによって取得された移動情報に基づいて、車両10又は携帯端末20のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定ステップと、判定ステップによる判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定ステップと、推定ステップによって推定された推定結果を外部にあるユーザ端末30(外部装置)に提供する提供ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、ユーザ端末30を所有するユーザが希望する施設(検索部32による検索結果)の営業状態を推定するので、その推定結果をユーザ端末30に提供することにより、ユーザに施設の営業状態を知らせることができる。ユーザは、例えば、施設に移動する前に施設の営業状態を知ることにより、施設が混んでいる場合及び施設が臨時休業等の施設を利用ができない可能性を抑制することができる。
【0075】
情報処理プログラムは、コンピュータに、車両10又は携帯端末20の移動先となる施設と、その施設への移動とに関する、車両10又は携帯端末20の位置に関する位置情報とその位置情報に対応する時刻に関する時刻情報とを含む移動情報を複数取得する取得機能と、取得機能によって取得された移動情報に基づいて、車両10又は携帯端末20のユーザが施設に滞在したか否かの可能性を判定する判定機能と、判定機能による判定結果に基づいて、施設の営業状態を推定する推定機能と、推定機能によって推定された推定結果を外部にあるユーザ端末30(外部装置)に提供する提供機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、ユーザ端末30を所有するユーザが希望する施設(検索部32による検索結果)の営業状態を推定するので、その推定結果をユーザ端末30に提供することにより、ユーザに施設の営業状態を知らせることができる。ユーザは、例えば、施設に移動する前に施設の営業状態を知ることにより、施設が混んでいる場合及び施設が臨時休業等の施設を利用ができない可能性を抑制することができる。
【0076】
上述した情報処理装置50の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置50の取得部52、判定部53、推定部54及び提供部55は、コンピュータの演算処理装置等による、取得機能、判定機能、推定機能及び提供機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置50の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置50の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置50の取得部52、判定部53、推定部54及び提供部55は、コンピュータの演算処理装置等を構成する、取得回路、判定回路、推定回路及び提供回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置50の通信部56及び記憶部57は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能及び記憶機能出力機能として実現されもよい。また、情報処理装置50の通信部56及び記憶部57は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路及び記憶回路として実現されてもよい。また、情報処理装置50の通信部56及び記憶部57は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置及び記憶装置として構成されてもよい。
【0077】
上述したユーザ端末30の各部は、ユーザ端末30としてのコンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、ユーザ端末30の検索部32は、コンピュータの演算処理装置等による検索機能として実現されてもよい。
ユーザ端末30で実行されるプログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、ユーザ端末30の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、ユーザ端末30の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、ユーザ端末30の検索部32は、コンピュータの演算処理装置等を構成する検索回路として実現されてもよい。
また、ユーザ端末30の表示部34及び送信/受信部33は、例えば、演算処理装置等の機能を含む表示機能及び送信/受信機能として実現されもよい。また、ユーザ端末30の表示部34及び送信/受信部33は、例えば、集積回路等によって構成されることにより表示回路及び送信/受信回路して実現されてもよい。また、ユーザ端末30の表示部34及び送信/受信部33は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより表示装置及び送信/受信装置として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 情報処理システム
10 車両
20 携帯端末
30 ユーザ端末
31 制御部
32 検索部
33 送信/受信部
34 表示部
40 センタ
50 情報処理装置
51 制御部
52 取得部
53 判定部
54 推定部
55 提供部
56 通信部
57 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5