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特許7336139可搬型で多構成可能なモジュール式発電プラットフォーム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-23
(45)【発行日】2023-08-31
(54)【発明の名称】可搬型で多構成可能なモジュール式発電プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   H02S 20/30 20140101AFI20230824BHJP
   H02S 20/10 20140101ALI20230824BHJP
   H02S 30/10 20140101ALI20230824BHJP
【FI】
H02S20/30 E
H02S20/10 D
H02S20/30 A
H02S20/30 B
H02S30/10
【請求項の数】 53
(21)【出願番号】P 2019521692
(86)(22)【出願日】2018-07-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-10-01
(86)【国際出願番号】 US2018041330
(87)【国際公開番号】W WO2019014148
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-07-09
(31)【優先権主張番号】62/530,782
(32)【優先日】2017-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519142815
【氏名又は名称】ニュアンス エナジー グループ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Nuance Energy Group,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ボゲス,ブライアン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ライアン,ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】クラン,グレッグ アラン
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴンス,ジョノ
【審査官】荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0132353(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0000183(US,A1)
【文献】登録実用新案第3201904(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0020731(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0026940(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S 10/00-99/00
H01L 31/04-31/06
H10K 30/00
H10K 30/50-30/57
H10K 39/00-39/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置場所において1または複数の太陽光パネル用の支持プラットフォームを地面に取り付けるためのシステムであって、
フレームと、
前記フレームから延びる複数の支持脚部であって、各支持脚部が、
i)貫通する開口部を含む、各支持脚部に取り付けられたシュープレートと、
ii)アンカーアセンブリであって、
a)貫入端部と、前記貫入端部と反対側のソケット端部とを含むアンカー部分と、
b)前記貫入端部と前記ソケット端部との間で前記アンカー部分に回動可能に結合されたトグル部分であって、前記アンカー部分は、前記ソケット部分が前記アンカー部分に隣接して配置される送達方向と、前記トグル部分が前記アンカー部分に対して横向きに配置される展開方向との間で移動可能である、トグル部分と、
c)前記トグル部分に結合された細長い部材であって、前記アンカー部分が地面に打ち込まれたときに前記細長い部材の露出端部が地面から延びて、前記アンカー部分を前記送達方向から前記展開方向に向ける十分な長さを有し、前記露出端部が前記シュープレートの開口部を介して受け入れ可能である、細長い部材と
を有するアンカーアセンブリと、
iii)前記細長い部材の露出端部を前記シュープレートに対して固定し、それにより前記フレームを地面に固定するためのアースアンカー基礎を提供するためのロック機構と
を有する、複数の支持脚部と、
前記ロック機構を固定する前に前記露出端部に結合することができる可搬型の荷重試験装置であって、地中に設置されたアンカーアセンブリに荷重をかけて、リアルタイムの土壌条件で荷重リフト引張試験を完了するための可搬型の荷重試験装置と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
設置場所において1または複数の太陽光パネル用の支持プラットフォームを地面に取り付けるためのシステムであって、
フレームと、
前記フレームから延びる複数の支持脚部であって、各支持脚部が、
i)各支持脚部に取り付けられたシュープレートと、
ii)アンカーアセンブリであって、
a)貫入端部と、前記貫入端部と反対側のソケット端部とを含むアンカー部分と、
b)前記貫入端部と前記ソケット端部との間で前記アンカー部分に回動可能に結合されたトグル部分であって、前記アンカー部分は、前記ソケット部分が前記アンカー部分に隣接して配置される送達方向と、前記トグル部分が前記アンカー部分に対して横向きに配置される展開方向との間で移動可能である、トグル部分と、
c)前記トグル部分に結合された細長い部材であって、前記アンカー部分が地面に打ち込まれたときに前記細長い部材の露出端部が地面から延びて、前記アンカー部分を前記送達方向から前記展開方向に向ける十分な長さを有し、前記露出端部が前記シュープレートの開口部を介して受け入れ可能である、細長い部材と
を有するアンカーアセンブリと、
iii)前記細長い部材の露出端部を前記シュープレート、前記支持脚部および前記フレームのうちの一つに固定し、それにより前記フレームを地面に固定するためのアースアンカー基礎を提供するためのロック機構と
を有する、複数の支持脚部と、
前記ロック機構を固定する前に前記露出端部に結合することができる可搬型の荷重試験装置であって、地中に設置されたアンカーアセンブリに荷重をかけて、リアルタイムの土壌条件で荷重リフト引張試験を完了するための可搬型の荷重試験装置と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のシステムにおいて、
前記可搬型の荷重試験装置がコントローラおよびメモリを含み、各アンカーアセンブリに対する前記荷重リフト引張試験の結果が、各荷重リフト引張試験の日時を特定するタイムスタンプ、および各アンカーアセンブリまたは支持脚部のGPS座標のうちの1または複数とともに、前記メモリ内に保存されることを特徴とするシステム。
【請求項4】
可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームシステムであって、
支持フレームと、
前記支持フレームに取り付けられた太陽光モジュールフレームと、
前記太陽光モジュールフレーム上に取り付けられた少なくとも1の太陽光モジュールと、
前記支持フレームの外周部に取り付けられた、シュープレートを有する複数の機械的に調整可能な伸長支持脚部と、
前記伸長支持脚部および前記シュープレートの一方または両方に取り付けられたロッドおよび/またはケーブル構成要素を有する少なくとも1のトグルアンカーと、
移送中に複数の太陽光モジュールフレームを固定するためのロック機構であって、現場での最終組立のために単一のトレーラベッド上に垂直に積み重ねられた移送中の太陽光モジュールフレームを固定するロック機構と、
ロッドおよび/またはケーブル構成要素を有するトグルアンカーを有する少なくとも1のアンカーアセンブリであって、地面に挿入されたときに、前記ロッドおよび/またはケーブル構成要素が、前記複数の伸長支持脚部および前記シュープレートまたは前記支持フレームのうちの少なくとも1つを設置場所の表面下に固定するための露出端部を有する、アンカーアセンブリと、
前記露出端部に結合することができる可搬型の荷重試験装置であって、地中に設置されたアンカーアセンブリに荷重をかけて、リアルタイムの土壌条件で荷重リフト引張試験を完了するための可搬型の荷重試験装置と、
を備えることを特徴とする可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムにおいて、
前記太陽光モジュールフレームが、前記支持フレームにヒンジで取り付けられるか、または前記支持フレームに固定され、それにより、前記太陽光モジュールフレームが、選択された角度または固定された角度で配置されるように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムにおいて、
前記支持フレームにヒンジで取り付けられ、かつ選択された調節可能な角度で前記太陽光モジュールフレームを保持するように構成された支持アームをさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項に記載のシステムにおいて、
前記支持フレームが、互いに間隔を置いて配置された複数の脚部サブアセンブリを含み、前記複数の機械的に調整可能な伸長支持脚部が、各脚部サブアセンブリの前側脚部および後側脚部を含み、各脚部サブアセンブリが、脚部サブアセンブリの前側脚部および後側脚部の上端部に取り付けられた横部材を含み、前記太陽光モジュールフレームが、前記脚部サブアセンブリに取り付けられかつ前記脚部サブアセンブリ間に延びる複数のストラットを含むことを特徴とするシステム。
【請求項8】
可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームシステムであって、
互いに間隔を置いて配置された複数の脚部サブアセンブリを含む支持フレームであって、各脚部サブアセンブリが、前側脚部と、後側脚部と、前側脚部および後側脚部の上端部間に延びる横部材とを含む、支持フレームと、
前記脚部サブアセンブリに取り付けられかつ前記脚部サブアセンブリ間に延びる複数のストラットを有する太陽光モジュールフレームと、
前記太陽光モジュールフレーム上に設けられた少なくとも1の太陽光モジュールと、
前側脚部および後側脚部の各々の下端部に連結されたシュープレートと、
ロッドおよび/またはケーブル構成要素を有するトグルアンカーであって、前側脚部および後側脚部の各々と、それぞれのシュープレートの一方または両方に取り付けられて、アースアンカー基礎を提供するトグルアンカーを含むアンカーアセンブリと、
前記アンカーアセンブリの露出端部に結合することができる可搬型の荷重試験装置であって、地中に設置されたアンカーアセンブリに荷重をかけて、リアルタイムの土壌条件で荷重リフト引張試験を完了するための可搬型の荷重試験装置と、
を備えることを特徴とする可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームシステム。
【請求項9】
請求項7または8に記載のシステムにおいて、
前記前側脚部および後側脚部の一方または両方が、その長さを調節してそれぞれの脚部サブアセンブリの横部材の高さを調節する調節機構を有することを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項7または8に記載のシステムにおいて、
各脚部サブアセンブリの横部材が、ヒンジによって前記前側脚部の上端部に取り付けられ、前記後側脚部が、前記横部材および太陽光パネルの傾斜角度を調整する調整機構を含むことを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項1、2、4および8の何れか一項に記載のシステムにおいて、
前記可搬型の荷重試験装置が、作動時に、前記アンカーアセンブリに自動的に荷重を加えて、リアルタイムの土壌条件で荷重リフト引張試験を完了するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムにおいて、
前記可搬型の荷重試験装置が、作動時に、前記アンカーアセンブリに荷重を加えて荷重リフト試験を完了させる電動アクチュエータに結合されたコントローラを備えることを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項1、2、4および8の何れか一項に記載のシステムにおいて、
前記可搬型の荷重試験装置が、前記荷重リフト引張試験の結果を遠隔地に通信するための通信インターフェースをさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項1、2、4および8の何れか一項に記載のシステムにおいて、
前記可搬型の荷重試験装置がGPS装置をさらに含み、前記アンカーアセンブリに対して前記荷重リフト引張試験が実行されるときに、前記可搬型の荷重試験装置のコントローラが、それぞれの支持脚部について前記GPS装置からGPS座標を取得し、そのGPS座標および試験結果を保存することを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項1、2、4および8の何れか一項に記載のシステムにおいて、
前記可搬型の荷重試験装置がクロックをさらに含み、前記クロックからのタイムスタンプが各荷重リフト引張試験に関連付けられることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項1、2、4および8の何れか一項に記載のシステムにおいて、
前記可搬型の荷重試験装置が、前記露出端部に取り外し可能に連結され、作動時に、前記アンカーアセンブリに自動的にまたは手動で荷重を加えて、リアルタイムの土壌条件で荷重リフト引張試験を完了するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項17】
請求項1または2に記載のシステムにおいて、
前記ロック機構がループを含み、前記ループが、前記支持脚部と係合して前記細長い部材を前記支持脚部に連結するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムにおいて、
前記支持脚部が1または複数のピンを含み、この1または複数のピンの上に前記ループが配置されて、前記アンカーアセンブリを前記支持脚部にさらに連結することを特徴とするシステム。
【請求項19】
請求項1または2に記載のシステムにおいて、
前記細長い部材が、ロッドおよびケーブルのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とするシステム。
【請求項20】
請求項1または2に記載のシステムにおいて、
前記ロック機構が、前記露出端部上を前進して前記シュープレートと係合することが可能である留め具を備えることを特徴とするシステム。
【請求項21】
請求項20に記載のシステムにおいて、
前記露出端部がループを含み、前記ループが、前記支持脚部と係合して前記細長い部材を前記支持脚部にさらに連結するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のシステムにおいて、
前記支持脚部が1または複数のピンを含み、この1または複数のピンの上に前記ループが配置されて、前記アンカーアセンブリを前記支持脚部にさらに連結することを特徴とするシステム。
【請求項23】
請求項1、2および4の何れか一項に記載のシステムにおいて、
各支持脚部または各伸長支持脚部が、当該支持脚部または伸長支持脚部の長さを調整する機構を備えることを特徴とするシステム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記機構が、前記支持脚部または前記伸長支持脚部の一部としてまたはその内側に機械的に作動するアクチュエータを備えることを特徴とするシステム。
【請求項25】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記機構が、前記フレームまたは前記支持フレームを上昇または下降させるために前記伸長支持脚部の内部でクランクを回すように構成された機械的に作動するウインチを備えることを特徴とするシステム。
【請求項26】
請求項6に記載のシステムにおいて、
前記現場での手動操作または遠隔操作の何れかにより前記太陽光モジュールフレームを選択された角度に調整するための動力機構をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項27】
請求項6に記載のシステムにおいて、
単軸上で前記複数の太陽光モジュールのそれぞれを移動させるために取り付けられた単軸の追尾要素に対して前記太陽光モジュールフレームを調整するための動力機構をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項28】
請求項6に記載のシステムにおいて、
太陽光モジュールが互いに隣り合うの縦方向配置において、1つの単軸上で前記複数の太陽光モジュールのそれぞれを移動させるための単軸の追尾要素に取り付けられた前記太陽光モジュールフレームを調整するための動力機構をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項29】
請求項6に記載のシステムにおいて、
太陽光モジュールが互いに隣り合うの縦方向配置において、1つの単軸上で前記複数の太陽光モジュールのそれぞれを移動させるための単軸の追尾要素に取り付けられた前記太陽光モジュールフレームを調整するための動力機構をさらに備え、前記複数の太陽光モジュールが、ある太陽光モジュールが他の太陽光モジュール上に縦方向配置で積み重ねられた太陽光モジュールを有することを特徴とするシステム。
【請求項30】
請求項6に記載のシステムにおいて、
2つの軸追尾要素上で前記複数の太陽光モジュールのそれぞれを同時に移動させるための2つの隣り合う軸追尾要素に取り付けられた前記太陽光モジュールフレームを調整するための動力機構をさらに含むことを特徴とするシステム。
【請求項31】
請求項6に記載のシステムにおいて、
2つの軸追尾要素上で前記複数の太陽光モジュールのそれぞれを同時に移動させるための2つの隣り合う軸追尾要素に取り付けられた前記太陽光モジュールフレームを調整するための動力機構をさらに含み、2つの単軸追尾要素が、太陽光モジュールが互いに隣り合うの縦方向配置で、複数の太陽光モジュールを保持することを特徴とするシステム。
【請求項32】
請求項26乃至31の何れか一項に記載のシステムにおいて、
前記動力機構が、機械式、電気式または空気圧式の圧縮空気供給制御支持アセンブリのうちの1つを含み、前記支持アセンブリが、調節された傾斜位置に前記太陽光モジュールフレームを昇降させることができるか、かつ/または作動時に、単軸上で、または2つの隣り合う単軸上で、太陽光モジュールフレームを旋回および回転させることができることを特徴とするシステム。
【請求項33】
請求項1、2、4および8の何れか一項に記載のシステムにおいて、
各支持脚部または各伸長支持脚部に取り付けられたシュープレートが、可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームの重量を前記支持脚部または前記伸長支持脚部の間で均等に分散させるように構成された接触領域を含むことを特徴とするシステム。
【請求項34】
請求項1または2に記載のシステムにおいて、
前記アンカーアセンブリが、新たな場所へ当該システムを移設するために、前記シュープレート、フレームまたは支持脚部に取り外し可能に連結されるように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項35】
支持フレームと、ベースプレートを含む複数の支持脚部とを含む支持構造および太陽光パネルアレイを設置場所で固定する方法であって、
アンカーを提供するステップであって、前記アンカーが、アンカー部分と、このアンカー部分に回動可能に結合されたトグル部分と、このトグル部分に結合された細長い部材とを含む、ステップと、
前記細長い部材の露出端部が地面から延びるように、設置場所で前記アンカーを地面に打ち込むステップと、
前記露出端部を引っ張って前記アンカー部分を展開させるステップと、
前記露出端部と前記アンカーとの間に所望の引張力を加えることにより、可搬型の荷重試験装置を使用して設置中にリアルタイムの荷重リフト引張試験を行うステップと、
前記露出端部を前記支持脚部、前記支持フレームおよび前記ベースプレートのうちの1または複数に固定して、設置場所において地面に対して前記太陽光パネルアレイおよび支持構造を固定するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項36】
支持フレームと、シュープレートを含む複数の支持脚部とを備える太陽光パネルプラットフォームを設置場所で固定する方法であって、
アンカーを提供するステップであって、前記アンカーが、アンカー部分と、このアンカー部分に回動可能に結合されたトグル部分と、このトグル部分に結合された細長い部材とを含む、ステップと、
前記細長い部材の露出端部が地面から延びるように、設置場所で前記アンカーを地面に打ち込むステップと、
前記露出端部を引っ張って前記アンカー部分を展開させるステップと、
前記露出端部を前記支持脚部および前記シュープレートの一方または両方に固定して、設置場所において地面に対して前記支持フレームを固定するステップと、
地面に打ち込まれた前記アンカーについて、前記細長い部材の露出端部に対する荷重リフト引張試験を行うステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項37】
支持フレームと、シュープレートを含む複数の脚部とを備える太陽光パネルプラットフォームを設置場所で固定する方法であって、
アンカーを提供するステップであって、前記アンカーが、アンカー部分と、このアンカー部分に回動可能に結合されたトグル部分と、このトグル部分に結合された細長い部材とを含む、ステップと、
前記細長い部材の露出端部が地面から延びるように、設置場所で前記アンカーを地面に打ち込むステップと、
前記露出端部を引っ張って前記アンカー部分を展開させるステップと、
前記露出端部を支持脚部のシュープレートに結合するステップと、
前記露出端部と前記アンカーとの間に所望の引張力を加えることによって荷重リフト引張試験を行うステップと、
前記露出端部を前記支持脚部および前記シュープレートの一方または両方に固定して、設置場所において地面に対して前記支持フレームを固定するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項35乃至37の何れか一項に記載の方法において、
前記アンカーを地面に打ち込むステップが、駆動ロッドの第1の端部を前記アンカー部分に結合するステップと、工具を使用して前記アンカーおよび前記駆動ロッドの第1の端部を地面に打ち込むステップとを含み、
当該方法がさらに、前記アンカーを地中の所望の深さに打ち込んだ後に、前記駆動ロッドを取り外し、その後、前記露出端部を引っ張って前記アンカー部分を横方向に展開させるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項39】
請求項36または37に記載の方法において、
前記露出端部を固定するステップが、留め具を前記細長い部材上で前進させて前記シュープレートと係合させるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項40】
請求項39に記載の方法において、
前記細長い部材がケーブルであり、前記留め具が、前記ケーブル上での前記留め具の前進を可能にするとともに、前記ケーブルからの前記留め具の取り外しを防止するラチェット機構を備えることを特徴とする方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法において、
前記ケーブルの露出端部がループを含み、前記ケーブルがさらに、前記支持脚部のピンの上に前記ループを導くことにより、前記支持脚部に結合されることを特徴とする方法。
【請求項42】
請求項35乃至37の何れか一項に記載の方法において、
前記支持フレームに太陽光パネルラックを組み付けるステップと、
前記太陽光パネルラックに1または複数の太陽光パネルを取り付けるステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項43】
請求項35乃至37の何れか一項に記載の方法において、
前記アンカーを切り離すステップと、設置場所から前記支持フレームを取り外すステップとをさらに含み、取り外し後に、前記アンカーおよび細長い部材のみが地中に残ることを特徴とする方法。
【請求項44】
請求項36または37に記載の方法において、
荷重リフト引張試験を行うステップが、
可搬型の荷重試験装置を前記シュープレート上に配置するステップと、
前記荷重試験装置を前記露出端部に結合するステップと、
前記荷重試験装置を作動させて前記細長い部材に引張力を加えるステップと、
前記荷重試験装置を作動停止させて引張力を取り除くステップと、
前記露出端部を前記荷重試験装置から取り外すステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項45】
請求項44に記載の方法において、
前記荷重試験装置を結合するステップが、前記荷重試験装置のフック上に前記露出端部のループを固定することを含み、前記荷重試験装置を作動させることによって、前記フックを上方に移動させて前記細長い部材に引張力を加えることを特徴とする方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法において、
前記荷重試験装置が作動停止されると、前記フックが自動的に下方位置に戻り、前記引張力が取り除かれることを特徴とする方法。
【請求項47】
請求項36または37に記載の方法において、
前記荷重リフト引張試験が、前記露出端部を前記支持脚部および前記シュープレートの一方または両方に固定する前に行われることを特徴とする方法。
【請求項48】
請求項35乃至37の何れか一項に記載の方法において、
前記荷重リフト引張試験が、前記アンカーがリアルタイムの土壌条件において特定の風荷重および地震荷重を確実に満たすようにするために使用されることを特徴とする方法。
【請求項49】
請求項48に記載の方法において、
前記荷重リフト引張試験の結果を遠隔地に電子的に伝えるステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項50】
請求項48に記載の方法において、
前記荷重リフト引張試験の結果を電子装置に伝送するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項51】
請求項35乃至37の何れか一項に記載の方法において、
荷重リフト引張試験を行うステップが、各荷重リフト引張試験に関連する位置を特定するために、各アンカーのGPS座標を割り当てることを含むことを特徴とする方法。
【請求項52】
請求項35乃至37の何れか一項に記載の方法において、
各荷重リフト引張試験にタイムスタンプを割り当てるステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項35乃至37の何れか一項に記載の方法において、
設置場所の記憶装置に各荷重リフト引張試験の結果を伝達するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、表面設置型アプリケーションを使用する再生可能エネルギーシステムに関し、より詳細には、オングリッドおよびオフグリッド型の太陽光設備のための、移送可能で、カスタマイズ可能で、多構成可能で、かつ/または表面設置型のモジュール式太陽光発電プラットフォームに関する。本明細書における可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームは、カスタマイズ可能で、ターンキー形式で、携帯型で、移送可能で、多構成可能で、かつ/または表面設置型の太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)であり、異なるタイプの地表面条件、地面、土壌および舗装条件、並びに、他の地形に一時的または恒久的に設置して、所望の電力(kWh)出力に応じて所望の電力ワット数を達成することができる。
【0002】
[関連出願データ]
本出願は、2017年7月10日に出願された同時係属中の仮出願第62/530,782号の利益を主張するものであり、その開示はすべて引用により本明細書に明示的に援用されるものとする。
【背景技術】
【0003】
周知のように、代替的な再生可能エネルギー資源が、オフテイカーにとって、全体的なエネルギー計画において重要な要素であることが証明されている。炭素ベースの燃料や他の化石燃料は使用するにはコストがかかり、時間の経過とともにコストが上昇し続け、また、それら化石燃料は環境を害し、気候変動に影響を与えることから、コスト削減の取り組みと、エネルギーコストを削減する(LCOE)再生可能で持続可能なクリーンエネルギーソリューションが重要な要素となっている。グリッドパリティは、大きい実用規模の太陽光発電所の設備では達成されているが、分散型の再生可能エネルギー用途では達成されていない。太陽光(PV)エネルギーおよびエネルギー貯蔵システム(ESS)は、このクリーンで再生可能なエネルギーの受益者が、高い料金や需要電力料金から負荷をシフトしたり、電力網から完全に独立したりするのを助ける。太陽から十分に使用可能で再利用可能なクリーンエネルギーを生成するためには、1または複数の太陽光アレイを最大の太陽光放射を捉えることができる領域に配置する必要がある。
【0004】
そのような太陽光アレイを設置するために必要とされる従来の基礎および支持構造は、一般に、事前開発およびエンジニアリング、地質工学的報告、環境影響調査、敷地計画、水平化、重機の動員、コンクリート、相当な調達時間および費用、設置時間および費用、特に、表面設置型太陽光アレイに使用される、I形梁鋼杭、バラストコンクリートブロック、現場注入セメント杭または螺旋グランドスクリュー基礎のための設置時間および費用を伴うとともに、局所的な環境に影響を与える相当な土壌およびプロジェクトサイトの乱れを伴う。このため、改良された太陽光発電プラットフォーム、太陽光アレイ用の支持構造および基礎、並びに、それらを設置および/または使用する方法は、有用であり、より経済的かつ効率的であり、そして環境にとって最も有益である。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、表面設置型アプリケーションを使用する代替的な再生可能エネルギーシステムに関し、より詳細には、グリッド接続型およびオフグリッド型の太陽光設備のための、移送可能で、カスタマイズ可能で、多構成可能で、かつ/または表面設置型のモジュール式太陽光発電プラットフォームに関する。本明細書における可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームは、カスタマイズ可能で、ターンキー形式で、携帯型で、移送可能で、多構成可能で、かつ/またはモジュール式の表面設置型の太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)であり、異なるタイプの地表面条件、地面、土壌および舗装条件、並びに、他の地形に一時的または恒久的に設置して、所望の電力(kWh)出力に応じて所望の電力ワット数を達成することができる。
【0006】
本明細書におけるプラットフォームのシステムおよび方法に係る可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)は、以下のような従来または既存の表面設置型太陽光アレイに付随する1または複数の問題を解決することができる。
・分散型発電およびユーティリティ規模の太陽光発電市場向けに、太陽光産業の下流の価値連鎖において、方法および再生可能エネルギーシステムソリューションを構築して、LCOEを達成する。
・LCOEを減らすのに役立つ可能性がある、低コストの労力、モジュール式の設置方法、表面設置型太陽光アレイのための時間と費用を節約するソリューションを使用しながら、経済的で効率的な表面設置型ラッキングシステムを開発し、エンジニアリングを簡素化し、事前開発プロセス、計画立案プロセス、許可プロセスおよび検査プロセスを合理化する。
・システム設置者やプロジェクト開発者が、LCOEを達成するのに役立つ可能性がある熟練度の低い現地の労働力を使用して地域経済に利益をもたらすために、表面設置型太陽電池アレイの迅速な組立および速やかな配備機能を提供する。
・固定された傾斜、調整可能な傾斜、単軸または多軸の追尾システムを使用して、表面設置型太陽光アレイの設置面積あたりのより高い電力(ワット)密度をもたらして、LCOEを達成する。
・設置場所の乱れを最小限に抑え、地域の環境への影響を最小限に抑え、かつ/または表面設置型太陽光アレイの持続可能で効率的な建設方法と体系的なプロセスを構築し、LCOEを達成する。
・太陽光モジュールを保持する単軸の追尾要素または太陽光モジュールを保持する複数軸の追尾要素を採用する可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームとして構成した場合に、従来の傾斜が固定された表面設置型太陽光アレイと比較して、20%以上、エネルギー発電量(kWh)を増加させる。
【0007】
本明細書におけるシステムおよび方法に係る可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)は、他の表面設置型ラッキングシステムが一般に必要とする、コンクリート杭、バラストコンクリートブロック、典型的な杭打ち鋼基礎またはグランドスクリューを必要としない。設置場所で必要とされる鋼の溶接または切断はない。工業用現場重機、機械、大型トラックの使用は必須ではない。簡素で低価格の携帯型の手持ち式電動工具および小型の携帯型の発電機の使用のみが必要とされる。
【0008】
本明細書におけるシステムおよび方法に係る可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)は、特に従来の表面設置型太陽光アレイと比較した場合に、事前開発、地質工学的報告または環境影響調査の必要性、不必要な調達時間および費用、並びに、設置時間および費用を低減することができるとともに、土壌およびプロジェクトサイトの乱れおよび土壌浸食を減らすことができる。可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)は、プロジェクトサイトの物流コストおよびコンクリートの輸送、工業用現場重機および機械用の化石燃料の使用を減らして、クリーンで再生可能なエネルギーの全体コストを下げるのに役立つ。
【0009】
従来の表面設置型太陽光アレイは、開発前段階での地質工学的報告または高価な環境影響調査さえも必要とし、それは、従来の表面設置型ラッキングシステムの許可のための準備が整う前に、設置を失速させ、コストを増加させ、かつ/または現場特有のエンジニアリングおよび設計を必要とする可能性がある。典型的なバラスト表面設置型の太陽光ラッキングシステムおよび現場打ち込み式のセメント杭は、支持構造を固定して風による上昇に抵抗するためにコンクリート重量の追加に依存しており、それは、セメントを展開するために現場の大型トラックを必要とするか、またはプロジェクトサイトで打設されるプレキャストバラストコンクリートブロックを使用する。セメントを使用するこの設置プロセスは、追加の特別な検査も必要となる。
【0010】
従来または既存の杭打ち基礎表面設置型システムまたは螺旋グランドスクリューを使用するシステムでは、費用のかかる工業用現場重機を使用して、有資格の熟練労働者が鋼基礎またはスクリューを配置してそれら基礎を最大14フィート(4.3m)またはそれ以上地中に打ち込んで、地表面上で太陽光アレイを支持する必要がある。
【0011】
本明細書におけるシステムおよび方法によれば、可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)は、(アースアンカー基礎として)ロッドおよび/またはケーブルに取り付けられた1または複数の小型で安価でかつ設置が容易なトグルアンカーを使用して、可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームを、それが置かれる面の下に固定することができる。杭打ち重機は使用されることはなく、使用されるのは、設置のための手持ち工具のみである。その代わりに、ロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーが、発電プラットフォームのベースプレートのアクセスホールを介して適切な深さに設置されたときに、ベースプレート(シュープレート)に取り付けられ、可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)を任意の地表面、地面、土壌条件または地形に固定するための基礎支持機構となる。
【0012】
本明細書におけるシステムおよび方法に係る可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)は、アースアンカー基礎として、ロッドおよび/またはケーブル適用を有するこのトグルアンカーを使用し、それにより熟練度の低い現地労働者が(より低い労働コストで)、手持ち式の電動工具、携帯型のパーカッションハンマおよび小型発電機のみを使用して、完全にターンキー方式のモジュール式電源プラットフォームユニットを設置することを可能にする。ロッドおよび/またはケーブルを有する安価で設置が容易なトグルアンカーのアンカー基礎としての使用は、地盤工学的および構造工学的な仕様および現地の許可を通過させるために、かつロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーの荷重引張の結果を測定して、適用される現地の建築基準および規則とともにコンプライアンス要件が達成されていることを確認するために、電力プラットフォーム(モジュール式ユニット)のリアルタイム設置中に実施される、例えば、風荷重と地震荷重の要件を含むリアルタイムの土壌条件の現場における縦方向および横方向荷重リフト(引張)試験を容易にすることにより、開発前の地盤工学レポート、環境影響調査および建設中の現場での複数の従来的な許可検査要件の必要性を排除する。
【0013】
基礎としてロッドおよび/またはケーブル適用を有するトグルアンカーを使用して、設置者は、モジュール式太陽光発電プラットフォームユニットの設置中に、リアルタイムの土壌条件で信頼性がありかつ許容可能な縦方向および横方向の荷重リフト(引張)試験を行うことができ、最悪の場合の設計荷重容量の1.5倍を超えて、かつ/またはプロジェクトサイトの権限保持管轄(AHJ)に要求されるように、ロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーの引張支持力を測定することができる。この荷重リフト(引張)試験は、付属のホイスト、手動または自動ウインチまたはクランクを含む荷重引張装置(LTD)を使用して、試験中にロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーに張力を加えるとともに、装置、例えばLEDゲージを使用して、設置者によって現場での結果を測定することにより、リアルタイムで設置者によって行われる。また、LEDゲージは、例えばWAN/LANアプリケーションまたは(SaaS)を介して、かつ/または無線および/または他の通信ネットワークを介して通信されて、荷重試験データの結果をリアルタイムでクラウドにアップロードすることができる。LTDはGPS装置を含むことができ、このGPS装置を、試験されたロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーに対して行われた各荷重リフト(引張)試験を検証するために使用することができる。
【0014】
任意選択的には、LTDは、以下の特徴のうちの1または複数を提供することができる関連ソフトウェアおよび/またはハードウェアを有するコントローラを含むことができる。例えば、トグルアンカーのケーブルおよび/またはロッドが装置を介して予め設定された張力に引っ張られて必要な荷重要件を満たすように、予め設定された最適な張力または荷重パラメータを装置にプログラムすることができる。所望の荷重が達成されると、装置は達成された荷重を記録し、オペレータの識別によって達成された張力および/または付随する荷重を緩和することができる。任意選択的には、追加の情報を、達成した荷重および/または他の試験データ、例えば、試験の時間および/または日付を識別するタイムスタンプ、各試験に関連するアンカーのGPS座標、オペレータ識別子などとともに記録することができ、これらはすべて、設置場所の携帯用電子機器にダウンロードされるようにしてもよく、かつ/または、例えば設置場所の事務所電子機器でのアクセスおよびレビューのためにリモートデータレポジトリに、あるいは1または複数の現場外の電子機器に、アップロードされるようにしてもよい。
【0015】
一実施形態では、データが記憶および/または受信される電子機器にグラフィカルユーザインターフェースを設けることができ、それにより、ロッドおよび/またはケーブルを有する設置済みのトグルアンカーのすべてが適切に試験されたことの確認が容易となる。例えば、電子機器は、ソフトウェアで視覚的に表されるアンカーポイントを含む視覚的アレイが表示されるディスプレイを含むことができ、それにより、レビューアがアンカーに関連する記憶データのすべてを見ることを可能にする。達成された荷重と所望の工学的荷重との間の食い違いが容易に識別され、現場で修正され得るように、アレイのセルは条件付きでフォーマットされるものであってもよい。例えば、荷重試験が行われて合格したすべてのアンカーは第1の色、例えば緑色で提示されるが、未だ試験されていないアンカーおよび/または試験で不合格になったアンカーは異なる色、例えば未試験のアンカーについては灰色、荷重試験に不合格のアンカーについては赤色などで提示される。したがって、ディスプレイ上のアレイの迅速な目視検査は、レビューアが設置の状態を判断すること、および/または即座に問題を特定することを可能にすることができる。労働生産性などの追加のデータや情報も展開することができる。その後、この荷重リフト(引張)試験データは、現場での現地調査を必要とすることなく、荷重試験結果を検討および検証するために、構造担当技術者(EOR)によって容易にアクセス可能および検証可能である。検証後、EORは荷重試験データをAHJにダウンロードすることができる。
【0016】
荷重試験装置は、例えば起動時にロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーに予め設定された張力を自動的に加えることができるように、モジュール式ユニットの1または複数の支持脚部または伸長脚部に一体化されるか、あるいは他の方法で取り付けられるようにしてもよい。その後、結果として得られるリアルタイムの土壌条件の荷重試験データは、可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)が地表面下の安定した基礎で地面に固定され、それにより、例えば得られた基礎が必要設計荷重の1.5倍、AHJの最悪の場合の荷重要件を超えることを保証する完全な信頼性を、適切なコード要件の下で、EOR、許可管轄、AHJ、地方自治体、顧客、エネルギー取引者、投資家および/または設置者に対して提供するために伝達される。
【0017】
このリアルタイムの土壌条件での荷重試験は、荷重試験の結果が実際にはリアルタイムで行われるものであり、数ヶ月前に行われた地質工学的報告からの計算結果ではないため、他の従来の表面設置型ラッキングシステムでは答えられていない他の変数および不確実性を取り除くことができる。リアルタイムの土壌条件での試験は、AHJの荷重試験対計算データの好ましい方法である。また、リアルタイムの土壌条件での荷重試験は、現場条件の信頼性を向上させ、表面下の予期せぬ障害物を回避し、許可時間、設置時間、最終検査、荷重試験結果の検証およびプロジェクトコストの節約をスピードアップする。
【0018】
厳しい凹凸のある地形、予期せぬ表面下の障害物、厄介な境界、または従来の表面設置型太陽光アレイに利用可能な最小スペースを伴う設置場所での電力密度の獲得は、設置業者にとって真の問題であり、かつ経済的なトラブルや費用のかかるプロジェクトの遅れを引き起こす可能性があるが、それは、基礎としてロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーとともにモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)を使用することで回避することができる。可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォームは、固定傾斜構成および調整可能な傾斜構成を採用することができ、それには、太陽光モジュールを保持する単軸の追尾要素、または複数の太陽光モジュールを保持して同時に動作する多軸の追尾要素が含まれる。Axisの太陽追尾装置は、従来の固定傾斜の表面設置型太陽光アレイよりも最大20%発電効率を向上させることが証明されている。
【0019】
可搬型で多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォームは、容易に展開または分解し、その後、重機や現場の産業用機械を使用せずに他の場所に再展開することができる。例えば、資本的資産をリフトして新しい場所にシフトする必要があるマイニングオペレーションは、再生可能エネルギーの資本的資産を別の場所に移動させることができる。I形鋼またはスクリュー基礎を有する従来の表面設置型の太陽光アレイは、大量の材料を地中に置き去りにするか、かつ/または完全に除去するには所定のコストで多くの物流労力を必要とするため、ターンキー方式のリフトおよびシフトアプリケーションを達成することができないが、トグルアンカーロッドおよび/またはケーブルを有する可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームは、そのようなターンキー方式のリフトおよびシフトアプリケーションを提供することができる。
【0020】
従来の太陽光アレイを取り外すためのコストと時間は、通常、それを設置するコストとほぼ同じであるが、時間とともにプロジェクトサイトを侵食または腐食する可能性のある異質な材料をプロジェクトサイトに残すため、何年も続く悪影響を環境に与える可能性がある。地中条件において取り残された材料の影響は、地域の環境にとって非常に有害となる可能性がある。これは設置者に時間と労力を費やすことを要求し、従来の太陽光アレイシステムの寿命後の太陽光アレイの設置と除去のコストを増加させる。
【0021】
可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームは、エネルギー生成中にモジュール式ユニットの重量を支えるために使用される複数の独立してパワー調整可能な伸縮式の伸長脚部およびシュープレート(例えば、直径12-18インチ(30-45cm))を含むことができる。これらの伸長脚部は、手持ち式の衝撃工具または伸長脚部フレーム内の機械的クランクまたは他のアクチュエータ機構を回転させるモータを使用して、昇降されるものであってもよい。これはモジュール式ユニットの組立の容易さと速さに役立つ。独立してパワー調整された伸長脚部は、現場での準備および水平に近付ける要件を軽減することができ、荷重試験装置と組み合わされた場合に、ロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーの設置および荷重試験を補助することができる。
【0022】
ベースプレート(シュープレート)のサイズは、モジュール式ユニットの重量および/またはシュープレートの下の土壌の状態によって変えることができる。これらのシュープレートは、モジュール式ユニットの重量を均等(例えば、一脚部当たり約200ポンド(91kg))に分散して、モジュール式ユニットの下の土壌の状態に乱れが生じることを回避することができる。
【0023】
いつでも、ロッドおよび/またはケーブル構成要素を有するトグルアンカーを切り離して、モジュール式ユニット全体を搬送用の平台トラックまたはトレーラに再び積み込んで新しい設置場所に移すことができる。ロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーのみが地中に留まることとなる。任意選択的には、ロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーを、その縦方向および横方向の荷重容量を超えることにより地面から完全に引き出すようにしてもよく、それによりすべてのアンカー基礎要素を取り除いて、設置場所に何も残さないようにすることができる。その結果、既存の太陽光アレイシステムおよび方法と比較すると、モジュール式太陽光発電プラットフォームの環境への影響は、最小限であり、かつ/または取るに足りないものとなり得る。
【0024】
ストリングインバータまたはエネルギー貯蔵バッテリなどの再生可能エネルギーコンポーネントの重量の支持または受け入れは、取り付けられるコンポーネントのための支持構造フレームが存在しないため、杭打ち基礎を有する従来の表面設置型の太陽光アレイを使用しても達成することができない。その代わりに、設置者は、それらのコンポーネントを支持するために独立したコンクリートパッドを(従来の表面設置型の太陽光アレイとは別に)打設する必要がある。しかしながら、本明細書におけるシステムの可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォームは、太陽光インバータ、エネルギー貯蔵システム、および/またはコンポーネントおよび他の材料/コンポーネントの重量を必要に応じて、支持、取付または安定化するように独自に構造的に設計された鋼製フレームを含むことができる。
【0025】
一実施形態によれば、1または複数の可搬型で、カスタマイズ可能で、かつ/または多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォームを含むシステムが提供され、その各々が、支持フレームと、複数の独立して動力調整可能な伸縮式支持脚部およびシュープレートと、ロッドおよび/またはケーブル基礎要素を有する複数のトグルアンカーと、固定された傾斜位置または調整可能な位置の何れかで複数の太陽光モジュール、太陽光インバータおよびエネルギー貯蔵システムおよびコンポーネントを保持する支持フレーム、または太陽光モジュールを保持する単軸の追尾要素および/または支持フレームにヒンジで接続または固定された太陽光モジュールを保持する複数軸の太陽光追尾技術を使用する支持フレームとを備える。単一のモジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)をもたらすために、複数の太陽光モジュールを支持フレームに取り付けることができ、太陽光モジュールの効率を高めるために、選択された傾斜角が予め選択されるか、または現場で調整される。伸長支持脚部、アームおよび後側ステーは、各太陽光モジュールフレームを選択した角度に保つために使用することができ、あるいは単軸または複数軸の追尾システム要素、ストリング太陽光インバータおよびエネルギー貯蔵コンポーネントを採用するフレームを支持するために使用することができる。
【0026】
任意選択的には、伸縮式の伸長支持脚部が独立に動力調整可能であり、例えば、支持脚部内に収容または他の方法で支持される機械的アクチュエータを使用して、例えば、可変表面状態のために各モジュール式ユニットを上下させることができ、あるいは太陽光の放射を最大にするための太陽光モジュールの傾斜角度を上下させることができる。ロッドおよび/またはケーブル要素を有するトグルアンカーは、モジュール式ユニットのアンカー基礎として使用される。1または複数の可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームは垂直に積み重ねる(一緒に垂直に置く)ことができ、その後、複数のモジュール式ユニットを選択された設置場所に搬送することができ、または1または複数の可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームユニットを、支持フレームに取り付けられた太陽光モジュールとともに、または太陽光モジュール無しで、トレーラまたは平台トラックの上に置いて、ある場所から別の場所に移送することができる。
【0027】
モジュール式太陽光発電プラットフォームユニットは、現場に到着すると、移送車両から引き上げられてそれらの所望の位置に配置されるか、またはモジュール式ユニットの伸長支持脚部が、表面まで下げられて、独立して動力調整された脚部が定位置まで上げられる。その後、トラックまたはトレーラは、モジュール式ユニットの下から簡単に移動することができる。その後、例えば表面が水平でない場合には、各モジュール式太陽光発電プラットフォームユニットごとに伸長支持脚部を個別に調整することができる。ロッドおよび/またはケーブルを有する複数のトグルアンカーが設置されるとともに、このモジュール式ユニットが設置されている状態で、リアルタイムの土壌条件で荷重リフト(引張)試験が同時に行われる。ロッドおよび/またはケーブルを有する複数のトグルアンカーは、リアルタイムの土壌条件試験下において建築基準法および地域AHJの縦方向および横方向の荷重要件および構造担当技術者(EOR)の構造計算要件を検証するために、各伸長支持脚部に順次取り付けられる(代替的には一構成要素として各伸長支持脚部に組み込まれる)簡素な携帯型の荷重試験装置を使用して測定される。このため、本明細書におけるシステムおよび方法を使用して迅速な配置および荷重試験を達成することができる。その後、モジュール式太陽光発電プラットフォームは、所与の設置場所に必要な電力出力(kWh)を達成するために、グリッドに相互接続することができる。
【0028】
代替的には、可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームユニットは、組立および最終的なセットアップの準備ができた作成済みの構成要素とともに設置場所に出荷されるようにしてもよい。設置は、構成要素を互いに固定する単純な留め具、例えばリベット、ナットまたはボルトなどを使用する手持ち式の電動衝撃工具のみを使用して、または鋼製の部品を互いに固定して留め具の必要性を排除するために使用される携帯型の手持ち式クリンチング工具を使用して、モジュール式ユニットの支持フレーム要素すべてを相互に連結することによって達成される。例えば、クリンチングは、可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォームに剛性、耐久性および結合強度を加えることができる。
【0029】
複数の太陽光パネルおよび荷重試験プロセスを含む可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォームの設置は、3人または4人の設置作業員を使用して、1つのモジュール式ユニットあたり1時間未満で達成することができる。したがって、本明細書におけるシステムおよび方法を使用することにより、大幅にコストを削減し、かつ地域環境に影響を与えないように制限しながら、比較的迅速な配置を達成することができる。
【0030】
別の実施形態によれば、設置場所において1または複数の太陽光パネル用の支持プラットフォームを地面に取り付けるためのシステムが提供され、このシステムが、モジュール式支持プラットフォームのフレームに取り付けられた一つの端部と第2の端部とを含む伸長支持脚部と、伸長支持脚部の第2の端部に取り付けられたシュープレートであって、それを貫通する開口部を含むシュープレートと、アンカーアセンブリであって、a)貫入端部と、貫入端部と反対側のソケット端部とを含むアンカー部分と、b)貫入端部とソケット端部との間でアンカー部分に回動可能に結合されたトグル部分であって、アンカー部分は、ソケット部分がアンカー部分に隣接して配置される送達方向と、トグル部分がアンカー部分に対して横方向に向けられる展開方向との間で移動可能である、トグル部分と、c)トグル部分に結合された細長い部材、例えば、ロッドおよび/またはケーブルであって、アンカーが地面に打ち込まれたときに細長い部材の露出端部が地面から延びて、アンカー部分を送達方向から展開方向に向ける十分な長さを有し、露出端部がシュープレートの開口部を介して受け入れ可能である、細長い部材とを有するアンカーアセンブリとを備える。このシステムは、ソケット端部に受け入れ可能な第1の端部と、送達方向においてアンカーを地面に打ち込むための第2の駆動端部とを含む剛性駆動部材と、細長い部材の露出端部をシュープレートに対して固定するとともに、露出端部と地面に打ち込まれたアンカー部分との間に所望の引張力を加えるためのロック機構とを備えることができる。
【0031】
別の実施形態によれば、支持フレームと、シュープレートを含む複数の脚部とを含む太陽光パネルプラットフォームを設置場所で固定する方法が提供され、この方法が、アンカーを提供するステップであって、アンカーが、アンカー部分と、このアンカー部分に回動可能に結合されたトグル部分と、このトグル部分に結合された細長い部材、例えば、ロッドおよび/またはケーブルとを含む、ステップと、細長い部材の露出端部が地面から延びるように、設置場所でアンカーを地面に打ち込むステップと、露出端部を引っ張ってアンカー部分を展開させるステップと、露出端部を支持脚部のシュープレートに結合して、設置場所で地面に対して支持フレームを固定するステップと、露出端部とアンカーとの間に所望の引張力を加えることによって、リアルタイムの土壌条件下で設置を試験するステップとを含む。
【0032】
本発明の他の態様および特徴は、添付の図面と併せて、以下の本発明の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの例示的な一実施形態の正面図である。
図2図2は、図1の可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの背面図である。
図3図3は、図1の可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの斜視図である。
図4図4は、図1の可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの側面図である。
図5図5は、図1図4に示すような可搬型のモジュール式太陽光発電プラットフォームの構成要素として提供することができる、独立に動力調整可能な伸長脚部およびシュープレートの例示的な一実施形態を示している。
図6図6は、高さが変化する地形に配置された、図1図4のモジュール式太陽光発電プラットフォームの側面図である。
図7図7は、モジュール式太陽光発電プラットフォームを任意の表面状態または地形に固定するための基礎として使用することができる、ロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーの例示的な一実施形態の斜視図である。
図8図8A図8Dは、モジュール式太陽光発電プラットフォームを地面に固定するために、地中にロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーを送達および展開するための例示的な方法を示す図である。
図9図9Aは、現場でプラットフォームを地面に固定するためにプラットフォームに取り付けられたロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーの例示的な一構成を示す、可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの斜視図である。図9Bは、モジュール式ユニットに取り付けられたロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーの別の例示的な構成を示す、可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの斜視図である。
図10図10は、可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光プラットフォームの例示的な一実施形態の斜視図であり、プラットフォームに太陽光パネルが取り付けられ、ロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーがモジュール式ユニットのシュープレートに取り付けられ、それによりモジュール式ユニットが現場で地面に固定されている。図10Aは、伸長脚部の下の地面内に配置されたロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカーにモジュール式ユニットの伸長脚部を固定するための方法を示す詳細図である。図10Bは、リアルタイムの土壌条件においてロッドおよび/またはケーブルを有する各アンカーについて荷重リフト(引張)試験を実施するために各伸長支持脚部に設けることができる電動式荷重引張装置を示す詳細図である。
図11図11A図11Eは、本明細書に記載のシステムおよび方法に係る可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光プラットフォームにより採用される、東および西を向く機能を有する単軸の追尾要素の例示的な一実施形態の様々な図である。図11Fは、本明細書に記載のシステムおよび方法に係る可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光プラットフォームにより採用される、東および西を向く機能を有する多軸の追尾要素の例示的な一実施形態の正面図である。
図12図12A図12Dは、複数の太陽光モジュールが平らに積み重ねられ、伸長脚部が、設置場所への出荷準備ができた位置に旋回された状態にある、可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの正面図である。
図13図13Aは、複数の太陽光モジュールが平らに積み重ねられ、伸長脚部が定位置に旋回された状態にある、可搬型のモジュール式太陽光プラットフォームの例示的な一実施形態の斜視図である。図13B図13Dは、設置場所への出荷準備ができた輸送車両に複数の太陽光モジュールが搭載された、複数の垂直に積み重ねられたモジュール式太陽光プラットフォームユニットをそれぞれ示す、斜視図、背面図および上面図である。
図14図14は、モジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)を組立および/または設置するための例示的な方法を示している。
図15図15A図15Jは、モジュール式太陽光発電プラットフォーム(モジュール式ユニット)を組立および/または設置するための例示的な方法を示している。
図16図16Aおよび図16Bは、プラットフォームに取り付けられた固定太陽光パネルを有する可搬型の多構成可能なモジュール式太陽光発電プラットフォームの別の例示的な実施形態の斜視図および側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図面を参照すると、図1図4は、モジュール式の多構成可能な太陽光発電プラットフォームユニット10の例示的な一実施形態を示しており、このユニットは、複数の脚部20によって支持されたフレーム12と、1または複数の太陽光パネル50(図示されていない。例えば、図10を参照されたい)を取り付けるためのラック14とを含む。本明細書の他の箇所で述べるように、ロッドおよび/またはケーブル(図示省略)を有する1または複数のトグルアンカーが、フレーム12および/または脚部20に取り付けられて、モジュール式ユニット10が、ひいては、支持フレーム14に取り付けられた太陽光パネル50が、設置場所の地面に対して固定され、それにより、例えば、太陽光パネルを所望の位置にほぼ恒久的にまたは取り外し可能に設置するために使用することができるアースアンカー基礎を提供することができる。
【0035】
一般に、フレーム12は、概して平面を規定する実質的に剛性の構造を提供するために、中間シャーシまたはストラット12cによって互いに結合された前側および後側シャーシまたはストラット12a,12bを含む。同様に、ラック14は、複数の細長い支持体14bによって結合された複数の細長いレール14aを含み、それに対して、1または複数の太陽光パネルを取り付けることができる。ラック14は、例えば予め設定された傾斜角度で、支持フレーム14に固定的に取り付けられるものであってもよく、あるいは本明細書の他の箇所で述べるように、例えば手動でまたは電動アクチュエータを用いて、当該ラック14の傾斜角度が変わるように調整可能なものであってもよい。
【0036】
例えば、図示のように、支持体14bの下端部14b-1は、例えば固定された接続点または回動可能な接続点で、フレーム12の前側ストラット12aに直接取り付けられるようにしてもよく、一方、支持体14bの上端部14b-2は、後側ストラット12bの上方に間隔を置いて配置された上端部14b-2を固定する1または複数の後側ブレース16に連結されるようにしてもよい。一実施形態では、ブレース16が、フレーム12およびラック14に対して実質的に恒久的に固定されるものであってもよい。代替的には、ブレース16は、例えばブレース16の長さを変えて、それによりフレーム12に対するラック14の傾斜角度を変えるように、調整可能であってもよい。例えば、各ブレース16は、それらの長さを調整するために互いに対して摺動可能または他の方法で移動可能な、伸縮式チューブ、Cレールまたは他の細長い部材を含むことができる。そのような部材は、手動で調整可能であり、その後、所望の長さに固定されるか、または例えば、本明細書の他の箇所で述べるように、追尾システムの一部として、遠隔的におよび/または自動的に長さが調節されるように、モータまたは他のアクチュエータ(図示省略)に連結されるものであってもよい。
【0037】
代替的には、ブレース16は取り外し可能であり、異なる長さを有する複数のブレースを含むキットが提供されるものであってもよく、例えば、1組のブレース16を選択してラック14とフレーム12との間に取り付けて、特定の設置に要求されるように傾斜角を設定することができる。ラック14が調整可能である場合、支持体14bの下端部14b-2は、例えば1または複数のヒンジなど(図示省略)を使用して、フレーム12に回動可能に連結されるものであってもよい。
【0038】
なお、プラットフォーム10の構成要素は、従来の材料および方法を使用して形成されるものであってもよく、例えば、所望の断面または構成を有する鋼またはアルミニウムなどの金属、プラスチックまたは複合材料から形成されるものであってもよいことが理解されよう。例えば、ストラット12a,12b、レール14aおよび支持体14bは、ロール成形、破断、押出成型、鋳造などによって形成された、細長い「C」チャネル部材、管状梁、I型梁などであってもよい。それら構成要素は、1または複数の従来の方法を使用して、例えば1または複数の留め具、例えばねじ、リベット、ボルトなどを使用して、かつ/またはクリンチング、溶接、接着剤による接着などによって直接、互いに取り付けることができる。
【0039】
脚部20は、当該脚部20が下向きに、あるいはフレーム12の平面に対して直交するように、前側および後側ストラット12a,12bに取り付けられるものであってもよい。図5に示す例示的な一実施形態では、各脚部20が、概して上端部20aおよび下端部20bを含み、上端部20aが、当該上端部をフレーム12に固定するための取付ブラケット22を含み、下端部20bが、例えば脚部20に取り付けられた、プレートまたはシュー24を含み、設置面、例えば設置場所の地面に対して配置するために実質的に横方向に、例えば水平に延びる、相対的に大きな下側接触面を規定する。例えば、シュー24の接触面の面積は、例えばシュープレートがモジュール式ユニットの重量を十分に均等に分散させてモジュール式ユニットの下にある土壌の状態を乱さないようにするために、モジュール式ユニットの重量、シュープレートの下の土壌状態および/または他のパラメータに基づいて、設定することができる。
【0040】
任意選択的に、脚部20は、例えば、取付ブラケット22とシュー24との間の距離を変えるように調整可能であってもよい。図5に示すように、脚部20は、外側部材26aと内側部材26b、例えば、互いに入れ子式に嵌り込むか、または他の方法で互いに相対的に移動する、管状部材、Cレールなどを含み、内側部材26bが、少なくとも部分的に外側部材26b内でスライドする。脚部20は、脚部20を所望の長さに固定するために、1または複数のコネクタ、例えばピン26cと、このピン26cを受け入れる対応する穴のセット(図示省略)とを含むことができる。代替的には、長さを調整するために作動させることができる、例えばラックアンドピニオン、電動トラックおよび/または他の機構(図示省略)を含む機械的システムを設けることができる。図示の実施形態では、シュー24が、下端部20b内に受け入れられるかまたは他の方法で取り付けられる支柱を含み、かつ、シュー24を下端部20bに着脱可能に取り付けるための1または複数の嵌合留め具、例えばピン24aを含むことができる。代替的には、シュー24が、1または複数の留め具、例えば、ねじ、リベット、ボルトなどで、クリンチング、溶接、接着剤による接着などによって、下端部20bに実質的に恒久的に取り付けられるものであってもよい。
【0041】
別の代替例では、脚部20の上端部20aが、フレーム12に実質的に恒久的に取り付けられるものであってもよく、例えば、1または複数の留め具、例えば、ねじ、リベット、ボルトなどで、溶接、接着などによって、ストラット12a,12bに取り付けられるものであってもよい。追加的または代替的には、脚部20がフレーム12に回動可能に取り付けられるものであってもよく、それにより、脚部20が、例えば、ストラット12a,12bと実質的に平行に延びる後退または格納位置と、ストラット12a,12bに対して実質的に垂直に延びる伸長または設置位置との間で、回転されるようにしてもよい。
【0042】
例えば、図12A図12Dは、格納位置(図12D)と設置位置(図12A)との間で回動可能な複数の脚部120を含むフレーム112の一例を示している。概して、各脚部120は、本明細書の他の箇所でさらに述べるように、ジョイント128でストラット112aに回動可能に結合された外側部材126aと、外側部材126aから伸長可能な内側部材126aと、シュープレート124とを含む。図12Aに示す設置位置から各脚部120を格納するために、(例えば、図示省略のピンまたは他のコネクタを取り外すことによって)シュープレート124を取り外し、図12Bに示すように、内側部材126bを少なくとも部分的に外側部材126a内に引き込むことができる。図12Cに示すように、その後、外側部材126aをストラット112aに沿った格納位置に配置するまで、図12Dに示すように、回転させることができる。任意選択的には、脚部120および/またはストラット112aが、格納位置にある脚部120を固定するための1または複数のロック機構を含むことができる。脚部120は、単にプロセスを逆にすることによって、設置位置に戻すことができる。
【0043】
図6を参照すると、フレーム12が実質的に水平に向けられ、ラック14および太陽光パネル90がフレーム12に対して鋭角に傾けられた例示的な設置が示されている。図示のように、地面92は平らではなく、そのため、前側脚部20(1)が比較的短い長さに引っ込められ、後側脚部20(2)が比較的長い長さに引き伸ばされて、それにより、シュー24の下面が地面92の表面に対してしっかりと位置決めされ、フレーム12が実質的に水平となっている。任意選択的には、フレーム12が、フレーム12を実質的に水平に向けるように脚部20の長さを自動的に調整することができる電動セルフレベリングシステム(図示省略)を含むことができる。
【0044】
設置中、フレーム12および/または脚部20は、図7および図8A図8Dに示すように、例えばロッドおよび/またはケーブルを有するトグルアンカー30を含む1または複数のアンカーアセンブリを使用して地面92に対して固定することができる。例えば、図7を参照すると、1または複数の細長いロッド40および/またはケーブル(図示省略)とともに使用することができるトグルアンカー30の例示的な一実施形態が示されている。概して、トグルアンカー30は、足部32の第1の端部32aと第2の端部32bとの間の中間位置でボルト部34に回動可能に連結されたアンカーまたは足部32を含む。足部32の第1の端部32aは、地面92内への進入を容易にするために、先細の、尖った、かつ/または他の形状の先端を含み、第2の端部32bは、例えば図8Aに示すように、その中にロッド40aを取り外し可能に受け入れるためのソケット33を含む。
【0045】
また、ボルト部34は、図8Aに示すように、ロッド、ケーブルまたは他の細長い部材40bをその中に受け入れるためのソケット35も含む。一実施形態では、ケーブル40bは、例えばケーブル40bの一端をソケット35の穴に通してループさせ、その端を、例えば溶接、ケーブル40b上へのスリーブのクリンピングなどにより、ケーブル40bの隣接部分に恒久的に取り付けることによって、実質的に恒久的にボルト部34に取り付けられる。別の実施形態では、アンカーロッド40bが、例えば溶接、融着、接着剤による接着、締まり嵌めなどのうちの1または複数によって、ソケット33内に実質的に恒久的に受け入れられるものであってもよい。更なる代替例では、ソケット33,35が、その中にアンカーロッド40を摺動可能に受け入れるようなサイズとされる。代替的には、ソケット33,35および/またはアンカーロッド40が、アンカーロッド40をソケット33,35に取り外し可能に固定するためのねじ山または他の機構(図示省略)を含むことができる。
【0046】
ボルト部34は、トグルアンカー30の導入を容易にするために、例えば図8Aおよび図8Bに示すように、ボルトソケット35が足部ソケット33に隣接して配置される送達方向または低プロファイル方向と、例えば、図8Dに示すように、ボルト部が横方向に、例えば足部32の長さ方向に対して実質的に垂直に延びる展開配置との間で、足部32に対して回動させることができる。図7に最もよく見られるように、足部32は、低プロファイル方向にボルト部34を受け入れるために、第1の端部32aと第2の端部32bとの間に部分的に延びる一側に沿った凹部36を含むことができ、それにより、例えば地中への進入中にトグルアンカー30の外形を最小にすることができる。
【0047】
設置中、駆動ロッド40aは、ソケット33内に挿入、例えばねじ込むことができ、ボルト部34は、ロッド40aに実質的に平行に延びるケーブル40bがソケット35に取り付けられた状態で、図8Aに示す低プロファイル方向に位置決めされる。代替的には、ケーブル40bは、駆動ロッド40aと同様の、剛性のあるアンカーロッドと置き換えることができる。その後、例えば携帯型のパーカッションハンマなどの手持ち式工具を使用して、駆動ロッド40aを駆動し、それにより、駆動ロッド40aおよびケーブル40bの第2の端部を地面92の外に露出させたまま状態で、地面92内の所望の深さにトグルアンカー30およびケーブル40b(またはアンカーロッド)を配置することにより、アンカー30をフレーム12に対する所望の位置で地面92内に打ち込むことができる。目標深さに達すると、駆動ロッド40aは、図8Bに示すように、足部32のソケット33から解放され、かつ/または他の方法で取り外され、地面92から出る。その後、図8Cに示すように、ケーブル40b(またはアンカーロッド)の露出した第2の端部が引っ張られて、足部32が周囲の土壌と係合し、図8Dに示すように、展開方向、例えばケーブル40b(またはアンカーロッド)に対して実質的に垂直な展開方向に回動される。アンカー30が適切に展開されると、ケーブル40b(またはアンカーロッド)の露出端部が、所望の距離だけ地面から外に延びることができる。任意選択的には、地面から突き出ているケーブル40b(またはアンカーロッド)の露出端部の任意の望ましくない長さ部分は、切り取るかまたは他の方法で除去することができる。
【0048】
ケーブル40b(またはアンカーロッド)の露出端部は、所望の方法でフレーム12に取り付けられ、それによりフレームを地面92に対して固定することができる。代替的には、ケーブル40bの代わりにアンカーロッドを使用する場合、ケーブルを、アンカーロッドの露出端部に取り付け、フレーム12に取り付けることができる。例えば、図10-1Cに示すように、シュー24を介してケーブル40b(またはアンカーロッド)を挿入して脚部20に連結することができる。代替的には、図9Aに示すように、フレーム12は、ケーブル18のペアが位置19で交差するように、対角線配置でストラット12a,12bの間に延びる複数の水平ケーブル18を含むことができる。トグルアンカー30(概略的に示す)を交差位置19の下の地面に打ち込み、ケーブル38を露出ケーブルまたはアンカーロッド(図示省略)および位置19に取り付けることができる。別の代替例では、図9Bに示すように、トグルアンカー30をフレーム12のストラット12a,12bの下の位置で地面に打ち込み、ケーブル38を露出したアンカーロッド(図示省略)とストラット12a,12bとの間に取り付けることができる。
【0049】
図10を参照すると、トグルアンカー30は、伸長脚部20のうちの1または複数の下の位置で地面に打ち込まれるものであってもよく、ケーブル40b(またはアンカーロッド)の露出端部を、シュー24および/または伸長脚部20に取り付けるようにしてもよい。例えば、図10Aは、脚部20の下に展開されたトグルアンカー30に対してシュー24、ひいては伸長脚部20を固定するための例示的な取付方法を示している。図5に示すように、シュー24は、脚部20に隣接する1または複数の穴、例えば穴25aを含む水平なシュープレート25を含み、アンカー30を送達した後に、それら穴にケーブル40の露出端部を挿入することができる。留め具42は、ロッド40の露出端部41の上を
前進し、シュー24と係合してケーブルまたはロッド40に所望の張力を加えることができる。例えば、留め具42は、上方への取り外しを防止しながら、留め具42がケーブルまたはロッド40の上を下方に前進することを許容することができるラチェットまたは他の一方向機構(図示せず)を含むことができる。代替的には、アンカー部材40にケーブルの代わりにロッドが使用される場合、留め具42とロッド40は、留め具42がシュー24に係合するまで、留め具42がケーブル40の露出端部41上にねじ込まれるのを可能にする、協働するねじ山(図示省略)を含むことができる。
【0050】
留め具42がシュープレート25に接触すると、ケーブルまたはロッド40の更なる前進および/または後退により、アンカー30とシュープレート25との間でケーブルまたはロッド40に沿って引張力が加えられる。このため、留め具42は、必要に応じて、ケーブルまたはロッド40に対して(例えば、ラチェット式またはネジ式に)前進させることができ、それにより、緩みを取り除き、かつ/またはケーブルまたはロッド40に上方に引っ張る所望の張力を加えることができる。
【0051】
任意選択的には、ケーブルまたはロッド40の第2の端部は、ケーブル40をさらに固定するために脚部20と係合することができるループ43または他の機構を含むことができる。例えば、脚部20は、外向きに延びる1または複数のピン(図示省略)を含むことができ、その上に、留め具42が所望の距離まで前進したときに、ループ43が配置される。
【0052】
図10Bを参照すると、ケーブルまたはロッド40を脚部20および/またはシュー24に固定する前に、トグルアンカー30およびケーブルまたはロッド40が、モジュール式ユニット10用のアースアンカー基礎を提供するための技術的、規制的および/または他の要件を満たしていることを確認するために、荷重リフト(引張)試験を行うことができる。一実施形態では、各アンカー30およびケーブルまたはロッド40を設置中に試験するために使用することができる単一(または複数)の可搬型の荷重試験装置60が提供される。代替的には、各伸長脚部20および/またはシュー24は、例えば、各伸長脚部20に一時的または恒久的に取り付けられた一体型の荷重試験装置(図示省略)を含むことができる。図10Bに示すように、荷重試験装置60は、例えば、当該装置60をケーブルまたはロッド40に結合してアンカー30およびケーブルまたはロッド40を自動的に試験することができるように、当該装置60の搬送および/または位置決めを容易にするために、1または複数のハンドル62aを含むシュープレート25上の伸長支持脚部20の周囲にかつ/または隣接して配置される形状のハウジング62を含む。荷重試験装置60は、ケーブルまたはロッド40のループ43を受け入れるフック64aまたは他の要素を担持する電動アクチュエータ、例えばリードスクリュ64を含み、例えば、それにより、ケーブルまたはロッド40を上方に引っ張って、フック64aがリードスクリュ64に沿って上方に向けて導かれるときに、伸長脚部20の下方に展開されたアンカー30に張力を加えることができる。
【0053】
さらに、荷重試験装置60は、例えば1または複数のプロセッサおよび/またはメモリ(図示省略)を含むコントローラ、ユーザインターフェース66、および任意選択的な通信インターフェース68を含むことができる。例えば、荷重試験装置60は、例えば1または複数のボタン、ノブ、キーパッドなどを含む入力装置66aを含み、ユーザが装置60を起動し、かつ/または、例えば、ケーブルまたはロッド40に加えられる力を設定するためにリードスクリュ64の操作を制御することを可能にする。さらに、装置60は、出力装置66b、例えば情報をユーザに提示することができるディスプレイを含むことができる。一実施形態では、ユーザインターフェース60が、ユーザが1または複数のメニューを提示することを可能にすることができるタッチスクリーン(図示省略)、および/またはユーザが情報を選択し、パラメータを設定し、かつ/または装置60の動作を制御することを可能にするグラフィカルインターフェースを含むことができる。任意選択的な通信インタフェース68は、例えばユーザが外部電子機器、例えば携帯型のコンピュータ、タブレット、電話、フラッシュドライブ等を装置60に接続して、データを受信し、かつ/または装置60の動作を制御することができるように、データポートを含むことができる。追加的または代替的には、通信インターフェース68が、無線通信装置、例えば、ローカル無線ネットワーク、電気通信ネットワークなどを介して、遠隔地にデータを送信する送信器および/または遠隔地から命令を受信する受信器を含むことができる。別の選択肢では、装置60は、本明細書の他の箇所で述べるように、コントローラがタイムスタンプ、GPS座標および/または他の情報と、装置60を使用して得た試験結果とを関連付けることができるように、クロックおよび/またはGPS装置(図示省略)を含むことができる。
【0054】
荷重試験装置60は、使用中、シュープレート25上に配置されるとともに、例えばフック64aの周りにループ43を配置することによって地面から延びるケーブルおよび/またはロッド40に機械的に結合され、かつ、ボタンまたは他のアクチュエータ66aを押圧することにより作動し、その結果、動力機構64がアンカー30に予め設定された張力を自動的に加える。例示的な一実施形態では、コントローラおよび動力機構が、アンカー30およびケーブルまたはロッド40に予め設定された張力、例えば、伸長脚部20により支持されるモジュール式ユニット10のための設計荷重の1.5倍を加えることができる。このため、荷重試験装置60は、リアルタイムの土壌条件下で、モジュール式ユニットを地面92に固定するためにロッドおよび/またはケーブル40を有するアンカー30が適用可能なコードおよび/またはモジュール式ユニット10の他の要件を満たしていることを自動的に確認することができる。結果として得られる荷重データは、任意には他の情報、例えばタイムスタンプ、GPS座標、オペレータ識別子などとともに、装置60のメモリ内に格納されるか、かつ/または外部に、例えば、データポート68に接続された装置に伝達され、かつ/または無線で送信される。
【0055】
試験が完了すると、フック64aが自動的にその下方位置に戻って引張荷重が取り除かれるとともに、ループ43がフック64aから取り外される。その後、ケーブルまたはロッド40は、例えば、穴25aの上方でシュープレート25に対してケーブルまたはロッド40上を前進する留め具(図示省略)を使用して、かつ/または本明細書の他の箇所で述べるように、伸長脚部20のピン(図示省略)の上にループ43を固定することにより、伸長脚部20および/またはシュー24に固定される。
【0056】
代替的な実施形態では、手動の荷重試験装置(図示省略)が提供される。例えば、荷重装置は、三脚または他のベースを含むことができ、そのベースにカムアロングホイストまたは他のアクチュエータが取り付けられる。ユーザはケーブルまたはロッド40をアクチュエータに連結し、手動で張力を加えることができる。荷重試験装置は、張力を測定してユーザに出力を提供する装置、例えば、機械的または電子的計測器を含むことができる。
【0057】
本方法は、各ベースプレート(シュープレート)20について繰り返され、それによって、アンカー30を使用してモジュール式プラットフォーム10を地面92に対して固定することができる。任意選択的には、アンカー基礎30がプラットフォーム10を地面92に固定するために利用されるため、各アンカー30は、個別に張力をかけて、ビンディング/トグル機構を設定し、設置者によって記録される張力値を得ることができる。この引っ張り事象は、リアルタイムの土壌条件で発生する可能性があり、各データは、リアルタイムの土壌条件で適切な張力を使用して特定の荷重条件にアンカー30を置きながら、非破壊的に取得することができる。このデータは、「クラウド」または他のWAN/LANベースのアプリケーションにデータをアップロードすることによって仮想リアルタイムで職員が利用できるようにするようにしてもよく、それにより、本明細書の他の箇所で述べるように、各アンカー位置におけるアンカー張力値の記録を得ることができる。
【0058】
例えば、荷重試験装置は、通信インタフェース、例えばWi-Fi(例えば、Bluetooth)または電気通信インタフェースを含むことができ、試験の結果を、例えば設置場所のオペレータ装置に、または例えば、記憶装置または中継装置に遠隔的に伝達することができる。一実施形態では、荷重試験装置が、例えば試験結果が特定のモジュール式ユニットおよび/またはモジュール式ユニットの特定の脚部と一意に関連付けられるように、他のデータを試験結果と自動的に関連付けることができる。そのようなデータは、例えば荷重試験装置の内部GPSによるモジュール式ユニットおよび/または脚部のGPS座標、試験の日時を識別するタイムスタンプ、試験に立ち会うオペレータおよび/または設置者に対応する識別子等のうちの1または複数を含むことができる。代替的には、オペレータは、各試験後に結果および/または他のデータを携帯機器に入力することができ、それらは、保存し、かつ/または遠隔地に伝送することができる。
【0059】
図14を参照すると、プラットフォーム10は設置場所で組み立てることができ、あるいは設置場所に搬送する前に、例えば製造施設または他の準備場所で前もって組み立てることができる。例えば、一実施形態では、フレーム12およびラック14の構成要素のすべてを、組み立てずに運んで、従来の工具および方法を使用して組み立てることができる。例えば、図15A図15Cを参照すると、フレーム10のストラット12a-12cおよび脚部20は、本明細書の他の箇所で述べるように、別々に製造して、1または複数の留め具および/またはクリンチングを使用して組み立てることができる。例えば、ブラケット13は、例えば、複数のナットおよびボルトによって中間ストラット12cの端部に取り付けられ(図15B)、その後、ブラケット13は、例えば、複数のナットおよびボルトを使用して、前後のストラット12a,12bに取り付けられるものであってもよい(図15C)。同様に、脚部20の取付ブラケット22は、例えば、複数のナットおよびボルトを使用して、前後のストラット12a,12bに取り付けることができる(図15C)。図14および図15A図15Cに示す例示的な実施形態では、前後のストラット12a,12bの両端部および中間点に脚部20を設けることができる。なお、必要に応じて、中間点の脚部を省略するか、または追加の中間脚部を設けることができる。
【0060】
任意選択的には、図15Dおよび図15Eに示すように、交差ブレース15を中間ストラット12cと脚部20との間に取り付けて、脚部20をフレーム12に対してさらに支持することができる。例えば、図15Eに示すように、複数のボルトは、中間ストラット12cおよび脚部20の外側部材26aの対応する穴を通して導かれて、ナットで固定され、それにより、フレーム12に対して実質的に垂直に脚部20を支持することができる。
【0061】
同様に、図15F図15Jに示すように、ラック14の構成要素も、組み立てずに運んで、従来の工具および方法を使用して組み立てることができる。例えば、図15F図15Iを参照すると、ラック14の支持体14bおよび後側ブレース16は、例えば、1または複数の留め具および/またはクリンチングを使用して、組み立てられたフレーム12に取り付けられるものであってもよい。例えば、後側ブレース16のそれぞれの端部は、ブラケット16a,16bを含み、それらが、支持体14bの一端(図15G)および中間ストラッド12c(図15H)にそれぞれ回動可能に連結されており、支持体14bの他端は、支持体14bをフレーム12に対して固定するために、前側ストラット12aに取り付けられた取付ブラケット17に取り付けられている(図15I)。
【0062】
その後、レール14aが、例えば図14に示すように、支持部14b間でフレーム12の前側ストラット12aと実質的に平行に延びるように、図15Jに示すように、例えば、1または複数のナットおよびボルト(または本明細書の他の箇所に記載の他の留め具および/またはクリンチング)を使用して、レール14aを支持体14bに取り付けることができる。プラットフォーム10を組み立てた状態で、1または複数のアンカー(図示省略)を設置場所で地面に打ち込むことができ、本明細書の他の箇所で述べるように、設置場所の地面に対してプラットフォーム10を固定するために、露出したケーブルをプラットフォーム10、例えば脚部20に取り付けることができる。
【0063】
その後、例えば、図10に示すように、1または複数の太陽光パネル90を、本明細書の他の箇所で述べるように、例えば、1または複数のクリップ、留め具または他の機構を使用してレール14aに取り付けることができる。代替的には、フレーム12にはその他のラック、例えば、図11A図11Eに示すような回動可能なラック114を取り付けることができ、そのラックには、複数の太陽光パネル90を取り付けることができる。この代替例では、ラック114が水平軸115を中心に回動可能であり、それにより、太陽光パネル90の傾斜を調整して、例えば、設置場所に対する太陽の位置に基づいて傾斜角を設定することができ、かつ/または、本明細書の他の箇所で述べるように、時刻および/または他のパラメータに基づいて傾斜角を自動的に調整する電動アクチュエータを使用して傾斜角を変更することを可能にすることができる。更なる代替例では、例えば、図11Fに示すラックのような単一軸または複数軸の回動機能を有する他のラックシステムをフレーム12に取り付けることができる。
【0064】
代替的には、フレーム12およびラック14(または本明細書に記載の他のラックの何れか)を1または複数の太陽光パネルと事前に組み立てて、最終アセンブリを設置場所に運ぶことができる。したがって、この代替例では、複数の独立したモジュール式ユニットを設置場所に運ぶことができ、それらを、アースアンカー基礎として、ロッドおよび/またはケーブルを有する1または複数のトグルアンカーを使用して固定することができる。任意選択的には、この代替例では、フレーム12が、本明細書の他の箇所で述べるように、格納位置と伸長位置との間で移動可能な脚部20を含むことができる。例えば、図13Aは、1または複数の太陽光パネル90を担持するプラットフォーム110の例示的な一実施形態を示している。前述したように、プラットフォーム110は、複数の脚部120を含むフレーム112を有し、それらが、図13B図13Dに示すように、設置場所への搬送のために示される格納位置、例えば他のプラットフォームと一緒に入れ子になった位置との間で移動可能となっている。
【0065】
プラットフォームが設置場所に運ばれると、本明細書の他の箇所で述べたように、脚部120が(例えば、図12Aに示すように)伸張位置に向けられ、アンカーが所望位置に打ち込まれ、アンカーからのケーブルが、脚部に取り付けられる。各モジュール式ユニットは、ロッドおよび/またはケーブルを有する1または複数のトグルアンカーの個々のセットを使用して、独立に固定されるようにしてもよいが、モジュール式ユニットに取り付けられた太陽光パネルが、面一になるように必要に応じて調節されるものであってもよく、あるいは太陽光パネルの効率的な操作を確実にするために互いに対して向きが設定されるものであってもよい。例えば、伸長脚部120および/またはフレームは、太陽光パネルが互いに対して適切に向きが設定されるように、平坦でない地形であっても十分な調整機能を提供することができる。
【0066】
任意選択的には、各モジュール式プラットフォーム10は、電動制御機構(図示省略)を含むことができ、この制御機構が、太陽光モジュールフレーム12および/またはラック14を調整して例えば太陽光パネルの面の角度を調整するために、支持フレームとして使用される後側伸長脚部内に収容されるようにしてもよい。例えば、この機構は、ユーザインタフェースを含むことができ、これを現場のユーザが使用して、ラック14に連結された電動アクチュエータを手動で作動させ、それにより、ラック14に取り付けられたパネルの角度を調整することができる。代替的には、制御機構が通信インターフェースを含むことができ、この通信インターフェースは、遠隔的に命令を受信することができ、その後すぐに、電動アクチュエータは、例えば、季節、時刻および/または他の要因に基づいて、太陽光パネルの角度を望み通りに調整することができる。
【0067】
図16Aおよび図16Bを参照すると、本明細書の他の実施形態とほぼ同様に、フレーム212、支持ストラット214および複数の太陽光パネル50を含む、モジュール式の多構成可能な太陽光発電プラットフォーム210の別の例が示されている。これまでの実施形態とは異なり、フレーム212は複数の脚部サブアセンブリ216を含み、各サブアセンブリ216が、前側脚部218、後側脚部220、およびそれらの間に延在する横部材222を含む。図16Bに最もよく見られるように、各脚部218,220は、横部材222の両端部222a,222bに結合された上端部218a,220aと、シューまたはベースプレート225に結合された下端部218b,220bとを含む。例えば、各脚部218,222は、足部224を含むことができ、それら足部が、例えば脚部シャフトを曲げることによって一体的に形成されるか、またはシュープレート225が取り付けられる下端部218b,220bに取り付けられるものとなっている。
【0068】
脚部218,220は、横部材222に固定的に取り付けられるようにしてもよく、あるいは一方または両方の脚部218,220は、上端部218a,220bを横部材の端部222a,222bに結合するヒンジを含むようにしてもよい。一実施形態では、一方または両方の脚部218,220が調整部材218c,220cを含むことができ、それらが、脚部218,220の長さを調整して、例えば、脚部サブアセンブリ216の全体の高さおよび/または横部材222の角度を調整するために使用される。例えば、脚部218,220は、手動調整部材218c,220c、例えば本明細書の他の実施形態と同様の伸縮構造を含むことができ、これは工具を使用して手動で調整することも、電動アクチュエータ(図示省略)を使用して自動的に調整することもできる。
【0069】
各モジュール式ユニット210には、設置中、モジュール式ユニット210に取り付けられる太陽光パネルのサイズおよび/または数に応じて、複数の脚部サブアセンブリ216、例えば、2つ、3つ(図示の通り)、4つ、またはそれ以上、設けることができる。脚部アセンブリ216は、間隔を置いて配置されるとともに、足部224を地面(図示省略)に付けた状態に向けられ、その後、ストラット214が、脚部アセンブリ216に取り付けられて、例えば、図16Aに示すように、脚部アセンブリ216の間で水平に延びるようにしてもよい。任意選択的には、追加の構造支持体、例えば脚部サブアセンブリ216に取り付けられ、かつ/または脚部サブアセンブリ216間に延びる1または複数のケーブル230を加えることができる。例えば、ケーブルは、後側脚部220または隣接する脚部サブアセンブリ216に取り付けることができ、例えば、脚部サブアセンブリ216の間に水平にまたは対角線上に延びて、追加の引張支持および/または圧縮支持を提供することができる。
【0070】
本明細書の他の実施形態と同様に、ケーブルおよび/またはロッド40を有する1または複数のトグルアンカー30は、各脚部218,220に隣接して地面に挿入され、試験され、それぞれのシュープレート225および/または脚部218,220に結合され、それにより、モジュール式ユニット210のためのアースアンカー基礎が提供される。また、本明細書の他の実施形態と同様に、1または複数の太陽光パネル50をストラット214に取り付けることができ、任意選択的には、1または複数の太陽光インバータ、エネルギー貯蔵システムおよび/または構成要素をモジュール式ユニット210に取り付けることができる。代替的には、モジュール式ユニット210を事前に組み立てて(任意選択的には、モジュール式ユニット210に既に取り付けられた太陽光パネルおよび/または構成要素とともに)設置場所に運ぶことができ、さらに、脚部218,220を必要に応じて調整して、ケーブルおよび/またはロッド40を有するアンカー30を設置し、設置場所でモジュール式ユニット210を固定することができる。
【0071】
本明細書の各実施形態によれば、モジュール式ユニットおよび太陽光パネルおよび関連するエネルギー貯蔵要素が設置場所に設置されると、従来の太陽光パネルシステムと同様に、例えば、設置場所での使用および/またはエネルギー貯蔵のために、それらを使用して発電することができる。しかしながら、任意の望むときに、ケーブルおよび/またはロッドを(例えば、留め具42を取り外すことにより、かつ/または単にケーブルおよび/またはロッドを切断することにより)支持脚部から取り外すことができ、それによってモジュール式ユニットを将来の使用のために保管および/または移送することができる。例えば、脚部120を格納位置に戻し、(例えば、図13B図13Dに示すように)モジュール式ユニットをトラックに積み込み、その後すぐに、モジュール式ユニットを別の場所に移送することができる。このため、設置場所に残る可能性がある唯一の材料は、地中のアンカーおよびケーブルであり、それにより、プラットフォームの環境への影響を最小限に抑えることができる。代替的には、ロッドおよび/またはケーブルの各々に、十分な張力、例えば荷重容量を超える試験と同等の張力を加えて、トグルアンカー全体および付随する地中のロッドおよび/またはケーブルを地面から引き出すことができ、それにより、パネルを撤去した後に、材料を残さないようにすることができる。
【0072】
さらに、代表的な実施形態を説明する際に、本明細書は、方法および/またはプロセスを特定の一連のステップとして提示している場合がある。しかしながら、方法またはプロセスが本明細書に記載のステップの特定の順序に依存しない限り、方法またはプロセスは、説明したステップの特定の順序に限定されるべきではない。当業者が理解するように、他のステップの順序も可能となり得る。したがって、本明細書に記載したステップの特定の順序は、特許請求の範囲に対する限定として解釈すべきではない。
【0073】
本発明は様々な変更および代替的な形態を受け入れることができるが、本発明の特定の例が図面に示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、本発明は開示した特定の形態または方法に限定されるべきではなく、それとは反対に、本発明は添付の特許請求の範囲内に含まれるすべての変更物、均等物および代替物を網羅するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図10
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図14
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F-15I】
図15J
図16A
図16B