(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-23
(45)【発行日】2023-08-31
(54)【発明の名称】評価支援プログラム、評価支援方法および評価支援装置
(51)【国際特許分類】
G06F 16/906 20190101AFI20230824BHJP
G06Q 30/0204 20230101ALI20230824BHJP
【FI】
G06F16/906
G06Q30/0204
(21)【出願番号】P 2022558382
(86)(22)【出願日】2020-12-23
(86)【国際出願番号】 JP2020048168
(87)【国際公開番号】W WO2022137387
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2022-09-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513084229
【氏名又は名称】データ・サイエンティスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(72)【発明者】
【氏名】榊原 直也
(72)【発明者】
【氏名】有澤 信治
(72)【発明者】
【氏名】廣部 祐樹
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0095427(US,A1)
【文献】特開2020-042637(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0324981(US,A1)
【文献】特開2004-240887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記検索データに基づいて、特定のウェブページまたは複数のウェブページから構成される評価対象単位について、前記セグメントごとに、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラム。
【請求項2】
前記表示データ生成手段は、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果と、その検索クエリの検索数と、に基づく、前記特定のウェブページまたは前記評価対象単位の、そのセグメントについての評価情報を含む画面を前記ディスプレイに表示させるための前記表示データを生成する、請求項
1に記載の評価支援プログラム。
【請求項3】
前記表示データ生成手段は、前記セグメントについての評価情報に応じた順でセグメントを表示させるための前記表示データを生成する、請求項
2に記載の評価支援プログラム。
【請求項4】
前記セグメントについての評価情報は、そのセグメントに分類された検索クエリからの流入数に対応する、請求項
2または
3に記載の評価支援プログラム。
【請求項5】
前記表示データ生成手段は、
複数のウェブページまたは複数の評価対象単位について、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果と、その検索クエリの検索数と、に基づく、前記特定のウェブページまたは前記評価対象単位の、そのセグメントについての前記評価情報を取得し、
あるセグメントについての評価情報に応じた順に、前記複数のウェブページまたは前記複数の評価対象単位を表示させるための前記表示データを生成する、請求項
2乃至
4のいずれかに記載の評価支援プログラム。
【請求項6】
コンピュータを、
1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記検索データに基づいて、特定のウェブページまたは複数のウェブページから構成される評価対象単位について、前記サブセグメントごとに、前記サブセグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラム。
【請求項7】
前記検索クエリに対する評価情報は、
検索結果に含まれる前記特定のウェブページの表示順位、
前記特定のウェブページへの流入数、
検索結果に含まれる前記評価対象単位を構成する複数のウェブページのそれぞれの表示順位、または、
前記評価対象単位を構成する複数のウェブページのそれぞれへの流入数に基づく、請求項
6に記載の評価支援プログラム。
【請求項8】
前記表示データ生成手段は、前記評価情報が所定条件を満たす検索クエリのみを表示させる、請求項
6または
7に記載の評価支援プログラム。
【請求項9】
前記表示データ生成手段は、ユーザ操作に応じて、前記評価情報が所定条件を満たす検索クエリのみを表示させる、請求項
6または
7に記載の評価支援プログラム。
【請求項10】
コンピュータを、
1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、検索クエリの経済規模に基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類し、その後、ユーザ操作に基づいて、あるセグメントに属するサブセグメントを他のセグメントに属するよう変更することが可能である分類手段と、
前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与する確度付与手段と、
前記検索クエリと、その期待確度と、を関連付けて表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、して機能させる、評価支援プログラム。
【請求項13】
前記期待確度は、複数段階あり、
各段階が、コンバージョン率の所定範囲に対応する、請求項1
2に記載の評価支援プログラム。
【請求項14】
コンピュータを、検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の範囲を設定する手段として機能させる、評価支援プログラム。
【請求項15】
コンピュータを、
検索クエリ群を構成する複数の検索クエリであって、それぞれが1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリの経済規模と、を取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記複数のセグメントのそれぞれに分類された検索クエリの割合を、前記経済規模に応じて表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラム。
【請求項16】
コンピュータを、
1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、各検索クエリに含まれる前記1または複数のワードに基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類する分類手段であって、共通するワードを含む検索クエリを同一のサブセグメントに分類する分類手段と、
前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させ、
前記表示データ生成手段は、
1つのセグメントに属するサブセグメントにそれぞれ関連付けられた複数の表示欄が第1方向に並んだ表示欄群が第2方向に並び、
各表示欄に、当該表示欄に関連付けられたサブセグメントに分類された検索クエリが表示される画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成する、評価支援プログラム。
【請求項17】
1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記検索データに基づいて、特定のウェブページまたは複数のウェブページから構成される評価対象単位について、前記セグメントごとに、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置。
【請求項18】
検索データ取得手段が、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを取得するステップと、
分類手段が前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類するステップと、
表示データ生成手段が、前記検索データに基づいて、特定のウェブページまたは複数のウェブページから構成される評価対象単位について、前記セグメントごとに、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成するステップと、を備える評価支援方法。
【請求項19】
1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記検索データに基づいて、特定のウェブページまたは複数のウェブページから構成される評価対象単位について、前記サブセグメントごとに、前記サブセグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置。
【請求項20】
検索データ取得手段が、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを取得するステップと、
分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類するステップと、
表示データ生成手段が、前記検索データに基づいて、特定のウェブページまたは複数のウェブページから構成される評価対象単位について、前記サブセグメントごとに、前記サブセグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成するステップと、を備える評価支援方法。
【請求項21】
1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、検索クエリの経済規模に基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置。
【請求項22】
検索データ取得手段が、1または複数のワードを含む検索クエリを取得するステップと、
分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、検索クエリの経済規模に基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類するステップと、
表示データ生成手段が、前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成するステップと、を備える評価支援方法。
【請求項23】
1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類し、その後、ユーザ操作に基づいて、あるセグメントに属するサブセグメントを他のセグメントに属するよう変更することが可能である分類手段と、
前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置。
【請求項24】
検索データ取得手段が、1または複数のワードを含む検索クエリを取得するステップと、
分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類し、その後、ユーザ操作に基づいて、あるセグメントに属するサブセグメントを他のセグメントに属するよう変更することが可能であるステップと、
表示データ生成手段が、前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成するステップと、を備える評価支援方法。
【請求項25】
検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与する確度付与手段と、
前記検索クエリと、その期待確度と、を関連付けて表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置。
【請求項26】
確度付与手段が、検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与するステップと、
表示データ生成手段が、前記検索クエリと、その期待確度と、を関連付けて表示させるための表示データを生成するステップと、を備える評価支援方法。
【請求項27】
検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の範囲を設定する手段を備える評価支援装置。
【請求項28】
コンバージョン率範囲設定手段が、検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の範囲を設定するステップを備える評価支援方法。
【請求項29】
検索クエリ群を構成する複数の検索クエリであって、それぞれが1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリの経済規模と、を取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、
前記複数のセグメントのそれぞれに分類された検索クエリの割合を、前記経済規模に応じて表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置。
【請求項30】
検索データ取得手段が、検索クエリ群を構成する複数の検索クエリであって、それぞれが1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリの経済規模と、を取得するステップと、
分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類するステップと、
表示データ生成手段が、前記複数のセグメントのそれぞれに分類された検索クエリの割合を、前記経済規模に応じて表示させるための表示データを生成するステップと、を備える評価支援方法。
【請求項31】
1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、
前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、各検索クエリに含まれる前記1または複数のワードに基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類する分類手段であって、共通するワードを含む検索クエリを同一のサブセグメントに分類する分類手段と、
前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、とを備え、
前記表示データ生成手段は、
1つのセグメントに属するサブセグメントにそれぞれ関連付けられた複数の表示欄が第1方向に並んだ表示欄群が第2方向に並び、
各表示欄に、当該表示欄に関連付けられたサブセグメントに分類された検索クエリが表示される画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成する、評価支援装置。
【請求項32】
検索データ取得手段が、1または複数のワードを含む検索クエリを取得するステップと、
分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、各検索クエリに含まれる前記1または複数のワードに基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類するステップであって、共通するワードを含む検索クエリを同一のサブセグメントに分類するステップと、
表示データ生成手段が、前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成するステップと、とを備え、
前記表示データ生成手段は、
1つのセグメントに属するサブセグメントにそれぞれ関連付けられた複数の表示欄が第1方向に並んだ表示欄群が第2方向に並び、
各表示欄に、当該表示欄に関連付けられたサブセグメントに分類された検索クエリが表示される画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成する、評価支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価支援プログラム、評価支援方法および評価支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブサイトの集客傾向を評価するにあたり、集客に寄与している検索クエリと寄与していない検索クエリを、それぞれの検索ニーズ(以下、セグメント)別に素早く判別することは難しい。
【0003】
具体的には、ウェブサイトに含まれる多数のウェブページそれぞれについて、どのセグメントに適合した内容なのかを想像し推測しなければならない。さらには、そのようにしてリストアップした多数の検索クエリを実際に1つ1つ検索エンジンに入力しては、つど検索結果を目視し、各ウェブページの表示順位の程度をみて、各セグメントに適合したウェブページといえるかどうかを推察せねばならない。
【0004】
また、多様な検索クエリをひとつひとつ目視しながら主観的にセグメンテーションしたり、セグメントごとに適合すると思われるウェブページを選出したりすることも容易ではない。
【0005】
なお、本出願人は本願発明に関連する文献公知発明を知らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの課題は、ウェブページあるいはウェブサイトと検索セグメントとの関係を評価することが可能な評価支援プログラム、評価支援方法および評価支援装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、コンピュータを、1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラムが提供される。
【0008】
前記分類手段は、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類し、前記表示データ生成手段は、前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のサブセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成してもよい。
【0009】
前記分類手段は、各検索クエリに含まれる前記1または複数のワードに基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類してもよい。
【0010】
前記分類手段は、共通するワードを含む検索クエリを同一の前記サブセグメントに分類してもよい。
【0011】
前記分類手段は、検索クエリの経済規模に基づいて、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類してもよい。
【0012】
前記表示データ生成手段は、1つのセグメントに属するサブセグメントにそれぞれ関連付けられた表示欄が第1方向に並んだ表示欄群が第2方向に並び、各表示欄に、関連付けられたサブセグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報が表示される画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成してもよい。
【0013】
前記分類手段は、各検索クエリを複数のセグメントのうちのいずれかに分類し、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類し、その後、ユーザ操作に基づいて、あるセグメントに属するサブセグメントを他のセグメントに属するよう変更することが可能であってもよい。
【0014】
前記検索データ取得手段は、前記検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを検索エンジンから取得し、前記表示データ生成手段は、前記検索データに基づいて、特定のウェブページまたは複数のウェブページから構成される評価対象単位について、前記セグメントごとに、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための表示データを生成してもよい。
【0015】
前記評価対象単位は、ドメインであってもよい。
【0016】
前記分類手段は、1つのセグメントに分類された検索クエリを複数のサブセグメントのいずれかに分類し、前記表示データ生成手段は、前記特定のウェブページまたは前記評価対象単位について、前記サブセグメントごとに、前記サブセグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を含む画面をディスプレイに表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0017】
前記表示データは、前記特定のウェブページについてのものであり、前記検索結果に応じた評価情報は、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に含まれる、前記特定のウェブページの表示順位であってもよい。
【0018】
前記特定のウェブページは複数あり、前記検索結果に応じた評価情報は、前記複数の特定のウェブページのそれぞれについての表示順位を含んでもよい。
【0019】
前記表示データは、前記評価対象単位についてのものであり、前記検索結果に応じた評価情報は、前記評価対象単位に含まれるウェブページに対する流入数の順位であってもよい。
【0020】
前記評価対象単位は複数あり、前記検索結果に応じた評価情報は、前記複数の評価対象単位のそれぞれについての流入数の順位を含んでもよい。
【0021】
前記流入数は、前記検索結果に含まれるウェブページのうち、前記評価対象単位に含まれる1以上のウェブページの表示順位に基づくものであってもよい。
【0022】
前記表示データ生成手段は、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果と、その検索クエリの検索数と、に基づく、前記特定のウェブページまたは前記評価対象単位の、そのセグメントについての前記評価情報を含む画面を前記ディスプレイに表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0023】
前記セグメントについての評価情報は、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果と、その検索クエリの検索数と、に基づく、そのセグメントに分類された検索クエリからの流入数に対応する評価値であってもよい。
【0024】
前記表示データ生成手段は、前記評価情報に応じた順に前記セグメントを表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0025】
前記表示データ生成手段は、複数のウェブページまたは複数の評価対象単位について、前記セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果と、その検索クエリの検索数と、に基づく、前記特定のウェブページまたは前記評価対象単位の、そのセグメントについての前記評価情報を取得し、あるセグメントについての評価情報に応じた順に、前記複数のウェブページまたは前記複数の評価対象単位を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0026】
前記コンピュータを、前記評価情報が所定条件を満たした場合にアラートを生成するアラート生成手段として機能させてもよい。
【0027】
前記分類手段は、前記1または複数のワードに対して形態素辞書を用いて、または、人工知能を用いて、各検索クエリを複数のセグメントのうちのいずれかに分類してもよい。
【0028】
前記分類手段は、前記複数のセグメントとして、ブランド、エリア、エコノミカル、オピニオン・ナレッジおよびサービスのいずれかに、各検索クエリを分類してもよい。
【0029】
前記分類手段によって分類される各検索クエリは、共通するワードを含んでもよい。
【0030】
前記コンピュータを、検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与する確度付与手段として機能させ、前記表示データ生成手段は、前記検索クエリと、その期待確度とを関連付けて表示させるための表示データを生成してもよい。
【0031】
本発明の別の態様によれば、コンピュータを、検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与する確度付与手段と、前記検索クエリと、その期待確度と、を関連付けて表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、して機能させる、評価支援プログラムが提供される。
【0032】
前記確度付与手段は、各ワードが分類されたセグメントに設定されているスコアの合算値に応じて、前記期待確度を付与してもよい。
【0033】
前記確度付与手段は、共通するワードを含む複数の検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与し、前記確度付与手段は、前記共通するワードについては分類を行わない、あるいは、前記共通するワードについても分類するが、前記共通するワードが分類されたセグメントのスコアを前記合算値に含めなくてもよい。
【0034】
本発明の別の態様によれば、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを検索エンジンから取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置が提供される。
【0035】
本発明の別の態様によれば、検索データ取得手段が、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、その表示順位と、の関係を示す検索データを検索エンジンから取得し、分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、表示データ生成手段が、前記検索クエリの少なくとも一部がそれぞれ前記複数のセグメントのいずれに分類されたかを表示させるための表示データを生成する、評価方法が提供される。
【0036】
本発明の別の態様によれば、検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与する確度付与手段と、前記検索クエリと、その期待確度と、を関連付けて表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える、評価支援装置が提供される。
【0037】
本発明の別の態様によれば、確度付与手段が、検索クエリに含まれる1または複数のワードのそれぞれを複数のセグメントのいずれかに分類し、前記1または複数のワードのそれぞれが分類されたセグメントと、各セグメントに設定されたスコアと、に応じて、前記検索クエリのコンバージョン率の期待確度を付与し、表示データ生成手段が、前記検索クエリと、その期待確度と、を関連付けて表示させるための表示データを生成する、評価支援方法が提供される。
【0038】
本発明の別の態様によれば、コンピュータを、それぞれが1または複数のワードを含む複数の検索クエリから構成される検索クエリ群を取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかの分類する分類手段と、前記検索クエリ群に対して、当該検索クエリ群に含まれる検索クエリのうちいくつが、いずれのセグメントに分類されるか、を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラムが提供される。
【0039】
前記検索データ取得手段は、各検索クエリの検索数を取得し、前記表示データ生成手段は、前記検索クエリ群に対して、各セグメントに分類された検索クエリに対する合計検索数を表示させるための表示データを生成してもよい。
【0040】
本発明の別の態様によれば、コンピュータを、それぞれが1または複数のワードを含む複数の検索クエリから構成される検索クエリ群と、各検索クエリの検索数と、を取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかの分類する分類手段と、前記検索クエリ群に対して、各セグメントに分類された検索クエリに対する合計検索数を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラムが提供される。
【0041】
本発明の別の態様によれば、それぞれが1または複数のワードを含む複数の検索クエリから構成される検索クエリ群を取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかの分類する分類手段と、前記検索クエリ群に対して、当該検索クエリ群に含まれる検索クエリのうちいくつが、いずれのセグメントに分類されるか、を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置が提供される。
【0042】
本発明の別の態様によれば、検索データ取得手段が、それぞれが1または複数のワードを含む複数の検索クエリから構成される検索クエリ群を取得し、分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかの分類し、表示データ生成手段が、前記検索クエリ群に対して、当該検索クエリ群に含まれる検索クエリのうちいくつが、いずれのセグメントに分類されるか、を表示させるための表示データを生成する、評価支援方法が提供される。
【0043】
本発明の別の態様によれば、それぞれが1または複数のワードを含む複数の検索クエリから構成される検索クエリ群と、各検索クエリの検索数と、を取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかの分類する分類手段と、前記検索クエリ群に対して、各セグメントに分類された検索クエリに対する合計検索数を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置が提供される。
【0044】
本発明の別の態様によれば、検索データ取得手段が、それぞれが1または複数のワードを含む複数の検索クエリから構成される検索クエリ群と、各検索クエリの検索数と、を取得し、分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかの分類し、表示データ生成手段が、前記検索クエリ群に対して、各セグメントに分類された検索クエリに対する合計検索数を表示させるための表示データを生成する、評価支援方法が提供される。
【0045】
本発明の別の態様によれば、コンピュータを、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリから当該検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページのそれぞれへの流入数と、を取得する検索データ手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、前記ウェブページに対するセグメントごとの流入数に関する情報を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラムが提供される。
【0046】
本発明の別の態様によれば、コンピュータを、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリから当該検索クエリに対する検索結果に含まれる、複数のウェブページから構成される評価対象単位のそれぞれへの流入数と、を取得する検索データ手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、前記評価対象単位に対するセグメントごとの流入数に関する情報を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラムが提供される。
【0047】
本発明の別の態様によれば、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリから当該検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページのそれぞれへの流入数と、を取得する検索データ手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、前記ウェブページに対するセグメントごとの流入数に関する情報を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置が提供される。
【0048】
本発明の別の態様によれば、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリから当該検索クエリに対する検索結果に含まれる、複数のウェブページから構成される評価対象単位のそれぞれへの流入数と、を取得する検索データ手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、前記評価対象単位に対するセグメントごとの流入数に関する情報を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置が提供される。
【0049】
本発明の別の態様によれば、検索データ手段が、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリから当該検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページのそれぞれへの流入数と、を取得し、分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、表示データ生成手段が、前記ウェブページに対するセグメントごとの流入数に関する情報を表示させるための表示データを生成する、評価支援方法が提供される。
【0050】
本発明の別の態様によれば、検索データ手段が、1または複数のワードを含む検索クエリと、各検索クエリから当該検索クエリに対する検索結果に含まれる、複数のウェブページから構成される評価対象単位のそれぞれへの流入数と、を取得し、分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、表示データ生成手段が、前記評価対象単位に対するセグメントごとの流入数に関する情報を表示させるための表示データを生成する、評価支援方法が提供される。
【0051】
本発明の別の態様によれば、コンピュータを、検索クエリ群を構成する複数の検索クエリであって、それぞれが1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、分類の結果を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、として機能させる評価支援プログラムが提供される。
【0052】
前記表示データ生成手段は、前記複数のセグメントのそれぞれに分類された検索クエリの割合を表示させるための表示データを生成してもよい。
【0053】
前記検索データ取得手段は、各検索クエリの経済規模を取得し、前記表示データ生成手段は、前記複数のセグメントのそれぞれに分類された検索クエリの割合を、前記経済規模を考慮して表示させるための表示データを生成してもよい。
【0054】
前記検索クエリ群に含まれる複数の検索クエリは、共通するワードを含んでもよい。
【0055】
本発明の別の態様によれば、検索クエリ群を構成する複数の検索クエリであって、それぞれが1または複数のワードを含む検索クエリを取得する検索データ取得手段と、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する分類手段と、分類の結果を表示させるための表示データを生成する表示データ生成手段と、を備える評価支援装置が提供される。
【0056】
本発明の別の態様によれば、検索データ取得手段が、検索クエリ群を構成する複数の検索クエリであって、それぞれが1または複数のワードを含む検索クエリを取得し、分類手段が、前記1または複数のワードに基づいて、各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類し、表示データ生成手段が、分類の結果を表示させるための表示データを生成する、評価支援方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】第1実施形態に係る評価支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図2A】検索クエリ「スーツ」に対する検索結果を模式的に示す図。
【
図2B】検索データ取得部21が取得する検索データの一例を模式的に示す図。
【
図2C】検索データ取得部21が取得する検索データの別の例を模式的に示す図。
【
図5A】検索クエリごとの検索結果表示画面の一例を模式的に示す図。
【
図5B】検索クエリごとの検索結果表示画面の一例を模式的に示す図。
【
図6A】検索クエリ分類画面の一例を模式的に示す図。
【
図6B】サブセグメントが属するセグメントを変更する様子を模式的に示す図。
【
図6C】サブセグメントが属するセグメントを変更する様子を模式的に示す図。
【
図6D】サブセグメントが属するセグメントを変更する様子を模式的に示す図。
【
図6E】サブセグメントを中分類にまとめた画面を模式的に示す図。
【
図6F】各核ワードにつき、セグメント別の検索クエリ数および検索数に関する情報を含む画面を模式的に示す図。
【
図7A】ウェブページ評価画面の一例を模式的に示す図。
【
図7B】ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図。
【
図7C】ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図。
【
図8A】ドメイン評価画面の一例を模式的に示す図。
【
図8B】ドメイン評価画面の一例を模式的に示す図。
【
図8C】ドメイン評価画面からウェブページ評価画面への遷移を説明する図。
【
図9】ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図。
【
図10A】ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図。
【
図10B】ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図。
【
図11】ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図。
【
図12】第2実施形態に係る評価支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図14】スコアの合算値と期待確度との関係を示す図。
【
図15】各セグメントに分類された検索クエリを期待確度ごとに表示する画面を模式的に示す図。
【
図16】セグメントに分類して検索クエリを表示する場合の画面例を模式的に示す図。
【
図17】セグメント名と、各セグメントに属するサブセグメント名のみを表示させる場合の画面例を模式的に示す図。
【
図18】期待確度ごとに、その期待確度が付与された検索クエリを並べて表示させる場合の画面例を模式的に示す図。
【
図19】第2実施形態に係る評価支援システムの概略構成を示すブロック図。
【
図20】検索データ取得部21が取得する検索データの一例を模式的に示す図。
【
図21】分類部22による分類結果と合わせて検索データを示す図。
【
図22】集計部42による集計結果を模式的に示す図。
【
図23】検索データ取得部21が取得する検索データの一例を模式的に示す図。
【
図24】分類部22による分類結果と合わせて検索データを示す図。
【
図25A】集計部42による集計結果を模式的に示す図。
【
図25B】集計部42による集計結果を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0058】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0059】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る評価支援システムの概略構成を示すブロック図である。この評価支援システムは、1以上の検索エンジン1と、評価支援装置2と、ユーザ端末3とを備えており、互いに通信可能に接続される。
【0060】
検索エンジン1は1または複数のワードを含む任意の検索クエリに対する検索結果を出力する。検索結果は、1以上のウェブページと、そのそれぞれの表示順位とを含む。表示順位は、検索者の検索ニーズや各ウェブページの内容などを考慮し、検索エンジン1が独自の基準で定める。一般にその基準として、自然言語解析技術による内容判定結果や、検索者がどのウェブサイトに好感を持ったかを推察するための行動データ解析結果などが用いられることが知られている。すなわち検索結果の上位に表示されるウェブページほど、これらの判定結果が良好であり、検索者にとって内容が的確かつ実際に好ましいと感じられた確率が高いウェブページであるともいえる。
【0061】
評価支援装置2は検索エンジン1から検索データ(後述)を取得する。そして、評価支援装置2は、検索データに基づき、ウェブページを評価するための画面をユーザ端末3に表示させるための表示データを生成する。評価支援装置2の詳細な処理動作は後述する。
【0062】
ユーザ端末3は、入力インターフェース31(マウス、キーボード、タッチパネルなど)と、制御部32と、ディスプレイ33とを有するコンピュータである。制御部32はユーザ端末3が予め有するウェブブラウザであってよい。あるいは、制御部32の機能の一部または全部は、ユーザ端末3が有するプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現される専用アプリケーションであってもよい。
【0063】
制御部32は、入力インターフェース31を介してユーザから入力される要求を、評価支援装置2に送信する。そして、制御部32は、要求に応じた表示データを評価支援装置2から受信し、受信した表示データに基づく画面をディスプレイ33に表示させる。
【0064】
なお、支援システムの処理動作のうち、評価支援装置2が行うと記載している処理動作の一部をユーザ端末3が行ってもよいし、ユーザ端末3が行うと記載している処理動作の一部を評価支援装置2が行ってもよいし、両者が協働して行ってもよい。
【0065】
続いて、評価支援装置2について詳しく説明する。評価支援装置2は、検索データ取得部21と、ユーザ入力取得部22と、分類部23と、表示データ生成部24と、アラート生成部25とを有するコンピュータである。これら各部の機能の一部または全部は、評価支援装置2が有するプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0066】
検索データ取得部21は検索エンジン1から検索データを取得し、評価支援装置2が有する(あるいは外部の)記憶装置26に記憶する。検索データ取得部21は、特定の1つの検索エンジン1のみから検索データを取得してもよいが、主要な検索エンジン1全てから検索データを取得するのが望ましい。
【0067】
図2Aは、検索クエリ「スーツ」に対する検索結果を模式的に示す図である。ある検索エンジン1では、「スーツ」に対する検索を行うと、表示順位1~3位として以下のウェブページを出力するものとする(4位以降は省略)。
1位 www.a-suits.com/home
2位 www.b-suits.jp
3位 www.a-suits.com/online
【0068】
ここで、1位の「www.a-suits.com/home」と3位の「www.a-suits.com/online」はいずれも「a-suits.com」という共通するドメインを有する。このように1つの検索クエリに対する検索結果に、ドメインが共通する複数のウェブページが含まれることがある。なお、ここでのウェブページとは、URLによって特定されるものである。また、ドメインはIPアドレスに対応するものであり、トップレベルドメイン(cоmやjpなど)、セカンドレベルドメインなど複数階層から構成され得る。
【0069】
図2Bは、検索データ取得部21が取得する検索データの一例を模式的に示す図である。この検索データは、検索クエリと、その検索クエリに対して検索エンジン1で検索を行った場合に表示される(すなわち検索結果に含まれる)ウェブページと、その表示順位と、の関係を示している。
図2Bの例では、検索データは、検索クエリ「スーツ」の検索結果における表示順位1位のウェブページが「www.a-suits.com/home」であり、同2位のウェブページが「www.b-suits.jp」であり、同3位のウェブページが「www.a-suits.com/online」であることを示す(
図2Aも参照)。他の検索クエリ「スーツセット」、「ダブルスーツ」などについても同様である。このような検索データが記憶装置26に記憶される。
【0070】
図2Cは、検索データ取得部21が取得する検索データの別の例を模式的に示す図である。この検索データは、各検索クエリと、その検索クエリに対して検索エンジン1で検索を行った場合に表示される(すなわち検索結果に含まれる)ウェブページのドメインと、その表示順位と、の関係を示している。
図2Cの例では、検索データは、検索クエリ「スーツ」の検索結果における表示順位1位のウェブページのドメインが「a-suits.com」であり、同2位のウェブページのドメインが「b-suits.jp」であり、同3位のウェブページのドメインが「a-suits.com」であることを示す(
図2Aも参照)。他の検索クエリ「スーツセット」、「ダブルスーツ」などについても同様である。このような検索データが記憶装置26に記憶される。
【0071】
検索データ取得部21は
図2Bに示すウェブページ単位の検索データおよび
図2Cに示すドメイン単位の検索データの両方を取得するのが望ましい。ウェブページ単位で評価したいというニーズ(例えば、「www.a-suits.com/home」および「www.a-suits.com/online」のそれぞれを個別に評価する)もあるし、ドメイン単位で評価したいというニーズ(例えば、自社サイトが必要なウェブページを有しているかを評価する)もあるためである。
【0072】
あるいは、検索データ取得部21は、ウェブページ単位の検索データ(
図2B)を取得し、これを「スーツ」など所定の核ワードについて集計を行ったうえでドメイン単位の検索データ(
図2C)を作成してもよい。
【0073】
また、検索データ取得部21は、各検索クエリについて、経済規模および単位期間当たりの検索数(以下では、単に「検索数」ということもある)も合わせて取得するのが望ましい。複数の検索エンジン1から検索データを取得する場合、経済規模および検索数は全検索エンジン1からの合計となる。
【0074】
経済規模は、検索数そのものでもよいし、検索数、広告料金、競合性およびクリック率の少なくとも一部を考慮したものであってもよい。一例として、経済規模は、検索数、広告料金、競合性およびクリック率の積とすることができる。
【0075】
なお、広告料金とは、当該検索クエリに対する検索結果画面への広告表示に関する広告料金であり、広告を表示させること自体によって発生する料金や、表示された広告がクリックされる度に発生する料金(クリック単価)である。競合性とは、当該検索クエリに対して広告を表示させようとしている広告主の多寡である。クリック率は、検索クエリに依存しない一定値であってもよいし、検索クエリごとに想定される値であってもよいし、業界ごと(検索クエリ群ごと)に想定される値でもよい。
【0076】
ここで、検索データ取得部21が何位のウェブページまで取得するかは任意であり、下位のものを含む全ウェブページを取得してもよいし、上位何位まで取得するかを予め検索データ取得部21が制限していてもよいし、上位何位まで取得するかをユーザが設定可能であってもよい。また、検索クエリは多数あるが、やはり検索データ取得部21がどの検索クエリを取得するかは任意である。検索取得部は全ての検索クエリについての検索結果を取得してもよいし、経済規模あるいは検索数が閾値を超える検索クエリについての検索結果を取得してもよいし、経済規模あるいは検索数が上位所定数の検索クエリについての検索結果を取得してもよい。ここでの閾値や所定数も、予め検索データ取得部21が定めていてもよいし、ユーザが設定可能であってもよい(この点は以下に記載する「閾値」や「所定数」も同様である)。
【0077】
図1に戻り、評価支援装置2のユーザ入力取得部22は、ユーザ端末3のディスプレイ33にどのような画面を表示させるかに関するユーザからの要求を、ユーザ端末3から取得する。表示させる画面の具体例は後述する。
【0078】
分類部23は本実施形態の1つであり、取得した検索データにおける検索クエリを、当該検索クエリに含まれるワードに基づいて複数のセグメント(グループ)に分類する。この分類は、基本的にはユーザ操作を伴うことなく分類部23が機械的に自動で行うが、短時間で可能なユーザ操作(例えば、後述するセグメントの設定や、分類部23による自動分類の後にユーザが手動変更を行うなど)を含んでいてもよい。
【0079】
分類の手法に特に制限はなく、任意の公知の手法を適用してよい。例えば、一般公開されている形態素辞書が各ワードに付与しているタグ情報を使う方法がある。一例として、形態素辞書が社名や商品名を表すワードに「固有名詞」というタグを付与している場合、「固有名詞」タグが付与されたワードを含む検索クエリをすべて「ブランド」セグメントに分類するものと設定しておけばよい。また形態素辞書が国名や駅名を表すワードに「場所」というタグを付与している場合、「場所」タグが付与されたワードを含む検索クエリをすべて「エリア」セグメントに分類するものと設定しておけばよい。また、固有名詞および場所の両方を含む検索クエリについては、予め定めた優先順位に基づいて「ブランド」および「エリア」のいずれかに分類してもよいし、両方のセグメントに属するように分類してもよい。
【0080】
分類の他の方法として、人工知能(AI)を用いてもよい。この場合、どの検索クエリをどのセグメントに分類するかを予め学習しておけばよい。
【0081】
複数のセグメントは予め定めたものであってもよいし、分類部23が自動生成してもよいし、ユーザが設定(登録)できてもよい。セグメントは、「ブランド」、「エリア」、「エコノミカル」、「オピニオン・ナレッジ」、「サービス」の5つとすることができる。ここで、「エコノミカル」とは、価格や割引などの経済的な情報を検索するときに使用されやすいワード群を指す。また「オピニオン・ナレッジ」とは、世論や一般論を検索するときに使用されやすいワード群を指す。また、「サービス」とは、サービススペック(仕様・機能)、サービスラインナップ(コース・シリーズ)、サービスターゲット(悩み・憧れ・部位等)を検索するときに使用されやすいワード群を指す。ただし、上記の5つは例示にすぎない。一部を変更または省略してもよいし、後述する「その他」、「除外」といった別のセグメントを含んでいてもよい。なお、「オピニオン・ナレッジ」は単に「オピニオン」と称されることもある。
【0082】
また、分類部23は、各セグメントに分類された検索クエリを、当該クエリに含まれるワードに基づいてさらに細かいサブセグメント(サブグループ)に分類してもよい。
【0083】
具体例として、分類部23は、特定のセグメントに分類された複数の検索クエリのうち、共通するワードを含む検索クエリを同一のサブセグメントに分類することができる。1つの検索クエリが複数のサブセグメントに属するように分類されてもよい。セグメントは大分類で、サブセグメントは小分類と考えることもできる(中分類については後述する)。
【0084】
別の具体例として、分類部23は各検索クエリの経済規模に応じて検索クエリをサブセグメントに分類してもよい。例えば、特定のセグメントに分類された複数の検索クエリのうち、検索規模が上位1~10位の検索クエリを1つのサブセグメントに分類し、上位11~12位の検索クエリを他のサブセグメントに分類してもよい。
【0085】
図3は、分類部23による分類結果を例示する図である。この例では、検索クエリが「ブランド」、「エリア」、「サービス」のいずれかのセグメントに分類される。そして、セグメント「エリア」に分類された検索クエリは、さらに「東京」、「大阪」、「京都」のサブセグメントのいずれかに分類される。例えば、「東京」に分類される検索クエリは、「東京スーツ」、「スーツ東京」、「オーダースーツ東京」である。分類結果は記憶装置26に記憶される。
【0086】
図1に戻り、評価支援装置2の表示データ生成部24は、記憶装置26に記憶された検索データおよび分類部23による分類結果を参照し、必要に応じて適宜の解析や集計を行い、ユーザからの要求に応じた画面をユーザ端末3のディスプレイ33に表示させるための表示データを生成する。この表示データはユーザ端末3に送信される。分類結果は、例えば、各検索クエリがいずれのセグメント(さらには、いずれのサブセグメント)に分類されたかを示す。なお、実際に表示されるのは、必ずしもすべての検索結果でなくてもよい。
【0087】
特に、本実施形態では、検索データに基づいて、特定のウェブページまたは(ウェブページの)ドメインについて、セグメントごとに、各セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を表示させることができる。また、分類部23がさらにサブセグメントに分類する場合には、特定のウェブページまたは(ウェブサイトの)ドメインについて、サブセグメントごとに、各サブセグメントに分類された検索クエリに対する検索結果に応じた評価情報を表示させることができる。ドメインについての評価情報とは、そのドメインを共通して有するウェブページ群についての評価情報、あるいは、ドメイン単位での評価情報と考えることもできる。
【0088】
アラート生成部25は評価情報が所定条件を満たした場合にアラートを生成する。アラートは任意の装置によって出力されるものであり、例えば、ユーザ端末33のディスプレイ33に表示されるものでもよいし、ディスプレイ端末33のスピーカ(不図示)から再生されるものでもよい。
【0089】
続いて、ユーザ端末3のディスプレイ33に表示される画面例について、詳しく説明する。
【0090】
図4は、初期画面の一例を模式的に示す図である。例えば、ユーザが入力インターフェース31を介して所定のURLを指定して初期画面の表示を評価支援装置2に要求すると、評価支援装置2の表示データ生成部24は検索データを参照および集計して、初期画面を表示させるための表示データを生成してユーザ端末3に送信する。そして、ユーザ端末3の制御部32が表示データに応じた初期画面をディスプレイ33に表示させる。
【0091】
図4に示すように、初期画面には複数の核ワードが鉛直方向に並んでおり、核ワードのそれぞれについて、検索規模の順位、検索クエリ数(「ロングテールキーワード数」と呼ばれることもある)および検索数が関連付けて表示される。
【0092】
ここで、核ワードとは、複数の検索クエリに共通して含まれるワードである。例えば、3つの検索クエリ「スーツ」、「スーツセット」、「ダブルスーツ」の核ワードは「スーツ」である。核ワードは、表示データ生成部24が自動設定してもよいし、ユーザが設定(登録)できてもよいし、検索エンジン1から指定されてもよい。
【0093】
そして、当該核ワードを含む検索クエリの経済規模の合計値の順に核ワードが並んでいる。経済規模そのものを併記してもよい。検索クエリ数は当該核ワードを含む検索クエリの数である。検索クエリ数が多いほど、当該核ワードに関するニーズが多様化しており、市場が成熟している傾向がある。検索数は当該核ワードを含む検索クエリの検索数の合計値である。
【0094】
この初期画面から、ユーザは関心ある1つの核ワードを選択し、この核ワードを含む検索クエリのそれぞれの検索結果を示す画面(以下、「検索クエリごとの検索結果表示画面」という)を表示させることができる。具体的には、ユーザは入力インターフェース31を介して1つの核ワードを指定し、この核ワードについて検索クエリごとの検索結果表示画面を表示させるための表示データを評価支援装置2に要求する。
【0095】
例えば、「スーツ」に関するウェブページ作成者が「スーツ」を核ワードに指定して要求することが考えられる。この要求に応じて、評価支援装置2の表示データ生成部24は検索データの参照および適宜の集計を行い、検索クエリごとの検索結果表示画面を表示するための表示データを生成する。
【0096】
図5Aは、検索クエリごとの検索結果表示画面の一例を模式的に示す図であり、「スーツ」を核ワードとして含む検索クエリのそれぞれの検索結果を、
図2Bに示す検索データに基づいてウェブページ単位で表示する画面を例示している。
【0097】
この検索クエリごとの検索結果表示画面には、核ワード「スーツ」を共通して含む複数の検索クエリ「スーツ」、「スーツ下取り」、「スーツ大阪」などが鉛直方向に並んでおり、また、複数のウェブページ「ウェブページA」(例えば、
図2Bの「www.a-suits.com/home」)、「ウェブページB」(例えば、
図2Bの「www.b-suits.jp」)、「ウェブページC」(例えば、
図2Bの「www.a-suits.com/online」)が水平方向に並んでいる。そして、検索クエリのそれぞれについて、検索結果における各ウェブページの表示順位が表示される。
【0098】
例えば、検索クエリ「スーツ」に対する検索結果では、「ウェブページA」の表示順位が1位であり、「ウェブページB」の表示順位が15位である。検索クエリ「スーツ下取り」に対する検索結果では、「ウェブページA」の表示順位が2位であり、「ウェブページB」の表示順位が8位であり、「ウェブページC」の表示順位が3位である。
【0099】
図5Aに例示する検索クエリ毎の検索結果表示画面に含まれる検索クエリは、例えば検索数が多い順に並んでいる。表示する検索クエリの数は任意であり、全検索クエリであってもよいし、検索数が閾値を超える検索クエリに限定してもよいし、検索数が上位所定数の検索クエリに限定してもよい。また、検索数に代えて経済規模を適用してもよい。
【0100】
また、この画面に含まれるウェブページは、表示される検索クエリに対する流入率(流入数)が高い順に並んでおり、この流入率(流入数)が各ウェブページに関連付けて表示されてもよい。流入率および流入数は次のようにして算出される。
【0101】
表示順位と想定される流入率(Click Through Rate)との関係が予め設定されている。例えば、表示順位1位に対して流入率が25%に設定される。これは、表示順位1位のウェブページには、検索者のうち25%が流入すると想定されることを意味する。よって、
図5Aの場合、検索クエリ「スーツ」で検索を行った検索者310,000人のうち77,500人が「ウェブページA」に流入したと推定される。
【0102】
例示として、表示順位2位に対して流入率10%が設定されているとすると、検索クエリ「スーツ下取り」で検索を行った検索者70,000人のうち7,000人が「ウェブページA」に流入したと推定される。このようにして、検索クエリごとに推定される流入数を合計した値が、当該ウェブページへの流入数である。そして、ウェブページへの流入数を総検索数(
図5Aの場合、1,900,000人)で割った値が流入率である。
【0103】
例えば、ウェブページAは「スーツ」を核ワードとして検索を行った1,900,000人のうち3.55%(6,745人)が流入したと推定される。表示するウェブページの数は任意であり、全ウェブページであってもよいし、上記流入率が閾値を超えるウェブページに限定してもよいし、上記流入率が上位所定数のウェブページに限定してもよい。
【0104】
なお、
図5Aにおけるウェブページの表示順は流入率が高い順に限られず、例えば、検索クエリに対する検索結果に含まれる割合が高い順等であってもよい。
【0105】
1画面に検索クエリが収まらない場合、下方に画面をスクロールさせることで、検索数が下位の検索クエリが表示されるようにしてもよい。
【0106】
図5Bは、検索クエリごとの検索結果表示画面の一例を模式的に示す図であり、「スーツ」を核ワードとして含む検索クエリのそれぞれの検索結果を、
図2Cに示す検索データに基づいてドメイン単位で表示する画面を例示している。一例として、
図5Aの画面における「ドメイン単位集計画面へ」ボタン91を選択することで、
図5Bの画面に切り替わる。
図5Bの画面における「ページ単位集計画面へ」ボタン92を選択することで、
図5Aの画面に切り替わる。以下、
図5Aとの違いを主に説明する。
【0107】
図5Bの検索クエリごとの検索結果表示画面には、核ワード「スーツ」を共通して含む複数の検索クエリ「スーツ」、「スーツ下取り」、「スーツ大阪」などが鉛直方向に並んでおり、また、複数のウェブページ「ドメインD」(例えば、
図2Cの「a-suits.com"」)、「ドメインE」(例えば、
図2Cの「b-suits.jp"」)、「ドメインF」が水平方向に並んでいる。そして、検索クエリのそれぞれについて、検索結果における各ドメインの評価値が表示される。
【0108】
評価値は、検索データに基づき、表示データ生成部24によって付与される。具体例として、特定のドメイン(例えば、「ドメインD」)の評価値は、そのドメインを有し、対象の検索クエリにヒットするウェブページのそれぞれの表示順位に基づいて定まる。さらに具体的な例として、検索データから予測される、当該ドメインを有するいずれかのウェブページに対する流入数の順位を評価値とすることができる。評価値は、他のドメインと比較した、当該ドメインが有する集客力と考えることもできる。
【0109】
なお、ウェブページに対する流入数は、例えば検索結果における表示順位などに基づいて算出される、予測された流入数であってよい。あるいは、検索エンジン1から流入数の実数が取得される場合には、流入数の実測値であってよい。本明細書における流入数は、特に断らない限り、予測流入数および実測流入数のいずれをも含むものとする。流入率についても同様である。
【0110】
ここで、
図5Aや
図5Bに示す検索クエリごとの検索結果表示画面に基づいて、特定のウェブページや、特定のドメインを有するウェブページの評価を行うことも、可能である。
【0111】
例えば、
図5Aや
図5Bの画面において、画面をスクロールさせながら、各検索クエリに対して評価が高い(すなわち、表示順位が高い)ウェブページやドメインを見ていくことができる。しかし、多くの検索クエリを目視で確認するのは非常に大変であり、時間もかかる。また、様々な検索クエリがあるが、必ずしも評価者は全検索クエリに興味があるわけではない。
【0112】
別の例として、検索クエリを人手で分類(例えば、似た検索クエリをまとめる等)し、特定のウェブページがどのような分類において高い表示順位を獲得しているかを評価することが考えられる。しかし、人手による分類は非常に大きな手間である。
【0113】
ディスプレイ33上で評価を行おうとすると、画面を長時間表示し続けることが必要であり、ユーザ端末3の消費電力増大につながる。
【0114】
そこで、本実施形態では、評価支援装置2に分類部23を設け、検索クエリを自動で分類する。以下、この点を説明する。
【0115】
本実施形態では、任意の核ワードを含む検索クエリのそれぞれをセグメントに分類した画面(以下、「検索クエリ分類画面」という)を表示させることができる。この検索クエリ分類画面を表示させるために、例えば、ユーザは
図4の初期画面から入力インターフェース31を介して1つの関心がある核ワードを指定し、この核ワードについて検索クエリ分類画面を表示させるための表示データを評価支援装置2に要求する。
【0116】
例えば、「スーツ」に関するウェブページ作成者が「スーツ」を核ワードに指定して要求することが考えられる。この要求に応じて、評価支援装置2の表示データ生成部24は、分類部23による分類結果(
図3)に基づき、また、検索データの参照および適宜の集計を行い、検索クエリ分類画面を表示するための表示データを生成する。
【0117】
図6Aは、検索クエリ分類画面の一例を模式的に示す図であり、「スーツ」を核ワードとして含む検索クエリを分類した検索クエリ分類画面を例示している。
【0118】
ここでは、
図3に示すように、「スーツ」を核ワードとする複数の検索クエリが、複数のセグメント「ブランド」、「エリア」、「サービス」などのいずれかに分類されているものとする。また、「エリア」のセグメントに分類された検索クエリが、さらに細かい「東京」、「大阪」、「京都」などのサブセグメントに分類されているものとする。「東京」のサブセグメントには、「東京スーツ」、「スーツ東京」、「オーダースーツ東京」など、「東京」というワードを共通に含む検索クエリが分類される。他のサブセグメントも同様である。
【0119】
検索クエリ分類画面には、「ブランド」に属するサブセグメント「AAA」、「BBB」、「CCC」にそれぞれ関連付けられた表示欄41~43が鉛直方向に並んで、「ブランド」についての表示欄群40を構成している。そして、「ブランド」、「エリア」、「サービス」についての各表示欄群40,50,60が水平方向に並んでいる。そして、各表示欄に、当該表示欄に関連付けられたサブセグメントに分類された検索クエリに関する情報が表示される。検索クエリに関する情報とは、検索数や経済規模などであり、どのような情報を表示させるかをユーザが切替可能であってもよい。また、サブセグメントに関する情報として、当該サブセグメントに含まれる検索クエリ数、検索数の合計値などが表示欄に含まれてもよく、やはりどのような情報を表示させるかをユーザが切替可能であってもよい。
【0120】
例えば、「エリア」をさらに分類した「東京」のサブセグメントには、これに属する「東京スーツ」、「スーツ東京」、「オーダースーツ東京」といった検索クエリと、そのそれぞれについての検索数が表示欄に表示される。
【0121】
なお、表示するセグメントの数は任意であり、全セグメントであってもよいし、各セグメントに属する検索クエリの検索数の合計値が閾値を超えるセグメントに限定してもよいし、同合計値が上位所定数のセグメントに限定してもよい。また、検索数に代えて経済規模を適用してもよい。セグメントの表示順は、検索数の合計値順でもよいし、経済規模の合計値順でもよいし、そのいずれにするかをユーザが設定できてもよい。もちろん、あいうえお順やアルファベット順でもよい。以上の点は、表示するサブセグメントや、サブセグメント中(すなわち各表示欄中)に表示する検索クエリについても同様である。
【0122】
図6Aに示す検索クエリ分類画面において、ユーザ操作に応じて、あるセグメントに属するサブセグメントを他のセグメントに属するよう変更できてもよい。例えば、分類部23の分類によれば、サブセグメント「東京」はセグメント「エリア」に属する。しかし、「東京スーツ」なる有名なブランドがある場合、ユーザの判断によれば、「東京」は「ブランド」にも属するべきであるとする。この場合、ユーザが所定の操作を行うことにより、分類部23は「東京」を「ブランド」にも属するように変更し、変更の結果を記憶装置26に記憶する。なお、このような場合、分類部23が「東京」を「ブランド」(移動先のセグメント)および「エリア」(移動元のセグメント)の両方に属するようにしてもよいし、「ブランド」(移動先のセグメント)のみに属するようにしてもよい。いずれにするかをユーザが都度選択できてもよい。
【0123】
具体的なユーザ操作の例として、入力インターフェース31を介したドラッグアンドドロップにより、「東京」に関連付けられた表示欄を選択して「ブランド」の表示欄群内に移動することが考えられる(
図6Bおよび
図6C参照)。なお、このような移動の表示は、評価支援装置2の表示データ生成部24が制御してもよいし、ユーザ端末3の制御部32が制御してもよい。
【0124】
ユーザ操作の別の例として、入力インターフェース31を介して「東京」を選択すると、制御部32は
図6Dに示すようなセグメント変更欄を表示させる。このセグメント欄には、「東京」が現時点で属している「エリア」以外のセグメントが移動先の候補として表示される。そして、移動先となるセグメントをラジオボタン等でユーザが選択するようにしてもよい。
【0125】
なお、セグメントとして、他のいずれのセグメントにも属さない「その他」や、意味をなさないサブセグメントや関心がないサブセグメントをまとめるための「除外」があってもよい。
【0126】
また、分類部23による自動分類の結果であるサブセグメント(小分類)の1以上をユーザが手動でまとめて中分類を形成することによって、サブセグメントを階層化できてもよい。例えば、
図6Aにおいて、「エリア」に属するサブセグメントのうち、関東エリア(東京に近いエリア)のサブセグメントをまとめて1つの中分類とし、関西エリア(大阪に近いエリア)のサブセグメントをまとめて1つの中分類とし、
図6Eのような画面を表示ができてもよい。このような画面によれば、1つの画面で大分類(セグメント)と中分類の結果を同時に把握できる。
【0127】
中分類を形成する具体的な手順の例は次のとおりである。まず、ユーザが1つの中分類としてまとめたい1以上のサブセグメント(例えば、「大阪」と「京都」)を選択する。次いで、分類部23は中分類の名称を受け付けるための画面を表示させる。そして、分類部23はユーザから入力インターフェース31を介した任意の名称(例えば、「関西」)の入力を受け付ける。以上により、分類部23は複数のサブセグメントをまとめた中分類を形成できる。
【0128】
以上によれば、分類部23は、検索クエリを自動でセグメントに大分類し、各セグメントに分類された検索クエリを自動でサブセグメントに小分類し、さらに、ユーザ操作に基づいて、1以上のサブセグメントをまとめて中分類することができる。そして、
図6A~
図6Eの画面などによって検索クエリの評価が容易となる。
【0129】
また、表示データ生成部24は、
図4および
図6Aに示される情報に基づき、
図6Fに示す画面を表示させるための表示データを生成してもよい。
図6Fの「合計」の欄は
図4と同じである。加えて、
図6Fの画面は、各核ワードにつき、セグメント別の検索クエリ数および検索数に関する情報を含む。
【0130】
例えば、「スーツ」を核ワードとする検索クエリは2,100個あるが、そのうち400個は「ブランド」セグメントに含まれ、その占有率は19.05%(=400/2100)である。また、「スーツ」を核ワードとする検索クエリ群に対する検索数は1,900,000/月であるが、そのうち800,000は「ブランド」セグメントに含まれる検索クエリに対するものであり(言い換えると、「ブランド」セグメントに分類された検索クエリに対する合計検索数が800,000である)、その占有率は42.11%(=800,000/1,900,000)である。
【0131】
このように、各検索クエリ群に対して、その検索クエリ群に含まれる検索クエリのいくつが、いずれのセグメントに分類されるか、が示される。また、各検索クエリ群に対して、各セグメントに分類された検索クエリに対する合計検索数が示される。なお、検索クエリ数および合計検索数のうちの一方のみを表示してもよい。
【0132】
このような表示によれば、検索クエリ群ごとにセグメント占有率が分かり、特定のセグメントの占有率が高い検索クエリ群の抽出が容易となる。例えば、
図6Fの例では、「シャツ」を検索クエリとする検索クエリ群は「エコノミカル」セグメントの占有率が高い。よって、「シャツ」についてのポータルサイトを作成する場合には、「エコノミカル」に関するウェブページを充実させておくのが有効である。一方、「メンズ」を検索クエリとする検索クエリ群は「ブランド」セグメントの占有率が高い。よって、「メンズ」についてのポータルサイトを作成する場合には、「ブランド」に関するウェブページを充実させておくのが有効である。このようなことが、
図6Fの画面から迅速に把握できる。
【0133】
なお、検索クエリ分類画面を表示させるために、必ずしも
図4の初期画面等を経由する必要はない。例えば、
図6Aに検索窓93を用意し、検索窓93に任意の核ワードを入力することで、その核ワードについての検索クエリ分類画面を表示できるようにしてもよい。
【0134】
図6Aに例示する検索クエリ分類画面から、さらに特定のウェブページ(以下、「対象ウェブページ」ともいう)の表示順位を含む画面(以下、「ウェブページ評価画面」という)を表示させることができる。具体的には、ユーザは入力インターフェース31を介して対象ウェブページを指定し、このウェブページについてのウェブページ評価画面を表示するための表示データを評価支援装置2に要求する。
【0135】
例えば、対象ウェブページとして、ウェブページ作成者が自ら作成するウェブページを指定したり、競合となるウェブページを指定したりすることが考えられる。この指定は、予め任意のウェブページを登録しておいてもよいし、都度URLを指定してもよい。対象ウェブページが指定されると、評価支援装置2の表示データ生成部24は、分類部23による分類結果に基づき、また、検索データの参照および適宜の集計を行い、検索クエリ分類画面を表示するための表示データを生成する。
【0136】
なお、
図5Aに例示する検索結果表示画面から対象ウェブページを選択することによって、検索クエリ分類画面を表示できてもよい。
【0137】
図7Aは、ウェブページ評価画面の一例を模式的に示す図である。同図では、対象ウェブページとして「www.a-suits.com/online」が指定された例を示している。
図6の検索クエリ分類画面に対して、画面上方にウェブページ名「スーツショップ」およびURL「www.a-suits.com/online」が追加される。さらに、
図6の表示欄における検索クエリに関連付けて、対象ウェブページの表示順位が評価情報として追加される。すなわち、検索結果に応じた情報として、各セグメント(さらには各サブセグメント)に分類された検索クエリに対する検索結果に含まれる、対象ウェブページの表示順位が表示される。なお、「-」は表示順位が低すぎるか、検索にヒットしないことを意味する。
【0138】
例えば、「エリア」をさらに分類した「京都」のサブセグメントでは、これに属する検索クエリ「京都スーツ」について、対象ウェブサイトの表示順位が1位であることが表示される。これは、検索クエリ「京都スーツ」に対する検索を行うと、表示順位1位として「www.a-suits.com/online」が出力されることを示している。他の検索クエリについても同様である。
【0139】
例えば
図7Aによると、「エリア」のセグメントに属する各検索クエリに対しては、対象ウェブページの表示順位が比較的高い。よって、対象ウェブページは「エリア」に関して充実したページとなっているといえる。
【0140】
一方、「ブランド」のセグメントに属する各検索クエリに対しては、総じて表示順位が低く、ヒットしないものもある。よって、対象ウェブページは「ブランド」に対しては、あまり充実したページとはなっていない可能性がある。よって、
図7Aによれば、対象ウェブページを「ブランド」に関する内容をより充実させるべきであることが分かる。
【0141】
また、「サービス」のセグメントに関して、サブセグメント「メンズ」に属する各検索クエリに対しては、対象ウェブページの表示順位が比較的高い。一方、サブセグメント「レディース」に属する各検索クエリに対しては、対象ウェブページの表示順位が比較的低い。よって、
図7Aによれば、本ウェブページを「レディース」に関する内容をより充実させるべきであることが分かる。
【0142】
このように、検索クエリを分類した上で、セグメントごと(サブセグメントごと)に検索クエリに対する検索結果を表示するため、ユーザは短時間で対象ウェブページの評価を行うことができる。
【0143】
図7Bは、ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図である。同図では、2つのウェブページ「www.a-suits.com/online」(「W1」と略記)、「www.b-suits.jp」(「W2」と略記)が指定される。そして、そのそれぞれについての表示順位が表示欄に表示される。2つの表示順位が並んでいると両者を対比しやすく、好ましい。もちろん、指定するウェブページは2つに限られず、3以上であってもよい。
【0144】
一例として、ウェブページ作成者が、自ら作成した複数のウェブページを指定し、意図どおりの検索結果が得られているかの評価に用いることができる。別の例として、ウェブページ作成者が、自ら作成したウェブページと、競合となるウェブページとを指定し、両ウェブページの優劣を評価するのに用いることができる。
【0145】
以上述べたように、
図5Aに示すような検索クエリに対するウェブページの表示順位を羅列した画面からは、短時間でウェブページを評価するのが困難である。これに対し、本実施形態では、
図7Aや
図7Bに示すように、検索クエリをセグメント(さらにはサブセグメント)に分類し、セグメントごと(さらにはサブセグメントごと)に検索クエリに対する対象ウェブページの表示順位を示す。よって、対象ウェブページがどのような分類において高い表示順位を獲得できているか/いないかを短時間で評価できる。
【0146】
図7Cは、ウェブページ評価画面の別の例を模式的に示す図である。同図では、
図7Aの画面において、表示順位が1位となる検索クエリのみを表示させたものである。一例として、
図7Aの画面が表示されている状態でユーザが所定の操作を行うと、表示データ生成部24は記憶装置26を参照し、対象ウェブページの表示順位が1位である検索クエリと、その検索クエリが属するセグメントおよびサブセグメントを記憶装置26から取得し、
図7Cの画面を表示させるための表示データを生成する。
【0147】
その他、ユーザ操作に応じて、表示順位が所定順位以上となる検索クエリのみを表示させたり、表示順位が所定順位以下となる検索クエリのみを表示させたりしてもよい。
【0148】
図7A~
図7Cでは、ウェブページ単位で検索結果についての情報を示すものであったが、ドメイン単位で検索結果についての情報を示してもよい。すなわち、
図6Aに例示する検索クエリ分類画面から、さらに特定のドメインの表示順位を含む画面(以下、「ドメイン評価画面」という)を表示させることができる。具体的には、ユーザは入力インターフェース31を介して特定のドメインを指定し、このドメインについてのドメイン評価画面を表示するための表示データを評価支援装置2に要求する。
【0149】
図8Aは、ドメイン評価画面の一例を模式的に示す図である。
図7Aとの違いとして、各表示欄には、検索クエリと関連付けて、指定されたドメインの評価値が評価情報として表示される。評価値は既に説明したとおりである。
【0150】
例えば、「エリア」のセグメントに属する各検索クエリに対しては、指定されたウェブページの評価値が比較的高い。よって、対象ドメイン「a-suits.com」は「エリア」に関する十分なウェブページを持っている(少なくも、検索エンジン1によってそのように評価されている)ことが分かる。
【0151】
一方、「ブランド」のセグメントに属する各検索クエリに対しては、総じて評価値が低く、ヒットしないものもある。よって、対象ドメインは「ブランド」に対しては、あまり充実したページとはなっていないか、そもそもそのようなページが存在しない(少なくも、検索エンジン1によってそのように評価されている)可能性がある。よって、
図8Aによれば、本ウェブページを「ブランド」に関する内容をより充実させるべきであることが分かる。
【0152】
以上のようなことが、セグメント単位あるいはサブセグメント単位で、一目瞭然となる。
【0153】
なお、通常、1つのドメイン下に多数のウェブページが存在する。そこで、実際にどのウェブページが検索クエリに対してヒットしているのかが容易に分かるのが望ましい。一例として、
図8Aにおける検索クエリ(あるいは、その検索数や評価値)を選択すると、
図8Bに示すようにヒットするウェブページを特定する情報(例えばURLとその表示順位)を表示するのが望ましい。
【0154】
図8Bは
図8Aの検索クエリ「東京スーツ」(あるいは、その情報である検索者数の「16,000」または評価値である「1位」)を選択した場合の表示例であり、ウェブサイト「a-suits.com」の下層にある2つのウェブページ「a-suits.com/tokyo」および「a-suits.com/tokyo-suits」が検索にヒットすることが分かる。さらに、これら2つのウェブページの検索に対する表示順位の高さの度合い(または、それによってもたらされる流入数の多寡)と、競合サイトのそれとを比較することによって、ウェブサイト「a-suits.com」の検索クエリ「東京スーツ」の総合評価が「1位」となっていることが分かる。なお、ウェブページの表示を簡略化すべく、ドメイン「a-suits.com」を省略して、単に「/tokyo」、「/tokyo-suits」のような表示としてもよい。また、それら2つのウェブページごとに、それぞれの(検索クエリ「東京スーツ」で検索を行った場合の)表示順位(
図8Bの「2位」や「3位」)や流入数(同「3,000」や「2,000」)を表示してもよい。
【0155】
なお、ドメイン単位での表示を行う場合も、
図7Bと同様、2つのドメインを指定し、そのそれぞれについての評価値を表示欄に表示してもよい。また、
図7Cと同様の画面を表示させてもよい。
【0156】
また、
図8Aのドメイン評価画面において、例えばドメインが表示されている部分を選択することにより、下層のウェブページを選択可能としてもよい(
図8C参照)。いずれかのウェブページが選択されると、そのウェブページを対象ウェブページとするウェブページ評価画面(
図7A)に画面が遷移する。
【0157】
また、各表示欄には種々の情報を追加的に表示してもよい。例えば、
図7Aに示したウェブページ評価画面の各表示欄において、
図9に示すように、流入数および流入率を表示してもよい。流入率および流入数は、検索クエリごとのものと、サブセグメント全体としてのものがあるのが望ましい。ただし、流入数および流入率の一方のみの表示としてもよい。
【0158】
検索クエリごとの流入数(流入率)は、その検索クエリで検索を行った者の延べ人数のうち、検索結果画面から実際に対象ウェブページにアクセスしたとみられる者の延べ人数(の割合)である。サブセグメント全体としての流入数(流入率)は、そのサブセグメントに属するいずれかの検索クエリで検索を行った者の延べ人数のうち、実際に対象ウェブページをアクセスした者の延べ人数(の割合)である。
【0159】
図9はウェブページ評価画面の表示欄に流入数および流入率を表示したものだが、ドメイン評価画面(
図8A)の各表示欄において、流入数および流入率を表示してもよい。この場合、検索クエリごとの流入数(流入率)は、その検索クエリで検索を行った者の延べ人数のうち、実際に対象ドメインを有するいずれかのウェブページをアクセスした者の延べ人数(の割合)である。サブセグメント全体としての流入数(流入率)は、そのサブセグメントに属するいずれかの検索クエリで検索を行った者の延べ人数のうち、実際に対象ドメインを有するいずれかのウェブページをアクセスした者の延べ人数(の割合)である。
【0160】
流入数や流入率は、一般にそのウェブページの集客成績とみなされる指標である。そのため、
図7Aのような表示をすることで、サブセグメント内の各検索クエリの各ページへの表示順位や流入率や流入数を1つ1つ確認するまでもなく、サブセグメント全体としての流入数や流入率を確認するだけで、対象ウェブサイトのサブセグメントごとの集客成績を素早く把握できる。
【0161】
また、表示データ生成部24は、対象ウェブページについて、セグメントごとの評価情報を表示させてもよい。この評価情報は、例えば各セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果と、その検索クエリの検索数に基づく評価値であってよい。より具体的には、評価値は、各セグメントに分類された検索クエリに対する検索結果と、その検索クエリの検索数に基づく、そのセグメントに分類された検索クエリからの流入数であってよい。このような評価値は、表示データ生成部24が算出してもよいし、外部(例えば、検索エンジン1)から取得してもよい。以下、
図7Aを用いて具体例を説明する。
【0162】
まず、検索結果におけるあるウェブページの表示順位と、そのウェブページに流入する割合である流入率(Click Through Rate)は既知であるとする。以下では、説明を簡略化するため、表示順位が1位であれば検索者の25%が流入し、同2位であれば10%が流入し、同3位であれば5%が流入し、同4位以下であれば流入しないとする。
【0163】
図7Aに示すように、セグメント「エリア」に分類された検索クエリは、「東京スーツ」、「スーツ東京」、「オーダースーツ東京」、「大阪オーダースーツ」、「大阪スーツ」、「スーツ大阪」、「京都スーツ」、「京都スーツ安い」、「スーツ京都」の9つである。なお、これら9つの検索クエリの総検索者数は23,000+10,000+28,000=61,000である。
【0164】
これらのうち、「東京スーツ」に対する対象ウェブページの表示順位は1位であるから、「東京スーツ」から対象ウェブページへの流入数は16,000*0.25=4,000と推定される。また、「大阪スーツ」に対する対象ウェブページの表示順位は2位であるから、「大阪オーダースーツ」から対象ウェブページへの流入数は2,000*0.10=200と推定される。同様にして、「京都スーツ」から対象ウェブページへの流入数は9,000*0.25=2,250と推定される。他の検索クエリに対する対象ウェブページの表示順位は4位以下であるから、これらから対象ウェブページへの流入はない。
【0165】
以上から、セグメント「エリア」に分類された検索クエリ全体から対象ウェブページへの総流入数は4,000+200+2,250=6,450である。これは総検索者数の6,450/61,000=約11%である。この6,450および約11%が、対象ウェブページの、セグメント「エリア」についての評価値となる。
【0166】
同様にして、セグメント「ブランド」について検討すると、いずれの検索クエリに対する表示順位も4位以下であるから、セグメント「ブランド」についての評価値は0である。また、「サービス」について検討すると、「スーツメンズ」からの流入数が2,700であり、「メンズスーツ」からの流入数が450であり、「サービス」に分類された検索クエリ全体からの流入数は3,150である。
【0167】
そこで、表示データ生成部24は
図10Aに示す画面を表示させるための表示データを生成してもよい。この画面には、各セグメントに関連付けて、その評価値(流入数)が表示される。合わせて、各セグメントに分類された検索クエリの総検索者数が表示されてもよい。また、表示データ生成部24は、
図10Bに示すように、評価情報に応じた順、より具体的には流入数に応じた順でセグメントを表示させてもよい。
【0168】
図10Aあるいは
図10Bの画面によれば、セグメント「エリア」についてはよく集客できているが(具体的には、61,000の検索者のうち、6,450人が流入している)、セグメント「ブランド」については集客できていないことが一目瞭然となる。
【0169】
また、表示データ生成部42は、複数のウェブページについて、各セグメントの流入数を評価情報として取得しておいてもよい。そして、入力インターフェース31を介してユーザからセグメントを指定された場合に、そのセグメントからの流入数に応じた順(例えば、多い順)にウェブサイトを並べて表示してもよい(
図11参照)。これにより、特定のセグメントについて、流入数が多いウェブページを把握できる。
【0170】
以上の処理はウェブページ単位でなく、ドメイン単位で行ってもよい。また、流入数として、表示順位から推定するのに代えて、流入数の実測値を検索エンジン1などから取得してもよい。
【0171】
以上述べたように、
図5Bに示すような検索クエリに対するドメインの評価値を羅列した画面からは、そのドメインを有するウェブページを短時間で評価するのが困難である。これに対し、本実施形態では、
図8に示すように、検索クエリをセグメント(さらにはサブセグメント)に分類し、セグメントごと(さらにはサブセグメントごと)に検索クエリに対する対象ドメインの評価情報(評価値)を示す。よって、どのような分類において対象ドメインが好ましいウェブページを有しているか/いないかを短時間で評価できる。
【0172】
そして、アラート生成部25は評価値と所定の閾値との比較結果に応じてアラートを生成してもよい。例えば、アラート生成部25は、対象ウェブページ(あるいは対象ドメイン、以下同じ)への流入数、流入率、検索順位などの主要な指標である評価値が目標値や閾値を超えたり、届かなかったりした場合に、アラートを生成してよい。
【0173】
結果として、評価画面をディスプレイ33に表示させる時間を短くすることができ、ユーザ端末3の消費電力を減らすことができる。
【0174】
なお、
図1において、制御部32に加え、検索データ取得部21、ユーザ入力取得部22、分類部23および表示データ生成部24の少なくとも一部がユーザ端末3にあってもよい。すなわち、これら各部の少なくとも一部は、ユーザ端末3のプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0175】
また、種々の画面例を示したが、全ての画面を表示させることを必須とするものではなく、適宜省略してもよいのは言うまでもない。例えば、対象ウェブページあるいは対象ドメインを指定した
図7A~
図10Bのそれぞれにおいて、対象ウェブページ等を指定しない
図6B~
図6Eで述べたようなユーザ操作が可能であってもよい。
【0176】
また、
図4以降の画面例の流れも例示にすぎない。例えば、
図4においては核ワードが並んでおり、1つの核ワードを選択することによって共通する核ワードを有する複数の検索クエリをセグメントに分類する例を示したが、任意の複数の検索クエリに対してセグメントに分類等の処理を行ってよい。
【0177】
(第2実施形態)
次に説明する第2実施形態は、検索クエリに対して、そのコンバージョン率に対応する期待確度を自動的に付与するものである。コンバージョン率とは、ウェブページに流入した検索者が購入を行ったり、問合せフォームから問合せを行ったり、他の重要なウェブページに遷移したりする割合のことである。この割合は主に、当該ウェブページの内容が、流入する検索者の検索ニーズに合致するときほど高くなる傾向にある。よって当該ウェブページを、いかなる検索クエリに向けた内容にしておくかが重要となる。このような背景から、ウェブページの企画段階においては、多数の検索クエリの中から、少しでも期待確度が高い検索クエリを簡便に発見したいという実務ニーズがある。
【0178】
図12は、第2実施形態に係る評価支援システムの概略構成を示すブロック図である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0179】
評価支援システムにおける評価支援装置2は期待確度付与部41を有する。期待確度付与部41は以下のようにして検索クエリの期待確度を付与する。
【0180】
まず、期待確度付与部41は検索クエリをワード(形態素)に分解する。例えば、検索クエリが「スーツ 京都 安い」である場合、期待確度付与部41は「スーツ」、「京都」、「安い」に分解する。
【0181】
次いで、期待確度付与部41は各ワードを予め定めた複数のセグメントのいずれかに分類する。分類の手法に特に制限はなく、形態素辞書を用いるなど、任意の公知の手法を適用してよい。例えば、期待確度付与部41は「スーツ」、「京都」、「安い」を、それぞれ「サービス」、「エリア」、「エコノミカル」のセグメントに分類する。
【0182】
そして、期待確度付与部41は各ワードが分類されたセグメントに設定されているスコアを合算する。例えば、
図13に示すように、各セグメントにスコア(ポイント)が関連付けられている。検索クエリ「スーツ 京都 安い」は、「サービス」に分類された「スーツ」のスコアが1点、「エリア」に分類された「京都」のスコアが3点、「エコノミカル」に分類された「安い」のスコアが5点であり、その合算値は9点となる。
【0183】
なお、1つのセグメントに複数のワードが分類された場合、重複加算してもよいし、1回だけ加算してもよい。例えば、「サービス」(スコア:1点)に属する「スーツ」と、いずれも「エコノミカル」(スコア:5点)に属する「セールス」および「安い」と、から構成される検索クエリ「スーツ セールス 安い」についての合算値は、「セールス」と「安い」を重複加算した11点でもよいし、「セールス」と「安い」を1つとして6点としてもよい。
【0184】
ここで、セグメントとスコアとの関係は任意であってよい。一例として、コンバージョン率が高いセグメントほど高いスコアを予め設定してもよい。より具体的には、「ブランド」や「エコノミカル」に属する検索クエリが購入に結びつきやすい傾向がある場合、あらかじめ「ブランド」および「エコノミカル」に高いスコアを設定することができる。スコアは手動で設定してもよい。あるいは、検索エンジン1やアクセス解析ツールなどが流入やコンバージョンに結びつきやすい検索クエリを把握している場合、検索エンジン1やアクセス解析ツールなどから必要な情報を取得して期待確度付与部41がスコアを自動設定してもよい。
【0185】
あるいは、より単純に、各セグメントに同一のスコアを設定してもよい。この場合でも、複数のセグメントに属する検索クエリほど高いコンバージョン率を得られる傾向を反映した期待確度が得られる。
【0186】
また、いずれのセグメントにも分類されないワードや検索クエリは、コンバージョン率が低いと考えられるため、スコアを0としてもよい。
【0187】
次いで、期待確度付与部41は合算値に応じてコンバージョン率の期待確度を付与する。例えば、
図14に示すように、合算値と期待確度との関係を閾値表として予め定めておく。上述したように、検索クエリ「スーツ 京都 安い」についてのスコアの合算値は9点であり、
図14によれば期待確度が4と付与される。
【0188】
得られた期待確度を検索クエリと関連付けて表示するための表示データが表示データ生成部24によって生成される。なお、
図13に示すセグメントとスコアの関係や、
図14に示す合算値と期待確度との関係は、記憶装置26に記憶されていればよい。期待確度を
図14のように5段階とする場合、例えば期待確度5はコンバージョン率2~3%、期待確度4はコンバージョン率1~2%未満、期待確度3はコンバージョン率0.5~1%未満、期待確度2はコンバージョン率0.1~0.5%未満、期待確度1はコンバージョン率0.1未満である。このように、コンバージョン率の所定範囲に対して期待確度を設定しておくことによって、多数の検索クエリを簡便に期待確度別に分類できるようにしておく。また、コンバージョンが全く見込めない検索クエリを分類できるように、コンバージョン率を0とみなす期待確度0を設定してもよい。
【0189】
なお、共通する核ワードを含む複数の検索クエリ(
図5A参照)の期待確度を付与して比較する場合、期待確度付与に際して核ワードを考慮しなくてもよい。具体的には、期待確度付与部41は核ワードをセグメントに分類しなくてもよい。あるいは、期待確度付与部41は核ワードが分類されたセグメントのスコアを合算値に含めないようにしてもよい。例えば、検索クエリ「スーツ 京都 安い」は「スーツ」、「京都」、「安い」にそれぞれ分類されるが、「エリア」に分類された「京都」のスコアである3点と、「エコノミカル」に分類されたスコアである5点と、のみを合算してもよい(「サービス」に分類された「スーツ」の1点を合算しない)。核ワードは複数の検索クエリに共通して含まれるため、複数の検索クエリを相対比較する場合には考慮する必要がないためである。核ワードを考慮せずに期待確度を付与することで、期待確度付与部41の処理量を抑えられる。
【0190】
以上述べたように、本実施形態では検索クエリの期待確度を自動的に付与できる。これにより、コンバージョンが期待できる検索クエリと、そうでない検索クエリとの判別が容易となる。
【0191】
第2実施形態で述べた期待確度付与部41を第1実施形態に組み合わせてもよい。この場合、分類部23によって各セグメントに分類された検索クエリを、期待確度ごとに表示することもできる。例えば、
図15に示すように、マトリクス形式で、検索クエリのブランドおよび確度を表示してもよい。
【0192】
なお、
図6A等は、検索クエリをセグメントに分類し、さらにサブセグメントに分類して表示するものであったが、
図16に示すように、サブセグメントに分類することなく、セグメントに分類して検索クエリを表示させてもよい。すなわち、表示データ生成部24は検索クエリのそれぞれをセグメントに関連付けて表示させるための表示データを生成してもよい。また、
図6B~
図6D等で説明したように、あるセグメントに属するサブセグメントをユーザ操作によって他のセグメントに属するよう変更した後に、変更後のセグメントに基づいて
図16のような表示を行ってもよい。さらに、
図16の画面において、あるセグメントに属する検索クエリを他のセグメントに属するよう変更できてもよい。
【0193】
図16における検索クエリの表示順は、例えば検索数順でもよいし、第2実施形態で述べた期待確度順でもよい。特に、検索クエリが少ない核ワード(市場)では、セグメント単位で表示したほうが好適な場合もある。
【0194】
また、
図6Aや
図7Aの表示における検索クエリを省略し、セグメント名と、各セグメントに属するサブセグメント名のみを表示させるようにしてもよい(
図17)。すなわち、表示データ生成部24はサブセグメント名をセグメントと関連付けて表示させるための表示データを生成してもよい。このような表示により、各セグメントに属するサブセグメント(形態素)を俯瞰できる。
【0195】
また、
図18に示すように、期待確度ごとに、その期待確度が付与された検索クエリを並べて表示してもよい。すなわち、表示データ生成部24は検索クエリのそれぞれを期待確度と関連付けて表示させるための表示データを生成してもよい。
【0196】
(第3実施形態)
次に説明する第2実施形態は、各ウェブページやウェブサイトへの流入セグメントの傾向を推定するものである。
【0197】
図19は、第3実施形態に係る評価支援システムの概略構成を示すブロック図である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。この評価支援装置2は後述する処理を行う集計部41を有する。
【0198】
本実施形態における検索データ取得部21は、検索クエリと、各検索クエリに対する検索結果に含まれるウェブページと、そのそれぞれへの流入数とを検索データとして検索エンジン1から取得する。
【0199】
図20は、検索データ取得部21が取得する検索データの一例を模式的に示す図であり、
図2Bと対応している。図示の例では、検索クエリ「スーツAAA」の検索結果における表示順位1位はウェブページW1であり、同2位はウェブページW2であり、同3位はウェブページW4であり、検索数は200,000である。以下では、説明を簡略化するため、検索クエリは
図20に示す5つのみであるとする。
【0200】
図19において、分類部22は既に述べたようにして各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する。
【0201】
図21は、分類部22による分類結果と合わせて検索データを示している。図示のように、分類部22によって検索クエリ「スーツAAA」および「BBBスーツ」がセグメント「ブランド」に分類され、検索クエリ「東京スーツ」および「スーツ大阪」がセグメント「エリア」に分類され、検索クエリ「ダブルスーツ」がセグメント「サービス」に分類されている。
【0202】
図19において、集計部42は、ウェブページの少なくとも1つについて、いずれのセグメントからどれだけの検索数を獲得しているかを集計する。ここでは、検索結果における表示順位と、検索者における流入数との関係が予め想定されているものとする。具体例として、表示順位1位のウェブページには検索者の25%が、同2位のウェブページには検索者の10%が、同3位のウェブページには検索者の5%が流入するものとする。
【0203】
図22は、集計部42による集計結果を模式的に示す図である。例えば、
図21において、ウェブページW1は、セグメント「ブランド」に分類された検索クエリ「スーツAAA」に対する検索結果における表示順位が1位である。よって、検索クエリ「スーツAAA」での検索数200,000の25%である50,000人がウェブページW1に流入したと推定される。同様に、検索クエリ「BBBスーツ」での検索数30,000の25%である7,500人がウェブページW1に流入したと推定される。よって、ウェブページW1には、セグメント「ブランド」から合計57,500人が流入したと推定される。
【0204】
一方、ウェブページW1は、セグメント「エリア」に分類された検索クエリ「スーツ大阪」に対する検索結果における表示順位が3位である。よって、検索クエリ「スーツ大阪」での検索数80,000の5%である4,000人がウェブページW1に流入したと推定される。よって、ウェブページW1には、セグメント「エリア」から合計4,000人が流入したと推定される。
【0205】
また、ウェブページW1は、セグメント「サービス」に分類された検索クエリ「ダブルスーツ」に対する検索結果における表示順位が2位である。よって、検索クエリ「ダブルスーツ」での検索数50,000の10%である5,000人がウェブページW1に流入したと推定される。よって、ウェブページW1には、セグメント「サービス」から合計5,000人が流入したと推定される。
【0206】
同様にして、ウェブページW2に対するセグメント毎の流入数が推定される。なお、各ウェブページへの流入数の実数値を検索エンジン1から取得できる場合には、集計部42は実数値を用いて各ウェブページに対するセグメント毎の流入数を算出してもよい。
【0207】
ウェブページW1については、セグメント「ブランド」からの流入が86%であり、「エリア」からの流入が6%であり、「サービス」からの流入が8%である。この結果によれば、ウェブページW1は「ブランド」系の検索者から多くの流入を得ていることが分かる。一方、ウェブページW2は「エリア」系の検索者から多くの流入を得ていることが分かる。
【0208】
図19における表示データ生成部24は、各ウェブページに対するセグメント毎の流入数に関する情報を表示させるための表示データを生成する。具体例として、ウェブページに対して、いずれのセグメントからどの程度の流入を得ているかを(一部またはすべてのセグメントについて)表示させてもよいし、ウェブページに対して最も流入数が高いセグメントを表示させてもよい。
【0209】
このように、セグメント別にウェブページへの流入数を集計することで、各ウェブページの流入タイプを知ることができ、各ウェブページへのタグ付けに役立てることができる。
【0210】
なお、ウェブページごとに集計し、さらに共通のドメインを有するウェブページをまとめたウェブサイトの単位で集計を行ってもよい。これにより、ウェブサイトの流入タイプを知ることができる。
【0211】
(第4実施形態)
次に述べる第4実施形態は、検索クエリをセグメントに分割することにより、複数の検索クエリから構成される検索クエリ群の特徴を可視化するものである。本実施形態における評価支援システムの概略構成は
図19に示すものと同様であるため、共通する説明を省略する。
【0212】
図19に示す評価支援システムにおいて、本実施形態の検索データ取得部21は、検索クエリ群を単位として、検索エンジン1から複数の検索クエリを取得する。本実施形態では、共通の核ワードを含む複数の検索クエリによって検索クエリ群が構成されるものとするが、ユーザが任意の検索クエリから検索クエリ群を構成してもよい。
【0213】
図23は、検索データ取得部21が取得する検索データの一例を模式的に示す図である。本例では、「転職」を核ワードとする検索クエリ群について、「転職 東京」、「転職 大阪」、「転職 地元」、「転職 A社」、「転職サイト」の5つの検索クエリが取得されたものとする。「求人」を核ワードとする検索クエリ群についても同様である。また、検索データ取得部1は、各検索クエリについて、その経済規模(本例では、月当たりの検索数)を取得してもよい。なお、検索データ取得部21が取得する検索クエリ群の数に特に制限はない。
【0214】
図19の評価支援システムにおいて、分類部23は既に述べたようにして各検索クエリを複数のセグメントのいずれかに分類する。
図24に、分類部23による分類結果と合わせて検索データを示している。
【0215】
図19の集計部41は各検索クエリ群に含まれる検索クエリをセグメント単位で集計する。
【0216】
図25Aは、検索クエリ数を基準として集計した例を示す。
図24の検索クエリ群「転職」において、「ブランド」に分類される検索クエリは1つであり、「エリア」に分類される検索クエリは3つであり、「サービス」に分類される検索クエリは1つである。よって、各セグメントに含まれる検索クエリの割合は、「ブランド」が20%、「エリア」が60%、「サービス」が20%である。
【0217】
同様に、検索クエリ群「求人」について、各セグメントに含まれる検索クエリの割合は、「ブランド」が86%、「エリア」が14%、「サービス」が0%である。
図25Aは検索クエリ数を基準として各セグメントの占有率を集計したものといえる。
【0218】
図25Bは、検索クエリ数のみならず検索数を考慮して集計した例を示す。
図24の検索クエリ群「転職」において、「ブランド」に分類される検索クエリは「転職 A社」のみであり、その検索数は600である。「エリア」に分類される検索クエリは「転職 東京」(検索数:2,000)、「転職 大阪」(検索数:1,500)、「転職 地元」(検索数:800)であり、検索総数は4,300(=2,000+1,500+800)である。「サービス」に分類される検索クエリは「転職サイト」のみであり、その検索数は100である。
【0219】
よって、各セグメントに含まれる検索クエリの割合は、検索数を考慮すると、「ブランド」が12%(=600/(600+4,300+100))、「エリア」が86%(=4,300/(600+4,300+100))、「サービス」が2%(=100/(600+4,300+100))である。
図25Bは検索数を基準として各セグメントの占有率を集計したものといえる。
【0220】
同様に、検索クエリ群「求人」について、各セグメントに含まれる検索クエリの割合は、検索数を考慮すると、「ブランド」が86%、「エリア」が14%、「サービス」が0%である。
【0221】
図19の表示データ生成部24は分類部23による分類の結果をユーザ端末のディスプレイ33に表示させるための表示データを生成する。具体例として、
図25Aのように、セグメントのそれぞれに分類された検索クエリの割合を表示させてもよいし、
図25Bのように、検索数等の検索規模を考慮して、検索クエリの割合を表示させてもよい。
【0222】
「転職」と「求人」は、一見すると類似した検索ニーズをもつと思われる検索クエリ群ではあるが、
図25Aや
図25Bによれば、検索クエリ群「転職」は「エリア」に関する検索クエリを多く含んでおり、一方で、検索クエリ群「求人」は「ブランド」に関する検索クエリを多く含んでいる。このことから、「転職」に関するサイトを構築する場合には「エリア」に関するコンテンツ群を充実させ、「求人」に関するサイトを構築する場合には「ブランド」に関するコンテンツを充実させればよいことが分かる。
【0223】
このように、第4の実施形態によれば、検索クエリ群ごとに各セグメントの占有率を集計し表示することで、検索クエリ群ごとの検索ニーズの傾向を直感的に知ることができる。またそれによって、それらの検索クエリ群に向けたウェブサイトを構築しようとする際、どのような内容のウェブページやコンテンツをより多く充実させておかねばならないかを判断する手がかりを得ることができる。また、それらを制作してゆく際の優先順位や予算配分を立案する際、より多くの検索実需が見込めるセグメントや検索ニーズに対して重点的な配分を行いやすくなる。
【0224】
なお、上述した各実施形態において、ドメイン(共通するドメインを有するウェブページの集合)を単位として処理を行うものについては、ドメインに代えて任意の複数のウェブページから構成される評価対象単位について処理を行ってもよい。任意の複数のウェブページは、ユーザが指定したものでもよい。例えば、ユーザが2つのドメインを評価対象として指定し、この2つのドメインのいずれかを有するウェブページを評価対象単位としてもよい。あるいは、ユーザが特定のウェブページを指定し、その指定されたウェブページの下位階層のウェブページを評価対象単位としてもよい。その他、ユーザが個別に複数のウェブページを評価対象単位として指定してもよい。
【0225】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
【符号の説明】
【0226】
1 検索エンジン
2 評価支援装置
21 検索データ取得部
22 ユーザ入力取得部
23 分類部
24 表示データ生成部
25 アラート生成部
26 記憶装置
3 ユーザ端末
31 入力インターフェース
32 制御部
33 ディスプレイ
41 期待確度付与部
42 集計部