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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-23
(45)【発行日】2023-08-31
(54)【発明の名称】タッチパネル装置および急速充電装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20230824BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20230824BHJP
【FI】
G06F3/041 530
G06F3/0488
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019208650
(22)【出願日】2019-11-19
(65)【公開番号】P2021081973
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000004606
【氏名又は名称】ニチコン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大隈 重男
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-106454(JP,A)
【文献】特開2010-282309(JP,A)
【文献】特開2017-102857(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0012718(KR,A)
【文献】特開2009-119931(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/03
3/041-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の区画を有するとともに所定の前記区画に操作ボタンを表示する表示部と、
ユーザが前記表示部に触れるタッチ操作を検知するタッチ操作検知部と、
前記ユーザが前記表示部に触れ続ける所定の判定時間内に前記区画の前記タッチ操作が所定回数以上検知されたとき、当該区画を異常箇所として判定する異常箇所判定部と、
前記異常箇所判定部による異常箇所の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、
所定の前記区画が異常箇所として判定されたとき、前記判定結果記憶部に記憶された前記判定結果の履歴に基づいて、前記操作ボタンの代替となる代替操作ボタンを他の前記区画である代替区画に表示させる表示制御部とを備え、
前記判定結果記憶部は、異常箇所として判定された前記区画と、当該区画が異常箇所として判定された時とを関連付けて記憶し、
前記表示制御部は、
前記表示部で異常箇所として判定されていない前記区画が存在するとき、異常箇所として判定された全ての前記区画と重複しない少なくとも1つの前記区画を前記代替区画に選定し、
前記表示部で異常箇所として判定されていない前記区画が存在せず、かつ、異常箇所として判定された時から所定期間経過した少なくとも1つの前記区画が存在するとき、当該区画を前記代替区画に選定し、
前記表示制御部は、診断用操作ボタンを含んだ診断用入力画面を前記表示部に表示させ、
前記異常箇所判定部は、前記診断用操作ボタンに対応する前記区画の前記タッチ操作の検知に基づいて、前記判定時間の計測を開始する
ことを特徴とするタッチパネル装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記表示部で異常箇所として判定されていない前記区画が存在せず、かつ、異常箇所として判定された時から所定期間経過した前記区画が存在しないとき、異常箇所として判定された複数の前記区画のうち異常箇所として最も新しく判定された前記区画以外の少なくとも1つの前記区画を前記代替区画に選定する
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル装置。
【請求項3】
前記区画ごとに前記操作ボタンの表示に使用された使用頻度を記憶する使用頻度記憶部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記判定結果記憶部に記憶された前記判定結果の履歴と、前記使用頻度記憶部に記憶された前記使用頻度に基づいて、前記代替区画を選定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のタッチパネル装置を備える
ことを特徴とする急速充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作ボタンが表示される表示部を備えたタッチパネル装置および急速充電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、入力可能な表示画面を有する表示装置を備え、表示画面内における入力を行えない入力不能領域を特定する特定手段と、入力不能領域を回避した表示を行うように制御する表示制御手段とが設けられたタッチパネル装置が開示されている。このタッチパネル装置には、表示画面の各区画を順に入力可能か否かを確認することで入力不能領域を検出する検出手段が設けられ、表示制御手段は、特定した入力不能領域を回避した位置、すなわち、入力が行える領域である入力可能領域に操作ボタンを表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-65372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、故障や外的要因により所定の区画において1回のタッチ操作が断続的に検知されることで、タッチ操作の検知精度が低くなるという問題がある。そのような場合には、特許文献1に記載のタッチパネル装置では、タッチ操作を検知可能であっても検知精度が低い区画に操作ボタンが表示されることによって、強いタッチ操作や複数回のタッチ操作をユーザに要求するという不都合がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、タッチ操作を精度良く検知することが可能なタッチパネル装置および急速充電装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載のタッチパネル装置は、複数の区画を有するとともに所定の前記区画に操作ボタンを表示する表示部と、ユーザが前記表示部に触れるタッチ操作を検知するタッチ操作検知部と、所定の判定時間内に前記区画の前記タッチ操作が所定回数以上検知されたとき、当該区画を異常箇所として判定する異常箇所判定部と、前記異常箇所判定部による異常箇所の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、所定の前記区画が異常箇所として判定されたとき、前記判定結果記憶部に記憶された前記判定結果の履歴に基づいて、前記操作ボタンの代替となる代替操作ボタンを他の前記区画である代替区画に表示させる表示制御部とを備え、前記判定結果記憶部は、異常箇所として判定された前記区画と、当該区画が異常箇所として判定された時とを関連付けて記憶し、前記表示制御部は、前記表示部で異常箇所として判定されていない前記区画が存在するとき、異常箇所として判定された全ての前記区画と重複しない少なくとも1つの前記区画を前記代替区画に選定し、前記表示部で異常箇所として判定されていない前記区画が存在せず、かつ、異常箇所として判定された時から所定期間経過した少なくとも1つの前記区画が存在するとき、当該区画を前記代替区画に選定することを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、所定の区画において1回のタッチ操作が断続的に検知される場合、すなわち、所定の判定時間内にタッチ操作が所定回数以上検知された場合には、その区画が異常箇所であるとして、他の区画である代替区画に代替操作ボタンが表示される。そして、異常箇所として判定されていない区画が存在する場合には、代替区画として、異常箇所として判定された全ての区画と重複しない区画が選定されるため、代替区画において1回のタッチ操作が断続的に検知される可能性は低い。したがって、この場合は、代替操作ボタンが表示された代替区画のタッチ操作を精度良く検知することが可能である。さらに、異常箇所として判定されていない区画が存在しない場合には、代替区画として、異常箇所として判定された時から所定期間経過した区画、すなわち過去に異常箇所として判定された原因が偶発的なものであった可能性が高い区画が選定されるため、代替区画が過去に異常箇所として判定された区画であっても、代替区画のタッチ操作の検知可能性を高めることができる。
【0008】
請求項2に記載のタッチパネル装置は、請求項1に記載のタッチパネル装置において、前記表示制御部は、前記表示部で異常箇所として判定されていない前記区画が存在せず、かつ、異常箇所として判定された時から所定期間経過した前記区画が存在しないとき、異常箇所として判定された複数の前記区画のうち異常箇所として最も新しく判定された前記区画以外の少なくとも1つの前記区画を前記代替区画に選定することを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、異常箇所として判定されていない区画が存在しない場合であって、かつ、異常箇所として判定された時から所定期間経過した区画が存在しない場合には、代替区画として、異常箇所として最も新しく判定された区画以外の区画が選定されるため、代替区画が異常箇所として判定された時から所定期間経過していない区画であっても、多くの区画を代替区画候補とすることができ、代替区画のタッチ操作の検知可能性を高めることができる。
【0010】
請求項3に記載のタッチパネル装置は、請求項1または2に記載のタッチパネル装置において、前記区画ごとに前記操作ボタンの表示に使用された使用頻度を記憶する使用頻度記憶部をさらに備え、前記表示制御部は、前記判定結果記憶部に記憶された前記判定結果の履歴と、前記使用頻度記憶部に記憶された前記使用頻度に基づいて、前記代替区画を選定することを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、例えば使用頻度の低い区画が代替区画に選定されることで、タッチ操作による劣化が比較的生じていない区画に代替操作ボタンを表示させることができ、タッチ操作を精度良く検知することが可能である。
【0012】
上記課題を解決するため、請求項4に記載の急速充電装置は、請求項1~3のいずれか一項に記載のタッチパネル装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、タッチ操作を精度良く検知することが可能なタッチパネル装置および急速充電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施例に係るタッチパネル装置を備えた急速充電装置の概略構成を示すブロック図である。
図2】(A)は、表示部の概略構成図であり、(B)は、操作ボタン表示区画テーブルの一例である。
図3】(A)および(B)は、表示部に表示される画面の一例である。
図4】(A)および(B)は、表示部に表示される画面の一例である。
図5】同実施例に係る急速充電装置の動作のフローチャートである。
図6】同実施例に係る異常箇所判定処理のフローチャートである。
図7】同実施例に係る代替操作部設定処理のフローチャートである。
図8】同実施例に係る代替区画選定処理のフローチャートである。
図9】表示部に表示される診断用入力画面の一例である。
図10】第2実施例に係る代替区画選定処理のフローチャートである。
図11】同実施例に係る使用頻度に基づく選定処理のフローチャートである。
図12】第3実施例に係る代替操作部設定処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施例)
図面を参照して、本発明を具体化した一実施形態である第1実施例について説明する。
図1に示すように、急速充電装置1は、タッチパネル装置1Aと給電装置1Bとを備えており、タッチパネル装置1Aを操作するユーザの指示に従って、給電装置1Bから電気自動車やプラグインハイブリッド車等の電動車に搭載された蓄電池に電力を供給する。急速充電装置1は、電動車のユーザ認証を行った後、電動車の蓄電池の充電を行う。
【0016】
タッチパネル装置1Aは、タッチセンサー付表示装置であって、表示部11と、タッチ操作検知部12と、異常箇所判定部13と、判定結果記憶部14と、使用頻度記憶部15と、表示制御部16とを備えている。
【0017】
表示部11は、例えば液晶パネルにより構成されている。表示部11は、表示制御部16の制御下で、ユーザ認証に利用するパスワードを入力するための操作ボタンや、急速充電装置1に指示を入力するための操作ボタンや、タッチ操作を促す入力催促メッセージ等を表示する。表示部11は、操作ボタンを表示可能な複数の区画S(図2(A)のS(0)~S(29)参照)を有している。
【0018】
タッチ操作検知部12は、例えば抵抗膜方式または静電容量方式のタッチセンサーにより構成されている。タッチ操作検知部12は、ユーザが表示部11に触れるタッチ操作を検知する。表示部11の故障等の異常が発生すると、タッチ操作検知部12は、ユーザが表示部11を触れ続けている場合であっても複数回のタッチ操作を検出する。したがって、表示部11に異常箇所があるか否かの判断は、1回のタッチ操作をタッチ操作検知部12が断続的に検出するか否かによって判断することができる。
【0019】
異常箇所判定部13は、タッチ操作検知部12によるタッチ操作の検知結果に基づき、表示部11においてタッチ操作の検知が困難な異常箇所を判定する判定回路により構成されている。異常箇所判定部13は、所定の判定時間内に所定の区画Sのタッチ操作が所定回数以上検知されたとき、その区画Sを異常箇所として判定する。具体的には、例えば、異常箇所判定部13は、1秒以内に2回以上のタッチ操作が検知されたときに当該区画Sを異常箇所として判定する。
【0020】
判定結果記憶部14は、異常箇所判定部13による異常箇所の判定結果を記憶するメモリにより構成されている。判定結果記憶部14は、異常箇所として判定された区画Sと、当該区画Sが異常箇所として判定された日時とを関連付けて記憶する。
【0021】
使用頻度記憶部15は、操作ボタンの表示に使用される区画Sの使用頻度を記憶するメモリにより構成されている。使用頻度記憶部15は、区画Sごとに操作ボタンの表示に使用された使用頻度(回数)を記憶する。なお、記憶する使用頻度には、後述する代替操作ボタンの表示に使用される使用頻度も含まれる。
【0022】
表示制御部16は、表示部11を制御する制御回路により構成されている。表示制御部16は、予め設定されているプログラム等に従って、表示部11を制御する。具体的には、表示制御部16は、予め設定されている操作ボタン表示区画テーブルに基づいて、操作ボタンを所定の区画Sに表示させる。また、表示制御部16は、異常箇所判定部13により区画Sが異常箇所として判定されたとき、判定結果記憶部14に記憶された判定結果の履歴と操作ボタン表示区画テーブルとに基づいて他の区画Sである代替区画を選定し、操作ボタンの代替となる代替操作ボタンを代替区画に表示させる。
【0023】
表示制御部16は、表示部11で異常箇所として判定されていない区画Sが存在するときは、異常箇所として判定された全ての区画Sと重複しない少なくとも1つの区画S(すなわち異常箇所として過去に判定されていない区画S)を、代替区画に選定する。また、表示制御部16は、表示部11で異常箇所として判定されていない区画Sが存在せず、かつ、異常箇所として判定された日時から所定期間経過した少なくとも1つの区画Sが存在するときは、当該区画S(すなわち異常箇所として判定された日時から所定期間経過した区画S)を代替区画に選定する。さらに、表示制御部16は、表示部11で異常箇所として判定されていない区画Sが存在せず、かつ、異常箇所として判定された日時から所定期間経過した区画Sが存在しないときは、異常箇所として判定された複数の区画Sのうち異常箇所として最も新しく判定された区画S以外の少なくとも1つの区画Sを代替区画に選定する。
【0024】
また、表示制御部16は、使用頻度記憶部15に記憶された区画Sごとの使用頻度に基づいて、代替区画を選定することができ、使用頻度の低い区画S(すなわち使用による劣化が比較的生じていない区画S)に代替操作ボタンを表示させることが可能である。
【0025】
給電装置1Bは、タッチパネル装置1Aを用いて入力された指示に従って直流電力を供給する直流電力供給装置であって、直流電源部21と、給電ケーブル22と、認証部23と、給電制御部24とを備えている。
【0026】
直流電源部21は、コンバータ、変圧器、および、整流器等により構成されており、商用交流電源から受電した交流電力を直流電力に変換し、給電ケーブル22に直流電力を供給する。
【0027】
給電ケーブル22は、給電コネクタ(不図示)を備えており、当該給電コネクタを電動車に設けられた受電コネクタに接続することで、給電装置1Bから電動車に電力供給が可能となる。また、給電ケーブル22の給電コネクタには、電力の供給中に給電コネクタと受電コネクタとの接続をロックする電磁ロック機構(不図示)が設けられている。
【0028】
認証部23は、ユーザ認証を行う認証回路により構成されている。認証部23は、外部の管理サーバー(図示略)と通信することで、ユーザがタッチパネル装置1Aに入力したパスワード(例えば決済用クレジットカードのパスワード)を照会し、充電の可否を判断する。
【0029】
給電制御部24は、直流電源部21および給電ケーブル22を制御する制御回路により構成されている。給電制御部24は、認証部23によるユーザ認証が完了し、かつ、充電開始を指示するタッチ操作をタッチ操作検知部12で検知したとき、直流電力の供給を開始するように直流電源部21を制御する。また、給電制御部24は、充電開始を指示するタッチ操作をタッチ操作検知部12で検知したとき、給電コネクタと受電コネクタとの接続をロックするように給電ケーブル22の電磁ロック機構を制御し、充電の終了を把握したユーザによるタッチ操作をタッチ操作検知部12で検知したとき、ロックを解除するように給電ケーブル22の電磁ロック機構を制御する。
【0030】
図2を参照して、表示部11および操作ボタン表示区画テーブルについて説明する。
図2(A)に示すように、表示部11は、画面タイトル等のテキストオブジェクトを表示するヘッダー区画HSと、メッセージ等のテキストオブジェクトや操作ボタン等の操作オブジェクトを表示する複数の区画Sとを有している。各区画Sには、図中の括弧内の数字で示すように、固有の識別子(区画番号)が割り当てられている。なお、図2(A)に示す区画Sは一例であって、区画Sの数や各区画Sの大きさは適宜変更してもよい。
【0031】
図2(B)に示すように、操作ボタン表示区画テーブルは、操作ボタンと、当該操作ボタンが表示される区画Sと、当該操作ボタンの代替となる代替操作ボタンが表示される区画S(すなわち代替区画)とを関連付けたデータ構造を有している。操作ボタン表示区画テーブルにおいては、操作ボタンの識別子(オブジェクト番号)、区画Sの識別子(区画番号)と、代替区画候補である複数の区画Sの識別子(区画番号)とが関連付けられている。代替区画候補には、代替区画として選定される際の優先順位が割り当てられており、代替区画候補から選ばれる少なくとも1つの区画Sが代替区画となる。
【0032】
例えば、図2(B)で示すように、オブジェクト番号1に対応する操作ボタンは、区画番号17に対応する区画Sに表示されるように予め設定されているが、区画番号17に対応する区画Sが異常箇所として判定された場合には、区画番号16,22,18,29に対応する区画Sのうち、筆頭の代替区画候補である区画番号16に対応する区画Sが代替区画として選定され、代替操作ボタンが区画番号16に対応する区画Sに表示されるように設定される。また、区画番号16に対応する区画Sが代替区画候補から除外された場合は、区画番号22,18,29に対応する区画Sのうち、筆頭の代替区画候補である区画番号22に対応する区画Sが代替区画として選定され、代替操作ボタンが区画番号22に対応する区画Sに表示されるように設定される。同様に、区画番号16,22に対応する区画Sが代替区画候補から除外された場合は、区画番号18,29に対応する区画Sのうち、筆頭の代替区画候補である区画番号18に対応する区画Sが代替区画として選定され、代替操作ボタンが区画番号18に対応する区画Sに表示されるように設定される。これらの代替区画の候補およびその優先順位は、先に表示制御部16で説明した代替区画の選定基準に従って決定されている。
【0033】
図3および図4は、表示部11に表示される画面の一例である。
図3(A)は、認証開始画面を示している。認証開始画面は、ユーザ認証の開始の指示をユーザから受け付けるために表示部11に表示される画面であって、ユーザ認証の開始または実行に係る画面である。認証開始画面には、操作ボタンとして、パスワードを入力するための複数のボタンB1、入力したパスワードの訂正を行うためのボタンB2、および、ユーザ認証の開始を指示するためのボタン(決定ボタン)B3が含まれている。表示制御部16は、認証開始画面におけるボタンB3の区画Sが異常箇所として判定された場合、例えば、操作ボタン表示区画テーブルに基づいて代替操作ボタンC1を代替区画である他の区画Sに表示させる。
【0034】
図3(B)は、認証完了画面を示している。認証完了画面は、ユーザ認証の終了後に表示部11に表示される画面であって、ユーザ認証の完了に係る画面である。認証完了画面には、操作ボタンとして、ユーザ認証の完了を把握したことを入力するためのボタン(スタートボタン)B4が含まれている。表示制御部16は、認証完了画面におけるボタンB4の区画Sが異常箇所として判定された場合、例えば、操作ボタン表示区画テーブルに基づいて代替操作ボタンC2を代替区画である他の区画Sに表示させる。
【0035】
図4(A)は、充電開始画面を示している。充電開始画面は、充電の開始の指示をユーザから受け付けるために表示部11に表示される画面であって、充電の開始または実行に係る画面である。充電開始画面には、操作ボタンとして、充電の開始を指示するためのボタン(スタートボタン)B5が含まれている。表示制御部16は、充電開始画面におけるボタンB5の区画Sが異常箇所として判定された場合、例えば、操作ボタン表示区画テーブルに基づいて代替操作ボタンC3を代替区画である他の区画Sに表示させる。
【0036】
図4(B)は、充電終了画面を示している。充電終了画面は、充電の終了後に表示部11に表示される画面であって、充電の完了または停止に係る画面である。充電終了画面には、操作ボタンとして、充電の終了を把握したことを入力するためのボタン(OKボタン)B6が含まれている。表示制御部16は、充電終了画面におけるボタンB6の区画Sが異常箇所として判定された場合、例えば、操作ボタン表示区画テーブルに基づいて代替操作ボタンC4を代替区画である他の区画Sに表示させる。
【0037】
急速充電装置1は、ユーザの操作に基づいて給電を行う通常モードにおいて、ユーザ認証の完了後に充電を開始するように構成されている。すなわち、表示制御部16は、図3および図4で示した各画面を、認証開始画面、認証完了画面、充電開始画面、充電終了画面の順番で表示部11に表示させる。
【0038】
次に、図5図8を参照して急速充電装置1の動作の流れについて説明する。
図5に示すように、まず、急速充電装置1の動作の開始時に、給電制御部24は、運転モードを設定する(ステップS1)。具体的には、給電制御部24は、運転モードとして、保守作業者の操作に基づいて異常箇所の判定を行う異常箇所判定モード、または、ユーザの操作に基づいて給電を行う通常モードを設定する。異常箇所判定モードは例えば24時間(1日)に一度だけ設定され、それ以外は通常判定モードが設定される。なお、保守作業者の操作に応じて異常箇所判定モードが設定されるように構成してもよい。
【0039】
ステップS1で異常箇所判定モードが設定された場合(ステップS2:YES)は、異常箇所判定処理が行われる(ステップS3)。異常箇所判定処理では、表示部11を構成する複数の区画Sごとにそれらの区画Sが異常箇所であるか否かが判定される。一方、ステップS1で通常モードが設定された場合(ステップS2:NO)は、急速充電装置1は、下記のステップS3~S7をスキップし、ユーザの操作に基づいて給電を行う動作を開始する。
【0040】
ステップS3で異常箇所として判定された回数(異常箇所判定回数)が所定数以上である場合(ステップS4:YES)、すなわち異常箇所として判定された区画Sの数が所定数以上である場合は、表示制御部16および給電制御部24は、タッチパネル装置1Aの点検・修理作業が必要であると判断し、急速充電装置1の使用停止処理を行い(ステップS5)、ユーザの操作に基づいて給電を行うことを禁止する。
【0041】
一方、異常箇所判定回数が所定数未満である場合(ステップS4:NO)は、表示制御部16は、代替操作部設定処理が必要であるか否かを判断する(ステップS6)。具体的には、例えば、表示制御部16は、表示部11に表示される少なくとも1つの画面において、ステップS3で異常箇所として判定された区画Sに操作ボタンが表示されるように設定されているときは、代替操作部設定処理が必要であると判断する。一方、ステップS3で異常箇所として判定された区画Sに操作ボタンが表示されるように設定されていないときは、代替操作部設定処理が不必要であると判断する。
【0042】
代替区画設定処理が不必要であると判断された場合(ステップS6:NO)は、代替操作部設定処理(ステップS7)をスキップし、急速充電装置1は、ユーザの操作に基づいて給電を行うための動作を開始する。その際、操作ボタンが予め設定されている区画Sに表示される。
【0043】
一方、代替操作部設定処理が必要であると判断された場合(ステップS6:YES)は、代替操作部設定処理が行われる(ステップS7)。代替操作部設定処理では、所定の区画Sに表示されるように設定されている操作ボタンの代替となる代替操作ボタンが、他の区画Sである代替区画に表示されるように設定される。代替操作部設定処理が行われた後、急速充電装置1は、ユーザの操作に基づいて給電を行うための動作を開始する。その際、ステップS7で設定された代替操作ボタンが代替区画に表示される。
【0044】
図6は、上記ステップS3の異常箇所判定処理の流れを示している。
図6に示すように、まず、表示制御部16が、診断用入力画面を表示部11に表示させ(ステップS11)、異常箇所判定部13が、診断区画変数を初期化する(ステップS12)。
【0045】
次いで、タッチ操作検知部12が、診断区画変数に応じた1つの区画Sのユーザによるタッチ操作を検知する(ステップS13)。また、ステップS13での区画Sのタッチ操作の検知に基づいて、異常箇所判定部13は、時間の計測を開始する。
【0046】
異常箇所判定部13は、ステップS13で計測を開始した時間が所定の判定時間を経過する間、ステップS13でタッチ操作を検知した区画Sのタッチ操作をカウントする(ステップS14)。すなわち、異常箇所判定部13は、ステップS13での区画Sのタッチ操作の検知後、その区画Sのタッチ操作が検知されなくなり当該区画Sのタッチ操作が再び検知されたときの回数を計測する。
【0047】
ステップS13でのタッチ操作の検知から所定の判定時間が経過した場合(ステップS15:YES)、異常箇所判定部13は、その判定時間内に検知された区画Sのタッチ操作が所定回数以上であるか否かを判定する(ステップS16)。
【0048】
判定時間内に検知したタッチ操作が所定回数以上である場合(ステップS16:YES)は、異常箇所判定部13は、ステップS13でタッチ操作を検知した区画Sを異常箇所として判定する(ステップS17A)。一方、判定時間内に検知したタッチ操作が所定回数未満である場合(ステップS16:NO)は、ステップS13でタッチ操作を検知した区画Sを正常箇所として判定する(ステップS17B)。
【0049】
そして、診断区画変数が最終区画数でない場合(ステップS18:NO)、すなわち全ての区画Sについて異常箇所か否かの判定が行われていない場合は、異常箇所判定部13は診断区画変数のインクリメントを行い(ステップS19)、異常箇所か否かの判定の対象となる区画Sを変更してステップS13以降が繰り返される。
【0050】
一方、診断区画変数が最終区画数である場合(ステップS18:YES)、すなわち全ての区画Sについて異常箇所か否かの判定が行われた場合は、異常箇所判定処理が終了する。以上のようにして、表示部11を構成する複数の区画Sごとに異常箇所か否かの判定が行われる。
【0051】
図7は、上記ステップS7の代替操作部設定処理の流れを示している。
図7に示すように、まず、表示制御部16が、異常箇所として判定された区画Sに操作ボタンを表示するように設定されている画面を検索し、代替操作ボタンを設定すべき数に対応する最終処理数を設定する(ステップS21)。次いで、表示制御部16は、代替処理変数を初期化し(ステップS22)、代替処理変数が最終処理数であるか否かを判定し(ステップS23)、代替処理変数が最終処理数でない場合(ステップS23:NO)、すなわち代替操作ボタンの表示が必要な全ての画面について代替操作ボタンの設定が行われていない場合は、下記のステップS24~S26の処理を行う。
【0052】
代替処理変数が最終処理数でない場合(ステップS23:NO)は、代替区画選定処理が行われ(ステップS24)、次いで、表示制御部16は、代替区画選定処理で選定された代替区画に代替操作ボタンが表示されるように代替操作ボタンの設定を行い(ステップS25)、代替処理変数のインクリメントを行い(ステップS26)、ステップS23以降を繰り返す。
【0053】
代替処理変数が最終処理数である場合(ステップS23:YES)、すなわち代替操作ボタンの表示が必要な全ての画面について代替操作ボタンの設定が行われた場合は、代替操作部設定処理は終了する。
【0054】
図8は、上記ステップS24の代替区画選定処理の流れを示している。
図8に示すように、まず、表示制御部16は、表示部11を構成する全ての区画Sから、異常箇所として判定された全ての区画S(全異常箇所)を除外する(ステップS31)。全異常箇所には、過去に異常箇所として判定された区画Sが含まれる。
【0055】
ステップS31で全ての区画Sから全異常箇所を除外した際に、操作ボタン表示区画テーブルに含まれる代替区画候補が存在する場合(ステップS32:NO)、すなわち、異常箇所として判定されなかった区画Sが存在する場合は、当該区画Sから代替区画が選定される。具体的には、表示制御部16は、操作ボタン表示区画テーブルから代替区画候補を読み込み(ステップS35A)、代替区画候補から全異常箇所を除外し(ステップS36A)、残った代替区画候補の筆頭を代替区画に選定する(ステップS37A)。
【0056】
一方、ステップS31で全ての区画Sから全異常箇所を除外した際に、操作ボタン表示区画テーブルに含まれる代替区画候補が存在しない場合(ステップS32:YES)、すなわち、異常箇所として判定されなかった区画Sが存在しない場合は、表示制御部16は、表示部11を構成する全ての区画Sから、比較的新しく異常箇所として判定された区画S(新しい異常箇所)を除外する(ステップS33)。新しい異常箇所は、異常箇所として判定された日時から所定期間経過していない区画Sである。
【0057】
ステップS33で全ての区画Sから新しい異常箇所を除外した際に、操作ボタン表示区画テーブルに含まれる代替区画候補が存在する場合(ステップS34:NO)、すなわち、異常箇所として判定された日時から所定期間経過した区画Sが存在する場合は、当該区画Sから代替区画が選定される。具体的には、表示制御部16は、操作ボタン表示区画テーブルから代替区画候補を読み込み(ステップS35B)、代替区画候補から新しい異常箇所を除外し(ステップS36B)、残った代替区画候補の筆頭を代替区画に選定する(ステップS37B)。
【0058】
一方、ステップS33で全ての区画Sから新しい異常箇所を除外した際に、操作ボタン表示区画テーブルに含まれる代替区画候補が存在しない場合(ステップS34:YES)、すなわち、異常箇所として判定された日時から所定期間経過した区画Sが存在しない場合は、最も新しく異常箇所として判定された区画S(最新の異常箇所)以外の区画Sから代替区画が選定される。具体的には、表示制御部16は、操作ボタン表示区画テーブルから代替区画候補を読み込み(ステップS35C)、代替区画候補から最新の異常箇所を除外し(ステップS36C)、残った代替区画候補の筆頭を代替区画に選定する(ステップS37C)。
【0059】
そして、ステップS35C~37Cで代替区画が選定されると、表示制御部16は、選定した代替区画に応じた操作オブジェクトを生成することで、代替操作ボタンとなる操作オブジェクトを設定する(ステップS38)。
【0060】
図9は、異常箇所判定処理において表示部11に表示される画面の一例である。
図9に示す診断用入力画面においては、表示部11を構成する全ての区画Sをユーザがタッチ操作するように、各区画Sに対応する操作ボタンB7が表示される。操作ボタンB7には、ユーザが複数の操作ボタンB7を順にタッチ操作するように、タッチ操作の順番を示す文字または数字が重ねて表示されている。異常箇所か否かの判定の対象となる区画Sを連続して行えるように、ユーザは一筆書きのように複数の操作ボタンB7をタッチ操作することが好ましく、操作ボタンB7に重ねて表示される数字は隣り合う区画Sにおいて連続した数字になっていることが好ましい。
【0061】
本実施例においては以下の効果が得られる。
所定の区画Sにおいて1回のタッチ操作が断続的に検知される場合、すなわち、所定の判定時間内にタッチ操作が所定回数以上検知された場合には、その区画Sが異常箇所であるとして、他の区画Sである代替区画に代替操作ボタンが表示される。そして、異常箇所として判定されていない区画Sが存在する場合には、代替区画として、異常箇所として判定された全ての区画Sと重複しない区画Sが選定されるため、代替区画において1回のタッチ操作が断続的に検知される可能性は低い。したがって、この場合は、代替操作ボタンが表示された代替区画のタッチ操作を精度良く検知することが可能である。さらに、異常箇所として判定されていない区画Sが存在しない場合には、代替区画として、異常箇所として判定された日時から所定期間経過した区画S、すなわち過去に異常箇所として判定された原因が偶発的なものであった可能性が高い区画Sが選定されるため、代替区画が過去に異常箇所として判定された区画Sであっても、代替区画のタッチ操作の検知可能性を高めることができる。
【0062】
異常箇所として判定されていない区画Sが存在しない場合であって、かつ、異常箇所として判定された日時から所定期間経過した区画Sが存在しない場合には、代替区画として、異常箇所として最も新しく判定された区画S以外の区画Sが選定されるため、代替区画が異常箇所として判定された日時から所定期間経過していない区画Sであっても、多くの区画Sを代替区画候補とすることができ、代替区画のタッチ操作の検知可能性を高めることができる。
【0063】
タッチパネル装置1Aにおいてタッチ操作が精度良く検知されることで、急速充電装置1のメンテナンス頻度を低下させることができる。
【0064】
(第2実施例)
図10および図11を参照して、本発明の他の実施形態である第2実施例について説明する。なお、上記第1実施例と同様の構成については、その図示および説明を省略する。
【0065】
第2実施例は、代替区画選定処理(ステップS24)が第1実施例と異なっている。具体的には、第2実施例の代替区画選定処理は、ステップS37Aに代えて、使用頻度に基づく選定処理(ステップS40)が行われる。
【0066】
図11は、上記ステップS40の使用頻度に基づく選定処理の流れを示している。
図11に示すように、まず、表示制御部16は、全異常箇所を除外して残った代替区画候補から、使用頻度記憶部15に記憶された区画Sの使用頻度に基づいて、操作ボタンおよび代替操作ボタンの表示に使用されたことがある区画S(使用区画)を除外する(ステップS41)。
【0067】
ステップS41で代替区画候補から使用区画を除外した際に、代替区画候補が存在する場合(ステップS42:NO)、すなわち、操作ボタンおよび代替操作ボタンの表示に使用されていない区画Sが存在する場合は、当該区画Sから代替区画が選定される。すなわち、表示制御部16は、使用区画を除外した後の代替区画候補の筆頭を代替区画に選定する(ステップS43)。
【0068】
一方、ステップS41で代替区画候補から使用区画を除外した際に、代替区画候補が存在しない場合(ステップS42:YES)、すなわち、操作ボタンおよび代替操作ボタンの表示に使用されていない区画Sが存在しない場合は、異常箇所として判定されなかった区画Sから代替区画が選定される。具体的には、表示制御部16は、ステップS36Aで代替区画候補から全異常箇所を除外した結果を読み込み(ステップS44)、残っている代替区画候補の筆頭を代替区画に選定する(ステップS45)。
【0069】
そして、ステップS43,S45で代替区画が選定されると、表示制御部16は選定された区画Sを記憶し(ステップS46)、これに伴って、使用頻度記憶部15は、代替区画として選定された区画Sが代替操作ボタンの表示に使用されるとして、その区画Sの使用頻度を更新する。
【0070】
本実施例においては以下の効果が得られる。
操作ボタンおよび代替操作ボタンの表示に使用されていない区画S(すなわち使用頻度の低い区画S)が代替区画に選定されることで、タッチ操作による劣化が比較的生じていない区画Sに代替操作ボタンを表示させることができ、タッチ操作を精度良く検知することが可能である。
【0071】
(第3実施例)
図12を参照して、本発明の他の実施形態である第3実施例について説明する。なお、上記第1実施例と同様の構成については、その図示および説明を省略する。
【0072】
第3実施例は、代替操作部設定処理(ステップS7)が第1実施例と異なっている。具体的には、第3実施例の代替操作部設定処理は、上記ステップS21後かつステップS22前に、設定順位決定処理が行われる(ステップS50)。設定順位決定処理においては、表示制御部16が、繰り返されるステップS25の代替区画選定処理において、次のように順位付けされた画面に含まれる代替操作ボタンが表示される代替区画が、その順位に従って優先的に選定されるように、代替区画を選定する順序を決定する。
(順位1)認証完了画面
(順位2)充電終了画面
(順位3)認証開始画面
(順位4)充電開始画面
【0073】
すなわち、例えば、ステップS25の代替区画選定処理が繰り返される際に、まず、認証完了画面に含まれる代替操作ボタンが表示される区画Sが選定され、次いで、充電終了画面に含まれる代替操作ボタンが表示される区画Sが選定され、次いで、認証開始画面に含まれる代替操作ボタンが表示される区画Sが選定され、最後に充電開始画面に含まれる代替操作ボタンが表示される区画Sが選定されるように、代替区画の選定の順序が設定される。
【0074】
本実施例においては以下の効果が得られる。
認証完了画面および充電終了画面において代替操作ボタンが表示される代替区画の選定は、認証開始画面および充電開始画面において代替操作ボタンが表示される代替区画の選定に比べて優先して行われるため、認証完了画面および充電終了画面においてユーザ認証の完了または充電の終了をユーザが把握した際に行うタッチ操作を確実に検知できる。
【0075】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、上記構成を変更することもできる。例えば、以下のように変更して実施することもでき、以下の変更を組み合わせて実施することもできる。
【0076】
第2実施例において、区画Sの使用頻度に基づいて代替区画が選定されるのであれば、第2実施例を適宜変更してもよい。例えば、操作ボタンおよび代替操作ボタンの表示に使用された回数が所定回数未満である区画Sから代替区画が選定されるように構成してもよい。
【0077】
代替操作ボタンの大きさ、すなわち、代替区画として選定される区画Sの数を適宜変更してもよい。すなわち、操作ボタンの大きさと、その代替となる代替操作ボタンの大きさとは、異なっていてもよい。
【0078】
代替操作ボタンは、代替区画の一部に表示されるように構成してもよい。また、複数の区画Sが代替区画として選定される場合には、それらの区画Sの中央に代替操作ボタンが表示されるように構成してもよい。
【0079】
認証完了画面と充電開始画面とを同じ画面により構成してもよい。すなわち、ユーザ認証の完了に係る画面と、充電の開始に係る画面とが同じであってもよい。
【0080】
本発明のタッチパネル装置1Aを、給電装置1B以外の他の装置に指示を入力するためのタッチセンサー付表示装置として採用してもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 急速充電装置
1A タッチパネル装置
1B 給電装置
11 表示部
12 タッチ操作検知部
13 異常箇所判定部
14 判定結果記憶部
15 使用頻度記憶部
16 表示制御部
21 直流電源部
22 給電ケーブル
23 認証部
24 給電制御部
S 区画
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12