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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-23
(45)【発行日】2023-08-31
(54)【発明の名称】筐体構造及びそれを備える電気暖房機
(51)【国際特許分類】
   F16M 11/22 20060101AFI20230824BHJP
   F24D 19/02 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
F16M11/22 F
F16M11/22 G
F24D19/02 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021537186
(86)(22)【出願日】2019-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(86)【国際出願番号】 CN2019109193
(87)【国際公開番号】W WO2020186724
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】201910214062.5
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516164151
【氏名又は名称】珠海格力▲電▼器股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GREE ELECTRIC APPLIANCES, INC. OF ZHUHAI
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】謝 瑞良
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203533674(CN,U)
【文献】中国実用新案第206817591(CN,U)
【文献】国際公開第2015/164974(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0220637(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16M 11/22
F24D 13/00
F24D 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体構造であって、筐体(10)及び支持脚(30)を備え、
前記支持脚(30)は回転軸(21)を介して前記筐体(10)に回転可能に連結され、
前記支持脚(30)は作業ポジション及び収納ポジションを有しており、前記支持脚(30)は、前記回転軸(21)に関して回転することによって前記作業ポジション及び前記収納ポジションの間で切り替えるように構成され、
前記支持脚(30)の長さ方向における幾何中心線と、前記回転軸(21)の軸線とが、角度βを挟むようになり、ここで、0<β<90°であり、
前記回転軸(21)の軸線と、前記筐体(10)の底面が位置する平面とが平行になり、
前記支持脚(30)が前記作業ポジションに位置するとき、前記支持脚(30)の長さ方向における幾何中心線は、前記筐体(10)の底部の長手方向における幾何中心線と垂直にな
前記支持脚(30)が前記収納ポジションに位置するとき、前記支持脚(30)の長さ方向における幾何中心線は、前記筐体(10)の底部が位置する平面に平行になる
ことを特徴とする筐体構造。
【請求項2】
前記筐体構造は固定台(40)を更に備え、前記固定台(40)は前記筐体(10)の底部に設けられ、
前記固定台(40)に回避凹部が設けられ且つ前記回転軸(21)が前記支持脚(30)に設けられるか、又は、前記支持脚(30)に回避凹部が設けられ且つ前記回転軸(21)が前記固定台(40)に設けられ、
前記回避凹部の側壁には、前記回転軸(21)に合う軸穴が凹設されている
ことを特徴とする請求項1に記載の筐体構造。
【請求項3】
前記筐体構造はロック部を更に備え、
前記ロック部は、前記固定台(40)を前記筐体(10)に固定する
ことを特徴とする請求項2に記載の筐体構造。
【請求項4】
前記回転軸(21)が前記支持脚(30)に設けられる場合、
前記回転軸(21)と前記支持脚(30)とが一体的に配置される
ことを特徴とする請求項2に記載の筐体構造。
【請求項5】
前記回転軸(21)が前記固定台(40)に設けられる場合、
前記回転軸(21)と前記固定台(40)とが一体的に配置される
ことを特徴とする請求項2に記載の筐体構造。
【請求項6】
前記支持脚(30)の、前記回転軸(21)に近接する側の表面には複数の支持面が配置され、
前記支持脚(30)が前記作業ポジションに位置するとき、複数の前記支持面のうちの少なくとも1つの支持面は前記筐体(10)の底部に当接する
ことを特徴とする請求項2に記載の筐体構造。
【請求項7】
前記支持脚(30)が前記作業ポジションに位置するとき、複数の前記支持面のうちの少なくとも1つの支持面は前記固定台(40)に当接する
ことを特徴とする請求項に記載の筐体構造。
【請求項8】
前記筐体構造は給気グリルを更に備え、
前記支持脚(30)が前記作業ポジションに位置するとき、複数の前記支持面のうちの少なくとも1つの支持面は前記給気グリルに当接する
ことを特徴とする請求項又はに記載の筐体構造。
【請求項9】
前記支持脚(30)は複数であり、
いずれの前記支持脚(30)に対しても、対応するように1つの前記回転軸(21)が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の筐体構造。
【請求項10】
複数の前記支持脚(30)は、前記筐体(10)の底部の長手方向における幾何中心線に関して対称になるように配置される
ことを特徴とする請求項に記載の筐体構造。
【請求項11】
前記支持脚(30)が前記収納ポジションに位置するとき、前記支持脚(30)の長さ方向における幾何中心線と前記筐体(10)の底部の長手方向における幾何中心線とが平行になるか、又は、
前記支持脚(30)が前記収納ポジションに位置するとき、前記支持脚(30)の長さ方向における幾何中心線と前記筐体(10)の底部の長手方向における幾何中心線とが夾角を挟むように配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の筐体構造。
【請求項12】
筐体構造を備える電気暖房機であって、
前記筐体構造は請求項1ないし11のいずれか一項に記載の筐体構造を含む
ことを特徴とする電気暖房機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は暖房設備技術分野に関し、具体的には筐体構造及びそれを備える電気暖房機に関する。
【0002】
本願は、2019年3月20日に中国国家知識産権局に出願された、出願番号が201910214062.5であって発明名称が「筐体構造及びそれを備える電気暖房機」である特許出願の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
電気暖房機は、持ち運びやすく、使いやすいなどの長所を有するため、家庭やホテルなどの場所で広く使用されている。特に、冬季に湿度が高くしけ寒く、公共暖房が設けられていない南部地域ではもっと普及されている。また、電気暖房機は使用中にも移動可能であるため、ユーザは便利に使用できる。
【0004】
従来の電気暖房機は、固定式と移動式の2種類の構造を有するが、いずれもゴム輪と支持脚が電気暖房機の底部に固定されている。支持脚は、複数のねじ又は尾錠によって製品の底部に固定されて、製品の固定を実現している。このような固定手段が採用される場合、ユーザは自力で装着しなければならないため、取外したり装着したりすることが不便であるとともに、複数回も繰り返したら断裂やねじがなめる現象が発生しやすくなってしまう。その結果、電気暖房機の信頼性が悪くて、製品が正常に使用できなくなり、ユーザ体験に悪影響を及ぼす問題が発生する。従来の市販の折り畳み式支持脚は、暖房機本体の幅により制限されており、また、支持脚の長さが傾斜台テストの要件を満たすようにするためにほとんど半折り畳み式を採用していて完全な折り畳みを実現することができなく、折り畳まれた状態で確実に固定することができなく、収納及び使用上でユーザに様々な不便さを与えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、筐体構造及びそれを備える電気暖房機を提供することによって、従来技術による電気暖房機の使用にあたる信頼性が悪い課題を解決することを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するために、本発明の1つの態様によると、筐体構造を提供する。当該筐体構造は、筐体と、筐体に連結される回転メカニズムと、回転メカニズムの回転軸を介して筐体に連結される支持脚と、を備える。支持脚は、筐体に対して回転する作業ポジションを有するとともに、支持脚は、作業ポジションから筐体に向けて漸次に回転する収納ポジションを有する。ここで、支持脚が作業ポジション又は収納ポジションに位置するとき、支持脚の長さ方向における幾何中心線と回転軸の軸線とは角度βを挟むようになる。なお、0<β<90°である。
【0007】
さらに、支持脚が作業ポジションに位置するとき、支持脚の長さ方向における幾何中心線と筐体の底部の長手方向における幾何中心線とが垂直になり、及び/又は、支持脚が収納ポジションに位置するとき、支持脚の長さ方向における幾何中心線と筐体の底部の長手方向における幾何中心線とが平行になるか、又は、支持脚が収納ポジションに位置するとき、支持脚の長さ方向における幾何中心線と筐体の底部の長手方向における幾何中心線とが夾角を挟むように配置される。
【0008】
さらに、筐体構造は固定台を更に備える。固定台は筐体の底部に配置される。回転メカニズムは回避凹部を更に備える。回転軸及び回避凹部のうちの1つは固定台に設けられ、回転軸及び回避凹部のうちのもう1つは支持脚に設けられる。ここで、回避凹部の側壁には回転軸に合う軸穴が凹設されている。
【0009】
さらに、筐体構造はロック部を更に備え、ロック部は固定台を筐体に固定する。
【0010】
さらに、回転軸は支持脚に設けられ、回転軸と支持脚とが一体的に配置される。
【0011】
さらに、回転軸は固定台に設けられ、回転軸と固定台とが一体的に配置される。
【0012】
さらに、回転軸の軸線と、筐体の底面が位置する平面とが平行になる。
【0013】
さらに、支持脚の、回転軸に近接する側の表面上に、複数の支持面が設けられている。支持脚が作業ポジションに位置するとき、複数の支持面のうちの少なくとも1つの支持面が筐体の底部に当接する。
【0014】
さらに、支持脚が作業ポジションに位置するとき、複数の支持面のうちの少なくとも1つの支持面が固定台に当接する。
【0015】
さらに、筐体構造は給気グリルを更に備える。支持脚が作業ポジションに位置するとき、複数の支持面のうちの少なくとも1つの支持面が給気グリルに当接する。
【0016】
さらに、複数の支持面のうちの少なくとも2つの支持面が位置する平面は、夾角を挟むように配置される。
【0017】
さらに、支持脚は複数であり、いずれの支持脚に対しても、対応するように1つの回転メカニズムが設けられる。
【0018】
さらに、複数の支持脚は、筐体の底部の長手方向における幾何中心線に関して対称になるように配置される。
【0019】
本発明のもう1つの態様によると、筐体構造を備える電気暖房機を提供する。筐体構造は上述の筐体構造を含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る技術案を適用して当該構造を採用した筐体構造は、使用が便利であるとともに、支持脚が回転軸の軸線と角度βを挟むように配置されるため、支持脚が折れることを効果的に防ぐことができ、当該筐体構造の使用寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の一部を構成する明細書の図面は、本発明がより明確に理解されるために提供されるものであり、本発明の例示的な実施例及びその説明は、本発明を解釈するための内容に過ぎず、本発明に対する不適切な限定にはならない。図面は以下の通りである。
図1】本発明に係る筐体構造の実施例の構造模式図である。
図2】本発明に係る筐体構造の、支持脚が作業ポジション及び収納ポジションに位置する実施例の構造模式図である。
図3】本発明に係る筐体構造の、支持脚が作業ポジションに位置する実施例の構造模式図である。
図4】本発明に係る筐体構造の、支持脚が収納ポジションに位置する実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
なお、矛盾が発生しない前提で、本発明による実施例及び実施例中の構成は互いに組み合わせられることができる。以下、図面を参照しながら、実施例に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0023】
なお、ここで使用される用語は、具体的な実施形態を説明するためのものに過ぎず、本発明に係る例示的な実施形態を制限するためのものではない。ここで使用されるように、文脈で明確に記載されていない以上、単数形は複数形を含んでいると理解されるべきである。また、本明細書において「含む」及び/又は「備える」との用語が使用される場合には、構成、ステップ、操作、素子、部品及び/又はそれらの組み合わせが存在することを意味する、と理解されるべきである。
【0024】
さらに、本発明の明細書、特許請求の範囲及び図面に記載される「第1」、「第2」などの用語は、類似する対象を区別するためのものであり、特定の順番や前後を制限する必要はない。このような用語は、一定の状況においては互いに交換されることができ、したがってここで説明された本発明の実施形態は、例えばここで示されたか又は記載された内容と相違する順番で実施されることが可能になる。また、用語の「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的に含むことを意味しており、例えば、一連のステップやユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又はデバイスは、明確に列挙されたステップやユニットに限られず、明確に列挙されていないか又はこれらのプロセス、方法、製品又はデバイスが固有する他のステップやユニットを含むことができる。
【0025】
説明の便宜上、図面に示される1つの素子や構成と他の素子や構成との間の空間における位置関係を説明するために、ここでは空間に関する相対的な用語、例えば「…の上にある」、「…の上方にある」、「…の上部表面にある」、「上の」など、を使用することができる。なお、空間に関する相対的な用語は、素子が図面で示される方位以外の、使用中又は操作中に所在する他の方位を含むことを意味する。例えば、図面に係る素子が逆転される場合、「他の素子又は構造の上方にある」又は「他の素子又は構造の上にある」と説明された素子は、その後に「他の素子又は構造の下方にある」又は「他の素子又は構造の下にある」ように位置決めされる。よって、例示的な用語の「…の上方にある」は、「…の上方にある」及び「…の下方にある」との2種類の方位を含むことができる。当該素子は、他の方式(90度回転されるか、又は他の方位に位置する)によって位置決めされ、且つここで使用された空間に関する相対的な記載に対して対応するように解釈することができる。
【0026】
これから、図面を参照しながら、本発明に係る例示的な実施形態をより詳しく説明する。しかしながら、これらの例示的な実施形態は様々な形態で実施されることができ、ここで説明された実施形態に限られるように解釈されてはいけない。なお、これらの実施形態を提供することは、本発明を徹底的且つ完全に開示するとともに、これらの例示的な実施形態の思想を当業者に十分に伝えるためである。図面においては、見やすくするために、層や領域の厚さが拡大された可能性がある。また、同じ符号を用いて同じ素子を表しているため、それらに対する説明は省略される。
【0027】
図1ないし図4に示すように、本発明の実施例によれば、筐体構造を提供する。
【0028】
具体的に、当該筐体構造は、筐体10、回転メカニズム20及び支持脚30を備える。回転メカニズム20と筐体10とが連結される。支持脚30は、回転メカニズム20の回転軸21を介して筐体10に連結される。支持脚30は、筐体10に対して回転する作業ポジションを有するとともに、支持脚30は、作業ポジションから筐体10に向けて漸次に回転する収納ポジションを有する。ここで、支持脚30が作業ポジション又は収納ポジションに位置するとき、支持脚30の長さ方向における幾何中心線と、回転軸21の軸線とが、角度βを挟むようになる。ここで、0<β<90°である。
【0029】
本実施例においては、当該構造を採用した筐体構造は、使用が便利であるとともに、支持脚が回転軸の軸線と角度βを挟むように配置されるため、支持脚が折れることを効果的に防ぐことができ、当該筐体構造の使用寿命を向上させることができる。
【0030】
支持脚30が作業ポジションに位置するとき、支持脚30の長さ方向における幾何中心線と筐体10の底部の長手方向における幾何中心線とが垂直になる。支持脚30が収納ポジションに位置するとき、支持脚30の長さ方向における幾何中心線と筐体10の底部の長手方向における幾何中心線とが平行になるか、又は、支持脚30が収納ポジションに位置するとき、支持脚30の長さ方向における幾何中心線と筐体10の底部の長手方向における幾何中心線とが夾角を挟むように配置される。このように配置することによって、当該筐体構造の実用性及び信頼性を効果的に向上させることができる。
【0031】
筐体構造は固定台40を更に備える。固定台40は筐体10の底部に配置される。回転メカニズム20は回避凹部を更に備える。回転軸21及び回避凹部のうちの1つは固定台40に設けられ、回転軸21及び回避凹部のうちのもう1つは支持脚30に設けられる。ここで、回避凹部の側壁には回転軸21に合う軸穴が凹設されている。固定台40を設けることによって、筐体構造の安定性を向上させることができる。回避凹部を設けることによって、支持脚の回転時の円滑さを向上させて、支持脚と筐体構造における他の部品とが互いに干渉してしまうことを防ぐことができる。
筐体構造はロック部を更に備える。ロック部は固定台40を筐体10に固定する。ここで、ロック部はねじ又は尾錠であってもよい。
【0032】
回転軸21は支持脚30に設けられ、回転軸21と支持脚30とが一体的に配置される。このように配置することによって、支持脚の強度を向上させることができる。
【0033】
もちろん、回転軸21を固定台40に設けてもよい。回転軸21と固定台40とが一体的に配置される。このように配置することによって、回転軸の連結安定性を向上させることができる。
【0034】
ここで、回転軸21の軸線と、筐体10の底面が位置する平面とが、平行になる。このように配置することによって、支持脚が回転しながら支持するときに発生する応力を低減させることができる。
【0035】
さらに、支持脚30の、回転軸21に近接する側の表面上に、複数の支持面が設けられている。支持脚30が作業ポジションに位置するとき、複数の支持面のうちの少なくとも1つの支持面が筐体10の底部に当接する。このように配置することによって、筐体構造の安定性を向上させることができる。もちろん、支持脚30が作業ポジションに位置するときに複数の支持面のうちの少なくとも1つの支持面が固定台40に当接するように配置してもよい。
【0036】
ここで、筐体構造は給気グリルを更に備える。支持脚30が作業ポジションに位置するとき、複数の支持面のうちの少なくとも1つの支持面が給気グリルに当接する。このように配置することによって、筐体構造の安定性をより一層向上させることができる。
【0037】
複数の支持面のうちの少なくとも2つの支持面が位置する平面は、夾角を挟むように配置される。このように配置することによって、異なる平面において筐体構造を支持することを実現して、筐体構造の安定性をより一層向上させることができる。
【0038】
支持脚30は複数であり、いずれの支持脚30に対しても、対応するように1つの回転メカニズム20が設けられる。複数の支持脚30は、筐体10の底部の長手方向における幾何中心線に関して対称になるように配置される。図1ないし図5に示すように、支持脚は2つである。
【0039】
以上の実施例に係る筐体構造は、電気暖房機設備の技術分野に適用されることができる。すなわち、本発明の他の1つの態様によると、筐体構造を備える電気暖房機を提供する。筐体構造は以上の実施例に係る筐体構造を含む。
【0040】
具体的に、従来技術による電気暖房機に存在する欠陥を解決するために、本発明は、隠れ折り畳み式の支持脚を有する電気暖房機製品を提供する。電気暖房機の支持脚部品と、給気グリル部品又は固定台とにおいて回転折り畳みメカニズムを設けることによって、支持脚の取外し・装着構造及び使用上の信頼性を向上させる。したがって、背景技術で述べた従来の電気暖房機の支持脚が取り外したり装着したりされることに当たる課題を解決する。製品の使用コストを低減し、製品の品質信頼性を向上させ、ユーザ体験を向上させる。支持脚コンポーネント構造に設けられる回転メカニズムによって、支持脚の折り畳み及び隠れを実現して、支持脚の取外し・装着が不便である課題を解決し、支持脚の使用上の信頼性及び利便性を向上させる。
【0041】
支持脚の1つの端面においては回転軸又は回避凹部が設けられ、回転軸又は回避凹部の軸方向は支持脚と夾角を挟むように配置されるため、支持脚は回転することによって折り畳むか又は伸展することができる。固定台の底面においては回避凹部又は回転軸が設けられ、回避凹部又は回転軸の軸方向は筐体と夾角を挟むように配置されるため、支持脚は回転することによって折り畳むか又は伸展することができる。支持脚における回転軸又は回避凹部は、尾錠やねじなどによって、固定台における回避凹部又は回転軸にヒンジ接続される。伸展又は折り畳むとき、支持脚は回転軸及び回避凹部を軸として回転し、伸展状態の支持脚と折り畳み状態の支持脚とは1つの夾角を構成する。
【0042】
支持脚及び固定台には支持面が設けられる。支持脚が伸展されるとき、支持脚の支持面と、給気グリル又は固定台の支持面とが当接するようになって、支持脚の使用上の信頼性を向上させる。
【0043】
具体的に、当該電気暖房機は支持脚、固定台などの部品構成を備え、その整備方式は以下の通りである。
【0044】
支持脚の1つの端面には回転軸又は回避凹部が設けられる。支持脚と固定台とを固定されやすくするために、回転軸又は回避凹部には1つの凹欠が設けられる。回転軸又は回避凹部の軸方向と、支持脚とは、1つの夾角を構成する。中心軸と筐体の底面とが平行になる。
【0045】
固定台の底面には回避凹部又は回転軸が設けられる。支持脚と固定台とが固定されやすくするために、回避凹部又は回転軸には1つの凹欠が設けられる。回避凹部又は回転軸の軸方向と、筐体とは、1つの夾角を構成する。中心軸と筐体の底面とが平行になる。
【0046】
支持脚の回転軸又は回避凹部は、尾錠やねじなどによって、固定台における回避凹部又は回転軸にヒンジ接続される。伸展又は折り畳むとき、支持脚は回転軸及び回避凹部を軸として回転し、伸展状態の支持脚と折り畳み状態の支持脚とは1つの夾角を構成する。支持脚及び固定台には支持面が設けられ、支持脚の支持面と固定台の支持面とが対向し、その数としては複数の異なる方向を有する支持面が設けられることができる。支持脚が伸展されるとき、支持脚の支持面と、給気グリル又は固定台における支持面とが当接するようになって、支持脚の使用上の信頼性を向上させる。
【0047】
支持脚が伸展することと折り畳むことは、支持脚の使用又は収納の2つの状態である。支持脚が伸展されたとき、支持脚の伸展の最大長さ範囲になって、製品全体に対して固定する支持作用を効果的に果たすことができ、支持脚が折り畳まれたとき、支持脚の折り畳みの最小長さ範囲になって、折り畳まれた支持脚は筐体の方向に平行になるか、又は筐体の方向と90度未満の夾角を形成して、製品の包装と収納に有利である。
【0048】
給気グリル構造には2つの開口が設けられ、且つ縁部が多重加工される。その目的は部品の整備強度を向上させ、壁厚が薄くて整備中に変形問題が発生することを防ぐことである。ユーザが使用又は収納するとき、支持脚を回転軸に対して回転されればよく、ユーザが自ら取外したり装着したりする必要がなく、したがって、ねじや他の固定手段により招来される整備上の不便や損壊しやすいなどの問題を減らすことができる。さらに、平行方向における回転などの他の回転方式とは異なり、回転が不十分になること及び支持が不良になることなどの課題を解決することができる。
【0049】
なお、更に説明すべきこととして、本明細書で記載された「1つの実施例」、「他の実施例」、「実施例」などは、当該実施例で説明された具体的な構成、構造又は特徴が本発明で概略的に説明される少なくとも1つの実施例に含まれていることを意味する。明細書において複数回も記載された同様な表現は、必ずしも同じ実施例を指しているとは限らない。さらに、任意の1つの実施例に基づいて1つの具体的な構成、構造又は特徴を説明するときには、当該構成、構造又は特徴が他の実施例と共同で実現されることも本発明の保護範囲に属する、と主張することを意味する。
【0050】
以上の実施例では、各実施例に対してはそれぞれの一部の内容を重点として説明しており、ある1つの実施例で細かく説明されていない内容については、他の実施例で説明された関連内容を参照すればよい。
【0051】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。当業者にとって、本発明は様々な変形や変化を有することができる。本発明の思想及び原則の範囲内で行われる変更、同等置換、改善などは、すべて本発明の保護範囲に属するべきである。
【符号の説明】
【0052】
10 筐体
20 回転メカニズム
21 回転軸
30 支持脚
40 固定台
図1
図2
図3
図4