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  • 特許-熱交換換気装置 図1
  • 特許-熱交換換気装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-24
(45)【発行日】2023-09-01
(54)【発明の名称】熱交換換気装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/08 20060101AFI20230825BHJP
   F24F 7/007 20060101ALI20230825BHJP
【FI】
F24F7/08 101J
F24F7/007 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019062148
(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2020159659
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】奥村 明徳
(72)【発明者】
【氏名】清本 訓央
(72)【発明者】
【氏名】樋口 智之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康浩
(72)【発明者】
【氏名】山口 雅弘
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-255960(JP,A)
【文献】国際公開第2013/016845(WO,A1)
【文献】特開2007-263548(JP,A)
【文献】特開2014-105927(JP,A)
【文献】特開2005-233494(JP,A)
【文献】特開2014-066398(JP,A)
【文献】特開2001-193688(JP,A)
【文献】特開2009-030902(JP,A)
【文献】特開2012-052692(JP,A)
【文献】特開平07-280330(JP,A)
【文献】特開2015-190684(JP,A)
【文献】特開2019-090593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/08
F24F 7/007
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外吸込口と室内吹出口と室内吸込口と室外吹出口とを有する筐体と、
室外吸込口から吸込んだ室外の空気と室内吸込口から吸込んだ室内の空気とを熱交換する熱交換素子と、
前記室外吸込口から吸込んだ室外の空気が前記熱交換素子を介して室内給気口より室内に給気される熱交換給気風路と、
前記室内吸込口から吸込んだ室内の空気が前記熱交換素子を介して室外排気口より室外に排気される熱交換排気風路と、
前記熱交換給気風路内に設けられ、室内に空気を給気する給気ファンと、
前記熱交換排気風路内に設けられ、室外に空気を排気する排気ファンと、
前記熱交換給気風路内に設けられ室外の空気を浄化する給気フィルタと、
前記給気ファンと前記排気ファンの運転を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記給気ファンの回転数が所定の計測時間継続して所定の閾値以上になった場合の回数を積算値として算出し、前記積算値に基づいて前記給気フィルタの目詰まり状態を判定し、
前記制御部が前記給気フィルタの目詰まり状態を判定した場合、前記給気フィルタの目詰まり状態を報知する報知部を備え
前記制御部は、前記給気フィルタが目詰まり状態であると判定した場合、前記排気ファンの回転数を低減させることを特徴とする熱交換換気装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記積算値が所定の積算閾値を超えた場合、前記給気フィルタが目詰まり状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載の熱交換換気装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記積算値が前記積算閾値よりも大きい第二積算値を超えた場合、前記給気ファンを停止させることを特徴とする請求項に記載の熱交換換気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内空気を屋外へ排出し、屋外空気を室内へ供給して室内の換気を行う熱交換換気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の換気装置として、野外空気を取り込む室外吸込口に給気フィルタを設け、野外空気に含まれるごみや砂塵、埃、虫等を取り除く換気装置が知られている(例えば、特許文献1)。ところが、長期間にわたり使用していると、給気フィルタが目詰まりする。給気フィルタが目詰まりすると、所定の給気風量を確保するために給気ファンを駆動する給気モータの消費電力が急増するおそれがあった。更には、給気風量が低下して換気装置の性能が得られなくなるおそれもあった。しかしながら、使用者は、給気フィルタが目詰まりしていることに気づきにくい。
【0003】
特許文献1に記載の換気装置では、そのような課題を解決するために、初期段階において風量が一定となるように調整された給気モータの電流及び/又は回転数の初期値を記憶している。そして、再度風量が一定となるように調整された給気モータの電流及び/又は回転数と、記憶された電流及び/又は回転数の初期値との差が所定値以上であった場合に、給気フィルタが目詰まりである旨の報知を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-105927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の換気装置では、屋外で強い風が吹いているような環境や室内でドアの開閉が行われることにより偶発的にダクト内の静圧が大きく変化する場合に、目詰まりを判定する初期値が取得される可能性があった。そのような場合、記憶される給気モータの電流及び/又は回転数の初期値が、本来初期段階で調整され得る給気モータの電流及び/又は回転数と大きく異なる値となり、結果として、給気フィルタの目詰まりの報知を正しく検知することができないというおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、給気フィルタの目詰まりを精度よく検知することができる熱交換換気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明の熱交換換気装置は、室外吸込口と室内吹出口と室内吸込口と室外吹出口とを有する筐体と、室外吸込口から吸込んだ室外の空気と室内吸込口から吸込んだ室内の空気とを熱交換する熱交換素子と、前記室外吸込口から吸込んだ室外の空気が前記熱交換素子を介して室内給気口より室内に給気される熱交換給気風路と、前記室内吸込口から吸込んだ室内の空気が前記熱交換素子を介して室外排気口より室外に排気される熱交換排気風路と、前記熱交換給気風路内に設けられ、室内に空気を給気する給気ファンと、前記熱交換排気風路内に設けられ、室外に空気を排気する排気ファンと、前記熱交換給気風路内に設けられ室外の空気を浄化する給気フィルタと、前記給気ファンと前記排気ファンの運転を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記給気ファンの回転数が所定の計測時間継続して所定の閾値以上になった場合の回数を積算値として算出し、前記積算値に基づいて前記給気フィルタの目詰まり状態を判定し、前記制御部が前記給気フィルタの目詰まり状態を判定した場合、前記給気フィルタの目詰まり状態を報知する報知部を備え、前記制御部は、前記給気フィルタが目詰まり状態であると判定した場合、前記排気ファンの回転数を低減させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の熱交換換気装置によれば、制御部によって、給気ファンの回転数が所定の計測時間継続して所定の閾値以上になった場合の回数を積算値として算出し、積算値に積算値が所定値以上となる場合に、給気フィルタが目詰まりである旨の報知を行う。これにより、給気フィルタの目詰まりを精度よく検知することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る熱交換換気装置を概略的に示す概略図である。
図2】制御部にて実行される目詰まり判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の熱交換装置は、室外吸込口と室内吹出口と室内吸込口と室外吹出口とを有する筐体と、室外吸込口から吸込んだ室外の空気と室内吸込口から吸込んだ室内の空気とを熱交換する熱交換素子と、前記室外吸込口から吸込んだ室外の空気が前記熱交換素子を介して室内給気口より室内に給気される熱交換給気風路と、前記室内吸込口から吸込んだ室内の空気が前記熱交換素子を介して室外排気口より室外に排気される熱交換排気風路と、前記熱交換給気風路内に設けられ、室内に空気を給気する給気ファンと、前記熱交換排気風路内に設けられ、室外に空気を排気する排気ファンと、前記熱交換給気風路内に設けられ室外の空気を浄化する給気フィルタと、前記給気ファンと前記排気ファンの運転を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記給気ファンの回転数が所定の計測時間継続して所定の閾値以上になった場合の回数を積算値として算出し、前記積算値に基づいて前記給気フィルタの目詰まり状態を判定し、前記制御部が前記給気フィルタの目詰まり状態を判定した場合、前記給気フィルタの目詰まり状態を報知する報知部を備えている。
【0011】
この構成により、給気ファンの回転数が所定の計測時間継続して所定の閾値以上になった場合の回数を積算値として算出し、積算値に積算値が所定値以上となる場合に、給気フィルタが目詰まりである旨の報知を行う。これにより、屋外で強い風が吹いているような環境や室内でドアの開閉が行われることによる偶発的にダクト内の静圧が大きく変化する環境においても、給気フィルタの目詰まりの報知を精度よく行うことができるという効果を備える。
【0012】
本発明における前記制御部は、前記積算値が所定の積算閾値を超えた場合、前記給気フィルタが目詰まり状態であると判定しても良い。
【0013】
この構成により、事前に測定された所定の積算閾値を設定することで、精度よく目詰まりの判定をすることができるという効果を備える。
【0014】
また、本発明における前記制御部は、前記給気フィルタが目詰まり状態であると判定した場合、前記排気ファンの回転数を低減させても良い。
【0015】
この構成により、前記給気フィルタの目詰まりにより給気風量が低下した場合でも前記排気ファンの回転数を低減することで、室内を正圧に維持し埃や花粉の侵入を防止するという効果を備える。
【0016】
加えて、本発明における前記制御部は、前記積算値が前記積算閾値よりも大きい第二積算値を超えた場合、前記給気ファンを停止させる構成としても良い。
【0017】
前記給気フィルタは目詰まりが進行することで、徐々に給気風量が低下すると共に音・振動が増大するが、前記構成により、前記給気ファンによる給気風量が低下し音・振動が増大した時点で前記給気ファンを停止させることで音や振動を抑制するという効果を備える。
【0018】
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
【0019】
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る熱交換換気装置1について説明する。図1は、熱交換換気装置1を概略的に示す概略図である。熱交換換気装置1は、箱形の筐体(本体)2の側面に室外吹出口4及び室外吸込口5を有し、また、この側面に対向した側面に室内吸込口6及び室内吹出口7を設けている。
【0020】
また、熱交換換気装置1は、室外吸込口5と室内吹出口7から吸込んだ室外の空気と室内吸込口6から吸込んだ室内の空気とを熱交換する熱交換素子14を備えている。熱交換素子14は、本発明の熱交換部を構成するものであり、熱交換給気風路8を通過する給気空気と、熱交換排気風路9を通過する排気空気との間で全熱交換方式による熱交換を行う。熱交換素子14により、排気される空気の全熱(温度及び湿度)が給気される空気に供給される、または、給気される空気の全熱が排気される空気に供給される。なお、本発明において、熱交換素子14は必ずしも必須の構成ではなく、熱交換素子14が設けられていなくてもよい。
【0021】
室外吸込口5から吸込んだ室外の空気が熱交換素子14を介して室内吹出口7より室内に給気される熱交換給気風路8と、室内吸込口6から吸込んだ室内の空気が熱交換素子14を介して室外吹出口より室外に排気される熱交換排気風路9とを備えている。室外吸込口5から導入される新鮮な屋外空気(外気、給気空気)と、室内吸込口6から導入される汚染された室内空気(排気空気)は、給気ファン12と排気ファン13との運転によりそれぞれ熱交換給気風路8と熱交換排気風路9とを流れる。
【0022】
給気ファン12は、制御部20により駆動され、室外吸込口5から吸い込んだ給気空気を所定の給気風量で熱交換給気風路8を通して室内吹出口7へ導くものである。室内吹出口7へ導かれた空気は室内へ供給される。一方、排気ファン13は、制御部20により駆動され、室内吸込口6から吸い込んだ排気空気を所定の排気風量で熱交換排気風路9を通して室外吹出口4へ導くものである。室外吹出口4へ導かれた空気は、室外に排気される。
【0023】
室外吸込口5には、給気フィルタ15が設けられている。給気フィルタ15は、野外空気に含まれるごみや砂塵、埃、虫等を取り除き、これらが室内へ導入されないようにするためのものである。
【0024】
熱交換換気装置1には、筐体2の外面上に、又は、筐体2から離れた位置に、報知部22と完了入力受付部23とが設けられている。報知部22は、例えば発光ダイオードにより構成され、給気フィルタ15が目詰まりのときは発光ダイオードを点灯させ、目詰まりでないときは発光ダイオードを消灯させることで、給気フィルタ15が目詰まりである旨を報知する。
【0025】
完了入力受付部23は、例えば押下型のスイッチにより構成される。使用者又はメンテナンス作業者が給気フィルタ15のメンテナンスを完了した場合に完了入力受付部23の押下型スイッチを押下操作することにより、給気フィルタ15のメンテナンスが完了した旨の入力が熱交換換気装置1にて受け付けられる。
【0026】
熱交換換気装置1の内部または外部には、熱交換換気装置1の動作を制御する制御部20が設けられている。制御部20は、例えば、給気風量が一定となるように、給気ファン12の電流(電流値)及び/又は回転数を調整する風量一定制御を実行する。また、制御部20は、排気風量が一定となるように、排気ファン13の電流(電流値)及び/又は回転数を調整する風量一定制御を実行する。
【0027】
また、制御部20は、図2を参照して後述する目詰まり判定処理を実行することにより、給気フィルタ15の目詰まりの有無を判定する。
【0028】
次いで、図2を参照して、制御部20にて実行される目詰まり判定処理について説明する。図2は、その目詰まり判定処理を示すフローチャートである。この目詰まり判定処理では、制御部20が所定時間T毎に給気風量が一定となるように調整された給気ファン12の回転数を検出し、所定の計測時間継続して所定の閾値以上になった場合の回数を積算値として算出、判定することにより、給気フィルタ15の目詰まり判定を行う。所定時間Tは、例えば3秒毎とし風量一定制御が安定しやすい時間としても良い。また、所定の計測時間は、例えば1時間とし、扉や窓の開閉、突発的な風による影響を無くすような時間設定としても良い。
【0029】
具体的には、目詰まり判定処理が実行されると、まず、制御部20が給気ファン12の回転数を検出する(S1)。その結果、給気ファン12の回転数が不安定の間は(S2:No)、S2の処理を繰り返し、給気ファン12の回転数が安定したと判断されると(S2:Yes)、S3の処理へ移行する。即ち、S2の処理によって、給気風量が一定となるように調整された給気ファン12の回転数が安定するまで待機される。
【0030】
S3の処理では、給気ファン12の現在の回転数rpm_nowと、所定の回転数rpm_LIMITより大きいか否か判断する(S3)。そして、給気ファン12の現在の回転数rpm_nowがrpm_LIMITより小さい場合(S4:No)、積算値COUNT_nowを「0」にし(S9)S1の処理へ戻る。所定の回転数rpm_LIMITは、例えば、給気ファン12が給気風量を一定となるように調整できる最大点の回転数としても良い。
【0031】
一方、rpm_nowがrpm_LIMITより大きいと判断されると(S4:Yes)、積算値COUNT_nowを「1」増加させS5の処理へ移行する。即ちS3の処理により、rpm_nowがrpm_LIMITより大きくなるまで待機される。
【0032】
S5の処理では、積算値COUNT_nowが所定の継続時間(回数)FIL_TIMER1より大きいか否か判断する(S5)。そして、積算値COUNT_nowがFIL_TIMER1より小さい場合(S5:No)、S1の処理へ戻る。一方、COUNT_nowがFIL_TIMER1より大きいと判断されると(S5:Yes)、報知部22の発光ダイオードを点灯させて、給気フィルタ15が目詰まりである旨の報知を行い(S6)、S7の処理へ移行する。この時、目詰まりである旨の報知を行い排気ファン13の回転数を低減しても良い。
【0033】
S6において、排気ファン13の回転数は所定時間T毎に段階的に減少又は所定回転数まで減少させる。これにより、給気フィルタ15の目詰まりで風量が低下した場合にも室内を正圧に維持し屋外からの埃や花粉の侵入を防止することが可能となる。
【0034】
また、FIL_TIMER1は、例えば175回とし、rpm_nowがrpm_LIMITより大きい状態が1週間継続した場合に目詰まり検出とすることで、台風や一時的な気候の変動による空気密度の変化による誤動作を防止することが可能となる。
【0035】
S7の処理では完了入力受付部23から給気フィルタ15のメンテナンスが完了したか否か判断する(S7)。そして、完了入力受付部23からメンテナンスの完了が入力された場合(S7:Yes)、報知部22の発光ダイオードを消灯させて、給気フィルタ15が目詰まりである旨の報知を終了する(S8)。この時、排気ファン13の回転数を初期状態に戻しても良い。一方、完了入力受付部23からメンテナンスの完了が入力されなかった場合(S7:No)、S11の処理へ移行する。
【0036】
S11の処理では積算値COUNT_nowが所定の継続時間(回数)FIL_TIMER2より大きいか否か判断する(S11)。そして、積算値COUNT_nowがFIL_TIMER2より小さい場合(S11:No)、S1の処理へ戻る。一方、COUNT_nowがFIL_TIMER2より大きいと判断されると(S11:Yes)、給気ファン12を停止させる(S12)。これにより、風量一定制御で出力が増大した給気ファン12による過度な振動・騒音を防止することができる。この時、S6の処理で回転数を減少させた排気ファンの回転数を元の換気風量設定に戻しても良い。FIL_TIMER2は、例えば、720回とし、rpm_nowがrpm_LIMITより大きい状態が1ヶ月継続した場合に異常な目詰まりとして検出させても良い。
【0037】
次いで、S13の処理では、完了入力受付部23から給気フィルタ15のメンテナンスが完了したか否か判断する(S13)。そして、完了入力受付部23からメンテナンスの完了が入力された場合(S13:Yes)、報知部22の発光ダイオードを消灯させて、給気フィルタ15が目詰まりである旨の報知を終了する(S14)。この時、給気ファン12の運転を開始する。一方、完了入力受付部23からメンテナンスの完了が入力されなかった場合(S13:No)、S1の処理へ戻る。即ち、メンテナンスの完了が行われるまでは、給気ファン12の停止又は排気ファン13の回転数減少が継続される。
【0038】
本実施の形態では給気フィルタ15について記載を行ったが、排気ファン13側に排気フィルタを設け同様のフィルタ目詰まりを行うことで排気フィルタの目詰まり検出を行っても良い。
【0039】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。また、上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明に係る熱交換換気装置は、室内空気を屋外へ排出し、屋外空気を室内へ供給して室内の換気を行う熱交換換気装置として有効である。
【符号の説明】
【0041】
1 熱交換換気装置
2 筐体
4 室外吹出口
5 室外吸込口
6 室内吸込口
7 室内吹出口
8 熱交換給気風路
9 熱交換排気風路
10 給気モータ
12 給気ファン
13 排気ファン
14 熱交換素子
15 給気フィルタ
20 制御部
22 報知部
23 完了入力受付部
図1
図2