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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-24
(45)【発行日】2023-09-01
(54)【発明の名称】一対の側板
(51)【国際特許分類】
   B65H 75/14 20060101AFI20230825BHJP
【FI】
B65H75/14
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021009168
(22)【出願日】2021-01-22
(62)【分割の表示】P 2019224805の分割
【原出願日】2019-12-12
(65)【公開番号】P2021095294
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】519444650
【氏名又は名称】東研化工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】深澤 健二
【審査官】宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-301931(JP,A)
【文献】実開平6-61874(JP,U)
【文献】特開2012-102220(JP,A)
【文献】特開2001-063922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 75/00 - 75/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向の厚さが10mm以下の略円筒形状を有する巻芯と、
前記巻芯の外周に巻き重ねられたテープと、を備えるテープ巻重体の前記巻芯の両端面及び前記テープの両側面を挟んで対向するように取り付けられる一対の側板であって、
前記巻芯の軸方向における間隔が10mm以下となるように前記巻芯に接着され、
前記巻芯に接着された状態において、
前記巻芯から、前記巻芯の外周に巻き重ねられた前記テープよりも径方向外側まで延び、
前記テープの先端が前記一対の側板で挟まれた領域に位置していても、前記一対の側板に挟まれた前記領域に指を押し込んで、前記巻芯に接着された状態のまま前記テープの前記先端を掴むことができる程度に軸方向に拡開可能な弾性を有する、一対の側板
【請求項2】
請求項1に記載の一対の側板であって、
前記テープが粘着テープである前記テープ巻重体に取り付けられる、一対の側板。
【請求項3】
請求項1に記載の一対の側板であって、
前記側板は、PET樹脂によって形成されている、一対の側板。
【請求項4】
請求項1に記載の一対の側板であって、
前記側板は、外周縁の下端を支持して、単独で鉛直に配置した場合に直立する、一対の側板。
【請求項5】
請求項1に記載の一対の側板であって、
前記側板は、剥離及び再接着可能に前記巻芯に接着される、一対の側板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻芯の外周にテープが巻き重ねられたテープ巻重体に取り付けられる一対の側板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、巻芯の外周にテープが巻き重ねられたテープ巻重体が知られている。この種のテープ巻重体は、運搬時や保管時等の未使用時に、テープへの物理的な衝撃によって、巻芯の外周に巻き重ねられたテープが軸方向に湾曲し、巻きくずれてしまうことがあった。また、テープが粘着テープである場合には、テープの両側面が、意図せず他の部材に粘着したり、テープの両側面に異物が付着したりしてしまうことがあった。
【0003】
これらの不具合を解決するための技術として、例えば、特許文献1には、巻芯と、巻芯の外周に巻き重ねられた接着テープと、巻芯を挟んで対向するように設けられた一対の側板と、を有するテープ巻重体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-102220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のテープ巻重体において、テープ幅が細い場合、テープが巻きくずれることを防止するためには、テープ幅に合わせて一対の側板の間隔を小さくすることが好ましい。
【0006】
しかしながら、特許文献1のテープ巻重体は、一対の側板の間隔が一般的な人間の指よりも小さいと、テープの先端が一対の側板で挟まれた領域に位置した場合に、テープの先端を掴むことが困難となり、使いにくくなってしまうという課題があった。
【0007】
一方、一対の側板の間隔を一般的な人間の指よりも大きくすると、一対の側板の間隔に対してテープ幅が細い場合、一対の側板で挟まれた領域内でテープが巻きくずれてしまい、テープが巻きくずれることを防止するのが難しくなるという課題があった。
【0008】
本発明は、巻芯の外周にテープが巻き重ねられたテープ巻重体に取り付けられる一対の側板であって、テープ巻重体の巻芯の外周に巻き重ねられたテープが巻きくずれることを防止しつつ、使い易さが向上した、一対の側板を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
軸方向の厚さが10mm以下の略円筒形状を有する巻芯と、
前記巻芯の外周に巻き重ねられたテープと、を備えるテープ巻重体の前記巻芯の両端面及び前記テープの両側面を挟んで対向するように取り付けられる一対の側板であって、
前記巻芯の軸方向における間隔が10mm以下となるように前記巻芯に接着され、
前記巻芯に接着された状態において、
前記巻芯から、前記巻芯の外周に巻き重ねられた前記テープよりも径方向外側まで延び、
前記テープの先端が前記一対の側板で挟まれた領域に位置していても、前記一対の側板に挟まれた前記領域に指を押し込んで、前記巻芯に接着された状態のまま前記テープの前記先端を掴むことができる程度に軸方向に拡開可能な弾性を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一対の側板によって、テープ巻重体の巻芯の外周に巻き重ねられたテープが巻きくずれることを防止しつつ、一対の側板を軸方向に拡開してテープの先端を容易に掴むことができるので、使い易さが向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明のテープ巻重体の斜視図である。
図2図1のテープ巻重体を径方向外側から見た図である。
図3図1のテープ巻重体を軸方向から見た図である。
図4図1のテープ巻重体の側板を軸方向から見た図である。
図5図1のテープ巻重体の側板を、下端を支持して鉛直に配置した状態の斜視図である。
図6図1のテープ巻重体のテープを引き出す際の状態を径方向外側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のテープ巻重体の一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
【0013】
図1図3に示すように、本実施形態のテープ巻重体1は、略円筒形状を有する巻芯10と、巻芯10の外周に巻き重ねられた長尺状のテープ20と、巻芯10の軸方向の両端面11及びテープ20の両側面21を挟んで対向するように設けられた一対の側板30と、を備える。
【0014】
本実施形態では、巻芯10は、プラスチック等の樹脂によって形成されている。巻芯10の大きさは特に限定されないが、本実施形態では、巻芯10は、外周面13の直径D13が約34mmであり、内周面14の直径D14が約28mmとなっており、巻芯10の径方向厚さT10は、約3mmとなっている。巻芯10の外周面13は、軸方向長さL13が10mm以下であることが好ましく、本実施形態では、軸方向長さL13が約2mmとなっている。
【0015】
テープ20は、長尺状であり、一端側が巻芯10の外周面13に固定され、巻芯10の外周に巻き重ねられている。本実施形態では、テープ20は、テープ巻重体1の内周側である内周面24に粘着剤層が形成された粘着テープである。本実施形態では、テープ20は、テープ幅W20が約2mmとなっている。このとき、巻芯10の外周面13の軸方向長さL13は、テープ20のテープ幅W20以上となっている。これにより、テープ20を、巻芯10の外周面13から軸方向にはみ出すことなく、巻芯10の外周に巻き重ねることができる。
【0016】
巻芯10に巻き重ねられたテープ20の最内層から最外層までの巻重厚さT20は、テープ20のテープ幅W20の2倍以上となっている。本実施形態では、巻重厚さT20は、約8mmであり、約2mmであるテープ幅W20の約4倍となっている。なお、巻重厚さT20は、テープ20を引き出して使用すると、使用したテープ20の長さに応じて徐々に減少していく。
【0017】
図4及び図5に示すように、一対の側板30は、互いに同形状であり、それぞれ略円環形状を有する薄板である。本実施形態では、側板30は、外周縁33の直径D33が約54mmであり、内周縁34の直径D34が約26mmとなっている。側板30は、厚さT30が略均一であり、30μm以上250μm以下となっている。
【0018】
一対の側板30は、低コストかつ加工が容易な透明のPET樹脂によって形成されている。これにより、一対の側板30を、安価かつ容易に製造できる。また、一対の側板30が透明であるので、巻芯10に巻き重ねられたテープ20を容易に視認できる。
【0019】
側板30の一方側の面には、剥離及び再接着可能な接着剤層31が、内周縁34に沿って、径方向幅約1.2mmの略円環状に設けられている。
【0020】
また、図5に示すように、側板30は、外周縁33の下端を支持して、単独で鉛直に配置した場合に直立する。
【0021】
図1図3に戻って、一対の側板30は、巻芯10の軸方向の両端面11及びテープ20の両側面21を挟んで対向するように配置されている。一対の側板30は、略円環形状の円環中心が、巻芯10の略円筒形状の円筒中心と略一致するように配置されている。したがって、一対の側板30の軸方向の間隔D30は、巻芯10の外周面13の軸方向長さL13と略同一であり、10mm以下であることが好ましく、本実施形態では、約2mmとなっている。したがって、一対の側板30の軸方向の間隔D30は、一般的な人間の指の太さよりも細くなっている。そして、一対の側板30は、巻芯10から、巻芯10の外周に巻き重ねられたテープ20の最外層よりも径方向外側まで延びている。
【0022】
さらに、一対の側板30の接着剤層31が、剥離及び再接着可能に巻芯10の軸方向の両端面11にそれぞれ接着することによって、一対の側板30は、巻芯10に剥離及び再接着可能に接着されている。
【0023】
したがって、巻芯10の外周に巻き重ねられたテープ20は、一対の側板30に挟まれた領域Sに位置することとなる。そのため、巻芯10の外周に巻き重ねられたテープ20は、一対の側板30によって、軸方向に湾曲することが制限される。これにより、運搬時や保管時等、テープ巻重体1の未使用時において、巻芯10の外周に巻き重ねられたテープ20が巻きくずれることを防止できる。
【0024】
さらに、一対の側板30は、外周縁33の下端を支持して、単独で鉛直に配置した場合に直立する剛性を有するので、運搬時や保管時等、テープ巻重体1の未使用時において、一対の側板30が湾曲することなく、より確実にテープ20が巻きくずれることを防止できる。
【0025】
また、一対の側板30は、テープ20の両側面21を挟んで対向するように配置されており、巻芯10から、巻芯10の外周に巻き重ねられたテープ20の最外層よりも径方向外側まで延びているので、テープ20の両側面21は、一対の側板30に覆われている。これにより、内周面24に粘着剤層が形成された粘着テープであるテープ20の両側面21(巻芯10の軸方向における両端面)が、意図せず他の部材に粘着したり、テープ20の両側面21に異物が付着したりすることを防止できる。
【0026】
このように、テープ巻重体1は、一対の側板30によって、運搬時や保管時等の未使用時において、テープ20が巻きくずれることを防止でき、また、粘着テープであるテープ20の両側面21が、意図せず他の部材に粘着したり、テープ20の両側面21に異物が付着したりすることを防止できるので、優れた保管性を有する。
【0027】
さらに、図6に示すように、一対の側板30は、巻芯10に接着された状態で、軸方向に拡開可能な弾性を有している。したがって、一対の側板30は、巻芯10に接着された状態で、軸方向に拡開する。これにより、テープ20の先端25が一対の側板30で挟まれた領域Sに位置していても、一対の側板30を軸方向に拡開してテープ20の先端25を容易に掴むことができる。したがって、一対の側板30を巻芯10に接着したまま、巻芯10の外周に巻き重ねられたテープ20を引き出して使用することができるので、テープ20の使用時に一対の側板30を巻芯10から剥離する必要がない。これにより、一対の側板30を巻芯10に接着したままテープ20を使用することができるので、テープ巻重体1の使い易さが向上し、さらに、使用時においてもテープ20が巻きくずれることを防止できる。
【0028】
本実施形態では、一対の側板30の軸方向の間隔D30は、10mm以下であることが好ましく、本実施形態では、約2mmとなっているので、一般的な人間の指の太さよりも狭くなっている。この場合にテープ20の先端25が一対の側板30で挟まれた領域Sに位置していても、一対の側板30を軸方向に拡開しながら、一対の側板30に挟まれた領域Sに指を押し込んで、テープ20の先端25を容易に掴むことができる。
【0029】
また、本実施形態では、テープ20は、内周面24に粘着剤層が形成された粘着テープであるので、テープ20の先端25は、巻芯10の外周に巻き重ねられたテープ20の外周面23に粘着している状態であることが多く、一対の側板30で挟まれた領域Sに位置しやすい。この場合でも、一対の側板30を巻芯10に接着したまま、テープ20の先端25を容易に掴むことができる。
【0030】
また、巻芯10に巻き重ねられたテープ20の最内層から最外層までの巻重厚さT20は、テープ20のテープ幅W20の2倍以上であり、本実施形態では、約4倍であるので、テープ巻重体1は、運搬時や保管時等の未使用時においても、テープ20を引き出して使用する使用時においても、テープ20が巻きくずれしやすい。この場合でも、運搬時や保管時等の未使用時に、テープ20が巻きくずれることを防止でき、また、テープ20を引き出して使用する使用時に、テープ20が巻きくずれることを防止しつつ、一対の側板30を巻芯10に接着したまま軸方向に拡開して、テープ20の先端25を容易に掴むことができる。
【0031】
また、一対の側板30は、剥離及び再接着可能に巻芯10に接着されているので、一対の側板30の一方または両方を剥離して、テープ20の先端25を掴むこともできる。そして、一対の側板30の一方または両方を剥離した後、再び巻芯10に接着することができるので、一度剥離した一対の側板30の一方または両方を、巻芯10に再接着することによって、一対の側板30をテープ巻重体1に再配置できる。
【0032】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
【0033】
例えば、本実施形態では、巻芯10は、プラスチック等の樹脂によって形成されるものとしたが、巻芯10を形成する材料は、製造、保管、及び運搬時に十分な剛性及び耐久性があれば特に限定されず、例えば、紙であってもよい。
【0034】
また、例えば、本実施形態では、テープ20は、テープ巻重体1の内周側である内周面24に粘着剤層が形成された粘着テープであるものとしたが、テープ20は、粘着テープに限定されず、例えば、紙テープやフィルムテープ等であってもよい。
【0035】
また、例えば、本実施形態では、一対の側板30は、PET樹脂によって形成されているものとしたが、一対の側板30を形成する材料は、PET樹脂以外であってもよい。
【0036】
また、例えば、本実施形態では、巻芯10に巻き重ねられたテープ20の最内層から最外層までの巻重厚さT20は、テープ20のテープ幅W20の2倍以上であるものとしたが、巻芯10に巻き重ねられたテープ20の最内層から最外層までの巻重厚さT20は、テープ20のテープ幅W20の2倍未満であってもよい。特に、巻重厚さT20は、テープ20を引き出して使用すると、使用したテープ20の長さに応じて徐々に減少していくが、テープ巻重体1は、任意の巻重厚さT20で使用可能である。
【0037】
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0038】
(1) 略円筒形状を有する巻芯(巻芯10)と、
前記巻芯の外周に巻き重ねられたテープ(テープ20)と、
前記巻芯の両端面(端面11)及び前記テープの両側面(側面21)を挟んで対向するように設けられた一対の側板(側板30)と、を備える、テープ巻重体(テープ巻重体1)であって、
前記一対の側板は、
前記巻芯に接着されており、
前記巻芯から、前記巻芯の外周に巻き重ねられた前記テープよりも径方向外側まで延びており、
前記巻芯に接着された状態で、軸方向に拡開可能な弾性を有する、テープ巻重体。
【0039】
(1)によれば、一対の側板は、巻芯から、巻芯の外周に巻き重ねられたテープよりも径方向外側まで延びているので、巻芯の外周に巻き重ねられたテープが巻きくずれることを防止できる。
さらに、一対の側板は、巻芯に接着された状態で、軸方向に拡開可能な弾性を有するので、テープの先端が一対の側板で挟まれた領域に位置していても、一対の側板を軸方向に拡開してテープの先端を容易に掴むことができる。したがって、一対の側板を巻芯に接着したまま、巻芯の外周に巻き重ねられたテープを引き出して使用することができるので、テープ使用時に一対の側板を巻芯から剥離する必要がない。これにより、一対の側板を巻芯に接着したままテープを使用することができるので、テープ巻重体の使い易さが向上し、さらに、使用時においてもテープが巻きくずれることを防止できる。
【0040】
(2) (1)に記載のテープ巻重体であって、
前記テープは、粘着テープである、テープ巻重体。
【0041】
(2)によれば、テープは、粘着テープであるので、テープの先端は、巻芯の外周に巻き重ねられたテープに粘着している状態であることが多く、一対の側板で挟まれた領域に位置しやすい。この場合でも、一対の側板を巻芯に接着したまま、テープの先端を容易に掴むことができる。また、一対の側板によって、粘着テープであるテープの両側面が、意図せず他の部材に粘着したり、テープの両側面に異物が付着したりすることを防止できる。
【0042】
(3) (1)または(2)に記載のテープ巻重体であって、
前記側板は、PET樹脂によって形成されている、テープ巻重体。
【0043】
(3)によれば、側板は、低コストかつ加工が容易なPET樹脂によって形成されているので、側板を安価かつ容易に製造できる。
【0044】
(4) (1)~(3)のいずれかに記載のテープ巻重体であって、
前記側板は、外周縁(外周縁33)の下端を支持して、単独で鉛直に配置した場合に直立する、テープ巻重体。
【0045】
(4)によれば、側板は、外周縁の下端を支持して、単独で鉛直に配置した場合に直立する剛性を有するので、より確実にテープが巻きくずれることを防止できる。
【0046】
(5) (1)~(4)のいずれかに記載のテープ巻重体であって、
前記側板は、剥離及び再接着可能に前記巻芯に接着されている、テープ巻重体。
【0047】
(5)によれば、一対の側板は、剥離及び再接着可能に巻芯に接着されているので、一対の側板の一方または両方を剥離して、テープの先端を掴むこともできる。そして、一対の側板の一方または両方を剥離した後、再び巻芯に接着することができるので、一度剥離した一対の側板の一方または両方を、巻芯に再接着することによって、一対の側板をテープ巻重体に再配置できる。
【0048】
(6) (1)~(5)のいずれかに記載のテープ巻重体であって、
前記一対の側板は、軸方向の間隔(間隔D30)が10mm以下となるように配置されている、テープ巻重体。
【0049】
(6)によれば、一対の側板の軸方向の間隔は、10mm以下であるので、一般的な人間の指の太さよりも狭くなっている。この場合にテープの先端が一対の側板で挟まれた領域に位置していても、一対の側板を軸方向に拡開しながら、一対の側板に挟まれた領域に指を押し込んで、テープの先端を容易に掴むことができる。
【0050】
(7) (1)~(6)のいずれかに記載のテープ巻重体であって、
前記巻芯の外周に巻き重ねられた前記テープの最内層から最外層までの巻重厚さ(巻重厚さT20)が、前記テープのテープ幅(テープ幅W20)の2倍以上である、テープ巻重体。
【0051】
(7)によれば、巻芯の外周に巻き重ねられたテープの最内層から最外層までの巻重厚さが、テープのテープ幅の2倍以上であるので、テープ巻重体は、運搬時や保管時等の未使用時においても、テープを引き出して使用する使用時においても、テープが巻きくずれしやすい。この場合でも、運搬時や保管時等の未使用時に、テープが巻きくずれることを防止でき、また、テープを引き出して使用する使用時に、テープが巻きくずれることを防止しつつ、一対の側板を巻芯に接着したまま軸方向に拡開して、テープの先端を容易に掴むことができる。
【符号の説明】
【0052】
1 テープ巻重体
10 巻芯
11 端面
20 テープ
21 側面
30 側板
33 外周縁
D30 間隔
T20 巻重厚さ
W20 テープ幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6