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特許7336697情報処理装置、端末、サービス連携システム、情報処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-24
(45)【発行日】2023-09-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、端末、サービス連携システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/32 20130101AFI20230825BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230825BHJP
【FI】
G06F21/32
G06Q50/10
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022110549
(22)【出願日】2022-07-08
【審査請求日】2023-01-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村松 武宗
(72)【発明者】
【氏名】古谷 聡
【審査官】行田 悦資
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-189673(JP,A)
【文献】特開2014-164585(JP,A)
【文献】特許第6725926(JP,B1)
【文献】特開2014-211873(JP,A)
【文献】特開2010-028208(JP,A)
【文献】特開2020-003877(JP,A)
【文献】特許第6579592(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/32
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1サービスに関連付けられた情報処理装置であって、
前記第1サービスのユーザの第1顔画像データを記憶する記憶部と、
第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、前記ユーザに関連付けられた端末に送信する送信部と、
前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信する受信部と、
前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証し、
少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を前記記憶部に記憶する
制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記受信部は、前記連携が有効化又は無効化されることを示す情報を前記端末から受信し、
前記制御部は、前記連携を有効化又は無効化することを示す情報を前記記憶部に記憶する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザが前記第2サービスに登録していない場合、
前記送信部は、前記制御部が前記連携させることを示す情報を前記記憶部に記憶する前に、前記第2サービスに対して前記ユーザを登録するために必要な情報を選択し、前記必要な情報を含む画面データを生成して前記端末に送信し、前記第2サービスに対して前記ユーザを登録するための情報を、前記第2サービスに関連付けられた情報処理装置に送信し、
前記制御部は、前記第2サービスに対して前記ユーザが登録されると、前記ユーザを前記第2サービスにログインさせて前記連携させることを示す情報を前記記憶部に記憶する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記第1顔画像データを含む、前記ユーザに関する情報を記憶し、
前記送信部は、前記ユーザに関する情報を前記端末に送信し、
前記受信部は、前記ユーザに関する情報の送信に対する応答として、前記ユーザを登録するための情報を前記端末から受信する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザが前記第2サービスに登録している場合、
前記送信部は、前記制御部が前記連携させることを示す情報を前記記憶部に記憶する前に、前記ユーザが前記第2サービスに登録していることを確認するための情報を前記端末に送信し、
前記制御部は、前記ユーザが前記第2サービスに登録していることを確認した場合に、前記ユーザを前記第2サービスにログインさせて前記連携させることを示す情報を前記記憶部に記憶する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受信部は、前記ユーザについての前記第1サービスと前記第2サービスとの連携が解除されることを示す情報を前記端末から受信し、
前記送信部は、前記第2サービスから前記ユーザを削除するための情報を、前記第2サービスに関連付けられた情報処理装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
端末であって、
前記端末に関連付けられたユーザの第1顔画像データ及び第2顔画像データを、第1サービスに関連付けられた情報処理装置に送信する送信部と、
第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを前記情報処理装置から受信する受信部と、
を備え、
前記送信部は、前記同意が得られたことを示す情報を前記情報処理装置に送信し、
少なくとも前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとが連携される、
端末。
【請求項8】
第1サービスに関連付けられた情報処理装置と、ユーザに関連付けられた端末と、を含むサービス連携システムであって、
前記情報処理装置は、
前記ユーザの第1顔画像データを記憶し、
第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを前記端末に送信し、
前記端末は、
前記画面データを前記情報処理装置から受信し、
前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信し、
前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証し、
少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を記憶する、
サービス連携システム。
【請求項9】
第1サービスに関連付けられた情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記第1サービスのユーザの第1顔画像データを記憶し、
第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、前記ユーザに関連付けられた端末に送信し、
前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信し、
前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証し、
少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を記憶する、
情報処理方法。
【請求項10】
前記連携が有効化又は無効化されることを示す情報を前記端末から受信し、
前記連携を有効化又は無効化することを示す情報を記憶する、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記ユーザが前記第2サービスに登録していない場合、
前記連携させることを示す情報を記憶する前に、
前記第2サービスに対して前記ユーザを登録するために必要な情報を選択し、前記必要な情報を含む画面データを生成して前記端末に送信し、
前記第2サービスに対して前記ユーザを登録するための情報を、前記第2サービスに関連付けられた情報処理装置に送信し、
前記第2サービスに対して前記ユーザが登録されると、前記ユーザを前記第2サービスにログインさせて前記連携させることを示す情報を記憶する、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記第1顔画像データを含む、前記ユーザに関する情報を記憶し、
前記ユーザに関する情報を前記端末に送信し、
前記ユーザに関する情報の送信に対する応答として、前記ユーザを登録するための情報を前記端末から受信する、
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記ユーザが前記第2サービスに登録している場合、
前記連携させることを示す情報を記憶する前に、前記ユーザが前記第2サービスに登録していることを確認するための情報を前記端末に送信し、
前記ユーザが前記第2サービスに登録していることを確認した場合に、前記ユーザを前記第2サービスにログインさせて前記連携させることを示す情報を記憶する、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記ユーザについての前記第1サービスと前記第2サービスとの連携が解除されることを示す情報を前記端末から受信し、
前記第2サービスから前記ユーザを削除するための情報を、前記第2サービスに関連付けられた情報処理装置に送信する、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項15】
第1サービスに関連付けられた情報処理装置に、
前記第1サービスのユーザの第1顔画像データを記憶する処理と、
第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、前記ユーザに関連付けられた端末に送信する処理と、
前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信する処理と、
前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証する処理と、
少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を記憶する処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項16】
前記情報処理装置に、
前記連携が有効化又は無効化されることを示す情報を前記端末から受信する処理と、
前記連携を有効化又は無効化することを示す情報を記憶する処理と、
を実行させる、請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記情報処理装置に、
前記ユーザが前記第2サービスに登録していない場合、
前記連携させることを示す情報を記憶する処理の前に、
前記第2サービスに対して前記ユーザを登録するために必要な情報を選択し、前記必要な情報を含む画面データを生成して前記端末に送信する処理と、
前記第2サービスに対して前記ユーザを登録するための情報を、前記第2サービスに関連付けられた情報処理装置に送信する処理と、
前記第2サービスに対して前記ユーザが登録されると、前記ユーザを前記第2サービスにログインさせて前記連携させることを示す情報を記憶する処理と、
を実行させる、請求項15に記載のプログラム。
【請求項18】
前記情報処理装置に、
前記第1顔画像データを含む、前記ユーザに関する情報を記憶する処理と、
前記ユーザに関する情報を前記端末に送信する処理と、
前記ユーザに関する情報の送信に対する応答として、前記ユーザを登録するための情報を前記端末から受信する処理と、
を実行させる、請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記情報処理装置に、
前記ユーザが前記第2サービスに登録している場合、
前記連携させることを示す情報を記憶する処理の前に、前記ユーザが前記第2サービスに登録していることを確認するための情報を前記端末に送信する処理と、
前記ユーザが前記第2サービスに登録していることを確認した場合に、前記ユーザを前記第2サービスにログインさせて前記連携させることを示す情報を記憶する処理と、
を実行させる、請求項15に記載のプログラム。
【請求項20】
前記情報処理装置に、
前記ユーザについての前記第1サービスと前記第2サービスとの連携が解除されることを示す情報を前記端末から受信する処理と、
前記第2サービスから前記ユーザを削除するための情報を、前記第2サービスに関連付けられた情報処理装置に送信する処理と、
を実行させる、請求項15に記載のプログラム。
【請求項21】
前記利用規約は前記第2サービスごとに異なる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、端末、サービス連携システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して提供されるサービスのユーザは、サービスを利用するにあたって、認証のために、サービス用のアカウント情報として個人の識別情報(ID)及びパスワードを入力するよう要求されることが一般的である。したがって、ユーザは、利用するサービスが多くなるほど、それらのサービス用のアカウント情報を管理する手間がかかる。
【0003】
なお、特許文献1には、ソーシャルメディアと連携した認証を実現する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2022-54661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数のサービス用のユーザのアカウント情報を一元的に管理することは、ユーザにとって利便性がよい。
【0006】
本開示の非限定的な実施例は、ネットワークを介してサービスの提供を受けるユーザがサービス用の自身のアカウント情報を容易に管理することを可能にする情報処理装置、端末、サービス連携システム、情報処理方法及びプログラムの提供に資する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例に係る情報処理装置は、第1サービスに関連付けられた情報処理装置であって、前記第1サービスのユーザの第1顔画像データを記憶する記憶部と、第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、前記ユーザに関連付けられた端末に送信する送信部と、前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信する受信部と、前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証し、少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を前記記憶部に記憶する制御部と、を備える。
【0008】
本開示の一実施例に係る端末は、前記端末に関連付けられたユーザの第1顔画像データ及び第2顔画像データを、第1サービスに関連付けられた情報処理装置に送信する送信部と、第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを前記情報処理装置から受信する受信部と、を備え、前記送信部は、前記同意が得られたことを示す情報を前記情報処理装置に送信し、少なくとも前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとが連携される。
【0009】
本開示の一実施例に係るサービス連携システムは、第1サービスに関連付けられた情報処理装置と、ユーザに関連付けられた端末と、を含むサービス連携システムであって、前記情報処理装置は、前記ユーザの第1顔画像データを記憶し、第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを前記端末に送信し、前記端末は、前記画面データを前記情報処理装置から受信し、前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信し、前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証し、少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を記憶する。
【0010】
本開示の一実施例に係る情報処理方法は、第1サービスに関連付けられた情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記第1サービスのユーザの第1顔画像データを記憶し、第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、前記ユーザに関連付けられた端末に送信し、前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信し、前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証し、少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を記憶する。
【0011】
本開示の一実施例に係るプログラムは、第1サービスに関連付けられた情報処理装置に、前記第1サービスのユーザの第1顔画像データを記憶する処理と、第2サービスを提供する複数の事業者を表示する画面データと、前記複数の事業者の中から前記ユーザによって選択された第2サービスが前記第1顔画像データを取り扱うための説明を含む利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、前記ユーザに関連付けられた端末に送信する処理と、前記ユーザの第2顔画像データと、前記同意が得られたことを示す情報と、を前記端末から受信する処理と、前記第1サービスにおいて前記第1顔画像データと前記第2顔画像データとを用いて前記ユーザを認証する処理と、少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び前記同意が得られたことを条件として、前記ユーザについて前記第1サービスと前記第2サービスとを連携させることを示す情報を記憶する処理と、を実行させる。
【0012】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータープログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータープログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本開示の一実施例によれば、第1サービスにおいて、ユーザに一意である可能性が高いユーザの顔画像データを用いてユーザの認証がなされたことを条件にして、ユーザについて第1サービスと第2サービスとが連携されるので、第2サービスにおいて複数アカウントが作成される可能性が低くなる。よって、ネットワークを介してサービスの提供を受けるユーザは、第1サービスにおいて、第2サービス等の別のサービス用の自身のアカウント情報を容易に管理することが可能となる。
【0014】
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の実施の形態に係るデータ提供サービスの概要を説明する図
図2】データ提供サービスを実現するデータ提供システムの構成例を示した図
図3】サーバのブロック構成例を示した図
図4】2段階同意方式の1つ目の同意に関する画面例を示した図
図5】行動データの提供先の選択及び変更に関する画面例を示した図
図6】2段階同意方式の2つ目の同意に関する画面例を示した図
図7】提供先事業者に提供する行動データの選択及び変更に関する画面例を示した図
図8】サーバに記憶されるユーザ登録データの構成例を示した図
図9】サーバに記憶される提供先関連データの構成例を示した図
図10】サーバに記憶される行動データの構成例を示した図
図11】サーバの行動データの収集及び提供に関する動作例を説明する図
図12】外部サービス連携の設定をオンにするための、あるいは、外部サービス連携を有効化又は無効化するための画面例を示した図
図13】外部サービスに関する利用規約及び個人情報規約に対する同意に関する画面例を示した図
図14】外部サービスにおける本人確認(認証)又は新規登録のための前処理に関する画面例を示した図
図15】本人確認(認証)に関する画面例を示した図
図16】新規登録に関する画面例を示した図
図17A】新規登録の確認に関する画面例を示した図
図17B】新規登録の確認に関する画面例を示した図
図18】サーバに記憶されるサービス連携関連データの構成例を示した図
図19】サーバのユーザ登録及びユーザ設定に関する動作例を示したフローチャート
図20】サーバの行動データの提供に関する動作例を示したフローチャート
図21】サーバの外部サービス連携に関する動作例を示したフローチャート
図22A】サーバの外部サービス連携に関する動作例を示したフローチャート
図22B】サーバの外部サービス連携に関する動作例を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0017】
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0018】
<データ提供サービスの概要>
図1は、本開示の実施の形態に係るデータ提供サービスの概要を説明する図である。図1には、ユーザ1と、端末2と、データ提供PF(PF:Platform)3と、カメラ4a~4eと、事業者5a~5cと、ICカードシステム6a~6cと、が示してある。
【0019】
ユーザ1は、端末2を用いて、データ提供PF3にアクセスし、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録する。このとき、ユーザ1は、データ提供PF3に対して個人データを登録する。個人データとは、具体的には、氏名、年齢、性別、住所、生年月日、金融口座、クレジットカード、顔画像等、ユーザ1が入力可能な個人情報である。行動データとは、ユーザ1の行動を示すデータであり、具体的には、物品の購入履歴、移動の動線情報、入退情報、乗車/降車駅、訪問施設等が考えられる。
【0020】
また、ユーザ1は、端末2を用いて、データ提供PF3に対し、ユーザ1の行動データのうちどのデータを提供してもよいか及びどの事業者5a~5cに提供してよいかを選択(指定)する。すなわち、ユーザ1は、ユーザ1の行動データを提供してもよい事業者5a~5cを選択できる。端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータといった装置であってもよい。
【0021】
図1に示すデータ提供PF3は、カメラ4a~4eが撮影したユーザの顔を含む撮像画像(以後、顔画像データという。)に対して顔認証を用いて、事前にデータ提供PF3に登録された人(ユーザ)の認証を行い、人(ユーザ)の行動データを収集し、収集した行動データのうち、人(ユーザ)が提供を許可したデータを事業者5a~5cに提供するサービス(以下、データ提供サービスと称することがある)を行う。このとき、顔認証を用いてユーザを認証したが、顔認証以外の認証方法を取ってよい。このような場合ではカメラが撮像した撮像画像にユーザの顔を含む必要はなく、人物を認識できるような画像であればよい。行動データの収集については、カメラを用いることを例示しているが、行動データを収集できるようなセンサ等でもよい。なお、データ提供PF3は、データ提供サービスを受ける事業者5a~5cとは異なる事業者(図示せず)によって管理されてもよい。
【0022】
データ提供PF3を管理する事業者は、例えば、カメラ4a~4eを用いて、行動データを収集してもよいユーザを募る。行動データが収集されてもよいユーザは、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録する。登録に際しては、前述したとおり、必要な個人データを入力して登録を行う。このとき、データ提供PF3を管理する事業者が提供するサービスの利用開始をきっかけに募ってもよい。サービスと合わせて、データ提供サービス登録する場合は、登録と同時に対象サービスへの提供を許可させることで利便性を確保することも可能である。図1に示すユーザ1は、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録したユーザを示す。
【0023】
データ提供PF3は、データ提供サービスを実現するプラットフォームである。例えば、データ提供PF3は、カメラ4a~4eが撮影したユーザ1の顔画像データに基づいて、ユーザ1を認証し、ユーザ1の行動データを収集(取得)する。具体的には、データ提供PF3は、カメラ4a~4eが撮影したユーザ1の顔画像データに基づいて、ユーザ1を認証し、ユーザ1の駅間の移動や、構内や街路における移動経路や、店舗での物品の購入といった行動データを収集する。
【0024】
より具体的には、改札に設置された運賃を支払うためのカメラが撮影した顔画像データからユーザ1を認証することでユーザ1が入退場した駅情報を収集したり、駅構内や街路に設置されたカメラが撮影した顔画像データからユーザ1を認証することでユーザ1の移動経路を収集したり、店舗の顔決済用カメラが撮影した顔画像データからユーザ1を認証することでユーザ1の物品の購入情報を収集したりする。
【0025】
データ提供PF3は、収集したユーザ1の行動データを、ユーザ1が選択した事業者5a~5cに送信する。例えば、ユーザ1が事業者5aと事業者5bとを選択していた場合、データ提供PF3は、収集したユーザ1の行動データを、事業者5aと事業者5bとに送信する。
【0026】
データ提供PF3は、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスと外部サービスとの連携(以後、連携、連携サービス、サービス連携、サービス連携サービス、外部サービス連携又は外部サービス連携サービスと称することがある)を提供する。外部サービスは、データ提供PF3が提供するデータ提供サービス以外のネットワークを介したサービスを指し、例えば、事業者5a~5cによって提供されるサービスであってもよい。以下、外部サービスが事業者5a~5cによって提供されるものとして説明する。なお、あるユーザについてのデータ提供サービスと外部サービスとの連携(あるユーザについてデータ提供サービスと外部サービスとを連携させること)は、データ提供サービスのあるユーザと外部サービスの対応するユーザとを紐付ける(関連付ける、対応付ける)こと、あるユーザについてデータ提供サービスと外部サービスとを紐付けること等と捉えられてもよい。また、データ提供サービスのユーザが正当なユーザである場合(すなわち、データ提供サービスにおいて認証に成功した場合)、ユーザは、外部サービスにおいても正当なユーザであるとして、外部サービスを利用することができる。この場合、データ提供PF3(データ提供サービス)は、外部サービスの利用のために、データ提供PF3のウェブアプリケーション(ウェブブラウザを用いたアプリケーション)又は専用アプリケーションにより、外部サービスを提供することもあるし、外部サービス用のウェブアプリケーション又は専用アプリケーションに誘導することもある。
【0027】
データ提供PF3は、データ提供PF3(データ提供サービス)に登録されているユーザ(例えば、ユーザ1)による外部サービスに関する利用規約及び個人情報規約に対する同意に応じて、当該ユーザに対して外部サービス連携を可能にする。
【0028】
その際に、当該ユーザが外部サービスに登録していない(ID及びパスワード(アカウント)を有していない)場合、データ提供PF3は、顔認証等、当該ユーザの認証に成功すると、当該ユーザの上述した個人情報の中から、新規登録に必要な情報を選択し、必要な情報を含む画面データを生成して当該ユーザの端末に送信する。当該ユーザが、必要な情報を確認し、新規登録にさらなる情報が必要な場合には当該さらなる情報を入力してデータ提供PF3に送信することで、データ提供PF3は、外部サービスを提供する事業者に、新規登録に必要な全ての情報を送信する。このようにして、データ提供PF3は、外部サービスへの新規登録を代行する。以後、当該ユーザは、外部サービスを利用することが可能となる。
【0029】
一方、当該ユーザが外部サービスに登録している(ID及びパスワードを有している)場合、データ提供PF3は、当該ユーザから受け付けたID及びパスワードに基づいて、当該ユーザの認証(本人確認)を行う。認証に成功すると、以後、当該ユーザは、データ提供PF3を通じて、外部サービスを利用することが可能となる。
【0030】
なお、データ提供PF3は、外部サービス連携により、外部サービスが提供する全ての機能を提供する場合もあるし、外部サービスが提供する一部の機能を提供する場合もある。
【0031】
カメラ4a~4eは、様々な場所に設置され、ユーザを撮影する。カメラ4a~4eは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。データ提供PF3は、受信した顔画像データを用いて、顔認証を行う。カメラの設置場所として、交通の改札、会場の出入り口、チェックポイント等の通過地点、レジ前、店舗の出入り口、その他人が移動するような場所に設置される。また、これらカメラは入退場を管理するゲート等に設置されたカメラでもよい。
【0032】
例えば、カメラ4aは、改札に設置され、改札を通過するユーザを撮影する。カメラ4aは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
【0033】
例えば、カメラ4bは、店舗等のレジ付近に設置され、物の決済をしたユーザを撮影する。カメラ4bは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
【0034】
例えば、カメラ4cは、店舗等の入り口付近に設置され、来店又は退店したユーザを撮影する。カメラ4cは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
【0035】
例えば、カメラ4dは、ビルや電柱といった構造物に設置され、建物内の通路又は街路を通過するユーザを撮影する。カメラ4dは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
【0036】
例えば、カメラ4eは、遊園地やテーマパークといった場所の出入り口に設置されている入退管理用のゲートに設置され、ゲートを通過するユーザを撮影する。カメラ4eは、撮影したユーザの顔画像データを入退管理システムに送信するとともに、データ提供PF3に送信する。
【0037】
このように、カメラ4a~4eが様々な場所に設置されることにより、データ提供PF3は、データ提供PF3に登録したユーザ1の行動データを、幅広い範囲において収集できる。なお、カメラ4a~4eは、監視カメラであってもよい。
【0038】
また、カメラによって撮影されたユーザの顔画像データを収集しているが、顔画像データに限らず、カメラの撮影画像に対して人物検知や動線分析等をすることで、ユーザの行動データを収集してもよい。例えば、顔画像データから特定したユーザ1を複数のカメラの撮像画像において追跡することで、ユーザ1の動線等の行動データも収集することができる。
【0039】
事業者5a~5cは、データ提供PF3から、データ提供PF3に登録したユーザ1の行動データが提供される。ただし、事業者5a~5cは、ユーザ1により、行動データの提供先として選択された場合に、ユーザ1の行動データが提供される。事業者5a~5cは、例えば、遊園地、商業施設、又は、宿泊施設、小売店等を経営する事業者であってもよい。また、事業者5a~5cは、例えば、都道府県、市、区等の自治体であってもよい。
【0040】
なお、ユーザ1は提供先ごとに提供する行動データの細かな種類を選ぶことができ、提供先の事業者5a~5cには、選ばれた種類のデータしか提供されない。
【0041】
事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1の行動データを用いて、ユーザ1に対し、O2O(one to one)サービスを提供してもよい。例えば、事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1の行動データを人口知能(Artificial Intelligence、以下、AIと称することがある)に入力し、ユーザ1(個人)に合ったサービスを提供してもよい。また、事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1の行動データを用いて、店舗等の出店場所等を決定してもよい。例えば、事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1(複数人の行動データであってもよい)の行動データをAIに入力し、店舗の最適な出店場所を決定してもよい。
【0042】
事業者5a~5cは、データ提供PF3と(サービス)連携して、データ提供PF3を通じて、事業者5a~5cが提供するサービスをユーザ1に提供してもよい。データ提供PF3との連携にあたって、事業者5a~5cは、データ提供PF3から、データ提供PF3に登録したユーザ1の個人情報等が提供される。
【0043】
ICカードシステム6a~6cは、例えば、電車、バス、又は航空機といった交通会社によって管理される交通系ICカードシステム等である。ICカードシステム6a~6cは、例えば、改札といったユーザの入退出場所付近に設置されたカメラと連携して、構内へのユーザの入退出を検知し、検知したデータをデータ提供PF3に送信する。データ提供PF3は、入退出の検知データと、入退出場所付近に設置されたカメラの顔画像データとに基づいて、ユーザ1の行動データを収集する。すなわち、データ提供PF3は、ICカードシステム6a~6cといった、他のシステムと連携して、ユーザ1の行動データを収集してもよい。交通系ICカードシステム以外にも、入退管理システム監視システム等幅広いシステムと連携させて、データを収集してもよい。
【0044】
以下で説明するが、図1に示すデータ提供サービスでは、ユーザ1から2つの同意を得る。1つ目の同意は、データ提供PF3におけるデータ提供サービスに対する同意である。2つ目の同意は、ユーザ1が選択した事業者5a~5cにおける行動データの利用に対する同意である。
【0045】
また、以下で説明するが、ユーザ1は、事業者5a~5cに提供する行動データの種類を選択できる。例えば、ユーザ1は、事業者5a~5cに提供する行動データの種類として、駅改札の入退ログに関する行動データ、駅構内の移動経路に関する行動データ、又は、店舗内の決済に関する行動データといった種類を選択できる。
【0046】
また、以下で説明するが、行動データを提供するユーザ1には、ポイントやクーポンといった特典が付与される。特典の付与により、ユーザ1には、図1に示すデータ提供サービスに登録しようというインセンティブが働く。また、データ提供PF3を管理する事業者は、行動データが収集されてもよいユーザを募りやすくなる。また、データ提供PF3を管理する事業者は、行動データが収集されてもよいユーザが増加することにより、ユーザの行動データの提供を受けたい事業者を増やすことができる。
【0047】
また、以下で説明するが、少なくとも、データ提供サービスにおいてユーザ1が顔画像データを用いて認証されたこと(認証に成功したこと)、及び、外部サービスに関する利用規約及び個人情報提供に対するユーザ1の同意が得られたことを条件として、ユーザ1についてデータ提供サービスと外部サービスとの連携の設定がオンにされる。
【0048】
データは、情報と言い換えられてもよい。ユーザ1の行動データは、個人情報と捉えてもよい。データ提供PF3を管理する事業者と、データ提供サービスを提供する事業者は異なっていてもよい。上記では、データ提供PF3を管理する事業者と、事業者5a~5cとは、異なるとしたが、事業者5a~5cのうちの1つ又は2以上の事業者が、データ提供PF3を管理してもよい。また、カメラ4a~4cから受信する顔画像データには、顔以外の部位の画像も含まれてもよい。
【0049】
<システム構成例>
図2は、データ提供サービスを実現するデータ提供システム10の構成例を示した図である。図2において、図1と同じ構成要素には同じ符号が付してある。図2に示すように、データ提供システム10は、カメラ4a~4dと、サーバ11と、を有する。サーバ11は、図1に示したデータ提供PF3の機能を実現する。サーバ11は、情報処理装置と称されてもよい。端末2をさらに含むデータ提供システム10は、サービス連携システムと称されてもよい。
【0050】
図2には、データ提供システム10の他に、ユーザ1が使用する端末2と、事業者5aによって管理されるサーバ21aと、事業者5bによって管理されるサーバ21bと、事業者5cによって管理されるサーバ21cと、が示してある。また、図2には、データ提供システム10の他に、ICカードシステム6aを構成するサーバ22aと、ICカードシステム6bを構成するサーバ22bと、ICカードシステム6cを構成するサーバ22cと、が示してある。
【0051】
サーバ11は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット、及び、携帯電話ネットワーク等の無線ネットワークといったネットワークを介し、カメラ4a~4dと接続される。サーバ11は、ネットワークを介し、カメラ4a~4dが撮影したユーザ1の顔画像データを受信する。
【0052】
サーバ11は、例えば、LAN、インターネット、及び、無線ネットワークといったネットワークを介し、サーバ21a~21cと接続される。サーバ11は、ネットワークを介し、収集したユーザ1の行動データをサーバ21a~21cに送信する。また、サーバ11は、ネットワークを介し、端末2を介してユーザ1から受信したID及びパスワードをサーバ21a~21cに送信する。また、サーバ11は、ネットワークを介し、事業者5a~5cに登録されている(サーバ21a~21cに記憶されている)ユーザ1の電話番号をサーバ21a~21cから受信する。
【0053】
サーバ11は、例えば、LAN、インターネット、及び、無線ネットワークといったネットワークを介し、サーバ22a~22cと接続される。サーバ11は、ネットワークを介し、ユーザ1の行動データを受信する。
【0054】
サーバ11は、例えば、LAN、インターネット、及び、無線ネットワークといったネットワークを介し、端末2と接続される。サーバ11は、ネットワークを介し、以下で説明する各種画面データを端末2に送信する。また、サーバ11は、ネットワークを介し、端末2のカメラによって撮影された顔画像データ、ユーザ1によって入力されたID及びパスワード等を受信する。
【0055】
<サーバのブロック構成例>
図3は、サーバ11のブロック構成例を示した図である。図3に示すように、サーバ11は、プロセッサ31と、RAM(Random access memory)32と、HDD(Hard Disk Drive)33と、通信インターフェース34と、バス35と、を有している。
【0056】
プロセッサ31は、サーバ11全体を制御する。プロセッサ31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ31には、バス35を介して、RAM32、HDD33、及び通信インターフェース34が接続される。
【0057】
プロセッサ31は、プログラムの実行によって、制御部31aとして機能する。制御部31aは、図1で説明したデータ提供PF3の機能を実現し、データ提供サービスを実現する。
【0058】
RAM32には、プロセッサ31に実行させるOS(Operating System)のプログラム及びアプリケーションプログラム等が一時的に格納される。また、RAM32には、CPU31による処理に必要な各種データが一時的に格納される。なお、RAM32は、プログラム等を一時的に記憶する記憶装置であって、RAMに限定されない。例えば、RAM32は、DRAM(Dynamic RAM)等の記憶装置であってもよい。
【0059】
HDD33には、OS及びアプリケーションプログラム等が格納される。また、HDD33には、CPU31による処理に必要な各種データが格納される。なお、HDD33は、プログラム等を記憶する記憶装置であって、HDDに限定されない。例えば、HDD33は、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置であってもよい。
【0060】
通信インターフェース34は、LAN、インターネット、及び、携帯電話ネットワークといったネットワークを介し、カメラ4a~4eと通信する。また、通信インターフェース34は、LAN、インターネット、及び、携帯電話ネットワークといったネットワークを介し、サーバ21a~21c及びサーバ22a~22cと通信する。なお、「通信インターフェース34が、情報を他の装置に送信する又は情報を他の装置から受信する」ことは、「プロセッサ31(制御部31a)が、(通信インターフェース34を介して、)情報を他の装置に送信する又は情報を他の装置から受信する」ことと捉えられてもよい。
【0061】
端末2並びにサーバ21a~21c及びサーバ22a~22cも、図3に示すブロックと同様のブロックを有してもよい。例えば、ユーザ1が、事業者5a~5cが提供するサービスに登録している場合、サーバ21a~21cの記憶装置に、当該サービスを利用するためのユーザ1のID及びパスワード並びに他の個人情報等が、事業者5a~5c又は当該サービスに関連付けられて記憶されていてよい。
【0062】
プロセッサ31及び制御部31aは、本開示に係る制御部の一例である。RAM32及びHDD33は、本開示に係る記憶部の一例である。通信インターフェース34は、本開示に係る送信部、受信部、通信部の一例である。
【0063】
<行動データの取り扱いについて>
行動データの取り扱いについて説明する。行動データは、ユーザ1の個人情報である。そのため、サーバ11は、端末2を介し、ユーザ1から、ユーザ1の行動データの取り扱いについての同意を受信(取得)する。サーバ11は、ユーザ1から同意が得られた場合に、ユーザ1の行動データを収集する。また、サーバ11は、収集した行動データを事業者5a~5cのサーバ21a~21cに送信する。
【0064】
サーバ11は、2段階同意方式を採用する。すなわち、サーバ11は、端末2を介し、ユーザ1から2つの同意を取得する。1つ目の同意は、データ提供PF3におけるデータ提供サービスに対する同意である。2つ目の同意は、ユーザ1が選択した事業者5a~5cにおける行動データの利用に対する同意である。
【0065】
なお、データ提供PF3は、2つ目の同意がない限り、行動データを事業者へは提供しないため、事業者は2つ目の同意を得た範囲でのみデータを利活用可能となる。データ提供PF3が自社サービスのマーケティングのために取得データを利活用することはない。
【0066】
図4は、2段階同意方式の1つ目の同意に関する画面例を示した図である。図4に示す画面41は、例えば、ユーザ1がデータ提供サービスに登録するときに、サーバ11によって、端末2のディスプレイに表示される。
【0067】
画面41には、データ提供PF3におけるデータ提供サービスの、行動データ(個人情報)の取り扱いについての説明が含まれる。例えば、画面41には、ユーザ1の顔画像が、個人認証のため保存されること、収集したユーザ1の行動データが第三者の事業者(事業者5a~5c)に提供されること、を示す内容が含まれる。また、画面41には、行動データの利用用途、目的について、別途、行動データの提供先事業者(開示先事業者)の取り扱い(2つ目の同意)に従うものとすることを示す内容が含まれる。
【0068】
画面41には、画面41に示す内容の行動データの取り扱い(以下、利用規約と称することがある)に同意するか否かをユーザ1に問うボタン41a,41bが表示される。端末2は、例えば、ボタン41aが押下された場合、ユーザ1が1つ目の利用規約に同意したことを示す情報(信号)をサーバ11に送信する。
【0069】
ユーザ1は、データ提供PF3におけるデータ提供サービスの利用規約に同意すると、ユーザ1の行動データの提供先(事業者)を選択できる。
【0070】
ユーザ1は、行動データの提供先の選択を、いつでも行うことができる。例えば、ユーザ1は、行動データの提供先の選択を、1つ目の利用規約の同意直後に行ってもよいし、後日に行ってもよい。また、ユーザ1は、行動データの提供先の変更を、いつでも行うことができる。
【0071】
図5は、行動データの提供先の選択及び変更に関する画面例を示した図である。図5に示す画面42は、例えば、端末2のディスプレイに表示されるメニュー画面において、行動データの提供先の選択及び変更に関するボタンが押下された場合に、端末2のディスプレイに表示されてもよい。
【0072】
画面42には、行動データの提供先事業者の一覧が表示される。また、画面41には、行動データの提供先事業者に対応して、行動データの提供先事業者を選択するためのトグルスイッチ42a~42dが表示される。
【0073】
トグルスイッチ42a~42dの操作に応じて、ユーザ1の行動データの提供先が選択される。例えば、図5に示すトグルスイッチ42a,42dは、トグルスイッチ42a,42dに対応する事業者(〇〇株式会社及び**不動産)が、行動データの提供先事業者として、選択されたことを示す。
【0074】
図5に示すように、行動データの提供先は、複数選択されてもよい。また、行動データの提供先は、1つ選択されてもよいし、1つも選択されなくてもよい。行動データの提供先が1つも選択されない場合、ユーザ1の行動データは、いずれの事業者にも提供されない。
【0075】
端末2は、トグルスイッチ42a~42dのオン及びオフが切り替えられた場合、切り替えられた状態の情報をサーバ11に送信する。サーバ11は、トグルスイッチ42a~42dがオフからオンに切り替えられた場合、オンに切り替えられた事業者における行動データの取り扱いについての説明を含む画面データを、端末2に送信する。すなわち、サーバ11は、2段階同意方式の2つ目の同意に関する画面データを端末2に送信する。
【0076】
図6は、2段階同意方式の2つ目の同意に関する画面例を示した図である。図6に示す画面43は、サーバ11によって、端末2のディスプレイに表示される。画面43には、ユーザ1が行動データの提供先として選択した事業者の、行動データの取り扱いについての説明(利用規約)が含まれる。なお、利用規約は、事業者ごとにおける利用規約であって、事業者ごとに異なる。
【0077】
画面43には、画面43に示す利用規約に同意するか否かをユーザ1に問うボタン43a,43bが表示される。端末2は、例えば、ボタン43aが押下された場合、ユーザ1が2つ目の利用規約に同意したことを示す情報をサーバ11に送信する。
【0078】
ユーザ1は、画面43に示す、行動データの提供先事業者における利用規約(2つ目の利用規約)に同意すると、2つ目の利用規約に同意した事業者に提供する行動データの種類を選択できる。
【0079】
ユーザ1は、行動データの種類の選択を、いつでも行うことができる。例えば、ユーザ1は、行動データの種類の選択を、2つ目の利用規約の同意直後に行ってもよいし、後日に行ってもよい。また、ユーザ1は、提供先事業者に提供する行動データの種類の変更を、いつでも行うことができる。
【0080】
図7は、提供先事業者に提供する行動データの選択及び変更に関する画面例を示した図である。図7に示す画面44は、例えば、端末2のディスプレイに表示されるメニュー画面において、行動データの種類の選択及び変更に関するボタンが押下された場合に、端末2のディスプレイに表示されてもよい。
【0081】
画面44には、提供先事業者へ提供する行動データの種類の一覧が表示される。また、画面44には、行動データの種類に対応して、行動データの種類を選択するためのトグルスイッチ44a~44eが表示される。
【0082】
トグルスイッチ44a~44eの操作に応じて、提供先事業者に提供される、ユーザ1の行動データの種類が選択される。例えば、図7に示すトグルスイッチ44a,44c,44eは、トグルスイッチ44a,44c,44eに対応する種類の行動データ(改札入退ログ、店舗内動線、及びクーポン利用履歴)が、提供先事業者に提供される行動データとして、選択されたことを示す。
【0083】
図7に示すように、行動データの種類は、複数選択されてもよい。また、行動データの提供先は、1つ選択されてもよい。サーバ11は、行動データの種類が1つも選択されていない場合(例えば、トグルスイッチ44a~44eが全てオフの場合)、ユーザ1に行動データの種類を1以上選択するよう促す画面データを端末2に送信してもよい。
【0084】
なお、行動データの種類は、行動データの提供先事業者ごとに設定されてもよい(異なってもよい)。例えば、行動データの種類は、図5に示した画面42において選択された行動データの提供先事業者ごとに異なってもよい。事業者ごとに、欲しい行動データの種類が異なる場合があるためである。
【0085】
<データ構成例1>
図8は、サーバ11に記憶されるユーザ登録データの構成例を示した図である。図8に示すように、ユーザ登録データ51は、ユーザを識別するID(識別子)と、ユーザの氏名、性別、年齢、及び住所と、ユーザの顔画像データと、を有する。また、ユーザ登録データは、その他必要とされるユーザの個人データを有してよい。
【0086】
ユーザが、1つ目の利用規約に同意した場合に、ユーザのユーザ登録データ51が、サーバ11のHDD33に記憶される。すなわち、ユーザは、1つ目の利用規約に同意すると、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録される。
【0087】
なお、サーバ11は、ユーザ1から、1つ目の利用規約の同意を得た後、ユーザ登録データ51の各情報(データ)を受け付けるための画面データを、端末2に送信する。端末2は、ユーザ1から、ユーザ登録データ51の各情報を受付け、受け付けた各情報をサーバ11に送信する。サーバ11は、端末2から送信された各情報を、ユーザ登録データ51としてHDD33に記憶する。
【0088】
図9は、サーバ11に記憶される提供先関連データの構成例を示した図である。図9に示すように、提供先関連データ52は、ユーザを識別するIDと、提供先事業者情報と、開示範囲情報と、を有する。
【0089】
提供先関連データ52の提供先事業者情報は、ユーザが行動データの提供先事業者を選択した場合に、サーバ11のHDD33に記憶される。例えば、ID“001”のユーザが、図5に示した画面42において、行動データの提供先事業者“〇〇株式会社”及び“**不動産”を選択した場合、提供先事業者“〇〇株式会社”及び“**不動産”を示す情報が、提供先関連データ52のID“001”に対応する提供先事業者情報の欄に記憶される。
【0090】
提供先関連データ52の開示範囲情報は、ユーザが提供先事業者に提供する行動データの種類を選択した場合に、サーバ11のHDD33に記憶される。例えば、ID“001”のユーザが、図7に示した画面44において、行動データの種類“改札入退ログ”及び“店舗内動線”を選択した場合、ユーザが選択した行動データの種類“改札入退ログ”及び“店舗内動線”を示す情報が、提供先関連データ52のID“001”に対応する開示範囲情報の欄に記憶される。
【0091】
図10は、サーバ11に記憶される行動データの構成例を示した図である。図10に示すように、行動データ53は、ユーザを識別するIDと、ユーザの施設等への入場に関する情報と、ユーザの施設等からの退場に関する情報と、を有する。入場に関する情報には、ユーザが施設等へ入場した日時と、入場した場所に関する情報と、が含まれる。退場に関する情報には、ユーザが施設等から退場した日時と、退場した場所に関する情報と、が含まれる。
【0092】
サーバ11は、カメラ4a~4eから、顔画像データを受信する。サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、図8で説明したユーザ登録データ51の顔画像データとを比較し、カメラ4a~4eから受信した顔画像データに、データ提供サービスに登録した顔画像データが含まれているか否かを判定する。サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データに、データ提供サービスに登録した顔画像データが含まれていた場合、その顔画像データのユーザの行動データをHDD33に記憶する。
【0093】
なお、サーバ11は、例えば、カメラ4a~4eから受信した顔画像データの受信時刻によって、ユーザの施設等への入場日時及び退場日時を取得してもよい。また、サーバ11は、カメラ4a~4eの設置場所の情報に基づいて、ユーザが入場及び退場した場所(施設等)の情報を取得してもよい。
【0094】
また、行動データ53には、ユーザの決済に関する情報やクーポンの利用に関する情報も含まれてよい。ユーザの決済に関する情報には、例えば、決済日時及び決済場所(施設等)の情報が含まれてもよい。ユーザのクーポン利用に関する情報には、例えば、クーポン利用日時及びクーポン利用場所(例えば、施設の名称等)の情報が含まれてもよい。
【0095】
<行動データの収集及び提供の動作説明>
図11は、サーバ11の行動データの収集及び提供に関する動作例を説明する図である。サーバ11は、カメラ4a~4eから、顔画像データを受信する。サーバ11は、受信した顔画像データの特徴量を抽出し、図8で説明したユーザ登録データ51の顔画像データと照合する。すなわち、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとを照合する。
【0096】
サーバ11は、照合の結果、カメラ4a~4eから受信した顔画像データが、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データに一致しない場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザは、データ提供サービスに登録していないと判定する(図11の矢印A1参照)。サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録していないと判定した場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データを破棄する。
【0097】
一方、サーバ11は、照合の結果、カメラ4a~4eから受信した顔画像データが、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データに一致した場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザは、データ提供サービスに登録していると判定する(図11の矢印A2参照)。
【0098】
なお、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとの一致度が或る閾値以上の場合に、カメラ4a~4eから受信した顔画像データが、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データに一致したと判定してもよい。
【0099】
サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録していると判定した場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザの行動データを記憶する(図11の矢印A3参照)。例えば、サーバ11は、図10で説明した行動データ53をHDD33に記憶する。
【0100】
また、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録していると判定した場合、図8で説明したユーザ登録データ51を参照し、顔画像データのユーザのIDを取得する。サーバ11は、取得したIDに基づいて、図9で説明した提供先関連データ52を参照し、提供先関連データ52に、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザ(以下、登録ユーザと称することがある)の提供先事業者情報が記憶されているか否かを判定する。
【0101】
サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていると判定した場合、提供先事業者情報が示す提供先事業者のサーバに、登録ユーザの行動データを送信する。その際、サーバ11は、登録ユーザの開示範囲情報(図9の提供先関連データ52を参照)に基づく種類の行動データを抽出し、提供先事業者情報が示す提供先事業者のサーバに送信する(図11の矢印A4を参照)。
【0102】
一方、サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていないと判定した場合、登録ユーザの行動データを事業者のサーバに送信しない(図11の矢印A5を参照)。例えば、サーバ11は、登録ユーザが、図5の画面42において、行動データの提供先事業者を1つも選択していなかった場合、登録ユーザの行動データを事業者のサーバに送信しない。
【0103】
なお、サーバ11は、登録ユーザの行動データをリアルタイムで提供先事業者のサーバ21a~21cに送信してもよい。また、サーバ11は、例えば、午前0時といった所定のタイミングにおいて、HDD33に記憶(蓄積)した登録ユーザの行動データを提供先事業者のサーバ21a~21cに送信してもよい。
【0104】
また、サーバ11は、ユーザによって行動データの提供先事業者が選択されたタイミングにおいて、選択された提供先事業者に対し未送信の行動データがあれば、現在から一定期間過去に遡った未送信の行動データを提供先事業者のサーバに送信してもよい。また、サーバ11は、ユーザによって行動データの種類が選択されたタイミングにおいて、未送信の種類の行動データがあれば、現在から一定期間過去に遡った未送信の行動データを提供先事業者のサーバに送信してもよい。
【0105】
<サービス連携について>
データ提供PF3は、データ提供サービスに登録されているユーザ1による、事業者5a~5cが提供するサービスに関する利用規約及び個人情報規約に対する同意に応じて、データ提供サービスと事業者5a~5cが提供するサービスとのサービス連携を可能にする。
【0106】
その際に、ユーザ1が外部サービスに登録していない(有効なID及びパスワードを有していない、有効なID及びパスワードがサーバ21a~21cの記憶装置に記憶されていない)場合、データ提供PF3は、顔認証等、当該ユーザの認証に成功すると、ユーザ1の個人情報の中から、新規登録に必要な情報を選択し、必要な情報を含む画面データを生成して端末2に送信する。ユーザ1が、必要な情報を確認し、新規登録にさらなる情報が必要な場合には当該さらなる情報を入力して、端末2を介し、データ提供PF3に送信することで、データ提供PF3は、外部サービスを提供する事業者に、新規登録に必要な全ての情報を送信する。サービスに登録する際の登録データは、サービスによって大きくは異ならないため、このように、データ提供PF3が、必要な情報をユーザ1に提示することで、ユーザ1は、登録に要する手間を軽減することができる。
【0107】
一方、ユーザ1が外部サービスに登録している(有効なID及びパスワードを有している、有効なID及びパスワードがサーバ21a~21cの記憶装置に記憶されている)場合、データ提供PF3は、端末2を介してユーザ1から受け付けたID及びパスワードに基づいて、ユーザ1の認証(本人確認)を行う。
【0108】
図12は、外部サービス連携の設定をオンにするための、あるいは、外部サービス連携を有効化又は無効化するための画面例を示した図である。図12に示す画面45は、例えば、端末2を介し、ユーザ1が、顔認証等の認証を経てデータ提供サービスにログインした後、端末2のディスプレイに表示されたメニュー画面から外部サービス連携の項目を選択し、サーバ11が対応する画面データを端末2に送信することで、端末2のディスプレイに表示される。
【0109】
画面45には、外部サービス連携の設定をオンにすることが可能な事業者のサービスの一覧が表示される。このようなサービスは、上述したようにユーザ1が選択した行動データの提供先事業者が提供するサービスであってもよい。
【0110】
また、画面45には、サービスに対応して、サービス連携を有効化又は無効化するためのトグルスイッチ45a,45b,45d、サービス連携の設定をオンにするためのボタン45cが表示される。また、サービス連携の設定がオンにされている(トグルスイッチが表示されている)場合、画面45には、サービス連携の詳細を設定するためのボタン(トグルスイッチ45a,45b,45dの右側の「設定」ボタン)も表示される。
【0111】
ここで、外部サービス連携の設定をオンにすることは、データ提供サービスと外部サービスとの連携を意味してよく、したがって、データ提供サービスのユーザと外部サービスのユーザとを紐付けること、あるユーザについてデータ提供サービスと外部サービスとを紐付けること等と捉えられてもよい。また、(サービス)連携の有効化とは、顔画像データ(顔認証)を用いて外部サービスを利用できることを意味してよい。例えば、外部サービスがクレジットカード決済である場合、データ提供サービスにおいて顔認証に成功すれば、外部サービスにおいて個人情報の入力をしなくても、クレジットカード決済を行うことができてよい。反対に、(サービス)連携の無効化とは、顔画像データ(顔認証)を用いて外部サービスを利用できないことを意味してよい。
【0112】
ユーザ1によるトグルスイッチ45a,45b,45dの操作に応じて、サービス連携が有効化又は無効化される(例えば、オンは、有効化されている状態又は有効化が選択されたことを示し、オフは、無効化されている状態又は無効化が選択されたことを示す)。例えば、端末2は、ユーザ1によりトグルスイッチが操作されると、サービス連携が有効化又は無効化されることを示す情報をサーバ11に送信し、サーバ11は、当該情報を受信すると、サービス連携を有効化又は無効化する。例えば、図12に示すトグルスイッチ45a,45dは、トグルスイッチ45a,45dに対応する事業者のサービス(□□社の交通ICサービス、△△社の入退管理サービス)との連携が有効化されている状態又は当該連携の有効化が選択されたことを示す。例えば、図12に示すトグルスイッチ45bは、トグルスイッチ45bに対応する事業者のサービス(**社の口座振替サービス)との連携が無効化されている状態又は当該連携の無効化が選択されたことを示す。
【0113】
連携が有効化されている場合、以降も、ユーザ1は、例えば顔認証により、データ提供サービスにログインすれば、サービス連携により、外部サービスにもログインすることになる。したがって、外部サービス利用の利便性が向上する。
【0114】
一方で、ユーザ1によるボタン45cの操作(押下又はタップ)に応じて、次のステップである利用規約及び個人情報規約に対する同意の可否受付けに進む。例えば、端末2は、ユーザ1によりボタン45cが操作されると、ボタン45cに対応する事業者のサービス(〇〇市の証書発行サービス)サービスに関する利用規約及び個人情報規約に対する同意の可否受付けに進むことを示す情報をサーバ11に送信する。そして、サーバ11は、当該情報を受信すると、図13に示す利用規約及び個人情報規約に同意するか否かをユーザ1に問う画面データを生成して端末2に送信する。
【0115】
なお、ユーザ1によりボタン45cが押下されて以下で説明するようにユーザ1の認証に成功すると、初期状態として、トグルスイッチ45a、45dと同様に、サービス連携が有効化されている状態になってよい。あるいは、トグルスイッチ45bと同様に、サービス連携が無効化されている状態になってもよい。この場合、サービス連携を有効化するためにはもう1段階の設定(トグルスイッチの操作)が必要になる。
【0116】
ユーザ1は、サービス連携の設定がオンにされていればいつでも、サービス連携を有効化又は無効化することができる。また、ユーザ1は、サービス連携の設定がオフにされていればいつでも、サービス連携の設定をオンにすることができる。また、ユーザ1は、サービス連携の設定がオンにされていればいつでも、サービス連携の設定をオフにすることができる。なお、サービス連携のオフにすることは、ユーザ1が上述した「設定」ボタンを操作して、サービス連携の詳細を設定するための画面(図示せず)において設定することが可能である。例えば、サーバ11は、サービス連携の設定がオフにされる(サービス連携が解除される)と(端末2からユーザ1についてのサービス連携の設定がオフにされることを示す情報を受信すると)、ユーザ1のアカウント情報の削除を要求する情報(外部サービスからユーザ1を削除するための情報)を、対応する外部サービスを提供する事業者のサーバに送信することで、ユーザ1のアカウント情報の削除を行わせることができる。
【0117】
図13は、外部サービスに関する利用規約及び個人情報規約(個人情報提供)に対する同意に関する画面例を示した図である。図13に示す画面46は、例えば、上述したようにボタン45cが操作されると、サーバ11が対応する画面データを端末2に送信することで、端末2のディスプレイに表示される。
【0118】
画面46には、事業者が提供するサービス(〇〇市の証書発行サービス)に関する利用規約及び個人情報規約(プライバシーポリシー)が含まれる。
【0119】
また、画面46には、画面46に示す利用規約に同意するか否かを示すチェックボックス46a、画面46に示す個人情報規約に同意するか否かを示すチェックボックス46b、次のステップである、外部サービスにおける本人確認(認証)又は新規登録のための前処理)に進むためのボタン46cが表示される。なお、ボタン46cは、チェックボックス46a,46bのうち少なくとも一方が入力(チェック)されていない場合には、グレーアウトされて操作(押下、タップ)可能でなく、チェックボックス46a,46bの両方が入力(チェック)された場合に、操作可能になる。
【0120】
例えば、端末2は、ユーザ1が利用規約及び個人情報規約に同意して、ユーザ1によりボタン46cが操作されると、ユーザ1が利用規約及び個人情報規約に同意したことを示す情報をサーバ11に送信する。そして、サーバ11は、当該情報を受信すると、図14に示す本人確認(認証)又は新規登録のための前処理のための画面データを生成して端末2に送信する。
【0121】
図14は、外部サービスにおける本人確認(認証)又は新規登録のための前処理に関する画面例を示した図である。図14に示す画面47は、例えば、上述したようにボタン46cが操作されると、サーバ11が対応する画面データを端末2に送信することで、端末2のディスプレイに表示される。
【0122】
画面47には、ユーザ1が、外部サービス(〇〇市の証書発行サービス)又は事業者(〇〇市)用のID及びパスワードを有しているか否かに応じて異なる処理(外部サービスにおける本人確認(認証)又は新規登録)を行うための前処理に関する入力フィールド47a,47b、ボタン47c,47dが表示される。
【0123】
ユーザ1が有効なID及びパスワードを有している場合、ユーザ1が、入力フィールド47aに有効なIDを入力し、入力フィールド47bに有効なパスワードを入力した上で、本人確認(認証)を行うためのボタン47cを操作(押下、タップ)することで、本人確認(認証)の前処理(1段階目の本人確認(認証))が行われる。このとき、端末2は、ユーザ1によりボタン47cが操作されると、ID及びパスワードをサーバ11に送信する。そして、サーバ11は、ID及びパスワードを受信すると、当該サービスを提供する事業者5a~5c(サーバ21a~21c)にID及びパスワードを送信することで1段階目の本人確認(認証)を行い、認証の成否を示す情報と、認証に成功した場合には当該サービスに登録されているユーザ1の携帯電話番号と、を、事業者5a~5c(サーバ21a~21c)から受信する。サーバ11は、認証に成功したことを示す情報を受信した場合、図15に示す2段階目の本人確認(認証)のための画面データを生成して端末2に送信するとともに、上記の携帯電話番号宛てに、パスコードが記載されているSMS(ショートメッセージ)を送信する。一方、サーバ11は、認証に失敗したことを示す情報を受信した場合、認証に失敗したことを示す内容を含む画面データを生成して端末2に送信する。
【0124】
ユーザ1のID及びパスワード、並びに、パスコードは、本開示に係る「ユーザが第2サービス(外部サービス)に登録していることを確認するための情報」の例である。
【0125】
一方、ユーザ1が有効なID及びパスワードを有していない場合、ユーザ1は、新規登録を行うためのボタン47dを操作(押下、タップ)することで、外部サービスに対する新規登録が行われる。このとき、端末2は、ユーザ1によりボタン47dが操作されると、新規登録を行うことを示す情報をサーバ11に送信する。そして、サーバ11は、当該情報を受信すると、図16に示す新規登録のための画面データを生成して端末2に送信する。
【0126】
図15は、(2段階目の)本人確認(認証)に関する画面例を示した図である。図15に示す画面48は、例えば、上述したようにボタン47cが操作されると、サーバ11が対応する画面データを端末2に送信することで、端末2のディスプレイに表示される。
【0127】
画面48には、本人確認(認証)のためにユーザ1の携帯電話番号宛てにパスコードが記載されているSMSが送信され、パスコードを入力して認証されることでサービス連携の設定がオンにされることを示す内容が含まれる。
【0128】
また、画面48には、パスコードを入力するための入力フィールド48a、入力フィールド48aに入力されたパスコードをもって本人確認(認証)を行うためのボタン48bが表示される。
【0129】
例えば、端末2は、ユーザ1がSMSに記載されているパスコードを入力フィールド48aに入力して、ユーザ1によりボタン48bが操作(押下、タップ)されると、パスコードをサーバ11に送信する。そして、サーバ11は、パスコードを受信すると、受信したパスコードとSMSで送信したパスコードとを照合することで、本人確認(認証)を行う。受信したパスコードとSMSで送信したパスコードとが一致した場合、サーバ11は、外部サービス連携の設定がオンにされたこと及び認証に成功して外部サービスにログインしたことを示す内容を含む画面データを生成して端末2に送信する。一方、受信したパスコードとSMSで送信したパスコードとが一致しなかった場合、サーバ11は、認証に失敗したことを示す内容を含む画面データを生成して端末2に送信する。このように2段階目の本人確認(認証)にも成功すると、外部サービス連携の設定がオンにされ、外部サービス連携の設定がオンにされたことを示す情報が、サーバ11の記憶装置に記憶される(例えば、図17に示すように、連携設定済みフラグが1に設定される)。
【0130】
図16は、新規登録に関する画面例を示した図である。図16に示す画面49は、例えば、上述したようにボタン47dが操作されると、サーバ11が対応する画面データを端末2に送信することで、端末2のディスプレイに表示される。
【0131】
画面49には、端末2のカメラによって現在撮影されている撮影画像49a(例えば、ユーザ1の顔画像)、外部サービスに対して新規登録してサービス連携するためのボタン49bが表示される。
【0132】
例えば、端末2は、ユーザ1が図16に示す枠内に顔を合わせ、ユーザ1によりボタン49bが操作(押下、タップ)されると、顔画像データをサーバ11に送信する。サーバ11は、顔画像データを受信すると、記憶装置に記憶されている登録されているユーザ1の顔画像データと受信した顔画像データとを照合することで、顔認証を行う。顔認証に成功すると、サーバ11は、記憶装置に記憶されている登録されているユーザ1の個人情報の中から、当該サービス(又は当該サービスを提供する事業者5a~5c)に登録するのに必要な情報を選択し、必要な情報を含む画面データを生成して端末2に送信する。ユーザ1が、端末2のディスプレイに表示された画面(例えば、図17A参照)の中の必要な情報を確認し、問題ない旨を応答する。すると、サーバ11は、事業者5a~5c(サーバ21a~21c)に必要な情報を送信することで、新規登録を代行する。なお、記憶装置に記憶されている登録されているユーザ1の個人情報に、当該サービスに登録するのに必要な情報の一部又は全部が含まれていない場合には、サーバ11は、新規登録にさらなる情報が必要であることを示す内容、さらなる情報を入力するための入力フィールド、入力された情報をサーバ11に送信させるためのボタン等を含む画面データを生成して端末2に送信する。ユーザ1が、端末2のディスプレイに表示された画面(例えば、図17B参照)の中の必要な情報を確認し、さらなる情報を入力して応答する。すると、サーバ11は、事業者5a~5c(サーバ21a~21c)に必要な情報の全てを送信することで、新規登録を代行する。新規登録がなされると、サーバ11は、外部サービス連携の設定がオンにされたこと及び新規登録がなされて外部サービスにログインしたことを示す内容を含む画面データを生成して端末2に送信する。このように顔認証に成功して新規登録がなされると、外部サービス連携の設定がオンにされ、外部サービス連携の設定がオンにされたことを示す情報が、サーバ11の記憶装置に記憶される(例えば、図17に示すように、連携設定済みフラグが1に設定される)。
【0133】
図17Aは、新規登録の確認に関する画面例を示した図である。図17Aに示す画面50Aは、例えば、上述したようにボタン47dが操作されると、サーバ11が対応する画面データを端末2に送信することで、端末2のディスプレイに表示される。図17Aに示す画面例は、サーバ11の記憶装置に記憶されている登録されているユーザ1の個人情報に、外部サービスに登録するのに必要な情報の全てが含まれている場合に対応する。
【0134】
ユーザ1は、入力フィールドに入力済みの情報を確認し、訂正がある場合には訂正を要する入力フィールドに正しい情報を入力し、最後にボタン50Aaを操作(押下、タップ)することで、新規登録をデータ提供サービスに行わせることができる。
【0135】
図17Bは、新規登録の確認に関する画面例を示した図である。図17Bに示す画面50Bは、例えば、上述したようにボタン47dが操作されると、サーバ11が対応する画面データを端末2に送信することで、端末2のディスプレイに表示される。図17Bに示す画面例は、サーバ11の記憶装置に記憶されている登録されているユーザ1の個人情報に、外部サービスに登録するのに必要な情報の一部が含まれていない場合に対応する。
【0136】
ユーザ1は、入力フィールドに入力済みの情報を確認し、訂正がある場合には訂正を要する入力フィールドに正しい情報を入力し、さらなる情報を入力するための入力フィールド50Baにさらなる情報を入力し、最後にボタン50Bbを操作(押下、タップ)することで、新規登録をデータ提供サービスに行わせることができる。
【0137】
<データ構成例2>
図18は、サーバ11に記憶される外部サービスとの連携に関するデータ(サービス連携関連データと呼ぶ)の構成例を示した図である。図18に示すように、サービス連携関連データ54は、ID(フィールド)と、事業者情報(フィールド)と、サービス情報(フィールド)と、連携設定済みフラグ(フィールド)と、有効化フラグ(フィールド)と、を有してよい。なお、サービス連携関連データ54とユーザ登録データ51等とは、ID(フィールド)を介して互いに紐付けられる。
【0138】
IDフィールドは、ユーザを識別するフィールドである。事業者情報フィールドは、事業者を識別するフィールドである。サービス情報フィールドは、事業者情報フィールドによって識別される事業者が提供するサービスを識別するフィールドである。
【0139】
連携設定済みフラグフィールドは、サービスフィールドによって識別されるサービスとの連携設定がオンにされているか否かを示す(「1」:オンにされている;「0」:オンにされていない)。
【0140】
有効化フラグフィールドは、連携設定済みフラグフィールドが1である場合、サービスフィールドによって識別されるサービスとの連携が有効化されているか否かを示す(「1」:有効化されている;「0」:無効化されている;「-(ヌル)」:連携設定済みフラグフィールドが0である場合)。
【0141】
図18に示すサービス連携関連データ54のレコードは、ユーザが行動データの提供先事業者を選択したときにサーバ11によって作成されて、サーバ11の記憶装置に記憶される。提供先事業者が複数のサービスを提供している場合、レコードは、複数のサービスの数分作成される。
【0142】
また、サーバ11は、上述したように、2段階目の本人確認(認証)に成功して外部サービスにログインした後、又は、新規登録がなされて外部サービスにログインした後、該当のユーザ、事業者及びサービスに対応する連携設定済みフラグを1に設定する。なお、外部サービスとの連携の設定がオフにされたときに、サーバ11は、連携設定済みフラグを0に設定にする。
【0143】
また、サーバ11は、上述したように、ユーザによりトグルスイッチ(トグルスイッチ45a等)が操作されると、サービス連携が有効化又は無効化されることを示す情報を受信すると、該当のユーザ、事業者及びサービス(並びに連携設定済みフラグ)に対応する有効化フラグを1又は0に設定する。
【0144】
データ提供サービスと外部サービスとの連携(データ提供サービスのユーザと外部サービスとのユーザを紐付けること、あるユーザについてデータ提供サービスと外部サービスとを紐付けること)は、連携設定済みフラグを1に設定することと捉えられてもよい。
【0145】
<サーバ11の動作例>
図19は、サーバ11のユーザ登録及びユーザ設定に関する動作例を示したフローチャートである。サーバ11は、例えば、端末2を介したユーザからのユーザ登録要求に応じて、図19に示すフローチャートの処理を実行してもよい。
【0146】
S1:サーバ11は、端末2を介し、ユーザからデータ提供サービスの利用に関する同意を受け付ける。例えば、サーバ11は、図4で説明した端末2の画面41を介し、ユーザからデータ提供サービスの利用に関する同意を受け付ける。すなわち、サーバ11は、1つ目の利用規約に対する同意を、ユーザから受け付ける。
【0147】
S2:サーバ11は、1つ目の利用規約に同意したユーザをユーザ登録する。例えば、サーバ11は、端末2を介し、ユーザからユーザ登録に関する情報を受付け、受け付けた情報をHDD33に記憶する(図8のユーザ登録データ51を参照)。
【0148】
S3:サーバ11は、端末2を介し、ユーザから行動データの提供先事業者を受け付ける。例えば、サーバ11は、図5で説明した端末2の画面42を介し、ユーザから行動データの提供先事業者を受け付ける。
【0149】
S4:サーバ11は、端末2を介し、ユーザからS3にて受け付けた提供先事業者における利用規約の同意を受け付ける。例えば、サーバ11は、図6で説明した端末2の画面43を介し、ユーザから提供先事業者の利用規約の同意を受け付ける。すなわち、サーバ11は、2つ目の利用規約に対する同意を、ユーザから受け付ける。なお、サーバ11は、2つ目の利用規約の同意を受け付けると、S3にて受け付けた提供先事業者の提供先事業者情報をHDD33に記憶する(図9の提供先関連データ52の提供先事業者情報を参照)。
【0150】
S5:サーバ11は、端末2を介し、ユーザから行動データの開示範囲情報を受付ける。例えば、サーバ11は、図7で説明した端末2の画面44を介し、開示範囲情報(事業者に提供する行動データの種類)を受け付ける。なお、サーバ11は、S5にて受け付けた開示範囲情報をHDD33に記憶する(図9の提供先関連データ52の開示範囲情報を参照)。
【0151】
以上の動作により、ユーザはデータ提供サービスに登録される。また、ユーザの行動データの提供先及び種類に関する情報が、データ提供サービスに設定される。
【0152】
なお、ユーザ登録及びユーザ設定の処理は、図19に示したフローチャートの順序に限定されない。例えば、サーバ11は、ユーザ登録したユーザから、任意のタイミングで、行動データの提供先事業者を受付けてもよい。また、サーバ11は、ユーザ登録したユーザから、任意のタイミングで、行動データの開示範囲情報を受付けてもよい。
【0153】
図20は、サーバ11の行動データの提供(送信)に関する動作例を示したフローチャートである。サーバ11は、例えば、一定周期において、図20に示すフローチャートの処理を実行してもよい。
【0154】
S11:サーバ11は、カメラ4a~4eから、顔画像データを受信する。
【0155】
S12:サーバ11は、S11にて受信した顔画像データの認証処理を行う。例えば、サーバ11は、受信した顔画像データの特徴量を抽出し、図8で説明したユーザ登録データ51の顔画像データと照合する。すなわち、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとを照合する。
【0156】
S13:サーバ11は、S12の顔認証処理に基づいて、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録したユーザであるか否かを判定する。例えば、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとの一致度が或る閾値以上の場合に、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザは、ユーザ登録されていると判定してもよい。
【0157】
S14:サーバ11は、S13にて、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録したユーザでないと判定した場合(S13のNo)、カメラ4a~4eから受信した顔画像データを破棄する。これにより、データ提供サービスに登録していないユーザのプライバシーが守られる。サーバ11は、顔画像データを破棄した後、当該フローチャートの処理を終了する。
【0158】
S15:サーバ11は、S13にて、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録したユーザ(登録ユーザ)であると判定した場合(S13のYes)、登録ユーザの行動データを記憶する。例えば、サーバ11は、図10で説明した行動データ53をHDD33に記憶する。
【0159】
S16:サーバ11は、提供先関連データ52(図9を参照)に、S13にて“Yes”と判定した登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されているか否かを判定する。例えば、サーバ11は、図8で説明したユーザ登録データ51を参照し、S13にて“Yes”と判定した登録ユーザのIDを取得する。サーバ11は、取得したIDに基づいて、図9の提供先関連データ52を参照し、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されているか否かを判定する。サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていないと判定した場合(S16のNo)、当該フローチャートの処理を終了する。すなわち、サーバ11は、S13にて“Yes”と判定した登録ユーザの行動データを、事業者のサーバ21a~21cに送信しない。
【0160】
S17:サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていると判定した場合(S16のYes)、登録ユーザの開示範囲情報(図9の提供先関連データ52を参照)に基づく種類の行動データを抽出し、提供先事業者情報が示す提供先事業者のサーバに送信する。
【0161】
以上の動作により、ユーザが選択した提供先事業者に、ユーザが選択した種類の行動データが送信(提供)される。
【0162】
なお、行動データの送信処理は、図20に示したフローチャートの順序に限定されない。例えば、サーバ11は、午前0時といった所定のタイミングにおいて、HDD33に記憶(蓄積)した登録ユーザの行動データを提供先事業者に提供してもよい。
【0163】
図21は、サーバ11の外部サービス連携に関する動作例を示したフローチャートである。以下では、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに対してユーザが登録済みであり、外部サービス連携の設定はオンにされていないものとして説明する。
【0164】
S21:サーバ11は、端末2を介し、ユーザから顔画像データを受付け、データ提供サービスへのログイン認証を行う。
【0165】
S22:ログイン認証に成功すると、サーバ11は、端末2を介し、ユーザから、ユーザによって選択された連携するサービスを示す情報を受付ける(例えば、図12参照)。
【0166】
S23:サーバ11は、端末2を介し、ユーザから、連携するサービスの提供先(連携するサービスを提供する事業者)又は連携するサービス自体に関する利用規約及び個人情報規約にユーザが同意したことを示す情報を受付ける(例えば、図13参照)。
【0167】
S24:サーバ11は、連携するサービスにユーザが登録しているか否か(ユーザがID及びパスワードを有しているか否か)を判定する。例えば、この判定は、図14に示すように、ボタン47cが操作されたことに伴う情報が受信されたか、又は、ボタン47dが操作されたことに伴う情報が受信されたか、によって行われてもよい。
【0168】
S25:サーバ11は、S24にて、連携するサービスにユーザが登録していると判定した場合(S24のYes)、ユーザのID及びパスワードを用いて、連携するサービスにログインする(例えば、図14図15参照)。
【0169】
S26:サーバ11は、S24にて、連携するサービスにユーザが登録していないと判定した場合(S24のNo)、端末2を介し、ユーザの顔画像データを受付け、受付けた顔画像データとサーバ11に記憶されているユーザの顔画像データとを照合して、顔認証により本人確認を行う(例えば、図15参照)。
【0170】
S27:本人であることが確認されると、サーバ11は、サーバ11に記憶されているユーザの個人情報等を用いて、連携するサービスへの新規登録を行う(例えば、図16図17A図17B参照)。サーバ11は、新規登録がなされると連携するサービスにログインする。
【0171】
S28:連携するサービスへのログインがなされると、サーバ11は、外部サービス連携の設定をオンにし、連携の設定がオンにされたことを示す情報を、サーバ11の記憶装置に記憶する(例えば、図18参照)。
【0172】
S29:サーバ11は、連携済みのサービスの全部又は一部の機能をユーザに提供する。
【0173】
以上の動作により、データ提供サービスと外部サービスとの連携が可能となり、ユーザは、データ提供サービスを介して、(ユーザの顔画像データを用いて)外部サービスを利用することが可能となる。
【0174】
図22Aは、サーバ11の外部サービス連携に関する動作例を示したフローチャートである。以下では、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに対してユーザが登録済みであり、外部サービス連携の設定がオンにされており、ユーザがデータ提供サービスにログイン中であるものとして説明する。
【0175】
S31:サーバ11は、ユーザの端末からの、外部サービス連携が有効化されること(トグルスイッチがオンに切り替えられたこと)を示す情報を待つ(例えば、図12参照)。
【0176】
S32:サーバ11は、外部サービス連携が有効化されることを示す情報を受信したか否かを判定する。S32にて、サーバ11が、外部サービス連携が有効化されることを示す情報を受信していないと判定した場合(S32のNo)、フローはS31に戻る。
【0177】
S33:サーバ11は、S32にて、外部サービス連携が有効化されることを示す情報を受信したと判定した場合(S32のYes)、該当のユーザ、事業者及びサービス(並びに連携設定済みフラグ)に対応する有効化フラグを1に設定し、外部サービス連携を有効化する(例えば、図18参照)。
【0178】
以上の動作により、ユーザは、データ提供サービスを介して、外部サービスを利用することが可能となる。
【0179】
図22Bは、サーバ11の外部サービス連携に関する動作例を示したフローチャートである。以下では、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに対してユーザが登録済みであり、外部サービス連携の設定がオンにされており、ユーザがデータ提供サービスにログイン中であるものとして説明する。
【0180】
S36:サーバ11は、ユーザの端末からの、外部サービス連携が無効化されること(トグルスイッチがオフに切り替えられたこと)を示す情報を待つ(例えば、図12参照)。
【0181】
S37:サーバ11は、外部サービス連携が無効化されることを示す情報を受信したか否かを判定する。S32にて、サーバ11が、外部サービス連携が無効化されることを示す情報を受信していないと判定した場合(S37のNo)、フローはS36に戻る。
【0182】
S38:サーバ11は、S37にて、外部サービス連携が無効化されることを示す情報を受信したと判定した場合(S37のYes)、該当のユーザ、事業者及びサービス(並びに連携設定済みフラグ)に対応する有効化フラグを0に設定し、外部サービス連携を無効化する(例えば、図18参照)。
【0183】
以上の動作により、ユーザは、データ提供サービスを介した外部サービスの利用を一時的に停止することが可能となる。
【0184】
<実施の形態のまとめ>
以上説明したように、データ提供サービス(第1サービス)に関連付けられたサーバ11(情報処理装置)は、データ提供サービスのユーザ1の個人情報として、ユーザ1の第1顔画像データを記憶するRAM32、HDD33(記憶部)を備える。サーバ11は、外部サービス(第2サービス)に関する個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、ユーザ1に関連付けられた端末2に送信するプロセッサ31、制御部31a、通信インターフェース34(送信部)を備える。サーバ11は、ユーザ1の第2顔画像データと、上記同意が得られたことを示す情報と、を端末2から受信するプロセッサ31、制御部31a、通信インターフェース34(受信部)を備える。サーバ11は、データ提供サービスにおいて第1顔画像データと第2顔画像データとを用いてユーザ1を認証し、少なくともデータ提供サービスにおいてユーザ1が認証されたこと及び上記同意が得られたことを条件として、ユーザ1についてデータ提供サービスと外部サービスとを連携させることを示す情報をRAM32、HDD33に記憶するプロセッサ31、制御部31a(制御部)を備える。
【0185】
これにより、データ提供サービスにおいて、ユーザ1に一意である可能性が高いユーザ1の顔画像データを用いて認証がされたことを条件にして、データ提供サービスと外部サービスとが連携されるので、外部サービスにおいて複数アカウントが作成される可能性が低くなる。よって、ネットワークを介してサービスの提供を受けるユーザ1は、データ提供サービスにおいて、外部サービス用の自身のアカウント情報を容易に管理することが可能となる。
【0186】
また、以上説明したように、端末2は、端末2に関連付けられたユーザ1の第1顔画像データ及び第2顔画像データを、データ提供サービス(第1サービス)に関連付けられたサーバ11(情報処理装置)に送信するプロセッサ31、制御部31a、通信インターフェース34(送信部)を備える。端末2は、外部サービス(第2サービス)に関する個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データをサーバ11から受信するプロセッサ31、制御部31a、通信インターフェース34(受信部)を備える。プロセッサ31、制御部31a、通信インターフェース34は、上記同意が得られたことを示す情報をサーバ11に送信する。少なくともデータ提供サービスにおいて第1顔画像データと第2顔画像データとを用いてユーザ1が認証されたこと及び上記同意が得られたことを条件として、ユーザ1についてデータ提供サービスと外部サービスとが連携される。
【0187】
これにより、データ提供サービスにおいて、ユーザ1に一意である可能性が高いユーザ1の顔画像データを用いて認証がされたことを条件にして、データ提供サービスと外部サービスとが連携されるので、外部サービスにおいて複数アカウントが作成される可能性が低くなる。よって、ネットワークを介してサービスの提供を受けるユーザ1は、データ提供サービスにおいて、外部サービス用の自身のアカウント情報を容易に管理することが可能となる。
【0188】
<変形例1>
制御部31aは、選択された行動データの種類に応じて、ユーザ1に特典を付与してもよい。例えば、制御部31aは、選択された種類の行動データが、事業者5a~5cにおいて重要度が高いほど、多くのポイントをユーザ1に付与してもよい。これにより、ユーザ1には、行動データの提供サービスに登録しようというインセンティブが働く。また、事業者5a~5cは、事業者5a~5cにおいて重要度の高い行動データを取得できる。
【0189】
また、図7に示す、行動データの種類と、行動データの種類を選択するためのトグルスイッチ44a~44eの表示とともに、ユーザ1に付与される特典内容を行動データの種類ごとに表示させてもよい。こうすることで、提供する行動データを選ぶ際に、付与される特典の内容が見やすく、選択の基準となる。
【0190】
また、制御部31aは、行動データの種類の選択が解除された場合、特典の付与を停止してもよい。これにより、ユーザ1には、行動データの選択(提供)を維持しようするインセンティブが働く。
【0191】
<変形例2>
ユーザ1によっては、サーバ11に記憶(蓄積)された行動データを削除したい場合がある。そこで、制御部31aは、ユーザ1の要求に応じて、サーバ11に記憶された行動データを削除してもよい。その際、制御部31aは、行動データの削除期間を受付けてもよい。例えば、制御部31aは、現在から3か月遡った期間といった、行動データの削除期間を受付けてもよい。
【0192】
制御部31aは、行動データを削除する場合、ユーザ1に付与した特典を回収してもよい。例えば、制御部31aは、ユーザ1に付与したポイントから、削除期間に応じたポイントを減算してもよい。
【0193】
また、制御部31aは、特典を回収する場合、回収内容をユーザ1の端末2に送信してもよい。例えば、制御部31aは、減算するポイント数をユーザ1の端末2に送信してもよい。これにより、ユーザ1は、行動データを削除することにより回収される特典量を把握できる。
【0194】
<変形例3>
本開示では、事業者5a~5cに対してデータ提供PF3が収集したユーザ1の行動データを提供するものであったが、行動データに限らずデータ提供PF3が保持するユーザ1の個人データを事業者5a~5cに提供するものであってもよい。このとき、事業者5a~5cに提供する個人データは、行動データと同様の扱いであり、提供先の取捨選択や特典の付与等が可能である。
【0195】
<変形例4>
本開示では、データ提供PF3が取得したユーザ1の顔画像に基づいて顔認証を行い、ユーザ1の行動データを収集し事業者5a~5cに対して提供するものであったが、顔画像以外のユーザ1を識別する生体情報(指紋、声紋、静脈、虹彩、歩容等)に基づき生体認証を行うものであってもよく、その場合の生体情報の取得手段や認証手段に関しては公知の方法を採用することができる。また、顔認証と顔認証以外の生体認証を組み合わせて、必要となる生体情報と当該生体認証結果に基づくユーザ1の行動データを収集し、事業者5a~5cに対して提供するものであってもよい。
【0196】
上述の実施の形態においては、各構成要素に用いる「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・アッセンブリ」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
【0197】
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかである。そのような変更例又は修正例についても、本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態における各構成要素は任意に組み合わされてよい。
【0198】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0199】
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0200】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【産業上の利用可能性】
【0201】
本開示の一実施例は、サービス連携を可能にする情報処理装置に有用である。
【符号の説明】
【0202】
1 ユーザ
2 端末
3 データ提供PF
4a~4e カメラ
5a~5c 事業者
6a~6c ICカードシステム
11,21a~21c,22a~22c サーバ
【要約】
【課題】ネットワークを介してサービスの提供を受けるユーザがサービス用の自身のアカウント情報を容易に管理することを可能にすること。
【解決手段】本開示の一実施例に係る情報処理装置は、第1サービスに関連付けられた情報処理装置であって、第1サービスのユーザの第1顔画像データを記憶する記憶部と、第2サービスに関する利用規約及び個人情報提供に対する同意を受け付けるための画面データを、ユーザに関連付けられた端末に送信する送信部と、ユーザの第2顔画像データと、同意が得られたことを示す情報と、を端末から受信する受信部と、第1サービスにおいて第1顔画像データと第2顔画像データとを用いてユーザを認証し、少なくとも前記第1サービスにおいて前記ユーザが認証されたこと及び同意が得られたことを条件として、ユーザについて第1サービスと第2サービスとを連携させることを示す情報を記憶部に記憶する制御部と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
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図5
図6
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図9
図10
図11
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図17B
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図20
図21
図22A
図22B