(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-24
(45)【発行日】2023-09-01
(54)【発明の名称】鉄道車両用テーブル
(51)【国際特許分類】
B61D 37/00 20060101AFI20230825BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20230825BHJP
B60N 3/00 20060101ALI20230825BHJP
A47B 5/04 20060101ALI20230825BHJP
A47B 31/06 20060101ALI20230825BHJP
【FI】
B61D37/00 A
A47C7/62 B
B60N3/00 A
A47B5/04
A47B31/06
(21)【出願番号】P 2019186069
(22)【出願日】2019-10-09
【審査請求日】2022-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】521475989
【氏名又は名称】川崎車両株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 武史
(72)【発明者】
【氏名】白木 直樹
(72)【発明者】
【氏名】田中 倫子
【審査官】長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3111639(JP,U)
【文献】実開昭61-103238(JP,U)
【文献】特開平10-138920(JP,A)
【文献】米国特許第05857740(US,A)
【文献】中国特許出願公開第105523055(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61D 37/00
A47C 7/62
B60N 3/00
A47B 5/04
A47B 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両の客室に配置される鉄道車両用テーブルであって、
テーブル本体と、
前記客室の壁面または前記客室の座席に取り付けられるベースブラケットと、
前記テーブル本体を支持するアームであって、前記テーブル本体が使用状態になる使用位置と、前記テーブル本体が非使用状態になる非使用位置との間で前記ベースブラケットに対して回動自在に連結されたアームと、
前記ベースブラケットに対して回動不能に接続され、前記アームが回動する軸の回りに形成されたカム面を有するカムと、
前記アームに設けられ、前記アームの回動とともに前記カム面上を摺動するカムフォロアと、
前記アームに設けられ、前記カムフォロアを前記カム面に対して押圧する押圧機構と、を備え、
前記アームは、前記使用位置と前記非使用位置との間の所定の位置にあるとき、前記カム面から前記カムフォロアが受ける反力により、前記非使用位置に移動
し、
前記鉄道車両用テーブルは、前記ベースブラケットに対する前記アームが回動する軸回りの前記カムの角度を調節する角度調節機構を更に備え、
前記アームは、前記ベースブラケットに対して回転不能に設けられた固定軸回りに回転自在であり、
前記カムは、前記固定軸を挿通させる挿通孔と、前記固定軸の軸方向に直交する方向に互いに平行に延びる第1ねじ孔および第2ねじ孔と、を有し、
前記角度調節機構は、
前記固定軸に形成された、軸方向に平行な第1平面部と、
前記固定軸における前記第1平面部とは異なる箇所に形成された、前記第1平面部とは水平面に対する角度が異なる、軸方向に平行な第2平面部と、
前記カムの前記第1ねじ孔にねじ込まれて前記第1平面部に当接する第1止めねじと、
前記カムの前記第2ねじ孔にねじ込まれて前記第2平面部に当接する第2止めねじと、を有する、鉄道車両用テーブル。
【請求項2】
前記アームは、中空に形成されており、
前記アームの内部空間に、前記カム、前記カムフォロアおよび前記押圧機構が収容されている、請求項1に記載の鉄道車両用テーブル。
【請求項3】
前記カムは、前記カム面から突き出た回動規制部を有し、
前記回動規制部は、前記アームが前記使用位置にあるときの前記カムフォロアを下方から支持するとともに、前記使用位置にある状態の前記アームが下方に回動するのを規制する、請求項1または2に記載の鉄道車両用テーブル。
【請求項4】
前記回動規制部は、前記使用位置にある状態の前記アームに対して下方に所定値以上の荷重がかかった場合に前記カムフォロアが乗り越え可能に形成されている、請求項3に記載の鉄道車両用テーブル。
【請求項5】
前記押圧機構は、前記アームの延びる方向に軸心が延びる圧縮コイルばねを有し、
前記圧縮コイルばねの一端部は、前記アームに設けられたばね受け部材により当接し、
前記圧縮コイルばねの他端部は、前記カムフォロアに当接しており、
前記鉄道車両用テーブルは、前記圧縮コイルばねの軸心方向における前記アームに対する前記ばね受け部材の位置を調節する位置調節機構を更に備える、請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の鉄道車両用テーブル。
【請求項6】
前記位置調節機構は、
前記アームにおける前記ばね受け部材に対して前記圧縮コイルばねとは反対側で、前記圧縮コイルばねの軸心方向に貫通する雌ねじ孔が形成されたボルト取付壁と、
前記ボルト取付壁を貫通するように前記雌ねじ孔に螺合され、その一端部が前記ばね受け部材に当接するボルトと、を有する、請求項
5に記載の鉄道車両用テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、鉄道車両用のテーブルが開示されている。このテーブルは、鉄道車両の壁面に固定される固定取付部材と、固定取付部材に回動可能に支持されるテーブル本体とを有しており、テーブル本体が使用されるときは水平位置に、使用されないときは垂直位置に保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなテーブル本体を水平位置と垂直位置との間で回動可能な鉄道車両用テーブルにおいて、水平位置から垂直位置まで回動させる際に、ユーザはテーブル本体が垂直位置に到達するまで手を添える必要があり、テーブル本体の回動に手間がかかっていた。
【0005】
そこで本発明は、テーブル本体が使用されるときの所定の使用位置と使用されないときの所定の非使用位置との間で回動可能な鉄道車両用テーブルにおいて、使用位置と非使用位置との間で容易にテーブル本体を移動させることができる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る鉄道車両用テーブルは、鉄道車両の客室に配置される鉄道車両用テーブルであって、テーブル本体と、前記客室の壁面または前記客室の座席に取り付けられるベースブラケットと、前記テーブル本体を支持するアームであって、前記テーブル本体が使用状態になる使用位置と、前記テーブル本体が非使用状態になる非使用位置との間で前記ベースブラケットに対して回動自在に連結されたアームと、前記ベースブラケットに対して回動不能に接続され、前記アームが回動する軸の回りに形成されたカム面を有するカムと、前記アームに設けられ、前記アームの回動とともに前記カム面上を摺動するカムフォロアと、前記アームに設けられ、前記カムフォロアを前記カム面に対して押圧する押圧機構と、を備え、前記アームは、前記使用位置と前記非使用位置との間の所定の位置にあるとき、前記カム面から前記カムフォロアが受ける反力により、前記非使用位置に移動する。
【0007】
前記構成によれば、アームが使用位置と非使用位置との間の所定の位置にあるとき、カムのカム面からカムフォロアが受ける反力により非使用位置に移動する。このため、使用位置と非使用位置との間で容易にテーブル本体を移動させることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、テーブル本体が使用されるときの所定の使用位置と使用されないときの所定の非使用位置との間で回動可能な鉄道車両用テーブルにおいて、使用位置と非使用位置との間で容易にテーブル本体を移動させることができる構成を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る鉄道車両用テーブルが取り付けられた座席を後方から見た斜視図である。
【
図2】
図1に示す鉄道車両用テーブルの回動動作を示す図である。
【
図3】
図1に示す鉄道車両用テーブルにおいてテーブル本体などを除いた状態の斜視図である。
【
図4】
図1に示す鉄道車両用テーブルの側面断面図である。
【
図5】
図1に示す鉄道車両用テーブルの分解斜視図である。
【
図6】カム面に沿ったカムフォロアの移動を説明するための側面図である。
【
図7】カムフォロアが回動規制部を乗り越えた状態を示す図である。
【
図9】挿通孔に固定軸が挿通された状態のカムの平面図である。
【
図10】ある角度で固定軸にカムが固定された状態を示す図であり、(A)は
図9のXA矢視図であり、(B)は
図9のXB矢視図である。
【
図11】
図10とは異なる角度で固定軸にカムが固定された状態を示す図であり、(A)は
図9のXA矢視図であり、(B)は
図9のXB矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。なお、以下の説明における方向の概念は、鉄道車両の客室内の座席に着座した乗客の見る方向を基準とする。
【0011】
図1は、本実施形態に係る鉄道車両用テーブル1が取り付けられた座席100を後方から見た斜視図である。座席100は、鉄道車両の客室に配置されている。この座席100は、二名の乗客が左右に並んで着座可能となっている。座席100の背面101には、左右方向に並ぶように、同じ構成の2つの鉄道車両用テーブル1が取り付けられている。なお、鉄道車両用テーブル1は、客室の座席100に取り付けられる代わりに、例えば客室の壁面に取り付けられてもよい。
【0012】
各鉄道車両用テーブル1は、1つのテーブル本体2と、2つのベースブラケット10(
図4および5参照)と、2つのアーム30とを備えている。テーブル本体2は、略板状に形成されており、少なくとも一方の主面は乗客がノートパソコンや飲物などを載置可能に略平面状となっている。テーブル本体2は、他方の主面が2つのアーム30に固定され支持されている。2つのベースブラケット10は、座席100の背面101に左右方向に所定の間隔をあけて固定されており、これら2つのベースブラケット10に対して2つのアーム30がそれぞれ回動自在に取り付けられている。ベースブラケット10は、ベースカバー12および2つの側面カバー13で覆われている。
【0013】
図2は、鉄道車両用テーブル1の回動動作を示す図である。各アーム30は、各ベースブラケット10に対して左右方向に延びる軸(より詳しくは後述の固定軸20)回りに回動自在である。各アーム30は、テーブル本体2が使用状態(すなわちテーブル本体2が水平となる状態)になる所定の使用位置P1と、テーブル本体2が非使用状態(すなわちテーブル本体2と背面101とが互いに略平行な状態)になる所定の非使用位置P2との間で、各ベースブラケット10に対して回動自在となっている。本実施形態では、アーム30が使用位置P1にあるとき、アーム30はベースブラケット10から後方に完全にまたは概ね水平に延びており、アーム30が非使用位置P2にあるとき、ベースブラケット10から上方に且つ水平面に対して完全にまたは概ね垂直に延びている。
【0014】
本実施形態の鉄道車両用テーブル1は、乗客が手で当該鉄道車両用テーブル1を回動させる途中で鉄道車両用テーブル1から乗客が手を離した場合に、アーム30を自動的に使用位置P1または非使用位置P2に移動させるアーム移動機構を備えている。より詳しくは、アーム移動機構は、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間の所定の位置より使用位置P1側に位置する場合にアーム30を使用位置P1に移動させ、アーム30がその回動範囲における所定の位置より非使用位置P2側に位置する場合にアーム30を非使用位置P2に移動させる。
【0015】
図3は、鉄道車両用テーブル1においてテーブル本体2などを除いた状態の斜視図である。
図4は、鉄道車両用テーブル1の側面断面図である。
図5は、鉄道車両用テーブル1の分解斜視図である。なお、
図3~5では、アーム30が使用位置P1にある状態が示されている。以下の説明では、方向に関して、アーム30が使用位置P1にある状態、つまり、ベースブラケット10に対してアーム30が後方に延びた状態を基準に説明するものとする。
【0016】
鉄道車両用テーブル1において、アーム30は中空に形成されている。具体的には、
図3および4に示すように、アーム30は、開口部31aを有するアームケーシング31と上面カバー32(
図4参照)とを有する。アームケーシング31は、2つの側面部31b,31c、前面部31dおよび底面部31eを有する。2つの側面部31b,31cは、互いに平行であり、左右方向に対向する。2つの側面部31b,31cは、それぞれ、側面視して略三角形状であり、アーム30が使用位置P1にある状態において、上方に延びる前端縁、当該前端縁の上端から後方に水平に延びる上端縁、および前端縁の下端から上端縁の後端に向かって、水平面に対し緩やかに傾斜して延びる下端縁を含む。前面部31dは、2つの側面部31b,31cの前端縁同士を接続し、底面部31eは、2つの側面部31b,31cの下端縁同士を接続する。
【0017】
開口部31aは、2つの側面部31b,31cの上端縁、前面部31dの上端縁、および底面部31eの後端縁により囲まれており、使用位置P1にある状態で上方に開口する。
図4に示すように、この開口部31aは、上面カバー32およびテーブル本体2により閉塞される。
【0018】
図5に示すように、ベースブラケット10は、背面101に対向するベース板部10aと、ベース板部10aにおける左右方向の両端部からそれぞれ後方且つベース板部10aに対して垂直に突き出た2つの支持板部10b,10cとを有する。2つの支持板部10b,10cは、互いに左右方向に対向している。ベース板部10aには2つの貫通孔(図示せず)が形成されており、各貫通孔に挿通されたボルト10dにより座席100に固定される。なお、ベース板部10aおよび支持板部10b,10cは、ベースカバー12および2つの側面カバー13で覆われるが、
図5ではこれらカバー12,13は省略している。
【0019】
ベースブラケット10には、当該ベースブラケット10に対して回転不能に固定軸20が設けられる。具体的には、2つの支持板部10b,10cには、それぞれ、左右方向に固定軸20を挿通させる挿通孔10e,10fが形成されている。また、固定軸20は、その基端部から先端部に向かって順に、頭部21、回り止め部22、軸本体部23、雄ねじ部24を有しており、これらは互いに大きさや形状、軸方向の長さが異なる。頭部21、軸本体部23、雄ねじ部24は、この順に径が小さくなる断面視略円形である。回り止め部22は、断面視略方形である。
【0020】
挿通孔10e,10fのうちの一方の挿通孔10eは、回り止め部22、軸本体部23および雄ねじ部24を挿通可能で且つ頭部21を挿通不能な大きさである。他方の挿通孔10fは、雄ねじ部24を挿通可能で且つ軸本体部23を挿通不能な大きさである。さらに、挿通孔10eは、回り止め部22が嵌り込むように回り止め部22と側面視して同形同大である。すなわち、固定軸20がベースブラケット10の左右方向一方側から挿通孔10e,10fの順に挿通されて、回り止め部22が挿通孔10eに嵌り込むことで、固定軸20は、ベースブラケット10に対して回転不能となる。なお、挿通孔10eおよび回り止め部22の形状は、断面視略方形でなくてもよく、円形ではない形状を適宜採用できる。
【0021】
また、回り止め部22が挿通孔10eに嵌り込んだ状態において、固定軸20の先端部である雄ねじ部24は、挿通孔10fからベースブラケット10の左右方向他方側に突き出ている。この突き出た部分にナット25が螺合されることで、固定軸20は、ベースブラケット10に対して左右方向に移動不能となっている。
【0022】
また、アーム30は、固定軸20の回り、より詳しくは軸本体部23の回りに回転自在である。アーム30の2つの側面部31b,31cは、ベースブラケット10の2つの支持板部10b,10cの間で左右方向に対向しており、これら側面部31b,31cの前部(つまり、アーム30の基端側部分)には、それぞれ挿通孔31f,31gが形成されている。これら挿通孔31f,31gに固定軸20が挿通されることで、アーム30は、固定軸20の回りに回転自在となっている。
【0023】
このアーム30の内部空間には、上述したアーム移動機構が内蔵されている。アーム移動機構は、カム40、カムフォロア50および押圧機構60を含む。すなわち、アーム30の内部空間に、カム40、カムフォロア50および押圧機構60が収容されている。
【0024】
カム40は、ベースブラケット10に対して回動不能に接続されている。より詳しくは、カム40は、左右方向に貫通する挿通孔41を有しており、この挿通孔41に固定軸20が挿通される。また、カム40には、挿通孔41の延びる方向と直交する方向から第1止めねじ81および第2止めねじ82がねじ込まれ、これら第1止めねじ81および第2止めねじ82が固定軸20に当接することで、固定軸20に対してカム40が固定されている。固定軸20に対するカム40の固定方法について、詳細は後述する。
【0025】
カム40は、アーム30が回動する軸の回りに形成されたカム面42を有している。カムフォロア50は、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間を回動する際に、アーム30の回動とともにカム面42上を摺動する。
【0026】
カムフォロア50は、カム面42上を摺動する摺動面51を有する。摺動面51は、アーム30の延在方向に対して垂直な平坦面である。カムフォロア50は、アーム30に設けられた左右方向に対向する一対の第1案内部33の間に配置されている。
【0027】
一対の第1案内部33は、アーム30の延在方向に対して直交する方向へのカムフォロア50の移動を規制しつつアーム30の延在方向にカムフォロア50をガイドする。具体的には、カムフォロア50の左右方向両端部には、それぞれ、左右方向に突出した突起部52が形成されている。一方、一対の第1案内部33は、アーム30の2つの側面部31b,31cの互いに対向する面に設けられている。一対の第1案内部33は、アーム30の延在方向に延びる案内溝33aを有する。この案内溝33aにカムフォロア50の突起部52がアーム30の延在方向に摺動自在に嵌り込んでいる。
【0028】
押圧機構60は、カムフォロア50をカム面42に対して押圧する。押圧機構60は、圧縮コイルばね61と、ばね受け部材62とを有する。圧縮コイルばね61の中心線は、アーム30の延びる方向に平行である。圧縮コイルばね61の一端部は、カムフォロア50に当接している。具体的には、カムフォロア50における摺動面51とは反対側の当接面53に、圧縮コイルばね61の一端部が当接する。当接面53には、圧縮コイルばね61の内径と同じまたは小さい径の円柱状の凸部54が設けられている。凸部54が圧縮コイルばね61の内側に位置することで、アーム30の延在方向に対して直交する方向への圧縮コイルばね61の一端部の変位が抑制される。
【0029】
圧縮コイルばね61の他端部は、アーム30に設けられたばね受け部材62に当接している。具体的には、ばね受け部材62は、圧縮コイルばね61の他端部が当接する当接面63を有し、当接面63には、圧縮コイルばね61の内径と同じまたは小さい径の円柱状の凸部64が設けられている。凸部64が圧縮コイルばね61の内側に位置することで、アーム30の延在方向に対して直交する方向への圧縮コイルばね61の他端部の変位が抑制される。
【0030】
ばね受け部材62は、アーム30に設けられた左右方向に対向する一対の第2案内部34の間に配置されている。一対の第2案内部34は、アーム30の延在方向に対して直交する方向へのばね受け部材62の移動を規制しつつアーム30の延在方向にばね受け部材62をガイドする。具体的には、ばね受け部材62の左右方向両端部には、それぞれ、左右方向に突出した突起部65が形成されている。一方、一対の第2案内部34は、それぞれアーム30の2つの側面部31b,31cの互いに対向する面に設けられている。一対の第2案内部34は、アーム30の延在方向に延びる案内溝34aを有する。この案内溝34aにばね受け部材62の突起部65がアーム30の延在方向に摺動自在に嵌り込んでいる。
【0031】
ばね受け部材62は、アーム30に設けられた位置調節機構70により、圧縮コイルばね61の中心線の延びる方向におけるアーム30に対する位置が調節される。位置調節機構70は、ナット71と、ナット71を支持するナット支持部材72と、ナット71の雌ねじ孔に螺合するボルト73とを有する。
【0032】
ナット支持部材72は、薄板状の金属板を垂直に折り曲げて形成されており、側面視して略L字状である。ナット支持部材72は、アーム30の延在方向に延びる第1板部72aと、第1板部72aのアーム30の基端側端縁から垂下する第2板部72bとを有する。ナット支持部材72は、第1板部72aを貫通する締結ボルト72cによりアーム30に固定されている。
【0033】
第2板部72bは、アーム30の延在方向にばね受け部材62と対向する。第2板部72bには、ボルト73が挿通可能な貫通孔72dが形成されている。ナット71は、その中心線が貫通孔72dの中心に一致するように、第2板部72bにおけるばね受け部材62に対向する面に配置され、第2板部72bと接合されている。ナット71には、ボルト73が螺入されている。すなわち、第2板部72bおよびナット71は、アーム30におけるばね受け部材62に対して圧縮コイルばね61とは反対側で、圧縮コイルばね61の軸心方向に貫通する雌ねじ孔が形成される、本発明の「ボルト取付壁」を構成する。
【0034】
ボルト73の軸端部73aがばね受け部材62に当接している。より詳しくは、ばね受け部材62における当接面63とは反対側の面には、円柱形状の凹面を有する凹部66が設けられている。ばね受け部材62の凹部66にボルト73の軸端部73aが入り込み、凹部66の凹面に当接している。これにより、ばね受け部材62の姿勢が、ボルト73の延在方向に対して傾くのを抑制することができる。
【0035】
ばね受け部材62は、圧縮コイルばね61によりアーム30の延在方向先端側に向かって力を受けており、ボルト73は、圧縮コイルばね61とは反対側からアーム30の延在方向先端側に作用する力を支持している。位置調節機構70では、ボルト73を回すことで、ボルト73の軸端部73aを進退させてアーム30の延在方向における、ばね受け部材62の位置を調節する。
【0036】
図6は、カム面42に沿ったカムフォロア50の移動を説明するための側面図である。
図6では、アーム30が使用位置P1にあるときのカムフォロア50および圧縮コイルばね61を実線で示し、アーム30が非使用位置P2にあるときのカムフォロア50および圧縮コイルばね61を二点鎖線で示す。
【0037】
カム面42は、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間の所定の位置(以下、「境界位置」と称する。)より使用位置P1側に位置する場合、カム面42からカムフォロア50が受ける反力(抗力)によりアーム30を使用位置P1に移動させるように形成されている。また、カム面42は、アーム30がその回動範囲における境界位置より非使用位置P2側に位置する場合、カム面42からカムフォロア50が受ける反力によりアーム30を非使用位置P2に移動させるように形成されている。つまり、アーム30は、使用位置P1と非使用位置P2との間の所定の位置(本例では、アーム30の回動範囲における境界位置より非使用位置P2側)にあるとき、カム面42からカムフォロア50が受ける反力により非使用位置P2に移動する。
【0038】
具体的には、カム面42は、第1保持面43、第2保持面44および移動面45を含む。第1保持面43は、アーム30が使用位置P1にあるときにカムフォロア50と当接する面である。本実施形態では、第1保持面43は、概ね鉛直な直線に平行で且つアーム30が回動する軸に平行な平坦面である。第2保持面44は、アーム30が非使用位置P2にあるときにカムフォロア50と当接する面である。本実施形態では、第2保持面44は、概ね水平な直線に平行で且つアーム30が回動する軸に平行な平坦面である。
【0039】
移動面45は、第1保持面43および第2保持面44の間に位置し、第1保持面43および第2保持面44と連続する面である。移動面45は、第1保持面43の上端縁から第2保持面44の後端縁にかけて滑らかに湾曲している。つまり、移動面45の水平面に対する傾きは、第1保持面43の上端縁から第2保持面44の後端縁にいくにつれて、徐々に小さくなる。
【0040】
カム面42におけるアーム30の回動する軸心Cからの距離は、軸心Cから所定の角度に位置する移動面45上の所定位置45aで最大となっている。この位置を「最大距離位置45a」と称することとする。この最大距離位置45aから第1保持面43の上端縁および第2保持面44の後端縁にいくにつれて、軸心Cからの距離が徐々に小さくなっている。
【0041】
言い換えれば、カム面42上におけるカムフォロア50との当接位置が最大距離位置45aにあるとき、圧縮コイルばね61の圧縮力は最大となる。そして、カム面42上におけるカムフォロア50との当接位置が最大距離位置45aより下側にいくにつれて、圧縮コイルばね61のばねの圧縮量が小さくなる。また、カム面42上におけるカムフォロア50との当接位置が最大距離位置45aより上側にいくにつれて、圧縮コイルばね61のばねの圧縮量が小さくなる。
【0042】
なお、カム面42上におけるカムフォロア50との当接位置が最大距離位置45aにあるときに、アーム30が上述した境界位置にあるとは限らない。例えば、上述の境界位置は、テーブル本体2やアーム30などの重力によりアーム30を使用位置P1に回動させる力と、カム面42からカムフォロア50が受ける反力によりアーム30を非使用位置P2に回動させる力とが釣り合ったときのアーム30の位置であってもよい。
【0043】
カムフォロア50が第1保持面43と当接する場合、第1保持面43からカムフォロア50が受ける反力は、アーム30を回動させる方向に作用せず、アーム30は、使用位置P1に保持される。カムフォロア50が第2保持面44と当接する場合、第2保持面44からカムフォロア50が受ける反力は、アーム30を回動させる方向に作用せず、アーム30は、非使用位置P2に保持される。
【0044】
カムフォロア50が第1保持面43と当接する場合、アーム30の重みにより、アーム30には下方に回動させる方向に力が作用するが、アーム30は、カム面42から突き出た回動規制部46により、下方に回動するのを規制される。
【0045】
回動規制部46は、アーム30が使用位置にあるときのカムフォロアを下方から支持するとともに、使用位置P1にある状態のアーム30が下方に回動するのを規制する。回動規制部46は、第1保持面43の下側に位置しており、後方に突き出ている。
【0046】
図7は、カムフォロア50が回動規制部46を乗り越えた状態を示す図である。回動規制部46は、使用位置P1にある状態のアーム30に対して下方に所定値以上の荷重がかかった場合にカムフォロア50が乗り越え可能に形成されている。言い換えれば、回動規制部46における、カム面42(すなわち第1保持面43)から突出する長さや、側面視した形状は、使用位置P1にある状態のアーム30およびテーブル本体2、並びにテーブル本体2に載置される許容範囲内の物の荷重を支持することができ、且つ一定以上の荷重がかかった場合にアーム30を下方に回動させて力を逃がすことができるように設計されている。
【0047】
鉄道車両用テーブル1は、ベースブラケット10に対するアーム30が回動する軸回りのカム40の角度を調節する角度調節機構80を備えており、使用時におけるテーブル本体2の傾きを微調整可能である。以下、角度調節機構80について、
図8~11を参照して説明する。
【0048】
図8は、固定軸20の斜視図である。固定軸20の軸本体部23には、第1平面部26と第2平面部27とが形成されている。第1平面部26と第2平面部27とは、いずれも固定軸20の延びる方向に平行な平面である。第1平面部26と第2平面部27とは、固定軸20の延びる方向に間隔をあけて配置されている。第1平面部26と第2平面部27とは、固定軸20がベースブラケット10に固定された状態において、斜め前方を向くように形成されているが、第1平面部26と第2平面部27とは、互いに平行ではなく、水平面に対して傾斜する角度が若干異なる。
【0049】
図9は、カム40の挿通孔41に固定軸20が挿通された状態のカム40の平面図である。カム40は、第1ねじ孔47および第2ねじ孔48を有する。第1ねじ孔47および第2ねじ孔48は、左右方向に間隔をあけて形成されている。第1ねじ孔47および第2ねじ孔48は、互いに平行であり、いずれも固定軸20の軸方向に直交する方向に延びている。第1ねじ孔47および第2ねじ孔48は、カム40を前方且つ上方から、後方且つ下方に向かって斜めに向かって延び、挿通孔41と外部とを連通する。第1ねじ孔47および第2ねじ孔48には、第1止めねじ81および第2止めねじ82がそれぞれねじ込まれる。第1ねじ孔47にねじ込まれた第1止めねじ81は、第1平面部26に当接し、第2ねじ孔48にねじ込まれた第2止めねじ82は、第2平面部27に当接する。
【0050】
上述した角度調節機構80は、固定軸20に形成された第1平面部26および第2平面部27と、カム40の第1ねじ孔47および第2ねじ孔48にそれぞれねじ込まれる第1止めねじ81および第2止めねじ82により構成される。すなわち、第1平面部26および第2平面部27が、水平面に対して傾斜する角度が若干異なり、また、第1ねじ孔47および第2ねじ孔48は、互いに平行に延びている。このため、カム40を軸心C回りに角度を微調整して固定軸20に対し固定可能となっている。
【0051】
例えば
図10は、ある角度で固定軸20にカム40が固定された状態を示す図である。具体的には、
図10(A)および
図10(B)に、それぞれ、第1ねじ孔47および第2ねじ孔48の延びる方向に対して第1平面部26が垂直になる状態における
図9のXA矢視図とXB矢視図が示されている。
図10(A)に示すように、第1ねじ孔47の延びる方向に対して第1平面部26が垂直であるため、第1止めねじ81のねじ先全体が、第1平面部26に押し付けられる。一方、
図10(B)に示すように、第2ねじ孔48の延びる方向に対して第2平面部27が垂直でないため、第2止めねじ82のねじ先の一部が、第2平面部27に押し付けられる。
【0052】
図11は、
図10とは異なる角度で固定軸20にカム40が固定された状態を示す図である。具体的には、
図11(A)および
図11(B)は、それぞれ、第1ねじ孔47および第2ねじ孔48の延びる方向に対して第2平面部27が垂直になる状態における
図9のXA矢視図とXB矢視図が示されている。
図11(A)に示すように、第1ねじ孔47の延びる方向に対して第1平面部26が垂直でないため、第1止めねじ81のねじ先の一部が、第1平面部26に押し付けられる。一方、
図10(B)に示すように、第2ねじ孔48の延びる方向に対して第2平面部27が垂直であるため、第2止めねじ82のねじ先全体が、第2平面部27に押し付けられる。
【0053】
このように、角度調節機構80により、第1ねじ孔47および第2ねじ孔48の延びる方向に対して第1平面部26が垂直になる状態と、第1ねじ孔47および第2ねじ孔48の延びる方向に対して第2平面部27が垂直になる状態との間であれば、カム40を軸心C回りに調整して固定軸20に固定することができる。
【0054】
以上に説明したように、本実施形態に係る鉄道車両用テーブル1によれば、アーム30は、使用位置P1と非使用位置P2との間の所定の位置にあるとき、カム40のカム面42からカムフォロア50が受ける反力により非使用位置P2に移動する。このため、使用位置P1と非使用位置P2との間で容易にテーブル本体2を移動させることができる。
【0055】
また、本実施形態では、アーム30は、中空に形成されており、アーム30の内部空間に、カム40、カムフォロア50および押圧機構60が収容されている。このため、アーム30を使用位置P1および非使用位置P2に移動させるための機構が、アーム30の内部空間に収容されているため、鉄道車両用テーブル1全体の構成をコンパクトにできる。
【0056】
また、本実施形態では、カム面42から突き出た回動規制部46が、アーム30が使用位置P1にあるときのカムフォロア50を下方から支持するとともに、使用位置P1にある状態のアーム30が下方に回動するのを規制する。このため、アーム30を使用位置P1に保持する構造を簡易な構成で実現できる。
【0057】
また、本実施形態では、回動規制部46は、使用位置P1にある状態のアーム30に対して下方に所定値以上の荷重がかかった場合にカムフォロア50が乗り越え可能に形成されている。このため、アーム30に高荷重がかかった際に、その荷重を逃して、鉄道車両用テーブル1の部品が破損するのを防ぐことができる。
【0058】
また、本実施形態では、角度調節機構80がベースブラケット10に対するアーム30が回動する軸回りのカム40の角度を調節するため、テーブル本体2が水平になるように使用位置P1にある状態のアーム30の角度を調節できる。
【0059】
また、本実施形態では、角度調節機構80が、固定軸20に形成された、軸方向に平行な第1平面部26と、固定軸20に形成された、第1平面部26とは水平面に対する角度が異なる、軸方向に平行な第2平面部27と、カム40にねじ込まれて第1平面部26に当接する第1止めねじ81と、カム40にねじ込まれて第2平面部27に当接する第2止めねじ82とを有する構成となっている。このため、アーム30の角度調節を簡易な構成で実現できる。
【0060】
また、本実施形態では、位置調節機構70が、圧縮コイルばね61の軸心方向におけるアーム30に対するばね受け部材62の位置を調節する。このため、圧縮コイルばね61の一端部を支持するばね受け部材62の位置を圧縮コイルばね61の軸心方向に調節できる。このため、カムフォロア50をカム40に押し付ける圧縮コイルばね61の圧縮力を調節できる。
【0061】
また、本実施形態では、位置調節機構70は、ナット71と、ナット71を支持するナット支持部材72と、およびナット71の雌ねじ孔に螺合するボルト73とを有し、ボルト73を回すことで、その軸端部73aを進退させてアーム30の延在方向における、圧縮コイルばね61の軸心方向におけるばね受け部材62の位置が調節される構成となっている。このため、圧縮コイルばね61の圧縮力の調節を簡易な構成で実現できる。
【0062】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。
【0063】
例えば、側面視したカム面42の形状は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。例えば、第1保持面43および第2保持面44は平坦面でなくてもよい。また、上記実施形態において、カム面42は、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間の境界位置より使用位置P1側に位置する場合、カム面42からカムフォロア50が受ける反力によりアーム30を使用位置P1に移動させるように形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間の境界位置より使用位置P1側に位置する場合に、アーム30は、カム面42から受ける反力ではなく、テーブル本体2やアーム30などの重力のみにより使用位置P1に移動してもよい。すなわち、アーム30が境界位置にあるときの移動面45上におけるカムフォロア50との当接位置から第1保持面43の上端縁にかけて、軸心Cからの距離が一定でもよいし、徐々に大きくなってもよい。
【0064】
また、アーム30は、中空に形成されていなくてもよい。アーム移動機構は、アームに内部空間に収容される代わりに、アーム30の外部に取り付けられていてもよい。アーム移動機構は、アームが使用位置と非使用位置との間の所定の位置にあるとき、非使用位置に移動させるものであればよい。アーム移動機構は、アームが使用位置と非使用位置との間の所定の位置にあるとき、アームを非使用位置に移動させるものであればよい。上記実施形態では、アーム移動機構は、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間の所定の位置より使用位置P1側に位置する場合にアーム30を使用位置P1に移動させ、アーム30がその回動範囲における所定の位置より非使用位置P2側に位置する場合にアーム30を非使用位置P2に移動させたが、アーム移動機構は、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間の所定の位置より使用位置P1側に位置する場合にアーム30を使用位置P1に移動させなくてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、回動規制部46は、使用位置P1にある状態のアーム30に対して下方に所定値以上の荷重がかかった場合にカムフォロア50が乗り越え可能に形成されていたが、回動規制部46は、カムフォロア50が乗り越えることができない長さであってもよい。また、カム面42から突き出た回動規制部46の代わりに、アーム30が使用位置P1にあるときのカムフォロア50を下方から支持するとともに、使用位置P1にある状態のアーム30が下方に回動するのを規制する別の部材がアーム30に設けられていてもよい。
【0066】
また、角度調節機構80の構成は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。例えば上記実施形態の角度調節機構80では、第1平面部26および第2平面部27が、水平面に対して傾斜する角度が若干異なり、また、第1ねじ孔47および第2ねじ孔48は、互いに平行に延びていたが、第1平面部26および第2平面部27が、互いに平行な1つまたは複数の面で形成され、且つ第1ねじ孔47および第2ねじ孔48は、互いに平行でなく、固定軸20に向かって異なる角度で延びていてもよい。また、鉄道車両用テーブル1は、角度調節機構80を備えなくてもよく、カム40が固定軸20にボルトなどで締結されてもよい。
【0067】
また、位置調節機構70の構成は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。また、鉄道車両用テーブル1は、位置調節機構70を備えなくてもよい。
【0068】
また、鉄道車両用テーブル1におけるアーム移動機構は、カム40、カムフォロア50および押圧機構60の一部または全部を備えなくてもよく、アーム30内にカム40、カムフォロア50および押圧機構60とは異なる構成要素を含むアーム移動機構が内蔵されていてもよい。この場合でも、アーム30がその回動範囲における使用位置P1と非使用位置P2との間の境界位置より非使用位置P2側に位置する場合に、アーム移動機構により、アーム30が非使用位置P2に移動する。このため、使用位置P1と非使用位置P2との間で容易にテーブル本体2を移動させることができる。
【符号の説明】
【0069】
1 :鉄道車両用テーブル
2 :テーブル本体
5q0 :カムフォロア
10 :ベースブラケット
20 :固定軸
26 :第1平面部
27 :第2平面部
30 :アーム
40 :カム
42 :カム面
46 :回動規制部
50 :カムフォロア
60 :押圧機構
61 :圧縮コイルばね
62 :ばね受け部材
70 :位置調節機構
71 :ナット
72 :ナット支持部材
73 :ボルト
80 :角度調節機構
81 :第1止めねじ
82 :第2止めねじ