(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-24
(45)【発行日】2023-09-01
(54)【発明の名称】環状交差点のナビゲーション方法、装置、デバイス及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20230825BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20230825BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20230825BHJP
G16Y 40/60 20200101ALI20230825BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0969
G16Y10/40
G16Y40/60
(21)【出願番号】P 2021088435
(22)【出願日】2021-05-26
【審査請求日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】202010470906.5
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】リ,ビン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,ジペン
【審査官】西 秀隆
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-243389(JP,A)
【文献】特開2020-060552(JP,A)
【文献】特開2012-122760(JP,A)
【文献】特開2010-107305(JP,A)
【文献】特表2014-527176(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0209802(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G16Y 10/40
G16Y 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状交差点のナビゲーション方法であって、
車両の環状交差点からの距離を取得するステップと、
前記車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、前記環状交差点の画像を取得するステップと、
前記環状交差点の画像を取得した後、セマンティックセグメンテーションによって、前記環状交差点の画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行い、前記環状交差点の画像から前記環状交差点の
路端、路面、および角を含む路面特徴を分離して、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得するステップと、
前記車両と前記路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正するステップと、
補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするステップと、を含み、
補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするステップは、
前記環状交差点のルートデータを取得するステップと、
前記環状交差点のルートデータに基づいて現在ルートの支線を取得するステップと、
前記現在ルートの支線に基づいてフィッティング軌跡を取得するステップと、
前記フィッティング軌跡に基づいてガイドラインを生成するステップと、
前記補正後のナビゲーションの測位情報に基づいて前記ガイドラインを調整するステップと、
前方道路にARデバイスを介して前記ガイドラインを表示することにより、直観的なガイダンスを行うステップと、を含む、
環状交差点のナビゲーション方法。
【請求項2】
前記フィッティング軌跡は、
前記環状交差点の外接矩形を取得するステップと、
複数のサンプル車両が前記外接矩形に入る複数のサンプル軌跡を取得するステップと、
前記複数のサンプル車両の複数のサンプル軌跡をフィッティングし、前記フィッティング軌跡を生成するステップと、により取得される、
ことを特徴とする請求項1に記載の環状交差点のナビゲーション方法。
【請求項3】
前記複数のサンプル車両の複数のサンプル軌跡をフィッティングし、前記フィッティング軌跡を生成するステップは、
前記複数のサンプル軌跡をクラスタリングし、複数の走行タイプを生成するステップと、
各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応するフィッティング軌跡を生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の環状交差点のナビゲーション方法。
【請求項4】
各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応するフィッティング軌跡を生成するステップは、
ベジェフィッティングアルゴリズムで各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応する前記フィッティング軌跡を生成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の環状交差点のナビゲーション方法。
【請求項5】
前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得するステップは、
前記路面特徴に対応する複数のピクセルのピクセル値を取得するステップと、
深層学習アルゴリズムに基づいて前記複数のピクセルのピクセル値に対して深度推定を行って、前記車両のカメラに対する前記複数のピクセルの深度ベクトル値を生成するステップと、
前記カメラの前記車両での位置を取得するステップと、
前記カメラの位置及び前記車両のカメラに対する前記複数のピクセルの深度ベクトル値に基づいて、前記路面特徴と前記車両との間の距離を生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の環状交差点のナビゲーション方法。
【請求項6】
予め設定された周期に基づいて、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得し、前記車両と前記路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の環状交差点のナビゲーション方法。
【請求項7】
環状交差点のナビゲーション装置であって、
車両の環状交差点からの距離を取得するための距離取得モジュールと、
前記車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、前記環状交差点の画像を取得するための画像取得モジュールと、
前記環状交差点の画像を取得した後、セマンティックセグメンテーションによって、前記環状交差点の画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行い、前記環状交差点の画像から前記環状交差点の
路端、路面、および角を含む路面特徴を分離して、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得するための処理モジュールと、
前記車両と前記路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正するための補正モジュールと、
補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするためのナビゲーションモジュールと、を含み、
前記ナビゲーションモジュールは、
前記環状交差点のルートデータを取得し、
前記環状交差点のルートデータに基づいて現在ルートの支線を取得し、
前記現在ルートの支線に基づいてフィッティング軌跡を取得し、
前記フィッティング軌跡に基づいてガイドラインを生成し、及び
前記補正後のナビゲーションの測位情報に基づいて前記ガイドラインを調整
し、前方道路にARデバイスを介して前記ガイドラインを表示することにより、直観的なガイダンスを行うために用いられる、
環状交差点のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記環状交差点の外接矩形を取得し、
複数のサンプル車両が前記外接矩形に入る複数のサンプル軌跡を取得するための軌跡取得モジュールと、
前記複数のサンプル車両の複数のサンプル軌跡をフィッティングし、前記フィッティング軌跡を生成するための生成モジュールと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の環状交差点のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記生成モジュールは、
前記複数のサンプル軌跡をクラスタリングし、複数の走行タイプを生成するためのクラスタリングユニットと、
各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応するフィッティング軌跡を生成するための生成ユニットと、を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の環状交差点のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記生成ユニットは、
ベジェフィッティングアルゴリズムで各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応する前記フィッティング軌跡を生成するために用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の環状交差点のナビゲーション装置。
【請求項11】
前記処理モジュールは、
前記路面特徴に対応する複数のピクセルのピクセル値を取得し、
深層学習アルゴリズムに基づいて前記複数のピクセルのピクセル値に対して深度推定を行って、前記車両のカメラに対する前記複数のピクセルの深度ベクトル値を生成し、
前記カメラの前記車両での位置を取得し、及び、
前記カメラの位置及び前記車両のカメラに対する前記複数のピクセルの深度ベクトル値に基づいて、前記路面特徴と前記車両との間の距離を生成するために用いられる、
ことを特徴とする請求項7に記載の環状交差点のナビゲーション装置。
【請求項12】
予め設定された周期に基づいて、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得し、前記車両と前記路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する、
ことを特徴とする請求項7に記載の環状交差点のナビゲーション装置。
【請求項13】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~6のいずれかに記載の環状交差点のナビゲーション方法を実行できる、
電子機器。
【請求項14】
コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、前記コンピュータに請求項1~6のいずれかに記載の環状交差点のナビゲーション方法を実行させるために用いられる、
非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータ上で動作しているときに、請求項1~6のいずれかに記載の環状交差点のナビゲーション方法を前記コンピュータに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、車両技術の分野に関し、特にナビゲーション技術の分野に関し、環状交差点のナビゲーション方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提案する。
【背景技術】
【0002】
AR(Augmented Reality、拡張現実)ナビゲーションは、AR技術と地図ナビゲーションを結合して、より直観的なナビゲーションガイダンスをユーザに提供し、例えば、ガイドラインを描きながら、前方道路にARデバイスを介してガイドラインを表示することにより、直観的なガイダンスの機能を果たす。
【0003】
現在、車両は、環状交差点のシーンでARナビゲーションを行う際に、ガイドラインが路面に正確に密着して表示されることができないという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、少なくとも関連技術における技術的課題の1つある程度を解決することを意図している。
【0005】
このため、本出願は、環状交差点のナビゲーション方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の第1態様の実施例は、環状交差点のナビゲーション方法を提案し、前記方法は、車両の環状交差点からの距離を取得するステップと、前記車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、前記環状交差点の画像を取得するステップと、前記環状交差点の画像から前記環状交差点の路面特徴を分離して、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得するステップと、前記車両と前記路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正するステップと、を含む。
【0007】
本出願の第2態様の実施例は、環状交差点のナビゲーション装置を提案し、前記装置は、車両の環状交差点からの距離を取得するための距離取得モジュールと、前記車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、前記環状交差点の画像を取得するための画像取得モジュールと、前記環状交差点の画像から前記環状交差点の路面特徴を分離して、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得するための処理モジュールと、前記車両と前記路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正するための補正モジュールと、を含む。
【0008】
本出願の第3態様の実施例は、電子機器を提案し、前記電子機器は,少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、ここで、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが第1態様の実施例に記載の環状交差点のナビゲーション方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される。
【0009】
本出願の第4態様の実施例は、コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記コンピュータ命令は、前記コンピュータに第1態様の実施例に記載の環状交差点のナビゲーション方法を実行させるために用いられる。
【0010】
本出願の第5態様の実施例は、コンピュータプログラムを提案し、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ上で動作するときに、前記コンピュータに第1態様の実施例に記載の環状交差点のナビゲーション方法を実行させるために用いられる。
【発明の効果】
【0011】
上記出願の一実施例は、次のような利点と有益な効果がある。車両の環状交差点からの距離を取得することにより、車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、環状交差点の画像を取得し、さらに、環状交差点の画像から環状交差点の路面特徴を分離して、車両と路面特徴との間の距離を取得し、車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正することを用いたため、ガイドラインを正確に描くことができ、ARナビゲーションの精度をさらに向上させる。
【0012】
本明細書に記載の内容は、本出願の実施例の肝心な特徴又は重要な特徴を特定することを意図したものではなく、本出願の範囲を限定することを意図したものでもないことを理解されたい。本出願のその他の特徴は、以下の明細書によって容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図面は、本技術案をよりよく理解するために使用され、本出願を限定するものではない。
【
図1】本出願の実施例にて提供される環状交差点のナビゲーション方法の概略フローチャートである。
【
図2】本出願の実施例にて提供される車両と路面特徴との間の距離を取得する概略フローチャートである。
【
図3】本出願の実施例にて提供される別の環状交差点のナビゲーション方法の概略フローチャートである。
【
図4】本出願の実施例にて提供される環状交差点のナビゲーション装置の概略構造図である。
【
図5】本出願の実施例にて提供される別の環状交差点のナビゲーション装置の概略構造図である。
【
図6】本出願の実施例の実現に適切な例示的な電子機器を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面と組み合わせて本出願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするためにその中には本出願の実施例の様々な詳細事項が含まれており、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本出願の範囲及び精神から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができる。同様に、わかりやすくかつ簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造の説明を省略する。
【0015】
図1は、本出願の実施例にて提供される環状交差点のナビゲーション方法の概略フローチャートであり、
図1に示すように、当該方法は、ステップ101~ステップ104を含む。
【0016】
ステップ101、車両の環状交差点からの距離を取得する。
【0017】
ステップ102、車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、環状交差点の画像を取得する。
【0018】
本出願の実施例の環状交差点のナビゲーション方法は、車両のAR(Augmented Reality、拡張現実)ナビゲーションに適用できる。
【0019】
本実施例では、先に車両の環状交差点からの距離を取得することができる。選択可能に、環状交差点の位置を予め取得するとともに、測位システムを介して車両のリアルタイム位置を取得することができ、車両のリアルタイム位置及び環状交差点の位置に基づいて車両の環状交差点からの距離を算出する。
【0020】
本実施例では、車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、環状交差点の画像を取得する。ここで、環状交差点の画像は、車両に設置された画像収集装置の撮影で取得できるものであり、例えば、車載カメラで車両の周囲の道路環境を撮影して、環状交差点の画像を取得する。
【0021】
一例として、環状交差点の位置を予め取得し、車両の走行中に車両の位置をリアルタイムに検出し、環状交差点の位置情報及び車両の位置に基づいて車両の環状交差点からのリアルタイム距離を算出し、さらに、車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、車両が環状交差点に向かって走行していると決定し、この場合、車載画像収集装置で環状交差点の画像を取得する。
【0022】
ここで、予め設定された閾値は、必要に応じて設定することができ、大量の実験データに応じて決定することもでき、例えば、予め設定された閾値は20メートルである。
【0023】
ステップ103、環状交差点の画像から環状交差点の路面特徴を分離して、車両と路面特徴との間の距離を取得する。
【0024】
本実施例では、環状交差点の画像を取得した後、セマンティックセグメンテーション技術で環状交差点の画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行うことができ、環状交差点の画像から環状交差点の路面特徴を分離することにより、環状交差点の画像内で路面特徴の領域を取得することが実現される。ここで、路面特徴は、例えば路端、路面、角などを含む。
【0025】
一例として、環状交差点道路のサンプル画像を予め収集してもよく、ここで、サンプル画像には、マーク領域及びマーク領域に対応する路面特徴のタイプが含まれ、例えば、サンプル画像には、路端領域、角領域、路面領域などがマークされている。さらに、サンプル画像をプリセットのモデルに入力して予測結果を取得することができ、予測結果及びマーク結果に応じて画像セマンティックセグメンテーションモデルを訓練することができる。さらに、環状交差点の画像を取得した後、画像セマンティックセグメンテーションモデルで環状交差点の画像に対してセマンティックセグメンテーション処理を行い、環状交差点の画像内の路端、路面、角などの路面特徴を取得する。
【0026】
本実施例では、車両と路面特徴との間の距離を取得ステップは、例えば、車両と環状交差点の角との間の距離を取得するステップを含んでもよく、例えば、車両と環状交差点の路端との間の距離を取得するステップをさらに含んでもよい。
【0027】
ステップ104、車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する。
【0028】
本実施例では、測位システムを介してナビゲーションの測位情報を取得し、車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する。ここで、測位システムはGPS(Global Positioning System、全地球測位システム)を含み、ナビゲーションの測位情報は、例えばGPS位置である。GPS測位には、通常、5~10メートルの誤差があるため、車両の路端/角などの路面特徴からの実際の距離に応じて、現在道路の軌跡と合わせて、ナビゲーションの測位情報の誤差を補正し、それにより正確な車両位置を取得する。
【0029】
一例として、測位システムを介してナビゲーションの測位情報を取得した後、ナビゲーションの測位情報及び予め記憶されている地図情報に基づいて車両が現在位置している道路を決定することができ、さらに、車両と路面特徴との間の距離及び車両が現在位置している道路に基づいて、車両の現在道路での実際の位置を決定し、ナビゲーションの測位情報を実際の位置に置き換える。
【0030】
別の例示として、ナビゲーションの測位情報及び予め記憶されている地図情報に基づいて車両が現在位置している道路を決定することができ、さらに、車両と路面特徴との間の距離及び車両が現在位置している道路に基づいて、車両の現在道路での実際の位置を決定する。さらに、実際の位置とナビゲーションの測位情報とを比較して両者間の誤差を取得し、誤差が予め設定された閾値より大きい場合、実際の位置に基づいてナビゲーションの測位情報を修正する。
【0031】
環状交差点は、道路の特殊タイプに属し、関連技術では、車両は、環状交差点シーンでAR(Augmented Reality、拡張現実)ナビゲーションを行う際に、描いたガイドラインが路面に密着して表示されることができず、ガイドラインが路面にないことになり、ARナビゲーションの精度に影響を及ぼす。
【0032】
本出願の実施例の環状交差点のナビゲーション方法は、車両の環状交差点からの距離を取得することにより、車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、環状交差点の画像を取得する。さらに、環状交差点の画像から環状交差点の路面特徴を分離して、車両と路面特徴との間の距離を取得する。車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する。これにより、補正後のナビゲーションの測位情報でナビゲーションすることにより、ガイドラインを正確に描くことができ、それによりガイドラインが路面に密着して表示されることになり、車両の路面特徴からの距離でナビゲーションの測位情報を補正することにより、環状交差点のシーンにおいてガイドラインが路面に密着しないという問題を解決し、ARナビゲーションの精度をさらに向上させる。
【0033】
上記実施例を基に、以下、車両と路面特徴との間の距離を取得する実現形態について説明する。
【0034】
図2は、本出願の実施例にて提供される車両と路面特徴との間の距離を取得する概略フローチャートであり、
図2に示すように、車両と路面特徴との間の距離を取得するステップは、ステップ201~ステップ204を含む。
【0035】
ステップ201、路面特徴に対応する複数のピクセルのピクセル値を取得する。
【0036】
ステップ202、深層学習アルゴリズムに基づいて複数のピクセルのピクセル値に対して深度推定を行って、車両のカメラに対する複数のピクセルの深度ベクトル値を生成する。
【0037】
本実施例では、すでにセマンティックセグメンテーションの方式で環状交差点の画像内の路面特徴を取得したため、即ち、画像内の路面特徴に対応する目標領域を決定し、さらに、目標領域の複数のピクセルのピクセル値を取得する。さらに、深層学習アルゴリズムに基づいて複数のピクセルのピクセル値に対して深度推定を行って、車両内のカメラに対する複数のピクセル深度ベクトル値を生成する。ここで、各ピクセルに対応する深度ベクトル値は、例えば(0~1)である。
【0038】
ステップ203、カメラの車両内での位置を取得する。
【0039】
本実施例では、車両に環状交差点の画像を収集するためのカメラが設置されている。カメラは、車両内の任意の位置に設置されてもよく、例えば、カメラは、車両の前部に設置されてもよいし、又は、カメラは、車両の後部に設置されてもよく、ここでは具体的に限定されない。
【0040】
ステップ204、カメラの位置及び車両のカメラに対する複数のピクセルの深度ベクトル値に基づいて、路面特徴と車両との間の距離を生成する。
【0041】
本実施例では、カメラの車両内での位置を取得し、かつ、カメラの内部パラメータ及び外部パラメータを取得することができ、ここで、カメラ内部パラメータとは、カメラ自体の特性に関連するパラメータ、例えばカメラの焦点距離、画素のサイズなどを言い、カメラ外部パラメータとは、世界座標系におけるパラメータ、例えばカメラの回転方向などを言う。さらに、カメラの内部パラメータと外部パラメータ、及び車両のカメラに対する複数のピクセルの深度ベクトル値に基づいて、絶対深度を算出し、絶対深度に基づいて路面特徴と車両との間の距離を決定する。
【0042】
本出願の実施例では、深度推定及びカメラの位置に基づいて、車両と路面特徴との間の距離を決定し、車両と路面特徴との間の距離を正確に取得することができ、さらに、ナビゲーションの測位情報を補正するために用いられ、ナビゲーションの測位情報の精度を向上させる。
【0043】
上記実施例に基づいて、車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正した後、さらに、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするステップを含む。
【0044】
本出願の一実施例では、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするステップは、環状交差点のルートデータを取得し、環状交差点のルートデータに基づいて現在ルートの支線を取得するステップと、現在ルートの支線の軌跡を取得し、軌跡及び補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてガイドラインを生成するステップと、を含む。ここで、関連の地図アプリケーション内の予め記憶されている地図情報に基づいて環状交差点のルートデータを取得し、環状交差点のルートデータから車両が位置する現在ルートの支線を取得し、予め記憶されている地図情報中の現在ルートの支線の軌跡及び補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてガイドラインを生成する。
【0045】
本出願の一実施例では、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするステップは、環状交差点のルートデータを取得し、環状交差点のルートデータに基づいて現在ルートの支線を取得するステップと、現在ルートの支線に基づいてフィッティング軌跡を取得し、フィッティング軌跡に基づいてガイドラインを生成し、及び補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてガイドラインを調整するステップと、を含む。
【0046】
以下、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするステップについてさらに説明する。
【0047】
図3は、本出願の実施例にて提供される別の環状交差点のナビゲーション方法の概略フローチャートであり、
図3に示すように、当該方法は、ステップ301~ステップ305を含む。
【0048】
ステップ301、環状交差点のルートデータを取得する。
【0049】
ステップ302、環状交差点のルートデータに基づいて現在ルートの支線を取得する。
【0050】
本実施例では、予め記憶されている地図情報中の環状交差点のルートデータを取得し、ここで、環状交差点のルートデータは、現在ルートの支線、ルートの支線のノード、ルート形状ポイントを含むが、これらに限定されない。
【0051】
ステップ303、現在ルートの支線に基づいてフィッティング軌跡を取得する。
【0052】
本実施例では、各ルートの支線は、1つのフィッティング軌跡に対応することができる。
【0053】
本出願の一実施例では、フィッティング軌跡は、環状交差点の外接矩形を取得し、複数のサンプル車両が外接矩形に入る複数のサンプル軌跡を取得し、複数のサンプル車両の複数のサンプル軌跡をフィッティングし、フィッティング軌跡を生成するステップにより取得される。
【0054】
ここで、環状交差点の外接矩形は環状交差点の全領域をカバーするために用いられ、具体的には、必要に応じて設定してもよく、例えば、外接矩形はn*nの領域であってもよい。一例として、環状交差点の直径が200mの円形領域である場合には、外接矩形が環状交差点の全領域を含むように、200m*200mの外接矩形を構築する。
【0055】
本実施例では、複数のサンプル車両が環状交差点に入って走行し、サンプル軌跡とは、車両が環状交差点を走行する軌跡を言い、各々のサンプル車両は、1つのサンプル軌跡に対応することができる。複数のサンプル車両の複数のサンプル軌跡を統計して、複数のサンプル軌跡をフィッティングし、フィッティング軌跡を生成する。
【0056】
本出願の一実施例では、複数のサンプル車両の複数のサンプル軌跡をフィッティングし、フィッティング軌跡を生成するステップは、複数のサンプル軌跡をクラスタリングし、複数の走行タイプを生成するステップと、各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応するフィッティング軌跡を生成するステップと、を含む。
【0057】
ここで、走行タイプは、例えば環状交差点に入るタイプ、環状交差点から離れるタイプなどを含む。可能な一実施形態として、走行タイプは、道路網内の各々のルート形状ポイントの位置、進路角、走行軌跡のトポロジー形状によって決定することができ、異なる位置、進路角及びトポロジー形状は異なるタイプに対応する。
【0058】
本実施例では、各サンプル軌跡の走行タイプを決定し、複数のサンプル軌跡をクラスタリングし、複数の走行タイプを生成する。各々の走行タイプについて、当該走行タイプに対応するサンプル軌跡の数がプリセットの数に達すると、当該走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、フィッティング軌跡を生成する。
【0059】
ここで、各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応するフィッティング軌跡を生成する実施形態は、必要に応じて選択することができ、可能な一実施形態として、ベジェフィッティングアルゴリズムで各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応するフィッティング軌跡を生成する。
【0060】
これにより、車両の実際の走行データに基づいて環状交差点のフィッティング軌跡を生成することが実現され、さらに、決定された現在ルートの支線について、環状交差点のフィッティング軌跡内で現在ルートの支線に対応するフィッティング軌跡を取得できる。
【0061】
ステップ304、フィッティング軌跡に基づいてガイドラインを生成する。
【0062】
ステップ305、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてガイドラインを調整する。
【0063】
本実施例では、フィッティング軌跡で地図中の環状交差点のルートデータを代替することにより、フィッティング軌跡に基づいてガイドラインを描き、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてガイドラインを調整する。一例として、フィッティング軌跡及び補正後のナビゲーションの測位情報に基づいて、車両は現在直進していると決定すると、直進のガイドラインを描き、フィッティング軌跡及び補正後のナビゲーションの測位情報に基づいて、車両が現在左にカーブしていると決定すると、左に曲がるガイドラインを描く。
【0064】
本出願の一実施例では、予め設定された周期に基づいて、車両と路面特徴との間の距離を取得し、かつ、車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する。一例として、k秒ごとに、環状交差点の画像を取得し、環状交差点の画像から環状交差点の路面特徴を分離し、ここで、kは例えば1である。路面特徴を取得した場合、さらに、車両と路面特徴との間の距離を取得し、距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する。さらに、毎回、ナビゲーションの測位情報を補正した後、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてガイドラインを調整し、それにより環状交差点でカーブする過程においても、ガイドラインが中央に位置する効果を達成することができる。
【0065】
実際の適用において、環状交差点の地図ルートデータと実際の走行ルートとの間の偏差があるため、ARナビゲーションの正確性をさらに向上させるため、本出願の実施例の環状交差点のナビゲーション方法は、リアルな車両の走行軌跡をフィッティングすることによりフィッティング軌跡を形成し、フィッティング軌跡で地図の環状交差点のルートデータを代替することにより、環状交差点の地図ルートデータが正確ではないという問題を解決し、これにより、描いたガイドラインが道路に正確に密着できることを保証し、ARナビゲーションの精度をさらに向上させる。
【0066】
上記実施例を実現するために、本出願は、環状交差点のナビゲーション装置をさらに提供する。
【0067】
図4は、本出願の実施例にて提供される環状交差点のナビゲーション装置の概略構造図であり、
図4に示すように、当該装置は、距離取得モジュール10、画像取得モジュール20、処理モジュール30、補正モジュール40を含む。
【0068】
ここで、距離取得モジュール10は、車両の環状交差点からの距離を取得するために用いられる。
【0069】
画像取得モジュール20は、車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、環状交差点の画像を取得するために用いられる。
【0070】
処理モジュール30は、環状交差点の画像から前記環状交差点の路面特徴を分離して、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得するために用いられる。
【0071】
補正モジュール40は、車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正するために用いられる。
【0072】
図4に加え、
図5に示す環状交差点のナビゲーション装置は、さらに、ナビゲーションモジュール50と、軌跡取得モジュール60と、生成モジュール70とを含む。
【0073】
ここで、ナビゲーションモジュール50は、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションするために用いられる。
【0074】
本出願の一実施例では、ナビゲーションモジュール50は、具体的に、前記環状交差点のルートデータを取得し、前記環状交差点のルートデータに基づいて現在ルートの支線を取得し、前記現在ルートの支線に基づいてフィッティング軌跡を取得し、前記フィッティング軌跡に基づいてガイドラインを生成し、及び前記補正後のナビゲーションの測位情報に基づいて前記ガイドラインを調整するために用いられる。ここで、軌跡取得モジュール60は、環状交差点の外接矩形を取得し、複数のサンプル車両が前記外接矩形に入る複数のサンプル軌跡を取得するために用いられる。
【0075】
生成モジュール70は、複数のサンプル車両の複数のサンプル軌跡をフィッティングし、フィッティング軌跡を生成するために用いられる。
【0076】
本出願の一実施例では、生成モジュール70は、前記複数のサンプル軌跡をクラスタリングし、複数の走行タイプを生成するためのクラスタリングユニットと、各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応するフィッティング軌跡を生成するための生成ユニットと、を含む。
【0077】
さらに、生成ユニットは、具体的には、ベジェフィッティングアルゴリズムで各走行タイプに対応するサンプル軌跡をフィッティングし、各走行タイプに対応する前記フィッティング軌跡を生成するために用いられる。
【0078】
本出願の一実施例では、処理モジュール30は、具体的には、前記路面特徴に対応する複数のピクセルのピクセル値を取得し、深層学習アルゴリズムに基づいて前記複数のピクセルのピクセル値に対して深度推定を行って、前記車両のカメラに対する前記複数のピクセルの深度ベクトル値を生成し、前記カメラの前記車両での位置を取得し、及び前記カメラの位置及び前記車両のカメラに対する前記複数のピクセルの深度ベクトル値に基づいて、前記路面特徴と前記車両との間の距離を生成するために用いられる。
【0079】
本出願の一実施例では、予め設定された周期に基づいて、前記車両と前記路面特徴との間の距離を取得し、前記車両と前記路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正する。
【0080】
前述実施例の環状交差点のナビゲーション方法に対する解釈と説明は、本実施例の環状交差点のナビゲーション装置にも同様に適用でき、ここでは詳細な説明を省略する。
【0081】
本出願の実施例の環状交差点のナビゲーション装置は、車両の環状交差点からの距離を取得することにより、車両の環状交差点からの距離が予め設定された閾値より低い場合、環状交差点の画像を取得する。さらに、環状交差点の画像から環状交差点の路面特徴を分離して、車両と路面特徴との間の距離を取得する。車両と路面特徴との間の距離に基づいてナビゲーションの測位情報を補正し、補正後のナビゲーションの測位情報に基づいてナビゲーションする。これにより、ガイドラインを正確に描くことができ、ガイドラインが路面に密着して表示され、車両の路面特徴からの距離でナビゲーションの測位情報を補正することにより、環状交差点のシーンでガイドラインが路面に密着しないという問題を解決し、ARナビゲーションの精度をさらに向上させる。
【0082】
上記実施例を実現するために、本出願は、コンピュータプログラム製品をさらに提案し、コンピュータプログラム製品内の命令がプロセッサによって実行されると、前述のいずれかの実施例に記載の環状交差点のナビゲーション方法が実施される。
【0083】
本出願の実施例によれば、本出願は、電子機器及び読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0084】
図6に示すように、本出願の実施例による環状交差点のナビゲーション方法の電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタルプロセッサ、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、他の類似するコンピューティングデバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本出願の実現を制限することを意図したものではない。
【0085】
図6に示すように、当該電子機器は、1つ又は複数のプロセッサ601と、メモリ602と、高速インターフェース及び低速インターフェースを含む、各コンポーネントを接続するためのインターフェースと、を含む。各コンポーネントは、異なるバスで相互に接続され、共通のマザーボードに取り付けられるか、又は必要に応じて他の方式で取り付けることができる。プロセッサは、電子機器内で実行される命令を処理することができ、当該命令は、外部入力/出力装置(例えば、インターフェースに結合されたディスプレイデバイスなど)にGUIの図形情報をディスプレイするためにメモリ内又はメモリに記憶されている命令を含む。他の実施形態では、必要に応じて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを、複数のメモリと一緒に使用することができる。同様に、複数の電子機器を接続することができ、各電子機器は、一部の必要な操作(例えば、サーバアレイ、1グループのブレードサーバ、又はマルチプロセッサシステムとする)を提供することができる。
図6では、1つのプロセッサ601を例とする。
【0086】
メモリ602は、本出願により提供される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。その中で、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサが本出願により提供される環状交差点のナビゲーション方法を実行するように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されている。本出願の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータに本出願により提供される環状交差点のナビゲーション方法を実行させるためのコンピュータ命令が記憶されている。
【0087】
メモリ602は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、本出願の実施例における環状交差点のナビゲーション方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、
図4に示す距離取得モジュール10、画像取得モジュール20、処理モジュール30、補正モジュール40、ナビゲーションモジュール50)のような、非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを記憶する。プロセッサ601は、メモリ602に記憶されている非一時的なソフトウェアプログラム、命令及びモジュールを実行することによって、サーバの様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、すなわち上記方法の実施例における環状交差点のナビゲーション方法を実現する。
【0088】
メモリ602は、プログラムストレージエリアとデータストレージエリアとを含むことができ、その中で、プログラムストレージエリアは、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、データストレージエリアは、電子機器の使用によって作成されたデータなどを記憶することができる。また、メモリ602は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、非一時的なメモリをさらに含むことができ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートストレージデバイスである。いくつかの実施例では、メモリ602は、プロセッサ601に対して遠隔に設定されたメモリを選択的に含むことができ、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して電子機器に接続されることができる。上記ネットワークの例は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びその組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0089】
環状交差点のナビゲーション方法の電子機器は、入力装置603と出力装置604とをさらに含んでもよい。プロセッサ601、メモリ602、入力装置603、及び出力装置604は、バス又は他の方式を介して接続することができ、
図6では、バスを介して接続することを例とする。
【0090】
入力装置603は、入力された数字又は文字情報を受信し、電子機器のユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力を生成することができ、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングスティック、1つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置604は、ディスプレイデバイス、補助照明装置(例えば、LED)、及び触覚フィードバックデバイス(例えば、振動モータ)などを含むことができる。当該ディスプレイデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態で、ディスプレイデバイスは、タッチスクリーンであってもよい。
【0091】
本明細書で説明されるシステムと技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向けASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施され、当該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラム可能なシステムで実行及び/又は解釈することができ、当該プログラマブルプロセッサは、専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令を当該ストレージシステム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0092】
これらのコンピューティングプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高レベルのプロセス及び/又は対象指向プログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械言語でこれらのコンピューティングプログラムを実施することができる。本明細書に使用されるような、「機械読み取り可能な媒体」及び「コンピュータ読み取り可能な媒体」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意のコンピュータプログラム製品、機器、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指し、機械読み取り可能な信号である機械命令を受信する機械読み取り可能な媒体を含む。「機械読み取り可能な信号」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意の信号を指す。
【0093】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明されているシステム及び技術をコンピュータ上で実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形態(音響入力と、音声入力と、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0094】
ここで説明されるシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、当該グラフィカルユーザインタフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステム及び技術の実施形態とインタラクションする)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムで実施することができる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0095】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含むことができる。クライアントとサーバは、一般的に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、かつ互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係が生成される。
【0096】
上記に示される様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができる。例えば、本出願に記載されている各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次的に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本出願で開示されている技術案の所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定されない。
【0097】
上記具体的な実施形態は、本出願の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件と他の要因に基づいて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び代替を行うことができる。本出願の精神と原則内で行われる任意の修正、同等の置換、及び改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。