IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーエムダブリュ・インコーポレーテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-24
(45)【発行日】2023-09-01
(54)【発明の名称】アンテナ用クランピング装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/12 20060101AFI20230825BHJP
【FI】
H01Q1/12 Z
H01Q1/12 E
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2021555470
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 KR2020003723
(87)【国際公開番号】W WO2020190033
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-09-14
(31)【優先権主張番号】10-2019-0030768
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0136082
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウー ヨー
(72)【発明者】
【氏名】ジン ソー ヨ
(72)【発明者】
【氏名】イン ホ キム
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2009-0017933(KR,A)
【文献】特開2006-270574(JP,A)
【文献】特表2009-519632(JP,A)
【文献】特開平08-177847(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/016464(US,A1)
【文献】特表2018-535618(JP,A)
【文献】特開平07-307606(JP,A)
【文献】特開2003-139126(JP,A)
【文献】特開平05-083019(JP,A)
【文献】特開2017-138024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱ポールに結合され、先端部に長手方向に開口した装着空間が形成されたアームユニットと、
前記アームユニットの装着空間に着脱可能に装着され、先端部が前記装着空間上のヒンジ点を中心として左右方向に所定角度ローテーティング可能に結合されたローテーションユニットと、
前記ローテーションユニットの先端部に上下方向にティルティング可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するティルティングユニットと、
前記ローテーションユニットに組み込まれ、前記ローテーションユニットが前記アームユニットの装着空間に装着される時に前記アームユニットに弾性圧着し、前記ローテーションユニットを前記装着空間上のヒンジ点に仮固定させるマウンティングガイドユニットとを含む、アンテナ用クランピング装置。
【請求項2】
前記マウンティングガイドユニットは、
前記ローテーションユニットのうち前記装着空間上のヒンジ点に対応する部位が陥没するように備えられた下部ヒンジ締結ホールにおいて外側端が外部に所定長さ突出可能に備えられたガイドチューブと、
前記ガイドチューブを前記ローテーションユニットの外側方向に弾性支持する弾性体とを含む、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項3】
前記ガイドチューブの外側端は、前記アームユニットの前記装着空間上のヒンジ点に形成されたヒンジホールに挿入されて係止可能な長さに突出する、請求項2に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項4】
前記ガイドチューブの内側には、前記アームユニットの外側から前記ヒンジ点を貫通して下部ローテーティング回動ピンが挿設される、請求項2に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項5】
前記マウンティングガイドユニットは、
前記ガイドチューブの外部離脱を防止するように、前記下部ヒンジ締結ホールの内周面にねじ結合された離脱防止ナットをさらに含む、請求項2に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項6】
前記離脱防止ナットは、前記ガイドチューブの外周面と前記下部ヒンジ締結ホールの内周面との間に位置し、
前記ガイドチューブの外周面には、前記離脱防止ナットに係止される係止リブが突出して円周方向に延長形成された、請求項5に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項7】
前記アームユニットは、
前記支柱ポールの外周面の一側に密着するように配置された外側マウンティングブロックと、
前記支柱ポールの外周面の他側に密着するように配置され、少なくとも1つ以上の固定ボルトによって前記外側マウンティングブロックと固定される内側マウンティングブロックと、
前記内側マウンティングブロックから前記支柱ポールと直交する方向に所定長さ延び、前記装着空間が備えられた先端部を構成するクランプアームとを含む、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項8】
前記内側マウンティングブロックと前記クランプアームとの連結部位には少なくとも1つ以上の補強リブが形成された、請求項7に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項9】
前記クランプアームは、前記ティルティングユニットに結合される前記アンテナ機器と隣接するように設置される他のアンテナ機器および周辺の干渉物に応じて前記支柱ポールから異なる離隔距離で設置可能に複数の予め設定された長さで製造される、請求項7に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項10】
一端は前記アームユニットの上部に相当する前記支柱ポールの部位と固定され、他端は前記アームユニットのうち前記クランプアームに固定される連結ワイヤを備えた補強ワイヤユニットをさらに含む、請求項7に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項11】
前記補強ワイヤユニットは、
前記ティルティングユニットに結合される前記アンテナ機器の重量および前記クランプアームの長さに応じた前記内側マウンティングブロックと前記クランプアームとの連結部位の疲労強度を考慮して選択的に設けられる、請求項10に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項12】
前記装着空間が備えられた前記クランプアームの先端部には、前記ローテーションユニットのローテーティング動作をガイドするように、少なくとも1つのローテーションガイド部がスロットホール状に加工形成された、請求項7に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項13】
前記ローテーションガイド部は、
前記ヒンジ点を同心とする円周上に加工形成された少なくとも1つのローテーションガイドスロットと、
前記少なくとも1つのローテーションガイドスロットを外部から貫通して前記ローテーションユニットに固定されるローテーティングガイドボルトとを含む、請求項12に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項14】
前記クランプアームの先端部には、前記ローテーションガイドスロット内で移動する前記ローテーティングガイドボルトの位置を基準点から角度表示するローテーティング角度ラベルが付着した、請求項13に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項15】
前記ローテーションユニットは、
前記ティルティングユニットがティルティング可能に結合されるティルティングユニット設置端と、
前記アームユニットの装着空間の内部に挿入されるローテーティングブロックと、
前記ティルティングユニット設置端と前記ローテーティングブロックとを相互連結する連結ブロックとを含む、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項16】
前記ローテーティングブロックと前記アームユニットとの間にはローテーティングブレーキングワッシャパッドが介在し、
前記ティルティングユニット設置端と前記ティルティングユニットとの間にはティルティングブレーキングワッシャパッドが介在する、請求項15に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項17】
前記ローテーティングブロックの上面には、前記ローテーティングブレーキングワッシャパッドの形状に対応して結合されるローテーティング側ワッシャ設置溝が加工形成され、
前記ティルティングユニット設置端の内側面には、前記ティルティングブレーキングワッシャパッドの形状に対応して結合されるティルティング側ワッシャ設置溝が加工形成された、請求項16に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項18】
前記ローテーティングブレーキングワッシャパッドの上面および前記ティルティングブレーキングワッシャパッドの内側面には、複数のブレーキング突起が突出するように加工形成された、請求項16に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項19】
前記ティルティングユニット設置端は、前記連結ブロックの左側端部および右側端部からそれぞれ前記ティルティングユニットに向かって延びるように一対が相互離隔して備えられ、
前記ティルティングユニット設置端の外側面には、それぞれ前記ティルティングユニットのティルティング中心となるティルティング回動ピンが前記ティルティングユニットと連結されるように備えられた、請求項15に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項20】
前記ティルティングユニットは、
前記アンテナ機器と結合されるアンテナ結合端と、
前記ローテーションユニットの一側外側面または他側外側面に面接して結合されるティルティングブロックとを含み、
前記ティルティングブロックには、前記ティルティングユニットのティルティング動作をガイドするように、ティルティングガイド部がスロットホール状に加工形成されて付着した、請求項15に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項21】
前記ティルティングブロックは、前記ローテーションユニットの前記ティルティングユニット設置端の外側面に前記ティルティングユニットのティルティング中心となるように備えられたティルティング回動ピンを中心としてティルティングされ、
前記ティルティングガイド部は、
前記ティルティング回動ピンを同心とする円周上に加工形成されたティルティングガイドスロットと、
前記ティルティングガイドスロットを外部から貫通して前記ローテーションユニットに固定されるティルティングガイドボルトとを含む、請求項20に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項22】
前記ティルティングブロックの外側面には、前記ティルティングガイドスロット内で移動する前記ティルティングガイドボルトの位置を基準点から角度表示するティルティング角度ラベルが付着した、請求項21に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項23】
前記ティルティングユニットは、
前記アンテナ結合端と前記ティルティングブロックとの間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部をさらに含む、請求項20に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項24】
前記アンテナ結合端は、
前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に面接して密着し、締結手段を介して前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に形成された締結ホールに締結固定される、請求項23に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項25】
前記アンテナ結合端には、
前記アンテナ機器の側面の複数箇所に仮固定形態で予め締結された固定スクリューが下方に係止された後、ねじ締結されるように上側が開口したU字溝締結ホールが形成された少なくとも2個以上の締結フランジが形成された、請求項23に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項26】
前記支柱ポールには、
前記支柱ポールの外周面から下方に傾斜して延びかつ、放射状に所定角度離隔して延びる複数の支持棒と、
前記複数の支持棒の先端に備えられてグラウンドまたは壁面に支持結合されるサポーティングパネルとが形成された、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ用クランピング装置(CLAMPING APPARATUS FOR ANTENNA)に関し、より詳しくは、密集した設置空間で効率的にアンテナ機器を配置できることはもちろん、アンテナ機器の方向調節が容易なアンテナ用クランピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術、例えば、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術は、複数のアンテナを用いてデータの伝送容量を画期的に増加させる技術であって、送信機ではそれぞれの送信アンテナを介して互いに異なるデータを伝送し、受信機では適切な信号処理により送信データを区分するSpatial multiplexing手法である。
【0003】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させることによりチャネル容量が増加してより多くのデータを伝送可能にする。例えば、アンテナ数を10個に増加させると、現在の単一アンテナシステムに比べて同じ周波数帯域を用いて約10倍のチャネル容量を確保する。
【0004】
4G LTE-advancedでは8個のアンテナまで用いており、現在、pre-5G段階で64または128個のアンテナを装着した製品が開発されており、5Gでははるかに多い数のアンテナを有する基地局装備が使用されることが予想され、これをMassive MIMO技術という。現在のCell運営が2-Dimensionであるのに対し、Massive MIMO技術が導入されると3D-Beamformingが可能になるので、FD-MIMO(Full Dimension)とも呼ぶ。
【0005】
Massive MIMO技術では、ANT(アンテナ)の数字が増えるにつれ、これによるtransmitterとFilterの数字も一緒に増加する。にもかかわらず、設置場所のリース費用や空間的な制約によって、RF部品(Antenna/Filter/Power Amplifier/Transceiver etc.)を小さくて軽く、安価に作ることが現実であり、Massive MIMOはCoverage拡張のために高出力が必要になるが、このような高出力による消耗電力と発熱量は重量およびサイズを低減するのに否定的な要因として作用している。
【0006】
特に、RF素子とデジタル素子が実現されたモジュールが積層構造で結合されたMIMOアンテナを限られた空間に設ける時、設置の容易性や空間の活用性を極大化するためにMIMOアンテナを構成する複数のレイヤに対するコンパクト化および小型化設計の必要性が浮上し、1つの支柱ポール(support pole)に設置されたアンテナ装置の自由な方向調節に関する必要性が強く要求されているのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、空間の制約が多い支柱ポールに対する設置自由度を増進させ、作業性を向上させることができるアンテナ用クランピング装置を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の技術的課題は以上に述べた技術的課題に制限されず、述べていないさらに他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例は、支柱ポールに結合され、先端部に長手方向に開口した装着空間が形成されたアームユニットと、前記アームユニットの装着空間に着脱可能に装着され、先端部が前記装着空間上のヒンジ点を中心として左右方向に所定角度ローテーティング可能に結合されたローテーションユニットと、前記ローテーションユニットの先端部に上下方向にティルティング可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するティルティングユニットと、前記ローテーションユニットに備えられ、前記ローテーションユニットが前記アームユニットの装着空間に装着される時に弾性圧着し、前記装着空間上のヒンジ点に仮固定させるマウンティングガイドユニットとを含む。
【0010】
ここで、前記マウンティングガイドユニットは、前記ローテーションユニットのうち前記装着空間上のヒンジ点に対応する部位が陥没するように備えられた下部ヒンジ締結ホールにおいて外側端が外部に所定長さ突出可能に備えられたガイドチューブと、前記ガイドチューブを前記ローテーションユニットの外側方向に弾性支持する弾性体とを含むことができる。
【0011】
また、前記ガイドチューブの外側端は、前記アームユニットの前記装着空間上のヒンジ点に形成されたヒンジホールに挿入されて係止可能な長さに突出できる。
【0012】
また、前記ガイドチューブの内側には、前記アームユニットの外側から前記ヒンジ点を貫通して下部ローテーティング回動ピンが挿設される。
【0013】
また、前記マウンティングガイドユニットは、前記ガイドチューブの外部離脱を防止するように、前記下部ヒンジ締結ホールの内周面にねじ結合された離脱防止ナットをさらに含むことができる。
【0014】
また、前記離脱防止ナットは、前記ガイドチューブの外周面と前記下部ヒンジ締結ホールの内周面との間に位置し、前記ガイドチューブの外周面には、前記離脱防止ナットに係止される係止リブが突出して円周方向に延長形成される。
【0015】
また、前記アームユニットは、前記支柱ポールの外周面の一側に密着するように配置された外側マウンティングブロックと、前記支柱ポールの外周面の他側に密着するように配置され、少なくとも1つ以上の固定ボルトによって前記外側マウンティングブロックと固定される内側マウンティングブロックと、前記内側マウンティングブロックから前記支柱ポールと直交する方向に所定長さ延び、前記装着空間が備えられた先端部を構成するクランプアームとを含むことができる。
【0016】
また、前記内側マウンティングブロックと前記クランプアームとの連結部位には、少なくとも1つ以上の補強リブが形成される。
【0017】
また、前記クランプアームは、前記ティルティングユニットに結合される前記アンテナ機器と隣接するように設置される他のアンテナ機器および周辺の干渉物に応じて前記支柱ポールから異なる離隔距離で設置可能に複数の予め設定された長さで製造される。
【0018】
また、一端は前記アームユニットの上部に相当する前記支柱ポールの部位と固定され、他端は前記アームユニットのうち前記クランプアームに固定される連結ワイヤを備えた補強ワイヤユニットをさらに含むことができる。
【0019】
また、前記補強ワイヤユニットは、前記ティルティングユニットに結合される前記アンテナ機器の重量および前記クランプアームの長さに応じた前記内側マウンティングブロックと前記クランプアームとの連結部位の疲労強度を考慮して選択的に設けられる。
【0020】
また、前記装着空間が備えられた前記クランプアームの先端部には、前記ローテーションユニットのローテーティング動作をガイドするように、少なくとも1つのローテーションガイド部がスロットホール状に加工形成される。
【0021】
また、前記ローテーションガイド部は、前記ヒンジ点を同心とする円周上に加工形成された少なくとも1つのローテーションガイドスロットと、前記少なくとも1つのローテーションガイドスロットを外部から貫通して前記ローテーションユニットに固定されるローテーティングガイドボルトとを含むことができる。
【0022】
また、前記クランプアームの先端部には、前記ローテーションガイドスロット内で移動する前記ローテーションガイドボルトの位置を基準点から角度表示するローテーティング角度ラベルが付着できる。
【0023】
また、前記ローテーションユニットは、前記ティルティングユニットがティルティング可能に結合されるティルティングユニット設置端と、前記アームユニットの装着空間の内部に挿入されるローテーティングブロックと、前記ティルティングユニット設置端と前記ローテーティングブロックとを相互連結する連結ブロックとを含むことができる。
【0024】
また、前記ローテーティングブロックと前記アームユニットとの間にはローテーティングブレーキングワッシャパッドが介在し、前記ティルティングユニット設置端と前記ティルティングユニットとの間にはティルティングブレーキングワッシャパッドが介在してもよい。
【0025】
また、前記ローテーティングブロックの上面には、前記ローテーティングブレーキングワッシャパッドの形状に対応して結合されるローテーティング側ワッシャ設置溝が加工形成され、前記ティルティングユニット設置端の内側面には、前記ティルティングブレーキングワッシャパッドの形状に対応して結合されるティルティング側ワッシャ設置溝が加工形成される。
【0026】
また、前記ローテーティングブレーキングワッシャパッドの上面および前記ティルティングブレーキングワッシャパッドの内側面には、複数のブレーキング突起が突出するように加工形成される。
【0027】
また、前記ティルティングユニット設置端は、前記連結ブロックの左側端部および右側端部からそれぞれ前記ティルティングユニットに向かって延びるように一対が相互離隔して備えられ、前記ティルティングユニット設置端の外側面には、それぞれ前記ティルティングユニットのティルティング中心となるティルティング回動ピンが前記ティルティングユニットと連結されるように備えられる。
【0028】
また、前記ティルティングユニットは、前記アンテナ機器と結合されるアンテナ結合端と、前記ローテーションユニットの一側外側面または他側外側面に面接して結合されるティルティングブロックとを含み、前記ティルティングブロックには、前記ティルティングユニットのティルティング動作をガイドするように、ティルティングガイド部がスロットホール状に加工形成されて付着できる。
【0029】
また、前記ティルティングブロックは、前記ローテーションユニットの前記ティルティングユニット設置端の外側面に前記ティルティングユニットのティルティング中心となるように備えられたティルティング回動ピンを中心としてティルティングされ、前記ティルティングガイド部は、前記ティルティング回動ピンを同心とする円周上に加工形成されたティルティングガイドスロットと、前記ティルティングガイドスロットを外部から貫通して前記ローテーションユニットに固定されるティルティングガイドボルトとを含むことができる。
【0030】
また、前記ティルティングブロックの外側面には、前記ティルティングガイドスロット内で移動する前記ティルティングガイドボルトの位置を基準点から角度表示するティルティング角度ラベルが付着できる。
【0031】
また、前記ティルティングユニットは、前記アンテナ結合端と前記ティルティングブロックとの間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部をさらに含むことができる。
【0032】
また、前記アンテナ結合端は、前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に面接して密着し、締結手段を介して前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に形成された締結ホールに締結固定される。
【0033】
また、前記アンテナ結合端には、前記アンテナ機器の側面の複数箇所に仮固定形態で予め締結された固定スクリューが下方に係止された後、ねじ締結されるように上側が開口したU字溝締結ホールが形成された少なくとも2個以上の締結フランジが形成される。
【0034】
また、前記支柱ポールには、前記支柱ポールの外周面から下方に傾斜して延びかつ、放射状に所定角度離隔して延びる複数の支持棒と、前記複数の支持棒の先端に備えられてグラウンドまたは壁面に支持結合されるサポーティングパネルが形成される。
【発明の効果】
【0035】
本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例によれば、次のような多様な効果を達成することができる。
【0036】
第一、アームユニットの長さを多様に製造して設置適用することにより、1つの支柱ポールに対して設置される複数のアンテナ機器の空間配置設計が容易である効果を有する。
【0037】
第二、ティルティングユニットおよびローテーションユニットを介してアンテナ機器のティルティング動作およびローテーティング動作が容易なため、作業性およびアンテナ機器の周波数の歩留まり性能を向上させることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例によるアンテナ機器の設置の様子の一例を示す斜視図である。
図2】本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を示す斜視図である。
図3図2の設置分解斜視図である。
図4図2の構成のうちティルティングユニットを示す分解斜視図である。
図5図2の構成のうちローテーションユニットを示す分解斜視図である。
図6図2の構成のうちアームユニットを示す分解斜視図である。
図7図2の平面図であって、ローテーションユニットによるローテーティングの様子を示す平面図である。
図8図2の側面図であって、ティルティングユニットによるティルティングの様子を示す側面図である。
図9図8のA-A線に沿った断面図である。
図10図2の構成のうちマウンティングガイドユニットを示す部分切開斜視図および拡大図である。
図11A図10のマウンティングガイドユニットの作動の様子を示す側断面図である。
図11B図10のマウンティングガイドユニットの作動の様子を示す側断面図である。
図11C図10のマウンティングガイドユニットの作動の様子を示す側断面図である。
図12】本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例の構成のうちアームユニットとティルティングユニットの変形例であって、アンテナ機器の設置の様子の一例を示す斜視図である。
図13図12の分解斜視図である。
図14A図12のティルティングユニットのアンテナ機器に対する設置の様子を示す斜視図である。
図14B図12のティルティングユニットのアンテナ機器に対する設置の様子を示す分解斜視図である。
図15図2の構成のうちアームユニットの多様な実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付すにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたり、かかる公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施例に対する理解を妨げると判断された場合は、その詳細な説明は省略する。
【0040】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。また、特に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む、ここで使われるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0041】
図1は、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例によるアンテナ機器の設置の様子の一例を示す斜視図であり、図2は、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を示す斜視図であり、図3は、図2の設置分解斜視図であり、図4は、図2の構成のうちティルティングユニットを示す分解斜視図であり、図5は、図2の構成のうちローテーションユニットを示す分解斜視図であり、図6は、図2の構成のうちアームユニットを示す分解斜視図である。
【0042】
本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例は、図1図6に示すように、地面に対して上下垂直に固定された支柱ポール1に水平に結合されるアームユニット300と、アームユニット300と結合されかつ、アームユニット300に対して左右方向にローテーティング回動可能に結合されるローテーションユニット200と、ローテーションユニット200に結合され、アンテナ機器Aの結合を媒介しながらも上下方向にティルティング回動可能に結合されるティルティングユニット100とを含む。
【0043】
本発明の一実施例において、支柱ポール1は、図1に示すように、複数の支持棒3およびサポーティングパネル5を介して地面に対して上下垂直に固定され、アームユニット300が支柱ポールと直交するように水平に結合されるものとして実現された。
【0044】
しかし、支柱ポール1が必ずしも地面に対して上下垂直に備えられる必要はなく、複数の支持棒3およびサポーティングパネル5を介して家屋の垂直な壁面に結合できることは当然である。この際には、支柱ポール1が水平に備えられ、アームユニット300が支柱ポール1に対しては直交するものであるが、実際に水平または垂直に備えられる多様な実施例も予想可能である。
【0045】
以下、方向に関連する用語が一致できるように、支柱ポール1は、図1に示すように、水平状態の地面に対して上下垂直に複数の支持棒3およびサポーティングパネル5を介して固定されるものとして前提して説明し、アームユニット300は、支柱ポール1に対して直交する水平方向に延びたものに限定して説明する。しかし、本発明の一実施例が必ずしもその方向性を制限するものではないことを予め明らかにしておく。
【0046】
アームユニット300は、アンテナ機器Aの支柱ポール1に対する結合を媒介する役割を果たす。他の意味として、アームユニット300は、アンテナ機器Aが結合されたアンテナ用クランピング装置50の支柱ポール1に対する結合を媒介する役割を果たすものとも理解することができる。
【0047】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50によって結合されるアンテナ機器Aは、すでに述べた「背景技術」の欄で紹介したMassive MIMO技術または3D-Beamformingが可能なFD-MIMO技術が適用されたアンテナ機器Aであってもよい。
【0048】
このようなアームユニット300は、実質的に支柱ポール1の外周面の一側および他側にボルティング結合方式で結合されかつ、支柱ポール1の長手方向とは直交する方向に所定長さ延びて、支柱ポール1からアンテナ機器Aが所定長さ離隔して設置される形態に形成される。
【0049】
アームユニット300の先端部には、ローテーションユニット200が左右方向にローテーティング(rotating)回動可能に結合できる。ローテーションユニット200は、アームユニット300の先端部を基準として左右方向にローテーティング回動することにより、実質的にティルティングユニット100に結合されたアンテナ機器Aの左右方向の方向性設計を容易にする役割をする。
【0050】
また、ローテーションユニット200の先端部には、ティルティングユニット100が上下方向にティルティング(tilting)回動可能に結合される。ティルティングユニット100は、ローテーションユニット200の先端部を基準として上下方向にティルティング回動することにより、実質的にこれに結合されたアンテナ機器Aの上下方向の方向性設計を容易にする役割をする。
【0051】
このように、本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例は、支柱ポール1上に結合されたアンテナ機器Aの前面から放射される電波の放射方向をローテーションユニット200を用いて左右方向にローテーティング回動させて角度固定させることができるのはもちろん、ティルティングユニット100を用いて上下方向にティルティング回動させて角度固定させることができる。ローテーションユニット200およびティルティングユニット100による角度固定の様子は後でより詳しく説明する。
【0052】
以下、理解の便宜のために、アンテナ機器Aの前面方向を「前方]と定義し、その反対方向を「後方」と定義し、前方の左側は「左側方向」、前方の右側は「右側方向」、アンテナ機器Aの上側を「上側方向」およびアンテナ機器Aの下側を「下側方向」と定義して説明する。
【0053】
以下、アンテナ機器Aを中心として隣接する構成からより詳しく説明する。
【0054】
アンテナ機器Aは、図1図6に示すように、ティルティングユニット100の先端部に結合される。より詳しくは、アンテナ機器Aは、ティルティングユニット100の先端部に結合された状態でティルティングユニット100がティルティング回動可能にローテーションユニット200の先端部に結合され、この状態で、図3に示すように、ローテーションユニット200が支柱ポール1に固定されたアームユニット300の先端部に設けられた装着空間331に装着されることにより、図2に示すように、本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例によるアンテナ機器Aの設置が完了できる。
【0055】
ここで、ティルティングユニット100は、図4に示すように、アンテナ機器Aと結合されるアンテナ結合端101と、ローテーションユニット200が備えられた後方にそれぞれ延びて、ローテーションユニット200の一側外側面または他側外側面に面接して結合されるティルティングブロック103とを含むことができる。
【0056】
アンテナ結合端101は、アンテナ機器Aの背面に密着する部位であって、締結ボルト110によってボルティング結合可能なボルト貫通ホール110aが形成され、図4に示すように、2個のボルト貫通ホール110aが上下に所定距離離隔して形成される。
【0057】
ティルティングブロック103は、図4に示すように、アンテナ結合端101の結合面に対して直交する面を有する部位であって、実質的にローテーションユニット200の先端部の左側面または右側面に結合される部位である。
【0058】
ティルティングブロック103とアンテナ結合端101との間には複数の補強リブ107が備えられ、アンテナ機器Aの重量またはアンテナ機器Aの周辺の風などによる機械疲労を補強して耐久性を向上させることができる。
【0059】
ティルティングブロック103は、ローテーションユニット200の先端部の左側面または右側面に密着する内側面に対向する外側面にティルティングユニット100のティルティング動作をガイドするように、ティルティングガイド部130がスロットホール形態の板状に加工形成されたティルティングガイド部130が付着できる。これとともに、ティルティングブロック103は、ローテーションユニット200の先端部の左側面または右側面に密着する内側面にティルティングユニット100のティルティング中心となるようにティルティング回動ピン140が備えられる。
【0060】
ティルティングガイド部130は、ティルティング回動ピン140を中心とする同一円周上に加工形成されたティルティングガイドスロット133と、ティルティングガイドスロット133を外部から貫通してローテーションユニット200に固定するティルティングガイドボルト135とを含むことができる。
【0061】
ティルティングガイド部130は、ティルティングブロック103の外側面から内側面の方向に同一の深さ陥没して形成されたガイドスロット装着溝102に形状対応する板状に備えられ、ティルティングガイドスロット133が左右方向に貫通して形成される。ガイドスロット装着溝102には、平ねじ状に備えられた締結ねじ132がティルティングガイド部130に形成された締結ホール131を貫通して締結される固定ホール102’が形成される。
【0062】
ここで、ティルティングガイド部130に形成されたティルティングガイドスロット133は、ティルティング回動ピン140を同心とする同一円周上に形成されたものであって、ティルティングユニット100が水平を基準として最大上側に40度および下側に40度ティルティング回動可能な円周面を有するように加工形成される。
【0063】
ティルティングブロック103の外側面のうちティルティングガイド部130の一側に相当する外側面には、図3に示すように、ティルティングガイドスロット133内で移動するティルティングガイドボルト135の位置を基準点から角度表示するティルティング角度ラベル150が付着できる。
【0064】
ここで、ティルティングガイドボルト135の位置に対する基準点は、ティルティングブロック103のティルティング動作が行われない水平状態をいうものであって「0度」と表示し、上側方向のティルティングおよび下側方向のティルティングに対して各5度の角度間隔または10度の角度間隔でティルティング角度を表示することができる。したがって、設置作業者は、アンテナ機器Aをティルティングユニット100に装着した後、ティルティング角度ラベル150を通して正確な位置にティルティングユニット100をティルティング回動させて固定することにより、アンテナ機器Aの設置作業の信頼性を向上させることができる。
【0065】
ティルティング回動ピン140は、ティルティングブロック103の外側から内側に貫通して設けられる一種のボルトであって、ローテーションユニット200の外側面にヒンジ固定されて、ティルティングユニット100のティルティング回動中心となる。
【0066】
このようなティルティングユニット100は、ローテーションユニット200の構成のうちそれぞれ左右に一対で備えられたティルティングユニット設置端210にそれぞれ結合されるように一対で備えられる。したがって、上述したティルティングユニット100の各構成および後述するティルティングユニット100の各構成は、他に定義しない限り、左右対称にそれぞれ一対で備えられるものと前提して説明する。
【0067】
一方、ティルティングブロック103の内側面には、ローテーションユニット200の外側面(好ましくは、ティルティングユニット設置端210の外側面)との間にティルティングブレーキングワッシャパッド120が介在してもよい。ティルティングブレーキングワッシャパッド120は、ティルティングブロック103の内側面に陥没して形成されたティルティングワッシャ装着溝104の形状に対応して平ねじ状に備えられた締結ねじ122が左右に貫通して形成された締結ホール121およびティルティングブロック103の内側面に形成された固定ホール108を貫通して締結される動作によりティルティングワッシャ装着溝104に締結できる。
【0068】
ティルティングブレーキングワッシャパッド120の内側面には、複数のブレーキング突起125が内側に突出するように加工形成されることにより、ティルティングユニット100のティルティング動作時、ローテーションユニット200の外側面との間に所定の摩擦力を形成して、アンテナ機器Aの重量およびアンテナ機器Aの周辺に吹く風のような外力によってアンテナ機器Aが任意にティルティングされるのを防止する役割を果たすことができる。後述するが、ローテーションユニット200のティルティングユニット設置端210の外側面には摩擦パッド212が設けられることにより、ティルティングブレーキングワッシャパッド120と相互摩擦力を形成する。
【0069】
ティルティングブレーキングワッシャパッド120には、ティルティングガイドスロット133に対応する形状として、ティルティングガイドボルト135が貫通して締結可能なワッシャ貫通スロット123が形成される。これとともに、ティルティングブロック103には、ティルティングガイドスロット133に対応する形状のティルティング貫通スロット109が加工形成される。ティルティングガイドボルト135は、ローテーションユニット200の先端部の左側面または右側面に締結固定されるボルトであって、順次にティルティングガイドスロット133とティルティング貫通スロット109およびワッシャ貫通スロット123を貫通してローテーションユニット200の先端部の左側面または右側面に締結固定される。
【0070】
このような構成からなるティルティングブロック103は、その先端部に結合されたアンテナ機器Aの上下方向のティルティング回動が必要な場合、所定のティルティング外力を提供すれば、ティルティングブレーキングワッシャパッド120の摩擦力を上回る外力が提供される時、ティルティングガイドスロット133のティルティング角度範囲内で上側方向または下側方向のティルティング動作が行われた後に固定される。
【0071】
一方、ローテーションユニット200は、図5に示すように、ティルティングユニット100がティルティング可能に結合されるティルティングユニット設置端210と、アームユニット300の装着空間331の内部に挿入されるローテーティングブロック220と、ティルティングユニット設置端210とローテーティングブロック220とを相互連結する連結ブロック230とを含むことができる。
【0072】
ここで、ティルティングユニット設置端210は、連結ブロック230の左側端部および右側端部からそれぞれティルティングユニット100に向かって延びるように一対が相互離隔して備えられ、ティルティングユニット設置端210の外側面には、上述のように、ティルティングユニット100のティルティング中心となるティルティング回動ピン140がティルティングユニット100と連結されるように備えられる。
【0073】
すなわち、上述したティルティングユニット100のティルティングブロック103は、ローテーションユニット200のティルティングユニット設置端210の外側面にそれぞれ設けられるが、ティルティングユニット設置端210と同じく一対で備えられる。
【0074】
ティルティングユニット設置端210の外側面には、上述のように、ティルティングガイドボルト135がティルティングユニット100のティルティングブロック103とティルティングガイド部130およびティルティングブレーキングワッシャパッド120を貫通するように固定され、ティルティング回動ピン140がティルティングユニット100のティルティングブロック103を貫通して締結されるように回動ピン締結ホール217が形成される。
【0075】
これとともに、ティルティングユニット設置端210の外側面には、ティルティングブレーキングワッシャパッド120のブレーキング突起125が摩擦される摩擦面を提供する摩擦パッド212がパッド設置溝211に平ねじ215によって設けられる。平ねじ215は、摩擦パッド212に形成された摩擦パッド設置ホール213を貫通してティルティングユニット設置端210の摩擦パッド固定ホール219に締結固定される動作により摩擦パッド212を設置固定することができる。したがって、摩擦パッド212が継続的なティルティング動作によって摩耗した場合、容易に取替可能である。
【0076】
一方、ローテーションユニット200の構成のうちローテーティングブロック220は、アームユニット300の先端部に中空状に備えられた装着空間331に挿設される部位であって、装着空間331内でローテーションユニット200が左右方向にローテーティング回動可能にする部位である。
【0077】
ローテーティングブロック220は、図5に示すように、アームユニット300の装着空間331の下面に密着する下部ブロック220aと、下部ブロック220aの上側に所定距離離隔して備えられ、装着空間331の上面に密着する上部ブロック220bと、下部ブロック220aと上部ブロック220bとを相互連結するセンターブロック220cとを含むことができる。
【0078】
一方、ローテーティングブロック220とアームユニット300との間には、図5に示すように、上述したティルティングブレーキングワッシャパッド120と同一の機能を行うローテーティングブレーキングワッシャパッド240が介在してもよい。
【0079】
より詳しくは、ティルティングブレーキングワッシャパッド120が、ティルティングユニット設置端210とティルティングユニット100との間に設けられ、ティルティング動作時に所定の摩擦力を生成するものであれば、ローテーティングブレーキングワッシャパッド240は、ローテーティングブロック220とアームユニット300との間で左右方向のローテーティング動作時に所定の摩擦力を生成して、任意の外力によってアンテナ機器Aが左右方向に流動するのを防止する役割を果たすことができる。
【0080】
ローテーティングブレーキングワッシャパッド240は、ローテーティングブロック220の構成のうち上部ブロック220bの上面に陥没して形成されたローテーティングワッシャ装着溝221に形状対応するように装着される。ローテーティングブレーキングワッシャパッド240には、平ねじ245が貫通する締結ホール243が上下に貫通して備えられ、ローテーティングワッシャ装着溝221に相当する部位には、平ねじ245が締結固定される固定ホール225が形成され、平ねじ245が順次に締結ホール243および固定ホール225に締結される動作によりローテーティングブレーキングワッシャパッド240をローテーティングワッシャ装着溝221に固定させることができる。
【0081】
ローテーティングブレーキングワッシャパッド240の上面には、複数のブレーキング突起241が備えられ、中空の装着空間331の上面との間で上述した摩擦力を形成するのである。
【0082】
一方、ローテーティングブロック220の構成のうち上部ブロック220bには、図5に示すように、上部ローテーティング回動ピン(図6の図面符号335参照)が締結されるヒンジ点を形成する上部ヒンジ締結ホール222aが形成されるとともに、後述するアームユニット300のローテーションガイド部の一構成として、ローテーションユニット200の左右方向のローテーティング回動動作をガイドするように備えられた前端ローテーティングガイドボルト336aおよび後端ローテーティングガイドボルト336bが締結される前端ガイドボルト締結孔222bおよび後端ガイドボルト締結孔222cが形成される。これとともに、ローテーティングブレーキングワッシャパッド240にも、上部ローテーティング回動ピン335と、前端ローテーティングガイドボルト336aおよび後端ローテーティングガイドボルト336bが貫通締結されるので、それぞれ上部ヒンジ貫通ホール242aと、前端ガイドボルト貫通孔242bおよび後端ガイドボルト貫通孔242bが形成される。
【0083】
ローテーティングブロック220の構成のうち下部ブロック220aには、後述するマウンティングガイドユニットが備えられるための下部ヒンジ締結ホール(図10の図面符号251参照)が備えられる。
【0084】
一方、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50は、ローテーティングブロック220の構成のうち下部ブロック220aに備えられたマウンティングガイドユニット(図10の図面符号250参照)をさらに含むことができる。
【0085】
マウンティングガイドユニット250は、ローテーションユニット200に備えられ、ローテーションユニット200がアームユニット300の装着空間331に装着される時に弾性圧着し、装着空間331上のヒンジ点を形成する下部ヒンジ締結ホール251に仮固定させる役割を果たす。したがって、所定の重量体であるアンテナ機器Aがティルティングユニット100の先端部に結合されたまま、ティルティングユニット100と共にローテーションユニット200をより簡便にアームユニット300に固定させることができる。このような、マウンティングガイドユニット250は、アームユニット300を先に説明した後、詳しく説明する。
【0086】
一方、アームユニット300は、図6に示すように、支柱ポール1の外周面の一側に密着するように配置された外側マウンティングブロック310と、支柱ポール1の外周面の他側に密着するように配置され、少なくとも1つ以上の固定ボルト325によって外側マウンティングブロック310と固定される内側マウンティングブロック320と、内側マウンティングブロック320から支柱ポール1と直交する方向に所定長さ延び、装着空間331が備えられた先端部を構成するクランプアーム330とを含むことができる。
【0087】
外側マウンティングブロック310は、スチール(steel)材質で備えられて骨格を形成することができる。外側マウンティングブロック310には、実質的に支柱ポール1の外周面の一側の形状に対応する部位である外側型合わせ溝343が形成され、密着する支柱ポール1との間でスリップが発生しないように摩擦力の高い弾性材質からなる支持ブロック340が支柱ポール1との間に配置されるように結合される。
【0088】
外側マウンティングブロック310の左右両端部には、固定ボルト325が貫通するための少なくとも1つ以上の外側ボルト貫通孔311が上下に離隔して形成され、支持ブロック340にも、外側ボルト貫通孔311に対応する位置に支持ボルト貫通孔341が形成され、内側マウンティングブロック320にも、外側ボルト貫通孔311および支持ボルト貫通孔341に対応する位置に内側ボルト貫通孔321(図面符号不表示)がそれぞれ形成される。
【0089】
外側マウンティングブロック310、支持ブロック340および内側マウンティングブロック320は、固定ボルト325が内側マウンティングブロック320側から順次に内側ボルト貫通孔321、支持ボルト貫通孔341および外側ボルト貫通孔311を貫通するように締結された後、締結ナット360を用いて強固に締結されることにより、アンテナ機器Aを安定的に支持することができる。
【0090】
ここで、締結ナット360は、外側マウンティングブロック310の外側ボルト貫通孔311と支持ボルト貫通孔341との間に空き空間として形成されたナット締結部313に隠匿締結されることにより、第三者による任意分解が難しいように備えられる。
【0091】
支持ブロック340の構成のうち実質的に支柱ポール1の外周面の一側に密着する部位である外側型合わせ溝343は、円形の水平断面を有する支柱ポール1に対する密着面積を向上させるために、支柱ポール1の外周面に対応する形状に陥没形成される。これとともに、外側型合わせ溝343は、固定ボルト325および締結ナット360による締結力によって支柱ポール1の外周面で圧着されながらより強い摩擦力が形成されるように、複数のセレーションリブが形成されるようにセレーション加工される。
【0092】
一方、内側マウンティングブロック320の外側面、すなわち、実質的に支柱ポール1に密着する面には、支持ブロック340の外側型合わせ溝343に対応する内側型合わせ溝323が形成される。内側マウンティングブロック320は、支持剛性のためにスチール材質で備えられるが、これとは関係なく、内側型合わせ溝323にも、支柱ポール1との間でスリップが発生するのを防止するように、複数のセレーションリブがセレーション加工形成される。
【0093】
内側マウンティングブロック320とクランプアーム330とは一体に成形される。ここで、内側マウンティングブロック320は、相対的に上下左右面積(すなわち、前面面積)がクランプアーム330の占める上下左右面積よりも大きく形成される。これに対し、クランプアーム330は、実施例により、その先端が支柱ポール1から多様な隔離距離を有するように形成される(後述する図15参照)。
【0094】
クランプアーム330の長さが相対的に短い場合には、内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との間の連結部位の一体成形法でも十分にアンテナ機器Aの荷重を支えることができるが、クランプアーム330の長さが相対的に長い場合には、内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との連結部位には少なくとも1つ以上の補強リブ(図12の図面符号「380」参照)が形成される。
【0095】
さらに、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50は、クランプアーム330の長さが相対的に長く形成された場合であって、上述した少なくとも1つ以上の補強リブ380の形成だけでもティルティングユニット100に結合されるアンテナ機器の重量およびクランプアーム330の長さに応じた内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との連結部位の疲労強度を満足できない場合には、これを補強するための補強ワイヤユニット(後述する図12図13および図15の図面符号400参照)をさらに含むことができる。
【0096】
補強ワイヤユニット400は、一端はアームユニット300の上部に相当する支柱ポール1の部位と固定され、他端はアームユニット300のうちクランプアーム330に固定される連結ワイヤ420を備えることができる。支柱ポール1の部位には、連結ワイヤ420の一端が連結されるための設置ブラケット410および一側連結環411が設けられ、アームユニット300のうちクランプアーム330の先端部には、連結ワイヤ420の他端が連結されるための他側連結環412が設けられる。
【0097】
このような補強ワイヤユニット400は、上述のように、多様な長さを有するように製造されるクランプアーム330の長さおよびティルティングユニット100に結合されるアンテナ機器の重量を考慮して、内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との連結部位の疲労強度を考慮して選択的に設けられる。
【0098】
本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例は、アームユニット300の一構成としてクランプアーム330の長さを多様な長さを有するように備えることにより、1つの支柱ポール1に設置される複数のアンテナ機器(同一通信事業者のアンテナ機器の如何を問わない)の空間的制約を取り除きながらもより簡明に設置作業が完了するようにする利点を提供する。
【0099】
一方、クランプアーム330の先端部には、図6に示すように、ローテーションユニット200のローテーティングブロック220がローテーティング可能に挿設されるための前記装着空間331が備えられる。クランプアーム330は、略長方形の垂直断面を有し、内部の空いている空間が備えられた管状に形成され、その内部の空いている空間が装着空間331と定義される。
【0100】
装着空間331のうち下側面には、後述する下部ローテーティング回動ピン337が挿入された後、ローテーティングブロック220の下部ブロック220aに形成された下部ヒンジ締結ホール251に挿入固定されるように締結ホール状に備えられた下部ヒンジホール334aが上下に貫通して形成される。
【0101】
また、装着空間331のうち上側面には、後述する上部ローテーティング回動ピン335が挿入された後、ローテーティングブロック220の上部ブロック220bに形成された上部ヒンジ締結ホール222aに挿入固定されるように締結ホール状に備えられた上部ヒンジホール334bが上下に貫通して形成される。
【0102】
これとともに、装着空間331のうち上側面には、上部ヒンジホール334bの前方側と後方側にそれぞれ離隔して形成され、ローテーションユニット200のローテーティング動作をガイドするように、少なくとも1つのローテーションガイド部333がスロットホール状に加工形成される。
【0103】
ここで、ローテーションガイド部333は、上述したヒンジ点をなす上部ヒンジホール334bを同心とする同一円周上に加工形成された少なくとも1つのローテーションガイドスロット333a、333bと、少なくとも1つのローテーションガイドスロット333a、333bを外部から貫通してローテーションユニット200に固定されるローテーティングガイドボルト336a、336bとを含むことができる。
【0104】
ローテーションガイドスロット333a、333bは、上述のように、上部ヒンジホール334bを基準として前方側に形成される前方ガイドスロット333aと、上部ヒンジホール334bを基準として後方側に形成される後方ガイドスロット333bとを含むことができる。
【0105】
これとともに、ローテーティングガイドボルト336a、336bも、前方ガイドスロット333aを貫通して挿入されて、ローテーションユニット200の構成のうち上部ブロック220bの前端ガイドボルト締結孔242bに挿入締結される前端ローテーティングガイドボルト336aと、後方ガイドスロット333bを貫通して挿入されて、ローテーションユニット200の構成のうち上部ブロック220bの後端ガイドボルト締結孔242cに挿入締結される後端ローテーティングガイドボルト336bとを含むことができる。
【0106】
したがって、ローテーションユニット200は、作業者が左右方向のいずれか一側にローテーティング動作のための外力をティルティングユニット100に結合されたアンテナ機器Aに提供する場合、下部ローテーティング回動ピン337および上部ローテーティング回動ピン335が結合されたヒンジ点を形成する下部ヒンジホール334aおよび上部ヒンジホール334bを中心として前方側の前方ガイドスロット333aおよび後方側の後方ガイドスロット333bの案内および制限を受けながら回動できる。この時、ローテーティングブロック220とアームユニット300との間に備えられたローテーティングブレーキングワッシャパッド240による摩擦力が作用することにより、作業者による外力以外の他の外力による任意のローテーティング動作が防止できる。
【0107】
一方、クランプアーム330の先端部には、ローテーションガイドスロット333a、333b内で移動するローテーションガイドボルト336a、336bの位置を基準点から角度表示するローテーティング角度ラベル350が付着できる。ローテーティング角度ラベル350は、ティルティングユニット100に備えられるティルティング角度ラベル150と同一の形態で備えられるので、詳細な説明は省略する。
【0108】
図7は、図2の平面図であって、ローテーションユニット200によるローテーティングの様子を示す平面図であり、図8は、図2の側面図であって、ティルティングユニット100によるティルティングの様子を示す側面図であり、図9は、図8のA-A線に沿った断面図である。
【0109】
図7図9を参照して、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50のローテーティングおよびティルティング動作をより詳しく説明すれば次の通りである。
【0110】
まず、ローテーティング回動動作をみると、アンテナ機器Aがティルティングユニット100の先端部に結合された状態で、図7および図9に示すように、アンテナ機器Aまたはローテーションユニット200に所定の外力を加えると、ローテーションユニット200がアームユニット300のクランプアーム330の装着空間331内でヒンジ点(図7にて上部ローテーティング回動ピンを示している図面符号335参照)を基準として前端ローテーティングガイドボルト336aおよび後端ローテーティングガイドボルト336bが前方ガイドスロット333aおよび後方ガイドスロット333bの範囲内でローテーティング回動動作する。
【0111】
この時、アンテナ機器Aを含むローテーションユニット200には、支柱ポール1を基準とする所定のモーメントが作用するが、アームユニット300に形成された外側型合わせ溝343および内側型合わせ溝323がそれぞれセレーション加工形成されて強固に支柱ポール1に密着結合されることにより、ローテーティング回動動作時の任意の流動が防止できる。
【0112】
アンテナ機器Aに対するローテーティング角度調節後には、アームユニット300とローテーションユニット200との間に備えられたローテーティングブレーキングワッシャパッド240によって任意のローテーティング動作が防止されることにより、作業の信頼性が高くなる。
【0113】
次に、ティルティング回動動作をみると、アンテナ機器Aがティルティングユニット100の先端部に結合された状態で、図8および図9に示すように、アンテナ機器Aまたはティルティングユニット100に所定の外力を加えると、ティルティングユニット100がティルティング回動ピン140を基準としてティルティングガイドボルト135がティルティングガイド部130のティルティングガイドスロット133の範囲内で相対的にティルティング動作する。ここで、ティルティングガイドボルト135はローテーションユニット200に固定された状態であるので、実質的には動かないが、ティルティングユニット100のティルティング回動動作によって相対的にティルティング回動するものと述べたことに留意しなければならない。
【0114】
アンテナ機器Aに対するティルティング角度調節後には、ローテーションユニット200とティルティングユニット100との間に備えられたティルティングブレーキングワッシャパッド120によって任意のティルティング動作が防止されることにより、作業の信頼性が高くなる。
【0115】
図10は、図2の構成のうちマウンティングガイドユニットを示す部分切開斜視図および拡大図であり、図11A図11Cは、図10のマウンティングガイドユニットの作動の様子を示す側断面図である。
【0116】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50は、図10図11Cに示すように、ローテーションユニット200に備えられたマウンティングガイドユニット250をさらに含むことができる。
【0117】
マウンティングガイドユニット250は、図10に示すように、ローテーションユニット200のうち装着空間331上のヒンジ点に対応する部位が上側に陥没するように備えられた下部ヒンジ締結ホール251において外側端が外部に所定長さ突出可能に備えられたガイドチューブ260と、ガイドチューブ260をローテーションユニット200の外側方向に弾性支持する弾性体280とを含むことができる。
【0118】
ここで、マウンティングガイドユニット250は、ローテーションユニット200のうち下部ブロック220aに形成された下部ヒンジ締結ホール251に備えられる。これとともに、弾性体280は、ガイドチューブ260の外周面と下部ヒンジ締結ホール251の内周面との間に介在したばねスプリングとして備えられる。
【0119】
下部ヒンジ締結ホール251の下端内周面(すなわち、外部と隣接した内周面)には雌ねじ山252が形成され、マウンティングガイドユニット250は、ガイドチューブ260の外部離脱を防止するように、下部ヒンジ締結ホール251の内周面に形成された雌ねじ山252にねじ結合された離脱防止ナット270をさらに含むことができる。
【0120】
このような離脱防止ナット270は、ガイドチューブ260の外周面と下部ヒンジ締結ホール251の内周面との間に位置し、ガイドチューブ260の外周面には、離脱防止ナット270に係止される係止リブ261が突出して円周方向に延長形成される。係止リブ261の上側には、ガイドチューブ260の外周面と下部ヒンジ締結ホール251の内周面との間に介在した弾性体280の一端が支持固定される。
【0121】
ガイドチューブ260の外側端は、アームユニット300の装着空間331上のヒンジ点に形成されたヒンジホール(下部ヒンジホール334a)に挿入されて係止可能な長さに突出できる。
【0122】
このように備えられたマウンティングガイドユニット250は、図11Aに示すように、アンテナ機器Aが結合されたティルティングユニット100およびローテーションユニット200がアームユニット300に装着される前であって、ガイドチューブ260が下部ヒンジ締結ホール251の外側に所定長さ突出した状態を維持する。
【0123】
次に、マウンティングガイドユニット250は、図11Bに示すように、装着空間331上にローテーションユニット200のローテーティングブロック220を挿設するために、作業者が任意にガイドチューブ260を下部ヒンジ締結ホール251の内部に押し込んだ後、作業空間上の下部面に挿入する。
【0124】
最後に、作業者がアンテナ機器Aが結合されたティルティングユニット100およびローテーションユニット200を引き続き装着空間331の内部に挿入すれば、下部ヒンジホール334aが位置した側においてガイドチューブ260が弾性体280の弾性力によって下部ヒンジホール334aの内部に挿入されることにより仮固定が完了し、外側から下部ローテーティング回動ピン337を下部ヒンジホール334aを貫通させて下部ヒンジ締結ホール251に締結させる動作により組立作業を完了することができる。
【0125】
このように、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50は、マウンティングガイドユニット250を介して、やや大きな重量体として備えられたアンテナ機器Aと、アンテナ機器Aが結合されたティルティングユニット100およびローテーションユニット200とをアームユニット300にワンタッチ結合方式で結合することにより、現場での作業性能を大きく向上させることができる。
【0126】
図12は、本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例の構成のうちアームユニットとティルティングユニットの変形例であって、アンテナ機器の設置の様子の一例を示す斜視図であり、図13は、図12の分解斜視図であり、図14Aおよび図14Bは、図12のティルティングユニットのアンテナ機器に対する設置の様子を示す斜視図および分解斜視図である。
【0127】
図12図14Bを参照すれば、アンテナ機器Aが実質的に設置されるティルティングユニット100は、アンテナ結合端101とティルティングブロック103との間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部105をさらに含むことができる。
【0128】
拡張連結部105は、アンテナ機器Aの上下長さ方向が相対的により大きく形成された場合、アンテナ機器Aへの結合力を向上させるための追加の構成である。すなわち、図1図11Cに示されたティルティングユニット100との相違点として、図12図14Bに示されたティルティングユニット100は、相対的に上下長さが長く形成されたアンテナ機器Aの複数の部位に締結点を形成できるというさらなる利点を有することができる。
【0129】
拡張連結部105は、アンテナ結合端101およびティルティングブロック103に対してそれぞれ直交する面を有するように折曲形成されるが、アンテナ機器Aの重量に対する機械的な疲労強度を補強するために、前面に複数の補強リブ107が追加形成される。
【0130】
一方、アンテナ結合端101は、図13図14Bに示すように、アンテナ機器Aの側面の複数箇所21に仮固定形態で予め締結された固定スクリュー110’が下方に係止された後、ねじ締結されるように上側が開口したU字溝締結ホール106’が形成された少なくとも2個以上の締結フランジ106が形成される。
【0131】
ティルティングユニット100の変形例として示された図13には、アンテナ結合端101の左側上端および下端と右側上端および下端にそれぞれ締結フランジ106が離隔して備えられ、左側中間部位および右側中間部位にU字溝締結ホール106’が形成されない一般の締結ホール101’が形成された締結フランジ(図面符号不図示)がそれぞれ形成されて、計6箇所でアンテナ機器Aと結合されるように備えられる。
【0132】
ここで、図14Bに示すように、アンテナ機器Aの側面の複数箇所21に形成されたねじ締結ホール22に仮固定形態で予め締結された固定スクリュー110’の下部から上部にティルティングユニット100のアンテナ結合端101を移動させて固定されている固定スクリュー110’がアンテナ結合端101のU字溝締結ホール106’に係止されるようにした後、固定スクリュー110’を回転させて強固に固定させることができる。
【0133】
このように、拡張連結部105は、アンテナ機器Aの端部側に近いように備えられたねじ締結ホール22にそれぞれ固定されるようにする点で、全体的に左右幅または上下長さが長く形成されたアンテナ機器Aを均衡かつ安定的に設置できるという利点を提供する。
【0134】
一方、図1および図12に示すように、支柱ポール1には、支柱ポール1の外周面から下方に傾斜して延びかつ、放射状に所定角度離隔して延びる複数の支持棒3と、複数の支持棒3の先端に備えられてグラウンドまたは壁面に支持結合されるサポーティングパネル5とをさらに含むことができる。
【0135】
複数の支持棒3は、支柱ポール1に溶接方式で固定されて一体に形成できることはもちろん、別途に作製されてボルティング結合方式などの多様な結合方式で支柱ポール1に結合可能である。
【0136】
また、サポーティングパネル5は、グラウンドまたは壁面にボルトなどの締結部材を用いて結合されるように、不図示のボルト締結孔が形成される。
【0137】
図15は、図2の構成のうちアームユニットの多様な実施例を示す斜視図である。
【0138】
本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例は、図15に示すように、支柱ポール1とアンテナ機器Aの離隔距離が異なるようにアームユニット300の長さが多様に製作できる。
【0139】
ここで、アームユニット300の長さが相対的に長ければ長いほど、ティルティングユニット100の先端部に結合されるアンテナ機器Aの重量およびアームユニット300自体の長さに応じた疲労強度を考慮して、上述のように、補強リブ380および補強ワイヤユニット400が選択的に備えられることは当然である。
【0140】
より詳しくは、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50は、図15に示すように、クランプアーム330の長さが相対的に長く形成された場合であって、上述した少なくとも1つ以上の補強リブ380の形成だけでもティルティングユニット100に結合されるアンテナ機器Aの重量およびクランプアーム330の長さに応じた内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との連結部位の疲労強度を満足できない場合には、これを補強するための補強ワイヤユニット400をさらに含むことができる。
補強ワイヤユニット400は、一端はアームユニット300の上部に相当する支柱ポール1の部位と固定され、他端はアームユニット300のうちクランプアーム330に固定される連結ワイヤ420を備えることができる。支柱ポール1の部位には、連結ワイヤ420の一端が連結されるための設置ブラケット410および一側連結環411が設けられ、アームユニット300のうちクランプアーム330の先端部には、連結ワイヤ420の他端が連結されるための他側連結環412が設けられる。
【0141】
このような補強ワイヤユニット400は、上述のように、多様な長さを有するように製造されるクランプアーム330の長さおよびティルティングユニット100に結合されるアンテナ機器Aの重量を考慮して、内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との連結部位の疲労強度を考慮して選択的に設けられる。
【0142】
本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例は、アームユニット300の一構成としてクランプアーム330の長さを多様な長さを有するように備えることにより、1つの支柱ポール1に設置される複数のアンテナ機器A(同一通信事業者のアンテナ機器の如何を問わない)の空間的制約を取り除きながらもより簡明に設置作業が完了するようにする利点を提供する。
【0143】
以上、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ずしも上述した一実施例によって限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による変形および均等な範囲での実施が可能であることは当然であろう。そのため、本発明の真の権利範囲は後述する特許請求の範囲によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0144】
本発明は、空間の制約が多い支柱ポールに対する設置自由度を増進させ、作業性を向上させることができるアンテナ用クランピング装置を提供する。
【符号の説明】
【0145】
1:支柱ポール
3:複数の支持棒
5:サポーティングパネル
50:アンテナ用クランピング装置
100:ティルティングユニット
101:アンテナ結合端
102:ガイドスロット装着溝
103:ティルティングブロック
104:ティルティングワッシャ装着溝
107:補強リブ
108:固定ホール
109:ティルティング貫通スロット
110:締結ボルト
120:ティルティングブレーキングワッシャパッド
121:締結ホール
122:締結ねじ
123:ワッシャ貫通スロット
125:ブレーキング突起
127:回動ピン貫通ホール
130:ティルティングガイド部
131:締結ホール
132:締結ねじ
133:ティルティングガイドスロット
140:ティルティング回動ピン
150:ティルティング角度ラベル
200:ローテーションユニット
210:ティルティングユニット設置端
211:パッド設置溝
212:摩擦パッド
213:摩擦パッド設置ホール
214:摩擦パッド貫通ホール
215:平ねじ
217:回動ピン締結ホール
220:ローテーティングブロック
220a:下部ブロック
220b:上部ブロック
220c:センターブロック
221:ローテーティングワッシャ装着溝
222a:上部ヒンジ締結ホール
222b:前端ガイドボルト締結孔
222c:後端ガイドボルト締結孔
225:固定ホール
230:連結ブロック
240:ローテーティングブレーキングワッシャパッド
241:ブレーキング突起
250:マウンティングガイドユニット
251:下部ヒンジ締結ホール
252:雌ねじ山
260:ガイドチューブ
261:係止リブ
270:離脱防止ナット
271:雄ねじ山
280:弾性体
300:アームユニット
310:外側マウンティングブロック
311:外側ボルト貫通孔
313:ナット締結部
320:内側マウンティングブロック
323:内側型合わせ溝
325:固定ボルト
330:クランプアーム
331:装着空間
333a:前方ガイドスロット
333b:後方ガイドスロット
334a:下部ヒンジホール
334b:上部ヒンジホール
335:上部ローテーティング回動ピン
336a:前端ローテーティングガイドボルト
336b:後端ローテーティングガイドボルト
337:下部ローテーティング回動ピン
340:支持ブロック
341:支持ボルト貫通孔
343:外側型合わせ溝
350:ローテーティング角度ラベル
360:締結ナット
400:補強ワイヤユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11a
図11b
図11c
図12
図13
図14a
図14b
図15(a)】
図15(b)】
図15(c)】
図15(d)】