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  • 特許-パターグリップ構造体 図1
  • 特許-パターグリップ構造体 図2
  • 特許-パターグリップ構造体 図3
  • 特許-パターグリップ構造体 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-25
(45)【発行日】2023-09-04
(54)【発明の名称】パターグリップ構造体
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/14 20150101AFI20230828BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20230828BHJP
【FI】
A63B53/14 A
A63B102:32
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023064741
(22)【出願日】2023-04-12
【審査請求日】2023-04-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509292010
【氏名又は名称】軽部 央
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】軽部 央
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-229828(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0347532(US,A1)
【文献】特開2015-150050(JP,A)
【文献】特開2015-080696(JP,A)
【文献】特表2013-544619(JP,A)
【文献】特開2020-127618(JP,A)
【文献】特開2022-051720(JP,A)
【文献】特開2020-185240(JP,A)
【文献】特開2021-159215(JP,A)
【文献】特表2006-515210(JP,A)
【文献】特開平10-015132(JP,A)
【文献】特開平05-220242(JP,A)
【文献】実開平04-092272(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトの一端側に取り付けられるグリップ本体と、
前記グリップ本体において、前記シャフトの他端側に取り付けられたおもり部と、
を具備し、
前記おもり部が、中空の金属体からなるおもりと、前記おもりの内部に設けられたアタッチメントと、を含み、
前記アタッチメントがゴムで構成されており、内部に前記シャフトが挿入される開口が一端から他端に延びるように設けられていること、
を特徴とするパターグリップ構造体。
【請求項2】
前記アタッチメントが中空の発泡ゴムからなること、
を特徴とする請求項1に記載のパターグリップ構造体。
【請求項3】
前記おもり部の重量が5~100gであること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のパターグリップ構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターグリップ構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
パターでボールを打つ時、安定、正確を増すためにパターのグリップは重要である。従来から使用されているパターとしては、卵形でグリップの上部が平面となっているものが一般的である。
【0003】
ここで、パターによって、いかにボールを自分の目標としている場所に正確に打ちだすことができるようにするかを課題として、例えば特許文献1(特開2005-246022号公報)においては、グリップの重量を重く(従来の4倍)することにより、バランスが非常に良くなるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-246022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1で提案されているグリップは、従来のパターグリップより、より大きな太さと真円形にすることにより、左右の手の均等かつ一体感を持たせ、さらに、グリップの重量を重くすることにより、バランスを良くしている。
【0006】
したがって、通常のグリップとは握った場合の感触が大きく異なり、繊細さを必要とするパッティングには不向きであるという問題があるところ、本発明の目的は、グリップを握った感触が従来どおりであるにも関わらず、重量感を変更することのできるパターグリップ構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決すべく、本発明は、
シャフトの一端側に取り付けられるグリップ本体と、
前記グリップ本体において、前記シャフトの他端側に取り付けられたおもり部と、
を具備し、
前記おもり部が、中空の金属体からなるおもりと、前記おもりの内部に設けられたアタッチメントと、を含むこと、
を特徴とするパターグリップ構造体
を提供する。
【0008】
上記本発明のパターグリップ構造体においては、
前記アタッチメントが中空の発泡ゴムからなること、
が好ましい。
【0009】
また、上記本発明のパターグリップ構造体においては、
前記おもり部の重量が5~100gであること、
が好ましい。
【発明の効果】
【0010】
上記の構成を有する本発明のパターグリップ構造体によれば、グリップを握った感触を従来どおりに維持できるとともに、重量感を変更することができ、繊細さを必要とするパッティングに好適なパターグリップ構造体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係るパターグリップ構造体の概略分解斜視図(a)及び概略組立斜視図(b)である。
図2図1に示すパターグリップ構造体1のおもり部4を構成する部材の概略図である。
図3図1に示すパターグリップ構造体1の概略分解平面図である。
図4図1に示すパターグリップ構造体1の概略分解側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の代表的な実施形態に係るパターグリップ構造体を、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0013】
本実施形態に係るパターグリップ構造体1は、ゴルフプレイヤー等のユーザがパターのグリップに用いるものであり、図1の(a)に示すように、シャフト(図示せず)の一端側に取り付けられるグリップ本体2と、グリップ本体2において、シャフトの他端側に取り付けられたおもり部4と、を具備している。
【0014】
そして、本実施形態のパターグリップ構造体1は、図1の(b)に示すように、おもり部4が、中空の金属体からなるおもり4aと、おもり4aの内部に挿入・格納されて設けられるアタッチメント4bと、グリップエンド6と、を含む。
【0015】
パターグリップ構造体1の内部には、図1中に矢印Xで示される長さ方向に延びる中空部8が形成され、ここにシャフトが挿入されて接着剤等で固定されることになる。詳細には、グリップ本体2の内部に設けられた中空部8aと、アタッチメント4bの内部に設けられた中空部8bとが、組み立てられた状態で中空部8を形成する。
【0016】
ここで、パターグリップ構造体1では、図1における矢印X方向において、シャフトの先端側はグリップ本体2側であり、シャフトと他端側(すなわち、パターヘッドが位置する側)はおもり部4側である。
【0017】
おもり4aは、例えば中空の薄い厚みの金属体(鉄又はステンレス鋼等)で構成されており、例えば5~100gの範囲で適宜選択することが可能である。アタッチメント4bは、例えば中空の発泡ゴムを含む各種ゴム等の可撓性及び柔軟性を有する材料で構成されていればよい。
【0018】
したがって、おもり4aは、例えば接着剤又はカシメによって、アタッチメント4bを覆うように装着・固定され、また、アタッチメント4bは可撓性及び柔軟性を有することによって、その内部の中空部8bに挿入されたシャフトを保持する。なかでも、アタッチメント4bは発泡ゴムで構成するのが好ましい。
【0019】
このような構成を有するパターグリップ構造体1によれば、ユーザがパッティングをする際に、グリップ本体2を握った感触が従来どおりであるにも関わらず、パターヘッドが位置する側の重量感を簡便に変更することができ、繊細さを必要とするパッティングを適宜調整することができる。
【0020】
本実施形態のパターグリップ構造体1において、グリップ本体2及びおもり部4のうちのアタッチメント4bは、シャフトに接着剤等の従来公知の方法で固定されるが、おもり部4のうちのアタッチメント4bは、単にシャフトを中空部8bに挿入してシャフトに装着してもよい。
【0021】
また、おもり部4のうちのアタッチメント4bは、その端面4b1において、グリップ本体2の端面2aに接着剤等で接着されてもよいし、接着せずに接触しているだけでもよく、また、隙間があってもよい。グリップエンド6は、グリップ本体2の端面2aとは反対側の端面に接着剤等で接着してもよいし、嵌め込んでもよい。
【0022】
次に、図2は、図1に示すパターグリップ構造体1のおもり部4を構成する部材(おもり4a及びアタッチメント4b)の概略図である。おもり4aは、上記のように例えば中空の薄い厚みの金属体(鉄又はステンレス鋼等)で構成されており、側面からみると、等脚台形の形状を有している。
【0023】
おもり4aにおいて、底部4a1の開口は略楕円形状乃至は陸上競技場のように平行する直線部分の両端に略半円状部がある形状を有している。また、頂部4a2の開口はシャフトの断面形状に対応して円形状である。
【0024】
また、アタッチメント4bは、おもり4aの内部に装着・固定される形状を有しており、底部4b1は略楕円形状乃至は陸上競技場のように平行する直線部分の両端に略半円状部がある形状であり、頂部4b2は略円環状であり、内部にシャフトが挿入される開口8bが高さ方向に一端から他端まで延びている。
【0025】
なお、図3及び図4は、図1に示すパターグリップ構造体1の概略分解平面図及び概略分解側面図である。おもり部4(おもり4a及びアタッチメント4b)は、平面図では等脚台形であり、底辺よりも高さのほうが長く、また、側面図では略矩形であり、底辺よりも高さのほうが長い。
【0026】
このような構成を有するパターグリップ構造体1によれば、ユーザがパッティングをする際に、グリップ本体2を握った感触が従来どおりであるにも関わらず、パターヘッドが位置する側の重さ(重量感)を、簡易な構造を有するおもり部4の装着によって簡便に変更することができ、繊細さを必要とするパッティングを柔軟に調整することができる。
【0027】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それらも本発明に含まれる。例えば、おもり4aは複数のパーツで構成されていて、それぞれがアタッチメント4bから着脱自在であってもよく、また、複数のパーツを積層して着脱自在に取り付け可能な構成であてもよく、これらによればより細かく重さを調整できる。
【符号の説明】
【0028】
1 パターグリップ構造体
2 グリップ本体
4 おもり部
4a おもり
4b アタッチメント
6 グリップエンド
【要約】
【課題】グリップを握った感触が従来どおりであるにも関わらず、重量感を変更することのできるパターグリップ構造体の提供。
【解決手段】シャフトの一端側に取り付けられるグリップ本体と、前記グリップ本体において、前記シャフトの他端側に取り付けられたおもり部と、を具備し、前記おもり部が、中空の金属体からなるおもりと、前記おもりの内部に設けられたアタッチメントと、を含むこと、を特徴とするパターグリップ構造体。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4