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特許7337345ハート形が形成された略円柱または略角柱物品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-25
(45)【発行日】2023-09-04
(54)【発明の名称】ハート形が形成された略円柱または略角柱物品
(51)【国際特許分類】
   F21V 3/02 20060101AFI20230828BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20230828BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20230828BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20230828BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20230828BHJP
   F21W 121/00 20060101ALN20230828BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230828BHJP
【FI】
F21V3/02 600
F21S2/00 670
F21V3/00 350
F21V3/00 510
F21V8/00 310
F21V33/00
F21W121:00
F21Y115:10
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018026600
(22)【出願日】2018-02-19
(65)【公開番号】P2019145257
(43)【公開日】2019-08-29
【審査請求日】2021-02-18
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-20
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591078022
【氏名又は名称】森▲崎▼ 隆光
(72)【発明者】
【氏名】森▲崎▼ 隆光
【合議体】
【審判長】中村 則夫
【審判官】一ノ瀬 覚
【審判官】八木 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-136413(JP,A)
【文献】特開2014-193223(JP,A)
【文献】実開平7-27375(JP,U)
【文献】意匠登録第1648868号公報
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00 - 45/70
F21V 1/00 - 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒の下部に光源を入れた照明器具であって、
前記円筒の側壁の上端が正面視でハート形に光るハート形面であり、
前記円筒の側壁を前後に貫通し前記円筒の中心と20°~70°の角度で傾いて交わる線分を含み、前記中心軸及び前記線分を含む平面を対称面として、互いに面対称となる一対の仮想平面を定義したときに、
前記ハート形面は、一方の前記仮想平面上の、前記円筒の側壁のうち前記線分の右側と、他方の前記仮想平面上の、前記円筒の側面のうち前記線分の左側と、により構成され、
前記一対の仮想平面の間の角度が45°~150°である照明器具。
【請求項2】
円柱の入光面から光が入ることにより、前記入光面とは反対側の面が光る照明器具であって、
前記反対側の面は、前記円柱の正面視でハート形となるハート形面であり、
前記円柱の側面を前後に貫通し前記円柱の中心と20°~70°の角度で傾いて交わる線分を含み、前記中心軸及び前記線分を含む平面を対称面として、互いに面対称となる一対の仮想平面を定義したときに、
前記ハート形面は、一方の前記仮想平面の、前記円柱の側面のうち前記線分の右側、及び前記線分により囲まれた部分と、他方の前記仮想平面の、前記円柱の側面のうち前記線分の左側、及び前記線分により囲まれた部分と、から構成され、
前記一対の仮想平面の間の角度が45°~150°である照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハートの形が形成された照明器具、容器類、キッチン用具、筆記用具などの
物品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
筒型の灯篭や、照明器具など、円柱状、または円筒状の物品は、その端部を単一平面で
切断した端面とするものか、球状に加工したものが多かった。
また、2本の円柱や角柱の、端部以外を使って、特段の形を表現しようとするものは無
かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3718421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、端部を単一平面で切断することでできる端面の楕円形を、切断の方法を変え
ることで、または2本の円柱や角柱を使うことで、ハートの形を出現させ、今までにない
魅力を創出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に示す本発明は、
円筒の下部に光源を入れた照明器具であって、
前記円筒の側壁の上端が正面視でハート形に光るハート形面であり、
前記円筒の側壁を前後に貫通し前記円筒の中心と20°~70°の角度で傾いて交わる線分を含み、前記中心軸及び前記線分を含む平面を対称面として、互いに面対称となる一対の仮想平面を定義したときに、
前記ハート形面は、一方の前記仮想平面上の、前記円筒の側壁のうち前記線分の右側と、他方の前記仮想平面上の、前記円筒の側面のうち前記線分の左側と、により構成され、
前記一対の仮想平面の間の角度が45°~150°の照明器具である。
【0006】
前記仮想平面は、前記中心軸及び前記線分を含む平面を対称面としているため、左右の面の傾きは同になる
構成される形は、切断されてできるだけでなく、切断されればそのような形になるよう形成されることを言い、金型などを使って樹脂などを成型する場合も言う
【0007】
形成される断面形状は、円柱であれば、中央で谷折れしたハート形であり、円筒であれば、谷折れしたハートの外形を示す形となる。また、略円柱が円錐や放物面柱である場合も円柱と同様の形となり、円錐や放物面柱の内部が空洞の場合は、円筒と同様の形となる。
略円柱形物品とは、略円柱形の照明器具や、入れ物、花器、花瓶、食器、箱などの容器
類、筆記具、箸、箸置き、人形の胴、蝋燭、菓子などを言う。
【0008】
請求項2に示す本発明は、
円柱の入光面から光が入ることにより、前記入光面とは反対側の面が光る照明器具であって、
前記反対側の面は、前記円柱の正面視でハート形となるハート形面であり、
前記円柱の側面を前後に貫通し前記円柱の中心と20°~70°の角度で傾いて交わる線分を含み、前記中心軸及び前記線分を含む平面を対称面として、互いに面対称となる一対の仮想平面を定義したときに、
前記ハート形面は、一方の前記仮想平面の、前記円柱の側面のうち前記線分の右側、及び前記線分により囲まれた部分と、他方の前記仮想平面の、前記円柱の側面のうち前記線分の左側、及び前記線分により囲まれた部分と、から構成され、
前記一対の仮想平面の間の角度が45°~150°の照明器具である。
【0009】
構成されるとは、実際に削取されてできるだけでなく、削取されればそのような形になるよう形成されることを言い、金型などを使って樹脂などを成型する場合も言う。
また、透明や着色透明などの柱の途中に光を反射したりする面や光が透過する着色層を形成することも言う。
【0010】
円柱状または略角柱状物品とは、筆記具、箸、こけし人形の胴、蝋燭、スプレー缶、拍子木、などを言う。また棒状のアクセサリーやお菓子なども言う。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明は、その端面にハート型が出現し、魅力にある製品となる。
なお、一対の仮想平面の間の角度が45°以下の場合は、切り込みが深くなりハートの形に見え難くなる。また150°以上になると切り込みが浅くなりやはりハートの形に見え難くなる
【0012】
請求項2に記載の発明は、円柱の入光面とは反対側の面にハートの形が出現し、魅力ある製品となる。
なお、円柱の側面を前後に貫通する線分と円柱の中心と交わる角度が20°以下では、ハートが細長くなりハートの形に見え難くなる。また、70°以上では、ハートの下先と上の凹みが円に近い形となりハートの形に見え難くなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】請求項1に示す円筒の本発明を示す正面図
図2】請求項に示す円柱の本発明を示す正面図
図3】請求項に示す形状の説明図
図4】円柱の本発明で図2の上部に位置する形状の器具の正面図
図5】請求項に示す本発明の実施の形態4を示す図
図6円柱である逆円錐形柱の本発明の正面図
図7円柱である円錐形柱の本発明の正面図
図8円柱である放物面柱の本発明の正面図
図9発明の実施の形態8の箸置きの正面図
図10円柱の本発明の実施の形態9を示す図
図11発明の削取方法の説明図
図12発明の削取方法の説明図
図13円柱の本発明の製造方法の説明の斜視図
図14角柱の本発明の製造方法の説明の平面図
図15角柱の本発明の実施の形態10を示す図
図16柱の本発明の説明図
図17発明の実施の形態11を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、実施の形態1で、円筒1の下部1-2に光源を入れた照明器具である。
円筒1の側壁の上端が正面視でハート型に光るハート形面となっている。
円筒1の側壁を前後に貫通し円筒1の中心軸と55°の角度で傾いて交わる線分を含み、前記中心軸及び前記線分を含む平面を対称面として、互いに面対称となる一対の仮想平面を定義したときに、前記ハート形面は、一方の前記仮想平面上の、円筒1の側壁のうち前記線分の右側と、他方の前記仮想平面上の、円筒1の側面のうち前記線分の左側と、により構成され、前記一対の仮想平面の間の角度が95°となっている。
円筒が透明アクリル樹脂など、光を透過する材質であれば、平面2がハート形に光り、美しい。
円筒の底が塞がっている場合は、ハート形の口を持つ、コップ、ピッチャー、鉛筆立て、円柱箱などの容器などになる。
また、門松の竹の上端や、笛の先をハート形にすることもできる。
【0015】
図2は、実施の形態2で、円柱1の下方の入光位置5から、円柱1の入光面1-3を通して光が入り、前記入光面とは反対側の面が光る照明器具である。
前記反対側の面は、円柱1の正面視でハート形となるハート形面2-1が光る。
円柱1の側面を前後に貫通し円柱1の中心55°の角度で傾いて交わる線分を含み、前記中心軸及び前記線分を含む平面を対称面として、互いに面対称となる一対の仮想平面を定義したときに、
前記ハート形面は、一方の前記仮想平面の、円柱1の側面のうち前記線分の右側、及び前記線分により囲まれた部分と、他方の前記仮想平面の、円柱1の側面のうち前記線分の左側、及び前記線分により囲まれた部分と、から構成され、前記一対の仮想平面の間の角度が95°となっている。
円柱がLEDのカバーであれば、小さなハート形で光るLEDとなる。
また、円柱の、ペーパーウエイト、印鑑、ビンやポットやスプレー缶のフタなどにも本
発明の形を利用できる。また、ハート形が女性を象徴しているとも考えられることからチェスのクイーンとしても利用することができる。
【0016】
図3は、図2形状説明図である。左下はその側面図、右上は平面2を谷線3の延長上でBの方向から見た図である。円柱1の中心4と、平面2が角度Cの95°で折られてできた谷線3が、中心4と角度Aの55°で交わり、平面2で円1が切断されることを示している。
【0017】
図4は、実施の形態3で、シャンデリアなどに使う照明器具の飾りで、円柱1は透明である。円柱1の上方の入光位置5から円柱1の上端の入光面1-3に光が入り、下端のハート形面2-1で乱反射し、ハート型が光る。これは円柱1から、図2の形を切り取った残りの形である。
【0018】
図5は、実施の形態4で、実施の形態3と同様シャンデリアなどの飾りに使う照明器具の飾りで、上方の入光位置5から透明円柱1の上端の入光面1-3に光が入り、ハート形面2-1で反射し、ハート形が光る。ハート形面2-1の上下に円柱1があるので、透明円柱1の中にハートの形があるように見える。
ハート形面2-1は、乱反射面や蒸着などにより虹色に光る面であってもよい。また薄い着色層で、色付きのハート形が見えるようになっていてもよい。
【0019】
図6は、実施の形態5で、略円柱1は内部が空洞の逆円錐のアイスクリームコーンである。上端部はハート形面2-1となっている。
【0020】
図7は、実施の形態6で、略円柱1は内部が空洞の円錐である。2点破線で示すコケシ
人形6に被せて、コケシ人形の服にしたものである。
【0021】
図8は、実施の形態7で、略円柱1は内部が空洞の楕円柱である。2点破線で示す人形
6を入れて、ひな人形の服にしたものである。
【0022】
図9は、実施の形態8で、箸置きである。円柱1は短く、円柱1の中心4と、平面2
が150°で折られた谷線3が、中心線4と80°の角度で交わり、円柱1の上端がハート形面2-1となっている。
【0023】
図10は、実施の形態9で、図10イはその正面図、ロは側面図、ハの右は側面ロを左
回りに30°回転させたものと、それを垂線に対称にしたものをその左に置き、くっ付け
て並べたところを示す図である。
円柱1の削取稜線7で囲まれる場所には充填材8が削取する前の円柱1の形を再現する
形で埋められている。充填材8は、液状の樹脂を固めたものや、円柱の棒を削ったもので
あってもよい。
30°回転させると、ハートがよりハートらしく見える。
【0024】
図11図12は、実施の形態9の削取方法を示す図で、充填材8が入れられていない
状態を示している。イロハの図は、実施の形態9のイロハの図と対応している。削取底線
9は、円柱1の中心線4と交わっている。すなわち、円柱1の直径の半分の深さまで削り
取られている。
削取面10は、削取底線9の延長上の矢印Bの方向から見ると、図12の右上に示すように半円形である。
【0025】
なお図13に示すように略円柱の本発明は、略円柱2本を並べた大きさである2本分の柱1-4の中央に斜めから円柱状の穴を開け、その穴に円柱8-2を挿入し接着した後、円柱8-2の飛び出た部分8-3を切り、2本分の柱1-4を破線11で半分に切り、その後略円柱に形を整えて作ると作り易い。
また、図14に示すように略角柱の本発明は、角どうしをくっ付けて並べた形である2本分の柱1-4の中央に斜めから円柱状の穴を開け、その穴に円柱8-2を挿入し接着した後、円柱8-2の飛び出た部分8-3を切り、2本分の柱1-4を破線11で切り、その後略角柱に形を整えて作ると作り易い。
【0026】
図15は、実施の形態10で、略四角柱の箸の上部を示す。図15ロはその正面図、イは左側面図、ハは右の正面と、左に正面と垂線に対称なものをくっ付けて並べたところの図である。略四角柱1の削取稜線7で囲まれる場所には充填材8が削取する前の略四角柱1の形を再現する形で埋められている。充填材8は、液状の樹脂を固めたものや、円柱の棒を削ったものであってもよい。
【0027】
図16は、実施の形態10の削取方法を示す図で、削取底線9の延長上から矢印Bの方向を見ると、右上に示すように半円形である。但し図の左下は45°上方から見た斜視図で、右上は左下図の右側面図である。
【0028】
図17は、実施の形態11で、アクセサリーである。2本の円柱1にハート形が施され、円柱に下端部には請求項に示すハート形が施されている。
【符号の説明】
【0029】
1 円柱または円筒の略円柱、または略角柱
1-2 円筒下部
1-3 入光面
1-4 略円柱または略四角柱2本分の柱
2 平面
2-1 ハート形面
3 谷線
4 円柱または円筒の略円柱、または略角柱の中心
5 入光位置
6 人形
7 削取稜線
8 充填材
8-2 挿入円柱
8-3 挿入円柱8-2の飛び出た部分
9 削取底線
10 削取面
11 切断線
12 吊り紐
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17