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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-25
(45)【発行日】2023-09-04
(54)【発明の名称】ペデスタルおよびペデスタルセット
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20230828BHJP
   F16M 11/20 20060101ALI20230828BHJP
   F16M 11/24 20060101ALI20230828BHJP
   F16M 11/32 20060101ALI20230828BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20230828BHJP
【FI】
G03B17/56 B
F16M11/20 B
F16M11/24 A
F16M11/32 A
H04N5/222 100
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022182951
(22)【出願日】2022-11-15
【審査請求日】2023-04-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390041173
【氏名又は名称】平和精機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100218062
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 悠樹
(72)【発明者】
【氏名】山口 宏一
【審査官】門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/002395(WO,A1)
【文献】特開2004-194270(JP,A)
【文献】国際公開第2006/137226(WO,A1)
【文献】特開2007-219197(JP,A)
【文献】特開昭59-045433(JP,A)
【文献】国際公開第2005/034507(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
G03B 15/00
H04N 5/222-5/257
H04N 23/00
H04N 23/40-23/76
H04N 23/90-23/959
F16M 11/00-11/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラを保持するためのカメラ保持部と、
前記カメラ保持部が先端に設けられた伸縮可能であるポール部と、
前記ポール部を伸縮させる駆動部と、
一方の端部が前記ポール部に接続された伸縮可能である三脚とを具備し、
前記駆動部は、操作装置からの指示に応じて前記ポール部を伸縮させ
前記三脚は、伸縮可能である3本の脚部を含み、
前記脚部のうち前記カメラ保持部とは反対側の端部において、接続部を有し、
前記接続部は、当該ペデスタルを移動可能にするドリーと、当該ペデスタルを固定可能にするスプレッダーとの何れにも固定可能である
ペデスタル。
【請求項2】
前記ポール部は、
第1区間と、当該第1区間からみて前記カメラ保持部側にある第2区間とを含む筒状の側面部と、当該側面部における前記カメラ保持部とは反対側の開口を塞ぐ底面部とを含む第1部材と、
前記第2区間の内側に挿入された状態で、上下方向に移動可能である筒状の第2部材と、
前記第2部材の内側に位置し、前記第1部材に固定される筒状の固定部材と、
前記固定部材の内側に挿入された状態で、上下方向に移動可能である軸状の移動部材とを含み、
前記移動部材は、前記駆動部により上下方向に移動し、
前記第2部材は、前記移動部材に接続され、当該移動部材に連動して上下方向に移動し、
前記カメラ保持部は、前記第2部材のうち前記底面部とは反対側の端部に設けられ、
前記駆動部は、前記第1区間の内側に収容される
請求項1のペデスタル。
【請求項3】
前記第2部材の外周面に当接する位置に設けられるベアリングを含む
請求項のペデスタル。
【請求項4】
前記駆動部は、前記操作装置からの指示に応じて、前記ポール部が伸縮する速度を変更する
請求項1のペデスタル。
【請求項5】
カメラを保持するためのカメラ保持部と、前記カメラ保持部が先端に設けられた伸縮可能であるポール部と、前記ポール部を伸縮させる駆動部と、一方の端部が前記ポール部に接続された伸縮可能である三脚とを含むペデスタルと、
前記ペデスタルを移動可能にするドリーおよび前記ペデスタルを固定可能にするスプレッダーの少なくとも一方とを具備し、
前記駆動部は、操作装置からの指示に応じて前記ポール部を伸縮させ、
前記ドリーおよび前記スプレッダーは、前記三脚のうち他方の端部に着脱可能に接続される
ペデスタルセット。
【請求項6】
前記ペデスタルとは別体であり、前記ポール部を伸縮させるための指示を前記駆動部に送信する操作装置とを含み、
前記駆動部は、前記操作装置からの指示に応じて前記ポール部を伸縮させ、
前記操作装置は、中心軸を中心として一方の方向に回転すると、前記ポール部を伸長させる第1指示を前記駆動部に送信し、前記中心軸を中心として他方の方向に回転すると、前記ポール部を短縮させる第2指示を前記駆動部に送信する操作子を含む
請求項5のペデスタルセット。
【請求項7】
前記第1指示は、前記操作子が一方の方向に回転する回転角度に応じた速度で前記ポール部を伸長させる指示であり、
前記第2指示は、前記操作子が他方の方向に回転する回転角度に応じた速度で前記ポール部を短縮させる指示である
請求項のペデスタルセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラを搭載するペデスタルの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラを保持するために用いられる各種の保持器具が提案されている。以上のような保持器具の一種として、カメラを保持した状態で上下方向(高さ方向)の位置を変更できるペデスタルがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、カメラが載置されるカメラ固定部に接続された伸縮ポールを伸縮させることで、当該カメラの高さ方向の位置を変更することができるペデスタルが開示されている。そして、伸縮手段(油圧シリンダやボールネジ)を用いて直接的に伸縮ポールを人の手で操作することで、当該伸縮ポールを伸縮させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2005/034507号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術では、直接的に人の手で操作して伸縮ポールを伸縮させるため、手間がかかり不便であった。また、伸縮ポールの伸縮のみでカメラの高さ方向の位置を変更するため、安定性を考慮すると、伸縮ポールを伸長させる長さには限度があった(例えば最も短縮した状態から最大で70cm程度の伸長が可能な程度であった)。言い換えると、伸長する長さを大きくしようとすると、安定性に欠けるという問題があった。以上の事情を考慮して、本発明では、簡便にポール部を伸縮させ、かつ、安定性を維持したまま伸長する長さを大きくできるペデスタルおよびペデスタルセットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明に係るペデスタルは、カメラを保持するためのカメラ保持部と、前記カメラ保持部が先端に設けられた伸縮可能であるポール部と、前記ポール部を伸縮させる駆動部と、一方の端部が前記ポール部に接続された伸縮可能である三脚とを具備し、前記駆動部は、操作装置からの指示に応じて前記ポール部を伸縮させる。
【0007】
[2]前記三脚のうち他方の端部は、当該ペデスタルを移動可能にするドリーと、当該ペデスタルを固定可能にするスプレッダーとの双方が着脱可能に接続される[1]のペデスタル。
【0008】
[3]前記ポール部は、第1区間と、当該第1区間からみて前記カメラ保持部側にある第2区間とを含む筒状の側面部と、当該側面部における前記カメラ保持部とは反対側の開口を塞ぐ底面部とを含む第1部材と、前記第2区間の内側に挿入された状態で、上下方向に移動可能である筒状の第2部材と、前記第2部材の内側に位置し、前記第1部材に固定される筒状の固定部材と、前記固定部材の内側に挿入された状態で、上下方向に移動可能である軸状の移動部材とを含み、前記移動部材は、前記駆動部により上下方向に移動し、前記第2部材は、前記移動部材に接続され、当該移動部材に連動して上下方向に移動し、前記カメラ保持部は、前記第2部材のうち前記底面部とは反対側の端部に設けられ、前記駆動部は、前記第1区間の内側に収容される[1]または[2]のペデスタル。
【0009】
[4]前記第2部材の外周面に当接する位置に設けられるベアリングを含む[3]のペデスタル。
【0010】
[5]前記駆動部は、前記操作装置からの指示に応じて、前記ポール部が伸縮する速度を変更する[1]から[4]のペデスタル。
【0011】
[6]カメラを保持するためのカメラ保持部と、前記カメラ保持部が先端に設けられた伸縮可能であるポール部と、前記ポール部を伸縮させる駆動部と、一方の端部が前記ポール部に接続された伸縮可能である三脚とを含むペデスタルと、前記ペデスタルを移動可能にするドリーおよび前記ペデスタルを固定可能にするスプレッダーの少なくとも一方とを具備し、前記駆動部は、操作装置からの指示に応じて前記ポール部を伸縮させ、前記ドリーおよび前記スプレッダーは、前記三脚のうち他方の端部に着脱可能に接続されるペデスタルセット。
【0012】
[7]カメラを保持するためのカメラ保持部と、前記カメラ保持部が先端に設けられた伸縮可能であるポール部と、前記ポール部を伸縮させる駆動部と、一方の端部が前記ポール部に接続された伸縮可能である三脚とを含むペデスタルと、前記ペデスタルとは別体であり、前記ポール部を伸縮させるための指示を前記駆動部に送信する操作装置とを含み、前記駆動部は、前記操作装置からの指示に応じて前記ポール部を伸縮させ、前記操作装置は、中心軸を中心として一方の方向に回転すると、前記ポール部を伸長させる第1指示を前記駆動部に送信し、前記中心軸を中心として他方の方向に回転すると、前記ポール部を短縮させる第2指示を前記駆動部に送信する操作子を含むペデスタルセット。
【0013】
[8]前記第1指示は、前記操作子が一方の方向に回転する回転角度に応じた速度で前記ポール部を伸長させる指示であり、前記第2指示は、前記操作子が他方の方向に回転する回転角度に応じた速度で前記ポール部を短縮させる指示である[7]のペデスタルセット。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るペデスタルおよびペデスタルセットによれば、簡便にポール部を伸縮させ、かつ、安定性を維持したまま伸長する長さを大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係るペデスタルセットの斜視図である。
図2】第1実施形態に係る三脚が短縮した状態のペデスタルセットの正面図である。
図3】第1実施形態に係る三脚が短縮した状態のペデスタルセットの正面図である。
図4】第1実施形態に係るドリーの斜視図である。
図5】第1実施形態に係るペデスタルの正面図である。
図6】第1実施形態に係るポール部の断面図である。
図7】第1実施形態に係る操作装置の上面図である。
図8】第1実施形態に係る操作装置の側面図である。
図9】第2実施形態に係るスプレッダーの斜視図である。
図10】第2実施形態に係るペデスタルセットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るペデスタルセット100の斜視図である。図1に例示される通り、第1実施形態のペデスタルセット100は、ペデスタル100aと、ペデスタル100aを移動可能にするドリー100bとを具備する。
【0017】
ペデスタル100aは、カメラ保持部20とポール部30と三脚50と駆動部80とを具備する。図1には、X方向(鉛直方向の例示)を図示する。
【0018】
図1に例示される通り、カメラ保持部20は、カメラを保持するための機構である。具体的には、カメラ保持部20は、カメラに直接的に接続される接続器具(例えば雲台や後述するアダプタ212)を取り付ける部分であり、当該接続器具を介してカメラを間接的に保持するための機構である。カメラ保持部20の具体的な構成は、後述する。
【0019】
ポール部30は、X方向に延在する軸状の部材であり、伸縮可能である。具体的には、ポール部30は、先端(X方向の正側の端部)にカメラ保持部20が設けられる。したがって、ポール部30が伸縮することで、カメラ保持部20に設けられたカメラの高さ方向の位置を変更することができる。なお、X方向は、ポール部30が延在する方向であるとも換言できる。ポール部30は、駆動部80により伸縮される。ポール部30および駆動部80の具体的な構成は、後述する。
【0020】
三脚50は、一方の端部(カメラ保持部20側の端部)T1がポール部30に接続される。三脚50における他方の端部(カメラ保持部20とは反対側の端部)T2は、ドリー100bに接続される。
【0021】
第1実施形態の三脚50は、伸縮可能である。図1は、三脚50が伸長した状態のペデスタル100aである。図2および図3には、三脚50が短縮した状態のペデスタル100aを図示する。なお、図2はポール部30が伸長した状態にあり、図3はポールが短縮した状態にある。ペデスタル100aは、三脚50とポール部30との双方で伸縮が可能である。
【0022】
第1実施形態の三脚50は、伸縮可能である。図1に例示される通り、三脚50は、3本の脚部51と2個のロック機構L(L1,L2)とを含む。各脚部51は、第1部分511と第2部分512と第3部分513とを含む。図1では、第1部分511と第2部分512と第3部分513との長さが略同じである場合を例示する。第1部分511と第2部分512と第3部分513との長さは、例えば、それぞれ30~100cm程度である。なお、脚部51におけるカメラ保持部20側の端部T3が三脚50の端部T1であり、脚部51におけるカメラ保持部20とは反対側の端部T4が三脚50の端部T2であるとも換言できる。
【0023】
三脚50は、各脚部51が端部T3を中心として端部T4側がポール部30から離れる方向および近づく方向の双方に移動可能なように、ポール部30に接続される。
【0024】
三脚50が伸長した状態にある場合(図1の場合)において、第3部分513は、カメラ保持部20側に位置する部分であり、第1部分511は、第3部分513とは反対側に位置する部分であり、第2部分512は、第3部分513と第1部分511との間に位置する部分である。一方で、三脚50が短縮した状態にある場合(図2および図3の場合)において、第1部分511と第2部分512と第3部分513とは、相互に重なるように位置する。具体的には、第1分と第2部分512と第3部分513とは、全長にわたり高さ方向の位置が同じになるように相互に重なる。
【0025】
第1実施形態では、第1部分511が1本の軸部材を含み、第2部分512が2本の軸部材を含み、第3部分513が2本の軸部材を含む構成を例示する。三脚50が伸縮した状態にある場合には、図2および図3に例示される通り、第1部分511における1本の軸部材が第2部分512における2本の軸部材の間に位置し、第2部分512における2本の軸部材が第3部分513における2本の軸部材の間に位置する。
【0026】
図1に例示される通り、第1部分511に対して第2部分512を端部T2とは反対側にスライドさせることで、脚部51を伸長させることができる。第2部分512を第1部分511に対して任意の位置までスライドをさせたら、ロック機構L1を用いて第2部分512を第1部分511に対して固定することができる。同様に、第2部分512に対して第3部分513を端部T2とは反対側にスライドさせることで、さらに脚部51を伸長させることができる。第3部分513を第2部分512に対して任意の位置までスライドをさせたら、ロック機構L2を用いて第3部分513を第2部分512に対して固定することができる。
【0027】
ロック機構L1は、第2部分512における一方の端部(ドリー100b側の端部)に設けられ、ロック機構L2は、第2部分512における他方の端部(カメラ保持部20側の端部)に設けられる。ロック機構L1,L2の具体的な構成は、任意であるが、例えば、ツマミを介してネジ締めすることで、第2部分512および第3部分513の位置を固定できるような機構が適宜に採用される。
【0028】
なお、図1の例示のように、第2部分512および第3部分513の双方をそれぞれ第1部分511および第2部分512からスライドさせることも可能であるが、第2部分512はスライドさせずに第3部分513のみを第2部分512からスライドさせることも可能である。また、第2部分512および第3部分513は、第1部分511に対して任意の長さ(距離)だけスライドさせて固定することができる。
【0029】
各脚部51の具体的な構成は、伸縮可能であれば、以上の構成には限定されない。ただし、伸長する長さを大きくしつつ、安定性も確保するという観点からは、各脚部51が第1部分511と第2部分512と第3分部分とを含む構成が好ましい。
【0030】
ドリー100bは、ペデスタル100aを移動可能にする機構であり、上述した通り、三脚50の端部T2に接続される。第1実施形態のドリー100bは、着脱可能に端部T2に接続される。図4は、三脚50から取り外された状態のドリー100bの斜視図である。図5は、ドリー100bが取り外された状態の三脚50の斜視図である。
【0031】
図4に例示される通り、第1実施形態のドリー100bは、3個のキャスター61と、連結部材62とを含む。連結部材62は、3本の軸部材621(a,b,c)と、3個の第1接続部材623とを具備する。軸部材621における一方の端部には、キャスター61が設けられる。軸部材621における他方の端部は、連結部材625を介して他の2つの軸部材621と相互に連結される。各軸部材621は、約120°間隔で連結部材625を中心として配置される。連結部材625には、例えば、ペデスタル100aの未使用時には一つの軸部材621cに対して他の2つの軸部材621a,621bが近づくように小型化できる機構を使用することが好ましい。
【0032】
軸部材621のうちキャスター61が設けられた表面とは反対側の表面は、第1接続部材623が設けられる。第1接続部材623は、三脚50の脚部51の端部T4と接続するための部材である。図5に例示される通り、三脚50は、当該三脚50の各脚部51の端部T4側に、第1接続部材623と接続される第2接続部520を含む。第2接続部520は、第1接続部材623の嵌合部P1に嵌合する形状にする。例えば、嵌合部P1は、軸状の部材であり、第2接続部520は、嵌合部P1に嵌合する凹部P2を含む構成とする。第1接続部材623は、脚部51の第2接続部520を当該第1接続部623に嵌合させる際に把持する把持部Rを含んでもよい。把持部Rの形状は任意である。なお、第1接続部623および第2接続部520の構成は、相互に接続可能であれば、以上の例示に限定されない。
【0033】
3個の第1接続部材623をそれぞれ3本の脚部51の第2接続部520と接続することで、図1に例示される通り、各脚部51の端部T4に対応する位置に各キャスター61が接続される。ドリー100bは、三脚50に対して着脱可能であるから、ペデスタル100aを使用しない状態では三脚50から取り外すことが可能である。
【0034】
図6は、ポール部30に着目した断面図である。図6では、三脚50およびドリー100bについては便宜的に図示を省略する。図6に例示される通り、第1実施形態のポール部30は、第1部材31と第2部材32と固定部材33と移動部材34とを含む。
【0035】
第1部材31は、側面部311と底面部313とを含む。側面部311は、X方向に沿って延在する筒状(典型的には円筒状)の部材である。底面部313は、側面部311におけるカメラ保持部20とは反対側(X方向の負側)に位置する開口を塞ぐ部分である。
【0036】
側面部311は、X方向の負側から正側に向かって、第1区間K1と第2区間K2とを含む。第1区間K1における第2区間K2とは反対側の端部に底面部313が位置する。第2区間K2の長さは、第1区間K1よりも十分に長く、例えば30~80cmである。一方で、第1区間K1の長さは、例えば8~20cmである。
【0037】
第2部材32は、X方向に沿って延在する筒状(典型的には円筒状)の部材である。具体的には、第2部材32は、第1部材31の側面部311における第2区間K2の内側に挿入された状態で、上下方向(X方向の正側および負側)に移動可能である。具体的には、第2部材32(X方向の負側の端部)が、第2区間K2におけるX方向の負側の端部から正側の端部までの間において移動可能である。
【0038】
第2部材32(X方向の負側の端部)が最も第1部分511の底面部313に近い位置にある状態は、ポール部30が最も短縮した状態である。一方で、第2部材32(X方向の負側の端部)が最も第1部分511の底面部313から離れた位置にある状態は、ポール部30が最も伸長した状態にある。なお、第1区間K1は、第1部材31のうち、ポール部30が最も短縮した状態において第2部材32と重ならない部分(内側に第2部材32が位置しない部分)であるとも換言できる。
【0039】
第2部材32の長さは、例えば30~80cmである。図6では、第2部材32の長さと第2区間K2の長さが同じである構成を例示する。第2部材32におけるX方向の負側の端部は、ポール部30が最も短縮した状態において、第1区間K1におけるX方向の正側の端部よりも上方(例えば第2区間K2におけるX方向の負側の端部付近)に位置するようにする。なお、第2部材32の長さは、第1部材31の第2区間K2よりも短くてもよいが、ポール部30が伸長する長さを確保しつつ、ポール部30を十分に短縮させる観点からは、第2部材32の長さが第1部材31の第2区間K2の長さと同程度である構成が好適である。
【0040】
固定部材33は、X方向に沿って延在する筒状(典型的には円筒状)の部材である。具体的には、固定部材33は、第2部材32の内側に位置し、第1部材31に固定される。第1実施形態では、ポール部30が最も短縮した状態(すなわち第2部材32が最もX方向の負側に位置する状態)で、第1部分511のうち第2部材32と重ならない部分に固定部材33が固定される。例えば、第1部材31の底面部313に固定部材33(X方向の負側の端部)が固定される。ただし、第1部材31の第1区間K1における側面(内周面)に固定部材33が固定されてもよい。
【0041】
固定部材33の長さは、当該固定部材33におけるX方向の正側の端部が、第1部材31におけるX方向の正側の端部よりもX方向の負側に位置し、当該固定部材33におけるX方向の負側の端部が第1部材31の第1区間K1内に位置するように設定する。
【0042】
移動部材34は、X方向に沿って延在する軸状の部材である。具体的には、移動部材34は、固定部材33の内側に挿入された状態で、上下方向に移動可能である。移動部材34は、駆動部80により上下方向に移動する。
【0043】
移動部材34の長さは、例えば、当該移動部材34におけるX方向の正側の端部が、第2部材32におけるX方向の正側の端部と略同じ位置になるように設定する。なお、移動部材34は、ポール部30が最も伸縮している状態において、全長にわたり固定部材33の内側に位置する必要はない。なお、複数の部材を連結して移動部材34としてもよい。また、ポール部30の各部材(31~34)の長さは、ポール部30について伸長させたい長さ(ストローク長)に応じて適宜に変更し得る。
【0044】
第2部材32は、移動部材34に接続され、当該移動部材34に連動して上下方向に移動する。移動部材34と第2部材32との接続方法は任意である。例えば、蓋部材Jを介して移動部材34と第2部材32とが間接的に接続される。蓋部材Jにおける第1部材31の底面部313側(X方向の負側)の表面に、移動部材34におけるX方向の正側の端部が接続される。蓋部材Jにおける第1部材31の底面部313とは反対側(X方向の正側)の表面に、カメラ保持部20が接続される。ただし、第2部材32が移動部材34に連動して上下方向に移動可能であれば、移動部材34と第2部材32との接続方法は以上の例示には限定されず、移動部材34と第2部材32とが直接的に接続されてもよい。なお、ペデスタル100aの各要素(カメラ保持部20,第1部材31,第2部材32,蓋部材Jなど)同士の接続は、適宜にネジ等の接続部材を用いて相互に接続される。
【0045】
駆動部80は、移動部材34を上下方向(X方向の正側および負側)に移動させることで、ポール部30を伸縮させる。例えば、モータ等が駆動部80として利用される。駆動部80の動力が移動部材34に伝達できるように、駆動部80と移動部材34とが接続される。第1実施形態では、第1部材31における第1区間K1(すなわち第2部材33が重ならない部分)の内側に駆動部80が収容される。
【0046】
図6では、駆動部80が収容される第1区間K1の直径(X方向からみたときの断面積)が第2区間K2の直径よりも大きい構成を例示する。例えば、第1区間K1の直径は、8~20cm程度であり、第2区間K2の直径は、8~13cm程度である。なお、第1区間K1の直径は第2区間K2の直径と同等または小さくてもよい。
【0047】
以上の説明から理解される通り、第1実施形態のポール部30は、第1部材31と第2部材32と固定部材33と移動部材34とを含み、第2部材32が移動部材34に連動して上下方向に移動する。したがって、例えば、第1部材31と第2部材32とがなく、固定部材33と移動部材34とでポール部が構成される場合と比較し、ポール部30の強度を高くすることができる。また、第1実施形態では、駆動部80が第1部材31における第1区間K1(すなわち第1部分31のうち第2部材32と重ならない部分)の内側に収容されるから、第2部材32の移動を阻害することなく、駆動部80をポール部30内に収容できる。ただし、ポール部30の具体的な構成は、伸縮可能であれば、以上の例示には限定されない。
【0048】
駆動部80は、操作装置90からの指示に応じてポール部30を伸縮させる。第1実施形態の駆動部80は、操作装置90からの指示に応じて、ポール部30が伸縮する速度を変更する。操作装置90の詳細については、後述する。
【0049】
第1実施形態では、第2部材32の移動を円滑にするためのベアリング70がペデスタル100aに設けられる。具体的には、ベアリング70は、第2部材32の外周面(第1部材31の内周面に対向する面)に当接する位置に設けられる。ベアリング70は、第1部材31のうちカメラ保持部20側の端部に設けられる。
【0050】
図6に例示される通り、ベアリング70は、第1部材31の側面を貫通して第2部材32の外周面に当接するように、当該第1部材31の外周面に設けられたベアリングホルダーHにより支持される。第1実施形態では、X方向における異なる位置の2箇所に複数のベアリング70(70a,70b)が設けられる構成を例示する。さらに、2個のベアリング70aが、周方向に沿って隣接するように設けられる。同様に、2個のベアリング70bが、周方向に沿って隣接するように設けられる。すなわち、1つのベアリングホルダーHに4個のベアリング70からなるベアリング群が収容されている。そして、当該ベアリング群(ベアリングホルダーH)は、例えば、第1部材31の周方向に沿って120°毎に3箇所に設置される。すなわち、ペデスタル100aは、3個のベアリングホルダーHと、合計で12個のベアリング70を有する。
【0051】
なお、ベアリング70の個数およびベアリング70が設置される位置は、以上の例示には限定されない。ただし、X方向において異なる位置の2箇所に複数のベアリング70(70a,70b)が設けられ、当該複数のベアリング70群が第1部材31の周方向に沿った複数の箇所(図6では3箇所)に設けられる構成によれば、第2部材32における上下方向の移動をより円滑にし、第2部材32の安定性も良好にすることができる。
【0052】
図1に例示される通り、カメラ保持部20は、ペデスタル100aにおけるX方向の正側の端部にある部材である。具体的には、図6に例示される通り、カメラ保持部20は、第2部材32のうち第1部材31の底面部313とは反対側の端部(X方向の正側の端部)に設けられる。カメラ保持部20と第2部材32との接続方法は任意である。例えば、図6に例示される通り、第2部材32におけるX方向の開口を塞ぐような蓋部材Jを介して、カメラ保持部20が接続される。
【0053】
図1および図6に例示される通り、例えば、カメラ保持部20は、X方向の正側の端部にカメラが載置される載置部21を含む。載置部21は、上述したカメラに直接的に接続される接続器具(例えば雲台や後述するアダプタ212)を載置する部分である。載置部21の形状は、載置するカメラの種類に応じて適宜に変更し得る。第1実施形態では、X方向の負側に湾曲した半円状(ボール状)の載置部21を例示する。カメラのうち当該載置部21に接触する部分が平坦なカメラ(例えばPTZ(Pan Tilt Zoom)カメラ)をカメラ保持部20で保持する場合には、載置部21の表面(X方向の正側の表面)が平坦になるようにする。例えば、図1に例示される通り、半円状の載置部21における開口部分を塞ぐような円盤状のアダプタ212を載置部21に接続することで、載置部21の表面を平坦にすることができる。アダプタ212は、載置部21に着脱可能である。アダプタ212の表面(X方向の正側の表面)の中心部には、カメラと接続可能なネジが設けられる。
【0054】
以上の説明から理解される通り、第1実施形態のペデスタル100aは、カメラ保持部20の形状を変更することで各種のカメラについて使用できる。なお、カメラ保持部20の形状は以上の例示には限定されない。また、カメラ保持部20に水準器(図6)を設けてもよい。
【0055】
第1実施形態のペデスタルセット100は、さらに操作装置90を有する。操作装置90は、利用者からの操作に応じて、ポール部30を伸縮させる指示を駆動部80に送信するための機器である。第1実施形態の操作装置90は、ペデスタル100aとは別体の装置であり、当該ペデスタル100aと有線または無線(例えば近距離無線通信)で接続される。利用者が操作子92を操作してから実際にポール部30が伸縮するまでの時間に遅延を発生させない観点からは、操作装置90とペデスタル100aとを有線で接続することが好ましい。なお、操作装置90とペデスタル100aとは、直接的に接続されてもよいし、他の部材や配線を介して間接的に接続されてもよい。
【0056】
第1実施形態の操作装置90は、ポール部30を伸長させる第1指示と、ポール部30を短縮させる第2指示とを駆動部80に送信する。図7および図8は、操作装置90の一例に係る図である。図7および図8には、相互に直交するY方向、Z方向およびW方向が図示されている。図7は、W方向の負側から見たときの図であり、図8はZ方向の負側からみたときの図である。
【0057】
図7および図8に例示される通り、操作装置90は、例えば、基体部91と、基体部91に設けられた操作子92とを含む。基体部91は、利用者が手で把持しやすいように、例えばY方向に沿って長尺な略直方体状である。例えば、基体部91におけるY方向の正側にある側面に操作子92が設けられる。図8に例示されるように、操作子92におけるW方向の負側の表面と、基体部91おけるW方向の負側の表面とが連続的になるように接続される。
【0058】
図7および図8に例示される通り、操作子92は、中心軸Fを中心として回転可能なように基体部91に軸支されている。具体的には、操作子92は、中心軸Fを中心として一方の方向(例えば時計回り)に回転すると第1指示を駆動部80に送信し、中心軸Fを中心として他方の方向(例えば反時計回り)に回転すると第2指示を駆動部80に送信する。したがって、操作子92を一方または他方の方向に回転させる簡便な操作により、ポール部30を伸縮できる。例えば、操作子92は、基準位置から一方および他方の方向に回転可能である。なお、基準位置は、操作子92が双方の方向の何れにも回転していない状態にある位置である。図7および図8は、操作子92が基準位置にある状態の図である。
【0059】
第1実施形態の第1指示は、操作子92が一方の方向に回転する回転角度に応じた速度でポールを伸長させる指示である。具体的には、第1指示は、操作子92が基準位置から一方の方向に回転する回転角度に応じた速度でポールを伸長させる指示である。例えば、回転角度が大きいほど、伸長する速度が速くなり、回転角度が小さいほど伸長する速度が遅くなる。
【0060】
第1実施形態の第2指示は、操作子92が他方の方向に回転する回転角度に応じた速度でポールを短縮させる指示である。具体的には、第2指示は、操作子92が基準位置から他方の方向に回転する回転角度に応じた速度でポールを短縮させる指示である。例えば、回転角度が大きいほど、短縮する速度が速くなり、回転角度が小さいほど短縮する速度が遅くなる。なお、基準位置を中心として双方向に回転可能な操作子92を採用する場合には、操作子92は、一方または双方への回転を解除すると(操作子92から手を離すと)基準位置に戻るように、バネ等の弾性部材により基体部91に軸支されてもよい。
【0061】
以上の説明から理解される通り、中心軸Fを中心に回転可能な操作子92を操作することで、ポール部30を伸縮させる指示と当該伸縮させる速度の指示とを並行して指示することができる。ただし、操作子92の構成は以上の例示には限定されない。例えば、円盤状であり、中点を中心として双方向に回転可能な操作子を採用してもよい。また、基準位置を中心として操作子92が回転しなくてもよい。
【0062】
駆動部80は、操作装置90からの指示(第1指示,第2指示)に応じてポール部30を伸縮させる。さらに、第1実施形態の駆動部80は、操作装置90からの指示に応じて、ポール部30が伸縮する速度を変更する。すなわち、操作子92の回転角度に応じてポール部30が伸縮する速度が変更される。したがって、利用者が所望する速度でカメラの高さ方向における位置を変更できるという利点がある。
【0063】
なお、操作装置90は、基体部91を把持した状態で操作子92を指(例えば親指)で操作しやすいように、基体部91における表面(W方向の負側の表面)と操作子92における表面(W方向の負側の表面)との双方にわたり凹部93を設けてもよい。
【0064】
第1実施形態の操作装置90によれば、ポール部30を短縮または伸長させる指示と、短縮および伸縮させる速度の指示とを簡便な操作により駆動部80に送信できるという利点がある。ただし、操作装置90の具体的な構成は以上の例示には限定されない。例えばスマートフォン等の端末装置を操作装置90として用いてもよい。また、例えば、ポール部30の伸縮する速度が可変でない場合には、第1指示(伸長)をするための操作子と、第2指示(短縮)をするための操作子とを操作装置90が含む構成も採用され得る。
【0065】
以上の説明から理解される通り、第1実施形態では、カメラ保持部20が先端に設けられたポール部30は、操作装置90からの指示を受け付けた駆動部80により伸縮可能である。したがって、手動でポール部を伸縮させる構成(例えば特許文献1)と比較して、簡便にポール部を伸縮さることができる。また、第1実施形態では、ポール部30に接続される三脚50を伸縮することでカメラの高さの位置を変更できる。したがって、例えばポール部30の伸縮のみでカメラの伸縮させるペデスタル100aと比較して、安定性を維持したまま伸長する長さを大きくすることが可能である。
【0066】
さらに、第1実施形態では、ペデスタル100aと別体の操作装置90を操作することで、駆動部80に伸縮の指示を送信できるから、遠隔操作でカメラの高さ方向の位置を変更できるという利点もある。ただし、操作装置90は、ペデスタル100aと別体である構成には限定されない。例えば、ペデスタル100a(例えばポール部30)と一体に操作装置90を設けてもよい。ただし、遠隔操作を可能にする観点からは、ペデスタル100aと別体である構成が好適である。
【0067】
なお、第1実施形態のペデスタル100aの高さは、例えば、図3の最も短縮している状態(すなわちポール部30と三脚50との双方が最も短縮している状態)では100cm程度が想定され、図1の最も伸長している状態(すなわちポール部30と三脚50との双方が最も伸長している状態)では250cm程度が想定される。
【0068】
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0069】
近年では、ドリー100bで自由にペデスタル100aを移動可能にしつつ、据え置き型としてもペデスタル100aを使用したい(すなわちペデスタル100aを固定して使用したい)という要望もある。例えば、キャスターにストッパを設けて、当該ストッパでキャスターを静止させることで、ペデスタル100aを固定する構成も想定される。しかし、ストッパでキャスターを固定させた場合には、ペデスタル100aを強固に固定することができず安定性に欠けるという問題がある。
【0070】
そこで、第2実施形態に係るペデスタル100aは、ドリー100bと、ペデスタル100aを固定可能にするスプレッダー100cとの双方を着脱可能にする。図9はスプレッダー100cの斜視図であり、図10はスプレッダー100cが装着されたペデスタル100aの斜視図である。なお、第2実施形態におけるペデスタル100aについては、第1実施形態と同様である。
【0071】
図9に例示される通り、3本の軸部材631と、3個の第1接続部材633とを具備する。各軸部材631は、帯状の部材であり、伸縮可能である。軸部材631を所望の長さに調整したら固定部Sにより固定する。3本の軸部材631は、各軸部材631の一方の端部を中心として約120°間隔で配置される。各軸部材631の他方の端部に第1接続部材633が設けられる。なお、第1接続部材633は、第1実施形態のドリー100bが具備する第1接続部材623と同様に、三脚50の第2接続部520における凹部P2と嵌合する嵌合部P1と、把持部Rとを具備する。
【0072】
以上の説明から理解される通り、第2実施形態では、ペデスタル100aおよびドリー100bの双方を着脱可能に接続することができるから、用途に応じてスプレッダー100cとドリー100bとを適宜に付け替えることができる。
【0073】
第1実施形態では、ペデスタルセット100がドリー100bを具備する構成を例示したが、ペデスタルセット100がドリー100bに代えてスプレッダー100cを具備する構成も採用される。すなわち、第2実施形態に係るペデスタルセット100は、ペデスタル100aと、ドリー100bおよびスプレッダー100cの少なくとも一方とを具備する。
【0074】
なお、三脚50のうち端部T2側が、当該ペデスタル100aを移動可能にするドリー100bと、当該ペデスタル100aを固定可能にするスプレッダー100cとの双方が着脱可能に接続される構成において、伸縮可能である三脚50を具備することと、駆動部80が操作装置90からの指示によりポール部を伸縮させることとは必須ではない。すなわち、カメラを保持するカメラ保持部20と、カメラ保持部20が先端に設けられ、伸縮可能であるポール部30と、一方の端部T1側が前記ポール部30に接続された三脚50とを具備し、三脚50のうち他方の端部T2側は、当該ペデスタル100aを移動可能にするドリー100bと、当該ペデスタル100aを固定可能にするスプレッダー100cとの双方が着脱可能に接続されるペデスタル100aとしても観念できる。当該ペデスタル100aでは、移動可能な状態と、強固に固定された状態との双方を適宜に切り替えて使用することができるという利点がある。
【符号の説明】
【0075】
100 :ペデスタルセット
100a :ペデスタル
100b :ドリー
100c :スプレッダー
20 :カメラ保持部
21 :載置部
30 :ポール部
31 :第1部材
32 :第2部材
33 :固定部材
34 :移動部材
50 :三脚
51 :脚部
61 :キャスター
62 :連結部材
70 :ベアリング
80 :駆動部
90 :操作装置
91 :基体部
92 :操作子
93 :凹部
212 :アダプタ
311 :側面部
313 :底面部
511 :第1部分
512 :第2部分
513 :第3部分
520 :第2接続部
621 :軸部材
623 :第1接続部材
625 :連結部材
631 :軸部材
633 :第1接続部材
F :中心軸
H :ベアリングホルダー
J :蓋部材
K1 :第1区間
K2 :第2区間
L :ロック機構
P1 :嵌合部
P2 :凹部
R :把持部

【要約】
【課題】簡便にポール部を伸縮させ、かつ、安定性を維持したまま伸長する長さを大きくできる。
【解決手段】ペデスタル100aは、カメラを保持するためのカメラ保持部20と、前記カメラ保持部20が先端に設けられた伸縮可能であるポール部30と、前記ポール部30を伸縮させる駆動部と、一方の端部が前記ポール部30に接続された伸縮可能である三脚50とを具備し、前記駆動部は、操作装置からの指示に応じて前記ポール部30を伸縮させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10