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特許7337366動画配信システム、プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-25
(45)【発行日】2023-09-04
(54)【発明の名称】動画配信システム、プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/854 20110101AFI20230828BHJP
   G10K 15/02 20060101ALI20230828BHJP
   G10K 15/04 20060101ALI20230828BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20230828BHJP
   H04N 21/238 20110101ALI20230828BHJP
【FI】
H04N21/854
G10K15/02
G10K15/04 302D
H04L67/00
H04N21/238
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019097183
(22)【出願日】2019-05-23
(65)【公開番号】P2020191601
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-04-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日:平成31年3月15日 2.ウェブサイトのアドレス:<https://mirrativtmbr.tumblr.com/post/183468470938/エモモの新機能エモカラの限定テストを開始しました> 3.公開者:株式会社ミラティブ 4.公開された発明の内容:株式会社ミラティブが、上記アドレスのウェブサイトで公開されている株式会社ミラティブのウェブサイトにて、本出願の動画配信システムに関わる技術について公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】518260552
【氏名又は名称】株式会社ミラティブ
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】赤川 隼一
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-316842(JP,A)
【文献】特開2018-011201(JP,A)
【文献】特開2001-042879(JP,A)
【文献】特開2012-120098(JP,A)
【文献】特許第6491388(JP,B1)
【文献】特開2015-210344(JP,A)
【文献】特開2001-243197(JP,A)
【文献】特開2004-349851(JP,A)
【文献】特開2006-047755(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
G10K 15/02
G10K 15/04
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲とともに動画を配信する動画配信システムであって、
曲を読み込む読み込み部と、
前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、
前記アバターオブジェクトの表情と歌詞との関係を予め関連付けて記憶する歌詞記憶部と、
前記アバター動画制御部によりアクションを制御されたアバターオブジェクトの動画を配信する配信部と、
を有し、
前記読み込み部は、前記歌詞を読み込むとともに、
前記アバター動画制御部は、前記歌詞記憶部により予め関連付けて記憶された前記アバターオブジェクトの表情と前記歌詞との関係により、前記読み込まれた歌詞に対応して前記アバターオブジェクトの表情の動画を制御し、前記読み込み部による一の前記歌詞の読み込み回数が複数回であるときに、前記複数回読み込まれた一の歌詞に対応してアバターオブジェクトの表情の動画を制御することを特徴とする動画配信システム。
【請求項2】
前記アバターオブジェクトのアクションと前記曲のテンポとの関係を予め関連付けて記憶する曲テンポ記憶部を有し、
前記読み込み部は、前記曲のテンポを読み込むとともに、
前記アバター動画制御部は、前記曲テンポ記憶部により予め関連付けて記憶された前記アバターオブジェクトのアクションと前記曲のテンポとの関係により、前記読み込まれた曲のテンポに対応して前記アバターオブジェクトのアクションの動画を制御することを特徴とする請求項1に記載の動画配信システム。
【請求項3】
前記歌詞記憶部は、前記アバターオブジェクトの表情と前記歌詞を複数含む歌詞群との関係を予め関連させて記憶するとともに、
前記アバター動画制御部は、前記歌詞群に含まれるいずれかの歌詞が読み込まれたときに、前記歌詞記憶部により予め関連付けて記憶された前記アバターオブジェクトの表情の動画と前記歌詞を複数含む歌詞群との関係により、前記読み込まれた歌詞を含む歌詞群に対応して前記アバターオブジェクトの表情の動画を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動画配信システム。
【請求項4】
前記アバター動画制御部は、前記読み込み部による一の歌詞群における歌詞の読み込み回数が複数回であるときに、前記複数回読み込まれた一の歌詞群に対応して前記アバターオブジェクトの表情の動画を制御することを特徴とする請求項に記載の動画配信システム。
【請求項5】
曲とともに動画を配信する動画配信システムであって、
曲を読み込む読み込み部と、
前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、
前記アバター動画制御部によりアクションを制御された前記アバターオブジェクトの動画を配信する配信部と、
前記アバターオブジェクトに提供するギフトを記憶するギフト記憶部と、
前記ギフト記憶部に記憶されたギフトを前記アバターオブジェクトに提供するギフト提供部と、
を有し、
前記アバター動画制御部は、前記ギフト提供部によるギフトの提供が前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情が変更されているときに、前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情の動画を更に変更することを特徴とする動画配信システム
【請求項6】
前記ギフト記憶部は、前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情と前記ギフトとの関係を予め関連付けて記憶し、前記アバター動画制御部により制御されたアバターオブジェクトのアクションおよび/または表情と前記アクションおよび/または表情に対して前記ギフト提供部により提供されたギフトとの関係が、前記ギフト記憶部により予め関連付けて記憶されて記憶されているか否かを判断する判断部を有し、
前記アバター動画制御部は、前記判断部が、前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情と前記ギフトとの関係が予め関連付けて記憶されていると判断したときに、前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情の動画を変更することを特徴とする請求項に記載の動画配信システム。
【請求項7】
前記曲の音調と前記アバターオブジェクトのアクションとの関係を予め関連付けて記憶する音調記憶部を有し、
前記読み込み部は、前記曲の音調を読み込むとともに、
前記アバター動画制御部は、前記音調記憶部により予め関連付けて記憶された前記曲の音調と前記アバターオブジェクトのアクションとの関係により、前記読み込まれた前記曲の音調に対応して前記アバターオブジェクトのアクションの動画を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の動画配信システム。
【請求項8】
前記曲の音量と前記アバターオブジェクトのアクションとの関係を予め関連付けて記憶する音量記憶部を有し、
前記読み込み部は、音楽から前記曲の音量を読み込むとともに、
前記アバター動画制御部は、前記音量記憶部により予め関連付けて記憶された前記曲の音量と前記アバターオブジェクトのアクションとの関係により、前記読み込まれた前記曲の音量に対応して前記アバターオブジェクトのアクションの動画を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の動画配信システム。
【請求項9】
前記動画の演出を制御する演出制御部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の動画配信システム。
【請求項10】
音を集音する集音部を更に有し、
前記配信部は、前記集音部に集音された声をリアルタイムに配信することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の動画配信システム。
【請求項11】
曲とともに動画を配信する動画配信システムのコンピュータを、
曲を読み込む読み込み部と、
前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、
前記アバターオブジェクトの表情と歌詞との関係を予め関連付けて記憶する歌詞記憶部と、
前記アバター動画制御部によりアクションを制御されたアバターオブジェクトの動画を配信する配信部として機能させ
前記読み込み部が、前記歌詞を読み込むとともに、
前記アバター動画制御部が、前記歌詞記憶部により予め関連付けて記憶された前記アバターオブジェクトの表情と前記歌詞との関係により、前記読み込まれた歌詞に対応して前記アバターオブジェクトの表情の動画を制御し、前記読み込み部による一の前記歌詞の読み込み回数が複数回であるときに、前記複数回読み込まれた一の歌詞に対応してアバターオブジェクトの表情の動画を制御するように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
曲とともに動画を配信する動画配信システムのコンピュータを、
曲を読み込む読み込み部と、
前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、
前記アバター動画制御部によりアクションを制御された前記アバターオブジェクトの動画を配信する配信部と、
前記アバターオブジェクトに提供するギフトを記憶するギフト記憶部と、
前記ギフト記憶部に記憶されたギフトを前記アバターオブジェクトに提供するギフト提供部と、
として機能させ、
前記アバター動画制御部が、前記ギフト提供部によるギフトの提供が前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情が変更されているときに、前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情の動画を更に変更するように機能させることを特徴とするプログラム
【請求項13】
請求項11または12に記載されたプログラムを記憶することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画配信システム、プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関し、特に、ユーザーの有する端末装置と、通信可能に構成されたサーバコンピュータと、を有し、端末装置に動画を配信する動画配信システム、プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、年齢層や性別を問わずカラオケが広く一般に利用されており、ユーザーは所定の画面に表示される画像を見ながらカラオケを行う。このようなカラオケに関する技術は、例えば特許文献1および特許文献2に開示される技術を参照することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-146768号公報
【文献】特開2015-161848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常カラオケは、カラオケボックスや所定の店舗等同一の場所で複数のユーザーによって利用されることが多い。
【0005】
しかしながら、昨今は、複数のユーザーが例えばそれぞれ自宅に居ながらにしてカラオケを楽しむ等、それぞれが異なる場所でリアルタイムに配信される曲に対応した動画を共有しながらカラオケを楽しむことが要望されている。
【0006】
本願発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、曲に対応した動画を提供することができる動画配信システム、プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る動画配信システムは、ユーザーの有する端末装置と、前記端末装置と通信可能に構成されたサーバコンピュータと、を有し、前記端末装置に曲とともに動画を配信する動画配信システムであって、前記サーバコンピュータは、曲を読み込む読み込み部と、前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、前記アバターオブジェクトの表情と歌詞との関係を予め関連付けて記憶する歌詞記憶部と、前記アバター動画制御部によりアクションを制御されたアバターオブジェクトの動画を配信する配信部と、を有し、前記読み込み部は、前記歌詞を読み込むとともに、前記アバター動画制御部は、前記歌詞記憶部により予め関連付けて記憶された前記アバターオブジェクトの表情と前記歌詞との関係により、前記読み込まれた歌詞に対応して前記アバターオブジェクトの表情の動画を制御し、前記読み込み部による一の前記歌詞の読み込み回数が複数回であるときに、前記複数回読み込まれた一の歌詞に対応してアバターオブジェクトの表情の動画を制御することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る別の動画配信システムは、ユーザーの有する端末装置と、前記端末装置と通信可能に構成されたサーバコンピュータと、を有し、前記端末装置に曲とともに動画を配信する動画配信システムであって、前記サーバコンピュータは、曲を読み込む読み込み部と、前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、前記アバター動画制御部によりアクションを制御された前記アバターオブジェクトの動画を配信する配信部と、前記アバターオブジェクトに提供するギフトを記憶するギフト記憶部と、前記ギフト記憶部に記憶されたギフトを前記アバターオブジェクトに提供するギフト提供部と、を有し、前記アバター動画制御部は、前記ギフト提供部によるギフトの提供が前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情が変更されているときに、前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情の動画を更に変更することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、上記の構成により、読み込まれた曲に対応してアバタ―オブジェクトのアクションの動画を制御しつつ端末装置に配信することができる等、曲に対応した動画を提供することができる。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るプログラムは、複数のユーザーの有する端末装置と、前記端末装置とネットワーク通信回線を通じて通信可能に構成されるサーバコンピュータと、を有し、前記端末装置に曲とともに動画を配信する動画配信システムのコンピュータを、曲を読み込む読み込み部と、前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、前記アバターオブジェクトの表情と歌詞との関係を予め関連付けて記憶する歌詞記憶部と、前記アバター動画制御部によりアクションを制御されたアバターオブジェクトの動画を配信する配信部として機能させ、前記読み込み部が、前記歌詞を読み込むとともに、前記アバター動画制御部が、前記歌詞記憶部により予め関連付けて記憶された前記アバターオブジェクトの表情と前記歌詞との関係により、前記読み込まれた歌詞に対応して前記アバターオブジェクトの表情の動画を制御し、前記読み込み部による一の前記歌詞の読み込み回数が複数回であるときに、前記複数回読み込まれた一の歌詞に対応してアバターオブジェクトの表情の動画を制御するように機能させることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る別のプログラムは、複数のユーザーの有する端末装置と、前記端末装置とネットワーク通信回線を通じて通信可能に構成されるサーバコンピュータと、を有し、前記端末装置に曲とともに動画を配信する動画配信システムのコンピュータを、曲とともに動画を配信する動画配信システムのコンピュータを、曲を読み込む読み込み部と、前記読み込み部により読み込まれた曲に対応させてアバターオブジェクトのアクションの動画を制御するアバター動画制御部と、前記アバター動画制御部によりアクションを制御された前記アバターオブジェクトの動画を配信する配信部と、前記アバターオブジェクトに提供するギフトを記憶するギフト記憶部と、前記ギフト記憶部に記憶されたギフトを前記アバターオブジェクトに提供するギフト提供部と、として機能させ、前記アバター動画制御部が、前記ギフト提供部によるギフトの提供が前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情が変更されているときに、前記アバターオブジェクトのアクションおよび/または表情の動画を更に変更するように機能させることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上述の特徴に係るプログラムを記憶することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、曲に対応した動画を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る動画配信システムの全体構成の概要を示すブロック図である。
図2】同動画配信システムの端末装置の構成を示すブロック図である。
図3】同動画配信システムの端末装置の表示を説明するための図である。
図4】同動画配信システムのサーバコンピュータの構成を示すブロック図である。
図5】同動画配信システムのサーバコンピュータの構成を示す別のブロック図である。
図6】同動画配信システムのサーバコンピュータの記憶部の構成を示すブロック図である。
図7】同動画配信システムによる動画の配信方法を説明するためのフローチャートである。
図8】同動画配信システムによる動画の配信方法を説明するための図7に続くフローチャートである。
図9】同動画配信システムによる動画の配信方法を説明するための図7に続く別のフローチャートである。
図10】同動画配信システムによる動画の配信方法を説明するための図7に続く更に別のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る動画配信システムの全体構成の概要を示すブロック図、図2は、同動画配信システムの端末装置の構成を示すブロック図、図3は、同動画配信システムの端末装置の表示を説明するための図、図4は、同動画配信システムのサーバコンピュータの構成を示すブロック図、図5は、同動画配信システムのサーバコンピュータの構成を示す別のブロック図、図6は、同動画配信システムのサーバコンピュータの記憶部の構成を示すブロック図である。
【0014】
これらの図を参照して本発明の動画配信システム1の概要を説明すると、同動画配信システム1は、複数のユーザーの有する端末装置10と、サーバコンピュータ30と、を有しており、端末装置10に曲とともに動画や歌詞を配信するシステムとなっている。歌詞は、字幕スーパー12bの形式で配信され、ユーザーは、動画配信システム1を利用してカラオケを行うことができる。
【0015】
端末装置10は、操作部11、表示部12、出力部13、および集音部14を有しており、操作部11を介してユーザーが操作を行いサーバコンピュータ30に所定の情報を送信することができる。表示部12は、サーバコンピュータ30から配信されるアバタ―オブジェクト12aの動画と歌詞(字幕スーパー12b)を背景12cとともに表示可能となっている(図3においては、画面の背景12cは山となっている)。操作部11および表示部12は、タッチパネルで構成されている。
【0016】
出力部13は、同じくサーバコンピュータ30から配信される曲をアバタ―オブジェクト12aの動画や歌詞と対応させて出力可能となっている。出力部13は、端末装置10に所定のスピーカーを内蔵して構成することができる。
【0017】
集音部14は、音を収音する機能を有しており、端末装置10に所定のマイクを内蔵して構成することができる。
【0018】
すなわち、ユーザーは、表示部12に表示されたアバタ―オブジェクト12aの動画と歌詞(字幕スーパー12b)を見ながら、出力部13により出力された曲を聴いて選曲した歌を歌うことができる。ユーザーの歌声は、集音部14により集音することができる。
【0019】
また、端末装置10は、他の端末装置10の集音部14により集音されたユーザーの歌声を、サーバコンピュータ30を介して入力し、出力部14から出力することができる。これにより、ユーザーは、別の場所に居ながら、他のユーザーの歌声を聴いてカラオケを楽しむことができる。
【0020】
なお、端末装置10は、携帯端末装置とすることができ、携帯端末装置は、携帯電話機、タブレット端末、およびスマートフォン等を含む。端末装置10は、基地局および制御局を介してネットワーク通信回線NTに接続することができる。
【0021】
サーバコンピュータ30は、端末装置10とネットワーク通信回線NTを通じて通信可能に構成されている。サーバコンピュータ30は、コンピュータとしての一般的な構成を備えており、相互にバス30aを介して接続された中央処理装置(CPU)30b、記憶装置(メモリ、ハードディスク)30c、入力装置(キーボード、マウス、タッチパネル)30d、表示装置(CRT、液晶ディスプレー)30e等を有している。記憶装置30cは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体として機能する。
【0022】
サーバコンピュータ30は、入力部31、記憶部32、読み込み部33、ギフト提供部34、判断部35、アバタ―動画制御部36、演出制御部37、および配信部38の各機能部を有している。
【0023】
入力部31は、端末装置10の操作部11を介して送信される所定の情報を入力することができる。また、入力部31は、端末装置10の集音部14を介して集音されたユーザーの歌声を入力することができる。
【0024】
記憶部32は、音楽記憶部32a、アバター基本動作記憶部32a´、曲テンポ記憶部32b、歌詞記憶部32c、ギフト記憶部32d、音調記憶部32e、音量記憶部32f、および演出記憶部32gを有している。
【0025】
音楽記憶部32aは、音楽における曲と歌詞の字幕スーパー12bを予め関連付けて記憶することができる。
【0026】
アバター基本動作記憶部32a´は、アバターオブジェクト12aの基本アクションおよび基本表情を記憶することができる。
【0027】
ここで、アクションとは、アバターオブジェクト12aの身体の動きをいい、手足の動きや腰の動き等を含む。また表情とは、アバターオブジェクト12aの顔の表情をいい、嬉しい表情、驚いた表情、悲しい表情等を含む。
【0028】
更に、基本アクションとは、アバターオブジェクト12aの基本になるアクションをいい、例えば、曲のテンポ、音調、音量、歌詞、ギフト等によらず、全ての曲または一定のジャンルの曲あるいは日時により予めプログラミングされた所定のアクションをいう。基本アクションは、曲の初期の初期基本アクション、曲の中間の中間基本アクション、曲の終期の終期基本アクションを含むことができる。
【0029】
また、基本表情とは、アバターオブジェクト12aの基本になる表情をいい、例えば、曲のテンポ、音調、音量、歌詞、ギフト等によらず、全ての曲または一定のジャンルの曲あるいは日時において予めプログラミングされた所定の表情をいう。基本表情は、曲の初期の初期基本表情、曲の中間の中間基本表情、曲の終期の終期基本表情を含むことができる。
【0030】
曲テンポ記憶部32bは、アバタ―オブジェクト12aのアクションと曲のテンポとの関係を予め関連付けて記憶することができる。ここで、曲のテンポとは、「ド」、「レ」、「ミ」、・・・等の各音階における音の長さの長短に基づくものであり、例えば、速いテンポより詳しくは音の長さが短い場合と遅いテンポより詳しくは音の長さが長い場合を含む。曲のテンポが速い場合には、アバタ―オブジェクト12aのアクションが速くなるように、アクションと曲のテンポとの関係を記憶することができる。また、曲のテンポが遅い場合には、アバタ―オブジェクト12aのアクションが遅くなるように、アクションと曲のテンポとの関係を記憶することができる。
【0031】
歌詞記憶部32cは、アバタ―オブジェクト12aの表情と歌詞との関係を予め関連付けて記憶することができる。例えば、嬉しい気持ちや楽しい気持ちを表す歌詞の場合にあっては、アバタ―オブジェクト12aの表情が歌詞記憶部32cに記憶された嬉しい表情や楽しい表情に変更されるように、アバタ―オブジェクト12aの表情と歌詞との関係を記憶することができる。
【0032】
ギフト記憶部32dは、アバタ―オブジェクト12aに提供する各種のギフトを記憶することができる。
より詳しくは、ギフト記憶部32dは、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情と各種のギフトとの関係を予め関連付けて記憶することができる。ここで、ギフトとは、贈り物の意であり、例えば、ユーザーは、歌を上手く歌っている他のユーザーに対しギフトを提供して激励することができる。このギフトの種類には、花やおひねり(お金)等がある。
【0033】
すなわち、例えば、花やおひねりの画像が表示部12に表示される、または、歌を歌っているユーザーにシステム上で使える電子マネーや仮想通貨等が付与されるといったことが行われる。花やおひねり等をギフトとして提供した場合にあっては、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情がアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションおよび基本表情からギフト記憶部32dに記憶された嬉しさや楽しさを表すアクションおよび表情に変更されるように、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情と各種のギフトとの関係を記憶することができる。また、ギフト記憶部32dは、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情とギフトの量との関係も予め関連付けて記憶することができる。
【0034】
音調記憶部32eは、曲の音調とアバタ―オブジェクト12aのアクションとの関係を予め関連付けて記憶することができる。ここで、曲の音調とは、音の高低に基づくものであり、例えば、高い音調より詳しくは高い音と低い音調より詳しくは低い音を含む。曲の音調が高い場合には、アバタ―オブジェクト12aのアクションが大きくなるように、アクションと曲の音調との関係を記憶することができる。また、曲の音調が低い場合には、アバタ―オブジェクト12aのアクションが小さくなるように、アクションと曲の音調との関係を記憶することができる。
【0035】
音量記憶部32fは、曲の音量とアバタ―オブジェクト12aのアクションとの関係を予め関連付けて記憶することができる。ここで、曲の音量は、音の大きさに基づくものであり、例えば、大きい音量と小さい音量を含む。曲の音量が大きい場合には、アバタ―オブジェクト12aのアクションが大きくなるように、アクションと曲の音量との関係を記憶することができる。また、曲の音量が小さい場合には、アバタ―オブジェクト12aのアクションが小さくなるように、アクションと曲の音量との関係を記憶することができる。
【0036】
演出記憶部32gは、動画における演出を予め記憶することができる。より詳しくは、演出記憶部32gは、動画における演出と各種のギフトとの関係を予め関連付けて記憶することができる。例えば、動画における演出は「花火」とし、「花火」と関連付けられるギフトの種類は「当たった宝くじ」とすることができる。
【0037】
読み込み部33は、音楽記憶部32aからユーザーにより選曲された音楽における曲のテンポ、音調、および音量を読み込む機能を有している。また、読み込み部33は、音楽記憶部32aからユーザーにより選曲された音楽における歌詞を読み込むことができる。なお、これらの曲のテンポ、音調、音量、および歌詞は、所定の音認識ソフト等を用いて読み込み部33がユーザーの実際の歌声や演奏から読み込むこととしてもよい。
【0038】
ギフト提供部34は、ギフト記憶部32dに記憶されたギフトを、端末装置10の操作部11のユーザーによる所定の操作を介して画面上でアバタ―オブジェクト12aに提供することができる。なお、ギフト提供部34は、複数のユーザーのそれぞれの操作に対応して端末装置10ごとに異なる種類のギフトを提供することができる。
【0039】
判断部35は、ギフト提供部34によりギフトの提供が行われた否かを判断することができる。より詳しくは、判断部35は、ギフト提供部34によるギフトの提供がアバターオブジェクト12aのアクションおよび表情が変更されている所定の制御時間t内に行われたか否かを判断することができる。また、判断部35は、アバタ―動画制御部36により制御されたアバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情とそのアクションおよび表情に対してギフト提供部34により提供されたギフトとの関係が、ギフト記憶部32eにより予め関連付けられて記憶されているか否かを判断することができる(例えば、アバタ―動画制御部36により制御されたアバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情が嬉しさを表すアクションおよび表情でそのアクションおよび表情に対してギフト提供部34によりギフトとしておひねりが提供されたとき、判断部35は、ギフト記憶部32eにアバタ―オブジェクト12aの嬉しさを表すアクションおよび表情とおひねりとが予め関連付けられて記憶されているか否かを判断する)。
【0040】
アバタ―動画制御部36は、読み込み部33により読み込まれた曲に対応させてアバタ―オブジェクト12aのアクションの動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションから変更されるように制御することができる。
【0041】
すなわち、アバタ―動画制御部36は、曲テンポ記憶部32bにより予め関連付けて記憶されたアバタ―オブジェクト12aのアクションと曲のテンポとの関係により、読み込み部33により読み込まれた曲のテンポに対応してアバタ―オブジェクト12aのアクションの動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションから曲テンポ記憶部32bに記憶されたアクションに変更するように制御することができる。
【0042】
また、アバタ―動画制御部36は、音調記憶部32eにより予め関連付けて記憶された曲の音調とアバタ―オブジェクト12aのアクションとの関係により、読み込み部33により読み込まれた曲の音調に対応してアバタ―オブジェクト12aのアクションの動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションから音調記憶部32eに記憶されたアクションに変更するように制御することができる。
【0043】
更に、アバタ―動画制御部36は、音量記憶部32fにより予め関連付けて記憶された曲の音量とアバタ―オブジェクト12aのアクションとの関係により、読み込み部33により読み込まれた曲の音量に対応してアバタ―オブジェクト12aのアクションの動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションから音量記憶部32fに記憶されたアクションに変更するように制御することができる。
【0044】
また、アバタ―動画制御部36は、読み込み部33により読み込まれた歌詞に対応させてアバタ―オブジェクト12aの表情の動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本表情から変更されるように制御することもできる。
【0045】
すなわち、アバタ―動画制御部36は、歌詞記憶部32cにより予め関連付けて記憶されたアバタ―オブジェクト12aの表情と歌詞との関係により、読み込み部33により読み込まれた歌詞に対応してアバタ―オブジェクト12aの表情の動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本表情から歌詞記憶部32cに記憶された表情に変更するように制御することができる。なお、アバタ―動画制御部36は、読み込み部33による一の歌詞の読み込み回数が複数回であるとき、複数回読み込まれた一の歌詞に対応してアバタ―オブジェクト12aの表情の動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本表情から歌詞記憶部32cに記憶された表情に変更するように制御することもできる。
【0046】
また、アバタ―動画制御部36は、判断部35が、ギフトの提供がアバターオブジェクト12aのアクションおよび表情が変更されている所定の制御時間t内に行われたと判断したときに、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情の動画をギフト記憶部32dに記憶されたアクションおよび表情に更に変更するように制御することができる。
【0047】
更に、アバタ―動画制御部36は、判断部35が、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情と各種のギフトとの関係が予め関連付けて記憶されていると判断したときに、アバタ―オブジェクトのアクションおよび表情の動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションおよび基本表情からギフト記憶部32dに記憶されたアクションおよび表情に変更するように制御することができる。
【0048】
更にまた、アバタ―動画制御部36は、ギフト記憶部32dにより予め関連付けて記憶されたアバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情とギフトの量との関係により、ギフト提供部34により提供されたギフトの量に対応してアバタ―オブジェクトのアクションおよび表情の動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションおよび基本表情から変更するように制御することができる(例えば、提供されたおひねりの数が多いと、更に嬉しさを表すアクションおよび表情になる)。
【0049】
なお、上記したアバタ―動画制御部36による基本アクションおよび基本表情からのアクションや表情の変更は、上記したように、予め設定された所定の制御時間t内に行われ、制御時間tの経過後は、変更されたアクションや表情を元のアクションや表情に戻す制御が行われる。すなわち、「ギフト提供部34によるギフトの提供がアバターオブジェクト12aのアクションおよび表情が変更されている所定の制御時間t内に行われているとき」とは、「ギフト提供部34によるギフトの提供がアバター動画制御部36によりアバターオブジェクト12aのアクションおよび表情が変更されるように制御されているとき」の意であり、かかる場合にあっては、アバター動画制御部36によるアバターオブジェクト12aのアクションおよび表情の変更制御が重畳して行われることとなる。
【0050】
演出制御部37は、動画における演出を制御することができる。より詳しくは、演出制御部37は、演出記憶部32gにより予め関連付けて記憶された動画における演出と各種のギフトとの関係により、ギフト提供部34により提供されたギフトに対応して動画の演出を制御することができる。また、演出制御部37は、ギフト記憶部32dにより予め関連付けて記憶された動画における演出とギフトの量との関係により、ギフト提供部34により提供されたギフトの量に対応して動画の演出を制御することができる(例えば、提供されたおひねりの数が多いと、花火の演出が派手になる)。
【0051】
配信部38は、アバタ―動画制御部36によりアクションや表情を制御されたアバタ―オブジェクト12aの動画を、対応する曲や歌詞とともに複数の端末装置10に同時にリアルタイムに配信することができる。
【0052】
また、配信部38は、複数のユーザーの端末装置10ごとに異なる制御信号を出力して複数のユーザーの端末装置10ごとに異なる画面の配信を行うことができる。例えば、配信部38は、端末装置10の異なるギフトに対応して、複数のユーザーの端末装置10ごとに異なる制御信号を出力し、複数のユーザーの端末装置10ごとに異なる画面の配信を行うことができる。
【0053】
更に、配信部38は、一の端末装置10の集音部14を介して集音されたユーザーの歌声を他の端末装置10に同時にリアルタイムに送信することができる(生配信することができる)。このとき、例えば、アバターオブジェクト12aの動画が、アバターオブジェクト12aがマイクを持って歌っている様子を表している場合は、配信された動画を他の端末装置10で見るユーザーは、あたかもアバターオブジェクト12aがリアルタイムで歌を歌っているように感じることができる。また、アバターオブジェクト12aのアクションおよび表情の動画がリアルタイムに変更された場合は、アバターオブジェクト12aのアクションおよび表情をよりリアル(現実的)に感じることができる。
【0054】
なお、配信部38による動画の配信の開始および終了は、端末装置10の操作部11をユーザーが所要に操作することにより行うことができる。
【0055】
ここで、上記したサーバコンピュータ30の各機能部は、所定のプログラム100を実行させることにより機能をさせることができる。
【0056】
すなわち、プログラム100は、動画配信システム1のコンピュータより詳しくはサーバコンピュータ30を、入力部31、記憶部32、読み込み部33、ギフト提供部34、判断部35、アバタ―動画制御部36、演出制御部37、および配信部38として機能させることができる。プログラム100は、サーバコンピュータ30の記憶装置30cに記憶されており、各ユーザーは、ネットワーク通信回線NTを通じてサーバコンピュータ30にアクセスしプログラム100を端末装置10にダウンロードして実行することができる。
【0057】
次に、本発明の動画配信システム1による動画の配信方法を図7乃至図10のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0058】
すなわち、まずステップS10において、ユーザーが端末装置10の操作部11を所要に操作してサーバコンピュータ30の音楽記憶部32aから所定の音楽を選曲する。
【0059】
次いで、ステップS20において、配信部38が、複数の端末装置10に動画、曲、および歌詞の配信を開始するとともに、集音部14が、ユーザーの歌声を集音し、同じく配信部38が、集音されたユーザーの歌声の他の端末装置10に配信を開始する。この配信部38による配信は、複数の端末装置10に同時にリアルタイムに行う。
【0060】
次いで、ステップS30において、読み込み部33が、選曲された音楽における曲のテンポ、音調、音量、および歌詞を読み込むとともに、ステップS40において、アバタ―動画制御部36が、曲のテンポ、音調、音量、および歌詞に対応させてアバタ―オブジェクト12aのアクションや表情の動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションや基本表情から変更されるように制御する。
【0061】
続いて、ステップS50において、判断部35が、ギフト提供部35によりギフトが提供されたか否かを判断する。判断部35が、ギフトが提供されたと判断した場合は、ステップS60に進み、アバタ―動画制御部36が、ギフトの種類や量に対応してアバタ―オブジェクトのアクションおよび表情をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションおよび表情からギフト記憶部32dに記憶されたアクションおよび表情に変更するように制御し、演出制御部37が、ギフトの種類や量に対応して動画に演出を加えるように制御する。
【0062】
ここで、ステップS60におけるアバタ―動画制御部36の判断部35が関与した動画の制御方法を更に詳しく説明するとつぎのようになる。
【0063】
すなわち、ステップS61において、判断部35が、更にギフト提供部34によるギフトの提供が、アバターオブジェクト12aのアクションおよび/または表情が変更されている所定の制御時間t内に行われたか否かを判断し、判断部35が、ギフトの提供が、アバターオブジェクト12aのアクションおよび/または表情が変更されている所定の制御時間t内に行われたと判断したときは、ステップS63に進み、アバタ―動画制御部36が、アバタ―オブジェクトのアクションおよび表情の動画をギフト記憶部32dに記憶されたアクションおよび表情に更に変更するように制御する(図8)。
【0064】
または、ステップS62において、判断部35が、更にギフト提供部34により提供されたギフトが、ギフト記憶部32dに予め関連付けて記憶されているか否かを判断し、判断部35が、提供されたギフトが、ギフト記憶部32dに予め関連付けて記憶されていると判断したときは、ステップS63に進み、アバタ―動画制御部36が、アバタ―オブジェクトのアクションおよび表情の動画をアバター基本動作記憶部32a´に記憶された基本アクションおよび表情からギフト記憶部32dに記憶されたアクションおよび表情に変更するように制御する(図9)。なお、図10に示すように、ステップS61およびステップS62の処理を重畳させて行うこととしてもよい。
【0065】
続いて、ステップS70において、ユーザーが操作部11を介して所要に操作して配信部38による動画等の配信を終了する。
【0066】
以上説明したように、本発明の動画配信システム1によれば、サーバコンピュータ30は、曲を読み込む読み込み部33と、読み込み部33により読み込まれた曲に対応させてアバタ―オブジェクト12aのアクションの動画を制御するアバタ―動画制御部36と、アバタ―動画制御部36によりアクションを制御されたアバタ―オブジェクト12aの動画を、対応する曲とともに端末装置10に配信する配信部38と、を有することとしたので、読み込まれた曲に対応してアバタ―オブジェクト12aのアクションの動画を制御しつつ端末装置10に配信することができる等、曲に対応した動画を提供することができる。
【0067】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の変形実施、応用実施が可能であることは勿論である。
【0068】
例えば、歌詞記憶部32cに、アバタ―オブジェクト12aの表情と歌詞を複数含む歌詞群との関係を予め関連させて記憶させる。そして、アバタ―動画制御部36は、読み込み部33により歌詞群に含まれるいずれかの歌詞が読み込まれたときに、歌詞記憶部32cにより予め関連付けて記憶されたアバタ―オブジェクトの表情の動画と歌詞群との関係により、読み込まれた歌詞を含む歌詞群に対応してアバタ―オブジェクト12aの表情の動画を制御することとしてもよい。例えば、「楽しい、心地よい、うきうきする」といった喜びを連想させるような歌詞を含む歌詞群が読み込まれたときには、喜びを表す表情の動画になるように制御することが行われる。
【0069】
かかる場合にあっては、アバタ―動画制御部36は、読み込み部33による一の歌詞群における歌詞の読み込み回数が複数回であるときに、複数回読み込まれた一の歌詞群に対応してアバタ―オブジェクト12aの表情の動画を制御することとしてもよい。なお、歌詞群に含まれる複数の歌詞は、同一又は類似の意味を持つ歌詞とすることが好ましい。
【0070】
また、上述した実施形態においては、端末装置10の表示部12における画面の背景12cは山となっているが、この画面の背景12cは適宜変更可能である。
【0071】
すなわち、例えば、ユーザーごとに画面の背景12cを設定可能とすることとしたり、アバタ―オブジェクト12aのアクションや表情、ギフトの種類により画面の背景12cを変更可能とすることとしてもよい。
【0072】
更に、上述した実施形態にあっては、アバタ―動画制御部36は、判断部35が、ギフトの提供がアバターオブジェクト12aのアクションおよび表情が変更されている所定の制御時間t内に行われたと判断したときに、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情の動画を変更することとしているが、アバターオブジェクト12aのアクションおよび表情のうちいずれか一方としても所要の効果を奏する。
【0073】
すなわち、アバタ―動画制御部36は、判断部35が、ギフトの提供がアバターオブジェクト12aのアクションおよび/または表情が変更されている所定の制御時間t内に行われたと判断したときに、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび/または表情の動画を変更することとすれば、所要の技術的効果を奏する。
【0074】
更にまた、上述した実施形態にあっては、アバタ―動画制御部36は、判断部35が、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情とギフトとの関係が予め関連付けて記憶されていると判断したときに、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情の動画を変更することとしているが、アバターオブジェクト12aのアクションおよび表情のうちいずれか一方としても所要の効果を奏する。
【0075】
すなわち、アバタ―動画制御部36は、判断部35が、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび/または表情とギフトとの関係が予め関連付けて記憶されていると判断したときに、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび/または表情の動画を変更することとすれば、所要の技術的効果を奏する。
【0076】
また更に、アバタ―動画制御部36は、ギフト提供部34により提供されたギフトの量に対応してアバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情の動画を変更するように制御することとしているが、アバタ―オブジェクト12aのアクションおよび表情のうちいずれか一方としても所要の効果を奏する。
【0077】
すなわち、アバタ―動画制御部36は、ギフト提供部34により提供されたギフトの量に対応してアバタ―オブジェクト12aのアクションおよび/または表情の動画を変更するように制御することとすれば、所要の技術的効果を奏する。
【0078】
また、上述した実施形態においては、アバター動画制御部36は、アクションや表情の動画を基本アクションや基本表情等から変更するように制御することとしているが、アバター動画制御部36が制御を重畳して行う等して、アクションや表情の動画を基本アクションや基本表情から変更した後に、変更後のアクションや表情を更に変更する制御を行うこととしてもよい。
【符号の説明】
【0079】
NT:ネットワーク通信回線
1:動画配信システム
10:端末装置
11:操作部
12:表示部
12a:アバターオブジェクト
12b:字幕スーパー
12c:画面の背景
13:出力部
14:集音部
30:サーバコンピュータ
31:入力部
32:記憶部
32a:音楽記憶部
32a´:アバター基本動作記憶部
32b:曲テンポ記憶部
32c:歌詞記憶部
32d:ギフト記憶部
32e:音調記憶部
32f:音量記憶部
32g:演出記憶部
33:読み込み部
34:ギフト提供部
35:判断部
36:アバタ―動画制御部
37:演出制御部
38:配信部
100:プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10