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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-25
(45)【発行日】2023-09-04
(54)【発明の名称】封入工程および装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 9/20 20120101AFI20230828BHJP
【FI】
B65B9/20
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019541429
(86)(22)【出願日】2018-02-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-27
(86)【国際出願番号】 NL2018050085
(87)【国際公開番号】W WO2018147732
(87)【国際公開日】2018-08-16
【審査請求日】2021-02-05
(31)【優先権主張番号】2018341
(32)【優先日】2017-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】519273496
【氏名又は名称】インジュニアズビュロー ジェイケイ デ ヘール
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】デ ヘール,ヤン ケース
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特公昭50-028116(JP,B1)
【文献】米国特許第03778961(US,A)
【文献】米国特許第01546360(US,A)
【文献】特公昭47-033680(JP,B1)
【文献】特開2014-234165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 9/00- 9/24
B65B 47/00-47/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品とりわけ廃棄製品を密封筒状可塑性容器に封入するための装置であって、
可塑性のフィルムのシートの供給源を包含し、
前記フィルムのシートが、第1長手方向部分と、前記第1長手方向部分から長手方向に離間した第2長手方向部分と、前記第2長手方向部分よりも前記第1長手方向部分からさらに長手方向に離間した第3長手方向部分とを有し、前記第2長手方向部分が前記第2長手方向部分の両側に一対の第2幅方向端部分を含み、前記第3長手方向部分が可塑性の筒体を形成しており、前記第3長手方向部分の幅方向両側が前記第3長手方向部分の上部の幅に沿って一緒に熱密封されており、
前記装置はさらに、
前記供給源に隣接する端部開口の垂直方向延在筒状のパイプと、
前記第2長手方向部分が前記供給源からマンドレルに沿って前記パイプの外面へ、そして前記パイプの開口上端部へ移動する時に、前記第2幅方向端部分が互いに重複した状態で前記シートの前記第2長手方向部分を前記パイプの周りで筒状形態に形成するのに適応した、前記パイプの外面と前記供給源との間のマンドレルと、
前記シートの前記第2長手方向部分の前記筒状形態の重複する前記第2幅方向端部分を互いに密封して、前記シートの前記第2長手方向部分の前記筒状形態を可塑性の筒体に形成して前記パイプが前記筒体の内部にある状態にするための、前記パイプの外面に隣接する第1密封器具と、
前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体の外側の幅方向両側にあって前記外側と摩擦により係合するとともに、前記パイプの前記開口上端部へ前記筒体を移動させるのに適応している第1対向回転ローラと、
前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体の前記内部が前記パイプの前記開口上端部で開口するように、前記シートの前記第2および第3長手方向部分により形成される前記筒体の幅方向両側にあって前記筒体を摩擦により係合し、前記パイプの開口底端部の下方にあり、前記第2および第3長手方向部分を下向きに移動させて前記第2長手方向部分を前記供給源から離間させ、前記シートの前記第2長手方向部分により形成された前記筒体を前記パイプの前記開口上端部へ移動させ、そして前記パイプの前記開口底端部まで下向きに移動させるのに適応した第2対向回転ローラと、
前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体の上部の幅にわたって前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体の前記上部の幅方向両側を互いに密封することにより前記筒体に製品を封止するための、前記パイプの下方の第2密封器具と、
を包含する装置。
【請求項2】
前記供給源が、軸に巻かれた前記フィルムのシートのロールである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フィルムの2枚以上のシートの供給源と、
前記第2長手方向部分が前記供給源から前記マンドレルに沿って前記パイプの前記外面へ、そして前記パイプの前記開口上端部へ移動される時に、前記第2幅方向端部分が互いに重複した状態で前記シートの前記第2長手方向部分を前記パイプの周りで筒状形態に形成するのに適応した、前記パイプの外面と前記供給源との間の各シートのためのマンドレルと、
を包含する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
さらに、
前記第2対向回転ローラの上方にあって、前記シートの前記第2長手方向部分により形成された前記筒体の幅方向両側にある第3対向回転ローラであって、前記パイプの底部から離れて下向きに前記筒体の中で製品を移動させるのに適応した前記第3対向回転ローラを包含し、
前記第3対向回転ローラは、前記第3対向回転ローラの間において前記製品が前記筒体の中を下向きに通過する際に前記製品と係合する噛み合い半円形の開口部を有し、
前記第3対向回転ローラの前記開口部が、前記第3対向回転ローラの回転により前記製品を押圧して前記筒体の中で下向きに移動させるのに適応している、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第3対向回転ローラの間で前記筒体の中の前記製品のサイズにより押圧された時に前記第3対向回転ローラと前記開口部とが可逆的に幅方向に移動するように、前記第3対向回転ローラが前記筒体の幅方向両側へ付勢される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1および第2密封器具の各々が熱密封のための器具を包含する、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
製品とりわけ廃棄製品を密封筒状可塑性容器に封入するための工程であって、
可塑性のフィルムのシートの供給源を用意するステップを包含し、
前記フィルムのシートが、第1長手方向部分と、前記第1長手方向部分から長手方向に離間した第2長手方向部分と、前記第2長手方向部分よりも前記第1長手方向部分から長手方向にさらに離間した第3長手方向部分とを有し、前記第2長手方向部分が両側に一対の第2幅方向端部分を含み、前記第3長手方向部分が可塑性の筒体を形成しており、前記第2および第3長手方向部分の接続部にわたって幅方向両側が一緒に熱密封されており、
前記工程はさらに、
前記シートの前記第2長手方向部分を、前記供給源から端部開口の垂直方向延在筒状のパイプの周りを、そして前記パイプの開口上端部へ移動させて、前記第2幅方向端部分が互いに重複した状態で前記シートの前記第2長手方向部分を前記パイプの周りで筒状形態に形成するステップと、
前記シートの前記第2長手方向部分を可塑性の筒体に形成して前記パイプが前記筒体の内部にある状態にするために、前記シートの前記第2長手方向部分の重複した前記第2幅方向端部分を互いに密封するステップと、
前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体の前記内部が前記パイプの前記開口上端部で開口するように、前記筒体の両側にあって前記筒体と摩擦により係合する第1対向回転ローラにより、前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体を前記パイプの前記開口上端部へ、そして前記パイプの中で下向きに移動させるステップと、
前記製品が、前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体と前記パイプの中を前記シートの前記第2および前記第3長手方向部分の熱密封された前記接続部まで下向きに落下するように、前記パイプの前記開口上端部において、前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体へ前記製品を投入するステップと、
前記筒体の両側にあって前記筒体と摩擦により係合する第2対向回転ローラにより、前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体を、前記パイプの中で下向きに、そして前記パイプの外向きに移動させるステップと、それから、
前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体の上部の幅にわたって、前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体の前記上部の幅方向両側を互いに密封して、前記製品を前記筒体に封止するステップと、
を包含する工程。
【請求項8】
前記供給源が、軸に巻かれた前記フィルムのシートのロールである、請求項7に記載の工程。
【請求項9】
前記フィルムの2枚以上のシートの供給源を用意することと、
各シートの第2長手方向部分を、供給源から端部開口の垂直延在筒状パイプの周りへ、そして前記パイプの前記開口上端部へ移動させて、前記第2幅方向端部分が互いに重複した状態で前記シートの前記第2長手方向部分を前記パイプの周りで筒状形態に形成するステップと、
を包含する、請求項7または8に記載の工程。
【請求項10】
前記第2対向回転ローラの上方にあって、第3対向回転ローラの回転により前記製品を押圧して前記筒体の中で下向きに移動させる、噛み合い半円形の開口部を有する前記第3対向回転ローラの間で、前記シートの前記第2長手方向部分により形成される前記筒体が前記パイプの中を下向きに移動された後で、前記第2長手方向部分により形成される前記筒体に前記製品を係合させる追加ステップ、
を包含する、請求項7から9のいずれか一項に記載の工程。
【請求項11】
前記第3対向回転ローラの間で前記筒体の中の前記製品のサイズにより押圧された時に前記第3対向回転ローラと開口部とが可逆的に幅方向に離間するように、前記第3対向回転ローラを前記筒体の前記幅方向両側に付勢することを包含する、請求項10に記載の工程。
【請求項12】
前記密封するステップの各々が熱密封を包含する、請求項7から11のいずれか一項に記載の工程。
【請求項13】
密状態で密閉されたフィルムパッケージでの医療または衛生廃棄製品の処理、封入、および/または廃棄のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品、特に廃棄製品を密封筒状容器に封入するための工程および装置に関する。発明は特に、1枚以上の熱接合可塑性シート、特に1枚のみの熱接合可塑性シートにより形成される容器に製品を封入することに関する。また発明は特に、内容物の漏出、特に液体および気体の内容物の漏出に対して熱密封された容器に製品を封入することに関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨てオムツ、包帯、婦人用衛生用品(例えばタンポンおよび生理用ナプキン)などの廃棄製品を安全に処分するため、容易かつ安全に回収および保管されてから複数の容器として中央廃棄物処理施設へ輸送されうる容器に、個人が使った各製品を個人が封入することを可能にするための手法が考案されている。詳しく記すと、個人が各製品を容器に封止するための手法が考案され、複数の容器が回収、保管、輸送、処分される間に、(微生物を含む)固体と液体と気体は容器から流出または漏出できない。
【0003】
特許文献1には、商品のための筒状可塑性封入物を用意するための工程および装置が説明されている。しかしながら、この先行の工程および装置は、漏出が起こりうる使い捨てオムツ、包帯、および婦人用衛生用品などの廃棄製品のための封入物を安全に用意するのには不適当である。それは、このような廃棄製品は装置および工程での全時間にわたって可塑物に封止されないからである。ゆえに廃棄製品は装置の表面を汚しうる。
【0004】
特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5には、1枚以上の可塑性シートから形成される容器の中の使用済みオムツや包帯などの廃棄製品を安全に処分するための工程および装置が説明されている。詳しく記すと、特許文献4には2枚の接着剤コーティングシートの使用が説明されており、その縁部は、容器の各々の廃棄製品内容物の周りで互いに加圧接合される。特許文献2と特許文献3には、容器の各々の上部および底部がねじられるか結ばれて廃棄製品内容物を密封する予形成の単一プリーツ筒状可塑性シートの使用が説明されている。特許文献5には、熱密封可能な1または2枚の接着剤コーティングシートの使用が説明されており、その縁部は、容器の各々の廃棄製品内容物の周りで互いに加圧接合される。
【0005】
しかしながら、これらの先行の行程および装置のいずれでも、廃棄製品の周りに容器が形成される際に固体および液体が容易に流出せず、容器が最終的に密封される際に廃棄製品から固体と気体と液体が流出しない密封容器を確実に生産できない。これに関して、容器の廃棄製品内容物の周りでシートの縁部を互いに加圧接合するこれらの先行の工程および装置では、シートを互いに接合する間に液体および気体の漏出の危険があり、これは形成される接合部の一体性を著しく低下させうる。同様に、容器の各々の上部および底部をねじるか結んで廃棄製品内容物を密封するこれらの先行の工程および装置では、保管中に液体および気体の漏出の危険がある。
【0006】
さらに、開示される装置の各々は、適当な感圧接着剤でコーティングされた少なくとも2層のフィルム、または予め畳まれた筒状フィルムを必要とし、これは有用性を制限し処理が困難である。
【0007】
特許文献6、特許文献7、特許文献8には、張力を受けているフィルムを筒状マンドレルの周りで移動させてから結果的にマンドレルの周りに巻かれたフィルムの重複縁部を密封し、そして結果的に得られた筒体を、張力を受けた状態で上向きに移動させて中空の筒体を形成するための装置および工程が開示されている。しかしながら、これらの文献では可塑性筒体の生産は示されておらず、これらの文献に開示されている工程のいずれでも、いかなる形でも廃棄製品の密封が可能ではない。
【0008】
したがって、密封容器を確実に生産するために単純で本質的に連続するシート状の熱可塑性フィルムを使用する必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】欧州特許出願公開第0850836号明細書
【文献】英国特許出願公開第2206094号明細書
【文献】欧州特許出願公開第0699584号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2441684号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/151908号明細書
【文献】米国特許第3779861号明細書
【文献】米国特許第3703252号明細書
【文献】米国特許第6428457号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
第一の態様において、本発明は、最終的に密封される筒状可塑性容器に製品とりわけ廃棄製品を封止するための工程に関しており、この工程は、
第1長手方向部分を有する可塑性、有利には熱可塑性のフィルムのシートの供給源、有利にはロールを用意するステップであって、第1長手方向部分から長手方向に離間した第2長手方向部分もシートが有し、第2長手方向部分の両側には一対の第2幅方向端部分が設けられ、シートがさらに、第2長手方向部分よりも第1長手方向部分から長手方向にさらに離間した第3長手方向部分を有し、第3長手方向部分は筒状形態を有し、その幅方向両側が第2および第3長手方向部分の接続部の実質的に全体にわたって一緒に熱密封されるステップと、
シートの第2長手方向部分を、供給源から端部開口の垂直方向延在筒状パイプの周りを、そしてパイプの開口上端部へ移動させ、第2幅方向端部分が互いに重複した状態でシートの第2長手方向部分をパイプの周りで筒状形態に形成するステップと、
有利にはシートの第2長手方向部分の重複第2幅方向端部分をパイプの外面に押圧しながら、シートの第2長手方向部分の重複第2幅方向端部分を互いに密封、有利には熱密封して、筒体の内部にパイプがある状態でシートの第2長手方向部分を可塑性筒体に形成するステップと、
シートの第2長手方向部分により形成される筒体の内部がパイプの上端部で開口するように、有利には筒体の両側にあってこれと摩擦により係合する第1対向回転ローラにより、シートの第2長手方向部分により形成される筒体をパイプの開口上端部へ移動させるステップと、
パイプの開口上端部で、シートの第2長手方向部分により形成される筒体の内部へ製品を投入するため、シートの第2長手方向部分により形成される筒体とパイプとの中をシートの第3長手方向部分の熱密封上部まで製品が落下するか下向きに輸送されるステップと、
有利には筒体の両側にあって筒体と摩擦により係合する第2対向回転ローラにより、シートの第2長手方向部分により形成される筒体をパイプの中で下向きに、そしてパイプの外方へ移動させるステップと、それから、
シートの第2長手方向部分により形成される筒体の上部の実質的に全幅にわたって、シートの第2長手方向部分により形成される筒体の上部分の幅方向両側を密封、有利には熱密封して製品を筒体に封止するステップと、
を包含する。
【0011】
有利には、工程は、
第2ローラの上方にあって噛み合い半円形開口部を有する第3対向回転ローラの間において、筒体がパイプの中を下向きに移動された後に、シートの第2長手方向部分により形成される筒体に製品を係合させるステップであって、開口部が、有利には第3ローラの長さに沿ってセンタリングされて第3ローラの回転により筒体内で製品を下向きに押圧する、ステップ、
も包含する。
【0012】
やはり有利には、第3ローラの間での筒体内の製品のサイズにより押圧された時に第3ローラと開口部とが可逆的に幅方向に移動可能なように、第3ローラは筒体の幅方向両側に付勢、より有利にはばね付勢される。
【0013】
別の態様において、本発明は、製品とりわけ廃棄製品を、最終的に密封される筒状可塑性容器に封止するための装置に関しており、この装置は、
第1長手方向部分を有する可塑性、有利には熱可塑性のフィルムのシートの供給源、有利にはロールであって、第1長手方向部分から長手方向に離間した第2長手方向部分もシートが有し、第2長手方向部分の両側には一対の第2幅方向端部分が設けられ、第2長手方向部分よりも第1長手方向部分から長手方向にさらに離間し、筒状形態を有し、第3長手方向部分の上部の実質的に全幅にわたって幅方向両側が一緒に熱密封されている第3長手方向部分をシートがさらに有する、供給源と、
供給源に隣接する端部開口の垂直延在筒状パイプと、
第2長手方向部分が供給源からマンドレルに沿ってパイプの外面へ、そしてパイプの開口上部へ移動される時に、第2幅方向端部分が互いに重複した状態でシートの第2長手方向部分をパイプの周りで筒状形態に形成するのに適応した、パイプの外面と供給源との間のマンドレルと、
有利には、重複する第2幅方向端部分をパイプの外面に圧接しながら、シートの第2長手方向部分の筒状形態の重複第2幅方向端部分を互いに密封、有利には熱密封して、筒体の内部にパイプを含む状態でシートの第2長手方向部分を可塑性筒体に形成するための、パイプの外面に隣接する第1密封器具と、
シートの第2長手方向部分により形成される筒体の外部の幅方向両側にあってこれと摩擦により係合するとともに、パイプの開口上端部へ筒体を移動させるのに適応した第1対向回転ローラと、
シートの第2長手方向部分により形成される筒体の内部がパイプの上端部で開口するように、シートの第2および第3長手方向部分により形成される可塑性筒体の幅方向両側にあって筒体と摩擦により係合し、パイプの開口底端部の下方にあり、第2および第3長手方向部分を下向きに移動させ、これによりシートの第2長手方向部分により形成される筒体をパイプの開口上端部へ、そしてパイプ内で下向きに、パイプの開口底端部まで移動させるのに適応している第2対向回転ローラと、
シートの第2長手方向部分により形成される筒体の上部分の実質的に全幅にわたって、シートの第2長手方向部分により形成される筒体の上部分の幅方向両側を互いに密封、有利には熱密封することにより製品を筒体に封止するための、パイプの下方の第2密封器具と、
を包含する。
【0014】
有利には、装置は、第2ローラの上方にあって、パイプで下向きに移動した後にシートの第2長手方向部分により形成される筒体の幅方向両側にあって有利にはこれと接触する第3対向回転ローラも包含し、第3ローラは、筒体内の製品をパイプの底部から下向きに移動させるのに適応しており、第3ローラは、有利には第3ローラの長さに沿ってセンタリングされて、第3ローラの間において筒体を下向きに通過する際に製品と係合する噛み合い半円形開口部を有し、第3ローラの開口部は、第3ローラの回転により筒体内で製品を押圧して下向きに移動させる。やはり有利には、第3ローラの間で筒体内の製品のサイズにより押圧された時にローラと開口部とが可逆的に幅方向に離間するように、第3ローラは筒体の幅方向両側に付勢、より有利にはばね付勢される。
【0015】
また別の態様において、本発明は、製品とりわけ廃棄製品を、最終的に密封される筒状の可塑性容器に封止するための装置に関する。装置は、
端部開口の垂直延在筒状パイプと、
パイプの開口上端部からパイプの開口底端部までパイプ内で下向きに延在する可塑性、有利には熱可塑性の筒体の供給源であって、筒体の内部への製品の挿入のため、筒体の内部がパイプの上端部で開口する、供給源と、
筒体の幅方向両側にあってこれと摩擦により係合し、パイプの開口底部の下方にあって、パイプ内で筒体を下向きに移動させるのに適応している第1対向回転ローラと、
第1ローラの上方にあって、筒体の幅方向両側にあり有利にはこれと接触する第2対向回転ローラであって、筒体内の製品をパイプの底部から下向きに移動させるのに第3ローラが適応しており、第2ローラの間において筒体を下向きに通過する際に第3ローラの長さに沿って有利にはセンタリングされて製品と係合する噛み合い半円形開口部を第3ローラが有し、第2ローラの回転により第2ローラの開口部が製品を押圧して筒体内で下向きに移動させる、第2対向回転ローラと、
筒体の上部分の幅方向両側を互いに密封、有利には熱密封することにより製品を筒体に封止するための、パイプの下方の密封器具と、
を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の封入装置の片側からの封入装置の斜視図であり、装置の下部分は除去されている。示されているのは、フィルムのロールから形成肩部を越えてマンドレルの下形成面に沿って、そして端部開口の垂直延在パイプの外側筒状面の周りを、それからパイプの周りを上向きに、一対の第1対向ローラを筒状形態で越え、第1熱密封器具を越え、そして可塑性筒体としてパイプの開口上端部で内向きに、それからパイプ内で下向きに、そして最終的に密封される筒状可塑性容器の連続体として、開口底端部の中でパイプの外向きに延在する可塑性フィルムであり、各容器は製品を収容して製品は容器から漏出できない。
図2】装置の反対側からの図1の装置の斜視図であり、装置の下部分は除去されている。
図3図1の装置の上部分の一部の平面図であり、垂直延在パイプと、パイプの外面に隣接する第1熱密封器具とを示している。
図4】本発明の装置の図1と同様の斜視図であり、パイプの開口底端部の下方の装置の下部分を示す。特に示されているのは、可塑性筒体をパイプの開口底端部から下向きに移動させるための第2および第3対向ローラ対であり、これらのローラを駆動するためのモータのハウジングは含まれていない。
図5】第2および第3対向ローラ対を駆動するためのモータのハウジングを含む図4と同様の斜視図である。
図6】本発明の装置の第2および第3対向ローラ対を示す図4と同様の詳細斜視図である。
図7】本発明の装置の第2および第3対向ローラ対と第2熱密封器具とを示す詳細斜視図である。特に示されているのは、第2熱密封器具の加熱電気ワイヤから離れた開位置でのこの器具の可動アームである。
図8】第2熱密封器具の加熱電気ワイヤを圧接する閉位置でのこの器具の可動アームを示す、図7と同様の詳細斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明によれば、「シート」の語は好ましくは、それ自体に熱密封されて製品、特に廃棄製品の周りに液体および気体バリヤを設ける可塑性フィルムまたはホイルによる薄い連続シートを意味する。とりわけ好適であるのは熱可塑性フィルム、特にポリオレフィン、より好ましくはポリエチレンまたはポリプロピレン、より好ましくはLDPE、またはポリエステルで製作されるシート、および/または、熱または圧力活性化接着剤でコーティングされたシートである。本発明のシートは好ましくは、フィルムのロールなど、実質的に連続する供給源から長手方向に、つまりシートの長さに沿って延在する。
【0018】
本書で、「製品」の語は好ましくは、収容される生体または液体または気体の内容物を含む有機製品を意味する。製品は、食品、例えば肉や乳製品など、圧縮可能な固体製品でありうる。「廃棄製品」の語は好ましくは、使い捨てオムツ、包帯、婦人用生理用品(例えばタンポンや生理用ナプキン)、使用済みの医療用品と、廃棄包帯、綿棒、包帯、および/または衣服、手袋、シーツ等のような医療廃棄製品を意味する。
【0019】
概ね10で表される本発明の装置は、複数の個別製品(不図示)、特に廃棄製品を、概ね14で表される可塑性、好ましくは熱可塑性のフィルムのシートに封入するのに使用されうる。装置10により、各々が一つ以上の製品を保持して漏出に対して安全に封止する個々の筒状可塑性容器18による連続した概ね筒状の構造物16にシート14が形成される。
【0020】
図1,2,4から最も良く分かるように、装置10は、実質的に連続する長さの可塑性フィルムのシート14の供給源20を含む。好ましくは、フィルムシートの供給源は中央軸またはコア21に巻かれたシート14のロール20である。しかしながら、フィルムの連続平坦シートの押出成形機またはフィルムの平坦シートのプリーツ状積層体など、他のフィルムシート供給源が使用されうる。
【0021】
装置10では、図1,2,4に示されているように、シート14の第1長手方向部分22が好ましくはロール20に巻かれ、長手方向自由端部24はロール20からシートの第2長手方向部分26へ長手方向に(シート14に沿って)延在する。装置の工程によりロール20上のシート14が巻き出されてシートの第2長手方向部分26がロールから離れると、装置は、シート14の第2長手方向部分26を、製品(不図示)が封入されるための可塑性筒体28に形成する。シートの第2長手方向部分26は、第1長手方向部分22と好ましくはロール20からシート14の第3長手方向部分30まで長手方向に(シート14に沿って)延在する。シートの第3長手方向部分30はシート14の第1および第2長手方向部分22,26から長手方向に(シート14に沿って)延在し、さらに第2長手方向部分26よりも第1長手方向部分27およびロール20から長手方向に離れている。その前に装置は、ロール20上のシート14が前に巻き出されて第3長手方向部分30がロール20から離間した際に、前の製品(不図示)が封入されるための前の可塑性筒体32に第3長手方向部分30を形成している。これに関して、前の可塑性筒体32の幅方向両側は、第2および第3長手方向部分26,30の実質的に接続部全体にわたって一緒に熱密封されている。
【0022】
装置10においてシート14がロール20から巻き出される際に、シートの第2長手方向部分26は好ましくはロールから長手方向に移動され、ロールに隣接する端部開口の垂直延在筒状パイプ40へ上向きに移動する。これに関して、第2長手方向部分26は最初に、シート14に対して幅方向に延在する形成肩部42まで、そしてその上を移動し、それから一対の同一マンドレル44の下方で下向きに移動する。マンドレル44はパイプ40の筒状外面46に隣接してこれを囲繞し、形成肩部42から長手方向に離れて延在する。マンドレル44は、パイプ40を中心としてシート14に対して幅方向に対称的であって各々が下形成面48を有し、下形成面では、シートの第2長手方向部分26が形成肩部42から下向きに各マンドレルの下形成面48の底部49へ向かい、パイプ40の筒状外面46まで移動する。マンドレル44の下形成面48の底部49では、シートの第2長手方向部分26がパイプ40の周りで開口上端部50に向かって上向きに移動し、こうして第2長手方向部分26はパイプの外面46に隣接してその周りで筒状形態52を備える。シート14の第2長手方向部分26の両側の幅方向端部分56,56Aがパイプについて対称的であってパイプの周りで第2長手方向部分26の筒状形態52として重複するように、マンドレル44の幅方向底端部54,54Aは重複している。
【0023】
パイプ40の筒状外面46に隣接するのは、一対の第1対向回転噛み合いローラ58である。第1ローラ58は、シート14の第2長手方向部分26の筒状形態52の外側の幅方向両側で幅方向に回転して、これと摩擦により係合する。第1ローラ58は、マンドレル44の下形成面48の底部49からパイプの開口上端部50へ第2長手方向部分26の筒状形態52を移動させるのに適応している。
【0024】
好ましくはローラ58の上方でパイプ40の筒状外面46に隣接するのは、下向き長形の第1加熱器具60である。第1加熱器具60は、シート14の第2長手方向部分26の重複幅方向端部分56,56Aを互いに熱密封する。こうして、第1加熱器具60は、パイプ40が筒体の内部にある状態でシート14の第2長手方向部分26の筒状形態52を可塑性筒体28にする。好ましくは、第1加熱器具60は、シート14の第2長手方向部分26がマンドレル44の下形成面48の底部からパイプの開口上端部50へ移動する際に、重複幅方向端部分56,56Aと連続的に接触する下向き延在の加熱電気ワイヤ(不図示)を有する。好ましくは、第1加熱器具60は重複幅方向端部分56,56Aをパイプの外面46へ圧接して筒体28の熱密封を強化してもよい。
【0025】
装置10では、図4から8に示されているが、パイプの上端部50で筒体28の内部が開口するように、シート14の第2長手方向部分26により形成される可塑性筒体28はパイプ40の開口上端部50へ引き入れられてから、パイプの開口底端部64までパイプ内で下向きに引っ張られる。これは、パイプ40の開口底端部53の下方で幅方向に回転する、好ましくは軟質ゴムまたは可塑物で製作される一対の第2対向回転噛み合いローラ62により達成される。第2ローラ62は、第2長手方向部分26と、前の製品(不図示)を収容するシート14の第3長手方向部分28の前の可塑性筒体32とにより形成される筒体28の長手方向端部の幅方向両側にあってこれと摩擦により係合する。こうして、シート14の第2長手方向部分26により形成される筒体28の内部へ製品が挿入され、筒体28はパイプ40の上端部50で開口している。そして、シート14の第3長手方向部分28の前の可塑性筒体32の密封上部に達するまで、製品は筒体28内で下向きに落下しうる。
【0026】
装置10には、図7および8で最も分かりやすく示されているように、幅方向に長形の第2加熱器具65が第2ローラ62とパイプ40の開口底端部64との下に設けられる。第2加熱器具65は、筒体28内の製品の上で筒体28の上部分の実質的に全幅にわたって、シート14の第2長手方向部分26により形成される筒体28の上部の幅方向両側を密封する。好ましくは、第2加熱器具65は、製品の上の筒体28の上部分と断続的に接触する幅方向の加熱電気ワイヤ65Aを有する。やはり好ましくは、第2加熱器具65は、筒体28の上部分の幅方向両側を断続的に一緒に圧接して筒体28の熱密封を強化する。これに関して、第2加熱器具65の電気ワイヤ65Aは好ましくは器具10のフレーム66に取り付けられ、フレーム66に旋回式に取り付けられるアーム67がフレーム66に設けられ、アームは一端部69にプレッシャバー68を有し、その端部69は第2加熱器具の電気ワイヤに対して近接および離間しうる。こうして、第2加熱器具65は可塑性筒体28の上部に熱密封部71を形成し、その後で筒体28の上部を解放し、筒体28を筒体28内の製品とともにさらに下向きに移動させてパイプの底端部64から出す。
【0027】
これにより、装置10は、シート14の第2長手方向部分26により形成される筒体28を、製品を収容して最終的に密封される筒状可塑性容器70に形成する。本発明によれば、最終的に密封される筒状可塑性容器70は好ましくは、最終的に密封される筒状可塑性容器70の連続体の一つの容器70として製造され、その各々が製品を収容して製品は容器から漏出できない。
【0028】
所望であれば、第1および第2加熱器具60,65は、フィルムのシート14の部分を互いに密封する他の器具で置き換えられうる。例えば、このような代替的な密封器具の各々は、シート14の部分を一緒に接合するための接着剤の供給源と、シートの部分の間の接着剤を硬化させるか他の方法で活性化するための器具とともに、シートの部分を一緒に圧接するための器具を含みうる。
【0029】
やはり所望であれば、加熱器具が各可塑性筒体(例えば28,32)の上部分に一対の平行な熱密封部71を形成可能なように、第2加熱器具65は2本の垂直方向に分離した幅方向の加熱電気ワイヤを含みうる。こうして結果的に得られて最終的に密封される隣接の筒状可塑性容器が(例えば容器70の熱密封部71の間でフィルム14のシートを切断することにより)分離されうる。
【0030】
図4および6~8に最も分かりやすく示されているように、装置10は好ましくは、第2ローラ62の上方にあってパイプ40の開口底端部64の下方で幅方向に回転する第3対向回転噛み合いローラ対72も含む。第3ローラ72は、好ましくは第2ローラ62と隣接してこれに平行である。好ましくは鋼などの剛性材料で製作される第3ローラ72は、シート14の第2長手方向部分により形成される筒体28と筒体28内の製品の幅方向両側にある。第3ローラ72は好ましくは、筒体28の外面の幅方向両側と接触する。第3ローラ72は、第3ローラの長さに沿ってセンタリングされて第3ローラの間において筒体28内で下向きに通過する際に製品と物理的に係合する噛み合い半円形開口部74を有する。その結果、第3ローラ72の開口部74は、第3ローラの回転により製品を押圧して筒体内で下向きに移動させる。第3ローラ72はまた、第3ローラの間で筒体28内の製品のサイズにより押圧された時に第3ローラとその開口部74とが幅方向に逆向きに離間するように、好ましくはばね76により筒体28の幅方向両側に付勢される。その結果、第3ローラ72の開口部74は、パイプ40の開口底端部64から下向きに筒体28の中で製品を移動させ、第3ローラの上で製品が筒体に蓄積してパイプ40を閉塞することはない。
【0031】
装置10のローラ58,62,72は、従来の電気モータ(不図示)により従来方式で駆動されうる。
【0032】
同様に、装置10の熱密封器具60,65は、従来の電源(不図示)により従来方式で電力供給されうる。
【0033】
装置10とのそのモータおよび熱密封器具60,65とは、製品が可塑性筒体28で包装されるたびにユーザにより押される開始/停止ボタン(不図示)などにより、従来方式で操作されうる。代替的に、装置10とそのモータおよび熱密封器具60,65とは、パイプ40の開口上端部50に隣接するとともにパイプ40の開口上端部50への製品の挿入を検知できる従来の光学センサにより操作されうる。
【0034】
本発明の装置は、製品、特に廃棄製品を、最終的に密封される筒状可塑性容器70に封入するための工程に使用されうる。
第1長手方向部分24を有する可塑性、好ましくは熱可塑性のフィルムのシート14の供給源、好ましくはロールを用意すること。シートは、第1長手方向部分から長手方向に離間する第2長手方向部分26も有し、第2長手方向部分の両側に一対の第2幅方向端部分56,56Aが設けられる。シートはさらに、第2長手方向部分よりも第1長手方向部分からさらに長手方向に離間した第3長手方向部分28を有し、第3長手方向部分は筒状形態を有して、その幅方向両側は第2および第3長手方向部分の接続部の実質的に全体に沿って一緒に熱密封される。
シートの第2長手方向部分26を、供給源20から、また端部開口の垂直方向延在筒状パイプ40の周りで、そしてパイプの開口上端部50へ移動させて、第2幅方向端部分が互いに重複した状態でシートの第2長手方向部分をパイプ40の周りで筒状形態52に形成すること。
好ましくは、重複する第2幅方向端部分をパイプ40の外面46へ圧接しながら、シートの第2長手方向部分の重複する第2幅方向端部分56,56Aを互いに熱密封して、シートの第2長手方向部分を可塑性筒体28に形成すること。
シートの第2長手方向部分により形成される筒体の内部がパイプの上端部で開口するように、シート14の第2長手方向部分26により形成される筒体28を、好ましくは筒体28の両側にあってこれと摩擦により係合する第1対向回転ローラにより、パイプ40の開口上端部50へ、それからパイプ内で下向きに移動させること。
製品が、シートの第2長手方向部分により形成される筒体とパイプの中で下向きに、シートの第3長手方向部分28の熱密封上部分まで落下するように、パイプ40の開口上端部50で、シートの第2長手方向部分により形成される筒体28の内部に製品を投入すること。
好ましくは筒体の両側にあってこれと摩擦により係合する第2対向回転ローラ62により、シートの第2長手方向部分により形成される筒体28をパイプ40の中でさらに下向きに、そして外向きに移動させること。それから、
シートの第2長手方向部分により形成される筒体の上部の実質的に全幅にわたって、シート14の第2長手方向部分26により形成される筒体28の上部分の幅方向両側を一緒に熱密封すること。
【0035】
本発明の工程および装置の代替例として、可塑性フィルムの2枚以上のシート14が密封筒状可塑性容器70に形成されてもよい。これは、好ましくは別々のフィルム供給源、より好ましくはフィルムの別々のロール20から、端部開口の垂直方向延在筒状パイプ40を囲繞するフィルムの各シートの第2長手方向部分26を巻き出すことにより行われる。各ロール20は好ましくは、パイプ40に隣接し、これと正接する軸線21を有する。各シートの第2長手方向部分26は好ましくは、ロールから、そしてロールに隣接するパイプ40へ上向きに、シートに対して長手方向に巻き出される。これに関して、各シートの第2長手方向部分26はロールを離れて、最初は、シートに対して幅方向に延在する別々の形成肩部42まで移動してこれを越え、それから別のマンドレル44の下方へ下向きに移動する。各シートのマンドレル44は、パイプ40の筒状外面46の一部に隣接してこれを囲繞し、シートのための形成肩部42から長手方向に延在する。2枚以上のシートのためのマンドレル44は、パイプ40について対称的である。各マンドレル44は下形成面48を有し、ここでシートの第2長手方向部分26は、形成肩部42からマンドレル44の下形成面48の底部49へ、そしてパイプ40の筒状外面46まで下向きに移動する。マンドレル44の下形成面48の底部49では、シートの第2長手方向部分26がパイプ40の周りを開口上端部50へ一緒に上向きに移動され、こうして第2長手方向部分26はパイプの外面46の周りでこれに隣接して筒状形態52を備える。パイプの周りのシートの第2長手方向部分26の筒状形態52では、各シート14の第2長手方向部分26の両側の幅方向端部分56,56Aが1枚以上の他のシート14の第2長手方向部分26の両側の幅方向端部分56,56Aと重複するように、マンドレル44の幅方向端部は重複している。そして、パイプ40の筒状外面46に隣接して好ましくは一対の第1対向回転噛み合いローラ58の上の二つ以上の第1加熱器具60は、1枚以上の他のシート14の第2長手方向部分26の両側の重複幅方向端部分56,56Aを互いに熱密封する。こうして、第1加熱器具60は、シート14の第2長手方向部分26の筒状形態52を可塑性筒体28にする。好ましくは、各第1加熱器具60は、マンドレル44の一方の各下形成面48の底部49から上向きにパイプの開口上端部50へ一緒に移動する際に、2枚のシート14の第2長手方向部分26の一対の重複幅方向端部分56,56Aと連続的に接触する下向き延在の電気ワイヤである。好ましくは、各第1加熱器具60はまた、2枚のシート14の第2長手方向部分26の一対の重複幅方向端部分56,56Aをパイプの外面46に圧接して、筒体28の熱密封を強化する。
【0036】
本発明は、密封筒状可塑性容器に製品、特に廃棄製品を封入するための装置にも関しており、装置は、
可塑性、好ましくは熱可塑性フィルムのシートを用意するためのホルダであって、シートが、
第1長手方向部分と、
第1長手方向部分から長手方向に離間した第2長手方向部分と、
第2長手方向部分よりも第1長手方向部分から長手方向にさらに離間した第3長手方向部分と、
を有する、ホルダと、
供給源に隣接する、端部開口で垂直方向に延在する筒状パイプと、
第2長手方向部分が供給源からマンドレルに沿ってパイプの外面へ、そしてパイプの開口上端部へ移動する時に、互いに重複する第2幅方向端部分とともにシートの第2長手方向部分をパイプの周りで筒状形態に形成するのに適応した、パイプの外面と供給源との間のマンドレルと、
好ましくは、重複する第2幅方向端部分をパイプの外面に圧接しながら、シートの第2長手方向部分の筒状形態の重複する第2幅方向端部分を互いに密封、好ましくは熱密封して、シートの第2長手方向部分の筒状形態を可塑性筒体に形成するための第1密封器具、好ましくはパイプの外面に隣接する加熱器具と、
を包含する。
【0037】
本発明は、上に提示した装置と、(b)この装置とともに使用するための、ロールの軸に巻かれる可塑性フィルムのシートのロールと、を包含する部品キットにも関する。
【0038】
本装置、部品キット、そして工程は、比較的単純な熱可塑性フィルムを利用するばかりでなく、廃棄製品と装置の部品との直接接触を回避するので有利であり、さもなければ、この接触面の定期的な清掃および/または消毒が必要となる。むしろ廃棄製品は、本質的には封入物の内面を形成するフィルム面のみと接触し、フィルムに密封される。
【0039】
それゆえ、装置および工程は、医療用廃棄物その他のような危険廃棄製品を、そのまま処分されて廃棄製品に露出される面が外に出ない、本質的に気密状態で密封される封入物に入れて処理および処分するのに特に有用である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8