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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-25
(45)【発行日】2023-09-04
(54)【発明の名称】がんを処置する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/454 20060101AFI20230828BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20230828BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230828BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20230828BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230828BHJP
【FI】
A61K31/454 ZMD
A61K39/395 T
A61P35/00
A61P35/04
A61P43/00 121
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020536045
(86)(22)【出願日】2018-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-03-11
(86)【国際出願番号】 US2018067653
(87)【国際公開番号】W WO2019133697
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】62/613,372
(32)【優先日】2018-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/680,511
(32)【優先日】2018-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/610,761
(32)【優先日】2017-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514118169
【氏名又は名称】テサロ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フェン, ビン
(72)【発明者】
【氏名】ラマスワミー, スリダール
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ジン ユー
(72)【発明者】
【氏名】シャオ, ヨンホン
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ, インフイ
【審査官】山村 祥子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/138101(WO,A1)
【文献】特表2017-527799(JP,A)
【文献】特表2017-509631(JP,A)
【文献】European Journal of Cancer,2016年,60,49-58
【文献】JOURNAL OF CLINICAL ONCOLOGY,2017年07月01日,VOLUME 35, NUMBER 19,2193-2202
【文献】The Breast,2017年12月05日,38,30-38
【文献】Case Rep Oncol,2016年,9,112-118
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 45/00
A61K 31/00
A61P
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤を含む、がんの処置における使用のための組成物であって、前記がんの患者は、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されており、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子がPALB2であり、前記PARP阻害剤がニラパリブである、組成物。
【請求項2】
前記がんまたは障害が、再発性がんである、請求項に記載の使用のための組成物。
【請求項3】
前記患者が、少なくとも1サイクルの白金系化学療法を受けている、請求項1または2に記載の使用のための組成物。
【請求項4】
前記患者が、直近のサイクルの白金系化学療法に対して完全奏効または部分奏効を有する、請求項に記載の使用のための組成物。
【請求項5】
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における前記欠損が、がん細胞を分析することによって同定されており、ここで、前記がん細胞は、循環腫瘍細胞である、請求項1からのいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【請求項6】
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における欠損が、無細胞DNAを分析することによって同定されている、請求項1からのいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【請求項7】
前記患者が、膀胱がん、乳がん、卵管のがん、胆管癌、結腸腺癌、子宮体がん、食道がん、ユーイング肉腫、胃がん、腎臓明細胞がん、肺がん、中皮腫、卵巣がん、膵臓がん、腹膜がん、前立腺がん、子宮内膜がん、またはブドウ膜黒色腫に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、請求項1からのいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【請求項8】
前記組成物が、1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与されることを特徴とし、前記1つまたは複数の追加の治療剤が、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達を阻害する薬剤である、請求項1からのいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【請求項9】
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、ペンブロリズマブまたはTSR-042である、請求項に記載の使用のための組成物。
【請求項10】
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、抗PD-L1/L2剤である、請求項に記載の使用のための組成物。
【請求項11】
前記抗PD-L1剤が、アテゾリズマブ、アベルマブ、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、LY3300054、PD-L1またはミラモレキュールである、請求項10に記載の使用のための組成物。
【請求項12】
前記PARP阻害剤が、ニラパリブ遊離塩基もしくはその薬学的に許容される塩、ニラパリブトシレート、もしくはニラパリブトシレート一水和物、またはこれらの任意の組合せである、請求項1から11のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2017年12月27日に出願された米国仮特許出願第62/610,761号、2018年1月3日に出願された同第62/613,372号、および2018年6月4日に出願された同第62/680,511号に対する優先権を主張し、これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
がんは、重大な公衆衛生上の問題であり、American Cancer Society, Cancer Facts & Figures 2016(https://www.cancer.org/research/cancer-facts-statistics/all-cancer-facts-figures/cancer-facts-figures-2017.html)によると、2017年だけで米国におけるがんによる死亡は約600,920人と予測されている。したがって、がん患者を処置するのに効果的な治療法に対する必要性は存在し続けている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
非BRCA1/2 HRR遺伝子を含む、相同組換え修復(HRR)経路に関与するある特定の遺伝子において欠損を有するがん患者を処置するための方法が、本明細書に記載される。さらに、本明細書に定義される方法において使用するためのポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤(例えば、本明細書に定義される)が、本明細書に記載される。さらに、本明細書に定義される方法において使用するための医薬の製造における、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤(例えば、本明細書に定義される)の使用が、本明細書に記載される。さらに、本明細書に定義される方法におけるポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤(例えば、本明細書に定義される)の使用が、本明細書に記載される。
【0004】
第1の態様では、本発明は、がんを処置する方法であって、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップであって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、がん患者に、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、本発明は、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定された患者におけるがんの処置において使用するためのPARP阻害剤であって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、PARP阻害剤を特徴とする。いくつかの実施形態では、処置は、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップであって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、がん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、本発明は、さらに、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定された患者におけるがんの処置のための医薬の製造における、PARP阻害剤の使用であって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、処置は、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップであって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、がん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、本発明は、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定された患者におけるがんの処置における、PARP阻害剤の使用であって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、処置は、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップであって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、がん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。
【0005】
第2の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、患者を特定するステップであって、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者においてT細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法において使用するための、PARP阻害剤を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者においてT細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者においてT細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0006】
第3の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、患者を特定するステップであって、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法において使用するための、PARP阻害剤を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明(he invention)は、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0007】
第4の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、患者を特定するステップであって、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において免疫応答を誘導する方法において使用するための、PARP阻害剤を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において免疫応答を誘導する方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において免疫応答を誘導する方法における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、細胞応答(In embodiments, the-cell response)。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0008】
第5の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、患者を特定するステップであって、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法において使用するための、PARP阻害剤を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。いくつかの実施形態では、本発明は、さらに、PARP阻害に対して応答性である障害を有するとして同定された患者において免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法における、PARP阻害剤の使用を特徴とする。いくつかの実施形態では、この方法は、患者を特定するステップであって、患者が、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、患者に、PARP阻害剤を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、細胞応答。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0009】
第6の態様では、本発明は、がんを処置する方法であって、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含み、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法を特徴とする。
【0010】
第7の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0011】
第8の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0012】
第9の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0013】
第10の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、免疫応答は、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、CD4またはCD8 T細胞応答である。いくつかの実施形態では、免疫応答は、B細胞応答である。いくつかの実施形態では、障害は、がんである。
【0014】
いくつかの実施形態では、がん患者は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、およびRAD54L、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。
【0015】
いくつかの実施形態では、がん患者は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、およびRB1、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。
【0016】
いくつかの実施形態では、欠損は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、6つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る遺伝子に存在する。
【0017】
いくつかの実施形態では、欠損は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、およびRB1からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、6つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る、31個もしくはそれを上回る、または32個もしくはそれを上回る遺伝子に存在する。
【0018】
いくつかの実施形態では、がん患者は、HRR経路に関与する遺伝子パネルにおいて欠損を有し、ここで、遺伝子パネルは、TP53および/またはRB1を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、およびこれらの組合せからなる群から選択されるHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ある遺伝子においてさらなる欠損を有し、その遺伝子は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCE、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
【0020】
いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2、ならびにこれらの組合せからなる群から選択されるHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つまたはそれを上回る、3つまたはそれを上回る、4つまたはそれを上回る、5つまたはそれを上回る、7つまたはそれを上回る、8つまたはそれを上回る、9つまたはそれを上回る、10個またはそれを上回る、11個またはそれを上回る、12個またはそれを上回る、13個またはそれを上回る、14個またはそれを上回る遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ある遺伝子においてさらなる欠損を有し、その遺伝子は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCE、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
【0021】
いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2、ならびにこれらの組合せからなる群から選択されるHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、ある遺伝子においてさらなる欠損を有し、その遺伝子は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCE、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。
【0022】
いくつかの実施形態では、BRCA1でもBRCA2でもないHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子における欠損は、事前に指定されたHRR遺伝子パネルを使用して同定される。
【0023】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれを含み、さらに、BRCA1および/またはBRCA2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、BRCA1、およびBRCA2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子パネルは、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCE、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子をさらに含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つまたはそれを上回る、2つまたはそれを上回る、3つまたはそれを上回る、4つまたはそれを上回る、5つまたはそれを上回る、7つまたはそれを上回る、8つまたはそれを上回る、9つまたはそれを上回る、10個またはそれを上回る、11個またはそれを上回る、12個またはそれを上回る、13個またはそれを上回る、14個またはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含み、さらに、BRCA1および/またはBRCA2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、BRCA1、およびBRCA2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子パネルは、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCE、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子をさらに含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含み、さらに、BRCA1および/またはBRCA2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2、BRCA1、およびBRCA2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子パネルは、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCE、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子をさらに含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、BRCA1でもBRCA2でもないHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子における欠損は、単一対立遺伝子変異である。
【0028】
いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの少なくとも1つは、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子は、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれは、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、単一対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異または散発性変異である。
【0029】
いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの少なくとも1つは、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子は、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれは、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、単一対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異または散発性変異である。
【0030】
いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの少なくとも1つは、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子は、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれは、単一対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、単一対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異または散発性変異である。
【0031】
いくつかの実施形態では、非BRCA1またはBRCA2であるHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子における欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0032】
いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの少なくとも1つは、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子は、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれは、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、二対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異または散発性変異である。
【0033】
いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの少なくとも1つは、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子は、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれは、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、二対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異または散発性変異である。
【0034】
いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの少なくとも1つは、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子は、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれは、二対立遺伝子変異によって引き起こされる欠損を有する。いくつかの実施形態では、二対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異または散発性変異である。
【0035】
いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有する少なくとも1つの遺伝子は、二対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有するそれぞれの遺伝子は、二対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有する少なくとも1つの遺伝子は、単一対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有するそれぞれの遺伝子は、単一対立遺伝子変異を有する。
【0036】
いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有する少なくとも1つの遺伝子は、二対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有するそれぞれの遺伝子は、二対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有する少なくとも1つの遺伝子は、単一対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有するそれぞれの遺伝子は、単一対立遺伝子変異を有する。
【0037】
いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有する少なくとも1つの遺伝子は、二対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有するそれぞれの遺伝子は、二対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有する少なくとも1つの遺伝子は、単一対立遺伝子変異を有する。いくつかの実施形態では、欠損を有するそれぞれの遺伝子は、単一対立遺伝子変異を有する。
【0038】
いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2)における欠損は、がん細胞(例えば、循環腫瘍細胞)を分析することによって同定される。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2)における欠損は、非がん細胞を分析することによって同定される。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、がん細胞または非がん細胞)は、1つまたは複数の体液から得られる。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、がん細胞または非がん細胞)は、血液(例えば、全血および/または血漿)から得られる。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、がん細胞または非がん細胞)は、唾液、尿、および/または脳脊髄液から得られる。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、がん細胞または非がん細胞)は、1つまたは複数の組織試料から得られる。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2である。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2である。
【0039】
いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2)における欠損は、無細胞DNAを分析することによって同定される。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2である。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2である。
【0040】
いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2)における欠損は、シーケンシング(例えば、次世代シーケンシング)、PCR、および/または免疫組織化学アッセイによって同定される。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2である。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2である。
【0041】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、患者のBRCAステータスを決定することなく投与される。
【0042】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、患者のBRCAステータスを決定する前に投与される。
【0043】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、患者のBRCAステータスとは独立して投与される。
【0044】
いくつかの実施形態では、BRCA1および/またはBRCA2ステータスは、BRCA1および/またはBRCA2を、事前に指定されたHRR遺伝子パネル(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つを含むパネル)に含めることによって、決定される。
【0045】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1および/またはBRCA2を含み、さらに、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1および/またはBRCA2を含み、さらに、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1および/またはBRCA2を含み、さらに、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1および/またはBRCA2を含み、さらに、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2を含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1および/またはBRCA2を含み、さらに、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1および/またはBRCA2を含み、さらに、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2を含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、gBRCA陰性、tBRCA陰性、またはsBRCA陰性である。
【0049】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1において生殖細胞系列変異も散発性変異も有さず、BRCA2において生殖細胞系列変異も散発性変異も有さない。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1および/またはBRCA2において生殖細胞系列変異を有さない。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1および/またはBRCA2において散発性変異を有さない。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、腫瘍BRCA1変異および/またはBRCA2変異を有さない。
【0050】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1および/またはBRCA2において少なくとも1つの生殖細胞系列変異を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1および/またはBRCA2において少なくとも1つの散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1において少なくとも1つの生殖細胞系列変異または散発性変異を有し、BRCA2において少なくとも1つの生殖細胞系列変異または散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、少なくとも1つの腫瘍BRCA1変異および/またはBRCA2変異を有する。
【0051】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、腺癌、肺の腺癌、急性骨髄性白血病(「AML」)、副腎皮質癌、肛門がん、虫垂がん、B細胞由来白血病、B細胞由来リンパ腫、膀胱がん、脳がん、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC))、卵管のがん(cancer of the fallopian tube(s))、睾丸のがん、大脳がん、子宮頸がん、絨毛癌、慢性骨髄性白血病、結腸腺癌、結腸がん、結腸直腸がん、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(「DLBCL」)、子宮体がん(endometrial cancer)、上皮がん、食道がん、ユーイング肉腫、濾胞性リンパ腫(「FL」)、胆嚢がん、胃がん(gastric cancer)、消化器がん、神経膠腫、頭頸部がん、血液系がん、肝細胞がん、ホジキンリンパ腫/原発性縦隔性B細胞リンパ腫、腎臓がん、腎臓明細胞がん、喉頭がん、白血病、肝臓がん、肺がん、リンパ腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、単球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄腫、神経芽細胞由来CNS腫瘍、非小細胞肺がん(NSCLC)、口腔がん、卵巣がん、卵巣癌、膵臓がん、腹膜がん、原発性腹膜がん、前立腺がん、再発性もしくは難治性古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、腎細胞癌、直腸がん、唾液腺がん(例えば、唾液腺腫瘍)、肉腫、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、肛門性器部の扁平上皮細胞癌、食道の扁平上皮細胞癌、頭頸部の扁平上皮細胞癌(SCHNC)、肺の扁平上皮細胞癌、胃がん(stomach cancer)、T細胞由来白血病、T細胞由来リンパ腫、胸腺がん、胸腺腫、甲状腺がん、ブドウ膜黒色腫、尿路上皮細胞癌、子宮がん、子宮内膜がん(uterine endometrial cancer)、子宮肉腫、膣がん、または外陰部がんであるがんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0052】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、子宮体がん、子宮肉腫、乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、卵管がん、原発性腹膜がん、結腸がん、消化器がん、肛門性器部の扁平上皮細胞癌、黒色腫、腎臓細胞癌、肺がん、非小細胞肺がん、肺の扁平上皮細胞癌、胃がん、膀胱がん、胆嚢がん、肝臓がん、甲状腺がん、喉頭がん、唾液腺がん、食道がん、頭頸部がん、頭頸部の扁平上皮細胞癌、前立腺がん、肺がん、膵臓がん、中皮腫、肉腫、または血液系がんであるがんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0053】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、膀胱がん、乳がん、卵管のがん、胆管癌(cholagiocarcinoma)、結腸腺癌、子宮体がん、食道がん、ユーイング肉腫、胃がん、腎臓明細胞がん、肺がん、中皮腫、卵巣がん、膵臓がん、腹膜がん、前立腺がん、子宮内膜がん、またはブドウ膜黒色腫に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0054】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、乳がんまたはトリプルネガティブ乳がん(TNBC)に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0055】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、肺がんまたは非小細胞肺がん(NSCLC)に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0056】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、膵臓がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0057】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、婦人科系がん(例えば、卵巣がん、子宮頸がん、卵管がん、または原発性腹膜がん)に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0058】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、再発性がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。
【0059】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、これまでに、1つまたは複数の異なるがん処置モダリティで処置されている。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、これまでに、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの1つまたは複数で処置されている。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、1ライン、2ライン、3ライン、4ライン、または5ラインの前治療で処置されている。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、1ラインまたは2ラインの前治療で処置されている。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、1ラインの前治療で処置されている。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、2ラインの前治療で処置されている。いくつかの実施形態では、前治療は、細胞毒性療法である。いくつかの実施形態では、前治療は、白金系化学療法である。
【0060】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、少なくとも1サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がんは、白金感受性である。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、直近のサイクルの白金系化学療法に対して完全奏効または部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、最後から2番目のサイクルの白金系化学療法に対して完全奏効または部分奏効(a complete response of a partial response)を有する。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤の投与は、最後のサイクルの白金系化学療法の終了から8週間以内に開始される。いくつかの実施形態では、がんは、再発性肺がん(例えば、再発性非小細胞肺がん(NSCLC))である。いくつかの実施形態では、がん患者は、少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がんは、白金感受性である。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して完全奏効を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して部分奏効を有する。
【0061】
いくつかの実施形態では、がんは、再発性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんである。いくつかの実施形態では、がん患者は、少なくとも1サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がん患者は、少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がんは、白金感受性である。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して完全奏効を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、最後のサイクルの白金系化学療法の終了から8週間以内に開始される。
【0062】
いくつかの実施形態では、がんは、膵臓がんである。いくつかの実施形態では、がん患者は、少なくとも1サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がん患者は、少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がんは、白金感受性である。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して完全奏効を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、最後のサイクルの白金系化学療法の終了から8週間以内に開始される。
【0063】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも1回の28日処置サイクルの間、毎日投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、少なくとも12回、またはそれを上回る回数の28日処置サイクルの間、毎日投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、医師によって決定された回数の処置サイクルの間、毎日投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、i)対照と比較して長期にわたる無増悪生存期間、またはii)対照と比較して、疾患増悪もしくは死亡のハザード比の低減を達成するのに十分な期間、毎日投与される。
【0064】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも1回の21日処置サイクルの間、毎日投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、少なくとも12回、またはそれを上回る回数の21日処置サイクルの間、毎日投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、医師によって決定された回数の処置サイクルの間、毎日投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、i)対照と比較して長期にわたる無増悪生存期間、またはii)対照と比較して、疾患増悪もしくは死亡のハザード比の低減を達成するのに十分な期間、毎日投与される。
【0065】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与と組み合わせて、1つまたは複数の追加の治療剤を投与するステップをさらに含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の追加の治療剤は、化学療法剤である。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、白金剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、トリプラチン四硝酸塩、フェナントリプラチン、ピコプラチン、サトラプラチンなど)である。
【0067】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の追加の治療剤は、免疫チェックポイント阻害剤である。いくつかの実施形態では、1つ、2つ、または3つの免疫チェックポイント阻害剤が、投与される。
【0068】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)、またはT細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)を阻害する薬剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、抗体である。
【0069】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)阻害剤である。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、ニラパリブと組み合わせて投与される。
【0070】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)阻害剤である。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、ニラパリブと組み合わせて投与される。
【0071】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)阻害剤である。いくつかの実施形態では、LAG-3阻害剤は、ニラパリブと組み合わせて投与される。
【0072】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)阻害剤である。いくつかの実施形態では、TIGIT阻害剤は、ニラパリブと組み合わせて投与される。
【0073】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1シグナル伝達阻害剤である。いくつかの実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、ニラパリブと組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、TIM-3阻害剤および/またはLAG-3阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、ニラパリブおよびTIM-3阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、ニラパリブおよびLAG-3阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、ニラパリブ、LAG-3阻害剤、およびTIM-3阻害剤と組み合わせて投与される。
【0074】
いくつかの実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、抗体(例えば、BGB-A317、BI 754091、IBI308、INCSHR-1210、JNJ-63723283、JS-001、MEDI-0680、MGA-012、ニボルマブ、PDR001、ペンブロリズマブ、PF-06801591、REGN-2810、TSR-042、アテゾリズマブ、アベルマブ、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、LY3300054、PD-L1ミラモレキュール(millamolecule)、またはこれらの誘導体)である。いくつかの実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、抗PD-L1/L2剤である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1/L2剤は、抗体(例えば、アテゾリズマブ、アベルマブ、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、LY3300054、PD-L1ミラモレキュール、またはこれらの誘導体)である。
【0075】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)は、静脈内投与される。
【0076】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)およびPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、それぞれ、21日処置サイクルで投与される(例えば、それぞれが、少なくとも少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、少なくとも12回、またはそれを上回る回数の21日処置サイクルの間、投与される)。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)およびPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、医師によって決定された回数の処置サイクルの間、投与される。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)は、それぞれの処置サイクルの間に1回投与される。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)は、第1の処置サイクルの初日に投与される。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)は、それぞれの新しい処置サイクルの初日に投与されるか、または新しい処置サイクルの初日から約3日以内に投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、処置サイクルの間、毎日1回投与される。
【0077】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)およびPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、それぞれ、28日処置サイクルで投与される(例えば、それぞれが、少なくとも少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、少なくとも12回、またはそれを上回る回数の28日処置サイクルの間、投与される)。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)およびPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、医師によって決定された回数の処置サイクルの間、投与される。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)は、それぞれの処置サイクルの間に1回投与される。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)は、第1の処置サイクルの初日に投与される。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達阻害剤)は、それぞれの新しい処置サイクルの初日に投与されるか、または新しい処置サイクルの初日から約3日以内に投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、処置サイクルの間、毎日1回投与される。
【0078】
いくつかの実施形態では、がん患者は、肺がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている。いくつかの実施形態では、肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)(例えば、PD-L1の高い発現によって特徴付けられるかまたはPD-L1の低い発現によって特徴付けられるNSCLC)である。いくつかの実施形態では、肺がんは、扁平上皮NSCLCである。
【0079】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、毎日投与される(例えば、経口用量として)。いくつかの実施形態では、経口用量は、1つまたは複数の単位剤形(例えば、カプセル剤および/または錠剤)で投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、毎日投与される。
【0080】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、PARP-1および/またはPARP-2を阻害する薬剤である。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ABT-767、AZD 2461、BGB-290、BGP 15、CEP 8983、CEP 9722、DR 2313、E7016、E7449、フルゾパリブ、IMP 4297、INO1001、JPI 289、JPI 547、モノクローナル抗体B3-LysPE40コンジュゲート、MP 124、ニラパリブ、NU 1025、NU 1064、NU 1076、NU1085、オラパリブ、ONO2231、PD 128763、R 503、R554、ルカパリブ、SBP 101、SC 101914、シミパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、WW 46、2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-4-オール、およびこれらの塩または誘導体からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、またはベリパリブである。
【0081】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ニラパリブ(例えば、ニラパリブ遊離塩基、ニラパリブトシレート、もしくはニラパリブトシレート一水和物、またはこれらの任意の組合せ)である。
【0082】
いくつかの実施形態では、ニラパリブは、少なくとも100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、患者に投与されるニラパリブの初回用量は、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与される場合、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、ある期間の間、患者に、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量のニラパリブを投与するステップと、患者に、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する低減された経口用量で、ニラパリブを投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、経口用量は、1つまたは複数の単位剤形(例えば、カプセル剤および/または錠剤)で投与または提供される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の単位剤形は、カプセル剤である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の単位剤形は、錠剤である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の単位剤形は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量で、ニラパリブを含む(例えば、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブトシレート一水和物)。いくつかの実施形態では、投与されるニラパリブの形態は、ニラパリブトシレート一水和物を含む。
【0083】
第11の態様では、本発明は、がんを処置する方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、本方法は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、がん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、がん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0084】
第12の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCCである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0085】
第13の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0086】
第14の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0087】
第15の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法と特徴とする。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、患者を特定するステップであって、患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0088】
第16の態様では、本発明は、がんを処置する方法であって、少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、がん患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定される。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定される。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定される。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0089】
第17の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含み、患者が、少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0090】
第18の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含み、患者が、少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0091】
第19の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含み、患者が、少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0092】
第20の態様では、本発明は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含み、患者が、少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。さらなる態様では、本発明は、本方法において使用するためのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法において使用するための医薬の製造における、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。なおもさらなる態様では、本発明は、本方法におけるPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の使用を特徴とする。
【0093】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれにおいて欠損を有し、さらに、BRCA1および/またはBRCA2において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、またはFANCEである少なくとも1つの遺伝子においてさらなる欠損を有する。
【0094】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有し、さらに、BRCA1および/またはBRCA2において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、またはFANCEである少なくとも1つの遺伝子においてさらなる欠損を有する。
【0095】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有し、さらに、BRCA1および/またはBRCA2において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、またはFANCEである少なくとも1つの遺伝子においてさらなる欠損を有する。
【0096】
いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1および/またはBRCA2において欠損を有さない。いくつかの実施形態では、患者(例えば、がん患者)は、BRCA1において欠損を有さず、BRCA2において欠損を有さない。
【0097】
いくつかの実施形態では、本発明は、再発性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを処置する方法であって、再発性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有し、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する、患者(例えば、がん患者)を特定するステップと、患者に、ニラパリブを投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、少なくとも1サイクルの白金系化学療法または少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、患者は、白金系化学療法に対して完全奏効または部分奏効を有する。
【0098】
いくつかの実施形態では、本発明は、非小細胞肺がん(NSCLC)を処置する方法であって、NSCLCを有し、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する、がん患者を特定するステップと、がん患者に、ニラパリブを投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の治療剤が、ニラパリブと組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達の阻害剤)が、ニラパリブと組み合わせて投与される。
【0099】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、毎日投与される(例えば、経口用量として)。いくつかの実施形態では、経口用量は、1つまたは複数の単位剤形(例えば、カプセル剤および/または錠剤)で投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、毎日投与される。
【0100】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、PARP-1および/またはPARP-2を阻害する薬剤である。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ABT-767、AZD 2461、BGB-290、BGP 15、CEP 8983、CEP 9722、DR 2313、E7016、E7449、フルゾパリブ、IMP 4297、INO1001、JPI 289、JPI 547、モノクローナル抗体B3-LysPE40コンジュゲート、MP 124、ニラパリブ、NU 1025、NU 1064、NU 1076、NU1085、オラパリブ、ONO2231、PD 128763、R 503、R554、ルカパリブ、SBP 101、SC 101914、シミパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、WW 46、2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-4-オール、およびこれらの塩または誘導体からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、またはベリパリブである。
【0101】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ニラパリブ(例えば、ニラパリブ遊離塩基、ニラパリブトシレート、もしくはニラパリブトシレート一水和物、またはこれらの任意の組合せ)である。
【0102】
いくつかの実施形態では、ニラパリブは、少なくとも100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、患者に投与されるニラパリブの初回用量は、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与される場合、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量で、毎日投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、ある期間の間、患者に、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する経口用量のニラパリブを投与するステップと、患者に、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する低減された経口用量で、ニラパリブを投与するステップとを含む。いくつかの実施形態では、経口用量は、1つまたは複数の単位剤形(例えば、カプセル剤および/または錠剤)で投与または提供される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の単位剤形は、カプセル剤である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の単位剤形は、錠剤である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の単位剤形は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量で、ニラパリブを含む(例えば、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブトシレート一水和物)。いくつかの実施形態では、投与されるニラパリブの形態は、ニラパリブトシレート一水和物を含む。

本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
がんを処置する方法であって、
相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップであって、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、
前記がん患者に、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤を投与するステップと
を含む、方法。
(項目2)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、
前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップと
を含む、方法。
(項目3)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、
前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップと
を含む、方法。
(項目4)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、
前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップと
を含む、方法。
(項目5)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有し、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、
前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップと
を含む、方法。
(項目6)
がんを処置する方法であって、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤を投与するステップを含み、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法。
(項目7)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法。
(項目8)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法。
(項目9)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法。
(項目10)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、前記患者に、PARP阻害剤を投与するステップを含み、前記患者が、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されており、HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法。
(項目11)
前記免疫応答が、体液性免疫応答または細胞媒介性免疫応答である、項目4、5、9、および10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記免疫応答が、CD4またはCD8 T細胞応答である、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記免疫応答が、B細胞応答である、項目11に記載の方法。
(項目14)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における前記欠損が、事前に指定されたHRR遺伝子パネルを使用して同定される、先行する項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記患者が、ATM遺伝子および/またはBAP1遺伝子において欠損を有する、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記患者が、さらに、BRCA遺伝子において欠損を有する、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記患者が、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、およびRAD54L、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記患者が、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、RB1、およびこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、およびこれらの組合せからなる群から選択される、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、RB1、およびこれらの組合せからなる群から選択される、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、およびこれらの組合せからなる群から選択される、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、RB1、およびこれらの組合せからなる群から選択される、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る遺伝子を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、およびRB1からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、30個、31個、32個、またはそれを上回る遺伝子を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、RB1からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、または17個もしくはそれを上回る遺伝子を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、TP53を含む、項目24または25に記載の方法。
(項目28)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、RB1を含む、項目24、25、または27に記載の方法。
(項目29)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含む、項目24または25に記載の方法。
(項目30)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、およびRB1のそれぞれを含む、項目24または25に記載の方法。
(項目31)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、およびこれらの組合せからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1、およびこれらの組合せからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、または13個もしくはそれを上回る遺伝子を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれを含む、項目31または32に記載の方法。
(項目34)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、BAP1、RAD52、および/またはXRCC2をさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCEからなる群から選択される1つまたは複数の遺伝子をさらに含む、項目25から34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、BRCA1および/またはBRCA2である1つまたは複数の遺伝子をさらに含む、項目25から35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、BRCA1およびBRCA2のそれぞれをさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRCA1、BRCA2、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれを含む、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、BAP1、RAD52、およびXRCC2をさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目40)
HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子における欠損が、単一対立遺伝子変異である、項目1から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子における欠損が、二対立遺伝子変異である、項目1から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
BRCA1でもBRCA2でもないHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子における欠損が、単一対立遺伝子変異である、項目1から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
単一対立遺伝子変異が、生殖細胞系列変異である、項目40に記載の方法。
(項目44)
単一対立遺伝子変異が、散発性変異である、項目40に記載の方法。
(項目45)
BRCA1でもBRCA2でもないHRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子における欠損が、二対立遺伝子変異である、項目1から44のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
二対立遺伝子変異が、生殖細胞系列変異である、項目45に記載の方法。
(項目47)
二対立遺伝子変異が、散発性変異である、項目45に記載の方法。
(項目48)
患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する、項目1から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目49)
患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、およびRB1からなる群から選択される2つまたはそれを上回る、3つまたはそれを上回る、4つまたはそれを上回る、5つまたはそれを上回る、7つまたはそれを上回る、8つまたはそれを上回る、9つまたはそれを上回る、10個またはそれを上回る、11個またはそれを上回る、12個またはそれを上回る、13個またはそれを上回る、14個またはそれを上回る、15個またはそれを上回る、16個またはそれを上回る、17個またはそれを上回る遺伝子において欠損を有する、項目1から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目50)
患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する、項目1から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目51)
患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1からなる群から選択される2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、または13個もしくはそれを上回る遺伝子において欠損を有する、項目1から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目52)
患者が、BAP1またはATMにおいて欠損を有する、項目48から53のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
患者が、BAP1、RAD52、およびXRCC2のうちの1つもしくは複数または2つもしくはそれよりも多くにおいて欠損を有する、項目48から53のいずれか一項に記載の方法。
(項目54)
前記患者が、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、およびFANCEからなる群から選択される1つまたは複数の遺伝子における欠損をさらに含む、項目48から53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
欠損を有する少なくとも1つの遺伝子が、二対立遺伝子変異を有する、項目54に記載の方法。
(項目56)
欠損を有するそれぞれの遺伝子が、二対立遺伝子変異を有する、項目54に記載の方法。
(項目57)
欠損を有する少なくとも1つの遺伝子が、単一対立遺伝子変異を有する、項目48から55のいずれか一項に記載の方法。
(項目58)
欠損を有するそれぞれの遺伝子が、単一対立遺伝子変異を有する、項目57に記載の方法。
(項目59)
患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のそれぞれにおいて欠損を有する、項目48に記載の方法。
(項目60)
患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のそれぞれにおいて欠損を有する、項目50に記載の方法。
(項目61)
患者が、BAP1、RAD52、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有する、項目60に記載の方法。
(項目62)
欠損を有する少なくとも1つの遺伝子が、二対立遺伝子変異を有する、項目59から61のいずれか一項に記載の方法。
(項目63)
欠損を有するそれぞれの遺伝子が、二対立遺伝子変異を有する、項目59から61のいずれか一項に記載の方法。
(項目64)
欠損を有する少なくとも1つの遺伝子が、単一対立遺伝子変異を有する、項目59から62のいずれか一項に記載の方法。
(項目65)
欠損を有するそれぞれの遺伝子が、単一対立遺伝子変異を有する、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記患者が、BRCA1および/またはBRCA2において欠損を有する、項目48から65のいずれか一項に記載の方法。
(項目67)
前記患者が、BRCA1およびBRCA2のそれぞれにおいて欠損を有する、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRCA1、BRCA2、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれにおいて欠損を有する、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRCA1、BRCA2、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、およびRB1のそれぞれにおいて欠損を有する、項目67に記載の方法。
(項目70)
前記患者が、BAP1、RAD52、およびXRCC2のそれぞれにおいて欠損を有する、項目68または69に記載の方法。
(項目71)
前記患者が、BAP1、RAD52、XRCC2、TP53、およびRB1のそれぞれにおいて欠損を有する、項目68または69に記載の方法。
(項目72)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における前記欠損が、がん細胞を分析することによって同定される、先行する項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目73)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における前記欠損が、非がん細胞を分析することによって同定される、先行する項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目74)
前記がん細胞または非がん細胞が、1つまたは複数の体液から得られる、項目72または73に記載の方法。
(項目75)
がん細胞または非がん細胞が、血液から得られる、項目74に記載の方法。
(項目76)
がん細胞または非がん細胞が、全血から得られる、項目75に記載の方法。
(項目77)
がん細胞または非がん細胞が、血漿から得られる、項目75に記載の方法。
(項目78)
がん細胞または非がん細胞が、唾液、尿、および/または脳脊髄液から得られる、項目74に記載の方法。
(項目79)
がん細胞または非がん細胞が、1つまたは複数の組織試料から得られる、項目72または73に記載の方法。
(項目80)
前記がん細胞が、循環腫瘍細胞である、項目72および74から79のいずれか一項に記載の方法。
(項目81)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における欠損が、無細胞DNAを分析することによって同定される、項目1から80のいずれか一項に記載の方法。
(項目82)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における欠損が、シーケンシング、必要に応じて次世代シーケンシングによって同定される、項目1から81のいずれか一項に記載の方法。
(項目83)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における欠損が、PCRによって同定される、項目1から82のいずれか一項に記載の方法。
(項目84)
HRR経路に関与する前記少なくとも1つの遺伝子における欠損が、免疫組織化学アッセイによって同定される、項目1から83のいずれか一項に記載の方法。
(項目85)
前記PARP阻害剤が、前記患者のBRCAステータスを決定することなく投与される、項目1から84のいずれか一項に記載の方法。
(項目86)
前記PARP阻害剤が、前記患者のBRCAステータスを決定する前に投与される、項目1から84のいずれか一項に記載の方法。
(項目87)
前記PARP阻害剤が、前記患者のBRCAステータスとは独立して投与される、項目1から84のいずれか一項に記載の方法。
(項目88)
前記患者が、BRCA1および/またはBRCA2において生殖細胞系列変異を有さない、項目1から87のいずれか一項に記載の方法。
(項目89)
前記患者が、BRCA1および/またはBRCA2において少なくとも1つの生殖細胞系列変異を有する、項目1から87のいずれか一項に記載の方法。
(項目90)
前記患者が、BRCA1および/またはBRCA2において散発性変異を有さない、項目1から89のいずれか一項に記載の方法。
(項目91)
前記患者が、BRCA1および/またはBRCA2において少なくとも1つの散発性変異を有する、項目1から89のいずれか一項に記載の方法。
(項目92)
前記患者が、腫瘍BRCA1および/またはBRCA2変異を有さない、項目1から91のいずれか一項に記載の方法。
(項目93)
前記患者が、少なくとも1つの腫瘍BRCA1および/またはBRCA2変異を有する、項目1から91のいずれか一項に記載の方法。
(項目94)
前記患者が、gBRCA陰性、tBRCA陰性、またはsBRCA陰性である、項目1から87のいずれか一項に記載の方法。
(項目95)
前記患者が、BRCA1において生殖細胞系列変異も散発性変異も腫瘍変異も有さず、BRCA2において生殖細胞系列変異も散発性変異も腫瘍変異も有さない、項目1から87のいずれか一項に記載の方法。
(項目96)
前記BRCA1および/またはBRCA2ステータスが、BRCA1および/またはBRCA2遺伝子を事前に指定されたHRR遺伝子パネルに含めることによって決定される、項目1から84および86から95のいずれか一項に記載の方法。
(項目97)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子をさらに含む、項目96に記載の方法。
(項目98)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、およびRB1からなる群から選択される1つまたはそれを上回る、2つまたはそれを上回る、3つまたはそれを上回る、4つまたはそれを上回る、5つまたはそれを上回る、7つまたはそれを上回る、8つまたはそれを上回る、9つまたはそれを上回る、10個またはそれを上回る、11個またはそれを上回る、12個またはそれを上回る、13個またはそれを上回る、14個またはそれを上回る、15個またはそれを上回る、16個またはそれを上回る、17個またはそれを上回る遺伝子をさらに含む、項目96に記載の方法。
(項目99)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれをさらに含む、項目96に記載の方法。
(項目100)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、およびRB1のそれぞれをさらに含む、項目96に記載の方法。
(項目101)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つまたはそれを上回る、2つまたはそれを上回る、3つまたはそれを上回る、4つまたはそれを上回る、5つまたはそれを上回る、7つまたはそれを上回る、8つまたはそれを上回る、9つまたはそれを上回る、10個またはそれを上回る、11個またはそれを上回る遺伝子をさらに含む、項目96に記載の方法。
(項目102)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、およびRB1からなる群から選択される1つまたはそれを上回る、2つまたはそれを上回る、3つまたはそれを上回る、4つまたはそれを上回る、5つまたはそれを上回る、7つまたはそれを上回る、8つまたはそれを上回る、9つまたはそれを上回る、10個またはそれを上回る、11個またはそれを上回る遺伝子をさらに含む、項目96に記載の方法。
(項目103)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれをさらに含む、項目101に記載の方法。
(項目104)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれをさらに含む、項目102に記載の方法。
(項目105)
前記事前に指定されたHRR遺伝子パネルが、BAP1、RAD52、およびXRCC2のそれぞれをさらに含む、項目103または104に記載の方法。
(項目106)
前記障害が、がんである、項目2から5および7から105のいずれか一項に記載の方法。
(項目107)
前記患者が、腺癌、肺の腺癌、急性骨髄性白血病(「AML」)、副腎皮質癌、肛門がん、虫垂がん、B細胞由来白血病、B細胞由来リンパ腫、膀胱がん、脳がん、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC))、卵管のがん、睾丸のがん、大脳がん、子宮頸がん、絨毛癌、慢性骨髄性白血病、結腸腺癌、結腸がん、結腸直腸がん、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(「DLBCL」)、子宮体がん、上皮がん、食道がん、ユーイング肉腫、濾胞性リンパ腫(「FL」)、胆嚢がん、胃がん、消化器がん、神経膠腫、頭頸部がん、血液系がん、肝細胞がん、ホジキンリンパ腫/原発性縦隔性B細胞リンパ腫、腎臓がん、腎臓明細胞がん、喉頭がん、白血病、肝臓がん、肺がん、リンパ腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、単球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄腫、神経芽細胞由来CNS腫瘍、非小細胞肺がん(NSCLC)、口腔がん、卵巣がん、卵巣癌、膵臓がん、腹膜がん、原発性腹膜がん、前立腺がん、再発性もしくは難治性古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、腎細胞癌、直腸がん、唾液腺がん(例えば、唾液腺腫瘍)、肉腫、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、肛門性器部の扁平上皮細胞癌、食道の扁平上皮細胞癌、頭頸部の扁平上皮細胞癌(SCHNC)、肺の扁平上皮細胞癌、胃がん、T細胞由来白血病、T細胞由来リンパ腫、胸腺がん、胸腺腫、甲状腺がん、ブドウ膜黒色腫、尿路上皮細胞癌、子宮がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、または外陰部がんであるがんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目108)
前記患者が、ATM遺伝子および/またはBAP1遺伝子における変異によって特徴付けられるがんに罹患しているまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目109)
前記患者が、膀胱がん、乳がん、卵管のがん、胆管癌、結腸腺癌、子宮体がん、食道がん、ユーイング肉腫、胃がん、腎臓明細胞がん、肺がん、中皮腫、卵巣がん、膵臓がん、腹膜がん、前立腺がん、子宮内膜がん、またはブドウ膜黒色腫に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目110)
前記患者が、膵臓がん、黒色腫、子宮頸がん、胃がん、子宮がん、または肺がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目111)
前記膵臓がん、黒色腫、子宮頸がん、胃がん、子宮がん、または肺がんが、二対立遺伝子変異によって特徴付けられる、項目110に記載の方法。
(項目112)
前記患者が、膵臓がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目113)
前記膵臓がんは、BRCA1/2変異によって特徴付けられる、項目112に記載の方法。
(項目114)
前記BRCA1/2変異は、二対立遺伝子変異である、項目113に記載の方法。
(項目115)
前記患者が、肺がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目116)
前記肺がんが、BAP1遺伝子における変異によって特徴付けられる、項目115に記載の方法。
(項目117)
BAP1遺伝子変異が、二対立遺伝子性である、項目116に記載の方法。
(項目118)
前記患者が、肝臓がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目119)
前記肝臓がんが、BAP1遺伝子における変異によって特徴付けられる、項目118に記載の方法。
(項目120)
BAP1遺伝子変異が、二対立遺伝子性である、項目119に記載の方法。
(項目121)
前記患者が、黒色腫に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目122)
前記患者が、乳がんまたはトリプルネガティブ乳がん(TNBC)に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目108に記載の方法。
(項目123)
前記患者が、肺がんまたは非小細胞肺がん(NSCLC)に罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目108に記載の方法。
(項目124)
前記患者が、婦人科系がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目125)
前記患者が、卵巣がん、子宮頸がん、卵管がん、または原発性腹膜がんに罹患しているかまたはそのリスクにさらされている、項目124に記載の方法。
(項目126)
前記がんまたは障害が、再発性がんである、項目1から125のいずれか一項に記載の方法。
(項目127)
前記患者が、これまでに、1つまたは複数の異なるがん処置モダリティで処置されている、先行する項目のいずれかに記載の方法。
(項目128)
前記患者が、これまでに、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの1つまたは複数で処置されている、項目127に記載の方法。
(項目129)
前記患者が、1ライン、2ライン、3ライン、4ライン、または5ラインの前治療で処置されている、項目127または128に記載の方法。
(項目130)
前記患者が、1ラインまたは2ラインの前治療で処置されている、項目129に記載の方法。
(項目131)
前記患者が、1ラインの前治療で処置されている、項目129に記載の方法。
(項目132)
前記患者が、2ラインの前治療で処置されている、項目129に記載の方法。
(項目133)
前記前治療が、細胞毒性療法である、項目127から132のいずれか一項に記載の方法。
(項目134)
前記患者が、少なくとも1サイクルの白金系化学療法を受けている、項目1から133のいずれか一項に記載の方法。
(項目135)
前記がん患者が、少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けている、項目134に記載の方法。
(項目136)
前記がんが、白金感受性である、項目134または135に記載の方法。
(項目137)
前記患者が、直近のサイクルの白金系化学療法に対して完全奏効または部分奏効を有する、項目134から136のいずれか一項に記載の方法。
(項目138)
前記患者が、最後から2番目のサイクルの白金系化学療法に対して完全奏効または部分奏効を有する、項目134から137のいずれか一項に記載の方法。
(項目139)
PARP阻害剤の前記投与が、最後のサイクルの白金系化学療法の終了から8週間以内に開始される、項目134から138のいずれか一項に記載の方法。
(項目140)
前記PARP阻害剤が、少なくとも1回の28日サイクルの間、毎日投与される、項目1から139のいずれか一項に記載の方法。
(項目141)
前記PARP阻害剤が、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、または少なくとも12回の28日サイクルの間、毎日投与される、項目140に記載の方法。
(項目142)
前記PARP阻害剤が、少なくとも1回の21日サイクルの間、毎日投与される、項目1から141のいずれか一項に記載の方法。
(項目143)
前記PARP阻害剤が、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、または少なくとも12回の21日サイクルの間、毎日投与される、項目142に記載の方法。
(項目144)
前記PARP阻害剤が、i)対照と比較して長期にわたる無増悪生存期間、またはii)対照と比較して、疾患増悪または死亡のハザード比の低減を達成するのに十分な期間、毎日投与される、項目1から143のいずれか一項に記載の方法。
(項目145)
前記PARP阻害剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である、項目1から144のいずれか一項に記載の方法。
(項目146)
PARP阻害剤の投与と組み合わせて、1つまたは複数の追加の治療剤を投与するステップをさらに含む、項目1から145のいずれか一項に記載の方法。
(項目147)
PARP阻害剤の投与と組み合わせて、化学療法剤を投与するステップを含む、項目146に記載の方法。
(項目148)
前記化学療法剤が、白金剤である、項目147に記載の方法。
(項目149)
前記化学療法剤が、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、トリプラチン四硝酸塩、フェナントリプラチン、ピコプラチン、またはサトラプラチンである、項目148に記載の方法。
(項目150)
PARP阻害剤と組み合わせて、免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップを含む、項目146に記載の方法。
(項目151)
1つ、2つ、または3つの免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップを含む、項目150に記載の方法。
(項目152)
免疫チェックポイント阻害剤が、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)、またはT細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)を阻害する薬剤である、項目150または151に記載の方法。
(項目153)
免疫チェックポイント阻害剤が、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)阻害剤である、項目150または151に記載の方法。
(項目154)
免疫チェックポイント阻害剤が、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)阻害剤である、項目150または151に記載の方法。
(項目155)
免疫チェックポイント阻害剤が、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)阻害剤である、項目150または151に記載の方法。
(項目156)
免疫チェックポイント阻害剤が、T細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)阻害剤である、項目150または151に記載の方法。
(項目157)
免疫チェックポイント阻害剤が、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達阻害剤である、項目150または151に記載の方法。
(項目158)
T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)阻害剤である免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む、項目157に記載の方法。
(項目159)
リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)阻害剤である免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む、項目157または158に記載の方法。
(項目160)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、抗体である、項目157から159のいずれか一項に記載の方法。
(項目161)
前記抗体が、BGB-A317、BI 754091、IBI308、INCSHR-1210、JNJ-63723283、JS-001、MEDI-0680、MGA-012、ニボルマブ、PDR001、ペンブロリズマブ、PF-06801591、REGN-2810、TSR-042、アテゾリズマブ、アベルマブ、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、LY3300054、またはPD-L1ミラモレキュール、またはこれらの誘導体からなる群から選択される、項目160に記載の方法。
(項目162)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、抗PD-L1/L2剤である、項目157から159のいずれか一項に記載の方法。
(項目163)
前記抗PD-L1/L2剤が、抗体である、項目162に記載の方法。
(項目164)
前記抗PD-L1抗体剤が、アテゾリズマブ、アベルマブ、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、LY3300054、PD-L1ミラモレキュール、またはこれらの誘導体である、項目163に記載の方法。
(項目165)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、静脈内投与される、項目157から164のいずれか一項に記載の方法。
(項目166)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤および前記PARP阻害剤が、21日処置サイクルまたは28日処置サイクルで投与される、項目157から165のいずれか一項に記載の方法。
(項目167)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤および前記PARP阻害剤が、それぞれ、
少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、もしくは少なくとも12回の21日処置サイクルの間、または
少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、もしくは少なくとも12回の28日処置サイクルの間、
投与される、項目166に記載の方法。
(項目168)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤および前記PARP阻害剤が、それぞれ、21日処置サイクルで投与される、項目166または167に記載の方法。
(項目169)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤および前記PARP阻害剤が、それぞれ、28日処置サイクルで投与される、項目166または167に記載の方法。
(項目170)
前記PARP阻害剤が、処置サイクルにおいて、毎日1回投与される、項目166から169のいずれか一項に記載の方法。
(項目171)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、第1の処置サイクルの初日に投与される、項目166から170に記載の方法。
(項目172)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、それぞれの新しい処置サイクルの初日に投与されるか、または新しい処置サイクルの初日から約3日以内に投与される、項目171に記載の方法。
(項目173)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、それぞれのサイクルの間、1回投与される、項目166から172のいずれか一項に記載の方法。
(項目174)
前記がんが、非小細胞肺がん(NSCLC)である、項目157から173のいずれか一項に記載の方法。
(項目175)
前記がんが、PD-L1の高い発現によって特徴付けられる、項目174に記載の方法。
(項目176)
前記がんが、PD-L1の低い発現によって特徴付けられる、項目174に記載の方法。
(項目177)
前記PARP阻害剤が、経口用量として投与される、項目1から176のいずれか一項に記載の方法。
(項目178)
前記経口用量が、1つまたは複数の単位剤形で投与される、項目177に記載の方法。
(項目179)
前記1つまたは複数の単位剤形が、カプセル剤および/または錠剤である、項目178に記載の方法。
(項目180)
前記PARP阻害剤が、PARP-1および/またはPARP-2を阻害する薬剤である、項目1から179のいずれか一項に記載の方法。
(項目181)
前記PARP阻害剤が、ABT-767、AZD 2461、BGB-290、BGP 15、CEP 8983、CEP 9722、DR 2313、E7016、E7449、フルゾパリブ、IMP 4297、INO1001、JPI 289、JPI 547、モノクローナル抗体B3-LysPE40コンジュゲート、MP 124、ニラパリブ、NU 1025、NU 1064、NU 1076、NU1085、オラパリブ、ONO2231、PD 128763、R 503、R554、ルカパリブ、SBP 101、SC 101914、シミパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、WW 46、2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-4-オール、およびこれらの塩または誘導体からなる群から選択される、項目1から180のいずれか一項に記載の方法。
(項目182)
前記PARP阻害剤が、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、またはベリパリブである、項目181に記載の方法。
(項目183)
前記PARP阻害剤が、ニラパリブである、項目182に記載の方法。
(項目184)
前記PARP阻害剤が、ニラパリブ遊離塩基、ニラパリブトシレート、もしくはニラパリブトシレート一水和物、またはこれらの任意の組合せである、項目183に記載の方法。
(項目185)
がんを処置する方法であって、
ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目186)
がんを処置する方法であって、
ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目187)
がんを処置する方法であって、
ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目188)
がんを処置する方法であって、
ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目189)
がんを処置する方法であって、
ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目190)
がんを処置する方法であって、
ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目191)
がんを処置する方法であって、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目192)
がんを処置する方法であって、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目193)
がんを処置する方法であって、
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目194)
がんを処置する方法であって、
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目195)
がんを処置する方法であって、
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目196)
がんを処置する方法であって、
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目197)
がんを処置する方法であって、
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目198)
がんを処置する方法であって、
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップと、
前記がん患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目199)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCCである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目200)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目201)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目199または200に記載の方法。
(項目202)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、またはTP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目199または200に記載の方法。
(項目203)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目199または200に記載の方法。
(項目204)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目199または200に記載の方法。
(項目205)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目206)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目207)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目205または206に記載の方法。
(項目208)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目205または206に記載の方法。
(項目209)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目205または206に記載の方法。
(項目210)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目205または206に記載の方法。
(項目211)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目205または206に記載の方法。
(項目212)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目205または206に記載の方法。
(項目213)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目214)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目215)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目213または214に記載の方法。
(項目216)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目213または214に記載の方法。
(項目217)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目213または214に記載の方法。
(項目218)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目213または214に記載の方法。
(項目219)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目220)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目221)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目219または220に記載の方法。
(項目222)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目219または220に記載の方法。
(項目223)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目219または220に記載の方法。
(項目224)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目219または220に記載の方法。
(項目225)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目219または220に記載の方法。
(項目226)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目219または220に記載の方法。
(項目227)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目228)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目229)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目227または228に記載の方法。
(項目230)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目227または228に記載の方法。
(項目231)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目227または228に記載の方法。
(項目232)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目227または228に記載の方法。
(項目233)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目234)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目235)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目233または234に記載の方法。
(項目236)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目233または234に記載の方法。
(項目237)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目233または234に記載の方法。
(項目238)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目233または234に記載の方法。
(項目239)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目233または234に記載の方法。
(項目240)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目233または234に記載の方法。
(項目241)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目242)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目243)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目241または242に記載の方法。
(項目244)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目241または242に記載の方法。
(項目245)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目241または242に記載の方法。
(項目246)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目241または242に記載の方法。
(項目247)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目248)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、
前記患者を特定するステップであって、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、ステップと、
前記患者に、ニラパリブを投与するステップと
を含む、方法。
(項目249)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目247または248に記載の方法。
(項目250)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目247または248に記載の方法。
(項目251)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目247または248に記載の方法。
(項目252)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目247または248に記載の方法。
(項目253)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目247または248に記載の方法。
(項目254)
がんを処置する方法であって、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ニラパリブを投与するステップを含む、方法。
(項目255)
がんを処置する方法であって、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ニラパリブを投与するステップを含む、方法。
(項目256)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目254または255に記載の方法。
(項目257)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目254または255に記載の方法。
(項目258)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目254または255に記載の方法。
(項目259)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目254または255に記載の方法。
(項目260)
がんを処置する方法であって、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ニラパリブを投与するステップを含む、方法。
(項目261)
がんを処置する方法であって、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ニラパリブを投与するステップを含む、方法。
(項目262)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目260または261に記載の方法。
(項目263)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目260または261に記載の方法。
(項目264)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目260または261に記載の方法。
(項目265)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目260または261に記載の方法。
(項目266)
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ニラパリブを投与するステップを含む、項目260または261に記載の方法。
(項目267)
BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、ニラパリブを投与するステップを含む、項目260または261に記載の方法。
(項目268)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目269)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目270)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目268または269に記載の方法。
(項目271)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目268または269に記載の方法。
(項目272)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目268または269に記載の方法。
(項目273)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目268または269に記載の方法。
(項目274)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目275)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、T細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目276)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目274または275に記載の方法。
(項目277)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目274または275に記載の方法。
(項目278)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目274または275に記載の方法。
(項目279)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目274または275に記載の方法。
(項目280)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目274または275に記載の方法。
(項目281)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目274または275に記載の方法。
(項目282)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目283)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目284)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目282または283に記載の方法。
(項目285)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目282または283に記載の方法。
(項目286)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目282または283に記載の方法。
(項目287)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目282または283に記載の方法。
(項目288)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目289)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、腫瘍を低減するかまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目290)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目288または289に記載の方法。
(項目291)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目288または289に記載の方法。
(項目292)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目288または289に記載の方法。
(項目293)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目288または289に記載の方法。
(項目294)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目288または289に記載の方法。
(項目295)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目288または289に記載の方法。
(項目296)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目297)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目298)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目296または297に記載の方法。
(項目299)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目296または297に記載の方法。
(項目300)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目296または297に記載の方法。
(項目301)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目296または297に記載の方法。
(項目302)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目303)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を誘導する方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目304)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目302または303に記載の方法。
(項目305)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目302または303に記載の方法。
(項目306)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目302または303に記載の方法。
(項目307)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目302または303に記載の方法。
(項目308)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目302または303に記載の方法。
(項目309)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目302または303に記載の方法。
(項目310)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目311)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP1、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目312)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目310または311に記載の方法。
(項目313)
前記患者が、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目310または311に記載の方法。
(項目314)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目310または311に記載の方法。
(項目315)
前記患者が、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目310または311に記載の方法。
(項目316)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目317)
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害に対して応答性である障害を有する患者において、免疫応答を増強するかまたは免疫細胞の活性を増加させる方法であって、前記患者に、ニラパリブを投与するステップを含み、前記患者が、BRCA1、BRCA2、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するとして同定されている、方法。
(項目318)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、またはRAD54Lである少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目316または317に記載の方法。
(項目319)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目316または317に記載の方法。
(項目320)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目316または317に記載の方法。
(項目321)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有する、項目316または317に記載の方法。
(項目322)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目316または317に記載の方法。
(項目323)
前記患者が、BRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、またはXRCC2、TP53、またはRB1である少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されている、項目316または317に記載の方法。
(項目324)
前記患者が、BRCA1およびBRCA2において欠損を有さない、項目185から323のいずれか一項に記載の方法。
(項目325)
前記患者が、卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんである再発性がんを有する、項目185から323のいずれか一項に記載の方法。
(項目326)
前記患者が、少なくとも1サイクルの白金系化学療法または少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けており、前記患者が、前記白金系化学療法に対して完全奏効または部分奏効を有する、項目325に記載の方法。
(項目327)
前記患者が、膵臓がんであるがんを有する、項目185から323のいずれか一項に記載の方法。
(項目328)
前記患者が、肺がんであるがんを有する、項目185から323のいずれか一項に記載の方法。
(項目329)
前記患者が、非小細胞肺がんであるがんを有する、項目185から323のいずれか一項に記載の方法。
(項目330)
PD-1阻害剤を投与するステップをさらに含む、項目327に記載の方法。
(項目331)
ニラパリブが、少なくとも100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の経口用量で、毎日投与される、項目185から330のいずれか一項に記載の方法。
(項目332)
ニラパリブが、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の経口用量で、毎日投与される、項目331に記載の方法。
(項目333)
ニラパリブが、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の経口用量で、毎日投与される、項目331に記載の方法。
(項目334)
前記患者に投与されるニラパリブの初回経口用量が、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の経口用量である、項目333に記載の方法。
(項目335)
ニラパリブが、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の経口用量で、毎日投与される、項目331に記載の方法。
(項目336)
患者に、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の経口用量のニラパリブを、ある期間、投与するステップと、
前記患者に、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の低減された経口用量で、ニラパリブを投与するステップと
を含む、項目335に記載の方法。
(項目337)
前記経口用量が、1つまたは複数の単位剤形で投与される、項目185から336のいずれか一項に記載の方法。
(項目338)
前記1つまたは複数の単位剤形が、カプセル剤である、項目337に記載の方法。
(項目339)
前記1つまたは複数の単位剤形が、錠剤である、項目337に記載の方法。
(項目340)
前記1つまたは複数の単位剤形が、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブを含む、項目337から339のいずれかに記載の方法。
(項目341)
前記投与されるニラパリブが、ニラパリブトシレート一水和物を含む、項目185から340のいずれか一項に記載の方法。
(項目342)
ニラパリブの投与と組み合わせて、1つまたは複数の追加の治療剤を投与するステップをさらに含む、項目185から341のいずれか一項に記載の方法。
(項目343)
ニラパリブの投与と組み合わせて、化学療法剤を投与するステップを含む、項目342に記載の方法。
(項目344)
ニラパリブと組み合わせて、免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップを含む、項目343に記載の方法。
(項目345)
1つ、2つ、または3つの免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップを含む、項目344に記載の方法。
(項目346)
免疫チェックポイント阻害剤が、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)、またはT細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)を阻害する薬剤である、項目344または345に記載の方法。
(項目347)
免疫チェックポイント阻害剤が、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)阻害剤である、項目344から346のいずれか一項に記載の方法。
(項目348)
免疫チェックポイント阻害剤が、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)阻害剤である、項目344から346のいずれか一項に記載の方法。
(項目349)
免疫チェックポイント阻害剤が、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)阻害剤である、項目344から346のいずれか一項に記載の方法。
(項目350)
免疫チェックポイント阻害剤が、T細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)阻害剤である、項目344から346のいずれか一項に記載の方法。
(項目351)
免疫チェックポイント阻害剤が、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達阻害剤である、項目344から346のいずれか一項に記載の方法。
(項目352)
T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)阻害剤である免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む、項目351に記載の方法。
(項目353)
リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)阻害剤である免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む、項目351または352に記載の方法。
(項目354)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、抗体である、項目351から353のいずれか一項に記載の方法。
(項目355)
前記抗体が、BGB-A317、BI 754091、IBI308、INCSHR-1210、JNJ-63723283、JS-001、MEDI-0680、MGA-012、ニボルマブ、PDR001、ペンブロリズマブ、PF-06801591、REGN-2810、TSR-042、アテゾリズマブ、アベルマブ、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、LY3300054、またはPD-L1ミラモレキュール、またはこれらの誘導体からなる群から選択される、項目354に記載の方法。
(項目356)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、抗PD-L1/L2剤である、項目351から353のいずれか一項に記載の方法。
(項目357)
前記抗PD-L1/L2剤が、抗体である、項目356に記載の方法。
(項目358)
前記抗PD-L1抗体剤が、アテゾリズマブ、アベルマブ、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、LY3300054、PD-L1ミラモレキュール、またはこれらの誘導体である、項目357に記載の方法。
(項目359)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、静脈内投与される、項目351から358のいずれか一項に記載の方法。
(項目360)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤およびニラパリブが、21日処置サイクルまたは28日処置サイクルで投与される、項目351から359のいずれか一項に記載の方法。
(項目361)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤およびニラパリブが、それぞれ、
少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、もしくは少なくとも12回の21日処置サイクルの間、または
少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも11回、もしくは少なくとも12回の28日処置サイクルの間、
投与される、項目360に記載の方法。
(項目362)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤およびニラパリブが、それぞれ、21日処置サイクルで投与される、項目360または361に記載の方法。
(項目363)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤およびニラパリブが、それぞれ、28日処置サイクルで投与される、項目360または361に記載の方法。
(項目364)
ニラパリブが、処置サイクルにおいて毎日1回投与される、項目360から363のいずれか一項に記載の方法。
(項目365)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、第1の処置サイクルの初日に投与される、項目360から364に記載の方法。
(項目366)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、それぞれの新しい処置サイクルの初日に投与されるか、または新しい処置サイクルの初日から約3日以内に投与される、項目365に記載の方法。
(項目367)
前記PD-1シグナル伝達阻害剤が、それぞれのサイクルの間、1回投与される、項目360から366のいずれか一項に記載の方法。


【図面の簡単な説明】
【0103】
図1図1Aおよび1Bは、卵巣がんを有する患者における維持処置のNOVA研究の探索分析に関する。この図は、ニラパリブ処置が、31個のDDR遺伝子パネルにおける変異を有さないtBRCA野生型患者(図1B)と比較して、31個のDDR遺伝子パネルにおける少なくとも1つの変異を有するtBRCA野生型患者(図1A)において同様に有効であることを示す。
【0104】
図2図2Aおよび2Bは、卵巣がんを有する患者における維持処置のNOVA研究の探索分析に関する。図2Aは、ニラパリブ処置が、tBRCA1/2に変異を有する患者に有益であることを示し、図2Bは、類似の利益が、少なくとも1つのHRR遺伝子において非BRCA1/2変異を有する患者において観察されることを示す。
【0105】
図3-1】図3は、腫瘍成長阻害(T/C)比(T/C%応答はX軸に示される)に基づくニラパリブに対する応答を示す。ニラパリブ感受性は、T/C比に基づく応答で、ATM、BAP、およびBRCAの二対立遺伝子変異を含有するPDXモデルで観察される。
図3-2】図3は、腫瘍成長阻害(T/C)比(T/C%応答はX軸に示される)に基づくニラパリブに対する応答を示す。ニラパリブ感受性は、T/C比に基づく応答で、ATM、BAP、およびBRCAの二対立遺伝子変異を含有するPDXモデルで観察される。
図3-3】図3は、腫瘍成長阻害(T/C)比(T/C%応答はX軸に示される)に基づくニラパリブに対する応答を示す。ニラパリブ感受性は、T/C比に基づく応答で、ATM、BAP、およびBRCAの二対立遺伝子変異を含有するPDXモデルで観察される。
【0106】
図4図4は、全成長阻害(TGI)を使用した複数の腫瘍タイプにわたる非BRCA単一対立遺伝子および二対立遺伝子HRR変異によるニラパリブ合成致死性の証拠を示す。図4は、ニラパリブ単剤療法の応答(TGI≧100%)に関するHRRmut PDX研究(n=87;17種の腫瘍タイプ)のin vivoでのスクリーニングを示す。
図5図5は、全成長阻害(TGI)を使用した複数の腫瘍タイプにわたる非BRCA単一対立遺伝子および二対立遺伝子HRR変異によるニラパリブ合成致死性の証拠を示す。図5は、ニラパリブ単剤療法の応答(TGI≧50%)に関する同系細胞系におけるHRR11 CRISPR/Cas9 KOのin vitroのスクリーニングを示す。HRR KO同系細胞系を使用したニラパリブ感受性データは、HRR変異体PDXモデルを使用して観察されたニラパリブ感受性データと一致した。
【0107】
図6図6は、BRCA1/2二対立遺伝子変異体PDXモデルの43%が、ニラパリブに対して中程度の感受性を、≧50%のTGIで実証することを示す(80%のOvCa PDXモデルは>100%のTGIを実証した)。
【0108】
図7図7は、33%のATM二対立遺伝子変異体NSCLC PDXモデルが、ニラパリブに対して強い感受性を、>70%のTGIで示したことを示す。
【0109】
図8図8は、BAP1二対立遺伝子変異が、複数の腫瘍タイプにおいて中程度のニラパリブ感受性と関連することを示す。モデルの36%(5種の腫瘍タイプにわたり)が、≧50%のTGIでニラパリブに対し感受性であった。
【0110】
図9図9は、ニラパリブでのHRR変異体膵臓がん患者(pancreatic patient)の処置についての裏付けを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0111】
定義
本明細書で使用される場合、「投与」という用語は、典型的に、対象または系への組成物の投与を指す。当業者であれば、適切な状況において、対象、例えば、ヒト対象への投与に利用することができる様々な経路を認識する。例えば、一部の実施形態では、投与は、眼、経口、非経口、局所などであり得る。一部の特定の実施形態では、投与は、気管支(例えば、気管支点滴注入)、頬側、皮膚(例えば、真皮への局所的なもの、皮内、皮間(interdermal)、経皮などのうちの1つまたは複数であり得るかまたはそれを含み得る)、腸、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、鼻内、腹腔内、髄腔内、静脈内、室内(intraventricular)、特定の器官内(例えば、肝臓内)、粘膜、鼻、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管(例えば、気管内点滴注入による)、膣、硝子体などであり得る。いくつかの実施形態では、投与は、経口である。一部の実施形態では、投与は、間欠的(例えば、複数の用量を、時間的に間隔をあけて)および/または周期的(例えば、個々の用量を、共通の期間、間隔をあけて)投与である、投与を含み得る。一部の実施形態では、投与は、少なくともある選択された期間の間の連続的な投与(例えば、灌流)を含み得る。
【0112】
本明細書で使用される場合、「組合せ治療」という用語は、対象が、2つまたはそれを上回る治療レジメン(例えば、2つまたはそれを上回る治療剤)に同時に曝露される、臨床介入を指す。一部の実施形態では、2つまたはそれを上回る治療レジメンは、同時に投与され得る。一部の実施形態では、2つまたはそれを上回る治療レジメンは、逐次的に投与され得る(例えば、第1のレジメンが、任意の用量の第2のレジメンの投与の前に投与される)。一部の実施形態では、2つまたはそれを上回る治療レジメンは、オーバーラップする投与レジメンで投与される。一部の実施形態では、組合せ治療の投与は、1つまたは複数の治療剤またはモダリティを、他の薬剤(複数可)またはモダリティを受けている対象に投与することを含み得る。一部の実施形態では、組合せ治療は、必ずしも、個々の薬剤が、単一の組成物において一緒に投与されること(ましてや必ず同時であること)を必要とするものではない。一部の実施形態では、組合せ治療の2つまたはそれを上回る治療剤またはモダリティは、別個に、例えば、別個の組成物において、別個の投与経路を介して(例えば、1つの薬剤が経口で別の薬剤が静脈内)、および/または異なる時点で、対象に投与される。一部の実施形態では、2つまたはそれを上回る治療剤は、組合せ組成物において一緒に投与されてもよく、またはさらには組合せ化合物において(例えば、単一の化学的複合体もしくは共有結合実体 の一部として)、同じ投与経路を介して、および/または同時に投与されてもよい。
【0113】
本明細書で使用される場合、「剤形」または「単位剤形」という用語は、対象に投与するための活性剤(例えば、治療剤または診断剤)の物理的に異なる単位を指す。典型的には、それぞれのそのような単位は、所定の量の活性剤を含有する。一部の実施形態では、そのような量は、関連する集団に投与した場合に(すなわち、治療レジメンにより)、所望されるかまたは有益な結果と相関することが決定されているレジメンに従って投与するのに適切な単位投薬量(またはその全画分)である。当業者であれば、特定の対象に投与される治療用組成物または治療剤の総量が、1人または複数人の主治医によって決定され、複数の剤形の投与を含み得ることを理解する。
【0114】
本明細書で使用される場合、「レジメン」という用語は、典型的に、1つまたは複数の期間、間隔をあけて、対象に個別に投与される、一群の単位用量(典型的には1つを上回る)を指す。一部の実施形態では、所与の治療剤は、1つまたは複数の用量を含み得るレジメンに従って投与される。一部の実施形態では、レジメンは、そのそれぞれが他の用量から時間的に間隔をあけた、複数の用量を含む。一部の実施形態では、個々の用量は、同じ長さの期間、互いに間隔をあけており、一部の実施形態では、レジメンは、複数の用量を含み、その場合、複数の用量は、異なる長さの期間、奸間隔をあけている。一部の実施形態では、レジメンは、同じ量の複数の用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、異なる量の複数の用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1つの用量を含み、ここで、この用量は、1つの単位用量の治療剤を含む。一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1つの用量を含み、ここで、この用量は、2つまたはそれを上回る単位用量の治療剤を含む。例えば、250mgの用量は、単一の250mgの単位用量としてまたは2つの125mgの単位用量として投与することができる。同様に、200mgの用量は、単一の200mgの単位用量としてまたは2つの100mgの単位用量として投与することができ、300mgの用量は、3つの100mgの単位用量として投与することができる。一部の実施形態では、レジメンは、関連する集団にわたって投与した場合に、所望されるかまたは有益な結果と相関するか、またはそれをもたらす(すなわち、治療レジメンである)。例えば、レジメンは、(i)対照と比較して長期にわたる無増悪生存期間、(ii)対照と比較して、疾患増悪もしくは死亡のハザード比の低減、および/または(iii)対照と比較して長期にわたる全生存期間、またはiv)少なくとも30%の全体的な奏効率をもたらし得る。
【0115】
本明細書で使用される場合、「患者」、「対象」、または「試験対象」という用語は、全体を通じて互換可能に使用され、本明細書に記載される提供される化合物が、例えば、実験、診断、予防、および/または治療の目的で、本発明に従って投与される、任意の生物を指す。典型的な対象としては、動物(例えば、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、およびヒト;昆虫;蠕虫など)が挙げられる。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。一部の実施形態では、対象は、疾患、障害、および/または状態(例えば、卵巣がん、卵管のがん、腹膜がん、乳がん、膵臓がん、肺がん、および非小細胞肺がん(NSCLC)などのがんを含む、本明細書に記載されるがんのうちのいずれか)に罹患している場合もあり、および/またはそれに罹患しやすい場合もある。一部の実施形態では、患者は、1つまたは複数の女性生殖器官を有するヒト患者である。一部の実施形態では、患者は、婦人科系がん(例えば、卵巣がん、卵管のがん、腹膜がん、および乳がんなどのがん)を有すると診断されているヒト女性患者(すなわち、女性)である。一部の実施形態では、患者は、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)と診断されているヒト患者である。一部の実施形態では、患者は、膵臓がんと診断されているヒトである。本明細書で使用される場合、「患者集団」または「対象の集団」とは、複数の患者または対象を指す。
【0116】
本明細書で使用される場合、「治療有効量」とは、投与されたものに対して、所望される効果をもたらす治療剤の量を指す。一部の実施形態では、この用語は、レジメンに従って疾患、障害、および/または状態に罹患しているかまたはそれに罹患しやすい集団に投与したときに、疾患、障害、および/または状態を処置するのに十分である量を指す。一部の実施形態では、治療有効量は、疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の症状の発生および/もしくは重症度を低減させる量、ならびに/またはその発症を遅延させる量である。当業者であれば、「治療有効量」という用語が、実際に、特定の個体において治療の成功が達成されることを必要とするものではないことを理解する。むしろ、治療有効量は、そのような処置を必要とする患者に投与した場合に、有意な数の対象において特定の所望される薬理学的応答をもたらす量であり得る。一部の実施形態では、治療有効量への参照は、1つまたは複数の特定の組織(例えば、疾患、障害、もしくは状態に罹患している組織)または体液(例えば、血液、唾液、血清、汗、涙液、尿など)において測定される場合の量への参照であり得る。当業者であれば、一部の実施形態では、特定の薬剤または治療の治療有効量が、単一の用量で製剤化および/または投与され得ることを理解する。一部の実施形態では、治療有効剤(therapeutically effective agent)は、例えば、レジメンの一部として、複数の用量で製剤化および/または投与され得る。
【0117】
本明細書で使用される場合、「化学療法剤」は、がん細胞の増殖、成長、寿命、および/または転移活性を阻害する化学薬剤を指す。一部の実施形態では、化学療法剤は、白金剤である。一部のそのような実施形態では、白金剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、トリプラチン四硝酸塩、フェナントリプラチン、ピコプラチン、またはサトラプラチンから選択される。
【0118】
本明細書で使用される場合、「CA-125」とは、がん抗原125を意味する。CA-125試験は、患者の血液中のタンパク質CA-125の量を測定するために使用することができる。CA-125試験は、無増悪生存期間の延長を評価するための使用を含め、処置の最中および後に、ある特定のがんをモニタリングするために使用することができる。一部の場合には、CA-125試験は、非常に高リスクの疾患を有する女性において、卵巣がんの初期兆候を探すために使用することができる。
【0119】
本明細書で使用される場合、「相同組換え」とは、別個のDNA鎖間で、ヌクレオチド配列が交換されるプロセスを指す。相同組換えは、いくつかの異なる生物学的プロセスに関与し、例えば、相同組換えは、DNA修復プロセス(例えば、二本鎖切断修復経路および合成依存性鎖アニーリング経路)の一部として、ならびに真核生物の減数分裂/配偶子形成のプロセス中に、生じる。本明細書で使用される場合、「相同組換え欠損」、「相同組換え修復欠損」、「HRR」、「相同修復欠損」、または「HRD」とは、相同組換えプロセスの低減または損傷を指す。理論によって束縛されることを望むものではないが、相同組換えは、DNA修復に関与するため、相同組換え欠損試料は、二本鎖切断などのDNA損傷を修復することができないか、またはその能力の低減を有するはずである。そのため、HRDである試料は、ゲノムエラーを蓄積することになるか、または染色体異常がHRDのバイオマーカーとして使用され得る。本明細書で使用される場合、「染色体異常」または「CA」とは、試料の染色体DNAにおける検出可能な変化を指す。一部の実施形態では、CAは、ヘテロ接合性の消失(LOH)、対立遺伝子不均衡(例えば、テロメア対立遺伝子不均衡(TAI))、または大規模遷移(LST)という3つのオーバーラップするカテゴリーのうちの少なくとも1つに含まれ得る。一部の実施形態では、「HRDステータス」は、患者から得られた試料(例えば、腫瘍試料)におけるCAの検出によって決定される。一部の実施形態では、陽性のHRDステータスとは、患者から得られた試料が、指定された数の染色体指標領域(chromosomal indicator region)において、CAの閾値数またはレベルに達した場合を指す。一部の実施形態では、HRDステータスは、試料(例えば、腫瘍試料)において染色体異常を検出するため、および/または試料が二本鎖DNA切断を修復することができないかどうかを評価するための市販の診断剤を使用して、決定される。HRDステータスを評価するための市販の診断剤としては、myChoice HRD(商標)診断キットが挙げられる。
【0120】
本明細書で使用される場合、ヘテロ接合性の消失(LOH)とは、目的となる多型遺伝子座におけるヘテロ接合性からホモ接合性への変化を指す。ヒトゲノム内の多型遺伝子座(例えば、一塩基多型(SNP))は、一般に、個体の生殖細胞系列内でヘテロ接合性であるが、これは、その個体が、典型的に、1つのコピーを生物学的父親から受け取り、1つのコピーを生物学的母親から受け取るためである。しかしながら、体細胞において、このヘテロ接合性は、(変異を通じて)ホモ接合性に変化する場合があり、これが、本明細書においてLOHと称される。LOHは、いくつかの機序により生じ得る。例えば、一部の場合には、一方の染色体の遺伝子座が、体細胞において欠失している場合がある。他方の染色体(男性については他方の非性染色体)には存在したままである遺伝子座は、影響を受ける細胞のゲノム内に存在するその遺伝子座のコピーが(2つのコピーではなく)1つしかないため、LOH遺伝子座である。この種類のLOH事象は、コピー数低減をもたらす。他の場合には、体細胞における一方の染色体の遺伝子座(例えば、男性については一方の非性染色体)を、他方の染色体に由来するその遺伝子座のコピーで置き換えることができ、それによって、置き換えられた遺伝子座内に存在していた可能性のある任意のヘテロ接合性を排除することができる。そのような場合には、それぞれの染色体に存在したままとなっている遺伝子座が、LOH遺伝子座であり、コピーニュートラルLOH遺伝子座と称され得る。HRDの決定におけるLOHおよびその使用は、国際出願第PCT/US2011/040953号(国際公開第WO/2011/160063号として公開)において詳細に記載されており、この全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0121】
LOHを包含する染色体異常のより広義のクラスは、対立遺伝子不均衡である。対立遺伝子不均衡は、体細胞の特定の遺伝子座における相対コピー数(すなわち、コピー比率)が、生殖細胞系列とは異なる場合に生じる。例えば、生殖細胞系列が、特定の遺伝子座において対立遺伝子Aの1つのコピーおよび対立遺伝子Bの1つのコピーを有し、体細胞が、Aの2つのコピーおよびBの1つのコピーを有する場合、体細胞のコピー比率(2:1)が生殖細胞系列(1:1)とは異なるため、その遺伝子座において対立遺伝子不均衡が存在する。LOHは、体細胞が、生殖細胞系列(1:1)とは異なるコピー比率(1:0または2:0)を有するため、対立遺伝子不均衡の例である。対立遺伝子不均衡はまた、さらなる種類の染色体異常、例えば、生殖細胞系列で2:1であったものが体細胞で1:1になる、生殖細胞系列で1:0であったものが体細胞で1:1になる、生殖細胞系列で1:1であったものが体細胞で2:1になるなども包含する。染色体のテロメアを包含する対立遺伝子不均衡の領域の分析は、本発明において特に有用である。したがって、「テロメア対立遺伝子不均衡領域」または「TAI領域」は、(a)サブテロメアのうちの1つに及び、(b)セントロメアを越えない、対立遺伝子不均衡を有する領域として定義される。HRDの決定におけるTAIおよびその使用は、国際出願第PCT/US2011/048427号(国際公開第WO/2012/027224号として公開)において詳細に記載されており、この全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0122】
LOHおよびTAIを包含するさらに広義の染色体異常のクラスは、本明細書において、大規模遷移(「LST」)と称される。LSTは、いくつかの最大長(例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4メガベース、またはそれを上回る)よりも短い領域をフィルターアウトした後に、少なくともいくつかの最小長(例えば、少なくとも3、4、5、6、7、8 9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、もしくは20メガベース、またはそれを上回る)の2つの領域間にある染色体の長さに沿った、任意の体細胞コピー数遷移(すなわち、ブレイクポイント(breakpoint))を指す。例えば、3メガベースよりも短い領域をフィルターアウトした後に、体細胞が、例えば、少なくとも10メガベースについて、1:1のコピー数を有する場合、例えば、コピー数2:2を有する少なくとも10メガベースの領域へのブレイクポイント遷移は、LSTである。同じ現象を定義する別の手段は、LST領域としてであり、これは、少なくともいくつかの最小長(例えば、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20メガベース)にわたって安定なコピー数を有するゲノム領域がブレイクポイント(すなわち、遷移)と境界を接し、そのブレイクポイントから、同様に少なくともこの最小長である別の領域にわたってコピー数が変化しているものである。例えば、3メガベースよりも短い領域をフィルターアウトした後に、体細胞が、一方の側で、例えば、コピー数2:2を有する少なくとも10メガベースの領域へのブレイクポイント遷移と境界を接し、他方の側では、例えば、1:2のコピー数を有する少なくとも10メガベースの領域へのブレイクポイント遷移と境界を接している1:1のコピー数を有する少なくとも10メガベースの領域を有する場合、これは、2つのLSTである。そのようなコピー数変化は、対立遺伝子不均衡であるとは考えられないため(コピー比率1:1および2:2は、同じである、すなわち、コピー比率に変化はないため)、これは、対立遺伝子不均衡よりも広義であることに留意する。HRDの決定におけるLSTおよびその使用は、Popova et al., ”Ploidy and large-scale genomic instability consistently identify basal-like breast carcinomas with BRCA1/2 inactivation”, Cancer Res. (2012) 72:5454-62に詳細に記載されている。
【0123】
本明細書で使用される場合、「BRCA変異」または「BRCAの変異」とは、BRCA1遺伝子またはBRCA2遺伝子のいずれかまたは両方の少なくとも1つのコピーの配列における、適切な参照配列(例えば、野生型参照および/または対象における非がん性細胞に存在する配列)と比べた変化または差異を指す。BRCA1/2遺伝子における変異は、BRCA1/2欠損をもたらし得、これには、例えば、BRCA遺伝子および/またはコードされるタンパク質の発現または機能の消失または低減が含まれ得る。そのような変異はまた、「有害変異」と称され得るか、または有害変異であることが疑われ得る。BRCA変異は、「生殖細胞系列BRCA変異」であってもよく、これは、それが一方または両方の親から遺伝したことを示す。生殖細胞系列変異は、生物におけるすべての細胞に影響を及ぼし、子孫へと受け継がれる。BRCA変異はまた、寿命の間に獲得されることもあり、すなわち、患者の生涯の任意の時点において、身体(「体」)の任意の細胞において自発的に生じ、これは、本明細書において、互換可能に「散発性BRCA変異」または「体細胞BRCA変異」と称される。遺伝子検査が利用可能であり、当業者に公知である。例えば、BRACAnalysis CDx(登録商標)キットは、BRCA1/2バリアントの検出および分類のためのin vitro診断である。単離されたゲノムDNAを使用して、BRACAnalysis CDxは、BRCA1およびBRCA2遺伝子のタンパク質コーディング領域およびイントロン/エクソン境界部における変異を同定する。単一ヌクレオチドバリアントならびに小型の挿入および欠失(インデル)を、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)およびヌクレオチドシーケンシングによって同定することができる。BRCA1およびBRCA2における大型の欠失および重複は、多重PCRを使用して検出することができる。「BRCAステータス」の指標とは、少なくとも一部の場合には、BRCA1またはBRCA2のいずれかの少なくとも1つのコピーに変異が存在するかどうかを指す。一部の実施形態では、BRCAステータスの指標は、BRCA1およびBRCA2の一方または両方のmRNA発現レベル、メチル化レベル、または他のエピジェネティック改変を指し得る。一部の実施形態では、「陽性のBRCAステータス」を有する患者は、試料がBRCA1および/またはBRCA2において変異を含むと決定されている患者を指す。一部の実施形態では、陽性のBRCAステータスは、生殖細胞系列BRCA変異(gBRCAmut)または体細胞BRCA変異(sBRCAmut)のいずれかの存在を指す。一部の実施形態では、「陽性のBRCAステータス」を有する患者は、患者からの試料がBRCA1および/またはBRCA2の発現の低下を有すると決定されている患者を指す。一部の実施形態では、BRCAステータスは、生殖細胞系列BRCA変異(例えば、gBRCAmut)について決定され、対象の血液試料に対して行われる。一部の実施形態では、BRCAステータスは、体細胞BRCA変異(sBRCAmut)または全BRCA変異(tBRCAmut、体細胞および生殖細胞系列の両方のBRCA変異を含む)について、決定される。
【0124】
本明細書で使用される場合、「DNA修復に関与する遺伝子」という用語は、細胞におけるDNAの修復に関与する任意の遺伝子を意味する。表1および表2は、それぞれ、DNA修復に関与する遺伝子の代表的なセットを列挙する。これらには、ヌクレオチド配列が、2つの類似または同一のDNA分子間で交換される遺伝子組換えである、相同組換え(「HR」)に関与する遺伝子が含まれる。HRは、二本鎖切断として公知である、DNAの両方の鎖に生じる有害な切断を正確に修復するために、細胞によってもっとも広く使用されている(DNA修復のHRR経路)。HRR経路に関与する遺伝子としては、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2、ならびにBRCA1およびBRCA2が挙げられる。当業者であれば、遺伝子が、DNA修復、および特にDNA修復経路(例えば、HRR経路)に関与するかどうかを決定することができる。DNA修復ステータスは、DNA修復に関与する遺伝子のうちの1つまたは複数における変異の存在または非存在を指す。ある特定の実施形態では、本発明は、DNA修復ステータスに関わらず、がん患者を処置するためのPARP阻害剤の使用を含む。
【0125】
本明細書で使用される場合、「HRR遺伝子変異」または「HRR遺伝子の変異」は、DNA修復のHRR経路に関与する遺伝子(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちのいずれか)の少なくとも1つのコピーの配列における、適切な参照配列(例えば、野生型参照および/または対象における非がん性細胞に存在する配列)と比べた変化または差異を指す。HRR遺伝子の変異は、HRR遺伝子欠損をもたらし得、これには、例えば、変異した遺伝子および/またはコードされるタンパク質の発現または機能の消失または低減が含まれ得る。そのような変異はまた、「有害変異」と称され得るか、または有害変異であることが疑われ得る。HRR遺伝子変異は、「生殖細胞系列HRR遺伝子変異」であってもよく、これは、それが一方または両方の親から遺伝したことを示す。生殖細胞系列遺伝子変異は、生物におけるすべての細胞に影響を及ぼし、子孫へと受け継がれる。HRR遺伝子変異はまた、寿命の間に獲得されることもあり、すなわち、患者の生涯の任意の時点において、身体(「体」)の任意の細胞において自発的に生じ(すなわち、非遺伝性)、これは、本明細書において、「散発性HRR遺伝子変異」または「体細胞HRR遺伝子変異」と互換的に称される。HRR遺伝子変異は、当該技術分野において公知の方法(例えば、本明細書に記載される方法)を使用して、同定することができる。例えば、単離されたゲノムDNAを使用して、HRR遺伝子のタンパク質コーディング領域およびイントロン/エクソン境界部における変異を同定することができる。単一ヌクレオチドバリアントならびに小型の挿入および欠失(インデル)を、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)およびヌクレオチドシーケンシングによって同定することができる。HRR遺伝子における大型の欠失および重複は、多重PCRを使用して検出することができる。HRR遺伝子変異は、遺伝子の両方の対立遺伝子に変異が見られる二対立遺伝子(ホモ接合性)変異であってもよい。単一対立遺伝子(ヘテロ接合性)HRR遺伝子変異は、遺伝子の一方の対立遺伝子において見られる。
【0126】
本明細書で使用される場合、「PARP阻害剤」という用語は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)ファミリーのタンパク質のうちのいずれか1つの活性を阻害するか、機能を減少させる、薬剤を意味する。これは、細胞周期調節、転写、およびDNA損傷の修復を含む、様々な細胞機能に関与するPARPファミリー内の15個を上回る異なる酵素のうちのいずれか1つまたは複数(any one of more)の阻害剤を含み得る。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、PARP-1および/またはPARP-2を阻害する。
【0127】
本明細書で使用される場合、「無増悪生存期間」という用語は、疾患(例えば、がん)を有する対象が、疾患状態の著しい悪化を有することなく生存する期間を意味する。無増悪生存期間は、腫瘍成長の進行がない期間および/または患者の疾患ステータスが進行性疾患であると決定されない期間として、評定することができる。一部の実施形態では、がんを有する対象の無増悪生存期間は、腫瘍(病変部)サイズ、腫瘍(病変部)数、進行の臨床兆候、および/または転移を評価することによって、評定される。
【0128】
本明細書で使用される場合、「無増悪生存期間2」(PFS2)とは、処置の無作為化から、研究処置後の次の抗がん療法での評定進行または任意の原因による死亡の早い方の日付までの期間として定義される。一部の実施形態では、進行の決定は、臨床上および/または放射線撮影による評定(radiographic assessment)によって評定することができる。
【0129】
腫瘍成長の「進行」または「進行性疾患」(PD)という用語は、がんステータスを参照して本明細書で使用される場合、標的病変部(腫瘍)の径の合計における増加を示す。一部の実施形態では、腫瘍成長の進行は、標的病変部の径の合計の少なくとも20%の増加を指し、研究での最小合計(ベースラインにおける合計が研究で最小である場合はそれを含む)を参照とみなす。一部の実施形態では、20%の相対的増加に加えて、標的病変部の径の合計はまた、少なくとも5mmの絶対的増加も示す必要がある。1つまたは複数の新しい病変部の出現もまた、腫瘍成長の進行の決定に含まれ得る。無増悪生存期間を決定する目的での進行はまた、以下の基準のうちの少なくとも1つを満たした場合にも決定され得る:1)CT/MRIによる腫瘍評定が、明らかに、RECIST 1.1基準による進行性疾患を示すこと、または2)追加の診断試験(例えば、組織学/細胞学、超音波技法、内視鏡法、ポジトロン放出断層撮影法)により、新しい病変部が同定されるか、もしくは既存の病変部が、明らかな進行性疾患およびGynecologic Cancer Intergroup (GCIG)基準によるCA-125進行を満たすと決定されること(Rustin et al., ”Definitions for Response and Progression in Ovarian Cancer Clinical Trials Incorporating RECIST 1.1 and CA 125 Agreed by the Gynecological Cancer Intergroup (GCIG)”, Int J Gynecol Cancer 2011;21: 419-23を参照されたく、これは、その全体が本明細書に組み込まれる)、3)非悪性もしくは医原性の原因に関連しないPDの明確な臨床兆候および症状([i]難治性がん関連疼痛、[ii]悪性腸閉塞/機能不全の悪化、もしくは[iii]腹水もしくは胸水貯留の明らかな症状の悪化)、およびGCIG基準によるCA-125進行。
【0130】
本明細書で使用される場合、「部分奏効」または「PR」という用語は、標的病変部の径の合計における減少によって示される、対象における腫瘍進行の減少を指し、ベースラインの径の合計を参照とみなす。一部の実施形態では、PRは、標的病変部の径(diameters or target lesions)の合計における少なくとも30%の減少を指し、ベースラインの径の合計を参照とみなす。部分奏効を評価するための例示的な方法は、RECISTガイドラインによって特定されている。E.A. Eisenhauer, et al., ”New response evaluation criteria in solid tumors: Revised RECIST guideline (version 1.1.),” Eur. J. of Cancer, 45: 228-47 (2009)を参照されたい。
【0131】
本明細書で使用される場合、腫瘍成長の「安定化」または「安定疾患」(SD)は、PRについて適格であるために十分な退縮でもなく、PDについて適格であるために十分な増加でもないことを指す。一部の実施形態では、安定化は、標的病変部の径の合計における30%を下回る、25%を下回る、20%を下回る、15%を下回る、10%を下回る、または5%を下回る変化(増加または減少)を指し、ベースラインの径の合計を参照とみなす。腫瘍成長の安定化または安定疾患を評価するための例示的な方法は、RECISTガイドラインによって特定されている。E.A. Eisenhauer, et al. ”New response evaluation criteria in solid tumors: Revised RECIST guideline (version 1.1.),” Eur. J. of Cancer, 45: 228-47 (2009)を参照されたい。
【0132】
本明細書で使用される場合、「完全奏効」または「CR」という用語は、すべてまたは実質的にすべての標的病変部の消滅を意味して使用される。一部の実施形態では、CRは、標的病変部の径の合計における80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の減少(すなわち、病変部の消失)を指し、ベースラインの径の合計を参照とみなす。一部の実施形態では、CRは、処置後に、病変部の径の合計の10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、またはそれ未満が、残存していることを示す。完全奏効を評価するための例示的な方法は、RECISTガイドラインによって特定されている。E.A. Eisenhauer, et al. ”New response evaluation criteria in solid tumors: Revised RECIST guideline (version 1.1.),” Eur. J. of Cancer, 45: 228-47 (2009)を参照されたい。
【0133】
本明細書で使用される場合、「ハザード比」(またはニラパリブ処置効果計算の文脈において使用される場合は「HR」、例えば、HR 0.38)は、対照アームにおいて発生する事象の比としての、処置アームにおいて発生する事象のハザードまたは見込み(chance)の表現である。ハザード比は、生存データの回帰方法であり、ハザード比およびその信頼区間の推定を提供する、コックスモデルによって決定することができる。ハザード比は、対照群に対する処置群におけるハザード率の比の推定である。ハザード率は、問題の事象がまだ発生していない場合に、それが、次の時間間隔において発生することを、その時間の長さで除した、確率(probability)である。比例ハザード回帰の前提は、ハザード比が、経時的に一定であることである。
【0134】
一部の実施形態では、本発明は、2つまたはそれを上回る薬剤、エンティティ、状況、条件のセット、集団などに達成される結果の比較を含む。当業者には理解されるように、そのような薬剤、エンティティ、状況、条件のセット、集団などは、それらが、同一ではないが、それらの間の比較を許容するのに十分に類似しており、その結果、観察された差異または類似性に基づいて結論を合理的に引き出すことができる場合に、互いに「比較可能」であるとみなすことができる。一部の実施形態では、比較可能な条件のセット、状況、個体、または集団は、複数の実質的に同一な特性および1つまたは少数の変動する特性によって特徴付けられる。当業者であれば、文脈で、任意の所与の状況において、2つまたはそれを上回るそのような薬剤、エンティティ、状況、条件のセットを比較可能であるとみなすためにはどの程度の同一性が必要とされるかを理解する。例えば、当業者であれば、状況、個体、または集団のセットが、異なる状況、個体、または集団のセットのもとにおいてまたはそれらを用いて得られた結果または観察された現象における差異が、変動するそれらの特性における変動によって引き起こされるかまたはそれを示すという合理的な結論を保証するのに十分な数および種類の実質的に同一な特性によって特徴付けられる場合、互いに比較可能であることを理解する。
【0135】
本明細書に記載される比較は、適切な「参照」に対して行われることが多い。本明細書で使用される場合、「参照」という用語は、比較がそれと比べて行われる標準物または対照を指す。例えば、一部の実施形態では、目的の薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値は、参照または対照の薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値と比較される。一部の実施形態では、参照または対照は、目的の試験または決定と実質的に同時に試験および/または決定される。一部の実施形態では、参照または対照は、必要に応じて有形媒体において具現化された、根拠のある参照または対照である。典型的には、当業者には理解されるように、参照または対照は、評定するものと比較可能な条件または状況下において、決定または特徴付けられる。当業者であれば、特定の可能性のある参照または対照の信頼性および/またはそれに対する比較の正当性を示すのに十分な類似性が存在する場合、それを理解する。
【0136】
本明細書で使用される場合、「処置」(同様に、「処置する」または「処置すること」)という用語は、部分的または完全な、特定の疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の症状、特性、および/または原因の発生の緩和、改善、軽減、阻害、遅延、その重症度の低減、ならびに/またはその発症の低減を行う治療の任意の投与を指す。一部の実施形態では、そのような処置は、関連する疾患、障害、および/もしくは状態の兆候を示していない対象、ならびに/または疾患、障害、および/もしくは状態の初期兆候のみを呈している対象の処置であり得る。代替的に、または追加として、そのような処置は、関連する疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の確立された兆候を呈する対象の処置であってもよい。一部の実施形態では、処置は、関連する疾患、障害、および/または状態に罹患していると診断されている対象の処置であり得る。一部の実施形態では、処置は、関連する疾患、障害、および/または状態の発症のリスクの増加と統計学的に相関性のある1つまたは複数の易罹患性因子を有することが既知である対象の処置であってもよい。
【0137】
本明細書で使用される場合、「絶食状態」という用語は、ある特定の期間、食物が対象によって消費されていない、対象の状態を指す。一部の実施形態では、絶食状態は、対象の胃内に残留する食物が実質的にないことを示す。一部の実施形態では、絶食状態は、食物消費の約2時間後またはそれよりも後から、次の食物消費の約30分前までの時間の間の対象の状態を指す。一部の実施形態では、対象の絶食状態には、食物消費の約2時間後、食物消費の3時間後、食物消費の3.5時間後、食物消費の4時間後、食物消費の6時間後、食物消費の8時間後、または食物消費の12時間後から、次の食物消費の約30分前までの時間、または両端を含むそれらの間の任意の時点が含まれる。
【0138】
本明細書で使用される場合、「摂食状態」という用語は、治療剤(例えば、ニラパリブ)の投与の時点において、対象の胃内に食物が存在する、対象の状態を指す。一部の実施形態では、摂食状態は、食物消費の開始から、食物消費の約2時間後までの時間の間、例えば、食物消費中、食物消費の直後、食物消費の約30分後、食物消費の約1時間後、食物消費の約1.5時間後、食物消費の約2時間後、または両端を含む2つの数字のいずれかの間の任意の時間における、対象の状態を指す。本明細書で使用される場合、食物消費とは、容量によるかまたは総消費カロリー数によるかのいずれかで、対象の通常の食事の少なくとも3分の1など、実質的な量の食物を消費することを指す。
【0139】
本明細書で使用される場合、「多形体」という用語は、化合物の結晶構造を指す。本明細書で使用される場合、「溶媒和物」という用語は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒が、結晶構造に取り込まれた、結晶形態を指す。同様に、「水和物」という用語は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの水が結晶構造に取り込まれた、結晶形態を指す。
【0140】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答などを伴うことなく、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに好適であり、合理的な利益/リスク比に見合う、塩を指す。薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知である。例えば、S. M. Bergeらは、J. Pharmaceutical Sciences66: 1-19 (1977)において薬学的に許容される塩について詳細に記載しており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。本発明の化合物の薬学的に許容される塩には、好適な無機および有機の酸および塩基に由来する塩が含まれる。薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例としては、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸、または有機酸、例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸を用いて、またはイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を使用して、形成された、アミノ基の塩がある。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。
【0141】
適切な塩基に由来する塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、およびN(C1~4アルキル)塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に許容される塩としては、適宜、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸、硫酸、リン酸、硝酸、低級アルキルスルホン酸、およびアリールスルホン酸などの対イオンを使用して形成される非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム、およびアミンカチオンが挙げられる。
【0142】
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、活性剤が1つまたは複数の薬学的に許容される担体と一緒に製剤化された組成物を指す。一部の実施形態では、活性剤は、関連する集団に投与した場合に、所定の治療効果を達成する統計学的に有意な確率を示す、治療レジメンにおいて投与するのに適した単位投与量で存在する。一部の実施形態では、医薬組成物は、経口投与に適応されたもの、例えば、水薬(水性または非水性の液剤または懸濁剤)、錠剤、例えば、頬側、舌下、および全身吸収を目的とするもの、ボーラス、粉剤・散剤(powder)、顆粒剤、舌への塗布のためのペースト剤を含む、固体または液体の形態での投与のために特別に製剤化され得る。医薬組成物はまた、医薬も指し得る。
【0143】
本明細書で使用される場合、「ニラパリブ」という用語は、遊離塩基化合物((3S)-3-[4-{7-(アミノカルボニル)-2H-インダゾール-2-イル}フェニル]ピペリジン)、(3S)-3-[4-{7-(アミノカルボニル)-2H-インダゾール-2-イル}フェニル]ピペリジンの薬学的に許容される塩を含む、塩形態(例えば、(3S)-3-[4-{7-(アミノカルボニル)-2H-インダゾール-2-イル}フェニル]ピペリジントシレート)、またはその溶媒和もしくは水和形態(例えば、(3S)-3-[4-{7-(アミノカルボニル)-2H-インダゾール-2-イル}フェニル]ピペリジントシレート一水和物)のいずれかを意味する。一部の実施形態では、そのような形態は、個別に、それぞれ「ニラパリブ遊離塩基」、「ニラパリブトシレート」、および「ニラパリブトシレート一水和物」と称され得る。別途示されない限り、「ニラパリブ」という用語は、化合物(3S)-3-[4-{7-(アミノカルボニル)-2H-インダゾール-2-イル}フェニル]ピペリジンのあらゆる形態を含む。
【0144】
本明細書で使用される場合、「維持療法」または「維持処置」という用語は、疾患の再発を予防するために行われる処置である。例えば、維持療法は、がんが初回療法(がん処置)後に実質的に低減または排除された後のがんの成長を予防または最小化することができる。維持療法は、複数の用量が、間隔を開けて、例えば、毎日、1日おき、毎週、2週間ごと、3週間ごと、4週間ごと、または6週間ごとに投与される、継続的な処置であり得る。一部の実施形態では、維持療法は、所定の長さの期間、継続され得る。一部の実施形態では、維持療法は、許容できない毒性が生じるまで、および/または疾患増悪が生じるまで、継続され得る。維持処置の過程において、処置は、有害事象によって示される毒性の発生時に中断され得る。毒性が、28日以内にベースラインまたはグレード1もしくはそれよりも低くまで適切に解決された場合、患者は、処置を再開してもよく、これには、予防が実現可能と考えられない場合、用量レベルの低減が含まれ得る。
【0145】
本明細書で使用される場合、全生存期間(「OS」)は、処置の開始から、任意の原因による死亡までの期間として定義される。臨床試験のエンドポイントとしての使用に関して、これは、無作為化から、任意の原因による死亡までの期間として定義され、治療を意図した集団において測定される。
【0146】
本明細書で使用される場合、「客観的奏効率」(「ORR」)は、所定の量、および最小限の期間、腫瘍サイズの低減を有する患者の比率として定義される。奏効期間は、通常、初回応答の時点から腫瘍進行が記録されるまで測定される。一般に、ORRは、部分奏効に加えて完全奏効の合計として定義され得る。
【0147】
本明細書で使用される場合、「第1の後続療法までの時間」(TFST)は、現行の研究における無作為化の日から、第1の後続の処置レジメン(例えば、抗がん療法)の開始日までとして定義される。
【0148】
本明細書で使用される場合、「第2の後続療法までの時間」(TSST)は、現行の研究の無作為化の日から、第2の後続の処置レジメン(例えば、抗がん療法)の開始日までとして定義される。
【0149】
本明細書で使用される場合、「化学療法休薬期間」(CFI)は、最後の抗がん療法(例えば、白金系化学療法)の最後の投与から、次の投与の開始までの時間として定義される。
DNA修復経路
【0150】
DNA修復には、塩基除去修復(BER)、直接修復(DR)、二本鎖切断(DSB)修復、相同組換え修復(HRR)、ミスマッチ修復(MMR)、ヌクレオチド除去修復(NER)、および非相同末端結合(NHEJ)修復を含む、様々な経路が存在し、これらの経路における破壊は、がんの発生および/または成長をもたらし得る。例えば、Kelley et al., ”Targeting DNA repair pathways for cancer treatment: what’s new?”, Future Oncol., 10(7):1215-37 (2014)を参照されたい。
【0151】
DNA修復経路に関与する例示的な遺伝子は、表1に記載されている。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【0152】
一態様では、本発明は、がんを処置する方法であって、表1に列挙されている少なくとも1つの遺伝子(例えば、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、もしくはRAD54L、またはこれらの組合せ)において欠損を有するがん患者を特定するステップと、がん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、欠損は、表1に列挙されている2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、6つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る遺伝子に存在する。
【0153】
別の態様では、本発明は、がんを処置する方法であって、表1に列挙されている少なくとも1つの遺伝子(例えば、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、もしくはRAD54L、またはこれらの組合せ)において欠損を有すると同定されたがん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含む、方法を特徴とする。いくつかの実施形態では、欠損は、表1に列挙されている2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、6つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る遺伝子に存在する。
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)
【0154】
例えば、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)ファミリーのタンパク質は、細胞周期調節、転写、およびDNA損傷の修復を含む、様々な細胞機能に関与する15個を上回る異なる酵素からなる。PARP酵素は、NAD+を切断し、ニコチンアミドを放出し、ADPリボース単位を連続的に付加して、ADP-リボースポリマーを形成することができる。したがって、PARP酵素の活性化は、細胞NAD+レベルの枯渇をもたらし得(例えば、NAD+消費体としてのPARP)、下流標的のADP-リボシル化を通じて細胞内シグナル伝達を媒介する。DNA損傷応答(例えば、遺伝毒性ストレスに応答したDNAの修復)においてPARP酵素が役割を担うことから、PARP阻害剤が有用な抗がん剤となり得るという説得力のある示唆がもたらされた。
【0155】
PARP-1は、DNA二本鎖切断または一本鎖切断への結合によって活性化される、亜鉛フィンガーDNA結合酵素であり、塩基除去修復(BER)経路を通じた一本鎖DNA切断の修復に重要である。そのような切断が、DNAが複製されるまで(これは、細胞分裂の前に起こる必要がある)修復されないまま持続した場合、複製自体が、二本鎖切断の形成を引き起こす可能性がある。PARP-1の効果的な阻害により、一本鎖切断の蓄積がもたらされ、これにより、最終的には二本鎖切断が生じる。通常、そのような二本鎖切断は、相同組換え(HR)によって修復されるが、欠損したHRを有する細胞では、PARP阻害は、染色体不安定、細胞周期停止、およびそれに続くアポトーシスをもたらし得る。DNAは、それぞれの細胞周期の間に、数千回損傷され、その損傷が修復される必要がある。1度に十分な損傷を受けると、改変された遺伝子は、細胞の死を引き起こし得る。がん細胞ほど頻繁にはDNAを複製せず、いずれの変異型BRCA1もBRCA2も欠如している正常な細胞は、依然として、相同修復が機能しており、これにより、PARPの阻害の下でも生き残ることが可能である。PARP阻害剤は、PARP酵素活性を遮断することによって機能し、それによってDNA損傷の修復を防止し、最終的に、細胞死を引き起こし得る。それらはまた、PARPタンパク質を、DNA損傷の部位に局在化させることによって機能すると考えられており、これは、抗腫瘍活性との関連性を有する。トラップされたPARPタンパク質-DNA複合体は、DNA複製を遮断するため、細胞にとって高度に毒性である。
【0156】
PARP-2は、触媒ドメインを含み、ポリ(ADP-リボシル)化反応を触媒することができる。PARP-2は、PARP-1に類似の自己改変特性を呈する。このタンパク質は、in vivoでは核に局在化しており、アルキル化剤または過酸化水素で処理されたPARP-1欠損細胞において観察される残存ポリ(ADP-リボース)合成を説明することができる。
【0157】
研究は、PARP阻害剤の、単独で、または他の薬剤、例えば、がん療法(cancer therapeutics)との組合せでの活性を調査ことに向けられている。PARP阻害剤は、相同組換えDNA修復経路における生殖細胞系列または散発性欠損により生じるがん、例えば、BRCA-1、BRCA-2、および/またはATM欠損がんを処置するのに、特に有効であり得る。加えて、遺伝毒性化学療法のPARP阻害との同時投与により、BERを抑制することによってそのような化学療法の殺滅効果を増強することができる。
【0158】
前臨床ex vivoおよびin vivo実験により、PARP阻害剤が、相同組換え(HR)DNA修復経路に重要であることが公知であるBRCA-1遺伝子またはBRCA-2遺伝子のいずれかのホモ接合性不活性化を有する腫瘍に対して選択的に細胞毒性であることが示唆される。HRにおいて欠損を有するがんにおける単剤としてのPARP-1阻害剤の使用の生物学的基礎は、損傷したDNAの塩基除去修復(BER)にPARP-1およびPARP-2が必要であるということである。一本鎖DNA切断の形成時に、PARP-1およびPARP-2は、病変の部位に結合し、活性化され、ヒストン、PARP自体、および様々なDNA修復タンパク質を含む、クロマチンと会合したいくつかのタンパク質へのADP-リボースの長いポリマー(PAR鎖)の付加を触媒する。これは、クロマチンの弛緩、およびDNA切断にアクセスしそれを修復するDNA修復因子の急速な動員をもたらす。正常な細胞は、1日当たり最大10,000個のDNA欠損を修復し、一本鎖切断は、DNA損傷のもっとも一般的な形態である。BER経路に欠損を有する細胞は、修復されていない一本鎖切断を伴ってS期に入る。既存の一本鎖切断は、複製機序がその切断を通過すると、二本鎖切断に変換される。S期中に存在する二本鎖切断は、誤りのないHR経路によって優先的に修復される。HRを使用することができない細胞(例えば、HRに必要な遺伝子、例えば、BRCA-1またはBRCA-2の不活性化に起因して)は、S期中に、機能停止した複製フォークが蓄積され、損傷したDNAを修復するために、誤りがちな非相同末端結合(NHEJ)を使用する可能性がある。S期を完了することができないこと(複製フォークの機能停止に起因する)および誤りがちなNHEJによる修復の両方が、細胞死に寄与すると考えられる。
【0159】
PARPタンパク質は、典型的に、DNA結合および修復プロセスが進み始めると、DNAから放出される。このタンパク質がPARP阻害剤に結合すると、それらがDNAにトラップされることを示す証拠が存在する。トラップされたPARP-DNA複合体は、PARP活性の非存在時に蓄積する修復されていない一本鎖DNA切断よりも、細胞にとって毒性である。したがって、理論に制限されるものではないが、PARP阻害剤には、修復の阻害およびPARPトラッピングという少なくとも2つの作用機序が存在する。
相同組換え修復(HRR)によるDNA修復経路
【0160】
理論によって束縛されることを望むものではないが、PARP阻害剤での処置は、相同組換え修復(HRR)経路におけるある特定の欠損を含む、DNA修復経路に欠損を有するがん細胞のサブセットを選択的に死滅させる新しい機会を表すという仮説が立てられる。
【0161】
例えば、生殖細胞系列BRCA変異を有する患者において生じる腫瘍は、欠損した相同組換えDNA修復経路を有し、ゲノム完全性の維持のために、PARP阻害剤によって遮断される経路であるBERへの依存が大きくなるはずである。相同組換えDNA修復遺伝子における非BRCA欠損もまた、PARP阻害剤に対する腫瘍細胞の感受性を増強することができる。PARP阻害剤の使用により、相補DNA修復経路における既存の欠損を有する腫瘍において1つのDNA修復経路を遮断することによって、死を誘導するこの概念は、合成致死性と称され、2つの経路の同時阻害は、細胞死をもたらすが、いずれかの経路を遮断することだけでは、致死的ではない。
【0162】
HRRを使用することができない細胞(例えば、HRRに必要とされる遺伝子、例えば、BRCA-1もしくはBRCA-2、または非BRCA1/2 HRR遺伝子、例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちのいずれか、ならびにこれらの組合せの不活性化に起因する)は、S期中に、機能停止した複製フォークが蓄積され、損傷したDNAを修復するために、誤りがちな非相同末端結合(NHEJ)を使用する可能性がある。S期を完了することができないこと(複製フォークの機能停止に起因する)および誤りがちなNHEJによる修復の両方が、細胞死に寄与すると考えられる。
【0163】
前臨床ex vivoおよびin vivo実験により、PARP阻害剤が、実際に、相同組換え(HRR)DNA修復経路に重要であることが公知であるBRCA-1遺伝子またはBRCA-2遺伝子のいずれかのホモ接合性不活性化を有する腫瘍に対して選択的に細胞毒性であることが示唆される。特に、BRCA-1およびBRCA-2に変異を有する腫瘍において、HRRが二本鎖切断を修正することができないことが観察されており、これは、これらの遺伝子が、正常なHR機能に必要なタンパク質をコードするためである。BRCA-1およびBRCA-2遺伝子の生殖細胞系列変異は、遺伝性乳がんまたは卵巣がんを有する患者の大多数において見出される。体細胞BRCA-1/2変異および/またはプロモーター過剰メチル化による遺伝子サイレンシングを含む、他の機序によるBRCA-1およびBRCA-2遺伝子の不活性化は、いくつかの散発性がんのかなりの部分に生じる。特に、卵巣がんについては、体細胞BRCA-1またはBRCA-2変異は、すべての上皮卵巣癌(EOC)の10%~15%に見出され、BRCA-1の発現の強力な低減が、散発性卵巣がんのかなりの部分において観察されている。まとめると、卵巣がんのうち最大で40%~60%が、BRCA-HRR経路における欠損の結果として、PARP阻害剤に対して応答性であり得、卵巣がんの治療におけるこのアプローチの大きな潜在性を示す。したがって、BRCA変異型腫瘍細胞の処置におけるPARP阻害剤の励みとなる前臨床結果により、これらの変異を有する可能性がもっとも高い患者集団、例えば、乳がんまたは卵巣がんを有する患者集団において、これらの薬剤の臨床試験を行うことに対する強力な根拠が得られた。
【0164】
HRRは、しかしながら、複雑な経路であり、HRR経路を通じてDNA二本鎖切断の感知または修復のいずれかを行うには、BRCA-1およびBRCA-2以外の遺伝子が必要である。PARP阻害剤はまた、BRCA-1およびBRCA-2以外のDNA修復タンパク質において欠損を有するがん細胞に対しても選択的に細胞毒性である。特に、本発明は、非BRCA1/2 HRR遺伝子、例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2における欠損が、PARP阻害剤での処置(例えば、ニラパリブでの処置)に対する応答性をもたらし得ることを示す。
非BRCA HRR欠損
【0165】
本発明は、部分的に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)が、BRCA1および/またはBRCA2における欠損の存在下または非存在下において、HRR経路において非BRCA欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のいずれかなどの遺伝子、ならびにこれらの任意の組合せ)を有すると同定された患者において、がんを処置するために使用することができるという発見に基づく。
【0166】
いくつかの実施形態では、本発明は、がんを処置する方法であって、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有するがん患者を特定するステップであって、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、ステップと、がん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップとを含む、方法を特徴とする。
【0167】
いくつかの実施形態では、本発明は、がんを処置する方法であって、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において欠損を有すると同定されたがん患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含み、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子が、BRCA1でもBRCA2でもない、方法を特徴とする。
【0168】
本明細書において表1に示されるように、様々なDNA修復経路に関与するいくつかの遺伝子が存在する。一部の実施形態では、がん患者は、少なくとも表1に列挙される遺伝子のうちの1つに起因するHRR欠損を有する。いくつかの実施形態では、表2に列挙される16個の遺伝子のうちの少なくとも1つに起因するHRR欠損を有するがん患者は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与により利益が得られる。
【表2】
【0169】
いくつかの実施形態では、患者は、TP53および/またはRB1を含むHRR経路に関与する遺伝子パネルにおいて欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、MRE11A、RAD51C、ATR、NBN、RAD51D、BAP1、PALB2、RAD52、BARD1、RAD51、RAD54L、BLM、RAD51B、XRCC2、BRIP1、TP53、および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、MRE11A、RAD51C、ATR、NBN、RAD51D、BAP1、PALB2、RAD52、BARD1、RAD51、RAD54L、BLM、RAD51B、XRCC2、BRIP1、TP53、および/またはRB1のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、または少なくとも18個において欠損を有する。
【0170】
いくつかの実施形態では、患者は、HRR経路に関与する、BRCA1でもBRCA2でもない、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、または少なくとも16個の遺伝子(例えば、表2の遺伝子のうちの少なくとも1つ、およびそれらの任意の組合せ)において欠損を有する。いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、または少なくとも15個の遺伝子は、表2の遺伝子およびそれらの任意の組合せから選択される。いくつかの実施形態では、患者は、表2の遺伝子のそれぞれにおいて欠損を有する。
【0171】
いくつかの実施形態では、HRR経路における少なくとも1つの欠損は、BRCA1でもBRCA2でもない遺伝子(例えば、表2の遺伝子のいずれか、およびそれらの組合せ)の単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、表2に記載される遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、または少なくとも16個は、独立して、単一対立遺伝子変異を有する。
【0172】
いくつかの実施形態では、HRR経路における少なくとも1つの欠損は、BRCA1でもBRCA2でもない遺伝子(例えば、表2の遺伝子のいずれか、およびそれらの組合せ)の二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、表2に記載される遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、または少なくとも16個は、独立して、二対立遺伝子変異を有する。
【0173】
いくつかの実施形態では、表2に記載される遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、または少なくとも16個は、独立して、単一対立遺伝子または二対立遺伝子変異を有する。
【0174】
いくつかの実施形態では、単一対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、単一対立遺伝子変異は、独立して、散発性変異である。
【0175】
いくつかの実施形態では、二対立遺伝子変異は、独立して、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、二対立遺伝子変異は、独立して、散発性変異である。
【0176】
いくつかの実施形態では、患者は、BAP1において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、XRCC2において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATMにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATRにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BARD1において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BLMにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BRIP1において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、MRE11Aにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、NBNにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、PALB2において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、RAD51において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、RAD51Bにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、RAD51Cにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、RAD51Dにおいて同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、RAD52において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、RAD54Lにおいて同定された欠損を有する。
【0177】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの1つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0178】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの2つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの2つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0179】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの3つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの3つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0180】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの4つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの4つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0181】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの5つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの5つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0182】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの6つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの6つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0183】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの7つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの7つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0184】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの8つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの8つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0185】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの9つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの9つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0186】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの10個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの10個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0187】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの11個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される遺伝子のうちの11個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0188】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの1つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0189】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの2つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの2つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0190】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの3つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの3つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0191】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの4つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの4つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0192】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの5つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの5つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0193】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの6つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの6つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0194】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの7つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの7つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0195】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの8つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの8つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0196】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの9つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの9つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0197】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの10個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの10個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0198】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの11個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの11個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0199】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの12個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの12個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0200】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの13個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの13個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0201】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの14個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの14個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0202】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの2つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの2つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0203】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの3つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの3つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0204】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの4つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの4つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0205】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの5つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの5つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0206】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの6つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの6つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0207】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの7つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの7つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0208】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの8つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの8つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0209】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの9つまたはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの9つにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0210】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの10個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの10個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0211】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの11個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの11個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0212】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの12個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの12個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0213】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの13個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの13個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0214】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの14個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの14個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0215】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの15個またはそれよりも多くにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される遺伝子のうちの15個において同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0216】
いくつかの実施形態では、患者は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれにおいて同定された欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
【0217】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR経路遺伝子(例えば、表2の遺伝子のうちの少なくとも1つ、およびそれらの任意の組合せ)において欠損を有する患者はまた、表1に列挙される遺伝子(例えば、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、もしくはFANCE、またはこれらの組合せ)のうちの1つまたは複数において欠損を有する。代替的に、または追加として、患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において同定された欠損を有する。いくつかの実施形態では、欠損は、表1に列挙されている2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、6つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る遺伝子に存在する。いくつかの実施形態では、欠損は、同定された欠損である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、生殖細胞系列変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、散発性変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、同定された欠損は、独立して、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、単一対立遺伝子変異である。いくつかの実施形態では、それぞれの同定された欠損は、二対立遺伝子変異である。
BRCA1およびBRCA2 HRR欠損
【0218】
BRCA 1および2は、当初、欠損した場合にはある特定の悪性腫瘍の発生の増加と関連付けられる腫瘍抑制遺伝子として同定された。一部の実施形態では、あるがんは、生殖細胞系列BRCA変異、散発性BRCA変異、およびBRCAプロモーター過剰メチル化のうちの1つまたは複数を有する。一部の実施形態では、あるがんは、生殖細胞系列BRCA変異、散発性BRCA変異、およびBRCAプロモーター過剰メチル化のうちの2つまたはそれよりも多くの組合せを有する。BRCA-1およびBRCA-2遺伝子の生殖細胞系列変異は、遺伝性乳がんまたは卵巣がんを有する患者の大多数において見出される。体細胞BRCA-1/2変異および/またはプロモーター過剰メチル化による遺伝子サイレンシングを含む、他の機序によるBRCA-1またはBRCA-2遺伝子の不活性化は、いくつかの散発性がんのかなりの部分に生じる。特に、卵巣がんについては、体細胞BRCA-1またはBRCA-2変異は、すべての上皮卵巣癌(EOC)の10%~15%に見出され、BRCA-1の発現の強力な低減が、散発性卵巣がんのかなりの部分において観察されている。
【0219】
一部の実施形態では、本開示の方法によって処置しようとする対象は、「陽性のBRCAステータス」、「BRCA+」、または「BRCA変異体」によって特徴付けられる。一部の実施形態では、「陽性のBRCAステータス」を有する患者は、患者からの試料がBRCA1および/またはBRCA2の発現の低下を有すると決定されている患者を指す。
【0220】
一部の実施形態では、本開示の方法によって処置しようとする対象は、「陰性のBRCAステータス」、「BRCA-」、または「BRCA野生型」によって特徴付けられる。一部の実施形態では、陰性のBRCAステータスは、患者からの試料がである患者を指す。
【0221】
本明細書に記載されるHRR経路に関与する非BRCA1/2遺伝子において欠損(例えば、表2の遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、およびそれらの任意の組合せにおける同定された欠損)を有するがん患者は、BRCA1および/またはBRCA2における欠損の存在下または非存在下において、本明細書に記載される方法により利益を得ることができる。いくつかの実施形態では、BRCA1/2欠損は、生殖細胞系列変異(gBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、BRCA1/2欠損は、散発性変異(sBRCAmut)である。一部の実施形態では、対象の集団の患者は、非変異型BRCA1/2(BRCAwt)を呈する。
【0222】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるHRR経路に関与する少なくとも1つの非BRCA1遺伝子または非BRCA2遺伝子において欠損(例えば、表2の遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、およびそれらの任意の組合せにおける同定された欠損)を有する患者は、BRCA1にもBRCA2にもいずれの生殖細胞系列変異も有さない。
【0223】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるHRR経路に関与する少なくとも1つの非BRCA1遺伝子または非BRCA2遺伝子において欠損(例えば、表2の遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、およびそれらの任意の組合せにおける同定された欠損)を有する患者はまた、BRCA1および/またはBRCA2において少なくとも1つの生殖細胞系列変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1において少なくとも1つの生殖細胞系列変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA2において少なくとも1つの生殖細胞系列変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1およびBRCA2のそれぞれにおいて少なくとも1つの生殖細胞系列変異を有する。
【0224】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるHRR経路に関与する少なくとも1つの非BRCA1遺伝子または非BRCA2遺伝子において欠損(例えば、表2の遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、およびそれらの任意の組合せにおける同定された欠損)を有する患者は、BRCA1にもBRCA2にもいずれの散発性変異も有さない。
【0225】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるHRR経路に関与する少なくとも1つの非BRCA1遺伝子または非BRCA2遺伝子において欠損(例えば、表2の遺伝子のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、およびそれらの任意の組合せにおける同定された欠損)を有する患者はまた、BRCA1および/またはBRCA2において少なくとも1つの散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1において少なくとも1つの散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA2において少なくとも1つの散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、BRCA1およびBRCA2のそれぞれにおいて少なくとも1つの散発性変異を有する。
【0226】
いくつかの実施形態では、同定された欠損は、ATM、BAP1、およびBRCA遺伝子における二対立遺伝子変異である。
HRR欠損の同定
【0227】
HRR経路における欠損(例えば、HRR経路に関与する少なくとも1つの非BRCA1遺伝子もしくは非BRCA2遺伝子における欠損、ならびに/またはBRCA1および/もしくはBRCA2における欠損)は、当該技術分野において公知の方法を使用して同定することができる。例えば、HRR経路における欠損の同定には、関連する規制当局によって承認されている試験などであり、またそれを含む、標準化した検査室試験によって行わる決定が含まれ得る。
【0228】
いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する遺伝子における欠損は、事前に指定された遺伝子パネルを使用して同定される。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルには、表1もしくは表2に列挙されている遺伝子、またはそれらの任意の組合せが含まれる。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルには、表1に列挙されている1つまたは複数の遺伝子(例えば、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、RAD51、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、MRE11A、RAD52、WRN、XPA、BLM、MSH3、POLE2、RAD51C、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、XRCC2、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、NBN、SMUG1、FANCF、NEIL1、FANCE、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、PALB2、RAD51B、RAD51D、またはRAD54L)が含まれる。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、表1に列挙されている2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、6つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、15個もしくはそれを上回る、16個もしくはそれを上回る、17個もしくはそれを上回る、18個もしくはそれを上回る、19個もしくはそれを上回る、20個もしくはそれを上回る、21個もしくはそれを上回る、22個もしくはそれを上回る、23個もしくはそれを上回る、24個もしくはそれを上回る、25個もしくはそれを上回る、26個もしくはそれを上回る、27個もしくはそれを上回る、28個もしくはそれを上回る、29個もしくはそれを上回る、または30個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。
【0229】
いくつかの実施形態では、HRR経路に関与する遺伝子における欠損は、事前に指定されたHRR遺伝子パネルを使用して同定される。
【0230】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BAP1を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、XRCC2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATMを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATRを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BARD1を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BLMを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、BRIP1を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、MRE11Aを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、NBNを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、PALB2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、RAD51を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、RAD51Bを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、RAD51Cを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、RAD51Dを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、RAD52を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、RAD54Lを含む。
【0231】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれを含み、さらに、BRCA1および/またはBRCA2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、BRCA1、およびBRCA2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、表1に記載されている遺伝子(例えば、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、またはFANCE)のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0232】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つまたはそれを上回る、2つまたはそれを上回る、3つまたはそれを上回る、4つまたはそれを上回る、5つまたはそれを上回る、7つまたはそれを上回る、8つまたはそれを上回る、9つまたはそれを上回る、10個またはそれを上回る、11個またはそれを上回る、12個またはそれを上回る、13個またはそれを上回る、14個またはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含み、さらに、BRCA1および/またはBRCA2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、BRCA1、およびBRCA2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、表1に記載されている遺伝子(例えば、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、またはFANCE)のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0233】
いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれを含み、さらに、BRCA1および/またはBRCA2を含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2、BRCA1、およびBRCA2のそれぞれを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定されたHRR遺伝子パネルは、表1に記載されている遺伝子(例えば、RFC2、XRCC6、POLD2、PCNA、RPA1、RPA2、ERCC3、UNG、ERCC5、MLH1、LIG1、MSH6、POLD4、RFC5、DDB2///LHX3、POLD1、FANCG、POLB、XRCC1、MPG、ERCC1、TDG、FANCA、RFC4、RFC3、APEX2、RAD1、EXO1、FEN1、MLH3、MGMT、XRCC4、RECQL、ERCC8、FANCC、OGG1、WRN、XPA、MSH3、POLE2、LIG4、ERCC6、LIG3、RAD17、MUTYH、RFC1、RAD50、DDB1、XRCC5、PARP1、POLE3、XPC、MSH2、RPA3、MBD4、NTHL1、PMS2///PMS2CL、UNG2、APEX1、ERCC4、RECQL5、MSH5、POLD3、ERCC2、RECQL4、PMS1、ZFP276、POLE、XRCC3、SMUG1、FANCF、NEIL1、またはFANCE)のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、BRCAステータスとは独立して行う。
【0235】
いくつかの実施形態では、がん患者のBRCAステータスは、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与の前に決定されない。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、BRCAステータスを決定することなく行う。
【0236】
いくつかの実施形態では、がん患者のBRCAステータスは、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与の前に決定される。いくつかの実施形態では、がん患者のBRCAステータスは、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の初回投与の後に決定される。
【0237】
がん患者のBRCAステータスは、当該技術分野において公知の方法によって決定することができる。例えば、HRR経路における欠損の同定には、関連する規制当局によって承認されている試験などであり、またそれを含む、標準化した検査室試験によって行われる決定が含まれ得る。いくつかの実施形態では、BRCA1/2における欠損は、BRCA1および/またはBRCA2を含む事前に指定された遺伝子パネルにおいて決定することができる。
【0238】
いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのうちの少なくとも1つ、およびこれらの任意の組合せ、ならびにBRCA1およびBRCA2のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lのそれぞれ、ならびにBRCA1およびBRCA2のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD54L、BRCA1、およびBRCA2を含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、およびこれらの任意の組合せ、ならびにBRCA1およびBRCA2のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれ、ならびにBRCA1およびBRCA2のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、BRCA1、およびBRCA2を含む。
【0240】
いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のうちの少なくとも1つ、およびこれらの任意の組合せ、ならびにBRCA1およびBRCA2のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のそれぞれ、ならびにBRCA1およびBRCA2のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、事前に指定された遺伝子パネルは、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、XRCC2、BRCA1、およびBRCA2を含む。
【0241】
遺伝子欠損(例えば、表1または表2に列挙されている遺伝子のうちのいずれかにおける欠損)は、がん細胞もしくは非がん細胞を分析すること、無細胞DNAを分析すること、シーケンシング方法を使用すること、PCRを使用すること、または免疫組織化学アッセイを使用することによって、同定することができる。
【0242】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される任意のHRR欠損(例えば、表2における遺伝子のうちの少なくとも1つにおける欠損、およびそれらの組合せ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2とのさらなる組合せ)も、がん細胞を分析することによって同定される。
【0243】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される任意のHRR欠損(例えば、表2における遺伝子のうちの少なくとも1つにおける欠損、およびそれらの組合せ、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2とのさらなる組合せ)は、非がん細胞を分析することによって同定される。
【0244】
いくつかの実施形態では、細胞(例えば、非がん細胞)は、1つまたは複数の体液から得られる。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、非がん細胞)は、血液(例えば、全血および/または血漿)から得られる。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、非がん細胞)は、唾液、尿、および/または脳脊髄液から得られる。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、非がん細胞)は、1つまたは複数の組織試料から得られる。
【0245】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される任意のHRR欠損(例えば、表2における遺伝子のうちの少なくとも1つにおける欠損、およびそれらの組合せ、ならびに/またはBRCA1および/もしくはBRCA2における欠損)は、無細胞DNAを分析することによって同定される。
【0246】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される任意のHRR欠損(例えば、表2における遺伝子のうちの少なくとも1つにおける欠損、およびそれらの組合せ、ならびに/またはBRCA1および/もしくはBRCA2における欠損)は、シーケンシングによって同定される。
【0247】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される任意のHRR欠損(例えば、表2における遺伝子のうちの少なくとも1つにおける欠損、およびそれらの組合せ、ならびに/またはBRCA1および/もしくはBRCA2における欠損)は、PCRによって同定される。
【0248】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される任意のHRR欠損(例えば、表2における遺伝子のうちの少なくとも1つにおける欠損、およびそれらの組合せ、ならびに/またはBRCA1および/もしくはBRCA2における欠損)は、免疫組織化学アッセイによって同定される。
PARP阻害剤
【0249】
本発明は、部分的に、PARP阻害剤を、相同組換え修復(HRR)経路に関与する少なくとも1つの遺伝子において同定された欠損を有する患者において、がんを処置するために使用することができるという発見に基づき、ここで、HRR経路に関与する少なくとも1つの遺伝子は、BRCA1でもBRCA2でもない。
【0250】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、PARP-1および/またはPARP-2を阻害する。一部の実施形態では、薬剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。関連する実施形態では、薬剤は、ABT-767、AZD 2461、BGB-290、BGP 15、CEP 8983、CEP 9722、DR 2313、E7016、E7449、フルゾパリブ(SHR 3162)、IMP 4297、INO1001、JPI 289、JPI 547、モノクローナル抗体B3-LysPE40コンジュゲート、MP 124、ニラパリブ(ZEJULA)(MK-4827)、NU 1025、NU 1064、NU 1076、NU1085、オラパリブ(AZD2281)、ONO2231、PD 128763、R 503、R554、ルカパリブ(RUBRACA) (AG-014699、PF-01367338)、SBP 101、SC 101914、シミパリブ、タラゾパリブ(BMN-673)、ベリパリブ(ABT-888)、WW 46、2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7,8-ジヒドロ-5H-チオピラノ[4,3-d]ピリミジン-4-オール、およびそれらの塩または誘導体である。一部の関連する実施形態では、薬剤は、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、またはこれらの塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態では、薬剤は、ニラパリブ、またはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態では、薬剤は、オラパリブ、またはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態では、薬剤は、ルカパリブ、またはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態では、薬剤は、タラゾパリブ、またはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態では、薬剤は、ベリパリブ、またはその塩もしくは誘導体である。
ニラパリブ
【0251】
ニラパリブ、(3S)-3-[4-{7-(アミノカルボニル)-2H-インダゾール-2-イル}フェニル]ピペリジンは、経口利用可能で強力なポリ(アデノシン二リン酸[ADP]-リボース)ポリメラーゼ(PARP)-1および-2阻害剤である。国際公開第WO 2008/084261号(2008年7月17日に公開)、同第WO 2009/087381号(2009年7月16日に公開)、および国際出願第PCT/US17/40039号(2017年6月29日に出願)を参照されたく、これらのそれぞれの全体が、参照により本明細書に組み込まれる。ニラパリブは、国際公開第WO 2008/084261号のスキーム1に従って調製することができる。
【0252】
一部の実施形態では、ニラパリブは、薬学的に許容される塩として調製することができる。当業者であれば、そのような塩形態が、溶媒和または水和した多形体形態として存在し得ることを理解する。一部の実施形態では、ニラパリブは、水和物の形態で調製される。
【0253】
ある特定の実施形態では、ニラパリブは、トシレート塩の形態で調製される。一部の実施形態では、ニラパリブは、トシレート一水和物の形態で調製される。ニラパリブのトシレート一水和物塩の分子構造を、以下に示す。
【化1】
【0254】
ニラパリブは、強力かつ選択的なPARP-1およびPARP-2阻害剤であり、対照の50%阻害濃度(IC50)がそれぞれ3.8および2.1nMであり、他のPARPファミリーメンバーよりも少なくとも100倍選択的である。ニラパリブは、様々な細胞株において、過酸化水素の添加によって引き起こされるDNA損傷の結果として刺激されるPARP活性を阻害し、IC50および対照の90%阻害濃度(IC90)がそれぞれ約4および50nMである。
【0255】
ニラパリブは、BRCA-1もしくはBRCA-2についてサイレンシングされているか、または野生型対応物と比較してBRCA-1もしくはBRCA-2変異を有するがん細胞株に対して、選択的抗増殖活性を示す。BRCA欠損細胞に対するニラパリブの抗増殖活性は、細胞周期のG2/Mでの停止、それに続くアポトーシスの結果である。ニラパリブはまた、選択されるユーイング肉腫、急性リンパ球性白血病(ALL)、非小細胞肺がん(NSCLC)、および小細胞肺がん(SCLC)細胞株、ならびにATM遺伝子のホモ接合性不活性化を有する腫瘍細胞株に対して、選択的に細胞毒性であり得る。ニラパリブは、正常なヒト細胞に対しては弱い活性を示す。in vivo研究は、BRCA-1変異体乳がん(MDA-MB-436)、BRCA-2変異体膵臓がん(CAPAN-1)、ATM変異体マントル細胞リンパ腫(GRANTA-519)、漿液性卵巣がん(OVCAR3)、結腸直腸がん(HT29およびDLD-1)、患者由来ユーイング肉腫、ならびにマウスにおけるTNBC異種移植片モデルで強力な抗腫瘍活性を実証した。
オラパリブ
【0256】
オラパリブは、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の阻害剤として作用し、PARP阻害剤と称される。化学名は、4-[(3-{[4-(シクロプロピルカルボニル)ピペラジン-1-イル]カルボニル}-4-フルオロフェニル)メチル]フタラジン-1(2H)-オンである。オラパリブの臨床試験は、乳がん、卵巣がん、および結腸直腸がんにおいて開始された。予備活性が、卵巣がんにおいて確認され、BRCA1またはBRCA2変異を有する17人の患者では7人の応答、およびこれらの変異を有さない46人では11人の応答があった。しかしながら、白金系化学療法が成功した後に無増悪生存期間または応答を維持するためにオラパリブを使用して調べたフェーズII試験の中間解析では、報告された無増悪生存期間の利益は、治療を意図した集団にとって全生存期間の利益に変換されそうにないことが示された。しかしながら、BRCA変異を有する患者のサブセットの計画分析では、オラパリブによる明らかな利点が見出された(Ledermann et al., ”Olaparib Maintenance Therapy in Platinum-Sensitive Relapsed Ovarian Cancer”, New England Journal of Medicine, 366:1382-92 (2012)、Ledermann et al., ”Olaparib maintenance therapy in patients with platinum-sensitive relapsed serous ovarian cancer: a preplanned retrospective analysis of outcomes by BRCA status in a radomised phase 2 trial”, Lancet Oncol. 15(8): 852-61 (2014))。オラパリブは、先行する3つまたはそれより多くのラインの化学療法を受けた、生殖細胞系列BRCA変異型(gBRCAmut)進行性卵巣がんにおいて、1日2回摂取する400mgの推奨用量の、単剤療法として承認されている。BRCA1/2変異は、一部の形態のがんの発症の遺伝的素因であり得、他の形態のがん処置に対して抵抗性であり得る。しかしながら、これらのがんは、がん細胞が、それらのDNAを修復し、それらが分裂を継続するのを可能にするために、PARPに大きく依存しているので、ときには、固有の脆弱性を有する。これは、PARPを選択的に阻害する薬物が、がんがこの処置に対して感受性であれば、有益となり得ることを意味する。したがって、オラパリブの臨床データは、PARP阻害剤が、BRCA1またはBRCA2における変異の非存在によって特徴付けられるがんの処置において、無増悪生存期間を延ばすのには有益ではないことを実証した。
ルカパリブ
【0257】
同様に、ルカパリブは、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の阻害剤として作用し、これもまた、PARP阻害剤と称される。化学名は、8-フルオロ-2-{4-[(メチルアミノ)メチル]フェニル}-1,3,4,5-テトラヒドロ-6H-アゼピノ[5,4,3-cd]インドール-6-オン((1S,4R)-7,7-ジメチル-2-オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタ-1-イル)メタンスルホン酸塩である。これもまた、2つまたはそれを上回る化学療法で処置されている有害なBRCA変異(生殖細胞系列および/または体細胞)が関連する進行性卵巣がんを有する患者の処置のための単剤療法としての適応として、承認されている。ルカパリブの有効性は、2つの多施設単一群非盲検臨床試験、試験1および試験2で、106人の患者において、2つまたはそれを上回る先行化学療法の後に進行した進行性BRCA変異体卵巣がんを有する患者において、調査された。106人すべての患者が、ルカパリブ600mgを経口で毎日2回、単剤療法として、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで受けた。独立した放射線医学レビューによる応答の評定は、42%(95%信頼区間[32, 52])であり、中央値DORは6.7ヶ月(95%信頼区間[5.5, 11.1])であった。治験責任医師により評定したORRは、白金感受性患者においては66%(52/79、95%信頼区間[54, 76])であり、白金抵抗性患者においては25%(5/20、95%信頼区間[9, 49])であり、白金不応性患者においては0%(0/7、95%信頼区間[0, 41])であった。ORRは、BRCA1遺伝子変異またはBRCA2遺伝子変異を有する患者については類似であった。したがって、ルカパリブの臨床データは、PARP阻害剤が、BRCA1またはBRCA2における変異の非存在によって特徴付けられるがんの処置において、無増悪生存期間を延ばすのには有益ではないことを実証した。
タラゾパリブ
【0258】
同様に、タラゾパリブは、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の阻害剤として作用し、これもまた、PARP阻害剤と称される。これは、現在、gBRCA変異体乳がん(すなわち、BRCA遺伝子が生殖細胞系列変異を含む患者における進行性乳がん)を有する患者の処置について、臨床試験において評価されている。研究の主要な目的は、単剤療法としてタラゾパリブで処置した患者のPFSを、プロトコール指定の医師の選択で処置された患者のPFSと比較することである。
ベリパリブ
【0259】
同様に、ベリパリブは、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の阻害剤として作用し、これもまた、PARP阻害剤と称される。ベリパリブの化学名は、2-[(R)-2-メチルピロリジン-2-イル]-1H-ベンズイミダゾール-4-カルボキサミドである。
がん
【0260】
本明細書に記載される方法は、がんの処置または予防に有用であり得る。例示的ながんは、本明細書に記載されている。
【0261】
本開示の方法は、当該技術分野において公知の任意の種類のがんを処置するために使用することができる。
【0262】
本開示の方法によって処置しようとするがんの非限定的な例としては、黒色腫(例えば、転移性悪性黒色腫)、腎臓がん(例えば、明細胞癌)、子宮がん(例えば、子宮肉腫または子宮体がん)、前立腺がん(例えば、ホルモン不応性前立腺腺癌)、消化器がん、膀胱がん、膵臓がん、膵臓腺癌、乳がん、結腸がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)、食道がん、扁平上皮細胞癌、肝臓がん、卵巣がん、子宮頸がん、甲状腺がん、頭頸部がん、神経膠芽腫、神経膠腫、白血病、リンパ腫、中皮腫、肉腫、および他の新生物悪性腫瘍を挙げることができる。加えて、本発明は、その成長を本発明の方法を使用して阻害することができる、不応性または再発性悪性腫瘍を含む。一部の実施形態では、本開示の方法によって処置しようとするがんとしては、例えば、癌、扁平上皮癌(例えば、子宮頸管、眼瞼、結膜、膣、肺、口腔、皮膚、膀胱、頭頸部、舌、喉頭、および咽喉)、ならびに腺癌(例えば、前立腺、小腸、子宮内膜、子宮頸管、大腸、肺、膵臓、咽喉、直腸、子宮、胃、乳腺、および卵巣)が挙げられる。一部の実施形態では、本開示の方法によって処置しようとするがんとしては、さらに、肉腫(例えば、筋原性肉腫)、白血症、神経腫、黒色腫、およびリンパ腫が挙げられる。
【0263】
いくつかの実施形態では、がんは、腺癌、肺の腺癌、膵臓腺癌、急性骨髄性白血病(「AML」)、副腎皮質癌、肛門がん、虫垂がん、B細胞由来白血病、B細胞由来リンパ腫、膀胱がん、脳がん、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC))、卵管のがん、睾丸のがん、大脳がん、子宮頸がん、絨毛癌、慢性骨髄性白血病、結腸腺癌、結腸がん、結腸直腸がん、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(「DLBCL」)、子宮体がん、上皮がん、食道がん、ユーイング肉腫、濾胞性リンパ腫(「FL」)、胆嚢がん、胃がん、消化器がん、神経膠腫、頭頸部がん、血液系がん、肝細胞がん、ホジキンリンパ腫/原発性縦隔性B細胞リンパ腫、腎臓がん、腎臓明細胞がん、喉頭がん、白血病、肝臓がん、肺がん、リンパ腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、単球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄腫、神経芽細胞由来CNS腫瘍、非小細胞肺がん(NSCLC)、口腔がん、卵巣がん、卵巣癌、膵臓がん、腹膜がん、原発性腹膜がん、前立腺がん、再発性もしくは難治性古典的ホジキンリンパ腫(cHL)、腎細胞癌、直腸がん、唾液腺がん(例えば、唾液腺腫瘍)、肉腫、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、肛門性器部の扁平上皮細胞癌、食道の扁平上皮細胞癌、頭頸部の扁平上皮細胞癌(SCHNC)、肺の扁平上皮細胞癌、胃がん、T細胞由来白血病、T細胞由来リンパ腫、胸腺がん、胸腺腫、甲状腺がん、ブドウ膜黒色腫、尿路上皮細胞癌、子宮がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、または外陰部がんなどのがんである。
【0264】
いくつかの実施形態では、がんは、膀胱がん、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC))、卵管のがん、胆管癌、結腸腺癌、子宮体がん、食道がん、ユーイング肉腫、胃がん、腎臓明細胞がん、肺がん(例えば、肺腺癌または肺扁平上皮細胞がん)、中皮腫、卵巣がん、膵臓がん、腹膜がん、前立腺がん、子宮内膜がん、またはブドウ膜黒色腫である。いくつかの実施形態では、がんは、卵巣がん、卵管のがん、または腹膜がんである。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん(例えば、TNBC)である。いくつかの実施形態では、がんは、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)である。いくつかの実施形態では、がんは、前立腺がんである。
【0265】
いくつかの実施形態では、がんは、固形腫瘍、例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫(lymphangioendotheliosarcoma)、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸がん、結腸直腸がん、腎臓がん、膵臓がん、骨がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、食道がん、胃がん、口腔がん、鼻がん、咽喉がん、扁平上皮細胞癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎臓細胞癌、ヘパトーマ、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウイルムス腫瘍、子宮頸がん、子宮がん、精巣がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、小細胞肺癌、膀胱癌、肺がん、上皮癌、皮膚がん、黒色腫、神経芽細胞腫、または網膜芽細胞腫である。
【0266】
いくつかの実施形態では、がんは、血液由来のがん、例えば、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、急性リンパ芽球性B細胞性白血病、急性リンパ芽球性T細胞性白血病、急性骨髄芽球性白血病(「AML」)、急性前骨髄球性白血病(「APL」)、急性単芽球性白血病、急性赤白血病性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性非リンパ球性白血病、急性未分化白血病、慢性骨髄球性白血病(「CML」)、慢性リンパ球性白血病(「CLL」)、有毛細胞性白血病、および多発性骨髄腫;急性および慢性白血病、例えば、リンパ芽球性、骨髄性、リンパ球性、および骨髄球性白血病である。
【0267】
いくつかの実施形態では、がんは、リンパ腫、例えば、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、重鎖病、および真性赤血球増加症である。
【0268】
いくつかの実施形態では、がんは、CNSまたは脳がん、例えば、神経膠腫、毛様細胞性星状細胞腫、星状細胞腫、未分化星状細胞腫、多形膠芽細胞腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、前庭神経鞘腫、腺腫、転移性脳腫瘍、髄膜腫、脊髄腫瘍、または髄芽細胞腫である。
【0269】
一部の実施形態では、そのようながんは、婦人科系がん(すなわち、女性生殖器系のがん、例えば、卵巣がん、卵管がん、子宮頸がん、膣がん、外陰部がん、子宮がん、または原発性腹膜がん)から選択される。一部の実施形態では、女性生殖器系のがんとしては、卵巣がん、卵管のがん、腹膜がん、および乳がんが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、卵巣がんは、上皮癌である。上皮癌は、卵巣がんのうちの85%~90%を占める。歴史的には、卵巣の表面で生じると考えられていたが、新しい証拠により、少なくとも一部の卵巣がんが卵管の一部の特別な細胞において生じることが示唆される。卵管は、女性の卵巣を子宮とつなぐ小さな管であり、女性生殖器系の一部である。正常な女性生殖器系では、2つの卵管があり、子宮の両側に1つずつ位置している。卵管で生じるがん細胞は、早い時期に、卵巣の表面へと移動し得る。「卵巣がん」という用語は、卵巣において、卵管において、および腹膜と呼ばれる腹腔の内膜(lining)から生じる上皮がんを記載するために使用されることが多い。一部の実施形態では、がんは、生殖細胞腫瘍であるか、またはそれを含む。生殖細胞腫瘍は、卵巣の卵産生細胞において生じる種類の卵巣がんである。一部の実施形態では、がんは、間質腫瘍であるか、またはそれを含む。間質腫瘍は、ときには、エストロゲンと称される女性ホルモンを作る組織である、卵巣を一緒に保持する結合組織細胞において生じる。一部の実施形態では、がんは、顆粒膜細胞腫瘍であるか、またはそれを含む。顆粒膜細胞腫瘍は、エストロゲンを分泌し得、診断の時点において、異常な膣出血をもたらす。一部の実施形態では、婦人科系がんは、相同組換え修復欠損/相同修復欠損(「HRD」)および/またはBRCA1/2変異(複数可)と関連している。一部の実施形態では、婦人科系がんは、白金感受性である。一部の実施形態では、婦人科系がんは、白金系療法に対して応答している。一部の実施形態では、婦人科系がんは、白金系療法に対して耐性を発生している。一部の実施形態では、婦人科系がんは、かつて、白金系療法に対して部分奏効または完全奏効(例えば、最後の白金系療法または最後から2番目の白金系療法に対する部分奏効もしくは完全奏効)を示している。一部の実施形態では、婦人科系がんは、現在、白金系療法に対して耐性である。
【0270】
いくつかの実施形態では、がんは、転移性である。一部の実施形態では、婦人科系がん(例えば、卵巣がん)は、転移性である。一部の実施形態では、婦人科系がん(例えば、卵巣がん)は、進行性婦人科系がん(例えば、卵巣がん)である。一部の実施形態では、がんは、ステージII、ステージIII、またはステージIVの婦人科系がん(例えば、卵巣がん)である。
【0271】
いくつかの実施形態では、がんは、再発性がん(例えば、再発性婦人科系がん、例えば、再発性上皮卵巣がん、再発性卵管がん、または再発性原発性腹膜がん)である。
【0272】
いくつかの実施形態では、がんは、進行性がんである。
【0273】
いくつかの実施形態では、がんは、1つまたは複数の遺伝子における変異によって特徴付けられる。一部の実施形態では、がんは、ATMおよび/またはBAP1変異によって特徴付けられる。
【0274】
いくつかの実施形態では、がんは、膵臓がん、黒色腫、肝臓がん、子宮頸がん、胃がん、子宮がん、または肺がんである。一部の実施形態では、膵臓がん、黒色腫、肝臓がん、子宮頸がん、胃がん、子宮がん、または肺がんは、二対立遺伝子変異によって特徴付けられる。一部の実施形態では、膵臓がん、黒色腫、肝臓がん、子宮頸がん、胃がん、子宮がん、または肺がんは、機能性二対立遺伝子変異によって特徴付けられる。
【0275】
いくつかの実施形態では、がんは、膵臓がんである。一部の実施形態では、膵臓がんは、BRCA2変異によって特徴付けられる。さらなる実施形態では、BRCA2変異は、二対立遺伝子性である。
【0276】
いくつかの実施形態では、がんは、黒色腫である。一部の実施形態では、黒色腫は、BAP1変異によって特徴付けられる。さらなる実施形態では、BAP1変異は、二対立遺伝子性である。
【0277】
いくつかの実施形態では、がんは、肝臓がんである。一部の実施形態では、肝臓がんは、BAP1変異によって特徴付けられる。さらなる実施形態では、BAP1変異は、二対立遺伝子性である。
【0278】
いくつかの実施形態では、がんは、子宮頸がんである。一部の実施形態では、子宮頸がんは、BAP1変異によって特徴付けられる。さらなる実施形態では、BAP1変異は、二対立遺伝子性である。
【0279】
いくつかの実施形態では、がんは、子宮がんである。一部の実施形態では、子宮がんは、BAP1変異によって特徴付けられる。さらなる実施形態では、BAP1変異は、二対立遺伝子性である。一部の実施形態では、子宮がんは、ATM変異によって特徴付けられる。さらなる実施形態では、ATM変異は、二対立遺伝子性である。一部の実施形態では、子宮がんは、BRCA1/2変異によって特徴付けられる。さらなる実施形態では、BRCA1/2変異は、二対立遺伝子性である。
【0280】
いくつかの実施形態では、がんは、胃がんである。一部の実施形態では、胃がんは、BAP1変異を特徴とする。さらなる実施形態では、BAP1変異は、二対立遺伝子性である。
卵巣がん
【0281】
卵巣がんは、卵巣における健康な細胞が、変化し、制御不能に成長し、腫瘍と称される塊を形成する。腫瘍は、がん性または良性であり得る。がん性腫瘍は、悪性であり、これは、それが成長し、身体の他の部分に拡がり得ることを意味する。良性腫瘍は、腫瘍が成長し得るが、拡がらないことを意味する。腫瘍が位置する卵巣または卵巣の一部を摘出することにより、非がん性卵巣腫瘍を処置することができる。卵巣の表面上に形成される卵巣嚢腫は、非がん性腫瘍とは異なり、通常、処置せずとも消失する。単純な卵巣嚢腫は、がん性ではない。それらは、正常な月経周期中に生じることが多い。卵巣がんの種類としては、上皮癌、生殖細胞腫瘍、または間質腫瘍が挙げられる。
【0282】
上皮癌は、卵巣がんのうちの85%~90%を占める。歴史的には、卵巣の表面で生じると考えられていたが、新しい証拠により、少なくとも一部の卵巣がんが卵管の一部の特別な細胞において生じることが示唆される。卵管は、女性の卵巣を子宮とつなぐ小さな管であり、女性生殖器系の一部である。すべての女性は、2つの卵管を有し、子宮の両側に1つずつ位置している。卵管で生じるがん細胞は、早い時期に、卵巣の表面へと移動し得る。「卵巣がん」という用語は、卵巣において、卵管において、および腹膜と呼ばれる腹腔の内膜から生じる上皮がんを記載するために使用されることが多い。生殖細胞腫瘍は、卵巣の卵産生細胞において生じる一般的ではない種類の卵巣がんである。この種類の腫瘍は、10歳~29歳の女性においてはより一般的である。間質腫瘍は、ときには、エストロゲンと称される女性ホルモンを作る組織である、卵巣を一緒に保持する結合組織細胞において生じる珍しい形態の卵巣がんである。間質腫瘍の90%よりも多くが、成人または幼少期の顆粒膜細胞腫瘍である。顆粒膜細胞腫瘍は、エストロゲンを分泌し得、診断の時点において、異常な膣出血をもたらす。
【0283】
2012年における米国での女性の上皮卵巣がんの予測発生数は、およそ22,280件(死亡15,500件)であり、2012年の欧州では、65,538人の患者症例(死亡42,704件)が推定された。診断の際、ほとんどの女性が進行性疾患を呈し、これが、高い死亡率を説明する。初回化学療法は、タキサンもしくは白金化学療法のいずれか、または両方の組合せからなる。患者のうちのおよそ75%が、第一線の治療法に応答するが、それらのうちの70%は、最終的に、1~3年以内に再発する。初期に高い奏効率であるにもかかわらず、高い再発率に起因して、明らかな満たされていない必要性がある。第3の細胞毒性薬(トポテカン、ゲムシタビン、またはドキシル)を追加することによって標準的な2種薬物の化学療法(カルボプラチンおよびパクリタキセル)を改善しようとする試みは、失敗している(du Bois et al., ”A phase I and pharmacokinetic study of novel taxane BMS-188797 and cisplatin in patients with advanced solid tumors”, Br. J. Cancer 94(1): 79-84 (2006)およびPfisterer et al., ”Gemcitabine plus carboplatin compared with carboplatin in patients with platinum-sensitive recurrent ovarian cancer: an intergroup trial of the AGO-OVAR, the NCIC CTG, and the EORTC GCG”, J. Clin. Oncol. 24(29): 4699-707 (2006))。近い将来の大きな課題は、第一線の維持環境において、特定の標的化剤からもっとも利益が得られる進行性卵巣がんを有する患者を選択することである。初回の化学療法による応答達成後の維持療法は、疾患増悪の副作用を遅延させること、毒性の化学療法の必要性を遅延させること、および全生存期間を延ばすことによって臨床利益を提供するアプローチを表し得る。しかしながら、現時点では、卵巣がんの維持環境において広く許容される標準治療は存在しない。
【0284】
成功する処置戦略がないことにより、Cancer Genome Atlas(TCGA)の研究者らは、臨床的に注釈が付けられたHGS-OvCa試料に対してゲノムおよびエピジェネティックな異常の包括的な測定を行って、病態生理に影響する転帰に影響を及ぼす分子因子を同定し、治療標的を構築することに至った(TCGA, 2011)。卵巣腫瘍は、DNA損傷における欠損、例えば、BRCA変異によって特徴付けられる。BRCA 1および2は、当初、卵巣がんを含め、欠損した場合にはある特定の悪性腫瘍の発生の増加と関連する腫瘍抑制遺伝子として同定された。BRCA欠損は、卵巣がんのうちの34%において認められ、それは、生殖細胞系列変異および散発性変異ならびにプロモーター過剰メチル化の組合せに起因する。BRCAは、相同組換えを含む、DNA修復において重要な役割を果たす。この研究は、高悪性度の漿液性卵巣がんの半数を上回るものが、DNA修復における欠損を被っていると推定した。BRCA欠損/相同組換え欠損(HRD)を有する腫瘍細胞は、DNA修復経路を阻害し、がん処置の合成致死性機序を利用する薬剤での治療介入の機会を提供することができる。研究により、上皮卵巣がん(EOC)におけるHR欠損が、生殖細胞系列BRCA1およびBRCA2変異のみに起因するものではないことが示唆された(Hennessy et al., ”Somatic mutations in BRCA 1 and BRCA 2 could expand the number of patients that benefit from poly (ADP ribose) polymerase inhibitors in ovarian cancer”, J. Clin. Oncol. 28(22) 3570-76 (2010)、TCGA, ”Integrated genomic analyses of ovarian carcinoma”, Nature 474: 609-15 (2011)、Byler Dann et al., ”BRCA 1/2 mutations and expression: response to platinum chemotherapy in patients with advanced stage epithelial ovarian cancer”, Gynecol. Oncol. 125(3): 677-82 (2012))。Cancer Genome Atlas Research Network(TCGA)は、データセット内の約500のEOCのおよそ半数において、少なくとも1つのHR経路における欠損を報告した。
【0285】
白金感受性の再発性卵巣がんを有する患者は、本明細書に記載される処置の方法により利益を得ることができる。National Comprehensive Cancer Network(NCCN)およびEuropean Society of Medical Oncology(ESMO)の両方のガイドラインにより、初回の白金系処置での応答後、6ヶ月を上回ってから再発が生じた場合に、白金系の組合せ化学療法で患者を再処置することが推奨されている。パクリタキセルにカルボプラチンを加えるのは、再発した白金感受性患者にもっとも頻繁に使用されるレジメンである。残念なことに、白金系化学療法の有用性は、時間とともに消失し、PFSおよび白金剤なしの休止期間が、通常、それぞれの後続処置後に短くなっていき、腫瘍が、最終的に白金抵抗性または不応性となる。さらに、患者は、一般に、白金剤およびタキサンに伴う毒性の蓄積に起因して、処置過程当たり6回を上回るサイクルの白金系化学療法を受けることはない。白金系化学療法に対する応答を延長させ、再発または死亡のリスクを低減させ、白金剤なしの休止期間を増加させるための新規な薬剤および処置方法が、必要とされている。
【0286】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有する卵巣がん患者は、再発性卵巣がん(卵管がんおよび腹膜がんを含む)を有する。代替的に、または追加として、卵巣がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、卵巣がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、卵巣がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。
【0287】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、維持療法として投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、無増悪生存期間の延長をもたらす。
【0288】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、白金系化学療法に対して応答するがん患者(例えば、部分奏効または完全奏効)の維持処置のための単剤療法として投与される。一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、有害または有害な疑いのある生殖細胞系列または体細胞BRCA変異(複数可)をさらに有する患者の維持処置のための単剤療法として投与される。別の実施形態では、再発性卵巣がんを有する患者は、さらに、有害または有害であることが疑われる生殖細胞系列BRCA変異の非存在によって特徴付けられる。
【0289】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも1回の白金系化学療法処置の後に完全奏効または部分奏効を有する再発性卵巣がん(卵管がんおよび腹膜がんを含む)を有する患者において、維持療法として投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、複数回の白金系化学療法処置(例えば、少なくとも2回、または少なくとも3回(or least three)、少なくとも4回、少なくとも5回、または少なくとも6回の白金系化学療法処置)の後に完全奏効または部分奏効を有する再発性卵巣がん(卵管がんおよび腹膜がんを含む)を有する患者において、維持療法として投与される。いくつかの実施形態では、患者は、直近の白金系化学療法処置に対して完全奏効または部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、患者は、最後から2番目の白金系化学療法処置に対して完全奏効または部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、無増悪生存期間の延長をもたらす。そのような無増悪生存期間の延長は、疾患増悪または死亡のハザード比の低減をもたらし得る。いくつかの実施形態では、維持療法は、疾患増悪の遅延を目標とした化学療法の中断と、患者に耐容性の問題を提示し得る後続の集中治療との間の休止期間中に投与される。別の実施形態では、再発性卵巣がんを有する患者は、さらに、BRCA欠損を有するとして特徴付けられる。別の実施形態では、再発性卵巣がんを有する患者は、さらに、有害または有害であることが疑われる生殖細胞系列BRCA変異の非存在によって特徴付けられる。
【0290】
別の実施形態では、卵巣がんの高い再発率に対処するための第2のアプローチは、第一線の治療法または維持環境において、特定の標的化剤からもっとも利益が得られる進行性卵巣がんを有する患者を選択することである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有する卵巣がん患者は、進行性卵巣がんを有する。代替的に、または追加として、卵巣がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。
【0291】
したがって、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、進行性卵巣がんを有する患者において、治療として投与され、この投与は、全生存期間の増加をもたらし、投与は、処置(先行する1~4つのラインの治療法の後に疾患が継続した場合)または維持処置(先行する治療に対するPRもしくはCRを有する患者の場合)のいずれかとして行われる。別の実施形態では、進行性卵巣がんを有する患者は、さらに、BRCA欠損であるさらなる欠損を有するとして特徴付けられる。別の実施形態では、進行性卵巣がんを有する患者は、さらに、有害であるかまたは有害であることが疑われる生殖細胞系列BRCA変異の非存在によって特徴付けられる。
【0292】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有する卵巣がん患者は、再発性または白金感受性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する。代替的に、または追加として、卵巣がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、卵巣がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、卵巣がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。
【0293】
一部の実施形態では、本発明は、再発性または白金感受性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する患者に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与する方法であって、長期にわたる無増悪生存期間を達成するように決定されたレジメン(例えば、本明細書に記載されるレジメン)に従ってニラパリブを投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けている患者において、例えば、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けていない患者と比較して、より長い。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けている患者において、代替的ながん治療を受けている患者よりも、例えば、異なるPARP阻害剤と比較して、ニラパリブを用いた治療などで、より長い。
乳がん
【0294】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有する乳がん患者は、乳がんを有する。代替的に、または追加として、乳がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、乳がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、乳がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。
【0295】
通常、乳がんは、小葉として公知である乳汁産生腺の細胞、または乳管において生じる。あまり一般的ではないが、乳がんは、間質組織において生じる場合がある。これらには、乳房の脂肪組織および線維性結合組織が含まれる。時間とともに、乳がん細胞は、転移として公知のプロセスで、近傍の組織、例えば、腋下リンパ節または肺へと侵入し得る。乳がんのステージ、腫瘍のサイズ、およびその成長速度は、すべてが、提供される処置の種類を決定する要因である。処置の選択肢としては、腫瘍を摘出するための外科手術、化学療法およびホルモン療法を含む薬物処置、放射線療法、ならびに免疫療法が挙げられる。予後および生存率は、広範に変動し、5年相対生存率は、生じる乳がんの種類に応じて、98%~23%で変動する。乳がんは、2012年にはおよそ170万件の新しい症例がある、世界で2番目に多いがんであり、およそ521,000件の死亡があるがんによる死亡の5番目に多い原因である。これらの症例のうち、およそ15%が、エストロゲン受容体も、プロゲステロン受容体(PR)も、HER2も発現しないトリプルネガティブである。一部の実施形態では、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、エストロゲン受容体の発現が陰性であり(細胞のうちの1%未満)、プロゲステロン受容体の発現が陰性であり(細胞のうちの1%未満)、HER2陰性である、乳がん細胞として特徴付けられる。
【0296】
一部の実施形態では、乳がんは、転移性乳がんである。一部の実施形態では、乳がんは、進行性乳がんである。一部の実施形態では、がんは、ステージII、ステージIII、またはステージIVの乳がんである。一部の実施形態では、がんは、ステージIVの乳がんである。一部の実施形態では、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。
肺がん
【0297】
いくつかの実施形態では、がんは、肺がんである。
【0298】
肺がんは、全体的にがん死亡率のもっとも多い原因であり、男性および女性の両方において2番目に多いがんである。新しいがんのうちの約14%が、肺がんである。米国(US)では、2017年には、222,500件の新しい肺がん症例があり(男性116,990件および女性105,510件)、肺がんによる155,870件の死亡がある(男性84,590件および女性71,280件)と予測される。
【0299】
肺がんの2つの主要な形態は、非小細胞肺がん(NSCLC)および小細胞肺がんである。NSCLCは、腺癌、大細胞癌、および扁平上皮細胞癌(sqNSCLC)からなる不均質疾患であり、すべての肺がんのおよそ80%~85%を構成する。肺の扁平上皮細胞癌は、NSCLCの20%~30%を占める。早期検出および標準的な処置の進歩にもかかわらず、NSCLCは、進行したステージで診断されることが多く、予後は不良で、世界中でがんによる死因の第一位である。
【0300】
白金系ダブレット療法、維持化学療法、および抗血管新生剤を、化学療法と組み合わせることが、進行性NSCLCにおける患者転帰の改善に寄与している。ある特定の点変異(例えば、上皮成長因子受容体[EGFR]、BRAF)、染色体転座に起因する遺伝子融合(例えば、未分化リンパ腫キナーゼ[ALK]、ROS-1)、および遺伝子増幅(例えば間葉上皮転換因子[MET])の同定は、がん患者に処置を提供する際の腫瘍形成駆動因子として機能することが示されている。例えば、米国仮出願第62/726,826号を参照されたい。標的化可能な腫瘍形成駆動因子を有さないほとんどのNSCLC患者については、最近まで、ファーストラインの白金系化学療法が、唯一の標準的な処置アプローチであった。
【0301】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有する肺がん患者は、肺がんを有する。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、HRR欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。
【0302】
いくつかの実施形態では、肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)(例えば、高くPD-L1を発現するかまたは低くPD-L1を発現するNSCLC)である。いくつかの実施形態では、肺がんは、扁平上皮NSCLCである。
【0303】
いくつかの実施形態では、肺がんは、本明細書に記載されるように再発性である(例えば、再発性非小細胞肺がん(NSCLC))。
【0304】
いくつかの実施形態では、肺がんは、進行性肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、転移性肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、肺の扁平上皮細胞癌である。いくつかの実施形態では、肺がんは、小細胞肺がん(SCLC)である。いくつかの実施形態では、肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)である。いくつかの実施形態では、肺がんは、ALK転座肺がん(例えば、公知のALK転座を有する肺がん)である。いくつかの実施形態では、肺がんは、EGFR変異体肺がん(例えば、公知のEGFR変異を有する肺がん)である。いくつかの実施形態では、肺がんは、MSI-H肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、MSS肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、POLE変異体肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、POLD変異体肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、高TMB肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、相同組換え修復欠損/相同修復欠損(「HRD」)と関連付けられるか、または相同組換え修復(HRR)遺伝子の変異もしくは欠失によって特徴付けられる。
【0305】
いくつかの実施形態では、進行性肺がん(例えば、進行性NSCLC)は、ステージIIIのがんまたはステージIVのがんである。いくつかの実施形態では、進行性肺がん(例えば、進行性NSCLC)は、ステージIIIのがんである。いくつかの実施形態では、進行性肺がん(例えば、進行性NSCLC)は、ステージIVのがんである。いくつかの実施形態では、進行性肺がん(例えば、進行性NSCLC)は、局所進行性である。いくつかの実施形態では、進行性肺がん(例えば、進行性NSCLC)は、転移性である。
【0306】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)を有する対象は、肺がんの処置を受けたことがない(treatment-naive)。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)を有する対象は、肺がんの処置を受けたことがなく、これまでに免疫療法(例えば、抗PD-1療法)も化学療法も受けていない。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)を有する対象は、肺がんの処置を受けたことがなく、これまでに免疫療法を受けていない。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)を有する対象は、肺がんの処置を受けたことがなく、これまでに抗PD-1療法を受けていない(「PD-1に関してナイーブである(PD-1-nai
ve)」)。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)を有する対象は、肺がんの処置を受けたことがなく、これまでに化学療法を受けていない([化学療法を受けたことがない(chemotherapy-naive)」)。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)を有する対象は、肺がんの処置を受けたことがなく、これまでに白金系化学療法などの化学療法も、EGFR、ALK、ROS-1、および/またはMETの阻害剤を含む化学療法も受けていない。
【0307】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、PD-L1を発現しない。
【0308】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、PD-L1を発現する(例えば、免疫組織化学(IHC)アッセイなどのアッセイによって決定される)。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、1%以上のPD-L1を発現する(例えば、免疫組織化学(IHC)アッセイなどのアッセイによって決定される)。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、50%以上のPD-L1を発現する(例えば、免疫組織化学(IHC)アッセイなどのアッセイによって決定される)。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、高PD-L1がん(例えば、50%以上のPD-L1を発現する(例えば、免疫組織化学(IHC)アッセイなどのアッセイによって決定される)がん)である。
【0309】
いくつかの実施形態では、肺がんは、小細胞肺がん(SCLC)である。
【0310】
いくつかの実施形態では、肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)、例えば、腺癌、大細胞癌、または扁平上皮細胞癌(sqNSCLC)である。いくつかの実施形態では、NSCLCは、肺腺癌である。いくつかの実施形態では、NSCLCは、肺の大細胞癌である。いくつかの実施形態では、NSCLCは、肺の扁平上皮細胞癌(sqNSCLC)である。
【0311】
いくつかの実施形態では、肺がんは、ALK転座肺がん(例えば、ALK転座NSCLC)である。いくつかの実施形態では、がんは、同定されたALK転座を有するNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0312】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、ALK転座を有さない。いくつかの実施形態では、がんは、ALK転座を有さないNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0313】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、EGFR変異体肺がん(例えば、EGFR変異体NSCLC)である。いくつかの実施形態では、がんは、同定されたEGFR変異を有するNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0314】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、EGFR変異を有さない。いくつかの実施形態では、がんは、EGFR変異を有さないNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0315】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、ROS-1転座肺がん(例えば、ROS-1転座NSCLC)である。いくつかの実施形態では、がんは、同定されたROS-1転座を有するNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0316】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、ROS-1転座を有さない。いくつかの実施形態では、がんは、ROS-1転座を有さないNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0317】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、遺伝子増幅(例えば、間質上皮転換因子(MET)における)によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、がんは、MET増幅によって特徴付けられるNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0318】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、EGFR変異、ALK転座、ROS-1転座、および/または間葉上皮転換因子(MET)における遺伝子増幅によって特徴付けられる。
【0319】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、EGFR変異も、ALK転座も、ROS-1転座も、間葉上皮転換因子(MET)における遺伝子増幅も有さない。
【0320】
いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、遺伝子増幅によって特徴付けられない。いくつかの実施形態では、がんは、遺伝子増幅によって特徴付けられないNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。いくつかの実施形態では、がんは、間葉上皮転換因子(MRT)における遺伝子増幅によって特徴付けられないNSCLC(例えば、進行性NSCLC)である。
【0321】
いくつかの実施形態では、対象は、処置を受けたことがない(例えば、化学療法を受けたことがなくかつ/またはPD-1に関してナイーブである)。いくつかの実施形態では、処置を受けたことがない対象は、これまでに、化学療法(例えば、白金系化学療法ならびに/またはEGFR、ALK、ROS-1、およびMETのうちのいずれかの阻害剤である化学療法)も、これまでの抗PD-1療法(例えば、PD-1および/またはPD-L1/L2の阻害剤である抗PD-1療法)も受けていない。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、進行性である。いくつかの実施形態では、進行性肺がん(例えば、進行性NSCLC)は、局所進行性である。いくつかの実施形態では、進行性肺がん(例えば、進行性NSCLC)は、転移性である。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、PD-L1を発現する。いくつかの実施形態では、肺がん(例えば、NSCLC、例えば、進行性NSCLC)は、高PD-L1である(例えば、TPS≧50%)。いくつかの実施形態では、PD-L1発現は、免疫組織化学(IHC)アッセイを使用して決定される。
【0322】
いくつかの実施形態では、肺がんは、本明細書に記載されるHRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)によって特徴付けられる。代替的に、または追加として、肺がんは、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損によって特徴付けられる。
【0323】
いくつかの実施形態では、肺がんは、ATM欠損によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、ATM欠損は、二対立遺伝子変異からおこる。
膵臓がん
【0324】
いくつかの実施形態では、がんは、膵臓がんである。
【0325】
膵臓がんは、あらゆる悪性腫瘍の中でも死亡率がもっとも高いものの1つであり続けている。毎年、28,000人の患者が、膵臓がんと診断され、大半がその疾患により死亡する。患者の大多数は、疾患の進行したステージで診断されるが、これは、現時点で、早期ステージ、潜在的に治癒できるステージでの信頼できる膵臓がんのスクリーニングを可能にする腫瘍マーカーが公知ではないためである。これは、生涯に膵臓がんを発症する最大で5~7倍高いリスクを有し得る、膵臓がんの強い家族歴を有する患者にとっては、特に問題である。膵臓がんの基礎知識および臨床管理におけるいくつかの進歩にもかかわらず、膵臓がんと診断される実質的にすべての患者は、この疾患により死亡する。膵臓がんの高い死亡率は、主として、疾患の進行ステージでの一貫した診断、および有効なスクリーニング方法の欠如に起因する。
【0326】
膵臓がんは、良性または悪性の形態の膵臓がん、ならびに膵臓の細胞から生じる任意の特定の種類のがんを包含する。いくつかの実施形態では、膵臓がんは、腺管細胞癌、腺房細胞癌、乳頭状癌、腺扁平上皮癌、未分化癌、粘液性癌、巨細胞癌、混合型膵臓がん、小細胞癌、嚢胞腺癌、未分類の膵臓がん、膵芽腫、または乳頭状嚢胞腫瘍である。
【0327】
多数の種類の膵臓がんは、2つの一般的な群に分類することができる。症例の大多数(約95%)は、外分泌成分として公知である消化酵素を産生する、膵臓の部分において生じる。膵臓のホルモン産生(内分泌)組織において生じるがんは、異なる臨床特徴を有し得、膵神経内分泌腫瘍と称され、ときには「PanNET」と略される。いずれの群も、主として(しかしながら排他的ではなく)、40歳を超えた人に生じ、男性ではわずかにより多いが、一部の珍しいサブタイプは、主として女性または小児において生じる。
【0328】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、外分泌型膵臓がんである。例示的な外分泌型膵臓がんとしては、膵臓腺癌、膵臓の腺房細胞癌、嚢胞腺癌、膵芽腫、腺扁平上皮癌、印環細胞癌、肝様癌、粘液癌、未分化癌、破骨細胞様巨細胞を有する未分化癌、充実性偽乳頭腫瘍、および膵臓粘液性嚢胞腫瘍が挙げられる。いくつかの実施形態では、外分泌がんは、腺扁平上皮癌、印環細胞癌、肝様癌、粘液癌、未分化癌、および破骨細胞様巨細胞を有する未分化癌から選択される。
【0329】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、腺管細胞癌、腺房細胞癌、乳頭状癌、腺扁平上皮癌、未分化癌、粘液性癌、巨細胞癌、混合型膵臓がん、小細胞癌、嚢胞腺癌、未分類の膵臓がん、膵芽腫、乳頭状嚢胞腫瘍など、またはこれらの組合せである。
【0330】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、膵臓腺癌であり(この名称の変化形には、「浸潤性」および「管」が付加され得る)、これは、外分泌膵臓がんのうちの約85%を表す。これらのほぼすべてが、膵臓の管内で、膵管腺癌(PDAC)として生じる。腺癌のうちの約60~70%は、膵臓の頭部で生じる。
【0331】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、膵臓の腺房細胞癌であり、これは、これらの酵素を産生する細胞のクラスターにおいて生じ、外分泌膵臓がんのうちの5%を表す。
【0332】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、嚢胞腺癌であり、これは、膵臓がんのうちの1%を占める。
【0333】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、膵芽腫である。
【0334】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、充実性偽乳頭腫瘍である。
【0335】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、膵臓粘液性嚢胞腫瘍である。
【0336】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、神経内分泌型膵臓がんである。神経内分泌型膵臓がんの例としては、島細胞癌(例えば、インスリノーマ、ガストリノーマ、VIPオーマ、グルカゴノーマ、ソマトスタチノーマ、PPオーマ、ACTHオーマ、CRHオーマ、カルシトニノーマ(calcitoninoma)、GHRHオーマ、GRFオーマ、副甲状腺ホルモン関連ペプチド腫瘍)が挙げられる。
【0337】
いくつかの実施形態では、膵臓がん患者は、ヒトである。いくつかの実施形態では、膵臓がん患者は、男性である。いくつかの実施形態では、膵臓がん患者は、女性である(例えば、若齢の女性)。いくつかの実施形態では、膵臓がん患者は、小児である。
【0338】
一部の実施形態では、膵臓がんは、転移性膵臓がんである。一部の実施形態では、膵臓がんは、進行性膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、ステージII、ステージIII、またはステージIVの膵臓がんである。
【0339】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、本明細書に記載されるHRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)によって特徴付けられる。代替的に、または追加として、膵臓がんは、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損によって特徴付けられる。
【0340】
いくつかの実施形態では、膵臓がんは、BRCA1/2欠損によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、膵臓がんは、BRCA1欠損によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、BRCA1欠損は、単一対立遺伝子変異からおこる。いくつかの実施形態では、BRCA1欠損は、二対立遺伝子変異または機能性二対立遺伝子変異からおこる。いくつかの実施形態では、膵臓がんは、BRCA2欠損によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、BRCA2欠損は、単一対立遺伝子変異からおこる。いくつかの実施形態では、BRCA2欠損は、二対立遺伝子変異または機能性二対立遺伝子変異からおこる。
再発性がん
【0341】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有するがん患者は、再発性がんを有する。代替的に、または追加として、がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。
【0342】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、維持療法として投与される。
【0343】
一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、再発性がんを有する患者に、維持療法として投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、無増悪生存期間の延長をもたらす。一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、再発性がんを有する患者の維持処置のための単剤療法として投与される。一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、有害または有害な疑いのある生殖細胞系列または体細胞BRCA変異(複数可)であるさらなる欠損によって特徴付けられる患者の維持処置のための単剤療法として投与される。
【0344】
いくつかの実施形態では、再発性がんを有する患者は、少なくとも1サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して応答(例えば、部分奏効または完全奏効)している。いくつかの実施形態では、再発性がんを有する患者は、少なくとも2サイクルの白金系化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、がんは、白金感受性である。いくつかの実施形態では、がん患者は、直近の白金系化学療法に対して完全奏効を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、直近の白金系化学療法に対して部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、最後から2番目の白金系化学療法に対して完全奏効を有する。いくつかの実施形態では、がん患者は、最後から2番目の白金系化学療法に対して部分奏効を有する。
【0345】
一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、再発性卵巣がん(卵管がんおよび腹膜がんを含む)を有する患者において、維持療法として投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、無増悪生存期間の延長をもたらす。一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、再発性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する患者の維持処置のための単剤療法として投与され、ここで、患者は、白金系化学療法に対して応答している。一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、有害または有害な疑いのある生殖細胞系列または体細胞BRCA変異(複数可)であるさらなる欠損によって特徴付けられる患者の維持処置のための単剤療法として投与される。いくつかの実施形態では、がん患者は、白金系化学療法に対して応答している。
【0346】
そのような無増悪生存期間の延長は、疾患増悪または死亡のハザード比の低減をもたらし得る。維持療法は、疾患増悪の遅延を目標とした初期療法の中断と、患者に耐容性の問題を提示し得る後続の集中治療との間の休止期間中に投与される。別の実施形態では、再発性卵巣がんを有する患者は、さらに、BRCA欠損を有するとして特徴付けられる。別の実施形態では、再発性卵巣がんを有する患者は、さらに、有害であるかまたは有害であることが疑われる生殖細胞系列BRCA変異の非存在によって特徴付けられる。
【0347】
一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも1回の白金系化学療法処置の後に完全奏効または部分奏効を有する再発性卵巣がん(卵管がんおよび腹膜がんを含む)を有する患者において、維持療法として投与される。一実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、複数回の白金系化学療法処置(例えば、少なくとも2回、または少なくとも(or least)3回、少なくとも4回、少なくとも5回、または少なくとも6回の白金系化学療法処置)の後に完全奏効または部分奏効を有する再発性卵巣がん(卵管がんおよび腹膜がんを含む)を有する患者において、維持療法として投与される。いくつかの実施形態では、患者は、直近の白金系化学療法処置に対して完全奏効または部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、患者は、最後から2番目の白金系化学療法処置に対して完全奏効または部分奏効を有する。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、無増悪生存期間の延長をもたらす。そのような無増悪生存期間の延長は、疾患増悪または死亡のハザード比の低減をもたらし得る。維持療法は、疾患増悪の遅延を目標とした化学療法の中断と、患者に耐容性の問題を提示し得る後続の集中治療との間の休止期間中に投与される。別の実施形態では、再発性卵巣がんを有する患者は、さらに、BRCA欠損であるさらなる欠損を有するとして特徴付けられる。別の実施形態では、再発性卵巣がんを有する患者は、さらに、有害であるかまたは有害であることが疑われる生殖細胞系列BRCA変異の非存在によって特徴付けられる。
【0348】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有するがん患者は、再発性または白金感受性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する。代替的に、または追加として、がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。
【0349】
一部の実施形態では、本発明は、再発性または白金感受性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する患者に、ニラパリブを投与する方法であって、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、長期にわたる無増悪生存期間を達成するように決定されたレジメンに従って投与される。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、ニラパリブを受けている患者において、例えば、ニラパリブを受けていない患者と比較して、より長い。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、ニラパリブを受けている患者において、代替的ながん治療、例えば、異なるPARP阻害剤を用いた治療を受けている患者よりも、長い。
PD-L1陰性がん
【0350】
本開示の一部の態様および一部の実施形態では、がんは、PD-L1陰性である。当業者には理解されるように、PD-L1陰性であるがんを有する対象は、対象におけるがん細胞において、PD-L1の発現が低減されているかまたは非存在であることを意味する。PD-L1発現は、当業者に公知の任意の方法によって測定することができる。例えば、PD-L1発現は、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx(Agilent、Carpinteria、CA、USA)を使用して免疫組織化学(IHC)によって測定することができる。一部の実施形態では、がんは、がん細胞における発現が、IHCにより、免疫細胞と比較して1%またはそれを下回る場合に、PD-L1陰性である。
長期にわたる無増悪生存期間
【0351】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有するがん患者において、長期にわたる無増悪生存期間を達成するように決定されたレジメンに従って、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含む。代替的に、または追加として、がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。
【0352】
一部の実施形態では、無増悪生存期間は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けている患者において、例えば、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けていない患者と比較して、より長い。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けている患者において、代替的ながん治療を受けている患者よりも長い(例えば、ニラパリブを受けている患者は、異なるPARP阻害剤を用いた治療を受けている患者よりも、長い無増悪生存期間を有する)。いくつかの実施形態では、患者は、再発性または白金感受性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する。いくつかの実施形態では、患者は、高悪性度の漿液性卵巣がんまたは高悪性度の主として漿液性組織像の(serous histology)卵巣がんを有する。いくつかの実施形態では、患者は、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する。
【0353】
一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも6ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも9ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも10ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも11ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも12ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも15ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも18ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも21ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも24ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも27ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも30ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも33ヶ月である。一部の実施形態では、無増悪生存期間は、少なくとも36ヶ月である。
【0354】
一部の実施形態では、本方法は、対照と比較して、無増悪生存期間を延ばす。
【0355】
いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における散発性変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、陰性のBRCA1/2ステータスによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異は、患者由来の試料において検出されない。いくつかの実施形態では、対象の集団は、非変異型BRCA1/2 「BRCAwt」または「BRCAwt」を呈する。
【0356】
いくつかの実施形態では、対象の集団は、BRCA変異を有する。一部の実施形態では、患者はまた、少なくとも、(i)BRCA1もしくはBRCA2における生殖細胞系列変異、または(ii)BRCA1もしくはBRCA2における散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、生殖細胞系列BRCA変異(gBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、体細胞(または散発性)BRCA変異(sBRCAmut)である。
【0357】
一部の実施形態では、患者はまた、BRCA1および/またはBRCA2において生殖細胞系列変異(gBRCAmut)を有する。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも9ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも10ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも11ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも12ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも15ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも18ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも21ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも24ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも27ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも30ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも33ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも36ヶ月である。
【0358】
一部の実施形態では、患者は、BRCA1および/またはBRCA2における変異の非存在(BRCAwt)によって特徴付けられる。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも3ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも6ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも9ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも10ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも11ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも12ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも15ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも18ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも21ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも24ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも27ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも30ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも33ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも36ヶ月である。
ハザード比
【0359】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有するがん患者において、疾患増悪または死亡のハザード比を達成するように決定されたレジメンに従って、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含む。代替的に、または追加として、がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。
【0360】
一部の実施形態では、ハザード比は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けている患者において、例えば、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けていない患者と比較して、改善される。一部の実施形態では、ハザード比は、ニラパリブを受けている患者において、代替的ながん治療を受けている患者よりも改善される(例えば、ニラパリブを受けている患者は、異なるPARP阻害剤を用いた治療を受けている患者よりも、長い無増悪生存期間を有する)。いくつかの実施形態では、患者は、再発性または白金感受性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する。いくつかの実施形態では、患者は、高悪性度の漿液性卵巣がんまたは高悪性度の主として漿液性組織像の卵巣がんを有する。いくつかの実施形態では、患者は、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する。
【0361】
一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.3である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.4である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.45である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.5である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.5未満である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.45未満である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.4未満である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.35未満である。一部の実施形態では、疾患増悪のハザード比は、約0.3未満である。
【0362】
一部の実施形態では、患者は、少なくとも、(i)BRCA1もしくはBRCA2における生殖細胞系列変異、または(ii)BRCA1もしくはBRCA2における散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における散発性変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、陰性のBRCA1/2ステータスによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異は、患者由来の試料において検出されない。いくつかの実施形態では、対象の集団は、BRCA変異を有する。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、生殖細胞系列BRCA変異(gBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、体細胞(または散発性)BRCA変異(sBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、対象の集団は、陽性の相同組換え欠損ステータスを有する。いくつかの実施形態では、対象の集団は、非変異型BRCA1/2 「BRCAwt」または「BRCAwt」を呈する。
【0363】
一部の実施形態では、本方法は、対照と比較して、疾患増悪または死亡のハザード比を低減させる。
【0364】
いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における散発性変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、陰性のBRCA1/2ステータスによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異は、患者由来の試料において検出されない。いくつかの実施形態では、対象の集団は、非変異型BRCA1/2 「BRCAwt」または「BRCAwt」を呈する。
【0365】
いくつかの実施形態では、対象の集団は、BRCA変異を有する。一部の実施形態では、患者はまた、少なくとも、(i)BRCA1もしくはBRCA2における生殖細胞系列変異、または(ii)BRCA1もしくはBRCA2における散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、生殖細胞系列BRCA変異(gBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、体細胞(または散発性)BRCA変異(sBRCAmut)である。
【0366】
一部の実施形態では、患者はまた、BRCA1および/またはBRCA2において生殖細胞系列変異(gBRCAmut)を有する。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも9ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも10ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも11ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも12ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも15ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも18ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも21ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも24ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも27ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも30ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも33ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも ヶ月である。
【0367】
一部の実施形態では、患者は、BRCA1および/またはBRCA2における変異の非存在(BRCAwt)によって特徴付けられる。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも3ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも6ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも9ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも10ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも11ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも12ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも15ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも18ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも21ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも24ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも27ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも30ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも33ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも36ヶ月である。
長期にわたる全生存期間
【0368】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される非BRCA1/2 HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有するがん患者において、長期にわたる全生存期間を達成するように決定されたレジメンに従って、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を投与するステップを含む。代替的に、または追加として、がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数において欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。
【0369】
一部の実施形態では、長期にわたる全生存期間は、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けている患者において、例えば、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を受けていない患者と比較して、より長い。一部の実施形態では、長期にわたる全生存期間は、ニラパリブを受けている患者において、代替的ながん治療を受けしている患者よりも長い(例えば、ニラパリブを受けている患者は、異なるPARP阻害剤を用いた治療を受けている患者よりも、長い無増悪生存期間を有する)。いくつかの実施形態では、患者は、再発性または白金感受性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんを有する。いくつかの実施形態では、患者は、高悪性度の漿液性卵巣がんまたは高悪性度の主として漿液性組織像の卵巣がんを有する。いくつかの実施形態では、患者は、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する。
【0370】
一部の実施形態では、患者は、少なくとも、(i)BRCA1もしくはBRCA2における生殖細胞系列変異、または(ii)BRCA1もしくはBRCA2における散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における散発性変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、陰性のBRCA1/2ステータスによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異は、患者由来の試料において検出されない。いくつかの実施形態では、対象の集団は、BRCA変異を有する。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、生殖細胞系列BRCA変異(gBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、体細胞(または散発性)BRCA変異(sBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、対象の集団は、陽性の相同組換え欠損ステータスを有する。いくつかの実施形態では、対象の集団は、非変異型BRCA1/2「BRCAwt」または「BRCAwt」を呈する。
【0371】
一部の実施形態では、本方法は、対照と比較して、全生存期間を延ばす。
【0372】
いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、BRCA1またはBRCA2における散発性変異の非存在によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、患者は、さらに、陰性のBRCA1/2ステータスによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、BRCA1またはBRCA2における生殖細胞系列変異は、患者由来の試料において検出されない。いくつかの実施形態では、対象の集団は、非変異型BRCA1/2「BRCAwt」または「BRCAwt」を呈する。
【0373】
いくつかの実施形態では、対象の集団は、BRCA変異を有する。一部の実施形態では、患者はまた、少なくとも、(i)BRCA1もしくはBRCA2における生殖細胞系列変異、または(ii)BRCA1もしくはBRCA2における散発性変異を有する。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、生殖細胞系列BRCA変異(gBRCAmut)である。いくつかの実施形態では、BRCA変異は、体細胞(または散発性)BRCA変異(sBRCAmut)である。
【0374】
一部の実施形態では、患者はまた、BRCA1および/またはBRCA2において生殖細胞系列変異(gBRCAmut)を有する。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも9ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも10ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも11ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも12ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも15ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも18ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも21ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも24ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも27ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも30ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも33ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも36ヶ月である。
【0375】
一部の実施形態では、患者は、BRCA1および/またはBRCA2における変異の非存在(BRCAwt)によって特徴付けられる。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも3ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも6ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも9ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも10ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも11ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも12ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも15ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも18ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも21ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも24ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも27ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも30ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも33ヶ月である。一部の実施形態では、長期にわたる無増悪生存期間は、少なくとも36ヶ月である。
さらなる特性
【0376】
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、少なくとも30%の全奏効率を達成する。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、対照と比較して、無増悪生存期間2の改善を達成する。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、対照と比較して、化学療法休薬期間の改善を達成する。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、対照と比較して、第1の後続療法までの時間の改善を達成する。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、対照と比較して、第2の後続療法までの時間の改善を達成する。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、FOSIおよび/またはEQ-5D-5Lによって決定される生活の質に対して、有害作用を有さないことが決定されている。一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、別の治療剤(例えば、化学療法剤、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、トリプラチン四硝酸塩、フェナントリプラチン、ピコプラチン、もしくはサトラプラチンを含むがこれらに限定されない白金剤;または免疫チェックポイント阻害剤(例えば、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)、もしくはT細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)を阻害する薬剤)での後続の処置の有効性に影響を及ぼさないことが決定されている。
腫瘍応答の測定
【0377】
腫瘍応答は、例えば、RECIST v 1.1ガイドラインによって測定することができる。このガイドラインは、E.A. Eisenhauer, et al., ”New response evaluation criteria in solid tumors: Revised RECIST guideline (version 1.1.)” , Eur. J. of Cancer, 45: 228-47 (2009)によって提供されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。ガイドラインは、まず、ベースラインにおける全体的な腫瘍量の推定を必要とし、これを、後続の測定値に対する比較物(comparator)として使用する。腫瘍は、当該技術分野において公知の任意のイメージングシステムの使用によって、例えば、CTスキャンまたはX線によって、測定することができる。CTが合わない場合または脳のイメージングには、磁気共鳴イメージング(MRI)を使用してもよい。一部の実施形態では、CTイメージングは、好ましいイメージング技法である。一部の実施形態では、同じイメージング技法が、研究全体にわたって患者に使用される。測定可能な疾患は、少なくとも1つの測定可能な病変部の存在によって定義される。一次エンドポイントが、腫瘍進行(進行までの時間または固定の日付における進行の比率)である研究の場合、プロトコールでは、参加が測定可能な疾患を有する患者に制限されるか、または測定可能でない疾患のみを有する患者も適格かどうかを指定する必要がある。
【0378】
一部の実施形態では、測定可能な疾患は、少なくとも1つの測定可能な病変部の存在によって定義される。1つを上回る測定可能な病変部がベースラインの時点で存在している場合、すべての関連器官を代表する最大で合計5つまでのすべての病変部(1つの器官当たり最大2つの病変部)を、標的病変部として同定する必要があり、ベースライン時点で記録および測定する(これは、患者が1つまたは2つのみの関連器官部位を有する場合、それぞれ最大2つおよび4つの病変部が記録されることを意味する)。
【0379】
標的病変部は、そのサイズに基づいて選択され(もっとも長い径を有する病変部)、すべての関連器官を代表すべきであるが、さらに、再現性のある反復測定が可能なものでなければならない。
【0380】
リンパ節は、正常な解剖学的構造であり、腫瘍に関連していない場合であってもイメージングにより視覚化可能であり得るため、特に言及する必要がある。測定可能として定義され、標的病変部として同定され得る病理リンパ節は、CTスキャンによって短軸がP15mmという基準を満たす必要がある。これらのリンパ節の短軸のみが、ベースラインの合計に寄与する。リンパ節の短軸は、通常、放射線医が、リンパ節が固形腫瘍に関連しているかどうか判断するのに使用される径である。リンパ節のサイズは、通常、画像が得られる平面での2つの寸法として報告される(CTスキャンについては、これは、ほぼ常に軸方向面であり、MRIについては、取得面は、軸位断、矢状断、または冠状断であり得る)。これらの尺度の小さい方が、短軸である。
【0381】
例えば、20mmの短軸を有すると報告された腹部リンパ節は、悪性の測定可能なリンパ節として適合する。この例では、20mmが、リンパ節測定値として記録すべきである。すべての他の病理リンパ節(P10mmであるが15mm未満の短軸を有するもの)は、非標的病変部と考えるべきである。短軸が10mm未満であるリンパ節は、非病理リンパ節であり、記録も追跡も行わないものとする。
【0382】
すべての標的病変部について、径の合計(非リンパ節病変部については最長軸、リンパ節病変部については短軸)を計算し、ベースライン合計径として報告する。リンパ節が、合計に含まれる場合には、上述のように、短軸のみを合計に加算する。ベースライン合計径は、疾患の測定可能な寸法におけるあらゆる客観的な腫瘍退縮をさらに特徴付けるために、参照として使用される。
【0383】
病理リンパ節を含むすべての他の病変部(または疾患の部位)は、非標的病変部として特定するべきであり、また、ベースラインで記録されるべきである。測定は必要とされず、これらの病変部は、「存在」、「非存在」、またはまれなケースでは「明らかな増悪」として追跡するべきである。加えて、同じ器官に関連する複数の非標的病変部を、症例記録書において単一の項目として記録することが可能である(例えば、「複数の肥大した骨盤リンパ節」または「複数の肝臓転移」)。
【0384】
一部の実施形態では、最初の研究中イメージング評定は、研究処置の最初の投与の日付から9週間(63日間±7日間)で行われるべきである。一部の実施形態では、進行性疾患(PD)の場合には、確認画像が、4週間後(91日間±7日間)に必要となる。
【0385】
一部の実施形態では、後続のイメージングは、9週間(63日間±7日間)ごとに行わるものとするか、または疾患増悪の疑いの時点で臨床的に示された場合はより高い頻度で行われるものとする。
【0386】
一部の実施形態では、放射線撮影による評定から1年がすぎると、患者には、12週間(84日間±7日間)ごとにイメージングが行われる。
【0387】
一部の実施形態では、イメージングは、次のうちのいずれかが生じるまで、継続して行われる:新しいがん処置の開始、患者が同意を取り下げたか、患者が死亡したか、または研究の終了に達した。
【0388】
一部の実施形態では、PD以外の理由で研究処置を中止する患者は、疾患ステータスのフォローアップのために、疾患増悪まで、患者が研究外で新しい処置を開始するまで、患者が同意を取り下げるまで、患者が追跡不能となるまで、患者が死亡するまで、または研究の終了に達するまで、研究で受けた処置の長さに応じて、9週間(63日間±7日間)ごとに処置後イメージング研究を継続する。
【0389】
一部の実施形態では、疾患増悪の場合には、irRECISTガイドラインも組み込み、ペンブロリズマブでの処置の間に見られた固有の腫瘍特徴を明らかにし、臨床的に安定した患者において進行が確認されるまで処置の継続を評定する。一部の実施形態では、免疫療法試験においてRECIST v1.1を単独で使用すると、進行性疾患(PD)の早すぎる宣言につながるため、RECIST v1.1は、これらの特別なガイドラインを組み込むように改作されている。PD-1シグナル伝達を阻害する抗体剤(例えば、ペンブロリズマブ)は、内因性がん特異的免疫応答を増強することによって、抗腫瘍効果をもたらし得る。この種類のアプローチによる応答パターンは、細胞毒性剤で見られる典型的な応答のタイムコースを超えて継続する傾向にあり、腫瘍量の最初の増加または新しい病変部の出現後に、臨床的応答が顕在化する場合がある。
【0390】
したがって、一部の実施形態では、反復イメージングが、(1)最下点、安定、または改善された、これまでに示されている新しい病変部(初期PDの原因として特定された場合)、ならびに(2)安定/改善された非標的疾患(初期PDの原因として特定された場合)と比較して、腫瘍量に20%を下回る増加を示す場合、処置を、継続または再開することができ、次回のイメージングは、9週間(63日間±7日間)、または処置の開始から(最初の放射線撮影による画像取得から)1年たっている場合は12週間(84日間±7日間)の上記プロトコールのスケジュールに従って、行われるべきである。
【0391】
一部の実施形態では、RECIST v1.1に加えてirRESIST v1.1のガイドラインを両方組み込むことにより、患者において、反復イメージングにより、以下のうちのいずれかに起因してPDが確認された場合に、研究が中止される:腫瘍量が、20%以上残り、最下点と比較して腫瘍サイズに少なくとも5mmの絶対的増加がある場合、初期PDをもたらした非標的疾患が悪化した場合、初期PDをもたらした新しい病変部が悪化した場合、前回の評価から追加の新しい病変部が出現した場合、前回の評価から追加の新しい非標的増悪が確認された場合。
【0392】
一部の実施形態では、RECIST v1.1に加えてirRESIST v1.1ガイドラインも両方組み込むことにより、患者は、臨床的に安定している場合(これは、患者が、研究室値の悪化を含む臨床的に有意な疾患の増悪を示す兆候および症状の非存在を有することを意味する)、患者がECOGステータスの低下を有さない場合(0=無症候から5=死亡)、患者に急速な疾患の増悪がない場合、および、患者が解剖学的に重要な部位に進行性腫瘍を有さない場合に、PDの確認を待っている間に、ペンブロリズマブを継続したままであってもよい。免疫療法を受けている患者は、処置の最初の数ヶ月間において、一過性の腫瘍フレアを有するが、それに続いて疾患応答を有する場合がある。したがって、可能な場合には、PDの確認を待っている間、患者が処置され続けることが最適である。
【0393】
一部の実施形態では、研究の一次有効性エンドポイントは、RECIST v1.1によって評定されるCRまたはPRを達成した患者の比率として定義される、客観的奏効率(ORR)である。irRESISTによるORRもまた、二次エンドポイントとして評価される。さらなる抗がん療法の開始後の腫瘍評定は、最良の全奏効の評定のため、除外される。
【0394】
一部の実施形態では、奏効期間(DOR)は、二次エンドポイントとして評価される。一部の実施形態では、DORは、RESIST v1.1ガイドラインによるCRまたはPRの最初の文書化から、(1)RESIST v1.1による疾患増悪の最初の文書化までの時間、および(2)irRESISTによる疾患増悪の最初の文書化までの時間として定義される。一部の実施形態では、RESIST v1.1またはirRESISTに基づく増悪の日付は、臨床基準が、研究委員会によって判定される(adjucated)より早期の増悪を示す場合、OCを有する患者において上書きされ得る。
【0395】
一部の実施形態では、疾患制御率(DCR)は、二次エンドポイントとして評定され、RESIST v1.1およびirRESISTによって評定されるCR、PR、またはSDを達成している患者の比率として定義される。
【0396】
一部の実施形態では、無増悪生存期間(PFS)は、二次エンドポイントとして評定され、登録から、増悪の評定の日付、または(1)RESIST v1.1による疾患増悪の最初の文書化の時点および(2)irRESISTによる疾患増悪の最初の文書化の時点に基づいた増悪がない場合の任意の原因による死亡の日付のうちの早い方までの時間として定義される。一部の実施形態では、RESIST v1.1またはirRESISTに基づく増悪の日付は、臨床基準が、研究委員会によって判定されるより早期の増悪を示す場合、OCを有する患者において上書きされ得る。
【0397】
一部の実施形態では、全生存期間(OS)は、二次エンドポイントとして評定され、研究処置の最初の投与の日付から、任意の原因による死亡の日付までの時間として定義される。新しい悪性疾患の情報もまた、この評定の一部として収集される。
【0398】
一部の実施形態では、腫瘍マーカー(CA-125)は、客観的奏効または疾患増悪を定義するためには使用されるものではないが、臨床決定には使用することができる。
【0399】
一部の実施形態では、臨床基準GCIGは、放射線撮影による疾患増悪の証拠を伴わない臨床事象(例えば、ニラパリブ腸閉塞)を有するOC患者の管理に使用される。
投薬および投薬レジメン
【0400】
本明細書に記載されるように、提供される方法は、本明細書に記載される非BRCA1/2HRR欠損(例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、14個もしくはそれを上回る、または15個もしくはそれを上回る遺伝子における同定された欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における同定された欠損)を有するがん患者に、ニラパリブなどのPARP阻害剤を投与するステップを含む。代替的に、または追加として、がん患者は、遺伝子TP3および/またはRB1の1つまたは複数に欠損を有する。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、およびRAD54Lからなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、または11個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。いくつかの実施形態では、非BRCA1/2 HRR欠損は、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2からなる群から選択される1つもしくはそれを上回る、2つもしくはそれを上回る、3つもしくはそれを上回る、4つもしくはそれを上回る、5つもしくはそれを上回る、7つもしくはそれを上回る、8つもしくはそれを上回る、9つもしくはそれを上回る、10個もしくはそれを上回る、11個もしくはそれを上回る遺伝子、12個もしくはそれを上回る、13個もしくはそれを上回る、または14個もしくはそれを上回る遺伝子における欠損、ならびに必要に応じてBRCA1および/またはBRCA2における欠損である。代替的に、または追加として、欠損は、遺伝子TP3および/またはRB1のうちの1つまたは複数における欠損である。
【0401】
いくつかの実施形態では、投与は、長期にわたる無増悪生存期間;疾患増悪または死亡のハザード比の低減;および/または長期にわたる全生存期間もしくは陽性の全奏効率のいずれか1つまたは組合せを達成するレジメン(例えば、本明細書に記載されるレジメン)に従う。
【0402】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、先行の療法に対して応答を呈示した患者または対象の集団に投与される。いくつかの実施形態では、患者または対象の集団は、化学療法剤での先行の療法に対して応答を呈示した。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、白金剤である。
【0403】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも1回の白金系療法または少なくとも2回の白金系療法に対する完全または部分奏効後に、維持療法として投与される。いくつかの実施形態では、白金系療法は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、四硝酸トリプラチン、フェナントリプラチン(phenanthriplatin)、ピコプラチン、またはサトラプラチンから選択される白金系薬剤をそれを必要とする患者に投与することを含む。いくつかの実施形態では、直近の白金系化学療法レジメンに対する応答は、完全奏効である。いくつかの実施形態では、直近の白金系化学療法レジメンに対する応答は、部分奏効である。いくつかの実施形態では、最後から2番目の白金系化学療法レジメンに対する応答は、完全奏効である。一部の実施形態では、最後から2番目の白金系化学療法レジメンに対する応答は、部分奏効である。
【0404】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ニラパリブである。いくつかの実施形態では、患者は、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、または約500mgに相当する用量のニラパリブ、またはその塩もしくは誘導体(例えば、約100mg、約200mg、または約300mgに相当する用量のニラパリブ遊離塩基)が投与される。いくつかの実施形態では、投与されるニラパリブは、ニラパリブトシレート一水和物を含む。いくつかの実施形態では、投与されるニラパリブは、ニラパリブトシレート一水和物として投与される。
【0405】
いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量で投与される(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量で投与される)。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量で投与される(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物は、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量で投与される。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量で投与される(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物は、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量で投与される)。
【0406】
いくつかの実施形態では、ニラパリブの投与される量は、約300mgのニラパリブ(例えば、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)である。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回の300mgのニラパリブ(例えば、毎日1回の、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の投与を含む。
【0407】
一部の実施形態では、ニラパリブの投与される量は、約200mgのニラパリブ(例えば、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)である。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回の200mgのニラパリブの投与(例えば、毎日1回の、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。
【0408】
一部の実施形態では、ニラパリブの投与される量は、約100mgのニラパリブ(例えば、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)である。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回の100mgのニラパリブの投与(例えば、毎日1回の、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。
【0409】
一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、複数回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、1回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、2回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、3回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、連続する21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで、有効用量のPARP阻害剤、例えばニラパリブを毎日投与することを含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで投与される、1日当たり少なくとも約100、200、または300mgのニラパリブの日用量(例えば、少なくとも約100、200、または300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート(toslyate)一水和物の用量、または約100、200、もしくは300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物の用量)を含む。
【0410】
一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、複数回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、1回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、2回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、3回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、連続する28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで、有効用量のPARP阻害剤、例えばニラパリブを毎日投与することを含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで投与される、1日当たり少なくとも100、200、または300mgのニラパリブ(例えば、少なくとも約100、200、または300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物の用量または、約100、200、または300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物の用量)の日用量を含む。
【0411】
一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、i)対照と比較して長期にわたる無増悪生存期間、ii)対照と比較して、疾患増悪または死亡のハザード比の低減、iii)対照と比較して長期にわたる全生存期間、またはiv)少なくとも30%の全奏効率を達成すると決定されたレジメンで投与される。いくつかの実施形態では、レジメンは、ニラパリブの日用量(例えば、経口日用量)(例えば、約200mgまたは約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量の、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物の経口日用量)を含む。
【0412】
一部の実施形態では、方法は、対照と比較して無増悪生存期間を延長させる。一部の実施形態では、方法は、対照と比較して疾患増悪または死亡のハザード比を低減させる。一部の実施形態では、方法は、対照と比較して全生存期間を延長させる。一部の実施形態では、方法は、少なくとも30%の全奏効率を達成する。一部の実施形態では、方法は、対照と比較して無増悪生存期間2の改善を達成する。一部の実施形態では、方法は、対照と比較して化学療法休薬期間の改善を達成する。一部の実施形態では、方法は、対照と比較して第1の後続療法までの時間の改善を達成する。一部の実施形態では、方法は、対照と比較して第2の後続療法までの時間の改善を達成する。一部の実施形態では、方法は、FOSIおよび/またはEQ-5D-5Lによって決定した場合、生活の質に有害作用を有さないと決定された。一部の実施形態では、方法は、化学療法剤(例えば、これらに限定されないが、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、四硝酸トリプラチン、フェナントリプラチン、ピコプラチン、またはサトラプラチンなどの白金剤での後続の処置の効力に影響を与えないと決定された。
経口投薬レジメン
【0413】
一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1つの、PARP阻害剤、例えばニラパリブの経口用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、複数の経口用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回(QD)の投与を含む。いくつかの実施形態では、レジメンは、約200mgまたは約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物の1回の日用量を含む。
【0414】
一部の実施形態では、経口用量は、約10mgから約500mgの範囲内のPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の量である。一部の実施形態では、用量は、約25mgから約400mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約300mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約150mgから約350mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約250mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約200mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約100mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約100mgから約300mgの範囲内である。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ニラパリブである。
【0415】
一部の実施形態では、経口用量は、約10mgから約500mgの範囲内のPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の量である。一部の実施形態では、用量は、約25mgから約400mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約300mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約150mgから約350mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約250mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約200mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約50mgから約100mgの範囲内である。一部の実施形態では、用量は、約100mgから約300mgの範囲内である。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤は、ニラパリブである。
【0416】
一部の実施形態では、経口用量は、約5から約400mgの範囲内のニラパリブの量(約5から約400mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量)である。一部の実施形態では、ニラパリブの量は、約5、約10、約25、約50、約100、約150、約200、約250、約300、約350、または約400mg(例えば、約5、約10、約25、約50、約100、約150、約200、約250、約300、約350、または約400mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量)である。いくつかの実施形態では、経口用量は、ニラパリブトシレート一水和物を含む。
【0417】
いくつかの実施形態では、経口用量は、約5から約400mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。いくつかの実施形態では、経口用量は、約5から約400mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。いくつかの実施形態では、経口用量は、約5、約10、約25、約50、約100、約150、約200、約250、約300、約350、または約400mgのニラパリブ遊離塩基に相当するニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の量を含む。
【0418】
一部の実施形態では、経口用量は、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回の約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の経口投与を含む。
【0419】
一部の実施形態では、経口用量は、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回の約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の経口投与を含む。
【0420】
一部の実施形態では、経口用量は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回の約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の経口投与を含む。
製剤
【0421】
一部の実施形態では、経口用量は、1種または複数の単位剤形で投与される。一部の実施形態では、1種または複数の単位剤形は、カプセル剤である。一部の実施形態では、1種または複数の単位剤形は、錠剤である。
【0422】
いくつかの実施形態では、各単位剤形は、約5、約10、約25、約50、または約100mgのニラパリブを含む。いくつかの実施形態では、各単位剤形は、約5、約10、約25、約50、または約100mgに相当する量のニラパリブ遊離塩基を含む(例えば、各単位剤形は、約5、約10、約25、約50、または約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物を含む)。
【0423】
いくつかの実施形態では、100mgの単位剤形は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。いくつかの実施形態では、単位剤形は、錠剤である。いくつかの実施形態では、単位剤形は、カプセル剤である。
【0424】
単位剤形のいずれかの組合せを組み合わせて、毎日1回(QD)の用量を形成できることが理解される。例えば、3つの100mgの単位剤形(例えば、各単位剤形は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する、ニラパリブ、例えばニラパリブトシレート一水和物であるニラパリブの薬学的に許容される塩の量を含む)を、約300mgのニラパリブ(例えば、約300mgのニラパリブ遊離塩基)が毎日1回投与されるように毎日1回摂取してもよいし、または2つの100mgの単位剤形(例えば、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する、ニラパリブ、例えばニラパリブトシレート一水和物であるニラパリブの薬学的に許容される塩の量を含む各単位剤形)を、約200mgのニラパリブ(例えば、約200mgのニラパリブ遊離塩基)が毎日1回投与されるように毎日1回摂取してもよい。
【0425】
一部の実施形態では、ニラパリブは、単一の100mgの単位剤形(例えば、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む単一の単位剤形)として投与される。一部の実施形態では、ニラパリブは、100mgのQDで投与され、例えば、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当するニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の量で投与される。
【0426】
一部の実施形態では、ニラパリブは、単一の200mgの単位剤形(例えば、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む単一の単位剤形)として投与される。一部の実施形態では、ニラパリブは、200mgのQDで投与され、例えば、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当するニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の量で投与される。一部の実施形態では、ニラパリブは、2×100mgのQDとして投与され(すなわち、ニラパリブは、2つの100mgの単位剤形として投与される)、例えば、ニラパリブは、2つの単位剤形として投与され、各単位剤形は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)を含む。
【0427】
一部の実施形態では、ニラパリブは、単一の300mgの単位剤形(例えば、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブ(例えば、ニラパリブトシレート一水和物であるニラパリブの薬学的に許容される塩)を含む単一の単位剤形)として投与される。一部の実施形態では、ニラパリブは、約300mgのQD(例えば、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する、ニラパリブトシレート一水和物であるニラパリブの薬学的に許容される塩の量)で投与される。一部の実施形態では、ニラパリブは、3×100mgのQDとして投与され(すなわち、ニラパリブは、3つの約100mgの単位剤形として投与される)、例えば、ニラパリブは、3つの単位剤形として投与され、各単位剤形は、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩(例えば、ニラパリブトシレート一水和物)を含む。一部の実施形態では、ニラパリブは、2×150mgのQDとして投与され(すなわち、ニラパリブは、2つの約150mgの単位剤形として投与される)、例えば、ニラパリブは、2つの単位剤形として投与され、各単位剤形は、約150mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブの薬学的に許容される塩(例えば、ニラパリブトシレート一水和物)を含む。
【0428】
一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで、有効用量のPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)を毎日投与することを含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで投与される、1日当たり100mg、200mg、300mgまたはそれを上回るPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の日用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで投与される、1日当たり300mgのニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の日用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで投与される、1日当たり200mgのニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の日用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、疾患増悪または許容できない毒性が生じるまで投与される、1日当たり100mgのニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の日用量を含む。
【0429】
一部の実施形態では、経口用量の範囲は、下限と上限とを境界とし、上限は下限より大きい。
【0430】
一部の実施形態では、下限は、約10mg、約25mg、約50mg、または約100mgのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)であり得る。いくつかの実施形態では、下限は、約10mg、約25mg、約50mg、または約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当するニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の量であり得る。
【0431】
一部の実施形態では、上限は、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mgまたは約500mgのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)であり得る。いくつかの実施形態では、上限は、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mgまたは約500mgのニラパリブ遊離塩基に相当するニラパリブ(例えば、ニラパリブの薬学的に許容される塩、例えばニラパリブトシレート一水和物)の量であり得る。
薬物動態
【0432】
薬物動態データは、当技術分野において公知の技術により得ることができる。ヒト対象における薬物代謝の薬物動態および薬力学パラメーターにおける固有の変動に起因して、特定の組成物を説明する適切な薬物動態および薬力学プロファイルの要素は、変更が可能である。典型的には、薬物動態および薬力学プロファイルは、対象の群の平均パラメーターの決定に基づく。対象の群は、典型的な平均を決定するのに好適なあらゆる適度な数の対象を含み、例えば、5人の対象、10人の対象、16人の対象、20人の対象、25人の対象、30人の対象、35人の対象、またはそれより多くを含む。平均は、測定された各パラメーターにつき全ての対象の測定値の平均を計算することによって決定される。
【0433】
一部の実施形態では、薬物動態パラメーター(複数可)は、本発明の組成物を説明するのに好適なあらゆるパラメーターであり得る。例えば、一部の実施形態では、Cmaxは、約500ng/ml以上;約550ng/ml以上;約600ng/ml以上;約700ng/ml以上;約800ng/ml以上;約880ng/ml以上、約900ng/ml以上;約100ng/ml以上;約1250ng/ml以上;約1500ng/ml以上、約1700ng/ml以上、またはPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)薬物動態プロファイルを説明するのに適切な他のあらゆるCmaxである。
【0434】
対象への薬物の投与後に活性代謝産物がin vivoで形成される一部の実施形態では、Cmaxは、約500pg/ml以上;約550pg/ml以上;約600pg/ml以上;約700pg/ml以上;約800pg/ml以上;約880pg/ml以上、約900pg/ml以上;約1000pg/ml以上;約1250pg/ml以上;約1500pg/ml以上、約1700pg/ml以上、または対象へのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与後にin vivoで形成された化合物の薬物動態プロファイルを説明するのに適切な他のあらゆるCmaxである。
【0435】
一部の実施形態では、Tmaxは、例えば、約0.5時間以下、約1.0時間以下、約1.5時間以下、約2.0時間以下、約2.5時間以下、もしくは約3.0時間以下、またはPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の薬物動態プロファイルを説明するのに適切な他のあらゆるTmaxである。
【0436】
一般的に、本明細書に記載されるAUCは、治療剤の用量の投与後の選択された期間にわたる分析物の濃度に対応する曲線下面積の尺度である。一部の実施形態では、このような期間は、用量投与時(すなわち、用量投与後の0時間)で始まり、用量投与後の、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約14時間、約16時間、約18時間、約20時間、約22時間、約24時間、約30時間、約40時間、またはそれより長い時間にわたる。一部の実施形態では、AUCは、本明細書に記載される用量の投与後の0時間から12時間までに達成されるAUCである。一部の実施形態では、AUCは、本明細書に記載される用量の投与後の0時間から18時間までに達成されるAUCである。一部の実施形態では、AUCは、本明細書に記載される用量の投与後の0時間から24時間までに達成されるAUCである。一部の実施形態では、AUCは、本明細書に記載される用量の投与後の0時間から36時間までに達成されるAUCである。
【0437】
AUC(0-inf)は、例えば、約590ng・時間/mL以上、約1500ng・時間/mL以上、約2000ng・時間/mL以上、約3000ng・時間/ml以上、約3500ng・時間/mL以上、約4000ng・時間/mL以上、約5000ng・時間/mL以上、約6000ng・時間/mL以上、約7000ng・時間/mL以上、約8000ng・時間/mL以上、約9000ng・時間/mL以上、または治療剤(例えば、ニラパリブ)の薬物動態プロファイルを説明するのに適切な他のあらゆるAUCco-int)であり得る。対象への治療剤(例えば、ニラパリブ)の投与後に活性代謝産物がin vivoで形成される一部の実施形態では、AUC(0-inf)は、例えば、約590pg・時間/mL以上、約1500pg・時間/mL以上、約2000pg・時間/mL以上、約3000pg・時間/mL以上、約3500pg・時間/mL以上、約4000pg・時間/mL以上、約5000pg・時間/mL以上、約6000pg・時間/mL以上、約7000pg・時間/mL以上、約8000pg・時間/mL以上、約9000pg・時間/mL以上、または対象へのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与後にin vivoで形成された化合物の薬物動態プロファイルを説明するのに適切な他のあらゆるAUC(0-inf)であり得る。
【0438】
投与の約1時間後におけるニラパリブの血漿濃度は、例えば、約140ng/ml以上、約425ng/ml以上、約550ng/ml以上、約640ng/ml以上、約720ng/ml以上、約750ng/ml以上、約800ng/ml以上、約900ng/ml以上、約1000ng/ml以上、約1200ng/ml以上、またはPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の他のあらゆる血漿濃度であり得る。
【0439】
一部の実施形態では、患者集団は、転移性疾患に罹っている1人または複数の対象(「対象の集団」)を含む。
【0440】
一部の実施形態では、患者集団は、がんに罹患しているかまたは罹患しやすい1人または複数の対象を含む。一部のこのような実施形態では、がんは、卵巣がん、ファロピウス管のがん、腹膜がんまたは乳がんである。一部の実施形態では、患者集団は、がんに罹患している1人または複数の対象を含む(例えば、対象を含むかまたはからなる)。例えば、一部の実施形態では、がんに罹患している患者集団は、これまでに、化学療法で処置されており、例えば白金系薬剤などの化学療法剤での処置されている。
【0441】
一部の実施形態では、本発明の開示は、驚くべきことに、喫食状態または絶食状態の患者に投与した場合、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)に関して実質的に同じPKプロファイルを達成できる方法論を提供する。PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、喫食または絶食状態のいずれかで患者に投与することができる。一部の実施形態では、喫食または絶食状態における患者へのPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、実質的に生物学的に同等なPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の血漿Cmax値を生じる。一部の実施形態では、喫食または絶食状態における患者への投与は、生物学的に同等なPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の血漿Tmax値をもたらす。一部の実施形態では、喫食または絶食状態における患者への投与は、生物学的に同等なPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の血漿AUC値を生じる。したがって、一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、喫食または絶食状態のいずれかで投与される。一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、絶食状態で投与される。別の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、喫食状態で投与される。
【0442】
一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の単位用量は、絶食状態で患者に投与することができる。一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の単位用量は、喫食状態で患者に投与することができる。一部の実施形態では、喫食における投与または絶食状態における投与の一方が除外される。一部の実施形態では、単位用量は、治療目的の場合、喫食または絶食状態のいずれかで投与することができ、対象は、食物と共にまたは食物なしでそれを摂取するかどうかに関して、それぞれ個々の用量につき選択肢を有する。一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の単位用量は、食物摂取の直前に(例えば、その前の30分以内または60分以内)、食物と共に、食物摂取の直後に(例えば、食物摂取の後の30分以内、60分以内または120分以内)投与することができる。一部の実施形態では、それは、食物摂取の後の、例えば、少なくとも2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間に、もしくはそれより長い時間、またはそれらの間のいずれかの時間に投与することができる。一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の単位用量は、一晩絶食の後に投与される。一部の実施形態では、組成物の単位用量は、食物摂取の前の30分、食物摂取の前の、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、もしくはそれより長い時間、またはそれらの間のいずれかの時間に投与することができる。
併用療法
【0443】
PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、単剤療法として単独で投与してもよいし、または他の療法と組み合わせて投与してもよい。毒性を有意に増加させることなく細胞傷害剤を強化するかまたはそれと相乗作用する併用療法は、卵巣がん患者に加えて他のタイプのがん患者にも実質的な利益を提供するはずである。
【0444】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも1種の追加の治療剤または療法と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤、例えばニラパリブは、追加の治療剤、例えば化学療法剤などと同時に、または逐次的に投与される。一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、追加の治療剤(例えば、化学療法剤)の投与前に、その間に、またはその後に投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)および少なくとも1種の追加の治療剤の投与は、長期にわたる無増悪生存期間;疾患増悪もしくは死亡のハザード比の低減;および/または長期にわたる全生存期間もしくは陽性の全奏効率のいずれか1つまたは組合せを達成するレジメンに従う。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、本明細書に記載されるレジメンのいずれかに従う。
【0445】
併用療法の一部として投与される場合、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、本明細書に記載されるレジメンおよび製剤のいずれかに従って投与することができる。例えば、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、本明細書に記載される経口用量レジメンのいずれかに従って投与することができる。
【0446】
PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)の投与は、追加の治療剤(例えば、化学療法剤)と同時に、またはそれと逐次的に行うことができる。いくつかの実施形態では、ニラパリブは、それを必要とする対象に化学療法剤を投与する前に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前に)、それと併せて、またはそれを必要とする対象に化学療法剤を投与した後に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後に)投与することができる。一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)と化学療法剤とは、1分離して、10分離して、30分離して、1時間未満離して、1時間から2時間離して、2時間から3時間離して、3時間から4時間離して、4時間から5時間離して、5時間から6時間離して、6時間から7時間離して、7時間から8時間離して、8時間から9時間離して、9時間から10時間離して、10時間から11時間離して、11時間から12時間離して、24時間以下離して、または48時間以下離して投与される。
化学療法剤
【0447】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、少なくとも1種の追加の化学療法剤(すなわち、がん細胞の増殖、成長、寿命および/または転移活性を阻害する化学剤)と組み合わせて(例えば、同時に、または逐次的に)投与される。
【0448】
化学療法剤の例としては、アルキル化剤、例えばチオテパおよびCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミド(cyclosphosphamide);スルホン酸アルキル、例えばブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン、例えばベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、およびウレドーパ;エチレンイミンおよびメチルアメラミン(methylamelamine)(例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド(trietylenephosphoramide)、トリエチレンチオホスホルアミド(triethiylenethiophosphoramide)およびトリメチロロメラミン(trimethylolomelamine));アセトゲニン;デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(例えば、ドロナビノール、MARINOL(登録商標));ベータ-ラパコン;ラパコール;コルヒチン;ベツリン酸;カンプトテシン(合成アナログであるトポテカン(HYCAMTIN(登録商標))、CPT-11(イリノテカン、CAMPTOSAR(登録商標))、アセチルカンプトテシン、スコポレチン(scopolectin)、および9-アミノカンプトテシンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼルシンおよびビゼレシン合成アナログを含む);ポドフィロトキシン;ポドフィリン酸;テニポシド;クリプトフィシン(例えば、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成アナログであるKW-2189およびCB1-TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビシン(novembichin)、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソウレア(nitrosurea)、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムスチン(ranimnustine);抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン);ダイネマイシンAを含むダイネマイシン(dynemicin);ビスホスホネート、例えばクロドロネート;エスペラミシン;加えて、ネオカルジノスタチンクロモフォアおよび関連する色素タンパク質であるエンジイン抗生物質(antiobiotic)クロモフォア)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン(caminomycin)、カルチノフィリン、クロモマイシン(chromomycinis)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)ドキソルビシン(モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えばマイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗物質、例えばメトトレキセートおよび5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸アナログ、例えばデノプテリン、メトトレキセート、プテロプテリン、トリメトレキセート;プリンアナログ、例えばフルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン(thiamiprine)、チオグアニン;ピリミジンアナログ、例えばアンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン、例えばカルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎剤(anti-adrenal)、例えばアミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充剤、例えばフォリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキセート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジコン;エルフォルミチン(elformithine);酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダイニン(lonidainine);メイタンシノイド、例えばメイタンシンおよびアンサミトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products、Eugene、Oreg.);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン(sizofuran);スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(例えば、T-2毒素、ベラクリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標));ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えば、TAXOL(登録商標)パクリタキセル(Bristol-Myers Squibb Oncology、Princeton、N.J.)、ABRAXANE(商標)Cremophor非含有のアルブミンで操作されたパクリタキセルのナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners、Schaumberg、Ill.)、およびTAXOTERE(登録商標)ドセタキセル(doxetaxel)(Rhone-Poulenc Rorer、Antony、France);クロラムブシル(chloranbucil);ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標));6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキセート;白金アナログ、例えばシスプラチンおよびカルボプラチン;ビンブラスチン(VELBAN(登録商標));白金;エトポシド(VP-16);イフォスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標));オキサリプラチン;ロイコボリン(leucovovin);ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;エダトレキセート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えばレチノイン酸;カペシタビン;上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体;加えて、上記のものの2種またはそれより多くの組合せ、例えば、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾンの併用療法の略語であるCHOP、ならびに5-FUおよびロイコボリンと組み合わされたオキサリプラチン(ELOXATIN(商標))での処置レジメンの略語であるFOLFOXが挙げられる。
【0449】
化学療法剤としてはまた、腫瘍へのホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標)タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびFARESTON(登録商標)トレミフェンなど;副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGACE(登録商標)酢酸メゲストロール、AROMASIN(登録商標)エキセメスタン、フォルメスタン(formestanie)、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)ボロゾール、FEMARA(登録商標)レトロゾール、およびARIMIDEX(登録商標)アナストロゾールなど;ならびに抗アンドロゲン薬、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリン;加えて、トロキサシタビン(1,3-ジオキソランヌクレオシドシトシンアナログ);アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、異常な(abherant)細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するもの、例えば、PKC-アルファ、Raf、H-Ras、および上皮成長因子受容体(EGF-R)など;ワクチン、例えば遺伝子治療ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)ワクチン、LEUVECTIN(登録商標)ワクチン、およびVAXID(登録商標)ワクチン;PROLEUKIN(登録商標)rIL-2;LURTOTECAN(登録商標)トポイソメラーゼ1阻害剤;ABARELIX(登録商標)rmRH;ならびに上記のもののいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体も挙げられる。
【0450】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、シスプラチン、カルボプラチン、アルキル化(例えば、メチル化)剤、またはトポイソメラーゼI阻害剤である少なくとも1種の追加の治療剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、放射線療法と組み合わせて投与される。
【0451】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤、例えばニラパリブは、化学療法剤と同時に、または逐次的に患者に投与される。一部の実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、化学療法剤の投与前に、その間に、またはその後に投与される。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、白金化学療法剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、四硝酸トリプラチン、フェナントリプラチン、ピコプラチン、またはサトラプラチン)である。いくつかの実施形態では、患者は、婦人科系のがん(例えば、本明細書に記載されるあらゆる婦人科系のがん)を有する。
免疫チェックポイント阻害剤
【0452】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて(例えば、同時に、または逐次的に)投与される。いくつかの実施形態では、がん患者は、非小細胞肺がん(NSCLC)に罹患しているまたはそのリスクにある。
【0453】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、プログラム死-1タンパク質(PD-1)シグナル伝達、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)、細胞毒性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)、またはT細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)を阻害する薬剤である。
【0454】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、PD-1シグナル伝達、TIM-3、CTLA-4、LAG-3、またはTIGITの阻害剤)は、タンパク質、抗体、アンチセンス分子または小分子である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、抗体である。
【0455】
PD-1シグナル伝達の阻害剤
【0456】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤、例えばニラパリブは、PD-1シグナル伝達阻害剤と組み合わせて(例えば、同時に、または逐次的に)患者に投与される。
【0457】
本発明の開示の併用療法で使用するためのPD-1シグナル伝達の阻害剤としては、阻害性シグナル伝達を誘発することなくT細胞上のPD-1受容体に結合し、それをブロックする阻害剤、PD-1リガンドに結合して、PD-1へのそれらの結合を防止する薬剤、その両方を行う薬剤、およびPD-1またはPD-1の天然リガンドのいずれかをコードする遺伝子の発現を防止する薬剤が挙げられる。PD-1の天然リガンドに結合する化合物としては、PD-1それ自体、加えてPD-1の活性な断片、ならびにB7-H1リガンドの場合、B7.1タンパク質および断片が挙げられる。このようなアンタゴニストとしては、タンパク質、抗体、アンチセンス分子および小分子有機物質が挙げられる。
【0458】
一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、PD-1に結合する。一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、PD-L1またはPD-L2(例えば、ヒトPD-L1またはヒトPD-L2)に結合する。
【0459】
一部の実施形態では、本発明の開示の併用療法で使用するためのPD-1シグナル伝達阻害剤は、抗体剤である。一部の実施形態では、PD-1抗体剤は、PD-1のその推定のリガンドのいずれか1種または複数への結合をブロックするPD-1のエピトープと結合する。一部の実施形態では、PD-1抗体剤は、PD-1のその推定のリガンドの2種またはそれより多くへの結合をブロックするPD-1のエピトープと結合する。一実施形態では、PD-1抗体剤は、PD-1のPD-Llおよび/またはPD-L2への結合をブロックするPD-1タンパク質のエピトープと結合する。本発明の開示のPD-1抗体剤は、あらゆる好適なクラスの重鎖定常領域(Fc)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、PD-1抗体剤は、野生型IgGl、IgG2、もしくはIgG4抗体、またはそれらのバリアントに基づく重鎖定常領域を含む。
【0460】
一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤は、モノクローナル抗体、またはその断片である。一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達を阻害する抗体剤は、PD-1抗体またはその断片である。PD-1を標的とするモノクローナル抗体は、臨床研究で試験され、および/または市販の認可を受けている。PD-1シグナル伝達を標的とする抗体剤の例としては、例えば、以下の表3に列挙した抗体剤のいずれかが挙げられる。
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【0461】
PD-1シグナル伝達阻害剤としては、阻害性シグナル伝達を誘発することなくT細胞上のPD-1受容体に結合し、それをブロックする阻害剤、PD-1リガンドに結合して、PD-1へのそれらの結合を防止する薬剤、その両方を行う薬剤、およびPD-1またはPD-1の天然リガンドのいずれかをコードする遺伝子の発現を防止する薬剤が挙げられる。一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達を阻害する薬剤は、抗体剤である。抗PD-1抗体剤としては、特異的な結合を付与するのに十分な免疫グロブリンの構造エレメントを含むあらゆるポリペプチドまたはポリペプチド複合体を挙げることができる。例示的な抗体剤としては、これらに限定されないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、抗体断片、例えばFab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fd’断片、Fd断片、および単離されたCDRまたはそれらのセット;単鎖Fvs;ポリペプチド-Fc融合物;単一ドメイン抗体(例えば、サメ単一ドメイン抗体、例えばIgNARまたはその断片);ラクダ抗体;マスキングされた抗体(例えば、Probodies(登録商標));小モジュラー免疫薬(「SMIPsTM」);単鎖またはタンデムダイアボディ(TandAb(登録商標));VHH;Anticalins(登録商標);Nanobodies(登録商標)ミニボディ;BiTE(登録商標);アンキリン反復タンパク質またはDARPINs(登録商標);Avimers(登録商標);DART;TCR様抗体;Adnectins(登録商標);Affilins(登録商標);Trans-bodies(登録商標);Affibodies(登録商標);TrimerX(登録商標);ミクロタンパク質;Fynomers(登録商標)、Centyrins(登録商標);およびKALBITOR(登録商標)が挙げられる。一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達を阻害する抗体剤は、モノクローナル抗体またはその誘導体である。一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達を阻害する抗体剤は、PD-1抗体、PD-L1抗体、またはその誘導体である。PD-1およびPD-L1抗体としては、例えば、アテゾリズマブ、アベルマブ、BGB-A317、BI754091、CX-072、デュルバルマブ、FAZ053、IBI308、INCSHR-1210、JNJ-63723283、JS-001、LY3300054、MEDI-0680、MGA-012、ニボルマブ、PD-L1ミラモレキュール、PDR001、ペンブロリズマブ、PF-06801591、REGN-2810、TSR-042、WO2014/179664で開示された抗体のいずれか、およびそれらのあらゆる誘導体が挙げられる。いくつかの実施形態では、薬剤は、PD-1シグナル伝達を阻害する薬剤の組合せを含む。
【0462】
いくつかの実施形態では、PARP阻害剤の特定の用量またはサイクルの投与は、PD-1シグナル伝達を阻害する薬剤の特定の用量またはサイクルから、例えば、1分、5分、30分、1時間、2時間、5時間、10時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、またはそれを上回る週数であり得る長さを有する期間、時間的に間隔をあけてなされる。一部の実施形態では、範囲は、下限と上限とを境界とすることができ、上限は下限より大きい。一部の実施形態では、下限は、約1分、約5分、約15分、約30分、約45分、約1時間、約2時間、約4時間、約6時間、約12時間、約24時間、約48時間、約72時間、約96時間、または約1週間であり得る。一部の実施形態では、上限は、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約8週間、または約12週間であり得る。一部の実施形態では、PARP阻害剤の特定の用量の投与は、PD-1シグナル伝達を阻害する薬剤の特定の用量から、約1分から約12週間の範囲内の期間、時間的に間隔をあけてなされる。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約8週間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約6週間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約4週間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約2週間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約1週間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約96時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約72時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約48時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約24時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約12時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約8時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約4時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約2時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約1時間であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約1分から約11分であり得る。
【0463】
一部の実施形態では、PARP阻害剤およびPD-1シグナル伝達阻害剤との併用療法は、先行の療法に対して応答を呈示した患者または対象の集団に投与される。一部の実施形態では、患者または対象の集団は、化学療法剤での先行の療法に対して応答を呈示した。一部のこのような実施形態では、化学療法剤は、白金剤である。一部の実施形態では、白金系薬剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、四硝酸トリプラチン、フェナントリプラチン、ピコプラチン、またはサトラプラチンから選択される。
【0464】
一部の実施形態では、レジメンは、PARP阻害剤の少なくとも1回の経口用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、複数の経口用量を含む。一部の実施形態では、レジメンは、毎日1回(QD)の投与を含む。一部の実施形態では、PARP阻害剤は、PD-1シグナル伝達阻害剤の輸注が終了したら、21日サイクルの最初の日に投与される。一部の実施形態では、PARP阻害剤は、レジメンのサイクルにわたり毎日同じ時間に、毎日投与される。一部の実施形態では、毎日の同じ時間は、好ましくは午前中である。
【0465】
一部の実施形態では、レジメンは、レジメンの1サイクル当たり、PD-1シグナル伝達阻害剤の1回の輸注で構成される。一部の実施形態では、レジメンは、レジメンの1サイクル当たり1回の、30分のPD-1シグナル伝達阻害剤の輸注で構成される。一部の実施形態では、レジメンは、各レジメンのサイクルの最初の日における、1回の、30分のPD-1シグナル伝達阻害剤の輸注で構成される。
【0466】
一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1回の2週から8週サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、複数の2週から8週サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、1回の2週から8週サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、2回の2週から8週サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、3回またはそれを上回る2週から8週サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、連続する2週から8週サイクルを含む。
【0467】
一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、複数回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、1回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、2回の28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、3回またはそれを上回る28日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、連続する28日サイクルを含む。
【0468】
一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも1回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、複数回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、1回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、2回の21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、3回またはそれを上回る21日サイクルを含む。一部の実施形態では、レジメンは、連続する21日サイクルを含む。
【0469】
一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも200mgのPD-1シグナル伝達阻害剤の単回の輸注を含む。一部の実施形態では、レジメンは、少なくとも25分、30分、35分、40分の期間、またはそれより長い期間にわたるPD-1シグナル伝達阻害剤の単回の輸注を含む。一部の実施形態では、範囲は、下限と上限とを境界とすることができ、上限は下限より大きい。一部の実施形態では、下限は、約25分、または約30分であり得る。一部の実施形態では、上限は、約35分または約40分であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約25分から約40分であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約25分から約35分であり得る。一部の実施形態では、範囲は、約25分から約30分であり得る。一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤(例えば、ペンブロリズマブ)は、静脈内(IV)輸注を介して投与される。一部の実施形態では、PD-1シグナル伝達阻害剤(例えば、ペンブロリズマブ)の静脈内用量は、1つまたは複数の単位剤形で投与される。
【実施例
【0470】
(実施例1)
NOVAの実施例
白金感受性卵巣がんの処置
NOVAにおいて、白金系処置後に応答を示した白金感受性再発卵巣がん患者を前向きに無作為化して、ニラパリブまたはプラセボのいずれかを与えた。2つのコホート:生殖細胞系列BRCA変異体陽性コホート(gBRCAmut)および非生殖細胞系列BRCAコホート(非gBRCAmut)を処置した。それゆえに、NOVAのgBRCAmutコホートを、白金系処置の後に応答を示した白金感受性再発卵巣がんを有する患者においてニラパリブ対プラセボの処置効果を前向きに試験するように設計した。このコホートの患者は、FDAによって承認された統合型BRAC分析試験(Integrated BRACAnalysis test)によって評定したところ、生殖細胞系列BRCA変異のキャリアであった。非gBRCAmutにおける患者は、FDAによって承認された統合型BRAC分析試験において陰性であった。
【0471】
二重盲検の2:1に無作為化した研究において、gBRCAmutまたは高悪性度漿液性組織像を有する腫瘍のいずれかを有していた再発性および/または白金感受性卵巣がんを有する患者において、維持療法としてのニラパリブを評価した。この研究では、ニラパリブでの維持処置をプラセボでの維持処置と比較したものであり、これは、無増悪生存期間(PFS)の延長によって評定した場合の、再発卵巣がんを有する患者における維持療法としてのニラパリブの有効性を評価することである。この目的は、生殖細胞系列BRCA変異を有する患者のコホート(gBRCAmut)で、さらに、高悪性度漿液性組織像または優勢に高悪性度漿液性組織像を有するがこのようなgBRCA変異を有さない患者のコホート(非gBRCAmut)で独立して評価される。非gBRCAmutコホートにおける一部の患者は、gBRCAmutキャリアと特有のDNA修復欠陥(distinctive DNA repair defect)を共有することが報告されており、これは、広く「BRCAness」と記載される現象である。(Turner, N., A. Tutt, and A. Ashworth, Hallmarks of ’BRCAness’ in sporadic cancers”, Nat. Rev. Cancer4(10): 814-19, (2004)を参照)。近年の研究は、上皮性卵巣がん(EOC)における相同組換え欠損(HRD)が、生殖細胞系列BRCA1およびBRCA2変異のみに起因するものではないことを示唆している。(Hennessy, B. T. et al. Somatic mutations in BRCA1 and BRCA2 could expand the number of patients that benefit from poly (ADP ribose) polymerase inhibitors in ovarian cancer. Journal of clinical oncology:official journal of the American Society of Clinical Oncology 28, 3570-3576, (2010);TCGA ”Integrated genomic analyses of ovarian carcinoma”, Nature 474(7353):609-15 (2011);およびDann RB, DeLoia JA, Timms KM, Zorn KK, Potter J, Flake DD 2nd, Lanchbury JS, Krivak TC. ”BRCA 1/2 mutations and expression: Response to platinum chemotherapy in patients with advanced stage epithelial ovarian cancer”, Gynecol Oncol. 125(3): 677-82, (2012)を参照)。相同組換えDNA修復遺伝子における非BRCA欠損もまた、PARP阻害剤に対する腫瘍細胞の感受性を強化することができる。したがって、HRDは、評価されるべき腫瘍バイオマーカーの分類指標(classifier)として使用される。
【0472】
この研究に登録された患者は、少なくとも2回の白金系レジメンを受けており、彼らの最後のレジメンに対して奏効(完全または部分)を有し、彼らの最後の処置後、測定可能な疾患が2cmを超えずがん抗原CA125は正常であった(または>90%の減少)。患者を、以下の基準に従って(表4)、2つの独立したコホート、すなわち有害なgBRCA変異を有する一方のコホート(gBRCAmut)および高悪性度漿液性組織像を有するがこのようなgBRCA変異を有さない他方のコホート(非gBRCAmut)の1つに割り当てた。
【表4】
【0473】
また患者をHRDのステータスについても評定し、さらにHRD陽性(HRDpos)またはHRD陰性(HRDneg)として分類した。
【0474】
研究処置を1日目に患者に施し、その後、患者が研究処置を中止するまでサイクル(28日)毎に施した。研究処置を連続して毎日1回経口投与した。100mg強度の3つのカプセル剤を各用量投与で摂取した。診療施設訪問は、各サイクルにつき(4週間±3日毎に)行われた。腹部/骨盤および臨床上指定された領域のコンピューター断層撮影(CT)または磁気共鳴画像法(MRI)スキャンによる固形腫瘍効果判定基準(Response evaluation criteria in solid tumors:RECIST)腫瘍アセスメントは、サイクル14までの2サイクル毎(訪問の日付から±7日の時間枠で8週間)の最後に、次いで、増悪するまで3サイクル毎(訪問の日付から±7日の時間枠で12週間)の最後に必要とされた。
【0475】
患者を無増悪生存期間(PFS)の延長によって評定した。より具体的には、以下の基準の少なくとも1つが満たされる場合、増悪を決定した:1)CT/MRIによる腫瘍アセスメントが明らかにRECIST1.1基準に従って進行性疾患を示すこと;2)追加の診断試験(例えば組織学/細胞学、超音波技術、内視鏡検査、ポジトロン放出断層撮影法)により新しい病変部が同定されるか、または既存の病変部が、明らかな進行性の疾患およびGynecologic Cancer Intergroup(GCIG)基準によるCA-125進行を満たすと決定されること(Rustin et al., Int J Gynecol Cancer 2011;21: 419-423を参照);3)非悪性または医原性の原因とは関連しないPDの明確な臨床徴候および症状([i]難治性がん関連疼痛;[ii]悪性腸閉塞/機能不全の悪化;または[iii]腹水または胸膜滲出の明らかな症状の悪化およびGCIG基準によるCA-125進行。サイクル14(56週間)までの2サイクル毎(8週間)の最後に、次いで増悪するまで3サイクル毎(12週間)の最後に必要であった腹部/骨盤および臨床上指定された領域のコンピューター断層撮影(CT)または磁気共鳴画像法(MRI)スキャンによる腫瘍アセスメントのために、固形腫瘍効果判定基準(RECIST)を使用した。
【0476】
患者は、疾患増悪、許容できない毒性、死亡、同意の撤回、および/または追跡不能まで、自身が割り当てられた処置を受け続けた。患者にとって耐えられないとみなされるいずれの段階の毒性が認められたときはいつでも、投与の中断および/または低減を適用できる。
非BRCA1/2HRR欠損の同定
【0477】
事前に指定された遺伝子パネルを使用して、NOVA研究の終了後、NOVA患者からのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)保存用(archival)腫瘍試料を遡及的に分析した。
【0478】
この分析では、31種のDNA損傷修復(DDR)遺伝子の変異ステータスを報告する遺伝子パネルを使用して、NOVA患者試料を試験した。図1A~1Bで示されるように、31種のDDR遺伝子のいずれにおける変異から、BRCA野生型患者におけるニラパリブ応答が予測されなかった。しかしながら、Coxモデルを使用して遺伝子のサブパネル(ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2)を評価したところ、図2Aおよび2Bならびに表5で示されるように、少なくとも1つの非BRCA HRR変異を有する患者は、BRCA1/2変異を有する患者と比較して、ニラパリブ処置と類似の利益を経験したことが発見された。
【表5】
(実施例2)
肺がんを処置するための単剤療法および併用療法
PD-1シグナル伝達阻害剤との組合せを含むニラパリブでの非小細胞肺がんの処置
【0479】
表6で示される非小細胞肺がん(NSCLC)を含む肺がんを有するがん患者の3つの群に、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)が投与される。
【表6】
【0480】
コホート1、2、および3への組み入れに適格の患者としては、根治的化学放射線療法に適していないステージIIIB(陽性の鎖骨上リンパ節)またはステージIVのNSCLCと定義された組織学的または細胞学的に証明された進行中の(切除不能な)または転移性のNSCLCを有する少なくとも18歳成人が挙げられる。選択された患者は、測定可能な疾患を有する(例えば、RECISTv1.1により)。コホート1に選択される患者は、局所アセスメントにつき高PD-L1発現(TPS≧50%)の腫瘍を有していなければならず、公知のEGFR感作性変異および/またはROS-1もしくはALK転座がなく、転移性NSCLCのための先行全身化学療法もPD-1/PD-L1阻害剤処置もされていない。コホート2に選択される患者は、局所アセスメントにつきPD-L1発現(1%から49%の間のTPS)を有する腫瘍を有していなければならず、公知のEGFR感作性変異および/またはROS-1もしくはALK転座がなく、転移性NSCLCのための先行全身化学療法もPD-1/PD-L1阻害剤処置もされていない。コホート3に選択されるべき患者は、転移性sqNSCLCを有していなければならず、先行白金系化学療法と先行PD-1またはPD-L1阻害剤処置の両方の後に進行していた。
【0481】
選択されたがん患者につき、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、本明細書に記載されるいずれのレジメンに従って投与することができる。例えば、コホート1、2、および3のいずれの患者にも、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)は、毎日1回(QD)の投与を含むレジメンに従って経口投与される。例えば、PARP阻害剤処置を受けるコホート1、コホート2、またはコホート3のがん患者には、ニラパリブは、経口用量(例えば、200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する量のニラパリブトシレート一水和物の量)として投与される。
【0482】
PARP阻害剤処置とPD-1阻害剤処置の両方を受けるコホート1またはコホート2のがん患者の場合、処置は、生物学的PD-1阻害剤(例えば、モノクローナル抗体である薬剤)を投与すること(例えば、静脈内投与を介して)も含む。生物学的PD-1阻害剤の投与は、本明細書に記載されるレジメンのいずれに従っていてもよい。
【0483】
PARP阻害剤処置とPD-1阻害剤処置の両方を受けるがん患者の場合、本明細書に記載される非BRCA1/2HRR遺伝子欠損(例えば、表1および2の遺伝子のいずれかにおける欠損、例えば、ATM、ATR、BAP1、BARD1、BLM、BRIP1、MRE11A、NBN、PALB2、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、RAD52、RAD54L、およびXRCC2のいずれかまたは全部を含む遺伝子のサブパネルにおける欠損)の同定は、併用療法への患者応答(例えば、有益な応答、例えば完全奏効または部分奏効)の予測となり得る。
(実施例3)
PARP合成致死性を駆動する非BRCA病変の解明
【0484】
また卵巣および乳房以外の追加の適応症におけるPARP合成致死性に対するBRCAおよび非BRCA HRR遺伝子損失の相対的な寄与も評価した。この目的を達成するために、CRISPR/Cas9技術を利用して、2つの異なる遺伝的背景における11種の臨床的に関連するHR遺伝子の単一または両方の対立遺伝子のいずれかをノックアウトした。HRR11 KO同系細胞系に加えて、17種の腫瘍タイプにわたるHR遺伝子に単一対立遺伝子および二対立遺伝子の有害変異を有する77種のPDXモデルで、ニラパリブ感受性を評定した。留意すべきことに、二対立遺伝子変異は、肺がん、胃がん、膵臓がん、肝臓がん、子宮頸がん、子宮がんおよび黒色腫において最大程度のニラパリブ感受性を引き起こすことが見出されたが、一部の単一対立遺伝子性HR変異も、ニラパリブに対して感受性であることが見出された。総合すると、このようなデータは、卵巣がんおよび乳がんに加えて複数の適応症において、ニラパリブ感受性が、BRCA遺伝子を超えて拡大し得るという証拠を提供する。
HRR KO同系細胞系の生成および感受性評価:
【0485】
CRISPR/Cas9技術を使用して、Dld-1細胞系およびHeLa細胞系を使用して、2つの異なる遺伝的背景で、11種の臨床的に関連するHR遺伝子の単一の対立遺伝子かまたは両方の対立遺伝子のいずれかをノックアウトした。Dld-1細胞系(HeLa HRR KO細胞系ニラパリブ感受性TBD、初期にCY2019)における11種のHRR遺伝子のホモ接合型およびヘテロ接合型KOを有するHRR11 KO同系細胞系で、ニラパリブ感受性を評定した。10ポイントの用量漸増のニラパリブを試験する読み出しとしての画像分析に基づくコロニー数を有する96ウェルフォーマットの3Dクローン形成アッセイ設定を使用して、ニラパリブ感受性を評定した。化合物を、細胞播種の24時間後に添加し、次いでインキュベーション期間中に(13日間のインキュベーション期間の場合)3日から4日毎に(週2回)添加した。
【0486】
ニラパリブ感受性は、腫瘍成長阻害(T/C)比に基づく応答で、ATM、BAP1、およびBRCAの二対立遺伝子変異を含有するPDXモデルで観察された(図3)。BRCA1、BRCA2、PALB2およびATMにおける二対立遺伝子変異は、観察された全成長阻害(TGI)に基づき、最も強いニラパリブ感受性(図4および5を参照)を実証した。図6は、43%のBRCA2二対立遺伝子変異体PDXモデルが、ニラパリブに対して中程度の感受性をTGI≧50%で実証したことを示す(80%のOvCa PDXモデルは>100%のTGIを実証した)。14%のATM二対立遺伝子変異体PDXモデルが、ニラパリブに対して中程度の感受性をTGI≧50%で実証した(図5)。図7は、33%のATM二対立遺伝子(bialllelic)変異体NSCLC PDXモデルが、ニラパリブに対して強い感受性をTGI>70%で示したことを示す。いずれのATM単一対立遺伝子変異体PDXモデル(0/6)もTGI≧50%を実証しなかった。17%のPALB2単一対立遺伝子(monoalleic)変異体PDXモデル(1/6)がニラパリブに対して強い感受性をTGI93%で実証した(図5)。図8は、モデルの36%(5種の腫瘍タイプにわたり)が、ニラパリブに対して感受性であり、≧50%のTGIであったことを示す。
【0487】
前臨床データおよび臨床データは、ニラパリブでのHRR変異体膵臓がん患者(pancreatic patient)の処置を支持する強い証拠を提供する(図9)。
【0488】
HRR二対立遺伝子変異は、複数のがんタイプにわたりPARP感受性をもたらす。HRR二対立遺伝子変異体NSCLC、膵臓、胃PDXモデルを使用した有効性データは、HRR変異体バスケット試験の支持的な前臨床POCデータを提供する。また一部の単一対立遺伝子HR変異も、ニラパリブに対して感受性であることが見出された。
(実施例4)
再発卵巣がんにおける白金系化学療法に対して完全または部分奏効を有する患者の循環腫瘍DNA中の変異の探索分析
【0489】
循環腫瘍DNA(ctDNA)の分析を使用して、ニラパリブ応答を予測できるHRR遺伝子の変異ステータスを評定した。
【0490】
白金レジメン終了後の8週間以内および薬物動態研究のためのニラパリブ処置の前またはその間に元々収集された104人の患者からの残った血漿試料を、腫瘍バイオマーカーまたはCR/PRステータスに基づくctDNA分析のために選択した。患者匿名化ステップ後、DNA損傷修復(DDR)経路に関連する遺伝子および卵巣がん生物学に関する追加の遺伝子:TP53およびRB1、のパネルを含むHRRアッセイを使用して、ctDNAを試験した。アッセイ性能を、最適下限のPK血漿試料およびHRR遺伝子の変異対立遺伝子画分(MAF)において評価するか、またはCRおよびPR患者の両方でパネル全体を評定した。血液ベースの結果からの変異ステータスを、腫瘍ベースの試験結果と比較した。
(実施例5)
肺がんにおける相同組換え修復欠陥の標的化
【0491】
これらの患者の代替処置アプローチとしての、肺がんにおけるDNA損傷応答(DDR)経路を標的化する潜在性を調査するために、本発明者らは、機能的に関連するHRR(相同組換え修復)欠陥が、NSCLC異種移植片腫瘍においてニラパリブ単剤療法と合成致死性であり得るかどうかの確認を試みた。
【0492】
ニラパリブ感受性を、BRCAおよび非BRCA HRR変異の両方を含有する57種のNSCLC PDXモデル(n=17)に加えてHRR WTモデル(n=40)で評価した。この分析は、ニラパリブに対して感受性を有するモデルが、HRR変異体とHRR WT肺腫瘍の両方を含むことを実証した。二対立遺伝子HRR変異を含有するPDXモデルのなかでも、ATM二対立遺伝子変異体モデルは、ニラパリブに対して感受性であった(8個のうち2個)。驚くべきことに、HRR WT PDXモデルの7.5%(40個のうち3個)が、ニラパリブに対して感受性であった。
均等物
【0493】
冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、そうでないことが明らかに示されない限り、複数形の指示対象を含むと理解されるものとする。群の1つまたは複数の構成要素の間に「または」を含む特許請求の範囲または説明は、そうではないことが示されない限り、または文脈からそうではないことが明白ではない限り、群の構成要素の1つ、1つより多く、または全てが、所与の生成物またはプロセス中に存在するか、それらで採用されているか、またはそれ以外の方法でそれらと関連する場合に満たされるとみなされる。本発明は、群のちょうど1つの構成要素が、所与の生成物またはプロセス中に存在する、それらで採用される、またはそれ以外の方法でそれらと関連する実施形態を含む。本発明はまた、1つより多くの、または全部の群の構成要素が、所与の生成物またはプロセス中に存在する、それらで採用される、またはそれ以外の方法でそれらと関連する実施形態も含む。さらに、本発明は、列挙された請求項の1つまたは複数からの1つまたは複数の限定、構成要素、節、説明的な用語などが、別段の指定がない限り、または矛盾または不一致が生じると予想されることが当業者に明白でない限り、同じ基礎となる請求項(または関連する場合、他のあらゆる請求項)に従属する別の請求項に導入される全ての変形形態、組合せ、および順列を包含することが理解されると予想される。構成要素が列挙として示される場合(例えば、マーカッシュ群または類似の様式で)、その構成要素の各サブグループも開示されており、いずれの構成要素も群から除去できることが理解されると予想される。一般的に、本発明、または本発明の態様が特定の構成要素、特徴などを含むと称される場合、本発明のある特定の実施形態または本発明の態様は、このような構成要素、特徴などからなるか、またはから本質的になることが理解されるものとする。簡素化の目的で、これらの実施形態は、本明細書において、いずれの場合でもそのような多くの言葉で具体的に記載されているわけではない。また、本発明のあらゆる実施形態または態様は、具体的な除外が本明細書に列挙されているかどうかに関係なく、明示的に特許請求の範囲から除外できることも理解されるものとする。発明の背景を説明するために、さらに、その実施に関する追加の詳細を提供するために本明細書で参照された刊行物、ウェブサイトおよび他の参考文献は、これにより参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図4
図5
図6
図7
図8
図9