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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-25
(45)【発行日】2023-09-04
(54)【発明の名称】空気清浄機アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/00 20220101AFI20230828BHJP
   B01D 46/52 20060101ALN20230828BHJP
【FI】
B01D46/00 302
B01D46/52 A
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022052414
(22)【出願日】2022-03-28
(62)【分割の表示】P 2018567097の分割
【原出願日】2017-06-21
(65)【公開番号】P2022088513
(43)【公開日】2022-06-14
【審査請求日】2022-04-05
(31)【優先権主張番号】62/358,932
(32)【優先日】2016-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バートン, デイビッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ラーン, ヒューバート ジェイ.
【審査官】山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/105560(WO,A2)
【文献】国際公開第2016/014549(WO,A1)
【文献】特表2007-530259(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0039296(US,A1)
【文献】特表2000-508974(JP,A)
【文献】特開2007-002841(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 46/00-46/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の内部開口内に取り外し可能に位置付けることができるように構成されたフィルタカートリッジであって、
入口端部、出口端部、および外表面を含む媒体パックと、
前記媒体パックの少なくとも一部を包囲する枠部材であって、前記枠部材は枠壁、底周囲縁部、および前記底周囲縁部から延在する少なくとも1つの延長部材を含む、枠部材と、
前記媒体パックの少なくとも一部を包囲する殻であって、前記殻は、前記殻の上縁部の少なくとも一部の周りに延在する支持表面を含む、殻と、
前記媒体パックの前記入口端部の少なくとも一部の周りに延在する封止部材であって、前記封止部材は、前記媒体パックの前記外表面から離間されるピンチシール部を含み、前記封止部材は、前記殻に前記媒体パックを接合するように、前記枠部材に前記媒体パックを接合するように、また前記媒体パックと前記枠部材と前記殻との間に封止を生成するように構成される、封止部材とを含み、
前記殻の前記支持表面はフランジを含み、各延長部材の遠位端は前記殻の前記フランジに接触する、フィルタカートリッジ。
【請求項2】
各延長部材はさ、および前記延長部材の前記長さが、前記枠壁の前記底周囲縁部と前記殻の前記支持表面との間の隙間に対応するように、前記殻の前記上縁部に接触するように構成された前記遠位端を含む、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの延長部材は、前記枠部材の前記底周囲縁部の周りに互いから離間された複数の延長部材を含む、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項4】
前記複数の延長部材は、前記枠部材の前記底周囲縁部の周りに互いから同じ距離に離間される、請求項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項5】
前記複数の延長部材は、前記枠部材の前記底周囲縁部の周りに互いから異なる距離に離間される、請求項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項6】
前記封止部材は、前記媒体パックから半径方向外方に突起する周囲封止装着部を含む、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項7】
前記殻は、前記封止部材から前記媒体パックの前記出口端部に向かって延在し、前記周囲封止装着は、前記殻から半径方向外方に延在するフランジを含む、請求項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項8】
前記封止部材は起伏のある外表面を含む、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項9】
筐体と、請求項1に記載の前記フィルタカートリッジと、入口端部と、出口端部と、内表面を有する筐体壁によって画定された前記入口端部と前記出口端部との間の内部開口と、を含む、空気清浄機アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2016年7月6日に出願された米国仮特許出願第62/358,932号の利益を主張し、その全内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、典型的には内燃機関用の吸気などの空気を濾過する際に使用するためのフィルタ配置に関し、より詳細には所望の濾過機能を提供するために筐体内に配置された複数の構成要素を含むフィルタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
空気の流れは、粉塵および他の微粒子などの汚染材料を運ぶ可能性がある。例えば建設機器、動力式車両、発電機器、燃焼炉などのための機関に提供する気流の流れは、その中に粒子状汚染物質を運ぶ可能性があり、粒子状汚染物質はそのような機器の性能を損傷し、かつ/または悪影響を与える可能性がある。多くの場合、空気の流れから入る汚染材料の一部またはすべてを濾過する必要があり、かつ/または望ましい。多数の空気フィルタ配置は、汚染除去のために開発されており、具体的には機器内または機器に隣接したある特定の空間内で協働するように設計されることが多い。しかし空気濾過機器の有効性および効率を引き続き向上させる必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様では、筐体の内部開口内に取り外し可能に位置付けることができるように構成されたフィルタカートリッジが提供される。フィルタカートリッジは、入口端部、出口端部、および外周形状を有する外表面を備えた媒体パック、ならびに(a)媒体パックの少なくとも一部を包囲する枠部材であって、枠部材は媒体パックの外周形状と異なる形状を有する枠壁を含む、枠部材、および(b)媒体パックの少なくとも一部を包囲する殻であって、殻は媒体パックの外周形状と異なる形状を有する殻壁を含む、殻の少なくとも1つを含む。カートリッジは、媒体パックの入口端部の少なくとも一部を中心に延在する封止部材をさらに含み、封止部材は媒体パックの外表面から離間されたピンチシール部を含む。フィルタカートリッジは、入口端部、出口端部、および内周形状を有する筐体壁によって画定された入口端部と出口端部との間の内部開口を含む筐体と組み合わせて使用することができる。殻壁および枠壁の少なくとも1つは、筐体壁の内周形状に概ね一致する外形を有することができる。枠部材が提供されるとき、枠部材は、媒体パックが枠部材の内部開口内の少なくとも一部に位置付けられるとき、枠壁と媒体パックの外表面との間に配置された隙間を横切る少なくとも1つの場所において、その上縁部で枠壁から内方に延在する上唇部によって少なくとも一部が画定された内部開口を含むことができる。また枠部材はハンドル、および/または枠壁の高さの少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの切欠、および/または枠壁の底縁部から延在する少なくとも1つの突起もしくは支持棒を含むこともできる。
【0005】
本発明の別の態様によれば、入口端部、出口端部、および内表面を有する筐体壁によって画定された入口端部と出口端部との間の内部開口を含む筐体と、筐体の内部開口内に取り外し可能に位置付けられたフィルタカートリッジとを含む、空気清浄機アセンブリが提供される。フィルタカートリッジは、入口端部、反対側の出口端部、および外表面を有する媒体パックと、媒体パックの入口端部に固定された封止部材であって、封止部材は媒体パックの外表面から離間されたピンチシール部を含み、封止部は、フィルタカートリッジが筐体の内部開口内に位置付けられるとき、筐体のチャネル内に位置付けることができる、封止部材とを含む。アセンブリは、フィルタカートリッジと筐体の入口端部との間に位置付けることができる前置清浄機アセンブリをさらに含み、前置清浄機は、下縁部を含むベース部材、および筐体の入口端部に取り外し可能に取り付けることができるアクセスカバーを含み、前置清浄機アセンブリは、ベース部材の下縁部を封止部材の上面に押し付けること、およびアクセスカバーのガスケットを筐体の入口端部に押し付けることにより、空気清浄機アセンブリ内に封止することができる。
【0006】
本発明の別の態様によれば、入口端部、出口端部、および入口端部と出口端部との間の内部開口を含む筐体と、筐体の入口端部における前置清浄機アセンブリとを含む、空気清浄機アセンブリが提供される。前置清浄機アセンブリは、前置清浄機本体と、筐体の入口端部に取り外し可能に取り付けることができるアクセスカバーと、流管配置内でアクセスカバーから第1の方向に延在する複数の汚染分離管であって、流管配置はアクセスカバーの長さに沿って互いから離間された列に配置された複数の対の管を含み、各列の管はそれぞれの隣接した列の管からずれている、複数の汚染分離管とを含む。アクセスカバーは、入口端部の上で筐体上に取り外し可能に装着されてもよく、汚染分離管は筐体の出口端部に向かって突起する。加えて汚染分離管は、その入口端部と出口端部との間に位置付けられた排出スロットを含むことができ、各排出スロットは、前置清浄機アセンブリから汚染物質を方向移動するために回転して位置付けることができる。一構成では、第1の複数の汚染分離管は第1の方向に面するそれらの排出スロットを備えて回転して位置付けることができ、第2の複数の汚染分離管は、第1の方向と異なる第2の方向に面するそれらの排出スロットを備えて回転して位置付けられる。
【0007】
本発明は添付図面を参照にさらに説明され、同じ構造は数枚の図面全体を通して同じ番号によって言及される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の空気清浄機アセンブリ内で使用可能な例示的媒体の型の斜視図である。
図2図1に示された媒体の型の一部の拡大断面図である。
図3】本発明によるフィルタカートリッジ内で使用可能なコイル状フィルタ配置の斜視図であり、これは図1に示された型の媒体を含むことができる。
図4】本発明による空気清浄機アセンブリの斜視図であり、図は概ね空気清浄機アセンブリの入口端部に向いている。
図5図4の空気清浄機アセンブリの別の斜視図であり、図は概ね空気清浄機アセンブリの出口端部に向いている。
図6図4の空気清浄機アセンブリの分解斜視図である。
図7図4の空気清浄機アセンブリの空気清浄機筐体の斜視図である。
図8図4の空気清浄機アセンブリの前置清浄機の拡大斜視図である。
図9図4の空気清浄機アセンブリの斜視断面図であり、前置清浄機を含む。
図10図4の空気清浄機アセンブリの断面図であり、その斜視断面図は図9に示されている。
図11図10に示された空気清浄機の一部の分解断面図である。
図12】空気清浄機アセンブリ内で使用するための、本発明の例示的フィルタカートリッジの斜視図である。
図13図12に示されたフィルタカートリッジの分解斜視図である。
図14図12および13のフィルタカートリッジのフィルタ封止部材の斜視図である。
図15】空気清浄機アセンブリ内で使用するための、本発明の別の例示的フィルタカートリッジの斜視図である。
図16図15に示されたフィルタカートリッジの分解斜視図である。
図17図15および16のフィルタカートリッジのフィルタ封止部材の斜視図である。
図18】本発明の空気清浄機アセンブリ内で使用するための、安全フィルタ要素の斜視図である。
図19】空気清浄機筐体に対して係止された構成における、アクセスカバーのラッチの拡大斜視図である。
図20図19と異なる角度から示された、空気清浄機に対して位置付けられたアクセスカバーのラッチの別の斜視図である。
図21】本発明による、図19~20に示された型のラッチの斜視図である。
図22図19~21に示されたラッチの底面斜視図である。
図23図19~22に示されたラッチの側面図である。
図24】本発明の空気清浄機アセンブリの例示的実施形態の分解斜視図である。
図25図24に示された型の空気清浄アセンブリ内で使用するためのフィルタカートリッジの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に図を参照すると、構成要素は数枚の図全体を通して同じ番号で標されており、まず図1~2を参照すると、本発明のフィルタシステムの実施形態で使用できる、縦溝付きフィルタ媒体の例示的構成が示されている。具体的には縦溝付きフィルタ媒体(媒体リッジを有する媒体としても公知である)は、様々な手法で縦溝付きフィルタ構造を提供するために使用することができる。1つの周知の手法は、z型フィルタ構造として本明細書に特徴付けられている。本明細書で使用される場合、用語「z型フィルタ構造」は、個々が波形にされ、折り畳まれ、または別法により形成されたフィルタ縦溝が、媒体を通る流体流れのための長手方向の、典型的には平行な入口フィルタ縦溝および出口フィルタ縦溝の組を画定するために使用されるフィルタ構造の型を指すことを意味し、流体は媒体の対向する入口流端と出口流端(または流面)との間で縦溝の長さに沿って流れる。z型フィルタ媒体の一部の例は、米国特許第5,820,646号明細書、同第5,772,883号明細書、同第5,902,364号明細書、同第5,792,247号明細書、同第5,895,574号明細書、同第6,210,469号明細書、同第6,190,432号明細書、同第6,350,296号明細書、同第6,179,890号明細書、同第6,235,195号明細書、同第D399,944号明細書、同第D428,128号明細書、同第D396,098号明細書、同第D398,046号明細書、および同第D437,401号明細書に提供されており、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
z型フィルタ媒体の1つの型は、媒体構造を形成するために一緒に接合された2つの特定の媒体の構成要素を利用する。2つの構成要素は、縦溝付き(典型的には波形の)媒体シートおよび対面媒体シートを含む。対面媒体シートは典型的には非波形であるが、参照により本明細書に組み込まれる、2004年2月11日に出願された米国仮特許出願第60/543,804号明細書、および2005年8月25日に公開されたPCT国際公開第05/077487号パンフレットに記載されているように、波形(例えば縦溝方向に垂直)であることも可能である。
【0011】
縦溝付き媒体シートおよび対面媒体シートは、平行な入口縦溝および出口縦溝を有する媒体を画定するために一緒に使用される。場合によっては、縦溝付きシートおよび対面シートは一緒に固定され、次いでz型フィルタ媒体構造を形成するために媒体ストリップとしてコイル状にされる。そのような配置は、例えば米国特許第6,235,195号明細書および同第6,179,890号明細書に記載されており、それぞれは参照により本明細書に組み込まれる。ある特定の他の配置では、対面媒体に固定された一部の非コイル状部分または縦溝付き(典型的には波形)媒体のストリップが、フィルタ構造を生成するために互いに積み重ねられる。
【0012】
波形媒体は縦溝付き媒体の特殊な形であり、縦溝付き媒体は個々の縦溝またはそれを横切って延在するリッジ(例えば波形にする、または折り畳むことによって形成される)を有する。本明細書で使用される場合、用語「波形」は、2つの波型ローラの間を媒体が通過する(例えば2つのローラのそれぞれが、得られる媒体に波形を生じるように適切な表面特徴を有する、2つのローラの間に送り込み、または食い込ませる)ことからもたらされる縦溝構造を有する媒体などの媒体の構造を指す。
【0013】
修理可能なフィルタ要素またはフィルタカートリッジ構成を利用するz型フィルタ媒体は、場合によって「直線貫通流構成」またはその変形で呼ばれる。概して修理可能なフィルタ要素またはカートリッジは、入口流端(または面)および反対側の出口流端(または面)を有し、流れは概して同じ直線貫通方向にフィルタカートリッジに入出する。この文脈では用語「修理可能な」は、対応する流体(例えば空気)清浄機から定期的に取り外して置換される、フィルタカートリッジを含有する媒体を指すことを意味する。
【0014】
図1は、本発明のフィルタシステムのためのz型フィルタ媒体構造内で使用可能な例示的媒体1を示す。用語「z型フィルタ媒体構造」は、概して波形のウェブもしくは別法により入口縦溝および出口縦溝を画定できるために適切な封止に固定された縦溝付き媒体、もしくは適切な封止に面する媒体、ならびに/またはそのような媒体から入口縦溝および出口縦溝の三次元網に構築もしくは形成された媒体パック、ならびに/またはそのような媒体パックを含むフィルタカートリッジもしくは構造を指すことを意味する。媒体1は、縦溝付きまたはリッジ付きシート3および対面シート4から形成される。媒体1などの構造は、本明細書では単一フェーサまたは単一対面ストリップを指す。
【0015】
概して波形縦溝付きまたはリッジ付きシート3は、標準の湾曲した波模様の縦溝、リッジ、またはトラフ7bおよびリッジ7aの交互のパターンで配置された波形7を有するように本明細書に特徴付けられた型からなり、各トラフ7bは実質的に各リッジ7aに対して反対のリッジである。概して波形パターンは媒体に提供された、折り畳んだまたは皺を付けた形状から生じるのではなく、むしろ各リッジの頂点7aおよび各トラフの底部7bは、半径曲線に沿って形成することができる。そのようなz型フィルタ媒体に対する例示的半径は、0.25mm~3mmであるはずである。
【0016】
引き続き図1を参照すると、媒体1は第1および第2の対向する縁部8および9を有する。媒体1が媒体パックに形成されると、縁部9は概して媒体パックに対する入口端部または面を提供し、縁部8は出口端部または面を提供するが、反対の配向が可能である。隣接した縁部8はシーラントビーズ10を提供されてもよく、シーラントビーズ10は波形シート3および対面シート4を一緒に封止する。このようなシーラントビーズ10は、空気の通過に対して縁部8に隣接した閉じた個々の縦溝11を封止する。
【0017】
別の封止ビーズ14は縁部9に隣接して提供することができ、縁部9は概して濾過されていない材料の通過に対して縦溝15を閉じる。ビーズ14は、媒体1が媒体パックに構成される際に適用することができる。媒体パックがストリップの積層から作成される場合、一例では、ビーズ14は対面シート4の背面17と次隣接の波形シート3の側面18との間に封止を形成する。
【0018】
一旦フィルタ媒体1が積層またはコイル状などにすることによって媒体パックに組み込まれると、フィルタ媒体1は以下のように利用することができる。まず空気は矢印12の方向に端部9に隣接した開口縦溝11に入ることができる。ビーズ10によって端部8で閉鎖していることに起因して、空気は矢印13によって示されているようにフィルタ媒体1を通過することができる。次いで空気は、媒体パックの端部8に隣接した縦溝15の開口端部15aを通過することにより、媒体または媒体パックから出ることができる。作動は、その代わりに反対方向の気流を起こすことができる。
【0019】
図1に示された例示的配置については、波形部7a、7bは、概して縁部8から縁部9に媒体に沿って直線に延在する。直線の縦溝、リッジまたは波形部は、端部などの選択された場所で変形し、または折り畳むことができる。閉鎖のために縦溝の端部における修正は、概して「標準」、「湾曲」および「波模様」の上記の定義において無視される。
【0020】
直線、標準の湾曲した波模様の波形形状を利用しないz型フィルタ構造も、本発明のアセンブリに使用することができる。いくつかの例については、米国特許第5,562,825号明細書(Yamadaら)は、(湾曲側面を備えた)狭いV字形出口縦溝に隣接した(断面が)若干半円の入口縦溝を利用する波形パターンを提供し、米国特許第5,049,326号明細書(Matsumotoら)は、(断面が)円形、または得られる平行で直線の縦溝の間に平坦な領域を備える、半管を有する1つのシートに取り付けられた半管を有する別のシートによって画定された管状縦溝を提供し、米国特許第4,925,561号明細書(Ishiiら)は、長方形の断面を有するために折り畳まれ、それらの長さに沿って先細である縦溝を提供し、国際公開第97/40918号パンフレットは、(隣接した湾曲凸部および凹部トラフから)湾曲した波模様を有するが、それらの長さに沿って先細である縦溝または平行な波形を提供し、国際公開第97/40918号パンフレットは、湾曲した波模様を有するが、異なる大きさのリッジおよびトラフを備える縦溝を提供している。これらの参照のそれぞれはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。また様々なリッジを含むために形状を修正された縦溝も、本発明のアセンブリに利用することができる。
【0021】
概して使用されるフィルタ媒体は、その中に樹脂を含むことができる(セルロース繊維、合成繊維、または両方の)不織繊維材料などの比較的可撓性の材料であり、場合によっては追加材料とともに処理される。したがってフィルタ媒体は、媒体が許容できない損傷をすることなく様々な波型パターンに合わせ、または構成することができる。またフィルタ媒体は、媒体が許容できない損傷をすることなく、容易にコイル状にし、または別法により使用するために構成することもできる。媒体は、概して使用中に求められる波形構成を維持するような性質になる。
【0022】
波形工程の間、媒体は、媒体がその元の形状に戻らないように、非弾性的に形成することができる。しかし一旦張力が解放されると、縦溝または波形は依然としてわずかに跳ね返る傾向があることがあり、張力の一部のみが回復し、屈曲が起きている。したがって対面媒体シートは、場合によっては参照番号によって指定された場所などの波形シート内でこの跳ね返りを阻止するために、縦溝付き媒体シートに留められる。また波形(縦溝付き)シート3および/または対面シート4の媒体は、例えば参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,673,136号明細書によれば、その片側または両側に細繊維材料を提供することができる。このような細繊維材料が使用される一部の例では、材料の上流側および縦溝の内側に細繊維を提供することが望ましいことがある。これが起こると、気流は典型的には留めるビーズを含む縁部の中に入る。
【0023】
図2はz型フィルタ媒体構造40の例示的構成を示し、z型フィルタ媒体構造40は標準の湾曲した波模様の波形シート43、および非波形の平坦なシート44を含む。点50と51との間の距離D1は、所与の波形縦溝53の下の領域52に平坦な媒体44の延長を画定する。同じ距離D1の上の波形縦溝53に対する弓形媒体の長さD2は、波形縦溝30の形状に起因してD1より長い。縦溝付きフィルタの適用に使用された例示の標準に形状された媒体については、点50と51との間の媒体53の直線長さD2は、少なくともD1の1.2倍、例えばD1の1.2~2.0倍の範囲であることが可能である。典型的な例示的空気フィルタ構成では、D2はD1の約1.25~1.35倍である。このような媒体は、例えば商品名「Powercore」でDonaldsonから市販のものなどのZ型フィルタ配置に商業的に利用されてきた。その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Baldwin Filters,Inc.が所有し、2014年7月31日に公開された米国特許出願公開第2014/0208705号明細書に記載されているような、それに固定された対面媒体を備えた縦溝付き媒体を含む別の媒体の変形は、本発明による配置に使用することができる。
【0024】
コイル状媒体または媒体パックの配置は、円形、長円形、および楕円形などの種々の外周形状を提供することができ、一部の楕円形状は、これも湾曲している1対の対向する側面によって取り付けられた対向する湾曲端部を有する。場合によってはレーストラックと呼ばれる他の楕円形状では、対向する湾曲端部の間の対向する側面は概して直線である。レーストラック形状は、例えばそれぞれが参照により本明細書に組み込まれる、PCT国際公開第04/007054号パンフレットおよび国際公開第04/082795号パンフレットとして公開されたPCT出願第US04/07927号パンフレットに記載されている。
【0025】
図3は、単一対面媒体の単一ストリップをコイル状にすることによって構築された、例示的コイル状媒体パック(コイル状媒体とも呼ばれる)130を示す。描かれた具体的なコイル状媒体パックは、楕円形媒体パック130aであり、媒体パック130aは、より具体的にはレーストラック形状の媒体パック131と呼ばれてもよい。媒体の尾端部131xは、媒体パック130の外側に示されている。熱溶解封止ビーズまたは封止ビーズは、封止を確保するためにその尾端部に沿って位置付けることができる。媒体パック130では、対向する流(端)面は132、133で指定されている。追加の媒体の型は本発明のフィルタ配置に使用することができ、媒体は、例えば2014年11月10日に出願され、本開示の出願人によって所有される、米国特許出願第62/077,749号明細書に記載されている媒体などの、対向する入口流端および出口流端または面を含む配置に典型的には積層される、またはコイル状にされる。
【0026】
本明細書に特徴付けられた技法の多くは、対向する縦溝または襞先端の端部の間で1方向に延在する縦溝または襞先端を有する媒体などの、カートリッジの対向する流端の間を濾過するように配向された媒体とともに使用される。しかし封止配置の定義に対して本明細書に特徴付けられた技法は、対向する流端を有する他のフィルタカートリッジに適用することができ、媒体が縦溝または襞先端の端部の間の1方向に延在する縦溝または襞先端を含まないときであっても、媒体は流端の間のフィルタ流体流れを濾過するように位置付けられる。媒体は、例えば深層媒体であることが可能であり、交互の方向に襞を付けることが可能であり、または襞を付けない材料であることが可能である。
【0027】
図4~20は、本発明による空気清浄機アセンブリの例示的実施形態を示し、これは図1~3に対して先に論じたような媒体および/または媒体パック、または他の適切な媒体を有するフィルタカートリッジを含むことができる。まず図4および5を参照すると、本発明による例示的空気清浄アセンブリ400の異なる図面が示されており、このアセンブリは、フィルタカートリッジを置き、取り除くなどのために、筐体の内部領域に接近させる取り外し可能なアクセスカバー403を備える筐体401を概して含む。空気清浄アセンブリ400は、濾過された空気を排出するために位置付けられた出口405をさらに含む。出口405は筐体401から分離して作成し、それに取り付けることができ、または出口405は筐体401の一部として一体に構築することができる。出口405はアセンブリ内に分離した構成要素として提供することができ、この場合異なる出口構成を選択できることが望ましいことがある。筐体401は空気入口端部402をさらに含み、濾過される空気は空気入口端部402を通ってアセンブリ400に入る。
【0028】
筐体401は、種々の材料または材料の組合せを使用し、多数の異なる構築技法を使用して構築することができる。例示的一実施形態では、筐体401は成形プラスチック構成要素であり、成形プラスチック構成要素は、筐体401に構造強度を提供し、かつ/または美的目的のためにその外表面から延在する任意選択のリブ部材を含むことができる。したがって任意選択でリブが提供されるとき、筐体401は、異なる形状、大きさ、および量を含むリブの所望の機能を満たすために多種多様な構成を有することができる。
【0029】
示された具体的な空気清浄アセンブリ400は、その入口端部に隣接した前置清浄機410を含む2段階の空気清浄アセンブリである。前置清浄機410の概略位置および構成は図4に示されているが、前置清浄機410を作り上げる構成要素は、例えば図6および8により良く示されており、以下にさらに詳しく記載される。前置清浄機410は、概して空気がその中に位置付けられたフィルタカートリッジに達する前に、選択された材料、または空気清浄機アセンブリ400の中に空気の流れによって運ばれた汚染物質を浄化するために使用される。このような事前浄化は、雨水もしくは飛沫その他などの液体粒子、および/または様々な粉塵もしくは他の微粒子(例えばより大きい微粒子)を実質的に取り除くことができる。示された例では、前置清浄機410は、筐体401に取り付け可能なアクセスカバー403を含む。空気清浄機アセンブリ400は、本発明の一実施形態では前置清浄機を含まなくてもよいことが企図される。このような場合、アクセスカバーは筐体401に直接取り付け可能になり、筐体401の内部領域およびその中に含有されたあらゆる構成要素に直接接近させる。
【0030】
示された実施形態では、アクセスカバー403は、アクセスカバー403に取り外し可能に取り付けられた複数のコネクタまたはラッチ419を連結し離断することにより、筐体401に取り付け可能であり、筐体401から取り外し可能である。示された実施形態では、2つのラッチ419は、アクセスカバー403の対向する縁部上に対称的に位置付けられている。しかしアクセスカバー403の各縁部上の2つのラッチ、アクセスカバー403の対向する縁部上の異なる数のラッチ、またはアクセスカバー403の周囲を中心に異なる場所に位置付けられたラッチなど、ラッチ419に対して異なる数および/または場所を使用することができることが理解される。ラッチ419の代わりに、またはラッチ419に加えて、例えばボルトまたは他の締結具を含む代替コネクタの配置を使用することができることがさらに理解される。
【0031】
筐体401は、装着パッドの配置をさらに含み、空気清浄機アセンブリ400は装着パッドの配置により使用のための機器に固定することができる。図4および5に示された例示的装着パッドの配置は、筐体401の外表面から延在する複数の装着足またはパッド414を含む。この例示的実施形態では、装着足414は、ネジまたは足の中心孔と係合できる他の延在部材などのコネクタと係合するように構成される。この実施形態は筐体401の各側面上に4つの装着足またはパッド414が提供されているが、その代わりに異なる数の足またはパッドを提供することができる。
【0032】
図5に最も良く示されているように、筐体401は出口405に隣接したユーティリティポート423をさらに含む。ポート423は制限インジケータまたは他の機器に使用することができる。加えて空気流量センサ(MAFS)の配置は、任意選択で出口405またはさらに下流に配置された他の導管内に装着することができる。
【0033】
引き続き図4および5を参照すると、筐体401は、フィルタがこの配向に位置付けられるとき、その下端部または底部領域に排出部または出口ポート426をさらに含む。ポート426は筐体401から前置清浄機によって収集された微粒子および/または水(すなわち汚染物質)を取り除くために位置付けられ、したがって排出ポートと呼ばれてもよい。本発明の一実施形態では、このポート426は、ポート426を使用時に下方に向けさせる筐体401の一部内に配向される。多くの適用において、出口ポート426は、重力が前置清浄機410から物質を排出する支援ができるように、このように下方に向けられる。しかし空気清浄機アセンブリ400をその側面の1つに沿うなど、示されたものと異なって装着するように所望される場合、装着構造はその側面上に提供することができ、またはポート426は筐体本体に対して異なる場所に、もしくはアクセスカバーの一部内に位置付けることができる。あらゆるこれらの配置において、ポート426はその中に排出弁アセンブリを設けることができ、またはポート426は、前置清浄機410から材料の除去を促進するために掃気管に取り付けてもよい。
【0034】
次に図6を参照すると、本発明の空気清浄機アセンブリ400の例示的実施形態の分解斜視図が示されており、これは概して筐体401、前置清浄機410、フィルタカートリッジ430、および任意選択で安全フィルタ435を含み、これらの構成要素およびこれらの互いの関係は以下にさらに詳しく論じる。これらの構成要素はそれぞれが図面の個々の図において図6のこの分解図に示されており、あるいは上および/または下にも記載されている。
【0035】
筐体401の例示的一実施形態については、図4および5に示されたアセンブリ全体に関して上に論じたが、筐体401は、その中に位置付けられた対応する空気清浄機アセンブリ400なしに図7にもさらに詳細に示されている。示されたように、筐体401は出口405から対向する端部に入口402を含み、システムの要素は、空気清浄機アセンブリ400を組み立てるために入口402の中に挿入することができる。筐体401は、入口402の周囲を中心に延在し、入口402から分離された内唇部406、および筐体401の壁から内方に延在する少なくとも1つの突起407をさらに含む。加えて筐体401は、その外壁の外側に入口402に隣接して少なくとも1つの固定部材408を含み、固定部材408は、アクセスカバー403のラッチ機構419と係合するために提供される。内唇部406はチャネルまたはポケット481の片側を提供するように位置付けられ、チャネルは、また筐体401の内壁および内唇部406と筐体401の内壁との間に延在する底チャネル表面によって画定される。チャネル481は、以下にさらに詳しく記載されるように、概して筐体401の周囲を中心に延在する。
【0036】
また図6に示された前置清浄機410は図8にその分解構成でも示されており、ベース部材412と係合可能な(同時にラッチを介して筐体401に取り付け可能である)アクセスカバー403を含む。空気清浄機アセンブリ400の実施形態では、アクセスカバー403は、2つの部分を単一設備として互いに固定し、次いでラッチ419を介して筐体401に取り付け可能であるために、スナップ嵌め配置などの取り付け構成を介してベース部材412と係合することができる。この実施形態では、前置清浄機410のアクセスカバー403も、例えば洗浄を促進するためにベース部材412から分離可能である。しかし前置清浄機410の別の実施形態では、アクセスカバー403はベース部材412に永久に固定され、または単一設備としてアセンブリ400に提供される単一片として成形される。いずれの場合も、前置清浄機410は、概して材料が内部に位置付けられたフィルタカートリッジ430に達し得る前に、気流入口を通って空気清浄機に入る粉塵の一部または他の粒子状材料(例えば液体粒子状材料)を除去するために使用される。それによって前置清浄機410は、修理せずにアセンブリの作動の耐用期間を延ばすと同時に、フィルタカートリッジを損傷から守る助けとなることができる。
【0037】
例示的一実施形態では、前置清浄機410のベース部材412は、アクセスカバー403の縁部から延在する少なくとも1つのタブ部材420が、ベース部材412の外側に配置された係合部材422と係合することにより、アクセスカバー403に固定される。別法として、タブ部材および他の特徴はベース部材412から延在してもよい一方で、係合部材はアクセスカバー403から延在する。示された実施形態では、タブ部材420はそれぞれが孔424を含み、孔424は、孔424が係合部材422と係合するまで、タブ部材420が対応する係合部材422の上部の上を摺動して、アクセスカバー403とベース部材412が互いに向かって単に押すことにより、対応する係合部材422の少なくとも一部を受け入れるような大きさおよび形状にされる。しかし前置清浄機410の構成要素を互いに固定するために、多数の異なる構成および特徴を使用できることが企図される。
【0038】
図9~11は、前置清浄機410が筐体401内に組み立てられ、位置付けられる際の前置清浄機410の様々な図を提供する。アクセスカバー403は、周囲装着フランジ450を含み、周囲装着フランジ450は挿入中に筐体401の端部内に位置合わせされる。封止部材またはガスケット452はOリングシールであってもよく、例えばアクセスカバー403と筐体401との間に位置付けることができる。
【0039】
アクセスカバー403は、カバー403の内表面から筐体401の内部領域に向かって延在する複数の入口管または汚染分離管460をさらに含む。管460は、アクセスカバー403の内表面から筐体本体の中に少なくとも40mmまたは60mmを超えて突起するような大きさであることが可能であるが、より大きいまたはより小さい長さが企図される。管460は組立中にカバー403内の孔の中に予め形成し押圧嵌合することができ、または別の方法(例えば接着剤で)取り付けることができる。概して各分離管460は上流入口端部462を含み、空気清浄機アセンブリ400に入る濾過されていない空気は入口端部462を通る。各管460は、入口端部462内または入口端部462に隣接した羽根配置を含むことができ、入口空気のためにサイクロン流を取り込み方向付けるように構成される。また管460は、入口端部462から離間された反対側の端部463も含む。各分離管460は、端部462と463との間に側部スロット464をさらに含み、側部スロット464を通る汚染物質(粉塵、微粒子汚染排出物または水)は汚染分離部の配置によって分離され、筐体汚染排出ポート426を通って最終的な排出のために出ることができ、排出ポート426は図4および5に対して上に記載されている。
【0040】
管460の多数の配置が企図されるが、例示的一実施形態は、列に配置された管460を含み、それぞれはアクセスカバー403の長さに沿って2つの管を含み、管460の各列は管460のそれぞれの隣接した列から少なくともわずかにずれている(例えば図8参照)。アクセスカバー403のこの例示的実施形態に示されたように、管460の各列は、1列の管のそれぞれの中心線が管の隣接した列における2つの管の間の空間のほぼ中心に収まるようにずれるが、より大きいまたはより小さい量のずれも企図される。また管460の一部またはすべては、所望の手法で気流を方向付けるために使用される羽根の配置も含むことができる。羽根の配置は、所望の気流に依存して大幅に異なることができ、単一のアクセスカバー403の管460は異なる羽根の配置を有することができることが企図される。
【0041】
例示的羽根の配置に関しては、各管460は、内部に導かれた汚染物質の遠心分離で作動することができることが理解される。これを達成するために、管460の入口端部462に入る空気は、概して羽根によりサイクロンのパターンに方向付けることができる。各管460の側部スロット464は、各管460の端部463に隣接し、端部463から離間された側壁部内の弓形開口であることが可能である。側部スロット464の大きさおよび形状は、概して作動の最大効率を提供するために選択される。各管460の端部463は、サイクロン出口であると理解することができ、旋回材料は、概して関連したスロットの中心に対して直角の方向に出る。
【0042】
空気清浄機アセンブリ400の示された配向に入る汚染された空気からの汚染物質の効率的な分離を達成するために、管460は、汚染物質を概ね外壁に向かって方向付けるように位置付けられた管に関連したスロット464を備えて挿入されるので、汚染物質は最終的に排出ポート426に向かって下方に動く。これを遂行するために、アクセスカバー403の一方の側面上の管460をアクセスカバー403の他方の側面上の管460と異なって(例えば図8において左側に近い管に対して右に近い管)配向することが企図される。一例では右側の管460に対して、各出口スロット464はポート426から離れるように方向付けることができ、左側の管460はそれらの管の出口スロット464を反対または下方、すなわちポート426に向かって方向付けて(中心に)配向することができる。しかし空気清浄機アセンブリ400が異なって(例えば示された配向から90度に)配向される場合、管460の出口スロット464は、その代わりにアクセスカバー403の中間に向かってすべてを方向付けることができる。
【0043】
前置清浄機410のベース部材412は、そこから延在する複数の出口管468を有するベースプレート467(図8に概ね示されている)をさらに含む。出口管468は、ベース部材412およびアクセスカバー403が前置清浄機410を作成するように組み立てられるとき、各出口管468が入口管460の1つの中に延在するように、ベースプレート467に対して位置付けられる。出口管468はベース部材412とともに成形され、または別法によりベース部材412と一体形成されてもよく、または個別に作成し、次いでベースプレート467に取り付けることができる。
【0044】
次に図12および13を参照すると、空気清浄機アセンブリ400のフィルタカートリッジ430の例示的一実施形態が示されており、図14はフィルタカートリッジ430の枠部材470の拡大図をさらに示す。フィルタカートリッジ430は主要または一次フィルタカートリッジであるとみなすことができ、前置清浄機410によりシステムから濾過して除去されなかった所望の量の微粒子または包含材料を選択的に分離するために使用される。カートリッジ430は、カートリッジ430が空気清浄機400の耐用期間の間に所望通りに、または必要に応じて定期的に除去でき交換できるように、概ね修理部品または取り外し可能な構成要素である。具体的にはカートリッジ430が閉塞したとき、または別法により交換する必要があるとき、アクセスカバー403は筐体401から分離され、(前置清浄機410が使用されている場合)前置清浄機410は取り外され、閉塞したフィルタ430が取り外される。このように取り外した後、筐体401内に新しいフィルタ430を置くことができ、または取り外されたフィルタ430は修復して筐体401内のその以前の位置に置換することができる。前置清浄機410および/またはカバー403は、次いで空気清浄機アセンブリ400を再度使用する準備ができるように、筐体401内に再位置付けして固定することができる。
【0045】
図13の分解図に示されたように、フィルタカートリッジ430は、概して媒体パック431、殻480、枠部材470、および封止部材474を含み、封止部材474は概して比較的可撓性の材料から作成され、本明細書では「可撓性封止部材」と呼ばれることがある。組み立てるとき、媒体パック431の下部は殻480の内部開口内に位置付けられ、媒体パックの上部は殻480の上面の上に延在する。次いで媒体パック431のこの上部は、枠部材470の内部開口内に位置付けられ、次いで可撓性封止部材474は、枠部材470と媒体パック431の外表面との間の空間を充填し、以下に記載されるように殻480および媒体パック431に枠部材470を連結するように形成される。この図はフィルタカートリッジ430が枠部材470および殻480の両方を含む構成を示すが、これらの2つの構成要素470、480の1つのみが本発明のフィルタカートリッジの特定の実施形態に提供されてもよいことが企図され、以下の記載はこれらの構成のすべてを企図することに留意されたい。
【0046】
媒体パック431は濾過媒体を含み、濾過媒体は、例えば上記の縦溝付きフィルタ媒体などのあらゆる種々の型であってもよい。例示的一実施形態では、濾過媒体はフィルタ媒体の細長いシートとして提供され、シートは図13に示されたように、媒体パック431のために所定の大きさの長方形もしくはレーストラックの外形を提供するために包まれ、またはコイル状にされる。特定の媒体パック内の濾過媒体の量は、濾過工程の間にある特定の濾過特性を提供するように設計されて選択される。例えば濾過媒体は、ある特定の適用においてより大きい密度に詰め込まれてもよいが、他の適用ではより緩く巻かれてもよい。
【0047】
図12および13を再度参照すると、描かれたフィルタカートリッジ430は任意選択の殻480を含む。このような殻480は媒体パック431を包囲し、処理中および使用中に媒体を保護する。殻480は例えば予め形成された成形プラスチック片を含むことができ、媒体パック431はカートリッジ430の組立中にプラスチック片の中に位置付けられる。図のように殻480の外表面は、概して枠部材470の外形の形状(例えばレーストラックの楕円形)に一致する形状を有することができ、または外表面はその代わりに異なる形状を有することができる。
【0048】
示された例示的カートリッジ430は、カートリッジ430が第1の(入口)流面または端部432および反対側の出口(流)面または端部433を含むという点で「直線の貫通流」であると考えられ、フィルタカートリッジ430を通る空気の流れの濾過は、概して入口端部432から出口端部433までである。より一般的な用語では、主要フィルタカートリッジ430は透過性濾過媒体を含み、空気は濾過されながら透過性濾過媒体を通過する。典型的な適用では、フィルタ媒体は、空気がフィルタ媒体パックの入口端部からフィルタ媒体パックの反対側の出口端部に流れ方向に通過する際に、空気の濾過を実施する媒体パック内に構成される。このようにして概してフィルタカートリッジ430は、空気が1端部に入り、媒体パック内に実質的に戻すことなく他方から出るという点で、直線の貫通流構成であることが可能である。
【0049】
枠部材470は、筐体の筐体壁の内周形状に概ね一致する外形を有する枠壁471を含み、枠壁471は筐体内に位置付けられる。この具体的な実施形態では、枠壁471の外形は概して細長い八角形形状であるが、外形は、筐体壁の内形に一致するあらゆる所望の多角形形状であってもよいことが理解される。枠部材470は上唇部473によって画定されたその上縁部に内部開口472をさらに含み、上唇部473は、媒体パックが枠部材470内に位置付けられるとき、枠壁と媒体パックの外表面との間の少なくとも1つの隙間空間を充填するために少なくとも1つの場所に枠壁471から内方に延在する。すなわち枠壁471の形状(例えば細長い八角形)は媒体パック431の外形(例えばレーストラックの楕円形)と異なるので、形状が互いに異なる領域内(例えば枠壁471の傾斜した隅部が、フィルタカートリッジ430の湾曲した外表面から離間されている領域内)のこれらの要素の間に隙間が存在する。この実施形態では、枠壁471からの上唇部473の延長部479は、その上縁部に沿ったフィルタ封止部材の内部開口472に対して内部の長方形またはレーストラックの楕円形状に近づくために隙間を充填する。
【0050】
本発明の他の実施形態では、枠壁471の形状は、媒体パック431の外形と同じまたはほぼ同じである。上に論じた隙間と同じ隙間は存在しないので、枠部材はこのような隙間空間を充填するために枠壁から内方に延在する上唇部を有さない。
【0051】
枠部材470は、枠壁471の底縁部から延在する複数の支持棒または延長部材441をさらに含む。各支持棒441は枠壁471の底縁部から延在し、殻480の上縁部の少なくとも一部を中心に延在するフランジ442上に着座する遠位端を有し、支持棒441の長さは、枠壁471の底縁部がフランジ442から離間される距離に対応する。支持棒の大きさ、形状、および量は大幅に異なることが可能であり、概して支持棒の間に十分な空間を提供するように選択され、可撓性封止部材474の製造中および組立中に所望の量の封止材料が支持棒を通って流れることができる。支持棒の大きさ、形状、および量に対する別の考慮事項は、製造中および製造後にシステムに十分な構造一体性を提供したいという願望である。
【0052】
例示的構成では、選ばれた支持棒の数は、可撓性封止部材474の形成中にフランジ442から所望の距離に枠壁471を保持するために十分な構造的一体化を提供する一方で、十分な材料を流して可撓性封止部材474を形成することができる。一実施形態では、少なくとも2つの支持棒441が枠壁471の直線縁部に沿って配置され、少なくとも1つの支持棒441が枠壁471の傾斜した縁部のそれぞれに沿って配置される。さらに支持棒または延長部材441は、フランジ442から2mmを超える隙間を提供する長さを有することができ、またはその代わりに2mm未満であることが可能である。いずれの場合も、支持棒または延長部材441は、製造工程の間に十分な材料を流すことができ、しかも枠部材470は封止材料によって確実に捕捉される大きさであるべきである。
【0053】
さらに図12~14を参照すると、示されたフィルタカートリッジ430は、枠壁471の対向する側面から延在し、カートリッジ入口端部432に隣接して配向され、出口端部433から離れる方向にそこから突起する端部を有する、任意選択のハンドル475を含む。これは、ハンドル475がカートリッジ430の修理を管理するために操作者が握ることができるように、ハンドル475を位置付けて配向する。この実施形態の具体的なハンドル475は空間を画定する中心ハンドルブリッジ構造を含み、人の指はその空間を通ってハンドル部材475を握っている間に伸ばすことができる。任意選択のハンドル475に対して種々の形状、大きさおよび特徴を使用することができる。加えて1つまたは複数の任意選択の追加の支持部材443はハンドル475から離間され、枠壁471内の開口を横切ってハンドル475と概ね同じ方向に延在することができる。
【0054】
例示的フィルタカートリッジ430は、上記のように非円形断面形状を有するが、代替形状が可能である。本技法の多くの適用において、フィルタカートリッジは、気流に垂直な平面に長い断面軸、および長軸に垂直な短軸を備え、層軸の中点に沿って配置された断面形状を有し、長軸の長さの(長軸の長さに沿った中間の場所における)短軸に対する割合は少なくとも1.4である。代替形態が可能であるが、このような割合は、一方の断面が反対側の断面に対して比較的低い全体の輪郭を有する空気清浄機に関するので、このような割合が本発明による配置に使用されることがしばしばある。例示的一実施形態では、媒体パックは流端部の間で少なくとも100mmの長さに延長し、少なくとも250mmの長さであることが可能である。
【0055】
フィルタ430の可撓性周囲封止部材474は、概して枠部材470に隣接した殻480の周囲を中心に延在する。フィルタカートリッジ430が上記のように筐体内に位置付けられるとき、封止部材474は、ピンチシールとして機能するように構成され、位置付けられる。このようなピンチシールは、使用中に封止圧力下で2つの筐体構成要素の間にピンチシールを挟むことができるように、所定の位置でカートリッジ430の周囲を中心に延在する。示された封止部材474は、軸方向に(すなわちその入口端部からその出口端部に媒体を通って延在する軸の延長方向に)適用される2つの筐体構成要素の間に封止押圧するように構成されるので、業界では「軸方向」ピンチシールと呼ばれることがある。しかし他の型の封止配置が、本発明の選択された原理とともに使用できる。
【0056】
より具体的には、封止部材474は、チャネル476(例えば図12参照)が封止部材474の一部と殻480との間に提供されるように構成され、チャネル476は筐体401の内唇部406と嵌合するように位置付けられる。チャネル476は、殻480と封止部材474の軸方向部477との間に配置することができる。封止部材474のこの部分477は、空気清浄機アセンブリ400が作動されるとき、筐体401の内表面に漏れ耐性封止を提供する大きさおよび形状である。これを促進するために、封止部材474は、このような封止目的のために使用される典型的な型の弾性材料であることが可能である。可撓性封止部材をそれから作成できる1つの例示的材料は、ショアA硬度22以下などの適切な硬度に成形されたウレタンである。可撓性封止部材474は定位置に成形することができ、媒体パック431は殻480の内側に位置付けられ、枠部材470はその所望の構成に位置付けられる。結果として、封止部材474は、枠部材470の枠壁471の中に埋め込まれることになる。
【0057】
図13を特に参照すると、封止部材474は遷移領域478を含み、遷移領域478は、媒体パック431の形状をとるその内表面の一部、ならびに枠部材470および/または殻480の形状をとる一部を含む。このような領域は、この封止部材474のために1つの形状から別の形状への遷移を提供する。
【0058】
封止部材474の軸方向部477は、筐体401の他の部分との選択的な係合を提供するために、その周囲の一部を中心に起伏を付けることができる。具体的には軸方向部477はその周囲を中心に「段」を有するように起伏を付けることができ、これらの段はこれらの段の間の領域に対して窪む、かつ/または突起することができ、また封止部材474の残余部よりカートリッジ430の出口433に向かってさらに突起することもできる。このような段部は大幅に異なることが可能であり、これらの段の例示的構成は国際公開第2014/210541号パンフレットに記載されており、これはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。本発明の例示的一実施形態では、段部がより厚い領域では軸方向の寸法がより短いように、同じ量の材料がその周囲を中心に封止部材の各部分に使用される。このような例示的一実施形態で、段部がより薄い領域では段部の軸方向の寸法がより長くなるという点で、逆も真である。
【0059】
封止部材474のこれらの段を収納するために、筐体401と唇部406との間のチャネルまたはポケット481(図11参照)は、他の領域より深いまたは浅い部分を有することができる。加えて上に言及したように、筐体401はその周囲を中心に延在し、入口402から離間された内唇部406、および筐体401の壁から内方に延在する少なくとも1つの突起407を含む。この構造に加えて、筐体401の突起407は筐体401の内周を中心に様々な場所に配置することができ、概してポケットまたはチャネル481内の少なくとも一部に位置付けられる。突起407は、それぞれが封止部材474の段または起伏のある領域などの、封止部材474の対応する特徴または構成と位置合わせするために、特定の大きさ、形状、および場所が設けられる。1つまたは複数の突起407は、筐体の対向する側面から対称構成に(対称的な突起/凹部を備えた対応するフィルタカートリッジが、チャネル481内の封止のために2つの配向のどちらにも挿入することができるように)、または非対称構成に(非対称の突起/凹部を備えた対応するフィルタカートリッジが、チャネル481内の封止のために1配向のみに挿入することができるように)延在することが企図される。
【0060】
引き続き図11を参照すると、アクセスカバー403は筐体401の外側に固定され、フィルタカートリッジ430および前置清浄機410は筐体401の内部開口内に位置付けられる。アクセスカバー403は、アクセスカバー403が筐体401に固定されるとき、前置清浄機410がフィルタカートリッジ430に向かって押されるように構成される。このようにして筐体401内の要素がそれらの最終場所にまだ着座していない場合、前置清浄機構造の圧力は、要素を出口405に向かって「押し」、要素の着座位置に入れる。例えばこの動きにより、可撓性封止部材474のチャネル475が確実に筐体401の内唇部406と適切に着座することができる。加えて構成要素がそれらの所望の場所に位置付けられると、ベース部材412の底縁部481は可撓性封止部材474を圧迫する。前置清浄機410をこのように位置付けた状態で、前置清浄機410は、封止部452を介して前置清浄機の1端部および封止部材474の領域内のベース部材の低縁部481で汚染物質と無関係に封止可能な構成要素として効率的に「隔離」される。
【0061】
次に図15および16を参照すると、フィルタカートリッジ730の例示的一実施形態が示されており、フィルタカートリッジ730は上に論じたフィルタカートリッジ430に類似しており、図17はフィルタカートリッジ730の枠部材770の拡大図をさらに示す。このようにフィルタカートリッジ430に対して上に記載された同様の適用および構造がフィルタカートリッジ730にも適用されてもよい。
【0062】
図16の分解図に示されたように、フィルタカートリッジ730は概して媒体パック731、殻780、枠部材770、および可撓性封止部材774を含む。組み立てるとき、媒体パック731の下部は殻780の内部開口内に位置付けられ、媒体パックの上部は殻780の上表面の上に延在する。次いで媒体パック731のこの上部は枠部材770の内部開口内に位置付けられ、次いで可撓性封止部材774は枠部材770と媒体パック731の外表面との間の空間を充填し、以下に記載されるように枠部材770を殻780および媒体パック731に連結させるように形成される。この図はフィルタカートリッジ730が枠部材770および殻780の両方を含む構成を示すが、これらの2つの構成要素770、780の1つのみが本発明のフィルタカートリッジの特定の実施形態に提供され、以下の記載はこれらの構成のすべてを企図することが企図されることに留意されたい。
【0063】
再度図15および16を参照すると、描かれたフィルタカートリッジ730は任意選択の殻780を含む。このような殻780は媒体パック731を包囲し、処理中および使用中に媒体を保護する。殻780は例えば予め形成された成形プラスチック片を含むことができ、媒体パック731はカートリッジ730の組立中に成形プラスチック片の中に位置付けられる。示されたように、殻780の外表面は枠部材770の外形の形状に概ね一致する形状を有することができ、または殻780の外表面はその代わりに異なる形状を有することができる。
【0064】
枠部材770は、筐体の筐体壁の内周形状に概ね一致する外形を有する枠壁771を含み、枠部材770は筐体の中に位置付けられる。この具体的な実施形態では、枠壁771の外形は概ね細長い八角形状である。枠部材770は、上唇部773によって画定されたその上縁部に内部開口772をさらに含み、上唇部773は、媒体パックが枠部材770内に位置付けられたとき、枠壁と媒体パックの外表面との間の少なくとも1つの隙間を充填するために少なくとも1つの場所に枠壁771から内方に延在する。この実施形態では、枠壁771からの上唇部773の延長部779は、その上縁部に沿ったフィルタ封止部材の内部開口772に対して内部の長方形またはレーストラックの楕円形状に近づくために隙間を充填する。
【0065】
枠部材770の枠壁771はその周囲を中心に中実であることが可能であり、またはその代わりにその周囲を中心に1つもしくは複数の場所で切欠きもしくはスロット741を含むことができる。切欠きまたはスロット741の大きさ、形状、および量は、1mm~20mmの範囲のように大幅に異なることが可能である。スロットまたは切欠き741の大きさおよび形状は、可撓性封止部材774の封止部材の量を制御するために、媒体パックに対してそれらの位置に依存して選択または設計することができ、可撓性封止部材774はフィルタカートリッジ730の製造中および組立中に流れることができる。例示的一実施形態では、少なくとも1つの切欠きが枠壁771の直線縁部に沿って配置され、少なくとも1つの切欠き741は、枠壁771の傾斜した縁部のそれぞれに沿って配置される。
【0066】
特定の枠壁に対するスロットまたは切欠き741の大きさ、形状、および配列は、すべてが互いに同じ構成であるスロット741を含むことができ、すべてが異なる構成を有するスロットを含むことができ、または同じ構成を有する一部のスロット、および異なる構成を有する他のスロットを含むことができることが理解される。例えば枠部材の湾曲部に提供されたスロット741は、枠部材770の直線縁部上に提供された枠部材より大きい、または多いことが可能である。枠部材770の周囲を中心に隣接したスロット741の間の間隔が、これらのスロットによって促進される材料の所望の流れに依存して、同じである、または異なることが可能であることがさらに企図される。
【0067】
依然として図15~17を参照すると、示されたフィルタカートリッジ730は、枠壁771の対向する側面から延在する端部を有する任意選択のハンドル775を含む。任意選択のハンドル775に対して種々の形状、大きさおよび特徴が使用できる。加えて1つまたは複数の任意選択の追加の支持部材743はハンドル775から離間され、ハンドル775と同じ一般方向に枠壁771内の開口を横切って延在することができる。
【0068】
フィルタカートリッジ730は、枠部材770に隣接した殻780の周囲を中心に概ね延在する可撓性周囲封止部材774をさらに含む。フィルタカートリッジ730は、枠部材770に隣接した殻780の周囲を中心に概ね延在する可撓性周囲封止部材774をさらに含む。フィルタカートリッジ730が上記のように筐体内に位置付けられるとき、封止部材774は、ピンチシールとして機能するように構成され、位置付けられる。このようなピンチシールは、使用中に封止圧力下で2つの筐体構成要素の間にピンチシールを挟むことができるように、所定の位置でカートリッジ730の周囲を中心に延在する。示された封止部材774は、軸方向に(すなわちその入口端部からその出口端部に媒体を通って延在する軸の延長方向に)適用される2つの筐体構成要素の間に封止押圧するように構成されるので、業界では「軸方向」ピンチシールと呼ばれることがある。しかし他の型の封止配置が、本発明の選択された原理とともに使用できる。
【0069】
より具体的には、封止部材774は、チャネルが封止部材774の一部と殻780との間に提供されるように構成され、チャネルは筐体の一部と嵌合するように位置付けられ、チャネルは筐体の中に挿入される。可撓性封止部材774は定位置に成形することができ、媒体パック731は殻780の内側に位置付けられ、枠部材770はその所望の構成内に位置付けられる。結果として、封止部材774は、枠部材770の枠壁771の中に埋め込まれることになる。
【0070】
例えば図4および5に示された空気清浄機アセンブリ400を再度参照すると、筐体401内の構成要素の所望の封止および設置については、内唇部406は、ある特定の構成要素が、構成要素の間に望ましくない空間なしに、しっかりと位置付けられ、互いに係合するように、筐体401の入口端部402から少し離れて位置付けられることに留意されたい。すなわち例えば図6に対して示され、記載された空気清浄機アセンブリ400については、アクセスカバー403は前置清浄機410の一部であり、したがって内唇部406は、前置清浄機410の構造および作動を収納するために十分に離れて窪んでいる。概して内唇部406は、様々な筐体および入口特徴ならびにそれらの作動を収納するために必要な量よりはるかに窪むことはない。このことは空気清浄機アセンブリの作動に関して必要ではないが、必要以上に大きくなく、重くない空気清浄機筐体401を有することに関して有利である。
【0071】
図6を再度参照すると、例示的空気清浄機アセンブリ400は任意選択の二次または安全フィルタ435を含み、安全フィルタ435は図18にも示されている。安全フィルタ435は、概して主要フィルタカートリッジ430と筐体401の出口405との間に位置付けることができる。典型的な構成では、安全フィルタ435は空気清浄機アセンブリ400内に取り外し可能に位置付けられ、また典型的には所望通りに、かつ/または必要に応じて取り外し可能であり交換可能である修理構成要素であるともみなされるはずである。しかし安全フィルタは典型的には使用時にあまり多くの粉塵負荷を受けないので、典型的にはあまり頻繁に交換されず、その代わりに主要フィルタカートリッジ430が筐体401から取り外されるときなどに、内部構成要素を粉塵からさらに保護するためにより有益である。
【0072】
安全フィルタ435の例示的実施形態は、概して出口405に隣接した筐体401の内部領域の大きさおよび形状に、好ましくは隙間なしに一致する外側枠436を含む。このようにして安全フィルタ435は、まず安全フィルタ435を通ることなく出口405に達することができる空気がないように、摩擦篏合で筐体401の壁に筐体を押し付けることができる。安全フィルタ435は上面439をさらに含み、少なくとも1つのハンドル437は上面439から延在する。各ハンドル437は、各ハンドルが好ましくは孔または1本もしくは複数の指により係合を促進する他の特徴を含み、指は筐体401から安全フィルタ435を引くことができるという点で、使用者に安全フィルタ435を取り外す容易な方法を提供する。また各ハンドル437は、フィルタカートリッジ430が筐体401の中に挿入されるとき、フィルタカートリッジ430を配置し、位置付ける助けにもなる。
【0073】
安全フィルタ435は、上面439の少なくとも一部を横切る複数のルーバ438をさらに含むことができ、このようなルーバ438はルーバ438の間にスロットを有し、空気はルーバ438を通ってフィルタ435に入り、フィルタ媒体(不図示)に接触することができる。この安全フィルタのためのフィルタ媒体は襞のある媒体であってもよく、襞は枠436の長さ寸法に延在する。枠436は、隣接した襞の整合性の間隔を維持する助けとなるために襞スペーサを含んでもよい。
【0074】
上に論じたように、アクセスカバー403は少なくとも1つのラッチ419を介して筐体401に固定され、ラッチ419は、筐体401の外表面から延在する固定部材408に取り付けられる際を多くの図に示されている。筐体401へのラッチ419のこのような取り付けは、図19~20に拡大図で示されており、単一のラッチ419は、図21~23においてアクセスカバー403とは別個の構成要素として示されている。
【0075】
ラッチ419は、ラッチ本体490およびラッチ本体490内に係合された複数(例えば2個)のu字形ワイヤ部材492を含む。ラッチ本体490は、下唇部495を有するチャネル494などの、アクセスカバー403および筐体401の表面および特徴と係合するために多数の起伏を含む。チャネル494は、これらの構成要素を互いに固定するために筐体401の固定部材408とともにアクセスカバー403の縁部を受容するように構成される。具体的には唇部495は固定部材408の下に位置付けることができ、チャネル494の上領域はアクセスカバー403の上表面に隣接する。ラッチ本体490は下凹部領域をさらに含み、その中で一連のリブ496は互いに離間される。これらのリブ496はラッチ本体490の中に成形することができ、または個別に作成してラッチ本体490に固定することができる。各リブ496は、u字形ワイヤ部材492の一方の直線部と係合できる孔を含む。示されたように、各ワイヤ部材492の直線部の一方はリブ496の孔内に回転可能に位置付けられる一方で、各ワイヤ部材492の他方の直線部は、枢動/回転運動のためにアクセスカバー403と取り付けられる。
【0076】
アクセスカバー403を筐体401に固定するために、ラッチ419は、アクセスカバー403が筐体401の入口端部402に向かって押圧されると、アクセスカバー403から回転して離れる。カバー403が適切に配置された後、各ラッチ419のチャネル494の唇部495は動いて固定部材408の一方と係合し、u字形ワイヤ部材492を中心に回転し、固定部材408およびアクセスカバー403の縁部はチャネル494内に配置される。次いで上表面497は、ラッチ419がアクセスカバー403と「スナップ嵌合」して係合するまで、アクセスカバーの上表面に向かって押される。
【0077】
本発明のフィルタカートリッジは、筐体内で1つまたは複数の回転配向に位置付けできるように構成することができる。描かれた型のカートリッジでは、カートリッジが長い断面アクセスおよび短い断面アクセスを有し、カートリッジは1つのみの適切な回転配向に位置付けるように構成することができ、または2つの回転配向に適切に位置付けることができるように構成できる。所望されるように1つまたは2つの回転配向を収納するために、カートリッジと筐体との間にインデックス配置を使用することができる。
【0078】
次に図24および25を参照すると、本発明の空気清浄機アセンブリ600の別の例示的実施形態の分解斜視図が示されており、これは本明細書に記載された他の空気清浄機アセンブリと異なる形状であるが、他の実施形態と同じまたは類似した多数の特徴を含む。空気清浄機アセンブリ600は、概して筐体601、前置清浄機610、フィルタカートリッジ630、および任意選択の安全フィルタ635を含む。示されたように、これらの構成要素の少なくとも一部の一般的な外形は八角形であり、その中の各8側面はほぼ同じ長さであり、それによりそうでないと利用できない構成要素を互いに組み立てるためにある特定の選択肢を提供する。例えばフィルタカートリッジ630は、以下にさらに論じるように筐体601の中に適合することができる複数の配向を有してもよい。
【0079】
例示的筐体601は出口605と反対側の端部に入口602を含み、システムの要素は空気清浄機アセンブリ600を組み立てるために入口601の中に挿入できる。筐体601は、周囲を中心に延在し、入口602から離間された内唇部(図では見えない)をさらに含むことができる。加えて筐体601は、その外壁の外側に入口602に隣接して少なくとも1つの固定部材608を含み、これは前置清浄機610のラッチ機構619と係合される。筐体601の内唇部はチャネルまたはポケットの1側面を提供するために位置付けられ、チャネルはまた筐体601の内壁および内唇部と筐体601の内壁との間に延在する底チャネル表面によって画定される。チャネルは、以下に記載されるようにフィルタカートリッジの特徴で封止を提供するために、概して筐体601の周囲を中心に延在する。
【0080】
前置清浄機610はベース部材と係合できるアクセスカバーを含むことができ(同時にラッチを介して筐体601に取り付けることができる)、または前置清浄機610は、概して単一片の構成要素であることが可能であり、単一片の構成要素もラッチを含む。すなわち空気清浄機アセンブリ600のある特定の実施形態では、前置清浄機は、その後ラッチ619を介して筐体601に取り付けることができる単一設備として2つの部品を互いに固定するために、スナップ嵌合配置などの取り付け構成を介してベース部材と係合されるアクセスカバーを含むことができる。このような実施形態では、アクセスカバーは、例えば洗浄を促進するためにベース部材から分離することができるはずである。しかし前置清浄機610の別の実施形態では、アクセスカバーは、単一設備としてアセンブリ600に提供される単一片として作成することができる。いずれの場合でも、前置清浄機610は、概して材料が内部に位置付けられたフィルタカートリッジ630に達することができる前に、気流入口を通って空気清浄機に入る粉塵の一部または他の粒子状材料(例えば液体粒子状材料)を除去するために使用される。
【0081】
前置清浄機610は、カバーの内表面から筐体601の内部領域に向かって延在する複数の入口管または汚染分離管660をさらに含む。管660は予め形成し、組立中にカバー内の孔の中に圧入することができ、または別の方法で(例えば接着剤で)取り付けることができる。概して各分離管660は上流入口端部を含み、空気清浄機アセンブリ600に入る(濾過される)空気は上流入口端部を通過する。各管660は入口端部の中、または入口端部に隣接した羽根配置を含むことができ、入口空気のためにサイクロン流を(直接)取り込むように構成される。本明細書に記載された他の実施形態と同様に、管660も管端部の間に側部スロットを含むことができ、側部スロットを通る汚染物質(粉塵、微粒子汚染排出物または水)は汚染分離部の配置によって分離され、筐体汚染排出ポートを通って最終的な排出のために出ることができる。
【0082】
管660の多数の配置が企図されるが、例示的一実施形態は、2つの交差する、または重なる「リング」662、664内に配置された管660を含み、それぞれのリングはリングの上部および底部に2つの管、およびリングの両側に1つの管を含む。第1のリング662の2つの底部管は、第2のリング664の2つの上部管を作成する管と同じ2つの管である。この例示的実施形態に示されたように、管660は好ましくは、管から出る空気に対する所望のパターンが達成されるように配置される。また管660の一部またはすべては、所望の手法で気流を方向付けるために使用される羽根の配置も含むことができる。羽根の配置は、所望の気流に依存して大幅に変えることができ、単一の前置清浄機610の管660は異なる羽根配置を有することができることが企図される。
【0083】
より具体的には図25を参照すると、フィルタカートリッジ630は主要または一次フィルタカートリッジであるとみなすことができ、前置清浄機610によりシステムから濾過して除去されなかった所望の量の微粒子または包含材料を選択的に分離するために使用される。カートリッジ630は、空気清浄機600の耐用期間の間に所望通りに、または必要に応じて定期的に除去でき交換できるように、概ね修理部品または取り外し可能な構成要素である。フィルタカートリッジ630は、例えば上に記載された縦溝付きフィルタ媒体などのあらゆる種々の型であってもよい、フィルタまたは濾過媒体631を含む。例示的カートリッジ630は、フィルタカートリッジ630が第1の(入口)流面または端部632および反対側の出口(流)面または端部633を含むという点で「直線の貫通流」であると考えられ、フィルタカートリッジ630を通る空気の流れの濾過は、概して入口端部632から出口端部633までである。
【0084】
フィルタ630はフィルタ封止部材(図では見えない)をさらに含み、フィルタ封止部材は、媒体パックがフィルタ封止部材に位置付けられるとき、枠壁と媒体パックの外表面との間の少なくとも1つの隙間空間を充填するために、少なくとも1つの場所に枠壁から内方に延在する上唇部によって画定されたその上縁部に内部開口を有する。すなわち枠壁の形状(例えば八角形)はフィルタカートリッジ630(例えば円形)の外形と異なるので、形状が互いに異なる領域内(例えば枠壁の傾斜した隅部が、フィルタカートリッジ630の湾曲した外表面から離間されている領域内)のこれらの要素間に隙間が存在する。この実施形態では、枠壁からの上唇部の延長部は、その上縁部に沿ってフィルタ封止部材の内部開口に対して内部の八角形状に近づくために隙間を充填する。
【0085】
フィルタカートリッジ630は、概してカートリッジ630の上部の周囲を中心に延在する可撓性周囲封止部材674をさらに含む。封止部材674は軸方向部677をさらに含み、軸方向部677は、空気清浄機アセンブリ600が作動時に、筐体601の内表面に漏れ耐性封止を提供する大きさおよび形状である。これを促進するために、封止部材674は、このような封止目的のために使用される典型的な型の弾性材料であることが可能である。可撓性封止部材674は定位置に成形することができ、封止部材674が上に論じたフィルタ封止部材の枠壁の中に埋め込まれるように、媒体631はカートリッジ630の殻の内側に位置付けられる。カートリッジ730が筐体内に位置付けられるとき、その封止部材674は、カートリッジの他の構成に対して上に論じたように、ピンチシール型の配置を提供することができる。
【0086】
封止部材674の軸方向部677は、筐体601の他の部分との選択的な係合を提供するために、その周囲の部分を中心に起伏を付けることができる。フィルタカートリッジ630の一実施形態では、封止部材674からなるすべての側面は同じ長さであるので、フィルタカートリッジ630は筐体601内の異なる8個の配向のいずれにも「クロックする」または回転することが可能である。しかし1つまたは複数の側面上の軸方向部677は、他の側面の形状と異なる形状を作る起伏または延長部を含むことが可能である。このような実施形態では、筐体601の内部領域は、カートリッジ630のある特定の配向のみが筐体601内に封止部材の適切な封止を提供するように設計されてもよい。
【0087】
本発明によれば、別の例示的空気清浄機アセンブリは汚染排出ポートを必要とする前置清浄機を含まず、したがって空気清浄機本体が端部入口よりむしろ側部気流入口を含むことができることが企図される。このような実施形態の出口配置は、本体の残余部から分離した構成要素として作成し、それに固定されることが可能であり、または本体の残余部と一体成形することができる。このような配置では、アクセスカバーは、前置清浄機ベース部材または本体に固定されず、その代わりに筐体に直接装着することができる。このアクセスカバーは、筐体内のフィルタカートリッジを固定するために使用することができる。
【0088】
ここで本発明はそのいくつかの実施形態を参照に記載された。本明細書に同定されたあらゆる特許および特許出願の開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。前述の詳述および例示は明瞭に理解するためのみに提供されている。ここから理解するために不必要な制約はない。多くの変更が、本発明の範囲から逸脱することなく記載された実施形態に行うことができることが当業者には明らかになろう。したがって本発明の範囲は、本明細書に記載された構造ではなく、特許請求の範囲およびそれらの構造の等価物の言語によって記載された構造のみによって限定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
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