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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04817 20220101AFI20230829BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20230829BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
G06F3/04817
G06F3/0482
H04N1/00 350
H04N1/00 127B
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019076836
(22)【出願日】2019-04-15
(65)【公開番号】P2020173748
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】浅井 紀彦
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-117196(JP,A)
【文献】特開2015-015518(JP,A)
【文献】特開2008-173847(JP,A)
【文献】特開2009-193418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/048-3/04895
H04N 1/00
13/00-17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理実行装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記処理実行装置は、
1以上の機能を有する複数のデバイスと通信可能な通信部と、
表示部と、
記憶部と、を備え、
前記コンピュータに、
前記複数のデバイスから1のデバイスの選択を受け付ける画面である選択画面を、前記表示部に表示させる第1表示処理と、
前記第1表示処理によって表示された前記選択画面において前記1のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、前記1のデバイスによって実行される機能に関する情報である第1機能情報を、前記通信部を介して取得して前記記憶部に記憶させる第1記憶処理と、
前記第1記憶処理によって記憶された前記第1機能情報に含まれる機能毎に、前記第1機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第1受付部を生成する第1生成処理と、
前記1以上の機能を実行させる操作を受け付ける画面である操作画面に、前記第1生成処理によって生成された前記第1受付部を配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させる第2表示処理と、
前記第2表示処理によって前記操作画面が表示された後、前記第1表示処理によって表示された前記選択画面において、前記複数のデバイスのうち前記1のデバイスと異なる他のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、前記他のデバイスによって実行される機能に関する情報である第2機能情報を、前記通信部を介して取得して前記記憶部に記憶させる第2記憶処理と、
前記第1記憶処理によって記憶された前記第1機能情報と、前記第2記憶処理によって記憶された前記第2機能情報とを比較して、前記第1機能情報に含まれる機能に対する前記第2機能情報に含まれる機能の増減を判定する第1判定処理と、
前記第1判定処理の判定結果に基づいて、前記第2機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第2受付部を生成する第2生成処理と、
前記第2生成処理によって生成された前記第2受付部を、前記第1受付部に代えて前記操作画面に配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させる第3表示処理と、
前記第1機能情報に含まれる機能毎に、前記第1機能情報に含まれる機能が実行されたことがある実行機能か否かを前記記憶部に記憶する第3記憶処理と、を実行させ、
前記第1判定処理は、前記第1機能情報に含まれる機能が、前記第2機能情報に含まれる機能と一致する機能である一致機能、及び、前記第1機能情報に含まれているが前記第2機能情報に含まれていない機能である減少機能を有していると判定した場合、前記減少機能が、前記第3記憶処理によって記憶された前記実行機能に含まれるか否かをさらに判定し、
前記第1判定処理によって前記実行機能に含まれる前記減少機能が有ると判定された場合、その旨の注意を示す画面である注意画面を前記表示部に表示させる第4表示処理を実行させるプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記第2生成処理は、前記第1判定処理によって、前記第2機能情報に含まれる機能が前記第1機能情報に含まれる機能と一致する機能である一致機能を有すると判定された場合、前記一致機能に対応する前記第2受付部のみを生成する、プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記第2生成処理は、前記第1判定処理によって、前記第2機能情報に含まれる機能が、前記第1機能情報に含まれる機能と一致する機能である一致機能、及び、前記第1機能情報に含まれていないが前記第2機能情報に含まれている機能である増加機能を有すると判定された場合、前記一致機能に対応する前記第2受付部および前記増加機能に対応する前記第2受付部を、前記一致機能に対応する前記第2受付部と、前記増加機能に対応する前記第2受付部とが区別されて前記表示部に表示されるように生成する、プログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記第4表示処理は、前記第1判定処理によって前記実行機能に含まれる前記減少機能が有ると判定された場合、前記他のデバイスの選択を継続するか否かの選択を受け付ける第3受付部を前記注意画面にさらに配置して、前記注意画面を前記表示部に表示させ、
前記第2生成処理は、前記第3受付部によって前記他のデバイスの選択を継続する選択を受け付けたことに応じて、前記一致機能に対応する前記第2受付部を生成する、プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムであって、
前記第2表示処理は、前記第3受付部によって前記他のデバイスの選択を継続しない選択を受け付けたことに応じて、前記操作画面に前記第1受付部を配置して前記表示部に表示する、プログラム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のプログラムであって、さらに、
前記第1機能情報に含まれる機能毎に、前記第1受付部を前記操作画面に配置するか否かを記憶する第4記憶処理を実行させ、
前記第2表示処理は、前記第4記憶処理によって前記操作画面に配置すると記憶された前記第1受付部を前記操作画面に配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させ、
前記第1判定処理は、前記第2表示処理によって前記操作画面に配置された前記第1受付部に対応する機能を対象として、前記減少機能が前記実行機能に含まれるか否かを判定する、プログラム。
【請求項7】
処理実行装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記処理実行装置は、
1以上の機能を有する複数のデバイスと通信可能な通信部と、
表示部と、
記憶部と、を備え、
前記コンピュータに、
前記複数のデバイスから1のデバイスの選択を受け付ける画面である選択画面を、前記表示部に表示させる第1表示処理と、
前記第1表示処理によって表示された前記選択画面において前記1のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、前記1のデバイスによって実行される機能に関する情報である第1機能情報を、前記通信部を介して取得して前記記憶部に記憶させる第1記憶処理と、
前記第1記憶処理によって記憶された前記第1機能情報に含まれる機能毎に、前記第1機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第1受付部を生成する第1生成処理と、
前記1以上の機能を実行させる操作を受け付ける画面である操作画面に、前記第1生成処理によって生成された前記第1受付部を配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させる第2表示処理と、
前記第2表示処理によって前記操作画面が表示された後、前記第1表示処理によって表示された前記選択画面において、前記複数のデバイスのうち前記1のデバイスと異なる他のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、前記他のデバイスによって実行される機能に関する情報である第2機能情報を、前記通信部を介して取得して前記記憶部に記憶させる第2記憶処理と、
前記第1記憶処理によって記憶された前記第1機能情報と、前記第2記憶処理によって記憶された前記第2機能情報とを比較して、前記第1機能情報に含まれる機能に対する前記第2機能情報に含まれる機能の増減を判定する第1判定処理と、
前記第1判定処理の判定結果に基づいて、前記第2機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第2受付部を生成する第2生成処理と、
前記第2生成処理によって生成された前記第2受付部を、前記第1受付部に代えて前記操作画面に配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させる第3表示処理と、
前記第1機能情報に含まれる機能毎に、前記第1機能情報に含まれる機能が実行されたことがある実行機能か否かを前記記憶部に記憶する第3記憶処理と、
前記第3記憶処理が実行されたことに応じて、前記複数のデバイスのうち前記1のデバイス以外のデバイスによって実行される機能に関する情報である第3機能情報を取得して前記記憶部に記憶する第5記憶処理と、
前記第5記憶処理によって記憶された前記第3機能情報に含まれる機能が、前記第3記憶処理によって記憶された前記実行機能を含んでいるか否かを判定する第2判定処理と、を実行させ、
前記第1表示処理は、前記選択画面を前記表示部に表示させる場合、前記第2判定処理の判定結果に基づいて、前記1のデバイス以外のデバイスを、前記実行機能を含むデバイスと、前記実行機能を含まないデバイスとに区別して前記表示部に表示させる、プログラム。
【請求項8】
請求項1に記載のプログラムであって、さらに、
前記第1記憶処理によって前記第1機能情報が前記記憶部に記憶された後、前記1のデバイスのコンピュータによって実行されるプログラムであるデバイスプログラムがアップデートされたことに応じて、前記デバイスプログラムがアップデートされた前記1のデバイスによって実行される機能に関する情報である第4機能情報を取得して前記記憶部に記憶する第6記憶処理と、
前記第1記憶処理によって記憶された前記第1機能情報と、前記第6記憶処理によって記憶された前記第4機能情報とを比較して、前記第1機能情報に含まれる機能に対する前記第4機能情報に含まれる機能の増減を判定する第3判定処理と、
前記第3判定処理の判定結果に基づいて、前記第4機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第4受付部を生成する第3生成処理と、
前記第3生成処理によって生成された前記第4受付部を、前記第1受付部に代えて前記操作画面に配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させる第5表示処理と、を実行させるプログラム。
【請求項9】
処理実行装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記処理実行装置は、
1以上の機能を有する複数のデバイスと通信可能な通信部と、
表示部と、
記憶部と、を備え、
前記コンピュータに、
前記複数のデバイスから1のデバイスの選択を受け付ける画面である選択画面を、前記表示部に表示させる第1表示処理と、
前記第1表示処理によって表示された前記選択画面において前記1のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、前記1のデバイスによって実行される機能に関する情報である第1機能情報を、前記通信部を介して取得して前記記憶部に記憶させる第1記憶処理と、
前記第1記憶処理によって記憶された前記第1機能情報に含まれる機能毎に、前記第1機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第1受付部を生成する第1生成処理と、
前記1以上の機能を実行させる操作を受け付ける画面である操作画面に、前記第1生成処理によって生成された前記第1受付部を配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させる第2表示処理と、
前記第2表示処理によって前記操作画面が表示された後、前記第1表示処理によって表示された前記選択画面において、前記複数のデバイスのうち前記1のデバイスと異なる他のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、前記他のデバイスによって実行される機能に関する情報である第2機能情報を、前記通信部を介して取得して前記記憶部に記憶させる第2記憶処理と、
前記第1記憶処理によって記憶された前記第1機能情報と、前記第2記憶処理によって記憶された前記第2機能情報とを比較して、前記第1機能情報に含まれる機能に対する前記第2機能情報に含まれる機能の増減を判定する第1判定処理と、
前記第1判定処理の判定結果に基づいて、前記第2機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第2受付部を生成する第2生成処理と、
前記第2生成処理によって生成された前記第2受付部を、前記第1受付部に代えて前記操作画面に配置して、前記操作画面を前記表示部に表示させる第3表示処理と、
前記第1判定処理による判定が実行されたことに応じて、前記1のデバイスが所属する第1ネットワークと、前記他のデバイスが所属する第2ネットワークとが同一か否かを判定する第4判定処理、を実行させ、
前記第2生成処理は、前記第1判定処理によって前記第2機能情報に含まれる機能が前記第1機能情報に含まれる機能と一致する機能である一致機能を有すると判定され、かつ、前記第4判定処理によって前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとが同一でないと判定されたことに応じて、前記一致機能に対応する前記第2受付部のみを生成する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理実行装置に実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献に開示される処理実行装置によれば、外部メモリから、当該外部メモリに記憶されている、特定の処理と当該特定の処理の実行時に適用する特定の設定値とを関連付けたショートカット情報が、読出手段により通信部を介して読み出される。読み出されたショートカット情報は、ショートカット登録手段により、当該ショートカット情報の登録に関する能力に応じて、異なる態様で入力部に対して利用可能に設定される。これにより、外部メモリを介して提供されたショートカット情報を、自装置の能力に応じて好適に設定できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-157232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した処理実行装置においては、ユーザが作業場所を移動したためにユーザが通常使用している処理実行装置とは異なる処理実行装置を使用する場合や、代替品を使用する場合、あるいは、処理実行装置を買い替える場合、処理実行装置毎に機能の数や種類が異なるために、ユーザが所望する機能に対応する入力部の場所が異なったり、所望の機能が無かったりすることにより、ユーザが戸惑うことが考えられる。
【0005】
このことは、処理実行装置に接続されたデバイスが、処理実行装置の表示部に表示される操作画面を用いて操作される場合であって、通常使用しているデバイスから機能の数や種類が異なるデバイスに変更されたために、操作画面が変更された場合においても同様である。
【0006】
そこで、本明細書は、処理実行装置に接続されたデバイスが、処理実行装置の表示部に表示される操作画面を用いて操作される場合であって、現在使用されているデバイスから機能の数や種類が異なるデバイスに変更される場合であっても、ユーザが操作画面を用いてデバイスの機能を適切に操作できる、処理実行装置によって実行されるプログラムを開示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書によって開示されプログラムは、処理実行装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、処理実行装置は、1以上の機能を有する複数のデバイスと通信可能な通信部と、表示部と、記憶部と、を備え、コンピュータに、複数のデバイスから1のデバイスの選択を受け付ける画面である選択画面を、表示部に表示させる第1表示処理と、第1表示処理によって表示された選択画面において1のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、1のデバイスによって実行される機能に関する情報である第1機能情報を、通信部を介して取得して記憶部に記憶させる第1記憶処理と、第1記憶処理によって記憶された第1機能情報に含まれる機能毎に、第1機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第1受付部を生成する第1生成処理と、1以上の機能を実行させる操作を受け付ける画面である操作画面に、第1生成処理によって生成された第1受付部を配置して、操作画面を表示部に表示させる第2表示処理と、第2表示処理によって操作画面が表示された後、第1表示処理によって表示された選択画面において、複数のデバイスのうち1のデバイスと異なる他のデバイスの選択を受け付けたことに応じて、のデバイスによって実行される機能に関する情報である第2機能情報を、通信部を介して取得して記憶部に記憶させる第2記憶処理と、第1記憶処理によって記憶された第1機能情報と、第2記憶処理によって記憶された第2機能情報とを比較して、第1機能情報に含まれる機能に対する第2機能情報に含まれる機能の増減を判定する第1判定処理と、第1判定処理の判定結果に基づいて、第2機能情報に含まれる機能を実行させる操作を受け付ける1以上の第2受付部を生成する第2生成処理と、第2生成処理によって生成された第2受付部を、第1受付部に代えて操作画面に配置して、操作画面を表示部に表示させる第3表示処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成によると、処理実行装置に接続されたデバイスが、処理実行装置の表示部に表示される操作画面を用いて操作される場合であって、1のデバイスから機能の数や種類が異なる他のデバイスに変更する選択が行われた場合、1のデバイスの機能との比較結果に基づいて、他のデバイスの機能が操作画面に表示される。よって、ユーザは、操作画面を用いてデバイスの機能を適切に操作できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書の実施例に係るPCを含む印刷システムの構成図である。
図2】第1の機能テーブルを示す図である。
図3】第2の機能テーブルを示す図である。
図4】ディスプレイに表示される第1トップ画面を示す図である。
図5】ディスプレイに表示されるデバイス選択画面を示す図である。
図6】プリンタが選択された場合における、ディスプレイに表示される第2トップ画面を示す図である。
図7】ディスプレイに表示される第1画像選択画面を示す図である。
図8】ディスプレイに表示される第2画像選択画面を示す図である。
図9】ディスプレイに表示される画像確認画面を示す図である。
図10】ディスプレイに表示される設定条件画面を示す図である。
図11】ディスプレイに表示される設定項目画面を示す図である。
図12A】PCによって実行されるフローチャートである。
図12B図12Aに示すフローチャートの続きである。
図12C図12Aに示すフローチャートの続きである。
図13】ディスプレイに表示される注意画面を示す図である。
図14】プリンタから第1MFPへ選択デバイスが変更されたことに応じて、ディスプレイに表示される第2トップ画面を示す図である。
図15】実行機能判定処理のフローチャートである。
図16】ディスプレイに表示されるデバイス選択画面を示す図であって、第1MFPの表示がグレー色にて表示されている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<通信システムの構成>
図1は、本明細書の実施例に係るPCを含む通信システム1のブロック図を示す。通信システム1は、PC(Personal Computerの略)10、プリンタ20、第1MFP(Multifunction Peripheralの略)30、及び、第2MFP40を備える。
【0011】
PC10は、プリンタ20等のデバイスに処理を実行させるためにユーザが使用するデスクトップPC、ノートPC、タブレットPC等の端末である。なお、変形例では、PC10は、携帯電話、スマートフォン等のユーザ端末であってもよい。PC10は、CPU(Central Processing Unitの略)11、記憶部12、ディスプレイ13、入力インターフェース14、USBインターフェース15、ネットワークインターフェース16を備えている。これらの構成要素は、バス17を介して互いに通信可能とされている。以下、インターフェースを「I/F」と記載する。
【0012】
CPU11は、記憶部12内の制御プログラム12aに従って処理を実行する。制御プログラム12aは、印刷処理等の各種処理を実行するプログラムである。以下、制御プログラム12aを実行するCPU11のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば、「制御プログラム12aが」という記載は、「制御プログラム12aを実行するCPU11が」ということを意味する場合がある。なお、記憶部12は、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Driveの略)、CPU11が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。また、記憶部12は、データ記憶領域12bを備える。
【0013】
データ記憶領域12bは、制御プログラム12aの実行に必要なデータなどを記憶する領域であり、後述する機能テーブルが記憶される。また、データ記憶領域12bには、各種画面に配置される操作受付部を構成する画像データが記憶されている。各種画面及び操作受付部については後述する。
【0014】
ディスプレイ13は、各種画面を表示するものであり、LCD(Liquid Crystal Displayの略)、有機EL(Electro・Luminescenceの略)ディスプレイ等が例示されるが、特にこれらに限定されない。入力I/F14は、キーボード,マウス等を含む。キーボードは、PC10の各機能を実行するためのキーを備える。マウスは、ディスプレイ13に表示されたポインタ(図示省略)を操作する。また、入力I/F14は、ディスプレイ13と一体的に構成されているタッチパネルであってよく、ディスプレイ13上に表示されたアイコン等へのユーザ操作を受け付ける。
【0015】
USBI/F15は、ハブ50を介して、第2MFP40に接続されている。これにより、PC10は、USBI/F15を介して、第2MFP40とデータ通信を行うことが可能となる。また、ネットワークI/F16は、ルータ60を介して、プリンタ20及び第1MFP30に接続されている。これにより、PC10は、ネットワークI/F16を介して、プリンタ20及び第1MFP30とデータ通信を行うことが可能となる。なお、PC10は、ネットワークI/F16およびルータ60を介して、インターネットに接続されている。
【0016】
次に、機能テーブルについて説明する。機能テーブルは、デバイスの機能に関する情報が記憶されるテーブルである。図2には、プリンタ20の機能テーブルである第1の機能テーブル12b1が示されている。図3には、第1MFP30の機能テーブルである第2の機能テーブル12b2が示されている。各機能テーブルには、デバイスの機能として、第1機能および第2機能が記憶されている。
【0017】
第1機能は、デバイスの主たる機能であり、例えば、プリント処理、スキャン処理やコピー処理などの機能である。第2機能は、第1機能の設定条件に相当する機能である。具体的には、第1機能がプリント処理である場合、「モノクロ」、「カラー」、「両面」や「拡大縮小」などが第2機能に相当する。第1機能および第2機能は、デバイスの能力によって異なる機能である。
【0018】
「モノクロ」は、プリント処理の対象となる画像をモノクロームにて処理をする機能である。以下では、第1機能または第2機能の処理対象となる画像を、対象画像と記載する。「カラー」は、対象画像を多色にて処理する機能である。「両面」は、プリント処理される用紙の両面を処理の対象とする機能である。以下、第1機能または第2機能の処理対象となる用紙を、対象用紙と記載する。「拡大縮小」は、対象画像を拡大または縮小する機能である。
【0019】
第1機能がスキャン処理である場合、「両面同時」や「文字認識」などが第2機能に相当する。「両面同時」は、対象用紙の両面を同時にスキャン処理の対象とする機能である。「文字認識」は、対象用紙に記載された文字を判別して、CPU11で扱うことができる文字に変換する機能であり、例えばOCR(Optical character recognitionの略)である。また、第1機能がコピー処理である場合、「両面」や「レイアウト」などが第2機能に相当する。「レイアウト」は、コピー処理の対象となる原紙が複数枚ある場合、複数の原紙の画像を1つの対象用紙にまとめて配置する機能である。
【0020】
プリンタ20は、図2に示すように、第1機能としてプリント処理のみを有するデバイスである。プリンタ20の第2機能は、「モノクロ」、「カラー」、「両面」や「拡大縮小」などを有している。プリンタ20は、いわゆるカラープリンタである。第1MFP30は、図3に示すように、第1機能としてプリント処理、スキャン処理及びコピー処理を備えている。第1MFP30のプリント処理に対する第2機能は、「モノクロ」、「両面」、「拡大縮小」などを有し、「カラー」を備えていない。また、第1MFP30のスキャン機能に対する第2機能は、「両面同時」や「文字認識」などである。第1MFP30のコピー処理に対する第2機能は、「両面」や「レイアウト」などである。すなわち、第1MFP30は、いわゆるモノクロ複合機である。なお、第2MFP40は、第1MFP30が備える機能に加え、プリント処理の第2機能として「カラー」を有する、いわゆるカラー複合機である。
【0021】
また、機能テーブルには、「表示の有無」、及び、「実行の有無」が、第1機能および第2機能に関連付けて記憶される。「表示の有無」の欄が「〇」である機能は、その機能に対応する操作受付部がディスプレイ13に表示されている。操作受付部は、ユーザからデバイスの操作を受け付けるアイコン、ボタン及び表示欄などである。一方、「表示の有無」の欄が「-」である機能は、その機能に対応する操作受付部がディスプレイ13に表示されていない。操作受付部の表示の切替は、後述する表示切替処理によって行われる。
【0022】
また、「実行の有無」の欄が「〇」である機能は、使用または実行されたことがある機能である。一方、「実行の有無」の欄が「-」である機能は、未だ使用または実行されていない機能である。第1機能及び第2機能が使用または実行された場合、「実行の有無」の欄が「〇」になる。
【0023】
また、データ記憶領域12bには、さらに、設定条件情報及び設定項目情報が記憶される。設定条件情報は、第1機能に対応する第2機能以外の設定条件の情報であり、デバイスの能力が異なる場合においても共通する機能である。例えば、第1機能のプリント処理に関連する設定条件情報は、プリント可能なプリント用紙の種類や、連続してプリント可能な枚数などである。設定項目情報は、第2機能及び設定条件情報に関連する設定項目に関する情報である。例えば、第2機能の「拡大/縮小」に関連する設定項目は、拡大比率及び縮小比率である。設定条件情報及び設定項目情報は、選択されたデバイス、並びに、選択されたデバイスの第1機能及び第2機能と関連付けられて、データ記憶領域12bに記憶される。また、設定条件や設定項目についても、「表示の有無」及び「実行の有無」が上述したように記憶される。以下、選択されたデバイスを、選択デバイスと記載する。
【0024】
<デバイスによる処理の実行>
PC10は、プリンタ20、第1MFP30及び第2MFP40の各デバイスに接続されており、デバイス毎に処理を実行する。デバイスの操作は、ディスプレイ13に表示される各種画面に配置された操作受付部がユーザによって操作されることによって行われる。各種画面は、ユーザによるデバイスの操作を受け付ける画面である。各種画面は、後述する、第1トップ画面100、デバイス選択画面110、第2トップ画面120、第1画像選択画面130、第2画像選択画面140、画像確認画面150、設定条件画面160および設定項目画面170などである。
【0025】
ユーザからの操作受付部への操作は、マウスによりカーソルが操作対象となる操作受付部の上に移動された状態での左クリック操作である。また、ディスプレイ13がタッチパネルである場合には、操作受付部への操作は、操作対象となる操作受付部の表示箇所への指等の操作子によるタッチ操作である。なお、このように操作受付部が操作された場合、その操作受付部に対応する機能における機能テーブルの「実行の有無」の欄が「〇」となる。初期状態において、機能テーブルの「実行の有無」の欄は、全て「-」である。
【0026】
ユーザがデバイスによる処理を実行するために、制御プログラム12aが起動されると、ディスプレイ13に図4に示す第1トップ画面100が表示される。第1トップ画面100は、制御プログラム12aが起動されたことに応じてディスプレイ13に表示される画面である。なお、第1トップ画面100は、デバイスの選択が一度も実行されていない場合に表示される画面である。第1トップ画面100には、操作受付部として、プリント処理用アイコン101と、スキャン処理用アイコン102、デバイス検索ボタン103、及び、カスタマイズボタン104が表示される。
【0027】
プリント処理用アイコン101は、プリント処理の実行を受け付ける。スキャン処理用アイコン102は、スキャン処理の実行を受け付ける。但し、デバイスが選択されていない状態においては、プリント処理用アイコン101及びスキャン処理用アイコン102が操作された場合、プリント処理またはスキャン処理が実行されず、後述するデバイス検索が実行される。
【0028】
デバイス検索ボタン103は、後述するデバイス検索の実行を受け付ける。カスタマイズボタン104は、操作受付部の表示の切替を実行する表示切替処理を受け付ける。この表示切替処理によって、操作アイコンや各ボタン、後述する表示欄に相当する操作受付部を各種画面に表示させるか否かを切り替えることができる。例えば、ユーザによって実行される予定がない機能に対応する操作受付部は、表示切替処理によって非表示にされる。初期状態において、操作受付部は、各種画面に全て表示されており、機能テーブルの「表示の有無」の欄は、全て「〇」になっている。表示切替処理によって非表示にされた操作受付部に対応する機能における機能テーブルの「表示の有無」の欄は、「-」に変更される。
【0029】
デバイス検索ボタン103が操作されると、デバイス検索が実行される。デバイス検索は、PC10に接続されているデバイスを検索する処理である。デバイス検索によって、USBI/F15および、ネットワークI/F16に接続されている全てのデバイスからデバイス情報が取得される。なお、デバイス情報は、デバイスの識別番号や、デバイスの型番に関する情報を含むものである。
【0030】
デバイス検索が終了すると、図5に示すデバイス選択画面110がディスプレイ13に表示される。デバイス選択画面110は、デバイス検索によって検索された1以上のデバイスから任意のデバイスの選択を受け付ける画面である。デバイス選択画面110には、デバイス情報に含まれる情報に応じた型番等が、複数の表示欄111にデバイス毎に区分けされたリスト形式で表示される。
【0031】
デバイス選択画面110において、任意のデバイスの表示欄111が操作されると、その表示欄にチェックマーク112が表示される。そして、チェックマーク112が表示された状態、つまり、任意のデバイスが選択された状態で、OKボタン113が操作されると、その任意のデバイスが、各種処理の実行対象のデバイスとして設定される。なお、キャンセルボタン114が操作された場合、図4に示す第1トップ画面100がディスプレイ13に表示される。
【0032】
また、OKボタン113が操作されたタイミングで、その選択されたデバイスによって実行される機能に関する情報である機能情報が取得される。機能情報は、具体的には、第1機能、第2機能、設定条件情報及び設定項目情報を含む情報である。取得された第1機能及び第2機能は、選択デバイスに関連付けられて機能テーブルに記憶される。設定条件情報及び設定項目情報は、上述したように選択デバイスの第1機能及び第2機能に関連付けられて、データ記憶領域12bに記憶される。
【0033】
例えば、選択デバイスがプリンタ20である場合、プリンタ20の機能情報が取得され、当該機能情報に含まれる第1機能、第2機能、設定条件情報及び設定項目情報がデータ記憶領域12bに記憶される。当該機能情報の第1機能及び第2機能は、図2に示す第1の機能テーブル12b1のように記憶される。以下、選択デバイスがプリンタ20であり、プリンタ20によってプリント処理が実行される場合を例として説明する。
【0034】
機能情報が記憶されたことに応じて、図6に示す第2トップ画面120がディスプレイ13に表示される。第2トップ画面120には、操作受付部として、プリント処理用アイコン121、ステータスアイコン122、表示切替処理を受け付けるカスタマイズボタン123、及び、選択デバイスボタン124が表示される。
【0035】
プリント処理用アイコン121は、プリンタ20の第1機能であるプリント処理の実行を受け付ける。ステータスアイコン122は、選択デバイスのステータスの表示処理を受け付ける。ステータスアイコン122が操作されることにより、識別番号などのデバイス情報や、トナー残量、アクセスポイントが表示される。アクセスポイントは、選択デバイスがルータ60を介してPC10と接続している場合に表示される。選択デバイスボタン124は、選択デバイスの名称や型番が表示され、デバイス検索の実行を受け付ける。すなわち、選択デバイスボタン124が操作されることにより、デバイスを変更することができる。
【0036】
プリント処理用アイコン121が操作されると、図7に示す第1画像選択画面130がディスプレイ13に表示される。第1画像選択画面130は、画像種類の選択を受け付ける画面である。画像種類は、対象画像の種類である。第1画像選択画面130には、画像種類が、複数の表示欄131に区分けされたリスト形式で表示される。選択デバイスがプリンタ20である場合、第1画像選択画面130の表示欄131には、画像種類として「写真」、「ドキュメント」、「クラウドサービス」及び「ウェブページ」が表示される。
【0037】
「写真」は、カメラ等で撮影された画像データであり、記憶部12に保存されているものである。「ドキュメント」は、PC10にて作成された文書等の画像データであり、記憶部12に保存されているものである。「クラウドサービス」は、インターネットを介してPC10と接続されたサーバに保存された画像データである。「ウェブページ」は、ウェブブラウザによってディスプレイ13に表示される画像データである。
【0038】
第1画像選択画面130において、任意の画像種類の表示欄131が操作されると、その表示欄にチェックマーク132が表示される。そして、チェックマーク132が表示された状態、つまり、任意の画像種類が選択された状態で、OKボタン133が操作されると、その任意の画像種類がプリント処理の対象となる画像種類として設定され、さらに、図8に示す第2画像選択画面140がディスプレイ13に表示される。なお、キャンセルボタン134が操作されると、図6に示す第2トップ画面120がディスプレイ13に表示される。
【0039】
図8に示す第2画像選択画面140は、任意の画像種類に対応する対象画像の選択を受け付ける画面である。第2画像選択画面140には、画像種類に対応する対象画像の保存場所に存在する対象画像141が表示される。なお、「ウェブページ」の第2画像選択画面140には、ウェブブラウザのトップページ(図示省略)が表示される。
【0040】
図7に示す第1画像選択画面130において、画像種類として「写真」が選択された場合、図8に示す第2画像選択画面140には、記憶部12に保存された「写真」に対応する1以上の対象画像141が表示される。第2画像選択画面140において、任意の対象画像141が操作されると、その対象画像にチェックマーク142が表示される。そして、チェックマーク142が表示された状態、つまり、任意の対象画像141が選択された状態で、OKボタン143が操作されると、その任意の対象画像がプリント処理の対象となる対象画像として設定され、さらに、図9に示す画像確認画面150がディスプレイ13に表示される。なお、キャンセルボタン144が操作されると、図7に示す第1画像選択画面130がディスプレイ13に表示される。
【0041】
図9に示す画像確認画面150は、第2画像選択画面140にて選択された対象画像141が設定条件情報にしたがってプリント処理された画像を、プリント処理が実行される前に、ディスプレイ13で確認可能な画面である。画像確認画面150は、いわゆるプレビュー画面である。画像確認画面150には、プレビュー画像151、プリントボタン152及び設定ボタン153が表示される。
【0042】
プレビュー画像151は、選択された対象画像が後述する設定条件及び設定項目にしたがってプリント処理された状態を示す画像である。プリントボタン152は、プリント処理の実行を受け付ける。プリントボタン152が操作されることによりプリンタ20にプリント指示が出力され、プリンタ20は、設定条件及び設定項目にしたがって、対象画像を対象用紙にプリントする。
【0043】
設定ボタン153は、設定条件の表示を受け付ける。設定ボタン153が操作されることにより、図10に示す設定条件画面160がディスプレイ13に表示される。設定条件画面160は、設定条件を確認可能な画面である。設定条件画面160には、1以上の設定条件が表示欄161に区分けされたリスト形式で表示される。
【0044】
設定条件は、処理が実行される第1機能に対応する第2機能及び設定条件情報である。例えば、プリンタ20にてプリント処理が実行される場合、設定条件は、「用紙サイズ」、「部数」、「カラー/モノクロ」、「両面/片面」、「レイアウト」及び「拡大/縮小」である。「用紙サイズ」及び「部数」は設定条件情報に相当し、「用紙サイズ」は対象用紙のサイズを設定し、「部数」は対象用紙の枚数を設定する。「カラー/モノクロ」は、第2機能の「カラー」及び「モノクロ」に相当する。「両面/片面」、「レイアウト」及び「拡大/縮小」は、それぞれ、第2機能の「両面/片面」、「レイアウト」及び「拡大/縮小」に相当する。さらに、設定条件それぞれの表示欄161の右端部には、現在の設定項目が表示されている。例えば、「用紙サイズ」では「A4」、「部数」では「1」、及び「拡大/縮小」では「100%」が表示される。設定条件画面160において、OKボタン162が操作されると、現在の設定項目にしたがって、図9に示す画像確認画面150が表示される。なお、カスタマイズボタン163によって表示欄161それぞれに対して表示の切替を行うことができる。
【0045】
また、図10に示す設定条件画面160において、任意の設定条件の表示欄161が操作されると、その任意の設定条件に対応する設定項目画面170がディスプレイ13に表示される。設定項目画面170は、設定項目の変更を受け付ける画面である。図11に示す設定項目画面170には、1以上の設定項目が表示欄171に区分けされたリスト形式で表示される。現在選択されている設定項目の表示欄171には、チェックマーク172が表示されている。例えば、図11に示す「拡大/縮小」に対応する設定項目画面170においては、設定項目として拡大比率または縮小比率に相当する「140%」、「100%」、「70%」及び「カスタム(25-400%)」が表示され、現在の設定項目として「100%」が選択されている。この「100%」以外の表示欄171を操作することにより、操作された設定項目が変更された設定項目として設定される。設定項目画面170において、OKボタン173が操作されると、現在の設定項目にしたがって、図10に示す設定条件画面160が表示される。なお、カスタマイズボタン174によって表示欄171それぞれに対して表示の切替を行うことができる。
【0046】
また、選択デバイスが第1MFP30である場合、第1MFP30が第1機能としてプリント処理、スキャン処理およびコピー処理を有するため、第2トップ画面120には、操作受付部として、プリント処理用アイコン、スキャン処理用アイコンおよびコピー処理用アイコンが表示される(図示省略)。このスキャン処理用アイコンが操作されると、スキャン処理に対応する設定条件画面が表示される(図示省略)。この設定条件画面には、スキャン処理に対応する第2機能及び設定条件情報が、上述した図10に示すプリント処理の設定条件画面160と同様に、表示欄に区分けされたリスト形式で表示される。スキャン処理に対応する設定条件は、具体的には、「両面同時」や「文字認識」である。
【0047】
また、この設定条件画面には、さらに、スキャン処理の実行を受け付けるスキャンボタン(図示省略)が表示されている。スキャン処理の設定条件の設定項目が選択された後、スキャンボタンが操作されることにより、第1MFP30にスキャン指示が出力され、第1MFP30は、設定条件にしたがって、第1MFP30の原稿台にセットされた対象用紙に対してスキャン処理を実行する。
【0048】
さらに、選択デバイスが第1MFP30である場合において、第2トップ画面120のコピー処理用アイコンが操作されると、コピー処理に対応する設定条件画面が表示される(図示省略)。この設定条件画面には、コピー処理に対応する第2機能及び設定条件情報が、上述した図10に示すプリント処理の設定条件画面160と同様に、表示欄に区分けされたリスト形式で表示される。コピー処理に対応する設定条件は、具体的には、「両面/片面」や「レイアウト」である。
【0049】
また、この設定条件画面には、さらに、コピー処理の実行を受け付けるコピーボタン(図示省略)が表示されている。コピー処理の設定条件の設定項目が選択された後、コピーボタンが操作されることにより、第1MFP30にコピー指示が出力され、第1MFP30は、設定条件にしたがって、第1MFP30の原稿台にセットされた対象用紙に対してコピー処理を実行する。
【0050】
<制御プログラム12a>
次に、図12A乃至図12Cのフローチャートを用いて、制御プログラム12aが実行された際の処理について、ディスプレイ13に第1トップ画面100(図4)または第2トップ画面120(図6)が表示されている状態から説明する。なお、S100及びS200については、本実施例の変形例における処理であるため、後述する変形例にて説明する。
【0051】
S10にて、CPU11は、デバイス検索操作が行われたか否かを判定する。デバイス検索操作は、デバイス検索ボタン103(図4)または選択デバイスボタン124(図6)への操作である。デバイス検索操作が行われたことに応じて、CPU11は、S10にてYESと判定し、S12にてデバイス検索を実行し、デバイス情報を取得する。S14にて、CPU11は、取得したデバイス情報に基づいてデバイス選択画面110を表示する。
【0052】
続けて、S16にて、CPU11は、デバイス選択操作が行われたか否かを判定する。デバイス選択操作は、デバイス選択画面110において、任意のデバイスが選択される操作である。デバイス選択操作が実行されない場合、CPU11は、S16でNOと判定し、S16を繰り返し実行する。一方、任意のデバイスが選択された状態でOKボタンが操作されたことより、デバイス選択操作が行われたことに応じて、CPU11は、S16でYESと判定し、S18に進む。
【0053】
S18にて、CPU11は、選択デバイスが変更されたか否かを判定する。S10においてディスプレイ13に第1トップ画面100が表示されていた場合、S16にて選択されたデバイスは、最初に選択されたデバイスに相当するため、選択デバイスの変更ではない。よって、CPU11は、S18でNOと判定し、S20にて、選択デバイスの機能情報を取得して記憶する。
【0054】
続けて、S22にて、CPU11は、選択デバイスの全ての機能に対応する操作受付部を生成する。選択デバイスの機能は、選択デバイスの機能情報に含まれる機能であり、第1機能、第2機能、設定条件及び設定項目である。さらに、S24にて、CPU11は、生成された操作受付部を、その操作受付部に対応する各種画面に配置して、第2トップ画面120をディスプレイ13に表示する。
【0055】
一方、S10において、第2トップ画面120が表示されていた場合、S16にて選択されたデバイスは、2回目以降に選択されたデバイスに相当するため、選択デバイスの変更に相当する。よって、この場合、CPU11は、S18でYESと判定し、S26にて、変更後の選択デバイスの機能情報を取得して記憶する。
【0056】
続けて、S28にて、CPU11は、変更前と変更後との選択デバイスの機能を比較する。具体的には、CPU11は、変更前の選択デバイスの機能情報に含まれる機能と変更後の選択デバイスの機能情報に含まれる機能をそれぞれ比較して、選択デバイスの機能の増減を判定する。
【0057】
さらに、S30にて、CPU11は、増加機能があるか否かを判定する。増加機能は、変更前の選択デバイスの機能情報に含まれていないが、変更後の選択デバイスの機能情報に含まれている機能である。増加機能がある場合、CPU11は、S30でYESと判定する。続けて、CPU11は、S32にて増加機能に対応する操作受付部を生成して、S34に進む。一方、増加機能が無い場合、CPU11は、S30でNOと判定し、S32を実行せずにS34に進む。
【0058】
S34にて、CPU11は、減少機能があるか否かを判定する。減少機能は、変更前の選択デバイスの機能情報に含まれているが、変更後の選択デバイスの機能情報に含まれていない機能である。減少機能が無い場合、CPU11は、S34にてNOと判定し、S36にて一致機能に対応する操作受付部を生成する。一致機能は、変更後の選択デバイスの機能情報に含まれる機能のうち、変更前の選択デバイスの機能情報に含まれる機能と、一致する機能である。
【0059】
続けて、S38にて、CPU11は、変更前の選択デバイスに対応する操作受付部に代えて、S32及びS36にて生成された操作受付部を第2トップ画面120に配置して、第2トップ画面120をディスプレイ13に表示する。そして、CPU11は、S10に戻る。
【0060】
一方、減少機能がある場合、CPU11は、S34でYESと判定し、S40にて減少機能に対応する操作受付部が表示されていたか否かを判定する。具体的には、CPU11は、変更前の選択デバイスの機能テーブルにおける減少機能に対応する「表示の有無」の欄が「〇」であるか「-」であるかを判定する。減少機能に対応する「表示の有無」の欄が「-」である場合、減少機能に対応する操作受付部が表示されていないため、CPU11は、S40でNOと判定する。この場合、CPU11は、上述したようにS36及びS38の処理を実行し、S10に戻る。これに対して、減少機能に対応する「表示の有無」の欄が「〇」である場合、減少機能に対応する操作受付部が表示されていたため、CPU11は、S40にてYESと判定し、S42に進む。
【0061】
S42にて、CPU11は、減少機能が実行された機能に相当するか否かを判定する。具体的には、CPU11は、変更前の選択デバイスの機能テーブルにおける減少機能に対応する「実行の有無」の欄が「〇」であるか「-」であるかを判定する。減少機能に対応する「実行の有無」の欄が「-」である場合、減少機能が使用されていないため、CPU11は、S42でNOと判定する。続けて、CPU11は、上述したようにS36及びS38の処理を実行し、S10に戻る。これに対して、減少機能に対応する「実行の有無」の欄が「〇」である場合、減少機能が実行されていたため、CPU11は、S42にてYESと判定し、S44に進む。
【0062】
S44にて、CPU11は、図13に示す注意画面180をディスプレイ13に表示する。注意画面180は、ユーザに向けた注意表示をして、選択デバイスを変更するか否かをユーザに判断させる画面である。注意画面180は、注意表示181、OKボタン182及びデバイスを戻すボタン183が表示される。注意表示181は、変更後の選択デバイスにおいて変更前の選択デバイスで実行されていたことがある機能に減少機能が含まれる旨の表示である。また、注意表示181には、具体的な減少機能の名称が合わせて表示される。例えば減少機能が「カラー」によるプリント処理である場合、注意表示181には「カラープリント」と表示される。
【0063】
続けて、図12Bに示すS46にて、CPU11は、選択デバイスを変更するか否かを判定する。注意表示181に基づいてユーザが変更後の選択デバイスによる処理を所望したために、OKボタン182が操作された場合、CPU11は、S46でYESと判定する。続けて、CPU11は、上述したようにS36及びS38の処理を実行し、S10に戻る。これに対して、注意表示181に基づいてユーザが変更前の選択デバイスによる処理を所望したために、デバイスを戻すボタン183が操作された場合、CPU11は、S46でNOと判定する。続けて、S48にて、CPU11は、変更前の選択デバイスに対応する操作受付部を各種画面に配置して、第2トップ画面120をディスプレイ13に表示する。そして、CPU11は、S10に戻る。
【0064】
図12Aに示すS10に戻って説明を続ける。デバイス検索操作が行われなかった場合、CPU11は、S10にてNOと判定し、S50にてアップデートが実行されたか否かを判定する。アップデートは、選択デバイスのファームウェアの更新である。アップデートは、例えばインターネットを介してベンダによって提供されるファームウェアがダウンロードされて実行される。アップデートが実行された場合、CPU11は、S50にてYESと判定し、S52にてアップデート後の選択デバイスの機能情報を取得して記憶する。
【0065】
続けて、S54にてCPU11は、アップデート前後での選択デバイスの機能を比較する。具体的には、CPU11は、アップデート前とアップデート後との選択デバイスにおける機能情報に含まれる機能を比較して、選択デバイスの機能の増減を判定する。さらに、CPU11は、この増減の判定結果に基づいて、上述したS30~S48を実行する。なお、アップデートが実行された場合、CPU11は、S46にて、アップデート後の選択デバイスの機能で良いか否かを判定する。ユーザがアップデート後の選択デバイスの機能を所望した場合、CPU11は、S38にてアップデート後の選択デバイスの機能に対応する操作受付部を第2トップ画面120に配置する。一方、ユーザがアップデート前の選択デバイスの機能を所望した場合、CPU11は、S48にてアップデート前の選択デバイスの機能に対応する操作受付部を第2トップ画面120に配置する。
【0066】
一方、アップデートが実行されていない場合、CPU11は、S50にてNOと判定し、S56にて表示切替操作が実行されたか否かを判定する。表示切替操作は、上述した表示切替処理を受け付けるカスタマイズボタン104,123,163,174への操作である。表示切替操作が実行された場合、CPU11は、S56にてYESと判定し、S58にて表示切替操作に応じた表示切替処理を実行し、S60にて表示切替処理によって操作受付部が表示または非表示にされたことを、その操作受付部の機能に対応する機能テーブルの「表示の有無」の欄に「〇」または「-」と記憶する。
【0067】
また、表示切替操作が実行されない場合、CPU11は、S56にてNOと判定し、S62にて機能実行操作が実行されたか否かを判定する。機能実行操作は、各機能を選択デバイスに実行させる操作である。機能実行操作は、例えばプリントボタン152やスキャンボタンへの操作である。機能実行操作が実行された場合、CPU11は、S62にてYESと判定し、S64にて機能実行処理を行う。機能実行処理は、機能実行操作に対応する機能の実行であり、選択デバイスによるプリント処理、スキャン処理及びコピー処理の実行である。続けて、S66にて、CPU11は、選択デバイスにて実行された機能に対応する「実行の有無」について「〇」と記憶して、S10に戻る。
【0068】
(ケースA)
続いて、図12A乃至図12Cの処理によって実現される具体的なケースAについて説明する。ケースAは、デバイスが一度も選択されていない状態から、プリンタ20が最初に選択される場合である。
【0069】
デバイスが一度も選択されていない状態から制御プログラム12aが起動されたことに応じて、第1トップ画面100が表示される(図4)。第1トップ画面100においてデバイス検索ボタン103が操作されると(S10でYES)、デバイス検索が実行され(S12)、デバイス選択画面110がディスプレイ13に表示される(S14)。PC10がプリンタ20、第1MFP30及び第2MFP40に接続されているため、デバイス選択画面110の表示欄には、プリンタ20、第1MFP30及び第2MFP40がリスト形式にて表示される(図5)。
【0070】
デバイス選択画面110において、プリンタ20が選択デバイスとして選択されたことに応じて(S16)、プリンタ20の機能情報が取得され、データ記憶領域12bに記憶される(図2;S20)。続けて、プリンタ20の全ての機能に対応する操作受付部が生成されるとともに(S22)、第1機能の「プリント処理」に対応する操作受付部すなわちプリント処理用アイコン121が第2トップ画面120に配置される(図6)。さらに、第2機能の「カラー」等や設定条件情報に対応する操作受付部が設定条件画面160の表示欄161にリスト形式にて配置され(図10)、かつ、設定項目情報に対応する操作受付部は設定項目画面170の表示欄171にリスト形式にて配置されるとともに(図11)、選択デバイスであるプリンタ20に対応する第2トップ画面120がディスプレイ13に表示される(図6;S24)。
【0071】
(ケースB)
続いて、図12A乃至図12Cの処理によって実現される具体的なケースBについて説明する。ケースBは、選択デバイスがプリンタ20から第1MFP30に変更される場合である。また、プリンタ20においては、「拡大縮小」が実行されていない状態であり(図2)、第1MFP30の機能は、プリンタ20の機能と比べて、「スキャン処理」および「コピー処理」が増加しているが、プリント処理における第2機能の「カラー」が減少している。
【0072】
選択デバイスがプリンタ20である場合の第2トップ画面120において(図6)、選択デバイスボタン124が操作されたことに応じて、デバイス検索が実行され(S12)、デバイス選択画面110がディスプレイ13に表示される(S14)。ケースAと同様に、デバイス選択画面110の表示欄には、プリンタ20、第1MFP30及び第2MFP40がリスト形式にて表示される(図5)。
【0073】
デバイス選択画面110において、第1MFP30がプリンタ20から変更されて選択されたことに応じて(S16,S18)、第1MFP30の機能情報が取得され、データ記憶領域12bに記憶される(図2;S26)。続けて、変更前の選択デバイスであるプリンタ20と変更後の選択デバイスである第1MFP30の機能情報に含まれる機能との増減が比較される(S28)。上述したように、スキャン処理、コピー処理、並びに、これらに対応する第2機能、設定条件情報及び設定項目情報が増加機能に相当するため、(S30でYES)、これら増加機能に対応する操作受付部が生成される(S32)。
【0074】
さらに上述したように、プリント処理における第2機能の「カラー」が減少機能に相当し(S34でYES)、第1の機能テーブル12b1の「カラー」に対応する「表示の有無」及び「実行の有無」の欄が「〇」であるため、この減少機能の操作受付部が表示されていること及び減少機能が実行されていることに応じて(S40でYESかつS42でYES)、注意画面180が表示される(図13;S44)。ユーザが「カラー」によるプリント処理を所望しない等の理由により、注意画面180においてOKボタン182が操作されたことに応じて、一致機能に対応する操作受付部が生成される(S36)。この場合、一致機能は、プリント処理並びにプリント処理に対応する「カラー」機能以外の第2機能、設定条件及び設定項目である。
【0075】
続けて、増加機能に対応する操作受付部、及び、一致機能に対応する操作受付部が各種画面に配置されて、図14に示すように、変更後の選択デバイスである第1MFP30に対応する第2トップ画面190がディスプレイ13に表示される(S38)。また、この場合、増加機能に対応する操作受付部は、一致機能に対応する操作受付部と区別されて生成される。具体的には、一致機能に対応する操作受付部に相当するプリント処理用アイコン191に対して、増加機能に対応する操作受付部に相当するスキャン処理用アイコン192及びコピー処理用アイコン193は、右上に「☆」の図柄が追加されている。
【0076】
なお、ケースBにおいて、選択デバイスが変更される前に、ユーザによる表示切替操作に応じた表示切替処理によって(S56,S58)、第2機能の「カラー」に対応する操作受付部が表示されていなかった場合、第1の機能テーブル12b1の「カラー」に対応する「表示の有無」の欄が「-」となっている(S60)。この場合、減少機能に対応する操作受付部が表示されていないため(S40でNO)、注意画面180が表示されずに一致機能に対応する操作受付部が生成される(S36)。
【0077】
また、ケースBにおいて、選択デバイスが変更される前に、第2機能の「カラー」が実行されていなかった場合、第1の機能テーブル12b1の「カラー」に対応する「実行の有無」の欄が「-」となっている。この場合、減少機能が実行されていないため(S42でNO)、注意画面180が表示されずに一致機能に対応する操作受付部が生成される(S36)。
【0078】
さらに、ケースBにおいて、ユーザが変更後の選択デバイスにおいても「カラー」によるプリント処理を所望する場合、注意画面180においてデバイスを戻すボタン183が操作される。この場合、選択デバイスが変更されないため(S46でNO)、変更前の選択デバイスであるプリンタ20に対応する操作受付部を各種画面に配置して、プリンタ20に対応する第2トップ画面120が表示部に表示される(S48)。
【0079】
(ケースC)
続いて、図12A乃至図12Cの処理によって実現される具体的なケースCについて説明する。ケースCは、選択デバイスがプリンタ20である場合において、プリンタ20のファームウェアがアップデートされた場合である。アップデートによって設定条件の「拡大縮小」に対応する設定項目の比率に相当する「121%」及び「81%」が増加した場合について説明する。
【0080】
プリンタ20のファームウェアがアップデートされたことに応じて(S50でYES)、アップデート後のプリンタ20の機能情報を取得して記憶する。なお、この機能情報は、アップデート後の第1の機能テーブル(図示省略)として、アップデート前の第1の機能テーブル12b1とは別の領域に記憶される。
【0081】
続けて、アップデート前後でのプリンタ20の機能が比較され(S54)、増加機能に相当する、上述した設定項目の比率「121%」及び「81%」に対応する操作受付部が生成される(S32)。さらに、減少機能に相当する機能が無いため(S34にてNO)、一致機能に対応する操作受付部が生成される(S36)。そして、アップデート後のプリンタ20に対応する操作受付部を各種画面に配置して、第2トップ画面120が表示部に表示される(S48)。この場合、設定項目画面170において、「121%」及び「81%」に対応する表示欄に「☆」の図柄が追加される(図示省略)。
【0082】
(ケースBの効果)
PC10に接続されたデバイスが、PC10のディスプレイ13に表示される各種画面を用いて操作される場合であって、選択デバイスから機能の数や種類が異なるデバイスに変更される場合、変更前の選択デバイスの機能との比較結果に基づいて、変更後の選択デバイスの機能が各種画面に表示される。よって、ユーザは、各種画面を用いて変更後の選択デバイスの機能を適切に操作できる。
【0083】
選択デバイスから、選択デバイスの機能と一致する機能である一致機能及び増加する機能である増加機能を有する他のデバイスに変更される選択が行われた場合、変更後の選択デバイスにおける一致機能の操作受付部と増加機能の操作受付部とが区別されて各種画面に表示される。よって、ユーザは、各種画面を用いて変更後の選択デバイスの機能をより適切に操作できる。
【0084】
選択デバイスから、その選択デバイスにおいてユーザによって実行された機能が減少する他のデバイスに変更される選択が行われた場合、その旨が注意画面180に表示される。よって、変更後の選択デバイスの機能で十分か否かを、ユーザが適切に判断することができる。したがって、ユーザは、変更後の選択デバイスの機能をより適切に操作できる。
【0085】
選択デバイスから、その選択デバイスにおいてユーザによって使用された機能が減少するデバイスに変更される選択が行われた場合、変更後の選択デバイスで減少する機能についてユーザが承認した後に、変更前の選択デバイスの機能との比較結果に基づいて変更後のデバイスの機能が各種画面に表示される。よって、ユーザは、各種画面を用いて変更後のデバイスの機能をより適切に操作できる。
【0086】
選択デバイスから、その選択デバイスにおいてユーザによって実行されたことがある機能が減少する他のデバイスに変更される選択が行われた場合において、変更後の選択デバイスへの変更をユーザが承認しない場合、変更後の選択デバイスへの変更が取り消されて変更前のデバイスが再度選択される。よって、ユーザは、選択デバイスをより適切に操作できる。
【0087】
選択デバイスから、その選択デバイスにおいてユーザによって実行されたことがある機能が減少する他のデバイスに変更される選択が行われた場合において、減少した機能が変更前の選択デバイスの機能として各種画面に表示されていたときにのみ、機能が減少する旨が表示部に表示される。よって、変更後の選択デバイスの機能で十分か否かを、ユーザがより適切に判断することができる。したがって、ユーザは、選択デバイスの機能をより適切に操作できる。
【0088】
(ケースCの効果)
選択デバイスのファームウェアがアップデートされた場合、アップデート前の選択デバイスの機能との比較結果に基づいて、アップデート後の選択デバイスの機能に対応する操作受付部が各種画面に表示される。よって、ユーザがアップデート後の選択デバイスを適切に操作できる。
【0089】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0090】
(変形例1)
変形例1においては、上記の実施例における図12A乃至図12Cのフローチャートにおいて実行される制御プログラム12aの処理に加えて、S100の処理が実行される。制御プログラム12aによってS28の処理が実行されたことに応じて、S100が実行される。
【0091】
S100にて、CPU11は、変更前の選択デバイスにおけるアクセスポイントと、変更後の選択デバイスにおけるアクセスポイントが同じであるか否かを判定する。例えば変更前の選択デバイスがプリンタ20であり、変更後の選択デバイスが第1MFP30である場合、プリンタ20と第1MFP30とは、同じルータ60を介して互いに接続されている。よって、プリンタ20及び第1MFP30は、同一のネットワークに所属しているため、アクセスポイントが同じである。このように、変更前の選択デバイスが所属するネットワークと変更後の選択デバイスが所属するネットワークとが同一であることにより、両選択デバイスのアクセスポイントが同じである場合、CPU11は、S100にてYESと判定し、上述したS30以降の処理を実行する。
【0092】
一方、変更前の選択デバイスが所属するネットワークと変更後の選択デバイスが所属するネットワークとが異なることにより、両選択デバイスのアクセスポイントが異なる場合、CPU11は、S100にてNOと判定し、S36にて変更前の選択デバイスの機能と変更後の選択デバイスの機能との一致機能に対応する操作受付部を生成して、上述したS38以降の処理を実行する。
【0093】
(変形例1の効果)
選択デバイスから他のデバイスに変更される選択が行われた場合において、変更前の選択デバイスが所属するネットワークと、変更後の選択デバイスが所属するネットワークとが異なる場合、変更後の選択デバイスの機能のうち変更前の選択デバイスの機能と一致する機能が各種画面に表示される。よって、ユーザは、ネットワークが異なる場所に移動した場合においても、各種画面を用いて変更後の選択デバイスの機能をより適切に操作できる。
【0094】
(変形例2)
変形例2においては、上記の実施例における図12A乃至図12Cのフローチャートにおいて実行される制御プログラム12aの処理に加えて、S200の実行機能判定処理が実行される。制御プログラム12aによってS66の処理が実行されたことに応じて、S200が実行される。
【0095】
図15に示す実行機能判定処理において、CPU11は、S210にて、選択デバイス以外のデバイスの機能情報を取得して記憶する。例えば選択デバイスがプリンタ20である場合、選択デバイス以外のデバイスは、第1MFP30及び第2MFP40である。
【0096】
続けて、S220にて、CPU11は、選択デバイス以外のデバイスの機能情報に含まれる機能が選択デバイスにて実行されたことがある機能を含んでいるか否かを判定する。例えば、選択デバイスがプリンタ20である場合において、プリント処理が「カラー」の第2機能を用いて実行された場合、第1MFP30は、「カラー」の機能を有していないため、プリンタ20にて実行された「カラー」の機能を含んでいないと判定される。また、この場合、第2MFP40は、上述したように「カラー」の機能を有しているため、「カラー」の機能を含んでいると判定される。
【0097】
この判定結果の適用は、図12Aに示すS14にて、CPU11が図16に示すデバイス選択画面110aをディスプレイ13に表示する際に行われる。具体的には、選択デバイスにて実行された機能を含んでいないと判定されたデバイスは、そのデバイスに対応するデバイス選択画面110aの表示欄111aにおいて、そのデバイスの表示が、選択デバイス及び選択デバイスにて実行された機能を含むデバイスの表示と区別されて、異なる色調で表示される。例えば、選択デバイスにて実行された機能を含んでいないデバイスは、グレー色にて表示される。なお、図16における破線の囲みは、第1MFP30の表示がグレー色で表されていることを示している。
【0098】
(変形例2の効果)
デバイスを選択するデバイス選択画面110において、選択デバイス以外のデバイスが、選択デバイスにおいてユーザによって実行されたことがある機能を含むか否かで区別されて表示される。よって、ユーザが選択デバイスにて実行した機能を、選択デバイス以外のデバイスが有するか否かを、ユーザが早期に認識することができる。したがって、ユーザは、デバイスの機能をより適切に操作できる。
【0099】
(他の変形例)
上記の実施例において、CPU11は、選択デバイスが変更されたことに応じて、変更前の選択デバイスの機能と変更後の選択デバイスの機能とを比較した後(S28)、増加機能の有無(S30)及び減少機能の有無(S34)を判定しているが、これに代えて、増加機能の有無及び減少機能の有無を判定しなくても良い。具体的には、CPU11は、S28にて変更前の選択デバイスの機能と変更後の選択デバイスの機能とを比較したことに応じて、S36にて一致機能の対応する操作受付部のみを生成してS38に進む。
【0100】
また、上記の実施例において、S28にて実行される変更前の選択デバイスの機能と変更後の選択デバイスの機能との比較の対象は、機能情報に含まれる全ての機能であるが、これに代えて、第1機能のみ、または、第1機能および第2機能のみを比較の対象としても良い。
【0101】
また、上記の実施例において、一致機能の操作受付部と増加機能の操作受付部との区別は、「☆」の図柄を用いて行われているが、これに代えて、操作受付部の外形上や色調によって区別しても良い。
【0102】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0103】
(対応関係)
PC10が「処理実行装置」の一例である。CPU11が「コンピュータ」の一例である。制御プログラム12aが「プログラム」の一例である。プリンタ20、第1MFP30及び第2MFP40が「デバイス」の一例である。USBI/F15及びネットワークI/F16が「通信部」の一例である。ディスプレイ13が「表示部」の一例である。デバイス選択画面110が「選択画面」の一例である。CPU11によって実行されるS14の処理が「第1表示処理」の一例である。最初に選択されたデバイスおよび変更前の選択デバイスの一方の機能情報が「第1機能情報」の一例である。CPU11によって実行されるS20の処理が「第1記憶処理」の一例である。最初に選択されたデバイスおよび変更前の選択デバイスの一方の機能情報に対応する操作受付部が「第1受付部」の一例である。各種画面が「操作画面」の一例である。CPU11によって実行されるS22の処理が「第1生成処理」の一例である。CPU11によって実行されるS24の処理が「第2表示処理」の一例である。変更後の選択デバイスの機能情報が「第2機能情報」の一例である。CPU11によって実行されるS26の処理が「第2記憶処理」の一例である。CPU11によって実行されるS28の処理が「第1判定処理」の一例である。変更後の選択デバイスの機能情報に対応する操作受付部が「第2受付部」の一例である。CPU11によって実行されるS32,S36の処理が「第2生成処理」の一例である。CPU11によって実行されるS38の処理が「第3表示処理」の一例である。
【0104】
選択デバイスにて実行されたことがある機能が「実行機能」の一例である。CPU11によって実行されるS66の処理が「第3記憶処理」の一例である。CPU11によって実行されるS44の処理が「第4表示処理」の一例である。注意画面180におけるOKボタン及びデバイスを戻すボタン183が「第3受付部」の一例である。CPU11によって実行されるS60の処理が「第4記憶処理」の一例である。選択デバイス以外のデバイスの機能情報が「第3機能情報」の一例である。CPU11によって実行されるS210の処理が「第5記憶処理」の一例である。CPU11によって実行されるS220の処理が「第2判定処理」の一例である。
【0105】
ファームウェアが「デバイスプログラム」の一例である。アップデート後の選択デバイスの機能情報が「第4機能情報」の一例である。CPU11によって実行されるS52の処理が「第6記憶処理」の一例である。CPU11によって実行されるS54の処理が「第3判定処理」の一例である。アップデート後の選択デバイスの機能に対応する操作受付部が「第4受付部」の一例である。アップデートが実行されたことに応じてCPU11によって実行されるS32,S36の処理が「第3生成処理」の一例である。アップデートが実行されたことに応じてCPU11によって実行されるS38の処理が「第5表示処理」の一例である。変更前の選択デバイスが所属するネットワークが「第1ネットワーク」の一例である。変更後の選択デバイスが所属するネットワークが「第2ネットワーク」の一例である。CPU11によって実行されるS100の処理が「第4判定処理」の一例である。
【符号の説明】
【0106】
1:通信システム、12:記憶部、12a:制御プログラム、12b1:第1の機能テーブル:12b2:第2の機能テーブル、13:ディスプレイ、15:USBインターフェース、16:ネットワークインターフェース、20:プリンタ、30:第1MFP、40:第2MFP、100:第1トップ画面、110:デバイス選択画面、120:第2トップ画面、160:設定条件画面、170:設定項目画面、180:注意画面、190:第2トップ画面。
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