IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

特許7338338画像処理システム及び画像処理プログラム
<>
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図1
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図2
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図3
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図4
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図5
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図6
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図7
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図8
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図9
  • 特許-画像処理システム及び画像処理プログラム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】画像処理システム及び画像処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20230829BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20230829BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230829BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20230829BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20230829BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
H04N1/00 350
G03G21/00 396
B41J29/38
B41J29/42 F
G06F3/0481
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019162202
(22)【出願日】2019-09-05
(65)【公開番号】P2021040290
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平野 朋成
(72)【発明者】
【氏名】三嶋 達央
(72)【発明者】
【氏名】村石 理恵
(72)【発明者】
【氏名】林 学
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-189035(JP,A)
【文献】特開2017-050837(JP,A)
【文献】特開2007-280269(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 15/00
15/36
21/00
21/02
21/14
21/20
B41J 29/00 -29/70
G06F 3/01
3/048- 3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
画像を表示する表示部と、を有し、
前記プロセッサは、
提供可能な機能が異なる複数の画像処理装置が接続されたネットワーク内で当該複数の画像処理装置により提供できる全機能を提示し、
提示した全機能の中から、前記複数の画像処理装置に対して共有で使用する機能の設定を共有設定情報として受け付け
受け付けた前記共有設定情報を用いて、前記複数の画像処理装置に含まれる一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付け、
前記一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付けた場合、受け付けた機能の設定により前記共有設定情報を更新するか、受け付けた機能の設定を前記一の画像処理装置に対して固有で使用する固有設定情報として保持するかを受け付け、
前記固有設定情報として保持することを受付けた場合、前記一の画像処理装置で使用する機能の設定のうち前記共有設定情報から変更された部分を前記固有設定情報として記憶部に保存する、
画像処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記ネットワーク内で前記複数の画像処理装置により提供できる全機能を備えた仮想的な画像処理装置の操作画面を前記表示部に表示することにより、前記共有設定情報を受け付ける請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付ける際、前記一の画像処理装置が有する前記表示部に、当該一の画像処理装置が提供できる機能と提供できない機能とを異なる態様で表示させる請求項1又は2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記一の画像処理装置で提供できない機能が他の機能に置換可能である場合には、提供できない機能を前記他の機能に置換し、置換していない機能と異なる態様で前記表示部に表示させる請求項1から3の何れか1項に記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記ネットワーク内の前記複数の画像処理装置から、前記一の画像処理装置で提供できない機能を提供できる特定の画像処理装置の位置情報を前記表示部に表示させる請求項からの何れか1項に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記一の画像処理装置に対して、当該一の画像処理装置が提供できない機能を用いた画像処理指示を受け付けた場合、前記画像処理指示を前記特定の画像処理装置に転送する請求項に記載の画像処理システム。
【請求項7】
コンピュータに、
提供可能な機能が異なる複数の画像処理装置が接続されたネットワーク内で当該複数の画像処理装置により提供できる全機能を提示し、
提示した全機能の中から、前記複数の画像処理装置に対して共有で使用する機能の設定を共有設定情報として受け付け
受け付けた前記共有設定情報を用いて、前記複数の画像処理装置に含まれる一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付け、
前記一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付けた場合、受け付けた機能の設定により前記共有設定情報を更新するか、受け付けた機能の設定を前記一の画像処理装置に対して固有で使用する固有設定情報として保持するかを受け付け、
前記固有設定情報として保持することを受付けた場合、前記一の画像処理装置で使用する機能の設定のうち前記共有設定情報から変更された部分を前記固有設定情報として記憶部に保存する、
処理を実行させるための画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システム及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、表示部に表示させる表示画面をユーザがカスタマイズして生成する場合に、同様の表示画面の画面データが重なって保存されないようにして、異なる機種の画像形成装置が同一機能について同一の表示画面データを用いることを可能にする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許5564323号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、一の画像処理装置で提供できる全機能の中からネットワーク内の複数の画像処理装置に対して共有で使用する機能を設定する構成に比べて、より多くの機能を共有の設定とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様の画像処理システムは、プロセッサを有し、前記プロセッサは、提供可能な機能が異なる複数の画像処理装置が接続されたネットワーク内で当該複数の画像処理装置により提供できる全機能を提示し、提示した全機能の中から、前記複数の画像処理装置に対して共有で使用する機能の設定を共有設定情報として受け付ける。
【0006】
第2の態様の画像処理システムは、第1の態様の画像処理システムであって、画像を表示する表示部を更に有し、前記プロセッサは、前記ネットワーク内で前記複数の画像処理装置により提供できる全機能を備えた仮想的な画像処理装置の操作画面を前記表示部に表示することにより、前記共有設定情報を受け付ける。
【0007】
第3の態様の画像処理システムは、第2の態様の画像処理システムであって、前記プロセッサは、前記複数の画像処理装置に含まれる一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付け可能であり、前記一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付ける際、前記一の画像処理装置が有する前記表示部に、当該一の画像処理装置が提供できる機能と提供できない機能とを異なる態様で表示させる。
【0008】
第4の態様の画像処理システムは、第3の態様の画像処理システムであって、前記プロセッサは、前記一の画像処理装置で提供できない機能が他の機能に置換可能である場合には、提供できない機能を前記他の機能に置換し、置換していない機能と異なる態様で前記表示部に表示させる。
【0009】
第5の態様の画像処理システムは、第3又は第4の態様の画像処理システムであって、前記プロセッサは、前記一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付けた場合、受け付けた機能の設定により前記共有設定情報を更新するか、受け付けた機能の設定を前記一の画像処理装置に対して固有で使用する固有設定情報として保持するかを受け付ける。
【0010】
第6の態様の画像処理システムは、第3、第4又は第5の態様の画像処理システムであって、前記プロセッサは、前記ネットワーク内の前記複数の画像処理装置から、前記一の画像処理装置で提供できない機能を提供できる特定の画像処理装置の位置情報を前記表示部に表示させる。
【0011】
第7の態様の画像処理システムは、第6の態様の画像処理システムであって、前記プロセッサは、前記一の画像処理装置に対して、当該一の画像処理装置が提供できない機能を用いた画像処理指示を受け付けた場合、前記画像処理指示を前記特定の画像処理装置に転送する。
【0012】
第8の態様の画像処理プログラムは、コンピュータに、提供可能な機能が異なる複数の画像処理装置が接続されたネットワーク内で当該複数の画像処理装置により提供できる全機能を提示し、提示した全機能の中から、前記複数の画像処理装置に対して共有で使用する機能の設定を共有設定情報として受け付ける、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
第1の態様によれば、一の画像処理装置で提供できる全機能の中からネットワーク内の複数の画像処理装置に対して共有で使用する機能を設定する構成に比べて、より多くの機能を共有の設定とすることができる。
【0014】
第2の態様によれば、ユーザが操作する画像処理装置が提供できない機能も当該画像処理装置の表示部に表示される。
【0015】
第3の態様によれば、一の画像処理装置が提供できる機能と提供できない機能とが認識可能となる。
【0016】
第4の態様によれば、一の画像処理装置で提供できない機能から置換された他の機能が認識可能となる。
【0017】
第5の態様によれば、一の画像処理装置で使用する機能の設定を受け付ける都度、複数の画像処理装置に対して共有で使用する既存の機能の設定が当該一の画像処理装置で使用する機能の設定で上書きされる構成に比べて、ユーザの利便性が向上する。
【0018】
第6の態様によれば、一の画像処理装置で提供できない機能を提供できる特定の画像処理装置の位置が認識可能となる。
【0019】
第7の態様によれば、複数の画像処理装置の間で画像処理指示が転送されない構成に比べて、特定の画像処理装置での画像処理時間が短縮される。
【0020】
第8の態様によれば、一の画像処理装置で提供できる全機能の中からネットワーク内の複数の画像処理装置に対して共有で使用する機能を設定する構成に比べて、より多くの機能を共有の設定とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施の形態における画像処理システムのシステム構成図である。
図2】画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】共有設定情報の設定及び保存が行われる流れを示すフローチャートである。
図4】各々の画像処理装置が提供できる機能を示す説明図である。
図5】表示部に表示された仮想的な画像処理装置の画像処理設定の表示例である。
図6】一の画像処理装置の表示部に表示させる画像処理設定の表示態様が決定される流れを示すフローチャートである。
図7】一の画像処理装置の表示部に表示された当該画像処理装置の画像処理設定の表示例である。
図8】一の画像処理装置に設定された画像処理設定の保存方法が決定される流れを示すフローチャートである。
図9】更新後の共有設定情報を示す説明図(A)及び固有設定情報を示す説明図(B)である。
図10】一の画像処理装置の表示部に表示された特定の画像処理装置の位置情報を示す表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本実施の形態に係る画像処理システム10について説明する。
図1に示すように、画像処理システム10は、複数の画像処理装置20、30、40がネットワークNを介して接続されている。このネットワークNには、例えば、インターネット、LAN(=Local Area Network)、WAN(=Wide Area Network)等が適用される。
【0023】
複数の画像処理装置20、30、40は、スキャン、プリント、コピー、及びFAX(=ファクシミリ)送受信等の画像処理を実行する機能を備えた複合機である。そして、複数の画像処理装置20、30、40の各々は、提供可能な機能が異なっている。「提供可能な機能が異なる」ことは、例えば、スキャン機能やFAX機能等の特定の画像処理を実行する機能の有無、又は、両面印刷のための反転装置の有無、ホチキス(ステープル)処理及びパンチング処理等の画像処理後の後処理機能の有無等により生じる。また、提供できる機能数が同様であっても、その中で提供できる機能が異なれば、上記の「提供可能な機能が異なる」に該当する。
【0024】
また、画像処理システム10は、複数の画像処理装置20、30、40において、ユーザ毎の画像処理に関する設定(以下、「画像処理設定」とする)を行うことができる。画像処理設定とは、例えば、画像処理としてプリントを実行する場合、常にカラー印刷を行うよう設定することである。そして、画像処理システム10は、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に含まれる一の画像処理装置で設定した画像処理設定を、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に対して共有することが可能となっている。
【0025】
次に、複数の画像処理装置20、30、40のハードウェア構成について説明する。なお、複数の画像処理装置20、30、40のハードウェア構成は共通するため、重複部分については画像処理装置30を例に説明する。
【0026】
図2は、画像処理装置30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、画像処理装置30は、画像処理装置30の動作を制御する制御部50を備えている。この制御部50は、CPU52(=Central Processing Unit)、ROM54(=Read Only Memory)、RAM56(=Random Access Memory)、及び入出力インターフェース(=I/O58)がバスを介して相互に通信可能に接続されている。
【0027】
CPU52は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU52は、ROM54からプログラムを読み出し、RAM56を作業領域としてプログラムを実行する。CPU52は、ROM54に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0028】
ROM54は、各種プログラム及び各種データを格納する。この各種プログラムには、少なくとも、コンピュータを画像処理装置20、30、40のCPUとして機能させるための画像処理プログラムが含まれている。なお、画像処理プログラムは、画像処理装置20、30、40に予めインストールされていてもよいし、不揮発性の記憶媒体に記憶したり、又は、ネットワークNを介して配布したりして、画像処理装置20、30、40に適宜インストールしてもよい。不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM、光磁気ディスク、HDD(=Hard Disk Drive)、DVD-ROM、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
【0029】
RAM56は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
I/O58には、記憶部60、表示部62、操作部64、及び通信部66が接続されている。
【0030】
記憶部60としては、例えば、HDD、SSD(=Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。そして、画像処理装置20、30、40の記憶部には、複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用する機能の設定を示す共有設定情報と、一の画像処理装置に対して固有で使用する機能の設定を示す固有設定情報とが記憶可能となっている。この詳細については後述する。
【0031】
表示部62には、例えば、液晶ディスプレイ(=LCD:Liquid Crystal Display)や、有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイ等が用いられる。この表示部62は、タッチパネルを一体的に有している。
【0032】
操作部64には、画像処理装置30のユーザから各種の指示を受け付けるための操作キー群が設けられている。
【0033】
表示部62及び操作部64は、ユーザから各種の指示を受け付ける。この各種の指示には、例えば、スキャン機能を開始させる指示や、コピー機能を開始させる指示等が含まれる。表示部62は、ユーザから受け付けた指示に応じて実行された処理の結果や、処理に対する通知等の各種の情報を表示する。
【0034】
通信部66は、ネットワークNに接続されており、他の画像処理装置20、40の各々とネットワークNを介して通信を行う。
【0035】
次に、図3から図5を用いて、共有設定情報の設定及び保存が行われる流れについて説明する。なお、図3から図5では、ユーザが操作する画像処理装置を「画像処理装置20」とし、共有設定情報を「プリント機能における共有設定情報」とした場合を例に説明する。
【0036】
図3に示すステップS10において、画像処理装置20のCPUは、他の画像処理装置30、40により提供できる機能を取得する。その後、ステップS11に進む。
【0037】
ここで、ステップS10では、まず、あるユーザ(以下、「特定ユーザ」とする)が自己の認証情報を用いて画像処理装置20にログインする。次に、ログインされた画像処理装置20のCPUは、特定ユーザの操作により、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用する画像処理設定を受け付ける。次に、画像処理装置20のCPUは、他の画像処理装置30、40に対して、当該画像処理装置30、40が提供できる機能を画像処理装置20に送信する指示を出力する。次に、画像処理装置20のCPUは、他の画像処理装置30、40から送信された当該画像処理装置30、40が提供できる機能を取得する。
【0038】
図4は、各画像処理装置20、30、40が提供できる機能の一例を示している。図4に示すように、各画像処理装置20、30、40が提供できる機能は「画像処理設定」として示されており、この画像処理設定は、「項目」と、「項目」に対応するデータが設定される「値」との2つのデータ種別から構成されている。
【0039】
例えば、画像処理装置20は、その画像処理設定して、「カラーモード」、「トレイ」、及び「両面」の3つの項目を備えている。このとき、前記の3つの項目が画像処理装置20により提供できる機能となる。そして、「カラーモード」に対応する「値」は「カラー」、「トレイ」に対応する「値」は「トレイ1」、「両面」に対応する「値」は「長辺とじ」が設定されている。
【0040】
また、画像処理装置30は、その画像処理設定して、「トレイ」、及び「両面」の2つの項目を備えている。このとき、前記の2つの項目が画像処理装置30により提供できる機能となる。そして、「トレイ」に対応する「値」は「トレイ1」、「両面」に対応する「値」は「長辺とじ」が設定されている。
【0041】
また、画像処理装置40は、その画像処理設定して、「トレイ」、「両面」、「パンチ」、及び「ホチキス」の4つの項目を備えている。このとき、前記の4つの項目が画像処理装置40により提供できる機能となる。そして、「トレイ」に対応する「値」は「トレイ1」、「両面」に対応する「値」は「長辺とじ」、「パンチ」に対応する「値」は「左2ヶ所」、「ホチキス」に対応する「値」は「左上1ヶ所」が設定されている。
【0042】
なお、上記では、各項目に対応して設定された「値」の一例を示したが、「値」は複数種類設けられており、特定ユーザの操作により選択された任意の「値」が設定されることとなっている。例えば、上記で示した「値」に加え、「カラーモード」に対応する「値」には「モノクロ」が含まれ、「トレイ」に対応する「値」には「トレイ2」及び「トレイ3」が含まれ、「両面」に対応する「値」には「片面」が含まれ、「パンチ」に対応する「値」には「なし」が含まれ、「ホチキス」に対応する「値」には「なし」が含まれている。なお、各項目に対応する複数の「値」は、上記で示したものに限られない。
【0043】
図3に示すステップS11において、画像処理装置20のCPUは、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40により提供できる全機能(以下、単に「全機能」とする)を提示する。まず、画像処理装置20のCPUは、ステップS10で取得した他の画像処理装置30、40が提供できる機能と、画像処理装置20が提供できる機能とを統合して全機能を備えた仮想的な画像処理装置を生成する。そして、画像処理装置20のCPUは、生成した仮想的な画像処理装置の操作画面として、仮想的な画像処理装置の画像処理設定を画像処理装置20の表示部に表示する。その後、ステップS12に進む。
【0044】
図5は、画像処理装置20の表示部に表示された仮想的な画像処理装置の画像処理設定の表示例を示している。図5に示すように、画像処理装置20の表示部は、仮想的な画像処理装置の画像処理設定として、「カラーモード」、「トレイ」、「両面」、「パンチ」、及び「ホチキス」の5つの項目を表示している。また、画像処理装置20の表示部は、「カラーモード」に対応する「値」として「カラー」、「トレイ」に対応する「値」として「トレイ1」、「両面」に対応する「値」として「長辺とじ」、「パンチ」に対応する「値」として「左2ヶ所」、「ホチキス」に対応する「値」として「左上1ヶ所」を表示している。
【0045】
このように、画像処理装置20の表示部には、画像処理装置20が提供できない機能を含んだ全機能が表示されている。
【0046】
図3に示すステップS12において、画像処理装置20のCPUは、ステップS11にて提示した全機能の中から、特定ユーザの操作により選択された画像処理設定を共有設定情報として受け付ける。その後、ステップS13に進む。
【0047】
例えば、ステップS12において、画像処理装置20のCPUが受け付けた共有設定情報は、「カラーモード」、「トレイ」、「両面」、「パンチ」、及び「ホチキス」の5つの項目から構成される。そして、「カラーモード」に対応する「値」は「カラー」、「トレイ」に対応する「値」は「トレイ1」、「両面」に対応する「値」は「長辺とじ」、「パンチ」に対応する「値」は「左2ヶ所」、「ホチキス」に対応する「値」は「左上1ヶ所」が設定されている。
【0048】
図3に示すステップS13において、画像処理装置20のCPUは、ステップS12で受け付けた共有設定情報を保存する。本実施の形態では、共有設定情報は、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40の中の親機が備える記憶部に保存される。本実施の形態では、画像処理装置20を親機としている。そして、当該処理を終了する。
【0049】
次に、図6及び図7を用いて、画像処理装置20において設定された共有設定情報が、別の画像処理装置30に展開された場合において、画像処理装置30の表示部62に表示させる画像処理設定の表示態様が決定される流れについて説明する。なお、図6及び図7では、共有設定情報を「プリント機能における共有設定情報」とし、この共有設定情報が親機である画像処理装置20に保存されているものとする。
【0050】
図6に示すステップS20において、CPU52は、親機である画像処理装置20の記憶部に保存された共有設定情報を取得する。その後、ステップS21に進む。
【0051】
ここで、ステップS20では、まず、特定ユーザが自己の認証情報を用いて画像処理装置30にログインする。次に、CPU52は、特定ユーザの操作により、特定ユーザの共有設定情報を取得する指示を受け付ける。次に、CPU52は、ネットワークNを介して親機である画像処理装置20の記憶部に保存された特定ユーザの共有設定情報を取得する。そして、CPU52は、取得した共有設定情報を用いて、画像処理装置30で使用する画像処理設定を受け付ける。
【0052】
ステップS21において、CPU52は、ステップS20で取得した共有設定情報の中に、画像処理装置30で提供できない機能が含まれているか否かを判定する。このステップS21における「提供できない機能」とは、ステップS20で取得した共有設定情報に対応する画像処理の中で提供できない機能を意味する。例えば、ここでの画像処理はプリントとしているため、仮想的な画像処理装置が提供できるプリント機能の中に画像処理装置30では提供できないプリント機能が含まれているか否かが判定される。そして、画像処理装置30で提供できない機能が含まれていると判定された場合にはステップS22に進み、画像処理装置30で提供できない機能が含まれていると判定されない場合にはステップS25に進む。
【0053】
ステップS22において、CPU52は、画像処理装置30で提供できない機能の中に、他の機能に置換可能な機能が含まれているか否かを判定する。そして、置換可能な機能があると判定された場合にはステップS23に進み、置換可能な機能があると判定されない場合にはステップS24に進む。
【0054】
ここで、「置換可能な機能」とは、仮想的な画像処理装置で提供できる機能のうち、共有設定情報を受け付けた画像処理装置が提供できる機能で代替できる機能である。
【0055】
例えば、画像処理装置30で提供できない機能は、「カラーモード」、「パンチ」、及び「ホチキス」の3つの項目である。つまり、画像処理装置30は、カラー印刷機能、パンチ機能、及びホチキス機能を備えていない。ただし、画像処理装置30は、カラー印刷機能を備えていないが、提供できる機能としてモノクロ印刷機能を備えている。そのため、項目「カラーモード」は、上記の「置換可能な機能」に該当し、「カラーモード」に対応する「値」を、画像処理装置30が提供できる機能で代替できる「モノクロ」に置換することができる。一方、項目「パンチ」、及び「ホチキス」は、画像処理装置30が提供できる機能で代替できない機能であるため、上記の「置換可能な機能」に該当しない。この場合、項目「パンチ」、及び「ホチキス」に対応する「値」は、「なし」が設定される。
【0056】
ステップS23において、CPU52は、表示部62において、各項目を第1特別態様により表示する。そして、当該処理を終了する。「第1特別態様」では、画像処理装置30で提供できる機能、提供できない機能、及び置換した他の機能の各々について、表示部62における表示の態様が異なっている。
【0057】
ステップS24において、CPU52は、表示部62において、各項目を第2特別態様により表示する。そして、当該処理を終了する。「第2特別態様」では、画像処理装置30で提供できる機能、及び提供できない機能の各々について、表示部62における表示の態様が異なっている。
【0058】
ステップS25において、CPU52は、表示部62において、各項目を通常態様により表示する。そして、当該処理を終了する。「通常態様」では、表示部62の表示が共通している。
【0059】
ここで、図7は、画像処理装置30の表示部62に表示された画像処理装置30の画像処理設定の表示例を示している。図7に示すように、表示部62は、画像処理装置30の画像処理設定として、「カラーモード」、「トレイ」、「両面」、「パンチ」、及び「ホチキス」の5つの項目を表示している。また、表示部62は、「カラーモード」に対応する「値」として「モノクロ」、「トレイ」に対応する「値」として「トレイ1」、「両面」に対応する「値」として「長辺とじ」、「パンチ」に対応する「値」として「なし」、「ホチキス」に対応する「値」として「なし」を表示している。
【0060】
上記のように、画像処理装置30で提供できない機能が他の機能に置換可能である場合、CPU52は、第1特別態様として、提供できない機能を他の機能に置換する。ここでは、CPU52は、項目「カラーモード」に対応する値を「カラー」から「モノクロ」に置換している。一方、画像処理装置30で提供できない機能が他の機能に置換可能でない場合、CPU52は、第2特別態様として、提供できない機能の項目に対応する「値」に「なし」を設定する。ここでは、CPU52は、項目「パンチ」及び「ホチキス」に対応する値に「なし」を設定している。
【0061】
そして、CPU52は、画像処理装置30で提供できる機能、提供できない機能、及び置換した他の機能が認識できるよう、これらの機能を各々異なる態様で表示部62に表示させる。ここでは、CPU52は、第1特別態様として、提供できる機能である「トレイ」及び「両面」の列を「白抜き」の表示態様、提供できない機能である「パンチ」及び「ホチキス」の列を「斜線ハッチング」の表示態様、置換した他の機能である「カラーモード」の列を「縦線ハッチング」の表示態様で表示部62に表示している。
【0062】
次に、図8及び図9を用いて、画像処理装置30の画像処理設定の保存方法が決定される流れについて説明する。なお、図8及び図9では、共有設定情報を「プリント機能における共有設定情報」としている。
【0063】
ここで、画像処理システム10は、ネットワークN内の一の画像処理装置(例:画像処理装置30)の画像処理設定により、親機である画像処理装置20に保存された共有設定情報を上書きすることができる。例えば、画像処理装置20で設定された共有設定情報に基づく画像処理設定の使い勝手が画像処理装置30においては悪く、ユーザが、図6のステップS23からステップS25の何れかで表示された画面において、画像処理装置30で設定を変更したとする。そして、変更した設定の使い勝手が良い場合に、変更した設定に基づく画像処理設定をネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に対して共有したい場合に、既存の共有設定情報を上書きすることが想定される。
【0064】
また、画像処理システム10は、上記の既存の共有設定情報の上書きに代えて、画像処理装置30において変更された設定を、画像処理装置30に対して固有で使用する固有設定情報として保存することができる。この固有設定情報の保存は、例えば、既存の共有設定情報を変更したくないが、画像処理装置30専用の画像処理設定を残したい場合に行うことが想定される。
【0065】
図8に示すステップS30において、CPU52は、共有設定情報の更新があるか否かを判定する。そして、共有設定情報の更新があると判定された場合にはステップS31に進み、共有設定情報の更新があると判定されない場合にはステップS32に進む。
【0066】
ここで、「共有設定情報の更新」とは、画像処理装置30の画像処理設定を、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用する画像処理設定とすること、すなわち、既存の共有設定情報を上書きすることを意味する。例えば、CPU52は、画像処理装置30の画像処理設定後、共有設定情報の更新を行うか否かの選択画面を表示部62に表示し、特定ユーザの操作により共有設定情報の更新を行う選択がされた場合に、共有設定情報の更新があると判定する。あるいは、CPU52は、画像処理装置30の画像処理設定後、設定された画像処理設定により共有設定情報の更新を行うか、共有設定情報の更新を止めて、当該画像処理設定が設定された画像処理装置30に対する固有で使用するかの選択画面を表示部62に表示しても良い。
【0067】
ステップS31において、CPU52は、画像処理装置30の画像処理設定を、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用可能な共有設定情報として上書き保存させる。この場合、ネットワークNを介して画像処理装置30の画像処理設定が親機である画像処理装置20に送信され、画像処理装置20のCPUにより、当該画像処理設定で記憶部に記憶されている既存の共有設定情報が上書きされる。そして、当該処理を終了する。
【0068】
図9(A)は、更新後の共有設定情報を示す説明図である。図9(A)に示すように、更新後の共有設定情報は、「カラーモード」、「トレイ」、「両面」、「パンチ」、及び「ホチキス」の5つの項目を備えている。また、「カラーモード」に対応する「値」は「モノクロ」、「トレイ」に対応する「値」は「トレイ1」、「両面」に対応する「値」は「長辺とじ」、「パンチ」に対応する「値」は「なし」、「ホチキス」に対応する「値」は「なし」が設定されている。このように、更新後の共有設定情報は、更新前の既存の共有設定情報(図5参照)が画像処理装置30に設定された結果が反映されており、「カラーモード」、「パンチ」、及び「ホチキス」に対応する「値」が更新前の共有設定情報から変更されている。
【0069】
図8に示すステップS32において、CPU52は、画像処理装置30の画像処理設定を、画像処理装置30に対して固有で使用する固有設定情報として記憶部60に保存する。そして、当該処理を終了する。
【0070】
図9(B)は、固有設定情報を示す説明図である。図9(B)に示すように、固有設定情報は、「カラーモード」、「パンチ」、及び「ホチキス」の3つの項目を備えている。また、「カラーモード」に対応する「値」は「モノクロ」、「パンチ」に対応する「値」は「なし」、「ホチキス」に対応する「値」は「なし」が設定されている。このように、固有設定情報は、画像処理装置30に設定される前の既存の共有設定情報と、画像処理装置30に設定された後の共有設定情報との変更部分のみを保持している。
【0071】
そして、固有設定情報は、特定ユーザがログインしている画像処理装置30の記憶部60に保存される。つまり、親機である画像処理装置20の記憶部に記憶されている既存の共有設定情報は、そのまま保持される。
【0072】
なお、保存された固有設定情報は、以下のように使用される。
例えば、別の契機に特定ユーザが画像処理装置30にログインしてプリント機能を実行する場合、CPU52は、画像処理装置30で使用する画像処理設定を受け付ける際に、固有設定情報を適用するか否かの選択画面を表示部62に表示する。そして、特定ユーザの操作により固有設定情報を適用する選択がされた場合、CPU52は、取得した共有設定情報に固有設定情報を適用した画像処理装置30で使用する画像処理設定を受け付ける。共有設定情報に固有設定情報が適用された場合は、共有設定情報と固有設定情報とで重複する情報が固有設定情報に置換される。例えば、図5に示す共有設定情報に図9(B)に示す固有設定情報が適用されると、画像処理装置30で使用する画像処理設定は、図9(A)に示す内容となる。
【0073】
(作用効果)
画像処理装置20、30、40のCPUは、提供可能な機能が異なる複数の画像処理装置20、30、40が接続されたネットワークN内で当該複数の画像処理装置20、30、40により提供できる全機能を提示する。その後、当該CPUは、提示した全機能の中から、複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用する画像処理設定を共有設定情報として受け付ける。
【0074】
つまり、本実施の形態は、一の画像処理装置で提供できる機能の中からネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用する機能を設定せず、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40により提供できる全機能の中から共有で使用する機能を設定する。
【0075】
そのため、本実施の形態によれば、一の画像処理装置で提供できる全機能の中からネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用する機能を設定する構成に比べて、より多くの機能を共有の設定とすることができる。
【0076】
画像処理装置20、30、40のCPUは、ネットワークN内で複数の画像処理装置20、30、40により提供できる全機能を備えた仮想的な画像処理装置の画像処理設定を表示部62に表示することにより、共有設定情報を受け付ける。
【0077】
これにより、本実施の形態によれば、ユーザが操作する画像処理装置が提供できない機能も当該画像処理装置の表示部に表示される。
【0078】
画像処理装置20、30、40のCPUは、ネットワークN内の一の画像処理装置で使用する画像処理設定を受け付ける際、一の画像処理装置が有する表示部に、当該一の画像処理装置が提供できる機能と提供できない機能とを異なる態様で表示させる。
【0079】
これにより、本実施の形態によれば、一の画像処理装置が提供できる機能と提供できない機能とが認識可能となる。
【0080】
画像処理装置20、30、40のCPUは、一の画像処理装置で提供できない機能が他の機能に置換可能である場合には、提供できない機能を他の機能に置換し、置換していない機能と異なる態様で一の画像処理装置が有する表示部に表示させる。
【0081】
これにより、本実施の形態によれば、一の画像処理装置で提供できない機能から置換された他の機能が認識可能となる。
【0082】
画像処理装置20、30、40のCPUは、一の画像処理装置で使用する画像処理設定を受け付けた場合、受け付けた画像処理設定により共有設定情報を更新するか、受け付けた画像処理設定を一の画像処理装置に対して固有で使用する固有設定情報として保持するかを受け付ける。
【0083】
これにより、本実施の形態によれば、一の画像処理装置で使用する画像処理設定を受け付ける都度、複数の画像処理装置20、30、40に対して共有で使用する既存の画像処理設定が当該一の画像処理装置で使用する画像処理設定で上書きされる構成に比べて、ユーザの利便性が向上する。
【0084】
(その他)
一の画像処理装置で提供できない機能がある場合、画像処理装置20、30、40のCPUは、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40から、一の画像処理装置で提供できない機能を提供できる特定の画像処理装置の位置情報を一の画像処理装置が有する表示部に表示させてもよい。
【0085】
図10は、一の画像処理装置の表示部に表示された特定の画像処理装置の位置情報を示す表示例である。図10に示すように、一の画像処理装置の表示部は、位置情報として、特定の画像処理装置が配置された位置を示す文字、及び一の画像処理装置が配置された現在地から、特定の画像処理装置が配置された目的地までの案内図を表示している。これにより、本実施の形態によれば、一の画像処理装置で提供できない機能を提供できる特定の画像処理装置の位置が認識可能となる。なお、位置情報として、文字及び案内図の双方を表示することに限らず、少なくとも何れか一方を表示すればよい。
【0086】
また、画像処理装置20、30、40のCPUは、一の画像処理装置に対して、当該一の画像処理装置が提供できない機能を用いた画像処理指示を受け付け、かつ、その画像処理が転送可能である場合、画像処理指示を特定の画像処理装置に転送してもよい。例えば、画像処理装置20、30、40のCPUは、上記の画像処理がプリントである場合には、一の画像処理装置が受け付けたプリント指示を特定の画像処理装置に転送してもよい。
【0087】
これにより、本実施の形態によれば、複数の画像処理装置20、30、40の間で画像処理指示が転送されない構成に比べて、特定の画像処理装置での画像処理時間が短縮される。
【0088】
上記の実施形態では、共有設定情報の更新を行う場合は、既存の共有設定情報を上書きして新たな共有設定情報を保存することとした。しかし、これに限らず、共有設定情報の更新を行う場合は、既存の共有設定情報に追加して新たな共有設定情報を保存することとしてもよい。そして、共有設定情報を複数種類保存する場合は、各々の共有設定情報を識別可能とする識別子の入力を可能とすることが望ましい。つまり、「共有設定情報の更新」には、既存の共有設定情報を上書きすること、及び既存の共有設定情報に新たな共有設定情報を追加することが含まれる。
【0089】
上記の実施形態では、固有設定情報を保存する場合は、特定ユーザがログインしている画像処理装置に当該固有設定情報を保存することとした。しかし、これに限らず、ネットワークN内に存在する当該特定ユーザがログインしている画像処理装置と同様の機能を提供できる画像処理装置に当該固有設定情報を保存させてもよい。これにより、ネットワークN内に存在する同様の機能を提供できる画像処理装置に当該固有設定情報が適用可能となる。
【0090】
上記の実施形態では、共有設定情報を親機である画像処理装置に保存することとしたが、これに限らず、クラウドに保存したり、ネットワークN内の複数の画像処理装置20、30、40の各々に保存したりしてもよい。
【0091】
上記の実施形態では、画像処理としてプリントに対応する共有設定情報の設定が行われる流れについて説明したが、共有設定情報として設定可能な画像処理はプリントに限らず、コピーやFAX等の任意の画像処理を適用することができる。
【0092】
上記の実施形態では、親機である画像処理装置から共有設定情報を取得した子機の画像処理装置が、当該画像処理装置の表示部に表示させる共有設定情報の表示態様を決定していた。しかし、これに限らず、親機である画像処理装置が、子機の画像処理装置の表示部に表示させる共有設定情報の表示態様を決定し、当該決定した表示態様を送信してもよい。
【0093】
上記の実施形態において、複数の画像処理装置20、30、40の各々が備えるCPUは、プロセッサの一例である。そして、このプロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:=Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:=Graphics Processing Unit、ASIC:=Application Specific Integrated Circuit、FPGA:=Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0094】
また、上記のプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。さらに、上記のプロセッサの各動作の順序は上記の実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0095】
10 画像処理システム
20、30、40 画像処理装置
52 CPU
62 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10