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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】容器装着装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20230829BHJP
   G03G 21/12 20060101ALI20230829BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
G03G15/08 343
G03G21/12
G03G21/16 176
G03G15/08 322B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019169453
(22)【出願日】2019-09-18
(65)【公開番号】P2021047280
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100177644
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 和樹
(72)【発明者】
【氏名】曽田 智久
【審査官】三橋 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-053422(JP,A)
【文献】特開2011-154268(JP,A)
【文献】特開2011-064775(JP,A)
【文献】特開2016-186667(JP,A)
【文献】特開2018-072477(JP,A)
【文献】国際公開第2017/064985(WO,A1)
【文献】特開2002-357991(JP,A)
【文献】特開平07-092802(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0317510(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
G03G 21/12
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びてトナーを収容可能に形成され、前記トナーを排出または導入するための連通口が軸方向一方に設けられたトナー容器と、
前記トナー容器が軸方向に沿って着脱可能に装着される装着部と、を備え、
前記装着部は、
前記トナー容器を着脱するための開口部を開閉するカバーと、
前記トナー容器をスライド可能に支持する支持レール部と、
前記カバーを開いた状態において前記トナー容器を水平とした第1の姿勢とし、前記カバーを閉じた状態において前記トナー容器を軸方向他方から前記連通口に向かって下方に傾斜させた第2の姿勢とする、または、前記カバーを開いた状態において前記トナー容器を水平または前記連通口から軸方向他方に向かって上方に傾斜させた第1の姿勢とし、前記カバーを閉じた状態において前記トナー容器を前記連通口から軸方向他方に向かって下方に傾斜させた第2の姿勢とする角度変更機構と、を有し、
前記カバーは、前記開口部を開く位置と閉じる位置とで回動可能に設けられ、
前記支持レール部は、前記連通口の側に設けられた回転軸を中心として上下方向に回転可能に支持され、
前記角度変更機構は、前記カバーの開閉動作を前記支持レール部の回転動作に変換することを特徴とする容器装着装置。
【請求項2】
前記トナー容器は、
円筒状に形成され、外周面から径方向内側に突出した螺旋状の搬送リブを有する容器本体と、
前記容器本体の軸方向一端部を軸周りに回転可能に支持し、前記容器本体の内部に連通する前記連通口を有するキャップと、を含み、
前記装着部は、前記キャップを固定し、前記容器本体を回転可能に支持し、
前記装着部に装着された前記容器本体が軸周りに回転することで、前記容器本体の内部に収容された前記トナーが前記連通口に向かって搬送される、または、前記連通口から前記容器本体の内部に導入された前記トナーが軸方向他方に向かって搬送されることを特徴とする請求項1に記載の容器装着装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の容器装着装置を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー容器が装着される容器装着装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、着脱可能なトナーボトルの排出口から排出されたトナーにより電子写真方式で画像を記録媒体に転写して出力する。トナーボトルの複数の箇所には複数の検出手段が設けられ、複数の検出手段による検出の結果に基づいてトナーボトル内部のトナー分布が算出され、そのトナー分布からトナーボトルのトナー残量が推定されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-66789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、画像形成装置には、トナーボトルを交換する際に開閉されるカバー(扉)が設けられている。トナーボトルの交換時には、着脱し易さを考慮して、トナーボトルは略水平に配置されることが好ましい。一方で、画像形成装置の稼働時には、トナーが排出口に向かって円滑に流れ易くするために、トナーボトルは排出口の側に向かって下方に傾斜していることが好ましい。また、例えば、記録媒体に転写されなかった廃トナーをトナーボトルに回収する装置の場合、画像形成装置の稼働時には、廃トナーが排出口から遠ざかる方向に流れ易くするために、トナーボトルは排出口とは反対側に向かって下方に傾斜していることが好ましい。しかしながら、上記した画像形成装置等では、トナーボトルの交換時と画像形成装置の稼働時とにおけるトナーボトルの姿勢について十分考慮されていなかった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するために、カバーの開閉に応じてトナー容器の姿勢を変更することができる容器装着装置および画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するため、本発明の容器装着装置は、軸方向に延びてトナーを収容可能に形成され、前記トナーを排出または導入するための連通口が軸方向一方に設けられたトナー容器と、前記トナー容器が軸方向に沿って着脱可能に装着される装着部と、を備え、前記装着部は、前記トナー容器を着脱するための開口部を開閉するカバーと、前記カバーを開いた状態において前記トナー容器を水平とした第1の姿勢とし、前記カバーを閉じた状態において前記トナー容器を軸方向他方から前記連通口に向かって下方に傾斜させた第2の姿勢とする、または、前記カバーを開いた状態において前記トナー容器を水平または前記連通口から軸方向他方に向かって上方に傾斜させた第1の姿勢とし、前記カバーを閉じた状態において前記トナー容器を前記連通口から軸方向他方に向かって下方に傾斜させた第2の姿勢とする角度変更機構と、を有する。
【0007】
この場合、前記装着部は、前記トナー容器をスライド可能に支持する支持レール部を有し、前記カバーは、前記開口部を開く位置と閉じる位置とで回動可能に設けられ、前記支持レール部は、前記連通口の側に設けられた回転軸を中心として上下方向に回転可能に支持され、前記角度変更機構は、前記カバーの開閉動作を前記支持レール部の回転動作に変換することが好ましい。
【0008】
この場合、前記装着部に装着された前記トナー容器に対向して配置され、前記トナー容器に収容された前記トナーに応じた静電容量を検出する変位センサーを更に備え、前記変位センサーは、前記装着部から前記トナー容器が離脱した未装着状態と、前記トナー容器を前記第1の姿勢とした第1の状態と、前記トナー容器を前記第2の姿勢とした第2の状態と、の間で変化する静電容量を検出し、前記第1の状態および前記第2の状態では、前記トナー容器に収容された前記トナーの量によって変化する静電容量を検出することが好ましい。
【0009】
この場合、前記変位センサーは、前記トナー容器を挟んで対向して配置された送信電極と受信電極との間の電界変化を検出することが好ましい。
【0010】
他の場合、前記変位センサーは、前記トナー容器の一方の周面に対向して配置された送信電極と受信電極との間の電界変化を検出することが好ましい。
【0011】
この場合、前記トナー容器は、円筒状に形成され、外周面から径方向内側に突出した螺旋状の搬送リブを有する容器本体と、前記容器本体の軸方向一端部を軸周りに回転可能に支持し、前記容器本体の内部に連通する前記連通口を有するキャップと、を含み、前記装着部は、前記キャップを固定し、前記容器本体を回転可能に支持し、前記装着部に装着された前記容器本体が軸周りに回転することで、前記容器本体の内部に収容された前記トナーが前記連通口に向かって搬送される、または、前記連通口から前記容器本体の内部に導入された前記トナーが軸方向他方に向かって搬送されることが好ましい。
【0012】
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかに記載の容器装着装置を備えた。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、カバーの開閉に応じてトナー容器の姿勢を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す概略図(正面図)である。
図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の給紙カセットおよび廃トナー回収装置等を示す平面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る廃トナー回収装置の前側周辺を示す斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るトナー補給装置を示す斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に設けられるトナーボトルを示す斜視図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置のドラムクリーニング装置、ベルトクリーニング装置および排出搬送装置を示す概略図(平面から見た断面図)である。
図7図6のVII-VII断面図である。
図8】本発明の第1実施形態に係る廃トナー回収装置を示す斜視図である。
図9】本発明の第1実施形態に係る廃トナー回収装置であって、第1の姿勢とした回収ボトルを示す側面図である。
図10】本発明の第1実施形態に係る廃トナー回収装置であって、第2の姿勢とした回収ボトルを示す側面図である。
図11図2のXI-XI断面図である。
図12】本発明の第1実施形態に係る廃トナー回収装置の変位センサーが各状態において検出する静電容量を示すグラフである。
図13】本発明の第2実施形態に係る廃トナー回収装置等を示す断面図(正面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、図面に示す「Fr」は「前」を示し、「Rr」は「後」を示し、「L」は「左」を示し、「R」は「右」を示し、「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0016】
[第1実施形態]
図1ないし図3を参照して、第1実施形態に係る画像形成装置1について説明する。図1は画像形成装置1の内部構造を示す概略図(正面図)である。図2は給紙カセット3および廃トナー回収装置13等を示す平面図である。図3は廃トナー回収装置13の前側周辺を示す斜視図である。
【0017】
[画像形成装置の概要]
画像形成装置1は、電子写真方式で形成したフルカラーのトナー像をシートSに転写して画像形成するカラープリンターである。図1に示すように、画像形成装置1は、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下側には、給紙カセット3を装着するためカセット装着部10が設けられている。給紙カセット3には、例えば、紙製のシートS(またはシートSの束)が収容される。装置本体2の上面には、画像形成されたシートSを受ける排紙トレイ4が設けられている。なお、シートSは、紙製に限らず、樹脂フィルムやOHPシート等であってもよい。
【0018】
カセット装着部10は、給紙カセット3を装着するための空間を構成している。装置本体2の下側前面には、給紙カセット3を着脱するためのカセット装着部10の前面開口が形成されている。給紙カセット3は、上面を開口させた略直方体状(箱状)に形成されている。給紙カセット3は、カセット装着部10に着脱可能に装着されている。
【0019】
図2および図3に示すように、給紙カセット3の左右両側面には一対のスライドガイド3Aが固定され、カセット装着部10の左右両側には一対のカセットレール10Aが設けられている(図2および図3では左側のみを図示している。)。スライドガイド3Aおよびカセットレール10Aは、例えば、ステンレス等の金属材によって形成されている。一対のカセットレール10Aは、一対のスライドガイド3Aをスライド可能に抱え込んでいる。これにより、一対のカセットレール10Aは、一対のスライドガイド3Aを介して給紙カセット3をスライド可能に支持している。
【0020】
また、カセット装着部10の左右両側には、一対のカセットレール10Aを保持する一対のレール保持部材11が設けられている(図2および図3では左側のみを図示している。)。レール保持部材11は、例えば、ステンレス等の金属の板材で形成されている。レール保持部材11は、カセット装着部10の前側(前後方向中央よりも前側)に配置されている。レール保持部材11は、前後方向に沿って起立姿勢で設けられている。カセットレール10Aはレール保持部材11に固定され、レール保持部材11は装置本体2に固定されている。
【0021】
また、図1に示すように、画像形成装置1は、給紙部5と、画像形成部6と、定着装置7と、トナー補給装置12と、廃トナー回収装置13と、を装置本体2の内部に備えている。給紙部5は、給紙カセット3から排紙トレイ4まで延びる搬送路8の上流側に設けられている。定着装置7は搬送路8の下流側に設けられ、画像形成部6は搬送路8において給紙部5と定着装置7との間に設けられている。トナー補給装置12は、画像形成部6よりも上方に設けられている。廃トナー回収装置13は、画像形成部6よりも下方に設けられている。
【0022】
画像形成部6は、中間転写ユニット14と、4つのドラムユニット15と、光走査装置16と、含んでいる。中間転写ユニット14は、排紙トレイ4の下方に設けられている。4つのドラムユニット15は、中間転写ユニット14の下側で左右方向に並んで設けられている。光走査装置16は、各ドラムユニット15の下側に設けられている。
【0023】
中間転写ユニット14は、装置本体2の内部の右側に配置された駆動ローラー20Aと装置本体2の内部の左側に配置された従動ローラー20Bとに巻き掛けられた中間転写ベルト21を有している。駆動ローラー20Aがモーター(図示せず)によって回転駆動されると、中間転写ベルト21が左回りに回転する(図1の矢印参照)。また、従動ローラー20Bの左側にはベルトクリーニング装置22が配置されている。
【0024】
4つのドラムユニット15は、4色のトナーに対応して設けられている。各ドラムユニット15は、感光体ドラム23と、帯電装置24と、現像装置25と、一次転写ローラー26と、ドラムクリーニング装置27と、除電装置28と、を含んでいる。なお、4つのドラムユニット15は同様の構成を有しているため、以下、1つのドラムユニット15について説明する。
【0025】
感光体ドラム23は、中間転写ベルト21の下側表面に接触しながらモーター(図示せず)によって回転駆動される。帯電装置24、現像装置25、一次転写ローラー26、ドラムクリーニング装置27および除電装置28は、感光体ドラム23の周囲に転写プロセス順に配置されている。一次転写ローラー26は、中間転写ベルト21を挟んで上側から感光体ドラム23に対向配置されている。中間転写ベルト21(駆動ローラー20A)の右側には、二次転写ローラー29が接触している。
【0026】
詳細は後述するが、トナー補給装置12には、4つのトナーボトル31が着脱可能に装着されている。4つのトナーボトル31には、4色(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)の補給用のトナー(現像剤)が収容されている。4つのトナーボトル31は、スクリューを内蔵した補給管等(図示せず)を介して4つの現像装置25に連通しており、補給用のトナーを4つの現像装置25に供給する。廃トナー回収装置13には、回収ボトル61が着脱可能に装着されている。回収ボトル61には、シートSに転写されずに排出される廃トナーが収容(回収)される。
【0027】
また、画像形成装置1には、画像形成部6等の制御対象機器を適宜制御するための制御部17が設けられている。制御部17は、メモリーに記憶されたプログラムやパラメーターに従って各種の演算処理を実行するプロセッサー等を含んでいる。なお、制御部17は、プログラム等を実行するプロセッサー等に代えて、集積回路等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。
【0028】
ここで、画像形成装置1の動作について説明する。制御部17は、入力された画像データに基づいて、以下のように画像形成処理を実行する。
【0029】
帯電装置24は、感光体ドラム23の表面を帯電させる。光走査装置16は、感光体ドラム23に向けて画像データに対応した露光を行い、感光体ドラム23の表面に静電潜像を形成する。現像装置25は、トナー補給装置12のトナーボトル31から供給されたトナーを用いて感光体ドラム23の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する。4つの感光体ドラム23に担持された4色のトナー像は、一次転写バイアスを印加された一次転写ローラー26によって、中間転写ベルト21に順番に一次転写される。これにより、中間転写ベルト21の表面には、フルカラーのトナー像が形成される。
【0030】
一方、給紙部5は、給紙カセット3内のシートSを搬送路8に送り出す。二次転写ローラー29は、中間転写ベルト21との間を通過するシートSに中間転写ベルト21上のトナー像を二次転写する。定着装置7は、シートSにトナー像を熱定着させる。その後、シートSは、排紙トレイ4に排出される。ドラムクリーニング装置27は、一次転写後に感光体ドラム23の表面に残留した廃トナー(残留トナー)を除去する。除電装置28は、除電光を照射して感光体ドラム23の電荷を除去する。また、ベルトクリーニング装置22は、二次転写後に中間転写ベルト21の表面に残留した廃トナーを除去する。感光体ドラム23や中間転写ベルト21から除去された廃トナーは、廃トナー回収装置13の回収ボトル61に回収される。
【0031】
[トナー補給装置]
次に、図4および図5を参照して、トナー補給装置12について説明する。図4はトナー補給装置12を示す斜視図である。図5はトナーボトル31を示す斜視図である。
【0032】
トナー補給装置12は、中間転写ユニット14(現像装置25)よりも上方に配置されている(図1参照)。図4に示すように、トナー補給装置12は、4つのトナーボトル31を前後方向(軸方向)に沿って着脱可能に装着(挿入)するための4つの補給側装着部30(装着部)を有している。各々の補給側装着部30は、トナーボトル31を装着するための空間を構成している。装置本体2の上側前面には、トナーボトル31を着脱するための補給側装着部30の補給側開口部30Aが形成されている。補給側装着部30には、補給側開口部30Aを開閉するための補給用カバー37が設けられている。補給用カバー37は、下部にある軸を中心に回転可能に設けられている。
【0033】
<トナーボトル>
図5に示すように、各々のトナーボトル31(トナー容器)は、前後方向(軸方向)に延びてトナーを収容可能に形成されている。各々のトナーボトル31は、容器本体32と、キャップ33と、を含んでいる。なお、黒色のトナーを収容するためのトナーボトル31は他のトナーボトル31よりも太く(大径)に形成されており、このトナーボトル31を挿入する右端の補給側装着部30も他の補給側装着部30よりも大径に形成されている(図1参照)。また、4つのトナーボトル31は、太さの違いを除いて、同一構成であるため、以下、1つのトナーボトル31について説明する。また、以下の説明では、トナーボトル31を補給側装着部30に装着した状態を基準として方向を設定する。なお、トナーは、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤でもよいし、磁性トナーから成る一成分現像剤でもよい。また、4つのトナーボトル31(4つの補給側装着部30)は、全て同じ大きさ(直径)であってもよい。
【0034】
(容器本体)
容器本体32は、例えば、PET樹脂(ポリエチレンテレフタラート)等の合成樹脂材料で前後方向に長い略円筒状に形成されている。容器本体32には、外周面から径方向内側(軸心に向けて)に突出した螺旋状の搬送リブ34が一体に形成されている。容器本体32および搬送リブ34は、略同一の厚みで形成されている。容器本体32の前端面には、ユーザーが把持するための把持部Gが突き出している。容器本体32の後部は他の部分よりも細く形成されており、容器本体32の後端面は開口している(図示せず)。容器本体32の後部(細くなった部分)には、略円環状の伝達ギア35が固定されている。伝達ギア35は、シャフトやギア等の動力伝達機構(図示せず)を介して駆動モーターMに接続されている。詳細は後述するが、容器本体32は駆動モーターMに駆動されて軸周りに回転し、搬送リブ34は容器本体32と共に回転して容器本体32の内部のトナーに軸方向に沿った搬送力を作用させる。なお、搬送リブ34は、容器本体32と一体に形成されていたが、これに限らず、搬送リブと容器本体とを別部材で構成してもよい(図示せず)。
【0035】
(キャップ)
キャップ33は、伝達ギア35よりも後方に配置され、容器本体32の後端面(開口)を覆うように容器本体32に取り付けられている。キャップ33は、容器本体32の後端部(軸方向一端部)を軸周りに回転可能に支持している。キャップ33は、容器本体32の内部に連通する連通口36を有している。連通口36は、キャップ33の下側面に形成された略矩形状の穴である。また、キャップ33には、連通口36を開閉するためのシャッター(図示せず)が軸方向(前後方向)にスライド可能に設けられている。トナーボトル31が補給側装着部30から取り外された状態では、シャッターは連通口36を閉じている。
【0036】
[トナーボトルの装着]
ここで、トナーボトル31を補給側装着部30に装着する手順について説明する。図4に示すように、ユーザーは、補給側装着部30の補給用カバー37を開放して補給側開口部30Aを露出させ、把持部Gを手前に向け、且つ連通口36を下方に向けたトナーボトル31を補給側装着部30(補給側開口部30A)に差し込む。トナーボトル31を差し込む過程で、シャッターは、補給側装着部30の一部に接触して相対的に前方にスライドして連通口36を開放する。開放された連通口36は補給管の上流端に接続される。その後、ユーザーは補給用カバー37を閉じる。
【0037】
以上によって、トナーボトル31の装着が完了する。この状態で、補給側装着部30は、キャップ33を固定し、容器本体32を回転可能に支持している。また、この状態で、伝達ギア35は動力伝達機構を介して駆動モーターMに連結され、連通口36は補給管等を介して現像装置25に接続される。
【0038】
[トナーの補給]
制御部17からのトナー補給指令によって駆動モーターMが駆動されると、伝達ギア35と一体となって容器本体32が軸周りに回転する。補給側装着部30に装着された容器本体32(搬送リブ34)が軸周りに回転することで、容器本体32の内部に収容された補給用のトナーが後方(軸方向一方)に設けられた連通口36に向かって搬送される。トナーは、連通口36から排出され、補給管を通って現像装置25に供給(補給)される。
【0039】
なお、補給側装着部30には、トナーボトル31に収容されたトナーの量を検出するための残量確認センサー(静電容量センサー等)が設けられている(図示せず)。残量確認センサーは、補給側装着部30に装着されたトナーボトル31に対向して配置され、トナーの残量に応じた静電容量を検出する。制御部17は、残量確認センサーの検出結果に基づいて、トナーボトル31が空になった(またはトナーが少なくなった)ことを判断し、例えば、画像形成装置1に備えられたタッチパネル(図示せず)に、トナーボトル31が空になったことやトナーボトル31の交換を促すメッセージ等を表示する。空になった(またはトナーが少なくなった)トナーボトル31を交換する場合、ユーザーは把持部Gを掴んでトナーボトル31を手前に引き出して補給側装着部30から離脱させる。トナーボトル31の引き出しに伴って、シャッターはバネ(図示せず)で後方に付勢されて連通口36を閉じる。
【0040】
次に、図6および図7を参照して、4つのドラムクリーニング装置27およびベルトクリーニング装置22について説明する。図6はドラムクリーニング装置27、ベルトクリーニング装置22および排出搬送装置18を示す概略図(平面から見た断面図)である。図7は、図6のVII-VII断面図である。
【0041】
[ドラムクリーニング装置]
4つのドラムクリーニング装置27は、4つの感光体ドラム23に対応して設けられている(図1参照)。なお、4つのドラムクリーニング装置27は同様の構成であるため、以下、1つのドラムクリーニング装置27について説明する。
【0042】
図7に示すように、ドラムクリーニング装置27は、ドラム側ハウジング40と、研磨ローラー41と、規制ローラー42と、クリーニングブレード43と、ドラム側スクリュー44と、を含んでいる。
【0043】
図6および図7に示すように、ドラム側ハウジング40は、感光体ドラム23に対向する面を開口させた略箱状に形成されている。ドラム側ハウジング40の後側底面には、後述する排出搬送装置18に接続されるドラム側排出口40Aが開口している。研磨ローラー41および規制ローラー42は、前後方向に長い略円筒状に形成され、ドラム側ハウジング40の内部において軸周りに回転可能に支持されている。研磨ローラー41は感光体ドラム23に接触し、規制ローラー42は研磨ローラー41の右下側に接触している。クリーニングブレード43は、例えば、合成樹脂によって板状に形成され、ドラム側ハウジング40に固定されている。クリーニングブレード43の先端部は、感光体ドラム23に接触している。ドラム側スクリュー44は、前後方向に延びたシャフトの周面に固定された螺旋状の羽根を有し、ドラム側ハウジング40の内部において軸周りに回転可能に支持されている。ドラム側スクリュー44は、ドラム側ハウジング40の左下部に配置されている。
【0044】
[ベルトクリーニング装置]
図7に示すように、ベルトクリーニング装置22は、ベルト側ハウジング45と、バイアスブラシ46と、回収ローラー47と、回収ブレード48と、ベルト側スクリュー49と、を含んでいる。
【0045】
図6および図7に示すように、ベルト側ハウジング45は、中間転写ベルト21に対向する面を開口させた略箱状に形成されている。ベルト側ハウジング45の後側底面には、後述する排出搬送装置18に接続されるベルト側排出口45Aが開口している。バイアスブラシ46および回収ローラー47は、前後方向に長い略円筒状に形成され、ベルト側ハウジング45の内部において軸周りに回転可能に支持されている。バイアスブラシ46は中間転写ベルト21に接触し、回収ローラー47はバイアスブラシ46の左上側に接触している。回収ブレード48は、例えば、合成樹脂によって板状に形成され、ベルト側ハウジング45に固定されている。回収ブレード48の先端部は、回収ローラー47に接触している。ベルト側スクリュー49は、前後方向に延びたシャフトの周面に固定された螺旋状の羽根を有し、ベルト側ハウジング45の内部において軸周りに回転可能に支持されている。ベルト側スクリュー49は、ベルト側ハウジング45の左下部に配置されている。
【0046】
[排出搬送装置]
図6および図7に示すように、4つのドラムクリーニング装置27およびベルトクリーニング装置22は、廃トナーを廃トナー回収装置13に向けて搬送する排出搬送装置18に接続されている。排出搬送装置18は、搬送ハウジング50と、搬送スクリュー51と、を含んでいる。
【0047】
搬送ハウジング50は、左右方向に長い略直方体状に形成されている。搬送ハウジング50の上面には、4つのドラム側導入管52と、ベルト側導入管53と、が左右方向に並んで設けられている。各々のドラム側導入管52は、ドラムクリーニング装置27のドラム側排出口40Aに接続されている。ベルト側導入管53は、ベルトクリーニング装置22のベルト側排出口45Aに接続されている。搬送ハウジング50の左側底面には、廃トナー回収装置13に接続される搬送排出管54が形成されている。搬送スクリュー51は、左右方向に延びたシャフトの周面に固定された螺旋状の羽根を有し、搬送ハウジング50の内部において軸周りに回転可能に支持されている。
【0048】
[廃トナー回収装置]
次に、図2図3図7ないし図11を参照して、容器装着装置の一例としての廃トナー回収装置13について説明する。図8は廃トナー回収装置13を示す斜視図である。図9は廃トナー回収装置13であって、第1の姿勢P1とした回収ボトル61を示す側面図である。図10は廃トナー回収装置13であって、第2の姿勢P2とした回収ボトル61を示す側面図である。図11は、図2のXI-XI断面図である。
【0049】
図2および図3に示すように、廃トナー回収装置13は、回収側装着部60(装着部)と、回収ボトル61と、を含んでいる。回収側装着部60には、回収ボトル61が着脱可能に装着される。回収ボトル61(容器本体32)には、ベルトクリーニング装置22やドラムクリーニング装置27から排出される廃トナーが収容される。
【0050】
<回収ボトル>
トナー容器の一例としての回収ボトル61は、補給用のトナーを消費して空になったトナーボトル31である(4つのトナーボトル31の何れでもよい。)(図5参照)。つまり、空になったトナーボトル31が、廃トナーを回収する回収ボトル61として兼用(再利用)されている。回収ボトル61は、既に説明したトナーボトル31と同一形状であるため、回収ボトル61の詳細な説明は省略する。また、回収ボトル61の構造に付す符号は、トナーボトル31の構造に付した符号と同一である。なお、空になったトナーボトル31が回収ボトル61として流用されていたが、これに限らず、トナーボトル31とは異なる専用の回収ボトル61を用意してもよい。
【0051】
<回収側装着部>
回収側装着部60は、カセット装着部10の左側に隣接して配置されている(図2参照)。回収側装着部60は、排出搬送装置18の搬送排出管54に対応する位置に配置されている(図6および図7参照)。回収側装着部60は、回収ボトル61を装着するための空間を構成している。装置本体2の下側前面には、回収ボトル61を着脱するための回収側装着部60の回収側開口部60Aが形成されている。
【0052】
図2図3および図8に示すように、回収側装着部60は、回収カバー62と、支持レール部63と、角度変更機構80と、変位センサー64と、を有している。回収カバー62は、回収側装着部60の回収側開口部60Aを開閉するために設けられている。支持レール部63は、回収ボトル61をスライド可能に支持する。角度変更機構80は、支持レール部63を介して回収ボトル61を昇降(傾斜角度変更)させる。変位センサー64は、回収ボトル61に収容された廃トナーに応じた静電容量を検出する。
【0053】
(回収カバー)
図8に示すように、回収カバー62は例えば合成樹脂で形成され、回収カバー62の下部は左右両側に延びた回転軸62Aを介して回収側装着部60(または装置本体2)に接続されている。回収カバー62は、回収側開口部60Aを開く位置と閉じる位置とで回動可能に設けられている(図9および図10参照)。
【0054】
(支持レール部)
支持レール部63は回収側装着部60の下部に設けられ、支持レール部63の上面は容器本体32の周面にあわせて凹んでいる。支持レール部63は、容器本体32を軸方向にスライド可能に支持すると共に軸周りに回転可能に支持する。支持レール部63の後端部(連通口36の側)は、左右両側に延びた回転軸63Aを介して回収側装着部60(または装置本体2)に接続されている。支持レール部63は、回転軸63Aを中心として上下方向に回転可能(揺動可能)に支持されている。支持レール部63の前側の下方には、付勢部材63Bが設けられている。付勢部材63Bは、支持レール部63の前側と回収側装着部60(または装置本体2)のフレームとの間に架設された圧縮コイルバネである。付勢部材63Bは、支持レール部63の前側を上方に向かって付勢している。
【0055】
(角度変更機構)
図9に示すように、角度変更機構80は、入力ギア81と、出力ギア82と、中間ギア83と、ラックギア84と、を有している。入力ギア81、出力ギア82および中間ギア83は平歯車である。入力ギア81は、回収カバー62の回転軸62Aと同一軸上に固定されている。出力ギア82および中間ギア83は、回収側装着部60(または装置本体2)に軸周りに回転可能に支持されている。中間ギア83は、入力ギア81と出力ギア82との間に配置され、両ギア81,82に噛み合っている。ラックギア84は、支持レール部63の前端下部に固定され、出力ギア82に噛み合っている。
【0056】
角度変更機構80は、回収カバー62を開いた状態において回収ボトル61を水平とした第1の姿勢P1(図8および図9参照)とし、回収カバー62を閉じた状態において回収ボトル61を連通口36から前方(軸方向他方)に向かって下方に傾斜させた第2の姿勢P2(図10参照)とする。角度変更機構80は、回収カバー62の開閉動作を支持レール部63の回転動作に変換する機能を有している。なお、本明細書で使用される「水平」との用語は、厳密に水平であることを要求するものではなく、僅かな誤差を許容する意味である。
【0057】
[回収ボトルの装着]
ここで、回収ボトル61を回収側装着部60に装着する手順について説明する。なお、回収カバー62は開かれた状態を初期状態とする(図8および図9参照)。回収カバー62を開いた状態では、出力ギア82はラックギア84の下部まで移動しており、支持レール部63は前後方向(軸方向)に亘って水平に保持されている。
【0058】
ユーザーは、把持部Gを手前に向け、且つ連通口36を上方に向けた回収ボトル61(空になったトナーボトル31)を回収側装着部60(回収側開口部60A)に差し込む。回収ボトル61の差し込む過程で、シャッターは、回収側装着部60の一部に接触して相対的に前方にスライドして連通口36を開放する。開放された連通口36は搬送排出管54の下流端に接続される(図7参照)。また、回収ボトル61は、前後方向に亘って水平となる第1の姿勢P1で支持レール部63に支持される(図8および図9参照)。
【0059】
次に、ユーザーは、回転軸62Aを中心に回収カバー62を後方に回動させ、回収カバー62を閉じる(図10参照)。開かれた回収カバー62が回転軸62Aを中心に後方に回転されると、入力ギア81も回収カバー62と同一方向に回転する。入力ギア81の回転は中間ギア83を介して出力ギア82に伝達され、出力ギア82は入力ギア81と同一方向に回転する。出力ギア82は相対的にラックギア84の下部から上方に向かって転がるため、ラックギア84が固定された支持レール部63は付勢部材63Bを圧縮しながら回転軸63Aを中心に下方に向かって回動する。回収カバー62を閉じた状態では、出力ギア82はラックギア84の上部まで移動しており、支持レール部63は後方から前方に向かって下方に傾斜した姿勢になる(図10参照)。回収ボトル61は、前方に向けて下り勾配となる第2の姿勢P2で支持レール部63に支持される(図10参照)。なお、第2の姿勢P2となった回収ボトル61(第2の姿勢P2)の傾斜角度(図10の破線で示す水平線と、図10の一点鎖線で示す回収ボトル61の回転中心軸との角度)は、例えば、1~2度に設定されているが、これに限らず、当該傾斜角度は自由に設定してよい。
【0060】
以上によって、回収ボトル61の装着が完了する(図2および図3参照)。この状態で、回収側装着部60は、キャップ33を固定し、容器本体32を回転可能に支持している。また、この状態で、伝達ギア35は動力伝達機構を介して駆動モーターM(図5参照)に連結され、連通口36は排出搬送装置18を介して各クリーニング装置22,27に接続される(図7参照)。なお、回収ボトル61が適切に回収側装着部60に装着されていなければ、回収カバー62は、把持部Gに干渉して適切に閉じない構造となっている。つまり、回収カバー62が閉じられていない状態では、伝達ギア35は駆動モーターMに接続されていないことになる。
【0061】
[廃トナーの除去]
次に、廃トナー(残留トナー)の除去動作について説明する。なお、バイアスブラシ46、各スクリュー44,49,51には、負極性のバイアスが印加されていることとする。
【0062】
画像形成処理が実行されると、研磨ローラー41および規制ローラー42は感光体ドラム23に従動して回転し、ドラム側スクリュー44はモーター(図示せず)によって回転駆動される。なお、研磨ローラー41および規制ローラー42は、モーターによって回転駆動されてもよい。研磨ローラー41の表面には、感光体ドラム23の表面に残留した廃トナー(残留トナー)が付着してトナー層が形成される。研磨ローラー41は、トナー層を介して感光体ドラム23の表面を研磨する。規制ローラー42は、トナー層の層厚を均一にする。クリーニングブレード43は感光体ドラム23の表面に付着した廃トナーを掻き取り、その廃トナーはドラム側ハウジング40に収容される。ドラム側スクリュー44は、モーターによって回転駆動され、ドラム側ハウジング40に収容された廃トナーをドラム側排出口40Aに向けて搬送する(図6の矢印参照)。廃トナーは、ドラム側排出口40Aから排出され、ドラム側導入管52を通って搬送ハウジング50内に進入する(図7の矢印参照)。
【0063】
また、バイアスブラシ46、回収ローラー47およびベルト側スクリュー49は、モーターによって回転駆動される。バイアスブラシ46は、中間転写ベルト21の表面に付着した廃トナー(残留トナー)を静電的な吸着力によって吸着する。回収ローラー47は、バイアスブラシ46に移動した廃トナーを受け取る。回収ブレード48は回収ローラー47に移動した廃トナーを掻き取り、その廃トナーはベルト側ハウジング45に収容される。ベルト側スクリュー49は、モーターによって回転駆動され、ベルト側ハウジング45に収容された廃トナーをベルト側排出口45Aに向けて搬送する(図6の矢印参照)。廃トナーは、ベルト側排出口45Aから排出され、ベルト側導入管53を通って搬送ハウジング50内に進入する(図7の矢印参照)。
【0064】
搬送スクリュー51は、モーターによって回転駆動され、搬送ハウジング50内に進入した廃トナーを搬送排出管54に向けて搬送する(図6の矢印参照)。搬送ハウジング50内に進入した廃トナーは、搬送排出管54を通って連通口36からキャップ33(回収ボトル61)内に進入する(図7の矢印参照)。
【0065】
回収側装着部60に装着された容器本体32(搬送リブ34)は、駆動モーターMに駆動されて軸周り(補給側装着部30に装着された容器本体32とは逆回り)に回転する。容器本体32(搬送リブ34)が軸周りに回転することで、連通口36から容器本体32の内部に導入された廃トナーが後方から前方(軸方向他方)に向かって搬送される。回収ボトル61は前傾となる第2の姿勢P2となっているため(図10参照)、廃トナーを後方から前方に向かって流し易くなっている。また、搬送リブ34は、廃トナーを前方に搬送すると共に、貯留された廃トナーの表面(上面)を均一化する。
【0066】
以上のように、廃トナーが回収ボトル61(容器本体32)に回収される(図11参照)。
【0067】
(変位センサー)
図2および図3図8ないし図11に示すように、回収側装着部60には、回収ボトル61に収容された廃トナーの蓄積量(貯留量)を検出するための変位センサー64が設けられている。変位センサー64は、回収側装着部60に装着された回収ボトル61に対向して配置され、回収ボトル61に収容された廃トナーの蓄積量によって変化する静電容量を検出する静電容量センサーである。詳細には、変位センサー64は、回収ボトル61を挟んで対向して配置された送信電極65と受信電極66との間の電界変化を検出する相互容量方式の静電容量センサーである。なお、変位センサー64では、回収ボトル61の容積に対する廃トナーの蓄積量を0~100%まで検出することができるが、これに限らず、検出可能な蓄積量は自由に設定してもよい。
【0068】
図3および図11に示すように、送信電極65および受信電極66は、それぞれ、前後方向に長い長方形状の基板65A,66Aに実装されている。基板65A,66Aは、前後方向に沿って起立姿勢で設けられ、回収側装着部60のフレーム(図示せず)に固定されている。送信電極65および受信電極66(基板65A,66A)は、支持レール部63よりも上方に設けられている。送信電極65および受信電極66は、基板65A,66Aの容器本体32側の面に形成されている。送信電極65は、回収ボトル61を挟んでカセット装着部10とは反対側(装置本体2の左側)に配置されている。受信電極66は、カセット装着部10(給紙カセット3)側に配置されている。送信電極65および受信電極66は、制御部17に電気的に接続されている。
【0069】
回収ボトル61、送信電極65および受信電極66は、レール保持部材11(カセットレール10A)と略平行に配置されている(図2参照)。送信電極65および受信電極66は、容器本体32の前側(軸方向中央よりも他方)において容器本体32に非接触となる位置に配置されている。受信電極66は、(正面から見て)容器本体32とレール保持部材11との間に配置されている。また、受信電極66(基板66A)は、レール保持部材11とは非接触で、レール保持部材11に対向して配置されている。正確には、受信電極66の前側(一部)が、不動に設けられたレール保持部材11とオーバーラップしている。
【0070】
回収ボトル61内の廃トナーの蓄積量が増加するに従って、送信電極65と受信電極66の間の電界(静電容量)が変化する。制御部17は、定期的に変位センサー64からの出力(検出結果)を受け取って回収ボトル61内における廃トナーの蓄積量を判定する。
【0071】
また、変位センサー64は、回収ボトル61内の廃トナーの蓄積量の他に、回収側装着部60に対する回収ボトル61の着脱状態と、回収カバー62の開閉状態とを検出することが可能である。
【0072】
変位センサー64は回収側装着部60に装着された回収ボトル61(容器本体32)に対向しているため、回収側装着部60における回収ボトル61の有無によって、送信電極65と受信電極66の間の電界(静電容量)が変化する。なお、回収ボトル61は、空でもあってもよいし、廃トナーが収容されていてもよい。
【0073】
また、図9に示すように、送・受信電極65,66は、回収ボトル61を第1の姿勢P1としたときに、回収ボトル61の回転中心軸(図9の一点鎖線参照)に対して傾斜(交差)するように配置されている。これに対し、図10に示すように、送・受信電極65,66は、回収ボトル61を第2の姿勢P2としたときに、回収ボトル61の回転中心軸(図10の一点鎖線参照)と略平行になるように配置されている。したがって、回収カバー62の開閉に応じて、円筒状の回収ボトル61の周面と変位センサー64との距離が微妙に変化するため、送信電極65と受信電極66の間の電界(静電容量)が変化する。
【0074】
次に、図12を参照して、変位センサー64が検出可能な状態について説明する。図12は変位センサー64が各状態において検出する静電容量を示すグラフである。なお、図12に示す静電容量の値は、説明のために示す値であって、必ずしも正確な値を示すものではない。
【0075】
変位センサー64は、回収ボトル61内の廃トナーの貯留量、回収ボトル61の着脱および回収カバー62の開閉(正確には回収ボトル61の姿勢変更)によって変化する静電容量を検出する。具体的には、変位センサー64は、未装着状態と、第1の状態と、第2の状態と、の間で変化する静電容量を検出する。未装着状態とは、回収カバー62の開閉は関係なく、回収側装着部60から回収ボトル61が離脱した状態である。第1の状態とは、回収カバー62が開き、且つ回収側装着部60に回収ボトル61が装着された状態である。つまり、第1の状態とは、回収ボトル61を第1の姿勢P1とした状態である。第2の状態とは、回収カバー62が閉じ、且つ回収側装着部60に回収ボトル61が装着された状態である。つまり、第2の状態とは、回収ボトル61を第2の姿勢P2とした状態である。また、変位センサー64は、第1の状態および第2の状態では、回収ボトル61に収容された廃トナーの蓄積量によって変化する静電容量を検出する。
【0076】
未装着状態では、変位センサー64は回収側装着部60内の空気の誘電率に対応した未装着状態の静電容量F0を検出する。第1の状態では、変位センサー64は、第1の姿勢P1となった回収ボトル61(容器本体32)と容器本体32内の廃トナーとを合わせた誘電率に対応した第1の静電容量F1を検出する。第2の状態では、変位センサー64は、第2の姿勢P2となった回収ボトル61(容器本体32)と容器本体32内の廃トナーとを合わせた誘電率に対応した第2の静電容量F2を検出する。
【0077】
未装着状態の静電容量F0は略一定である。第1の静電容量F1および第2の静電容量F2は回収ボトル61内の廃トナーの蓄積量(蓄積率0~100%)に応じて変化する可能性がある。したがって、第1の状態と第2の状態とは、一定の範囲(最小値~最大値)をもつ状態である。
【0078】
第1の静電容量F1の最小値(Min)は未装着状態の静電容量F0よりも大きな値であり、第2の静電容量F2の最小値(Min)は第1の静電容量F1の最小値(Min)よりも大きな値である(F0<F1(Min)<F2(Min))。制御部17のメモリー(図示せず)には、未装着状態の静電容量F0と、第1~第2の静電容量F1,F2の最小値(Min)・最大値(Max)とが予め記憶されている。なお、第1および第2の静電容量F1,F2の最小値(Min)が空の回収ボトル61(蓄積量0%)に対応する静電容量であり、第1および第2の静電容量F1,F2の最大値(Max)が満杯(蓄積量100%)状態の回収ボトル61に対応する静電容量である。
【0079】
なお、変位センサー64の出力は、隣接した給紙カセット3の着脱によって変化し、正確な静電容量を検出することができない虞がある。しかし、レール保持部材11が受信電極66を覆っているため、給紙カセット3が着脱されたとしても、受信電極66とレール保持部材11との距離が一定に保たれ、変位センサー64が検出する静電容量の変化が抑制される。これにより、正確な静電容量を検出することができる。
【0080】
[静電容量の検出]
次に、変位センサー64を用いた各状態における静電容量の検出について説明する。制御部17は、定期的に変位センサー64からの出力(検出結果)を受け取る。なお、変位センサー64から出力を受け取る間隔(サンプリングレート)は自由に設定することができる。
【0081】
検出結果が未装着状態の静電容量F0である場合、制御部17は、未装着状態であると判定し、例えば、画像形成装置1に備えられたタッチパネル(図示せず)に、回収ボトル61が未装着であることを示すメッセージ等を表示する。検出結果が第1の静電容量F1の最小値(Min)である場合、制御部17は、第1の状態であって、空の回収ボトル61が装着され、回収カバー62を閉め忘れていると判定し、例えば、タッチパネルに、回収カバー62を閉じるように促すメッセージ等を表示する。なお、制御部17は、未装着状態または第1の状態であると判定した場合、画像形成処理の実行を規制する。
【0082】
検出結果が第2の静電容量F2の最小値(Min)である場合、制御部17は、第2の状態であって、空の回収ボトル61が装着され、回収カバー62が閉じられていると判定し、画像形成処理の実行を許可する。画像形成処理を実行中または実行後、制御部17は、定期的に変位センサー64から検出結果を受け取り、回収ボトル61内の廃トナーの蓄積量を算出する。検出結果が第2の静電容量F2の最大値(Max)である場合、制御部17は、回収ボトル61が満杯になったと判定し、速やかに画像形成動作を停止する。また、制御部17は、例えば、タッチパネルに、回収ボトル61が満杯になったことや回収ボトル61の交換を促すメッセージ等を表示する。
【0083】
満杯になった回収ボトル61を交換するために、ユーザーが回収カバー62を開くと、支持レール部63は角度変更機構80の作用や付勢部材63Bの付勢力によって上昇し、回収ボトル61は第2の姿勢P2から第1の姿勢P1に姿勢変更される(図9参照)。ユーザーは、第1の姿勢P1になった回収ボトル61の把持部Gを把持し、回収ボトル61を手前に引き出して回収側装着部60から離脱させる。回収ボトル61の引き出しに伴って、シャッターはバネ(図示せず)で後方に付勢されて連通口36を閉じる。
【0084】
なお、例えば、回収ボトル61に廃トナーが収容されている場合等、第1の静電容量F1には、第2の静電容量F2と値が重なる範囲があるため、単に静電容量の大きさのみでは、制御部17によって状態を判定できない場合がある。しかし、第1の状態と第2の状態との間で状態が変わると、瞬間的に大きく静電容量(回収ボトル61の姿勢変更に相当する静電容量)が増減するため、制御部17は、所定時間内での静電容量の変化量を参照することで、第1の状態と第2の状態との間で変化したことを判定することができる。また、制御部17は、状態を判定できない場合には、例えば、その旨を示すメッセージをタッチパネルに表示する。
【0085】
以上説明した第1実施形態に係る廃トナー回収装置13(容器装着装置)によれば、回収ボトル61の交換時に回収カバー62を開くことで、回収ボトル61を水平な姿勢(第1の姿勢P1)にすることができる。これにより、回収ボトル61を水平に抜き差しするというユーザーにとって違和感の少ない操作感を提供することができ、回収ボトル61の交換作業を円滑に行うことができる。また、廃トナー回収装置13によれば、回収カバー62を閉じることで、回収ボトル61を第2の姿勢P2にすることができる。これにより、連通口36から内部に導入された廃トナーを、下り勾配を利用して連通口36から離れる方向に流し易くすることができる。以上のように、回収カバー62の開閉に応じて回収ボトル61の姿勢を変更することができ、回収ボトル61の交換時と画像形成装置1の稼働時(画像形成処理の実行時)とに応じて回収ボトル61を良好な姿勢とすることができる。
【0086】
また、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13によれば、角度変更機構80を介して回収カバー62の回動力を直接的に支持レール部63に伝達することができ、回収カバー62の開閉と支持レール部63の昇降とを正確に連動させることができる。
【0087】
また、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13では、回収カバー62の開閉に応じて回収ボトル61が昇降する構成とした。この構成によれば、回収ボトル61の昇降に応じて、回収ボトル61の周面と送・受信電極65,66との距離が変化するため、変位センサー64は異なる静電容量を検出することができる。これにより、回収ボトル61に収容された廃トナーの蓄積量を検出する変位センサー64によって、回収ボトル61の有無に応じた静電容量と、回収カバー62の開閉に連動した回収ボトル61の姿勢変更に応じた静電容量とを検出することができる。その結果、廃トナーの蓄積量と回収カバー62の開閉等とを別々のセンサーで検出する場合に比べて、廃トナー回収装置13の構造を簡単にすることができ、製造コストを削減することができる。
【0088】
また、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13によれば、送・受信電極65,66の間において、回収ボトル61が姿勢変更(昇降)されることで、回収ボトル61の周面と送・受信電極65,66との距離の変化を変位センサー64で検出することができる。これにより、廃トナーの蓄積量を検出する変位センサー64によって回収カバー62の開閉を検出することができ、回収カバー62の閉め忘れを予防したり、正常な駆動連結を担保したりすることができる。
【0089】
また、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13によれば、円筒状の容器本体32が軸周りに回転するため、容器本体32の回転によって変位センサー64と容器本体32との距離が変化することがなく、当該距離を一定に保つことができる。これにより、変位センサー64が正確な静電容量を検出することができるため、回収ボトル61に収容された廃トナーの蓄積量を適正に検出することができる。また、回収カバー62の開閉に応じて円筒状の容器本体32が昇降することで、容器本体32の周面と変位センサー64との距離が変化するため、変位センサー64によって回収カバー62の開閉を検出することができる。
【0090】
なお、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13では、受信電極66の前側がレール保持部材11に対向していたが、これに限らず、受信電極66の後側や受信電極66全体がレール保持部材11に対向して配置されてもよい(図示せず)。また、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13では、変位センサー64の受信電極66がレール保持部材11に対向して配置されていたが、本発明はこれに限定されない。受信電極66と送信電極65とを入れ替えて、送信電極65がレール保持部材11に対向して配置されてもよい(図示せず)。つまり、レール保持部材11は変位センサー64の少なくとも一部に対向して配置されていればよい。さらに、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13では、送・受信電極65,66が左右方向に対向して配置されていたが、これに限らず、例えば、上下方向に対向して配置されてもよい(図示せず)。
【0091】
[第2実施形態]
次に、図13を参照して、第2実施形態に係る廃トナー回収装置70について説明する。図13は廃トナー回収装置70等を示す断面図(正面図)である。なお、以降の説明では、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13と同様の構成には同一の符号を付し、同様の説明は省略する。
【0092】
第2実施形態に係る廃トナー回収装置70では、変位センサー67の送信電極68および受信電極69が、1つの基板67Aに上下方向に並んで実装されている。図13では、一例として、送信電極68が基板67Aの下側に配置され、受信電極69が基板67Aの上側に配置されているが、送・受信電極68,69の配置は上下を入れ替えてもよい。変位センサー67は、回収ボトル61の右側面に対向して(回収ボトル61とレール保持部材11との間に)配置された送信電極68と受信電極69との間の電界変化を検出する相互容量方式の静電容量センサーである。送・受信電極68,69はレール保持部材11とは非接触で、送・受信電極68,69の前側(一部)がレール保持部材11とオーバーラップしている。
【0093】
以上説明した第2実施形態に係る廃トナー回収装置70によれば、廃トナーの蓄積量を検出する変位センサー67を用いて回収カバー62の開閉を検出することができる等、第1実施形態に係る廃トナー回収装置13と同様の作用、効果を得ることができる。
【0094】
なお、第2実施形態に係る廃トナー回収装置70では、送・受信電極68,69の前側がレール保持部材11に対向していたが、これに限らず、送・受信電極68,69の後側や送・受信電極68,69全体がレール保持部材11に対向して配置されてもよい(図示せず)。また、送信電極68または受信電極69がレール保持部材11に対向して配置されてもよい(図示せず)。また、送信電極68および受信電極69は、1つの基板67Aに左右方向に並んで実装されてもよい(図示せず)。
【0095】
なお、第1~第2実施形態に係る廃トナー回収装置13,70では、回収ボトル61が水平になる姿勢を第1の姿勢P1としていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、回収ボトル61が連通口36から前方(軸方向他方)に向かって上方に傾斜した姿勢を第1の姿勢P1としてもよい(図示せず)。
【0096】
[第3実施形態]
以上説明した第1~第3実施形態では、満杯検知用の変位センサー64,67を回収ボトル61の着脱検知や回収カバー62の開閉検知に兼用する等、本発明の特徴を廃トナー回収装置13に適用していたが、本発明はこれに限定されない。容器装着装置の他の例として、トナー補給装置12に本発明の特徴を適用してもよい(第4実施形態)。具体的には、トナーボトル31(補給用のトナー)の残量検知用の残量確認センサーを、トナーボトル31の着脱検知と、補給用カバー37の開閉検知(正確には、補給用カバー37の開閉に連動したトナーボトル31の姿勢変更)に兼用してもよい。さらに具体的には、角度変更機構(図示せず)は、補給用カバー37の開閉動作をトナーボトル31用の支持レール部(図示せず)の回転動作に変換する。そして、角度変更機構は、補給用カバー37を開いた状態においてトナーボトル31を水平とした第1の姿勢P1とし、補給用カバー37を閉じた状態においてトナーボトル31を前方(軸方向他方)から連通口36に向かって下方に傾斜させた第2の姿勢P2とする。この構成によれば、補給用のトナーを連通口36に向けて流し易くすることができる。なお、本発明の特徴は、トナー補給装置12と廃トナー回収装置13との両方に採用されてもよい。また、第1~第2実施形態に係る廃トナー回収装置13,70の特徴を、第3実施形態に係るトナー補給装置12に適用してもよい。
【0097】
なお、第1~第3実施形態では、トナーボトル31や回収ボトル61の容器本体32が、軸周りに回転されることで、内部のトナー(補給用のトナー、廃トナー)を軸方向に搬送する構成であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、変形例として、トナーを搬送するためのスクリューを容器本体に内蔵したトナー容器であってもよい(図示せず)。この場合、容器本体が補給側装着部30や回収側装着部60に装着され、内部のスクリューが軸周りに回転することで、容器本体の内部のトナーを軸方向に搬送する。
【0098】
また、第1~第2実施形態に係る廃トナー回収装置13,70や第3実施形態に係るトナー補給装置12は、画像形成装置1に備えられた制御部17によって制御されていたが、本発明はこれに限定されない。制御部17とは別に、廃トナー回収装置13,70またはトナー補給装置12を制御するための専用の制御部を設けてもよい(図示せず)。
【0099】
また、第1~第2実施形態に係る廃トナー回収装置13,70や第3実施形態に係るトナー補給装置12では、角度変更機構80が複数のギア81~84で構成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、角度変更機構は、支持レール部63を昇降させるソレノイドやピストン・シリンダー等で構成されてもよい。
【0100】
また、第1~第2実施形態に係る廃トナー回収装置13,70や第3実施形態に係るトナー補給装置12では、角度変更機構80が、支持レール部63を昇降させることでトナーボトル31や回収ボトル61の姿勢を変更していたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、角度変更機構が、トナーボトル31や回収ボトル61に接する作動部材(図示せず)を有し、作動部材によって、トナーボトル31や回収ボトル61の姿勢を直接変更するようにしてもよい。
【0101】
また、第1~第3実施形態では、変位センサー64,67がレール保持部材11と非接触であったが、例えば、基板65A,66A,67Aがレール保持部材11に接触(固定)していてもよい。また、容器本体32の円滑な回転等を担保するために、変位センサー64,67が回収ボトル61と非接触であったが、接触していてもよい。
【0102】
また、第1~第3実施形態では、支持レール部63を上方に付勢する付勢部材63Bが設けられていたが、角度変更機構80のみで回収ボトル61の姿勢変更が可能であれば、付勢部材63Bは省略(削除)されてもよい。
【0103】
また、第1~第3実施形態の説明では、一例として、本発明を画像形成装置1(カラープリンター)に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、モノクロプリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。
【0104】
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る容器装着装置および画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施態様に限定されるものではない。本発明は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、特許請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
【符号の説明】
【0105】
1 画像形成装置
12 トナー補給装置(容器装着装置)
13,70 廃トナー回収装置(容器装着装置)
30 補給側装着部(装着部)
30A 補給側開口部
31 トナーボトル(トナー容器)
32 容器本体
33 キャップ
36 連通口
37 補給用カバー(カバー)
60 回収側装着部(装着部)
60A 回収側開口部
61 回収ボトル(トナー容器)
62 回収カバー(カバー)
63 支持レール部
64,67 変位センサー
65,68 送信電極
66,69 受信電極
80 角度変更機構
P1 第1の姿勢
P2 第2の姿勢
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
図13