(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】ワイヤレス通信システムのアップリンク制御情報マルチプレクシング方法及びこれを用いる装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20230829BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20230829BHJP
H04L 1/16 20230101ALI20230829BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W72/0446
H04L1/16
(21)【出願番号】P 2020563625
(86)(22)【出願日】2019-05-13
(86)【国際出願番号】 KR2019005718
(87)【国際公開番号】W WO2019216729
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2021-06-07
(31)【優先権主張番号】10-2018-0054148
(32)【優先日】2018-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0093859
(32)【優先日】2018-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0096384
(32)【優先日】2018-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516079109
【氏名又は名称】ウィルス インスティテュート オブ スタンダーズ アンド テクノロジー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】キョンジュン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ミンソク・ノ
(72)【発明者】
【氏名】ジンサム・カク
【審査官】長谷川 未貴
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-519252(JP,A)
【文献】NTT DOCOMO, INC.,DL/UL scheduling and HARQ management,3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718217,2017年10月03日,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718217.zip>
【文献】Qualcomm Incorporated,Summary of remaining issues for UCI multiplexing on PUSCH,3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1805666,2018年04月19日,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1805666.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24 - 7/26
H04L 1/16
H04W 4/00 - 99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システムの端末であって、
通信モジュールと、
前記通信モジュールを制御するプロセッサと
を含み、
前記プロセッサは、
複数のスロットにおけるPUSCH(physical uplink shared channel)
の送信をスケジュールするPDCCH(physical downlink control channel)のDCI(downlink control information)を受信し、
HARQ(hybrid automatic repeat request)-ACK(acknowledgement)情報が、前記複数のスロットの各々において前記PUSCHにマルチプレクシングされるか否かに基づいて、前記複数のスロットのうちの少なくとも2つのスロットを決定し、
前記複数のスロットのうちの
前記少なくとも2
つのスロッ
トにおいて、
前記PUSC
Hに前記HAR
Q-AC
K情報をマルチプレクシングする
ように構成され、
前記DCIは、DAI(downlink assignment index)フィールドを含み、
前記DAIフィールドの値は、前記
少なくとも2
つのスロッ
トにおいて前記PUSC
Hにマルチプレクシングされ
るHARQ-ACK
ビットのサイズを識別するため
に用いられ
、
前記HARQ-ACK情報を、前記複数のスロットのうちの少なくとも2つのスロットのいずれか1つにおいて前記PUSCHにマルチプレクシングするために、前記DAIフィールドの同じ値が適用される、端末。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記DCIの前記DAIフィールドによって示される特定の値に従って、前記
少なくとも2
つのスロットの
前記いずれか1つにおいて前記PUSC
HにマルチプレクシングされるHARQ-ACKビットを識別するようにさらに構成される、請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記DAIフィールドの2ビットが「00」であるとき、前記特定の値は「1」であり、
前記DAIフィールドの2ビットが「01」であるとき、前記特定の値は「2」であり、
前記DAIフィールドの2ビットが「10」であるとき、前記特定の値は「3」であり、
前記DAIフィールドの2ビットが「11」であるとき、前記特定の値は「4」である、請求項2に記載の端末。
【請求項4】
前記複数のスロットのPUSC
Hに対してHARQ-ACKがマルチプレクシング可能でない特定の条件を満たす1つ以上のスロットを除外することによって、前記
少なくとも2
つのスロットの前記いずれか
1つのスロットが決定される、請求項1に記載の端末。
【請求項5】
前記特定の条件は、
前記1つ以上のスロットにおけるPUSCH
の送信がないこと、
前記1つ以上のスロットで送信されるべき前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCH
(physical uplink shared channel)が受信されていないこと、または
前記HARQ-ACK情報を含むPUCCH
(physical uplink control channel)の送信をスケジュールするPDCCHが受信されていないこと
である、請求項4に記載の端末。
【請求項6】
前記
少なくとも2
つのスロットのうち、PDSCH
(physical uplink shared channel)-to-HARQ_feedback timing indicatorフィールドによって示されないスロットでは、PUSCH
の送信に、PDSCHの受信の成否がNACKと設定された前記HARQ-ACK情報がマルチプレクシングされる、請求項1に記載の端末。
【請求項7】
前記
少なくとも2
つのスロットが、前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCH(physical uplink shared channel)と前記HARQ-ACK情報を含むPUCCH(physical uplink control channel)の送信をスケジュールするPDCCHのプロセシングタイミング条件を満たし、
前記プロセシングタイミング条件は、前記端末がPDCCHを受信して有効なHARQ-ACK情報を生成するのにかかる最小時間によって決定される、請求項1に記載の端末。
【請求項8】
前記
少なくとも2
つのスロットが前記プロセシングタイミング条件を満たさない場合、前記プロセシングタイミング条件を満たさないPDSCHに該当する前記HARQ-ACK情報のビットが、NACKと設定される、請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記プロセシングタイミング条件は、前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルの位置、及び前記HARQ-ACK情報を含むPUCCHの開始シンボルと前記複数のスロットにおけるPUSCH
の送信の開始シンボルのうち、先行するシンボルの位置に基づいて決定される、請求項7に記載の端末。
【請求項10】
ワイヤレス通信システムの端末の動作方法であって、
複数のスロットにおけるPUSCH(physical uplink shared channel)
の送信をスケジュールするPDCCH(physical downlink control channel)のDCI(downlink control information)を受信する段階と、
HARQ(hybrid automatic repeat request)-ACK(acknowledgement)情報が前記複数のスロットの各々において前記PUSCHにマルチプレクシングされるか否かに基づいて、前記複数のスロットのうちの少なくとも2つのスロットを決定する段階と、
前記複数のスロットのうちの
前記少なくとも2
つのスロッ
トにおいて、
前記PUSC
Hに前記HAR
Q-AC
K情報をマルチプレクシングする段階と
を含み、
前記DCIは、DAI(downlink assignment index)フィールドを含み、
前記DAIフィールドの値は、前記
少なくとも2
つのスロッ
トにおいて前記PUSC
Hにマルチプレクシングされ
るHARQ-ACK
ビットのサイズを識別するため
に用いられ、
前記HARQ-ACK情報を、前記複数のスロットのうちの少なくとも2つのスロットのいずれか1つにおいて前記PUSCHにマルチプレクシングするために、前記DAIフィールドの同じ値が適用される、方法。
【請求項11】
前記DCIの前記DAIフィールドによって示される特定の値に従って、前記
少なくとも2
つのスロットの
前記いずれか1つにおいて前記PUSC
HにマルチプレクシングされるHARQ-ACKビットを識別する段階をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記DAIフィールドの2ビットが「00」であるとき、前記特定の値は「1」であり、
前記DAIフィールドの2ビットが「01」であるとき、前記特定の値は「2」であり、
前記DAIフィールドの2ビットが「10」であるとき、前記特定の値は「3」であり、
前記DAIフィールドの2ビットが「11」であるとき、前記特定の値は「4」である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のスロットのPUSC
Hに対してHARQ-ACKがマルチプレクシング可能でない特定の条件を満たす1つ以上のスロットを除外することによって、前記
少なくとも2つのスロットの前記いずれか
1つのスロットが決定される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記特定の条件は、
前記1つ以上のスロットにおけるPUSCH
の送信がないこと、
前記1つ以上のスロットで送信されるべき前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCH
(physical uplink shared channel)が受信されていないこと、または
前記HARQ-ACK情報を含むPUCCH
(physical uplink control channel)の送信をスケジュールするPDCCHが受信されていないこと
である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記
少なくとも2
つのスロットのうち、PDSCH
(physical uplink shared channel)-to-HARQ_feedback timing indicatorフィールドによって示されないスロットでは、PUSCH
の送信に、PDSCHの受信の成否がNACKと設定された前記HARQ-ACK情報がマルチプレクシングされる、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記
少なくとも2
つのスロットが、前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCH(physical uplink shared channel)と前記HARQ-ACK情報を含むPUCCH(physical uplink control channel)の送信をスケジュールするPDCCHのプロセシングタイミング条件を満たし、
前記プロセシングタイミング条件は、前記端末がPDCCHを受信して有効なHARQ-ACK情報を生成するのにかかる最小時間によって決定される、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記
少なくとも2
つのスロットが前記プロセシングタイミング条件を満たさない場合、前記プロセシングタイミング条件を満たさないPDSCHに該当する前記HARQ-ACK情報のビットが、NACKと設定される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記プロセシングタイミング条件は、前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルの位置、及び前記HARQ-ACK情報を含むPUCCHの開始シンボルと前記複数のスロットにおけるPUSCH
の送信の開始シンボルのうち、先行するシンボルの位置に基づいて決定される、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレス通信システムに関する。具体的に、本発明は、ワイヤレス通信システムのアップリンク制御情報マルチプレクシング方法及びこれを用いる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第4世代(4G)通信システムの商業化の後、ワイヤレスデータトラフィックに対する高まる需要を満たすために、新たな第5世代(5G)通信システムを開発するための取組みが行われつつある。5G通信システムは、4Gの先のネットワーク通信システム、ポストLTEシステム、またはニューラジオ(NR:new radio)システムと呼ばれる。高いデータ転送レートを達成するために、5G通信システムは、6GHz以上のミリ波(mmWave)帯域を使用して動作させられるシステムを含み、またカバレージを保証する観点から6GHz以下の周波数帯域を使用して動作させられる通信システムを含み、その結果、基地局および端末における実装形態は検討中である。
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)NRシステムは、ネットワークのスペクトル効率を高め、通信提供者がより多くのデータおよび音声サービスを所与の帯域幅を介して提供することを可能にする。したがって、3GPP NRシステムは、大量の音声に対するサポートに加えて、高速データおよびメディア送信に対する需要を満たすように設計される。NRシステムの利点は、同一のプラットフォームにおける、より高いスループットおよびより小さいレイテンシ、周波数分割複信(FDD)および時分割複信(TDD)に対するサポート、ならびに拡張されたエンドユーザ環境および簡単なアーキテクチャを伴う低い動作コストを有することである。
【0004】
より効率的なデータ処理のために、NRシステムの動的なTDDは、アップリンクおよびダウンリンクにおいて使用され得る直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルの個数を、セルユーザのデータトラフィック方向に従って変化させるための方法を使用し得る。たとえば、セルのダウンリンクトラフィックがアップリンクトラフィックよりも大きいとき、基地局は、多くのダウンリンクOFDMシンボルをスロット(または、サブフレーム)に割り振ってよい。スロット構成についての情報が、端末へ送信されるべきである。
【0005】
mmWave帯域において電波の経路損失を緩和するとともに電波の送信距離を延ばすために、5G通信システムでは、ビームフォーミング、マッシブ多入力/出力(マッシブMIMO)、全次元MIMO(FD-MIMO:full dimensional MIMO)、アレイアンテナ、アナログビームフォーミング、アナログビームフォーミングとデジタルビームフォーミングとを組み合わせるハイブリッドビームフォーミング、および大規模アンテナ技術が議論される。加えて、システムのネットワーク改善のために、5G通信システムでは、発展型スモールセル、高度スモールセル、クラウド無線アクセスネットワーク(クラウドRAN)、超高密度ネットワーク、デバイス間通信(D2D:device to device communication)、ビークルツーエブリシング通信(V2X:vehicle to everything communication)、ワイヤレスバックホール、非地上波ネットワーク通信(NTN:non-terrestrial network communication)、移動ネットワーク、協働的通信、多地点協調(CoMP:coordinated multi-points)、干渉消去などに関係する技術開発が行われつつある。加えて、5Gシステムでは、高度なコーディング変調(ACM:advancedcoding modulation)方式である、ハイブリッドFSKおよびQAM変調(FQAM:FSK and QAM modulation)ならびにスライディングウィンドウ重畳コーディング(SWSC:sliding window superposition coding)、ならびに高度な接続性技術である、フィルタバンクマルチキャリア(FBMC:filter bank multi-carrier)、非直交多元接続(NOMA:non-orthogonal multiple access)、スパースコード多元接続(SCMA:sparse code multiple access)が開発中である。
【0006】
一方、人間が情報を生成および消費する、人間中心の接続ネットワークにおいて、インターネットは、物体などの分散された構成要素の間で情報を交換する、モノのインターネット(IoT)ネットワークに発展している。クラウドサーバとの接続を通じてIoT技術をビッグデータ処理技術と組み合わせる、インターネットオブエブリシング(IoE:Internet of Everything)技術も出現しつつある。IoTを実施するために、感知技術、有線/ワイヤレス通信およびネットワーク基盤、サービスインターフェース技術、ならびにセキュリティ技術などの技術要素が必要とされ、その結果、近年、センサーネットワーク、マシン間(M2M:machine to machine)通信、およびマシンタイプ通信(MTC:machine type communication)などの技術が、物体間の接続に対して検討されている。IoT環境では、接続された物体から生成されたデータを収集および分析して人間生活における新たな価値を創造する、知的インターネット技術(IT)サービスが提供され得る。既存の情報技術(IT)と様々な産業との融合および混合を通じて、IoTは、スマートホーム、スマートビルディング、スマートシティ、スマートカーまたはコネクテッドカー、スマートグリッド、健康管理、スマート家電製品、および高度医療サービスなどの分野に適用され得る。
【0007】
したがって、5G通信システムをIoTネットワークに適用するための様々な試みが行われている。たとえば、センサーネットワーク、マシン間(M2M)通信、およびマシンタイプ通信(MTC)などの技術は、ビームフォーミング、MIMO、およびアレイアンテナなどの技法によって実施される。上記で説明したビッグデータ処理技術としてのクラウドRANの適用例は、5G技術とIoT技術との融合の一例である。一般に、モバイル通信システムは、ユーザの活動を保証しながら音声サービスを提供するように開発されている。
【0008】
しかしながら、モバイル通信システムは、音声だけでなくデータサービスも徐々に拡げつつあり、今では高速データサービスを提供する程度まで開発されている。しかしながら、現在サービスが提供中であるモバイル通信システムでは、リソースが不足する現象、およびユーザの高速サービス需要に起因して、もっと高度なモバイル通信システムが必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一実施例の目的は、ワイヤレス通信システムから効率的に信号を伝送する方法及びそのための装置を提供することである。また、本発明の一実施例の目的は、ワイヤレス通信システムのアップリンク制御情報マルチプレクシング方法及びこれを用いる装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施例に係るワイヤレス通信システムの端末は、通信モジュール及び前記通信モジュールを制御するプロセッサを含む。前記プロセッサは、複数のスロット上のPUSCH(physical uplink shared channel)送信をスケジュールするPDCCH(physical downlink control channel)のDCIを受信し、前記複数のスロット上のPUSCH送信にHARQ(hybrid automatic repeat request)-ACK情報がマルチプレクシングDOINENスロットごとに前記DCIのDAI(downlink assignment index)フィールドの値を適用して、PUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0011】
前記プロセッサは、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとに、前記DCIのDAIフィールドの値によって前記HARQ-ACK情報のビット数を決定することができる。
【0012】
前記プロセッサは、前記端末にダイナミックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとに、前記DCIのDAIフィールドの値によって前記HARQ-ACK情報のビット数を4で割った時の余りの値を判断することができる。
【0013】
前記プロセッサは、前記複数のスロット上のPUSCH送信がないと前記ワイヤレス通信端末がPUCCH(physical uplink control channel)と共に前記HARQ-ACK情報を送信しないはずのスロットで、PUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてよい。
【0014】
前記プロセッサは、前記ワイヤレス通信端末が前記複数のスロットのいずれか一つである特定スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHを受信しなかった場合、前記特定スロットで前記HARQ-ACK情報を前記複数のスロット上のPUSCH送信にマルチプレクシングしなくてもよい。
【0015】
前記プロセッサは、前記ワイヤレス通信端末が前記複数のスロットのいずれか一つである特定スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報を含むPUCCHの送信をスケジュールするPDCCHを受信しなかった場合、前記特定スロットで、前記HARQ-ACK情報を前記複数のスロット上のPUSCH送信にマルチプレクシングしなくてもよい。
【0016】
前記プロセッサは、PDSCH(physical uplink shared channel)送信をスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドが示すスロット以外のスロットでは、前記複数のスロット上のPUSCH送信に、前記PDSCHの受信の成否がNACKと設定されたHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0017】
前記プロセッサは、PDSCH(physical uplink shared channel)をスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドが示すスロット以外のスロットでは、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。
【0018】
前記プロセッサは、前記複数のスロットのいずれか一つである特定スロットが前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCH(physical uplink shared channel)と前記HARQ-ACK情報を含むPUCCH(physical uplink control channel)送信をスケジュールするPDCCHのプロセシングタイミング条件を満たす場合、前記特定スロットで、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。前記プロセシングタイミング条件は、前記端末がPDCCHを受信して有効なHARQ-ACK情報を生成するのにかかる最小時間によって決定されてよい。
【0019】
前記複数のスロットのいずれか一つである特定スロットが前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHと前記HARQ-ACK情報を含むPUCCH送信をスケジュールするPDCCHのプロセシングタイミング条件を満たさない場合、前記プロセッサは、前記特定スロットで、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。
【0020】
前記複数のスロットのいずれか一つである特定スロットが前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHと前記HARQ-ACK情報を含むPUCCH送信をスケジュールするPDCCHのプロセシングタイミング条件を満たさない場合、前記プロセッサは、前記プロセシングタイミング条件を満たさないPDSCHに該当する前記HARQ-ACK情報のビットをNACKと設定できる。
【0021】
前記プロセッサは、前記HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルの位置、及び前記HARQ-ACK情報を含むPUCCHの開始シンボルと前記複数のスロット上のPUSCH送信の開始シンボルのうち、先行するシンボルの位置に基づいて前記プロセシングタイミング条件を判断できる。
【0022】
本発明の実施例に係るワイヤレス通信システムの端末の動作方法は、複数のスロット上のPUSCH(physical uplink shared channel)送信をスケジュールするPDCCH(physical downlink control channel)のDCIを受信する段階;及び前記複数のスロット上のPUSCH送信にHARQ(hybrid automatic repeat request)-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとに前記DCIのDAI(downlink assignment index)フィールドの値を適用して、PUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングする段階を含むことができる。
【0023】
前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングする段階は、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとに、前記DCIのDAIフィールドの値によって前記HARQ-ACK情報のビット数を決定する段階を含むことができる。
【0024】
前記HARQ-ACK情報のビット数を決定する段階は、前記端末にダイナミックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとに、前記DCIのDAIフィールドの値によって前記HARQ-ACK情報のビット数を4で割った時の余りの値を判断する段階を含むことができる。
【0025】
前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングする段階は、前記複数のスロット上のPUSCH送信がないと前記ワイヤレス通信端末がPUCCH(physical uplink control channel)とともに前記HARQ-ACK情報を送信しないはずのスロットで、PUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングしない段階を含むことができる。
【0026】
前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングしない段階は、前記ワイヤレス通信端末が前記複数のスロットのいずれか一つである特定スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHを受信しなかった場合、前記特定スロットで前記HARQ-ACK情報を前記複数のスロット上のPUSCH送信にマルチプレクシングしない段階を含むことができる。
【0027】
前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングしない段階は、前記ワイヤレス通信端末が前記複数のスロットのいずれか一つである特定スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報を含むPUCCHの送信をスケジュールするPDCCHを受信しなかった場合、前記特定スロットで前記HARQ-ACK情報を前記複数のスロット上のPUSCH送信にマルチプレクシングしない段階を含むことができる。
【0028】
前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングする段階は、PDSCH(physical uplink shared channel)送信をスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドが示すスロット以外のスロットでは、前記複数のスロット上のPUSCH送信に、前記PDSCHの受信の成否がNACKに設定されたHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする段階を含むことができる。
【0029】
前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングする段階は、PDSCH(physical uplink shared channel)をスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドが示すスロット以外のスロットでは、前記複数のスロット上のPUSCH送信に前記HARQ-ACK情報をマルチプレクシングしない段階を含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一実施例は、ワイヤレス通信システムにおいて効率的にアップリンク制御情報をマルチプレクシングする方法及びこれを用いる装置を提供する。
【0031】
本発明から得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない別の効果は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】ワイヤレス通信システムにおいて使用されるワイヤレスフレーム構造の一例を示す図である。
【
図2】ワイヤレス通信システムにおけるダウンリンク(DL)/アップリンク(UL)スロット構造の一例を示す図である。
【
図3】3GPPシステムにおいて使用される物理チャネル、および物理チャネルを使用する典型的な信号送信方法を説明するための図である。
【
図4】3GPP NRシステムにおける初期セルアクセス用のSS/PBCHブロックを示す図である。
【
図5】3GPP NRシステムにおいて制御情報および制御チャネルを送信するためのプロシージャを示す図である。
【
図6】3GPP NRシステムにおいて物理ダウンリンク制御チャネル(PUCCH:physical downlink control channel)がその中で送信され得る制御リソースセット(コアセット(CORESET:control resource set))を示す図である。
【
図7】3GPP NRシステムにおいてPDCCH探索空間を構成するための方法を示す図である。
【
図8】キャリアアグリゲーションを示す概念図である。
【
図9】単一キャリア通信および複数キャリア通信を説明するための図である。
【
図10】クロスキャリアスケジューリング技法が適用される一例を示す図である。
【
図11】本発明の一実施例に係る端末と基地局の構成をそれぞれ示すブロック図である。
【
図12】本発明の実施例に係る端末が複数のスロット上のPUSCH伝送にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする動作を示す図である。
【
図13】本発明の他の実施例に係る端末が複数のスロット上のPUSCH伝送にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする動作を示す図である。
【
図14】本発明のさらに他の実施例に係る端末が複数のスロット上のPUSCH伝送にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする動作を示す図である。
【
図15】本発明のさらに他の実施例に係る端末が複数のスロット上のPUSCH伝送にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする動作を示す図である。
【
図16】本発明の実施例に係る端末がPUSCH伝送にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする時、端末が、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHをスケジュールするPDCCHの最後のシンボルに基づいて、HARQ-ACK情報マルチプレクシング可能の有無を判断する方法を示す図である。
【
図17】本発明の実施例に係る端末がPUSCH伝送にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする時、端末がHARQ-ACKタイミングとHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルに基づいて、HARQ-ACK情報マルチプレクシングを行う方法を示す図である。
【
図18】本発明のさらに他の実施例に係る端末がPUSCH伝送にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする時、端末が、T
proc,1、及びHARQ-ACK情報によって受信の成否が指示されるPDSCHの最後のシンボルに基づいて、HARQ-ACK情報のマルチプレクシングを行う方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書で使用する用語は、本発明における機能を検討することによって、可能であるものとして現在広く使用される一般的な用語を採用するが、その用語は、当業者の意図、慣習、および新たな技術の出現に応じて変更されることがある。さらに、特定の事例では、出願人によって任意に選択される用語があり、この場合、それらの意味は本発明の対応する説明部分において説明される。したがって、用語の名称だけでなく本明細書全体にわたる用語および内容の実質的な意味にも基づいて、本明細書で使用される用語が分析されるべきであることが、明らかにされることを意図する。
【0034】
本明細書および以下の特許請求の範囲全体にわたって、要素が別の要素に「接続される」ことが記載されるとき、その要素は、他の要素に「直接接続されて」よく、または第3の要素を通じて他の要素に「電気的に接続されて」もよい。さらに、明示的にそれとは反対に記載されない限り、「備える」という語は、述べられる要素の包含を暗示するものとして理解され、別段に明記されていない限り、いかなる他の要素の除外も暗示するものとして理解されない。その上、特定のしきい値に基づく「以上の」または「以下の」などの限定は、いくつかの例示的な実施形態では、それぞれ、「上回る」または「下回る」と適宜に置換されてよい。
【0035】
以下の技術は、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの、様々なワイヤレスアクセスシステムにおいて使用され得る。CDMAは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)またはCDMA2000などのワイヤレス技術によって実装され得る。TDMAは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))/汎用パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化型高速データレート(EDGE)などのワイヤレス技術によって実装され得る。OFDMAは、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802-20、発展型UTRA(E-UTRA)などのワイヤレス技術によって実装され得る。UTRAは、ユニバーサル移動体電気通信システム(UMTS)の一部である。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)は、発展型UMTS地上波無線アクセス(E-UTRA)を使用する発展型UMTS(EUMTS)の一部であり、LTEアドバンスト(A)は、3GPP LTEの発展型バージョンである。3GPPニューラジオ(NR)は、LTE/LTE-Aとは別個に設計されたシステムであり、IMT-2020の要件である拡張モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced mobile broadband)、超高信頼および低レイテンシ通信(URLLC:ultra-reliable and low latency communication)、ならびにマッシブマシンタイプ通信(mMTC:massive machine type communication)サービスをサポートするためのシステムである。明瞭な説明のために、主に3GPP NRが説明されるが、本発明の技術的発想はそれらに限定されない。
【0036】
本明細書において別段に規定されていない限り、基地局とは、3GPP NRにおいて規定されるような次世代ノードB(gNB)を指してよい。さらに、別段に規定されていない限り、端末とは、ユーザ機器(UE)を指してよい。以下、説明の理解を助けるために、それぞれの内容を個別に実施例として区分して説明するが、各実施例は互いに組み合わせられて用いられてもよい。本開示において、端末の設定(configure)は、基地局による設定を表すことができる。具体的に、基地局は端末にチャネル又は信号を送信し、端末の動作又はワイヤレス通信システムで用いられるパラメータの値を設定することができる。
【0037】
図1は、ワイヤレス通信システムにおいて使用されるワイヤレスフレーム構造の一例を示す。
【0038】
図1を参照すると、3GPP NRシステムにおいて使用されるワイヤレスフレーム(または、無線フレーム)は、長さが10ms(Δf
maxN
f/100)*T
c)であってよい。加えて、ワイヤレスフレームは、サイズが等しい10個のサブフレーム(SF:subframe)を含む。本明細書では、Δf
max=480*103Hz、N
f=4096、T
c=1/(Δf
ref*N
f,ref)、Δf
ref=15*103Hz、かつN
f,ref=2048である。1つのワイヤレスフレーム内の10個のサブフレームに、それぞれ0から9までの数が割り振られてよい。各サブフレームは長さが1msであり、サブキャリア間隔に従って1つまたは複数のスロットを含んでよい。より具体的には、3GPP NRシステムでは、使用され得るサブキャリア間隔は、15*2μkHzであり、μは、サブキャリア間隔構成としてμ=0,1,2,3,4という値を有することができる。すなわち、サブキャリア間隔に対して15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、および240kHzが使用され得る。長さが1msである1つのサブフレームは、2μ個のスロットを含んでよい。この場合、各スロットの長さは2-μmsである。1つのサブフレーム内の2μ個のスロットに、それぞれ0から2μ-1までの数が割り振られてよい。加えて、1つのワイヤレスフレーム内のスロットに、それぞれ0から10*2μ-1までの数が割り振られてよい。時間リソースは、ワイヤレスフレーム番号(ワイヤレスフレームインデックスとも呼ばれる)、サブフレーム番号(サブフレームインデックスとも呼ばれる)、およびスロット番号(または、スロットインデックス)のうちの少なくとも1つによって区別され得る。
【0039】
図2は、ワイヤレス通信システムにおけるダウンリンク(DL)/アップリンク(UL)スロット構造の一例を示す。
【0040】
具体的には、
図2は、3GPP NRシステムのリソースグリッドの構造を示す。アンテナポート当り1つのリソースグリッドがある。
図2を参照すると、スロットは、時間領域において複数の直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(RB)を含む。OFDMシンボルはまた、1つのシンボルセクションを意味する。別段に規定されていない限り、OFDMシンボルは、単にシンボルと呼ばれることがある。1 RBは周波数領域において連続する12個のサブキャリアを含む。
図2を参照すると、各スロットから送信される信号は、N
size,μ
grid,x*N
RB
sc本のサブキャリアおよびN
slot
symb個のOFDMシンボルを含むリソースグリッドによって表されてよい。ここで、信号がDL信号であるときはx=DLであり、信号がUL信号であるときはx=ULである。N
size,μ
grid,xは、μの構成要素であるサブキャリア間隔に従ってリソースブロック(RB)の個数を表し(xは、DLまたはULである)、N
slot
symbは、スロットの中のOFDMシンボルの個数を表す。N
RB
scは、1つのRBを構成するサブキャリアの本数であり、N
RB
sc=12である。OFDMシンボルは、多元接続方式に従って、巡回シフトOFDM(CP-OFDM:cyclic shift OFDM)シンボルまたは離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM:discrete Fourier transform spread OFDM)シンボルと呼ばれることがある。
【0041】
1つのスロットの中に含まれるOFDMシンボルの個数は、巡回プレフィックス(CP:cyclic prefix)の長さに従って変わることがある。たとえば、ノーマルCPの場合には、1つのスロットは14個のOFDMシンボルを含むが、拡張CPの場合には、1つのスロットは12個のOFDMシンボルを含んでよい。特定の実施形態では、拡張CPは、60kHzサブキャリア間隔においてのみ使用され得る。
図2において、説明の便宜上、1つのスロットは、例として14個のOFDMシンボルを用いて構成されるが、本開示の実施形態は、異なる個数のOFDMシンボルを有するスロットに、同様に適用され得る。
図2を参照すると、各OFDMシンボルは、周波数領域においてN
size,μ
grid,x*N
RB
sc本のサブキャリアを含む。サブキャリアのタイプは、データ送信用のデータサブキャリア、基準信号の送信用の基準信号サブキャリア、およびガードバンドに分割され得る。キャリア周波数は、中心周波数(fc)とも呼ばれる。
【0042】
1つのRBは、周波数領域においてNRB
sc(たとえば、12)本の連続したサブキャリアによって規定され得る。参考のために、1つのOFDMシンボルおよび1本のサブキャリアを用いて構成されたリソースは、リソース要素(RE:resource element)またはトーンと呼ばれることがある。したがって、1つのRBは、Nslot
symb*NRB
sc個のリソース要素を用いて構成され得る。リソースグリッドの中の各リソース要素は、1つのスロットの中で1対のインデックス(k,l)によって一意に規定され得る。kは、周波数領域において0からNsize,μ
grid,x*NRB
sc-1まで割り振られるインデックスであってよく、lは、時間領域において0からNslot
symb-1まで割り振られるインデックスであってよい。
【0043】
UEが、基地局から信号を受信するために、または基地局へ信号を送信するために、UEの時間/周波数は、基地局の時間/周波数に同期されてよい。これは、基地局およびUEが同期されていると、DL信号を復調するとともに適切な時間においてUL信号を送信するために必要な時間および周波数パラメータを、UEが決定できるからである。
【0044】
時分割複信(TDD)すなわち不対スペクトルにおいて使用される無線フレームの各シンボルは、DLシンボル、ULシンボル、およびフレキシブルシンボルのうちの少なくとも1つを用いて構成され得る。周波数分割複信(FDD)すなわち対スペクトルにおいてDLキャリアとして使用される無線フレームは、DLシンボルまたはフレキシブルシンボルを用いて構成されてよく、ULキャリアとして使用される無線フレームは、ULシンボルまたはフレキシブルシンボルを用いて構成されてよい。DLシンボルでは、DL送信が可能であるがUL送信は不可能である。ULシンボルでは、UL送信が可能であるがDL送信は不可能である。フレキシブルシンボルは、信号に従ってDLまたはULとして使用されるべきと決定され得る。
【0045】
各シンボルのタイプについての情報、すなわち、DLシンボル、ULシンボル、およびフレキシブルシンボルのうちのいずれか1つを表す情報が、セル固有または共通の無線リソース制御(RRC:radio resource control)信号を用いて構成され得る。加えて、各シンボルのタイプについての情報が、追加として、UE固有または専用のRRC信号を用いて構成され得る。基地局は、i)セル固有スロット構成の期間、ii)セル固有スロット構成の期間の冒頭からの、DLシンボルしか伴わないスロットの個数、iii)DLシンボルしか伴わないスロットの直後のスロットの最初のシンボルからのDLシンボルの個数、iv)セル固有スロット構成の期間の末尾からの、ULシンボルしか伴わないスロットの個数、およびv)ULシンボルしか伴わないスロットの直前のスロットの最後のシンボルからのULシンボルの個数を、セル固有RRC信号を使用することによって通知する。ここで、ULシンボルおよびDLシンボルのうちのどちらを用いても構成されないシンボルが、フレキシブルシンボルである。
【0046】
シンボルタイプについての情報が、UE固有RRC信号を用いて構成されるとき、基地局は、フレキシブルシンボルがDLシンボルであるのかそれともULシンボルであるのかを、セル固有RRC信号の中でシグナリングし得る。この場合、UE固有RRC信号は、セル固有RRC信号を用いて構成されたDLシンボルまたはULシンボルを別のシンボルタイプに変更することができない。UE固有RRC信号は、スロットごとの対応するスロットのNslot
symb個のシンボルのうちのDLシンボルの個数、および対応するスロットのNslot
symb個のシンボルのうちのULシンボルの個数をシグナリングし得る。この場合、スロットのDLシンボルは、スロットの最初のシンボル~i番目のシンボルを用いて継続的に構成され得る。加えて、スロットのULシンボルは、スロットのj番目のシンボル~最後のシンボルを用いて継続的に構成され得る(ただし、i<j)。スロットの中で、ULシンボルおよびDLシンボルのうちのどちらを用いても構成されないシンボルが、フレキシブルシンボルである。
【0047】
上記のRRC信号を用いて構成されたシンボルのタイプは、半静的DL/UL構成と呼ばれることがある。RRC信号を用いて以前に構成された半静的DL/UL構成では、フレキシブルシンボルは、物理DL制御チャネル(PDCCH:physical DL control channel)上で送信される動的なスロットフォーマット情報(SFI:slot format information)を通じて、DLシンボル、ULシンボル、またはフレキシブルシンボルとして示されてよい。この場合、RRC信号を用いて構成されたDLシンボルまたはULシンボルは、別のシンボルタイプに変更されない。表1は、基地局がUEに示すことができる動的なSFIを例示する。
【0048】
【0049】
表1において、DはDLシンボルを示し、UはULシンボルを示し、Xはフレキシブルシンボルを示す。表1に示すように、1つのスロットの中で最高2回のDL/UL切替えが許容され得る。
【0050】
図3は、3GPPシステム(たとえば、NR)において使用される物理チャネル、および物理チャネルを使用する典型的な信号送信方法を説明するための図である。
【0051】
UEの電源がオンにされるかまたはUEが新たなセルにキャンプオンする場合、UEは初期セル探索を実行する(S101)。具体的には、UEは、初期セル探索時にBSに同期し得る。このことのために、UEは、基地局から1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS)を受信して基地局に同期し得、セルIDなどの情報を取得し得る。その後、UEは、基地局から物理ブロードキャストチャネルを受信することができ、セルにおけるブロードキャスト情報を取得することができる。
【0052】
初期セル探索の完了時に、UEは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)およびPDCCHの中の情報に従って物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)を受信し、その結果、UEは、初期セル探索を通じて取得されたシステム情報よりも特有のシステム情報を取得することができる(S102)。ここで、UEが取得したシステム情報は、RRC(Radio Resource Control,RRC)において物理層(physical layer)でUEが正しく動作するためのセル-共通システム情報であり、リメイニングシステム情報(Remaining system information)又はシステム情報ブロック(System information blcok,SIB)1とも呼ばれる。
【0053】
UEが最初に基地局にアクセスするか、または信号送信用の無線リソースを有しないとき、UEは、基地局に対してランダムアクセスプロシージャを実行してよい(動作S103~S106)。最初に、UEは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:physical random access channel)を通じてプリアンブルを送信することができ(S103)、PDCCHおよび対応するPDSCHを通じて基地局からプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S104)。有効なランダムアクセス応答メッセージがUEによって受信されると、UEは、基地局からPDCCHを通じて送信されたUL許可によって示される物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)を通じて、UEの識別子などを含むデータを基地局へ送信する(S105)。次に、UEは、衝突解決のために、基地局の表示としてのPDCCHの受信を待つ。UEがUEの識別子を通じてPDCCHを首尾よく受信する場合(S106)、ランダムアクセスプロセスが終了される。UEは、ランダムアクセス過程中に、RRC層において、物理層でUEが正しく動作するために必要なUE-特定システム情報を取得することができる。UEがRRC層でUE-特定システム情報を取得すると、UEはRRC連結モード(RRC_CONNECTED mode)に入る。
【0054】
RRC層は、端末とワイヤレス接続網(Radio Access Network,RAN)間の制御のためのメッセージ生成及び管理に用いられる。より具体的に、基地局と端末はRRC層において、セル内の全端末に必要なセルシステム情報の放送(broadcasting)、ページング(paging)メッセージの伝達管理、移動性管理及びハンドオーバー、端末の測定報告とそれに対する制御、端末能力管理及び機器管理を含む保管管理を行うことができる。一般に、RRC層で伝達する信号(以下、RRC信号)の更新(update)は、物理層における送受信周期(すなわち、transmission time interval,TTI)よりも長いので、RRC信号は、長い周期において変化せずに保持され得る。
【0055】
上記で説明したプロシージャの後、UEは、PDCCH/PDSCHを受信し(S107)、一般的なUL/DL信号送信プロシージャとして物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を送信する(S108)。具体的には、UEは、PDCCHを通じてダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)を受信し得る。DCIは、UEに対するリソース割振り情報などの制御情報を含んでよい。また、DCIのフォーマットは、所期の使用に応じて変わってよい。UEがULを通じて基地局へ送信するアップリンク制御情報(UCI:uplinkcontrol information)は、DL/UL ACK/NACK信号、チャネル品質インジケータ(CQI:channel quality indicator)、プリコーディング行列インデックス(PMI:precoding matrix index)、ランクインジケータ(RI:rank indicator)などを含む。ここで、CQI、PMI、およびRIは、チャネル状態情報(CSI:channel state information)の中に含められてよい。3GPP NRシステムでは、UEは、上記で説明したHARQ-ACKおよびCSIなどの制御情報を、PUSCHおよび/またはPUCCHを通じて送信してよい。
【0056】
図4は、3GPP NRシステムにおける初期セルアクセス用のSS/PBCHブロックを示す。
【0057】
電源がオンにされるか、または新たなセルにアクセスしたいとき、UEは、セルとの時間および周波数同期を取得し得、初期セル探索プロシージャを実行し得る。UEは、セル探索プロシージャ中にセルの物理セル識別情報NcellIDを検出し得る。このことのために、UEは、基地局から同期信号、たとえば、1次同期信号(PSS:primary synchronization signal)および2次同期信号(SSS:secondary synchronization signal)を受信し得、基地局に同期し得る。この場合、UEは、セル識別情報(ID)などの情報を取得することができる。
【0058】
図4(a)を参照しながら、同期信号(SS:synchronization signal)がより詳細に説明される。同期信号は、PSSおよびSSSに分類され得る。PSSは、OFDMシンボル同期およびスロット同期などの、時間領域同期および/または周波数領域同期を取得するために使用され得る。SSSは、フレーム同期およびセルグループIDを取得するために使用され得る。
図4(a)および表2を参照すると、SS/PBCHブロックは、周波数軸における連続した20個のRB(=240本のサブキャリア)を用いて構成することができ、時間軸における連続した4個のOFDMシンボルを用いて構成することができる。この場合、SS/PBCHブロックの中で、PSSは最初のOFDMシンボルの中で送信され、SSSは第56~第182のサブキャリアを通じて3番目のOFDMシンボルの中で送信される。ここで、SS/PBCHブロックの最小のサブキャリアインデックスは、0から番号付けされる。PSSがその中で送信される最初のOFDMシンボルでは、基地局は、残りのサブキャリア、すなわち、第0~第55および第183~第239のサブキャリアを通じて信号を送信しない。加えて、SSSがその中で送信される3番目のOFDMシンボルでは、基地局は、第48~第55および第183~第191のサブキャリアを通じて信号を送信しない。基地局は、SS/PBCHブロックの中で上記の信号を除く残りのREを通じて物理ブロードキャストチャネル(PBCH:physical broadcast channel)を送信する。
【0059】
【0060】
SSは、合計1008個の一意の物理レイヤセルIDが336個の物理レイヤセル識別子グループにグループ化されることを可能にし、各グループは、具体的には、各物理レイヤセルIDが1つの物理レイヤセル識別子グループの一部のみであることになるような、3個のPSSとSSSとの組合せを通じた3個の一意識別子を含む。したがって、物理レイヤセルID Ncell
ID=3N(1)
ID+N(2)
IDは、物理レイヤセル識別子グループを示す、0から335までにわたるインデックスN(1)
ID、および物理レイヤセル識別子グループの中の物理レイヤ識別子を示す、0から2までにわたるインデックスN(2)
IDによって、一意に規定され得る。UEは、PSSを検出し得、3個の一意物理レイヤ識別子のうちの1つを識別し得る。加えて、UEは、SSSを検出することができ、物理レイヤ識別子に関連付けられた336個の物理レイヤセルIDのうちの1つを識別することができる。この場合、PSSの系列dPSS(n)は次の通りである。
【0061】
【0062】
ここで、x(i+7)=(x(i+4)+x(i)) mod 2であり、
【0063】
[x(6) x(5) x(4) x(3) x(2) x(1) x(0)]=[1 1 1 0 1 1 0]として与えられる。
【0064】
さらに、SSSの系列dSSS(n)は次の通りである。
【0065】
【0066】
ここで、
x0(i+7)=(x0(i+4)+x0(i)) mod 2
x1(i+7)=(x1(i+1)+x1(i)) mod 2
であり、
【0067】
[x0(6) x0(5) x0(4) x0(3) x0(2) x0(1) x0(0)]=[0 0 0 0 0 0 1]
[x1(6) x1(5) x1(4) x1(3) x1(2) x1(1) x1(0)]=[0 0 0 0 0 0 1]
として与えられる。
【0068】
長さが10msの無線フレームは、長さが5msの2つのハーフフレームに分割され得る。
図4(b)を参照しながら、SS/PBCHブロックが各ハーフフレームの中で送信されるスロットの説明が行われる。SS/PBCHブロックが送信されるスロットは、事例A、B、C、D、およびEのうちのいずれか1つであってよい。事例Aでは、サブキャリア間隔は15kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は({2,8}+14*n)番目のシンボルである。この場合、3GHz以下のキャリア周波数においてn=0または1である。加えて、3GHzよりも上かつ6GHzよりも下のキャリア周波数においてn=0,1,2,3であってよい。事例Bでは、サブキャリア間隔は30kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は{4,8,16,20}+28*nである。この場合、3GHz以下のキャリア周波数においてn=0である。加えて、3GHzよりも上かつ6GHzよりも下のキャリア周波数においてn=0,1であってよい。事例Cでは、サブキャリア間隔は30kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は({2,8}+14*n)番目のシンボルである。この場合、3GHz以下のキャリア周波数においてn=0または1である。加えて、3GHzよりも上かつ6GHzよりも下のキャリア周波数においてn=0,1,2,3であってよい。事例Dでは、サブキャリア間隔は120kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は({4,8,16,20}+28*n)番目のシンボルである。この場合、6GHz以上のキャリア周波数において、n=0,1,2,3,5,6,7,8,10,11,12,13,15,16,17,18である。事例Eでは、サブキャリア間隔は240kHzであり、SS/PBCHブロックの開始時点は({8,12,16,20,32,36,40,44}+56*n)番目のシンボルである。この場合、6GHz以上のキャリア周波数において、n=0,1,2,3,5,6,7,8である。
【0069】
図5は、3GPP NRシステムにおいて制御情報および制御チャネルを送信するためのプロシージャを示す。
図5(a)を参照すると、基地局は、無線ネットワーク一時識別子(RNTI:radio network temporary identifier)を用いてマスク(たとえば、XOR演算)された巡回冗長検査(CRC)を制御情報(たとえば、ダウンリンク制御情報(DCI))に追加し得る(S202)。基地局は、各制御情報の目的/ターゲットに従って決定されたRNTI値を用いてCRCをスクランブルし得る。1つまたは複数のUEによって使用される共通のRNTIは、システム情報RNTI(SI-RNTI:system information RNTI)、ページングRNTI(P-RNTI:paging RNTI)、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI:random access RNTI)、および送信電力制御RNTI(TPC-RNTI:transmit power control RNTI)のうちの少なくとも1つを含むことができる。加えて、UE固有のRNTIは、セル一時RNTI(C-RNTI:cell temporary RNTI)およびCS-RNTIのうちの少なくとも1つを含んでよい。その後、基地局は、チャネル符号化(たとえば、ポーラコーディング)を実行した後(S204)、PDCCH送信のために使用されるリソースの量に従ってレートマッチングを実行し得る(S206)。その後、基地局は、制御チャネル要素(CCE:control channel element)ベースのPDCCH構造に基づいてDCIを多重化し得る(S208)。加えて、基地局は、スクランブリング、変調(たとえば、QPSK)、インターリービングなどの追加のプロセスを、多重化されたDCIに適用し得(S210)、次いで、送信されるべきリソースにDCIをマッピングし得る。CCEは、PDCCHに対する基本リソース単位であり、1つのCCEは、複数(たとえば、6個)のリソース要素グループ(REG:resource element group)を含んでよい。1つのREGは、複数(たとえば、12個)のREを用いて構成され得る。1つのPDCCHに対して使用されるCCEの個数は、アグリゲーションレベルとして規定され得る。3GPP NRシステムでは、1、2、4、8、または16というアグリゲーションレベルが使用され得る。
図5(b)は、CCEアグリゲーションレベル、およびPDCCHの多重化に関係する図であり、1つのPDCCHに対して使用されるCCEアグリゲーションレベルのタイプ、およびそれに従って制御エリアの中で送信されるCCEを示す。
【0070】
図6は、3GPP NRシステムにおいて物理ダウンリンク制御チャネル(PUCCH)がその中で送信され得る制御リソースセット(コアセット)を示す。
【0071】
コアセットは、PDCCH、すなわち、UE用の制御信号がその中で送信される時間周波数リソースである。加えて、後で説明されることになる探索空間が、1つのコアセットにマッピングされ得る。したがって、UEは、PDCCH受信を求めてすべての周波数帯域を監視するのではなく、コアセットとして指定された時間周波数領域を監視してよく、コアセットにマッピングされたPDCCHを復号し得る。基地局は、UEに対してセルごとに1つまたは複数のコアセットを構成し得る。コアセットは、時間軸上で3個までの連続したシンボルを用いて構成され得る。加えて、コアセットは、周波数軸上で6個の連続したPRBという単位で構成され得る。
図6の実施形態では、コアセット#1は、連続したPRBを用いて構成され、コアセット#2およびコアセット#3は、連続しないPRBを用いて構成される。コアセットは、スロットの中の任意のシンボルの中に配置され得る。たとえば、
図6の実施形態では、コアセット#1は、スロットの最初のシンボルにおいて開始し、コアセット#2は、スロットの5番目のシンボルにおいて開始し、コアセット#3は、スロットの9番目のシンボルにおいて開始する。
【0072】
図7は、3GPP NRシステムにおいてPUCCH探索空間を設定するための方法を示す。
【0073】
PDCCHをUEへ送信するために、各コアセットは少なくとも1つの探索空間を有してよい。本開示の実施形態では、探索空間とは、UEのPDCCHがそれを通じて送信されることが可能であるすべての時間周波数リソースのセット(以下で、PDCCH候補)である。探索空間は、3GPP NRのUEが共通に探索することを必要とされる共通の探索空間、および特定のUEが探索することを必要とされる端末固有またはUE固有の探索空間を含んでよい。共通探索空間の中で、UEは、同じ基地局に属するセルの中のすべてのUEが共通に探索するように設定されているPDCCHを監視し得る。加えて、UE固有探索空間は、UEが、UEに従って異なる探索空間位置において各UEに割り振られたPDCCHを監視するように、UEごとに設定され得る。UE固有探索空間の場合には、UE間の探索空間は、PDCCHがその中に割り振られる限定された制御エリアに起因して、部分的にオーバーラップされることがあり割り振られることがある。PDCCHを監視することは、探索空間の中でPDCCH候補を求めてブラインド復号することを含む。ブラインド復号が成功するとき、PDCCHが(首尾よく)検出/受信されていることが表現されてよく、ブラインド復号が失敗するとき、PDCCHが検出/受信されていないか、または首尾よく検出/受信されていないことが表現されてよい。
【0074】
説明の便宜上、DL制御情報を1つまたは複数のUEへ送信するように1つまたは複数のUEに以前から知られているグループ共通(GC:group common)RNTIを用いてスクランブルされたPDCCHは、グループ共通(GC)PDCCHまたは共通PDCCHと呼ばれる。加えて、ULスケジューリング情報またはDLスケジューリング情報を特定のUEへ送信するように特定のUEがすでに知っている端末固有のRNTIを用いてスクランブルされたPDCCHは、UE固有PDCCHと呼ばれる。共通PDCCHは、共通探索空間の中に含まれてよく、UE固有PDCCHは、共通探索空間またはUE固有PDCCHの中に含まれてよい。
【0075】
基地局は、送信チャネルであるページングチャネル(PCH:paging channel)およびダウンリンク共有チャネル(DL-SCH:downlink-shared channel)のリソース割振りに関係する情報(すなわち、DL許可)、またはアップリンク共有チャネル(UL-SCH:uplink-shared channel)およびハイブリッド自動再送要求(HARQ)のリソース割振りに関係する情報(すなわち、UL許可)について、PDCCHを通じて各UEまたはUEグループにシグナリングし得る。基地局は、PCHトランスポートブロックおよびDL-SCHトランスポートブロックを、PDSCHを通じて送信してよい。基地局は、特定の制御情報または特定のサービスデータを除くデータを、PDSCHを通じて送信してよい。加えて、UEは、特定の制御情報または特定のサービスデータを除くデータを、PDSCHを通じて受信し得る。
【0076】
基地局は、UE(1つまたは複数のUE)PDSCHデータが送信される先についての、また対応するUEによってPDSCHデータがどのように受信および復号されることになるのかについての情報を、PDCCHの中に含めてよく、そのPDCCHを送信してよい。たとえば、特定のPDCCH上で送信されるDCIが「A」というRNTIを用いてCRCマスクされ、DCIは、PDSCHが「B」という無線リソース(たとえば、周波数ロケーション)に割り振られることを示し、「C」という送信フォーマット情報(たとえば、トランスポートブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を示すと仮定しよう。UEは、UEが有するRNTI情報を使用してPDCCHを監視する。この場合、「A」のRNTIを使用してPDCCHのブラインド復号を実行するUEがある場合、そのUEは、PDCCHを受信し、受信されたPDCCH情報を通じて、「B」および「C」によって示されるPDSCHを受信する。
【0077】
表3は、ワイヤレス通信システムにおいて使用される物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)の一実施形態を示す。
【0078】
【0079】
PUCCHは、以下のUL制御情報(UCI)を送信するために使用され得る。
【0080】
- スケジューリング要求(SR:Scheduling Request):UL UL-SCHリソースを要求するために使用される情報。
【0081】
- HARQ-ACK:(DL SPS解放を示す)PDCCHへの応答、および/またはPDSCH上のDLトランスポートブロック(TB:transport block)への応答。HARQ-ACKは、PDCCH上またはPDSCH上で送信された情報が受信されているかどうかを示す。HARQ-ACK応答は、肯定的ACK(単に、ACK)、否定的ACK(以下で、NACK)、間欠送信(DTX:Discontinuous Transmission)、またはNACK/DTXを含む。ここで、HARQ-ACKという用語は、HARQ-ACK/NACKおよびACK/NACKと併用して使用される。概して、ACKはビット値1によって表されてよく、NACKはビット値0によって表されてよい。
【0082】
- チャネル状態情報(CSI):DLチャネル上でのフィードバック情報。UEは、基地局によって送信されるCSI基準信号(RS)に基づいてそれを生成する。多入力多出力(MIMO)関連フィードバック情報は、ランクインジケータ(RI)およびプリコーディング行列インジケータ(PMI)を含む。CSIは、CSIによって示される情報に従ってCSI部分1およびCSI部分2に分割され得る。
【0083】
3GPP NRシステムでは、様々なサービスシナリオ、様々なチャネル環境、およびフレーム構造をサポートするために、5つのPUCCHフォーマットが使用され得る。
【0084】
PUCCHフォーマット0は、1ビットまたは2ビットのHARQ-ACK情報またはSRを送信することが可能なフォーマットである。PUCCHフォーマット0は、時間軸上の1つまたは2つのOFDMシンボルおよび周波数軸上の1つのRBを通じて送信され得る。PUCCHフォーマット0が2つのOFDMシンボルの中で送信されるとき、2つのシンボル上の同じ系列は、異なるRBを通じて送信されてよい。このとき、系列は、PUCCHフォーマット0に用いられる基本系列(base sequence)から巡回シフト(cyclic shift,CS)された系列でよい。このことを通じて、UEは、周波数ダイバーシティ利得を取得することができる。具体的に、端末は、MbitビットUCI(Mbit=1 or 2)によって巡回シフト(cyclic shift,CS)値mcsを決定できる。また、長さ12の基本系列を、定められたCS値mcsに基づいて、巡回シフトした系列を、1個のOFDMシンボル及び1個のRBの12個のREにマッピングして送信することができる。端末にとって使用可能な巡回シフトの数が12個であり、Mbit=1である場合、1ビットUCI 0及び1は、それぞれ、巡回シフト値の差が6である2つの巡回シフトされた系列にマッピングされ得る。また、Mbit=2の場合、2ビットUCI 00、01、11、10は、それぞれ、巡回シフト値の差が3である4つの巡回シフトされた系列にマッピングされ得る。
【0085】
PUCCHフォーマット1は、1ビットまたは2ビットのHARQ-ACK情報またはSRを配送し得る。PUCCHフォーマット1は、時間軸上の連続したOFDMシンボルおよび周波数軸上の1つのPRBを通じて送信され得る。ここで、PUCCHフォーマット1によって占有されるOFDMシンボルの個数は、4個~14個のうちの1つであってよい。より具体的には、Mbit=1であるUCIは、BPSK変調されてよい。UEは、Mbit=2であるUCIを4位相シフトキーイング(QPSK)を用いて変調してよい。信号は、変調された複素数値シンボルd(0)を長さ12の系列で乗算することによって取得される。この場合、系列は、PUCCHフォーマット0に対して使用される基本系列であってよい。UEは、PUCCHフォーマット1がそこに割り振られる偶数番号のOFDMシンボルを、時間軸直交カバーコード(OCC:orthogonal cover code)を通じて拡散して、取得された信号を送信する。PUCCHフォーマット1は、使用されるべきOCCの長さに従って、1つのRBの中で多重化された様々なUEの最大数を決定する。復調基準信号(DMRS:demodulation reference signal)は、OCCを用いて拡散されてよく、PUCCHフォーマット1の奇数番号のOFDMシンボルにマッピングされてよい。
【0086】
PUCCHフォーマット2は、2ビットを超えるUCIを配送し得る。PUCCHフォーマット2は、時間軸上の1つまたは2つのOFDMシンボルおよび周波数軸上の1つまたは複数のRBを通じて送信され得る。PUCCHフォーマット2が2つのOFDMシンボルの中で送信されるとき、2つのOFDMシンボルを通じて異なるRBの中で送信される系列は、互いに同じであってよい。ここで、系列は、変調された複数の複素数値シンボルd(0),…,d(Msymbol-1)であってよい。ここで、MsymbolはMbit/2であってよい。このことを通じて、UEは、周波数ダイバーシティ利得を取得し得る。より具体的には、MbitビットのUCI(Mbit>2)が、ビットレベルスクランブルされ、QPSK変調され、1つまたは2つのOFDMシンボルのRBにマッピングされる。ここで、RBの個数は、1個~16個のうちの1つであってよい。
【0087】
PUCCHフォーマット3またはPUCCHフォーマット4は、2ビットを超えるUCIを配送し得る。PUCCHフォーマット3またはPUCCHフォーマット4は、時間軸上の連続したOFDMシンボルおよび周波数軸上の1つのPRBを通じて送信され得る。PUCCHフォーマット3またはPUCCHフォーマット4によって占有されるOFDMシンボルの個数は、4個~14個のうちの1つであってよい。具体的には、UEは、π/2-2位相シフトキーイング(BPSK)またはQPSKを用いてMbitビットのUCI(Mbit>2)を変調して、複素数値シンボルd(0)~d(Msymb-1)を生成する。ここで、π/2-BPSKを使用するとき、Msymb=Mbitであり、QPSKを使用するとき、Msymb=Mbit/2である。UEは、PUCCHフォーマット3にブロック単位拡散を適用しなくてよい。しかしながら、UEは、PUCCHフォーマット4が2または4の多重化容量を有し得るような、長さが12のPreDFT-OCCを使用して1つのRB(すなわち、12本のサブキャリア)にブロック単位拡散を適用してよい。UEは、拡散信号に対して送信プリコーディング(または、DFTプリコーディング)を実行し、それを各REにマッピングして拡散信号を送信する。
【0088】
この場合、PUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4によって占有されるRBの個数は、UEによって送信されるUCIの長さおよび最大コードレートに従って決定され得る。UEがPUCCHフォーマット2を使用するとき、UEは、PUCCHを通じてHARQ-ACK情報およびCSI情報を一緒に送信してよい。UEが送信し得るRBの個数が、PUCCHフォーマット2、またはPUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4が使用し得るRBの最大個数よりも多いとき、UEは、UCI情報の優先度に従って、いくつかのUCI情報を送信することなく残りのUCI情報のみを送信してよい。
【0089】
PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4は、スロットの中での周波数ホッピングを示すためのRRC信号を通じて構成され得る。周波数ホッピングが構成されるとき、周波数ホッピングされるべきRBのインデックスが、RRC信号を用いて構成され得る。PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4が、時間軸上のN個のOFDMシンボルを通じて送信されるとき、第1のホップはfloor(N/2)個のOFDMシンボルを有してよく、第2のホップはceiling(N/2)個のOFDMシンボルを有してよい。
【0090】
PUCCHフォーマット1、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4は、複数のスロットの中で繰り返し送信されるように構成され得る。この場合、PUCCHがその中で繰り返し送信されるスロットの個数Kは、RRC信号によって構成され得る。繰り返し送信されるPUCCHは、各スロットの中の定位置のOFDMシンボルにおいて開始しなければならず、長さが一定でなければならない。UEがその中でPUCCHを送信すべきスロットのOFDMシンボルのうちの1つのOFDMシンボルが、RRC信号によってDLシンボルとして示されるとき、UEは、対応するスロットの中でPUCCHを送信しなくてよく、PUCCHを送信するための次のスロットまでPUCCHの送信を遅延させてよい。
【0091】
一方、3GPP NRシステムにおいて、端末は、キャリア(又は、セル)の帯域幅よりも小さいか又は等しい帯域幅を用いて送受信を行うことができる。そのために、端末は、キャリアの帯域幅のうち、一部の連続した帯域幅で構成されたBWP(bandwidth part)が構成されてよい。TDDによって動作するか又はアンペアードスペクトル(unpaired spectrum)で動作する端末は、1キャリア(又は、セル)に最大で4個のDL/UL BWPペア(pairs)が構成されてよい。また、端末は一つのDL/UL BWPペア(pair)を活性化することができる。FDDによって動作するか又はペアードスペクトル(paired spectrum)で動作する端末は、ダウンリンクキャリア(又は、セル)に最大で4個のDL BWPが構成されてよく、アップリンクキャリア(又は、セル)に最大で4個のUL BWPが構成されてよい。端末は、各キャリア(又は、セル)ごとに1つのDL BWPとUL BWPを活性化することができる。端末は、活性化されたBWP以外の時間-周波数リソースでは受信又は送信しなくて済む。活性化されたBWPを、アクティブBWPと呼ぶことができる。
【0092】
基地局は端末に、構成されたBWPのうち活性化されたBWPを、ダウンリンク制御情報(downlink control information,DCI)で示すことができる。DCIで示されたBWPは活性化され、他の構成されたBWPは非活性化される。TDDで動作するキャリア(又は、セル)において、基地局は、端末のDL/UL BWPペアを変えるために、PDSCH又はPUSCHをスケジュールするDCIに、活性化されるBWPを示すBPI(bandwidth part indicator)を含めることができる。端末は、PDSCH又はPUSCHをスケジュールするDCIを受信し、BPIに基づいて、活性化されるDL/UL BWPペアを識別することができる。FDDで動作するダウンリンクキャリア(又は、セル)では、基地局は、端末のDL BWPを変えるために、PDSCHをスケジュールするDCIに、活性化されるBWPを示すBPIを含めることができる。FDDで動作するアップリンクキャリア(又は、セル)の場合、基地局は、端末のUL BWPを変えるために、PUSCHをスケジュールするDCIに、活性化されるBWPを示すBPIを含めることができる。
【0093】
図8は、キャリアアグリゲーションを示す概念図である。
【0094】
キャリアアグリゲーションとは、ワイヤレス通信システムがもっと広い周波数帯域を使用するために、UEが、ULリソース(または、コンポーネントキャリア)および/またはDLリソース(または、コンポーネントキャリア)を用いて構成された複数の周波数ブロックまたはセル(論理的な意味での)を、1つの大きい論理的な周波数帯域として使用する方法である。1つのコンポーネントキャリアは、1次セル(PCell:Primary cell)もしくは2次セル(SCell:Secondary cell)、または1次SCell(PScell:Primary SCell)と呼ばれる用語で呼ばれることもある。しかしながら、以下では、説明の便宜上、「コンポーネントキャリア」という用語が使用される。
【0095】
図8を参照すると、3GPP NRシステムの一例として、全体的なシステム帯域は、16個までのコンポーネントキャリアを含んでよく、各コンポーネントキャリアは、400MHzまでの帯域幅を有してよい。コンポーネントキャリアは、1本または複数本の物理的に連続したサブキャリアを含んでよい。コンポーネントキャリアの各々が、同じ帯域幅を有することが
図8に示されるが、このことは一例にすぎず、各コンポーネントキャリアは異なる帯域幅を有してよい。また、各コンポーネントキャリアは、周波数軸において互いに隣接するものとして示されるが、図面は論理的な概念において示され、各コンポーネントキャリアは、互いに物理的に隣接してよく、または離間されてもよい。
【0096】
各コンポーネントキャリアに対して、異なる中心周波数が使用され得る。また、物理的に隣接するコンポーネントキャリアにおいて1つの共通の中心周波数が使用され得る。
図8の実施形態では、すべてのコンポーネントキャリアが物理的に隣接することを想定すると、すべてのコンポーネントキャリアにおいて中心周波数Aが使用され得る。さらに、それぞれのコンポーネントキャリアが互いに物理的に隣接しないことを想定すると、コンポーネントキャリアの各々において中心周波数Aおよび中心周波数Bが使用され得る。
【0097】
全システム帯域がキャリアアグリゲーションによって拡張されるとき、各UEとの通信のために使用される周波数帯域は、コンポーネントキャリアの単位で規定され得る。UE Aは、全システム帯域である100MHzを使用してよく、すべての5つのコンポーネントキャリアを使用して通信を実行する。UE B1~B5は、20MHz帯域幅のみを使用することができ、1つのコンポーネントキャリアを使用して通信を実行することができる。UE C1およびC2は、40MHz帯域幅を使用してよく、それぞれ、2つのコンポーネントキャリアを使用して通信を実行する。2つのコンポーネントキャリアは、論理的/物理的に隣接してよく、または隣接しなくてもよい。UE C1は、隣接しない2つのコンポーネントキャリアを使用する事例を表し、UE C2は、隣接する2つのコンポーネントキャリアを使用する事例を表す。
【0098】
図9は、単一キャリア通信および複数キャリア通信を説明するための図である。具体的には、
図9(a)は、シングルキャリアサブフレーム構造を示し、
図9(b)は、マルチキャリアサブフレーム構造を示す。
【0099】
図9(a)を参照すると、FDDモードにおいて、一般的なワイヤレス通信システムは、データ送信またはデータ受信を、それらに対応する1つのDL帯域および1つのUL帯域を通じて実行し得る。別の特定の実施形態では、TDDモードにおいて、ワイヤレス通信システムは、時間領域において無線フレームをUL時間単位およびDL時間単位に分割してよく、UL/DL時間単位を通じてデータ送信またはデータ受信を実行してよい。
図9(b)を参照すると、3つの20MHzコンポーネントキャリア(CC:component carrier)は、60MHzの帯域幅がサポートされ得るようにULおよびDLの各々にアグリゲートされ得る。各CCは、周波数領域において互いに隣接してよく、または隣接しなくてもよい。
図9(b)は、UL CCの帯域幅およびDL CCの帯域幅が同一かつ対称である事例を示すが、各CCの帯域幅は独立して決定され得る。加えて、UL CCおよびDL CCの個数が異なる非対称キャリアアグリゲーションが可能である。RRCを通じて特定のUEに割り振られた/構成されたDL/UL CCは、特定のUEのサービングDL/UL CCと呼ばれることがある。
【0100】
基地局は、UEのサービングCCの一部もしくは全部をアクティブ化すること、または一部のCCを非アクティブ化することによって、UEとの通信を実行してよい。基地局は、アクティブ化/非アクティブ化されるべきCCを変更することができ、アクティブ化/非アクティブ化されるべきCCの数を変更することができる。基地局が、UEにとって利用可能なCCをセル固有またはUE固有であるものとして割り振る場合、UEに対するCC割振りが完全に再構成されないか、またはUEがハンドオーバーされない限り、割り振られたCCのうちの少なくとも1つは非アクティブ化され得る。UEによって非アクティブ化されない1つのCCは、1次CC(PCC:Primary CC)または1次セル(PCell)と呼ばれ、基地局が自由にアクティブ化/非アクティブ化できるCCは、2次CC(SCC:Secondary CC)または2次セル(SCell)と呼ばれる。
【0101】
一方、3GPP NRは、セルが無線リソースを管理するという概念を使用する。セルは、DLリソースとULリソースとの組合せ、すなわち、DL CCとUL CCとの組合せとして規定される。セルは、DLリソースのみ、またはDLリソースとULリソースとの組合せを用いて構成され得る。キャリアアグリゲーションがサポートされるとき、DLリソース(すなわち、DL CC)のキャリア周波数とULリソース(すなわち、UL CC)のキャリア周波数との間の連係が、システム情報によって示されてよい。キャリア周波数とは、各セルまたはCCの中心周波数を指す。PCCに対応するセルはPCellと呼ばれ、SCCに対応するセルはSCellと呼ばれる。DLにおけるPCellに対応するキャリアはDL PCCであり、ULにおけるPCellに対応するキャリアはUL PCCである。同様に、DLにおけるSCellに対応するキャリアはDL SCCであり、ULにおけるSCellに対応するキャリアはUL SCCである。UE能力に従って、サービングセルは、1つのPCellおよび0個以上のSCellを用いて構成され得る。RRC_CONNECTED状態にあるが、キャリアアグリゲーションに対して構成されないかまたはキャリアアグリゲーションをサポートしないUEの場合には、PCellのみを用いて構成された1つのサービングセルしかない。
【0102】
上述のように、キャリアアグリゲーションにおいて使用される「セル」という用語は、1つの基地局または1つのアンテナグループによって通信サービスが提供されるいくつかの地理的エリアを指す「セル」という用語とは区別される。すなわち、1つのコンポーネントキャリアは、スケジューリングセル、スケジュールドセル、1次セル(PCell)、2次セル(SCell)、または1次SCell(PScell)と呼ばれることもある。しかしながら、いくつかの地理的エリアを指すセルとキャリアアグリゲーションのセルとの間で区別するために、本開示では、キャリアアグリゲーションのセルはCCと呼ばれ、地理的エリアのセルはセルと呼ばれる。
【0103】
図10は、クロスキャリアスケジューリング技法が適用される一例を示す図である。クロスキャリアスケジューリングが設定されると、第1のCCを通じて送信される制御チャネルが、キャリアインジケータフィールド(CIF:carrier indicator field)を使用して、第1のCCまたは第2のCCを通じて送信されるデータチャネルをスケジュールし得る。CIFはDCIの中に含まれる。言い換えれば、スケジューリングセルが設定され、スケジューリングセルのPDCCHエリアの中で送信されるDL許可/UL許可が、スケジュールドセルのPDSCH/PUSCHをスケジュールする。すなわち、複数のコンポーネントキャリアに対する探索エリアが、スケジューリングセルのPDCCHエリアの中に存在する。PCellは、基本的にスケジューリングセルであってよく、特定のSCellが、上位レイヤによってスケジューリングセルとして指定され得る。
【0104】
図10の実施形態では、3つのDL CCがマージされることが想定される。ここで、DLコンポーネントキャリア#0がDL PCC(または、PCell)であり、DLコンポーネントキャリア#1およびDLコンポーネントキャリア#2がDL SCC(または、SCell)であることが想定される。加えて、DL PCCが、CCを監視するPDCCHに設定されることが想定される。クロスキャリアスケジューリングがUE固有(または、UEグループ固有もしくはセル固有)の上位レイヤシグナリングによって構成されないとき、CIFが無効にされ、各DL CCは、NR PDCCH規則(非クロスキャリアスケジューリング、自己キャリアスケジューリング)に従って、CIFを用いずにそのPDSCHをスケジュールするためのPDCCHのみを送信することができる。一方、クロスキャリアスケジューリングがUE固有(または、UEグループ固有もしくはセル固有)の上位レイヤシグナリングによって構成される場合、CIFが有効にされ、特定のCC(たとえば、DL PCC)は、CIFを使用してDL CC AのPDSCHをスケジュールするためのPDCCHだけでなく、別のCCのPDSCHをスケジュールするためのPDCCHも送信してよい(クロスキャリアスケジューリング)。他方では、PDCCHは別のDL CCの中では送信されない。したがって、UEは、UEに対してクロスキャリアスケジューリングが構成されるかどうかに応じて、自己キャリアスケジュールされたPDSCHを受信するために、CIFを含まないPDCCHを監視するか、またはクロスキャリアスケジュールされたPDSCHを受信するために、CIFを含むPDCCHを監視する。
【0105】
他方では、
図9および
図10は、3GPP LTE-Aシステムのサブフレーム構造を示し、同じかまたは類似の構成が3GPP NRシステムに適用され得る。ただし、3GPP NRシステムでは、
図9および
図10のサブフレームはスロットに置き換えられてよい。
【0106】
図11は、本開示の一実施例に係る端末と基地局の構成をそれぞれ示すブロック図である。本開示の実施例において、端末は、携帯性と移動性が保障される種々のワイヤレス通信装置又はコンピュータ装置として具現できる。端末は、UE(User Equipment)、STA(Station)、MS(Mobile Subscriber)などと呼ぶこともできる。また、本開示の実施例において、基地局は、サービス地域に該当するセル(例えば、マクロセル、フェムトセル、ピコセルなど)を制御及び管掌し、信号送出、チャネル指定、チャネル監視、自己診断、中継などの機能を有することができる。基地局は、gNB(next Generation Node B)又はAP(Access Point)などと呼ぶこともできる。
【0107】
図示のように、本開示の一実施例に係る端末100は、プロセッサ110、通信モジュール120、メモリ130、ユーザインターフェース140及びディスプレイユニット150を含むことができる。
【0108】
まず、プロセッサ110は、様々な命令又はプログラムを実行し、端末100内部のデータをプロセスすることができる。また、プロセッサ110は、端末100の各ユニットを含む動作全般を制御し、ユニット間のデータ送受信を制御することができる。ここで、プロセッサ110は、本開示で説明した実施例に係る動作を行うように構成されてよい。例えば、プロセッサ110は、スロット構成情報を受信し、これに基づいてスロットの構成を判断し、判断されたスロット構成にしたがって通信を行うことができる。
【0109】
次に、通信モジュール120は、ワイヤレス通信網を用いたワイヤレス通信及びワイヤレスLANを用いたワイヤレスLAN接続を行う統合モジュールでよい。そのために、通信モジュール120は、セルラー通信インターフェースカード121,122及び非免許帯域通信インターフェースカード123のような複数のネットワークインターフェースカード(network interface card,NIC)を内蔵又は外付けの形態で備えることができる。同図では通信モジュール120が一体型統合モジュールとして示されているが、それぞれのネットワークインターフェースカードは、図面と違い、回路構成又は用途によって独立して配置されてもよい。
【0110】
セルラー通信インターフェースカード121は、移動通信網を用いて基地局200、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス信号を送受信し、プロセッサ110の命令に基づいて、第1周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供することができる。一実施例によれば、セルラー通信インターフェースカード121は、6GHz未満の周波数帯域を用いる少なくとも一つのNICモジュールを含むことができる。セルラー通信インターフェースカード121の少なくとも一つのNICモジュールは、当該NICモジュールがサポートする6GHz未満の周波数帯域のセルラー通信規格又はプロトコルにしたがって独立して基地局200、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とセルラー通信を行うことができる。
【0111】
セルラー通信インターフェースカード122は、移動通信網を用いて基地局200、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス信号を送受信し、プロセッサ110の命令に基づいて、第2周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供することができる。一実施例によれば、セルラー通信インターフェースカード122は、6GHz以上の周波数帯域を用いる少なくとも一つのNICモジュールを含むことができる。セルラー通信インターフェースカード122の少なくとも一つのNICモジュールは、当該NICモジュールがサポートする6GHz以上の周波数帯域のセルラー通信規格又はプロトコルにしたがって独立して基地局200、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とセルラー通信を行うことができる。
【0112】
非免許帯域通信インターフェースカード123は、非免許帯域である第3周波数帯域を用いて、基地局200、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス信号を送受信し、プロセッサ110の命令に基づいて非免許帯域の通信サービスを提供する。非免許帯域通信インターフェースカード123は、非免許帯域を用いる少なくとも一つのNICモジュールを含むことができる。例えば、非免許帯域は2.4GHz又は5GHzの帯域でよい。非免許帯域通信インターフェースカード123の少なくとも一つのNICモジュールは、当該NICモジュールがサポートする周波数帯域の非免許帯域通信規格又はプロトコルにしたがって、独立して或いは従属して、基地局200、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス通信を行うことができる。
【0113】
次に、メモリ130は、端末100で用いられる制御プログラム及びそれによる各種データを記憶する。このような制御プログラムには、端末100が基地局200、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス通信を行う上で必要な所定のプログラムが含まれてよい。
【0114】
次に、ユーザインターフェース140は、端末100に備えられた様々な形態の入/出力手段を含む。すなわち、ユーザインターフェース140は、様々な入力手段を用いてユーザの入力を受信することができ、プロセッサ110は、受信されたユーザ入力に基づいて端末100を制御することができる。また、ユーザインターフェース140は、様々な出力手段を用いて、プロセッサ110の命令に基づいた出力を行うことができる。
【0115】
次に、ディスプレイユニット150は、ディスプレイ画面に、様々なイメージを出力する。前記ディスプレイユニット150は、プロセッサ110によって実行されるコンテンツ又はプロセッサ110の制御命令に基づくユーザインターフェースなどの様々なディスプレイオブジェクトを出力することができる。
【0116】
また、本開示の一実施例に係る基地局200は、プロセッサ210、通信モジュール220及びメモリ230を含むことができる。
【0117】
まず、プロセッサ210は、様々な命令又はプログラムを実行し、基地局200内部のデータをプロセスすることができる。また、プロセッサ210は、基地局200の各ユニットを含む動作全般を制御し、ユニット間のデータ送受信を制御することができる。ここで、プロセッサ210は、本開示で説明した実施例に係る動作を行うように構成されてよい。例えば、プロセッサ210は、スロット構成情報をシグナルし、シグナルしたスロット構成にしたがって通信を行うことができる。
【0118】
次に、通信モジュール220は、ワイヤレス通信網を用いたワイヤレス通信及びワイヤレスLANを用いたワイヤレスLAN接続を行う統合モジュールでよい。そのために、通信モジュール120は、セルラー通信インターフェースカード221,222及び非免許帯域通信インターフェースカード223のような複数のネットワークインターフェースカードを内蔵又は外付けの形態で備えることができる。同図では通信モジュール220が一体型統合モジュールとして示されているが、それぞれのネットワークインターフェースカードは、図面と違い、回路構成又は用途によって独立して配置されてもよい。
【0119】
セルラー通信インターフェースカード221は、移動通信網を用いて、上述した端末100、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス信号を送受信し、プロセッサ210の命令に基づいて、第1周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供することができる。一実施例によれば、セルラー通信インターフェースカード221は、6GHz未満の周波数帯域を用いる少なくとも一つのNICモジュールを含むことができる。セルラー通信インターフェースカード221の少なくとも一つのNICモジュールは、当該NICモジュールがサポートする6GHz未満の周波数帯域のセルラー通信規格又はプロトコルにしたがって、独立して端末100、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とセルラー通信を行うことができる。
【0120】
セルラー通信インターフェースカード222は、移動通信網を用いて、端末100、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス信号を送受信し、プロセッサ210の命令に基づいて、第2周波数帯域によるセルラー通信サービスを提供することができる。一実施例によれば、セルラー通信インターフェースカード222は、6GHz以上の周波数帯域を用いる少なくとも一つのNICモジュールを含むことができる。セルラー通信インターフェースカード222の少なくとも一つのNICモジュールは、当該NICモジュールがサポートする6GHz以上の周波数帯域のセルラー通信規格又はプロトコルにしたがって、独立して端末100、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とセルラー通信を行うことができる。
【0121】
非免許帯域通信インターフェースカード223は、非免許帯域である第3周波数帯域を用いて、端末100、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス信号を送受信し、プロセッサ210の命令に基づいて非免許帯域の通信サービスを提供する。非免許帯域通信インターフェースカード223は、非免許帯域を用いる少なくとも一つのNICモジュールを含むことができる。例えば、非免許帯域は、2.4GHz又は5GHzの帯域でよい。非免許帯域通信インターフェースカード223の少なくとも一つのNICモジュールは、当該NICモジュールがサポートする周波数帯域の非免許帯域通信規格又はプロトコルにしたがって、独立して或いは従属して、端末100、外部デバイス、サーバーの少なくとも一方とワイヤレス通信を行うことができる。
【0122】
図11に示す端末100及び基地局200は、本開示の一実施例に係るブロック図であり、分離して表示したブロックは、デバイスのエレメントを論理的に区別して示したものである。したがって、上述したデバイスのエレメントは、デバイスの設計によって、一つのチップとして又は複数のチップとして装着されてよい。また、端末100の一部構成、例えば、ユーザインターフェース140及びディスプレイユニット150などは、端末100に選択的に備えられてもよい。また、ユーザインターフェース140及びディスプレイユニット150などは、基地局200に、必要によってさらに備えられてもよい。
【0123】
PUSCH送信とUCIを含むPUCCH送信とがいずれか一スロットでオーバーラップする場合、端末は、アップリンク制御情報(uplink control information,UCI)とともにPUSCHを送信することができる。具体的に、端末は、UCIをPUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信にハイブリッド自動再送(hybrid automatic repeat request,HARQ)-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。この時、端末は、UL-DAI(downlink assignment index)フィールドの値に基づいてPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。本明細書において、HARQ-ACK情報は、PDSCHの受信に成功した否かを示す情報である。具体的に、HARQ-ACK情報は、PDSCHの受信に成功したか否かを示す一つ以上のビットを含み、各ビットは、ACK又はNACKを示すことができる。
【0124】
下り割振りインデックス(Downlink Assignment Index,DAI)は、端末が基地局に、複数のPDSCHの受信に成功したか否かを示すハイブリッド自動再送(hybrid automatic repeat request,HARQ)-ACKコードブックが含むHARQ-ACKの個数に関する情報を示す。端末は、PDSCHをスケジュールするPDCCHを介してDAIを受信することができる。具体的に、DAIはカウンター(counter)-DAIとトータル(total)-DAIに区別できる。トータル-DAIは、同じHARQ-ACKコードブックで送信されるPDSCHの個数を示す。カウンター-DAIは、同じトータル-DAIによって指示されるPDSCHの何番目のPDSCHに該当するかを示す。PDSCHをスケジュールするDCIは、スケジュールされるPDSCHに該当するカウンター-DAIの値を含むことができる。また、PDSCHをスケジュールするDCIは、スケジュールされるPDSCHに該当するトータル-DAIの値を含むことができる。
【0125】
端末にダイナミック(dynamic)HARQ-ACKコードブックが設定される場合、PUSCHをスケジュールするDCIは、2ビット又は4ビットUL-DAIフィールドを含むことができる。本明細書において、UL-DAIフィールドは、PUSCH送信をスケジュールするDCIのDAIフィールドのことを指す。TBG(transport block group)基盤送信(TBG-based transmission)が設定される場合、PUSCHをスケジュールするDCIは、2ビットUL-DAIフィールドを含むことができる。以下の説明において、特に言及しない限り、UL-DAIフィールドは、PUSCHをスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドのことを指す。CBG(code block group)基盤送信(CBG-based transmission)が設定される場合、PUSCHをスケジュールするDCIは、4ビットUL-DAIフィールドを含むことができる。2ビットUL-DAIフィールドの値は、PUSCH送信にマルチプレクシングするHARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数を4で割った時の余りの値を示すことができる。具体的な実施例において、2ビットUL-DAIフィールドの値が0(すなわち、00b)の場合、2ビットUL-DAIフィールドの値は、PUSCH送信にマルチプレクシングするHARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数を4で割った時の余りの値が1であること(例えば、HARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数は1、5、9、…)を示すことができる。また、具体的な実施例において、2ビットUL-DAIフィールドの値が1(すなわち、01b)の場合、2ビットUL-DAIフィールドの値は、PUSCH送信にマルチプレクシングするHARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数を4で割った時の余りの値が2であること(例えば、HARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数は2、6、10、…)を示すことができる。また、具体的な実施例において、2ビットUL-DAIフィールドの値が2(すなわち、10b)の場合、2ビットUL-DAIフィールドの値は、PUSCH送信にマルチプレクシングするHARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数を4で割った時の余りの値が3であること(例えば、HARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数は3、7、11、…)を示すことができる。また、2ビットUL-DAIフィールドの値が3(すなわち、11b)の場合、2ビットUL-DAIフィールドの値はPUSCH送信にマルチプレクシングするHARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数を4で割った時の余りの値が0であること(例えば、HARQ-ACK情報によって受信成功の有無が示されるPDSCHの個数は0、4、8、…)を示すことができる。
【0126】
PUSCH送信が行われるスロットで端末が送信するHARQ-ACK情報がない場合、端末は、UL-DAIフィールドの値によってPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。例えば、端末にダイナミック(dynamic)HARQ-ACKコードブックが設定され、UL-DAIフィールドの値が3(すなわち、11b)であり、PUSCH送信が行われるスロットで端末が送信するHARQ-ACK情報がない場合、端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。端末は、PUSCH送信が行われるスロットにTB-基盤送信をスケジュールするPDSCHを一つも受信しなかった場合、PUSCH送信が行われるスロットに、端末の送信するTB-基盤送信に対するHARQ-ACK情報はないと判断できる。CBG-基盤送信のための2ビットtotal-DAIが特定値であり、端末がPUSCH送信が行われるスロットにCBG-基盤送信をスケジュールするPDSCHを一つも受信しないこともある。このとき、端末は、PUSCH送信が行われるスロットに、端末の送信するCBG-基盤送信に対するHARQ-ACK情報がないと判断できる。端末がPUSCH送信が行われるスロットに、端末の送信するTB-基盤送信に対するHARQ-ACK情報とCBG-基盤送信に対するHARQ-ACK情報がないと判断した場合、PUSCH送信とHARQ-ACK情報を含むPUCCH送信がオーバーラップされても、端末はPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。PUSCHをスケジュールするDCIの2ビットUL-DAIの値が3(二進法で11b)であり、PUSCH送信と時間領域でオーバーラップされるPUCCH送信に含まれるHARQ-ACKと対応するPDSCHをスケジュールするDCIを一つも受信しなかった場合、端末はPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。
【0127】
また、端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末は、PUSCHをスケジュールするDCIのUL(uplink)-DAIフィールドの値に基づいて、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを決定できる。具体的に、端末にセミ-スタティック(semi-static)HARQ-ACKコードブックが設定される場合、PUSCHをスケジュールするDCIは、1ビットUL-DAIフィールドを含むことができる。このとき、1ビットUL-DAIフィールドの値は、HARQ-ACK情報がPUSCH送信にマルチプレクシングされるか否かを示すことができる。1ビットUL-DAIフィールドの値が0である場合、端末は、DCIがスケジュールするPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。また、1ビットUL-DAIフィールドの値が1である場合、端末は、DCIがスケジュールするPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。このような実施例において、HARQ-ACK情報のビット数は、端末と基地局間にあらかじめ定められた方法によって決定される。
【0128】
端末は、複数のスロット上(over multiple slot)でPUSCHを送信することができる。具体的に、端末は、PUSCHを複数のスロットで繰り返し送信することができる。このとき、端末は、2個、4個又は8個のスロットでPUSCHを送信することができる。このように、端末が複数のスロットでPUSCHを繰り返し送信することを、スロットアグリゲーション(slot aggregation)と呼ぶことができる。本明細書において、PUSCHを繰り返し送信することは、同じTBを複数個含むPUSCHを送信すること、又は一つのTBを含むPUSCHを繰り返し送信することを表すことができる。説明の便宜上、PUSCH内で同じTBを含む反復の単位を反復単位という。基地局は端末に、最初のPUSCH送信又はPUSCH送信に含まれる反復単位の送信の時間領域を示す情報と反復回数を指示することができる。端末は、最初のPUSCH送信又は反復単位の時間領域を示す情報と反復回数に基づいてPUSCHを繰り返し送信することができる。他の具体的な実施例において、基地局は端末に、各PUSCH送信又は反復単位に対する時間-周波数割振り情報を指示することができる。端末は、指示された時間-周波数リソース割振り情報によってPUSCHを繰り返し送信することができる。端末が複数のスロット上でPUSCHを送信し、PUSCHが送信されるスロットで、PUSCH送信とUCI(例えば、HARQ-ACK情報)を含むPUCCH送信とがオーバーラップされる場合、端末はPUSCH送信にUCIをマルチプレクシングしてPUSCHを送信することができる。
【0129】
端末が複数のスロット上でPUSCHを送信する時、端末がPUSCH送信にUCIをマルチプレクシングする方法が問題になり得る。例えば、端末が、PUSCHが送信される複数のスロットのそれぞれで、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを決定する方法が問題になり得る。また、端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末が複数のスロットのそれぞれでUL-DAIフィールドの値をどのように適用するかも問題になり得る。具体的に、端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末が複数のスロットのそれぞれでHARQ-ACK情報のビット数を決定する方法が問題になり得る。また、端末が一つのスロット内でPUSCH送信を反復する場合にも、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする方法が問題になり得る。例えば、端末が複数の単位のそれぞれでPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを決定する方法が問題になり得る。また、端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末が複数の反復単位のそれぞれでUL-DAIフィールドの値をどのように適用するかが問題になり得る。具体的に、端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末が複数の反復単位のそれぞれでHARQ-ACK情報のビット数を決定する方法が問題になり得る。PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする具体的な方法については、
図12~
図18を用いて説明する。また、本明細書において、マルチプレクシングは、ピギーバック(piggyback)のことを指すことができる。ピギーバックとマルチプレクシングは、同じ意味で使用できる。
【0130】
図12は、本発明の実施例に係る端末が複数のスロット上のPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする動作を示す図である。
【0131】
端末は、PUSCH送信がないと(absent)端末がPUCCHと共にHARQ-ACK情報を送信しないはずのスロットで、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。具体的に、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットにそれぞれ、PUSCH送信にHARQ-ACKをマルチプレクシングするか否かを決定することができる。このとき、端末が特定スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報に対応するPDCCH又はPDSCHを受信しなかった場合、端末は、当該スロットでHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングしなくてもよい。当該スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報に対応するPDCCHは、当該スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報を含むPUCCHをスケジュールするDCIを含むPDCCHでよい。ただし、SPS PDSCHのように、PDCCHを介してPDSCH送信がスケジュールされる必要がない場合、端末は、HARQ-ACK情報に対応するPDCCH受信の有無を判断しなくてもよい。PDCCHを介してPDSCH送信がスケジュールされる必要がなく、端末がHARQ-ACK情報に対応するPDCCHを受信できなかった場合でも、端末はHARQ-ACK情報に対応するPDSCHを受信することができる。このとき、端末は、HARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。また、該当スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報と対応するPDSCHは、該当スロットで送信されるべきHARQ-ACKが受信成功したか否かを示すPDSCHでよい。該当スロットで送信されるべきHARQ-ACK情報に対応するPDCCH又はPDSCHは、該当スロットに対してHARQ-ACKタイミングを満たすPDCCH又はPDSCHでよい。HARQ-ACKタイミングは、PDSCHをスケジュールするDCIで示し、該当PDSCHの最後のシンボルが含まれたスロットとHARQ-ACKを送信するPUCCHが含まれたスロット間のスロット数を示す。前述の実施例において、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットのいずれか一スロットで、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングし、端末が他のスロットで送信されるべきHARQ-ACK情報に対応するPDCCHを受信しなかった場合、端末は、該当他のスロットでPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。各スロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数は、PUSCH送信をスケジュールするPDCCHのUL-DAIフィールドの値によって決定されてよい。
【0132】
図12の実施例において、PUSCH送信が第1スロット(slot n)から第4スロット(slot n+3)まで行われる。端末は、第1スロット(slot n)と第2スロット(slot n+1)のそれぞれで、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする。このとき、第1スロット(slot n)で、PUSCH送信は、第1PDSCH(PDSCH1)、第2PDSCH(PDSCH2)、及び第3PDSCH(PDSCH3)のそれぞれの受信に成功した否かを示すHARQ-ACK情報を含む第1PUCCH(PUCCH1)送信とオーバーラップされる。また、第2スロット(slot n+1)で、PUSCH送信は、第4PDSCH(PDSCH4)の受信に成功した否かを示すHARQ-ACK情報を含む第2PUCCH(PUCCH2)送信とオーバーラップされる。端末は第1スロット(slot n)で、第1PDSCH(PDSCH1)、第2PDSCH(PDSCH2)、及び第3PDSCH(PDSCH3)のそれぞれの受信に成功した否かを示すHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングする。また、端末は、第2スロット(slot n+1)の第4PDSCH(PDSCH4)受信に成功した否かを示すHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングする。端末は、第3スロット(slot n+2)と第4スロット(slot n+3)のそれぞれで送信されるべきHARQ-ACK情報に対応するPDCCH又はPDSCHを受信することができない。したがって、端末は、第3スロット(slot n+2)と第4スロット(slot n+3)でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしない。
【0133】
一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、前述した実施例は、スロットではなく反復単位基準で適用されてよい。端末は、PUSCH送信がないと(absent)端末がPUCCHと共にHARQ-ACK情報を送信しないはずの反復単位で、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。具体的に、端末は、複数の反復単位のそれぞれでPUSCH送信にHARQ-ACKをマルチプレクシングするか否かを決定できる。このとき、端末が特定反復単位で送信されるべきHARQ-ACK情報に対応するPDCCHを受信しなかった場合、端末は該当反復単位でHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングしなくてもよい。前述の実施例において、端末は、複数の反復単位のいずれか一反復単位でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングし、端末が他の一反復単位で送信されるべきHARQ-ACK情報に対応するPDCCH又はPDSCHを受信しなかった場合、端末は該当他の反復単位でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。各反復単位でPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数は、PUSCH送信をスケジュールするPDCCHのUL-DAIフィールドの値によって決定されてよい。
【0134】
図13は、本発明の他の実施例に係る端末が複数のスロット上のPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする動作を示す。
【0135】
他の具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロット全体で、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを決定できる。具体的に、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロット全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか、或いはPUSCH送信が行われる複数のスロット全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしないように決定できる。セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定され、UL-DAIフィールドの値が1である場合、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロット全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACKをマルチプレクシングすることができる。また、セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定され、UL-DAIフィールドの値が0である場合、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロット全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACKをマルチプレクシングしなくてもよい。このような実施例において、各スロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のそれぞれは、互いに異なるPDSCHの受信に成功した否かを示すことができる。セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックで設定された場合、一つのスロットで送信されるHARQ-ACKに該当するPDSCHのアグリゲーションが定義され、互いに異なるスロットで送信されるHARQ-ACKに該当するPDSCHのアグリゲーションには同じPDSCHが含まれてよい。具体的に、各スロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のそれぞれが受信に成功したか否かを示すPDSCHのアグリゲーション(DLアソシエーションセットと呼ぶ)は、互いに分離(disjoint)されるように決定されてよい。ここで、PDSCHのアグリゲーションが互いに分離されるように決定されるということは、一つのスロットでHARQ-ACK送信されるPDSCHの第1アグリゲーションと他のスロットでHARQ-ACK送信されるPDSCHの第2アグリゲーションに、同じPDSCHが含まれないということを意味する。例えば、後続スロットでマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報は、先行スロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされたHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されたPDSCHに対して受信の成否を示さなくて済む。この場合、前スロットでマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が後続スロットのPUSCH送信に重複してマルチプレクシングされないため、PUSCH上でUCIオーバーヘッドを減らすことができる。
【0136】
図13の実施例において、PUSCH送信が第1スロット(slot n)から第2スロット(slot n+1)まで行われる。第1スロット(slot n)及び第2スロット(slot n+1)で、PUSCH送信は、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信とオーバーラップされる。第1スロット(slot n)でPUSCH送信とオーバーラップされる第1PUCCH(PUCCH1)送信のDLアソシエーション(association)セット(set)は、第1PDSCH(PDSCH1)から第3PDSCH(PDSCH3)までである。このとき、DLアソシエーションセットは、PUCCHが含むHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHのアグリゲーションである。第2スロット(slot n+1)でPUSCH送信とオーバーラップされる第2PUCCH(PUCCH2)送信のDLアソシエーションセットは、第2PDSCH(PDSCH2)から第4PDSCH(PDSCH4)までである。端末は、第1スロット(slot n)で、PUSCH送信に、第1PDSCH(PDSCH1)、第2PDSCH(PDSCH2)、及び第3PDSCH(PDSCH3)のそれぞれの受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする。また、端末は、第2スロット(slot n+1)で、PUSCH送信に、第4PDSCH(PDSCH3)の受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする。第2PDSCH(PDSCH2)及び第3PDSCH(PDSCH3)の受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報は、第1スロット(slot n)でPUSCH送信にマルチプレクシングされたためである。
【0137】
一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、前述した実施例は、スロットではなく反復単位基準で適用されてよい。端末は、複数の反復単位全体でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを決定できる。具体的に、端末は、複数の反復単位全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか、或いは複数の反復単位全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしないと決定できる。セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定され、UL-DAIフィールドの値が1である場合、端末は、複数の反復単位全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACKをマルチプレクシングすることができる。また、セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定され、UL-DAIフィールドの値が0である場合、端末は、複数の反復単位全てにおいてPUSCH送信にHARQ-ACKをマルチプレクシングしなくてもよい。このような実施例において、各スロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のそれぞれは、互いに異なるPDSCHの受信に成功した否かを示すことができる。セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックで設定された場合、一つのスロットで送信されるHARQ-ACKに該当するPDSCHのアグリゲーションが定義され、互いに異なるスロットで送信されるHARQ-ACKに該当するPDSCHのアグリゲーションらには同じPDSCHが含まれてよい。具体的に、各反復単位でPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のそれぞれが受信成功したか否かを示すPDSCHのアグリゲーションは、互いに分離(disjoint)されるように決定されてよい。ここで、PDSCHのアグリゲーションが互いに分離されるように決定されるということは、一つのスロットでHARQ-ACK送信されるPDSCHの第1アグリゲーションと他のスロットでHARQ-ACK送信されるPDSCHの第2アグリゲーションに、同じPDSCHが含まれないことを意味する。例えば、後反復単位でマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報は、先行反復単位でPUSCH送信にマルチプレクシングされたHARQ-ACK情報によって受信の成否が指示されたPDSCHに対して、受信の成否を指示しなくて済む。
【0138】
図14及び
図15は、本発明のさらに他の実施例に係る端末が複数のスロット上のPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする動作を示す。
【0139】
さらに他の具体的な実施例において、PUSCH送信が行われる複数のスロットの少なくともいずれか一スロットで、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる場合、端末は、PUSCH送信にオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報をアグリゲーションすることができる。このとき、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットのいずれか一スロットでアグリゲーションされたHARQ-ACK情報を、PUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。具体的に、PUSCH送信をスケジュールするUL-DAIフィールドの値が1である場合、端末は、PUSCH送信にオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報をアグリゲーションし、PUSCH送信が行われる複数のスロットのいずれか一スロットでアグリゲーションされたHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。前述の実施例において、いずれか一スロットは、PUSCH送信が行われるスロットのうち最後のスロットでよい。さらに他の実施例において、いずれか一スロットは、PUSCH送信とHARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットのうち、最後のスロットでよい。また、いずれか一スロットは、PUSCH送信が行われるスロットのうち、最初のスロットでよい。さらに他の実施例において、いずれか一スロットは、PUSCH送信とHARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットのうち、最初のスロットでよい。
【0140】
図14の実施例において、PUSCH送信が第1スロット(slot n)から第2スロット(slot n+1)まで行われる。第1スロット(slot n)及び第2スロット(slot n+1)で、PUSCH送信は、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信とオーバーラップされる。第1スロット(slot n)でPUSCH送信とオーバーラップされる第1PUCCH(PUCCH1)送信のDLアソシエーション(association)セット(set)は、第1PDSCH(PDSCH1)から第3PDSCH(PDSCH3)までである。第2スロット(slot n+1)でPUSCH送信とオーバーラップされる第2PUCCH(PUCCH2)送信のDLアソシエーションセットは、第2PDSCH(PDSCH2)から第4PDSCH(PDSCH4)までである。端末は、第2スロット(slot n+1)で、PUSCH送信に、第1PDSCH(PDSCH1)、第2PDSCH(PDSCH2)、第3PDSCH(PDSCH3)及び第4PDSCH(PDSCH4)のそれぞれの受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする。
【0141】
図15の実施例において、PUSCH送信が第1スロット(slot n)から第4スロット(slot n+3)まで行われる。具体的に、PUSCH送信が、第1スロット(slot n)から第4スロット(slot n+3)まで毎スロットごとに繰り返し行われる。第1スロット(slot n)及び第3スロット(slot n+2)で、PUSCH送信は、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信とオーバーラップされる。端末は、第1スロット(slot n)で送信されるPUCCHと共に送信されるHARQ-ACK情報と第3スロット(slot n+2)で送信されるPUCCHと共に送信されるHARQ-ACK情報に該当するPDSCHをアグリゲーションする。端末は、PUSCH送信とHARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットのうち最後のスロットである第3スロット(slot n+2)で、PUSCH送信にアグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をマルチプレクシングする。
【0142】
一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、前述した実施例は、スロットではなく反復単位基準で適用されてよい。複数の反復単位のいずれか一つで、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる場合、端末は、PUSCH送信にオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報のPDSCHをアグリゲーションすることができる。このとき、端末は、複数の反復単位のいずれか一反復単位で、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。具体的に、PUSCH送信をスケジュールするUL-DAIフィールドの値が1である場合、端末は、PUSCH送信にオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報に該当するPDSCHをアグリゲーションし、複数の反復単位のいずれか一反復単位で、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。前述の実施例において、いずれか一つの反復単位は、複数の反復単位のうち、最後の反復単位でよい。さらに他の実施例において、いずれか一つの反復単位は、複数の反復単位のうち最後の反復単位でよい。また、いずれか一スロットはいずれか一つの反復単位は、複数の反復単位のうち、最初の反復単位でよい。さらに他の実施例において、いずれか一スロットは、いずれか一つの反復単位は、複数の反復単位のうち、最初の反復単位でよい。
【0143】
他の具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信にオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報に該当するPDSCHをアグリゲーションし、PUSCH送信が行われる複数のスロットで毎スロットごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。具体的に、端末は、PUSCH送信が行われる全てのスロットで毎スロットごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報を繰り返し送信することができる。他の具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットのうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされるスロットごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。他の具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットのうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最初のスロットからHARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最後のスロットまで毎スロットごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。他の具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットのうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最初のスロットからPUSCH送信が行われる最後のスロットまで毎スロットごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。他の具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットのうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最後のスロットからPUSCH送信が行われる最後のスロットまで毎スロットごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。
【0144】
一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、前述した実施例は、スロットではなく反復単位基準で適用されてよい。端末は、PUSCH送信にオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報に該当するPDSCHをアグリゲーションし、複数の反復単位で毎反復単位ごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。具体的に、端末は、PUSCH送信が行われる全ての反復単位で毎反復単位ごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報を繰り返し送信することができる。他の具体的な実施例において、端末は、複数の反復単位のうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる反復単位ごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。他の具体的な実施例において、端末は、複数の反復単位のうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最初の反復単位からHARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最後の反復単位まで毎反復単位ごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。他の具体的な実施例において、端末は、複数の反復単位のうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最初の反復単位からPUSCH送信が行われる最後の反復単位まで毎反復単位ごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。他の具体的な実施例において、端末は、複数の反復単位のうち、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がオーバーラップされる最後の反復単位からPUSCH送信が行われる最後の反復単位まで毎反復単位ごとに、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をPUSCH送信に繰り返しマルチプレクシングすることができる。
【0145】
基地局が複数のスロット上にPUSCH送信をスケジュールする時、基地局は、該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットの数が一定個数以下になるようにPUSCH送信又はPUCCH送信をスケジュールすることができる。複数のスロット上でPUSCH送信が行われる時、端末は、一定個数以下のスロットで該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされ得ると仮定できる。すなわち、複数のスロット上でPUSCH送信が行われる時、端末は、一定個数を超えるスロットで該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされ得ないと仮定できる。このとき、一定個数は1でよい。具体的に、PUSCH送信が複数のスロットで行われる場合、端末は、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットの個数が最大1個であることを期待できる。セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、端末は、PUSCHをスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、1個のPUCCH送信に対応するPDSCHが存在するか否かを示すものであると判断できる。このような実施例において、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットは、PUSCH送信が行われるスロットのうち、最後のスロットでよい。他の具体的な実施例において、PUSCH送信とHARQ-ACKと共にするPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットは、PUSCH送信が行われるスロットのうち、最も先行する(最初の)スロットでよい。他の具体的な実施例において、PUSCH送信とHARQ-ACKと共にするPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットは、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットのうち、最初のスロットでよい。他の具体的な実施例において、PUSCH送信とHARQ-ACKと共にするPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットは、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットのうち、最後のスロットでよい。
【0146】
一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、前述した実施例は、スロットではなく反復単位基準で適用されてよい。基地局は、該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位の数が一定個数以下になるように、PUSCH送信又はPUCCH送信をスケジュールすることができる。複数の反復単位上でPUSCH送信が行われる時、端末は、一定個数以下の反復単位で該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされ得ると仮定できる。すなわち、複数の反復単位上でPUSCH送信が行われる時、端末は、一定個数を超える反復単位で該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされ得ないと仮定できる。このとき、一定個数は1でよい。具体的に、PUSCH送信が複数の反復単位で行われる場合、端末は、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位の個数が最大1個であると期待できる。セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、端末は、PUSCHをスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、1個のHARQ-ACKと共にするPUCCH送信のマルチプレクシングを示すと判断できる。このような実施例において、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位は、PUSCH送信が行われる反復単位のうち、最後の反復単位でよい。他の具体的な実施例において、PUSCH送信とHARQ-ACKと共にするPUCCH送信がオーバーラップされる反復単位は、PUSCH送信が行われる反復単位ののうち、最も先行する(最初の)反復単位でよい。他の具体的な実施例において、PUSCH送信とHARQ-ACKと共にするPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位は、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位のうち、最初の反復単位でよい。他の具体的な実施例において、PUSCH送信とHARQ-ACKと共にするPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位は、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位のうち、最後の反復単位でよい。
【0147】
PUSCH送信が複数のスロットで行われる時、PUSCH送信は、不連続する複数のスロットで行われてよい。PUSCH送信は、RRC信号を通じてフレキシブルシンボル又はULシンボルに設定されたシンボルでのみ行われ得るためである。具体的に、端末は、RRC信号を通じてDLシンボルに設定されたシンボルでPUSCH送信を行うことができる。したがって、端末は、特定スロットでPUSCHがスケジュールされたシンボルのいずれか一つでもRRC信号によってDLシンボルに設定された場合、該当スロットでPUSCHを送信できない。どのシンボルがULシンボル、フレキシブルシンボル又はDLシンボルかを設定するRRC信号は、tdd-UL-DL-CnofigurationCommonとtdd-UL-DL-ConfigurationDedicatedの少なくとも一方でよい。PUSCH送信が不連続する複数のスロットで行われる場合、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットの数の最大値は、連続したスロットの個数に基づいて決定されてよい。具体的に、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットのうち、連続したスロットを1つと数える。そして、連続したスロットでなければ、別の連続したスロットと数える。スロットチャンクは、PUSCH送信が行われる連続したスロットのセット(set)を表す。例えば、PUSCH送信が第1スロット(slot n)、第2スロット(slot n+1)及び第4スロット(slot n+3)で行われ、第3スロット(slot n+2)は、一つ以上のDLシンボルとオーバーラップされ、PUSCH送信ができない。このとき、スロットチャンクの個数は2である。このとき、端末は、PUSCH送信にオーバーラップされるPUCCH送信と共にHARQ-ACK情報に該当するPDSCHをアグリゲーションし、最後のスロットチャンクで、PUSCH送信に、アグリゲーションされたPDSCHのHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0148】
前述の実施例によって、端末が複数のスロット上のPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末がHARQ-ACK情報のマルチプレクシングにUL-DAIフィールドの値を適用する方法を説明する。端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとに、該当PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値を適用して、PUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるか否かを決定できる。具体的に、端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとに、UL-DAIフィールドの値によって、HARQ-ACK情報のマルチプレクシングされるか否か及びHARQ-ACK情報のビット数を決定できる。例えば、PUSCH送信が4個のスロットで行われ、端末が4個のスロットでPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを判断できる。このとき、端末は、UL-DAIフィールドの値に基づいて、4個のスロットのそれぞれで、HARQ-ACK情報のマルチプレクシングするか否か及びマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数を決定できる。最初のスロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN1とし、二番目のスロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN2とし、三番目のスロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN3とし、四番目のスロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN4とする。このとき、端末は、N1、N2、N3及びN4それぞれを4で割った時の余りの値が、UL-DAIフィールドの値が示す値と仮定することができる。例えば、UL-DAIフィールドの値として0(00
b)が示される場合、端末は、最初のスロット、二番目のスロット、三番目のスロット及び四番目のスロットのそれぞれにマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りの値が1(すなわち、HARQ-ACKに対応するPDSCHの数は1、5、9,…のいずれか一つ)であると判断できる。端末は、UL-DAIフィールドの値が1(01
b)と指示されると、端末は、最初のスロット、二番目のスロット、三番目のスロット及び四番目のスロットのそれぞれにマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りが2(すなわち、HARQ-ACKに対応するPDSCHの数が2、6、10、…のいずれか一つ)であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が2(10
b)と指示される場合、端末は、最初のスロット、二番目のスロット、三番目のスロット及び四番目のスロットにマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りが3(すなわち、3、7、11、…のいずれか一つ)であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が3(11
b)と指示される場合、端末は、最初のスロット、二番目のスロット、三番目のスロット及び四番目のスロットそれぞれにマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りが0(すなわち、HARQ-ACKに対応するPDSCHの数が0、4、8、…のいずれか一つ)であると判断できる。各スロットにマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数は異なってもよい。また、
図13で説明した実施例のように、端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロット全体でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを決定できる。このような場合にも、端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるスロットごとにUL-DAIフィールドの値を適用して、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。具体的に、端末は、特定スロットのPUCCH送信のHARQ-ACK情報に対応するPDSCHがない場合にも、該当スロットでPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0149】
一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、前述した実施例は、スロットではなく反復単位基準で適用されてよい。端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされる反復単位ごとに、該当PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値を適用して、PUSCH送信にHARQ-ACK情報のマルチプレクシングをするか否かを決定できる。具体的に、端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされる反復単位ごとに、UL-DAIフィールドの値によって、HARQ-ACK情報のマルチプレクシングするか否か及びHARQ-ACK情報のビット数を決定できる。例えば、PUSCH送信が4個の反復単位で行われ、端末が4個の反復単位でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを判断できる。このとき、端末は、UL-DAIフィールドの値に基づいて4個の反復単位のそれぞれでHARQ-ACK情報のマルチプレクシングするか否か及びマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数を決定できる。最初の反復単位でPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN1とし、二番目の反復単位でPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN2とし、三番目の反復単位でPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN3とし、四番目の反復単位でPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCHの個数をN4とする。このとき、端末は、N1、N2、N3及びN4のそれぞれを4で割った時の余りの値がUL-DAIフィールドの値が示す値であると仮定することができる。例えば、UL-DAIフィールドの値が0(00
b)と示される場合、端末は、最初の反復単位、二番目の反復単位、三番目の反復単位及び四番目の反復単位にマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りが1(すなわち、HARQ-ACKに対応するPDSCHの数が1、5、9、…のいずれか一つ)であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が1(01
b)で示される場合、端末は、最初の反復単位、二番目の反復単位、三番目の反復単位及び四番目の反復単位のそれぞれにマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りが2(すなわち、HARQ-ACKに対応するPDSCHの数が2、6、10、…のいずれか一つ)であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が2(10
b)と示される場合、端末は、最初の反復単位、二番目の反復単位、三番目の反復単位及び四番目の反復単位にマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りが3(すなわち、HARQ-ACKに対応するPDSCHの数が3、7、11、…のいずれか一つ)であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が3(11
b)と示される場合、端末は、最初の反復単位、二番目の反復単位、三番目の反復単位及び四番目の反復単位にマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数を4で割った時の余りが0(すなわち、HARQ-ACKに対応するPDSCHの数が0、4、8、…のいずれか一つ)であると判断できる。各反復単位にマルチプレクシングされるHARQ-ACKに対応するPDSCHの数は異なってもよい。また、
図13で説明した実施例のように、端末は、PUSCH送信が行われる複数の反復単位全体でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするか否かを決定できる。このような場合にも、端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされる反復単位ごとにUL-DAIフィールドの値を適用して、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。具体的に、端末は、特定反復単位のPUCCH送信のHARQ-ACK情報に対応するPDSCHがない場合にも、該当反復単位でPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0150】
前述した実施例において、PUSCH送信とオーバーラップされる複数のPUCCH送信のそれぞれに対応するPDSCHの個数が異なることがある。例えば、PUSCH送信が2つのスロットでPUCCH送信とオーバーラップされる。このとき、第1スロットでPUSCH送信とオーバーラップされる第1PUCCH送信のHARQ-ACK情報に対応するPDSCHは8個であり、第2スロットでPUSCH反復送信とオーバーラップされる第2PUCCH送信のHARQ-ACK情報に対応するPDSCHは5個でよい。PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が4(すなわち、11b)を示す場合、端末は、第1PUCCHに対応するPDSCHが8個であり、第2PUCCHに対応するPDSCHが8個であると判断できる。また、端末が第2スロットでPUSCH反復送信とオーバーラップされる第2PUCCH送信のHARQ-ACK情報に対応するPDSCHをスケジュールするDCIの受信に失敗することがある。この場合、端末は、第2PUCCHに対応するPDSCH個数が8個よりも小さい数である4と判断できる。このため、端末と基地局間にPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCH個数に関して混同が発生し得る。したがって、端末は、複数のスロット上のPUSCH送信とオーバーラップされるPUCCHのHARQ-ACK情報のうち、HARQ-ACK情報に対応するPDSCHの数が最も多いスロットのHARQ-ACK情報に対応するPDSCH数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされる全てのHARQ-ACK情報のビット数として設定できる。端末は、複数のスロット上のPUSCH送信とオーバーラップされるPUCCHのHARQ-ACK情報のうち、HARQ-ACK情報のビット数が最も多いスロットのHARQ-ACK情報と同じビット数を、各PUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数として設定できる。このような実施例において、端末は、該当PDSCHの受信をスケジュールしたDCIを受信しなかったHARQ-ACK情報のビットを、NACKと設定できる。このような実施例において、基地局は、基地局がスケジュールしたPDSCH送信の個数を知っているので、各スロットで、PDSCH送信を受信したか否かに対応するHARQ-ACK情報のビット数が予想できる。したがって、このような実施例によって、端末と基地局間にPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報が受信の成否を示すPDSCH個数に関する混同を防止することができる。
【0151】
一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、前述した実施例は、スロットではなく反復単位基準で適用されてよい。端末は、複数の反復単位で送信されるPUSCH送信とオーバーラップされるPUCCHのHARQ-ACK情報のうち、HARQ-ACK情報に対応するPDSCHの数が最も多い反復単位のHARQ-ACK情報に対応するPDSCH数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされる全てのHARQ-ACK情報のビット数として設定できる。端末は、複数の反復単位で送信されるPUSCH送信とオーバーラップされるPUCCHのHARQ-ACK情報のうち、HARQ-ACK情報のビット数が最も多い反復単位のHARQ-ACK情報と同じビット数を、各PUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数として設定できる。このような実施例において、端末は、該当PDSCHの受信をスケジュールしたDCIを受信しなかったHARQ-ACK情報のビットをNACKと設定できる。
【0152】
他の具体的な実施例において、端末は、2ビットUL-DAIフィールドの値を、PUSCH送信とオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報に関する情報として判断できる。具体的に、端末は、2ビットUL-DAIフィールドの値が、PUSCH送信とオーバーラップされる全てのPUCCH送信のHARQ-ACK情報に対応するPDSCH数の和を4で割った時の余りの値を示すと判断できる。例えば、PUSCH送信が4個のスロットで行われ、4個のスロットでPUSCH送信とオーバーラップされる4個のPUCCH送信のそれぞれのHARQ-ACK情報に対応するPDSCH数(又は、HARQ-ACKビットの数)をN1、N2、N3及びN4とする。このとき、端末は、PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、N1+N2+N3+N4を4で割った値を示すと判断できる。UL-DAIフィールドの値が4(すなわち、11b)である場合、端末は、N1+N2+N3+N4を4で割った時の余りが0であると判断できる。したがって、端末は、PUSCH送信に、4の倍数個のPDSCHの受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0153】
他の具体的な実施例において、PUSCH送信が4個の反復単位で行われ、4個の反復単位でPUSCH送信とオーバーラップされる4個のPUCCH送信のそれぞれのHARQ-ACK情報に対応するPDSCH数(又は、HARQ-ACKビットの数)をN1、N2、N3及びN4とする。このとき、端末は、PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、N1+N2+N3+N4を4で割った値を示すと判断できる。UL-DAIフィールドの値が0(すなわち、00b)の場合、端末は、N1+N2+N3+N4を4で割った時の余りが1であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が1(すなわち、01b)の場合、端末は、N1+N2+N3+N4を2で割った時の余りが0であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が2(すなわち、10b)の場合、端末は、N1+N2+N3+N4を4で割った時の余りが3であると判断できる。UL-DAIフィールドの値が3(すなわち、11b)の場合、端末は、N1+N2+N3+N4を4で割った時の余りが0であると判断できる。したがって、端末は、PUSCH送信に4の倍数個のPDSCHの受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。前述したように、基地局が複数のスロット上にPUSCH送信をスケジュールする時、基地局は、該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされるスロットの数が一定個数以下になるように、PUSCH送信又はPUCCH送信をスケジュールすることができる。複数のスロット上でPUSCH送信が行われる時、端末は、一定個数以下のスロットで該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされ得ると仮定できる。このとき、一定個数は1でよい。このような実施例において、端末は、PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる一つのスロットでPUCCH送信と共にするHARQ-ACK情報のビット数に関する情報を示すと判断できる。具体的に、端末は、PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる一つのスロットでPUCCH送信を共にするHARQ-ACK情報のビット数を4で割った時の余りの値を示すと判断できる。また、一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、基地局は、該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる反復単位の数が一定個数以下になるように、PUSCH送信又はPUCCH送信をスケジュールすることができる。このとき、端末は、一定個数以下の反復単位で該当PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされ得ると仮定できる。このとき、一定個数は1でよい。このような実施例において、端末は、PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる一つの反復単位でPUCCH送信を共にするHARQ-ACK情報のビット数に関する情報を示すと判断できる。具体的に、端末は、PUSCH送信をスケジュールするDCIのUL-DAIフィールドの値が、PUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされる一つの反復単位でPUCCH送信を共にするHARQ-ACK情報のビット数を4で割った時の余りの値を示すと判断できる。
【0154】
他の具体的な実施例において、PUSCH送信が複数のスロットで行われ、HARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われるスロットの数によって決定されてよい。具体的に、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われるスロット数に比例し得る。具体的な実施例において、ダイナミックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われるスロット数に2をかけた値でよい。このとき、UL-DAIフィールドの2ビットサブフィールドのそれぞれは、PUSCH送信が行われるスロットのそれぞれでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数を4で割った余りの値を示すことができる。例えば、PUSCH送信が4個のスロット上で行われるように設定され、ダイナミックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は8でよい。このとき、UL-DAIフィールドの2ビットサブフィールドのそれぞれは、PUSCH送信が行われる4個スロットのそれぞれでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報を示すことができる。具体的な実施例において、セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われるスロット数と同一でよい。このとき、UL-DAIフィールドの各ビットは、PUSCH送信が行われるスロットのそれぞれでPUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるか否かを示すことができる。例えば、PUSCH送信が4個のスロット上で行われるように設定され、セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、4でよい。このとき、UL-DAIフィールドの各ビットは、PUSCH送信が行われる4個スロットのそれぞれでPUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるか否かを示すことができる。
【0155】
また、一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われる反復単位の数によって決定されてよい。具体的に、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われる反復単位の数に比例し得る。具体的な実施例において、ダイナミックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われる反復単位の数に2をかけた値でよい。このとき、UL-DAIフィールドの2ビットサブフィールドのそれぞれは、PUSCH送信が行われる反復単位のそれぞれでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のビット数を4で割った余りの値を示すことができる。例えば、PUSCH送信が4個の反復単位上で行われるように設定され、ダイナミックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、8でよい。このとき、UL-DAIフィールドの2ビットサブフィールドのそれぞれは、PUSCH送信が行われる4個反復単位のそれぞれでPUSCH送信にマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報を示すことができる。具体的な実施例において、セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、PUSCH送信が行われる反復単位数と同一でよい。このとき、UL-DAIフィールドの各ビットは、PUSCH送信が行われる反復単位のそれぞれでPUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるか否かを示すことができる。例えば、PUSCH送信が4個の反復単位上で行われるように設定され、セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、UL-DAIフィールドのビット数は、4でよい。このとき、UL-DAIフィールドの各ビットは、PUSCH送信が行われる4個反復単位のそれぞれでPUSCH送信にHARQ-ACK情報がマルチプレクシングされるか否かを示すことができる。前述した実施例において、端末が複数のスロット上のPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることについて説明した。前述した実施例は、端末がUCI(Uplink control information)をPUSCH送信にマルチプレクシングする場合にも適用可能である。UCIはCSI/SRを含むことができる。端末は、PUSCH送信が行われる複数のスロットの少なくともいずれか一つでUCIをマルチプレクシングすることができる。端末が複数のスロットでPUSCH送信にUCIをマルチプレクシングするとき、端末はUCIのビット数を同一に設定できる。具体的に、端末が複数のスロットでPUSCH送信にUCIをマルチプレクシングするとき、端末は、PUSCH送信にマルチプレクシングされる全てのUCIのビット数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのうち、最大のビット数に設定できる。このとき、端末は、UCIに0をパッドし、PUSCH送信にマルチプレクシングされる全てのUCIのビット数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのうち、最大のビット数に設定できる。具体的に、端末は、UCIのHARQ-ACK情報にNACKを示すビットを追加し、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのビット数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのうち、最大のビット数に設定できる。また、一つのスロット内でPUSCHが繰り返し送信される場合、端末は、PUSCH送信が行われる複数の反復単位の少なくともいずれか一つでUCIをマルチプレクシングすることができる。端末が複数の反復単位でPUSCH送信にUCIをマルチプレクシングするとき、端末は、UCIのビット数を同一に設定できる。具体的に、端末が複数の反復単位でPUSCH送信にUCIをマルチプレクシングするとき、端末は、PUSCH送信にマルチプレクシングされる全てのUCIのビット数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのうち、最大のビット数に設定できる。このとき、端末は、UCIに0をパッドし、PUSCH送信にマルチプレクシングされる全てのUCIのビット数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのうち、最大のビット数に設定できる。具体的に、端末は、UCIのHARQ-ACK情報にNACKを示すビットを追加し、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのビット数を、PUSCH送信にマルチプレクシングされるUCIのうち、最大のビット数に設定できる。
【0156】
端末が複数のスロットでPUSCH送信にUCIをマルチプレクシングするとき、端末は、UCIがマルチプレクシングされる全てのスロットで同じ位置(又は、同じパターン)のREにUCIを配置してマルチプレクシングすることができる。具体的に、端末は、PUSCH送信にマルチプレクシングされる全てのUCIに該当するREの和集合に該当するREでUCIを送信し、残りのREでPUSCHを送信することができる。
【0157】
前述した実施例の一部において、端末は、PUSCH送信がなかったら(absent)、HARQ-ACK情報を含むPUCCHを送信しないはずだったスロットで、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。このとき、端末は、PUSCH送信がなかったらHARQ-ACK情報と共にするPUCCHを送信しなかったはずのスロットで、NACKだけを含むHARQ-ACK情報をPUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。具体的に、端末は、PDSCHプロセシング時間を満たすスロットではPUSCH送信に有効なHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。このとき、端末は、PDSCHプロセシング時間を満たさないスロットでは、PUSCH送信に、該当PDSCHの受信の成否がNACKと設定されたHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0158】
また、端末は、PDSCHをスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドの値が示すスロットでは、PUSCH送信に有効なHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。このとき、端末は、PDSCHをスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドの値が示すスロット以外のスロットでは、PUSCH送信に、該当PDSCHの受信の成否がNACKと設定されたHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。他の具体的な実施例において、端末は、PDSCHをスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドの値が示すスロットと該スロットの以降では、PUSCH送信に有効なHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。このとき、端末は、PDSCHをスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドの値が示すスロット以前のスロットでは、PUSCH送信に、該当PDSCHの受信可否がNACKと設定されたHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0159】
図12で説明した実施例において、特定スロットに対してHARQ-ACKタイミングを満たすPDCCH又はPDSCHを受信しなかった場合、端末は、該当スロットでPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしない。他の具体的な実施例において、端末は、PDSCH送信をスケジュールするDCIのPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドが示すスロットでは、PUSCH送信に有効なHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。このとき、端末は、PDSCHをスケジュールするDCIがPDSCH-to-HARQ_feeback timing indicator値で示すスロット以外のスロットでは、PUSCH送信に、該当PDSCHの受信の成否がNACKと設定されたHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。
【0160】
図13で説明した実施例において、先行スロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされたHARQ-ACK情報によって受信の成否が指示されたPDSCHに対して、後続スロットでマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報は受信の成否を指示しない。他の具体的な実施例において、先行スロットでPUSCH送信にマルチプレクシングされたHARQ-ACK情報によって受信の成否が指示されたPDSCHに対して、後続スロットでマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報はNACKと示す。
【0161】
また、端末がマルチプレクシングする必要があるどうかを判断するために、HARQ-ACK情報のビット数を算定する時、端末は、前述した実施例におけるように、PDSCH受信の成否に関係なくNACKと設定されたHARQ-ACK情報を、HARQ-ACKビット数算定から除外することができる。例えば、端末がPUSCH送信にマルチプレクシングするHARQ-ACK情報の全体ビット数がAであり、PDSCH受信の成否に関係なくNACKと設定されたビット数がBである場合、端末は、A-Bに基づいて、PUSCH送信にマルチプレクシングする有効なHARQ-ACK情報のビット数を決定できる。端末は、有効なHARQ-ACK情報のビット数を用いてPUSCH送信にマルチプレクシングするリソースの量を決定できる。マルチプレクシングするリソースの量は、HARQ-ACK情報を送信するREの数を表すことができる。マルチプレクシングするリソースの量は、A-B値に比例して増加し得る。より具体的に、HARQ-ACK情報の送信のための目標コードレートがaとして設定された時、HARQ-ACK情報を送信するREの数は(A-B)/(Modulation_order*a)でよい。ここでModulation_orderは、PUSCHにマルチプレクシングされるHARQ-ACK情報のモジュレーションオーダーを表す。例えば、A-Bが0の場合、端末は、有効なHARQ-ACKの情報がないので、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングしなくてもよい。
【0162】
前述したように、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信がPUSCH送信と時間領域でオーバーラップされる場合、端末は、PUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。また、HARQ-ACK情報と共にするPUCCH送信が他のPUCCH送信と時間領域でオーバーラップされる場合、端末は、他のPUCCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングすることができる。端末がいずれか一スロットでPUSCH送信又は他のPUCCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、該当スロットがHARQ-ACKによって受信の成否が示されるPDSCHとHARQ-ACKを含むPUCCH送信をスケジュールするPDCCHのプロセシングタイミング条件を満たす場合、端末はマルチプレクシングを行うことができる。これについては、
図16~
図18を用いて説明する。
【0163】
図16は、本発明の実施例に係る端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末がHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHをスケジュールするPDCCHの最後のシンボルに基づいて、HARQ-ACK情報マルチプレクシングが可能か否かを判断する方法を示す。
【0164】
端末は、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルの位置、及びHARQ-ACK情報を含むPUCCHの開始シンボルとHARQ-ACK情報マルチプレクシングに用いられる物理チャネル送信の開始シンボルのうち、早いシンボルの位置に基づいて、HARQ-ACK情報を物理チャネル送信にマルチプレクシングすることができる。HARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボルと他のPUCCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボルの位置が、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルからN1
++d1,1+d1,2シンボル以上、後ろに位置した場合、端末は、HARQ-ACK情報をPUCCHを介して送信することができる。HARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボルとPUSCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボルが、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルからN1
++d1,1+d1,2シンボル以上後ろに位置した場合、端末は、HARQ-ACK情報をPUSCHを介して送信することができる。このとき、N1
+はN1+1である。N1値は、表4にしたがう。
【0165】
【0166】
表4で、μは、PDCCHのサブキャリアスペーシング又はHARQ-ACK情報が送信されるUL BWPのサブキャリアスペーシングのいずれか一方の値で、Tproc,1を最大に作る値でよい。Tproc,1は、端末がPDSCHを受信し、該当PDSCHに対する有効なHARQ-ACKを生成するのに必要な最小時間を表すことができる。具体的に、Tproc,1は、次の数式によって決定されてよい。
【0167】
【0168】
また、d1,1は、HARQ-ACK情報がPUCCHを介して送信されれば0であり、HARQ-ACK情報がPUSCHを介して送信されれば1である。d1,2は、PDSCHマッピングタイプ(mapping type)がAであり、PDSCHの最後のシンボルが7番目シンボル以前のi番目シンボルであれば、d1,2=7-iでよい。d1,2は、PDSCHマッピングタイプがBであり、PDSCHの長さが4シンボルであれば、d1,2=3でよい。PDSCHの長さが2シンボルでれば、d1,2=3+dでよい。このとき、dは、PDSCHとPDSCHとPDCCHがオーバーラップされるシンボルの数である。PDSCHのマッピングタイプはDCIで示されてよい。PDSCHのマッピングタイプによってPDSCHの最初のDMRS位置が決定されてよい。具体的に、PDSCHのマッピングタイプがAの場合、PDSCHの最初のDMRSがスロットで固定された位置である。また、PDSCHのマッピングがBの場合、PDSCHの最初のDMRSは、スケジュールされたPDSCHの最初のシンボルから始まる。
【0169】
端末は、HARQ-ACK情報を含むPUCCHの送信をスケジュールするPDCCHの最後のシンボルの位置、及びHARQ-ACK情報を含むPUCCHの開始シンボルと該当物理チャネル送信の開始シンボルのうち、先行するシンボルの位置に基づいて、HARQ-ACKチャネルを物理チャネル送信マルチプレクシングすることができる。具体的に、HARQ-ACK情報を含むPUCCHの開始シンボルと他のPUCCHの開始シンボルのうち、先行するシンボルが、HARQ-ACK情報を含むPUCCHの送信をスケジュールするPDCCHの最後のシンボルからN2
++d2,1シンボル以上後ろに位置する場合、端末は、PUCCHを介してHARQ-ACK情報を送信することができる。PUSCHの最も先行するシンボルが該当PUSCHをスケジュールするPDCCHの最後のシンボルからN2
++d2,1シンボル以上後ろに位置する場合、端末はPUCCHを介してHARQ-ACK情報を送信することができる。N2
+はN2+1である。N2値は、表5にしたがう。
【0170】
【0171】
図16の実施例において、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボル及びPUSCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボル(Reference Point)間のシンボル間隔は、前述した条件を満たす。また、PUSCH送信をスケジュールするPDCCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボル及びPUSCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボル間のシンボル間隔は、前述した条件を満たす。したがって、端末は、HARQ-ACK送信をPUSCH送信にマルチプレクシングする。また、このような実施例において、端末は、前述した条件を満たさないPUSCH送信とPUCCH送信とがオーバーラップされることを期待しなくて済む。
【0172】
セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、PDSCHをスケジュールするDCIは、PDSCH-to-HARQ_feeback timing indicatorフィールドでHARQ-ACKタイミングを示すことができる。HARQ-ACKタイミングは、PDSCH送信と該当PDSCHによって受信の成否が示されるHARQ-ACK情報を含むPUCCH送信間のスロット間隔を示す。HARQ-ACKタイミングは、前述したPDSCHの最後のシンボル関連条件を考慮せずに設定される。したがって、HARQ-ACKタイミングによって示されたHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHがPDSCHの最後のシンボル関連条件を満たさない場合に問題になる。端末がHARQ-ACKタイミングによって示されたPDSCHの受信の成否を含むHARQ-ACK情報をPUSCH送信又はPUCCH送信にマルチプレクシングすることができないためである。これについては、
図17を用いて説明する。
【0173】
図17は、本発明の実施例に係る端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末がHARQ-ACKタイミングとHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルに基づいて、HARQ-ACK情報マルチプレクシングを行う方法を示す。
【0174】
HARQ-ACKタイミングによってHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるものと示されたPDSCHが、前述したPDSCHの最後のシンボル関連条件を満たさない場合、端末は、該当PDSCHの受信の成否に関係なくHARQ-ACK情報で該当PDSCHの受信の成否をNACKと設定できる。基地局は、HARQ-ACK情報において該当PDSCHの受信の成否がNACKと設定されることを期待できる。PDSCHの最後のシンボル関連条件は、前述したように、HARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボルと他のPUCCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボルの位置が、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルからN1
++d1,1+d1,2シンボル以上後ろに位置することであり得る。
【0175】
図17の実施例において、HARQ-ACKタイミングによって示されるPDSCHは、第1PDSCH(PDSCH#1)と第2PDSCH(PDSCH#2)である。HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボル及びPUSCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボル(Reference Point)と第1PDSCH(PDSCH#1)の最後のシンボル間の間隔は、N
1
++d
1,1+d
1,2シンボルよりも大きい。また、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボル及びPUSCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボル(Reference Point)と第2PDSCH(PDSCH#2)の最後のシンボル間の間隔は、N
1
++d
1,1+d
1,2シンボルよりも小さい。また、PUSCH送信をスケジュールするPDCCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボル及びPUSCHの最初のシンボルのうち、先行するシンボル間のシンボル間隔は、N
2+d
2,1よりも大きい。したがって、端末は、第2PDSCH(PDSCH#2)の受信の成否はNACKと設定され、第1PDSCH(PDSCH#1)の受信の成否は第1PDSCH(PDSCH#1)受信の成否によって設定されたHARQ-ACK情報を、PUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。
【0176】
他の具体的な実施例において、HARQ-ACKタイミングによってHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるものと指示されたPDSCHが、前述したPDSCHの最後のシンボル関連条件を満たさない場合、端末は、該当PDSCHの受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報を物理チャネル送信にマルチプレクシングしなくて済む。
図17の実施例で、端末は、第1PDSCH(PDSCH#1)の受信の成否を示すHARQ-ACK情報をPUSCHにマルチプレクシングし、第2PDSCH(PDSCH#2)の受信の成否を示すHARQ-ACK情報をPUSCHにマルチプレクシングしなくて済む。このような実施例において、端末は、有効でないHARQ-ACK情報を送信しないので、ULオーバーヘッドの大きさを減らすことができる。
【0177】
図18は、本発明のさらに他の実施例に係る端末がPUSCH送信にHARQ-ACK情報をマルチプレクシングするとき、端末が、T
proc,1とHARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルに基づいて、HARQ-ACK情報マルチプレクシングを行う方法を示す。
【0178】
端末は、有効でないHARQ-ACK情報に該当するPDSCHに対しては、前述したPDSCHの最後のシンボル関連条件を判断しなくてもよい。端末は、Tproc,1条件を満たさないHARQ-ACK情報を有効でないHARQ-ACK情報と判断できる。このとき、Tproc,1条件は、HARQ-ACK情報によって受信の成否が示されるPDSCHの最後のシンボルとHARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボルとの間隔がTproc,1よりも大きいことを表すことができる。また、Tproc,1は、前述した数式に従うことができる。具体的に、端末は、HARQ-ACKを含むPUCCHの最初のシンボルとTproc,1以前のシンボルとの間に位置する、PDSCHの受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報を、有効でないHARQ-ACK情報と判断できる。Tproc,1条件を満たさないHARQ-ACK情報はNACKと設定されるわけである。
【0179】
図18の実施例において、第1PDSCH(PDSCH#1)の最後のシンボルからHARQ-ACKを含むPUCCHの最初のシンボルまでの間隔は、T
proc,1よりも大きい。また、第2PDSCH(PDSCH#2)の最後のシンボルからHARQ-ACKを含むPUCCHの最初のシンボルまでの間隔は、T
proc,1よりも小さい。また、PUSCH送信をスケジュールするPDCCHの最後のシンボルと、HARQ-ACK情報を含むPUCCHの最初のシンボル及びPUSCHの最小のシンボルのうち、先行するシンボルとの間のシンボル間隔は、N
2+d
2,1よりも大きい。したがって、端末は、第2PDSCH(PDSCH#2)の受信の成否はNACKと設定され、第1PDSCH(PDSCH#1)の受信の成否は第1PDSCH(PDSCH#1)受信の成否によって設定されたHARQ-ACK情報を、PUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。また、端末は、第2PDSCH(PDSCH#2)に対しては、前述したPDSCHの最後のシンボル関連条件を判断しなくて済む。
【0180】
他の具体的な実施例において、端末は、PUSCH送信にオーバーラップされるPUCCH送信のHARQ-ACK情報のうち、有効でないHARQ-ACK情報を除く残りを、物理チャネル送信にマルチプレクシングすることができる。端末は、PUSCH送信にオーバーラップされるPUCCH送信のHARQ-ACK情報のうちT
proc,1条件を満たさないHARQ-ACK情報を除く残りを、物理チャネル送信にマルチプレクシングすることができる。
図18の実施例によって、端末は、第2PDSCH(PDSCH#2)の受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報を除いて、第1PDSCH(PDSCH#1)受信に成功したか否かを示すHARQ-ACK情報だけを、PUSCH送信にマルチプレクシングすることができる。このような実施例によって、端末はULオーバーヘッドの大きさを減らすことができる。
【0181】
前述した実施例において、端末は、受信に成功したPDCCHが示すPDSCHに対してのみPDSCHの最後のシンボル関連条件を判断できる。セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックが設定される場合、受信に失敗したPDCCHが示すPDSCH又は基地局が送信しないPDCCHが示すPDSCHの受信の成否を示すHARQ-ACK情報が、セミ-スタティックHARQ-ACKコードブックに含まれてもよい。このとき、端末は、受信に成功したPDCCHが示すPDSCHに対してのみ、PDSCHの最後のシンボル関連条件を判断できる。端末は、受信に失敗したPDCCHが示すPDSCHを受信しないわけである。
【0182】
また、前述した実施例において、d1,1の値は、d1,1が有し得る最大値であり、固定されてよい。また、d1,2の値は、d1,2が有し得る最大値であり、固定されてよい。端末がPDSCHをスケジュールするPDCCHを受信しなかった場合、d1,1の値とd1,2の値が端末には分からないわけである。前述の実施例において、d1,1は1でよい。また、d1,2は6又は5でよい。
【0183】
前述した実施例において、物理データチャネルは、PDSCH又はPUSCHを含むことができる。また、物理制御チャネルは、PDCCH又はPUCCHを含むことができる。また、PUSCH、PDCCH、PUCCH、及びPDCCHを取り上げて説明した実施例において、別の種類のデータチャネル及び制御チャネルが適用されてもよい。
【0184】
本発明の方法及びシステムは、特定実施例と関連して説明されたが、それらの構成要素又は動作の一部又は全部は、汎用ハードウェアアーキテクチャを有するコンピュータシステムを用いて具現することができる。
【0185】
前述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須な特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形可能であるということが理解できよう。したがって、以上に述べた実施例はいずれの面においても例示的なもので、限定的でないものとして理解すべきである。例えば、単一型として説明されている各構成要素は、分散して実施されてもよく、同様に、分散されているとした構成要素も結合した形態で実施されてもよい。
【0186】
本発明の範囲は、以上の詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって表され、特許請求の範囲の意味及び範囲とその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれるものとして解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0187】
100 端末
110 プロセッサ
120 通信モジュール
121,122 セルラー通信インターフェースカード
123 非免許帯域通信インターフェースカード
130 メモリ
140 ユーザインターフェース
150 ディスプレイユニット
200 基地局
210 プロセッサ
220 通信モジュール
221,222 セルラー通信インターフェースカード
223 非免許帯域通信インターフェースカード
230 メモリ