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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】有機酸を含むエアロゾル生成物品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/30 20200101AFI20230829BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20230829BHJP
   A24B 15/16 20200101ALI20230829BHJP
   A24B 15/38 20060101ALI20230829BHJP
   A24B 15/36 20060101ALI20230829BHJP
   A24B 15/32 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
A24F40/30
A24F40/20
A24B15/16
A24B15/38
A24B15/36
A24B15/32
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021576160
(86)(22)【出願日】2021-09-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-24
(86)【国際出願番号】 KR2021012291
(87)【国際公開番号】W WO2022085942
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】10-2020-0135519
(32)【優先日】2020-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クォン、チャン ミン
(72)【発明者】
【氏名】リー、テ キュン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、スン ファン
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-528054(JP,A)
【文献】特表2017-528153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/30
A24F 40/20
A24B 15/16
A24B 15/38
A24B 15/36
A24B 15/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機酸を含む第1部分と、
ニコチン塩基を含有する第2部分と、
冷却物質を含む第3部分と、
フィルタ物質を含む第4部分と、を含み、
加熱によって気化された前記有機酸及び前記ニコチン塩基が酸・塩基反応を通じてニコチン塩を形成し、
前記第3部分は、酸・塩基反応空間を含み、前記第3部分は、吸水性物質を含む、エアロゾル生成物品。
【請求項2】
前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分、及び前記第4部分は、前記エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順次に整列される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記第1部分及び前記第2部分は、並列に位置し、前記第3部分及び前記第4部分は、前記エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順次に整列される、請求項1又は2に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記有機酸及び前記ニコチン塩基のうち、少なくとも1つは、外力及び/または熱によって破砕可能なカプセルに含まれる、請求項1からのいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記第1部分及び前記第2部分のうち、少なくとも1つは、保湿剤を含む、請求項1からのいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記保湿剤は、プロピレングリコール及びグリセリンをいずれも含む、請求項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
被加熱物をさらに含み、
前記被加熱物は、前記第1部分及び前記第2部分のうち、少なくとも1つの少なくとも一部を取り囲む金属ラッパを含み、
前記被加熱物が加熱されて前記有機酸及び前記ニコチン塩基に熱を伝達する、請求項1からのいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記被加熱物は、前記第1部分の少なくとも一部及び前記第2部分の少なくとも一部を取り囲み、前記第1部分と前記第2部分とを結合する、請求項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記被加熱物は、可変磁場によって加熱される、請求項又はに記載のエアロゾル生成物品。
【請求項10】
請求項1からのいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品と、
エアロゾル生成装置と、を含み、
前記エアロゾル生成装置は、
前記エアロゾル生成物品を収容する収容空間、前記エアロゾル生成物品を加熱する加熱要素、前記加熱要素の作動を制御するプロセッサ、及び前記プロセッサ及び前記加熱要素に電力を供給するバッテリを含む、エアロゾル生成システム。
【請求項11】
前記エアロゾル生成物品は、被加熱物をさらに含み、
前記加熱要素は、可変磁場を形成して前記被加熱物を加熱する、請求項10に記載のエアロゾル生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機酸を含むエアロゾル生成物品に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なエアロゾル生成物品の短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、エアロゾル生成物品を燃焼させ、エアロゾルを発生させる方法ではないエアロゾル生成物品内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルが発生する方法に係わる需要が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ニコチン塩基と有機酸が互いに異なる部分に含まれたエアロゾル生成物品を用いて、エアロゾル生成物品が加熱されるときに発生するニコチン塩基と有機酸とが、ユーザの吸入によって生成される気流上で反応してニコチン塩を形成し、低温加熱を介してエアロゾルを発生させうるエアロゾル生成物品を提供することである。
【0004】
実施例を通じて解決しようとする課題が上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1側面は、有機酸を含む第1部分、ニコチン塩基を含有する第2部分、冷却物質を含む第3部分、及びフィルタ物質を含む第4部分を含み、加熱によって気化された前記有機酸及び前記ニコチン塩基が酸・塩基反応を通じてニコチン塩を形成する、エアロゾル生成物品を提供することができる。
【0006】
本発明の第2側面は、第1側面によるエアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置を含み、前記エアロゾル生成装置は、前記エアロゾル生成物品を収容する収容空間、前記エアロゾル生成物品を加熱する加熱要素、前記加熱要素の作動を制御するプロセッサ、及び前記プロセッサ及び前記加熱要素に電力を供給するバッテリを含む、エアロゾル生成システムを提供することができる。
【0007】
但し、課題の解決手段は、前述したところに制限されず、本発明は、明細書全体で通常の技術者によって類推されうる解決手段をいずれも含んでもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によるエアロゾル生成物品によれば、ニコチン塩に比べて沸点が相対的に低いニコチン塩基及び有機酸の化学反応を通じてニコチン塩が形成されるので、ニコチン塩が含まれたエアロゾル生成物品よりも相対的に低い温度で加熱されることで、ニコチン塩が発生しうる。
【0009】
相対的に低温加熱が可能になり、バッテリの電力消耗を減らし、エアロゾル生成装置の長期間使用及びバッテリの小型化が可能であり、高温加熱による熱分解物質の発生及び異臭の発生可能性を減らしうる。
【0010】
また、有機酸の伝達強化効果によって、エアロゾル生成物品のニコチン移行量が向上しうる。
【0011】
また、ユーザがニコチン塩基(nicotine freebase)形態ではない、ニコチン塩(Nicotine Salt)形態のニコチンを吸入することができるので、ユーザ満足感が増大しうる。
【0012】
但し、本発明による効果が前述した効果に制限されるものではなく、本発明は、明細書及び添付図面から類推されうる効果をいずれも含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施例によるエアロゾル生成物品の構成を簡略に示す図面である。
図2】他の実施例によるエアロゾル生成物品の構成を簡略に示す図面である。
図3A】一実施例による第3部分の長手方向断面図である。
図3B】他の実施例による第3部分の長手方向断面図である。
図4A】一実施例による第1部分及び第2部分の構成を示す図面である。
図4B】他の実施例による第1部分及び第2部分の構成を示す図面である。
図5】一実施例によるエアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1つ以上の実施例に係わるエアロゾル生成物品は、有機酸を含む第1部分;ニコチン塩基を含有する第2部分;冷却物質を含む第3部分;及びフィルタ物質を含む第4部分;を含み、加熱によって気化された有機酸及びニコチン塩基が酸・塩基反応を通じてニコチン塩を形成する。
【0015】
一実施例によれば、第1部分、第2部分、第3部分、及び第4部分は、エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順次に整列されうる。
【0016】
一実施例によれば、第1部分及び第2部分は、並列に位置し、第3部分及び第4部分は、エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順次に整列されうる。
【0017】
一実施例によれば、第3部分は、酸・塩基反応空間を含んでもよい。
【0018】
一実施例によれば、第3部分は、吸水性物質を含んでもよい。
【0019】
一実施例によれば、有機酸及びニコチン塩基のうち、少なくとも1つは、外力及び/または熱によって破砕可能なカプセルに含まれうる。
【0020】
一実施例によれば、第1部分及び第2部分のうち、少なくとも1つは保湿剤を含んでもよい。
【0021】
一実施例によれば、保湿剤は、プロピレングリコール及びグリセリンをいずれも含んでもよい。
【0022】
一実施例によれば、エアロゾル生成物品は、被加熱物をさらに含み、被加熱物は、第1部分及び第2部分のうち、少なくとも1つの少なくとも一部を取り囲む金属ラッパを含み、被加熱物が加熱されて有機酸及びニコチン塩基に熱を伝達することができる。
【0023】
一実施例によれば、被加熱物は、第1部分の少なくとも一部及び第2部分の少なくとも一部を取り囲んで第1部分と第2部分を結合することができる。
【0024】
一実施例によれば、被加熱物は、可変磁場によって加熱されうる。
【0025】
1つ以上の実施例に係わるエアロゾル生成システムは、エアロゾル生成物品;及びエアロゾル生成装置;を含み、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を収容する収容空間、エアロゾル生成物品を加熱する加熱要素、加熱要素の作動を制御するプロセッサ並びにプロセッサ及び加熱要素に電力を供給するバッテリを含む。
【0026】
一実施例によれば、エアロゾル生成物品は、被加熱物をさらに含み、加熱要素は、可変磁場を形成して被加熱物を加熱することができる。
【0027】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当該分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0028】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。
【0029】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本開示は、様々な互いに異なる形態に具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0030】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」などの序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために使用可能であるが、構成要素は用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0031】
また、図面上の一部構成要素は、その大きさや比率などが多少誇張されて図示されてもいる。
【0032】
明細書全体において、「上流」及び「下流」は、ユーザがエアロゾル生成物品を用いて吸煙するとき、空気が流れる方向に基づいて決定されうる。例えば、ユーザが図1に図示されたエアロゾル生成物品を用いて吸煙する場合、第1部分210または第2部分220から生成されたエアロゾルが外部から流入された空気に沿って第3部分230と第4部分240に順次に移動してユーザに伝達されるので、第1部分210は、第4部分240より「上流」に位置するものである。一方、当該技術分野の通常の技術者であれば、「上流」及び「下流」が構成要素の関係によって相対的であるということを容易に理解できるであろう。
【0033】
また、明細書全体において「長手方向」とは、エアロゾル生成物品の上流末端から下流末端に向かう方向、またはその反対方向を意味する。例えば、エアロゾル生成物品が第1部分210、第2部分220、第3部分230、及び第4部分240として羅列された順に位置すると仮定するとき、長手方向は、第1部分210から第4部分240に向かう方向またはその反対方向でもある。
【0034】
以下、図面を参照して、本発明による実施例を詳細に説明する。
【0035】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成物品の構成を簡略に示す図面であり、図2は、他の実施例によるエアロゾル生成物品の構成を簡略に示す図面である。
【0036】
図1を参照すれば、第1部分210、第2部分220、第3部分230、及び第4部分240は、エアロゾル生成物品200の長手方向を基準に順次に整列されうる。これにより、第1部分210及び第2部分220のうち、少なくとも1つで発生する蒸気及び/またはエアロゾルが第1部分210、第2部分220、第3部分230、及び第4部分240を順次に通過して気流を形成し、これにより、ユーザが第4部分240から蒸気及び/またはエアロゾルを吸入することができる。
【0037】
一実施例によれば、第1部分210は、有機酸を含み、第2部分220は、ニコチン塩基を含み、第3部分230は、第1部分210及び第2部分220を通過する気流を冷却させる冷却物質を含み、第4部分240は、フィルタ物質を含んでもよい。
【0038】
第1部分210には、巻縮された(crimped)紙が含まれ、巻縮された紙には、有機酸が含浸されうる。第1部分210が加熱されることにより、有機酸を含有する巻縮された紙に熱が伝達され、有機酸が蒸気またはエアロゾルに相変化(phase change)することができる。蒸気またはエアロゾル状態の有機酸は、ユーザの吸入によって、エアロゾル生成物品の上流から下流に進む。ここで、巻縮された紙は、紙が凹凸ローラを通過して、シワが付いた形態の紙を意味する。巻縮された紙は、一般紙に比べて、エアロゾル生成物品の製造時、圧縮が容易であり、空気との接触面積の向上、及び吸引抵抗などに肯定的な効果があり得る。
【0039】
第1部分210と同様に、第2部分220にも巻縮された紙が含まれ、巻縮された紙には、ニコチン塩基が含浸されうる。第2部分220が加熱されることにより、ニコチン塩基を含有する巻縮された紙に熱が伝達され、ニコチン塩基が蒸気またはエアロゾルに相変化することができる。蒸気またはエアロゾル状態のニコチン塩基は、ユーザの吸入によって、エアロゾル生成物品の上流から下流に進められうる。
【0040】
一方、有機酸は、ピルビン酸、乳酸、酢酸、ギ酸、3-メチル-2-オキソ吉草酸、2-オキソ吉草酸、4-メチル-2-オキソ吉草酸、3-メチル-2-オキソブタノン酸、2-オキソオクタン酸、2-オキソプロパン酸及びそれらの組合わせからなる群から選択される酸でもあるが、それらに制限されない。
【0041】
ニコチン塩基は、陽子(proton)が付け加えられていない中性のニコチンを意味する。例えば、正電荷を帯びるニコチン塩にアンモニア(NH)のような強塩基を加えれば、強塩基は、陽イオンに変換され、ニコチン塩は、中性状態であるニコチン塩基にもなる。
【0042】
ニコチン塩基は、ニコチン塩に比べて相対的に沸点が低いので、ニコチン塩に比べて低温に加熱しても、蒸気を発生させうる。これは、相対的に低い温度で加熱する誘導加熱システムにおいて、特に効果的でもある。ここで、相対的に低い温度は、100℃~300℃でもある。望ましくは、相対的に低い温度は、150℃~200℃でもある。
【0043】
また、ユーザ吸入時にニコチン塩基がニコチン塩に比べて相対的に刺激が強いと知られているところ、蒸気を発生させるときには、ニコチン塩基の形態に存在するが、ユーザが吸入するときには、ニコチン塩の形態であることが、電力効率及びユーザの喫煙満足感の観点で望ましい。
【0044】
一実施例によるニコチン塩基及びニコチン塩は、それぞれ下の[化学式1]及び[化学式2]のような形態の構造を有することができる。
【化1】
【化2】
【0045】
第1部分210で発生した有機酸蒸気と第2部分220で発生したニコチン塩基蒸気は、ユーザのエアロゾル生成物品200の吸入によって形成された気流に沿って進みつつ混合し、酸・塩基反応を発生させうる。具体的に、有機酸蒸気とニコチン塩基蒸気とが出合う最初の位置から酸・塩基反応がなされ、ニコチン塩が形成されうる。
【0046】
例えば、酸・塩基反応は、第2部分220の上流から第4部分240の下流まで連続してなされうる。これにより、ユーザは、ニコチン塩基形態ではないニコチン塩形態のニコチンを吸入し、喫煙満足感が向上しうる。
【0047】
下記[表1]は、ニコチン塩基が収着された部分と有機酸が収着(sorption)された部分の整列順序によるエアロゾル生成物品から移行されるニコチンと有機酸との伝達量平均値が記載された実験データである。例えば、1回実験は、上流にニコチン塩基だけ収着した場合であり、3番実験は、上流にニコチン塩基が収着され、下流に有機酸が収着された場合であり、4番実験は、上流に有機酸が収着され、下流にニコチン塩基が収着された場合に該当する。
【0048】
[表1]において、Nは、ニコチン塩基を、Pは、有機酸を、RTは、常温(Room Temperature)を、N'は、ニコチン塩を意味する。伝達量単位であるmg/CPは、シガレット1本当たり伝達されるニコチン塩の質量を意味する。
【表1】
【0049】
[表1]を参照すれば、有機酸がニコチン塩基より上流に位置する場合、ニコチン塩の伝達量が向上することを確認することができる。具体的に、3番実験データと4番実験データ、及び7番実験データと9番実験データとを比較すれば、有機酸が収着された第1部分210が上流に位置し、ニコチン塩基が収着された第2部分220が下流に位置する場合(4番及び9番データに対応)が第1部分210が下流に位置し、第2部分220が上流に位置する場合(3番及び7番データに対応)より約2倍~3倍のニコチン塩伝達量を示すことを確認することができる。
【0050】
一実施例において、第1部分210は、エアロゾル生成物品200の末端から約8~14mm部分まで延び、第2部分220は、第1部分210の終了地点から約8~14mm部分まで延び、第3部分230は、第2部分220の終了地点から約10~16mm部分まで延び、第4部分240は、第3部分230の終了地点から約10~16mm部分まで延びうる。但し、そのような数値範囲に必ずしも制限されるものではなく、第1部分210及び第2部分220それぞれの延びる長さは、通常の技術者が容易に変更可能な範囲で適切に調節されうる。
【0051】
図2を参照すれば、第1部分210及び第2部分220は、並列に位置し、第3部分230及び第4部分240は、エアロゾル生成物品200の長手方向を基準に順次に整列されうる。
【0052】
他の実施例において、第1部分210及び第2部分220は、それぞれエアロゾル生成物品200の長手方向と垂直である断面のほぼ1/2の比率を占めると共に、第1部分210及び第2部分220は、エアロゾル生成物品200の末端から約8~14mm部分まで延び、第3部分230は、第1部分210及び第2部分220の終了地点から約10~16mm部分まで延び、第4部分240は、第3部分230の終了地点から約10~16mm部分まで延びうる。但し、そのような数値範囲に必ずしも制限されるものではなく、第1部分210及び第2部分220それぞれがエアロゾル生成物品200の断面相で占める比率は、通常の技術者が容易に変更可能な範囲で適切に調節されうる。
【0053】
エアロゾル生成物品200の第1部分210及び第2部分220が並列に位置する場合、有機酸及び/またはニコチン塩基が含まれたカプセルを破砕することがさらに容易になり、第1部分210と第2部分220とが同じ長さを有するので、さらに等しく加熱されうる。
【0054】
エアロゾル生成物品200は、被加熱物250をさらに含んでもよい。被加熱物250は、第1部分210及び第2部分220のうち、少なくとも1つの少なくとも一部を取り囲む金属ラッパでもある。被加熱物250は、エアロゾル生成装置の加熱要素によって加熱され、加熱された被加熱物250は、第1部分210及び第2部分220の少なくとも一部に熱を伝達することができる。
【0055】
ここで、被加熱物250の加熱温度は、約150℃~250℃でもある。前記加熱温度は、被加熱物250の特定部分の温度ではない、被加熱物250の全体部分から算定された平均温度でもある。
【0056】
被加熱物250が第1部分210及び第2部分220の一部のみを取り囲む場合、エアロゾル生成物品200は、加熱されない未加熱部を含んでもよい。未加熱部は、例えば、第1部分210または第2部分220において被加熱物250に取り囲まれていない部分を意味する。
【0057】
エアロゾル生成物品200が未加熱部を含むことにより、エアロゾル生成物品200の第1部分210及び/または第2部分220は、漸進的に加熱されうる。すなわち、被加熱物250によって直接的に熱を伝達されない部分は、被加熱物250によって直接熱を伝達される部分が消耗された後に加熱されるので、漸進的な加熱は、エアロゾル生成物品200に含まれたニコチン物質が急に消耗され、エアロゾル生成物品200の喫煙可能時間が過度に減少することを防止することができる。
【0058】
また、被加熱物250は、第1部分210の少なくとも一部、及び第2部分220の少なくとも一部を取り囲み、第1部分210と第2部分220とを結合することもできる。例えば、被加熱物250は、第1部分210と第2部分220との境界線から両方向に約6mmずつ延び、第1部分210及び第2部分220の外周面の一部を取り囲み、第1部分210と第2部分220とを結合させうる。エアロゾル生成物品200を包装するチッピングラッパに金属ラッパが補強されることにより、第1部分210と第2部分220との結合力が向上しうる。
【0059】
被加熱物250がエアロゾル生成物品200を取り囲む形態は、前述した例示に制限されず、第1部分210及び/または第2部分220を取り囲む比率または寸法は、自由に決定されうる。例えば、第1部分210と第2部分220とが並列に位置するとき、第1部分210の外周面を約30%ほど取り囲み、第2部分220の外周面を約50%ほど取り囲むように被加熱物250の長手方向寸法と長手方向とを横切る方向の寸法が決定されうる。
【0060】
被加熱物250は、加熱要素から熱を伝達されて加熱されうる熱伝導性物質であり、かつ可変磁場によって加熱される導電性物質でもある。具体的に、導電性物質である被加熱物250は、可変磁場によって誘導された渦電流損失(Eddy-current Loss)及び/またはヒステリシス損失(Hysteresis Loss)によって加熱されうる。例えば、被加熱物250は、金属ラッパ、具体的にアルミニウム箔(aluminum foil)でもある。
【0061】
第1部分210及び第2部分220のうち、少なくとも1つは、保湿剤を含んでもよい。保湿剤は、巻縮された紙に塗布されることで、有機酸及びニコチン塩のうち、少なくとも1つと共に巻縮された紙に含浸されうる。ここで、保湿剤は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0062】
具体的に、保湿剤は、グリセリン及びプロピレングリコールを配合したものでもある。具体的に、グリセリンとプロピレングリコールは、約9:1~約6:4の比率で配合されうる。
【0063】
例えば、保湿剤は、100%を基準に、グリセリンとプロピレングリコールを一定比率によって配合されて生成されうる。具体的に、グリセリンとプロピレングリコールは、9:1、8.5:1、8:2、7:3及び6:4の比率で配合されうる。一方、比率は、重量比または体積比に該当しうる。しかし、それに制限されるものではなく、保湿剤は、グリセリンのみを含んでもよい。
【0064】
第3部分230は、第1部分210及び第2部分220を通過する気流を冷却させうる。第3部分230は、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造され、冷却機能を有することができる。例えば、第3部分230は、ポリ乳酸(PLA)繊維によって作製されうるが、それに限定されない。または、第3部分230は、複数の孔が形成された酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかし、第3部分230は、上述した例示に限定されず、エアロゾルが冷却する機能を遂行する物質は、制限なしにそれに該当しうる。例えば、第3部分230は、中空を含むチューブフィルタまたは紙管でもある。
【0065】
第4部分240は、フィルタ物質を含んでもよい。例えば、第4部分240は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、第4部分240の形状には、制限がない。例えば、第4部分240は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、第4部分240は、リセス状ロッドでもある。もし、第4部分240が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0066】
第4部分240は、香味が発生するように作製されうる。一例として、第4部分240に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の繊維が第4部分240の内部に挿入されうる。
【0067】
また、第4部分240に有機酸が含まれた破砕可能なカプセルが含まれうる。
【0068】
エアロゾル生成物品200は、第1部分210から第4部分240のうち、少なくとも一部を取り囲むチッピングラッパ(tipping wrapper)を含んでもよい。また、エアロゾル生成物品200は、第1部分210から第4部分240をいずれも取り囲むチッピングラッパを含んでもよい。チッピングラッパは、エアロゾル生成物品200の外郭に位置し、チッピングラッパには、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。チッピングラッパは、単一ラッパでもあるが、複数枚のラッパの組合わせでもある。
【0069】
一例として、エアロゾル生成物品200の第1部分210は、エアロゾル生成物質を含む巻縮されたシワ状シートを含み、第2部分220は、タバコ物質を含み、連続して長さが延びるタバコシートを含み、第3部分230は、冷却部を含み、第4部分240は、フィルタ物質を含んでもよいが、本発明が必ずしもそれに制限されるものではない。
【0070】
図3Aは、一実施例による第3部分の長手方向断面図であり、図3Bは、他の実施例による第3部分の長手方向断面図である。
【0071】
図3A及び3Bを参照すれば、第3部分230は、前述したように、第3部分230は、第1部分及び第2部分を通過する気流を冷却させ、中空を含むチューブフィルタまたは紙管でもある。
【0072】
実施例によれば、第3部分230は、酸・塩基反応空間231a、231bを含んでもよい。酸・塩基反応空間231a、231bは、第1部分と第2部分で発生した蒸気またはエアロゾル形態の有機酸とニコチン塩基が容易に混合されうる空間を提供することができる。
【0073】
一実施例によれば、酸・塩基反応空間231aは、第3部分230の長手方向の少なくとも一部に空洞が含まれたものでもある。空洞は、第3部分230の中空よりも半径が大きい、ほぼ球状の空間でもある。空洞の半径は、中空の半径よりも大きいので、第3部分230を通過する気流の速度を低め、これにより、気流がユーザの口に流入される前、ニコチン塩の形成反応が十分になされうる。
【0074】
他の実施例によれば、酸・塩基反応空間231bは、第3部分230の長手方向の少なくとも一部にネジ山形状の凹凸が含まれたものでもある。凹凸は、第3部分230を通過する気流に流体抵抗を提供し、第3部分230を通過する気流の速度を低め、渦流形成を誘導してニコチン塩基と有機酸とが混合されるようにすることができる。これにより、気流がユーザの口に流入される前、ニコチン塩の形成反応が十分になされる。ネジ山形状の凹凸は、一例示に過ぎず、気流に流体抵抗を提供することができる多様な形状の凹凸が酸・塩基反応空間231bに含まれる。
【0075】
また、第3部分230は、吸水性物質232を含んでもよい。吸水性物質232は、有機酸とニコチン塩基の酸・塩基反応によって発生する水分を吸収し、エアロゾル生成物品で発生するエアロゾルに必要以上の水分が含まれることを防止することができる。
【0076】
実施例によれば、吸水性物質232は、酸・塩基反応空間231a、231bの内部表面に位置することができる。また、吸水性物質232は、第3部分230の中空表面にも位置することができる。これにより、気流に沿って続く酸・塩基反応によって発生する水分が第3部分230の内部表面に吸収されるようにもする。
【0077】
図4Aは、一実施例による第1部分及び第2部分の構成を示す図面であり、図4Bは、他の実施例による第1部分及び第2部分の構成を示す図面である。
【0078】
第1部分210には、巻縮された紙と有機酸が含まれた破砕可能なカプセル211、212が含まれうる。第1部分210と同様に、第2部分220にも巻縮された紙とニコチン塩基が含まれた破砕可能なカプセル221、222が含まれうる。
【0079】
有機酸及びニコチン塩基のうち、少なくとも1つが巻縮された紙に含浸されず、カプセル211、212、221、222に含まれることにより、巻縮された紙は、乾燥状態でエアロゾル生成物品に含まれ、第1部分210及び/または第2部分220を取り囲むチッピングラッパに有機酸及びニコチン塩基のうち、少なくとも1つが染み出ることを防止することができる。これにより、薄厚のチッピングラッパでもっても、第1部分210及び第2部分220のうち、少なくとも1つを覆い包むことができる。また、乾燥チッピングラッパは、湿潤チッピングラッパに比べて、高い強度を提供し、堅固なエアロゾル生成物品が製造されうる。
【0080】
一実施例によれば、カプセル211、221は、外力によって破砕されうる。例えば、ユーザがエアロゾル生成物品をエアロゾル生成装置に挿入する前にカプセル211、221を口で砕くか、手で圧力を加えてカプセル211、221を破砕することができる。
【0081】
他の実施例によれば、カプセル212、222は、熱によって破砕されうる。例えば、カプセル212、222は、エアロゾル生成装置の加熱要素及び/または被加熱物から熱を伝達されて破砕されうる。
【0082】
さらに他の実施例によれば、カプセル212、222は、圧力及び熱によって破砕されうる。
【0083】
破砕されたカプセルから流出された有機酸及び/またはニコチン塩基は、巻縮された紙に含浸され、第1部分210及び/または第2部分220が加熱されることにより、蒸気形態に相変化することができる。
【0084】
図4Aを参照すれば、カプセル211、212、222、221は、球状でもある。また、熱によって破砕されるカプセル212、222が隣接して位置することにより、第1部分210と第2部分220に類似した量の熱が伝達され、エアロゾル生成物品が加熱されるとき、第1部分210に含まれた熱によって破砕されるカプセル212と第2部分220に含まれた熱によって破砕されるカプセル222が実質的にほぼ同時に破砕されうる。
【0085】
図4Bを参照すれば、カプセル211、212、222、221は、楕円球状でもある。また、第1部分210と第2部分220とが並列に位置することで、外力によって破砕されるカプセル211、221も並列に位置し、エアロゾル生成物品が加圧されるとき、第1部分210に含まれた外力によって破砕されるカプセル211と第2部分220に含まれた外力によって破砕されるカプセル221が実質的にほぼ同時に破砕されうる。
【0086】
図5は、一実施例によるエアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
【0087】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品200を収容する収容空間140、エアロゾル生成物品200を加熱する加熱要素130、加熱要素130の作動を制御するプロセッサ120、及びプロセッサ120と加熱要素130に電力を供給するバッテリ110を含む。また、エアロゾル生成装置100は、蒸気化器(図示せず)をさらに含んでもよい。エアロゾル生成装置100の収容空間140にエアロゾル生成物品200が挿入され、エアロゾル生成システム300を形成することができる。
【0088】
図5に図示されたエアロゾル生成装置100には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図5に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0089】
図5には、バッテリ110、プロセッサ120、及び加熱要素130が一列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置100の内部構造は、図5に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置100の設計によって、バッテリ110、プロセッサ120、及び加熱要素130の配置は変更されうる。
【0090】
エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、エアロゾル生成装置100は、加熱要素130を作動させ、エアロゾル生成物品200からエアロゾルを発生させうる。加熱要素130によって発生したエアロゾルは、エアロゾル生成物品200を通過してユーザに伝達される。
【0091】
必要によって、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置100は、加熱要素130を加熱することができる。
【0092】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ110は、加熱要素130が加熱されうるように電力を供給し、プロセッサ120の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0093】
プロセッサ120は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御する。具体的に、プロセッサ120は、バッテリ110、加熱要素130及び蒸気化器だけではなく、エアロゾル生成装置100に含まれた他の構成の動作を制御する。また、プロセッサ120は、エアロゾル生成装置100の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置100が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0094】
プロセッサ120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアとしても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0095】
加熱要素130は、バッテリ110から供給された電力によって加熱されうる。例えば、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、加熱要素130は、エアロゾル生成物品200の外部に位置する。したがって、加熱された加熱要素130は、エアロゾル生成物品200内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0096】
加熱要素130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、加熱要素130には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、加熱要素130が加熱されうる。しかし、加熱要素130は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当されうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置100に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されうる。
【0097】
一方、他の例として、加熱要素130は、誘導加熱式加熱要素でもある。具体的に、加熱要素130には、エアロゾル生成物品200を誘導加熱方式で加熱するための導電性コイル135を含み、エアロゾル生成物品200は、誘導加熱式加熱要素によって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0098】
サセプタは、導電性コイル135で発生する可変磁場によって加熱される被加熱物250に該当し、被加熱物250は、エアロゾル生成物品200の少なくとも一部を取り囲み、エアロゾル生成物品200に熱を伝達する金属ラッパでもある。すなわち、導電性コイル135を含むエアロゾル生成装置100は、可変磁場を形成して被加熱物250を加熱する誘導加熱式エアロゾル生成装置100でもある。
【0099】
また、加熱要素130は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、平面コイル状加熱要素、3次元コイル状加熱要素、または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によって、エアロゾル生成物品200の内部または外部を加熱することができる。
【0100】
また、エアロゾル生成装置100には、加熱要素130が複数個配置されうる。この際、複数個の加熱要素130は、エアロゾル生成物品200の内部に挿入されるように配置され、エアロゾル生成物品200の外部に配置されうる。また、複数個の加熱要素130のうち、一部は、エアロゾル生成物品200の内部に挿入されるように配置され、残りは、エアロゾル生成物品200の外部に配置されうる。また、加熱要素130の形状は、図5に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0101】
一方、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、プロセッサ120、加熱要素130、収容空間140、及び蒸気化器以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置100は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。
【0102】
また、エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、エアロゾル生成物品挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品200が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出されうる構造によっても作製される。
【0103】
図5には、図示されていないが、エアロゾル生成装置100は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置100のバッテリ110の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置100が結合された状態で加熱要素130が加熱されうる。
【0104】
エアロゾル生成装置100の内部には、エアロゾル生成物品200の第1部分210及び第2部分220が挿入され、第3部分230及び第4部分は、240外部に露出されうる。また、エアロゾル生成装置100の内部にエアロゾル生成物品200の第1部分210が挿入され、第2部分220の一部が挿入されうる。ユーザは、第4部分240を口にした状態でエアロゾルを吸入することができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分210及び第2部分220を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第3部分230及び第4部分240を通過してユーザの口に伝達されうる。
【0105】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置100に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置100に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、エアロゾル生成物品200の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してエアロゾル生成物品200の内部に流入されうる。
【0106】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということが理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に開示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5