IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 武田 優の特許一覧 ▶ 中嶋 凰貴の特許一覧 ▶ 酒井 朋希の特許一覧 ▶ 野村 龍騎の特許一覧

<>
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図1
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図2
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図3
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図4
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図5
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図6
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図7
  • 特許-弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/26 20060101AFI20230829BHJP
   A45C 11/20 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
B65D81/26 Z
A45C11/20 M
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023028995
(22)【出願日】2023-02-27
【審査請求日】2023-02-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523070746
【氏名又は名称】武田 優
(73)【特許権者】
【識別番号】523070757
【氏名又は名称】中嶋 凰貴
(73)【特許権者】
【識別番号】523070768
【氏名又は名称】酒井 朋希
(73)【特許権者】
【識別番号】523070779
【氏名又は名称】野村 龍騎
(72)【発明者】
【氏名】武田 優
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 凰貴
(72)【発明者】
【氏名】酒井 朋希
(72)【発明者】
【氏名】野村 龍騎
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】実開昭55-129671(JP,U)
【文献】特開2011-240943(JP,A)
【文献】登録実用新案第3211917(JP,U)
【文献】実開昭61-064854(JP,U)
【文献】特開昭64-070349(JP,A)
【文献】特開2012-121581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/26
B65D 1/34-36
A45C 11/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝を有する箱型状の容器からなる弁当箱用ボードにおいて、
前記液汁貯留溝の開口上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面と、
前記容器の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁があり、
前記開口の形状はスリット状になっており、
前記開口の幅は、前記液汁貯留溝の内部の幅より狭いことを特徴とする弁当箱用ボード。
【請求項2】
前記液汁流出防止壁の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
【請求項3】
前記液汁貯留溝の形状は液汁を貯留できるように断面が楕円形になっている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の弁当箱用ボードを一体又は別体として備えたことを特徴とする弁当箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁当箱の液汁を貯留することができる弁当箱用ボード及びこれを備えた弁当箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現状では、調理した食品を弁当容器に収容して携帯する際におかずカップ等を活用することが多いが、液汁の滲出や他食品への味移りによって、味が悪くなる。そのうえ、汁漏れで細菌が増殖しやすく不衛生であり、身体への害が発生するおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-145551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載された容器は、液汁を貯留する場所は限られており、他の食品に液汁が拡散する恐れがある。
【0005】
本発明は、上記課題を達成するためになされたものであり、弁当箱の底全体に液汁が貯留できるようにし、他の食品に液汁が拡散することによる味移りや雑菌が増えることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の弁当箱用ボードは、食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝を有する箱型状の容器からなる弁当箱用ボードにおいて、
前記液汁貯留溝の開口上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面と、
前記容器の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁があり、
前記開口の形状はスリット状になっており、
前記開口の幅は、前記液汁貯留溝の内部の幅より狭いことを特徴とする弁当箱用ボード。
請求項2の弁当箱用ボードは、請求項1において、前記液汁流出防止壁の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
請求項3の弁当箱用ボードは、請求項1において、前記液汁貯留溝の形状は液汁を貯留できるように断面が楕円形になっている請求項1に記載の弁当箱用ボード。
請求項4の弁当箱用ボードは、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の弁当箱用ボードを一体又は別体として備えたことを特徴とする弁当箱。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の弁当箱用ボードは、全体に液汁貯蔵溝と液汁流入斜面が配置されており、食品から出る液汁を液汁貯蔵溝に流し込むことができる。また、開口部は液汁貯蔵溝より幅が狭くなっており、液汁が流出しにくくなっている。ボード全体が大きく傾き、液実貯蔵溝より液汁が流れ出た場合、液汁流出防止壁で外部に滲出しにくいようになっている。
請求項2の弁当用ボードは、請求項1の弁当用ボードの液汁流出防止壁の内側が円弧状に凹部が形成されており、より外部に滲出しにくいようになっている。
請求項3の弁当用ボードは、請求項1の弁当用ボードの液汁貯蔵溝の形状がより多くの貯留できるように断面が楕円形になっている。
請求項4は、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の弁当箱用ボードを一体又は別体として備えた弁当箱になっており、食品の液汁が拡散することによる味移りや雑菌が増えることを防止できるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの全体の斜視図である。
図2】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に対して垂直方向の一部拡大断面図である。
図3】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に対して垂直方向の断面を示す斜視図である。
図4】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に対して水平方向の断面を示す斜視図である。
図5】本発明の実施形状の弁当箱用ボードを弁当箱に一体又は別体として備えることができることを示す斜視図である。
図6】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に液汁を貯めた状態で、前記液汁貯留溝が水平になるように全体を傾けた画像である。
図7】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝に液汁を貯めた状態で、前記液汁貯留溝が垂直になるように全体を傾けた画像である。
図8】本発明の実施形状の弁当箱用ボードの液汁貯留溝が垂直になるように全体を傾け、水洗いをしている画像である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の弁当箱用ボードについて添付図面に基づいて説明する。
図1図2図3図4に示すように、食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝11を有する箱型状の容器10からなる弁当箱用ボードにおいて、前記液汁貯留溝11の開口14上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面12と、前記容器10の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁13があり、前記開口14の幅W1は、前記液汁貯留溝11の内部の幅W2より狭いことを特徴としている。また、前記液汁流出防止壁13の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている。前記液汁貯留溝11の形状は液汁を貯留できるように断面が楕円形になっているが、楕円に限定されず正円や三角形等の種々の形態を採用することができる。
図5に示すように、弁当箱用ボードを弁当箱に一体又は別体として備えることができることを特徴としている。
一体とは弁当箱用ボードが弁当箱の底と一部となっており取り外すことが不可能な状態を示し、別体とは取り外し可能な状態を示す。
また、一点鎖線は弁当箱の外形に見立てている。
図6に示すように、容器10の液汁貯留溝11と平行な向きに沿って傾けると液汁貯留溝11に液汁が溜まり流出しない様子である。
図7に示すように、容器10の液汁貯留溝11と垂直な向きに沿って傾けると液汁流出防止壁13に液汁が溜まり外部に滲出しない様子である。傾きを水平に戻すと液汁は液汁貯留溝11内部へ戻る。
図8に示すように、洗う際、液汁貯留溝11と垂直な向きに傾けながら水洗いすると綺麗に洗浄することができる様子である。
【符号の説明】
【0010】
10…容器
11…液汁貯留溝
12…液汁流出斜面
13…液汁流出防止壁
14…開口
W1…開口の幅
W2…液汁貯留溝の内部の幅
【要約】
【課題】弁当箱の底全体に液汁が貯留できるようにし、他の食品に液汁が拡散することによる味移りや雑菌が増えることを防止することを目的とする。
【解決手段】食品から液汁が出た際に貯留するための底に平行直線状に整列した複数の液汁貯留溝11を有する箱型状の容器10からなる弁当箱用ボードにおいて、前記液汁貯留溝11の開口14上部に液汁を流し込むための互いに対向する一対の液汁流入斜面12と、前記容器10の周囲に液汁が外部に滲出しないための液汁流出防止壁13があり、前記開口14の形状はスリット状になっており、前記開口14の幅W1は、前記液汁貯留溝11の内部の幅W2より狭いことを特徴としている。また、前記液汁流出防止壁13の内側は液汁が外部に滲出しないよう円弧状に凹部が形成されている。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8