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特許7338969光センサー、それを用いた吸光度測定装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】光センサー、それを用いた吸光度測定装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/59 20060101AFI20230829BHJP
   A61B 5/1455 20060101ALI20230829BHJP
   G01N 21/49 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
G01N21/59 Z
A61B5/1455
G01N21/49 A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2018247327
(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2019120703
(43)【公開日】2019-07-22
【審査請求日】2021-08-06
(31)【優先権主張番号】10-2017-0184288
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張 炯 碩
(72)【発明者】
【氏名】沈 載 旭
(72)【発明者】
【氏名】文 鉉 ▲せき▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 孝 善
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/082852(WO,A1)
【文献】特開2009-222607(JP,A)
【文献】特開2017-207354(JP,A)
【文献】国際公開第2011/040467(WO,A1)
【文献】特開2002-048708(JP,A)
【文献】SUZUKI, Y. et al.,Development of a Portable LED-Based 8-Channel Reflective Colorimeter and Its Application to Simple Determination of Hexacyanoferrate (II) in Common Salts,Bulletin of the Society of Sea Water Science, Japan,2013年,Vol.67,pp.47-51
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00 - G01N 21/958
A61B 5/06 - A61B 5/22
G01B 11/00 - G01B 11/30
G01J 1/00 - G01J 4/40
G01J 7/00 - G01J 11/00
G01M 11/00 - G01M 11/08
H01L 33/48
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する発光素子と、
前記発光素子が装着され、前記発光素子が装着される領域にホールを含む基板と、
発光素子の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信する第1光検出器と、
発光素子の背面から照射されて、前記発光素子に対応するホールを通過した、前記発光素子の直接光である第2光を受信する少なくとも1つの第2光検出器と、
を含み、
各ホールは各発光素子に対応する光センサー。
【請求項2】
前記発光素子は、互いに異なる波長の光を照射する請求項1に記載の光センサー。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第2光検出器の個数は、前記発光素子の個数と同一であり、前記少なくとも1つの第2光検出器は、前記発光素子に対応する請求項1または2に記載の光センサー。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第2光検出器の個数は、前記発光素子の個数よりも少ない請求項1または2に記載の光センサー。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第2光検出器の個数は、1つである請求項1~4のいずれか一項に記載の光センサー。
【請求項6】
前記基板と前記少なくとも1つの第2光検出器との間に配されて、前記ホールを通過した第2光を集光する集光部をさらに含む請求項1~5のいずれか一項に記載の光センサー。
【請求項7】
前記集光部は、導波管、集光レンズ、反射ミラー、グレーティングのうち任意の1つまたは任意の組み合わせを含む請求項6に記載の光センサー。
【請求項8】
発光素子により光が照射される対象体から反射または散乱された第1光及び、前記発光素子が装着された領域にホールが設けられた基板の前記ホールを通過した、前記発光素子の直接光である第2光を受信し、前記第1光の第1光量と前記第2光の第2光量とを測定する光センサーと、
前記第1光の第1光量及び前記第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出するプロセッサと、を含み、
各ホールは各発光素子に対応し、
前記光センサーは、
光を照射する前記発光素子と、
前記発光素子が装着され、前記発光素子が装着される領域にホールを含む基板と、
各発光素子の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信して、前記第1光の第1光量を測定する第1光検出器と、
各発光素子の背面から照射されて、前記発光素子に対応するホールを通過した第2光を受信して、前記第2光の第2光量を測定する少なくとも1つの第2光検出器と、を含む、吸光度測定装置。
【請求項9】
前記光センサーは、前記基板と前記少なくとも1つの第2光検出器との間に配されて、前記ホールを通過した第2光を集光する集光部をさらに含む請求項に記載の吸光度測定装置。
【請求項10】
前記集光部は、導波管、集光レンズ、反射ミラー、グレーティングのうち任意の1つまたは任意の組み合わせを含む請求項に記載の吸光度測定装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記第2光の第2光量の変化に基づいて、前記第1光の第1光量を補正し、前記補正された第1光量を用いて、前記対象体の吸光度を算出する請求項8~10のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、第2光の第2光量の変化と第1光の第1光量の関係とを定義した光量補正式を用いて、前記第1光の第1光量を補正する請求項11に記載の吸光度測定装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記発光素子の安定化の有無を判断し、前記発光素子が安定化されたと判断されれば、前記第1光の第1光量及び前記第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出する請求項10のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記第2光の第2光量の変動係数、前記第2光に基づく前記発光素子の波長シフト程度、設定された時間のうち任意の1つまたは任意の組み合わせに基づいて、前記発光素子の安定化の有無を判断する請求項13に記載の吸光度測定装置。
【請求項15】
発光素子の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信する段階と、
前記第1光の第1光量を測定する段階と、
前記発光素子の背面から照射されて、前記発光素子が装着された基板の、前記発光素子に対応するホールを通過した、前記発光素子の直接光である第2光を受信する段階と、
前記第2光の第2光量を測定する段階と、
前記第1光の第1光量及び前記第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出する段階と、を含み、
各ホールは各発光素子に対応する吸光度測定方法。
【請求項16】
前記対象体の吸光度を算出する段階は、
前記第2光の第2光量の変化に基づいて、前記第1光の第1光量を補正する段階と、
前記補正された第1光量を用いて、前記対象体の吸光度を算出する段階と、
を含む請求項15に記載の吸光度測定方法。
【請求項17】
前記第1光の第1光量を補正する段階は、
第2光の第2光量の変化と第1光の第1光量の関係とを定義した光量補正式を用いて、前記第1光の第1光量を補正する請求項16に記載の吸光度測定方法。
【請求項18】
前記発光素子の安定化の有無を判断する段階をさらに含む請求項1517のいずれか一項に記載の吸光度測定方法。
【請求項19】
前記発光素子の安定化の有無を判断する段階は、
前記第2光の第2光量の変動係数、前記発光素子前記第2光に基づく波長シフト程度、設定された時間のうち任意の1つまたは任意の組み合わせに基づいて、前記発光素子の安定化の有無を判断する請求項18に記載の吸光度測定方法。
【請求項20】
前記対象体の吸光度を算出する段階は、
前記発光素子が安定化されたと判断されれば、第1光の第1光量及び第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出する請求項18または19に記載の吸光度測定方法。
【請求項21】
第1面から第1光を照射し、前記第1面に対向する第2面から第2光を照射する発光素子と
発光素子の第2面がそれぞれ配されるホールを含む第1基板と、
発光素子から照射されて、被検体から反射または散乱される前記第1光を受信する第1光検出器と、
発光素子から照射されて、各発光素子に対応する各ホールを通過する、前記発光素子の直接光である前記第2光を受信する1つ以上の第2光検出器と、
前記1つ以上の第2光検出器が装着される第2基板と、
を含む光センサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光センサー及び吸光度測定に関する。
【背景技術】
【0002】
環境モニタリング、食品検査、医療診断分野など多様な応用分野でサンプルを分析するために、吸光度を利用できる。小型分光器を用いて皮膚の吸光度を連続して測定し、それを分析して、生体情報を獲得することができる。
【0003】
皮膚の吸光度を測定するために、LEDを通じて皮膚に光を照射する場合、LEDから照射される光量は、皮膚温度に影響を受けて変化する。このようなLEDの光量の変化は、皮膚の吸光度測定値の誤差で表われ、小さな測定値で情報を獲得する場合(例、皮膚スペクトルを通じて血糖を推定する場合)に正確度を阻害する原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、光センサー、それを用いた吸光度測定装置及び方法が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様による光センサーは、光を照射する光源と、前記光源が装着され、前記光源が装着される領域にホール(Hole)を含む基板と、各光源の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信する第1光検出器と、各光源の背面から照射されて、前記光源に対応するホールを通過した第2光を受信する少なくとも1つの第2光検出器と、を含みうる。
【0006】
前記光源は、互いに異なる波長の光を照射することができる。
【0007】
前記少なくとも1つの第2光検出器の個数は、前記光源の個数と同一であり、前記少なくとも1つの第2光検出器は、前記光源に対応することができる。
【0008】
前記少なくとも1つの第2光検出器の個数は、前記光源の個数よりも少ない。
【0009】
前記少なくとも1つの第2光検出器の個数は、1つであり得る。
【0010】
光センサーは、前記基板と前記少なくとも1つの第2光検出器との間に配されて、前記ホールを通過した第2光を集光する集光部をさらに含みうる。
【0011】
前記集光部は、導波管、集光レンズ、反射ミラー、グレーティング(grating)のうち任意の1つまたは任意の組み合わせを含みうる。
【0012】
他の態様による吸光度測定装置は、対象体から反射または散乱された第1光及び基板のホールを通過した第2光を受信し、前記第1光の第1光量と前記第2光の第2光量とを測定する光センサーと、前記第1光の第1光量及び前記第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出するプロセッサと、を含みうる。
【0013】
前記光センサーは、光を照射する光源と、前記光源が装着され、前記光源が装着される領域にホールを含む基板と、各光源の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信して、前記第1光の第1光量を測定する第1光検出器と、各光源の背面から照射されて、前記光源に対応するホールを通過した第2光を受信して、前記第2光の第2光量を測定する少なくとも1つの第2光検出器と、を含みうる。
【0014】
前記光センサーは、前記基板と前記少なくとも1つの第2光検出器との間に配されて、前記ホールを通過した第2光を集光する集光部をさらに含みうる。
【0015】
前記集光部は、導波管、集光レンズ、反射ミラー、グレーティングのうち任意の1つまたは任意の組み合わせを含みうる。
【0016】
前記プロセッサは、前記第2光の第2光量の変化に基づいて、前記第1光の第1光量を補正し、前記補正された第1光量を用いて、前記対象体の吸光度を算出することができる。
【0017】
前記プロセッサは、第2光の第2光量の変化と第1光の第1光量の関係とを定義した光量補正式を用いて、前記第1光の第1光量を補正することができる。
【0018】
前記プロセッサは、前記光源の安定化の有無を判断し、前記光源が安定化されたと判断されれば、前記第1光の第1光量及び前記第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出することができる。
【0019】
前記プロセッサは、前記第2光の第2光量の変動係数、前記光源の波長シフト程度、設定された時間のうち任意の1つまたは任意の組み合わせに基づいて、前記光源の安定化の有無を判断することができる。
【0020】
さらに他の態様による吸光度測定方法は、光源の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信する段階と、前記第1光の第1光量を測定する段階と、前記光源の背面から照射されて、前記光源が装着された基板のホールを通過した第2光を受信する段階と、前記第2光の第2光量を測定する段階と、前記第1光の第1光量及び前記第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出する段階と、を含みうる。
【0021】
前記対象体の吸光度を算出する段階は、前記第2光の第2光量の変化に基づいて、前記第1光の第1光量を補正する段階と、前記補正された第1光量を用いて、前記対象体の吸光度を算出する段階と、を含みうる。
【0022】
前記第1光の第1光量を補正する段階は、第2光の第2光量の変化と第1光の第1光量の関係とを定義した光量補正式を用いて、前記第1光の第1光量を補正することができる。
【0023】
吸光度測定方法は、前記光源の安定化の有無を判断する段階をさらに含みうる。
【0024】
前記光源の安定化の有無を判断する段階は、前記第2光の第2光量の変動係数、前記光源の波長シフト程度、設定された時間のうち任意の1つまたは任意の組み合わせに基づいて、前記光源の安定化の有無を判断することができる。
【0025】
前記対象体の吸光度を算出する段階は、前記光源が安定化されたと判断されれば、第1光の第1光量及び第2光の第2光量に基づいて、前記対象体の吸光度を算出することができる。
【0026】
さらに他の態様による光センサーは、第1面から第1光を照射し、前記第1面に対向する第2面から第2光を照射する光源と、各光源の第2面がそれぞれ配されるホールを含む第1基板と、各光源から照射されて、被検体から反射または散乱される前記第1光を受信する第1光検出器と、各光源から照射されて、各光源に対応する各ホールを通過する前記第2光を受信する1つ以上の第2光検出器と、前記1つ以上の光検出器が装着される第2基板と、を含みうる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、光源が装着される基板にホールを形成し、光源の背面から照射されて、ホールを通過した光を測定して、光源の光量補正に利用することにより、対象体の変化による信号の変化と光源の光量の変化による信号の変化とを分離し、吸光度測定の正確度を向上させうる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1A】光センサーの構造の一実施形態を概略的に示す図面である。
図1B】光センサーの光源及び光検出器の配置の例を示す図面である。
図2】吸光度測定装置の一実施形態を示すブロック図である。
図3】光センサーの構造の一実施形態を示す図面である。
図4】光センサーの構造の他の実施形態を示す図面である。
図5】光センサーの構造のさらに他の実施形態を示す図面である。
図6】光センサーの構造のさらに他の実施形態を示す図面である。
図7】吸光度測定装置の他の実施形態を示すブロック図である。
図8】手首型ウェアラブルデバイスの斜視図である。
図9】吸光度測定方法の一実施形態を示すフローチャートである。
図10】吸光度測定方法の他の実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるに当って、同じ構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同じ符号を有させることに留意しなければならない。また、関連した公知の機能または構成についての具体的な説明が、実施形態の理解を不明にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0030】
一方、各段階において、各段階は、文脈上、明白に特定の順序を記載していない以上、明記された順序と異なって起こりうる。すなわち、各段階は、明記された順序と同様に行われ、実質的に同時に行われることもあり、逆順にも行われる。
【0031】
後述される用語は、実施形態による機能を考慮して定義された用語であって、これは、ユーザ、運用者の意図または慣例などによって変わりうる。したがって、その定義は、本明細書の全般に亘った内容に基づいて下されなければならない。
【0032】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素の説明に使われるが、構成要素は、用語によって限定されるものではない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。単数の表現は、文脈上、取り立てて明示しない限り、複数の表現を含み、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在するということを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解しなければならない。
【0033】
また、本明細書での構成部に対する区分は、各構成部が担当する主機能別に区分したものに過ぎない。すなわち、2個以上の構成部が1つの構成部に合わせられるか、または1つの構成部がより細分化された機能別に2個以上に分化されて備えられることもある。そして、構成部のそれぞれは、自身が担当する主機能の以外にも、他の構成部が担当する機能のうち、一部または全部の機能を追加的に行っても、構成部のそれぞれが担当する主機能のうち、一部機能が他の構成部によって専担されて行なわれても良い。各構成部は、ハードウェアまたはソフトウェアとして具現されるか、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで具現可能である。
【0034】
図1Aは、光センサーの構造の一実施形態を概略的に示す図面であり、図1Bは、光センサーの光源及び光検出器の配置の例を示す図面である。
【0035】
図1Aを参照すれば、光センサー100は、ハウジング110を含み、ハウジング110に光源111、112及び光検出器131、132などが装着されうる。この際、光源111、112及び光検出器131、132は、それぞれ2個ずつ示されているが、これは、説明の便宜のためのものであり、その個数は制限されるものではない。
【0036】
また、光センサー100は、対象体(OBJ)と接触する下部に形成されたカバー120を含み、この際、カバー120は、AR(Anti-Reflection)コーティングされたガラス(glass)で形成されうる。
【0037】
また、光センサー100は、ハウジング110に実装されて光源111、112から照射された光の方向を調整する方向調節器141、142をさらに含みうる。方向調節器141、142は、光学ミラーであり、光源111、112から放出された光の方向を検査しようとする対象体(OBJ)、例えば、手首の腰骨動脈、静脈または毛細血管に向かって調節することができる。方向調節器141、142は、方向や角度が初期にあらかじめ設定しうる。但し、これに制限されるものではなく、所定の制御信号によって方向や角度が自動で調節されるように形成されることも可能である。
【0038】
光源111、112から照射された光は、矢印で示したように、光経路に沿って対象体(OBJ)に入り、対象体(OBJ)の組織特性によって散乱または反射して光検出器131、132の方向に移動する。各光検出器131、132は、対象体(OBJ)から戻ってくる光を検出する。この際、光センサー100は、対象体(OBJ)によって反射または散乱される光の方向を光検出器131、132の方向に向かって集中させる光集中器140を含みうる。この際、光集中器140は、光学レンズのような光学モジュールで形成されうる。
【0039】
また、光センサー100は、所定の制御信号によって光源111、112の波長を調節する波長調節器121、122を含みうる。波長調節器121、122は、光源111、112の一面に密着されて設けられることもある。波長調節器121、122は、対応する各光源111、112と分離可能に設けられるか、光源111、112と一体に形成されうる。この際、波長調節器121、122は、光源111、112の温度を調節する抵抗発熱体や熱電素子のような温度調節部材で形成されうる。
【0040】
一方、光源111、112は、光検出器131、132の外郭で光検出器131、132の周囲を取り囲むように配置される。例えば、光源111、112は、光検出器131、132を中心に光検出器131、132の周囲を取り囲むように同心円状に配置される。例えば、図1Bに示したように、光センサー100は、中心にフォトダイオード(PD)が配され、フォトダイオード(PD)を中心に外郭に同心円状にn個のLEDアレイが配される形態として具現可能である。この際、各LEDは、λ1、λ2、λ3、…、λnの互いに異なるピーク波長を有するようにあらかじめ設定されうる。
【0041】
図2は、吸光度測定装置の一実施形態を示すブロック図である。図2の吸光度測定装置は、対象体の吸光度を測定することができる装置であって、電子装置に搭載されうる。この際、電子装置は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノート型パソコン、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、MP3プレーヤー、デジタルカメラ、ウェアラブルデバイスなどを含み、ウェアラブルデバイスは、手首時計型、手首バンド型、指輪型、ベルト型、ネックレス型、足首バンド型、太ももバンド型、腕バンド型などを含みうる。しかし、電子装置は、上述した例に制限されず、ウェアラブルデバイスも、上述した例に制限されるものではない。
【0042】
図2を参照すれば、吸光度測定装置200は、光センサー210及びプロセッサ220を含みうる。
【0043】
光センサー210は、光源の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された光(以下、第1光)を受信し、該受信された第1光の光量を測定することができる。また、光センサー210は、各光源の背面から照射されて、光源が装着された基板のホールを通過した光(以下、第2光)を受信し、該受信された第2光の光量を測定することができる。
【0044】
プロセッサ220は、吸光度測定装置200の動作と関連した各種信号を処理することができる。
【0045】
プロセッサ220は、設定された周期またはユーザの要請に応じて光センサー210を制御して、多様な波長の第1光の光量及び第2光の光量を獲得することができる。
【0046】
プロセッサ220は、光センサー210の光源の安定化の有無を判断することができる。一実施形態によれば、プロセッサ220は、第2光の光量の変動係数、光源の波長シフト程度、設定された時間などを用いて光源の安定化の有無を判断することができる。例えば、プロセッサ220は、第2光の光量の変動係数が所定の第1臨界値以下になるか、第2光の光量から算出された光源の波長シフト程度が所定の第2臨界値以下になるか、光源が駆動し、設定された時間を経過した場合に、光源が安定化されたと判断することができる。
【0047】
プロセッサ220は、光源が安定化されたと判断されれば、測定された第1光の光量及び第2光の光量に基づいて、対象体の吸光度を算出することができる。
【0048】
一実施形態によれば、プロセッサ220は、第2光の光量から光源の正面から照射されて対象体に入射される光量(以下、入射光量)を推定し、該推定された入射光量及び第1光の光量に基づいて、対象体の吸光度を算出することができる。この際、プロセッサ220は、数式1を利用できる。
【0049】
【数1】
【0050】
ここで、Aは、吸光度を示し、Iは、第1光の光量を示し、Iは、入射光量を示し、Iは、第2光の光量を示し、αは、補正係数を示す。この際、αは、実験的に導出されうる。
他の実施形態によれば、プロセッサ220は、第2光の光量に基づいて第1光の光量を補正し、該補正された第1光の光量を用いて対象体の吸光度を算出することができる。この際、プロセッサ220は、数式2(以下、光量補正式)及び数式3を利用できる。
【0051】
【数2】
【0052】
【数3】
【0053】
ここで、Icalは、補正された第1光の光量を示し、Iは、測定された第1光の光量を示し、βは、直前と比べた、第2光の光量の変化の程度(単位:%)を示し、I’は、入射光量の初期値を示す。この際、入射光量の初期値は、レファレンス物質(99%拡散反射の特性を有する物質)に反射または散乱された光を測定することで獲得することもでき、初期に測定された第2光の光量から推定して獲得することもできる。
【0054】
図3は、光センサーの構造の一実施形態を示す図面である。図3の光センサー300は、図2の光センサー210の一実施形態であって、光センサー210内に設けられた光源の個数と第2光検出器の個数とが同一の実施形態を図示する。図3の光センサー300は、図1A及び図1Bを参照して前述した光センサー100の構造に基づく。
【0055】
図3を参照すれば、光センサー300は、複数の光源311~315、基板320、350、第1光検出器330、及び複数の第2光検出器341~345を含みうる。
【0056】
光源311~315は、互いに異なる波長の光を照射することができる。例えば、各光源311~315は、各光源311~315の正面及び背面を通じて可視光線または赤外線を照射することができる。しかし、これに限定されるものではなく、測定タイプ及び分析対象などによって、各光源311~315から照射される光の波長は変わりうる。一実施形態によれば、光源311~315は、発光ダイオード(light emitting diode、LED)またはレーザダイオード(laser diode)などに形成されうるが、これは、一実施形態に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0057】
基板320には、光源311~315が装着され、各光源311~315が装着される基板320の領域には、各光源311~315に対応するホール321~325が形成されうる。
【0058】
第1光検出器330は、各光源311~315の正面から照射されて対象体(OBJ)に反射または散乱された第1光を受信し、該受信された第1光の光量を測定することができる。一実施形態によれば、第1光検出器330は、フォトダイオード(photo diode)、フォトトランジスタ(photo transistor、PTr)または電荷結合素子(charge-coupled device、CCD)などを含みうる。第1光検出器330は、必ずしも1つの素子で構成される必要はなく、多数の素子が集まってアレイ形態で構成することもできる。
【0059】
一方、図1Bに示したように、光源311~315は、第1光検出器330の外郭で光検出器330の周囲を取り囲むように配置される。
【0060】
第2光検出器341~345は、各光源311~315の背面から照射されて基板320のホール321~325を通過した第2光を受信し、該受信された第2光の光量を測定することができる。一実施形態によれば、第2光検出器341~345は、フォトダイオード、フォトトランジスタ(PTr)または電荷結合素子(CCD)などを含みうる。
【0061】
一実施形態によれば、第2光検出器341~345と光源311~315は、一対一対応することができる。例えば、第2光検出器341と光源311、第2光検出器342と光源312、第2光検出器343と光源313、第2光検出器344と光源314、第2光検出器345と光源315が、それぞれ一対一対応することができる。このような構成で、第2光検出器341は、光源311の背面から照射されてホール321を通過した第2光を受信し、第2光検出器342は、光源312の背面から照射されてホール322を通過した第2光を受信し、第3光検出器343は、光源313の背面から照射されてホール323を通過した第2光を受信し、第4光検出器344は、光源314の背面から照射されてホール324を通過した第2光を受信し、第5光検出器345は、光源315の背面から照射されてホール325を通過した第2光を受信することができる。
【0062】
基板350には、複数の第2光検出器341~345が装着されうる。
【0063】
一方、光センサー300は、目標する対象体(OBJ)に光が照射されるように多様な光学素子をさらに含みうる。
【0064】
図3の場合、光センサー300が5個の光源、1個の第1光検出器及び5個の第2光検出器を含むものと示されているが、これは、一実施形態に過ぎない。光源、第1光検出器及び第2光検出器の個数及び配列形態などは、光センサー300の活用目的及び光センサー300が搭載される電子装置のサイズと形態などによって多様に変更されうる。
【0065】
図4は、光センサーの構造の他の実施形態を示す図面である。図4の光センサー400は、図2の光センサー210の一実施形態であり得る。図4の光センサー400は、図1A及び図1Bを参照して前述した光センサー100の構造に基づく。
【0066】
図3及び図4を参照すれば、光センサー400は、光センサー300に比べて、複数の集光部411~415をさらに含みうる。
【0067】
集光部411~415は、各光源311~315の背面から照射されてホール321~325を通過した第2光を集光することができる。一実施形態によれば、集光部411~415は、導波管、集光レンズ、反射ミラー、グレーティングなどを含みうる。
【0068】
図5は、光センサーの構造のさらに他の実施形態を示す図面である。図5の光センサー500は、図2の光センサー210の一実施形態であって、単一の第2光検出器を含む実施形態を図示する。図5の光センサー500は、図1A及び図1Bを参照して前述した光センサー100の構造に基づく。
【0069】
図5を参照すれば、光センサー500は、複数の光源311~315、基板320、350、第1光検出器330、単一の第2光検出器341及び集光部510を含みうる。ここで、複数の光源311~315、基板320、350、第1光検出器330、及び第2光検出器341は、図3を参照して前述したものと同じであるので、その詳細な説明は省略する。
【0070】
集光部510は、各光源311~315の背面から照射されてホール321~325を通過した第2光を集光し、該集光された第2光を第2光検出器341が受信できるように、複数のグレーティング511~515及び導波管520を含みうる。また、実施形態によって、集光部510は、反射ミラー、集光レンズなどをさらに含むこともある。
【0071】
図6は、光センサーの構造のさらに他の実施形態を示す図面である。図6の光センサー600は、図2の光センサー210の一実施形態であって、第2光検出器の個数が、光源の個数よりも少ない実施形態を図示する。図6の光センサー600は、図1A及び図1Bを参照して前述した光センサー100の構造に基づく。
【0072】
図6を参照すれば、光センサー600は、複数の光源311~315、基板320、350、第1光検出器330、第2光検出器341、342及び集光部610を含みうる。ここで、複数の光源311~315、基板320、350、第1光検出器330、及び第2光検出器341、342は、図3を参照して前述したものと同じであるので、その詳細な説明は省略する。
【0073】
集光部610は、各光源311~315の背面から照射されてホール321~325を通過した第2光を集光し、該集光された第2光を第2光検出器341または第2光検出器342が受信できるように、複数のグレーティング611~615及び導波管620を含みうる。また、実施形態によって、集光部610は、反射ミラー、集光レンズなどをさらに含みうる。
【0074】
一方、図6の場合、光センサー600が、2個の第2光検出器を含み、第2光検出器341が、光源311、312から照射された第2光を受信し、第2光検出器342が、光源313~315から照射された第2光を受信すると示されているが、これは、一実施形態に過ぎない。すなわち、第2光検出器の個数及び配列形態、第2光検出器と光源の対応関係などは、光センサー600の活用目的及び光センサー600が搭載される電子装置のサイズと形態などによって多様に変更されうる。
【0075】
図7は、吸光度測定装置の他の実施形態を示すブロック図である。図7の吸光度測定装置は、対象体の吸光度を測定することができる装置であって、電子装置に搭載されうる。この際、電子装置は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノート型パソコン、PDA、PMP、ナビゲーション、MP3プレーヤー、デジタルカメラ、ウェアラブルデバイスなどを含み、ウェアラブルデバイスは、手首時計型、手首バンド型、指輪型、ベルト型、ネックレス型、足首バンド型、太ももバンド型、腕バンド型などを含みうる。しかし、電子装置は、上述した例に制限されず、ウェアラブルデバイスも、上述した例に制限されるものではない。
【0076】
図7を参照すれば、吸光度測定装置700は、光センサー210、プロセッサ220、入力部710、保存部720、通信部730及び出力部740を含みうる。ここで、光センサー210及びプロセッサ220は、図2から図6を参照して前述したものと同じであるので、その詳細な説明は省略する。
【0077】
入力部710は、ユーザから多様な操作信号を入力されうる。一実施形態によれば、入力部710は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(touch pad)(定圧/静電)、ジョグホイール(Jog wheel)、ジョグスイッチ(Jog switch)、H/Wボタンなどを含みうる。タッチパッドがディスプレイと互いにレイヤ構造を成す場合、それをタッチスクリーンと呼ぶ。
【0078】
保存部720は、吸光度測定装置700の動作のためのプログラムまたは命令を保存し、吸光度測定装置700に入力されるデータ及び吸光度測定装置700から出力されるデータを保存することができる。また、保存部720は、光センサー210を通じて測定した第1光の光量データ及び第2光の光量データ、プロセッサ220から算出された対象体の吸光度データなどを保存することができる。
【0079】
保存部720は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、PROM(Programmable Read Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクなど少なくとも1つのタイプの記録媒体を含みうる。また、吸光度測定装置700は、インターネット上で保存部720の保存機能を行うウェブストレージ(web storage)など外部記録媒体を運用することもできる。
【0080】
通信部730は、外部装置と通信を行うことができる。例えば、通信部730は、入力部710を通じてユーザから入力されたデータ、光センサー210を通じて測定した第1光の光量データ及び第2光の光量データ、プロセッサ220から算出された対象体の吸光度データなどを外部装置に伝送するか、外部装置から対象体の吸光度データの獲得に役に立つ多様なデータを受信することができる。
【0081】
この際、外部装置は、入力部710を通じてユーザから入力されたデータ、光センサー210を通じて測定した第1光の光量データ及び第2光の光量データ、プロセッサ220から算出された対象体の吸光度データなどを使用する医療装備、結果物を出力するためのプリントまたはディスプレイ装置であり得る。それ以外にも、外部装置は、デジタルTV、デスクトップコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノート型パソコン、PDA、PMP、ナビゲーション、MP3プレーヤー、デジタルカメラ、ウェアラブルデバイスなどであり得るが、これらに制限されるものではない。
【0082】
通信部730は、ブルートゥース(bluetooth)通信、BLE(Bluetooth Low Energy)通信、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、WLAN通信、ジグビー(Zigbee)通信、赤外線(Infrared Data Association、IrDA)通信、WFD(Wi-Fi Direct)通信、UWB(ultra-wideband)通信、Ant+通信、Wi-Fi通信、RFID(Radio Frequency Identification)通信、3G通信、4G通信及び5G通信などを用いて外部装置と通信することができる。しかし、これは、一例に過ぎず、これらに限定されるものではない。
【0083】
出力部740は、入力部710を通じてユーザから入力されたデータ、光センサー210を通じて測定した第1光の光量データ及び第2光の光量データ、プロセッサ220から算出された対象体の吸光度データなどを出力することができる。一実施形態によれば、出力部740は、入力部710を通じてユーザから入力されたデータ、光センサー210を通じて測定した第1光の光量データ及び第2光の光量データ、プロセッサ220から算出された対象体の吸光度データなどを聴覚的方法、視覚的方法及び触覚的方法のうち任意の1つまたは任意の組み合わせを用いて出力することができる。このために、出力部740は、ディスプレイ、スピーカー、振動機などを含みうる。
【0084】
図8は、手首型ウェアラブルデバイスの斜視図である。
【0085】
図8を参照すれば、手首型ウェアラブルデバイス800は、ストラップ810及び本体820を含みうる。
【0086】
ストラップ810は、フレキシブルにバンドの形態で構成することができる。但し、これは、一実施形態に過ぎず、これに限定されるものではない。すなわち、ストラップ810は、各ストラップ部材がユーザの手首に取り囲む形態で曲げられるように構成された多数のストラップ部材で構成することもできる。
【0087】
本体820は、本体の内部に前述した光センサー300、400、500、600または吸光度測定装置200、700を搭載することができる。また、本体820の内部には、手首型ウェアラブルデバイス、光センサー300、400、500、600及び吸光度測定装置200、700に電源を供給するバッテリが内蔵されうる。
【0088】
手首型ウェアラブルデバイス800は、本体820に装着される入力部821とディスプレイ822とをさらに含みうる。入力部821は、ユーザから多様な操作信号を入力されうる。ディスプレイ822は、手首型ウェアラブルデバイス、光センサー300、400、500、600及び吸光度測定装置200、700から処理されたデータ及び処理結果データなどを表示することができる。
【0089】
図9は、吸光度測定方法の一実施形態を示すフローチャートである。図9の吸光度測定方法は、図2の吸光度測定装置200によって行われる。
【0090】
図2及び図9を参照すれば、吸光度測定装置200は、光源の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信し、該受信された第1光の光量を測定することができる(910)。
【0091】
吸光度測定装置200は、各光源の背面から照射されて、光源が装着された基板のホールを通過した第2光を受信し、該受信された第2光の光量を測定することができる(920)。
【0092】
吸光度測定装置200は、第1光の光量及び第2光の光量に基づいて、対象体の吸光度を算出することができる(930)。例えば、吸光度測定装置200は、第2光の光量から光源の正面から照射されて対象体に入射される入射光量を推定し、該推定された入射光量及び第1光の光量に基づいて、数式1を用いて対象体の吸光度を算出することができる。他の例を挙げれば、吸光度測定装置200は、第2光の光量に基づいて第2光の光量の変化と第1光の光量の関係とを定義した光量補正式(数式2)を用いて第1光の光量を補正し、該補正された第1光の光量に基づいて、数式3を用いて対象体の吸光度を算出することができる。
【0093】
図10は、吸光度測定方法の他の実施形態を示すフローチャートである。図10の吸光度測定方法は、図2の吸光度測定装置200によって行われる。
【0094】
図2及び図10を参照すれば、吸光度測定装置200は、光源の正面から照射されて、対象体から反射または散乱された第1光を受信し、該受信された第1光の光量を測定することができる(1010)。
【0095】
吸光度測定装置200は、各光源の背面から照射されて、光源が装着された基板のホールを通過した第2光を受信し、該受信された第2光の光量を測定することができる(1020)。
【0096】
吸光度測定装置200は、光源の安定化の有無を判断することができる(1030)。一実施形態によれば、吸光度測定装置200は、第2光の光量の変動係数、光源の波長シフト程度、設定された時間などを用いて光源の安定化の有無を判断することができる。例えば、吸光度測定装置200は、第2光の光量の変動係数が所定の第1臨界値以下になるか、第2光の光量から算出された光源の波長シフト程度が所定の第2臨界値以下になるか、光源が駆動し、設定された時間を経過した場合に、光源が安定化されたと判断することができる。
【0097】
吸光度測定装置200は、段階1030の判断の結果、光源が安定化されたと判断されれば、測定された第1光の光量及び第2光の光量に基づいて、対象体の吸光度を算出することができる(1040)。
【0098】
一方、吸光度測定装置200は、段階1030の判断の結果、光源が安定化されていないと判断されれば、段階1010に戻って、第1光の光量を測定することができる。
【0099】
上述した実施形態は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。前記のプログラムを具現するコード及びコードセグメントは、当該分野のコンピュータプログラマーによって容易に推論されうる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取れるデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含みうる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光ディスクなどを含みうる。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータによって読み取り可能なコードとして作成されて実行可能である。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、光センサー、それを用いた吸光度測定装置及び方法関連の技術分野に適用可能である。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10