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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】ボトム装置及びベッド装置
(51)【国際特許分類】
   A47C 19/02 20060101AFI20230829BHJP
   A47C 19/00 20060101ALI20230829BHJP
   A47C 20/04 20060101ALI20230829BHJP
   A61G 7/005 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
A47C19/02 Z
A47C19/00 A
A47C20/04 Z
A61G7/005
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020032041
(22)【出願日】2020-02-27
(65)【公開番号】P2021132912
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2022-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】堀澤 里奈
(72)【発明者】
【氏名】舟越 敬介
(72)【発明者】
【氏名】石本 昭雄
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-202139(JP,A)
【文献】国際公開第2014/171253(WO,A1)
【文献】特表2003-534099(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0206486(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 19/00-19/02,20/00-20/18,21/06
A61G 7/002-7/018
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1重畳部分、及び背ボトムを含む第1ボトムと、
第2重畳部分、膝ボトム、及び足ボトムを含む第2ボトムと、
を備え、
前記第2重畳部分は、前記第1重畳部分の少なくとも一部の上方に設けられ、前記第1重畳部分の前記少なくとも一部と重なり、
前記第1重畳部分は、第1孔を含み、
前記第2重畳部分は、前記第1孔と重なる第2孔を含む、ボトム装置。
【請求項2】
記背ボトムの角度が変化するときに、前記第1重畳部分は、前記第2重畳部分と相対的に移動する、請求項1記載のボトム装置。
【請求項3】
前記第1ボトムは、樹脂を含む、請求項1または2に記載のボトム装置。
【請求項4】
前記第1重畳部分は、第3孔をさらに含み、
複数の前記第2孔が設けられ、
前記複数の第2孔の1つは、前記第1孔と重なり、
前記複数の第2孔の別の1つは、前記第3孔と重なる、請求項1~3のいずれか1つに記載のボトム装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つに記載のボトム装置と、
前記第1ボトム及び前記第2ボトムを支持するフレームと、
を備えたベッド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ボトム装置及びベッド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ベッド装置において、フレームの上にボトム装置が設けられる。より便利なボトム装置及びベッド装置が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-202298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、より便利なボトム装置及びベッド装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、ボトム装置は、第1重畳部分を含む第1ボトムと、第2重畳部分を含む第2ボトムと、を含む。前記第2重畳部分は、前記第1重畳部分の少なくとも一部の上方に設けられ、前記第1重畳部分の前記少なくとも一部と重なる。前記第1重畳部分は、第1孔を含む。前記第2重畳部分は、前記第1孔と重なる第2孔を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態は、より便利なボトム装置及びベッド装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図2図2(a)及び図2(b)は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的側面図である。
図3図3は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図4図4(a)及び図4(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式図である。
図5図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式図である。
図6図6は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図7図7は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
図8図8は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
図9図9(a)及び図9(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面図である。
図10図10(a)及び図10(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面図である。
図11図11は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
図12図12は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
図13図13は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面図である。
図14図14は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
図15図15は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図16図16は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図17図17は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図18図18は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図19図19は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものである。本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図2(a)及び図2(b)は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的側面図である。
図3は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図1に示すように、実施形態に係るボトム装置170は、第1ボトム10及び第2ボトム20を含む。図1及び図2(a)においては、図を見やすくするために、第1ボトム10及び第2ボトム20が、互いに離されて描かれている。ボトム装置170は、ベッド装置に含まれる。
【0010】
第1ボトム10は、第1重畳部分R1を含む。第2ボトム20は、第2重畳部分R2を含む。第2重畳部分R2は、第1重畳部分R1の少なくとも一部の上方に設けられる。第2重畳部分R2は、第1重畳部分R1の少なくとも一部と重なる。
【0011】
1つの例において、第1ボトム10は、背ボトム12と、下側ボトム11と、を含む。例えば、下側ボトム11は、背ボトム12と連続する。背ボトム12と下側ボトム11との間の角度が変更可能でも良い。
【0012】
1つの例において、下側ボトム11の少なくとも一部が、第1重畳部分R1となる。
【0013】
1つの例において、第2ボトム20は、膝ボトム24及び足ボトム25を含む。この例では、第2ボトム20は、腰ボトム23、上側ボトム22、上側湾曲ボトム21、及び、足側湾曲ボトム26を含む。上側湾曲ボトム21と足ボトム25との間に上側ボトム22がある。上側ボトム22と足ボトム25との間に腰ボトム23がある。腰ボトム23と足ボトム25との間に膝ボトム24がある。膝ボトム24及び足ボトム25の間に下側湾曲ボトム26がある。膝ボトム24及び足ボトム25の角度が変更可能でも良い。上側湾曲ボトム21と上側ボトム22との間の角度が変更可能でも良い。上側ボトム22と腰ボトム23との間の角度が変更可能でも良い。腰ボトム23と膝ボトム24との間の角度は変更可能でも良い。
【0014】
1つの例において、上側湾曲ボトム21の少なくとも一部が、第2重畳部分R2となる。
【0015】
図1及び図2(a)に示すように、第1ボトム10は、上面11faを含む。上面11faの少なくとも一部が、第2重畳部分R2と対向する。第2ボトム20は、下面21fbを含む。下面21fbの一部が第1重畳部分R1と対向する。第2ボトム20の上面21faの上、及び、第1ボトム10の上面11faの他の部分の上に、マットレス(図示しない)などが置かれる。マットレスの上に、ベッド装置の使用者が横たわることができる。
【0016】
第1ボトム10の下面11fb、及び、第2ボトム20の下面21fbの他の部分が、ベッド装置のフレーム70F(図3参照)(及び床など)に対向する。
【0017】
第1ボトム10の第1重畳部分R1を除く部分(例えば、背ボトム12)から第2ボトム20の第2重畳部分R2を除く部分(例えば、膝ボトム24)への方向をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直な1つの方向をY軸方向とする。X軸方向及びY軸方向に対して垂直な方向をZ軸方向とする。X軸方向は、例えば、ベッド装置の上下方向(頭から足への方向)に対応する。Y軸方向は、ベッド装置の左右方向に対応する。Z軸方向は、ベッド装置の高さ方向に対応する。
【0018】
第1重畳部分R1及び第2重畳部分R2は、例えば、ベッド装置の使用者の腰、及び、背の下部分に対応する部分である。
【0019】
図2(b)に示すように、第1ボトム10の少なくとも一部(例えば背ボトム12など)の角度(X-Y平面に対する角度)が変化しても良い。このとき、第2重畳部分R2の角度が、背ボトム12と腰ボトム23との間で連続的に変化する。
【0020】
図1に示すように、背ボトム12は、孔12hを含んでも良い。孔12hが設けられることで、例えば、良好な通気性が得られる。孔12hが設けられることで、第1ボトム10が軽くなる。
【0021】
図1に示すように、上側ボトム22は、孔22hを含んでも良い。腰ボトム23は、孔23hを含んでも良い。膝ボトム24は、孔24hを含んでも良い。足ボトム25は、孔25hを含んでも良い。これらの孔が設けられることで、例えば、良好な通気性が得られる。これらの孔が設けられることで、第2ボトム20が軽くなる。
【0022】
図1に示すように、下側ボトム11(または第1重畳部分R1)は、孔11hを含む。この例では、下側ボトム11(または第1重畳部分R1)は、複数の孔11hを含む。複数の孔11hの1つは、第1孔11haである。複数の孔11hは、例えば、第1孔11ha及び第3孔11hbなどを含んでも良い。複数の孔11hが設けられることで、例えば、良好な通気性が得られる。複数の孔11hが設けられることで、第1ボトム10が軽くなる。
【0023】
図1に示すように、上側湾曲ボトム21(または第2重畳部分R2)は、第2孔21hを含む。この例では、上側湾曲ボトム21(または第2重畳部分R2)は、複数の第2孔21hを含む。複数の第2孔21hが設けられることで、例えば、良好な通気性が得られる。複数の第2孔21hが設けられることで、第2ボトム20が軽くなる。
【0024】
図1に示すように、複数の第2孔21hのそれぞれは、Y軸方向に沿って延びる。複数の第2孔21hのそれぞれは、X軸方向に沿って並ぶ。Y軸方向に沿って延びる複数の第2孔21hが設けられることで、上側湾曲ボトム21は、Y軸方向に沿う方向を軸として、湾曲することができる。このような複数の第2孔21hが設けられることで、角度の変化が連続的になり、使用者の体がより安定して支えられる。実施形態において、複数の第2孔21hは、X軸方向に沿って延びても良い。複数の第2孔21hは、Y軸方向に沿って並んでも良い。
【0025】
例えば、第1方向をY軸方向(ベッド装置の左右方向)とする。第2方向をX軸方向(ベッド装置の上下方向)とする。第2方向は、第1方向に対して垂直である。
【0026】
複数の第2孔21hは、例えば、孔21ha及び孔21hbなどを含む。複数の第2孔21hの1つ(例えば、孔21ha)の第1方向(Y軸方向)に沿う長さは、複数の第2孔21hのその1つ(例えば孔21ha)の第2方向(X軸方向)に沿う長さよりも長い。このような複数の第2孔21hにより、第2重畳部分R2の角度が連続的に変化し易くなる。例えば、使用者の体がより安定して支えられる。
【0027】
図2(a)に示すように、例えば、第1重畳部分R1は、第2方向(X軸方向)において、第2重畳部分R2と相対的に移動可能である。例えば、第1ボトム10と、第2ボトム20と、が、方向ARx(X軸方向に沿う方向)において、相対的にシフト(移動)可能でも良い。これにより、ボトム装置170のX軸方向に沿う長さが変更可能でも良い。第1ボトム10と、第2ボトム20と、が、方向ARxにおいて相対的にシフトするときに、第1重畳部分R1及び第2重畳部分R2が互いに重なる領域が変化する。第1ボトム10及び第2ボトム20が、方向ARxにおいて相対的にシフトするときに、第1ボトム10と第2ボトム20との間に、X軸方向の隙間が生じることがない。安定して、第1ボトム10及び第2ボトム20が、X軸方向において相対的にシフトできる。
【0028】
図2(b)及び図3に示すように、第1ボトム10(例えば背ボトム12)の角度が変更可能でも良い。第1ボトム10の角度が変化するときに、第1重畳部分R1は、第2方向(X軸方向)において、第2重畳部分R2と相対的に移動しても良い。例えば、第1重畳部分R1は、方向AR1において、第2重畳部分R2と相対的に移動する。このような背ボトム12の動きにより、背ボトム12の角度が、連続的に円滑に変化できる。このような背ボトム12の動きにより、例えば、背ボトム12の角度を変化させる駆動機構がコンパクトにできる。図3に示すように、ボトム装置170は、ベッドのフレーム70Fに固定される。
【0029】
このように、1つの例において、第1ボトム10に第1重畳部分R1が設けられ、第2ボトム20に第2重畳部分R2が設けられ、第1ボトム10と第2ボトム20とが相対的に移動可能である。複数の重畳部分が設けられることで、ボトム装置の長さが変更可能になり、または、角度の変化が連続的になる。
【0030】
図1に示すように、この例では、第1重畳部分R1は、第1部分11a、第2部分11b、第3部分11c、第1孔11ha、及び、第3孔11hbを含む。第3部分11cは、第1部分11aと第2部分11bとの間にある。第1孔11haは、第1部分11aと第3部分11cとの間に設けられる。第1孔11haは、第1重畳部分R1を貫通する。第3孔11hbは、第3部分11cと第2部分11bとの間に設けられる。第3孔11hbは、第1重畳部分R1を貫通する。第1孔11ha及び第3孔11hbは、Z軸方向に沿って、第1重畳部分R1を貫通する。
【0031】
例えば、第1部分11aから第2部分11bへの方向は、第2方向(例えばX軸方向)に沿う。この例では、第1孔11haから第3孔11hbへの向きは、第1ボトム10の頭から足への向きである。
【0032】
図1に示すように、第1重畳部分R1は、第4部分11d及び第5部分11eを含んでも良い。第3部分11cは、第1方向(Y軸方向)において、第4部分11dと前記第5部分との間にある。
【0033】
図1に示すように、既に説明したように、第2重畳部分R2は、複数の第2孔21hを含む。複数の第2孔21hは、第2重畳部分R2を貫通する。
【0034】
1つの状態において、複数の第2孔21hの1つ(例えば孔21ha)は、第1孔11haと重なる。この例では、複数の第2孔21hの別の1つ(例えば孔21hb)は、第3孔11hbと重なる。別の状態において、例えば、孔21haは、第3孔11hbと重なる。
【0035】
孔21haが第1孔11haと重なり、孔21hbが第3孔11hbと重なることで、第1重畳部分R1及び第2重畳部分R2を含む領域において、高い通気性が得られる。
【0036】
上記のように、第1重畳部分R1及び第2重畳部分R2が互いに重畳することで、ボトム装置の長さが変更可能になり、または、角度の変化が連続的になる。しかしながら、複数の重畳部分が設けられると、それらの間の空間に蒸気が蓄積されやすい。これにより、結露などが生じるおそれがあることが分かった。結露などにより、複数の重畳部分の間の空間は、かびが発生し易い状態になる可能性がある。
【0037】
実施形態においては、互いに重なる第1重畳部分R1及び第2重畳部分R2が設けられる際に、それぞれの重畳部分に複数の孔が設けられる。そして、第1重畳部分R1の孔が、第2重畳部分R2の孔と重なる。これにより、良好な通気性が得られる。例えば、第1重畳部分R1と第2重畳部分R2との間の空間において、結露が抑制される。例えば、第1重畳部分R1と第2重畳部分R2との間の空間において、かびの発生が抑制される。
【0038】
図4(a)及び図4(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式図である。
図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式図である。
図4(a)及び図4(b)は、第1ボトム10を例示している。図4(a)は、平面図である。図4(b)は、側面図である。図5(a)及び図5(b)は、第2ボトム20を例示している。図5(a)は、平面図である。図5(b)は、側面図である。
【0039】
図4(a)に示すように、第1重畳部分R1は、第1~第5部分11a~11eを含む。これらの部分は、第1孔11haの周り、及び、第3孔11hbの周りに設けられる。 図5(a)に示すように、複数の第2孔21hは、Y軸方向に沿って延びる。例えば、第1孔11haは、Z軸方向で、孔21haと重なる。例えば、第3孔11hbは、Z軸方向で、孔21hbと重なる。
【0040】
図4(a)に示すように、この例では、第1重畳部分R1は、第4孔14hを含む。第4孔14hは、第1重畳部分R1を貫通する。図4(a)に示すように、第4孔14hの第2方向(X軸方向)に沿う長さは、第4孔14hの第1方向(Y軸方向)に沿う長さよりも長い。第4孔14hは、長孔である。以下に説明するように、この第4孔14hに第2重畳部分R2に設けられる突出部が挿入される。
【0041】
図6は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図6は、第1ボトム10及び第2ボトム20を下方向から見た図である。図6においては、図を見やすくするために、第1ボトム10と第2ボトム20とが互いに離されて描かれている。
【0042】
図6に示すように、第2ボトム20は、突出部21Pを含む。突出部21Pは、第2重畳部分R2に設けられる。突出部21Pは、第2ボトム20の下面21fbに設けられる。突出部21Pは、第4孔14hに挿入される。
【0043】
図6に示すように、突出部21Pは、第4孔14h中を第2方向(X軸方向)に沿って、第1重畳部分R1と相対的に移動可能である。例えば、突出部21Pは、方向ARxに沿って、第4孔14h中を移動可能である。
【0044】
このような第4孔14h及び突出部21Pにより、第1ボトム10及び第2ボトム20の相対的な移動が安定して行われる。
【0045】
図4(a)に示すように、第4孔14hの一部(部分14hz)の第1方向(Y軸方向)に沿う幅は、第4孔14hの別の一部(部分14hx)の第1方向(Y軸方向)に沿う幅よりも広い。
【0046】
図6に示すように、突出部21Pは、端部21Pa及び中間部分21Pbを含む。中間部分21Pbは、端部21Paと第2重畳部分R2との間にある。端部21Paは、突出部21Pの下側の端である。端部21Paは、第4孔14hの上記の一部(部分14hz)を通って、第1重畳部分R1を貫通することが可能である。このとき、中間部分21Pbは、第4孔14hの中にある。
【0047】
端部21Paの第1方向(Y軸方向)に沿う幅は、第4孔14hの上記の別の一部(部分14hx)の第1方向(Y軸方向)に沿う幅よりも広い。これにより、中間部分21Pbが第4孔14hの部分14hxにあるときに、端部21Paが、第4孔14hから抜けない。突出部21Pが第4孔14hから抜けない状態で、突出部21Pが第4孔14hに沿って移動可能である。突出部21Pは、例えば、ピンである。
【0048】
図7及び図8は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
図9(a)及び図9(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面図である。
図10(a)及び図10(b)は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面図である。
図7は、図4(a)のA1-A2線断面に対応する。図8は、図4(a)のB1-B2線断面に対応する。図9(a)は、図4(a)のB1-B2線断面に対応する。図9(b)は、図9(a)の一部の拡大図である。図10(a)は、図4(a)のC1-C2線断面に対応する。図10(b)は、図10(a)の一部の拡大図である。
【0049】
図8図9(a)及び図9(b)に示すように、第3部分11cの頂部11cuの高さは、第1部分11aの頂部11auの高さよりも低い。これにより、第1重畳部分R1の上に第2重畳部分R2が設けられたときに、第2重畳部分R2の下面21fbと、第3部分11cの頂部11cuと、の間の距離が、第2重畳部分R2の下面21fbと、第1部分11aの頂部11auと、の間の距離よりも長くなる。例えば、第2重畳部分R2の下面21fbと、第1部分11aの頂部11auと、が互いに接する場合においても、第2重畳部分R2の下面21fbと、第3部分11cの頂部11cuと、の間に空間が形成できる。第3部分11cの頂部11cuの高さは、第1部分11aの頂部11auの高さ以上でも良い。
【0050】
これにより、第1孔11haと第3孔11hbとは、互いに繋がる。例えば、第1孔11haと第3孔11hbとの間を繋ぐ空間が広くできる。これにより、第1孔11haの空間の中の水蒸気など、及び、第3孔11hbの空間の中の水蒸気などは、外部により排出されやすくなる。これにより、より通気性が高まる。かびなどの発生が、より効果的に抑制できる。
【0051】
例えば、第3部分11cの頂部11cuの高さは、第2部分11bの頂部11buの高さよりも低くても良い。これにより、第2重畳部分R2の下面21fbと、第3部分11cの頂部11cuと、の間の空間をより安定して大きくできる。
【0052】
図10(a)及び図10(b)に示すように、第3部分11cの頂部11cuの高さは、第4部分11dの頂部11duの高さよりも低くても良い。第2重畳部分R2の下面21fbと、第3部分11cの頂部11cuと、の間の空間をより安定して大きくできる。第3部分11cの頂部11cuの高さは、第5部分11eの頂部11euの高さよりも低くても良い。第2重畳部分R2の下面21fbと、第3部分11cの頂部11cuと、の間の空間をより安定して大きくできる。
【0053】
図10(a)に示すように、第3部分11cの頂部11cuの高さは、第1重畳部分R1の外縁部11rの頂部11ruの高さよりも低くても良い。第3部分11cの頂部11cuの高さは、第1重畳部分R1の外縁部11sの頂部11suの高さよりも低くても良い。
【0054】
実施形態によれば、第1重畳部分R1に設けられる複数の孔(例えば、第1孔11ha及び第3孔11hb)の間の第3部分11cの頂部11cuを低くすることで、これらの孔を繋ぐ空間を広くでき、より高い通気性が得られる。かびなどの発生がより効果的に抑制できる。例えば、メンテナンスが容易になる。ボトム装置がより使いやすくなる。実施形態によれば、より便利なボトム装置及びベッド装置を提供できる。
【0055】
高い通気性を得るために、第1重畳部分R1に設けられる複数の孔の数を増やす、または、1つの孔の面積を大きくすると、第1重畳部分R1の機械的な強度が低下する場合がある。実施形態においては、複数の孔の間に第3部分11cを設けることで、機械的な強度を維持できる。第3部分11cを周りの部分よりも低くすることで、高い通気性が得られる。
【0056】
図9(b)に示すように、第1重畳部分R1に設けられる複数の孔(例えば、第1孔11ha)の側面は、傾斜しても良い。例えば、第1部分11aの第1孔11haの側の側面11asと、第1重畳部分R1の下面11fbと、の間の角度を第1角度θ1とする。1つの例において、第1角度θ1は、例えば、45度以上85度以下である。このようなテーパ状の側面11asにより、第1孔11haの上側の開口部の面積が大きくなる。これにより、第1孔11haは、他の孔(第3孔11hb)と、より大きな空間により繋がる。より高い通気性が得られる。
【0057】
第3部分11cの第1孔11haの側の側面11csと、第1重畳部分R1の下面11fbと、の間の角度を第3角度θ3とする。1つの例において、第3角度θ3は、例えば、60度以上85度以下である。このようなテーパ状の側面11csにより、第3部分11cにおいて、幅が過度に狭い部分が設けられないため、第3部分11cにおいて、高い強度が得られる。
【0058】
第3角度θ3は、第1角度θ1よりも大きくても良い。第3部分11cにおける高い強度と、高い通気性と、をより効果的に得やすくなる。
【0059】
第2部分11bの第1孔11haの側の側面11bsと、第1重畳部分R1の下面11fbと、の間の角度を第2角度θ2とする。1つの例において、第2角度θ2は、例えば、45度以上85度以下である。第3角度θ3は、第2角度θ2よりも大きくても良い。これにより、第3部分11cにおける高い強度と、高い通気性と、をより効果的に得やすくなる。
【0060】
図6及び図8に示すように、第1重畳部分R1の下面11fbは、凹部15dを含んでも良い。凹部15dが設けられることで、凹部15dの側面により、第1重畳部分R1の機械的な強度が向上する。例えば、Z軸方向の成分を含む力に対しての耐性が向上する。
【0061】
図8に示すように、第1重畳部分R1の上面11faは、凹部15dと重なる部分15dpを含む。凹部15dと重なる部分15dpは、凹部15dよりも平坦である。この例では、凹部15dと重なる部分15dpは、凹凸を実質的に含まない平坦部分である。例えば、上面11faが、凹部(貫通しない凹部)を含む場合、この凹部に水蒸気などが蓄積されやすい。これにより結露などが生じやすい場合がある。凹部15dと重なる部分15dpが凹部15dよりも平坦であることにより、例えば、結露などが抑制できる。例えば、第1重畳部分R1の上面11faは、凹部を有しない。より使いやすいボトム装置が得られる。
【0062】
図4(a)に示すように、第1重畳部分R1は、複数の組みを含んでも良い。複数の組みの1つは、上記の、第1部分11a、第2部分11b、第3部分11c、第1孔11ha、及び、第3孔11hbを含む。複数の組みのそれぞれにおいて、高い通気性が得られる。図4(a)に示すように、複数の組みの1つから複数の組みの別の1つへの方向は、第1部分11aから第2部分11bへの方向(X軸方向)と交差する。
【0063】
図5(a)に示す例において、複数の第2孔21hの1つ(例えば、孔21ha)の第1方向(Y軸方向)に沿う長さは、複数の第2孔21hの別の1つ(例えば孔21hb)の第1方向(Y軸方向)に沿う長さよりも長い。複数の第2孔21hのうちで背ボトム12に近い孔21haが、複数の第2孔21hのうちで背ボトム12から近い孔21hbよりも長い。これにより、実際の使用状態において、より良好な通気性が得やすい。例えば、実際の使用状態において、第2重畳部分R2の強度が高くできる。複数の第2孔21hの1つ(例えば、孔21ha)の第1方向(Y軸方向)に沿う長さは、複数の第2孔21hの別の1つ(例えば孔21hb)の第1方向(Y軸方向)に沿う長さと同じでも良い。
【0064】
図11及び図12は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
図13は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面図である。
図14は、第1実施形態に係るボトム装置の一部を例示する模式的断面斜視図である。
【0065】
図11は、図5(a)のD1-D2線断面に対応する。図12は、図5(a)のE1-E2線断面に対応する。図13は、図5(a)のE1-E2線断面に対応する。図14は、図5(a)のF1-F2線断面に対応する。
【0066】
図11に示すように、第2重畳部分R2に、Y軸方向に沿って延びる複数の第2孔21hが設けられる。図12及び図14に示すように、複数の第2孔21hとして、孔21ha及び孔21hbが設けられる。図11及び図13に示すように、第2重畳部分R2の下面21fbに突出部21Pが設けられる。
【0067】
例えば、第1重畳部分R1は、樹脂を含む。第2重畳部分R2は、樹脂を含む。これらの重畳部分が樹脂を含む場合に、第1重畳部分R1と第2重畳部分R2との間の空間に、結露がより生じ易くなる可能性がある。結露が生じ易いことは、樹脂における低い吸湿性に起因している可能性がある。結露がより生じ易いことは、樹脂における低い表面張力に起因している可能性がある。結露がより生じ易いことは、樹脂の低い熱伝導率により、熱が蓄積されやすいことに起因している可能性がある。このような特性を有する樹脂製の重畳部分を用いる際に、上記のような構成(例えば、第3部分11cの高さが周りの部分よりも低いことなど)により、結露をより効果的に抑制できる。
【0068】
第1重畳部分R1及び第2重畳部分R2のそれぞれは、樹脂による一体成型体でも良い。例えば、第1重畳部分R1は、シームレスである。第2重畳部分R2は、シームレスである。このような場合に、より結露が生じ易い。このような一体成型の重畳部分を用いる際に、上記のような構成(例えば、第3部分11cの高さが周りの部分よりも低いことなど)により、結露をより効果的に抑制できる。
【0069】
図15は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図15に示すように、実施形態に係るボトム装置171において、第1重畳部分R1は、第1孔11ha、及び、第3孔11hbを含む。この例では、第3孔11hbから第1孔11haへの向きは、第1ボトム10の頭から足への向きである。ボトム装置171におけるこれ以外の構成は、ボトム装置170の構成と同様で良い。ボトム装置171によっても、より便利なボトム装置が提供できる。
【0070】
図16は、第1実施形態に係るボトム装置を例示する模式的斜視図である。
図16に示すように、実施形態に係るボトム装置172において、第1重畳部分R1は、第1孔11haを含む。第3孔11hbは省略されている。ボトム装置172におけるこれ以外の構成は、ボトム装置170の構成と同様で良い。ボトム装置172によっても、より便利なボトム装置が提供できる。
【0071】
(第2実施形態)
図17は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図17に示すように、第2実施形態に係るベッド装置310は、第1実施形態に係るボトム装置170を含む。ベッド装置310は、例えば、フレーム70Fを含む。フレーム70Fの上に、ボトム装置170が設けられる。フレーム70Fは、第1ボトム10及び第2ボトム20を支持する。この例では、ベッド装置310は、ベースフレーム70BFを含む。ベースフレーム70BFは、フレーム70Fを支持する。この例では、フレーム70Fにヘッドボード78H及びフットボード78Fが設けられる。
【0072】
図18は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図19は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的側面図である。
図18及び図19に示すように、第2実施形態に係るベッド装置320も、ボトム装置170及びフレーム70Fを含む。図19に示すように、ベッド装置320は、駆動機構70vを含む。駆動機構70vは、第1ボトム10の角度を変化させることが可能である。駆動機構70vは、例えば、アクチュエータ70acにより駆動される。
【0073】
第2実施形態によれば、より便利なベッド装置が提供できる。
【0074】
実施形態において、第1孔11ha及び第3孔11hbの一方が設けられても良い。
【0075】
実施形態によれば、より便利なボトム装置及びベッド装置が提供できる。
【0076】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、ボトム装置及びベッド装置に含まれるボトム及びフレームなどの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0077】
各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0078】
その他、本発明の実施形態として上述したボトム装置及びベッド装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのボトム装置及びベッド装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0079】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0081】
10…第1ボトム、 11…下側ボトム、 11a~11e…第1~第5部分、 11as、11bs、11cs…側面、 11au~11eu…頂部、 11fa…上面、 11fb…下面、 11h…孔、 11ha…第1孔、 11hb…第3孔、 11r、11s…外縁部、 11ru、11su…頂部、 12…背ボトム、 12h…孔、 14h…第4孔、 14hx…部分、 14hz…部分、 15d…凹部、 15dp…部分、 20…第2ボトム、 21…上側湾曲ボトム、 21P…突出部、 21Pa…端部、 21Pb…中間部分、 21fa…上面、 21fb…下面、 21h…第2孔、 21ha、21hb…孔、 22…上側ボトム、 22h…孔、 23…腰ボトム、 23h…孔、 24…膝ボトム、 24h…孔、 25…足ボトム、 25h…孔、 26…下側湾曲ボトム、 70BF…ベースフレーム、 70F…フレーム、 70ac…アクチュエータ、 70v…駆動機構、 78F…フットボード、 78H…ヘッドボード、 θ1~θ3…第1~第3角度、 170~172…ボトム装置、 310、320…ベッド装置、 AR1、ARx…方向、 R1、R2…第1、第2重畳部分
図1
図2
図3
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