IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社ジェイテクトの特許一覧

<>
  • 特許-操舵制御システム 図1
  • 特許-操舵制御システム 図2
  • 特許-操舵制御システム 図3
  • 特許-操舵制御システム 図4
  • 特許-操舵制御システム 図5
  • 特許-操舵制御システム 図6
  • 特許-操舵制御システム 図7
  • 特許-操舵制御システム 図8
  • 特許-操舵制御システム 図9
  • 特許-操舵制御システム 図10
  • 特許-操舵制御システム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】操舵制御システム
(51)【国際特許分類】
   B62D 6/00 20060101AFI20230829BHJP
   B62D 5/04 20060101ALI20230829BHJP
   B62D 113/00 20060101ALN20230829BHJP
   B62D 137/00 20060101ALN20230829BHJP
【FI】
B62D6/00
B62D5/04
B62D113:00
B62D137:00
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020072834
(22)【出願日】2020-04-15
(65)【公開番号】P2021169253
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2023-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100113011
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 秀和
(72)【発明者】
【氏名】守野 哲也
(72)【発明者】
【氏名】工藤 佳夫
(72)【発明者】
【氏名】並河 勲
(72)【発明者】
【氏名】小寺 隆志
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-143382(JP,A)
【文献】特開2007-062472(JP,A)
【文献】特開2006-264624(JP,A)
【文献】特開2017-185872(JP,A)
【文献】特開2004-034739(JP,A)
【文献】特開2005-041308(JP,A)
【文献】特開2018-103713(JP,A)
【文献】国際公開第2007/119333(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/213119(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/235609(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 6/00
B62D 5/04
B62D101/00-137/00
B60W 10/00- 50/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアバイワイヤ方式の車両の操舵制御システムであって、
前記車両の車輪を転舵する転舵モータと、
前記車両のステアリングホイールに反力トルクを付与する反力モータと、
前記ステアリングホイールの操舵角に基づいて、前記転舵モータを制御するための前記車輪の目標転舵角を演算する転舵角演算部と、
前記車両の状態に基づいて、前記反力モータを制御するための目標反力トルクを演算する反力トルク演算部と、を備え、
アラート要求が出された場合、
前記反力トルク演算部は、
前記操舵角に基づいて、基本反力トルクを演算し、
車両状態を通知するためのアラート反力トルクを演算し、
前記基本反力トルクと前記アラート反力トルクとの合算トルクを前記目標反力トルクとして演算し、
前記転舵角演算部は、
前記操舵角から前記目標転舵角を演算する過程で、前記アラート反力トルク分に相当する操舵角又は転舵角を除外して前記目標転舵角を演算する
ように構成されることを特徴とする操舵制御システム。
【請求項2】
前記転舵角演算部は、
前記アラート反力トルクに対応した操舵角であるアラート操舵角を演算し、
前記操舵角から前記アラート操舵角を除いたドライバ操舵角に基づいて前記目標転舵角を演算する
ように構成されることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御システム。
【請求項3】
前記転舵角演算部は、
前記アラート反力トルクに対応した操舵角であるアラート操舵角を演算し、
前記操舵角に基づいて第一転舵角を演算し、
前記アラート操舵角に基づいて第二転舵角を演算し、
前記第一転舵角から前記第二転舵角を除いた転舵角を前記目標転舵角として演算する
ように構成されることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御システム。
【請求項4】
前記転舵角演算部は、
前記操舵角にフィルタ処理を行うことにより、前記アラート反力トルク分に相当する操舵角の周波数成分を除去したドライバ操舵角を演算し、
前記ドライバ操舵角に基づいて前記目標転舵角を演算する
ように構成されることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御システム。
【請求項5】
前記転舵角演算部は、
前記操舵角に基づいて第一転舵角を演算し、
前記第一転舵角にフィルタ処理を行うことにより、前記アラート反力トルク分に相当する転舵角の周波数成分を除去した前記目標転舵角を演算する
ように構成されることを特徴とする請求項1に記載の操舵制御システム。
【請求項6】
前記反力トルク演算部は、車両状態の緊急度に応じて前記アラート反力トルクの振動振幅又は振動周期を変化させることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の操舵制御システム。
【請求項7】
前記アラート要求は、走行中の前記車両が走行車線を逸脱すると判断された場合に出される要求であることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の操舵制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操舵制御システムに係り、特に、ステアバイワイヤ方式の車両の操舵制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置に関する技術が開示されている。この技術の装置は、運転者の居眠りを検出する居眠りセンサを備えている。そして、居眠りセンサにより運転者の居眠りが検出された場合には、装置はステアリングホイールと転舵アクチュエータとの連動関係を一時的に解除するとともに、ステアリングホイールを左右に強制的に回動させることで、運転者に居眠りしていることを報知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-062472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、報知のためのステアリングホイールの操舵が転舵輪の転舵角に重畳しないように、ステアリングホイールと転舵アクチュエータとの連動関係が一時的に解除される。しかしながら、ステアリングホイールと転舵アクチュエータとの連動関係が解除されていると、ドライバの操舵に基づく転舵輪の転舵を行うことができない。このように、特許文献1の技術は、ステアリングホイールを介したドライバへのアラートの最中にドライバによる転舵輪の操作を実現する点において課題があった。
【0005】
本開示は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、ステアバイワイヤ方式の車両において、ステアリングホイールを介したドライバへのアラートの最中であっても、ドライバによる転舵輪の操作を可能とする操舵制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、第1の開示は、ステアバイワイヤ方式の車両の操舵制御システムに適用される。操舵制御システムは、車両の車輪を転舵する転舵モータと、車両のステアリングホイールに反力トルクを付与する反力モータと、ステアリングホイールの操舵角に基づいて、転舵モータを制御するための車輪の目標転舵角を演算する転舵角演算部と、車両の状態に基づいて、反力モータを制御するための目標反力トルクを演算する反力トルク演算部と、を備える。アラート要求が出された場合、反力トルク演算部は、操舵角に基づいて、基本反力トルクを演算し、車両状態を通知するためのアラート反力トルクを演算し、基本反力トルクとアラート反力トルクとの合算トルクを目標反力トルクとして演算するように構成される。転舵角演算部は、操舵角から目標転舵角を演算する過程で、アラート反力トルク分に相当する操舵角又は転舵角を除外して目標転舵角を演算するように構成される。
【0007】
第2の開示は、第1の開示において、更に以下の特徴を有する。
転舵角演算部は、アラート反力トルクに対応した操舵角であるアラート操舵角を演算し、操舵角からアラート操舵角を除いたドライバ操舵角に基づいて目標転舵角を演算する
ように構成される。
【0008】
第3の開示は、第1の開示において、更に以下の特徴を有する。
転舵角演算部は、アラート反力トルクに対応した操舵角であるアラート操舵角を演算し、操舵角に基づいて第一転舵角を演算し、アラート操舵角に基づいて第二転舵角を演算し、第一転舵角から第二転舵角を除いた転舵角を目標転舵角として演算するように構成される。
【0009】
第4の開示は、第1の開示において、更に以下の特徴を有する。
転舵角演算部は、操舵角にフィルタ処理を行うことにより、アラート反力トルク分に相当する操舵角の周波数成分を除去したドライバ操舵角を演算し、ドライバ操舵角に基づいて目標転舵角を演算するように構成される。
【0010】
第5の開示は、第1の開示において、更に以下の特徴を有する。
転舵角演算部は、操舵角に基づいて第一転舵角を演算し、第一転舵角にフィルタ処理を行うことにより、アラート反力トルク分に相当する転舵角の周波数成分を除去した目標転舵角を演算するように構成される。
【0011】
第6の開示は、第1から第5の何れか1つの開示において、更に以下の特徴を有する。
反力トルク演算部は、車両状態の緊急度に応じてアラート反力トルクの振動振幅又は振動周期を変化させるように構成される。
【0012】
第7の開示は、第1から第6の何れか1つの開示において、更に以下の特徴を有する。
アラート要求は、走行中の車両が走行車線を逸脱すると判断された場合に出される要求である。
【発明の効果】
【0013】
本開示の操舵制御システムによれば、アラート要求が出された場合、アラート反力トルク分に相当する操舵角又は転舵角を除外して目標転舵角を演算することができる。これにより、車輪の転舵角にアラート反力トルクによる振動が重畳することを防ぐことができる。その結果、ステアリングホイールを介したドライバへのアラートの最中であっても、ドライバによる転舵輪の操作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施の形態1に係る操舵制御システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
図2】制御装置の基本機能を説明するためのブロック図である。
図3】反力トルク演算部の機能を説明するためのブロック図である。
図4】制御装置が記憶している第一特性の一例を示す図である。
図5】制御装置が記憶している第二特性の一例を示す図である。
図6】比較例の操舵制御システムにおいて、アラート要求が出されている間の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。
図7】転舵角演算部の機能を説明するためのブロック図である。
図8】実施の形態1の操舵制御システムにおいて、アラート要求が出されている間の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。
図9】実施の形態2の転舵角演算部の機能を説明するための図である。
図10】実施の形態3の転舵角演算部の機能を説明するための図である。
図11】実施の形態4の転舵角演算部の機能を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
【0016】
1.実施の形態1.
1-1.操舵制御システム
図1は、本実施の形態に係る操舵制御システムの構成例を概略的に示すブロック図である。操舵制御システム1は車両に搭載されており、ステアバイワイヤ方式で車両の車輪WHを転舵する。つまり、操舵制御システム1は、ステアバイワイヤ方式の車両を実現する。
【0017】
図1に示される例において、操舵制御システム1は、ステアリングホイール(ステアリング)10、ステアリングシャフト20、反力発生装置30、転舵装置40、センサ群51~53、及び制御装置100を備えている。
【0018】
ステアリングホイール10は、ドライバが操舵に用いる操作部材である。ステアリングシャフト20は、ステアリングホイール10に連結されており、ステアリングホイール10とともに回転する。
【0019】
転舵装置40は、車輪WHを転舵する。具体的には、転舵装置40は、転舵モータ41、減速機42、及び転舵軸43を含んでいる。転舵モータ41のロータは、減速機42を介して転舵軸43につながっている。転舵軸43は、車輪WHに連結されている。転舵モータ41が回転すると、その回転運動は、転舵軸43の直線運動に変換され、それにより車輪WHが転舵される。すなわち、転舵モータ41の作動により、車輪WHを転舵することができる。この転舵モータ41の動作は、制御装置100によって操舵される。
【0020】
なお、転舵装置40は、操舵側のステアリングホイール10及び反力発生装置30から機械的に分離されている。
【0021】
操舵角センサ51は、ステアリングホイール10の回転角であるステアリング操舵角θを検出する。操舵角センサ51は、検出したステアリング操舵角θの情報を制御装置100に送る。
【0022】
操舵トルクセンサ52は、ステアリングシャフト20に印加される操舵トルクTSを検出する。操舵トルクセンサ52は、検出した操舵トルクTSの情報を制御装置100に送る。
【0023】
車速センサ53は、車両の速度である車速Vを検出する。車速センサ53は、検出した車速Vの情報を制御装置100に送る。なお、車速センサ53の代わりに車輪速センサを用い、各車輪の回転速度から車速Vが算出されてもよい。
【0024】
制御装置100は、本実施の形態に係る操舵制御システムを制御する。この制御装置100は、プロセッサ102、メモリ104、及び入出力インターフェース106を備えるマイクロコンピュータを含んでいる。このマイクロコンピュータは、ECU(Electronic Control Unit)とも呼ばれる。プロセッサ102がメモリ104に格納された制御プログラムを実行することにより、制御装置100による処理が実行される。
【0025】
1-2.制御装置の基本構成
図2は、制御装置の基本機能を説明するためのブロック図である。制御装置100は、ステアリングホイール10の回転(操舵)に応じて転舵モータ41を制御することによって、車輪WHの転舵を制御する。この制御は、「転舵角制御」とも呼ばれる。また、制御装置100は、ステアリングホイール10の回転(操舵)に応じて反力モータ31を制御することによって、ステアリングホイール10に付与される最終反力トルクTRを制御する。この制御は、「反力トルク制御」とも呼ばれる。制御装置100は、転舵角制御及び反力トルク制御を実現するための機能ブロックとして、転舵角演算部110と、転舵角制御部120と、反力トルク演算部130と、反力トルク制御部140と、を備えている。
【0026】
転舵角演算部110は、ステアリング操舵角θの入力を受けて目標転舵角θwtを出力する。後述するアラート要求ARが出されていない通常運転時においては、ステアリング操舵角θは、ドライバによって操舵された操舵角であるドライバ操舵角θdと一致する。転舵角演算部110は、ドライバ操舵角θdとギヤ比可変分に相当する増速率Kを用いた次式(1)を用いて目標転舵角θwtを演算する。演算された目標転舵角θwtは、転舵角制御部120に出力される。
目標転舵角θwt=ドライバ操舵角θd×増速率K ・・・(1)
【0027】
転舵角制御部120は、車輪WHの転舵角が目標転舵角θwtとなるように、転舵モータ41を制御する。より詳細には、転舵角制御部120は、転舵モータ41の回転角と目標転舵角θwtに基づいて、転舵モータ41を駆動するための電流制御信号S1を生成する。転舵モータ41は、電流制御信号S1にしたがって駆動され、転舵モータ41の回転により車輪WHが転舵される。
【0028】
反力トルク演算部130は、ステアリング操舵角θと車速Vの入力を受けて目標反力トルクTRtを出力する。反力トルク演算部130は、ステアリング操舵角θに対する目標反力トルクTRtの大きさの関係を表す反力トルク特性を車両の状態毎に記憶している。ここでの車両の状態は、例えば車速Vである。反力トルク特性は、車速が大きいほど、ステアリング操舵角θに対する目標反力トルクTRtの大きさが小さくなるように関係付けられている。反力トルク演算部130は、入力されたステアリング操舵角θと車速Vに対応する目標反力トルクTRtを反力トルク特性から演算する。演算された目標反力トルクTRtは、反力トルク制御部140に出力される。
【0029】
反力トルク制御部140は、目標反力トルクTRtが発生するように、反力モータ31を制御する。より詳細には、反力トルク制御部140は、演算された目標反力トルクTRt、反力モータ31の回転角、操舵トルクTS等に基づいて、反力モータ31を駆動するための電流制御信号S2を生成する。反力モータ31は、電流制御信号S2にしたがって駆動され、それにより最終反力トルクTRが発生する。
【0030】
なお、制御装置100は、転舵角制御を実現するための転舵角演算部110及び転舵角制御部120から成る第一制御装置と、反力トルク制御を実現するための反力トルク演算部130及び反力トルク制御部140から成る第二制御装置とを別々に含んでいてもよい。この場合、第一制御装置と第二制御装置とは互いに通信可能に接続され、必要な情報を互いにやりとりする。
【0031】
1-3.アラート制御
本実施の形態の操舵制御システム1と搭載した車両は、ドライバに対して車両状態の注意喚起を通知する予防安全機能を備えている。例えば、予防安全機能の一つであるレーンデパーチャーアラート(LDA)では、車両に搭載されたカメラによって、道路に引かれている走行車線を区別する白線又は黄線を認識する。そして、車両の走行中において、ドライバが方向指示器を出さずにこの走行車線を逸脱しそうになったら、ドライバに対して注意を喚起する。この注意喚起のための制御は、「アラート制御」と呼ばれる。
【0032】
本実施の形態の操舵制御システム1では、反力モータ31を用いた反力トルク制御によってステアリングホイール10に振動を加えることにより、アラート制御を実現することができる。
【0033】
図3は、反力トルク演算部130の機能を説明するためのブロック図である。アラート制御を行うための機能は、反力トルク演算部130に組み込まれている。反力トルク演算部130は、基本反力トルク演算部132と、アラート反力トルク演算部134と、目標反力トルク演算部136と、を備えている。
【0034】
基本反力トルク演算部132は、ステアリング操舵角θと車速Vの入力を受けて反力トルクの通常分に相当する基本反力トルクBTRを出力する。ここでは、上述の反力トルク特性から、入力されたステアリング操舵角θと車速Vに対応する基本反力トルクBTRを演算する。演算された基本反力トルクBTRは、目標反力トルク演算部136に出力される。
【0035】
アラート反力トルク演算部134は、アラート要求ARが出されたことを受けて、アラートのためのアラート反力トルクATRを演算する。アラート反力トルクATRは、ドライバへの注意喚起のためにステアリングホイール10に入力される振動の成分であって、規定の振幅及び周期により構成される。アラート反力トルク演算部134は、車両状態の緊急度EDの入力に対するアラート反力トルクATRの振動振幅の大きさの関係を表す第一特性及び緊急度EDの入力に対するアラート反力トルクATRの振動周期の大きさの関係を表す第二特性を記憶している。ここでの緊急度は、例えば車線の逸脱量である。図4は、制御装置が記憶している第一特性の一例を示す図である。また、図5は、制御装置が記憶している第二特性の一例を示す図である。ここでは、上述の図4及び第5に示す第一特性及び第二特性から、入力された緊急度EDに対応するアラート反力トルクATRの振動振幅及び振動周期を演算する。
【0036】
アラート反力トルク演算部134は、アラート要求ARが出されている間、演算されたアラート反力トルクATRを目標反力トルク演算部136に出力する。一方、アラート反力トルク演算部134は、アラート要求ARが出されていない間、アラート反力トルクATRとして無効値或いは0(ゼロ)を目標反力トルク演算部136に出力する。目標反力トルク演算部136は、基本反力トルクBTRとアラート反力トルクATRとを合算した合算トルクを目標反力トルクTRtとして出力する。
【0037】
このようなアラート制御によれば、アラート要求ARが出されている間、目標反力トルクTRtにアラート反力トルクATRを重畳させることができる。反力トルク制御部140は、目標反力トルクTRtが発生するように、反力モータ31を制御する。これにより、アラート要求ARが出されている間、ステアリングホイール10にアラート反力による振動が付加される。
【0038】
1-4.転舵角演算処理
上述したアラート制御を実行すると、以下の課題が発生する。図6は、比較例の操舵制御システムにおいて、アラート要求が出されている間の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。図6において、(A)のチャートはアラート要求ARを示し、(B)のチャートは基本反力トルクBTRを示し、(C)のチャートはアラート反力トルクATRを示し、(D)のチャートは最終反力トルクTRを示し、(E)のチャートはステアリング操舵角θを示し、(F)のチャートはドライバ操舵角θdを示し、そして(G)は目標転舵角θwtを示している。
【0039】
図6中の(A)に示すように、アラート要求ARが出されている時間t1から時間t2までの期間を考察する。(C)に示すように、アラート要求ARが出されている期間は、アラート反力トルクATRが生成される。(D)に示すように、最終反力トルクTRにアラート反力トルクATRが重畳すると、これに伴いステアリング操舵角θが振動する。(E)に示すステアリング操舵角θの振動は、操舵角センサ51により検出される。転舵角演算部110は、検出されたステアリング操舵角θを用いて目標転舵角θwtを演算する。このため、(F)に示すドライバ操舵角θdがステアリング操舵角θと一致するとした場合、アラート制御による振動が目標転舵角θwtに反映されてしまう。特に、目標転舵角θwtをギヤ比可変するシステムでは、転舵角の振動振幅が操舵角の振動振幅よりも増大されることがあり、ドライバビリティに与える影響がより大きくなる。
【0040】
そこで、本実施の形態の操舵制御システム1は、ステアリング操舵角θから目標転舵角θwtを演算する過程で、アラート制御によるステアリングホイール10の振動の影響を転舵角から除外する「転舵角演算処理」を実行する。図7は、転舵角演算部110の機能を説明するためのブロック図である。転舵角演算処理を実行するための機能は、転舵角演算部110に組み込まれている。転舵角演算部110は、アラート操舵角演算部112と、ドライバ操舵角演算部114と、目標転舵角演算部116と、を備えている。
【0041】
アラート操舵角演算部112は、アラート反力トルクATR分に相当するアラート操舵角θaを演算するための機能ブロックである。アラート操舵角演算部112には、アラート反力トルク演算部134によって演算されたアラート反力トルクATRが入力される。アラート操舵角演算部112は、次式(2)を用いて、アラート反力トルクATRに対応するアラート操舵角θaが演算される。なお、次式(2)においてトルク定数(Nm/deg)は、ステアリングホイール10に付加されるトルクから操舵角(deg)を算出するための定数である。演算されたアラート操舵角θaは、ドライバ操舵角演算部114に出力される。
アラート操舵角θa=アラート反力トルクATR/トルク定数 ・・・(2)
【0042】
ドライバ操舵角演算部114は、ドライバの操舵分の操舵角であるドライバ操舵角θdを演算するための機能ブロックである。ドライバ操舵角演算部114には、操舵角センサ51により検出されたステアリングホイール10のステアリング操舵角θと、アラート操舵角演算部112により演算されたアラート操舵角θaが入力される。ドライバ操舵角演算部114は、次式(3)に従いステアリング操舵角θからアラート反力によるアラート操舵角θaを除いたドライバ操舵角θdを演算する。
ドライバ操舵角θd=ステアリング操舵角θ-アラート操舵角θa・・・(3)
【0043】
目標転舵角演算部116は、ドライバ操舵角θdの入力を受けて目標転舵角θwtを出力する。目標転舵角演算部116は、上述した式(1)を用いて目標転舵角θwtを演算する。演算された目標転舵角θwtは、転舵角制御部120に出力される。
【0044】
転舵角制御部120は、車輪WHの転舵角が目標転舵角θwtとなるように、転舵モータ41を制御する。このような転舵角演算処理によれば、車輪WHの転舵角からアラート反力の影響が排除されるので、車両の挙動悪化が防がれる。
【0045】
上述したアラート制御及び転舵角演算処理を実行すると、以下ようになる。図8は、実施の形態1の操舵制御システムにおいて、アラート要求が出されている間の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。図8において、(A)のチャートはアラート要求ARを示し、(B)のチャートは基本反力トルクBTRを示し、(C)のチャートはアラート反力トルクATRを示し、(D)のチャートは最終反力トルクTRを示し、(E)のチャートはステアリング操舵角θを示し、(F)のチャートはドライバ操舵角θdを示し、そして(G)は目標転舵角θwtを示している。
【0046】
図8中の(A)に示すように、アラート要求ARが出されている時間t1から時間t2までの期間は、(D)に示すように、最終反力トルクTRにアラート反力トルクATRが重畳する。このため、(E)に示すように、ステアリング操舵角θにはアラート反力トルクATRが反映される。しかしながら、本実施の形態の操舵制御システム1によれば、(F)に示すドライバ操舵角θdにアラート反力トルクATRの影響が重畳しない。これにより、(G)に示す目標転舵角θwtにアラート制御による振動が反映されることを防ぐことができる。
【0047】
1-5.変形例
上述した実施の形態1の操舵制御システム1は、以下のように変形した態様を適用してもよい。
【0048】
目標転舵角演算部116は、車速、ヨーレート、横加速度等の車両の状態を更に考慮して目標転舵角θwtを演算してもよい。この場合、ドライバ操舵角θdと目標転舵角θwtとの関係を車両の状態毎に定めておけばよい。この変形例の構成は、後述する他の実施の形態の操舵制御システムにおいても適用することができる。
【0049】
アラート操舵角演算部112は、反力モータ31の慣性、摩擦等を考慮してアラート操舵角θaを演算してもよい。この場合、反力発生装置30は、反力モータ31の状態を示す反力モータ状態情報を制御装置100に送る。例えば、反力モータ状態情報STRは、反力モータ31の駆動電圧、駆動電流、回転角、回転速度、温度、等を示す。アラート操舵角演算部112は、これらの反力モータ状態情報を用いて、アラート操舵角θaを補正すればよい。この変形例の構成は、後述する他の実施の形態の操舵制御システムにおいても適用することができる。
【0050】
アラート反力トルク演算部134がアラート反力トルクATRを演算する方法に限定はない。例えば、アラート反力トルクATRは規定の振幅及び振動周期(固定値)でもよい。また、アラート反力トルク演算部134は、アラート反力トルクATRの振動振幅のみに緊急度EDを反映させる構成でもよいし、また、アラート反力トルクATRの振動周期のみに緊急度EDを反映させる構成でもよい。この変形例の構成は、後述する他の実施の形態の操舵制御システムにおいても適用することができる。
【0051】
転舵角演算部110の機能の一部は反力トルク演算部130に配置されていてもよい。例えば、アラート操舵角演算部112及びドライバ操舵角演算部114は、反力トルク演算部130に配置されていてもよい。この場合、反力トルク演算部130は、演算したドライバ操舵角θdを転舵角演算部110へ出力すればよい。この変形例の構成は、後述する実施の形態2の操舵制御システムにおいても適用することができる。
【0052】
2.実施の形態2.
2-1.実施の形態2の特徴
実施の形態2の操舵制御システムは、転舵角演算処理において、アラート反力トルクATRが転舵角に与える影響を、目標転舵角θwtから差し引く構成に特徴を有している。実施の形態2の操舵制御システムの構成は、転舵角演算部210の構成を除き、実施の形態1の操舵制御システム1の構成と同様である。また、転舵角制御及び反力トルク制御の基本的な考え方は、実施の形態1と同じである。実施の形態1と重複する説明は、適宜省略される。
【0053】
図9は、実施の形態2の転舵角演算部の機能を説明するための図である。実施の形態2の操舵制御システムの転舵角演算部210は、第一転舵角演算部212と、第二転舵角演算部214と、目標転舵角演算部216と、を備えている。
【0054】
第一転舵角演算部212は、ステアリング操舵角θの入力を受けて第一目標転舵角θwt1を出力する。ここでのステアリング操舵角θは、操舵角センサ51により検出されるステアリングホイール10の操舵角である。ステアリング操舵角θは、アラート反力トルクATRによる振動を含んだ操舵角である。第一転舵角演算部212は、ステアリング操舵角θと増速率Kを用いた次式(4)を用いて第一目標転舵角θwt1を演算する。演算された第一目標転舵角θwt1は、目標転舵角演算部216に出力される。
第一目標転舵角θwt1=ドライバ操舵角θd×増速率K ・・・(4)
【0055】
第二転舵角演算部214は、アラート操舵角θaの入力を受けて第二目標転舵角θwt2を出力する。ここでのアラート操舵角θaは、アラート反力トルクATRによるステアリングホイール10の振動に相当する操舵角である。第二転舵角演算部214は、アラート操舵角θaと増速率Kを用いた次式(5)を用いて第二目標転舵角θwt2を演算する。演算された第二目標転舵角θwt2は、目標転舵角演算部216に出力される。
第二目標転舵角θwt2=アラート操舵角θa×増速率K ・・・(5)
【0056】
目標転舵角演算部216は、ドライバの操舵分に対応する目標転舵角θwtを演算するための機能ブロックである。目標転舵角演算部216には、第一転舵角演算部212により演算された第一目標転舵角θwt1と、第二転舵角演算部214により演算された第二目標転舵角θwt2とが入力される。目標転舵角演算部216は、次式(6)に従い第一目標転舵角θwt1から第二目標転舵角θwt2を除いた目標転舵角θwtを演算する。
目標転舵角θwt=第一目標転舵角θwt1-第二目標転舵角θwt2 ・・・(6)
【0057】
目標転舵角演算部216により演算された目標転舵角θwtは、転舵角制御部120に出力される。転舵角制御部120は、車輪WHの転舵角が目標転舵角θwtとなるように、転舵モータ41を制御する。このような転舵角演算処理によれば、車輪WHの転舵角からアラート反力の影響が排除されるので、車両の挙動悪化が防がれる。
【0058】
3.実施の形態3.
3-1.実施の形態3の特徴
実施の形態3の操舵制御システムは、転舵角演算処理において、アラート反力トルクATRによるステアリング操舵角θの振動成分を、フィルタリング処理によって除去する構成に特徴を有している。実施の形態3の操舵制御システムの構成は、転舵角演算部310の構成を除き、実施の形態1の操舵制御システム1の構成と同様である。また、転舵角制御及び反力トルク制御の基本的な考え方は、実施の形態1と同じである。実施の形態1と重複する説明は、適宜省略される。
【0059】
図10は、実施の形態3の転舵角演算部の機能を説明するための図である。実施の形態3の操舵制御システムの転舵角演算部310は、フィルタ処理部312と、目標転舵角演算部314と、を備えている。
【0060】
フィルタ処理部312は、ステアリング操舵角θにフィルタリング処理を行うことにより、アラート反力トルクATRによるステアリング操舵角θの振動成分を除去する。フィルタリング処理に用いるフィルタは、例えばバンドパスフィルタBPFである。バンドパスフィルタBPFは、特定の周波数範囲(Xlow(Hz)<BPF<Xhigh(Hz))のバンドを抽出するフィルタである。ここでの特定の周波数範囲は、アラート反力トルクATRによるステアリング操舵角θの振動成分(高周波成分)を含まないバンドに対応している。フィルタ処理部312は、バンドパスフィルタBPFを用いた次式(7)を用いて、ステアリング操舵角θからアラート反力トルクATRによる振動成分を除去したドライバ操舵角θdを演算する。演算されたドライバ操舵角θdは、目標転舵角演算部314に出力される。
ドライバ操舵角θd=BPF(ステアリング操舵角θ,Xlow(Hz),Xhigh(Hz)) ・・・(7)
【0061】
或いは、フィルタ処理部312は、ローパスフィルタLPFを用いることができる。ローパスフィルタLPFは、特定の低周波数範囲(Xlow(Hz)<LPF)のバンドを抽出するフィルタである。ここでの特定の低周波数範囲は、アラート反力トルクATRによるステアリング操舵角θの振動成分(高周波成分)を含まないバンドに対応している。フィルタ処理部312は、ローパスフィルタLPFを用いた次式(8)を用いて、ステアリング操舵角θからアラート反力トルクATRによる振動成分を除去したドライバ操舵角θdを演算する。演算されたドライバ操舵角θdは、目標転舵角演算部314に出力される。
ドライバ操舵角θd=LPF(ステアリング操舵角θ,Xlow(Hz)) ・・・(8)
【0062】
目標転舵角演算部314は、ドライバ操舵角θdの入力を受けて目標転舵角θwtを出力する。目標転舵角演算部314は、ドライバ操舵角θdと増速率Kを用いた次式(9)を用いて目標転舵角θwtを演算する。演算された目標転舵角θwtは、目標転舵角演算部216に出力される。
目標転舵角θwt=ドライバ操舵角θd×増速率K ・・・(9)
【0063】
目標転舵角演算部314により演算された目標転舵角θwtは、転舵角制御部120に出力される。転舵角制御部120は、車輪WHの転舵角が目標転舵角θwtとなるように、転舵モータ41を制御する。このような転舵角演算処理によれば、車輪WHの転舵角にアラート反力トルクATRによる振動が重畳することを防ぐことができる。
【0064】
3-2.変形例
上述した実施の形態3の操舵制御システムは、以下のように変形した態様を適用してもよい。
【0065】
フィルタ処理部312は、アラート反力トルクATRによるステアリング操舵角θの振動成分(高周波成分)を除去するフィルタであれば、その種類及びバンド範囲に限定はない。
【0066】
4.実施の形態4.
4-1.実施の形態4の特徴
実施の形態4の操舵制御システムは、転舵角演算処理において、アラート反力トルクATRによるステアリング操舵角θの振動成分を、フィルタリング処理によって除去する構成に特徴を有している。実施の形態4の操舵制御システムの構成は、転舵角演算部410の構成を除き、実施の形態1の操舵制御システム1の構成と同様である。また、転舵角制御及び反力トルク制御の基本的な考え方は、実施の形態1と同じである。実施の形態1と重複する説明は、適宜省略される。
【0067】
図11は、実施の形態4の転舵角演算部の機能を説明するための図である。実施の形態4の操舵制御システムの転舵角演算部410は、第一転舵角演算部412と、フィルタ処理部414と、を備えている。
【0068】
第一転舵角演算部412は、ステアリング操舵角θの入力を受けて第一目標転舵角θwt1を出力する。第一転舵角演算部412は、実施の形態2の操舵制御システムの第一転舵角演算部212と同様の機能を備えたブロックである。第一転舵角演算部212は、ステアリング操舵角θと増速率Kを用いた次式(4)を用いて第一目標転舵角θwt1を演算する。演算された第一目標転舵角θwt1は、フィルタ処理部414に出力される。
【0069】
フィルタ処理部414は、第一目標転舵角θwt1にフィルタリング処理を行うことにより、アラート反力トルクATRによる転舵角の振動成分を除去する。フィルタリング処理に用いるフィルタは、例えばバンドパスフィルタBPFである。バンドパスフィルタBPFは、特定の周波数範囲(Ylow(Hz)<BPF<Yhigh(Hz))のバンドを抽出するフィルタである。ここでの特定の周波数範囲は、アラート反力トルクATRによる目標転舵角の振動成分(高周波成分)を含まないバンドに対応している。フィルタ処理部414は、バンドパスフィルタBPFを用いた次式(9)を用いて、第一目標転舵角θwt1からアラート反力トルクATRによる振動の周波数成分を除去した目標転舵角θwtを演算する。演算された目標転舵角θwtは、転舵角制御部120に出力される。
目標転舵角θwt=BPF(第一目標転舵角θwt1,Ylow(Hz),Yhigh(Hz)) ・・・(9)
【0070】
或いは、フィルタ処理部414は、ローパスフィルタLPFを用いることができる。ローパスフィルタLPFは、特定の低周波数範囲(Ylow(Hz)<LPF)のバンドを抽出するフィルタである。ここでの特定の低周波数範囲は、アラート反力トルクATRによる目標転舵角の振動成分(高周波成分)を含まないバンドに対応している。フィルタ処理部414は、ローパスフィルタLPFを用いた次式(10)を用いて、ステアリング操舵角θからアラート反力トルクATRによる振動成分を除去した目標転舵角θwtを演算する。演算された目標転舵角θwtは、転舵角制御部120に出力される。
目標転舵角θwt=LPF(第一目標転舵角θwt1,Xlow(Hz)) ・・・(10)
【0071】
転舵角制御部120は、車輪WHの転舵角が目標転舵角θwtとなるように、転舵モータ41を制御する。このような転舵角演算処理によれば、車輪WHの転舵角にアラート反力トルクATRによる振動が重畳することを防ぐことができる。
【0072】
4-2.変形例
上述した実施の形態4の操舵制御システムは、以下のように変形した態様を適用してもよい。
【0073】
フィルタ処理部414は、アラート反力トルクATRによる目標転舵角の振動成分(高周波成分)を除去するフィルタであれば、その種類及びバンド範囲に限定はない。
【符号の説明】
【0074】
1 操舵制御システム
10 ステアリングホイール
20 ステアリングシャフト
30 反力発生装置
31 反力モータ
40 転舵装置
41 転舵モータ
42 減速機
43 転舵軸
51 操舵角センサ
52 操舵トルクセンサ
53 車速センサ
100 制御装置(ECU)
102 プロセッサ
104 メモリ
106 入出力インターフェース
110 転舵角演算部
112 アラート操舵角演算部
114 ドライバ操舵角演算部
116 目標転舵角演算部
120 転舵角制御部
130 反力トルク演算部
132 基本反力トルク演算部
134 アラート反力トルク演算部
136 目標反力トルク演算部
140 反力トルク制御部
210 転舵角演算部
212 第一転舵角演算部
214 第二転舵角演算部
216 目標転舵角演算部
310 転舵角演算部
312 フィルタ処理部
314 目標転舵角演算部
410 転舵角演算部
412 第一転舵角演算部
414 フィルタ処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11