IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ピアッジオ・エ・チ・ソチエタ・ペル・アツィオーニの特許一覧

特許7339254ローリング角度に応じて前照灯によって照射された光線を調整する傾斜モータサイクル
<>
  • 特許-ローリング角度に応じて前照灯によって照射された光線を調整する傾斜モータサイクル 図1
  • 特許-ローリング角度に応じて前照灯によって照射された光線を調整する傾斜モータサイクル 図2
  • 特許-ローリング角度に応じて前照灯によって照射された光線を調整する傾斜モータサイクル 図3
  • 特許-ローリング角度に応じて前照灯によって照射された光線を調整する傾斜モータサイクル 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】ローリング角度に応じて前照灯によって照射された光線を調整する傾斜モータサイクル
(51)【国際特許分類】
   B62J 6/023 20200101AFI20230829BHJP
   B62K 5/10 20130101ALI20230829BHJP
【FI】
B62J6/023
B62K5/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020531633
(86)(22)【出願日】2018-12-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 IB2018060041
(87)【国際公開番号】W WO2019123146
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-11-08
(31)【優先権主張番号】102017000148939
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512185877
【氏名又は名称】ピアッジオ・エ・チ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】PIAGGIO & C. S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Viale Rinaldo Piaggio, 25, I-56025 Pontedera, PI,Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】クラウディオ・ディリオ
(72)【発明者】
【氏名】ルイージ・バラッキーノ
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-526996(JP,A)
【文献】特開平4-331678(JP,A)
【文献】特開2017-171052(JP,A)
【文献】特開2005-313876(JP,A)
【文献】再公表特許第2014/057681(JP,A1)
【文献】特開2008-222178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 6/02,
B62K 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも三つの車輪を備える傾斜モータサイクル(4)であって、
前方キャリッジフレーム(8)と、
ローリング運動学的機構(16)によって互いにおよび前記前方キャリッジフレーム(8)に運動学的に連結された一対の前輪(12、14)と、
操舵およびローリング運動時に前記前方キャリッジフレームに対して位置が固定されている、光線(F)を照射するのに適した少なくとも一つの前照灯(20)と、
前記ローリング運動学的機構(16)の回転角度を測定するのに適しており、前記回転角度は、前記一対の前輪(12、14)のローリング角度に対応する、測定手段(40)と、
前記少なくとも一つの前照灯(20)によって生成された前記光線(F)の方向および/または形状を調整する手段(88)であって、車両の実際の運転状態に応じて、前記測定手段(40)によって測定された回転の値に基づいて前記光線(F)の前記方向および/または形状を変更するために前記測定手段(40)に動作可能に接続されている、前記光線(F)の方向および/または形状を調整する手段(88)とを備え
前記ローリング運動学的機構(16)は、二つの上側横断部品(24)および下側横断部品(28)、並びに前記上側横断部品(24)および前記下側横断部品(28)にヒンジ連結された二つの側方垂直材(32、36)を備える関節接合された四辺形構造であり、前記前輪(12、14)のローリングおよび操舵を可能にし、
前記下側横断部品(28)または前記上側横断部品(24)の少なくとも一つは、ディスク部(44)と一体的に結合され、前記測定手段(40)は、前記前方キャリッジフレーム(8)の固定点に対する前記ディスク部(44)の印(52)の回転角度を測定する回転センサ(48)を備える、
少なくとも三つの車輪を備える傾斜モータサイクル(4)。
【請求項2】
前記回転角度は、
上側横断部品(24)若しくは下側横断部品(28)または側方垂直材(32、36)と、前記前方キャリッジフレーム(8)の固定部材、
上側横断部品(24)または下側横断部品(28)と、側方垂直材(32、36)、
前記一対の前輪(12、14)、または
それらの組み合わせ、
の間で測定された相対角度である、請求項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項3】
前記前方キャリッジフレーム(8)の前記固定点は、中心線に沿って前記上側横断部品(24)または前記下側横断部品(28)を回転自在に支持する中心垂直材(56)である、請求項1または請求項2に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項4】
前記ディスク部(44)は、前記関節接合された四辺形の回転を妨げるように選択的に動作可能である、ブロック手段(60)と結合されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項5】
前記測定手段(40)は、上側横断部品(24)または下側横断部品(28)と側方垂直材(32、36)との間の相対的回転を測定する回転センサ(48)を備える、請求項から請求項のいずれか一項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項6】
前記回転センサ(48)は、前記上側横断部品(24)または前記下側横断部品(28)と前記側方垂直材(32、36)を連結する側方ローリングヒンジ(64)に配置されている、請求項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項7】
前記測定手段(40)は、前記一対の前輪(12、14)の間の回転を測定する回転センサ(48)を備える、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項8】
前記傾斜モータサイクルは、ハンドルバー(76)に連結された、中心ロッド(72)を備える操舵装置(68)、およびそれぞれ対応する前輪(12、14)に連結されている一対の伝達装置(78、80)を備え、前記回転センサ(48)は、前記前輪(12、14)の前記伝達装置(78、80)の回転を測定する、請求項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項9】
前記中心ロッド(72)は、中心ローリングヒンジ(84)によって前記ハンドルバー(76)に連結され、前記測定手段(40)は、前記中心ローリングヒンジ(84)を中心とする前記中心ロッド(72)の回転を測定する、請求項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項10】
前記光線(F)の方向および/または形状を調整する前記手段(88)は、生成された前記光線(F)の向きを変えるのに適した少なくとも一つの可動部材(92)を備え、特に前記可動部材(92)は、
前記光線(F)の反射部材、
前記光線(F)に対して少なくとも部分的に不透明な部材、
の中から選択される、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項11】
前記光線(F)の方向および/または形状を調整する前記手段(88)は、前記測定手段(40)によって測定された回転値に基づいて、前記少なくとも一つの前照灯(20)の光源の点灯/消灯を制御するように構成されている、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項12】
前記光線(F)の方向および/または形状を調整する前記手段(88)は、前記測定手段(40)によって測定された傾斜値に基づいて、前記少なくとも一つの前照灯(20)の光源の光強度を調整するように構成されている、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【請求項13】
前記光源は、前記前照灯(20)の前方の異なる領域を照らすように構成されている、請求項11または請求項12に記載の傾斜モータサイクル(4)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の傾斜前輪を備え、ローリング角度によって前照灯により照射されている光線を調整するオートバイ(モータサイクル)に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、モータサイクルは、コーナリング時に加え、曲がるときまたは向きを変える(ヨーイング)とき、無視できないほど、自動車より確実に巨視的に大きく傾斜(チルトまたはロール)する。
【0003】
コーナリング時に向きを変え、ロールで傾いている間、前照灯または前灯は、固定式または調整できない種類の場合、進行方向に広がる道を効果的に照らすことができない。
【0004】
また、この問題は、自動車分野で非常に多く経験される。前照灯は、ヨーイング(ロールではない。ロールは十分に無視できる)に応じて、車両が走行する軌跡のできる限り近くを追従するように生成された光線を適切に向け、進行方向に広がる道を効果的に照らすように、使用される。自動車分野では、光線の方向は、ステアリング角度によって調整され、なんらかのドリフトがなければ、車両によって効果的に走行される曲率半径の正しい指示を常に提供する。
【0005】
モータサイクルの場合、当該現象は、さらに複雑である。実質的に、ヨーイングに加えて、車両は、5度およびそれ以上のオーダーであっても決して無視できない角度でロールする傾向がある。さらに、モータサイクルは、実質的にローリングすることなく向きを変えることができ、基本的には低速での操作のとき、ハンドルバーの巨視的回転を用いて運転する。他の場合では、車両が、単純に、傾斜することで、タイヤケーシングの形状によって与えられる低曲率の軌跡に沿って走行するため、ステアリングハンドルバーを使用することなく、車両はまた、ロールし、運転することができる。
【0006】
少なくとも三つの車輪を設けられ、そのうちの二輪が前方キャリッジでの操舵輪である、傾斜モータサイクルは、二輪のモータサイクルと自動車との中間位置にある。
【0007】
今まで、カーブでの光線の方向の問題は、自動車分野とモータサイクル分野の両方で、上述されているように対処されてきた。
【0008】
具体的には、自動車分野では、ステアリング回転センサが使用される。一方、モータサイクル分野では、ハンドルバーの回転は、明らかなように、重要ではなく、車両の実際の傾斜を特定するために使用される加速度計またはオシロスコープが知られている。これは、明らかなように、必ずしもハンドルバーの回転に関連しているわけではない。
【0009】
これらの解決策は、いかに効果的であったとしても、欠点がないわけではない。
【0010】
実際、これらは、モータサイクルが運転ダイナミクスの平衡状態、傾斜および他のパラメータを変更し得る速度を考慮して、正確で高速かつ信頼性がなければならない特定の目的のためのセンサを追加する必要があるため、費用が高い解決策である。
【発明の概要】
【0011】
したがって、従来技術に関して挙げられている欠点および制限を解決する必要性が感じられる。
【0012】
そのような要求は、請求項1に記載されたモータサイクルによって満たされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明のさらなる特徴および利点は、その実施形態の好ましい非限定的な例の以下の記載からより明らかになる。
【0014】
図1図1は、本発明の実施形態による傾斜モータサイクルの前方キャリッジの斜視図である。
図2図2は、前輪が地面に垂直な形態での、図1のモータサイクルの正面図を示す。
図3図3は、前輪が地面に対して傾斜した形態での、図1のモータサイクルの正面図を示す。
図4図4は、本発明の実施形態によるモータサイクルの前照灯の拡大概略図である。
【0015】
以下で記載されている実施形態間に共通の要素または要素の一部は、同じ符号で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上述の図面を参照して、本発明による傾斜モータサイクルの共同の概略図は、まとめて4で示されている。
【0017】
本発明において、用語「傾斜モータサイクル」は、広い意味で考えられるものであることを留意すべきであり、少なくとも二つの前方操舵輪および少なくとも一つの後輪を備える少なくとも三つの車輪を有するモータサイクルのあらゆる種類またはアーキテクチャを含む。
【0018】
したがって、そのような定義は、例えば、前方キャリッジに対となる二つの操舵輪、後車軸に一つの駆動輪を備える、三輪を有するモータサイクルだけでなく、前車軸に二つの操舵輪および後車軸に二つの傾斜輪を備える、いわゆる四輪車の両方を含む。
【0019】
少なくとも三つの車輪を備える傾斜モータサイクル4は、前方キャリッジフレーム8、互いにおよび前方キャリッジフレーム8にローリング運動学的機構16によって運動学的に連結された一対の前輪12、14、および光線を照射するのに適した少なくとも一つの前照灯20を備える。
【0020】
具体的には、前照灯20は、前方キャリッジフレーム8に固定して連結されている。つまり、操舵およびローリング運動に追従することでフレームに対する固定位置を有する。したがって、車両の操舵/ローリング運動の間、前照灯20は、フレームに対して同じ位置を維持する(図2および図3参照)。
【0021】
一実施形態によると、運動学的ローリング機構16は、二つの横断部品(上側横断部品24と下側横断部品28)、および横断部品24、28とヒンジ連結された二つの各側方垂直材32、36を備える、関節接合された四辺形構造である。ローリング運動学的機構16により、前輪12、14はロールし、操舵され得る。
【0022】
傾斜モータサイクル4は、ローリング運動学的機構16の回転の角度を測定するのに適した測定手段40をさらに備える。回転の角度は、一対の前輪12、14のローリング角度に対応し、すなわち、前輪12、14が地面に対してとっている傾斜の角度に対応する。
【0023】
つまり、測定手段40は、ローリング運動学的機構16の回転の角度、すなわち、同じ運動学的機構によって、一対の前輪12、14のローリング角に一意に連結されている、関節接合された四辺形の回転の角度、を測定するのに適している。
【0024】
前輪のローリング角を測定するための、様々な解決策が以下に記載されている。異なる解決策が可能であると考えられ、それでも本発明の発明思想内に含まれる。
【0025】
例えば、一実施形態において、回転の角度は、関節接合された四辺形24、28、32、36で測定された相対的な角度である。具体的には、以下の
・上側横断部品24若しくは下側横断部品28または側方垂直材32、36と前方キャリッジフレーム8の固定部材
・上側横断部品24または下側横断部品28と側方垂直材32、36
・一対の前輪12、14
・またはこれらの組み合わせ
の中から選択された関節接合された四辺形の少なくとも二つの部材間で測定される。
【0026】
想定される実施形態によると、上側横断部品24または下側横断部品28の少なくとも一つは、ディスク部44と一体的に結合されている。
【0027】
この場合、測定手段40は、前方キャリッジフレーム8の固定点に対するディスク部44の印52の回転の角度を測定する回転センサ48を備える。
【0028】
より具体的には、前方キャリッジフレーム8の固定点は、例えば、中心線に沿って上側横断部品24または下側横断部品28を回転自在に支持する中央垂直材56である。
【0029】
一実施形態によると、ディスク部44は、関節接合された四辺形の回転を選択的に動作可能に妨げるブロック手段60とさらに結合されている。このようにして、ローリングを妨げる構成と自由な構成との間でブロック手段60を作動させることができる。
【0030】
さらなる実施形態によると、測定手段40は、上側横断部品24または下側横断部品28と側方垂直材32、36との間の相対的回転を測定する回転センサ48を備える。
【0031】
また、回転センサ48を、上側横断部品24または下側横断部品28と側方垂直材32、36を連結する側方ローリングヒンジ64に配置することも可能である。
【0032】
さらなる実施形態によると、測定手段40は、対となる前輪12、14の間の相対的回転を測定する回転センサ48を備える。より具体的には、モータサイクルは、ハンドルバー76に連結されている、中心ロッド72を備えられた操舵装置68、およびそれぞれ対応する前輪12、14に連結されている一対の伝達装置78、80を備える。回転センサ48は、前輪12、14の伝達装置78、80の回転を測定する。
【0033】
中心ロッド72は中心ローリングヒンジ84によってハンドルバー76に連結されてもよい。測定手段40は、中心ローリングヒンジ84を中心とする中心ロッド72の回転を測定する。
【0034】
傾斜モータサイクル4は、測定手段40によって測定された回転の値に基づいて光線Fの方向および/または形状を変更するために測定手段40に動作可能なように接続されている、少なくとも一つの前照灯20によって生成された光線Fの方向および/または形状を調整する手段88をさらに備える。すなわち、調整手段は、光線Fに影響を与え、フレームに対する前照灯の相対位置には影響を与えない。実際、本発明によると、前照灯20の位置は、固定されたままである。
【0035】
想定される実施形態によると、光線の方向および/または形状を調整する手段88は、生成された光線Fを適切な方向に向けるのに適した少なくとも一つの可動部材92を備える。すなわち、第1の実施形態において、可動部材92はシャッタのような形状を有し、光源を部分的に暗くして対応する光線を発生させる。また、シャッタの位置と形状に応じて光が暗くなり、異なる方向及び/または形状の光線を発生させる。
【0036】
一変形実施形態において、部材92は、所望の領域に向けられた反射光線を発生させるように光線源を反射することができる可動反射部材である。具体的には、可動部材92は、
・光線Fの反射部材
・光線Fに対して少なくとも部分的に不透明な部材
の中から選択される。
【0037】
いずれにしても、可動部材が光線Fを少なくとも部分的に反射または遮断すると、得られる効果は、光線Fの方向および/または形状を修正することだろう。
【0038】
さらなる想定される実施形態によると、光線Fの方向および/または形状を調整する手段88は、測定手段40によって測定された回転値に基づいて、少なくとも一つの前照灯20の光源を点灯または消灯するように構成されている。すなわち、前照灯20は、測定手段40によって得られた回転値によって、光線Fの方向および/または形状を調整する手段88を通じてLEDの全てまたはいくつかのみを明るくするように独立してスイッチをオン、オフできる複数の光源22、例えば、マトリクス状の発光ダイオード(LED)、を備えてもよい。
【0039】
光源22は典型的には、前照灯20の前方の異なる領域を照らすことができるように形成されている。したがって、分化して光源のスイッチを入れると、まとめて照射される光線Fの形状および方向だけでなく、全体的な光出力を自在に修正することができる。
【0040】
また、そのような光源22を、例えば、光線Fの方向および/または形状を調整する手段88に機械的に連結して、可動なように設けることも可能である。それによって、照射されている光線Fの形状を回転および/または変更するように回転および/または移動することができる。
【0041】
さらなる実施形態によると、光線Fの方向および/または形状を調整する手段88は、測定手段40によって測定された傾斜/回転値に基づいて、少なくとも一つの前照灯20の光源の光強度を調整するように構成されている。このようにして、測定された角度に基づいて、したがってモータサイクル4のロールに基づいて、例えば、いくつかの照らされている領域の明るさを向上させ、他の照らされている領域の明るさを低下させることができる。
【0042】
上記したものから理解できるように、本発明は、従来技術の欠点を克服している。
【0043】
具体的には、関節接合された四辺形の前方キャリッジの物理的なパラメータの測定に起因して、モータサイクルの実際のローリング角度を極めて高い精度で知ることができる。これは、明らかに、モータサイクルの灯火のビームの調整に最も重要なパラメータである。
【0044】
そのような測定は、正確で、反復的で、かつ信頼性があり、モータサイクルに高価なセンサを追加する必要が無い。
【0045】
このようにして、光線は、車両の実際の運転状態に応じて方向および強度に関して確実かつ経済的に構成され得る。
【0046】
したがって、本発明は、特に夜間の運転中の、視認性を向上し、安全性に関する現行の規則を順守している。
【0047】
当業者は、偶発的かつ特定の要求を満たす目的で、上記されているモータサイクルに多くの改良および変更をすることができるが、これらの全ては、添付の特許請求の範囲によって定められる発明の範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4