(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-29
(45)【発行日】2023-09-06
(54)【発明の名称】機器設定装置および機器設定プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230830BHJP
【FI】
G06F3/12 375
G06F3/12 305
G06F3/12 330
G06F3/12 338
(21)【出願番号】P 2019119761
(22)【出願日】2019-06-27
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】廣田 政人
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-030131(JP,A)
【文献】特開2015-032043(JP,A)
【文献】特開2011-044012(JP,A)
【文献】特開2015-037313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示デバイスと、
操作デバイスと、
ワークフローを実行するワークフロー実行システムの機能を電子機器が提供するためのアプリケーションプログラムの画面のレイアウトを示すレイアウト情報を生成するレイアウト生成部と、
前記レイアウト生成部によって生成された前記レイアウト情報を前記電子機器にインストールするレイアウトインストール部と
を備え
る機器設定装置であって、
前記レイアウトは、前記電子機器によって実行される機能を実現するためのボタンが配置され、
前記レイアウト生成部は、前記ワークフローを実行するための前記ボタンとしてのフロー実行ボタンが前記レイアウトに配置される場合に、前記ワークフロー実行システムから前記ワークフローのリストを取得し、取得した前記リストに含まれる前記ワークフローの少なくとも一部を前記表示デバイスに表示し、前記表示デバイスに表示した前記ワークフローの中から前記操作デバイスを介して選択された前記ワークフローを前記フロー実行ボタンに関連付け
、
前記電子機器は、前記電子機器自身の設定項目の設定値を示すデバイス設定情報を記憶し、
前記機器設定装置は、前記デバイス設定情報に適用する設定値を示す設定値情報を記憶する記憶部を備え、
前記レイアウトインストール部は、前記レイアウト情報を前記電子機器にインストールする場合に、この電子機器の前記デバイス設定情報を、前記記憶部に記憶されている前記設定値情報に示される設定値で更新し、
前記記憶部は、利用者の認証および認可を実行する認証認可システムの機能の利用の有無を示す認証認可利用有無情報を記憶し、
前記記憶部は、
前記認証認可システムの機能を前記電子機器が利用することに適した設定値を示す認証認可利用設定値情報と、
前記認証認可システムの機能を前記電子機器が利用しないことに適した設定値を示す認証認可不利用設定値情報と
を前記設定値情報として記憶し、
前記レイアウトインストール部は、
前記認証認可システムの機能を利用することが前記認証認可利用有無情報に示されている場合に、前記認証認可利用設定値情報に示される設定値で前記デバイス設定情報を更新し、
前記認証認可システムの機能を利用しないことが前記認証認可利用有無情報に示されている場合に、前記認証認可不利用設定値情報に示される設定値で前記デバイス設定情報を更新することを特徴とする機器設定装置。
【請求項2】
前記レイアウト生成部は、前記リストに含まれる前記ワークフローを、前記レイアウトに既に配置されているいずれかの前記フロー実行ボタンに既に関連付けられている前記ワークフローを除いた状態で前記表示デバイスに表示することを特徴とする請求項1に記載の機器設定装置。
【請求項3】
前記レイアウトインストール部は、複数の前記電子機器に同一の前記レイアウト情報を一括でインストールすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の機器設定装置。
【請求項4】
前記レイアウト生成部は、前記ボタンにおけるアイコンの画像と、前記ボタンにおける、前記アイコンの背景領域の色と、前記ボタンにおける、前記ボタンの名前を表示するための名前領域に表示される前記名前との少なくとも1つをデフォルトのものから変更可能であることを特徴とする
請求項1から請求項3
までのいずれかに記載の機器設定装置。
【請求項5】
表示デバイスと、操作デバイスとを備えるコンピューターによって実行される機器設定プログラムであって、
ワークフローを実行するワークフロー実行システムの機能を電子機器が提供するためのアプリケーションプログラムの画面のレイアウトを示すレイアウト情報を生成するレイアウト生成部と、
前記レイアウト生成部によって生成された前記レイアウト情報を前記電子機器にインストールするレイアウトインストール部と
を前記コンピューターに実行させ、
前記レイアウトは、前記電子機器によって実行される機能を実現するためのボタンが配置され、
前記レイアウト生成部は、前記ワークフローを実行するための前記ボタンとしてのフロー実行ボタンが前記レイアウトに配置される場合に、前記ワークフロー実行システムから前記ワークフローのリストを取得し、取得した前記リストに含まれる前記ワークフローの少なくとも一部を前記表示デバイスに表示し、前記表示デバイスに表示した前記ワークフローの中から前記操作デバイスを介して選択された前記ワークフローを前記フロー実行ボタンに関連付け、
前記電子機器は、前記電子機器自身の設定項目の設定値を示すデバイス設定情報を記憶し、
前記コンピューターは、前記デバイス設定情報に適用する設定値を示す設定値情報を記憶する記憶部を備え、
前記レイアウトインストール部は、前記レイアウト情報を前記電子機器にインストールする場合に、この電子機器の前記デバイス設定情報を、前記記憶部に記憶されている前記設定値情報に示される設定値で更新し、
前記記憶部は、利用者の認証および認可を実行する認証認可システムの機能の利用の有無を示す認証認可利用有無情報を記憶し、
前記記憶部は、
前記認証認可システムの機能を前記電子機器が利用することに適した設定値を示す認証認可利用設定値情報と、
前記認証認可システムの機能を前記電子機器が利用しないことに適した設定値を示す認証認可不利用設定値情報と
を前記設定値情報として記憶し、
前記レイアウトインストール部は、
前記認証認可システムの機能を利用することが前記認証認可利用有無情報に示されている場合に、前記認証認可利用設定値情報に示される設定値で前記デバイス設定情報を更新し、
前記認証認可システムの機能を利用しないことが前記認証認可利用有無情報に示されている場合に、前記認証認可不利用設定値情報に示される設定値で前記デバイス設定情報を更新することを特徴とする機器設定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の画面にボタンを追加する機器設定装置および機器設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画面のボタンをカスタマイズすることができる画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置においては、ワークフローを実行するワークフロー実行システムにワークフローを実行させるボタンを画面に追加することができないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、ワークフロー実行システムにワークフローを実行させるボタンを電子機器の画面に追加することを容易化することができる機器設定装置および機器設定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の機器設定装置は、表示デバイスと、操作デバイスと、ワークフローを実行するワークフロー実行システムの機能を電子機器が提供するためのアプリケーションプログラムの画面のレイアウトを示すレイアウト情報を生成するレイアウト生成部と、前記レイアウト生成部によって生成された前記レイアウト情報を前記電子機器にインストールするレイアウトインストール部とを備え、前記レイアウトは、前記電子機器によって実行される機能を実現するためのボタンが配置され、前記レイアウト生成部は、前記ワークフローを実行するための前記ボタンとしてのフロー実行ボタンが前記レイアウトに配置される場合に、前記ワークフロー実行システムから前記ワークフローのリストを取得し、取得した前記リストに含まれる前記ワークフローの少なくとも一部を前記表示デバイスに表示し、前記表示デバイスに表示した前記ワークフローの中から前記操作デバイスを介して選択された前記ワークフローを前記フロー実行ボタンに関連付けることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の機器設定装置は、電子機器のアプリケーションプログラムの画面のレイアウトにフロー実行ボタンが配置される場合に、ワークフロー実行システムからワークフローのリストを取得し、取得したリストに含まれるワークフローの少なくとも一部を表示デバイスに表示し、表示デバイスに表示したワークフローの中から操作デバイスを介して選択されたワークフローをフロー実行ボタンに関連付けるので、ワークフロー実行システムにワークフローを実行させるボタンを電子機器の画面に追加することを容易化することができる。
【0008】
本発明の機器設定装置において、前記レイアウト生成部は、前記リストに含まれる前記ワークフローを、前記レイアウトに既に配置されているいずれかの前記フロー実行ボタンに既に関連付けられている前記ワークフローを除いた状態で前記表示デバイスに表示しても良い。
【0009】
この構成により、本発明の機器設定装置は、ワークフロー実行システムから取得したリストに含まれるワークフローを、レイアウトに既に配置されているいずれかのフロー実行ボタンに既に関連付けられているワークフローを除いた状態で表示デバイスに表示するので、同一のワークフローをワークフロー実行システムに実行させる複数のボタンを電子機器の同一の画面に追加することを防止することができる。
【0010】
本発明の機器設定装置において、前記電子機器は、前記電子機器自身の設定項目の設定値を示すデバイス設定情報を記憶し、前記機器設定装置は、前記デバイス設定情報に適用する設定値を示す設定値情報を記憶する記憶部を備え、前記レイアウトインストール部は、前記レイアウト情報を前記電子機器にインストールする場合に、この電子機器の前記デバイス設定情報を、前記記憶部に記憶されている前記設定値情報に示される設定値で更新しても良い。
【0011】
この構成により、本発明の機器設定装置は、レイアウト情報を電子機器にインストールする場合に、この電子機器のデバイス設定情報を、記憶部に記憶されている設定値情報に示される設定値で更新するので、電子機器のデバイス設定情報の更新の作業負担を軽減することができる。
【0012】
本発明の機器設定装置において、前記記憶部は、利用者の認証および認可を実行する認証認可システムの機能の利用の有無を示す認証認可利用有無情報を記憶し、前記記憶部は、前記認証認可システムの機能を前記電子機器が利用することに適した設定値を示す認証認可利用設定値情報と、前記認証認可システムの機能を前記電子機器が利用しないことに適した設定値を示す認証認可不利用設定値情報とを前記設定値情報として記憶し、前記レイアウトインストール部は、前記認証認可システムの機能を利用することが前記認証認可利用有無情報に示されている場合に、前記認証認可利用設定値情報に示される設定値で前記デバイス設定情報を更新し、前記認証認可システムの機能を利用しないことが前記認証認可利用有無情報に示されている場合に、前記認証認可不利用設定値情報に示される設定値で前記デバイス設定情報を更新しても良い。
【0013】
この構成により、本発明の機器設定装置は、認証認可システムの機能を利用することが認証認可利用有無情報に示されている場合に、認証認可利用設定値情報に示される設定値でデバイス設定情報を更新し、認証認可システムの機能を利用しないことが認証認可利用有無情報に示されている場合に、認証認可不利用設定値情報に示される設定値でデバイス設定情報を更新するので、電子機器のデバイス設定情報を適切に更新することができる。
【0014】
本発明の機器設定装置において、前記レイアウトインストール部は、複数の前記電子機器に同一の前記レイアウト情報を一括でインストールしても良い。
【0015】
この構成により、本発明の機器設定装置は、複数の電子機器に同一のレイアウト情報を一括でインストールするので、利便性を向上することができる。
【0016】
本発明の機器設定装置において、前記レイアウト生成部は、前記ボタンにおけるアイコンの画像と、前記ボタンにおける、前記アイコンの背景領域の色と、前記ボタンにおける、前記ボタンの名前を表示するための名前領域に表示される前記名前との少なくとも1つをデフォルトのものから変更可能であっても良い。
【0017】
この構成により、本発明の機器設定装置は、ボタンにおけるアイコンの画像と、ボタンにおける、アイコンの背景領域の色と、ボタンにおける、ボタンの名前を表示するための名前領域に表示される名前との少なくとも1つをデフォルトのものから変更可能であるので、電子機器の画面を利用者にとって使用し易いものにカスタマイズすることができる。
【0018】
本発明の機器設定プログラムは、表示デバイスと、操作デバイスとを備えるコンピューターによって実行される機器設定プログラムであって、ワークフローを実行するワークフロー実行システムの機能を電子機器が提供するためのアプリケーションプログラムの画面のレイアウトを示すレイアウト情報を生成するレイアウト生成部と、前記レイアウト生成部によって生成された前記レイアウト情報を前記電子機器にインストールするレイアウトインストール部とを前記コンピューターに実行させ、前記レイアウトは、前記電子機器によって実行される機能を実現するためのボタンが配置され、前記レイアウト生成部は、前記ワークフローを実行するための前記ボタンとしてのフロー実行ボタンが前記レイアウトに配置される場合に、前記ワークフロー実行システムから前記ワークフローのリストを取得し、取得した前記リストに含まれる前記ワークフローの少なくとも一部を前記表示デバイスに表示し、前記表示デバイスに表示した前記ワークフローの中から前記操作デバイスを介して選択された前記ワークフローを前記フロー実行ボタンに関連付けることを特徴とする。
【0019】
この構成により、本発明の機器設定プログラムを実行するコンピューターは、電子機器のアプリケーションプログラムの画面のレイアウトにフロー実行ボタンが配置される場合に、ワークフロー実行システムからワークフローのリストを取得し、取得したリストに含まれるワークフローの少なくとも一部を表示デバイスに表示し、表示デバイスに表示したワークフローの中から操作デバイスを介して選択されたワークフローをフロー実行ボタンに関連付けるので、ワークフロー実行システムにワークフローを実行させるボタンを電子機器の画面に追加することを容易化することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の機器設定装置および機器設定プログラムは、ワークフロー実行システムにワークフローを実行させるボタンを電子機器の画面に追加することを容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る文書処理システムのブロック図である。
【
図2】
図1に示す例とは異なる例での文書処理システムのブロック図である。
【
図3】MFPによって構成される場合の
図1に示す画像形成装置のブロック図である。
【
図4】
図3に示す例とは異なる例での画像形成装置のブロック図である。
【
図6】
図5に示すデバイス管理情報の一例を示す図である。
【
図7】1台のコンピューターによって構成される場合の
図1に示す文書処理フロー実行システムのブロック図である。
【
図8】認証認可利用有無情報を更新する場合の
図5に示す管理者端末の動作のフローチャートである。
【
図9】デバイス管理情報に画像形成装置を登録する場合の
図5に示す管理者端末の動作のフローチャートである。
【
図10】
図5に示す表示部に表示されるデバイス管理画面の一例を示す図である。
【
図11】クライアントアプリケーションプログラムを画像形成装置にインストールする場合の
図5に示す管理者端末の動作のフローチャートである。
【
図12】レイアウト情報を生成するためのレイアウト生成画面を表示する場合の
図5に示す管理者端末の動作のフローチャートである。
【
図13】
図12に示す動作において表示される認証認可利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面の一例を示す図である。
【
図14】
図13に示す例とは異なる例での認証認可利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面の一例を示す図である。
【
図15】フロー実行ボタンに文書処理フローを関連付ける場合の
図5に示す管理者端末の動作のフローチャートである。
【
図16】
図12に示す動作において表示される認証認可不利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面の一例を示す図である。
【
図17】レイアウト情報を画像形成装置にインストールする場合の
図5に示す管理者端末の動作のフローチャートである。
【
図18】認証認可利用型クライアントアプリの画面をレイアウト情報に応じて表示する場合の
図3に示す画像形成装置の動作のフローチャートである。
【
図19】
図3に示す表示部に表示された、クライアントアプリケーションプログラムの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0023】
まず、本発明の一実施の形態に係る文書処理システムの構成について説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態に係る文書処理システム10のブロック図である。
【0025】
図1に示すように、文書処理システム10は、電子機器としての画像形成装置20を備えている。文書処理システム10は、画像形成装置20以外にも、画像形成装置20と同様の構成の画像形成装置を少なくとも1つ備えても良い。文書処理システム10における画像形成装置は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)、スキャナー専用機などによって構成されている。
【0026】
文書処理システム10は、文書処理システム10の利用者によって使用される利用者端末30を備えている。文書処理システム10は、利用者端末30以外にも、利用者端末30と同様の構成の利用者端末を少なくとも1つ備えても良い。文書処理システム10における利用者端末は、例えば、PC(Personal Computer)などのコンピューターによって構成されている。
【0027】
文書処理システム10は、文書処理システム10の利用者側の管理者(以下、単に「管理者」という。)によって使用される管理者端末40を備えている。文書処理システム10は、管理者端末40以外にも、管理者端末40と同様の構成の管理者端末を少なくとも1つ備えても良い。文書処理システム10における管理者端末は、例えば、PCなどのコンピューターによって構成されている。
【0028】
文書処理システム10は、文書の処理のワークフローとしての文書処理フローを実行するワークフロー実行システムとしての文書処理フロー実行システム50を備えている。文書処理フロー実行システム50は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。文書処理フロー実行システム50によって実行される文書処理フローは、文書が入力される入力段階と、入力された文書に対して様々な処理を実行する文書処理段階と、文書処理段階における処理の結果を出力する出力段階とによって構成される。入力段階において文書を入力する方法としては、例えば、画像形成装置のスキャナーによって原稿から読み取られた画像を文書として入力する方法や、特定のフォルダーに配置されている文書を入力する方法や、受信した電子メールに添付されている文書を入力する方法など、様々な方法が存在する。文書処理段階における、文書に対する処理としては、例えば、文書としての画像からテキストを生成するOCR(Optical Character Recognition)処理や、文書としての画像に対して傾き補正などの特定の補正を実行する処理や、文書としての画像のフォーマットを変換する処理など、様々な処理が存在する。出力段階において処理の結果を出力する方法としては、例えば、特定のフォルダーに出力する方法や、電子メールによって特定の宛先に送信する方法など、様々な方法が存在する。文書処理フロー実行システム50は、複数の文書処理フローを保存することが可能である。文書処理フロー実行システム50は、例えば、管理者端末からの指示に応じて新たな文書処理フローを保存することが可能であるし、既に記憶している文書処理フローを管理者端末からの指示に応じて変更したり削除したりすることも可能である。
【0029】
文書処理システム10は、文書処理システム10の利用者の認証および認可を実行する認証認可システム60を備えている。認証認可システム60は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。認証認可システム60は、画像形成装置の各種の機能の利用の制限を利用者毎に管理しており、認証した利用者、すなわち、画像形成装置にログインした利用者に関する、画像形成装置の各種の機能の利用の制限を示す認可情報を、画像形成装置や文書処理フロー実行システム50に提供することができる。認証認可システム60は、例えば利用者端末から送信されてきた印刷データをスプールしたり、スプールしている印刷データをいずれかの画像形成装置に出力したりすることができる。また、認証認可システム60は、文書処理システム10の利用者による画像形成装置の利用を管理することもできる。
【0030】
文書処理システム10は、文書処理システム10の利用者の情報を保持する利用者情報保持システム70を備えている。利用者情報保持システム70は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。例えば、利用者情報保持システム70によって保持される、利用者の情報としては、ユーザー名、アカウント名、電子メールアドレスなどが存在する。利用者情報保持システム70は、必要に応じて、文書処理フロー実行システム50および認証認可システム60の少なくとも一方に、利用者の情報を提供する。
【0031】
文書処理システム10における画像形成装置、利用者端末および管理者端末と、文書処理フロー実行システム50、認証認可システム60および利用者情報保持システム70とは、LAN(Local Area Network)などのネットワーク11を介して通信可能に接続可能である。
【0032】
なお、文書処理フロー実行システム50は、画像形成装置から利用者のログインが要求されると、この利用者がこの画像形成装置にログインしているか否かを認証認可システム60に問い合わせる。
【0033】
図2は、
図1に示す例とは異なる例での文書処理システム10のブロック図である。
【0034】
文書処理システム10は、
図2に示すように、認証認可システム60(
図1参照。)および利用者情報保持システム70(
図1参照。)を備えずに構成されても良い。
【0035】
図3は、MFPによって構成される場合の画像形成装置20のブロック図である。
【0036】
図3に示すように、画像形成装置20は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター23と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー24と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部25と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部26と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部27と、画像形成装置20全体を制御する制御部28とを備えている。
【0037】
記憶部27は、文書処理フロー実行システム50(
図1参照。)および認証認可システム60(
図1参照。)の機能を利用者に提供するためのクライアントアプリケーションプログラムとしての認証認可利用型クライアントアプリ27aを記憶可能である。認証認可利用型クライアントアプリ27aは、例えば、画像形成装置20の製造段階で画像形成装置20にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体から画像形成装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像形成装置20に追加でインストールされても良い。
【0038】
記憶部27は、クライアントアプリケーションプログラムの画面のレイアウト(以下「アプリ画面レイアウト」という。)を示すレイアウト情報27bを記憶可能である。
【0039】
記憶部27は、画像形成装置20の各種の設定項目の設定値を示すデバイス設定情報27cを記憶可能である。例えば、デバイス設定情報27cに示される設定項目としては、操作部21に操作が特定の時間継続して入力されなかった場合にデフォルトの画面を表示部22に表示するパネルリセットが実行されるための、操作部21に操作が入力されない継続時間を示す「パネルリセット時間」と、操作部21に操作が特定の時間継続して入力されなかった場合に画像形成装置20をスリープ状態に移行させるスリープ移行が実行されるための、操作部21に操作が入力されない継続時間を示す「スリープ移行時間」と、いずれのデバイスからの印刷データを受け付けるかを、デバイスのIP(Internet Protocol)アドレスによって示す「プリント出力元IPアドレス」とが含まれても良い。「パネルリセット時間」および「スリープ移行時間」は、適切な時間が設定されることによって、例えば、利用者による画像形成装置の使用中にパネルリセットやスリープ移行によって利用者がログアウトされる可能性を低減することができる。「プリント出力元IPアドレス」は、例えば、認証認可システム60のみからの印刷データを受け付けることが設定されることによって、管理者によって管理されていないデバイスからの印刷データに基づいた印刷を画像形成装置が実行する可能性を低減することができる。
【0040】
なお、デバイス設定情報27cに示される設定値は、画像形成装置20のシステムメニューから操作部21を介して指定されることが可能である。しかしながら、デバイス設定情報27cに示される各種の設定項目は、画像形成装置20のシステムメニューにおいて散在しているので、デバイス設定情報27cに示される全ての設定項目の設定値が画像形成装置20のシステムメニューから操作部21を介して指定されるためには、多くの作業時間および労力が必要である。
【0041】
制御部28は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部28のCPUの作業領域として用いられる揮発性の記憶デバイスとしてのメモリーであるRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部28のCPUは、記憶部27または制御部28のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0042】
制御部28は、認証認可利用型クライアントアプリ27aを実行することによって、原稿からのスキャナー24による画像の読み取りである「スキャン」、通信部26を介して受信した印刷データに基づいた画像など、様々な画像をプリンター23によって記録媒体に印刷する「プリント出力」、スキャナー24によって原稿から読み取った画像をプリンター23によって記録媒体に印刷する「コピー」、スキャナー24によって原稿から読み取った画像をファックス通信部25によってファックス通信で送信する「ファックス送信」などの画像形成装置20の各種の機能の利用を、認証認可システム60から取得する認可情報に応じて制限することができる。
【0043】
図4は、
図3に示す例とは異なる例での画像形成装置20のブロック図である。
【0044】
画像形成装置20は、
図4に示すように、文書処理フロー実行システム50(
図1参照。)および認証認可システム60(
図1参照。)のうち文書処理フロー実行システム50のみの機能を利用者に提供するためのクライアントアプリケーションプログラムとしての認証認可不利用型クライアントアプリ27dを、認証認可利用型クライアントアプリ27a(
図3参照。)に代えて記憶部27に記憶しても良い。認証認可不利用型クライアントアプリ27dは、例えば、画像形成装置20の製造段階で画像形成装置20にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から画像形成装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像形成装置20に追加でインストールされても良い。
【0045】
【0046】
図5に示すように、管理者端末40は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部41と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部42と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部43と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部44と、管理者端末40全体を制御する制御部45とを備えている。
【0047】
記憶部44は、電子機器としての画像形成装置の画面を設定するための機器設定プログラムとしての画像形成装置設定プログラム44aを記憶している。画像形成装置設定プログラム44aは、例えば、管理者端末40の製造段階で管理者端末40にインストールされていても良いし、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から管理者端末40に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から管理者端末40に追加でインストールされても良い。
【0048】
記憶部44は、認証認可システム60(
図1参照。)の機能の利用の有無を示す認証認可利用有無情報44bを記憶している。認証認可利用有無情報44bは、デフォルトでは、例えば、認証認可システム60の機能を利用しないことが示されている。
【0049】
記憶部44は、画像形成装置設定プログラム44aにおいて管理されている画像形成装置を示すデバイス管理情報44cを記憶している。
【0050】
図6は、デバイス管理情報44cの一例を示す図である。
【0051】
図6に示すデバイス管理情報44cは、画像形成装置の表示名(Display name)と、画像形成装置のシリアルナンバー(Serial number)と、画像形成装置のIPアドレス(IP address)と、画像形成装置のホスト名(Host name)と、画像形成装置が所属するグループ(Group)とを、画像形成装置毎に示している。
【0052】
図5に示すように、記憶部44は、認証認可利用型クライアントアプリ用のインストールパッケージとしての認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dと、認証認可不利用型クライアントアプリ用のインストールパッケージとしての認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eとを記憶している。
【0053】
記憶部44は、画像形成装置のデバイス設定情報に適用する設定値として、認証認可システム60の機能を画像形成装置が利用することに適した設定値を示す認証認可利用設定値情報44fと、画像形成装置のデバイス設定情報に適用する設定値として、認証認可システム60の機能を画像形成装置が利用しないことに適した設定値を示す認証認可不利用設定値情報44gとを記憶している。
【0054】
記憶部44は、アプリ画面レイアウトを示すレイアウト情報44hを記憶可能である。記憶部44は、アプリ画面レイアウトを示すレイアウト情報をレイアウト情報44h以外にも記憶可能である。
【0055】
制御部45は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部45のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAMとを備えている。制御部45のCPUは、記憶部44または制御部45のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0056】
制御部45は、画像形成装置設定プログラム44aを実行することによって、認証認可利用有無情報44bを更新する認証認可利用有無情報更新部45aと、デバイス管理情報44cに画像形成装置を登録するデバイス登録部45bと、クライアントアプリケーションプログラムを画像形成装置にインストールするアプリインストール部45cと、アプリ画面レイアウトを示すレイアウト情報を生成するレイアウト生成部45dと、レイアウト情報を画像形成装置にインストールするレイアウトインストール部45eとを実現する。すなわち、管理者端末40は、電子機器としての画像形成装置の画面を設定する機器設定装置を構成している。
【0057】
図7は、1台のコンピューターによって構成される場合の文書処理フロー実行システム50のブロック図である。
【0058】
図7に示すように、文書処理フロー実行システム50は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部51と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部52と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部53と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部54と、文書処理フロー実行システム50全体を制御する制御部55とを備えている。
【0059】
記憶部54は、文書処理フロー54aを記憶可能である。記憶部54は、文書処理フロー54a以外にも、文書処理フローを記憶可能である。文書処理フローは、利用者によって識別されるための表示名が設定されているとともに、他の文書処理フローとの識別のための識別情報であるフローIDが付されている。文書処理フローの表示名は、例えば、管理者端末からの指示に応じて設定されることが可能である。
【0060】
制御部55は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部55のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAMとを備えている。制御部55のCPUは、記憶部54または制御部55のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0061】
次に、文書処理システム10の動作について説明する。
【0062】
まず、認証認可利用有無情報44bを更新する場合の管理者端末40の動作について説明する。
【0063】
図8は、認証認可利用有無情報44bを更新する場合の管理者端末40の動作のフローチャートである。
【0064】
管理者端末40の認証認可利用有無情報更新部45aは、認証認可利用有無情報44bの更新の処理の開始が操作部41を介して指示されると、
図8に示す動作を実行する。
【0065】
図8に示すように、認証認可利用有無情報更新部45aは、認証認可システム60の機能の利用の有無の指定を受け付けるための認証認可利用有無指定受付画面を表示部42に表示する(S201)。ここで、認証認可利用有無情報更新部45aは、認証認可システム60の機能の利用の有無の指定を認証認可利用有無指定受付画面において操作部41を介して受け付けることができる。例えば、管理者は、文書処理システム10が
図1に示すように認証認可システム60を備えている場合には、認証認可システム60の機能を利用することを認証認可利用有無指定受付画面において指定すれば良いし、文書処理システム10が
図2に示すように認証認可システム60を備えていない場合には、認証認可システム60の機能を利用しないことを認証認可利用有無指定受付画面において指定すれば良い。
【0066】
認証認可利用有無情報更新部45aは、S201の処理の後、認証認可システム60の機能の利用の有無の指定を認証認可利用有無指定受付画面において受け付けたと判断するまで、認証認可システム60の機能の利用の有無の指定を認証認可利用有無指定受付画面において受け付けたか否かを判断する(S202)。
【0067】
認証認可利用有無情報更新部45aは、認証認可システム60の機能の利用の有無の指定を認証認可利用有無指定受付画面において受け付けたとS202において判断すると、受け付けた指定の内容に応じて認証認可利用有無情報44bを更新して(S203)、
図8に示す動作を終了する。
【0068】
次に、デバイス管理情報44cに画像形成装置を登録する場合の管理者端末40の動作について説明する。
【0069】
図9は、デバイス管理情報44cに画像形成装置を登録する場合の管理者端末40の動作のフローチャートである。
【0070】
管理者端末40のデバイス登録部45bは、例えば、画像形成装置設定プログラム44aを起動したタイミングや、デバイス管理情報44cに画像形成装置を登録する処理の開始が操作部41を介して指示されたタイミングなど、特定のタイミングで
図9に示す動作を実行する。
【0071】
図9に示すように、デバイス登録部45bは、ネットワーク11上に存在する画像形成装置を検索する(S211)。
【0072】
次いで、デバイス登録部45bは、S211において検索した画像形成装置の中に、デバイス管理情報44cに登録されていない画像形成装置が存在するか否かを判断する(S212)。
【0073】
デバイス登録部45bは、S211において検索した画像形成装置の中に、デバイス管理情報44cに登録されていない画像形成装置が存在しないとS212において判断すると、
図9に示す動作を終了する。
【0074】
デバイス登録部45bは、S211において検索した画像形成装置の中に、デバイス管理情報44cに登録されていない画像形成装置が存在するとS212において判断すると、S211において検索した画像形成装置のうち、デバイス管理情報44cに登録されていない画像形成装置を、デバイス管理情報44cに登録して(S213)、
図9に示す動作を終了する。
【0075】
次に、画像形成装置が所属するグループをデバイス管理情報44cにおいて更新する場合の管理者端末40の動作について説明する。
【0076】
管理者端末40のデバイス登録部45bは、画像形成装置を管理するためのデバイス管理画面100(
図10参照。)の表示が操作部41を介して指示されると、デバイス管理画面100を表示部42に表示する。
【0077】
図10は、デバイス管理画面100の一例を示す図である。
【0078】
図10に示すデバイス管理画面100は、画像形成装置が所属するグループの一覧を表示するためのグループ一覧領域101と、グループ一覧領域101において指定されているグループに所属する画像形成装置を表示するための画像形成装置表示領域102と、グループ一覧領域101に表示されるグループを追加するためのグループ追加ボタン103と、デバイス管理情報44cに画像形成装置を登録する処理を開始するためのデバイス登録処理開始ボタン104と、画像形成装置表示領域102において指定されている画像形成装置を、グループ一覧領域101に表示されているいずれかのグループに所属させるためのグループ所属化ボタン105と、画像形成装置表示領域102において指定されている画像形成装置をグループから削除するためのデバイス削除ボタン106とを含んでいる。
【0079】
図10に示す例では、グループ一覧領域101には、デバイス管理情報44cに示される全ての画像形成装置を示す「All devices」と、「Department A」および「Department B」という2つのグループとが含まれている。「All devices」は、グループではないが、デバイス管理画面100においてグループと同様に扱われることが可能である。
【0080】
グループ一覧領域101は、全てのグループに対して、対象のグループの名称を変更するための編集ボタン101aと、対象のグループを削除するためのグループ削除ボタン101bとを含んでいる。「All devices」は、名称が変更されたり削除されたりすることができない。デバイス登録部45bは、編集ボタン101aが押されて、この編集ボタン101aの対象のグループの名称が操作部41を介して変更されると、デバイス管理情報44cにおいて、このグループの名称を変更する。デバイス登録部45bは、グループ削除ボタン101bが押されると、このグループ削除ボタン101bの対象のグループをグループ一覧領域101から削除するとともに、画像形成装置に対する、このグループの関連付けをデバイス管理情報44cにおいて解除する。
【0081】
デバイス登録部45bは、グループ追加ボタン103が押されると、いずれのグループにも所属していない画像形成装置のうち、操作部41を介して指定された少なくとも1つの画像形成装置を所属させた新たなグループをグループ一覧領域101に追加するとともに、この画像形成装置に対して、このグループをデバイス管理情報44cにおいて関連付ける。
【0082】
デバイス登録部45bは、グループ一覧領域101において「All devices」が指定されている場合であって、いずれのグループにも所属していない画像形成装置のみが画像形成装置表示領域102において指定されている場合にのみ、グループ所属化ボタン105を操作可能にする。デバイス登録部45bは、グループ所属化ボタン105が押されると、画像形成装置表示領域102において指定されている画像形成装置を、操作部41を介して指定されたグループに所属させるとともに、この画像形成装置に対して、このグループをデバイス管理情報44cにおいて関連付ける。
【0083】
デバイス登録部45bは、グループ一覧領域101においてグループが指定されている場合であって、画像形成装置表示領域102において画像形成装置が指定されている場合にのみ、デバイス削除ボタン106を操作可能にする。デバイス登録部45bは、デバイス削除ボタン106が操作された場合に、デバイス削除ボタン106が操作された時点で画像形成装置表示領域102において指定されている画像形成装置をグループから削除して、この画像形成装置に対する、このグループの関連付けをデバイス管理情報44cにおいて解除する。なお、デバイス登録部45bは、画像形成装置をグループから削除した結果、いずれの画像形成装置も所属していないグループが発生した場合には、このグループをグループ一覧領域101から削除する。
【0084】
次に、クライアントアプリケーションプログラムを画像形成装置にインストールする場合の管理者端末40の動作について説明する。
【0085】
図11は、クライアントアプリケーションプログラムを画像形成装置にインストールする場合の管理者端末40の動作のフローチャートである。
【0086】
管理者端末40のアプリインストール部45cは、画像形成装置へのクライアントアプリケーションプログラムのインストールの処理の開始が操作部41を介して指示されると、
図11に示す動作を実行する。
【0087】
図11に示すように、アプリインストール部45cは、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置の中から、クライアントアプリケーションプログラムのインストールの対象の画像形成装置(以下、
図11に示す動作の説明において、「インストール対象画像形成装置」という。)が指定されたと判断するまで、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置の中からインストール対象画像形成装置が指定されたか否かを判断する(S221)。ここで、アプリインストール部45cは、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置のうち、複数の画像形成装置が、インストール対象画像形成装置として指定されても良い。また、アプリインストール部45cは、デバイス管理情報44cに示されているグループが指定されることによって、このグループに所属している全ての画像形成装置がインストール対象画像形成装置として指定されても良い。管理者は、操作部41を介してインストール対象画像形成装置を管理者端末40に指定することができる。
【0088】
アプリインストール部45cは、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置の中からインストール対象画像形成装置が指定されたとS221において判断すると、指定されたとS221において判断したインストール対象画像形成装置にインストールされるクライアントアプリケーションプログラムのインストールパッケージとして、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dおよび認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eのいずれか一方が指定されたと判断するまで、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dおよび認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eのいずれか一方が指定されたか否かを判断する(S222)。管理者は、インストール対象画像形成装置にインストールされるクライアントアプリケーションプログラムのインストールパッケージとして、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dおよび認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eのいずれか一方を、操作部41を介して管理者端末40に指定することができる。
【0089】
アプリインストール部45cは、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dおよび認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eのいずれか一方が指定されたとS222において判断すると、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されているか否かを判断する(S223)。
【0090】
アプリインストール部45cは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されているとS223において判断すると、インストール対象画像形成装置にインストールされるクライアントアプリケーションプログラムのインストールパッケージとして、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dが指定されたか否かを判断する(S224)。
【0091】
アプリインストール部45cは、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dが指定されたとS224において判断すると、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dによってインストール対象画像形成装置に認証認可利用型クライアントアプリをインストールする(S225)。
【0092】
次いで、アプリインストール部45cは、認証認可利用設定値情報44fに示される設定値でインストール対象画像形成装置のデバイス設定情報を更新する(S226)。
【0093】
アプリインストール部45cは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されていない、すなわち、認証認可システム60の機能を利用しないことが認証認可利用有無情報44bに示されているとS223において判断すると、インストール対象画像形成装置にインストールされるクライアントアプリケーションプログラムのインストールパッケージとして、認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eが指定されたか否かを判断する(S227)。
【0094】
アプリインストール部45cは、認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eが指定されたとS227において判断すると、認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eによってインストール対象画像形成装置に認証認可不利用型クライアントアプリをインストールする(S228)。
【0095】
次いで、アプリインストール部45cは、認証認可不利用設定値情報44gに示される設定値でインストール対象画像形成装置のデバイス設定情報を更新する(S229)。
【0096】
アプリインストール部45cは、S226またはS229の処理が終了すると、クライアントアプリケーションプログラムのインストールの成否と、デバイス設定情報の更新の成否とをインストール対象画像形成装置毎に表示部42に表示して(S230)、
図11に示す動作を終了する。
【0097】
アプリインストール部45cは、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dが指定されなかった、すなわち、認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eが指定されたとS224において判断するか、認証認可不利用型クライアントアプリ用パッケージ44eが指定されなかった、すなわち、認証認可利用型クライアントアプリ用パッケージ44dが指定されたとS227において判断すると、クライアントアプリケーションプログラムのインストールパッケージの指定が不適切であるためにインストール対象画像形成装置へのクライアントアプリケーションプログラムのインストールが失敗した旨を表示部42に表示して(S231)、
図11に示す動作を終了する。
【0098】
次に、レイアウト情報を生成する場合の管理者端末40の動作について説明する。
【0099】
図12は、レイアウト情報を生成するためのレイアウト生成画面を表示する場合の管理者端末40の動作のフローチャートである。
【0100】
管理者端末40のレイアウト生成部45dは、レイアウト生成画面の表示が操作部41を介して指示されると、
図12に示す動作を実行する。
【0101】
図12に示すように、レイアウト生成部45dは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されているか否かを判断する(S241)。
【0102】
レイアウト生成部45dは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されているとS241において判断すると、認証認可利用型クライアントアプリの画面のレイアウトを生成するためのレイアウト生成画面としての認証認可利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面110(
図13参照。)を表示部42に表示して(S242)、
図12に示す動作を終了する。
【0103】
図13は、認証認可利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面110の一例を示す図である。
【0104】
図13に示す認証認可利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面110は、アプリ画面レイアウトの一覧を表示するためのレイアウト一覧領域111と、レイアウト一覧領域111において指定されているレイアウトを表示するためのレイアウト表示領域112と、レイアウト一覧領域111に表示されるレイアウトを追加するためのレイアウト追加ボタン113と、レイアウト表示領域112に表示されているボタンのうち、操作部41を介して指定されたボタンを削除するためのボタン削除ボタン114と、レイアウト表示領域112に配置されるためのボタンを示すボタン表示領域115と、レイアウト一覧領域111において指定されているレイアウトのレイアウト情報を、レイアウト表示領域112において表示されているレイアウトで更新するためのセーブボタン116とを含んでいる。
【0105】
図13に示す例では、レイアウト一覧領域111には、「layout a」、「layout b」および「layout c」という3つのレイアウトが含まれている。
【0106】
レイアウト一覧領域111は、全てのレイアウトに対して、対象のレイアウトの名称を変更するための編集ボタン111aと、対象のレイアウトを削除するためのレイアウト削除ボタン111bとを含んでいる。レイアウト生成部45dは、編集ボタン111aが押されて、この編集ボタン111aの対象のレイアウトの名称が操作部41を介して変更されると、このレイアウトのレイアウト情報において、このレイアウトの名称を変更する。レイアウト生成部45dは、レイアウト削除ボタン111bが押されると、このレイアウト削除ボタン111bの対象のレイアウトをレイアウト一覧領域111から削除するとともに、このレイアウトのレイアウト情報を記憶部44から削除する。
【0107】
レイアウト生成部45dは、レイアウト追加ボタン113が押されると、新たなレイアウトをレイアウト一覧領域111に追加するとともに、このレイアウトのレイアウト情報を記憶部44に追加する。
【0108】
レイアウト表示領域112は、
図13に示す例では、縦3個、横6個の合計18個のマス112aで構成されている。レイアウト生成部45dは、ボタン表示領域115に表示されているボタンがレイアウト表示領域112にドラッグ・アンド・ドロップされることによって、このボタンをボタン表示領域115からレイアウト表示領域112にコピーする。レイアウト表示領域112に表示されたボタンは、
図14に示すように、ボタンにおけるアイコンの画像112bと、ボタンにおけるアイコンの背景領域112cと、ボタンの名前を表示するための名前領域112dとを含んでいる。
【0109】
レイアウト生成部45dは、ボタン表示領域115からレイアウト表示領域112にコピーしたボタンが、文書処理フローを実行するためのボタン(以下「フロー実行ボタン」という。)である場合には、ボタン表示領域115からレイアウト表示領域112にコピーされたフロー実行ボタンに、文書処理フロー実行システム50に保存されている文書処理フローを関連付けるための
図15に示す動作を実行する。
【0110】
図15は、フロー実行ボタンに文書処理フローを関連付ける場合の管理者端末40の動作のフローチャートである。
【0111】
図15に示すように、レイアウト生成部45dは、文書処理フロー実行システム50に保存されている文書処理フローのリストを、文書処理フロー実行システム50から取得する(S251)。S251において取得されるリストには、文書処理フロー毎に表示名およびフローIDが含まれている。
【0112】
レイアウト生成部45dは、S251の処理の後、S251において取得したリストに含まれる全ての文書処理フローの表示名を含むリストを、表示部42に表示するための文書処理フローのリストである表示用リストとして生成する(S252)。
【0113】
次いで、レイアウト生成部45dは、レイアウト表示領域112に既に配置されているいずれかのフロー実行ボタンに既に関連付けられている文書処理フローの表示名を、S252において生成した表示用リストから削除する(S253)。
【0114】
次いで、レイアウト生成部45dは、現在の表示用リストを表示部42に表示する(S254)。したがって、管理者は、表示部42に表示中の表示用リストに含まれる文書処理フローから、いずれか1つの文書処理フローを操作部41を介して選択することができる。
【0115】
レイアウト生成部45dは、S254の処理の後、表示部42に表示中の表示用リストに含まれる文書処理フローから、いずれか1つの文書処理フローが選択されたと判断するまで、表示部42に表示中の表示用リストに含まれる文書処理フローから、いずれか1つの文書処理フローが選択されたか否かを判断する(S255)。
【0116】
レイアウト生成部45dは、表示部42に表示中の表示用リストに含まれる文書処理フローから、いずれか1つの文書処理フローが選択されたとS255において判断すると、選択されたとS255において判断した文書処理フローのフローIDを、対象のフロー実行ボタンに関連付ける(S256)。
【0117】
なお、画像形成装置の制御部は、クライアントアプリケーションプログラムの画面を画像形成装置の表示部に表示している場合に、クライアントアプリケーションプログラムの画面にフロー実行ボタンが含まれるとき、クライアントアプリケーションプログラムの画面に含まれるいずれかのフロー実行ボタンが操作部を介して押されることによって、押されたフロー実行ボタンに関連付けられたフローIDを文書処理フロー実行システム50に送信する。したがって、文書処理フロー実行システム50の制御部55は、画像形成装置から送信されてきたフローIDによって特定される文書処理フローを実行することができる。
【0118】
レイアウト生成部45dは、S256の処理の後、選択されたとS255において判断した文書処理フローの表示名を、対象のフロー実行ボタンの名前領域112dに表示される名前として設定して(S257)、
図15に示す動作を終了する。
【0119】
なお、
図14に示す例では、名前領域112dに「Store invoice」と表示されているボタンと、名前領域112dに「Submit delivery note」と表示されているボタンとが、フロー実行ボタンである。
【0120】
図14に示すように、レイアウト生成部45dは、レイアウト表示領域112上でボタンをマス112a(
図13参照。)に合わせて配置する。レイアウト生成部45dは、レイアウト表示領域112上でボタンがドラッグ・アンド・ドロップされることによって、このボタンの位置をボタン表示領域115上で変更する。レイアウト生成部45dは、レイアウト表示領域112上でボタンの端部がドラッグ・アンド・ドロップされることによって、このボタンのサイズをボタン表示領域115上で変更する。
【0121】
レイアウト生成部45dは、レイアウト表示領域112上でボタンが例えばダブルクリックされることによって、このボタンをカスタマイズするためのメニューを表示部42に表示する。ボタンをカスタマイズするためのメニューに含まれる項目には、例えば、ボタンの画像112bを変更するための項目と、ボタンの背景領域112cの色を変更するための項目と、ボタンの名前領域112dに表示される名前を変更するための項目とが含まれる。また、ボタンをカスタマイズするためのメニューに含まれる項目には、このボタンがフロー実行ボタンである場合、このフロー実行ボタンに関連付けられている文書処理フローを変更するための項目であるフロー関連付け項目が含まれる。フロー関連付け項目が選択された場合の動作は、
図15に示す動作と同様である。
【0122】
なお、名前領域112dに表示される名前を言語毎に示す辞書をレイアウト情報に含めることによって、このレイアウト情報が画像形成装置にインストールされた場合に、画像形成装置の表示部に表示された名前領域112dに表示される名前は、画像形成装置の表示言語の変更に応じて自動で変更されることが可能になる。
【0123】
レイアウト生成部45dは、ボタン削除ボタン114が押されると、レイアウト表示領域112に表示されているボタンのうち、指定されているボタンを削除する。
【0124】
図13に示すボタン表示領域115には、レイアウト表示領域112に配置されるためのボタンが所属する項目として、文書処理フロー実行システム50の機能を利用者に提供するための項目である「Capture Manager」と、認証認可システム60の機能を利用者に提供するための項目である「Net Manager」と、画像形成装置の機能を利用者に提供するための項目である「Device features」と、その他のボタンが所属する項目である「Other」とが含まれている。
【0125】
レイアウト生成部45dは、例えば、ボタン表示領域115の「Net Manager」項目が押されると、
図14に示すように、「Net Manager」項目に所属するボタンをボタン表示領域115に表示する。「Net Manager」項目に所属するボタンとしては、
図14に示す例では、画像形成装置にログイン中の利用者に関連付けて認証認可システム60にスプールされている全ての印刷データに関して、印刷を実行するためのボタンである「Print all」と、画像形成装置にログイン中の利用者に関連付けて認証認可システム60にスプールされている印刷データのうち、利用者によって選択された印刷データに関して、印刷を実行するためのボタンである「My jobs」と、利用者の認証に使用するIDカードを登録するためのボタンである「ID card registration」とが存在する。
【0126】
以上においては、ボタン表示領域115の「Net Manager」項目が押された場合について説明したが、レイアウト生成部45dは、ボタン表示領域115の「Capture Manager」項目、「Device features」項目または「other」項目が押された場合についても同様に、各項目に所属するボタンをボタン表示領域115に表示する。
【0127】
レイアウト生成部45dは、セーブボタン116が操作された場合に、レイアウト一覧領域111において指定されているレイアウトのレイアウト情報を、レイアウト表示領域112において表示されているレイアウトと、このレイアウトにおける各ボタンに関連付けられたフローIDなどの各種の情報とによって更新する。
【0128】
図12に示すように、レイアウト生成部45dは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されていない、すなわち、認証認可システム60の機能を利用しないことが認証認可利用有無情報44bに示されているとS241において判断すると、認証認可不利用型クライアントアプリの画面のレイアウトを生成するためのレイアウト生成画面としての認証認可不利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面120(
図16参照。)を表示部42に表示して(S243)、
図12に示す動作を終了する。
【0129】
図16は、認証認可不利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面120の一例を示す図である。
【0130】
図16に示す認証認可不利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面120の構成は、認証認可利用型クライアントアプリ用レイアウト生成画面110(
図13参照。)がボタン表示領域115において「Net Manager」という項目を含まない構成と同様である。
【0131】
次に、レイアウト情報を画像形成装置にインストールする場合の管理者端末40の動作について説明する。
【0132】
図17は、レイアウト情報を画像形成装置にインストールする場合の管理者端末40の動作のフローチャートである。
【0133】
管理者端末40のレイアウトインストール部45eは、画像形成装置へのレイアウト情報のインストールの処理の開始が操作部41を介して指示されると、
図17に示す動作を実行する。
【0134】
図17に示すように、レイアウトインストール部45eは、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置の中から、レイアウト情報のインストールの対象の画像形成装置(以下、
図17に示す動作の説明において、「インストール対象画像形成装置」という。)が指定されたと判断するまで、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置の中からインストール対象画像形成装置が指定されたか否かを判断する(S261)。ここで、レイアウトインストール部45eは、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置のうち、複数の画像形成装置が、インストール対象画像形成装置として指定されても良い。また、レイアウトインストール部45eは、デバイス管理情報44cに示されているグループが指定されることによって、このグループに所属している全ての画像形成装置がインストール対象画像形成装置として指定されても良い。管理者は、操作部41を介してインストール対象画像形成装置を管理者端末40に指定することができる。
【0135】
レイアウトインストール部45eは、デバイス管理情報44cに示されている画像形成装置の中からインストール対象画像形成装置が指定されたとS261において判断すると、指定されたとS261において判断したインストール対象画像形成装置にインストールされるレイアウト情報として、記憶部44に記憶されているいずれか1つのレイアウト情報が指定されたと判断するまで、記憶部44に記憶されているいずれか1つのレイアウト情報が指定されたか否かを判断する(S262)。管理者は、インストール対象画像形成装置にインストールされるレイアウト情報として、記憶部44に記憶されているいずれか1つのレイアウト情報を、操作部41を介して管理者端末40に指定することができる。
【0136】
レイアウトインストール部45eは、記憶部44に記憶されているいずれか1つのレイアウト情報が指定されたとS262において判断すると、指定されたとS262において判断したレイアウト情報をインストール対象画像形成装置にインストールする(S263)。
【0137】
次いで、レイアウトインストール部45eは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されているか否かを判断する(S264)。
【0138】
レイアウトインストール部45eは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されているとS264において判断すると、認証認可利用設定値情報44fに示される設定値でインストール対象画像形成装置のデバイス設定情報を更新する(S265)。
【0139】
レイアウトインストール部45eは、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されていない、すなわち、認証認可システム60の機能を利用しないことが認証認可利用有無情報44bに示されているとS264において判断すると、認証認可不利用設定値情報44gに示される設定値でインストール対象画像形成装置のデバイス設定情報を更新する(S266)。
【0140】
レイアウトインストール部45eは、S265またはS266の処理が終了すると、レイアウト情報のインストールの成否と、デバイス設定情報の更新の成否とをインストール対象画像形成装置毎に表示部42に表示して(S267)、
図17に示す動作を終了する。
【0141】
次に、クライアントアプリケーションプログラムの画面をレイアウト情報27bに応じて表示する場合の画像形成装置20の動作について説明する。
【0142】
図18は、認証認可利用型クライアントアプリ27aの画面をレイアウト情報27bに応じて表示する場合の画像形成装置20の動作のフローチャートである。
【0143】
画像形成装置20の制御部28は、画像形成装置20に認証認可利用型クライアントアプリ27aがインストールされている場合、認証認可利用型クライアントアプリ27aを実行することによって、
図18に示す動作を実行する。
【0144】
図18に示すように、画像形成装置20の制御部28は、画像形成装置20のモデルや現在の状態などの各種の情報(以下「デバイス情報」という。)を取得する(S271)。
【0145】
次いで、制御部28は、画像形成装置20にインストールされているレイアウト情報27bに示されるボタンのうち、今回の
図18に示す動作において未だ対象にしていない1つのボタンのみを対象にする(S272)。
【0146】
次いで、制御部28は、現在の対象のボタンによって実現される機能を画像形成装置20で実行することが可能であるか否かを、S271において取得したデバイス情報と、利用者が画像形成装置20にログインした際に認証認可システム60から取得した、この利用者の認可情報とに基づいて判断する(S273)。
【0147】
制御部28は、現在の対象のボタンによって実現される機能を画像形成装置20で実行することが可能であるとS273において判断すると、現在の対象のボタンを、利用可能な状態で表示部22に表示する(S274)。
【0148】
制御部28は、現在の対象のボタンによって実現される機能を画像形成装置20で実行することが可能ではないとS273において判断すると、現在の対象のボタンを、例えばグレーアウトさせた状態など、利用不可能な状態で表示部22に表示する(S275)。
【0149】
制御部28は、S274またはS275の処理の後、レイアウト情報27bに示されるボタンのうち、今回の
図18に示す動作において未だ対象にしていないボタンが存在するか否かを判断する(S276)。
【0150】
制御部28は、レイアウト情報27bに示されるボタンのうち、今回の
図18に示す動作において未だ対象にしていないボタンが存在するとS276において判断すると、S272の処理を実行する。
【0151】
制御部28は、レイアウト情報27bに示されるボタンのうち、今回の
図18に示す動作において未だ対象にしていないボタンが存在しないとS276において判断すると、
図18に示す動作を終了する。
【0152】
なお、認証認可不利用型クライアントアプリ27dの画面をレイアウト情報27bに応じて表示する場合の画像形成装置20の動作については、S273における判断の基になる情報がS271において取得したデバイス情報のみである点を除いて、
図18に示す動作と同様である。
【0153】
図19は、表示部22に表示された、クライアントアプリケーションプログラムの画面130の一例を示す図である。
【0154】
図19に示す画面130において、名前領域に表示されている名前が「Low quota」、「Folder」、「Submit delivery note」、「FAX」、「Application」のいずれかであるボタンは、利用不可能な状態で表示されている。したがって、利用者は、これらのボタンが利用不可能であることを視覚的に認識することができる。また、画像形成装置20の制御部28は、これらのボタンが押されたとしても、これらのボタンによって実現される機能を実行しない。
【0155】
以上に説明したように、管理者端末40は、画像形成装置のクライアントアプリケーションプログラムの画面のレイアウトにフロー実行ボタンが配置される場合に、文書処理フロー実行システム50から文書処理フローのリストを取得し(S251)、S251において取得したリストに含まれる文書処理フローの少なくとも一部を表示部42に表示し(S252~S254)、表示部42に表示した文書処理フローの中から操作部41を介して選択された文書処理フローをフロー実行ボタンに関連付ける(S255~S256)ので、文書処理フロー実行システム50に文書処理フローを実行させるボタンを画像形成装置の画面に追加することを容易化することができる。
【0156】
管理者端末40は、文書処理フロー実行システム50からS251において取得したリストに含まれるワークフローを、レイアウトに既に配置されているいずれかのフロー実行ボタンに既に関連付けられている文書処理フローを除いた状態で表示部42に表示する(S252~S254)ので、同一の文書処理フローを文書処理フロー実行システム50に実行させる複数のボタンを画像形成装置の同一の画面に追加することを防止することができる。
【0157】
管理者端末40は、レイアウト情報を画像形成装置にS263においてインストールする場合に、この画像形成装置のデバイス設定情報を、認証認可利用設定値情報44fに示される設定値で更新する(S265)か、認証認可不利用設定値情報44gに示される設定値で更新する(S266)ので、画像形成装置のデバイス設定情報の更新の作業負担を軽減することができる。
【0158】
管理者端末40は、認証認可システム60の機能を利用することが認証認可利用有無情報44bに示されている場合に(S264でYES)、認証認可利用設定値情報44fに示される設定値で画像形成装置のデバイス設定情報を更新し(S265)、認証認可システム60の機能を利用しないことが認証認可利用有無情報44bに示されている場合に(S264でNO)、認証認可不利用設定値情報44gに示される設定値で画像形成装置のデバイス設定情報を更新する(S266)ので、画像形成装置のデバイス設定情報を適切に更新することができる。
【0159】
なお、画像形成装置のデバイス設定情報に示される設定値は、上述したように、この画像形成装置のシステムメニューから指定されることが可能である。したがって、画像形成装置のデバイス設定情報に示される設定値は、利用者によって不適切なものに変更される可能性がある。しかしながら、管理者端末40は、レイアウト情報を画像形成装置にS263においてインストールする場合に、画像形成装置のデバイス設定情報を適切なものに更新する(S265またはS266)ことができる。
【0160】
管理者端末40は、複数の画像形成装置に同一のレイアウト情報を一括でインストールする(S261~S263)ことができるので、利便性を向上することができる。
【0161】
管理者端末40は、ボタンにおけるアイコンの画像112bと、ボタンにおける背景領域112cの色と、ボタンにおける名前領域112dに表示される名前とをデフォルトのものから変更可能であるので、画像形成装置の画面を利用者にとって使用し易いものにカスタマイズすることができる。
【符号の説明】
【0162】
20 画像形成装置(電子機器)
27a 認証認可利用型クライアントアプリ(アプリケーションプログラム)
27b レイアウト情報
27c デバイス設定情報
27d 認証認可不利用型クライアントアプリ(アプリケーションプログラム)
40 管理者端末(機器設定装置)
41 操作部(操作デバイス)
42 表示部(表示デバイス)
44 記憶部
44a 画像形成装置設定プログラム(機器設定プログラム)
44b 認証認可利用有無情報
44f 認証認可利用設定値情報(設定値情報)
44g 認証認可不利用設定値情報(設定値情報)
44h レイアウト情報
45d レイアウト生成部
45e レイアウトインストール部
50 文書処理フロー実行システム(ワークフロー実行システム)
54a 文書処理フロー(ワークフロー)
60 認証認可システム
112b 画像
112c 背景領域
112d 名前領域
130 画面