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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-29
(45)【発行日】2023-09-06
(54)【発明の名称】ロボット
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20230830BHJP
   B25J 15/00 20060101ALI20230830BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
H05K13/04 G
B25J15/00 E
H05K13/08 P
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018104980
(22)【出願日】2018-05-31
(65)【公開番号】P2019212678
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木村 俊満
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】実開昭47-034770(JP,U)
【文献】国際公開第2014/038087(WO,A1)
【文献】特開2008-205349(JP,A)
【文献】特開2001-284515(JP,A)
【文献】国際公開第2015/029142(WO,A1)
【文献】特開平06-112691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00 - 13/08
B25J 15/00 - 15/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品のリード線の形状を矯正するための矯正装置を備えるロボットであって、
ロボットアームと、
前記ロボットアームに取り付けられるエンドエフェクタと、を備えており、
前記エンドエフェクタは、前記電子部品を保持するための保持装置と、前記矯正装置と、を有しており、
前記矯正装置は、溝を有する第1矯正冶具を備えており、
前記溝は、前記リード線の直径寸法に応じた距離だけ幅方向において対向する一対の内壁を有しており、前記リード線の移動方向における両端それぞれが開放されており、
前記一対の内壁は、それぞれ、前記幅方向に直交する深さ方向に見て、前記幅方向及び前記深さ方向に直交する延在方向において互いに平行して直線状に延在する矯正部を有しており、
前記第1矯正冶具は、前記保持装置に保持されて相対的に移動する前記リード線が前記溝の矯正部に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されており、
前記保持装置は、前記ロボットアームに対して回転可能に取り付けられる回転部材と、前記回転部材に対して前記回転部材の回転軸を中心として放射状に延びるよう固定される保持部と、を有しており、前記第1矯正治具は、前記保持部に保持されて回転する前記リード線が前記溝の矯正部に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されていることを特徴とする、ロボット。
【請求項2】
前記一対の内壁は、それぞれ、前記延在方向における両端のうちの少なくとも一方に、前記延在方向の中央部に向かうに連れて前記幅方向における間隔が狭くなるガイド部を有している、請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記第1矯正治具は、
各々が板状に形成された一対のベース体と、
前記一対のベース体の主面が前記一対の内壁を構成するように、前記一対のベース体を互いに固定するための固定部材と、を有している、請求項1に記載のロボット。
【請求項4】
前記保持装置は、前記回転部材の回転方向に互いに間隔を設けて前記保持部を複数有しており、且つ、前記回転部材を回転させつつ前記複数の保持部それぞれに前記電子部品を保持させることで前記電子部品を複数個保持する、請求項1乃至3のいずれかに記載のロボット。
【請求項5】
前記リード線は、第1リード線と第2リード線とを有しており、
前記矯正装置は、第2矯正治具をさらに備えており、
前記第2矯正治具は、
前記保持装置に保持されて相対的に揺動する前記リード線のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部と、
前記保持装置に保持されて相対的に揺動する前記リード線のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部と、を前記リード線それぞれに対して有しており、
前記第1リード線の一方側部分が当接される前記第1被当接部と前記第2リード線の一方側部分が当接される前記第1被当接部との間隔又は前記第1リード線の他方側部分が当接される前記第2被当接部と前記第2リード線の他方側部分が当接される前記第2被当接部との間隔が前記リード線のピッチに等しい、請求項1乃至4のいずれかに記載のロボット。
【請求項6】
記第2矯正治具は、
前記リード線の長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向に往復運動可能であり、
各々が互いに間隔を空けて並列され、且つ、各々が前記第1方向において突出する第1突部、第2突部及び第3突部を備えており、並列方向の一方端に前記第1突部が配置されており、前記並列方向の中央に前記第2突部が配置されており、且つ、前記並列方向の他方端に前記第3突部が配置されており、
前記第1リード線のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部が、前記第1突部の側面の前記第2突部側の一部として構成されており、
前記第1リード線のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部が、前記第2突部の側面の前記第1突部側の一部として構成されており、
前記第2リード線のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部が、前記第2突部の側面の前記第3突部側の一部として構成されており、且つ、
前記第2リード線のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部が、前記第3突部の側面の前記第2突部側の一部として構成されている、請求項5に記載のロボット。
【請求項7】
前記エンドエフェクタは、前記リード線の形状に異常があるか否かを検出するための検出装置をさらに有している、請求項1乃至6のいずれかに記載のロボット。
【請求項8】
前記検出装置は、
前記保持装置に保持されて相対的に移動する前記リード線に光線を照射する投光器と、
前記投光器から照射された光線を受光する受光器と、を有している、請求項7に記載のロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、矯正装置及びそれを備えるロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子部品のリード線の形状を矯正するための矯正装置が知られている。このような矯正装置として、例えば、特許文献1で提案されているリード矯正部及び治具がある。
【0003】
特許文献1では、ロボットハンドに設けられるリード矯正部が切欠き溝を有している。リード矯正部は、治具によって先端が固定された状態のリード線を前記切欠き溝により噛合することで、リード線の曲がりを矯正する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開昭61-9899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1は、リード矯正部及び治具の双方を用いてリード線の形状を矯正しているので、複雑な構造であるという問題があった。また、リード線の先端を治具で固定してから当該リード線をリード矯正部の切欠き溝により噛合しなければならいので、リード線を矯正する際の手順が煩雑であるという問題もあった。
【0006】
そこで、本発明は、簡単な構造で容易に電子部品のリード線の形状を矯正することが可能な、矯正装置及びそれを備えるロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明に係る矯正装置は、電子部品のリード線の形状を矯正するための矯正装置であって、溝を有する第1矯正冶具を備えており、前記溝は、前記リード線の直径寸法に応じた距離だけ幅方向において対向する一対の内壁を有しており、前記一対の内壁は、それぞれ、前記幅方向に直交する深さ方向に見て、前記幅方向及び前記深さ方向に直交する延在方向において互いに平行して直線状に延在する矯正部を有していることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、リード線が一対の内壁の矯正部に当接することで形状を矯正されながら通過することができる。その結果、本発明に係る矯正装置は、簡単な構造で容易に電子部品のリード線の形状を矯正することができる。
【0009】
前記一対の内壁は、それぞれ、前記延在方向における両端のうちの少なくとも一方に、前記延在方向の中央部に向かうに連れて前記幅方向における間隔が狭くなるガイド部を有している。
【0010】
上記構成によれば、ガイド部によって矯正部にリード線を案内することができる。これにより、いっそう容易にリード線の形状を矯正することが可能となる。
【0011】
第1矯正治具は、各々が板状に形成された一対のベース体と、前記一対のベース体の主面が前記一対の内壁を構成するように、前記一対のベース体を互いに固定するための固定部材と、を備えていてもよい。
【0012】
上記構成によれば、簡単な構成の第1矯正治具で電子部品のリード線の形状を矯正することができ、且つ、メンテナンス性を向上させることが可能となる。
【0013】
前記課題を解決するために、本発明に係るロボットは、上記いずれかの矯正装置を備えるロボットであって、ロボットアームと、前記ロボットアームに取り付けられるエンドエフェクタと、を備えており、前記エンドエフェクタは、前記電子部品を保持するための保持装置と、前記矯正装置と、を有しており、前記第1矯正冶具は、前記保持装置に保持されて相対的に移動する前記リード線が前記溝の矯正部に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されていることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、保持装置に保持されて相対的に移動するリード線が溝の矯正部に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されている第1矯正治具によって、簡単な構造で容易に電子部品のリード線の形状を矯正することができる、ロボットを提供することが可能となる。
【0015】
前記保持装置は、前記ロボットアームに対して回転可能に取り付けられる回転部材と、前記回転部材に対して前記回転部材の回転軸を中心として放射状に延びるよう固定される保持機構と、を有しており、前記第1矯正治具は、前記保持機構に保持されて回転する前記リード線が前記溝の矯正部に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されていてもよい。
【0016】
上記構成によれば、回転部材を回転させつつ保持機構に電子部品を保持させることができ、且つ、矯正装置によって電子部品のリード線の形状を矯正することができる。したがって、電子部品のリード線の形状を効率よく矯正することが可能となる。
【0017】
前記保持装置は、前記回転部材の回転方向に互いに間隔を設けて前記保持機構を複数有しており、且つ、前記回転部材を回転させつつ前記複数の保持機構それぞれに前記電子部品を保持させることで前記電子部品を複数個保持してもよい。
【0018】
上記構成によれば、回転部材を回転させつつ複数の保持機構それぞれに電子部品を保持させながら、矯正装置によって複数の電子部品のリード線それぞれの形状を矯正することができる。したがって、複数の電子部品のリード線それぞれの形状を効率よく矯正することが可能となる。
【0019】
前記矯正装置は、第2矯正治具をさらに備えており、前記第2矯正治具は、前記保持装置に保持されて相対的に揺動する前記リード線のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部と、前記保持装置に保持されて相対的に揺動する前記リード線のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部と、を前記リード線それぞれに対して有しており、前記第1被当接部と前記第2被当接部との間隔は前記リード線のピッチに等しくてもよい。
【0020】
上記構成によれば、第1矯正冶具によってリード線の長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向における形状を矯正することができ、且つ、第2矯正冶具によってリード線のピッチ方向における形状を矯正することが可能となる。
【0021】
前記リード線は、第1リード線と第2リード線とを有しており、前記第2矯正治具は、前記リード線の長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向に往復運動可能であり、各々が互いに間隔を空けて並列され、且つ、各々が前記第1方向において突出する第1突部、第2突部及び第3突部を備えており、並列方向の一方端に前記第1突部が配置されており、前記並列方向の中央に前記第2突部が配置されており、且つ、前記並列方向の他方端に前記第3突部が配置されており、前記第1リード線のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部が、前記第1突部の側面の前記第2突部側の一部として構成されており、前記第1リード線のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部が、前記第2突部の側面の前記第1突部側の一部として構成されており、前記第2リード線のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部が、前記第2突部の側面の前記第3突部側の一部として構成されており、且つ、前記第2リード線のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部が、前記第3突部の側面の前記第2突部側の一部として構成されていてもよい。
【0022】
上記構成によれば、簡単な構成の第2矯正冶具によってリード線のピッチ方向における形状を容易に矯正することが可能となる。
【0023】
前記エンドエフェクタは、前記リード線の形状に異常があるか否かを検出するための検出装置をさらに有していてもよい。
【0024】
上記構成によれば、検出装置によって、リード線に異常があった場合にそれを検出することができる。
【0025】
前記検出装置は、前記保持装置に保持されて相対的に移動する前記リード線に光線を照射する投光器と、前記投光器から照射された光線を受光する受光器と、を有していてもよい。
【0026】
上記構成によれば、矯正装置によってリード線の形状を矯正することができ、且つ、検出装置によってリード線に異常があった場合にそれを検出することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、簡単な構造で容易に電子部品のリード線の形状を矯正することが可能な、矯正治具及びそれを備えるロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係る矯正装置及びそれを備えるロボットの全体構造を示す概略図である。
図2】前記ロボットが備える保持装置に複数の電子部品を保持させた状態を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る矯正装置が備える第1矯正冶具の外観斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係る矯正装置が備える第1矯正冶具によって、リード線の長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向の形状を矯正する様子を示す概略図である。
図5】本発明の一実施形態に係る矯正装置が備える第2矯正冶具の外観斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係る矯正装置が備える第2矯正冶具によって、リード線のピッチ方向の形状を矯正する様子を示す概略図である。
図7】前記ロボットが備える検出装置によって、リード線の形状の異常を検出する様子を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態に係る矯正装置及びそれを備えるロボットについて、図面を参照して説明する。なお、本実施形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下では、全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0030】
(ロボット10)
図1は、本実施形態に係る矯正装置及びそれを備えるロボットの全体構造を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る矯正装置30は、ロボット10に備えられている。ロボット10は、台車に固定された基台12と、基台12に支持された一対のロボットアーム13a、13bと、基台12内に収納された図中破線で示す制御装置14と、を備えている。また、ロボット10は、ロボットアーム13aに取り付けられるエンドエフェクタ20aと、ロボットアーム13bに取り付けられるエンドエフェクタ20bと、をさらに備えている。
【0031】
ロボット10は、人一人分に相当する限られたスペース(例えば610mm×620mm)に設置することができる。以下では、一対のロボットアームを広げた方向を左右方向と称し、基軸の軸心に平行な方向を上下方向と称し、且つ、左右方向及び上下方向に直交する方向を前後方向と称する。本実施形態のロボット10は、配線基板(図示せず)の実装現場に適用され、電子部品を保持して搬送しながら配線基板に実装する作業を行う。
【0032】
(一対のロボットアーム13a、13b)
一対のロボットアーム13a、13bは、それぞれ、基台12に対して移動可能に構成された水平多関節型のロボットアームである。一対のロボットアーム13a、13bは、それぞれ、独立して動作したり、互いに関連して動作したりすることができる。なお、ロボットアーム13bは、ロボットアーム13aと同様の構成を有している。したがって、ここではロボットアーム13aについてのみ説明し、ロボットアーム13bの同様となる説明は繰り返さない。
【0033】
ロボットアーム13aは、関節J1~J4を有している。そして、ロボットアーム13aには、関節J1~J4に対応付けられるように、駆動用のサーボモータ(図示せず)が設けられている。ロボットアーム13aは、リンク15と、リスト17とを有している。リンク15は、本例では、第1リンク15a及び第2リンク15bを有している。第1リンク15aは、基台12の上面に固定された基軸16と回転関節J1により連結され、基軸16の軸心を通る回転軸L1まわりに回動可能である。第2リンク15bは、第1リンク15aの先端と回転関節J2により連結され、第1リンク15aの先端に規定された回転軸L2まわりに回動可能である。
【0034】
リスト17は、エンドエフェクタ20aが取り付けられるメカニカルインターフェース19を有しており、第2リンク15bの先端と直動関節J3及び回転関節J4を介して連結されている。リスト17は、直動関節J3によって、第2リンク15bに対し昇降移動可能である。リスト17は、回転関節J4によって、第2リンク15bに対し垂直な回転軸L3まわりに回動可能である。
【0035】
ロボットアーム13aの第1リンク15aの回転軸L1と、ロボットアーム13bの第1リンク15aの回転軸L1とは同一直線上にあり、ロボットアーム13aの第1リンク15aとロボットアーム13bの第1リンク15aとは上下に高低差を設けて配置されている。
【0036】
(エンドエフェクタ20a)
図2は、ロボットが備える保持装置に複数の電子部品を保持させた状態を示す図である。エンドエフェクタ20aは、複数の電子部品Eを保持するための保持装置21と、電子部品Eのリード線ELの形状を矯正するための矯正装置30と、を有している。
【0037】
(保持装置21)
保持装置21は、ロボットアーム13aに対して回転可能に取り付けられる回転部材22と、回転部材22に対して当該回転部材22の回転軸23を中心として放射状に延びるよう固定される8つの保持機構24と、を有している。
【0038】
回転部材22は、円板状に形成されている。回転部材22は、その厚み方向とロボット10の前後方向とが一致するように基部29を介してロボットアーム13aに取り付けられている。回転部材22は、図示しないモータによって回転軸23を中心に回転可能である。
【0039】
8本の保持機構24は、回転部材22の回転方向に互いに等間隔で(互いに間隔を設けて)配置されている。8本の保持機構24は、互いに同じ構造を有する。したがって、図2では見た目の煩雑さを避けるため、最も左側に位置する保持機構24についてのみ詳細に符号を付して説明し、残り7本の保持機構24についての詳細な符号は適宜省略しその説明は繰り返さない。
【0040】
保持機構24は、回転部材22の回転軸23を中心として放射状に延びる径方向延在部25と、径方向延在部25の先端部に設けられる保持部26と、を有している。保持部26は、両側から挟み込むように挟持して電子部品Eを保持する既知の構造である。しかし、この場合に限定されず、保持部26は、負圧を利用して吸着することにより電子部品Eを保持する既知の構造であってもよいし、或いは、その他の態様で電子部品Eを保持する構造であってもよい。
【0041】
(矯正装置30)
本実施形態に係る矯正装置30は、保持機構24に保持されて回転するリード線ELの軌道の図2において右上部分に沿って配置される第1矯正冶具40と、同軌道の図2において最も上方部分に沿って配置される第2矯正冶具60と、を備えている。
【0042】
(第1矯正冶具40)
図3は、本実施形態に係る矯正装置が備える第1矯正冶具の外観斜視図である。図3に示すように、第1矯正冶具40は、溝41を有している。溝41は、リード線ELの直径寸法に応じた距離だけ幅方向において対向する一対の内壁42、42を有している。一対の内壁42、42は、それぞれ、幅方向に直交する深さ方向に見て、幅方向及び深さ方向に直交する延在方向において互いに平行して直線状に延在する矯正部43を有している。なお、溝41は、延在方向における両端それぞれが開放されている。
【0043】
一対の内壁42、42は、それぞれ、延在方向における両端に、延在方向の中央部に向かうに連れて幅方向における間隔が狭くなるガイド部44をさらに有している。
【0044】
第1矯正冶具40は、各々が板状に形成された一対のベース体45、45と、一対のベース体45、45の主面が一対の内壁42、42を構成するように、一対のベース体45、45を互いに固定するための固定部材48a、48b、48cと、を備えている。また、上記のように一対のベース体45、45を厚み方向に対向させて固定することで、上記したガイド部44が構成される。
【0045】
第1矯正治具40は、保持機構24に保持されて回転するリード線ELが溝41の矯正部43に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されている。
【0046】
なお、一対のベース体45、45は、それぞれ、溝41の深さ方向に見て図3において略上方に突出しつつ湾曲する端面を有している。一対のベース体45、45がこのような形状を有していることで、第1矯正治具40は、小型化を図りつつ、保持機構24に保持されて回転するリード線ELの軌道の一部に沿って溝41が延在するように設置され得る。
【0047】
図4は、本実施形態に係る矯正装置が備える第1矯正冶具によって、リード線の長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向の形状を矯正する様子を示す概略図である。図4(A)は、電子部品が第1矯正治具に挿入される直前の状態を示す概略図である。図4(B)は、第1リード線が溝のガイド部に当接された状態を示す概略図である。図4(C)は、第1及び第2リード線が溝の矯正部に当接することで形状を矯正されながら通過する様子を示す概略図である。図4(D)は、リード線の第1方向の形状が矯正された直後の状態を示す概略図である。
【0048】
図4に示すように、本実施形態に係る電子部品Eのリード線ELは、第1リード線EL1及び第2リード線EL2を有している。第1リード線EL1及び第2リード線EL2は、それぞれ、長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向(図4において紙面の奥手前方向)における形状が歪んでおり、且つ、ピッチ方向(図4において紙面の左右方向)における形状が歪んでいる。
【0049】
図4に示すように、保持機構24に保持されて回転する第1リード線EL1は、溝41の延在方向における図中紙面左端に形成されたガイド部44に当接されて、矯正部43へと案内される。そのあと、第2リード線EL2についても同様に矯正部43へと案内される。矯正部43へと案内された第1リード線EL1及び第2リード線EL2は、それぞれ、矯正部43に当接することで形状を矯正されながら溝41(及び第1矯正治具40)を通過する。
【0050】
このとき、詳細には、第1リード線EL1及び第2リード線EL2は、それぞれ、第1矯正治具40によって、長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向における形状の歪みが矯正される。
【0051】
(第2矯正治具60)
図5は、本実施形態に係る矯正装置が備える第2矯正冶具の外観斜視図である。図5に示すように、第2矯正治具60は、保持機構24に保持されて回転部材22の回転方向に揺動するリード線ELのピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部61と、保持機構24に保持されて回転部材22の回転方向に揺動するリード線ELのピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部62と、をリード線ELそれぞれ(すなわち、第1リード線EL1及び第2リード線EL2それぞれ)に対して有している。第1被当接部61と第2被当接部62との間隔はリード線ELのピッチに等しい。
【0052】
第2矯正治具60は、各々が互いに間隔を空けて並列され、且つ、各々が第1方向において突出する第1突部66、第2突部67及び第3突部68を備えている。並列方向の一方端に第1突部が配置されており、並列方向の中央に第2突部が配置されており、且つ、並列方向の他方端に第3突部が配置されている。なお、本実施形態において、第1突部66、第2突部67及び第3突部68は、その並列方向がロボット10の左右方向と同じ方向に延びるように配置される。
【0053】
第2矯正治具60は、ロボットアーム13aに取り付けられる基部29に、リード線ELの長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向に往復運動可能であるように取り付けられる。また、第2矯正治具60は、回転部材22の回転方向において第1矯正治具40の後側に配置されている。
【0054】
図6は、本実施形態に係る矯正装置が備える第2矯正冶具によって、リード線のピッチ方向の形状を矯正する様子を示す概略図である。図6(A)は、電子部品のリード線の形状が第2矯正治具によりを矯正される直前の状態を示す概略図である。図6(B)は、第1突部に第1リード線が当接しており、且つ、第2突部に第2リード線が当接している状態を示す概略図である。図6(C)は、第2突部に第1リード線が当接しており、且つ、第3突部に第2リード線が当接している状態を示す概略図である。
【0055】
保持機構24に保持されて回転する第1リード線EL1及び第2リード線EL2は、それぞれ、第1矯正治具40によって、長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向における形状の歪みが矯正されてから、回転方向における第2矯正治具60の位置まで回転してくる。
【0056】
このとき、第2矯正治具60は、第1突部66、第2突部67及び第3突部68により第1リード線EL1及び第2リード線EL2の回転を妨げないように、図6において紙面奥側に位置している。そして、図6(A)に示すように、正面視において(すなわち、ロボット10の前後方向に見て)、第1突部66と第2突部67との間に第1リード線EL1が位置し、且つ、第2突部67と第3突部68との間に第2リード線EL2が位置した状態で、第2矯正治具60が紙面の奥側から手前側に移動される。
【0057】
この状態にされたあと、保持部26に保持される電子部品Eは、回転部材22の回転方向に揺動される。具体的には、まず、図6(B)に示すように、電子部品Eが左側に揺動されることで、第1リード線EL1のピッチ方向における一方側部分が、第1突部66の側面の第2突部67側の一部に当接され、且つ、第2リード線EL2のピッチ方向における一方側部分が、第2突部67の側面の第3突部68側の一部に当接される。次に、図6(C)に示すように、電子部品Eが右側に揺動されることで、第1リード線EL1のピッチ方向における他方側部分が、第2突部67の側面の第1突部66側の一部に当接され、且つ、第2リード線EL2のピッチ方向における他方側部分が、第3突部68の側面の第2突部67側の一部に当接される。
【0058】
上記のように、第1リード線EL1のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部61が、第1突部66の側面の第2突部67側の一部として構成されている。また、第1リード線EL1のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部62が、第2突部67の側面の第1突部66側の一部として構成されている。さらに、第2リード線EL2のピッチ方向における一方側部分が当接される第1被当接部61が、第2突部67の側面の第3突部68側の一部として構成されている。そして、第2リード線EL2のピッチ方向における他方側部分が当接される第2被当接部62が、第3突部68の側面の第2突部67側の一部として構成されている。これにより、第1リード線EL1及び第2リード線EL2は、それぞれ、第2矯正治具60によって、ピッチ方向における形状の歪みが矯正される。
【0059】
(エンドエフェクタ20b)
図2において破線で示されるエンドエフェクタ20bは、例えば、電子部品Eのリード線を配線基板に穿設されたスルーホールに案内するためのガイド冶具を保持する構造を有してもよいし、或いは、その他の任意の構造を有してもよい。
【0060】
(効果)
本実施形態に係る矯正装置30は、リード線ELが第1矯正治具40の一対の内壁42、42の矯正部43に当接することで形状を矯正されながら通過することができる。その結果、本実施形態に係る矯正装置30は、簡単な構造で容易に電子部品Eのリード線ELの形状を矯正することができる。
【0061】
また、本実施形態に係る矯正装置30は、ガイド部44によって矯正部43にリード線ELを案内することができる。これにより、いっそう容易にリード線ELの形状を矯正することが可能となる。
【0062】
さらに、本実施形態では、第1矯正治具40は、一対のベース体45、45と、一対のベース体45、45の主面が一対の内壁42、42を構成するように、一対のベース体45、45を互いに固定するための固定部材48a~48cと、を備えているので、簡単な構成で電子部品Eのリード線ELの形状を矯正することができる。また、固定部材48a~48bを取り外すことで各部材を分解できるので、メンテナンス性を向上させることが可能となる。
【0063】
そして、本実施形態に係る矯正装置30を備えるロボット10では、第1矯正治具40が、保持装置21に保持されて回転するリード線ELが溝41の矯正部43に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されている。その結果、本実施形態に係るロボット10は、簡単な構造で容易に電子部品Eのリード線ELの形状を矯正することができる。
【0064】
また、保持装置21が、回転部材22と、当該回転部材22に対して放射状に延びるように固定される保持機構24とを有しているので、回転部材22を回転させつつ保持機構24に電子部品Eを保持させることができ、且つ、矯正装置30によってリード線ELの形状を矯正することができる。したがって、電子部品Eのリード線ELの形状を効率よく矯正することが可能となる。
【0065】
さらに、保持機構24が、8つの保持機構24を有しているので、回転部材22を回転させつつ8つの保持機構24それぞれに電子部品Eを保持させながら、矯正装置30によって8つの電子部品Eのリード線ELそれぞれの形状を矯正することができる。また、回転部材22を回転させつつ8つの保持機構24それぞれに保持された電子部品Eを配線基板(図示せず)に実装させながら、矯正装置30によって8つの電子部品Eのリード線ELそれぞれの形状を矯正することもできる。したがって、8つの電子部品Eのリード線ELそれぞれの形状を効率よく矯正することが可能となる。
【0066】
また、前記ロボット10は、矯正装置30が第2矯正治具60をさらに備えていることで、第1矯正冶具40によってリード線ELの長さ方向とピッチ方向とが交わる平面に直交する第1方向における形状を矯正することができ、且つ、第2矯正冶具60によってリード線ELのピッチ方向における形状を矯正することが可能となる。
【0067】
さらに、前記ロボット10は、第1突部66、第2突部67及び第3突部68を有する簡単な構造の第2矯正治具60によってリード線ELのピッチ方向における形状を矯正することが可能となる。
【0068】
(変形例)
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【0069】
図7は、ロボットが備える検出装置によって、リード線の形状の異常を検出する様子を示す概略図である。図7(A)が、検出装置によって照射される光線の方向に沿って見たときの概略図であり、図7(B)が、リード線のピッチ方向における中央で長さ方向に沿って電子部品を切断した状態を回転方向に沿って見たときの概略図である。図7に示すように、ロボット10が備えるエンドエフェクタ20aは、リード線ELの形状に異常があるか否かを検出するための検出装置80をさらに有していてもよい。
【0070】
検出装置80は、保持機構24に保持されて回転するリード線ELに図中破線で示す光線Rを照射する投光器82を有している。また、検出装置80は、保持機構24に保持されて、投光器82から照射された光線Rを受光する受光器84をさらに有している。投光器82は、保持機構24に保持されて回転するリード線ELの軌道の接線方向に沿って光線Rを照射する。図7に示すように、投光器82が図2における紙面手前側に配置されており、受光器84が図2における紙面奥側に配置されている。
【0071】
上記した構成を有することで、検出装置80は、投光器82から投光される光線Rがリード線ELに遮光されたとき、リード線ELの形状に異常がないと判定することができる。また、検出装置80は、投光器82から投光される光線Rがリード線ELに遮光されないとき、リード線ELの形状に異常があると判定することができる。
【0072】
このとき、回転部材22を回転させつつ8つの保持部26それぞれに電子部品Eを保持させながら、且つ、第1矯正治具40でリード線ELの形状を矯正しつつ、検出装置80でリード線ELの形状の異常を検出することができる。
【0073】
検出装置80は、例えば、回転部材22の回転方向において、第1矯正治具40と第2矯正治具60との間に配置されてもよい。これにより、第1矯正治具40で上記第1方向における歪みが矯正されたリード線ELにつき、リード線ELの形状に異常がない否かを検出し、異常が検出された場合のみ、第2矯正治具60の位置でリード線ELを揺動させてピッチ方向における歪みを矯正することができる。すなわち、検出装置80でリード線ELの異常が検出されなかった場合、第2矯正治具60の位置でリード線ELを揺動させる必要がなくなるので、いっそう効率的にリード線ELの形状を矯正することが可能となる。
【0074】
なお、図7に示す検出装置80は、受光器84が保持機構24に保持されて回転するリード線ELを介して投光器82と対向するように配置されている透過型の検出装置の場合を示してあるが、これに限定されない。例えば、検出装置80は、投光器82と受光器84とが同じ側に配置される反射型の検出装置であってもよい。このような場合、検出装置80は、投光器82で照射された光線Rがリード線ELに当たって反射し受光器84で受光された場合にリード線ELの形状に異常がないと判定することができる。また、検出装置80は、投光器82で照射された光線Rがリード線ELに当たらずに反射せず受光器84で受光されない場合にリード線ELの形状に異常があると判定してもよい。
【0075】
上記実施形態では、第1矯正治具40は、一対のベース体45、45と、一対のベース体45、45の主面が一対の内壁42、42を構成するように、一対のベース体45、45を互いに固定するための固定部材48と、を有する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、第1矯正治具40は、溝41の延在方向に見て略U字状に形成された1つの部材により構成されており、固定部材48を有していなくてもよい。このとき、溝41は、延在方向に見て幅方向に対向する一対の内壁42、42と、底壁とにより構成されている。
【0076】
上記実施形態では、保持機構24が8つ設けられる場合について説明したが、これに限定されない。すなわち、保持機構24は、1つ以上7つ以下設けられてもよいし、或いは、9つ以上設けられてもよい。
【0077】
上記実施形態では、第2矯正治具60の第1被当接部61及び第2被当接部62は、第1突部66、第2突部67及び第3突部68として構成されている場合について説明したが、これに限定されない。例えば、第2矯正治具60の第1被当接部61及び第2被当接部62は、ロボット10の前側から見て第1方向の奥側に向かうに連れて幅寸法が小さくなるように配置されたV字状の内壁として構成されていてもよいし、或いは、その他の構造であってもよい。
【0078】
上記実施形態では、矯正装置30が第2矯正治具60を備える場合について説明したが、これに限定されず、第2矯正治具60を備えなくてもよい。
【0079】
上記実施形態では、一対の内壁42、42は、それぞれ、延在方向における両端にガイド部44を備える場合について説明したが、これに限定されず、延在方向における両端の少なくとも一方にガイド部44を備えていてもよいし、或いは、ガイド部44を備えていなくてもよい。なお、一対の内壁42、42が延在方向における両端の一方のみにガイド部44を備えている場合、ガイド部44が備えられている側から一対の内壁42、42の間にリード線ELを挿入させることが好ましい。
【0080】
上記実施形態では、リード線ELが第1リード線EL1と第2リード線EL2の2つのリード線で構成されている場合を説明したが、これに限定されない。すなわい、リード線ELは、3つ以上のリード線ELで構成されていてもよい。このような場合、第2矯正治具60は、リード線ELのピッチ方向における形状を矯正するために、4つ以上の突部を有していてもよい。
【0081】
上記実施形態では、保持機構24に保持されて回転するリード線ELが溝41の矯正部43に当接することで形状を矯正されながら通過する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、エンドエフェクタ20aが回転部材22を有さずに保持機構24のみを有する保持装置を備えており、且つ、エンドエフェクタ20bが第1矯正治具40を保持するための他の保持装置を備えていてもよい。
【0082】
このような構造によれば、ロボットアーム13a、13bのうちの少なくとも一方を動作させることで、第1矯正冶具40は、保持装置に保持されて相対的に移動するリード線ELが溝41の矯正部43に当接することで形状を矯正されながら通過するように配置されていてもよい。このとき、例えば、リード線ELは、回転運動ではなく直進運動で、溝41の矯正部43に当接することで形状を矯正されてもよい。
【0083】
また、例えば、電子部品E及び第1矯正治具40の一方がロボット10とは別個に固定されており、且つ、電子部品E及び第1矯正治具40の他方がエンドエフェクタ20aの保持装置に保持されて動作することで、電子部品Eと第1矯正治具40とが相対的に移動してもよい。なお、ロボット10を用いずに(又はロボット10と協働して)人手により電子部品Eと第1矯正治具40とが相対的に移動されてもよい。
【0084】
上記実施形態では、第2矯正治具60は、保持機構24に保持されて回転部材22の回転方向に揺動するリード線ELを当接されることで、当該リード線ELの形状を矯正する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、エンドエフェクタ20aが回転部材22を有さずに保持機構24のみを有する保持装置を備えており、且つ、エンドエフェクタ20bが第2矯正治具60を保持するための他の保持装置を備えていてもよい。
【0085】
このような構造によれば、ロボットアーム13a、13bのうちの少なくとも一方を揺動させることで、第2矯正冶具60は、保持装置に保持されて相対的に揺動するリード線ELが第1被当接部61及び第2被当接部62に当接されることで形状を矯正されるように配置されていてもよい。このとき、例えば、リード線ELは、回転運動ではなく直進運動で、第1被当接部61及び第2被当接部62に当接することで形状を矯正されてもよい。
【0086】
また、例えば、電子部品E及び第2矯正治具60の一方がロボット10とは別個に固定されており、且つ、電子部品E及び第2矯正治具60の他方がエンドエフェクタ20aの保持装置に保持されて揺動することで、電子部品Eと第2矯正治具60とが相対的に揺動してもよい。なお、ロボット10を用いずに(又はロボット10と協働して)人手により電子部品Eと第2矯正治具60とが相対的に揺動されてもよい。
【符号の説明】
【0087】
10 ロボット
12 基台
13 ロボットアーム
15 リンク
17 リスト
20 エンドエフェクタ
21 保持装置
22 回転部材
23 回転軸
24 保持機構
25 径方向延在部
26 保持部
29 基部
30 矯正装置
40 第1矯正冶具
41 溝
42 内壁
43 矯正部
44 ガイド部
45 ベース体
48 固定部材
60 第2矯正治具
61 第1被当接部
62 第2被当接部
66 第1突部
67 第2突部
68 第3突部
80 検出装置
82 投光器
84 受光器
E 電子部品
EL リード線
R 光線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7