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特許7339820情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-29
(45)【発行日】2023-09-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20230830BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019163769
(22)【出願日】2019-09-09
(65)【公開番号】P2021043578
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】篠原 孝明
【審査官】藤原 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-049766(JP,A)
【文献】特開2002-015191(JP,A)
【文献】特開2018-045573(JP,A)
【文献】桑名由美,"ゼロからはじめる メルカリ お得に楽しむ!活用ブック",初版,日本,株式会社技術評論社,2019年02月08日,P8-9,172-173,ISBN:978-4-297-10304-0
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
メモリと、1つ又は複数のプロセッサとを含み、
前記1つ又は複数のプロセッサが、
第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立した後に、前記第1ユーザが用いる第1情報処理装置又は前記第2ユーザが用いる第2情報処理装置から、前記電子商取引のキャンセル要求及びキャンセル理由を取得して前記メモリに格納し、
前記キャンセル理由に基づいて、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方にポイントを付与し、
前記ポイントに基づいて、当該ポイントが付与されたユーザの電子商取引に関する処理を制限する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記キャンセル理由を、前記第1情報処理装置及び前記第2情報処理装置のうち、前記電子商取引のキャンセルを要求されたユーザが用いる装置に通知し、
前記第1情報処理装置及び前記第2情報処理装置のうち、前記電子商取引のキャンセルを要求されたユーザが用いる装置から、前記キャンセル要求に同意するか否かを表す同意情報を取得して前記メモリに格納し、
前記キャンセル理由及び前記同意情報に基づいて、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方にポイントを付与する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記キャンセル要求に同意しないことを表す同意情報を取得した場合、前記キャンセル要求に同意することを表す同意情報を受信した場合よりも前記ポイントを高く決定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに付与した前記ポイントを前記メモリに格納し、
前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに対して過去に付与した前記ポイントの多寡に基づいて、新たなポイントを決定する、
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記キャンセル理由、前記同意情報、過去に付与した前記ポイント、前記第1ユーザの属性情報及び前記第2ユーザの属性情報の少なくともいずれかに基づいて、前記ポイントを決定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記キャンセル理由、前記同意情報、過去に付与した前記ポイント、前記第1ユーザの属性情報及び前記第2ユーザの属性情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザのいずれに前記ポイントを付与するか決定する、
請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記キャンセル要求に同意しないことを表す同意情報を取得した場合、カスタマーサービスの情報処理装置に通知する、
請求項2から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記第1ユーザ及び前記第2ユーザのうち、前記ポイントを付与する対象となったユーザの前記電子商取引に関するリカバリー状況に基づいて、前記ポイントを修正する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記第1情報処理装置又は前記第2情報処理装置から前記電子商取引のキャンセル要求を取得した場合、前記キャンセル理由の選択肢を提示し、
前記第1情報処理装置又は前記第2情報処理装置から、選択された前記キャンセル理由を取得する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記1つ又は複数のプロセッサが、
前記電子商取引のステータスに応じて、前記キャンセル理由について異なる選択肢を提示する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
メモリと、1つ又は複数のプロセッサとを含む情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記1つ又は複数のプロセッサが、
第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立した後に、前記第1ユーザが用いる第1情報処理装置又は前記第2ユーザが用いる第2情報処理装置から、前記電子商取引のキャンセル要求及びキャンセル理由を取得して前記メモリに格納し、
前記キャンセル理由に基づいて、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方にポイントを付与し、
前記ポイントに基づいて、当該ポイントが付与されたユーザの電子商取引に関する処理を制限する、
情報処理方法。
【請求項12】
メモリと、1つ又は複数のプロセッサとを含む情報処理装置の前記1つ又は複数のプロセッサに、
第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立した後に、前記第1ユーザが用いる第1情報処理装置又は前記第2ユーザが用いる第2情報処理装置から、前記電子商取引のキャンセル要求及びキャンセル理由を取得して前記メモリに格納し、
前記キャンセル理由に基づいて、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの少なくとも一方にポイントを付与する、
前記ポイントに基づいて、当該ポイントが付与されたユーザの電子商取引に関する処理を制限する、
処理を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、個人間の電子商取引が行われているが、一部の取引は、成立後にキャンセルされることがある。例えば、特許文献1には、オークションサイトを通じた個人間売買の仲介をするオークション代行業者が、出品中の商品が落札・入札された場合において、商品の出品キャンセル及び取り下げなどの条件指定を行える手段を有するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-115215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
個人間の電子商取引において、電子商取引の成立後に一方から取引のキャンセル要求があった場合、電子商取引プラットフォームの管理者が仲裁に入る場合がある。しかしながら、取引量の増大に伴い、管理コストが増加してしまう。
【0005】
一方で、個人間で自由に電子商取引をキャンセルできるようにすると、売り手については出品意欲の低下を招くおそれがあり、買い手については出品内容に対する信頼性の低下を招くおそれがある。
【0006】
本開示は、個人間での電子商取引のキャンセルを可能とし、出品意欲又は信頼性の低下を軽減することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、メモリと、1つ又は複数のプロセッサとを含み、記1つ又は複数のプロセッサが、第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立した後に、第1ユーザが用いる第1情報処理装置又は第2ユーザが用いる第2情報処理装置から、電子商取引のキャンセル要求及びキャンセル理由を取得してメモリに格納し、キャンセル理由に基づいて、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方にポイントを付与し、ポイントに基づいて、当該ポイントが付与されたユーザの電子商取引に関する処理を制限する。
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、個人間での電子商取引のキャンセルを可能とし、出品意欲又は信頼性の低下を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るサーバコンピュータにより実行される処理のシーケンスの一例を示す図である。
図3】本実施形態に係るサーバコンピュータにより提示されるキャンセル理由の選択肢の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係るサーバコンピュータにより通知されるキャンセル理由と、キャンセル要求に同意するか否かを表す同意情報を取得するための画面例を示す図である。
図5】本実施形態に係るサーバコンピュータによりユーザの電子商取引に関する処理を制限する一例を示す図である。
図6】本実施形態に係るサーバコンピュータにより実行されるポイント付与処理のフローチャートである。
図7】本実施形態に係るサーバコンピュータにより実行される電子商取引の制限処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
本発明の実施形態では、個人間の電子商取引において、第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立した後に、第1ユーザ又は第2ユーザが電子商取引のキャンセル要求を行った場合に、ユーザの電子商取引に関する処理を制限する情報処理装置について説明する。情報処理装置は、キャンセル理由に基づいて、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方にポイントを付与し、ポイントに基づいて、当該ポイントが付与されたユーザの電子商取引に関する処理を制限する。ここで、第1ユーザ及び第2ユーザは、一方が売り手であり、他方が買い手である。キャンセル要求は、売り手及び買い手のどちらからも行い得る。また、ポイントは、例えばペナルティポイントであり、キャンセル要求が不適切であるほど大きな値となるものであってよい。
【0012】
<システムの適用例>
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。本例では、情報処理装置は、個人間電子商取引プラットフォームのサーバコンピュータ600である。同図では、個人間電子商取引プラットフォームの第1ユーザが用いる第1情報処理装置500Aと、第2ユーザが用いる第2情報処理装置500Bと、第3ユーザが用いる第3情報処理装置500Cとを図示している。第本明細書では、第1情報処理装置500A、第2情報処理装置500B及び第3情報処理装置500C等の個人間電子商取引プラットフォームのユーザ用いる情報処理装置を、クライアントコンピュータ500と総称する。
【0013】
<構成の一例>
クライアントコンピュータ500は典型的には、1つ又は複数の処理装置(CPU)502、1つ又は複数のネットワーク又は他の通信インタフェース506、メモリ504、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス514を含む。
【0014】
クライアントコンピュータ500はまた、ディスプレイ装置510及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス)512を備えるユーザインタフェース508も含み得る。入力装置512は、タッチパネルでもよい。
【0015】
メモリ504は、例えば、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであり、また、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよい。
【0016】
また、メモリ504の他の例として、CPU502から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置でもよい。ある実施形態において、メモリ504は次のプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0017】
オペレーティングシステム516は、例えば、様々な基本的なシステムサービスを処理するとともにハードウェアを用いてタスクを実行するためのプロシージャを含む。
【0018】
ネットワーク通信モジュール518は、例えば、クライアントコンピュータ500を他のコンピュータに、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース506及び、インターネット、他の広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワークなどの1つ又は複数の通信ネットワーク130を介して接続するために使用される。
【0019】
接続モジュール520は、例えば、個人間電子商取引プラットフォームへの接続を制御する。接続モジュール520は、個人間電子商取引プラットフォームの操作、例えば出品、購入、コメント及び評価(いいね!等)を制御する。
【0020】
クライアントアプリケーション530は、例えば、ウェブブラウザなどを含む。
【0021】
1つ又は複数の処理装置(CPU)502は、メモリ504から、必要に応じて各モジュールを読み出して実行する。例えば、1つ又は複数の処理装置(CPU)502は、メモリ504に格納されているネットワーク通信モジュールを実行することで、通信部を構成してもよい。また、1つ又は複数の処理装置(CPU)502は、メモリ504に格納されている接続モジュールを実行することで、接続部を構成してもよい。また、1つ又は複数の処理装置(CPU)502内に接続部を構成してもよい。
【0022】
他の実施形態において、接続モジュール520は、クライアントコンピュータ500のメモリ504に格納されるスタンドアロンアプリケーションであってもよい。スタンドアロンアプリケーションとしては、限定はされないが、接続アプリケーションが挙げられる。さらに他の実施形態において、接続モジュール520は別のアプリケーションへのアドオン又はプラグインであってもよい。例えば、接続モジュール520は、ウェブブラウザアプリケーション又は電子メールアプリケーションへのプラグインであってもよい。
【0023】
ある実施形態において、受信されたデータ項目はメモリ504に局所的にキャッシュされ得る。同様に、ユーザの電子商取引プラットフォームの操作情報もまた、メモリ504に局所的にキャッシュされ得る。
【0024】
上記に示した要素の各々は、先述の記憶装置の1つ又は複数に格納され得る。上記に示したモジュールの各々は、上述される機能を実行するための命令のセットに対応する。上記に示したモジュール又はプログラム(すなわち、命令のセット)は別個のソフトウェアプログラム、プロシージャ又はモジュールとして実装される必要はないとともに、従ってこれらのモジュールの様々なサブセットは様々な実施形態で組み合わされるか、或いは再構成されてもよい。ある実施形態において、メモリ504は上記に示されるモジュール及びデータ構造のサブセットを格納し得る。さらには、メモリ504は上述されない追加的なモジュール及びデータ構造を格納し得る。
【0025】
サーバコンピュータ600は典型的には、1つ又は複数の処理装置(CPU)602、1つ又は複数のネットワーク又は他の通信インタフェース606、メモリ604、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス610を含む。
【0026】
サーバコンピュータ600は場合によりユーザインタフェース608を含んでもよく、これとしては、ディスプレイ装置(図示せず)、及びキーボード及び/又はマウス(図示せず)を挙げることができる。
【0027】
メモリ604は、例えば、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであり、また、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよい。
【0028】
また、メモリ604の他の例は、CPU602から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置を挙げることができる。ある実施形態において、メモリ604は次のプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0029】
オペレーティングシステム612は、例えば、様々な基本的なシステムサービスを処理するとともにハードウェアを用いてタスクを実行するためのプロシージャを含む。
【0030】
ネットワーク通信モジュール614は、例えば、サーバコンピュータ600を他のコンピュータに、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース606及びインターネット、他の広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワークなどの1つ又は複数の通信ネットワーク130を介して接続するために使用される。
【0031】
ネットワーク通信モジュール614は、例えば、第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立した後に、第1ユーザが用いる第1情報処理装置500A又は第2ユーザが用いる第2情報処理装置500Bから、電子商取引のキャンセル要求及びキャンセル理由を取得してメモリ604に格納する。電子商取引のキャンセル要求及びキャンセル理由に関する情報は、キャンセル情報620としてメモリ604に格納される。
【0032】
この際、ネットワーク通信モジュール614は、キャンセル理由を、第1情報処理装置500A及び第2情報処理装置500Bのうち、電子商取引のキャンセルを要求されたユーザが用いる装置に通知してよい。そして、ネットワーク通信モジュール614は、第1情報処理装置500A及び第2情報処理装置500Bのうち、電子商取引のキャンセルを要求されたユーザが用いる装置から、キャンセル要求に同意するか否かを表す同意情報622を取得してメモリ604に格納する。
【0033】
ネットワーク通信モジュール614は、例えば、キャンセル要求に同意しないことを表す同意情報622を取得した場合、カスタマーサービスの情報処理装置(不図示)に通知する。このように、キャンセル要求に同意しないことを表す同意情報を取得した場合、当事者間での解決に任せず、カスタマーサービスによる仲裁を行うことで、電子商取引のキャンセルをより円滑に進めることができる。
【0034】
ポイント決定モジュール616は、例えば、キャンセル理由に基づいて、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方に付与するポイントを決定する。ポイント決定モジュール616によって第1ユーザ及び第2ユーザに付与したポイントは、メモリ604にポイント履歴624として格納される。
【0035】
また、ポイント決定モジュール616は、キャンセル理由だけでなく、キャンセル理由及び同意情報622に基づいて、第1ユーザ及び第2ユーザの少なくとも一方に付与するポイントを決定してもよい。同意情報622を加味することで、キャンセル要求に同意するか否かに応じてポイントを変動させ、キャンセルの妥当性をより適切に評価することができる。
【0036】
操作制限モジュール618は、例えば、決定したポイントに基づいて、当該ポイントが付与されたユーザの電子商取引に関する処理を制限する。操作制限モジュール618によって制限される電子商取引に関する処理は、出品、購入、コメント及び評価(いいね!等)に関する処理を含む。
【0037】
このように、本実施形態に係るサーバコンピュータ600によれば、個人間での電子商取引のキャンセルを可能とし、キャンセル理由に基づいてユーザにポイントを付与することで、不適切なキャンセルを定量的に評価し、出品意欲及び/又は信頼性の低下を軽減することができる。
【0038】
ポイント決定モジュール616は、キャンセル要求に同意しないことを表す同意情報622を取得した場合、キャンセル要求に同意することを表す同意情報622を受信した場合よりもポイントを高く決定してもよい。キャンセル要求に同意しないことを表す同意情報622を取得した場合、キャンセル要求に同意することを表す同意情報622を取得した場合よりも不適切性が高いと評価して、ポイントを高く決定することで、出品意欲及び/又は信頼性の低下をより軽減することができる。
【0039】
ポイント決定モジュール616は、例えば、第1ユーザ及び第2ユーザに対して過去に付与したポイントの多寡に基づいて、新たなポイントを決定する。ポイント決定モジュール616は、例えば、ポイント履歴624を参照して、過去に付与したポイントが多いユーザについて、新たなポイントを比較的大きく決定し、過去に付与したポイントが少ないユーザについて、新たなポイントを比較的小さく決定してよい。これにより、過去に多数のキャンセルを行っているユーザと、初回又は少数のキャンセルしか行っていないユーザとを区別してポイントの決定を行うことができる。特に、過去に多数のキャンセルを行っているユーザに対しては、今回のキャンセルをより悪質と評価して、より大きなポイントを付与するように決定することができる。
【0040】
ポイント決定モジュール616は、例えば、キャンセル理由(キャンセル情報620)、同意情報622、過去に付与したポイント(ポイント履歴624)、第1ユーザの属性情報及び第2ユーザの属性情報(ユーザ属性情報626)の少なくともいずれかに基づいて、ポイントを決定する。ここで、ユーザ属性情報626は、例えば、年代や性別等のユーザの個人情報及びユーザの信用情報を含む。ポイント決定モジュール616は、キャンセル情報620、同意情報622、ポイント履歴624、ユーザ属性情報626の少なくともいずれか、又は任意の組み合わせを総合的に用いて、より妥当なポイントを決定することができる。
【0041】
ポイント決定モジュール616は、例えば、キャンセル理由(キャンセル情報620)、同意情報622、過去に付与したポイント(ポイント履歴624)、第1ユーザの属性情報及び第2ユーザの属性情報(ユーザ属性情報626)の少なくともいずれかに基づいて、第1ユーザ及び第2ユーザのいずれにポイントを付与するか決定する。キャンセル要求があった場合、不適切な理由でキャンセル要求が行われているのであれば、キャンセル要求を行ったユーザにポイントを付与すべきであり、適切な理由でキャンセル要求が行われており、キャンセル要求するに足る理由があれば、キャンセル要求されたユーザにポイントを付与すべきである。ポイント決定モジュール616は、キャンセル情報620、同意情報622、ポイント履歴624、ユーザ属性情報626を総合的に用いて、いずれのユーザにポイントを付与すべきかをより適切に決定することができる。
【0042】
ポイント決定モジュール616は、例えば、キャンセル情報620のうちキャンセル理由が自己都合によるものである場合、ポイントを付与すると決定する。キャンセル理由が自己都合によるものであるか否かは、キャンセル理由の選択肢に対して予め付与した分類に基づいて判定されてよい。また、ポイント決定モジュール616は、キャンセル要求に同意しないことを表す同意情報622を取得した場合、キャンセル要求に同意することを表す同意情報622を取得した場合よりも不適切性が高いと評価して、ポイントを高く決定してよい。また、ポイント決定モジュール616は、ポイント履歴624を考慮して、過去に付与したポイントが多いユーザについて、新たなポイントを比較的大きく決定し、過去に付与したポイントが少ないユーザについて、新たなポイントを比較的小さく決定してよい。さらに、ポイント決定モジュール616は、ユーザ属性情報626のうち例えば信用情報を考慮して、ポイントを増減させてもよい。
【0043】
ポイント決定モジュール616は、例えば、第1ユーザ及び第2ユーザのうち、ポイントを付与する対象となったユーザの電子商取引に関するリカバリー状況に基づいて、ポイントを修正する。ここで、リカバリー状況は、ポイントを付与した根拠となった理由のうち一部又は全部が解消していることを示すような状況である。ポイント決定モジュール616は、例えば、売り手側のユーザが発送する商品を誤った場合、当該ユーザが正しい商品を発送し直せば、付与したポイントを減少又はゼロに修正する。ポイント決定モジュール616は、ポイントを付与した根拠となった理由の解消度合いに応じて、付与したポイントを減少させてよい。このように、ポイントを付与する対象となったユーザが、事後的に適切なリカバリーを行った場合、ポイントを修正することで、適切な行動を取るように動機付けることができる。
【0044】
サーバコンピュータ600は、操作制限モジュール618によってユーザの電子商取引に関する処理を制限する場合に、制限に先立って、ユーザに対してリカバリーのための猶予期間を与えてもよい。サーバコンピュータ600は、例えば、猶予期間に行われたリカバリー状況に基づいてポイントを修正し、修正後のポイントに基づいて、電子商取引に関する処理を制限するか否か、制限する場合には制限内容を軽減するか否かを決定してよい。
【0045】
メモリ604は、取引ステータス情報628を格納する。取引ステータス情報628は、ユーザ間の電子商取引が成立した後、商品を発送する前か、商品を発送した後か、入金前か、入金後かといった電子商取引のステージに関する情報を含む。取引ステータス情報628を用いる例については、後に詳細に説明する。
【0046】
上記に示した要素の各々は先述される記憶装置の1つ又は複数に格納され得る。上記に示したモジュールの各々は、上述される機能を実行するための命令のセットに対応する。上記に示したモジュール又はプログラム(すなわち、命令のセット)は別個のソフトウェアプログラム、プロシージャ又はモジュールとして実装される必要はないとともに、従ってこれらのモジュールの様々なサブセットが様々な実施形態で組み合わされるか、或いは再構成され得る。ある実施形態において、メモリ604は上記に示されるモジュール及びデータ構造のサブセットを格納し得る。さらには、メモリ604は上述されない追加的なモジュール及びデータ構造を格納し得る。
【0047】
図1は「サーバコンピュータ」を示すが、本明細書に記載される実施形態の構造的な概略としてよりも、サーバのセットに存在し得る様々な特徴についての説明が意図されている。実際には、及び当業者により認識されるとおり、別個に示される項目が組み合わされ得るであろうとともに、ある項目が別個にされ得るであろう。例えば、図1において別個に示される項目は単一サーバ上に実装され得るであろうとともに、単一の項目が1台又は複数のサーバにより実装され得るであろう。
【0048】
<動作説明>
次に、本実施形態に係るサーバコンピュータ600の動作について説明する。図2は、本実施形態に係るサーバコンピュータ600により実行される処理のシーケンスの一例を示す図である。
【0049】
(ステップS102)
はじめに、第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立すると、第1情報処理装置500Aからサーバコンピュータ600に「第2ユーザと売買成立」を表す情報が送信され、第2情報処理装置500Bからサーバコンピュータ600に「第1ユーザと売買成立」を表す情報が送信される。サーバコンピュータ600は、第1ユーザ及び第2ユーザの間で電子商取引が成立したことを表すように、第1ユーザ及び第2ユーザの取引ステータス情報を更新する。
【0050】
(ステップS104)
その後、第1情報処理装置500Aによってキャンセル画面が表示され、キャンセル理由の選択が行われる。そして、第1情報処理装置500Aからサーバコンピュータ600にキャンセル理由が送信される。なお、このような処理は、第2情報処理装置500Bによって行われる場合もある。
【0051】
(ステップS106)
サーバコンピュータ600は、選択されたキャンセル理由に基づいて、送信先を判定する。サーバコンピュータ600は、特定のキャンセル理由が選択された場合、カスタマーサービスにキャンセル理由を送信してよい。その他の場合、サーバコンピュータ600は、キャンセル理由を、キャンセル要求されている第2ユーザが用いる第2情報処理装置500Bに送信する。第2情報処理装置500Bは、キャンセル要求に合意するか否かの確認を行う画面を表示する。
【0052】
(ステップS106A)
第2ユーザがキャンセル要求に合意した場合、第2情報処理装置500Bからサーバコンピュータ600にキャンセル要求に合意することを表す情報が送信され、サーバコンピュータ600から第1情報処理装置500Aにキャンセル成立の通知が送信される。その後、第1情報処理装置500A及び第2情報処理装置500Bにキャンセル成立画面が表示される。
【0053】
(ステップS106B)
一方、第2ユーザがキャンセル要求に合意しない場合、第2情報処理装置500Bからサーバコンピュータ600にキャンセル要求に合意しないことを表す情報が送信され、サーバコンピュータ600からカスタマーサービスの情報処理装置700に対応依頼が送信される。その後、カスタマーサービスの仲裁によって、第1ユーザと第2ユーザの電子商取引のキャンセルが処理される。
【0054】
(ステップS108)
最後に、サーバコンピュータ600は、キャンセル理由等に基づいて、ペナルティポイントの付与対象(第1ユーザ又は第2ユーザ)とポイント数を決定する。そして、サーバコンピュータ600は、決定した付与対象に対して、決定したポイント数のペナルティポイントを付与する。
【0055】
図3は、本実施形態に係るサーバコンピュータ600により提示されるキャンセル理由の選択肢の一例を示す図である。同図に示す画面例は、キャンセル要求を行った第1情報処理装置500Aに表示される。
【0056】
同図に示す「キャンセルを申請する」と記載された画面例は、商品ID、キャンセル理由の詳細、確認チェックボックス及び申請ボタンを含む。商品IDは、電子商取引に付与されるIDであり、本例の場合、「m811068879」という英数字である。商品IDによって、キャンセル要求に係る電子商取引が特定される。
【0057】
キャンセル理由は、複数の選択肢を含む。サーバコンピュータ600は、第1情報処理装置500A又は第2情報処理装置500Bから電子商取引のキャンセル要求を取得した場合、キャンセル理由の選択肢を提示し、第1情報処理装置500A又は第2情報処理装置500Bから、選択されたキャンセル理由を取得する。本例の場合、サーバコンピュータ600は、第1情報処理装置500Aから上記商品IDで特定される電子商取引についてキャンセル要求を取得した場合、第1情報処理装置500Aにキャンセル理由の選択肢を提示する。そして、サーバコンピュータ600は、第1情報処理装置500Aから、選択されたキャンセル理由を取得する。
【0058】
サーバコンピュータ600は、電子商取引のステータスに応じて、キャンセル理由について異なる選択肢を提示する。サーバコンピュータ600は、例えば、商品を発送する前か、商品を発送した後か、入金前か、入金後かといった電子商取引のステータスに応じて、キャンセル理由について異なる選択肢を提示する。
【0059】
本例の場合、キャンセル理由の選択肢は、「購入者による誤購入」、「購入者の配送先住所ミス」、「在庫が無い」、「商品の破損/不良」、「配送業者によるトラブル」、「購入者のために商品をまとめる」及び「購入者との双方同意」である。本例では、キャンセル理由として「在庫が無い」が選択されている。
【0060】
理由の詳細は、キャンセル理由の詳細を自由記載する欄であり、必須の入力項目である。本例の場合、「発送前に商品がないことに気づきました。」と記載されている。
【0061】
第1ユーザは、商品ID、選択したキャンセル理由及び記載したキャンセル理由の詳細が正しいことを確認し、確認チェックボックスのチェックを行う。そして、申請ボタンを押下して、キャンセル理由をサーバコンピュータ600に送信する。
【0062】
本実施形態に係るサーバコンピュータ600によれば、キャンセル理由の選択肢を提示することで、キャンセル理由の分類が容易となり、より少ない演算量でポイントを決定することができる。また、電子商取引のステータスに応じて、キャンセル理由について異なる選択肢を提示することで、ポイントをステータスに応じてより適切に決定できるようになる。
【0063】
図4は、本実施形態に係るサーバコンピュータ600により通知されるキャンセル理由と、キャンセル要求に同意するか否かを表す同意情報を取得するための画面例を示す図である。同図に示す画面例は、キャンセル要求が行われた相手方である第2ユーザが用いる第2情報処理装置500Bに表示される。
【0064】
同図に示す「取引画面」と記載された画面例は、キャンセル要求の申請理由、「同意する」と記載されたボタン及び「同意しない」と記載されたボタンを含む。また、本画面例には、「キャンセル申請が届いています。返答してください。」と記載されたメッセージと、「キャンセル申請とは」及び「購入した後の流れ」と示されたリンクが表示されている。「キャンセル申請とは」及び「購入した後の流れ」のリンクをタップすると、それぞれ内容の詳細を説明するヘルプ画面が表示される。
【0065】
本例では、申請内容として、第1ユーザが選択した「在庫がない」が表示されている。第2ユーザは、表示されているキャンセル理由を考慮して、キャンセル要求に同意する場合、「同意する」と記載されたボタンを押下する。一方、キャンセル要求に同意しない場合、「同意しない」と記載されたボタンを押下する。
【0066】
本画面例には、「同意しない場合、事務局へのお問い合わせ画面へ遷移します。*24時間以内に返答しない場合、取引キャンセルされます」と記載されている。「同意する」と記載されたボタンが押下された場合、第1情報処理装置500A及び第2情報処理装置500Bにキャンセル成立画面が表示される。一方、「同意しない」と記載されたボタンが押下された場合、サーバコンピュータ600からカスタマーサービスの情報処理装置に対応依頼が送信される。また、キャンセル申請が第2情報処理装置500Bに通知されてから24時間以内に返答がない場合、返答がないためキャンセルを成立させる旨を第1情報処理装置500A及び第2情報処理装置500Bに表示させてよい。
【0067】
図5は、本実施形態に係るサーバコンピュータ600によりユーザの電子商取引に関する処理を制限する一例を示す図である。同図では、ユーザに付与されたペナルティポイントが所定の値を超えたため、電子商取引プラットフォームにおける出品、購入、コメント及び評価(いいね!等)が所定期間にわたって制限されている例を示している。
【0068】
同図では、電子商取引プラットフォームにおける操作が制限されているユーザが、出品等の操作を行おうとした場合に表示されるエラーメッセージを示している。エラーメッセージには、「ただいま2019-03-06 23:11:17から2019-03-07 23:11:17の間、出品、購入、コメント、いいね!が制限されています」と記載されている。このエラーメッセージのとおり、当該ユーザは、2019年3月6日23時11分17秒から2019年3月7日23時11分17秒までの間、出品、購入、コメント及びいいね!の操作を行うことができない。
【0069】
サーバコンピュータ600は、ペナルティポイントの多寡に応じて、制限する操作を決定してよい。サーバコンピュータ600は、例えば、ペナルティポイントが比較的少ない場合、出品、購入、コメント及びいいね!のうちいずれか一つの操作を制限するようにして、ペナルティポイントの増加に伴って、制限する操作の種類を多くしてもよい。
【0070】
また、サーバコンピュータ600は、ペナルティポイントの多寡に応じて、操作を制限する期間を決定してよい。サーバコンピュータ600は、例えば、ペナルティポイントが比較的少ない場合、1日程度の間操作を制限するようにして、ペナルティポイントの増加に伴って、操作を制限する期間を長くしてもよい。
【0071】
図6は、本実施形態に係るサーバコンピュータ600により実行されるポイント付与処理のフローチャートである。はじめに、サーバコンピュータ600は、第1情報処理装置500Aから電子商取引のキャンセル要求を取得する(S10)。
【0072】
サーバコンピュータ600は、キャンセル要求に係る電子商取引の取引ステータスを確認し(S11)、取引ステータスに応じたキャンセル理由の選択肢を第1情報処理装置500aに送信する(S12)。その後、サーバコンピュータ600は、第1情報処理装置500Aからキャンセル理由を取得する(S13)。
【0073】
サーバコンピュータ600は、キャンセル理由を取得した後、暫定的な措置として第1情報処理装置500Aのコメント画面をロックする(S14)。そして、第2情報処理装置500Bにキャンセル理由を送信する場合(S15:YES)、第2情報処理装置500Bにキャンセル理由を送信し、第2情報処理装置500Bから同意情報を受信する(S16)。ここで、第2情報処理装置500Bからキャンセルに同意しない旨の同意情報を受信した場合、カスタマーサービスの情報処理装置に対応依頼してもよい。
【0074】
特定のキャンセル理由に該当し、第2情報処理装置500Bにキャンセル理由を送信しない場合(S15:NO)、サーバコンピュータ600は、カスタマーサービスの情報処理装置にキャンセル理由を送信する(S17)。
【0075】
その後、サーバコンピュータ600は、キャンセル理由、同意情報、ペナルティポイント履歴及びユーザ属性情報に基づいて、ペナルティポイント及び付与対象を決定し(S18)、決定されたユーザにペナルティポイントを付与する(S19)。
【0076】
また、サーバコンピュータ600は、ペナルティポイントを付与した後のリカバリー状況に基づいて、ペナルティポイントを修正する(S20)。ここで、リカバリー状況は、商品の再発送、配送業者によるトラブルの解消及び返金等の対応状況を含む。
【0077】
図7は、本実施形態に係るサーバコンピュータ600により実行される電子商取引の制限処理のフローチャートである。本例では、第1情報処理装置500Aによって電子商取引プラットフォームの操作が行われる場合について説明する。
【0078】
サーバコンピュータ600は、第1情報処理装置500Aから電子商取引プラットフォームの特定の操作を受信すると(S30)、第1情報処理装置500Aのユーザ(第1ユーザ)に付与されたペナルティポイントを確認する(S31)。ここで、ペナルティポイントが基準値以上である場合(S32:YES)、操作制限が行われる所定期間が経過しているか否かを判定する(S33)。そして、所定期間経過する前である場合(S33:NO)、サーバコンピュータ600は、受信した操作を制限し、第1情報処理装置500Aにエラーメッセージを表示させる。
【0079】
一方、ペナルティポイントが基準値未満である場合(S32:NO)及び操作制限が行われる所定期間が経過している場合(S33:YES)、サーバコンピュータ600は、受信した操作を受け付ける(S35)。
【0080】
なお、操作制限において参照されるペナルティポイントには、有効期限が設けられていてよい。この場合、過去に付与されたペナルティポイントは原則として蓄積していくが、有効期限が経過すると抹消され、操作制限に寄与しなくなる。
【0081】
なお、開示技術は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記各実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【0082】
本開示の各実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、限定でなく例として、ソフトウェアプログラムやコンピュータプログラムを含む。
【符号の説明】
【0083】
130…通信ネットワーク、500…クライアントコンピュータ、502…CPU、504…メモリ、506…通信インタフェース、506…ネットワーク通信インタフェース、508…ユーザインタフェース、510…ディスプレイ、512…キーボード/マウス、514…通信バス、516…オペレーティングシステム、518…ネットワーク通信モジュール、520…接続モジュール、530…クライアントアプリケーション、600…サーバコンピュータ、602…CPU、604…メモリ、606…ネットワーク通信インタフェース、608…ユーザインタフェース、610…通信バス、612…オペレーティングシステム、614…ネットワーク通信モジュール、616…ポイント決定モジュール、618…操作制限モジュール、620…キャンセル情報、622…同意情報、624…ポイント履歴、626…ユーザ属性情報、628…取引ステータス情報、700…カスタマーサービスの情報処理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7