(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-29
(45)【発行日】2023-09-06
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/30 20200101AFI20230830BHJP
A24F 40/50 20200101ALI20230830BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20230830BHJP
【FI】
A24F40/30
A24F40/50
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2022508958
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(86)【国際出願番号】 KR2021010397
(87)【国際公開番号】W WO2022065677
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0123327
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、チュ オン
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02989912(EP,A1)
【文献】中国特許出願公開第111329110(CN,A)
【文献】特表2010-508034(JP,A)
【文献】特表2011-518638(JP,A)
【文献】国際公開第2020/183171(WO,A1)
【文献】特開2017-035097(JP,A)
【文献】特表2020-516262(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0057488(KR,A)
【文献】特開2019-041736(JP,A)
【文献】国際公開第2017/086023(WO,A1)
【文献】特表2019-524066(JP,A)
【文献】国際公開第2018/020599(WO,A1)
【文献】中国実用新案第211327135(CN,U)
【文献】中国実用新案第208193316(CN,U)
【文献】米国特許第09200876(US,B1)
【文献】国際公開第2020/100362(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110822579(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/30
A24F 40/50
A24F 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成する蒸気化器と、
前記蒸気化器に対して回転し、前記蒸気化器で生成されたエアロゾルを通過させる香味物質を保存するように構成された
複数のチャンバと、
ユーザの操作によって回転し、前記チャンバに沿って回転するように構成された入力部と、
前記入力部に結合されて前記入力部と共に回転する回転素子、及び信号を発生させる複数の連結素子を含み、前記回転素子の位置に基づいて、前記複数の連結素子のうち、いずれか1つが変更された信号を発生させる入力回路と、
前記複数の連結素子のうち、前記変更された信号を発生させた連結素子に対応する機能を遂行するプロセッサと、を含
み、
前記複数のチャンバは、回転方向に沿って配置され、
前記複数の連結素子は、それぞれ前記複数のチャンバに対応する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記連結素子は、
前記回転素子が前記連結素子に対応するように位置することにより、前記変更された信号を前記プロセッサに伝送し、
前記プロセッサは、
前記変更された信号に基づいて前記連結素子が、前記回転素子の位置と対応していると決定する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記複数のチャンバのうち、前記連結素子に対応するチャンバを、使用中のチャンバと決定する、請求項
1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記蒸気化器は、
前記複数のチャンバのうち、使用中のチャンバと流体連通して、前記エアロゾルが使用中のチャンバを通過する、請求項
3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記連結素子に対応する温度プロファイルによって加熱されるように前記蒸気化器を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
ユーザのパフを感知するパフセンサをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記パフセンサを用いて前記使用中のチャンバに対するパフ回数をカウンティングする、請求項
3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記カウンティングされたパフ回数がしきい値以上である場合、前記使用中のチャンバに対して前記蒸気化器の動作を制限する、請求項
6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
光を放出する発光部をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記連結素子に対応する光が放出されるように前記発光部を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
振動を発生させる振動機をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記連結素子に対応するように前記振動機の振動モードを変更する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記複数の連結素子それぞれに対応する情報を保存するメモリをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記メモリに保存された情報に基づいて前記機能を遂行する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記入力部は、
プッシュ入力を受信し、
前記プロセッサは、
前記プッシュ入力に対応する機能を遂行する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記プッシュ入力に応答して前記蒸気化器の予熱または加熱を開始する、請求項
11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記プッシュ入力の強度または前記プッシュ入力が受信された回数に対応する温度プロファイルによって加熱されるように前記蒸気化器を制御する、請求項
11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記プッシュ入力に応答して前記エアロゾル生成装置をターンオンまたはターンオフさせる、請求項
11に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、ユーザの入力に応答して多様な機能を遂行するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般のエアロゾル生成物品を燃焼させ、エアロゾルを生成させる方法を代替して非燃焼方式でエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に係わる需要が増加している。例えば、エアロゾル生成物質から非燃焼方式でエアロゾルを生成してユーザに供給するか、エアロゾル生成物質から生成されたエアロゾルを香媒体に通過させることで香味を有するエアロゾルを供給するエアロゾル生成装置に係わる研究が進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザにエアロゾル生成装置の多様な機能を容易に制御可能にする便利なユーザインターフェースを提供するエアロゾル生成装置を提供することである。一方、本発明が解決しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成する蒸気化器と、前記蒸気化器に対して回転し、前記蒸気化器で生成されたエアロゾルを通過させる香味物質を保存するように構成されたチャンバと、ユーザの操作によって回転し、前記チャンバがよって回転するように構成された入力部と、前記入力部に結合されて前記入力部と共に回転する回転素子、及び信号を発生させる複数の連結素子を含み、前記回転素子の位置に基づいて、前記複数の連結素子のうち、いずれか1つが変更された信号を発生させる入力回路と、前記複数の連結素子のうち、前記変更された信号を発生させた連結素子に対応する機能を遂行するプロセッサと、を含む。
【発明の効果】
【0005】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置を使用するユーザの入力に基づいて多様な機能を遂行することで、ユーザに満足感及び便宜性を提供することができる。また、エアロゾル生成装置は、少なくとも1つのチャンバを使用することで、香味物質の移行持続時間を増加させうる。
【0006】
本発明の効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示す図面である。
【
図2】一実施例による媒質部が回転する方法を説明するための図面である。
【
図3】一実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】一実施例による入力部と回転素子の結合を説明するための図面である。
【
図5A】一実施例による単一チャンバの横方向断面図である。
【
図5B】一実施例による複数のチャンバの横方向断面図である。
【
図6】一実施例による入力回路とプロセッサとの連結を示す図面である。
【
図7】
図3によるエアロゾル生成装置の動作方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
一側面によるエアロゾル生成装置は、
エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成する蒸気化器と、前記蒸気化器に対して回転し、前記蒸気化器で生成されたエアロゾルを通過させる香味物質を保存するように構成されたチャンバと、ユーザの操作によって回転し、前記チャンバがよって回転するように構成された入力部と、前記入力部に結合されて前記入力部と共に回転する回転素子、及び信号を発生させる複数の連結素子を含み、前記回転素子の位置に基づいて、前記複数の連結素子のうち、いずれか1つが変更された信号を発生させる入力回路と、前記複数の連結素子のうち、前記変更された信号を発生させた連結素子に対応する機能を遂行するプロセッサと、を含む。
【0009】
また、前記回転素子が前記連結素子に対応するように位置することにより、前記変更された信号を前記プロセッサに伝送し、前記プロセッサは、前記変更された信号に基づいて、前記連結素子が前記回転素子の位置と対応していると決定する。
【0010】
また、前記エアロゾル生成装置は、前記チャンバを複数個含み、前記複数のチャンバは、回転方向に沿って配置される。
【0011】
また、前記プロセッサは、前記複数のチャンバのうち、前記連結素子に対応するチャンバを使用中のチャンバと決定する。
【0012】
また、前記蒸気化器は、前記複数のチャンバのうち、使用中のチャンバと流体連通して前記エアロゾルが使用中のチャンバを通過する。また、前記プロセッサは、前記連結素子に対応する温度プロファイルによって加熱されるように前記蒸気化器を制御する。
【0013】
また、前記エアロゾル生成装置は、ユーザのパフを感知するパフセンサをさらに含み、前記プロセッサは、前記パフセンサを用いて前記使用中のチャンバに対するパフ回数をカウンティングする。
【0014】
また、前記プロセッサは、前記カウンティングされたパフ回数がしきい値以上である場合、前記使用中のチャンバに対して前記蒸気化器の動作を制限する。
【0015】
また、前記エアロゾル生成装置は、光を放出する発光部をさらに含み、前記プロセッサは、前記連結素子に対応する光が放出されるように前記発光部を制御する。
【0016】
また、前記エアロゾル生成装置は、振動を発生させる振動機をさらに含み、前記プロセッサは、前記連結素子に対応するように前記振動機の振動モードを変更する。
【0017】
また、前記エアロゾル生成装置は、前記複数の連結素子それぞれに対応する情報を保存するメモリをさらに含み、前記プロセッサは、前記メモリに保存された情報に基づいて、前記機能を遂行する。
【0018】
また、前記入力部は、プッシュ(push)入力を受信し、前記プロセッサは、前記プッシュ入力に対応する機能を遂行する。
【0019】
また、前記プロセッサは、前記プッシュ入力に応答して前記蒸気化器の予熱または加熱を開始する。
【0020】
また、前記プロセッサは、前記プッシュ入力の強度または前記プッシュ入力が受信された回数に対応する温度プロファイルによって加熱されるように前記蒸気化器を制御する。
【0021】
また、前記プロセッサは、前記プッシュ入力に応答して前記エアロゾル生成装置をターンオンまたはターンオフさせる。
【0022】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施するように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0023】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に携わる技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0024】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0025】
本明細書で使用されたように、「少なくともいずれか1つの」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含むと解釈せねばならない。
【0026】
構成要素またはレイヤが他の構成要素またはレイヤの「上方の」、「上の」、「連結された」または「結合された」と言及されるとき、構成要素またはレイヤは、他の構成要素またはレイヤの直ぐ上にあるか、上方にあるか、連結または結合されるか、あるいはその間の構成要素またはレイヤが存在してもよい。対照的に、構成要素が他の構成要素またはレイヤの「直ぐ上の」、「真上の」、「直接連結された」または「直接結合された」と言及されるとき、その間の構成要素またはレイヤが存在しない。同じ参照番号は、全体にわたって同じ構成要素を指称する。
【0027】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0028】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使用することができるが、構成要素は、用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに使用される。
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示す図面である。
【0031】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、媒質部110、蒸気化器120、プロセッサ130、バッテリ140、マウスピース150、入力部160、入力回路170、ダイヤルギア181及び媒質部ギア182を含んでもよい。
【0032】
一方、
図1に図示されたエアロゾル生成装置100には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図1に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解することができる。
【0033】
また、エアロゾル生成装置100の内部構造は、
図1に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置100の設計によって、媒質部110、蒸気化器120、プロセッサ130、バッテリ140、マウスピース150、入力部160、入力回路170、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182の配置は、変更されうる。例えば、入力回路170は、入力部160に結合されていると図示されているが、ダイヤルギア181に結合されうる。
【0034】
図1の実施例によるエアロゾル生成装置100は、エアロゾルをユーザに供給する装置であって、抵抗加熱方式、誘導加熱方式、超音波振動方式などを用いてエアロゾルを生成することができる。
【0035】
媒質部110は、少なくとも1つのチャンバ(chamber)を含んでもよい。媒質部110が複数のチャンバを含む場合、チャンバは隔壁によって互いに独立して区画されうる。チャンバは、エアロゾルを通過させる香味物質を保存することができる。単一チャンバ及び複数のチャンバについては、
図5A及び
図5Bを参照して具体的に後述する。
【0036】
香味物質は、固状でもあり、例えば、粉末や小さな大きさの粒子の集合である顆粒(granule)を含んでもよい。但し、それに制限されるものではない。例えば、香味物質は、カプセル(capsule)状でもあり、植物の葉が小さく切られた形態でもある。
【0037】
香味物質は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。
【0038】
香味物質は、例えば、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含むか、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような添加物質や、メントールまたは保湿剤などの加香物質や、植物抽出物、香料、香味剤、及びビタミン混合物のうち、いずれか1つの成分や、それら成分の混合物を含んでもよい。
【0039】
香味物質の香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されない。
【0040】
香味物質は、ビタミン混合物でもあり、ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されない。
【0041】
媒質部110は、蒸気化器120に対して回転するように配置されうる。媒質部110が複数のチャンバを含む場合、チャンバは、媒質部110の回転方向に沿って順に互いに離隔して位置することができる。
【0042】
チャンバは、1個または複数個が媒質部110に含まれうる。例えば、媒質部110は、円筒状でもあり、媒質部110の内部に配置されうる。選択的に、複数のチャンバは、媒質部110の外部に配置されうる。例えば、媒質部110の上端面を4個に分割することにより、区画される4個のチャンバを含んでもよい。媒質部110は、エアロゾル生成装置100の長手方向軸を基準に時計回り方向または逆時計回り方向に回転されうる。媒質部110が回転されることにより、媒質部110に含まれる複数のチャンバと蒸気化器120との相対的な位置が変更されうる。
【0043】
蒸気化器120は、エアロゾル生成物質(例えば、液状組成物)を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、媒質部110のチャンバを通過してユーザに伝達されうる。媒質部110が複数のチャンバを含む場合、エアロゾルは、複数のチャンバのうち、1つのチャンバを通過することができる。すなわち、蒸気化器120によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置100の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器120によって生成されたエアロゾルが媒質部110に含まれた複数のチャンバのうち、1つを通過して、ユーザに伝達されるように構成されうる。
【0044】
蒸気化器120は、液状組成物の相(phase)を気相に変換してエアロゾルを発生させうる。エアロゾルは、液状組成物から発生した蒸気化された粒子と空気とが混合された状態の気体を意味することができる。
【0045】
例えば、蒸気化器120は、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素を含んでもよいが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置100に含まれてもよい。
【0046】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。液状組成物は、液状またはゲル(gel)状の物質でもある。液状組成物は、液体保存部の内部でスポンジや綿のような多孔性素材によって含浸された状態で保持されうる。
【0047】
例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器120から/に脱/付着されるように作製され、蒸気化器120と一体として作製されうる。液体保存部が蒸気化器120と一体として作製される場合、蒸気化器120は、エアロゾル生成装置100と着脱可能に結合されうる。
【0048】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0049】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス・ファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)でもあるが、それらに限定されない。
【0050】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段と接触するか、液体伝達手段に隣接して配置されるか、液体伝達手段に巻かれる構造によって配置されうる。加熱要素は、液体保存部によっても取り囲まれる。
【0051】
加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。但し、それに必ずしも制限されるものではない。蒸気化器120は、例えば、超音波方式でエアロゾルを生成するか、誘導加熱方式でエアロゾルを生成することもできる。
【0052】
蒸気化器120は、カートリッジ(cartridge)、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それに限定されない。
【0053】
蒸気化器120と媒質部110とが互いに対して回転可能に結合されうる。例えば、蒸気化器120が固定された状態で媒質部110のチャンバは、蒸気化器120に対して回転可能である。
【0054】
蒸気化器120は、少なくとも1つのチャンバのうち1つと流体連通されるように配置されうる。例えば、蒸気化器120から生成されたエアロゾルは、複数のチャンバのうち、蒸気化器120と流体連通された1つのチャンバのみを通過することができる。
【0055】
蒸気化器120は、エアロゾル生成装置100の長手方向に沿って延びてエアロゾルを媒質部110に伝達する流出口を含んでもよい。蒸気化器120に含まれた液体保存部は、加熱要素によって生成されたエアロゾルを流出口に伝達する。したがって、液体保存部から供給されたエアロゾルは、流出口を通じて媒質部110に伝達される。
【0056】
蒸気化器120と媒質部110とが結合されている間に、蒸気化器120と媒質部110との相対的な位置が変更されることにより、媒質部110の単一チャンバの互いに異なる領域が蒸気化器120の流出口に整列された位置に配置されうる。または、蒸気化器120と媒質部110との相対的な位置が変更されることにより、複数のチャンバのうち、少なくとも1つが蒸気化器120の流出口に対応する位置に配置されうる。したがって、蒸気化器120の流出口から排出されたエアロゾルが媒質部110の単一チャンバで流出口に対応する部分を通過するか、媒質部110の複数のチャンバのうち、流出口に対応するチャンバに保存された香味物質を通過する。エアロゾルが香味物質を通過する間、エアロゾルの特性が変化されうる。
【0057】
エアロゾルが媒質部110の下端面全体を通過するように流出口が形成された場合、多量の香味物質が含まれていても、香味成分の移行量のみ増加し、香味成分移行の持続時間が十分に持続されない。これにより、流出口がエアロゾルが単一チャンバの一部のみを通過するように形成されることで、香味成分移行の持続時間が増加しうる。複数のチャンバの場合、流出口が複数のチャンバのうち、いずれか1つを通過するように形成されることで、香味成分移行の持続時間がチャンバの個数に対応する倍数ほど増加しうる。香味成分移行の持続時間が増加されうるので、液状組成物の量も増加しうる。したがって、媒質部110を交換せずとも、長時間香味成分が移行され、単一チャンバの互いに異なる部分ごとに、または複数のチャンバごとに異なる香味物質が含まれた場合、香味を変更させうる。
【0058】
エアロゾル生成装置100は、ユーザの口に挿入されるマウスピース150を含んでもよい。蒸気化器120から生成されたエアロゾルは、マウスピース150を通じてエアロゾル生成装置100の外部に排出されうる。一例として、マウスピース150は、エアロゾル生成装置100の一端部に形成されうる。
【0059】
蒸気化器120、媒質部110、及びマウスピース150は、互いに一体に結合されてエアロゾル生成組立体を形成しうる。実施例によって、エアロゾル生成組立体は、直方体、正六面体などのさまざまな形状にも変形される。エアロゾル生成組立体は、エアロゾル生成装置100に対して脱着可能に結合されうる。エアロゾル生成組立体がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、エアロゾル生成装置100は、蒸気化器120を作動させ、エアロゾルを発生させうる。蒸気化器120によって発生したエアロゾルは、媒質部110を通過してユーザに伝達される。
【0060】
プロセッサ130は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御する。具体的に、プロセッサ130は、バッテリ140及び蒸気化器120だけではなく、エアロゾル生成装置100に含まれた他の構成の動作を制御する。また、プロセッサ130は、エアロゾル生成装置100の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置100が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0061】
プロセッサ130は、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行可能なプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0062】
バッテリ140は、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ140は、蒸気化器120が加熱されるように電力を供給し、プロセッサ130の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ140は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0063】
一方、入力部160、入力回路170、ダイヤルギア181及び媒質部ギア182の動作については、
図2及び
図3を参照して後述する。
【0064】
図2は、一実施例による媒質部が回転する方法を説明するための図面である。
【0065】
図2を参照すれば、媒質部110、入力部160、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182が図示される。
図2の媒質部110は、
図1の媒質部110に対応しうる。したがって、重複する内容は省略する。
【0066】
入力部160、ダイヤルギア181及び媒質部ギア182が互いに連動されて動作することで、媒質部110の複数のチャンバを回転させうる。
【0067】
ダイヤルギア181は、入力部160及び媒質部ギア182と噛み合い、入力部160に印加された回転エネルギーを媒質部ギア182に伝達することができる。
【0068】
入力部160は、ユーザの操作によって回転されうる。ユーザの操作は、例えば、回転入力を含んでもよい。回転入力は、入力部160に接触を保持しつつ、入力部160の一位置から他の位置の方向に移動することで、入力部160を回転させるユーザの入力として、入力部160の回転開始時間からユーザの接触が解除されるまでの入力を意味する。入力部160は、例えば、ダイヤルなどに該当しうるが、それに限定されない。入力部160の一部は、エアロゾル生成装置100の外部に突出しうる。入力部160は、ダイヤルギア181と噛み合い、入力部160の回転が入力部160を通じてダイヤルギア181に伝達されうる。
【0069】
媒質部ギア182は、媒質部110を取り囲むように配置され、媒質部110を回転させうる。媒質部ギア182は、媒質部110内の単一チャンバまたは隔壁によって独立して区画された複数のチャンバを回転させうる。媒質部110は、4個のチャンバを含むと図示されているが、チャンバの個数は、それに制限されない。
【0070】
入力部160、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182は、
図2に図示されたように歯車状だけではなく、多様な形状を有し、ダイヤルギア181、入力部160、及び媒質部ギア182の配置は、変更されうる。また、ダイヤルギア181、入力部160、及び媒質部ギア182は、ギア数が異なり、それぞれのギア数は、決定された比率に決定されうる。例えば、入力部160、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182のギア数の比率は、1:2:3でもあり、入力部160、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182のギア数は、それぞれ4個、8個、12個でもある。しかし、ギア数及びギア数の比率は、それに制限されない。
【0071】
入力部160、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182が回転される方向は、それぞれ異なっても、同一でもある。例えば、入力部160が時計回り方向に回転される場合、ダイヤルギア181は、逆時計回り方向に回転され、媒質部ギア182は、時計回り方向に回転されうるが、それに制限されない。
【0072】
入力部160、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182のうち、少なくとも1つは、必要によって省略されうる。例えば、ダイヤルギア181及び媒質部ギア182が省略され、入力部160が媒質部110と結合されて媒質部110を回転させうる。または、ダイヤルギア181が省略され、入力部160が回転入力に応答して回転し、入力部160と噛み合っている媒質部ギア182が媒質部110を回転させうる。
【0073】
入力部160、ダイヤルギア181、及び媒質部ギア182の材質は、様々であり、互いに異なる物質を含んでもよい。
【0074】
図3は、一実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0075】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、チャンバ111、蒸気化器120、入力部160、入力回路170、及びプロセッサ130を含んでもよい。入力回路170は、回転素子171及び複数の連結素子173ないし176を含んでもよい。
図3のチャンバ111、入力部160、及びプロセッサ130は、
図1及び
図2のチャンバ、入力部160及びプロセッサ130に対応しうる。したがって、重複説明は省略する。
【0076】
図3に図示されたエアロゾル生成装置100には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置100にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0077】
エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのチャンバ111を含んでもよい。チャンバ111は、香味物質を保存することができる。チャンバ111が複数である場合、チャンバは、互いに結束されて1つの組合体(例えば、媒質部110)で構成され、隔壁によって互いに独立して区画されうる。
【0078】
入力部160は、ユーザの操作によって回転されることで、チャンバ111を回転させうる。入力部160は、媒質部110または、チャンバ111と直接接触されてチャンバ111を回転させるか、チャンバ111との間に少なくとも1つの他の構成(例えば、ダイヤルギア181または媒質部ギア182)を通じてチャンバ111を回転させうる。
【0079】
入力回路170は、プロセッサ130と電気的に連結され、入力部160の回転に応答して一定信号をプロセッサ130に伝送することができる。入力回路170は、入力部160に結合して入力部160の回転と共に回転する回転素子171を含んでもよい。回転素子171は、入力部160と物理的または電気的に連結され、入力部160の回転に対応するように回転することができる。回転素子171は、入力回路170の表面または入力回路170の内部に位置することができる。回転素子171は、例えば、入力回路170の基板上に回転可能なように配置された素子、電子部品またはピン(pin)などに該当しうる。但し、これは、例示に過ぎず、回転素子171の種類は、それに限定されない。
【0080】
入力回路170は、複数の連結素子173ないし176を含んでもよい。連結素子173ないし176は、それぞれプロセッサ130の互いに異なる部分に連結されうる。例えば、連結素子173ないし176がそれぞれ連結されるプロセッサ130の互いに異なる部分は、互いに異なる回路であるか、互いに異なる端子または、互いに異なるポート(例えば、GPIO(general-purpose input/output)ポート)などに該当しうる。
【0081】
連結素子173ないし176は、一定信号を発生させ、信号をプロセッサ130に伝送ことができる。回転素子171が回転されることにより、連結素子173ないし176のうち、1つの連結素子に対応するように位置した場合、1つの連結素子から発生する信号は、変更されうる。1つの連結素子は、変更された信号をプロセッサ130に伝送することができる。
【0082】
プロセッサ130は、変更された信号を受信し、連結素子173ないし176のうち、変更された信号を発生させた連結素子に対応する機能を遂行することができる。すなわち、プロセッサ130は、連結素子173ないし176のうち、回転素子171の位置に対応する連結素子に対応する機能を遂行することができる。
【0083】
連結素子173ないし176それぞれには、少なくとも1つずつの機能が対応しうる。または、チャンバ111が複数個である場合、連結素子173ないし176それぞれは、複数のチャンバそれぞれと対応しうる。その場合、連結素子173ないし176の個数は、チャンバ数に対応しうる。
【0084】
入力部160は、プッシュ入力を受信することができる。プッシュ入力は、エアロゾル生成装置100の外部から内部方向に入力部160を押すユーザの入力であって、例えば、一般的なボタンを押す入力と類似してもいる。その場合、入力部160は、回転入力及びプッシュ入力をいずれも受信可能なように構成されうる。エアロゾル生成装置100は、プッシュ入力に応答可能なように入力部160と連結されたプッシュプル(push-pull)スイッチまたはタクト(tact)スイッチなどを含んでもよい。タクトスイッチは、「クリッキング」の接触感覚をユーザに付与することができるスイッチを指称する用語として、例えば、弾性要素によって弾性的に支持されて動くスイッチや弾性変形が可能なドーム状のスイッチを含んでもよい。
【0085】
プロセッサ130は、プッシュ入力に応答して多様な機能を遂行することができる。プロセッサ130は、プッシュ入力に対応する機能を遂行することができる。例えば、プロセッサ130は、プッシュ入力の強度、プッシュ入力が受信された回数またはその組合わせに対応する機能を遂行することができる。または、プロセッサ130は、プッシュ入力が受信された時点から既設定の時間(例えば、3秒)の間、プッシュ入力が受信された総回数に対応する機能を遂行することができる。
【0086】
プロセッサ130は、プッシュ入力に応答して蒸気化器120の加熱または予熱を開始することができる。または、プロセッサ130は、プッシュ入力の強度、プッシュ入力が受信された回数、またはその組合わせに対応する温度プロファイルによって加熱されるように蒸気化器120を制御することができる。例えば、プロセッサ130は、プッシュ入力の強度が比較的高い場合、高温の温度プロファイルを適用し、プッシュ入力の強度が比較的低い場合、一般温度プロファイルを適用することができる。または、プロセッサ130は、既設定の時間の間、2回のプッシュ入力が受信された場合、高温の温度プロファイルを適用し、既設定の時間の間、1回のプッシュ入力が受信された場合、一般温度プロファイルを適用することができる。
【0087】
プロセッサ130は、プッシュ入力に応答してエアロゾル生成装置をターンオンまたはターンオフさせうる。例えば、プロセッサ130は、プッシュ入力が一定時間以上受信された場合、エアロゾル生成装置をターンオンまたはターンオフさせうる。
【0088】
一実施例において、エアロゾル生成装置100は、プッシュ入力の強度を感知するために、入力部160と連結されるフォースセンサを含んでもよい。フォースセンサは、例えば、入力部160に加えられる圧力を感知するために、フォースセンサ内部空間のインダクタンス変化量などをセンシングすることができる。
【0089】
図4は、一実施例による入力部と回転素子との結合を説明するための図面である。
【0090】
図4を参照すれば、回転素子171が入力部160に結合されうる。入力部160が回転されることにより、入力回路170の基板は、固定された状態で回転素子171が回転されうる。
【0091】
入力部160と回転素子171は、物理的に連結されうる。
図4による実施例において、回転素子171が入力回路170の基板上に突設され、入力部160の孔に挿入されうる。例えば、回転素子171に突起が形成され、入力部160の孔には、回転素子171が挿入されるように、突起に対応する溝が形成されうる。回転素子171は、入力部160の回転と共に回転しうる。
【0092】
但し、回転素子171と入力部160との結合は、上述した例示に限定されず、多様に実施されうる。例えば、回転素子171が入力部160の孔を通過して入力部160を貫通することができる。または、回転素子171が入力回路170の基板上に凹状に形成され、回転素子171に合わせるように凸部が入力部160に形成されて回転素子171と入力部160とが結合されうる。
【0093】
入力部160と回転素子171とが直接に接触していない場合、入力部160と回転素子171との間に別途の構成を通じて連結されうる。回転素子171は、別途の構成を通じて入力部160の回転と共に回転されうる。
【0094】
他の実施例において、入力部160と回転素子171は、電気的に連結されうる。入力部160が回転されることにより、電気的信号が生成され、電気的信号は、入力回路170に伝達されうる。入力回路170は、電気的信号に基づいて回転素子171を回転させうる。
【0095】
入力部160の回転角と回転素子171の回転角との比率を多様に設定しうる。例えば、入力部160の回転角と回転素子171の回転角は、同一に設定され、入力部160及び回転素子171が1:1の比率で回転されうる。但し、これは、例示に過ぎず、それに限定されない。
【0096】
図5Aは、一実施例による単一チャンバの横方向断面図である。
【0097】
図5Aを参照すれば、エアロゾル生成装置100は、1個のチャンバ111を含み、チャンバ111は、香味物質112を保存することができる。
【0098】
図5Aにおいて、チャンバ111は、媒質部110の円周方向の全体領域を取り囲むが、チャンバ111の構造は、それに制限されず、例えば、チャンバ111は、媒質部110の円周方向の一部領域のみを取り囲むように設けられうる。
【0099】
チャンバ111は、入力部160によって回転することで、蒸気化器120に対する相対的な回転位置が変更されうる。チャンバ111の回転位置によって、蒸気化器120の流出口121に対応するチャンバ111の領域が異なってもいる。エアロゾルは、流出口121に対応するチャンバ111の領域を通過することができる。
【0100】
チャンバ111が視覚的に区画されていないが、プロセッサ130は、流出口121の大きさに対応する香味物質112の面積などを考慮して媒質部110の円周方向に沿ってチャンバ111を複数の領域に区分することができる。例えば、チャンバ111の複数の領域のうち、エアロゾルを通過させる現在領域の香味物質112の寿命が終了した場合、プロセッサ130は、チャンバ111を回転することで、複数の領域のうち、次の領域を流出口121に対して整列することができる。
【0101】
図5Bは、一実施例による複数のチャンバの横方向断面図である。
【0102】
図5Bを参照すれば、エアロゾル生成装置100は、回転方向に沿って順次に配置される複数のチャンバ111を含み、チャンバ111は、香味物質112を保存することができる。チャンバ111は、媒質部の隔壁114によって互いに独立して区画されうる。
【0103】
チャンバ111は、入力部160によって回転することで、蒸気化器120に対する相対的な回転位置が変更されうる。
図5Bに図示されたように、チャンバ111のうち、1つの位置が流出口121の位置に対応するように、蒸気化器120に対するチャンバ111の回転位置が整列されうる。チャンバ111の回転位置によって、蒸気化器120の流出口121に対応するチャンバ113は異なってもいる。
【0104】
一方、入力部160が回転されることにより、チャンバ111のみならず、回転素子171も回転されうる。回転素子171が回転されることにより、回転素子171の位置に対応する連結素子が異なってもいる。回転素子171の位置が1つの連結素子に対応するとき、流出口121に対応するチャンバ113が1つの連結素子に対応するチャンバ113に設定されうる。例えば、回転素子171の位置が第1連結素子に対応する時、流出口121に第1チャンバ113が対応する場合、第1連結素子に対応するチャンバは、第1チャンバ113に設定されうる。
【0105】
したがって、チャンバ111のうち、連結素子に対応するチャンバ113は、流出口121に対応するチャンバ113であって、プロセッサ130は、それを使用中のチャンバ113と決定する。使用中のチャンバ113は、蒸気化器120と流体連通され、エアロゾルを通過させうる。
【0106】
図6は、一実施例による入力回路とプロセッサとの連結を示す図面である。
【0107】
図6を参照すれば、複数の連結素子173ないし176は、それぞれプロセッサ130の互いに異なる部分A、B、C、Dに連結され、回転素子171の基準点172は、1つの連結素子174に対応するように位置しうる。
【0108】
連結素子173は、例えば、入力回路170の基板上に配置された電気素子、C(common)ピン、ポートまたはスイッチなどに該当しうるが、それらに限定されない。
【0109】
一実施例において、プロセッサ130は、連結素子173ないし176及び回転素子171に互いに異なる電圧を有する信号が印加されるようにバッテリ140を制御することができる。例えば、バッテリ140が連結素子173ないし176に第1電圧を有する信号を印加し、回転素子171に第2電圧を有する信号を印加する場合、連結素子173ないし176には、第1電圧を有する信号が発生し、回転素子171には、第2電圧を有する信号が発生しうる。
【0110】
他の実施例において、連結素子173ないし176には、第1電圧を有する信号を印加する基本回路が連結されうる。回転素子171が回転することで、連結素子173ないし176のうち、1つの連結素子174に対応するように位置した場合、回転素子171が連結素子174と電気的に連結されることで、連結素子174に印加される信号の電圧を第2電圧に変更することができる。そのために回転素子171は、例えば、抵抗、キャパシタ、増幅器、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)またはTTL(Transistor-Transistor Logic)などの半導体を含んでもよい。
【0111】
プロセッサ130は、連結素子173ないし176に印加される信号を連結素子173ないし176から受信することで、連結素子173ないし176それぞれに印加される電圧を感知することができる。
【0112】
回転素子171が1つの連結素子174に対応するように位置した場合、回転素子171と連結素子174とが連結されうる。連結素子174には、既存に印加された信号の代わりに、回転素子171に印加される信号が回転素子171を通じて印加されうる。したがって、連結素子174は、回転素子171の位置と対応する場合、発生する信号が変更されうる。プロセッサ130は、連結素子173ないし176から発生する信号を受信し、変更された信号が受信されれば、変更された信号を発生させた連結素子174を決定することができる。すなわち、プロセッサ130は、変更された信号を受信することで、変更された信号を発生させた連結素子174が回転素子171の位置と対応すると決定しうる。
【0113】
連結素子173ないし176に第1電圧を有する信号が印加されていて、回転素子171が1つの連結素子174に対応するように位置した場合、連結素子174に印加される信号は、第1電圧を有する信号から第2電圧を有する信号に変更されうる。例えば、第1電圧が基準電圧(例えば、3V)であり、第2電圧がグラウンド電圧である場合、連結素子174で発生する信号は、基準電圧を有するハイ(high)信号からグラウンド電圧を有するロー(low)信号に変更されうる。プロセッサ130は、連結素子173ないし176のうち、ハイ信号が感知されていてロー信号に変更される連結素子174を、回転素子171の位置に対応する連結素子174として決定しうる。または、第1電圧がグラウンド電圧であり、第2電圧が基準電圧である場合、プロセッサ130は、ロー信号からハイ信号に変更される連結素子174を、回転素子171の位置に対応する連結素子174として決定しうる。
【0114】
プロセッサ130は、連結素子173ないし176のうち、回転素子171の基準点172の位置に対応する連結素子174に対応する機能を遂行することができる。基準点172は、回転素子171の一地点に位置する仮想の点であって、複数の連結素子173ないし176のうち、連結素子174を決定するためのものである。プロセッサ130は、回転入力が解除されて回転素子171の回転停止時の基準点172の位置に対応する連結素子174を決定することができる。連結素子173ないし176は、基準点172の位置によってプロセッサ130に伝送する信号が変更されうる。
【0115】
例えば、回転素子171の回転軸から基準点172への方向が連結素子174の位置に向かう場合、基準点172が連結素子174に対応するように位置したものでもある。
【0116】
プロセッサ130は、回転素子171の基準点172が複数の連結素子173ないし176のうち、1つの連結素子174に対応するように位置した場合、1つの連結素子174に対応する機能を遂行することができる。
【0117】
一実施例において、連結素子173ないし176は、互いに異なるチャンバ111に対応しうる。プロセッサ130は、複数のチャンバ111のうち、連結素子174に対応するチャンバ113を使用中のチャンバ113と決定しうる。使用中のチャンバ113は、蒸気化器120と流体連通されるチャンバ113に対応し、蒸気化器120から生成されたエアロゾルを通過させうる。使用中のチャンバ113は、蒸気化器120の流出口121の位置に対応するように配置されうる。
【0118】
一実施例において、連結素子173ないし176は、互いに異なる温度プロファイルに対応しうる。一方、温度プロファイルとは、時間経過による蒸気化器120の温度変化を指称する。例えば、温度プロファイルは、1回の喫煙動作内の時間経過による蒸気化器120の温度変化を指称することができる。プロセッサ130は、連結素子174に対応する温度プロファイルによって加熱されるように蒸気化器120を制御することができる。
【0119】
一実施例において、エアロゾル生成装置100は、ユーザのパフを感知するパフセンサを含んでもよい。パフセンサは、ユーザがエアロゾルを吸い込むとき、発生する空気の圧力または速度の変化を感知することができる。パフセンサは、圧力センサ、空気流量センサなどを含んでもよい。
【0120】
プロセッサ130は、パフセンサを用いて連結素子174に対応するチャンバ113に対するパフ回数をカウンティングすることができる。例えば、プロセッサ130は、連結素子174に対応するチャンバ113を、使用中のチャンバ113と決定し、決定されたチャンバ113におけるパフ回数をパフセンサを用いてカウンティングすることができる。プロセッサ130は、カウンティングされたパフ回数がしきい値以上である場合、連結素子174に対応する機能の遂行を制限することができる。例えば、機能が蒸気化器120を加熱するものである場合、プロセッサ130は、パフ回数がしきい値以上のチャンバについては、蒸気化器120の動作を制限することができる。蒸気化器120の動作が制限されることで、エアロゾルで焦げ味などが発生せず、ユーザの満足感が増大しうる。
【0121】
一方、エアロゾル生成装置100は、カウンティングされたパフ回数がしきい値以上である場合、発光部、ディスプレイまたはスピーカなどを用いてユーザにお知らせを提供することができる。
【0122】
一実施例において、エアロゾル生成装置100は、光を放出する発光部を含んでもよい。発光部は、多様な色相の光を放出するか、多様な周期で、多様な明るさで、または多様な時間の間に光を放出することができる。例えば、発光部は、発光ダイオード(LED; light emitting diode)を含んでもよい。但し、それに限定されず、光を放出する多様な構成が含まれうる。
【0123】
プロセッサ130は、連結素子174に対応する光が放出されるように発光部を制御することができる。例えば、発光部は、連結素子173別に互いに異なる色相の光を放出するか、回転素子171の位置に対応する連結素子174が変更される度に、ブリンク(blink)することができる。または、発光部は、連結素子173別に互いに異なる明るさの光を放出するか、互いに異なる時間の間、光を放出することができる。連結素子173ごとに互いに異なるチャンバ111が対応する場合、ユーザは、発光部から放出される光を通じて使用中のチャンバ113を確認することができる。
【0124】
一実施例において、エアロゾル生成装置100は、触覚情報の出力のための振動機を含んでもよい。振動機は、多様な周期で、多様な強度で、または多様な時間の間、振動を発生させうる。振動機が振動することで、エアロゾル生成装置100が振動され、触覚情報がユーザに伝達されうる。
【0125】
プロセッサ130は、連結素子174に対応するように振動機の振動モードを変更することができる。例えば、振動機は、回転素子171の位置に対応する連結素子174が変更される度に、既設定の時間の間、振動することができる。または、振動機は、連結素子174別に互いに異なる強度で振動するか、互いに異なる周期で振動する。連結素子174ごとに互いに異なるチャンバ111が対応する場合、ユーザは振動機の振動を通じて使用中のチャンバ113を確認することができる。
【0126】
一実施例において、エアロゾル生成装置100は、視覚情報を出力するディスプレイを含んでもよい。ディスプレイは、連結素子174に対応する視覚情報を出力することができる。例えば、ディスプレイは、使用中のチャンバ113に対応する視覚情報を出力することができる。その場合、ユーザは、ディスプレイに表示される視覚情報を通じて使用中のチャンバ113を確認することができる。
【0127】
一実施例において、エアロゾル生成装置100は、連結素子173ないし176それぞれに対応する情報を保存するメモリを含んでもよい。例えば、1つのメモリが複数の領域それぞれに連結素子173別に情報を保存するか、複数のメモリそれぞれが連結素子173別に情報を保存することができる。
【0128】
プロセッサ130は、メモリに保存された情報に基づいて連結素子174に対応する機能を遂行することができる。連結素子174ごとに互いに異なるチャンバ111が対応する場合、メモリは、各チャンバ111ごとの累積パフ回数を個別的に保存し、プロセッサ130は、使用中のチャンバ113に対する累積パフ回数に基づいて、蒸気化器120の動作を制御することができる。
【0129】
図7は、
図3によるエアロゾル生成装置の動作方法の一例を示すフローチャートである。
【0130】
図7を参照すれば、エアロゾル生成装置100の動作方法の一例は、
図3に図示されたエアロゾル生成装置100で時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であっても、
図3に図示されたエアロゾル生成装置100について前述した内容は、
図7のエアロゾル生成装置100の動作方法にも適用可能であるということが分かる。
【0131】
段階S710において、入力部160は、ユーザの操作によって回転されうる。
【0132】
他の実施例において、入力部160は、ユーザの操作によってプッシュされ、その場合、入力部160は、回転入力及びプッシュ入力をいずれも認識することができる。
【0133】
段階S720において、入力部160の回転によってチャンバ111及び回転素子171が回転することができる。
【0134】
入力部160は、ユーザの操作によって回転することで、チャンバ111を回転させうる。チャンバ111は、蒸気化器120に対して回転するように配置され、生成されたエアロゾルを通過させる香味物質112を保存することができる。チャンバ111が複数個存在する場合、複数のチャンバ111は、回転方向に沿って順に位置することができる。蒸気化器120は、複数のチャンバ111のうち、1つと流体連通されるように配置され、エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成することができる。
【0135】
回転素子171は、入力部160に結合されて入力部160と共に回転することができる。
【0136】
段階S730において、複数の連結素子173ないし176のうち、回転素子171の位置と対応する連結素子174で発生する信号が変更されうる。
【0137】
連結素子173ないし176は、信号を発生させうる。連結素子173ないし176のうち、回転する回転素子171の位置と対応するいずれか1つの連結素子174は、発生する信号が変更されうる。連結素子174は、変更された信号をプロセッサ130に伝送しうる。
【0138】
段階S740において、プロセッサ130は、変更された信号を受信することができる。
【0139】
プロセッサ130は、変更された信号を受信することで、回転素子171の位置と対応する連結素子174を決定することができる。
【0140】
段階S750において、プロセッサ130は、複数の連結素子173ないし176のうち、変更された信号を発生させた連結素子174に対応する機能を遂行することができる。
【0141】
プロセッサ130は、複数のチャンバ111のうち、回転素子171の位置と対応する連結素子174に対応するチャンバ113を使用中のチャンバ113に決定することができる。使用中のチャンバ113は、蒸気化器120と流体連通され、エアロゾルを通過させうる。
【0142】
プロセッサ130は、回転素子171の位置と対応する連結素子174に対応する温度プロファイルによって加熱されるように蒸気化器120を制御することができる。
【0143】
プロセッサ130は、パフセンサを用いて回転素子171の位置と対応する連結素子174に対応するチャンバ113に対するパフ回数をカウンティングすることができる。エアロゾル生成装置100は、カウンティングされたパフ回数がしきい値以上である場合、使用中のチャンバ113に対して、蒸気化器120の動作を制限することができる。
【0144】
プロセッサ130は、回転素子171の位置と対応する連結素子174に対応する光が放出されるように発光部を制御することができる。
【0145】
プロセッサ130は、回転素子171の位置と対応する連結素子174に対応するように振動機の振動モードを変更することができる。
【0146】
プロセッサ130は、連結素子173ないし176それぞれに対応する情報を保存するメモリに保存された情報に基づいて機能を遂行することができる。
【0147】
プロセッサ130は、プッシュ入力に対応する機能を遂行することができる。
【0148】
プロセッサ130は、プッシュ入力に応答して、蒸気化器120の予熱または加熱を開始することができる。
【0149】
プロセッサ130は、組合わせに対応する温度プロファイルによって加熱されるように蒸気化器120を制御することができる。
【0150】
プロセッサ130は、プッシュ入力の強度またはプッシュ入力が受信された回数に対応する温度プロファイルによって加熱されるように蒸気化器120を制御することができる。
【0151】
プロセッサ130は、プッシュ入力に応答して装置の電源を、オン制御またはオフ制御することができる。
【0152】
一方、上述した実施例は、コンピュータで実行されるプログラムで作成可能であり、コンピュータで読取り可能な非一時的な(non-transitory)記録媒体を用いて前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータで具現されうる。また、上述した実施例で使用されたデータの構造は、コンピュータで読取り可能な記録媒体に複数の手段を通じて記録されうる。前記コンピュータで読取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的記録媒体(例えば、CD-ROM、DVDなど)のような記録媒体を含む。
【0153】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。