(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-29
(45)【発行日】2023-09-06
(54)【発明の名称】搬送デバイス、半導体装置、及び残留電荷検出方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20230830BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20230830BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20230830BHJP
H02N 13/00 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H01L21/302 101G
H01L21/31 C
H02N13/00 D
(21)【出願番号】P 2022554555
(86)(22)【出願日】2021-03-08
(86)【国際出願番号】 CN2021079473
(87)【国際公開番号】W WO2021185103
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-10-28
(31)【優先権主張番号】202010192003.5
(32)【優先日】2020-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520266443
【氏名又は名称】ベイジン・ナウラ・マイクロエレクトロニクス・イクイップメント・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing NAURA Microelectronics Equipment Co.,LTD
【住所又は居所原語表記】No.8 Wenchang Avenue Beijing,Economic-Technological Development Area,Beijing 100176,China
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【氏名又は名称】森川 元嗣
(72)【発明者】
【氏名】リュー、ジエン
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-343506(JP,A)
【文献】特開2008-205313(JP,A)
【文献】特開2009-187990(JP,A)
【文献】特開2017-107900(JP,A)
【文献】特開平08-064664(JP,A)
【文献】国際公開第2007/043519(WO,A1)
【文献】特開2018-186179(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/3065
H01L 21/31
H02N 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置のプロセスチャンバ中のウェハを搬送するように構成された搬送デバイスであって、前記搬送デバイスは、静電搬送プレート及び少なくとも3つの位置決め部材を含み、前記静電搬送プレートは、前記ウェハを搬送するように構成された搬送面を含み、前記静電搬送プレートは、プロセスの間、前記ウェハを吸着するように構成され、前記少なくとも3つの位置決め部材は、前記搬送面の円周方向に沿って間隔を置いて前記搬送面の周りに配置され、前記位置決め部材の各々には、位置制限セグメントが設けられ、少なくとも3つの位置制限セグメントは、前記搬送面の上方に位置制限空間を形成し、前記位置制限空間の開口部サイズは、前記搬送面から離れる方向に沿って増大し、前記位置制限空間は、前記ウェハの電荷除去が不完全な場合に前記ウェハの位置がずれることを防ぐように構成され
、
前記静電搬送プレートは少なくとも3つのシンブル及び静電チャックを含み、前記少なくとも3つのシンブルは、前記静電チャック中に格納可能に配置され、前記静電チャックの円周方向に沿って間隔を置いて配置され、前記少なくとも3つのシンブルは、ウェハピックアンドプレース位置に前記ウェハを持ち上げることが可能であり、
前記ウェハが前記搬送面に対して垂直な垂直断面上で前記ウェハピックアンドプレース位置にあるとき、前記位置制限セグメントの内側壁の正投影が、前記ウェハの下方縁部と同じ高さの位置と、前記ウェハの前記下方縁部との間に半径方向距離を有し、前記半径方向距離は、所定の警告値未満である、搬送デバイス。
【請求項2】
前記位置制限セグメントは、ロッド本体を含み、傾斜面が前記ロッド本体の外周壁上に形成されるか、又は前記位置制限セグメントは円錐形セグメントである、請求項1に記載の搬送デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも3つの位置決め部材は上昇又は下降して、前記少なくとも3つの位置制限セグメントを前記搬送面から突出している第1の位置又は前記搬送面の下方の第2の位置に存在させることが可能である、請求項1又は2に記載の搬送デバイス。
【請求項4】
前記搬送デバイスは環状ベースを更に含み、前記環状ベースが前記搬送面の周りに配置され、前記環状ベースには少なくとも3つの取り付け穴が設けられ、前記少なくとも3つの位置決め部材は1対1の対応で前記取り付け穴中に取り付けられ、前記環状ベースに対して上昇及び下降することが可能である、請求項3に記載の搬送デバイス。
【請求項5】
前記環状ベースはベースリング及びフォーカスリングを含み、前記フォーカスリングは前記ベースリング上に配置され、前記フォーカスリングは、前記搬送面から突出している環状突出部を含み、前記位置制限セグメントが前記第1の位置にあるとき、前記環状突出部の内周壁と前記搬送面の縁部との間の半径方向距離は、前記位置制限セグメントの内側壁と前記搬送面の前記縁部との間の半径方向距離よりも大きい、請求項4に記載の搬送デバイス。
【請求項6】
前記搬送デバイスは駆動機構を更に含み、前記少なくとも3つの位置決め部材は前記駆動機構に全て接続され、前記駆動機構は、前記少なくとも3つの位置制限セグメントを駆動して、同期して上昇及び下降させるように構成される、請求項4に記載の搬送デバイス。
【請求項7】
前記駆動機構は、上昇及び下降駆動源と、送信機と、少なくとも3つの真空ベローズとを含み、前記真空ベローズの各々の一端は、1対1の対応で前記少なくとも3つの位置決め部材の各々に接続され、前記真空ベローズは、前記静電搬送プレートの底部で封止され且つそれに接続されて前記取り付け穴を封止し、前記真空ベローズの各々の他端は、前記送信機の第1の端部に接続され、前記送信機の第2の端部は、前記上昇及び下降駆動源に接続される、請求項
6に記載の搬送デバイス。
【請求項8】
前記上昇及び下降駆動源は、リニアモータ又は液圧伸縮ロッドを含む、請求項
7に記載の搬送デバイス。
【請求項9】
前記取り付け穴は円形穴であり、前記少なくとも3つの位置決め部材は円筒形ロッドであり、前記円形穴の直径は前記円筒形ロッドの直径よりも大きく、取り付け穴の直径と円筒形ロッドの直径との間の差は、0.5mm~2mmの範囲である、請求項4に記載の搬送デバイス。
【請求項10】
前記少なくとも3つの位置決め部材は、樹脂部材である、請求項1に記載の搬送デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも3つの位置決め部材は、前記搬送面の前記円周方向に沿って均一に分散される、請求項1に記載の搬送デバイス。
【請求項12】
反応チャンバを備える半導体装置であって、前記反応チャンバには、請求項1~1
1のうちのいずれか一項に記載の前記搬送デバイスが設けられる、半導体装置。
【請求項13】
請求項1
2に記載の前記半導体装置に適用可能な残留電荷検出方法であって、前記残留電荷検出方法は、
S110において、前記半導体装置の前記反応チャンバ中にプロセスガスを導入し、プラズマ点火を実行するために上部電極の電源をオンにするステップと、
S120において、前記プラズマ点火が完了した後に、前記ウェハ上の残留電荷を除去するために前記静電搬送プレートに逆電圧を印加するステップと、
S130において、前記搬送面と前記ウェハとの間にバックブローガスを導入するためにバックブローガス制御デバイスをオンにするステップと、
S140において、前記搬送面と前記ウェハとの間の
前記バックブローガスのバックブロー圧力が所定の圧力であるときに
前記搬送面と前記ウェハとの間の前記バックブローガスの現在の流量を検出するステップと、
S150において、前記現在の流量を所定の流量範囲と比較し、比較結果に従って、前記残留電荷が前記ウェハ上に依然として存在するかどうかを決定するステップと
を備える、残留電荷検出方法。
【請求項14】
ステップS150は、
前記搬送面と前記ウェハとの間の前記バックブローガスの前記現在の流量が前記所定の流量範囲の上限以上である場合、残留電荷が前記ウェハ上に存在しないと決定するステップと、
前記搬送面と前記ウェハとの間の前記バックブローガスの前記現在の流量が前記所定の流量範囲の前記上限未満である場合、前記残留電荷が前記ウェハ上に存在すると決定するステップと
を含む、請求項1
3に記載の方法。
【請求項15】
前記搬送面と前記ウェハとの間の前記バックブローガスの前記現在の流量が前記所定の流量範囲の前記上限未満であり、前記所定の流量範囲の下限以上である場合、前記残留電荷検出方法は、ステップS130に戻り、
前記搬送面と前記ウェハとの間の前記バックブローガスの前記バックブロー圧力は、前記所定の圧力の1.5~2.5倍に調整され、所定の持続時間後に、
前記搬送面と前記ウェハとの間の前記バックブローガスの前記バックブロー圧力は前記所定の圧力まで回復され、ステップS140が実行される、請求項1
4に記載の方法。
【請求項16】
前記搬送面と前記ウェハとの間の前記バックブローガスの前記現在の流量が前記所定の流量範囲の下限未満である場合、前記残留電荷検出方法は、ステップS110に戻る、請求項1
4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、一般に、半導体製造技術分野に関し、より具体的には、搬送デバイス、半導体装置、残留電荷検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]マイクロ電子デバイスの製造は、多くの異なる段階を含む。各段階は、多くの異なるプロセスを含む。エッチングは、重要なプロセスのうちの1つである。エッチングプロセスは主に、ウェハ(ケイ素などの被エッチング材料)の表面にプラズマを導入することを含む。ウェハの表面は、物理的及び化学的効果によって腐食されて、ウェハ上に必要とされる様々な線、穴、溝、又は他の形状を形成する。
【0003】
[0003]現在、静電チャックは、通常、ウェハを吸着するように構成されている。しかしながら、吸着が解除されると、残留電荷がウェハ上に存在することが多く、それは、静電チャック上の残留電荷との局所的な吸着効果を発生させて、ウェハがシンブルによって持ち上げられたときにウェハの位置ずれ又は付着現象を引き起こす。このことから、各ウェハが加工された後、電荷除去動作がウェハに対して実行される必要がある。一般の電荷除去動作は、半導体装置中の電極に逆電圧を印加すること、ガスを導入して点火を実行すること、又はその両方を含む。電荷除去動作が完了した後、半導体装置のシンブルが、ウェハを持ち上げる。しかしながら、上述した電荷除去プロセスでは、電荷がウェハから完全には除去されず、それは、ウェハの位置が比較的大きなずれを有する原因となり、最終的にウェハの通常の取り出しに影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示は、搬送デバイス、半導体装置、及び残留電荷検出方法を開示し、それらは、ウェハの電荷除去が不完全であることによって引き起こされるウェハの大きな位置ずれの問題を解決するために使用される。
【0005】
[0005]上記の問題を解決するために、本開示の実施形態は、半導体装置中のウェハを搬送するように構成された搬送デバイスを提供する。搬送デバイスは、静電搬送プレート及び少なくとも3つの位置決め部材を含む。静電搬送プレートは、ウェハを搬送するように構成された搬送面を含む。少なくとも3つの位置決め部材は、搬送面の円周方向に沿って間隔を置いて搬送面の周りに配置される。位置決め部材の各々は、位置制限セグメントを設けられる。少なくとも3つの位置制限セグメントは、搬送面の上方に位置制限空間を形成する。位置制限空間の開口部サイズは、搬送面から離れる方向に沿って増大する。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態では、位置制限セグメントは、ロッド本体を含む。傾斜面がロッド本体の外周壁上に形成されるか、又は位置制限セグメントは、円錐形セグメントである。
【0007】
[0007]いくつかの実施形態では、少なくとも3つの位置決め部材は、上昇又は下降して、少なくとも3つの位置制限セグメントを搬送面から突出している第1の位置又は搬送面の下方の第2の位置に存在させることが可能である。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、搬送デバイスは、環状ベースを更に含む。環状ベースは、搬送面の周りに配置される。環状ベースは、少なくとも3つの取り付け穴を設けられる。少なくとも3つの位置決め部材は、1対1の対応で取り付け穴中に取り付けられ、環状ベースに対して上昇及び下降することが可能である。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態では、環状ベースは、ベースリング及びフォーカスリングを含む。フォーカスリングは、ベースリング上に配置される。フォーカスリングは、搬送面から突出している環状突出部を含む。位置制限セグメントが第1の位置にあるとき、環状突出部の内周壁と搬送面の縁部との間の半径方向距離は、位置制限セグメントの内側壁と搬送面の縁部との間の半径方向距離よりも大きい。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態では、静電搬送プレートは、少なくとも3つのシンブル及び静電チャックを含む。少なくとも3つのシンブルは、静電チャック中に格納可能に配置され、静電チャックの円周方向に沿って間隔を置いて配置される。少なくとも3つのシンブルは、ウェハピックアンドプレース位置にウェハを持ち上げることが可能である。ウェハがウェハピックアンドプレース位置にあるとき、搬送面に対して垂直な垂直断面上で、位置制限セグメントの内側壁の正投影は、ウェハの下方縁部と同じ高さの位置とウェハの下方縁部との間に半径方向を有する。半径方向距離は、所定の警告値未満である。
【0011】
[0011]いくつかの実施形態では、搬送デバイスは、駆動機構を更に含む。少なくとも3つの位置決め部材は、駆動機構に全て接続される。駆動機構は、少なくとも3つの位置制限セグメントを駆動して、同期して上昇及び下降させるように構成される。
【0012】
[0012]いくつかの実施形態では、駆動機構は、上昇及び下降駆動源と、送信機と、少なくとも3つの真空ベローズとを含む。真空ベローズの各々の一端は、1対1の対応で位置決め部材の各々に接続される。真空ベローズは、静電搬送プレートの底部で封止され且つそれに接続されて、取り付け穴を封止する。真空ベローズの各々の他端は、送信機の第1の端部に接続される。送信機の第2の端部は、上昇及び下降駆動源に接続される。
【0013】
[0013]いくつかの実施形態では、上昇及び下降駆動源は、リニアモータ又は液圧伸縮ロッドを含む。
【0014】
[0014]いくつかの実施形態では、取り付け穴は円形穴である。位置決め部材は、円筒形ロッドである。円形穴の直径は、円筒形ロッドの直径よりも大きく、取り付け穴の径と円筒形ロッドの直径との間の差は、0.5mm~2mmの範囲である。
【0015】
[0015]いくつかの実施形態では、位置決め部材は、樹脂部材である。
【0016】
[0016]いくつかの実施形態では、少なくとも3つの位置決め部材は、搬送面の円周方向に沿って均一に分散される。
【0017】
[0017]別の技術的解決策として、本開示の実施形態は、反応チャンバを含む半導体装置を提供する。反応チャンバは、搬送デバイスを設けられる。
【0018】
[0018]別の技術的解決策として、本開示の実施形態は、半導体装置に適用可能な残留電荷検出方法を提供する。残留電荷検出方法は、
S110において、半導体装置の反応チャンバ中にプロセスガスを導入し、プラズマ点火を実行するために上部電極の電源をオンにするステップと、
S120において、プラズマ点火が完了した後に、ウェハ上の残留電荷を除去するために静電搬送プレートに逆電圧を印加するステップと、
S130において、搬送面とウェハとの間にバックブローガスを導入するためにバックブローガス制御デバイスをオンにするステップと、
S140において、搬送面とウェハとの間のバックブロー圧力が所定の圧力であるときにバックブローガスの現在の流量を検出するステップと、
S150において、現在の流量を所定の流量範囲と比較し、比較結果に従って、残留電荷がウェハ上に依然として存在するかどうかを決定するステップと
を含む。
【0019】
[0019]いくつかの実施形態では、ステップS150は、
現在の流量が所定の流量範囲の上限以上である場合、残留電荷がウェハ上に存在しないと決定するステップと、
現在の流量が所定の流量範囲の上限未満である場合、残留電荷がウェハ上に存在すると決定するステップと
を含む。
【0020】
[0020]いくつかの実施形態では、現在の流量が所定の流量範囲の上限未満であり、所定の流量範囲の下限以上である場合、残留電荷検出方法は、ステップS130に戻り、バックブロー圧力は、所定の圧力の1.5~2.5倍に調整され、所定の持続時間後に、バックブロー圧力は、所定の圧力まで回復され、ステップS140が実行される。
【0021】
[0021]いくつかの実施形態では、現在の流量が所定の流量範囲の下限未満である場合、残留電荷検出方法は、ステップS110に戻る。
【0022】
[0022]本開示において採用される技術的解決策は、以下の有益な効果を達成し得る。
【0023】
[0023]本開示の実施形態に開示する搬送デバイスでは、静電搬送プレートは、ウェハを支持するように構成された搬送面を含む。少なくとも3つの位置決め部材は、搬送面の円周方向に沿って間隔を置いて搬送面の周りに配置される。各位置決め部材は、位置制限セグメントを設けられる。少なくとも3つの位置決め部材の位置制限セグメントは、搬送面の上方に位置制限空間を形成することができる。位置制限空間の開口部のサイズは、搬送面から離れる方向に増大する。位置制限空間は、電荷除去が不完全なことに起因してウェハの位置がシフトされたときに、ウェハの位置を自己補正するために、ウェハを取り出して載置するプロセス中にウェハを制限することができる。このことから、ウェハの位置ずれは、小さい範囲内に常に制御されて、ウェハの位置ずれが大きすぎるために半導体装置の反応チャンバからウェハをスムーズに取り出すことが困難であるか又は取り出すことができないという問題を回避し得る。
【0024】
[0024]本開示の実施形態に開示する半導体装置では、本開示の実施形態に開示する上述した搬送デバイスを使用することによって、ウェハの位置ずれは、小さい範囲内に常に制御されて、ウェハの位置ずれが大きすぎるために半導体装置の反応チャンバからウェハをスムーズに取り出すことが困難であるか又は取り出すことができないという問題を回避することができる。本開示の実施形態に開示する残留電荷検出方法は、本開示の実施形態に開示する上述した半導体装置に適用可能である。まず、プラズマ点火を実行し、静電搬送プレートに逆電圧を印加することによって、ウェハ上の残留電荷が除去される。次いで、バックブローガス制御デバイスは、ウェハ上の残留電荷を更に除去するために、搬送面とウェハとの間にバックブローガスを導入するように構成される。次いで、搬送面とウェハとの間のバックブローガスのバックブロー圧力が所定の圧力であるときに現在の流量が検出される。現在の流量は、所定の流量範囲と比較される。残留電荷がウェハ上に依然として存在するかどうかは、比較結果に従って決定される。このことから、ウェハの残留電荷除去効果が決定され、残留電荷除去がウェハに対して再度実行される必要があるかどうかがその決定に従って決定される。
【0025】
[0025]本発明の実施形態又は背景技術における技術的解決策をより明確に例示するために、以下で、実施形態又は背景技術において使用される必要がある添付の図面を簡単に紹介する。創造的な労働をしない前提で、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】[0026]本発明の第1の実施形態による、ウェハがピックアンドプレース位置にあるときの搬送デバイスを示す概略構造図である。
【
図2】[0027]本開示の第1の実施形態による、位置制限セグメントとウェハとの位置関係を示す概略図である。
【
図3】[0028]本開示の第1の実施形態による、ウェハが搬送面上にあるときの搬送デバイスを示す概略構造図である。
【
図4】[0029]本開示の第2の実施形態による、搬送デバイスの概略構造図である。
【
図5】[0030]
図4のエリアIを示す概略拡大図である。
【
図6】[0031]本開示の第3の実施形態による、搬送デバイスの概略構造図である。
【
図7】[0032]本発明の第3の実施形態による、真空ベローズを示す概略断面図である。
【
図8】[0033]本開示の第3の実施形態による、真空ベローズの概略内部構造図である。
【
図9】[0034]本開示の第4の実施形態による、残留電荷検出方法の概略フローブロック図である。
【0027】
[0035]参照番号:
100 環状ベース、110 取り付け穴、120 ベースリング、130 fリング、131 環状突出部、131a 環状突出部の内周壁、
200 静電搬送プレート、210 静電搬送プレートの搬送面、220 シンブル、230 静電チャック、
300 位置決め部材、310 位置制限セグメント、311 傾斜面、
400 ウェハ、
500 駆動機構、510 上昇及び下降駆動源、520 送信機、521 送信機の第1のセグメント、522 送信機の第2のセグメント、530 真空ベローズ、531 封止溝、532 リフトシャフト、533 ベローズ。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[0036]本開示の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、本開示の技術的解決策を、本開示の特定の実施形態及び対応する図面を参照して以下に明確且つ完全に説明する。明らかに、説明する実施形態は、本開示のいくつかの実施形態に過ぎず、全ての実施形態ではない。本開示の実施形態に基づいて、創造的な努力なしに当業者によって得られる全ての他の実施形態は、本開示の保護範囲内に含まれるものとする。
【0029】
[0037]本開示の実施形態が開示する技術的解決策を、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0030】
[0038]第1の実施形態
【0031】
[0039]
図1~
図3を参照すると、本開示の第1の実施形態は、搬送デバイスを提供する。開示する搬送デバイスは、半導体装置中のウェハ400を搬送するように構成され得る。搬送デバイスは、静電搬送プレート200及び少なくとも3つの位置決め部材300(
図1及び
図3には2つの位置決め部材300のみを示す)を含む。静電搬送プレート200は、ウェハ400を搬送するように構成された搬送面210を含む。少なくとも3つの位置決め部材300が、搬送面210の周りに間隔を置いて搬送面210の円周方向に沿って配置され得る。各位置決め部材300は、位置制限セグメント310が設けられる。位置制限セグメント310は、様々な方式で位置決め部材300に接続され得る。例えば、本実施形態では、位置制限セグメント310と位置決め部材300とは、一体構造であり得る。位置決め部材300は、搬送面210に対して平行な比較的大きな断面で位置制限セグメント310の端部に接続され得る。当然ながら、実際の応用では、位置制限セグメント310及び位置決め部材300はまた、溶接などの他の取り外し不可能な方式で、又は取り外し可能な接続方式で接続され得る。
【0032】
[0040]その上、少なくとも3つの位置制限セグメント310は、搬送面210の上方に位置制限空間を形成し得る。位置制限空間の開口部のサイズは、搬送面210から離れる方向に沿って増大し得る。例えば、搬送デバイスが半導体装置に取り付けられる場合、位置制限空間の開口方向(即ち、搬送面210から離れる方向)は、半導体装置の反応チャンバの頂部に面し得る。特に、各位置制限セグメント310は、前述した位置制限空間を形成することが可能な様々な構造を有し得る。例えば、本実施形態では、
図2に示すように、位置制限セグメント310は、ロッド本体を含む。傾斜面311は、ロッド本体の外周壁に形成され得る。傾斜面311は、例えば、ロッド本体を上端面から斜めに切断することによって形成され得る。ロッド本体は、例えば、円筒形又は任意の他の形状であり得る。
【0033】
[0041]
図2に示すように、少なくとも3つの位置制限セグメント310の傾斜面311は、位置制限セグメント310の断面積が最大である位置に位置し、それは、形成された位置制限空間の最大開口部に対応する。最大開口部のサイズは、
図2に示す円Rの直径である。
【0034】
[0042]加えて、加工を容易にするために、位置決め部材300の形状は、ロッド本体の形状と同じであり得る。言い換えれば、ロッド本体及び位置決め部材300は、それぞれロッド形状部材の上部及び下部であり得、ロッド本体及び位置決め部材300は、両方とも同じサイズを有する。当然ながら、実際の応用では、位置決め部材300の形状は、上述したロッド本体の形状とも異なり得る。ロッド本体及び位置決め部材300の構造は、本開示の実施形態において限定されない。
【0035】
[0043]位置決め部材300は、プラスチック、金属、等などの様々な材料で作られ得、それは、本開示の実施形態によって限定されない。樹脂材料で作られた位置決め部材300は、ウェハ400の加工中にスパークしない可能性があるか又はスパークが困難であり得、それは、ウェハ400の加工及び搬送デバイスの信頼性に影響を及ぼすので、任意選択で、位置決め部材300は、樹脂部材であり得る。このことから、半導体装置の安定性及び信頼性が、ウェハ400の加工中に改善され得る。
【0036】
[0044]前述した位置制限空間を形成する各位置制限セグメント310の構造は、前述した構造に限定されない可能性があることに留意されたい。例えば、前述した位置制限セグメント310はまた、円錐形セグメントであり得る。例えば、円錐形セグメントは、円錐台であり得る。上述した位置制限空間も形成され得る。実際の応用では、搬送面210に対して平行な上述した円錐形セグメントの断面の形状は、円形、多角形、又は任意の他の形状であり得る。
【0037】
[0045]任意選択で、上述した位置制限セグメント310は、傾斜面311を形成されたロッド本体を含む。位置制限セグメント310の最大断面と位置制限セグメント310の最小断面との間の距離は、搬送面210に対して垂直な垂直方向に6mm~20mmの範囲であり得る。位置制限セグメント310が円錐形セグメントである場合、円錐形セグメントの円錐形頂部から円錐形底部までの距離は、搬送面210に対して垂直な垂直方向に6mm~20mmの範囲であり得る。
【0038】
[0046]任意選択で、上述した位置制限セグメント310が傾斜面311を形成されたロッド本体を含む場合、傾斜面311と搬送面210に対して垂直な垂直方向との間の夾角は、5°~15°の範囲であり得る。位置制限セグメント310が円錐形セグメントである場合、円錐形セグメントの外周壁の傾斜角は、5°~15°の範囲であり得る。
【0039】
[0047]傾斜面311を形成されたロッド本体を含む上述した位置制限セグメント310を例に挙げると、
図1に示すように、位置制限セグメント310の断面が最小である位置はP1である。任意選択で、位置P1は、搬送面210よりも低くあり得る。即ち、位置P1及び搬送面210は、距離Hを有し得、それは、傾斜面311が搬送面210の上方の空間を覆い得ることを保証することができる。
【0040】
[0048]任意選択の実施形態では、少なくとも3つの位置決め部材300を、上昇及び下降させることができる。このことから、少なくとも3つの位置制限セグメント310は、搬送面210から突出している第1の位置に位置することができる。例えば、
図1に示すように、位置制限セグメント310の上端面が位置Aにあるとき、位置制限セグメント310が位置する位置は、搬送面210の下方の第1の位置又は第2の位置である。
【0041】
[0049]一般に、ウェハ400の自動生産プロセスでは、ウェハ400は、通常、マニピュレータによって取り出される。マニピュレータのフィンガによる取り出し動作を実現するために、チャック、位置センサ、近接センサ、フィンガパッチ、等などの多くの部品がフィンガに取り付けられ得る。従って、マニピュレータのフィンガは、搬送面210から突出している位置制限セグメント310に干渉し得、それは、グリッパ又は位置制限セグメント310の損傷を引き起こし、生産事故を引き起こし得る。この場合、マニピュレータが半導体装置のプロセスチャンバ中に伸長してピックアンドプレース動作を実行する前に、位置決め部材300を下降させて位置制限セグメント310が搬送面210の下方に位置するようにして、ウェハ400を取り出す又は載置するときにマニピュレータのフィンガが位置制限セグメント310に干渉するのを防止する必要があり得る。このことから、マニピュレータのフィンガ又は位置制限セグメント310は、損傷することを防止されて、生産事故が回避され得る。このことから、ウェハ400の自動製造の安全性が最終的に改善され得る。
【0042】
[0050]任意選択の実施形態では、搬送デバイスは、駆動機構500を更に含み得る。少なくとも3つの位置決め部材300が、駆動機構500に接続され得る。駆動機構500は、少なくとも3つの位置決め部材300を駆動して、同期して上昇及び下降させるように構成され得る。このことから、位置制限セグメント310の自動上昇及び下降移動が実現され得、搬送デバイスの自動化度が改善され得る。
【0043】
[0051]実際の応用では、異なる応用のために、位置制限セグメント310はまた、搬送面210から突出している位置に固定されるように選択され得ることに留意されたい。
【0044】
[0052]ウェハ400は、一般に、半導体装置(例えば、エッチング機、等)によって加工され得る。半導体装置の特定の作業プロセスの間、ウェハ400が半導体装置の反応チャンバに移送された後、ウェハ400は、高い位置(即ち、
図1に示すウェハピックアンドプレース位置C1)から搬送面210に下降する必要があり得る。即ち、ウェハ400は、
図3に示すプロセス位置C2まで下降し得る。下降プロセスでは、少なくとも3つの位置制限セグメント310によって形成された位置制限空間を用いて、位置制限機能が、ウェハ400に対して実行され得る。このことから、ウェハ400は、搬送面210の所定の位置まで下降し得る。ウェハ400が位置ずれを有する場合であっても、位置制限空間はまた、ウェハ400の位置に対して補正を実行し得る。ウェハ400が加工された後、ウェハ400は、搬送面210から高い位置、即ち、ウェハピックアンドプレース位置C1まで上昇する必要があり得る。上昇プロセスでは、ウェハ400の位置は、ウェハの電荷が完全には除去されないため、ずれ得る。少なくとも3つの位置制限セグメント310によって形成された位置制限空間を用いて、ウェハの位置は制限され得、それによって、ウェハ400の位置に対する自己補正を実現し得る。このことから、ウェハ400の位置ずれは、比較的小さい範囲内で制御され得る。このことから、ウェハ400の位置ずれが大きいことに起因して半導体装置の反応チャンバからウェハ400を取り出すことが困難であるか、又は取り出すことができないという問題が回避され得る。
【0045】
[0053]上述したウェハ400を搬送面210に対して上昇及び下降させてマニピュレータと協働させてウェハピックアンドプレース動作を実現するために、
図1に示すように、上述した静電搬送プレート200は、少なくとも3つのシンブル220(
図1には2つのシンブルのみを示す)及び静電チャック230を含む。少なくとも3つのシンブル220は、持ち上げ可能な方式で静電チャック230中に配置され、間隔を置いて静電チャック230の円周方向に沿って配置され得る。少なくとも3つのシンブル220は、ウェハ400を高い位置(即ち、
図1に示すピックアンドプレース位置C1)まで持ち上げ得るか、又はウェハ400を高い位置から搬送面210の下方の位置まで下降させ得る。このことから、ウェハ400は、搬送面210(即ち、
図3に示すプロセス位置C2)上に移動し得る。
【0046】
[0054]任意選択で、
図1に示すように、ウェハ400が上述したピックアンドプレース位置C1に位置するとき、搬送面210に対して垂直な垂直断面上で、位置制限セグメント310の内側壁(例えば、傾斜面311)の正投影は、ウェハ400の下方縁部(即ち、傾斜面311上の位置P2)と同じ高さ位置にあり、ウェハ400の下方縁部との半径方向距離を有する。即ち、ウェハ400の縁部及び上記の位置P2は、半径方向距離D1を有し得る。半径方向距離D1は、ウェハ400の位置ずれが小さい範囲内に常に制御されることを満たし得る。例えば、差は、所定の警告値よりも小さくあり得る。
【0047】
[0055]上述した所定の警告値は、ウェハ400の取り出し警告値であり得る。即ち、本実施形態では、ウェハ400の取り出し警告値は、マニピュレータのアラーム値であり得る。特に、マニピュレータは、ある特定の自己較正機能を有し得る。ウェハ400のずれがマニピュレータの較正範囲よりも小さいとき、マニピュレータは、それ自体の較正機能を通してウェハ400を取り出すことができる。ウェハ400のずれがマニピュレータの較正範囲よりも大きいとき、アラームが発生し得、生産が中断され得る。生産量の安定性を保証するために、マニピュレータのアラーム値は、一般に、マニピュレータの最大補正値未満に設定され得る。
【0048】
[0056]当然ながら、半導体装置が別の方式でウェハを取り出すとき、ウェハ400の取り出し警告値は、方式によって許容されるウェハ400の最大のずれであり得る。
【0049】
[0057]加えて、
図3に示すように、ウェハ400が搬送面210上に位置するとき、即ち、
図3に示すプロセス位置C2において、ウェハ400の縁部と位置制限セグメント310の傾斜面311との間に半径方向距離D2が存在する。このことから、ウェハ400と位置制限セグメント310との間の接触によって引き起こされる損傷を回避するために、ウェハ400は、位置制限セグメント310と接触していない可能性がある。
【0050】
[0058]上記で説明した静電チャック230及びシンブル220の構造及び機能は、全て既知の技術であり、本明細書を簡潔にするためにここでは繰り返さない。
【0051】
[0059]第2の実施形態
【0052】
[0060]
図4を参照すると、本開示の第2の実施形態は、搬送デバイスを開示し、それは、上述した第1の実施形態に基づいて行われた改善である。特に、上述した第1の実施形態に基づいて、搬送デバイスは、環状ベース100を更に含み、それは、上述した静電搬送プレート200と共に半導体装置のウェハ400を載置するための部材として使用されるように構成される。環状ベース100は、搬送面210の周りに配置され得る。少なくとも3つの取り付け穴110は、環状ベース100に配置され得る。少なくとも3つの位置決め部材300は、1対1の対応で取り付け穴110中に取り付けられ得、環状ベース100に対して上昇又は下降し得る。環状ベース100に少なくとも3つの取り付け穴110を配置することによって、位置制限セグメント310は、取り付け穴110中に格納され得るか、又は取り付け穴110から少なくとも部分的に延出し得る。
【0053】
[0061]任意選択の実施形態では、取り付け穴110は、円形穴であり得る。位置決め部材300は、円筒形ロッドであり得る。円形穴の直径は、円筒形ロッドの直径よりも大きくあり得る。円形穴の直径と円筒形ロッドの直径との間の差は、0.5mm~2mmの範囲であり得る。この値範囲内であれば、取り付け穴110は、大きく開きすぎることを防止され得る。このことから、プラズマが、ウェハ400を加工するプロセス中に取り付け穴110中に蓄積し得る。その一方で、取り付け穴110の開口部は、小さく開かれることを防止され得、それは、位置決め部材300が上下に移動することを困難にさせる。
【0054】
[0062]任意選択の実施形態では、上述した環状ベース100は、ベースリング120及びフォーカスリング130を含み得る。
図5に示すように、フォーカスリング130は、ベースリング120に配置される。フォーカスリング130は、搬送面210から突出している環状突出部部材131を含み得る。その上、位置制限セグメント310が
図5に示す第1の位置(
図1において位置制限セグメント310が位置する位置と同じ)に位置するとき、搬送面210に対して垂直な垂直断面上で、環状突出部部材131の内周壁131aの正投影が、位置制限セグメント310の内側壁(即ち、傾斜面311)の正投影の外側に位置し得る。特に、環状突出部部材131の内周壁131a及びウェハ400の縁部(即ち、ウェハ400の縁部と同じ形状及びサイズを有する搬送面210の縁部)は、半径方向距離D3を有し得る。位置制限セグメント310の内側壁(即ち、傾斜面311)及びウェハ400の縁部(即ち、前述した搬送面210の縁部)は、半径方向距離D2を有し得る。半径方向距離D3は、半径方向距離D2よりも大きくあり得る。このことから、補正がウェハ400の位置に対して実行されている間に、ウェハ400は、フォーカスリング130の内周面131aに接触しない可能性があり、それは、フォーカスリング130が損傷することを防止して、ウェハ400の歩留まりを改善する。
【0055】
[0063]上述したベースリング120及びフォーカスリング130の他の構造及び機能は、全て既知の技術であり、本明細書を簡潔にするためにここでは繰り返さない。
【0056】
[0064]加えて、ウェハ400を加工するように構成された半導体装置は、一般に、反応チャンバを含み得る。環状ベース100、静電搬送プレート200、及び少なくとも3つの位置決め部材300は、反応チャンバ中に配置され得る。
【0057】
[0065]更に、駆動機構500の数は、位置決め部材300の数と同じであり得る。各位置決め部材300は、駆動機構500に接続され得る。しかしながら、そのような方式では、複数の駆動機構500が含まれる必要があり得、それは、搬送デバイスのコストを高くし、同期して延出又は格納されるように少なくとも3つの位置決め部材300を制御するのに有益ではない。これに基づいて、任意選択の実施形態では、
図6に示すように、駆動機構500は、上昇及び下降駆動源510、送信機520、及び少なくとも3つの真空ベローズ530(
図6には2つの位置決め部材300のみを示す)を含む。各真空ベローズ530の端部は、1対1の対応で各位置決め部材300に接続され得る。各真空ベローズ530は、封止され、静電搬送プレート200の底部(例えば、静電チャック230の底部に配置された装置プレート240)に接続され、取り付け穴110の各々を封止するように構成され得る。各ベローズ530の他端は、送信機520の第1の端部に接続され得る。送信機520の第2の端部は、上昇及び下降駆動源510に接続され得る。そのような接続方式では、構造は、比較的単純であり得、駆動は、信頼性が高くあり得、それは、設置作業員によって実行される設置を容易にする。その一方で、複数の駆動機構の上述した接続方式と比較して、この接続方式では、複数の位置決め部材300を駆動するために1つの駆動機構500のみが必要とされ得る。このことから、搬送デバイスのコストが低減され得、少なくとも3つの位置決め部材300は、同期して上昇及び下降するように好都合に制御され得る。
【0058】
[0066]特に、リニアモータ、液圧伸縮ロッド、及び空気圧伸縮ロッドなど、複数のタイプの上昇及び下降駆動源510が含まれ得る。リニアモータ、液圧伸縮ロッド、及び空気圧伸縮ロッドは全て、位置決め部材300を駆動して上昇及び下降させるための線形動力を提供し得る。上昇及び下降駆動源510のタイプは、本開示の実施形態において限定されない可能性がある。
【0059】
[0067]特定の接続方式では、
図7に示すように、真空ベローズ530の一端は、ねじ山によって位置決め部材300に接続される。
図6及び
図7に示すように、送信機520は、第1のセグメント521及び第2のセグメント522を含む。第2のセグメント522の端部は、第1のセグメント521の端部に接続され得る。第1のセグメント521の他端は、上昇及び下降駆動源510に接続され得る。第2のセグメント522の他端は、ねじによって真空ベローズ530の他端に接続され得る。ねじ山接続方式は設置が容易であり得、それは、設置作業員が設置作業を実行することを容易にする。設置後、安定性は比較的良好であり得、落下は回避され得る。その一方で、この解決策では、上昇及び下降駆動源510、送信機520、及び真空ベローズ530の構成要素は、互いに取り外し可能に接続され得、それは、後の段階での分解及び保守、並びに損傷した構成要素の交換を容易にし、それによって、搬送デバイスの保守性を改善する。当然ながら、構成要素間の接続はまた、スナップ接続及び磁気接続によって達成され得る。
【0060】
[0068]上記で説明したように、真空ベローズ530は、静電搬送プレート200の底部(例えば、静電チャック230の底部に配置された装置プレート240)で封止され且つそれに接続され得、それは、取り付け穴110を封止するように構成され得る。任意選択で、
図7に示すように、封止溝531が、静電搬送プレート200とは反対側の真空ベローズ530の端部に配置される。封止リングが、封止溝531中に配置される。封止リングは、設置後に圧縮されて形状を変形させて、間隙を封止する効果を達成して、取り付け穴110をより良好に封止し得る。このことから、半導体装置の真空システムは、取り付け穴110に起因して影響を受けることを防止され得る。このことから、半導体装置は、正常且つ安定して動作し得る。
【0061】
[0069]任意選択の実施形態では、
図8に示すように、真空ベローズ530は、リフトシャフト532と、リフトシャフト532の周りでスリーブされたベローズ533とを含む。リフトシャフト532の端部は、位置決め部材300にねじ山接続され得る。他端は、送信機520に接続され得る。ベローズ533の端部は、静電搬送プレート200の底部(例えば、静電チャック230の底部に配置された装置プレート240)で封止されて且つそれに接続され得る。他端は、フランジを通してリフトシャフト532で封止され且つそれに接続され得る。ベローズ533は、リフトシャフト532の上昇及び下降運動に対応するように収縮可能であり得る。
【0062】
[0070]真空ベローズ530の他の構造及び原理は既知の技術であり、本明細書を簡潔にするためにここでは繰り返さないことに留意されたい。
【0063】
[0071]要約すると、本開示の上述した実施形態に開示した搬送デバイスでは、静電搬送プレートは、ウェハを支持するように構成された搬送面を含み得る。少なくとも3つの位置決め部材は、搬送面の円周方向に沿って間隔を置いて搬送面の周りに配置され得る。各位置決め部材は、位置制限セグメントを設けられ得る。少なくとも3つの位置決め部材の位置制限セグメントは、搬送面の上方に位置制限空間を形成し得る。位置制限空間の開口部のサイズは、搬送面から離れる方向に沿って増大し得る。位置制限空間は、電荷除去が不完全なことに起因してウェハの位置がずれたときに、ウェハの位置を自己補正するために、ウェハを取り出して載置するプロセス中にウェハの位置を制限するように構成され得る。このことから、ウェハの位置のずれは、比較的小さい範囲内に制御され得、それは、ウェハの位置ずれが大きすぎ得るために半導体装置の反応チャンバからウェハをスムーズに取り出すことが困難であり得るか又は取り出すことができないという問題を回避する。
【0064】
[0072]本開示の上記の実施形態に開示した搬送デバイスに基づいて、本開示は、半導体装置を更に提供する。開示した半導体装置は、反応チャンバを含み得る。上記の実施形態のうちのいずれの搬送デバイスも、反応チャンバ中に配置され得る。
【0065】
[0073]本開示の実施形態に開示する半導体装置では、本開示の実施形態に開示する上述した搬送デバイスを使用することによって、ウェハの位置ずれは、比較的小さい範囲内に常に制御され得、それは、ウェハの位置ずれが大きすぎ得るために半導体装置の反応チャンバからウェハをスムーズに取り出すことが困難であり得るか又は取り出すことができないという問題を回避する。
【0066】
[0074]第4の実施形態
【0067】
[0075]
図9を参照すると、本開示の第4の実施形態は、残留電荷検出方法を更に提供し、それは、本開示に開示する上述した半導体装置に適用可能である。検出方法は、既存の電荷除去動作がウェハ400に対して実行された後に実行され得るか、又はウェハ400が加工された後に、即ち、既存の電荷除去動作に取って代わるためにも実行され得る。
【0068】
[0076]特に、
図1に示す搬送デバイスを例に挙げると、本方法は、以下のステップを含む。
【0069】
[0077]S110において、プロセスガスが、半導体装置中の反応チャンバ中に導入され、上部電極の電源が、プラズマ点火を実行するためにオンにされる。
【0070】
[0078]S120において、点火が完了した後、静電搬送プレート200(即ち、静電チャック230)に逆電圧が印加されて、ウェハ400上の残留電荷が除去される。
【0071】
[0079]特に、上記の2つのステップを既存のウェハ電荷除去方法と比較することによって、差異は、開始の持続時間、逆電圧の振幅、及び逆電圧の持続時間が異なり得ることを含み得る。更に、ステップS110では、点火の持続時間は、1s~5sの範囲であり得る。半導体装置では、静電搬送プレート200(即ち、静電チャック230)は、下部電極として使用され、バイアス電源に電気的に接続され得ることに留意されたい。バイアス電源がオンにされると、バイアス電圧がウェハ400の表面上に発生し得る。バイアス電圧は、プロセスチャンバ中のプラズマを引き寄せて、ウェハ400の表面に向かって移動させ、ウェハ400の表面に到達した後にウェハ400と物理的及び化学的に反応させて、ウェハ400の加工を終了させることができる。
【0072】
[0080]上記の2つのステップにおいて言及されていない部分は、既存のウェハ電荷除去方法と同じである。電荷除去原理は既知の技術であり、本明細書を簡潔にするためにここでは繰り返さない。
【0073】
[0081]S130において、バックブローガス制御デバイスがオンにされ、バックブローガス(例えば、ヘリウムガス)が搬送面210とウェハ400との間に導入される。
【0074】
[0082]S140において、搬送面210とウェハ400との間のバックブローガスのバックブロー圧力が所定の圧力であるときに現在の流量が検出される。
【0075】
[0083]S150において、現在の流量値を予め設定された流量範囲と比較し、比較結果に従って、残留電荷がウェハ400上に依然として存在するかどうかを決定する。
【0076】
[0084]本開示の実施形態に開示する残留電荷検出方法は、本開示の実施形態に開示する上述した半導体装置に適用可能であり得る。まず、プラズマ点火の方式を使用し、静電搬送プレートに逆電圧を印加することによって、ウェハ上の残留電荷が除去され得る。次いで、バックブローガス制御デバイスは、ウェハ上の残留電荷を更に除去するために、搬送面とウェハとの間にバックブローガスを導入するように構成され得る。次いで、搬送面とウェハとの間のバックブローガスのバックブロー圧力が所定の圧力であるときの現在の流量を検出することによって、現在の流量は、所定の流量範囲と比較され得る。残留電荷がウェハ上に依然として存在するかどうかは、比較結果に従って決定され得る。このことから、ウェハ残留電荷を除去する効果が決定され得る。ウェハ残留電荷除去が再度実行される必要があるかどうかが、これに従って決定され得る。
【0077】
[0085]任意選択で、上述した所定の流量範囲は、以下の方式で設定され得る。残留電荷がウェハ400上に存在しないとき、即ち、ウェハ400が搬送面210上に直接載置され、半導体装置がいかなる加工プロセスも実行しないとき、バックブローガスが、搬送面210とウェハ400との間に導入され得る。流量は、搬送面210とウェハ400との間のバックブローガスのバックブロー圧力が所定の圧力であるときに検出され得る。流量は、標準流量として使用され得る。この解決策では、標準流量のN1パーセンテージが、所定の流量範囲の上限として使用され得、標準流量のN2パーセンテージが、所定の流量範囲の下限として使用され得る。例えば、N1パーセンテージは90%であり得、N2パーセンテージは60%であり得る。当然ながら、実際の応用では、適切な所定の流量範囲はまた、任意の他の方式で選択され得る。
【0078】
[0086]これに基づいて、上記のステップS150は、特に以下を含む。
【0079】
[0087]上述した現在の流量が上述した所定の流量範囲の上限以上である場合、残留電荷がウェハ上に存在しないと決定され得る。特に、上述した現在の流量は比較的大きいので、ウェハ400は比較的少ない残留電荷を有するか又は残留電荷を有さないように表され得、それはウェハ400にほとんど影響を与えない。このことから、ウェハは残留電荷を有さないと見なされ得、後続のウェハ取り出し動作が直接実行され得る。
【0080】
[0088]現在の流量が所定の流量範囲の上限未満である場合、ウェハ400は、残留電荷を有すると決定され得る。特に、上述した現在の流量は比較的小さいので、ウェハ400は多くの残留電荷を有すると見なされ得、それはウェハ400に影響を及ぼし得、ウェハ取り出し動作が直接実行されない可能性があり、残留電荷除去が再度除去される必要があり得る。任意選択で、適切な残留電荷除去方式が、現在の流量と所定の流量範囲の下限との間の比較に従って選択され得る。特に、現在の流量が所定の流量範囲の上限未満であり、且つ所定の流量の下限以上である場合には、プロセスは、上記のステップS130に戻り得る。バックブロー圧力は、所定の圧力の1.5~2.5倍に調整され得る。バックブロー圧力を所定の圧力の1.5~2.5倍に増大させることによって、比較的高い圧力を有するバックブローガスが、流れを通して残留電荷を奪い得る。既存の電荷除去動作と比較して、この電荷除去方式は単純であり、動作が容易である。しかしながら、この電荷除去方式は、一般に、ウェハ400が少ない電荷を有する場合に適し得る。
【0081】
[0089]上述したバックブロープロセスの所定の持続時間後に、バックブロー圧力は、所定の圧力まで回復され得、ステップS140が実行され得る。ステップS140に戻ることは、ウェハ400が同じ検出基準の下で検出され得ることを保証し得る。このことから、この方法で電荷を検出及び除去されるウェハ400は、電荷除去要件を満たし得る。
【0082】
[0090]現在の流量が所定の流量範囲の下限未満である場合、プロセスは、ステップS110に戻り得る。
【0083】
[0091]現在の流量が所定の流量範囲の下限未満であるので、ウェハ400の電荷除去効果は、貧弱であると見なされ得る。ウェハ400は、比較的多くの残留電荷を有し得、それは、ウェハ400の位置が比較的大きなずれを有する原因となり得る。電荷除去動作は、ステップS110に戻ることによって再度実行される必要があり得る。
【0084】
[0092]搬送デバイスの特定の動作プロセスでは、搬送デバイスの制御を比較的便利にし、加工プロセスの順序を整え、オペレータが制御プログラムをコーディングすることを容易にするために、本開示の実施形態は、搬送デバイスの動作方法を提供し得る。
図4に示す搬送デバイスを例に挙げると、本方法は、以下のステップを含む。
【0085】
[0093]S200において、ウェハ400が、シンブル220上に載置される。
【0086】
[0094]このプロセスは、通常、搬送デバイスの材料積載を実現するためにマニピュレータによって完了され得る。
【0087】
[0095]S210において、位置制限セグメント310が、第1の位置(位置制限セグメント310の上端面が位置Aにある)まで上昇し、このとき、位置制限セグメント310は、取り付け穴110から少なくとも部分的に延出する。
【0088】
[0096]S220において、シンブル220が格納されて、ウェハ400を下降させる。
【0089】
[0097]このプロセスでは、半径方向距離D3が半径方向距離D2よりも大きいので、ウェハ400は、ウェハ400の位置が補正されている間にフォーカスリング130の内周面131aと接触しない可能性があり、それは、フォーカスリング130が損傷することを防止して、ウェハ400の歩留まりを改善する。
【0090】
[0098]S230において、位置制限セグメント310が、搬送面210の下方の第2の位置に格納され、このとき、位置制限セグメント310は、取り付け穴110内に位置する。
【0091】
[0099]位置決め部材300は、延出して搬送デバイスのその後の動作に影響を及ぼすことを防止され得る。
【0092】
[0100]S240において、ウェハ400が加工される。
【0093】
[0101]この動作は、ウェハ400のエッチングプロセスを完了し得る。
【0094】
[0102]S250において、位置制限セグメント310は、上述した第1の位置まで上昇して、取り付け穴110から部分的に延出する。
【0095】
[0103]S260において、電荷がウェハ400から除去され、ウェハ400上の残留電荷が検出される。
【0096】
[0104]ウェハ400は、ウェハ400から電荷を除去し、ウェハ400上の残留電荷を検出するプロセス中にシフトされ得るので、位置制限セグメント310は、ウェハ400の位置を制限して、ウェハ400が大きなずれを有することを防止するために、取り付け穴110から少なくとも部分的に延出される必要があり得る。
【0097】
[0105]S270では、シンブル220が伸長されて、ウェハ400を上昇させる。
【0098】
[0106]ウェハ400の電荷除去が完了し、ウェハ400の残留電荷の検出が適格とされた後に、シンブル220が伸長されて、ウェハ400を持ち上げて、マニピュレータが取り出すのを容易にし得る。
【0099】
[0107]S280において、位置制限セグメント310が、搬送面210の下方の第2の位置に位置し、このとき、位置制限セグメント310は、取り付け穴110中に格納される。
【0100】
[0108]このプロセスは、不要な生産事故を引き起こす位置決め部材300とマニピュレータとの間の干渉を回避することができる。このことから、ウェハ400の安全性が、製造中に改善され得る。
【0101】
[0109]S290において、ウェハ400が外に搬出される。
【0102】
[0110]このことから、1つのウェハ400の加工プロセス全体が完了し得る。プロセスのステップは明確に定義され得、それは、オペレータが搬送デバイスの生産動作を制御することを容易にする。
【0103】
[0111]本開示の上記の実施形態は、様々な実施形態間の差異を説明することに焦点を当てている。様々な実施形態の異なる最適化特徴が矛盾しない限り、最適化特徴は、より良い実施形態を形成するために組み合わされ得、それは、本明細書の簡潔さを考慮して繰り返されない。
【0104】
[0112]上記は、本開示の実施形態に過ぎず、それらは、本開示を限定するために使用されない。本開示に対する様々な修正及び変更が、当業者のために行われ得る。本出願の趣旨及び原理内で行われる任意の修正、等価置換、及び改善は、本出願の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 半導体装置中のウェハを搬送するように構成された搬送デバイスであって、前記搬送デバイスは、静電搬送プレート及び少なくとも3つの位置決め部材を含み、前記静電搬送プレートは、前記ウェハを搬送するように構成された搬送面を含み、前記少なくとも3つの位置決め部材は、前記搬送面の円周方向に沿って間隔を置いて前記搬送面の周りに配置され、前記位置決め部材の各々は、位置制限セグメントが設けられ、少なくとも3つの位置制限セグメントは、前記搬送面の上方に位置制限空間を形成し、前記位置制限空間の開口部サイズは、前記搬送面から離れる方向に沿って増大する、搬送デバイス。
[2] 前記位置制限セグメントは、ロッド本体を含み、傾斜面が前記ロッド本体の外周壁上に形成されるか、又は前記位置制限セグメントは円錐形セグメントである、[1]に記載の搬送デバイス。
[3] 前記少なくとも3つの位置決め部材は上昇又は下降して、前記少なくとも3つの位置制限セグメントを前記搬送面から突出している第1の位置又は前記搬送面の下方の第2の位置に存在させることが可能である、[1]又は[2]に記載の搬送デバイス。
[4] 前記搬送デバイスは環状ベースを更に含み、前記環状ベースが前記搬送面の周りに配置され、前記環状ベースは少なくとも3つの取り付け穴が設けられ、前記少なくとも3つの位置決め部材は1対1の対応で前記取り付け穴中に取り付けられ、前記環状ベースに対して上昇及び下降することが可能である、[3]に記載の搬送デバイス。
[5] 前記環状ベースはベースリング及びフォーカスリングを含み、前記フォーカスリングは前記ベースリング上に配置され、前記フォーカスリングは、前記搬送面から突出している環状突出部を含み、前記位置制限セグメントが前記第1の位置にあるとき、前記環状突出部の内周壁と前記搬送面の縁部との間の半径方向距離は、前記位置制限セグメントの内側壁と前記搬送面の前記縁部との間の半径方向距離よりも大きい、[4]に記載の搬送デバイス。
[6] 前記静電搬送プレートは少なくとも3つのシンブル及び静電チャックを含み、前記少なくとも3つのシンブルは、前記静電チャック中に格納可能に配置され、前記静電チャックの円周方向に沿って間隔を置いて配置され、前記少なくとも3つのシンブルは、ウェハピックアンドプレース位置に前記ウェハを持ち上げることが可能であり、前記ウェハが前記ウェハピックアンドプレース位置にあるとき、前記搬送面に対して垂直な垂直断面上で、前記位置制限セグメントの内側壁の正投影は、前記ウェハの下方縁部と同じ高さの位置と前記ウェハの前記下方縁部との間に半径方向を有し、前記半径方向は、所定の警告値未満である、[3]に記載の搬送デバイス。
[7] 前記搬送デバイスは駆動機構を更に含み、前記少なくとも3つの位置決め部材は前記駆動機構に全て接続され、前記駆動機構は、前記少なくとも3つの位置制限セグメントを駆動して、同期して上昇及び下降させるように構成される、[4]に記載の搬送デバイス。
[8] 前記駆動機構は、上昇及び下降駆動源と、送信機と、少なくとも3つの真空ベローズとを含み、前記真空ベローズの各々の一端は、1対1の対応で前記少なくとも3つの位置決め部材の各々に接続され、前記真空ベローズは、前記静電搬送プレートの底部で封止され且つそれに接続されて前記取り付け穴を封止し、前記真空ベローズの各々の他端は、前記送信機の第1の端部に接続され、前記送信機の第2の端部は、前記上昇及び下降駆動源に接続される、[7]に記載の搬送デバイス。
[9] 前記上昇及び下降駆動源は、リニアモータ又は液圧伸縮ロッドを含む、[8]に記載の搬送デバイス。
[10] 前記取り付け穴は円形穴であり、前記少なくとも3つの位置決め部材は円筒形ロッドであり、前記円形穴の直径は前記円筒形ロッドの直径よりも大きく、取り付け穴の直径と円筒形ロッドの直径との間の差は、0.5mm~2mmの範囲である、[4]に記載の搬送デバイス。
[11] 前記少なくとも3つの位置決め部材は、樹脂部材である、[1]に記載の搬送デバイス。
[12] 前記少なくとも3つの位置決め部材は、前記搬送面の前記円周方向に沿って均一に分散される、[1]に記載の搬送デバイス。
[13] 反応チャンバを備える半導体装置であって、前記反応チャンバには、[1]~[12]のうちのいずれか一項に記載の前記搬送デバイスが設けられる、半導体装置。
[14] [13]に記載の前記半導体装置に適用可能な残留電荷検出方法であって、前記残留電荷検出方法は、
S110において、前記半導体装置の前記反応チャンバ中にプロセスガスを導入し、プラズマ点火を実行するために上部電極の電源をオンにするステップと、
S120において、前記プラズマ点火が完了した後に、前記ウェハ上の残留電荷を除去するために前記静電搬送プレートに逆電圧を印加するステップと、
S130において、前記搬送面と前記ウェハとの間にバックブローガスを導入するためにバックブローガス制御デバイスをオンにするステップと、
S140において、前記搬送面と前記ウェハとの間のバックブロー圧力が所定の圧力であるときに前記バックブローガスの現在の流量を検出するステップと、
S150において、前記現在の流量を所定の流量範囲と比較し、比較結果に従って、前記残留電荷が前記ウェハ上に依然として存在するかどうかを決定するステップと
を備える、残留電荷検出方法。
[15] ステップS150は、
前記現在の流量が前記所定の流量範囲の上限以上である場合、残留電荷が前記ウェハ上に存在しないと決定するステップと、
前記現在の流量が前記所定の流量範囲の前記上限未満である場合、前記残留電荷が前記ウェハ上に存在すると決定するステップと
を含む、[14]に記載の残留電荷検出方法。
[16] 前記現在の流量が前記所定の流量範囲の前記上限未満であり、前記所定の流量範囲の下限以上である場合、前記残留電荷検出方法は、ステップS130に戻り、前記バックブロー圧力は、前記所定の圧力の1.5~2.5倍に調整され、所定の持続時間後に、前記バックブロー圧力は前記所定の圧力まで回復され、ステップS140が実行される、[15]に記載の残留電荷検出方法。
[17] 前記現在の流量が前記所定の流量範囲の下限未満である場合、前記残留電荷検出方法は、ステップS110に戻る、[15]に記載の残留電荷検出方法。