(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】糖化ヘモグロビンの測定装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/08 20060101AFI20230831BHJP
G01N 37/00 20060101ALI20230831BHJP
G01N 33/72 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
G01N35/08 A
G01N37/00 101
G01N33/72 A
(21)【出願番号】P 2020564203
(86)(22)【出願日】2020-07-08
(86)【国際出願番号】 KR2020008881
(87)【国際公開番号】W WO2021215584
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2020-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0047679
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520440157
【氏名又は名称】レオバイオ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LEOBIO CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1002‐HO, 33, OMOKCHEON‐RO 132BEON‐GIL, GWONSEON‐GU, SUWON‐SI, GYEONGGI‐DO 16642, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】パク,キュン・ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ムン,チャン・サン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ユン・スク
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ボ・ラム
【審査官】福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107356587(CN,A)
【文献】特開2003-329696(JP,A)
【文献】特表2016-536590(JP,A)
【文献】国際公開第2008/044594(WO,A1)
【文献】特開2006-125868(JP,A)
【文献】国際公開第2019/013359(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0270086(US,A1)
【文献】特開2017-138306(JP,A)
【文献】特開平11-304797(JP,A)
【文献】特開2006-138866(JP,A)
【文献】特開2006-308428(JP,A)
【文献】特開2017-187496(JP,A)
【文献】特開2019-196917(JP,A)
【文献】米国特許第04251159(US,A)
【文献】特開2017-116544(JP,A)
【文献】特開2016-024055(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00~37/00
G01N 33/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液及び複数の薬物を内部に収容するカートリッジと、
前記カートリッジが配置され、前記カートリッジを回転させる回転トレイ部と、
前記カートリッジの上に位置し、上下方向へ移動可能なノズルを備える駆動部と、
前記カートリッジの上に位置し、前記血液の糖化ヘモグロビンを測定する測定部とを含み、
前記血液が前記複数の薬物によって薬品処理されるように、前記駆動部は前記血液、前記複数の薬物又はこれらの混合液のうちの少なくとも1つを前記ノズルに吸入させるか、前記吸入された少なくとも1つを前記カートリッジに吐出させる
ものであり、
ここで、前記複数の薬物は固体試薬、分解溶液及び反応液を含み、
前記カートリッジは、前記血液が収容される血液部、前記固体試薬が収容される固体試薬部、前記分解溶液が収容される分解溶液部、前記反応液が収容される反応液部、及び、測定対象である糖化ヘモグロビンが位置するメンブレンが収容され、測定部による測定対象領域であるメンブレン部を含み、
前記カートリッジは、前記ノズルが通過可能なように前記血液を外部へ露出させる血液部ホール、前記固体試薬を外部へ露出させる固体試薬部ホール、前記分解溶液を外部へ露出させる分解溶液部ホール、前記反応液を外部へ露出させる反応液部ホール及び前記メンブレンを外部へ露出させるメンブレン部ホールを備える上部カートリッジと、
前記血液を収容する血液部容器、前記固体試薬を収容する固体試薬部容器、前記分解溶液を収容する分解溶液部容器、前記反応液を収容する反応液部容器及び前記メンブレンを収容するメンブレン部容器を備える下部カートリッジと、を含む、糖化ヘモグロビンの測定装置。
【請求項2】
前記回転トレイ部は前記血液部、前記固体試薬部、前記分解溶液部、前記反応液部又は前記メンブレン部が、前記ノズルが上下運動する領域に位置するように予め設定された角度に基づいて前記カートリッジを回転させることを特徴とする請求項
1に記載の糖化ヘモグロビンの測定装置。
【請求項3】
前記カートリッジは、
前記固体試薬、前記分解溶液及び前記反応液の流出を防止するように前記固体試薬部容器、前記分解溶液部容器及び前記反応液部容器を覆うシーリング部材と、
前記固体試薬部容器に挿入されて前記固体試薬を収容するコンテナと、を更に含むことを特徴とする請求項
1に記載の糖化ヘモグロビンの測定装置。
【請求項4】
前記カートリッジは、前記血液が予め貯蔵され、前記上部カートリッジに形成された溝に安着するキャピラリを更に含み、
前記キャピラリは、
前記上部カートリッジに備えられ、前記血液部容器と連通するキャピラリ挿入ホールに挿入可能なキャピラリ挿入部と、
外力により分離可能に前記キャピラリ挿入部と繋がっており、前記予め貯蔵された血液を収容するキャピラリ容器と、を含むことを特徴とする請求項
3に記載の糖化ヘモグロビンの測定装置。
【請求項5】
前記カートリッジは、
前記ノズルを洗浄する物質が備えられた洗浄部と、
前記複数の薬物と関連する情報を含む情報パターンステッカが配置される情報パターン認識部と、
前記カートリッジが前記回転トレイ部に挿入される方向を指示するポイントステッカが配置されるポイントステッカ部と、を更に含むことを特徴とする請求項
1に記載の糖化ヘモグロビンの測定装置。
【請求項6】
糖化ヘモグロビンを測定するためのカートリッジにおいて、
内部に血液及び複数の薬物をそれぞれ収容する内部空間を備え、
前記内部空間は、前記カートリッジの中心を基準として円周方向に取り囲むように備えられ、
ここで、前記複数の薬物は固体試薬、分解溶液及び反応液を含み、
前記内部空間は、前記血液が収容される血液部、前記固体試薬が収容される固体試薬部、前記分解溶液が収容される分解溶液部、前記反応液が収容される反応液部、及び、測定対象である糖化ヘモグロビンが位置するメンブレンが収容され、測定部による測定対象領域であるメンブレン部を含み、
前記カートリッジの外形を定義し、内部構成を保護する上部カートリッジ及び下部カートリッジを更に含み、
前記上部カートリッジは、前記血液を外部へ露出させる血液部ホール、前記固体試薬を外部へ露出させる固体試薬部ホール、前記分解溶液を外部へ露出させる分解溶液部ホール、前記反応液を外部へ露出させる反応液部ホール及び前記メンブレンを外部へ露出させるメンブレン部ホールを備え、
前記下部カートリッジは、前記血液を収容する血液部容器、前記固体試薬を収容する固体試薬部容器、前記分解溶液を収容する分解溶液部容器、前記反応液を収容する反応液部容器及び前記メンブレンを収容するメンブレン部容器を備える、糖化ヘモグロビンの測定用カートリッジ。
【請求項7】
前記固体試薬、前記分解溶液及び前記反応液の流出を防止するように前記固体試薬部容器、前記分解溶液部容器及び前記反応液部容器を覆うシーリング部材と、
前記固体試薬部容器に挿入されて前記固体試薬を収容するコンテナと、を更に含むことを特徴とする請求項
6に記載の糖化ヘモグロビンの測定用カートリッジ。
【請求項8】
前記血液が予め貯蔵され、前記上部カートリッジに形成された溝に安着するキャピラリを更に含むことを特徴とする請求項
7に記載の糖化ヘモグロビンの測定用カートリッジ。
【請求項9】
前記キャピラリは前記上部カートリッジに備えられ、
前記血液部容器と連通するキャピラリ挿入ホールに挿入可能なキャピラリ挿入部と、
外力により分離可能に前記キャピラリ挿入部と繋がっており、前記予め貯蔵された血液を収容するキャピラリ容器と、を含むことを特徴とする請求項
8に記載の糖化ヘモグロビンの測定用カートリッジ。
【請求項10】
ノズルを洗浄する物質が備えられた洗浄部と、
前記複数の薬物と関連する情報を含む情報パターンステッカが配置される情報パターン認識部と、
前記カートリッジが回転トレイ部に挿入される方向を指示するポイントステッカが配置されるポイントステッカ部と、を更に含むことを特徴とする請求項
6に記載の糖化ヘモグロビンの測定用カートリッジ。
【請求項11】
前記上部カートリッジは、
ポイントステッカが安着するポイントステッカ部、キャピラリが挿入されるキャピラリホール、キャピラリが安着するキャピラリ溝、情報パターンステッカが安着する情報パターンステッカ部を更に備えることを特徴とする請求項
6に記載の糖化ヘモグロビンの測定用カートリッジ。
【請求項12】
前記メンブレンは、前記血液と前記複数の薬物が混合された混合液が安着することを特徴とする請求項
6に記載の糖化ヘモグロビンの測定用カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は糖化ヘモグロビンの測定装置及び方法に関し、より詳細には、血液と複数の薬物が何れも備えられたカートリッジ、回転方式及びノズルを用いて自動で血液を薬品処理し、糖化ヘモグロビンを測定する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病とは、血糖が正常範囲を上回った状態が長期間続く代謝疾患群のことをいう。血糖が高い状態が維持されると、糖尿病性ケトアシドーシス、高血糖性高浸透圧性非ケトン性昏睡などの急性合併症と心血管疾患、脳卒中、慢性腎不全、糖尿病性潰瘍、糖尿網膜病症などの長期的合併症が発生するおそれがある。そのため、糖尿病患者は血糖を周期的に検査して様々な合併症を予防し、血糖値を適切な水準に維持するための持続的な管理が必要である。従って、血糖(Blood Glucose)は、糖尿病を診断又は管理する上で重要な指標となる。
【0003】
血糖は血液中に含まれているブドウ糖の濃度を意味し、数値が固定されておらず、食餌、身体活動状態などの要因によって影響を受け、時々刻々と変わるという特徴がある。従って、瞬間的な血糖ではなく、平均血糖を把握することが重要である。長期間の血糖を把握するために、最も広く用いられる方法として糖化ヘモグロビン(HbA1c)数値を測定する方法がある。
【0004】
糖化ヘモグロビン(HbA1c)は、赤血球に正常に存在するヘモグロビンに血管中のブドウ糖、即ち、血糖が結合された状態を意味する。血糖が高くなると、ヘモグロビンと結合する血糖が多くなるので、糖化ヘモグロビンが増加する。また、結合された糖は使用されず、ヘモグロビンに結合された状態でとどまるため、糖化ヘモグロビンは平均的な数値が維持される。一方、赤血球の平均寿命は約3ケ月であるため、糖化ヘモグロビンは約3ケ月間の平均血糖値を反映する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて、なされたものであって、その目的は、糖化ヘモグロビンの測定のために経るべき複数の段階が手動ではなく、自動で行われるようにする装置及び方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、糖化ヘモグロビンの測定過程で発生する誤差を最小化できる情報パターン(例えば、バーコード、QRコード(登録商標))を用いる装置及び方法を提供することにある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及していない他の課題は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するための本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置は、血液及び複数の薬物を内部に収容するカートリッジと、前記カートリッジが配置され、前記カートリッジを回転させる回転トレイ部と、前記カートリッジの上に位置し、上下方向へ移動可能なノズルを備える駆動部と、前記カートリッジの上に位置し、前記血液の糖化ヘモグロビンを測定する測定部とを含み、前記血液が前記複数の薬物によって薬品処理されるように、前記駆動部は前記血液、前記複数の薬物又はこれらの混合液のうちの少なくとも1つを前記ノズルに吸入させるか、前記吸入された少なくとも1つを前記カートリッジに吐出させることができる。
【0009】
本発明のその他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0010】
前記のような本発明によれば、以下のような多様な効果を有する。
【0011】
本発明によれば、糖化ヘモグロビンの測定のために経るべき複数の段階が手動ではなく、自動で行われるので、より便利かつ迅速に糖化ヘモグロビンを測定できるという効果を奏する。
【0012】
また、本発明によれば、糖化ヘモグロビンの測定過程で発生する誤差を最小化できる情報パターンを用いるので、より正確に糖化ヘモグロビンを測定できる。
【0013】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を概略的に示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置の内部構成を概略的に示す斜視図である。
【
図3a】本発明の一実施例による測定部を示す斜視図及び概念図である。
【
図3b】本発明の一実施例による測定部を示す斜視図及び概念図である。
【
図4】本発明の一実施例によるカートリッジを概略的に示す斜視図である。
【
図5】本発明の一実施例によるカートリッジを概略的に示す分割斜視図である。
【
図6】本発明の一実施例による上部カートリッジを概略的に示す図である。
【
図7】本発明の一実施例による下部カートリッジを概略的に示す図である。
【
図8】本発明の一実施例によるシーリング部材が適用された下部カートリッジを概略的に示す図である。
【
図10a】カートリッジとキャピラリを示す図である。
【
図10b】カートリッジとキャピラリを示す図である。
【
図11】カートリッジとキャピラリを示す図である。
【
図12】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図14】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図15】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図16】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図17】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図18】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図19】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図20】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図21】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図22】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図23】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図24】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図25】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図26】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図27】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図28】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図29】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図30】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図31】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図32】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図33】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図34】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図35】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図36】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【
図37】本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができる。但し、本実施例は本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野における通常の技術者に本発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求範囲の範疇により定義されるに過ぎない。
【0016】
本明細書で用いられた用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書において、単数形は特に言及しない限り複数形も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及した構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を示し、「及び/又は」は言及した構成要素のそれぞれ及び1つ以上の全ての組み合わせを含む。たとえ、「第1」、「第2」などが多様な構成要素を叙述するために用いられていても、これらの構成要素はこれらの用語により制限されないのは、もちろんである。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いる。従って、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得るのは言うまでもない。
【0017】
他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野における通常の技術者が共通して理解できる意味として使用され得る。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0018】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「真下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは図示されているように、1つの構成要素と他の構成要素との相関関係を容易に記述するために使用され得る。空間的に相対的な用語は図示されている方向に加えて使用時又は動作時に構成要素の互いに異なる方向を含む用語として理解されるべきである。例えば、図示されている構成要素をひっくり返す場合、他の構成要素の「下(below)」又は「真下(beneath)」と記述されている構成要素は、他の構成要素の「上(above)」に置かれることができる。従って、例示的な用語である「下」は下と上の方向を何れも含むことができる。構成要素は他の方向にも配向されることができ、これにより空間的に相対的な用語は配向によって解釈されることができる。
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0020】
本明細書において「固体試薬」は糖化ヘモグロビンの測定に用いられる試薬であって、溶血現象(Hemolysis)を誘発する役割を果たす試薬を意味する。即ち、溶血試薬は、血液中の赤血球を崩壊させてヘモグロビンが血球の外に流出するように誘導する役割を果たす。
【0021】
本明細書において「分解溶液」は、検査体を洗浄する役割を果たす試薬を意味する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を概略的に示す斜視図である。
図2は、本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置の内部構成を概略的に示す斜視図である。
図3a及び
図3bは、本発明の一実施例による測定部を示す斜視図及び概念図である。
【0023】
一実施例において、本発明の糖化ヘモグロビンの測定装置10は、内部に光源と測定部(撮像装置)を含むことができ、All-in-oneカートリッジ100にある情報パターン(バーコード又はQRコード(登録商標))を撮影してカートリッジ100の製作時に発生し得る誤差の補正条件を設定でき、カートリッジ100が挿入されると、モータにより回転、上昇及び下降を行うことができる。例えば、カートリッジ100は、血液サンプルを入れ、糖化ヘモグロビンの測定のために薬品処理を行うキットであり、糖化ヘモグロビンの測定装置10は、薬品処理された血液に光を提供しながら撮影イメージを獲得できる。例えば、CMOSカメラが装置10の内部に固定された位置でカートリッジ100の回転によって撮影を行うことができ、使用者は、血液が挿入されたカートリッジ100を装置10に入れさえすれば、使用者が操作する必要なく自動で全ての動作が遂行可能である。
【0024】
具体的に、
図1ないし
図3a及び
図3bを参照すれば、一実施例において、糖化ヘモグロビンの測定装置10はカートリッジ100、測定装置本体200及びモニタを含むことができる。カートリッジ100は、測定対象物に該当する血液と糖化ヘモグロビンの測定のために血液に薬品処理を行うための複数の薬物を収容できる。測定装置本体200は、カートリッジ200に収容された血液を自動で薬品処理でき、糖化ヘモグロビンを測定できる。
【0025】
一実施例において、モニタ300は、糖化ヘモグロビンの測定の進行状況及び結果を視覚的に予め指定された使用者インターフェースを介して表示できる。
【0026】
一実施例において、カートリッジ100は、血液及び複数の薬物を内部に収容できる。例えば、複数の薬物は固体試薬、分解溶液及び反応液を含むことができる。カートリッジ100は、血液が収容される血液部R1-1、固体試薬が収容される固体試薬部R1-2、分解溶液が収容される分解溶液部R2、反応液が収容される反応液部CL、メンブレンが収容されるメンブレン部、洗浄部SP、情報パターン認識部Bを含むことができる。即ち、ここで、カートリッジ100が含む各構成は、液体又は固体物質を収容できる空間を意味し得る。
【0027】
一実施例において、測定装置本体200は駆動部210、測定部220及び回転トレイ部230を含むことができる。
図2は、測定装置本体200の内部を概略的に示したため、外部ハウジングが図示されていないが、駆動部210、測定部220及び回転トレイ部230は、測定装置本体200の内部に備えられた構成である。また、駆動部210は、回転トレイ部230の縁部及び上部に位置し、測定部220は、回転トレイ部230の縁部及び上部に位置し得る。
【0028】
一実施例において、駆動部210は、カートリッジ100の上に位置し、上下方向へ移動可能なノズル211を備えることができる。例えば、血液が複数の薬物によって薬品処理されるように駆動部210は血液、複数の薬物又はこれらの混合液のうちの少なくとも1つを予め設定された容量だけノズル211に吸入させたり、吸入された少なくとも1つをカートリッジ100に吐出させることができる。即ち、駆動部210は、カートリッジ100に含まれている血液、複数の薬物又はこれらの混合液をカートリッジ100内部の複数の空間の何れかの1つの空間から他の空間へ運搬できる。これについての詳細な動作は、
図12ないし
図37で後述する。
【0029】
一実施例において、駆動部210は、ノズル211が上下運動できるように駆動力を提供するモータ(図示せず)、モータと繋がっている歯車部214、歯車部214と噛み合って歯車部214の回転によって上下運動が可能なガイド部213及び一端がガイド部212と繋がっており、他端がノズル211と繋がっており、他端がカートリッジ100の上に位置する連結部212を含むことができる。駆動部210の各構成は、既知の技術(例えば、ピストンポンプ)を用いて構成され得る。
【0030】
例えば、駆動部210は位置が固定でき、これにより、ノズル211は固定された位置で上下運動のみ可能である。ここで、固定された位置は、後述するカートリッジ100に形成された各種ホールが回転によって置かれる位置になり得る。即ち、回転トレイ部230の回転によりカートリッジ100の血液又は複数の薬物が、ノズル211が固定された所に位置し得る。
【0031】
一実施例において、回転トレイ部230は、カートリッジ100が配置され、カートリッジ100を回転させることができる。例えば、回転トレイ部230は、糖化ヘモグロビンの測定過程の各段階で必要な角度だけ回転して設定された位置(例えば、測定領域又はノズル211の下)にカートリッジ100の該当構成を停止させる回転運動を行うことができる。また、回転トレイ部230は、回転運動中に平行が維持され、変形しないように設計される。一方、回転トレイ部230の回転軸は、内部モータ又は駆動部210と共に使用するモータによって回転できる。
【0032】
例えば、回転トレイ部230は血液部R1-1、固体試薬部R1-2、分解溶液部R2、反応液部CL及びメンブレン部が、ノズル211が上下運動する領域(又はノズル211が固定された位置)に位置するように予め設定された角度に基づいてカートリッジ100を回転させることができる。即ち、カートリッジ100は、血液又は複数の薬物を収容する内部空間R1-1、R1-2、R2、CLを中心を基準として円周方向に取り囲むように備えることができ、回転トレイ部230の回転によりカートリッジ100の内部空間がノズル211の下に位置し得る。
【0033】
例えば、回転トレイ部230は、カートリッジ100が置かれることができ、固定させることも可能な収容溝232が形成された回転トレイ部本体231及びガイド部233を含むことができる。回転トレイ部本体231は、円形のトレイ状であり得る。ここで、図面には具体的に示していないが、回転トレイ部本体231には、カートリッジ100が安着する底面部が回転可能に形成されることができる。ここで、回転力は、別途のモータから提供するか、駆動部210のモータが提供できる。また、回転トレイ部本体231は、ガイド部233に沿ってガイド部233の長手方向へ移動できる。即ち、
図1に示されるように、回転トレイ部本体231は、カートリッジ100が挿入され得るように外側方向へ移動して外部に露出でき、内側方向へ移動してカートリッジ100をノズル211と測定部220の下に位置させることができる。回転トレイ部230の各構成は、既知の技術が適用され得る。
【0034】
一実施例において、測定部220は、カートリッジ100の上に位置し、血液の糖化ヘモグロビンを測定できる。測定部220は、光学的方法により血液中に含まれている糖化ヘモグロビンを測定する機器である。血糖と結合しないヘモグロビン(Hb)と糖化ヘモグロビン(HbA1c)は、それぞれ異なる波長帯で反応するので、測定部220は、測定対象物質の吸光度を測定して糖化ヘモグロビンを測定する。測定部220で測定された糖化ヘモグロビンは数値で表される一実施例であって、糖化ヘモグロビン数値は、HbA1c%単位で示されることができる。この際、糖化ヘモグロビン数値は、糖化ヘモグロビン(HbA1c)の濃度とヘモグロビン(Hb)濃度の割合(%)である。HbA1c%の算出は、NGSP(National Glycohemoglobin Standardization Program)、IFCC(International Federation of Clinical Chemistry and Laboatory Medicine)、JDS(Japanese Diabetes Spciety)などを基準とする。
【0035】
例えば、測定部220は、薬品処理された血液から糖化ヘモグロビンを測定するカメラ221、薬品処理された血液に赤色光を放出する赤色LED222、薬品処理された血液に青色光を放出する青色LED223、カメラ221、赤色LED222及び青色LED223が実装される回路基板224及び測定部220を測定領域に位置するように固定させる連結フレーム225を含むことができる。カメラ221は、CMOS CAMであり得る。測定部220の各構成は、既知の技術が適用され得る。
【0036】
一方、一実施例として、糖化ヘモグロビンの測定装置10は、センサ部(図示せず)又はプリンタ部(図示せず)を更に含むことができる。センサ部は、駆動部210及び回転トレイ部230の動きを検知する役割を果たす。これにより、駆動部210及び回転トレイ部230は設定された角度だけ回転し、定められた位置に正確に停止できるようになる。プリンタ部は、糖化ヘモグロビンの測定結果を用紙などに出力する役割を果たす。
【0037】
図4は、本発明の一実施例によるカートリッジを概略的に示す斜視図である。
図5は、本発明の一実施例によるカートリッジを概略的に示す分割斜視図である。
図6は、本発明の一実施例による上部カートリッジを概略的に示す図である。
図7は、本発明の一実施例による下部カートリッジを概略的に示す図である。
図8は、本発明の一実施例によるシーリング部材が適用された下部カートリッジを概略的に示す図である。
図9、
図10a、
図10b及び
図11は、カートリッジとキャピラリを示す図である。
【0038】
図4ないし
図11を参照すれば、カートリッジ100は、血液及び複数の薬物を内部に収容できる。例えば、複数の薬物は固体試薬、分解溶液及び反応液を含むことができる。例えば、カートリッジ100は、円形のキットであり得る。
【0039】
一実施例において、カートリッジ100は、内部に複数の空間を備えることができ、前記複数の空間に血液、複数の薬物又は洗浄物質などがそれぞれ備えられることができる。また、駆動部210のノズル211が複数の空間に備えられた血液などを吸入又は吐出できるようにカートリッジ100は、前記複数の空間を外部に露出させ、ノズル211が貫通できる複数のホールを備えることができる。ここで、複数の空間は血液部R1-1、洗浄部SP、固体試薬部R1-2、分解溶液部R2、反応液部CL及びメンブレン部と命名をし、以下で説明する。一方、情報パターン認識部Bは、カートリッジ100の上面に形成された溝であり得る。
【0040】
例えば、血液部R1-1、洗浄部SP、固体試薬部R1-2、分解溶液部R2、反応液部CL及びメンブレン部は、円形のカートリッジ100の中心を基準として円周方向に沿って形成できる。
【0041】
例えば、血液部R1-1は血液を収容でき、固体試薬部R1-2は固体試薬を収容でき、分解溶液部R2は分解溶液を収容でき、反応液部CLは反応液を収容でき、メンブレン部はメンブレンを収容でき、洗浄部SPはノズル211を洗浄する物質(以下、洗浄物質)を含むことができ、情報パターン認識部Bは情報パターンステッカ150を収容できる。固体試薬、分解溶液、反応液、洗浄物質は何れもそれぞれ複数回以上反復的に供給できる容量が予め貯蔵されることができる。例えば、カートリッジ100が実際に製造されて流通する前に複数の薬物が予め貯蔵されることができる。
【0042】
例えば、反応液は、血液の濃度を調節するための希釈液であり得る。分解溶液は一種のワォッシャー液であって、測定対象物質を洗浄して測定し易い状態となるようにウォシングソリューション(Washing solution)を提供する試薬である。分解溶液は、必要に応じて洗浄以外の効果を含むことができ、洗浄効果にのみ限定されるわけではない。固体試薬は糖化ヘモグロビンの測定に用いられる試薬であって、溶血現象(Hemolysis)を誘発する役割を果たす試薬である。即ち、固体試薬は、採取した血液中の糖化ヘモグロビンを測定するために、血液中の赤血球を崩壊させてヘモグロビンが血球の外へ流出するように誘導する役割を果たす。固体試薬は、必要に応じて溶血現象誘導以外の効果を含むことができ、溶血効果にのみ限定されるわけではない。
【0043】
一実施例において、カートリッジ100は上部カートリッジ110、下部カートリッジ120、キャピラリ130、ポイントステッカ140、情報パターンステッカ150、シーリング部材160、メンブレン170及びコンテナ180を含むことができる。
【0044】
一実施例において、上部カートリッジ110は下部カートリッジ120と結合されてカートリッジ100の外形を定義し、内部の構成を保護できる。例えば、上部カートリッジ110は、ノズル211が通過可能なように血液を外部へ露出させる血液部ホール113、固体試薬を外部へ露出させる固体試薬部ホール117、分解溶液を外部へ露出させる分解溶液部ホール118、反応液を外部へ露出させる反応液部ホール119、メンブレン170を外部へ露出させるメンブレン部ホール116、洗浄物質を外部へ露出させる洗浄部ホール114を備えることができる。
【0045】
一実施例において、上部カートリッジ110はポイントステッカ140が安着するポイントステッカ部111、キャピラリ130が挿入されるキャピラリホール112、キャピラリ130が安着するキャピラリ溝131、情報パターンステッカ150が安着する情報パターンステッカ部115を更に備えることができる。ここで、ポイントステッカ部111、キャピラリ溝131及び情報パターンステッカ部115は溝であり得る。
【0046】
一実施例において、下部カートリッジ120は血液を収容する血液部容器123、固体試薬を収容する固体試薬部容器127、分解溶液を収容する分解溶液部容器128、反応液を収容する反応液部容器129、メンブレン170を収容するメンブレン部容器126、洗浄物質を収容する洗浄部容器124、バーコード領域125、キャピラリ領域132を備えることができる。
【0047】
一実施例において、ポイントステッカ140は、カートリッジ100が回転トレイ部230に挿入される方向を指示でき、ポイントステッカ部111に配置されることができる。
【0048】
一実施例において、情報パターンステッカ150は、複数の薬物と関連する情報を含むことができ、情報パターン認識部Bに配置されることができる。
【0049】
一実施例において、シーリング部材160は固体試薬、分解溶液及び反応液の流出を防止するように、固体試薬部容器127、分解溶液部容器128及び反応液部容器129を覆うことができる。例えば、シーリング部材160は、ノズル211が固体試薬、分解溶液又は反応液を吸入するために下降する際に開口されることができる。即ち、シーリング部材160は、カートリッジ100の流通のために密閉する機能をし、実際に測定時にノズル211により空いて密閉される空間を開放させる構成であり得る。
【0050】
一実施例において、メンブレン170は、血液と複数の薬物が混合された混合液が安着して実質的に測定対象物質が位置する構成である。例えば、メンブレン170は、選択的透過性を有する物質で構成される。具体的な例として、メンブレン170は、特定成分を選択的に通過させて粒子を分離する一般的なろ過だけでなく、液体状態の溶液に溶解された溶存物質の分離まで可能なろ過材であり得る。
【0051】
他の実施例として、メンブレン170は、糖化ヘモグロビンの測定を施す度に交替される構成である。具体的な例として、カートリッジ100は上下分離が可能な形状で構成されるので、上部カートリッジ110を分離してメンブレン170を交替できる。これにより、便利にメンブレン170を装着又は除去でき、正確な位置に配置できる。一方、メンブレン170は、溶液が均等に分布し得るように屈曲なしに平らな状態に維持される。
【0052】
一実施例において、コンテナ180は、固体試薬部容器127に挿入されて固体試薬を収容できる。
【0053】
一実施例において、キャピラリ130は、最初に製造されてカートリッジ100が出庫される際にカートリッジ100に挿入されて共に出庫された後に使用者が抜いて使用できる。キャピラリ130は、使用者により充填される血液を貯蔵し、上部カートリッジ110に形成されたキャピラリ溝131に安着でき、キャピラリ挿入部131及びキャピラリ容器132を含むことができる。例えば、キャピラリ挿入部131は、上部カートリッジ110に備えられ、血液部容器123と連通するキャピラリ挿入ホール112に挿入可能であり、キャピラリ容器132は、外力により分離可能なようにキャピラリ挿入部と繋がっており、予め貯蔵された血液を収容できる。
【0054】
例えば、カートリッジ100は、内部に複数の薬物を備えたまま、内部に血液が備えられていない状態のキャピラリ130が含まれている状態で流通できる。その後、実際に糖化ヘモグロビンを測定する場合、キャピラリ130は、カートリッジ100と分離された状態で測定対象物質である血液を採取した後に再びカートリッジ100と下記の説明のように結合されることができる。
【0055】
例えば、キャピラリ容器132は、糖化ヘモグロビンの測定に要求される特定の容量(例えば、5ul)が正確に採取されるように製作されることができる。
【0056】
例えば、血液が充填されたキャピラリ130は、
図9に示すように、カートリッジ100のキャピラリ挿入ホール112に挿入されることができ、
図10aのように挿入された後に
図10bのようにキャピラリ容器132に充填された血液がキャピラリ挿入部131を介してカートリッジ100の血液部R1-1に吐出できる。その後、テストを行う者の外力によりキャピラリ容器132がキャピラリ挿入部131と分離でき、キャピラリ挿入部131のみカートリッジ100に残され得る。これにより、キャピラリ容器132がカートリッジ100の回転を妨げる要素として作用しなくなり得る。
【0057】
図12は、本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示すフローチャートである。
図13ないし
図37は、本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置を用いた糖化ヘモグロビンの測定方法を示す例示図である。
図12の動作は、
図2に示された糖化ヘモグロビンの測定装置100の各構成によって遂行できる。
【0058】
一方、図面にそれぞれ示された矢印は、現在の図面から次の図面へ進むためのノズル211の進行方向とカートリッジ100の回転方向を意味する。即ち、例えば、現在の図面に下方向の矢印と時計回りの矢印が示された場合、ノズル211の次の動作(次の図面)の方向は下降方向であり、カートリッジ100の次の動作(次の図面)の回転方向は時計回りであることを意味し得る。
【0059】
図2ないし
図37を参照すれば、一実施例において、動作S1で、
図9ないし
図11に示されるように、キャピラリ130を用いて血液部R1-1に血液を投入できる。動作S1は、手動で行われるか、既知のロボットアームなどの構成を通じて自動で遂行できる。後述するカートリッジ100は、血液部R1-1、洗浄部SP、固体試薬部R1-2、分解溶液部R2、反応液部CL及びメンブレン部Mにそれぞれ血液、洗浄物質、固体試薬、分解溶液、反応液及びメンブレンが備えられていると仮定して説明する。
【0060】
一方、本実施例において、駆動部210は、提供すべき定量よりもノズル211にターゲット物質を多量吸入させた後、定量を提供後に残りを捨てる方式で所望の量を提供できる。即ち、ノズル211に残っている残量による誤差の発生を防止するためである。従って、反応液部CLの反応液で洗浄まで行って次の薬物の吸入に影響がないようにできる。
【0061】
一実施例において、動作S2で、測定部220は、カートリッジ100の情報パターン認識部Bに置かれている情報パターンステッカ150を認識できる。ここで、情報パターンステッカ150は、バーコード又はQRコード(登録商標)を含むことができる。例えば、
図13に示された回転トレイ本体231の空き空間に
図14のようにカートリッジ100が配置されることができる。これはポイントステッカ140の方向(
図14を基準として右側から左側方向)に合せてカートリッジ100が回転トレイ本体231に挿入された場合であり得る。例えば、測定部220が
図14のカートリッジ100の中心を基準として7時方向(以下で説明する全ての時間方向はカートリッジ100の中心を基準とする)に位置する場合、回転トレイ部230は、カートリッジ100を
図14のように反時計回りに予め設定された角度だけ回転させることができる。これにより、
図15に示すように、バーコード部Bは、7時方向に位置するようになり、測定部220は、バーコード部Bに位置する情報パターンステッカ150を認識できる。例えば、情報パターンに含まれている複数の薬物の情報を駆動部210が獲得して誤差を補正できるようにアルゴリズムが予め設定されることができる。
【0062】
一実施例において、動作S3で、駆動部210は、ノズル211を用いて反応液部CLで反応液を吸入できる。まず、本実施例においてノズル211は、12時方向の固定された位置に配置されるものと説明する。回転トレイ部230は、
図15に示されるように、反時計回りにカートリッジ100を回転させて
図16に示されるように、ノズル211の下に反応液部CLを位置させることができ、駆動部210は、
図15に示されるように、ノズル211を反応液部CLへ下降させて
図16に示されるように、反応液をノズル211で吸入できる。例えば、ノズル211に反応液150ulが吸入され得る。
【0063】
一実施例において、動作S4で、血液部R1-1で血液と反応液が混合された後、駆動部210は、ノズル211を介して血液部R1-1で第1混合液を吸入できる。例えば、駆動部210は、
図16に示されたノズル211を
図17のように上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図16に示されるように、反時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図17に示されるように、ノズル211の下に血液部R1-1を位置させることができ、駆動部210は、
図17に示されるように、ノズル211を血液部R1-1へ下降させて吸入した反応液を血液部R1-1に吐出でき、駆動部210は、
図18に示されるように、ノズル211を血液部R1-1へ下降させて吐出した反応液と血液が混合された第1混合液を血液部R1-1でノズル211により吸入できる。即ち、例えば、血液部R1-1に反応液150ulが吐出され、血液と反応液が混合された後に第1混合液の全量である150ulがノズル211に吸入され得る。
【0064】
一実施例において、動作S5で、固体試薬部R1-2で第1混合液と固体試薬が混合された後、駆動部210は、ノズル211を用いて固体試薬部R1-2で第2混合液を吸入できる。例えば、駆動部210は、
図18と
図19に示すように、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図18に示すように、時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図19に示されるように、ノズル211の下に固体試薬部R1-2を位置させることができ、駆動部210は、
図19及び
図20に示されるように、ノズル211を固体試薬部R1-2へ下降させて吸入した第1混合液を固体試薬部R1-2に吐出でき、駆動部210は、
図20に示されるように、ノズル211を固体試薬部R1-2へ下降させて吐出した第1混合液と固体試薬が混合された第2混合液を固体試薬部R1-2でノズル211により吸入できる。例えば、第1混合液の全量を固体試薬部R1-2に吐出後、第1混合液と固体試薬の混合後、第2混合液100ulがノズル211に吸入され得る。
【0065】
一実施例において、動作S6で、駆動部210は、ノズル211を用いてメンブレン部Mに第2混合液を吐出できる。例えば、駆動部210は、
図20に示されるように、ノズル211を再び上昇させ、回転トレイ部230は、
図20に示されるように、時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図21に示されるように、ノズル211の下にメンブレン部Mを位置させることができ、駆動部210は、
図21と
図22に示されるように、ノズル211をメンブレン部Mへ下降させて吸入した第2混合液のうちの一部をメンブレン部Mに吐出できる。例えば、第2混合液25ulをメンブレン部Mに吐出できる。
【0066】
一実施例において、動作S7で、駆動部210は、ノズル211を用いて第2混合液の残量を固体試薬部R1-2に吐出できる。例えば、駆動部210は、
図22に示されるように、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図22に示されるように、反時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図23に示されるように、ノズル211の下に固体試薬部R1-2を位置させることができ、駆動部210は、
図23と
図24に示されるように、ノズル211を固体試薬部R1-2へ下降させて吸入した第2混合液のうちの残りを固体試薬部R1-2に吐出できる。例えば、第2混合液の残量25ulを固体試薬部R1-2に吐出できる。
【0067】
一実施例において、動作S8で、駆動部210は、反応液部CLで反応液を用いてノズル211を洗浄できる。例えば、駆動部210は、
図24に示されるように、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図24に示すように、反時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図25に示すように、ノズル211の下に反応液部CLを位置させることができ、駆動部210は、
図25と
図26に示されるように、ノズル211を反応液部CLへ下降させてノズルを反応液で洗浄できる。
【0068】
一実施例において、動作S9で、駆動部210は、ノズル211を洗浄部SPでバブル洗浄できる。例えば、
図26に示すように、駆動部210は、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図26に示すように、時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図27に示すように、ノズル211の下にカートリッジ100に備えられた洗浄部SPを位置させることができ、駆動部210は、
図27及び
図28に示すように、ノズル211を洗浄部SPへ下降させてノズル211を洗浄部SPに含まれている洗浄物質(例えば、洗浄綿)で洗浄できる。
【0069】
一実施例において、動作S10で、駆動部210は、ノズル211を用いて分解溶液部R2で分解溶液を吸入できる。例えば、駆動部210は、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図28に示すように、反時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図29に示すように、ノズル211の下に分解溶液部R2を位置させることができ、駆動部210は、
図29と
図30に示すように、ノズル211を分解溶液部R2へ下降させて分解溶液をノズル211で吸入できる。例えば、分解溶液100ulがノズル211に吸入され得る。
【0070】
一実施例において、動作S11で、駆動部210は、ノズル211を用いて分解溶液をメンブレン部Mに吐出できる。例えば、駆動部210は、
図30と
図31に示すように、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図30に示すように、時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図31に示すように、ノズル211の下にメンブレン部Mを位置させることができ、駆動部210は、
図31と
図32に示すように、ノズル211をメンブレン部Mへ下降させて吸入した分解溶液のうちの一部をメンブレン部Mに吐出できる。例えば、分解溶液25ulをメンブレン部Mに吐出できる。
【0071】
一実施例において、動作S12で、駆動部210は、ノズル211を用いて分解溶液部R2に分解溶液の残量を吐出できる。例えば、駆動部210は、
図32と
図33に示すように、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図32に示すように、反時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図33に示すように、ノズル211の下に分解溶液部R2を位置させることができ、駆動部210は、
図33と
図34に示すように、ノズル211を分解溶液部R2へ下降させて吸入した分解溶液のうちの残りを分解溶液部R2に吐出できる。例えば、分解溶液の残量75ulが分解溶液部R2に吐出され得る。
【0072】
一実施例において、動作S13で、駆動部210は、洗浄部SPでノズル211をバブル洗浄できる。例えば、駆動部210は、
図34及び
図35に示すように、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図34に示すように、時計回りにカートリッジ100を回転させて、
図35に示すように、ノズル211の下にカートリッジ100に備えられた洗浄部SPを位置させることができ、駆動部210は、
図35と
図36に示すように、ノズル211を洗浄部SPへ下降させてノズル211を洗浄部SPに含まれている洗浄物質(例えば、洗浄綿)で洗浄できる。
【0073】
一実施例において、動作S14で、測定部220は、メンブレン部Mで結果値を測定できる。例えば、駆動部210は、
図36及び
図37に示すように、ノズル211を上昇させることができ、回転トレイ部230は、
図36及び
図37に示すように、時計回りにカートリッジ100を回転させて測定部220が測定可能な領域(7時方向)にメンブレン部Mを位置させることができ、測定部220は、メンブレン部Mに収容された第2混合液と分解溶液が混合された第3混合液で糖化ヘモグロビンを測定して結果値を獲得できる。
【0074】
一実施例において、動作S15で、駆動部210は、カートリッジ100を排出できる。例えば、回転トレイ部230は、ガイド部233に沿って回転トレイ部本体231を
図1に示すように外部へ露出させることができ、これにより、外部へ露出されたカートリッジ100を取り出すことができる。
【0075】
このように、血液と複数の薬物が充填されたカートリッジ100を糖化ヘモグロビン装置10に挿入しさえすれば、自動で血液に薬品処理され、糖化ヘモグロビンを測定できる。
【0076】
本発明の一実施例による糖化ヘモグロビンの測定装置は、血液及び複数の薬物を内部に収容するカートリッジと、前記カートリッジが配置され、前記カートリッジを回転させる回転トレイ部と、前記カートリッジの上に位置し、上下方向へ移動可能なノズルを備える駆動部と、前記カートリッジの上に位置し、前記血液の糖化ヘモグロビンを測定する測定部とを含み、前記血液が前記複数の薬物によって薬品処理されるように、前記駆動部は前記血液、前記複数の薬物又はこれらの混合液のうちの少なくとも1つを前記ノズルに吸入させるか、前記吸入された少なくとも1つを前記カートリッジに吐出させることができる。
【0077】
多様な実施例によれば、前記複数の薬物は固体試薬、分解溶液及び反応液を含み、前記カートリッジは、前記血液が収容される血液部、前記固体試薬が収容される固体試薬部、前記分解溶液が収容される分解溶液部、前記反応液が収容される反応液部及びメンブレンが収容されるメンブレン部を含むことができる。
【0078】
多様な実施例によれば、前記回転トレイ部は前記血液部、前記固体試薬部、前記分解溶液部、前記反応液部又は前記メンブレン部が、前記ノズルが上下運動する領域に位置するように予め設定された角度に基づいて前記カートリッジを回転させることができる。
【0079】
多様な実施例によれば、前記カートリッジは、前記ノズルが通過可能なように前記血液を外部へ露出させる血液部ホール、前記固体試薬を外部へ露出させる固体試薬部ホール、前記分解溶液を外部へ露出させる分解溶液部ホール、前記反応液を外部へ露出させる反応液部ホール及び前記メンブレンを外部へ露出させるメンブレン部ホールを備える上部カートリッジと、前記血液を収容する血液部容器、前記固体試薬を収容する固体試薬部容器、前記分解溶液を収容する分解溶液部容器、前記反応液を収容する反応液部容器及び前記メンブレンを収容するメンブレン部容器を備える下部カートリッジとを含むことができる。
【0080】
多様な実施例によれば、前記カートリッジは、前記固体試薬、前記分解溶液及び前記反応液の流出を防止するように前記固体試薬部容器、前記分解溶液部容器及び前記反応液部容器を覆うシーリング部材と、前記固体試薬部容器に挿入されて前記固体試薬を収容するコンテナとを更に含むことができる。
【0081】
多様な実施例によれば、前記カートリッジは、前記血液が予め貯蔵され、前記上部カートリッジに形成された溝に安着するキャピラリを更に含み、前記キャピラリは、前記上部カートリッジに備えられ、前記血液部容器と連通するキャピラリ挿入ホールに挿入可能なキャピラリ挿入部と、外力により分離可能に前記キャピラリ挿入部と繋がっており、前記予め貯蔵された血液を収容するキャピラリ容器とを含むことができる。
【0082】
多様な実施例によれば、前記カートリッジは、前記ノズルを洗浄する物質が備えられた洗浄部と、前記複数の薬物と関連する情報を含む情報パターンステッカが配置される情報パターン認識部と、前記カートリッジが前記回転トレイ部に挿入される方向を指示するポイントステッカが配置されるポイントステッカ部とを更に含むことができる。
【0083】
本発明の一実施例による第2項の糖化ヘモグロビンの測定装置を用いて糖化ヘモグロビンを測定する方法は、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記反応液部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記反応液部へ下降させて前記反応液を前記ノズルで吸入する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記血液部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記血液部へ下降させて前記吸入した反応液を前記血液部に吐出する段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記血液部へ下降させて前記吐出した反応液と前記血液が混合された第1混合液を前記血液部で前記ノズルにより吸入する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記固体試薬部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記固体試薬部へ下降させて前記吸入した第1混合液を前記固体試薬部に吐出する段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記固体試薬部へ下降させて前記吐出した第1混合液と前記固体試薬が混合された第2混合液を前記固体試薬部で前記ノズルにより吸入する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記メンブレン部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記メンブレン部へ下降させて前記吸入した第2混合液のうちの一部を前記メンブレン部に吐出する段階とを含む多様な実施例によれば、ことができる。
【0084】
多様な実施例によれば、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記固体試薬部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記固体試薬部へ下降させて前記吸入した第2混合液のうちの残りを前記固体試薬部に吐出する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記反応液部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記反応液部へ下降させて前記ノズルを前記反応液で洗浄する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記カートリッジに備えられた洗浄部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記洗浄部へ下降させて前記ノズルを前記洗浄部に含まれている洗浄物質で洗浄する段階とを更に含むことができる。
【0085】
多様な実施例によれば、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記分解溶液部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記分解溶液部へ下降させて前記分解溶液を前記ノズルで吸入する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記メンブレン部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記メンブレン部へ下降させて前記吸入した分解溶液のうちの一部を前記メンブレン部に吐出する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記ノズルの下に前記分解溶液部を位置させる段階と、前記駆動部が前記ノズルを前記分解溶液部へ下降させて前記吸入した分解溶液のうちの残りを前記分解溶液部に吐出する段階と、前記回転トレイ部が前記カートリッジを回転させて前記測定部が測定可能な領域に前記メンブレン部を位置させる段階と、前記測定部が前記メンブレン部に収容された前記第2混合液と前記分解溶液が混合された第3混合液で糖化ヘモグロビンを測定する段階とを更に含むことができる。
【0086】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できるということが理解できるであろう。従って、以上で記述した実施例は、あらゆる面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。
【0087】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できるということが理解できるであろう。従って、以上で記述した実施例は、あらゆる面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。