(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】車両における子供の置き去りを防止するための安全システム
(51)【国際特許分類】
G08B 21/24 20060101AFI20230831BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20230831BHJP
B60N 2/28 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
G08B21/24
G08B25/04 K
B60N2/28
(21)【出願番号】P 2021529114
(86)(22)【出願日】2019-11-29
(86)【国際出願番号】 IB2019060313
(87)【国際公開番号】W WO2020121106
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】102018000011010
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102019000002631
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】521221179
【氏名又は名称】フィーロ・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】FILO SRL
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】ジョルジョ・サドルフォ
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィデ・グリエルモ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンルカ・グラネーロ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンチェンツォ・ロゼッリ
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0098792(US,A1)
【文献】特開2011-075405(JP,A)
【文献】特開2011-163779(JP,A)
【文献】特開2013-190404(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2001/0020714(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0196276(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0056814(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 19/00-31/00
B60N 2/00- 2/90
B60R 21/00-21/13
21/34-21/38
22/00-22/48
G01V 1/00-99/00
H04M 3/00
3/16- 3/20
3/38- 3/58
7/00- 7/16
11/00-11/10
G06Q 10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両チャイルドシート(100)、シートベルト、若しくはシートベルトショルダーストラップに取り付けられる装置(150)と、
1以上の警告信号受信装置(250、250b、270)と、
を備え、
前記装置(150)は、前記車両チャイルドシート(100)が占有されているか否かを検出するように構成されたプレゼンスセンサ(155)、及び所定の送信範囲内に無線信号を発出するように構成され、前記プレゼンスセンサ(155)に機能的に接続され、前記プレゼンスセンサ(155)から前記車両チャイルドシート(100)が占有されている信号を受信し、前記無線信号に存在情報を付する無線送信機を備え、
前記1以上の警告信号受信装置(250、250b、270)は、前記所定の送信範囲内で前記無線信号を検出するように構成され、前記無線信号から前記存在情報を抽出するように構成され、警告発出手段を備え、
前記プレゼンスセンサ(155)は、静電容量センサであり、
前記1以上の警告信号受信装置(250、250b、270)のそれぞれが、最初に前記存在情報を抽出し、かつ前記無線信号の中断を実質的に検出したとき、前記警告発出手段を作動させるように構成さ
れ、
前記装置(150)は、前記車両チャイルドシート(100)の安全要素(120)が通過するように構成された穴を含み、
前記1以上の関連する警告受信装置(250、250b、270)は、警告管理サーバ(300)と通信するように構成される、
車両内に子供が置き去りにされることを防ぐための安全システム(1000)。
【請求項2】
前記装置(150)は、少なくとも部分的にクッション、マットレス、マット若しくはシートカバーを形成する外装であり、前記シートカバーは前記車両チャイルドシート(100)から取り外し可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プレゼンスセンサ(155)は、静電容量センサ及び/又は変形センサを含み、前記存在情報は、前記静電容量センサ及び/又は前記変形センサそれぞれからの適切な検出信号があるときに生成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記変形センサは、1以上の弾性変形可能なコンデンサ(151a、154)によって得られる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記プレゼンスセンサ(155)は、軟質及び/又は可撓性の材料(156)が間に配置される第1のコンデンサプレート(151a)および第2のコンデンサプレート(154)を含み、前記第1のコンデンサプレート(151a)および前記第2のコンデンサプレート(154)は、前記車両チャイルドシート(100)が占有されていないときに、d1>0に等しい距離を有し、一方、前記第1のコンデンサプレート(151a)および前記第2のコンデンサプレート(154)は、前記車両チャイルドシート(100)が占有されているとき、0<d’1<d1であるd’1の距離を有する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2のコンデンサプレート(154)は、複数の部分からなり、少なくとも1つの部分は、前記第1のコンデンサプレート(151a)の領域内に垂直な突出部を有し、少なくとも1つの別の部分は、前記第1のコンデンサプレート(151a)の前記領域外に垂直な突出部を有する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のコンデンサプレート(151a)に対して正面に配置された第3のコンデンサプレート(151b)を備え、変形信号がない場合、前記第2のコンデンサプレート(154)は、前記第1のコンデンサプレート(151a)および前記第3のコンデンサプレート(151b)から等距離であり、前記第2のコンデンサプレート(154)と前記第3のコンデンサプレート(151b)との間に配置された軟質及び/又は可撓性の材料(156)を含む、請求項5又は6に記載のシステム。
【請求項8】
前記軟質及び/又は可撓性の材料(156)がスポンジ状の材料である、請求項5~7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記1以上の関連する警告受信装置(250、250b、270)は、それぞれのGPS位置を前記警告管理サーバ(300)に通信するように構成される、請求項
1から8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記1以上の関連する警告信号受信装置(250、250b、270)のうちの少なくとも1つが、前記警告発出手段を作動させ、
前記警告発出手段の前記作動から所定の時間間隔の後、前記1以上の関連する警告信号受信装置(250、250b、270)のそれぞれが、所定の送信範囲の外にあるとき、
前記警告管理サーバ(300)は、少なくとも第3の装置(350)に警告信号を送信するように構成されている、請求項
1から9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記1以上の関連する警告信号受信装置(250、250b、270)のうちの1つから前記存在情報を受信し、
前記警告管理サーバ(300)と前記1以上の関連する警告信号受信装置(250、250b、270)のうちの少なくとも1つとの間の通信が、少なくとも1つの所定の時間間隔内で切断されたとき、
前記警告管理サーバ(300)は、少なくとも第3の装置(350)に警告信号を送信するように構成されている、請求項
1から10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記装置(150)は、前記シートベルトまたは車両シートに関連するショルダーストラップに固定され得るクリップ(400)である、請求項1から
11のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両における子供の置き去りを防止するための安全システムに関する。
【背景技術】
【0002】
既知のように、車両内に置き去りされたために、高体温により死亡した子供の数は少なくなく、たった1つの事例でさえ許容できないという共通の感覚がある。
【0003】
車両に置き去りにされる子供の事例を防止するために衛生省によって発行されたガイドブックによると、米国では、親によって自動車内に一人で置き去りにされたために、平均36人の子供が高体温により毎年死亡し、「過去12年の間では計468人」の子供が死亡したことが分かる。フランスの消費者安全委員会も、2007年から2009年の間で、24の事例があると推定した。更なる情報は、イタリアの衛生省のウェブサイト、www.salute.gov.it.を参照されたい。
【0004】
置き去りにされた子供たちの悲劇を引き起こす、両親の注意力を散漫にするものには多くの原因がある:親の注意力を消費し、それを他の対象または活動にそらす、緊張、差し迫った仕事に関するストレス、及び多くの日常的義務。しかし、同じ親の義務とは無関係に、起こり得る注意力自体の低下を見逃してはならない。
【0005】
この点に関する研究は、注意深い注意が日常的な言動にしばしば影響を与え、これにより、コンプライアンス違反があった場合、内なる警告が引き起こされるが、これらの日常的な(したがって、記憶された)言動は、同じ子供でさえも多くの義務が負荷された場合、記憶の中で変更され得る。強いストレスの状況では、我々の脳メカニズムは、資源の使用を最適化する目的を備えているが、不完全な記憶を形成し得、また、例えば、子供をデイケアまたはベビーシッターに連れて行ったなど、これまでに発生したことのないエピソードを思い出させるという事実を浮き彫りにした。
【0006】
ここでは、そのような記憶の誤作動から生じる可能性のある、場合によっては結果として生じる致命的な出来事によって表される悲劇を説明する必要はない。
【0007】
また、社会的目的がそのような悲劇的な出来事の発生を排除すること、または少なくともそれらを非常にまれにすることであるという事実にこだわる必要はない。
【0008】
前述の問題に対する様々な技術的解決策が知られているが、総じて有効性はさまざまである。チャイルドシートにまだいる子供の存在を知らせるために親の携帯電話を使用することは、これらの解決策のいくつかのうちの一般的な要素である。この場合、チャイルドシートに組み込まれたプレゼンスセンサ(重量)が使用される。
【0009】
しかしながら、これらの解決策は、すべての人が経済的に利用できるわけではなく、特に発展途上国や特権の少ないクラスでは、あまり知られていない。そして、限られた養子縁組の場合でさえ、それらは不便であり、完全には効果的ではなく、それは残念ながら、致命的な出来事のリスクを最も過小評価している両親を落胆させる。
【0010】
したがって、効果的で、便利で、経済的で、一般の人々が簡単に使用でき、チャイルドシートに関する絶えず変化する規則に容易に準拠できる、上記の種の解決策の必要性が残っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、製造がより容易であり、使用のより大きな利便性を有する、自動車内に子供を置き去りにすることを防止するための安全システムを提供することである。
【0012】
本発明のさらなる目的は、前記安全システムが、製造コストおよび管理コストの両方の観点から、実質的に中程度のコストで製造され得ることである。
【0013】
特に、本発明の目的は、単純で、安全で、信頼できる信号システムを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の主題は、本明細書の不可欠な部分を形成する、添付の特許請求の範囲に記載のシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
次に、本発明は、例示的であるが非限定的な目的のために、特に添付図の図面を参照して説明される。
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による有無の検出および通信のための装置に子供が着座している自動車用子供安全座席を示す図である
【
図2】
図2は、
図1のクッションのあり得る外形形状の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明に係る装置が利用される、本発明に係る安全システムの一例である。
【
図4】
図4は、非作動状態において、本説明の一実施形態に係る、あり得る、かつ望ましいプレゼンスセンサ構造を示す。
【
図5】
図5は、本体が配置される位置における、
図4に係るセンサ構造を示す。
【
図6】
図6は、
図4および
図5のセンサ構造が、子供がチャイルドシートに接近して座るとすぐに機能することに適していることを概略的に示している。
【
図7】
図7は、本発明に係る安全システムの一実施形態の混合ブロック/フロー図である。
【
図8】
図8は、本発明に係る、存在の検出および通信のための装置の別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
当業者は、記載されていることによって困難を有することなく理解するので、実施形態の要素を一緒に組み合わせて、本発明の概念に関して制限のない、さらなる実施形態を提供できることをここに明記する。
【0017】
本説明はまた、同じタイプの解決策において、従来技術で通常使用されているあまり重要でない要素等、説明されていない詳細な特徴に関して、その実施のために従来技術を参照する。
【0018】
ある要素が導入されるとき、それは常に「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。
【0019】
この記載に要素または特徴を列挙する場合、本発明は、そのような要素を「含む」、又はそのような要素から「構成される」と理解される。
【0020】
実施形態
図1を参照すると、本発明に係る装置150は、好ましくは、車両用のチャイルドシート100の座席部分上に載置して使用される。技術的には、装置150はまた、車両の座席上または他の別の座席表面上で使用することもできる。装置150は固定されていてもよいが、より一般的には「取り付けられる」、すなわち、チャイルドシートまたは他の座席、もしくは車両シートのベルトまたはショルダーストラップに何らかの方法で取り付けられる(この実施形態については以下を参照)。
【0021】
図1は背もたれを備えたチャイルドシートを示しているが、本発明に係る装置は、任意のチャイルドシート、または座席部分を有する他の座席、したがって背もたれのない標準的なブースター座席でも使用できることが理解される。
【0022】
背もたれ付きのチャイルドシート100の場合、上から下がり、通常、子供の胴体130の動きを阻止する単一の安全要素120に接続する専用のストラップ110がある。
【0023】
図2を参照すると、本発明に係る装置の形状の可能な実施形態が提供される。それは、ジッパー151、153を介して1つまたは複数の側部に沿って取り外し自在のカバーを備えたクッション150の形態である。クッションの内側領域には、安全要素120を挿入できるように適切な形状の穴が有利に作られている。この安全要素が設けられていない場合、(美感的理由など、さまざまな理由で維持される場合があるが、)この形状の穴は必要ない。
【0024】
図2が示すものは、任意の厚さを有し、使用中、チャイルドシートの座席領域に備えられるクッションであるが、本説明には、座席の一部を占めることに加えて、チャイルドシート全体の弾性カバーなど、チャイルドシートの表面の他の部分も占める、クッションまたは装置も含まれる。
【0025】
これにより、本発明に係る装置を既存のチャイルドシートに後付けして使用することが可能になり、そのような高い社会的影響を有する装置をすべての人が利用できるようにする。さらに、これはチャイルドシートの製造プロセスを変更する必要がないため、この分野の企業による過度の投資を回避でき、装置をさらに普及させ、安価にすることができる。
【0026】
図3を参照すると、本発明の実施形態の1つに係る安全システム200は、チャイルドシート100が後部座席に固定された状態で、車両210に取り付けられている(しかし、施行されている規制によれば、フロントシートになり得る)。子供130は、本発明に係る装置に座り、親220は、例えば以下に示すように、提供された方法で警告を発する準備ができている携帯電話250を所有している。
【0027】
図4~
図6に示されるように、本発明による装置150は、好ましくは、静電容量センサ155を使用するが、静電容量センサと組み合わせて、重量センサまたは他のタイプのプレゼンスセンサを使用することもできる。いずれにせよ、静電容量センサを使用すると、特定の重量の物体だけなく、停止している人体または接近している(または遠ざかっている)人体も検出されるので、センサが適切なキャリブレーションを行っている場合、装置の誤検知の防止に特に効果的である。
【0028】
事実、静電容量センサは、互いに特定の距離に配置された2つの導電体に電荷がどのように配置されるかを表す電気コンデンサの動作に基づいて動作する。この場合、子供が近づく(または離れる)とき、接触する前でも(
図6を参照)、静電容量が変化するため、存在検出信号が発生する。
【0029】
静電容量計に加えて、変形センサを任意に組み合わせて使用できる。有利に、それは、実際には変形によって作動される(弾性変形可能な要素を備えた)静電容量センサであり、それゆえ、事実上、変形センサである。この組み合わせは、2つの非常に異なり、補完的な測定に静電容量を使用し、プレゼンスセンサ全体の信頼性を大幅に向上させるため、特に好ましい実施形態である。
【0030】
この場合、応用分野を超えた検出コンデンサの配置は、本システムの発明に貢献する。
【0031】
プレゼンスセンサ155は、第1のコンデンサプレート151aおよび第2のコンデンサプレート154を含み、その間に、軟質および/または可撓性の材料156が配置され、チャイルドシート100が占有されていない場合、第1のコンデンサプレート151aおよび第2のコンデンサプレート154は、d1>0である相互距離を有するが、チャイルドシート100が占有されているとき、または子供130がその上に座っているとき、第1のコンデンサプレート151aおよび第2のコンデンサプレート154は、0<d’1<d1であるd’1の距離を有する。
【0032】
有利には、本発明によれば、第2のコンデンサプレート154は、直接接続されていない複数の部分からなり、少なくとも1つの部分は、前記第1のプレート151aの領域内に垂直な突出部を有し、少なくとも1つの別の部分は、前記第1のプレート151aの領域外に垂直な突出部を有する。この配置では、第1のプレートの領域の外側の部分は、変形に大きくは関係せず、静電容量センサとしてよりよく機能する可能性がある。
【0033】
有利には、一実施形態では、第3のプレート151bは、前記第1のプレート151aの正面に配置され、その結果、変形信号がない場合、前記第2のプレート154は、前記第1のプレート151aおよび前記第3のプレート151bから等距離にあり、軟質及び/または可撓性の材料156もまた、前記第2のプレート154と前記第3のプレート151bとの間に配置されている。
【0034】
有利には、軟質および/または可撓性の材料156は、スポンジのような材料である。
【0035】
プレゼンスセンサ155は、当然ながら、それ自体が知られている電力手段を含むか、またはそれに接続される。
【0036】
図5は、構造155が、中央の距離d1から減少した中央の距離d’1に至るまで、子供の体重の下でどのように変形するかを示し、それがシステムの静電容量を変化させることを示している。したがって、このセンサは、重量センサを装う変形センサとして機能する。
【0037】
2つのセンサ(変形と純粋な静電容量)からの情報をあわせることで、従来技術よりも正確に子供の体の存在を検出できる。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、センサ155はまた、第3のプレート151bおよび第2のプレートと第3のプレートとの間の発泡体を伴わずに、第1のプレート151aおよび第2のプレート154を含み得る。任意には、人体が第2のプレートとして機能するので、第2のプレート154もまた存在しない場合がある。
【0039】
一般に、プレゼンスセンサ155および無線送信機は、車両のチャイルドシート100から取り外し可能なクッションまたはマットレスまたはマットまたはシートカバーを少なくとも部分的に構成する外装に含まれる。
【0040】
本発明の代替の実施形態によれば、
図8を参照すると、プレゼンスセンサ155および無線送信機は、車両シートに関連するシートベルトまたはショルダーストラップのいずれかに取り付けられ得るクリップに備えられる。クリップの例示的な実施形態は、全体として符号400で示されている。クリップ400は、弾性タブ415を備えた本体410を有する。有利には、クリップ400はまた、第1の本体410に滑り込むことによって下から係合される第2の本体420を備える。第1の本体410は、2つの側方開口部418を有し、そこに、第2の本体420の2つの側方フィン425がスナップされる。このようにして、第2の本体420に収容されているセンサおよび送信機に容易にアクセスすることができる。クリップ400の別の構成は、例えば、単一部材であってもよい。
【0041】
図7は、本発明による安全システムの動作をより詳細に示している。クッション150は、1つまたは複数のスマートフォン(一般に、好ましくは適切なアプリを介したモバイルデバイス)250、250bに(例えば、ブルートゥース(登録商標)を介して)リモート接続される、または(シガレットライター用のコネクタ形状のブルートゥースデバイス、またはブルートゥース付きのODBドングルまたは車両のブラックボックスで表される)別のハードウェア270と物理的な接続263で接続される。一般的な警告受信装置について説明する。
【0042】
プレゼンスセンサ155は、子供の存在を検出し、無線送信機を介して、この情報をハードウェア(1つまたは複数の)250、250b、270に送信し、
-ハードウェアが最初に上記の存在情報(プレゼンス情報)を抽出し、
-その後、ハードウェアが前記無線信号の中断を検出した
とき、ハードウェアがこの情報を抽出して警告を発する。
【0043】
これらの2つの状態は、車の中に子供が置き去りにされている危険性を示している。該危険を示す別の状態もまた、本発明に含まれる。
【0044】
両親が直接の警告に応答せずに去ってしまったとき(両親または保護者の1人でさえ、警告発出手段によって警告が発せられていても)、つまり、
-前記1つまたは複数の関連する警告信号受信装置250、250b、270のうちの少なくとも1つが警告を発出し、
-前記警告発出手段の前記作動から所定の時間間隔後、前記1つまたは複数の関連する警告受信装置250、250b、270のそれぞれが、前記存在情報の所定の送信範囲外にあるとき、
クッション150の外部のすべてのハードウェアは、好ましくは1つまたは複数のデータベース310を含む中央データ処理ユニット300と通信261、262、265し、第3者350に、車両内に子供が存在することを警告することができる。
【0045】
あるいは、警告管理サーバ300は、以下の2つの条件が満たされた場合に、第3者の装置350に警告信号を送信するように構成される。
-警告管理サーバ300が、1つまたは複数の関連する警告受信装置250、250b、270のうちの1つから前記存在情報を受信した;
-警告管理サーバ300と、1つまたは複数の関連する警告受信装置250、250b、270のうちの少なくとも1つと、の間の通信が、所定の時間間隔内に遮断された。
【0046】
警告受信装置250、250b、270は、クロスチェックまたはチャイルドシートからの距離の独立計算のために、各GPS位置を警告管理サーバ300に通信するように構成および使用され得る。これに基づいて、サーバ300は、第3者350に自主的に警告することができる。
【0047】
警告は、子供が付き添い無しでいることとシステムの誤作動との両方を警告するために区別され得る。
【0048】
警告は、電話、テキストメッセージ、視覚信号、音声信号、またはそれらの組み合わせであり得る。また、車両に搭載されたカメラで子供の写真を見ることもできる。一般に、警告は、ブザー、スクリーン、バイブレータなどの警告発出手段によって発せられる。
【0049】
任意ではあるが、プレゼンスセンサが子供の存在を検出したが、携帯電話に接続できない場合、携帯電話が切断され、子供が所定の位置にいることを親または保護者に警告する音が鳴ることがある。同様に、サーバに非接続信号を送信する場合がある。
【0050】
本発明による装置を用いて、チャイルドシートに子供がいることに対する警報の使用は利用しやすく、後付けでの使用に便利であり、より効果的である。
【0051】
変形可能な静電容量センサの場合、静電容量とコンデンサによる変形検出の2つの機能により、静電容量センサの通常の動作を拡張し、プレゼンスセンサ、したがって装置の信頼性を高めることができる。
【0052】
前述において、好ましい実施形態が説明され、本発明の変形が提案されたが、当業者は、添付の特許請求の範囲によって定義されたように、保護の相対的範囲から逸脱することなく修正および変更を行うことができる。