(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】基地局、無線通信システム、及び、制御方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/54 20230101AFI20230831BHJP
H04W 72/044 20230101ALI20230831BHJP
H04W 52/24 20090101ALI20230831BHJP
【FI】
H04W72/54
H04W72/044 110
H04W52/24
(21)【出願番号】P 2019030580
(22)【出願日】2019-02-22
【審査請求日】2021-12-15
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度、総務省、平成30年度における電波資源拡大のための研究開発のうちIoT/5G時代の様々な電波環境に対応した最適通信方式選択技術の研究開発の委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 浩章
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/035076(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/067404(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/031343(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/101679(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定する分類部と、
前記第1のチャネルのグループに含まれる第2のチャネルに、スペクトラム拡散方式を用いる第1の端末を割当てる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1のチャネルと異なるチャネルに前記第1の端末と異なる第2の端末を割当て、
前記第2の端末は、スペクトラム拡散方式を用いずに通信を行う端末である、
基地局。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2のチャネルに割当てた前記第1の端末に対して、送信電力を低下させる指示を行う、
請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記分類部は、前記第1のチャネルのグループの中で、前記基地局と同じネットワークに存在する無線装置からの干渉を所定の割合以上含む前記第2のチャネルを決定する、
請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
前記分類部は、前記第1のチャネルのグループの中で、前記基地局と同じネットワークに存在する無線装置と異なる無線装置からの干渉を所定の割合以上含む前記第2のチャネルを決定する、
請求項1に記載の基地局。
【請求項5】
基地局であって、
干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定する分類部と、
前記第1のチャネルのグループに含まれる第2のチャネルに、スペクトラム拡散方式を用いる第1の端末を割当てる制御部と、
を備え、
前記分類部は、前記第1のチャネルのグループの中で、前記基地局と同じネットワークに存在する無線装置と異なる無線装置からの干渉を所定の割合以上含む第3のチャネルのグループを決定し、
前記制御部は、
前記第3のチャネルのグループの中で、前記基地局と異なるシステムに対応する無線装置からの干渉を、所定の割合以上含む前記第3のチャネルに、前記第1の端末と異なる第2の端末を割当てる、
基地局。
【請求項6】
前記制御部は、前記第3のチャネルに割当てた前記第2の端末に対して、送信電力を増加させる指示を行う、
請求項5に記載の基地局。
【請求項7】
前記第2の端末は、スペクトラム拡散方式を用いずに通信を行う端末である、
請求項5に記載の基地局。
【請求項8】
前記第1の端末は、通信品質が所定値以上の端末であり、
前記第2の端末は、スペクトラム拡散方式を用いずに通信を行う端末、スペクトラム拡散方式を用いて通信を行い、前記通信品質が前記所定値未満の端末、及び、重要度
の高い情報を送信する端末のいずれかである、
請求項5に記載の基地局。
【請求項9】
干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定する分類部と、
前記第1のチャネルのグループに含まれる第2のチャネルに、スペクトラム拡散方式を用いる第1の端末を割当てる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1のチャネルの干渉において、スペクトラム拡散方式を用いて信号を送信する無線装置からの干渉が、スペクトラム拡散方式を用いずに信号を送信する無線装置からの干渉よりも小さい場合、前記第1のチャネルに前記第1の端末を割当て、
前記第1の端末は、スペクトラム拡散方式を用いて通信を行う、
基地局。
【請求項10】
基地局と前記基地局に無線接続する端末とを有する無線通信システムであって、
前記基地局は、
干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定する分類部と、
前記第1のチャネルのグループに含まれる第2のチャネルに
第1の端末を割当てる制御部と、
を備え、
前記
第1の端末は、
前記第2のチャネルにおいて、前記基地局にスペクトラム拡散方式を用いて生成した送信信号を送信する送信部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1のチャネルと異なるチャネルに前記第1の端末と異なる第2の端末を割当て、
前記第2の端末は、スペクトラム拡散方式を用いずに通信を行う端末である、
無線通信システム。
【請求項11】
干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定し、
前記第1のチャネルに含まれる第2のチャネルに、スペクトラム拡散方式を用いる第1の端末を割当て、
前記第1のチャネルと異なるチャネルに前記第1の端末と異なる第2の端末を割当て、
前記第2の端末は、スペクトラム拡散方式を用いずに通信を行う端末である、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基地局、無線通信システム、及び、制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信装置間(例えば、基地局と端末との間)の通信には、免許不要な帯域(アンライセンスドバンド)が利用されることがある。アンライセンスドバンドは、様々な無線通信システムによって利用されるため、複数の要因によって生じる干渉を考慮した周波数チャネル(以下、チャネルと記載)の割当てが望まれる。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数の基地局に対して、通信に用いるチャネルを割当てる場合に、干渉量が最小化されるようにチャネルの割当てを決定する無線通信システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、周波数利用効率を向上させるチャネルの割当てについては、検討の余地がある。
【0006】
本開示の非限定的な実施例は、周波数利用効率を向上させるチャネル割当てを行うことができる基地局、無線通信システム、及び、制御方法の提供に資する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例に係る基地局は、干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定する分類部と、前記第1のチャネルのグループに含まれる第2のチャネルに、スペクトラム拡散方式を用いる第1の端末を割当てる制御部と、を備える。
【0008】
本開示の一実施例に係る無線通信システムは、基地局と前記基地局に無線接続する端末とを有する無線通信システムであって、前記基地局は、干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定する分類部と、前記第1のチャネルのグループに含まれる第2のチャネルに端末を割当てる制御部と、を備え、前記端末は、前記第2のチャネルにおいて、前記基地局にスペクトラム拡散方式を用いて生成した送信信号を送信する送信部と、を備える。
【0009】
本開示の一実施例に係る制御方法は、干渉量が第1の閾値より大きい第1のチャネルのグループを決定し、前記第1のチャネルに含まれる第2のチャネルに、スペクトラム拡散方式を用いる第1の端末を割当てる。
【0010】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示の一実施例によれば、周波数利用効率を向上させるチャネル割当てを行うことができる。
【0012】
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】LPWAの端末への空きチャネルの割当ての一例を示す図
【
図2】本開示の一実施の形態に係る基地局の構成例を示すブロック図
【
図3】本開示の一実施の形態に係る端末の構成の一例を示すブロック図
【
図4】本開示の一実施の形態のバリエーション1におけるチャネル割当ての一例を示す図
【
図5】本開示の一実施の形態のバリエーション1における基地局の処理の例を示すフローチャート
【
図6】本開示の一実施の形態のバリエーション2における干渉分類の一例を示す図
【
図7】本開示の一実施の形態のバリエーション2におけるチャネル割当ての一例を示す図
【
図8】本開示の一実施の形態のバリエーション2における基地局の処理の例を示すフローチャート
【
図9】本開示の一実施の形態のバリエーション3におけるチャネル割当ての一例を示す図
【
図10】本開示の一実施の形態のバリエーション3における基地局の処理の例を示すフローチャート
【
図11】本開示の一実施の形態のバリエーション4における干渉分類の一例を示す図
【
図12】本開示の一実施の形態のバリエーション4におけるチャネル割当ての一例を示す図
【
図13】本開示の一実施の形態のバリエーション4における基地局の処理の例を示すフローチャート
【
図14】本開示の一実施の形態のバリエーション5における干渉分類の一例を示す図
【
図15】本開示の一実施の形態のバリエーション5におけるチャネル割当ての一例を示す図
【
図16】本開示の一実施の形態のバリエーション5における基地局の処理の例を示すフローチャート
【
図17】本開示の一実施の形態のバリエーション2において、端末の分類を変更したチャネル割当ての例を示す図
【
図18】本開示の一実施の形態のバリエーション2において、端末の分類を変更する場合の基地局の処理の例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
(一実施の形態)
IoT(Internet of Things)及び/又はM2M(Machine to Machine)では、低消費電力で広いエリアでの通信が可能なLPWA(Low Power Wide Area)と呼ばれる無線通信技術の利用が検討されている。
【0016】
LPWAは、アンライセンスドバンドでの運用が検討されている。LPWAには、複数の方式(規格)が存在する。例えば、LPWAの通信方式には、スペクトラム拡散方式を用いて通信を行う第1の通信方式と、スペクトラム拡散方式を用いずに通信を行う第2の通信方式とが含まれる。第1の通信方式には、例えば、「LoRa」と称される通信方式が含まれる。また、第2の通信方式には、例えば、「Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)」と称される通信方式が含まれる。
【0017】
以下では、第1の通信方式の一例として、「LoRa」と称される通信方式(以下、「LoRa方式」と記載)を挙げ、第2の通信方式の一例として、「Wi-SUN」と称される通信方式(以下、「Wi-SUN方式」と記載)を挙げる。しかしながら、本開示は、LoRa方式とWi-SUN方式とに限定されない。
【0018】
また、以下では、LoRa方式に基づいて動作する端末は、「LoRa端末」と記載され、Wi-SUN方式に基づいて動作する端末は、「Wi-SUN端末」と記載される。
【0019】
なお、本実施の形態では、LoRa端末とWi-SUN端末とは、別々の端末である例を説明するが、本開示はこれに限定されない。例えば、端末は、LoRa方式とWi-SUN方式との両方に基づいて動作可能であってもよい。
【0020】
また、以下では、基地局が、LoRa方式とWi-SUN方式との両方をサポートする例を説明する。しかしながら、本開示はこれに限定されない。LoRa方式に基づいて動作する基地局と、Wi-SUN方式に基づいて動作する基地局とが、別々の基地局であってもよい。あるいは、基地局は、LoRa方式に基づいて動作する無線通信装置(例えば、ゲートウェイ)と、Wi-SUN方式に基づいて動作する無線通信装置と、これら2つの無線通信装置を制御する制御装置と、を有してもよい。
【0021】
アンライセンスドバンドは、LPWAの他にも、例えば、Wi-fi(登録商標)やRF-ID等を含む様々なシステムが使用する。
【0022】
そのため、例えば、LoRa端末及びWi-SUN端末等のLPWAの端末にチャネルを割当てる場合には、同一システム、及び、他のシステムからの干渉を考慮することが望まれる。
【0023】
例えば、基地局は、アンライセンドバンドの利用可能なチャネルのそれぞれにおいて、干渉測定を行い、干渉量が所定値よりも少ないチャネルに、LPWAの端末を割当てる。なお、以下では、干渉量が所定値よりも少ないチャネルは、「空きチャネル」と記載されることがある。
【0024】
図1は、LPWAの端末への空きチャネルの割当ての一例を示す図である。
図1の横軸は周波数を示し、縦軸は電力又は干渉量を示す。
図1には、キャリア周波数f1のチャネル、キャリア周波数f2のチャネル、キャリア周波数f3のチャネル、キャリア周波数f4のチャネル、及び、キャリア周波数f5のチャネルと、各チャネルの干渉量の大きさが示される。
【0025】
なお、以下では、キャリア周波数f1のチャネルは、チャネルf1と記載されることがある。他の周波数のチャネルについても同様に記載されることがある。
【0026】
図1は、チャネルf1~チャネルf5のうち、チャネルf1~f4が、所定値以上の干渉量を有するチャネルであり、チャネルf5が、空きチャネルであることを示す。なお、
図1では、チャネルf1~f4の干渉量が互いに同等である例を示すが、チャネルf1~f4の干渉量は、互いに異なってよい。また、
図1では、チャネルf5の干渉量がゼロである例を示すが、チャネルf5の干渉量が所定値未満であれば、チャネルf5は空きチャネルと判定されてよい。
【0027】
図1の場合、基地局は、チャネルf5にLPWAの端末(例えば、LoRa端末及びWi-SUN端末)を割当てる。チャネルf5に割当てられた端末は、チャネルf5を用いて空き時間に送信信号を送信する。なお、
図1において、チャネルf5に割当てられた端末の送信電力(縦軸の値)は、一例であり、端末の送信電力は、
図1に示した例と異なってもよい。
【0028】
しかしながら、空きチャネルにLPWAの端末を割当てる割当て方法では、使用可能な帯域(例えば、アンライセンスドバンド全体)における、トラフィックの増大、及び/又は、干渉量の増大に応じて、空きチャネルが減るため、周波数利用効率が低下してしまう。
【0029】
そこで、本開示の非限定的な実施例は、周波数利用効率を向上させるチャネル割当てを行うことができる基地局、制御システム、及び、制御方法の提供に資する。
【0030】
本実施の形態に係る無線通信システムは、
図2に示す基地局100と、
図3に示す端末200と、を有する。基地局100と端末200とは、例えば、LPWAの無線通信システムに含まれる。例えば、基地局100は、LoRa方式とWi-SUN方式との両方をサポートする。また、例えば、端末200は、LoRa方式又はWi-SUN方式のいずれか少なくとも一方に基づいて動作する。
【0031】
<基地局の構成>
図2は、本実施の形態に係る基地局100の構成例を示すブロック図である。基地局100は、受信部101と、復調/復号部102と、通信品質測定部103と、プリアンブル検出部104と、干渉分類部105と、割当制御部106と、制御信号生成部107と、符号化/変調部108と、送信部109と、を備える。
【0032】
受信部101は、端末200が送信した信号を受信し、受信した信号に所定の受信処理を行う。例えば、所定の受信処理は、端末200に割当てたチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(ダウンコンバート)を含む。端末200に割当てたチャネルの周波数の情報は、例えば、割当制御部106から取得されてよい。
【0033】
また、受信部101は、干渉測定(電波環境モニタリング)のために、使用可能な各チャネル(例えば、アンライセンスドバンドに含まれる各チャネル)において、信号を受信する。そして、受信部101は、受信した信号に所定の受信処理を行う。所定の受信処理は、例えば、各チャネルの周波数に基づく周波数変換処理を含む。
【0034】
受信部101は、所定の受信処理を行った受信信号を復調/復号部102と、通信品質測定部103と、プリアンブル検出部104へ出力する。
【0035】
復調/復号部102は、受信部101から取得した受信信号に対して、復調処理及び復号処理を行い、受信データを生成する。復調/復号部102は、受信データを、割当制御部106へ出力する。なお、受信データには、基地局100と同じNW(Network)に属する端末200を識別する識別子が含まれてよい。また、受信信号の送信元の端末200が、LoRa端末である場合、復調処理には、LoRa方式において用いられるスペクトラム拡散に対する逆拡散処理が含まれてもよい。
【0036】
通信品質測定部103は、受信部101から取得した受信信号に基づいて、通信品質情報を生成する。通信品質情報は、例えば、受信信号の品質(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))であってよい。通信品質測定部103は、通信品質情報を割当制御部106へ出力する。
【0037】
プリアンブル検出部104は、受信部101から取得した受信信号に、プリアンブルが含まれているか否かを検出する。また、プリアンブル検出部104は、プリアンブルが含まれている場合、受信信号に含まれているプリアンブルの種類を判定する。
【0038】
例えば、プリアンブル検出部104は、LoRa方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関を算出する。プリアンブル検出部104は、算出した相関の結果に所定値以上のピークが生じた場合、LoRa方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている、と判定する。LoRa方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている場合、受信信号の送信元は、LoRa端末である、と判定される。
【0039】
LoRa方式の例と同様に、プリアンブル検出部104は、Wi-SUN方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関を算出する。プリアンブル検出部104は、算出した相関に所定値以上のピークが生じた場合、Wi-SUN方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている、と判定する。Wi-SUN方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている場合、受信信号の送信元は、Wi-SUN端末である、と判定される。
【0040】
なお、プリアンブル検出部104は、受信信号の送信元が基地局100の属するNWに含まるか否かに関わらず、プリアンブルの検出を行う。別言すれば、プリアンブル検出部104は、基地局100の属するNWに含まれないLoRa端末及びWi-SUN端末が送信した信号に含まれるプリアンブルの種類を判定してもよい。
【0041】
また、プリアンブル検出部104は、LoRa方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関の結果、及び、Wi-SUN方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関の結果の両方に、所定値以上のピークが生じなかった場合、受信信号の送信元は、LoRa端末でもWi-SUN端末でもない、と判定する。
【0042】
プリアンブル検出部104は、受信信号にプリアンブルが含まれているか否かを示す情報、及び、プリアンブルが受信信号に含まれている場合にはそのプリアンブルの種類を示す情報を、干渉分類部105へ出力する。また、プリアンブル検出部104は、受信部101から取得した受信信号を干渉分類部105へ出力する。
【0043】
干渉分類部105は、例えば、各チャネルにおける干渉を分類する。例えば、干渉分類部105は、1つのチャネルにおける、所定時間の受信信号をモニタリングして分類を行う。例えば、干渉分類部105は、所定時間内の受信信号の送信元の違いを判別してもよい。干渉分類部105は、所定時間に対する、送信元毎の受信信号の時間の比率を算出し、各チャネルにおける干渉を分類する。例えば、干渉分類部105は、各チャネルの干渉において、支配的な干渉を生じさせる信号の送信元を分類してもよい。ここで、各チャネルにおいて、支配的な干渉とは、例えば、所定時間の受信信号のモニタリングの結果、所定時間のうち時間の占める割合が所定の割合以上であることに相当してもよい。
【0044】
干渉分類部105は、各チャネルにおける干渉の分類結果を、割当制御部106へ出力する。
【0045】
割当制御部106は、干渉分類部105から取得した干渉の分類結果に基づいて、端末200に割当てるチャネルを決定する。例えば、割当制御部106は、干渉の分類結果に基づいて、LoRa端末とWi-SUN端末とについて、割当てるチャネルを変更してもよい。
【0046】
また、割当制御部106は、端末200と端末200に割当てたチャネルとに応じて、端末200に実行させる送信電力制御を決定してもよい。
【0047】
なお、干渉分類部105における干渉の分類結果の例、及び、割当制御部106における干渉の分類結果に基づくチャネル割当ての例については後述する。
【0048】
割当制御部106は、端末200に割当てたチャネルに関する情報を制御信号生成部107へ出力する。端末200に割当てたチャネルに関する情報には、端末200に実行させる送信電力制御に関する情報が含まれてもよい。
【0049】
また、割当制御部106は、端末200とのデータ通信に関する制御を行う。例えば、復調/復号部102から取得した受信データを、図示しない上位局、又は、ネットワーク内の他の装置へ出力してもよい。また、割当制御部106は、上位局、又は、ネットワーク内の他の装置から取得した、端末200宛の送信データを、符号化/変調部108へ出力する。端末200宛の送信データには、宛先を示す識別子が含まれてもよい。
【0050】
制御信号生成部107は、割当制御部106から取得した情報に基づいて、端末200宛の制御信号を生成する。制御信号生成部107は、所定の信号処理(例えば、符号化処理及び変調処理)が施された制御信号を送信部109へ出力する。
【0051】
符号化/変調部108は、割当制御部106から取得した送信データに対して、符号化処理及び変調処理を行い、送信信号を生成する。符号化/変調部108は、送信信号を送信部109へ出力する。なお、送信信号の送信先の端末200が、LoRa端末である場合、変調処理には、LoRa方式において用いられるスペクトラム拡散処理が含まれてもよい。
【0052】
送信部109は、符号化/変調部108から取得した送信信号に対して、所定の送信処理を行う。例えば、所定の送信処理は、端末200に割当てたチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(アップコンバート)を含む。端末200に割当てたチャネルの周波数の情報は、例えば、割当制御部106から取得されてよい。
【0053】
また、送信部109は、制御信号生成部107から取得した制御信号に対して、所定の送信処理を行う。例えば、所定の送信処理は、端末200に制御信号を送信するためのチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(アップコンバート)を含む。端末200に制御信号を送信するためのチャネルとは、例えば、予め決められたチャネルであってもよいし、端末200との通信に現時点で用いられているチャネルであってもよい。
【0054】
なお、上述では、
図2に示す構成が1つの基地局100に含まれる例を説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、2つ以上の装置のいずれかが、
図2に示す構成のそれぞれを含んでもよい。
【0055】
例えば、
図2の基地局100の構成は、受信部101と、復調/復号部102と、通信品質測定部103と、プリアンブル検出部104と、符号化/変調部108と、送信部109とを含む第1の装置、及び、干渉分類部105と、割当制御部106と、制御信号生成部107とを含む第2の装置に分けられてもよい。この場合、第1の装置と第2の装置とは、ネットワークを介して接続されてもよいし、直接接続されてもよい。第1の装置は、例えば、ゲートウェイと称されてもよい。第2の装置は、集約局、上位局、又は、制御装置等と称されてもよい。
【0056】
また、上述した第1の装置は、LoRa端末に対して送受信される信号の信号処理、及び、Wi-SUN端末に対して送受信される信号の信号処理の両方を行ってもよい。あるいは、LoRa端末に対して送受信される信号の信号処理を行う第1の装置と、Wi-SUN端末に対して送受信される信号の信号処理を行う第1の装置とが、別々に設けられてもよい。
【0057】
<端末の構成>
図3は、本実施の形態に係る端末200の構成の一例を示すブロック図である。端末200は、受信部201と、復調/復号部202と、制御部203と、符号化/変調部204と、送信部205と、を備える。
【0058】
なお、基地局100と通信を行う端末200は、LoRa端末であってもよいし、Wi-SUN端末であってもよい。
【0059】
受信部201は、基地局100が送信した信号を受信し、受信した信号に所定の受信処理を行う。例えば、所定の受信処理は、受信に用いられるチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(ダウンコンバート)を含む。受信に用いられるチャネルの周波数の情報は、例えば、制御部203から取得されてよい。
【0060】
受信部201は、所定の受信処理を行った受信信号を復調/復号部202へ出力する。
【0061】
復調/復号部202は、受信部201から取得した受信信号に対して、復調処理及び復号処理を行い、受信データ又は制御情報を生成する。復調/復号部202は、受信データ又は制御情報を、制御部203へ出力する。なお、制御情報には、端末200に割当てられたチャネルに関する情報、及び/又は、端末200に対する送信電力制御に関する情報が含まれる。また、端末200がLoRa端末である場合、復調処理には、LoRa方式において用いられるスペクトラム拡散に対する逆拡散処理が含まれてもよい。
【0062】
制御部203は、受信データを図示しない上位レイヤへ転送する。また、制御部203は、上位レイヤから転送された送信データを符号化/変調部204へ出力する。
【0063】
また、制御部203は、制御情報に基づいて、通信に用いるチャネルの設定を行い、設定したチャネルの周波数の情報を送信部205及び/又は受信部201へ出力する。また、制御部203は、制御情報に基づいて、送信電力制御を行ってもよい。
【0064】
符号化/変調部204は、制御部203から取得した送信データに対して、符号化処理及び変調処理を行い、送信信号を生成する。符号化/変調部204は、送信信号を送信部205へ出力する。なお、端末200がLoRa端末である場合、変調処理には、LoRa方式において用いられるスペクトラム拡散処理が含まれてもよい。
【0065】
送信部205は、符号化/変調部204から取得した送信信号に対して、所定の送信処理を行う。例えば、所定の送信処理は、端末200に割当てられたチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(アップコンバート)を含む。端末200に割当てられたチャネルの周波数の情報は、例えば、制御部203から取得されてよい。
【0066】
また、送信部205において送信信号を送信する場合、制御部203によって送信電力制御が行われてもよい。
【0067】
以上、説明した基地局100と端末200との間の通信において、端末200が通信(例えば、信号の送信)に使用するチャネルは、基地局100によって割当てられる。
【0068】
本実施の形態に係る基地局100は、各チャネルの干渉を測定し、干渉の測定結果に基づいて、各チャネルの干渉を分類する。そして、基地局100は、分類した干渉に基づいて、チャネルに端末200を割当てる。これにより、端末200は、干渉が存在する時刻と同一時刻において送信を行うことが可能となるため、周波数利用効率が向上する。
【0069】
以下、干渉の分類結果の例と、干渉の分類結果に基づくチャネル割当ての例について、複数のバリエーションを例示する。
【0070】
<バリエーション1>
バリエーション1では、基地局100は、干渉の測定結果に基づいて、使用可能なチャネルを、干渉量の比較的大きなチャネル、又は、干渉量の比較的小さなチャネルに分類する。
【0071】
例えば、干渉分類部105は、各チャネルを所定時間モニタリングする。干渉分類部105は、モニタリングの結果、閾値以上の干渉(例えば、干渉電力)が生じる時間が、所定時間に対して一定割合以上の場合、当該チャネルが、干渉量の比較的大きなチャネルである、と決定する。また、基地局100は、モニタリングの結果、閾値以上の干渉(例えば、干渉電力)が生じる時間が、所定時間に対して一定割合未満の場合、当該チャネルが、干渉量の比較的小さなチャネルである、と決定する。
【0072】
図4は、本実施の形態のバリエーション1におけるチャネル割当ての一例を示す図である。
図4の横軸は周波数を示し、縦軸は電力又は干渉量を示す。
図4には、チャネルf1~f5と、各チャネルの干渉量の大きさが示される。なお、
図4では、チャネルf1~f4の干渉量が互いに同等である例を示すが、チャネルf1~f4の干渉量は、互いに異なってよい。また、
図4では、チャネルf5の干渉量がゼロである例を示すが、チャネルf5の干渉量は所定値未満であればよい。
【0073】
図4に示すように、バリエーション1では、基地局100は、干渉量の比較的大きなチャネルf1~f4にLoRa端末を割当て、干渉量の比較的小さなチャネル(例えば、「空きチャネル」)f5にWi-SUN端末を割当ててよい。
【0074】
また、
図4に示すように、基地局100は、チャネルf1~f4に割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行ってよい。送信電力を下げる指示は、送信電力制御に関する情報に含まれてよい。なお、
図4において、チャネルf1~f5に割当てられた端末の送信電力(縦軸の値)は、一例であり、端末の送信電力は、
図4に示した例と異なってもよい。例えば、チャネルf1~f4に割当てたLoRa端末の送信電力が、互いに異なってもよい。
【0075】
なお、送信電力を下げる方法については、特に限定されない。例えば、LoRa端末には、通常時(送信電力制御が行われない時)に用いる送信電力の基準値が規定される。例えば、LoRa端末は、送信電力を下げる指示を基地局100から取得した場合、基準値に対して所定の割合を低減させた送信電力を用いて、信号を送信してよい。あるいは、送信電力を下げる指示に、送信電力の値(基準値から低減された値)が含まれてもよい。
【0076】
次に、バリエーション1における基地局100の処理フローについて説明する。
【0077】
図5は、本実施の形態のバリエーション1における基地局100の処理の例を示すフローチャートである。
図5に示す処理は、定期的に、あるいは、不定期に実行されてもよい。あるいは、端末200からチャネル割当ての要求を受けた場合に実行されてもよい。
【0078】
基地局100は、チャネル毎に干渉量を測定する(S101)。
【0079】
基地局100は、干渉が少ないチャネルを決定する(S102)。干渉が少ないチャネルの決定方法については、特に限定されない。例えば、チャネルfi(iは、例えば、1以上の整数)の(最大又は時間平均の)干渉量が第1の閾値以下である場合、チャネルfiは、干渉が少ないチャネルと決定されてよい。あるいは、所定時間当りのチャネルfiの干渉の発生時間が所定割合以下の場合、チャネルfiは、干渉が少ないチャネルと決定されてよい。
【0080】
別言すれば、干渉が少ないチャネルを決定することは、端末を割当てることが可能なチャネルを決定することに相当する。
【0081】
なお、S102の処理は、省略されてもよい。S102の処理が省略される場合、以降で説明する割当処理の対象は、例えば、使用可能な全てのチャネルであってもよい。
【0082】
基地局100は、決定したチャネルの全てに対する割当処理が完了したか否かを判定する(S103)。
【0083】
割当処理が完了していない場合(S103にてNO)、すなわち、S102にて決定したチャネルのうち、割当処理が完了していないチャネル(以下、「チャネルfx」と記載する)が存在する場合、基地局100は、チャネルfxに対してS104以降の割当処理を実行する。一方で、割当処理が完了した場合(S103にてYES)、すなわち、S102にて決定したチャネルのうち、割当処理が完了していないチャネル(チャネルfx)が存在しない場合、基地局100は、割当処理の処理フローを終了する。
【0084】
基地局100は、チャネルfxの干渉量が所定値未満か否かを判定する(S104)。干渉量が所定値未満であるチャネルとは、空きチャネルであることを意味する。
【0085】
チャネルfxの干渉量が所定値未満である場合(S104にてYES)、基地局100は、チャネルfxにWi-SUN端末を割当てる、と決定する(S105)。そして、S103の処理が実行される。
【0086】
チャネルfxの干渉量が所定値未満ではない場合(S104にてNO)、基地局100は、チャネルfxにLoRa端末を割当てる、と決定する(S106)。
【0087】
そして、基地局100は、S106にて割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う(S107)。そして、S103の処理が実行される。
【0088】
以上、本実施の形態のバリエーション1では、基地局100は、チャネルの干渉を、干渉が比較的大きいか否かに基づいて分類し、干渉が比較的大きいチャネルにLoRa端末を割当てる、と決定する。この構成により、干渉が比較的大きいチャネルに対しても端末200を割当てることができるため、周波数利用効率が向上する。
【0089】
また、本実施の形態のバリエーション1では、基地局100は、干渉が比較的大きいチャネルに割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う。この構成により、干渉が比較的大きいチャネルで通信を行う他の無線通信装置に与える干渉を抑圧できる。また、LoRa端末はスペクトラム拡散を行うため、送信電力を下げた場合であっても、拡散利得が得られる。そのため、基地局100は、LoRa端末が送信電力を下げた場合であっても、LoRa端末から信号を受信できる。
【0090】
<バリエーション2>
バリエーション1では、基地局100が、使用可能なチャネルを、干渉量の比較的大きなチャネル、又は、干渉量の比較的小さなチャネルに分類する例を示した。バリエーション2では、基地局100が、干渉量の比較的大きなチャネルを、細分化する例を示す。
【0091】
例えば、基地局100は、各チャネルの干渉量において、基地局100が属するNW(Network)に含まれる無線通信装置が送信した信号によって生じた干渉の割合と、基地局100が属するNW(Network)に含まれる無線通信装置と異なる無線通信装置が送信した信号によって生じた干渉の割合とを判定する。
【0092】
基地局100が属するNWに含まれる無線通信装置とは、例えば、基地局100によって管理されている無線通信装置(例えば、端末)であってよいし、基地局100の配下にいる無線通信装置であってよい。
【0093】
なお、以下では、基地局100が属するNWに含まれる無線通信装置が送信した信号によって生じる干渉は、「管理内干渉」と記載されることがある。
【0094】
基地局100が属するNWに含まれる無線通信装置と異なる無線通信装置とは、例えば、基地局100と同一のシステムの運用ではあるが、属するNWが基地局100と異なる無線通信装置と、基地局100と異なるシステムで運用する無線通信装置と、を含む。
【0095】
例えば、本実施の形態においては、基地局100が運用するシステムは、LPWAである。そのため、基地局100が属するNWに含まれる無線通信装置と異なる無線通信装置とは、例えば、LPWAの運用ではあるが、基地局100と異なるNW(例えば、基地局100と異なる事業者のNW)に属する無線通信装置、及び、LPWAと異なるシステム(例えば、Wi-fi、RFID)で運用する無線通信装置を含む。
【0096】
以下では、基地局100が属するNWに含まれる無線通信装置と異なる無線通信装置が送信した信号によって生じる干渉は、「管理外干渉」と称されることがある。
【0097】
つまり、バリエーション2では、基地局100は、各チャネルの干渉量において、管理内干渉と管理外干渉との割合を判定する。そして、基地局100は、各チャネルについて、管理内干渉が支配的なチャネルか否かを判定する。なお、管理内干渉が支配的ではないチャネルは、管理外干渉が支配的なチャネルに相当する。
【0098】
管理内干渉が支配的か否かの判定は、例えば、管理内干渉の割合が所定の割合以上か否かに基づいて判定される。
【0099】
以下では、管理内干渉が支配的なチャネルは、「管理内干渉チャネル」と記載されることがある。また、管理外干渉が支配的なチャネルは、「管理外干渉チャネル」と記載されることがある。
【0100】
バリエーション2では、基地局100が、干渉量の比較的大きなチャネルを、管理内干渉チャネルと管理外干渉チャネルとに分類する。そして、基地局100は、管理外干渉チャネルにLoRa端末を割当てる。
【0101】
図6は、本実施の形態のバリエーション2における干渉分類の一例を示す図である。
図6の横軸は周波数を示し、縦軸は電力又は干渉量を示す。
図6には、チャネルf1~f5と、各チャネルの干渉量の大きさが示される。
【0102】
そして、
図6は、チャネルf1とチャネルf2とが管理外干渉チャネルであることを示し、チャネルf3とチャネルf4とが管理内干渉チャネルであることを示し、チャネルf5が空きチャネルであることを示す。なお、
図6では、チャネルf1~f4の干渉量が、互いに同等である例を示すが、チャネルf1~f4は、互いに異なる干渉量を有してもよい。また、
図6では、チャネルf5の干渉量がゼロである例を示すが、チャネルf5の干渉量が所定値未満であれば、チャネルf5は空きチャネルと判定されてよい。
【0103】
図7は、本実施の形態のバリエーション2におけるチャネル割当ての一例を示す図である。
図7に示す例は、
図6に示した干渉分類の結果に対するチャネル割当ての例である。
【0104】
図7に示すように、バリエーション2では、基地局100は、管理外干渉チャネルf1とf2にLoRa端末を割当て、空きチャネルf5にWi-SUN端末を割当ててよい。
【0105】
また、
図7に示すように、基地局100は、チャネルf1~f2に割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行ってよい。送信電力を下げる指示は、送信電力制御に関する情報に含まれてよい。なお、送信電力を下げる方法については、バリエーション1と同様であるので、説明は省略する。なお、
図7において、チャネルf1、f2、及び、f5に割当てられた端末の送信電力(縦軸の値)は、一例であり、端末の送信電力は、
図4に示した例と異なってもよい。例えば、チャネルf1とf2に割当てたLoRa端末の送信電力が、互いに異なってもよい。
【0106】
次に、バリエーション2における基地局100の処理フローについて説明する。
【0107】
図8は、本実施の形態のバリエーション2における基地局100の処理の例を示すフローチャートである。なお、
図8において、
図5と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を適宜省略する。
【0108】
基地局100は、S102にて、干渉が少ないチャネルを決定した後、チャネルの干渉を分類する(S201)。例えば、バリエーション2では、基地局100は、チャネルの干渉を、管理外干渉が支配的か否かに基づいて分類する。
【0109】
基地局100は、S102にて決定したチャネルの全てに対する割当処理が完了したか否かを判定する(S103)。
【0110】
割当処理が完了していない場合(S103にてNO)、すなわち、S102にて決定したチャネルのうち、割当処理が完了していないチャネル(以下、「チャネルfx」と記載する)が存在する場合、基地局100は、チャネルfxに対してS104以降の割当処理を実行する。
【0111】
基地局100は、チャネルfxの干渉量が所定値未満か否かを判定する(S104)。干渉量が所定値未満であるチャネルとは、空きチャネルであることを意味する。
【0112】
チャネルfxの干渉量が所定値未満である場合(S104にてYES)、基地局100は、チャネルfxにWi-SUN端末を割当てる、と決定する(S105)。そして、S103の処理が実行される。
【0113】
チャネルfxの干渉量が所定値未満ではない場合(S104にてNO)、基地局100は、チャネルfxが管理外干渉チャネルか否かを判定する(S202)。
【0114】
チャネルfxが管理外干渉チャネルの場合(S202にてYES)、基地局100は、チャネルfxにLoRa端末を割当てる、と決定する(S203)。
【0115】
そして、基地局100は、S203にて割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う(S204)。そして、S103の処理が実行される。
【0116】
チャネルfxが管理外干渉チャネルではない場合(S202にてNO)、基地局100は、チャネルfxに割当てを行わなくてよい。そして、S103の処理が実行される。
【0117】
以上、本実施の形態のバリエーション2では、基地局100は、チャネルの干渉を、干渉が比較的大きいか否かに基づいて分類し、干渉が比較的大きいチャネルが、管理外干渉チャネルであるか否かを判定する。そして、基地局100は、管理外干渉チャネルにLoRa端末を割当てる、と決定する。この構成により、干渉が比較的大きい管理外干渉チャネルに対してもLoRa端末を割当てることができるため、周波数利用効率が向上する。また、管理内干渉チャネルには端末を割当てないため、基地局100の属するNWに対する干渉を抑圧できる。
【0118】
また、本実施の形態のバリエーション2では、基地局100は、管理外干渉チャネルに割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う。この構成により、管理外干渉を生じさせる無線通信装置に与える干渉を抑圧できる。また、LoRa端末はスペクトラム拡散を行うため、送信電力を下げた場合であっても、拡散利得が得られる。そのため、基地局100は、LoRa端末が送信電力を下げた場合であっても、LoRa端末から信号を受信できる。
【0119】
<バリエーション3>
バリエーション3では、基地局が、干渉量の比較的大きなチャネルを、管理内干渉チャネルと管理外干渉チャネルとに分類し、管理内干渉チャネルにLoRa端末を割当てる例を説明する。
【0120】
なお、管理外干渉チャネルと管理内干渉チャネルとの分類については、バリエーション2と同様であり、例えば、
図6に例示したので、説明は省略する。
【0121】
図9は、本実施の形態のバリエーション3におけるチャネル割当ての一例を示す図である。
図9に示す例は、
図6に示した干渉分類の結果に対するチャネル割当ての例である。
【0122】
図9に示すように、バリエーション3では、基地局100は、管理内干渉チャネルf3とf4にLoRa端末を割当て、空きチャネルf5にWi-SUN端末を割当ててよい。
【0123】
また、
図9に示すように、基地局100は、チャネルf3~f4に割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行ってよい。送信電力を下げる指示は、送信電力制御に関する情報に含まれてよい。なお、送信電力を下げる方法については、バリエーション1と同様であるので、説明は省略する。なお、
図9において、チャネルf3、f4、及び、f5に割当てられた端末の送信電力(縦軸の値)は、一例であり、端末の送信電力は、
図9に示した例と異なってもよい。例えば、チャネルf3とf4に割当てたLoRa端末の送信電力が、互いに異なってもよい。
【0124】
次に、バリエーション3における基地局100の処理フローについて説明する。
【0125】
図10は、本実施の形態のバリエーション3における基地局100の処理の例を示すフローチャートである。なお、
図10において、
図5と
図8と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を適宜省略する。
【0126】
割当処理が完了していないチャネルfxの干渉量が所定値未満ではない場合(S104にてNO)、基地局100は、チャネルfxが管理外干渉チャネルか否かを判定する(S301)。
【0127】
チャネルfxが管理外干渉チャネルではない場合(S301にてNO)、すなわち、チャネルfxが管理内干渉チャネルである場合、基地局100は、チャネルfxにLoRa端末を割当てる、と決定する(S302)。
【0128】
そして、基地局100は、S302にて割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う(S303)。そして、S103の処理が実行される。
【0129】
チャネルfxが管理外干渉チャネルである場合(S301にてYES)、基地局100は、チャネルfxに割当てを行わなくてよい。そして、S103の処理が実行される。
【0130】
以上、本実施の形態のバリエーション3では、基地局100は、チャネルの干渉を、干渉が比較的大きいか否かに基づいて分類し、干渉が比較的大きいチャネルが、管理外干渉チャネルであるか否かを判定する。そして、基地局100は、管理外干渉チャネルでは無いチャネル、すなわち、管理内干渉チャネルにLoRa端末を割当てる、と決定する。この構成により、干渉が比較的大きい管理内干渉チャネルに対しても端末200を割当てることができるため、周波数利用効率が向上できる。また、基地局100の属するNW内での干渉を制御する構成であるため、基地局100の属するNWに含まれない無線通信装置に対する干渉を抑圧できる。
【0131】
また、本実施の形態のバリエーション3では、基地局100は、管理内干渉チャネルに割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う。この構成により、管理内干渉を生じさせる無線通信装置に与える干渉を抑圧できる。また、LoRa端末はスペクトラム拡散を行うため、送信電力を下げた場合であっても、拡散利得が得られる。そのため、基地局100は、LoRa端末が送信電力を下げた場合であっても、LoRa端末から信号を受信できる。
【0132】
<バリエーション4>
バリエーション4では、基地局100が、管理外干渉チャネルを、細分化する例を説明する。
【0133】
例えば、基地局100は、管理外干渉チャネルのそれぞれの管理外干渉において、基地局100と同一のシステムの運用ではあるが、基地局100と異なるNWに属する無線通信装置が送信した信号によって生じた干渉の割合を判定する。
【0134】
なお、以下では、基地局100と同一のシステムの運用ではあるが、属するNWが基地局100と異なる無線通信装置が送信した信号によって生じた干渉は、「電波干渉」と記載されることがある。また、管理外干渉に含まれる、「電波干渉」と異なる干渉は、「環境雑音」と記載されることがある。
【0135】
環境雑音とは、例えば、基地局100と異なるシステムで運用する無線通信装置が送信した信号によって生じた干渉を含む。例えば、環境雑音は、Wi-fiの無線通信装置、RFID、及び、LTE等の隣接チャネルを使用する無線通信装置が送信した信号によって生じた干渉を含む。
【0136】
つまり、基地局100は、管理外干渉チャネルのそれぞれの干渉量において、電波干渉と環境雑音との割合を判定する。そして、基地局100は、管理外チャネルのそれぞれについて、電波干渉が支配的か否かを判定する。なお、電波干渉が支配的ではない管理外干渉チャネルは、環境雑音が支配的な管理外干渉チャネルに相当する。
【0137】
なお、管理外干渉に含まれる電波干渉は、例えば、基地局100の属するNWに含まれないLoRa端末及び/又はWi-SUN端末が送信した信号によって生じる。上述したように、基地局100のプリアンブル検出部104は、基地局100の属するNWに含まれないLoRa端末及びWi-SUN端末が送信した信号に含まれるプリアンブルの種類を判定できる。そのため、基地局100は、管理外干渉に含まれる電波干渉の割合を判定し、干渉を分類できる。
【0138】
電波干渉が支配的か否かの判定は、例えば、電波干渉の割合が所定の割合以上か否かに基づいて判定される。
【0139】
図11は、本実施の形態のバリエーション4における干渉分類の一例を示す図である。
図11の横軸は周波数を示し、縦軸は電力又は干渉量を示す。
図11には、チャネルf1~f4と、各チャネルの干渉量の大きさが示される。
【0140】
そして、
図11は、チャネルf1~f4が管理外干渉チャネルであり、各チャネルにおける、電波干渉と環境雑音との比率が示されている。なお、
図11では、チャネルf1~f4それぞれの電波干渉と環境雑音とを合わせたトータルの干渉量が、互いに同等である例を示すが、チャネルf1~f4のトータルの干渉量は、互いに異なってよい。
【0141】
図12は、本実施の形態のバリエーション4におけるチャネル割当ての一例を示す図である。
図12に示す例は、
図11に示した干渉分類の結果に対するチャネル割当ての例である。
【0142】
図12に示すように、バリエーション4では、基地局100は、管理外干渉チャネルf1~f4のうち、環境雑音が支配的なチャネルf2にWi-SUN端末を割当てよい。また、図示は省略するが、バリエーション4では、基地局100は、管理外干渉チャネルf1~f4のうち、電波干渉が支配的なチャネル(例えば、
図12におけるチャネルf4)にLoRa端末を割当ててよい。
【0143】
また、
図12に示すように、基地局100は、チャネルf2に割当てたWi-SUN端末に対して、送信電力を上げる指示を行ってよい。送信電力を上げる指示は、送信電力制御に関する情報に含まれてよい。なお、
図12において、チャネルf2に割当てられた端末の送信電力(縦軸の値)は、一例であり、端末の送信電力は、
図12に示した例と異なってもよい。
【0144】
なお、送信電力を上げる方法については、特に限定されない。例えば、Wi-SUN端末には、通常時(送信電力制御が行われない時)に用いる送信電力の基準値が規定される。例えば、Wi-SUN端末は、送信電力を上げる指示を基地局100から取得した場合、基準値に対して所定の割合を増加させた送信電力を用いて、信号を送信してよい。あるいは、送信電力を上げる指示に、送信電力の値(基準値から増加された値)が含まれてもよい。
【0145】
次に、バリエーション4における基地局100の処理フローについて説明する。
【0146】
図13は、本実施の形態のバリエーション4における基地局100の処理の例を示すフローチャートである。なお、
図13において、
図5、
図8、
図10と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を適宜省略する。
【0147】
割当処理が完了していないチャネルfxの干渉量が所定値未満ではない場合(S104にてNO)、基地局100は、チャネルfxが管理外干渉チャネルか否かを判定する(S202)。
【0148】
チャネルfxが管理外干渉チャネルでは無い場合(S202にてNO)、基地局100は、チャネルfxに割当てを行わなくてよい。そして、S103の処理が実行される。
【0149】
チャネルfxが管理外干渉チャネルである場合(S202にてYES)、基地局100は、チャネルfxの干渉において、電波干渉が支配的か否かを判定する(S401)。
【0150】
チャネルfxの干渉において、電波干渉が支配的な場合(S401にてYES)、基地局100は、チャネルfxにLoRa端末を割当てる、と決定する(S402)。
【0151】
そして、基地局100は、S402にて割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う(S403)。そして、S103の処理が実行される。
【0152】
チャネルfxの干渉において、電波干渉が支配的では無い場合(S401にてNO)、例えば、環境雑音が支配的である場合、基地局100は、チャネルfxにWi-SUN端末を割当てる、と決定する(S404)。
【0153】
そして、基地局100は、S404にて割当てたWi-SUN端末に対して、送信電力を上げる指示を行う(S405)。そして、S103の処理が実行される。
【0154】
以上、本実施の形態のバリエーション4では、基地局100は、管理外干渉チャネルにおいて、電波干渉が支配的か否かを判定する。そして、基地局100は、管理外干渉チャネルにおいて、電波干渉が支配的では無いチャネル(例えば、環境雑音が支配的なチャネル)にWi-SUN端末を割当て、電波干渉が支配的なチャネルにLoRa端末を割当てる、と決定する。この構成により、干渉が比較的大きい管理外干渉チャネルに対してもLoRa端末及び/又はWi-SUN端末を割当てることができるため、周波数利用効率が向上できる。また、基地局100の属するNWに対する干渉を抑圧できる。
【0155】
また、本実施の形態のバリエーション4では、基地局100は、電波干渉が支配的では無いチャネルに割当てたWi-SUN端末に対して、送信電力を上げる指示を行う。この構成により、Wi-SUN端末は、他の端末(例えば、基地局100と同一NWの端末)への干渉を抑えながら、送信信号を送信できるため、Wi-SUN端末の送信信号の品質を向上できる。
【0156】
なお、上述したバリエーション4では、環境雑音が支配的な管理外干渉チャネルに、Wi-SUN端末を割当てる例を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、環境雑音が支配的な管理外干渉チャネルに、LoRa端末が割当てられてもよい。また、その場合、LoRa端末に対して、送信電力を上げる指示が行われてもよい。
【0157】
例えば、管理外干渉チャネルにLoRa端末が割当てられる場合(上述したバリエーション2)に、環境雑音が支配的な管理外干渉チャネルに優先してLoRa端末が割当てられてもよい。
【0158】
また、管理外干渉が支配的なチャネルにおいて、電波干渉が支配的かそれとも環境雑音が支配的かを識別する方法として、プリアンブルなどの既知信号を検出する方法について示したが、本開示においてはこれ以外の方法が用いられてよい。例えば、基地局100は、各チャネルにおける受信信号に対してフーリエ変換等を行うことによって、干渉を生じさせる信号の周波数帯域を推定してもよい。そして、基地局100は、推定した周波数帯域において、電波干渉に該当する無線通信システムの周波数帯域が支配的であるか、又は、環境雑音に該当する無線通信システムの周波数帯域が支配的であるかを判定することによって、電波干渉が支配的かそれとも環境雑音が支配的かを識別してもよい。上述したように、電波干渉に該当する無線通信システムは、例えば、LoRa方式及び/又はWi-SUN方式であり、環境雑音に該当する無線通信システムは、例えば、Wi-fi、RFID、及び、隣接チャネルのLTE等である。
【0159】
ここで、上述したバリエーション4では、環境雑音に該当する無線通信システムが、優先度が低い通信を行うことが前提となる。環境雑音に該当する無線通信システムの通信の優先度が高い場合、基地局100は、環境雑音が支配的なチャネルにおいて、環境雑音に該当する無線通信システムが所定の通信品質を満足するためのチャネル割当てを行ってもよい。この場合、例えば、基地局100は、管理外干渉が支配的なチャネルと同様に、環境雑音が支配的なチャネルにLoRa端末を割当てて、LoRa端末の送信電力を低く設定してよい。このような割当てにより、環境雑音に該当する無線通信システムの通信品質を満足したうえで周波数利用効率を改善できる。
【0160】
<バリエーション5>
バリエーション5では、基地局100が、管理外干渉チャネルを、細分化する例であり、バリエーション4と別の例を説明する。
【0161】
例えば、基地局100は、管理外干渉チャネルのそれぞれにおいて、Wi-SUN端末が送信した信号によって生じた干渉(以下、「Wi-SUN干渉」と記載することがある)の割合と、LoRa端末が送信した信号によって生じた干渉の割合とを判定する。以下では、Wi-SUN端末が送信した信号によって生じた干渉は、「Wi-SUN干渉」と記載され、LoRa端末が送信した信号によって生じた干渉は、「LoRa干渉」と記載されることがある。
【0162】
ここで、判定の対象となるWi-SUN端末は、基地局100と同一のNWに含まれるWi-SUN端末であってもよいし、基地局100と異なるNWに含まれるWi-SUN端末であってもよいし、これらの両者であってもよい。また、判定の対象となるLoRa端末は、基地局100と同一のNWに含まれるLoRa端末であってもよいし、基地局100と異なるNWに含まれるLoRa端末であってもよいし、これらの両者であってもよい。
【0163】
なお、上述したように、基地局100のプリアンブル検出部104は、基地局100の属するNWに含まれないLoRa端末及びWi-SUN端末が送信した信号に含まれるプリアンブルの種類を判定できる。そのため、基地局100は、管理外干渉に含まれるWi-SUN干渉の割合、及び、管理外干渉に含まれるLoRa干渉の割合を判定し、干渉を分類できる。
【0164】
基地局100は、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルにLoRa端末を割当てる。
【0165】
図14は、本実施の形態のバリエーション5における干渉分類の一例を示す図である。
図14の横軸は周波数を示し、縦軸は電力又は干渉量を示す。
図14には、チャネルf1~f5と、各チャネルの干渉量の大きさが示される。
【0166】
そして、
図14は、チャネルf1とチャネルf2とが管理外干渉チャネルであることを示し、チャネルf3とチャネルf4とが管理内干渉チャネルであることを示し、チャネルf5が空きチャネルであることを示す。また、
図14において、チャネルf1は、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルであり、チャネルf2は、LoRa干渉が支配的なチャネルである。なお、
図14では、チャネルf1~f4の干渉量が、互いに同等である例を示すが、チャネルf1~f4の干渉量は、互いに異なってよい。また、
図14では、チャネルf5の干渉量がゼロである例を示すが、チャネルf5の干渉量が所定値未満であれば、チャネルf5は空きチャネルと判定されてよい。
【0167】
図15は、本実施の形態のバリエーション5におけるチャネル割当ての一例を示す図である。
図15に示す例は、
図14に示した干渉分類の結果に対するチャネル割当ての例である。
【0168】
図15に示すように、バリエーション5では、基地局100は、管理外干渉チャネルf1とf2のうち、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルf1に、LoRa端末を割当ててよい。また、基地局100は、空きチャネルf5に、Wi-SUN端末を割当ててよい。
【0169】
また、
図15に示すように、基地局100は、チャネルf1に割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う。送信電力を下げる指示は、送信電力制御に関する情報に含まれてよい。なお、送信電力を下げる方法については、バリエーション1と同様であるので、説明は省略する。なお、
図15において、チャネルf1、及び、f5に割当てられた端末の送信電力(縦軸の値)は、一例であり、端末の送信電力は、
図15に示した例と異なってもよい。
【0170】
次に、バリエーション5における基地局100の処理フローについて説明する。
【0171】
図16は、本実施の形態のバリエーション5における基地局100の処理の例を示すフローチャートである。なお、
図16において、
図5、
図8、
図10等と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を適宜省略する。
【0172】
割当処理が完了していないチャネルfxの干渉量が所定値未満ではない場合(S104にてNO)、基地局100は、チャネルfxが管理外干渉チャネルか否かを判定する(S202)。
【0173】
チャネルfxが管理外干渉チャネルではない場合(S202にてNO)、基地局100は、チャネルfxに割当てを行わなくてよい。そして、S103の処理が実行される。
【0174】
チャネルfxが管理外干渉チャネルである場合(S202にてYES)、基地局100は、チャネルfxの干渉において、Wi-SUN干渉が支配的か否かを判定する(S501)。
【0175】
チャネルfxの干渉において、Wi-SUN干渉が支配的な場合(S501にてYES)、基地局100は、チャネルfxにLoRa端末を割当てる、と決定する(S502)。
【0176】
そして、基地局100は、S502にて割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う(S503)。そして、S103の処理が実行される。
【0177】
チャネルfxの干渉において、Wi-SUN干渉が支配的では無い場合(S501にてNO)、例えば、LoRa干渉が支配的である場合、基地局100は、チャネルfxに端末を割当てずに、S103の処理が実行される。
【0178】
以上、本実施の形態のバリエーション5では、基地局100は、管理外干渉チャネルにおいて、電波干渉が支配的か否かを判定する。そして、基地局100は、管理外干渉チャネルにおいて、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルにLoRa端末を割当てる、と決定する。この構成では、拡散率が小さい場合又は拡散符号間の直交性が低い場合などにおいて拡散利得が低下するLoRa端末を、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルに割当てることにより、干渉が比較的大きい管理外干渉チャネルに対してLoRa端末を割当てることができるため、周波数利用効率が向上できる。また、基地局100の属するNWに対する干渉を抑圧できる。また、拡散利得が低下するLoRa端末において、通信品質を確保できる。
【0179】
また、本実施の形態のバリエーション5では、基地局100は、割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う。この構成により、管理外干渉を生じさせる無線通信装置に与える干渉を抑圧できる。また、LoRa端末はスペクトラム拡散を行うため、送信電力を下げた場合であっても、拡散利得が得られる。そのため、基地局100は、LoRa端末が送信電力を下げた場合であっても、LoRa端末から信号を受信できる。
【0180】
また、本実施の形態のバリエーション5では、基地局100は、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルにLoRa端末を割当てることによって、LoRa端末が使用するスペクトラム拡散の拡散利得の低下を抑制し、LoRa端末の通信品質劣化を防止できる。
【0181】
例えば、LoRa端末は、拡散符号を用いてスペクトラム拡散を行っているため、LoRa干渉が支配的なチャネルでは、拡散符号間の直交性が低くなってしまい、拡散利得が低下してしまうおそれがある。本実施の形態のバリエーション5では、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルにLoRa端末を割当てるため、拡散符号間の直交性が低下しない。このため、LoRa端末の拡散利得の低下を抑制できる。
【0182】
なお、上述したバリエーション5では、管理外干渉チャネルの中で、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルに、LoRa端末を割当てる例を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、管理内干渉チャネルの中で、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルに、LoRa端末を割当ててもよい。このような構成であっても、LoRa端末が使用するスペクトラム拡散の拡散利得の低下を抑制し、LoRa端末の通信品質劣化を防止できる。
【0183】
また、上述したバリエーション5において、管理外干渉チャネルの中で、LoRa干渉が支配的なチャネルに、Wi-SUN端末を割当ててもよい。この場合、基地局100は、割当てたWi-SUN端末に対して、送信電力を上げる指示を行う。
【0184】
ここで、LoRa干渉が支配的か否かの判定の対象となるLoRa端末は、基地局100と同一のNWに含まれるLoRa端末であってもよいし、基地局100と異なるNWに含まれるLoRa端末であってもよいし、これらの両者であってもよい。また、判定の対象となるWi-SUN端末は、基地局100と同一のNWに含まれるWi-SUN端末であってもよいし、基地局100と異なるNWに含まれるWi-SUN端末であってもよいし、これらの両者であってもよい。
【0185】
ただし、基地局100が属さないNWにおけるLoRa端末の拡散率は、基地局100において既知ではなく、拡散率が低い場合も考えられる。また、基地局100が属するNWにおけるLoRa端末の拡散率が低い場合も考えられる。このような場合においては、基地局100は、管理内干渉が支配的で、かつ拡散率が大きいLoRa端末が支配的なチャネルにのみ、Wi-SUN端末を割当ててもよい。
【0186】
更に、上述したバリエーション5において、基地局100は、LoRa干渉が支配的なチャネルに、当該チャネルにおいてLoRa端末が送信した信号(以下、「LoRa信号」と記載することがある)の拡散率と異なる拡散率を用いるLoRa端末を割当ててもよい。なぜならば、一般に、異なる拡散率のLoRa信号同士の干渉は、拡散利得で低減できる可能性が高いためである。この場合、LoRa信号同士の干渉のため、基地局100は、割当てたLoRa端末に対して、送信電力を上げる指示を行わなくてもよい。ただし、基地局100は、拡散率が大きいLoRa干渉が支配的なチャネルに、当該チャネルにおけるLoRa信号の拡散率よりも小さいLoRa端末を割当てる場合、割当てたLoRa端末に、送信電力を上げる指示を行ってもよい。
【0187】
この場合も、LoRa干渉が支配的か否かの判定の対象となるLoRa端末は、基地局100と同一のNWに含まれるLoRa端末であってもよいし、基地局100と異なるNWに含まれるLoRa端末であってもよいし、これらの両者であってもよい。
【0188】
ただし、基地局100は、基地局100と同一のNWに含まれるLoRa端末の拡散率は既知であるが、基地局100と異なるNWに含まれるLoRa端末の拡散率は既知でない。そのため、基地局100は、受信したLoRa信号の拡散率の検出処理を行ってもよい。あるいは、基地局100は、LoRa干渉が支配的か否かの判定の対象となるLoRa端末を、基地局100と同一のNWに含まれるLoRa端末にしてもよい。このように、判定の対象を制限することによって、受信したLoRa信号の拡散率の検出処理を不要とすることができる。
【0189】
<バリエーション6:端末の分類について>
上述したバリエーション1~バリエーション5では、基地局100が、チャネルの干渉を分類し、チャネルの干渉の分類の結果に応じて、Wi-SUN端末を割当てるチャネル、及び/又は、LoRa端末を割当てるチャネルを決定する例を説明した。本開示における端末の分類は、Wi-SUN端末か、又は、LoRa端末かの2通りの分類に限定されない。
【0190】
例えば、基地局100は、端末200と基地局100との通信品質に係るパラメータに基づき、端末200を分類してよい。
【0191】
例えば、端末200と基地局100との通信品質に係るパラメータは、端末200と基地局100との距離に関するパラメータであってよい。端末200と基地局100との距離に関するパラメータは、例えば、基地局100が端末200から受信した信号の受信強度(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))であってよい。
【0192】
例えば、基地局100は、通信品質に基づいて、LoRa端末を、通信品質の比較的良好なLoRa端末と、通信品質の比較的悪いLoRa端末とに分類してよい。そして、通信品質の比較的良好なLoRa端末と、通信品質の比較的悪いLoRa端末とに対して、干渉の分類が異なるチャネルが割当てられてよい。
【0193】
なお、通信品質の比較的良好なLoRa端末と通信品質の比較的悪いLoRa端末との分類の方法については、限定されない。例えば、各LoRa端末のRSSIのうち、閾値以上のRSSIを有するLoRa端末が、通信品質の比較的良好なLoRa端末に分類され、閾値未満のRSSIを有するLoRa端末が、通信品質の比較的悪いLoRa端末に分類されてもよい。
【0194】
以下では、バリエーション6の例として、バリエーション2において、端末の分類を変更する例を説明する。
【0195】
図17は、本実施の形態のバリエーション2において、端末の分類を変更したチャネル割当ての例を示す図である。
図17に示す例は、
図6に示した干渉分類の結果に対するチャネル割当ての例である。
【0196】
図17に示すように、基地局100は、管理外干渉チャネルf1とf2に通信品質の良好なLoRa端末を割当て、空きチャネルf5にWi-SUN端末と通信品質の悪いLoRa端末を割当ててよい。
【0197】
また、
図17に示すように、基地局100は、チャネルf1~f2に割当てた通信品質の良好なLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う。送信電力を下げる指示は、送信電力制御に関する情報に含まれてよい。なお、送信電力を下げる方法については、バリエーション1と同様であるので、説明は省略する。
【0198】
次に、バリエーション2において、端末の分類を変更する例における基地局100の処理フローについて説明する。
【0199】
図18は、本実施の形態のバリエーション2において、端末の分類を変更する場合の基地局100の処理の例を示すフローチャートである。なお、
図18において、
図5、
図8,
図10等と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を適宜省略する。
【0200】
基地局100は、S201にて、チャネルの干渉を分類した後、通信品質に基づいて、端末を分類する(S601)。
【0201】
基地局100は、S102にて決定したチャネルの全てに対する割当処理が完了したか否かを判定する(S602)。
【0202】
割当処理が完了していない場合(S602にてNO)、すなわち、S102にて決定したチャネルのうち、割当処理が完了していないチャネル(以下、「チャネルfx」と記載する)が存在する場合、基地局100は、チャネルfxに対してS603以降の割当処理を実行する。一方で、割当処理が完了した場合(S602にてYES)、すなわち、S102にて決定したチャネルのうち、割当処理が完了していないチャネル(チャネルfx)が存在しない場合、基地局100は、割当処理の処理フローを終了する。
【0203】
基地局100は、チャネルfxの干渉量が所定値未満か否かを判定する(S603)。干渉量が所定値未満であるチャネルとは、空きチャネルであることを意味する。
【0204】
チャネルfxの干渉量が所定値未満である場合(S603にてYES)、基地局100は、チャネルfxにWi-SUN端末と通信品質が悪いLoRa端末とを割当てる、と決定する(S604)。そして、S602の処理が実行される。
【0205】
チャネルfxの干渉量が所定値未満ではない場合(S603にてNO)、基地局100は、チャネルfxが管理外干渉チャネルか否かを判定する(S605)。
【0206】
チャネルfxが管理外干渉チャネルではない場合(S605にてNO)、基地局100は、チャネルfxに割当てを行わなくてよい。そして、S602の処理が実行される。
【0207】
チャネルfxが管理外干渉チャネルの場合(S605にてYES)、基地局100は、チャネルfxに通信品質の良いLoRa端末を割当てる、と決定する(S606)。
【0208】
そして、基地局100は、S606にて割当てたLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う(S607)。そして、S602の処理が実行される。
【0209】
以上、本実施の形態のバリエーション6では、基地局100は、チャネルの干渉を、干渉が比較的大きいか否かに基づいて分類し、干渉が比較的大きいチャネルが、管理外干渉チャネルであるか否かを判定する。そして、基地局100は、管理外干渉チャネルに通信品質の良いLoRa端末を割当てると、決定する。この構成により、干渉が比較的大きい管理外干渉チャネルに対して、端末200を割当てることができるため、周波数利用効率が向上し、また、基地局100の属するNWに対する干渉を抑圧できる。
【0210】
また、本実施の形態のバリエーション6では、基地局100は、管理外干渉チャネルに通信品質の良いLoRa端末を割当て、空きチャネルに通信品質の悪いLoRa端末を割当てる。この構成により、通信品質の悪いLoRa端末が、管理外干渉チャネルに割当てられることで基地局100との通信が劣化するという状態を避けることができる。
【0211】
また、本実施の形態のバリエーション6では、基地局100は、管理外干渉チャネルに割当てた、通信品質の良いLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示を行う。この構成により、管理外干渉を生じさせる無線通信装置に与える干渉を抑圧できる。また、LoRa端末はスペクトラム拡散を行うため、送信電力を下げた場合であっても、拡散利得が得られる。そのため、基地局100は、LoRa端末が送信電力を下げた場合であっても、LoRa端末から信号を受信できる。
【0212】
なお、上述したバリエーション6では、通信品質に基づいて端末を分類し、チャネル割当てを変更する例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、端末200が送信する情報に基づいて端末を分類し、チャネル割当てを変更してもよい。
【0213】
例えば、基地局100は、空きチャネルに、比較的重要な情報を送信するLoRa端末を割当てて、管理外干渉チャネルに、比較的重要ではない情報を送信するLoRa端末を割当ててもよい。この構成により、比較的重要な情報が送信される場合の通信品質を確保できる。なお、比較的重要な情報とは、例えば、再送情報、又は、制御情報などである。
【0214】
また、上述したバリエーション6では、バリエーション2において端末の分類を変更する例を説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、バリエーション2と異なるバリエーション(例えば、バリエーション1、3~5)においても、端末の分類を変更してもよい。
【0215】
例えば、バリエーション3において端末の分類を変更する場合、基地局100は、管理内干渉チャネルに、通信品質の良いLoRa端末を割当ててもよい。また、この場合、LoRa端末に対して、送信電力を下げる指示が行われてもよい。
【0216】
また、例えば、バリエーション4において端末の分類を変更する場合、基地局100は、管理外干渉チャネルの中で、環境雑音が支配的なチャネルに、通信品質の悪いLoRa端末を割当ててもよい。また、この場合のLoRa端末に対して、送信電力を上げる指示が行われてもよい。
【0217】
また、例えば、バリエーション5において端末の分類を変更する場合、基地局100は、管理外干渉チャネルの中で、Wi-SUN干渉が支配的なチャネルに、通信品質の良いLoRa端末を割当ててもよい。また、この場合のLoRa端末に対して、送信電力を下げる指示が行われてもよい。
【0218】
なお、上記実施の形態における「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
【0219】
また、上記実施の形態における「チャネル」という表記は、「周波数」、「周波数チャネル」、「帯域」、「バンド」、「キャリア」、「サブキャリア」、又は、「(周波数)リソース」といった他の表記に置換されてもよい。
【0220】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
【0221】
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0222】
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0223】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0224】
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
【0225】
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
【0226】
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
【0227】
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
【0228】
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
【0229】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0230】
以上、本開示の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0231】
本開示は、無線通信システムに好適である。
【符号の説明】
【0232】
100 基地局
101、201 受信部
102、202 復調/復号部
103 通信品質測定部
104 プリアンブル検出部
105 干渉分類部
106 割当制御部
107 制御信号生成部
108、204 符号化/変調部
109、205 送信部
200 端末
203 制御部