(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】搭載データの作成方法および搭載データ作成装置
(51)【国際特許分類】
H05K 13/00 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
H05K13/00 Z
(21)【出願番号】P 2019174972
(22)【出願日】2019-09-26
【審査請求日】2022-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小峯 正道
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/006076(WO,A1)
【文献】特開2018-010886(JP,A)
【文献】特開平09-190531(JP,A)
【文献】特開平09-307296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品が搭載されるパターンの周辺に表示された識別情報と前記パターンに搭載される部品の部品番号とを紐付けた搭載情報を複数作成する搭載情報作成ステップと、
前記部品の形状情報を含む部品データを作成する部品データ作成ステップと、
前記パターンと前記識別情報を含む被写体を撮像することで画像を取得する画像取得ステップと、
複数の前記搭載情報の中から選択された所定の搭載情報の前記識別情報を前記画像から検索し、検索された前記識別情報に紐付いた前記部品番号を前記搭載情報から検索し、検索した前記部品番号に対応する前記部品の定義形状を前記部品データから作成し、作成した前記部品の定義形状が搭載可能な前記パターンを、前記画像のうち前記識別情報の周辺で検索する検索ステップと、
前記部品の定義形状と前記画像のパターンとを重ね合わせることで前記部品の搭載座標を算出し、算出した前記搭載座標を前記所定の搭載情報の搭載座標として設定した後、前記所定の搭載情報とは異なる前記搭載情報を複数の前記搭載情報の中から選択するように前記検索ステップに戻る設定ステップと、を備え
、
前記部品が搭載可能な搭載座標が複数存在する場合、オペレータに正しい前記搭載座標を選択させる、搭載データの作成方法。
【請求項2】
前記識別情報は、前記被写体としての基板の表面に印刷されるシルク名である、請求項1に記載の搭載データの作成方法。
【請求項3】
部品が搭載されるパターンの周辺に表示された識別情報と前記パターンに搭載される部品の部品番号とを紐付けた搭載情報を複数作成する搭載情報作成部と、
前記部品の形状情報を含む部品データを作成する部品データ作成部と、
前記パターンと前記識別情報を含む被写体を撮像することで画像を取得する画像取得部と、
複数の前記搭載情報の中から選択された所定の搭載情報の前記識別情報を前記画像から検索し、検索された前記識別情報に紐付いた前記部品番号を前記搭載情報から検索し、検索した前記部品番号に対応する前記部品の定義形状を前記部品データから作成し、作成した前記部品の定義形状が搭載可能な前記パターンを、前記画像のうち前記識別情報の周辺で検索する検索部と、
前記部品の定義形状と前記画像のパターンとを重ね合わせることで前記部品の搭載座標を算出し、算出した前記搭載座標を前記所定の搭載情報の搭載座標として設定する設定部と、を備え、
前記設定部が、算出した前記搭載座標を前記所定の搭載情報の搭載座標として設定した後、前記検索部は、前記所定の搭載情報とは異なる前記搭載情報を複数の前記搭載情報の中から選択
し、
前記設定部は、前記部品が搭載可能な搭載座標が複数存在する場合、オペレータに正しい前記搭載座標を選択させ、選択した前記搭載座標を前記搭載情報の搭載座標として設定する、搭載データ作成装置。
【請求項4】
前記識別情報は、前記被写体としての基板の表面に印刷されるシルク名である、
請求項3に記載の搭載データ作成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、搭載データの作成方法および搭載データ作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部品を搭載する搭載データの作成方法として、例えば特開平9-190531号公報(下記特許文献1)に記載の実装データ作成方法が知られている。この実装データ作成方法は、基板をイメージスキャナにて読み取った画像データにて基板を画面表示し、この表示画面にて基板の各ランドの形状および大きさ、中心位置等の必要なランドデータを画像認識処理により取得する。次に、このランドデータに対応する部品を部品ライブラリから検索処理して選択することにより実装部品データを作成する。次に、選択した各部品について、部品の中心位置が対応するランドの中心位置に一致する実装位置データをデータ処理にて作成する。
【0003】
また、下記特許文献1とは別の搭載データの作成方法として、例えば特開平9-307296号公報(下記特許文献2)に記載の実装データ作成方法が知られている。この実装データ作成方法は、基板の画像からフットパターン、位置決めマーク、ID文字等が画像有効部として抽出され、抽出された有効画像部が、その有効画像部をそれに対応する基板の部品搭載座標とともに格納したデータベースに登録されているかが検索される。有効画像部が検索できた場合には、その有効画像部に対応する基板の部品搭載座標を実装データとして出力し、一方、検索されない場合には、その有効画像部をそれに関連する基板の部品搭載座標とともにインデックス化してデータベースに登録する。したがって、有効画像部が登録されている場合には、対応する基板の部品搭載座標が実装データとして出力されるので、実装データの作成を自動化できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-190531号公報
【文献】特開平9-307296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1では部品の形状、大きさ等に基づいてランドデータに対応する部品を部品ライブラリから検索処理しているため、常に正しい部品を選択できるとは限らない。例えば、同じ形状、大きさでも異なる部品が存在する場合には、正しい部品を選択できない。また、上記特許文献2では基板画像の有効画像部とこれに対応する部品搭載座標とがデータベースに登録されている場合に、有効画像部を検索できて実装データとして出力できるようになっているものの、データベースに登録されていない場合には、有効画像部を検索できず実装データを出力できない。したがって、上記特許文献1と2のいずれにおいても簡単に正確な搭載データを作成できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の搭載データの作成方法は、部品が搭載されるパターンの周辺に表示された識別情報と前記パターンに搭載される部品の部品番号とを紐付けた搭載情報を作成する搭載情報作成ステップと、前記部品の形状情報を含む部品データを作成する部品データ作成ステップと、前記パターンと前記識別情報を含む被写体を撮像することで画像を取得する画像取得ステップと、前記画像から前記識別情報を取得し、取得した前記識別情報に紐付いた前記部品番号を前記搭載情報から検索し、検索した前記部品番号に対応する前記部品の定義形状を前記部品データから作成し、作成した前記部品の定義形状が搭載可能な前記パターンを、前記画像のうち前記識別情報の周辺で検索する検索ステップと、前記部品の定義形状と前記画像のパターンとを重ね合わせることで前記部品の搭載座標を算出し、算出した前記搭載座標を前記搭載情報の搭載座標として設定する設定ステップと、を備える、搭載データの作成方法である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、搭載座標のCADデータがなくても、オペレータのスキルに依存せず、簡単に正確な搭載データを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は搭載データ作成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は搭載データの作成方法の手順を示したフローチャートである。
【
図4】
図4はビジュアルエディターを示す画面の一例である。
【
図5】
図5は部品ライブラリを示す画面の一例である。
【
図6】
図6は基板を撮像する様子を示した搭載データ作成装置の全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の搭載データの作成方法は、部品が搭載されるパターンの周辺に表示された識別情報と前記パターンに搭載される部品の部品番号とを紐付けた搭載情報を作成する搭載情報作成ステップと、前記部品の形状情報を含む部品データを作成する部品データ作成ステップと、前記パターンと前記識別情報を含む被写体を撮像することで画像を取得する画像取得ステップと、前記画像から前記識別情報を取得し、取得した前記識別情報に紐付いた前記部品番号を前記搭載データから検索し、検索した前記部品番号に対応する前記部品の定義形状を前記部品データから作成し、作成した前記部品の定義形状が搭載可能な前記パターンを、前記画像のうち前記識別情報の周辺で検索する検索ステップと、前記部品の定義形状と前記画像のパターンとを重ね合わせることで前記部品の搭載座標を算出し、算出した前記搭載座標を前記搭載情報の搭載座標として設定する設定ステップと、を備える、搭載データの作成方法である。
【0010】
本開示におけるパターンとは、基板を構成する回路のうち、部品が実装されるランドのことをいうものとする。パターンは1つのランドまたは複数のランドで構成される。
識別情報と部品番号が紐付いているから、画像からパターンを検索する際に識別情報の周辺を検索すればよく、部品の定義形状と画像のパターンとを重ね合わせることで部品の搭載座標を算出でき、同一パターンが複数存在する場合、正しい搭載座標を自動的に絞り込むことができる。したがって、搭載座標のCADデータがなくても、オペレータのスキルに依存せず、簡単に正確な搭載データを作成することができる。
【0011】
(2)前記識別情報は、前記被写体としての基板の表面に印刷されるシルク名であることが好ましい。
基板に印刷されているシルク名を利用して搭載データを作成できる。
【0012】
(3)前記部品が搭載可能な搭載座標が複数存在する場合、オペレータに正しい前記搭載座標を選択させることが好ましい。
自動的に絞り込むことができなかった場合、オペレータの作業が必要になるが、その作業を簡単にすることができる。
【0013】
(4)本開示の搭載データ作成装置は、部品が搭載されるパターンの周辺に表示された識別情報と前記パターンに搭載される部品の部品番号とを紐付けた搭載情報を作成する搭載情報作成部と、前記部品の形状情報を含む部品データを作成する部品データ作成部と、前記パターンと前記識別情報を含む被写体を撮像することで画像を取得する画像取得部と、前記画像から前記識別情報を取得し、取得した前記識別情報に紐付いた前記部品番号を前記搭載情報から検索し、検索した前記部品番号に対応する前記部品の定義形状を前記部品データから作成し、作成した前記部品の定義形状が搭載可能な前記パターンを、前記画像のうち前記識別情報の周辺で検索する検索部と、前記部品の定義形状と前記画像のパターンとを重ね合わせることで前記部品の搭載座標を算出し、算出した前記搭載座標を前記搭載情報の搭載座標として設定する設定部と、を備える、搭載データ作成装置としてもよい。
【0014】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の搭載データの作成方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0015】
本開示の搭載データの作成方法は、例えば
図1に示す搭載データ作成装置10によって実現することができる。本開示では、IC、抵抗、コンデンサなどの部品60を
図2に示す基板Bに搭載するのに使用される搭載データの作成方法を例示している。
【0016】
基板Bは複数のパターンPを有しており、基板BのCADデータを入手できる場合には、CADデータからパターンPの位置データを取得できる。しかしながら、基板BのCADデータを入手できない場合にはパターンPの位置データを取得できない。そのため、基板Bそのものを用いてパターンPの位置を把握し、搭載データを作成する必要がある。そのような場合に、本開示の搭載データの作成方法は有用である。
【0017】
搭載データ作成装置10は、
図6に示すように、モニタ20と、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)30と、キーボード40と、スキャナ50と、を備えて構成されている。モニタ20は、
図4に示す基板エディター21や
図5に示す部品データ22などを表示する表示部23を備えている。キーボード40は、PC30に必要な情報などを入力する入力部41を備えている。
【0018】
スキャナ50は、
図6に示すように、撮像部51と、画像出力部52と、ステージ53と、を備えている。撮像部51は、視野54の範囲内で基板Bの一部を撮像可能とされているものの、ステージ53を矢線方向に移動させながら撮像を行うことで基板Bの全体を撮像可能とされている。二点鎖線で示したステージ53と基板Bの位置は移動開始位置であり、実線で示したステージ53と基板Bの位置は移動終了位置である。
【0019】
PC30は、
図1に示すように、演算処理部31と、画像処理部32と、記憶部33と、を備えている。撮像部51は、CCDやCMOS等のイメージセンサを有する。撮像部51のレンズから入ってきた光はイメージセンサによって画像信号に変換され、画像出力部52からPC30の記憶部33に取り込まれて記憶される。記憶部33に記憶された画像信号は画像処理部32に送られ、画像処理部32は画像信号に基づいて画像を生成する。本開示ではスキャナ50の撮像部51により基板Bが撮像され、PC30の画像処理部32により基板Bの基板画像B1が取得される。
【0020】
図4に示す基板エディター21は、基板Bの全体画像としての基板画像B1を表示する基板表示部211と、基板Bの一部を拡大して表示した拡大表示部212と、搭載情報213と、部品情報214と、を備えている。拡大表示部212には、基板Bの表面にIC2と印刷されているシルク名Sに対応するパターンPの外形を表した正方形状の外形線215と、外形線215の中心点216と、が表示されている。
【0021】
搭載情報213には、NO、シルク名、搭載座標217、部品番号218、部品厚さ、使用ノズルなどの項目が設けてあり、シルク名の欄にはシルク名Sが表示されている。
図4においては、搭載情報のNO.212の行にはシルク名Sである「IC2」と、部品番号である「56」と、が表示されているものを例示している。
【0022】
部品情報214には、部品番号218、部品名称などの項目が設けてある。
図4においては、部品番号214である「56」の部品名称として「XYZ」が表示されているものを例示している。
【0023】
図5に示す部品データ22は、部品名称221と、部品60の形状情報222と、荷姿情報223と、を備えている。形状情報222には、部品60の外形寸法、部品60のボディサイズなどが表示されている。部品画像225は、部品60の全体画像である。部品画像225に基づいて、部品60の定義形状226が生成される。
【0024】
部品60の定義形状226は、例えば
図4の拡大表示部212に表示された一点鎖線部分であり、符号227は定義形状226の中心点を示している。演算処理部31は、部品60の定義形状226の中心点227を、パターンPの外形線215の中心点216に近づけて定義形状226と外形線215とを重ね合わせることで部品60の搭載位置を決定し、搭載位置における定義形状226の中心点227の座標を搭載座標として算出する。
【0025】
次に、搭載データの作成方法について
図3のフローチャートを参照しながら説明する。まず、どの部品60をどのパターンPに実装するかの情報(BOM)に基づいて、シルク名Sと搭載する部品60の部品番号218とを紐付けた搭載情報213を作成する(ステップS10)。
【0026】
次に、キーボード40を用いてPC30に入力することで搭載する各部品60の形状・寸法等の形状情報222、各部品60の部品画像225などの部品データ22を作成する(ステップS20)。次に、サンプル基板などの基板Bをスキャナ50によって撮像し、画像処理することで基板画像B1を作成し、この基板画像B1をモニタ20の基板表示部211に表示する(ステップS30)。次に、タッチパネル、マウスなどを用いて搭載情報213の先頭行を選択する(ステップS40)。
【0027】
次に、基板画像B1を撮像する際にOCR処理を行うことで全てのシルク名Sの部分を文字認識しておく。次に、先頭行に記載されたシルク名Sを基板画像B1から検索し(ステップS50)、検索されたシルク名Sの周辺に位置するパターンPを拡大表示部212に表示しておく。
【0028】
次に、シルク名Sに紐付いた部品番号218に対応する部品60の定義形状226を、形状情報222、部品画像225などの部品データ22から作成する。次に、部品60の定義形状226が搭載可能なパターンPを、基板画像B1のうち上記で見つかったシルク名Sの周辺で検索する(ステップS60)。次に、部品60の定義形状226と基板BのパターンPの外形線215とを重ね合わせ、搭載座標217の候補を全て算出する(ステップS70)。
【0029】
搭載座標の候補が1個であれば(ステップS80でYES)、算出した搭載座標217を搭載情報213の搭載座標217として設定する(ステップS90)。一方、搭載座標217の候補が1個でなく2個以上であれば(ステップS80でNO)、全候補をモニタ20に表示し、オペレータに正しい搭載座標217を選択させる(ステップS100)。次に、選択した搭載座標217を搭載情報213の搭載座標217として設定する(ステップS110)。
【0030】
搭載情報213の最終行まで設定が完了したら(ステップS120でYES)、搭載データの作成を終了し、最終行まで設定が完了していなければ(ステップS120でNO)、次の行の搭載情報213を選択し(ステップS130)、ステップS50に戻って、次の行のシルク名Sを基板画像B1から検索する。このように本開示によれば、サンプル基板などの基板BのCADデータがない場合でも、基板Bから搭載データを作成できる。
【0031】
以上のように本開示の搭載データの作成方法によれば、識別情報と部品番号218が紐付いているから、画像からパターンPを検索する際に識別情報の周辺を検索すればよく、部品60の定義形状と画像のパターンPとを重ね合わせることで部品60の搭載座標を算出でき、同一パターンPが複数存在する場合、正しい搭載座標を自動的に絞り込むことができる。したがって、搭載座標のCADデータがなくても、オペレータのスキルに依存せず、簡単に正確な搭載データを作成することができる。
【0032】
また、識別情報は、被写体としての基板Bの表面に印刷されるシルク名Sであることから、シルク名Sを利用して搭載データを作成できる。
【0033】
また、部品60が搭載可能な搭載座標が複数存在する場合、オペレータに正しい搭載座標を選択させるようにしてもよい。そのようにすれば、自動的に絞り込むことができなかった場合、オペレータの作業が必要になるが、その作業を簡単にすることができる。
【0034】
本開示の搭載データ作成装置10は、部品60が搭載されるパターンPの周辺に表示されたシルク名SとパターンPに搭載される部品60の部品番号218とを紐付けた搭載情報213を作成する搭載情報作成部と、部品60の形状情報を含む部品データ22を作成する部品データ作成部と、パターンPとシルク名Sを含む基板Bを撮像することで基板画像B1を取得する画像取得部と、基板画像B1からシルク名Sを取得し、取得したシルク名Sに紐付いた部品番号218を搭載情報213から検索し、検索した部品番号218に対応する部品60の定義形状を部品データ22から作成し、作成した部品60の定義形状が搭載可能なパターンPを、基板画像B1のうちシルク名Sの周辺で検索する検索部と、部品60の定義形状と基板画像B1のパターンPとを重ね合わせることで部品60の搭載座標217を算出し、算出した搭載座標217を搭載情報213の搭載座標217として設定する設定部と、を備える、搭載データ作成装置10としてもよい。
【0035】
<他の実施形態>
(1)上記実施形態ではサンプル基板などの基板Bをスキャナ50で撮像することで基板画像B1を取得しているものの、基板の設計図面をスキャナ50で撮像することで画像を取得してもよい。
【0036】
(2)上記実施形態では基板Bに印刷されたシルク名Sを識別情報として利用していたが、基板Bの回路を形成する際に銅箔をエッチングすることによって識別情報を形成してもよい。
【符号の説明】
【0037】
10…搭載データ作成装置
20…モニタ
21…ビジュアルエディター 22…部品ライブラリエディター 23…表示部
30…パーソナルコンピュータ
31…演算処理部(搭載情報作成部、部品データ作成部、検索部、設定部) 32…画像処理部(画像取得部、検索部) 33…記憶部
40…キーボード
41…入力部
50…スキャナ(画像取得部)
51…撮像部 52…画像出力部 53…ステージ 54…視野
60…部品
211…基板表示部 212…拡大表示部 213…搭載情報 214…部品情報 215…外形線 216…中心点 217…搭載座標 218…部品番号
221…部品ライブラリ名 222…形状情報(部品データ) 223…荷姿・極性情報 224…吸・装着情報 225…部品画像(部品データ) 226…定義形状 227…中心点
B…基板(被写体) B1…基板画像(画像)
P…パターン
S…シルク名(識別情報)