(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】力センサ応答正規化を有するタッチセンサ、並びに関連する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20230831BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
G06F3/041 602
G06F3/044 140
(21)【出願番号】P 2019568830
(86)(22)【出願日】2018-03-02
(86)【国際出願番号】 IB2018000282
(87)【国際公開番号】W WO2018158639
(87)【国際公開日】2018-09-07
【審査請求日】2021-03-01
(32)【優先日】2017-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519318188
【氏名又は名称】アトメル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】カーレイ、カール
(72)【発明者】
【氏名】クレメンツ、ポール
(72)【発明者】
【氏名】アットリル、カール
(72)【発明者】
【氏名】ベル、トーマス、マシュー
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-146146(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106020529(CN,A)
【文献】国際公開第2015/022938(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/161784(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンデバイスであって、前記タッチスクリーンデバイスは、
プロセッサを備えるコントローラであって、前記プロセッサは、始動電圧に応答して、力感知層の場所と、前記力感知層から離間された基準層の対応する場所との間のキャパシタンスを検出するように構成されている、コントローラと、
前記力感知層と前記基準層との間の緩衝層と、を備え、前記緩衝層は、異なる場所に印加された同じ力の下で異なる限度まで圧縮され、前記異なる場所に異なる誘電率を提供するように構成された発泡体材料を備え
、
前記緩衝層は、外側外周領域と、中央領域と、を備え、前記緩衝層は、内部を少なくとも部分的に貫通する穴を備え、
穴の密度は、前記緩衝層の前記中央領域の近位よりも、前記緩衝層の前記外側外周領域の近位でより大きくなる、タッチスクリーンデバイス。
【請求項2】
前記発泡体材料は、印加された力を解放すると、元の厚さの少なくとも80%に戻るように構成されている、請求項1に記載のタッチスクリーンデバイス。
【請求項3】
前記プロセッサは、キャパシタンスの所定の大きさの変化に応答して、前記力感知層の特定の場所に印加された物理的又は仮想的な力の場所を判定するように構成されている、請求項1に記載のタッチスクリーンデバイス
。
【請求項4】
前記緩衝層の前記中央領域は、穴を
有しない、請求項
1に記載のタッチスクリーンデバイス。
【請求項5】
前記緩衝層及び前記基準層のうちの少なくとも1つは、物理
的な力の印加に応答して
、前記基準層の対応する場所
に対して前記力感知層の様々な場所のキャパシタンス値を実質的に正規化するように構成されている、請求項1に記載のタッチスクリーンデバイス。
【請求項6】
タッチスクリーンデバイスであって、前記タッチスクリーンデバイスは、
プロセッサを備えるコントローラであって、前記プロセッサは、始動電圧に応答して、力感知層の場所と、前記力感知層から離間された基準層の対応する場所との間のキャパシタンスを検出するように構成されている、コントローラと、
前記力感知層と前記基準層との間の緩衝層と、を備え、
前記基準層は、外側外周領域及び中央領域を備え、前記基準層は、別個の横方向に離間された隆起エリアを備え、
前記隆起エリアの各々は、高さを有し、
隆起エリアの密
度が、前記緩衝層の前記中央領域の近位よりも、前記緩衝層の前記外側外周領域の近位で異な
り、
前記隆起エリアの前記密度が、前記緩衝層の前記中央領域の近位よりも、前記緩衝層の前記外側外周領域の近位でより大きい、タッチスクリーンデバイス。
【請求項7】
前記基準層の前記中央領域は、隆起エリアを
有しない、請求項
6に記載のタッチスクリーンデバイス。
【請求項8】
力感知層と、
前記力感知層から離間され、かつ前記力感知層と位置合わせされた、基準層と、
前記力感知層と前記基準層との間のエリア内の電極場所と、
前記力感知層と前記基準層との間の緩衝層と、を備え、
前記基準層及び前記緩衝層のうちの少なくとも1つは、前記エリア内の電極場所において、電圧が前記電極場所に印加されると、所与の印加され
た物理的な力に応答して、キャパシタンスを実質的に正規化するように構成され、
前記緩衝層は、あるパターンの穴を備え、前記穴の場所及び相対サイズは、前記電極場所における前記力感知層の実質的に均一な偏向を可能にするように構成されている、装置。
【請求項9】
前記緩衝層は、前記緩衝層の外側外周領域の近位よりも、前記緩衝層の中央領域の近位で、前記力感知層への物理的な力の印加に対してより大きな抵抗を提供するように構成されている、請求項
8に記載の装置
。
【請求項10】
前記緩衝層は、前記中央領域内に穴を有しない、請求項
8に記載の装置。
【請求項11】
前記緩衝層は、異なる電極場所において異なる誘電率を呈するように構成されている、請求項
8に記載の装置。
【請求項12】
前記基準層は、突出部を有するように構成されており、前記突出部は、少なくとも前記基準層の外側外周領域内の電極場所に対応する、請求項
8に記載の装置。
【請求項13】
前記突出部は、様々な高さのものであり、前記基準層の外側限度により近い前記基準層の前記外側外周領域内の前記突出部の高さは、前記基準層の中心領域により近い突出部の高さよりも高い、請求項
12に記載の装置。
【請求項14】
前記基準層の中心領域には突出部がない、請求項
10に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2017年3月3日に出願された米国特許仮出願第62/466,785号に対する優先権を主張する係属中の2018年2月28日に出願された米国特許出願第15/908,182号の米国特許法第119条(e)の下での利益を主張するものであり、その開示は、本明細書においてこの参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、タッチセンサに関し、より具体的には、正規化された力センサ応答を呈するタッチセンサ、並びに関連する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
タッチ位置センサ又はタッチセンサを使用して、例えば、ディスプレイスクリーン上に重ね合わされたタッチセンサのタッチ感知エリア内の対象物の存在及び場所、又は対象物(ユーザの指若しくはスタイラスなど)の近接を検出することができる。タッチ感知ディスプレイの用途では、タッチ位置センサは、ユーザが、マウス又はタッチパッドと間接的ではなく、スクリーン上に表示されているものと直接相互作用することを可能にし得る。タッチセンサは、例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、衛星ナビゲーションデバイス、携帯型メディアプレーヤ、携帯型ゲームコンソール、キオスクコンピュータ、販売時点情報管理デバイス、又は他の好適なデバイスなどの、より複雑な装置の一部として取り付けられても、提供されてもよい。家庭用又は他の装具上の制御パネルは、タッチセンサを含み得る。
【0004】
(例えば)抵抗性タッチスクリーン、表面音響波タッチスクリーン、及び容量性タッチスクリーンなどの、多数の異なるタイプのタッチ位置センサが存在する。本明細書では、タッチセンサに対する参照は、適切な場合には、タッチスクリーンを包含し得、逆もまた同様である。対象物が容量性タッチスクリーンの表面をタッチするか、又は当該表面の近接内に到来すると、キャパシタンスの変化がタッチの場所又は近接においてタッチスクリーン内で発生し得る。コントローラは、キャパシタンスの変化を処理して、タッチスクリーン上のその位置を判定することができる。
【0005】
開示
一実施形態では、タッチスクリーンデバイスは、プロセッサを備えるコントローラであって、プロセッサは、始動電圧に応答して、力感知層の場所と、力感知層から離間された基準層の対応する場所との間のキャパシタンスを検出するように構成されている、コントローラと、力感知層と基準層との間の緩衝層と、を備え、緩衝層は、印加力の下で圧縮され、印加力が開放されると、元の厚さに向かって伸展するように構成された発泡体材料を備える。
【0006】
別の実施形態では、装置は、力感知層と、力感知層から離間され、かつ力感知層と位置合わせされた基準層と、力感知層と基準層との間のエリア内の電極場所と、力感知層と基準層との間の緩衝層と、を備える。基準層及び緩衝層のうちの少なくとも1つは、エリア内の電極場所において、電圧が電極場所に印加されると、所与の印加された仮想的又は物理的な力に応答して、キャパシタンスを実質的に正規化するように構成されている。
【0007】
更なる実施形態では、タッチスクリーンデバイスは、プロセッサを備えるコントローラであって、プロセッサは、始動電圧に応答して、力感知層の場所と、力感知層から離間された基準層の対応する場所との間のキャパシタンスを検出するように構成されている、コントローラと、力感知層と基準層との間の緩衝層と、を備え、基準層は、外側外周領域及び中央領域を備え、基準層は、別個の横方向に離間された隆起エリアを備え、隆起エリアの各々は、高さを有し、隆起エリアの密度及び隆起エリアの高さのうちの1つ以上は、緩衝層の中央領域の近位よりも、緩衝の外側外周領域の近位で異なる。
【0008】
更なる実施形態では、タッチスクリーンアセンブリを動作させる方法は、タッチスクリーン上の異なる場所に力を印加するステップと、異なる場所における印加力に対する容量性応答を実質的に線形化するステップと、を含む。
本開示及びその利点のより完璧な理解のために、添付の図面と併せて以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示のある特定の実施形態による、コントローラを有するタッチセンサを例示している。
【
図2】本開示のある特定の実施形態による、タッチ感知能力を有するデバイスを例示している。
【
図3A】本開示のある特定の実施形態による、タッチ感知能力を有するデバイスの緩衝層を例示している。
【
図3B】本開示のある特定の実施形態による、タッチ感知能力を有するデバイスの緩衝層を例示している。
【
図4】本開示のある特定の実施形態による、タッチ感知能力を有するデバイスの基準層を例示している。
【
図5】本開示のある特定の実施形態による、タッチ感知能力を有するデバイスの構成要素の積層を例示している。
【
図6】本開示のある特定の実施形態による、緩衝層を作り出すための方法を例示している。
【
図7】本開示のある特定の実施形態による、基準層を作り出すための方法を例示している。
【
図8】本開示のある特定の実施形態による緩衝層208を示している。
【
図9】本開示のある特定の実施形態による基準層210を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一実施形態では、タッチスクリーンデバイスは、コントローラと、力感知層と、緩衝層と、基準層と、を含む。コントローラは、力感知層と基準層との間のキャパシタンスを判定するようにプログラムされたプロセッサを含み、キャパシタンス値は、力感知層上の対応する場所と基準層上の対応する場所との間の距離を示す。緩衝層は、力感知層と基準層との間に位置する。緩衝層は、押圧されると圧縮され、解放されると元の厚さに向かって戻る発泡体材料を含み得る。いくつかの実施形態では、緩衝層は、その元の厚さの少なくとも80%に戻る。緩衝層は、緩衝層が作製される材料を欠いた多数の穴を含み得る。基準層は、多数の隆起エリアを含み得る。
【0011】
本開示は、いくつかの技術的利点を提示する。一実施形態では、力感知層と基準層との間の距離は、タッチ感知デバイスにわたって均一又は実質的に均一である。一実施形態では、基準層が受け取るキャパシタンスの量は、デバイスのタッチセンサの長さ及び幅にわたって均一又は実質的に均一である。
【0012】
図1は、本開示のある特定の実施形態による、コントローラ110を有する例示的なタッチセンサ102を例示している。タッチセンサ102及びタッチセンサコントローラ110を組み合わせて使用して、タッチセンサ102のタッチ感知エリア内のタッチの存在及び場所、又は対象物の近接を検出することができる。本明細書では、タッチセンサに対する参照は、適切な場合には、タッチセンサ及びそのタッチセンサコントローラの両方を包含し得る。同様に、タッチセンサコントローラに対する参照は、適切な場合には、タッチセンサコントローラ及びそのタッチセンサの両方を包含し得る。タッチセンサ102は、適切な場合には、1つ以上のタッチ感知エリアを含み得る。タッチセンサ102は、誘電体材料で作製され得る1つ以上の基板上に配列された駆動電極及び感知電極のアレイ(又は単一のタイプの電極のアレイ)を含み得る。本明細書では、タッチセンサに対する参照は、適切な場合には、タッチセンサの電極、及び当該電極が上に配列された基板(複数可)の両方を包含し得る。代替的に、適切な場合には、タッチセンサに対する参照は、タッチセンサの電極を包含し得るが、当該電極が上に配列された基板(複数可)は包含し得ない。
【0013】
電極(駆動電極又は感知電極にかかわらず)は、例えば、ディスク、正方形、矩形、他の好適な形状、又はこれらの好適な組み合わせなどの形状を形成する導電材料のエリアを備え得る。導電材料の1つ以上の層における1つ以上の切断部は、電極の形状を(少なくとも部分的に)作り出すことができ、その形状のエリアは、それらの切断部によって(少なくとも部分的に)境界付けられ得る。特定の実施形態では、電極の導電材料は、その形状のエリアのおよそ100%を占有し得る。一例として、電極は、インジウムスズ酸化物(indium tin oxide、ITO)で作製されてもよく、電極のITOは、適切な場合には、その形状のエリアのおよそ100%を占有し得る。特定の実施形態では、電極の導電材料は、実質的に、その形状のエリアの100%未満を占有し得る。一例として、電極は、金属又は他の導電材料(例えば、銅、銀、又は銅系若しくは銀系の材料など)のファインラインで作製されてもよく、導電材料のファインラインは、実質的に、その形状のエリアの100%未満を、ハッチング、メッシュ、又は他の好適なパターンで占有し得る。本開示は、特定のパターンを有する特定の充填物を用いて特定の形状を形成する特定の導電材料で作製された特定の電極を記載又は例示しているが、本開示は、任意の好適なパターンを有する任意の好適な充填物を用いて任意の好適な形状を形成する任意の好適な導電材料で作製された任意の好適な電極を企図する。適切な場合には、タッチセンサの電極(又は他の要素)の形状は、タッチセンサの1つ以上のマクロ特徴の全体又は一部を構成し得る。これらの形状の実装例の1つ以上の特性(例えば、形状内の導電材料、充填物、又はパターンなど)は、タッチセンサの1つ以上のミクロ特徴の全体又は一部を構成し得る。タッチセンサの1つ以上のマクロ特徴は、その機能の1つ以上の特性を判定することができ、タッチセンサの1つ以上のミクロ特徴は、透過率、屈折、又は反射などのタッチセンサの1つ以上の光学特徴を判定することができる。
【0014】
タッチセンサ102の基板の1つ以上の部分は、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)又は別の好適な材料を備え得る。本開示は、任意の好適な材料で作製された任意の好適な部分を有する任意の好適な基板を企図する。特定の実施形態では、タッチセンサ10内の駆動電極又は感知電極は、ITOを備えても、ITOからなってもよい。特定の実施形態では、タッチセンサ10内の駆動電極又は感知電極は、金属又は他の導電材料のファインラインを備え得る。一例として、導電材料の1つ以上の部分は、銅又は銅系であり得、およそ5マイクロメートル(micron、μm)以下の厚さ及びおよそ10μm以下の幅を有し得る。別の例として、導電材料の1つ以上の部分は、銀又は銀系であり得、同様におよそ5μm以下の厚さ及びおよそ10μm以下の幅を有し得る。本開示は、任意の好適な材料で作製された任意の好適な電極を企図する。
【0015】
タッチセンサ102は、容量性形態のタッチ感知を実装するように構成され得る。相互キャパシタンスの実装例では、タッチセンサ102は、容量性ノードのアレイを形成する駆動電極及び感知電極のアレイを含み得る。駆動電極及び感知電極は、容量性ノードを形成し得る。容量性ノードを形成する駆動電極及び感知電極は、互いに接近し得るが、互いに電気的に接触し得ない。代わりに、駆動電極及び感知電極は、それらの間の空間にわたって互いに容量結合され得る。駆動電極に(タッチセンサコントローラ110によって)印加されるパルス電圧又は交流電圧は、感知電極上に電荷を誘起することができ、誘起される電荷の量は、外部影響(対象物のタッチ又は近接など)を受けやすい場合がある。対象物が容量性ノードに接触するか、又は容量性ノードの近接内に到来すると、キャパシタンスの変化が容量性ノードで発生し得、タッチセンサコントローラ110は、キャパシタンスの変化を測定し得る。アレイ全体にわたるキャパシタンスの変化を測定することによって、タッチセンサコントローラ110は、タッチセンサ102のタッチ感知エリア(複数可)内のタッチ又は近接の位置を判定し得る。
【0016】
自己キャパシタンスの実装例では、タッチセンサ102は、各々が容量性ノードを形成し得る単一のタイプの電極のアレイを含み得る。対象物が容量性ノードに接触するか、又は容量性ノードの近接内に到来すると、自己キャパシタンスの変化が容量性ノードで発生し得、タッチセンサコントローラ110は、キャパシタンスの変化を、例えば、容量性ノードの電圧を所定の量だけ上昇させるために必要な電荷の量の変化として、測定し得る。相互キャパシタンスの実装例と同様に、アレイ全体にわたるキャパシタンスの変化を測定することによって、タッチセンサコントローラ110は、タッチセンサ102のタッチ感知エリア(複数可)内のタッチ又は近接の位置を判定し得る。本開示は、適切な場合には、容量性タッチ感知の任意の好適な形態を企図する。
【0017】
したがって、キャパシタンスの変化を始動させ得るタッチの位置は、物理的な力の印加として特徴付けられ得るが、キャパシタンスの変化を始動させ得る指又はスタイラスなどの対象物の近接は、仮想的な力の印加として特徴付けられ得る。
【0018】
特定の実施形態では、1つ以上の駆動電極は一緒になって、水平方向若しくは垂直方向に、又は任意の好適な向きに延びる駆動ラインを形成し得る。同様に、1つ以上の感知電極は一緒になって、水平方向若しくは垂直方向に、又は任意の好適な向きに延びる感知ラインを形成し得る。特定の実施形態では、駆動ラインは、感知ラインに対して実質的に直角をなして延びていてもよい。本明細書において、駆動ラインに対する参照は、駆動ラインを構成する1つ以上の駆動電極を包含し得、適切な場合には、その逆もまた同様である。同様に、感知ラインに対する参照は、感知ラインを構成する1つ以上の感知電極を包含し得、適切な場合には、その逆もまた同様である。
【0019】
タッチセンサ102は、あるパターンで単一の基板の片側に配列された駆動電極及び感知電極を有し得る。かかる構成では、間の空間にわたって互いに容量結合された一対の駆動電極及び感知電極は、容量性ノードを形成し得る。自己キャパシタンスの実装例の場合、単一のタイプのみの電極が、あるパターンで単一の基板上に配列され得る。あるパターンで単一の基板の片側に配列された駆動電極及び感知電極を有することに加えて又はその代替として、タッチセンサ102は、あるパターンで基板の片側に配列された駆動電極と、あるパターンで基板の反対側に配列された感知電極とを有し得る。更に、タッチセンサ102は、あるパターンで1つの基板の片側に配列された駆動電極と、あるパターンで別の基板の片側に配列された感知電極とを有し得る。かかる構成では、駆動電極と感知電極との交差部が容量性ノードを形成し得る。かかる交差部は、駆動電極及び感知電極がそれらのそれぞれの平面内で互いに「クロス」するか、又は最も近くに到来する場所であり得る。駆動電極及び感知電極は、互いに電気的に接触せず、その代わりに、それらは、交差部において誘電体にわたって互いに容量結合される。本開示は、特定のノードを形成する特定の電極の特定の構成を記載しているが、本開示は、任意の好適なノードを形成する任意の好適な電極の任意の好適な構成を企図する。更に、本開示は、任意の好適なパターンで任意の好適な数の任意の好適な基板上に配列された任意の好適な電極を企図する。
【0020】
上に記載されるように、タッチセンサ102の容量性ノードにおけるキャパシタンスの変化は、容量性ノードの位置におけるタッチ又は近接入力を示し得る。タッチセンサコントローラ110は、タッチ又は近接入力の存在及び場所を判定するために、キャパシタンスの変化を検出及び処理し得る。次いで、タッチセンサコントローラ110は、それに関連付けられたデバイスの機能(又はデバイス上で動いているアプリケーション)を始動させることによって、タッチ又は近接入力に応答し得る、タッチセンサ102及びタッチセンサコントローラ110を含むデバイスの1つ以上の他の構成要素(1つ以上の中央処理ユニット(central processing unit、CPU)又はデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)など)に、タッチ又は近接入力に関する情報を通信し得る。本開示は、特定のデバイス及び特定のタッチセンサに関して特定の機能を有する特定のタッチセンサコントローラを記載しているが、本開示は、任意の好適なデバイス及び任意の好適なタッチセンサに関して任意の好適な機能を有する任意の好適なタッチセンサコントローラを企図する。
【0021】
タッチセンサコントローラ110は、1つ以上の集積回路(integrated circuit、IC)、例えば、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブル論理デバイス又はアレイ、特定用途向けIC(application-specific IC、ASIC)など、を備え得る。特定の実施形態では、タッチセンサコントローラ110は、アナログ回路、デジタル論理、及びデジタル不揮発性メモリを備える。特定の実施形態では、タッチセンサコントローラ110は、下に記載されるように、タッチセンサ102の基板に接合されたフレキシブルプリント回路(flexible printed circuit、FPC)上に配列される。FPCは、能動的であっても、受動的であってもよい。特定の実施形態では、複数のタッチセンサコントローラ110がFPC上に配列される。タッチセンサコントローラ110は、プロセッサユニット、駆動ユニット、感知ユニット、及び記憶ユニットを含み得る。駆動ユニットは、タッチセンサ102の駆動電極に駆動信号を供給するように動作し得る。感知ユニットは、タッチセンサ102の容量性ノードにおける電荷を感知し、容量性ノードにおけるキャパシタンスを表す測定信号をプロセッサユニットに提供するように動作し得る。プロセッサユニットは、駆動ユニットによる駆動電極への駆動信号の供給を制御し、感知ユニットからの測定信号を処理して、タッチセンサ102のタッチ感知エリア(複数可)内のタッチ又は近接入力の存在及び場所を検出及び処理するように動作し得る。プロセッサユニットはまた、タッチセンサ102のタッチ感知エリア(複数可)内のタッチ又は近接入力の位置の変化を追跡するように動作し得る。記憶ユニットは、駆動ユニットを制御して駆動電極に駆動信号を供給するためのプログラミング、感知ユニットからの測定信号を処理するためのプログラミング、及び適切な場合には、他の好適なプログラミングを含む、プロセッサユニットによる実行のためのプログラミングを記憶するように動作し得る。本開示は、特定の構成要素を備える特定の実装例を有する特定のタッチセンサコントローラを記載しているが、本開示は、任意の好適な構成要素を備える任意の好適な実装例を有する任意の好適なタッチセンサコントローラを企図する。
【0022】
タッチセンサ102の基板上に配列された導電材料のトラック104は、タッチセンサ102の駆動電極又は感知電極を、タッチセンサ102の基板上にも配列された接続パッド106に動作可能に(すなわち、物理的及び電気的に)連結し得る。下に記載されるように、接続パッド106は、トラック104をタッチセンサコントローラ110に連結することを容易にする。トラック104は、タッチセンサ102のタッチ感知エリア(複数可)の中又は周り(例えば、縁部)に延在し得る。特定のトラック104は、タッチセンサコントローラ110を連結してタッチセンサ102の電極を駆動するための駆動接続を提供し得、駆動接続を通じてタッチセンサコントローラ110の駆動ユニットは、駆動信号を駆動電極に供給し得る。他のトラック104は、タッチセンサコントローラ110を連結してタッチセンサ102の電極を感知するための感知接続を提供し得、感知接続を通じてタッチセンサコントローラ110の感知ユニットは、タッチセンサ102の容量性ノードにおける電荷を感知し得る。トラック104は、金属又は他の導電材料のファインラインで作製され得る。一例として、トラック104の導電材料は、銅又は銅系であり得、およそ100μm以下の幅を有し得る。別の例として、トラック104の導電材料は、銀又は銀系であり得、およそ100μm以下の幅を有し得る。特定の実施形態では、トラック104は、金属又は他の導電材料のファインラインに加えて又は代替として、全体的に又は部分的にITOを備えても、ITOからなってもよい。本開示は、特定の幅を有する特定の材料で作製された特定のトラックを記載しているが、本開示は、任意の好適な幅を有する任意の好適な材料で作製された任意の好適なトラックを企図する。トラック104に加えて、タッチセンサ102は、(トラック104と同様に)タッチセンサ102の基板の縁部において(接続パッド106であり得る)接地コネクタで終端する1つ以上の接地ラインを含み得る。
【0023】
接続パッド106は、タッチセンサ102のタッチ感知エリア(複数可)の外側で、基板の1つ以上の縁部に沿って位置し得る。上に記載されるように、タッチセンサコントローラ110は、FPC上にあり得る。接続パッド106は、トラック104と同じ材料で作製され得、異方性導電フィルム(anisotropic conductive film、ACF)を使用してFPCに接合され得る。接続部108は、タッチセンサコントローラ110を接続パッド106に連結し、次に、タッチセンサコントローラ110をトラック104に、そしてタッチセンサ102の駆動電極又は感知電極に連結する、FPC上の導電ラインを含み得る。別の実施形態では、接続パッド106を電気機械コネクタ(ゼロ挿入力ワイヤ対基板コネクタなど)に接続することができ、この実施形態では、接続部108は、FPCを含む必要がない場合がある。本開示は、タッチセンサコントローラ110とタッチセンサ102との間の任意の好適な接続部108の使用を企図する。
【0024】
図2は、本開示のある特定の実施形態による、タッチ感知能力を有する例示的なデバイス200を例示している。特に、
図2は、本開示のある特定の実施形態による、デバイス200の機械的積層を例示している。デバイス200は、任意の好適なタイプの電子デバイスであり得る。例えば、デバイス200は、コンピュータ、ラップトップ、無線若しくはセルラ電話、電子ノートブック、パーソナルデジタルアシスタント、タブレット、タッチパッド、あるいは例えば、家庭電化製品、ホームシステム制御パネル、セキュリティシステムパネル、機械工具、又は他の製造若しくは産業機器、又は車両上のディスプレイなどのタッチ感知能力を含む任意の他のデバイスであり得る。例示される実施形態では、デバイス200は、被覆層202と、タッチセンサ102と、ディスプレイ204と、力感知層206と、緩衝層208と、基準層210(いくつかの実施形態では、接地層として特徴付けられ得る)と、コントローラ110と、電源212とを含む。
【0025】
デバイス200の構成要素の機械的積層は、基板(又は複数の基板)と、タッチセンサ102の駆動電極又は感知電極を形成する導電材料とを収容し得る。一例として、機械的積層は、被覆層202の下に光学用透明粘着剤(optically clear adhesive、OCA)の第1の層を含み得る。被覆層202は、全体的に又は部分的に、透明で、かつ例えば、ガラス、ポリカーボネート、又はポリ(メチルメタクリレート)(poly(methyl methacrylate)、PMMA)などの繰り返し接触に適した弾性材料で作製され得る。本開示は、任意の好適な材料で作製された任意の好適な被覆層202を企図する。OCAの第1の層は、被覆層202と、駆動電極又は感知電極を形成する導電材料を有する基板との間に配列され得る。機械的積層はまた、OCAの第2の層と、(駆動電極又は感知電極を形成する導電材料を有する基板と同様、PET又は別の好適な材料で作製され得る)誘電体層とを含み得る。代替として、適切な場合には、OCAの第2の層及び誘電体層の代わりに、誘電体材料の薄いコーティングを塗布することができる。OCAの第2の層は、駆動電極又は感知電極を構成する導電材料を有する基板と誘電体層との間に配列され得、誘電体層は、OCAの第2の層と、ディスプレイ204に対する空隙との間に配列され得る。あくまで一例として、被覆層202は、およそ1ミリメートル(millimeter、mm)の厚さを有し得、OCAの第1の層は、およそ0.05mmの厚さを有し得、駆動電極又は感知電極を形成する導電材料を有する基板は、およそ0.05mmの厚さを有し得、OCAの第2の層は、およそ0.05mmの厚さを有し得、誘電体層は、およそ0.05mmの厚さを有し得る。
【0026】
ディスプレイ204は、ユーザ用の画像を概ね表示するように構成されている。ディスプレイ204は、画像を表示するための任意の好適な構成要素を表す。例えば、ディスプレイ204としては、発光ダイオードディスプレイ(light-emitting diode display、LED)、エレクトロルミネセントディスプレイ(electroluminescent display、ELD)、プラズマディスプレイパネル(plasma display panel、PDP)、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、薄膜トランジスタディスプレイ(thin-film transistor display、TFT)、有機発光ダイオードディスプレイ(organic light-emitting diode display、OLED)、又は任意の他の好適なタイプのディスプレイが挙げられ得る。
【0027】
力感知層206は、デバイス200のタッチ感知エリアを上重ねする表面など、デバイス200の表面上のある場所に印加される力の量を判定することを概ね容易にするように構成されている。例えば、ユーザは、(例えば、
図2の被覆層202の上面など、例えば、ユーザ入力を受け取るように適合された被覆層202の表面上で)被覆層202を押圧して、デバイス200に力を印加することができる。デバイス200の被覆層202に(例えば、ユーザが被覆層202の表面に対して指、スタイラス、又は他の対象物を押圧すことによって)力を印加することにより、概して、力感知層206が基準層210に向かって移動することを引き起こし、デバイス200の被覆層202から(例えば、ユーザが被覆層202の表面に対して指、スタイラス、又は他の対象物を押圧することを中断することによって)力を解放することにより、概して、力感知層206が基準層210から離れる方向に移動することを引き起こす。概して、デバイス200の被覆層202の表面に印加される力が大きくなればなるほど、印加力の下で力感知層206が基準層に向かって偏向されるにつれて、力感知層206と基準層210とが互いにより近づく。
【0028】
この説明の目的のために、被覆層202を押圧すること、及び被覆層202の表面を押圧することに対する言及は、互換可能に使用され得、かつ適切な例では、力感知層206が基準層210に近づくことを引き起こす、被覆層202の表面の任意の押圧を指し得ることを理解されたい。本開示は、デバイス200の他の表面に印加された力の量を検出するために向けられた力センサを企図する。例えば、被覆層202は、その縁部で、タッチセンサ102及びディスプレイ204(及び任意の他の好適な層)がデバイス200の側面(例えば、右側、左側、頂面、及び/又は底面)まで延在するように、湾曲し得る。かかる例では、本開示は、側面に印加される力の量も検出され得るように、力感知層206、緩衝層208、及び基準層210がそれらのそれぞれの縁部において同様に湾曲していることを企図する。
【0029】
コントローラ110は、力感知層206と基準層210との間の距離を反映、つまり、その距離に対応する値を判定することによって、上部のある場所でデバイス200の表面に印加される力の量を判定するようにプログラムされ得る。例えば、コントローラ110は、力感知層206に電圧を提供することを容易にし得る。力感知層206及び基準層210は、容量結合され得る。例えば、力感知層206及び基準層210は、
図1に関連して説明されるように、相互キャパシタンスの実装例を形成し得る。したがって、力感知層206及び基準層210が、上部のある場所で被覆層202に印加される力に応答して互いにより近づくにつれて、キャパシタンスが増加する。コントローラ110を使用して、力感知層206と基準層210との間の距離を反映、つまり、その距離に対応し得るキャパシタンスの変化を検出することができる。本開示は、任意の好適な方法で力感知層206と基準層210との間の距離及び/又は距離の変化を検出する、コントローラ110及び/又は任意の他の好適な構成要素の使用を企図する。本開示の目的のために、力感知層206と基準層210との間の距離を判定することに対する参照は、力感知層206と基準層210との間の実際の距離を判定することと、力感知層206と基準層210との間の距離(例えば、キャパシタンス又はキャパシタンスの変化)に対応する値(実際の距離以外)、又はデバイス200の表面に印加される力の量を反映するために使用され得る任意の他の値を判定することとを含み得る。
【0030】
緩衝層208は、概して、力感知層206と基準層210との間に位置する。緩衝層208を使用して、被覆層202に印加される所与の受容圧力に対して、デバイス200の表面の全て又は実質的に全てにわたって、力感知層206と基準層210との間の距離を均一又は実質的に均一にすることを容易にすることができる。緩衝層208は、デバイス200の表面に印加される圧力に対する抵抗を提供することを容易にし得る。ある特定の実施形態では、緩衝層208は発泡体材料を備え得る。単なる1つの特定の例として、緩衝層を、OOジュロ硬度のスケールを使用して10~80のジュロ硬度等級を有する材料で作製することができる。緩衝層208は、粘弾性材料を備え得る。ある特定の実施形態では、緩衝層208は圧縮可能であり得る。例えば、緩衝層208は、デバイス200の被覆層202の表面に圧力が印加されると、元の厚さからより薄い厚さまで圧縮され得る。いったんデバイス200の表面から圧力が除去されると、緩衝層208は、その元の形態又は実質的にその元の形態の近くに戻ることができる。例えば、緩衝層208は、被覆層202への圧力が解放されると、元の形態の70%、80%、又は90%に戻ることができる。緩衝層208は、ポリマー発泡体又は任意の他の好適な材料を含み得る。例えば、緩衝層208は、ポリウレタン発泡体、低弾性ポリウレタン発泡体ポリ塩化ビニル発泡体、スチレン発泡体、ポリイミド発泡体、シリコーン発泡体、又はマイクロセルラ発泡体を含み得る。いくつかの実施形態では、緩衝層208は、1立方メートル当たり20~100キログラムの範囲に及ぶ密度を有する。緩衝層208は、30~180ニュートンの範囲に及ぶ硬さを有し得る。例えば、緩衝層208は、100ニュートンの硬さを有し得る。
【0031】
緩衝層208を
図3A及び
図3Bに関連してより詳細に記載する。緩衝層208は特定の特性を有する特定の材料で作製されるものとして記載されているが、本開示は、印加力が除去される(例えば、弾性である)ときに、力を吸収し、その元の形状に完全に(又は実質的に)戻る傾向がある任意の好適な材料で作製されている(及び任意の好適な関連特性を有する)緩衝層208を企図する。加えて、緩衝層208の特性に関連する任意の特定の値は、非限定的な例としてのみ提供される。
【0032】
基準層210は、概して、電気を伝導する任意の材料を含み、かつ不透明であっても、透明であってもよい。例えば、基準層210は、銅、銀、アルミニウム、銅系、又は銀系の材料を含み得る。いくつかの実施形態では、基準層210は平坦である。他の実施形態では、基準層210は、1つ以上のくぼみを含む。基準層210は、階段状設計などの隆起エリアを含み得る。いくつかの実施形態では、基準層210は、その外側外周に向かって徐々に高くなり得る。基準層210の例を
図4及び
図5に関連してより詳細に記載する。
【0033】
いくつかの実施形態では、前に記載されるように、コントローラ110は、タッチセンサ102を使用してタッチが存在するかどうかを判定するようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、記載されるように、コントローラ110を使用して、力感知層206と基準層210との間の距離を判定することができる。例えば、コントローラ110は、力感知層206と基準層210との間の距離を、これら2つの層の間のキャパシタンスを判定することによって、判定するためのプロセッサを含み得る。例えば、コントローラ110は、電圧が力感知層206に印加されることを引き起こし、例えば、2つの層206と210との間のキャパシタンス又はキャパシタンスの変化を判定するために使用され得る、基準層210からの結果として生じる値を感知することができる。別の例として、コントローラ110は、電圧が基準層210に印加されることを引き起こし、例えば、2つの層の間のキャパシタンス又はキャパシタンスの変化を判定するために使用され得る、力感知層206からの結果として生じる値を感知することができる。本開示は力感知層206と基準層210との間の距離を判定するための特定の技法を記載しているが、本開示は、特定の必要性に応じて、力感知層206と基準層210との間の距離を任意の好適な方法で判定することを企図する。
【0034】
再び
図2を参照すると、電源212は、概して、電気エネルギーをデバイス200に提供する。いくつかの実施形態では、電源212は、再充電式電池又は非再充電式電池を含み得る。本開示は、任意の好適なタイプの電池を含む電源212又は他の電源を企図する。例えば、電源212は、アルカリ電池、鉛酸電池、リチウムイオン電池、ニッケル金属水素化物(nickel metal hydride、NiMH)電池、又は任意の他の好適なタイプの電池若しくは電源のうちの1つ以上を含み得る。本開示は、単一の電池又は任意の他の好適な数の電池を含む電源212を企図する。いくつかの実施形態では、電源212は、外部電源から電力を受け取ることができる。例えば、電源212は、例えば、交流(alternating current、AC)を受け取ることを容易にするための変圧器で構成され得る。電源212は、120ボルトのAC電力、240ボルトのAC電力、又は任意の他の好適なタイプの電流源を受け取ることを容易にし得る。代替的に、120ボルト、240ボルト、又は他のAC電源を、ライン間電圧レセプタクルでの受け取りから、異なる電圧タイプ、大きさ、及びアンペア数に修正することができる。
【0035】
本開示は、特定の材料で作製され、特定の厚さを有する特定の数の特定の構成要素層を有する特定の機械的積層を記載しているが、本開示は、任意の好適な材料で作製され、任意の好適な厚さを有する任意の好適な数の任意の好適な構成要素層を有する任意の好適な機械的積層を企図する。一例として、特定の実施形態では、接着剤又は誘電体の層は、上に記載される誘電体層、OCAの第2の層、及び空隙を、ディスプレイに空隙がない状態で置き換えることができる。特定の順序の層として例示されているが、デバイス200の任意の構成要素は、任意の好適な位置にあり得る。
【0036】
図3A及び
図3Bは、本開示のある特定の実施形態による、デバイス200の例示的な緩衝層208を例示している。例示されるように、緩衝層208は、外側外周領域302、中央領域304、及び1つ以上の穴304を含み得る。緩衝層208(及び/又は、下に記載されるように、本開示のある特定の実施形態による基準層210)の不在下で、被覆層202の中央領域に所与の力を印加することにより、力感知層206と基準層210との間の距離が、被覆層202の外側外周領域に同じ量の力を印加するよりも大きい量だけ減少することを引き起こす。ある特定の実施形態では、本開示に従って、緩衝層208を力感知層206と基準層210との間に追加することにより、これらの差を低減又は排除し、力感知層206及び基準層210が、所与の圧力で被覆層202の表面の全て又は実質的に全ての部分にわたってより均一な距離内で移動することを可能にする。例えば、被覆層202に印加された所与の圧力に応答して、材料を緩衝層208に追加するか又は緩衝層208から除去して、力感知層206及び基準層210が被覆層202の全て又は実質的に全てにわたってより均一な距離内で移動することを可能にすることができる。
【0037】
外側外周領域302は、概して、緩衝層208の外側外周近くにある緩衝層208のエリアを表す。外側外周領域302は、任意の好適なエリアを含み得る。外側外周領域302は、緩衝層208の表面積の5~95%を含み得る。例えば、外側外周領域302は、緩衝層208の表面積の10%、40%、60%、又は90%を含み得る。中央領域304は、緩衝層208の中央近くにある、緩衝層208のエリアを表す。中央領域304は、緩衝層208の表面積の5~95%を含み得る。例えば、中央領域は、緩衝層208の表面積の10%、40%、60%、又は90%を含み得る。外側外周領域302及び中央領域304は緩衝層208の表面積の100%に及ぶものとして例示されているが、外側外周領域302及び中央領域304は、緩衝層208の全表面積未満に及び得る。これらの実施形態では、緩衝層208は、任意の好適な数の領域を含むことができ、例えば、外側外周領域302と中央領域304との間に位置する中間領域を含むことができる。かかる方法では、及び特に、比較的大きい表面積を有するタッチセンサに関しては、印加された負荷として特徴付けることもできる印加力を、多種多様な場所の中でより均一に分散させることができる。
【0038】
穴306は、概して、緩衝層208が作製される材料を欠いたエリアである。緩衝層208を貫通して鋭利な対象物を押圧することによって、緩衝層208を貫通して穿穴することによって、成形形態を使用することによって、又は任意の他の好適な方法によって、穴306を作り出すことができる。穴306は、任意の好適なサイズであり得る。各穴306は、同じサイズであり得る。別の例として、穴306はサイズが変化し得る。例えば、外側外周領域302内の1つ以上の穴306が中央領域304内の穴よりも大きい場合がある。加えて、穴306は、必要に応じて、各領域内に様々なサイズ及び/又は形状を有し得る。更に、穴306間の間隔は、必要に応じて、各領域内又は2つの領域の間で変化し得る。加えて、穴306は、緩衝層208の厚さの一部分のみを貫通して延在する止まり穴を備え得る。例えば、穴306又はそれらのうちのいくつかは、緩衝層208の約70%~99%のみを貫通して延在し得る。当業者であれば、緩衝層208の異なる部分の弾性を修正することに加えて、穴306の存在有無、並びにそれらのサイズ及び形状もまた、特定の場所で緩衝層208の誘電率を変化させ、力の印加に対する所与の場所の容量性応答を微調整する本実施形態の能力を更に向上させることを理解されよう。したがって、タッチセンサ202上の異なる場所に対して、緩衝層208の弾性の選択的修正、及び緩衝層の材料の誘電率の選択的修正の両方によって、力の印加に対する応答を実質的に線形化することができる。
【0039】
記載されるように、緩衝層208は、特定の硬さを有し得る。したがって、同じ圧力の印加を考慮すると、緩衝層208を構成する材料に圧力を印加することにより、力感知層206及び基準層210が、緩衝層208なしで別様に到達されるであろう距離よりも遠く離れた距離まで移動することを引き起こす。しかしながら、穴306は、穴306が位置する領域における緩衝層208のこの効果を下げる(又は除去する)場合がある。例えば、1つ以上の穴306を含むエリアは、穴306を有しないエリアよりも低い硬さを有し得る。したがって、穴306を選択的に位置決め及び形成することによって、緩衝層308は、力感知層206及び基準層210が、所与の圧力に応答して、被覆層202の任意の部分にわたって均一又は実質的に均一な方法で移動することを可能にし得る。ある特定の実施形態では、特定の必要性に応じて、外側外周領域302及び中央領域304を構成するエリアのサイズ、並びに各領域内の関連する穴306の配置、形状、及び間隔を、力感知層206及び基準層210が、所与の圧力で被覆層202の全て又は実質的に全ての部分にわたって、より均一な距離内で移動することを可能にするように最適化することができる。
【0040】
緩衝層308から材料を除去することとして記載されているが、材料を緩衝層308に追加することによって、均一性を増加させる同じ利益を実現することができる。例えば、中央領域304は、外側外周領域302よりも多くの材料を含み得る。例えば、中央領域304は、外側外周領域302よりも高い密度を有し得る。別の例として、中央領域304は、外側外周領域302よりも厚い厚さを有し得る。
【0041】
図4は、本開示のある特定の実施形態による、デバイス200の基準層210を例示している。例示されるように、基準層210は、外側外周領域402と、中央領域404と、突出部としても特徴付けられ得る複数のくぼみ406とを含み得る。くぼみ406は、基準層210の片側の表面では隆起エリアであり、基準層210の反対側の表面では凹状エリアであり得る。例示される向きでは、基準層210の表面が示されており、くぼみ406は隆起エリアである。ある特定の実施形態では、くぼみ406の隆起エリアを含む基準層210の表面は、力感知層206及び緩衝層208に向かって向けられる(同じ実施形態に含まれる場合)。
【0042】
1つ以上のくぼみ406は、概して、基準層210の残りの部分と同じ又は実質的に同じ材料を備える。いくつかの実施形態では、1つ以上のくぼみ406は、基準層210の残部とは異なる材料で作製され得る。1つ以上のくぼみ406の各々は、高さ及びサイズを有し得る。いくつかの実施形態では、サイズは、くぼみ406の表面積を示し得る。
【0043】
上に記載されるように、本開示のある特定の実施形態に従って修正された基準層210(及び/又は緩衝層208)の不在下で、被覆層202の中央領域に所与の力を印加することにより、力感知層206と基準層210との間の距離が、同じ量の力を被覆層202の外側外周領域に印加するよりも大きい量だけ減少することを引き起こす。ある特定の実施形態では、本開示のある特定の実施形態に従って修正された基準層210を(例えば、くぼみ406を用いて)追加することにより、これらの差を除去又は排除し、力感知層206が、所与の圧力で、被覆層202の全て又は実質的に全てにわたって基準層210に向かってより均一な距離を移動することを可能にする。例えば、基準層210にくぼみを追加するか又は別様に形成して、力感知層206が、特定の圧力で被覆層202の全て又は実質的に全てにわたって、基準層210に向かってより均一な距離を移動することを可能にすることができる。
【0044】
基準層210の隆起エリア(例えば、くぼみ406の隆起エリア)は、隆起エリアが力感知層206により近いため、基準層210の非隆起エリアよりも高いキャパシタンスを受け取る。本開示は、力感知層206の実質的に全ての部分に対するキャパシタンス修正の均一性を提供するために、くぼみ406によって提供されるキャパシタンスの増加を利用することを企図する。(例えば、緩衝層208及び/又は本開示のある特定の実施形態に従って修正された基準層210の不在化では)中央領域404と比較して、外側外周領域402内で力感知層206と基準層210との間の距離を減少させるために、より大きな圧力を必要とする場合があるが、くぼみ406は、基準層210の隆起エリアが、くぼみ406を有しないエリアよりも大きな量のキャパシタンスを受け取ることを可能にする。したがって、中央領域及び外側領域内の被覆層202に印加される所与の圧力から別様に得られる(力感知層206と基準層210との間の)距離の相対差を埋め合わせるために、くぼみ406を外側外周領域402内に位置決めすることができる。外側外周領域402内にくぼみ406を配置することにより、所与の圧力で、中央領域404と比較して、増加したキャパシタンスを外側外周領域402において力感知層208と基準層210との間に発生させることを可能にする。これにより、ある特定の実施形態では、所与の圧力で、被覆層202の全て又は実質的に全てにわたって、力感知層208と基準層210との間の均一又はほぼ均一なキャパシタンスを可能にすることができ、したがって、被覆層202上の任意の所与の場所における印加圧力に対する応答の実質的な正規化を可能にする。例えば、基準層210の外側外周領域402は、基準層210の中央領域404よりも高い密度のくぼみ406又は中央領域404よりも大きいサイズのくぼみ406を含み得る。したがって、力感知層206及び基準層210は、被覆層202のそれぞれの領域における所与の特定の圧力に応答して、中心領域404と比較して、外側外周領域402の近くの距離ほど大きく移動することはできないが、くぼみ406により、力感知層208と基準層210との間の均一又はほぼ均一なキャパシタンスが、被覆層202の対応する領域における所与の圧力に応答して、被覆層202の全て又は実質的に全てにわたって異なるエリア内の接触により得られることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、基準層210の中心領域は、いずれのくぼみ406も含み得ない。
【0045】
図5は、本開示のある特定の実施形態による、デバイス200の構成要素の積層を例示している。例示される非限定的な例の積層には、力センサ206と、緩衝層208と、基準層210とが含まれている。ある特定の実施形態では、くぼみ406は各々、単一の高さのものであり得る。別の例では、くぼみ406は高さが変化し得る。例示されるように、一例では、くぼみ406は、外側外周領域402の外側外周で最大であり、中央領域404に向かって高さが徐々に減少してもよい。記載されるように、ある特定の実施形態では、基準層210の特定の場所におけるくぼみ406の高さは、被覆層202上の所与の圧力で、基準層210にわたるキャパシタンスの均一性を可能にするように最適化され得る。中央領域404は、いくつかの実施形態では、いずれのくぼみも有していない場合がある。
【0046】
くぼみ406が凸状のくぼみであるように例示及び記載されているが、くぼみ406は、凹状のくぼみ、すなわち、力感知層206から離れる方向に面するくぼみであってもよい。この実施形態では、中央領域404は、外側外周領域402よりも高い密度のくぼみ406を有し得る。
【0047】
図5は、本開示のある特定の実施形態に従って(例えば、くぼみ406を用いて)修正された緩衝層208及び基準層210の両方を含む、デバイス202のための例示的な機械的積層を例示している。しかしながら、本開示は、本開示のある特定の実施形態に従って(例えば、くぼみ406を用いて)修正された緩衝層208及び基準層210を、特定の必要性に応じて、単独で又は組み合わせて含むデバイス202を企図することを理解されたい。
【0048】
図6は、本開示のある特定の実施形態による、緩衝層208を作り出すための例示的な方法600を例示している。この方法は、緩衝層208を受け取ることによって、アクト602で開始する。アクト604では、緩衝層208内に穴306を形成するかどうかが判定される。穴306が形成されていない場合、方法600は終了する。
【0049】
そうでなければ、方法600は、穴306のサイズ及び穴306の場所がそれぞれ判定されるアクト606及びアクト608に進む。記載されるように、穴306は、緩衝層208のエリアの硬さを低減し、緩衝層208が、穴306が存在するエリアにおいて低減された硬さを有することを可能にし得る。より大きい穴306及びより高い密度の穴306は、概して、より小さい穴306及びより低い密度の穴306よりも高い速度で緩衝層208の硬さを減少させる。
【0050】
デバイス200を試験して、穴306のサイズ及び穴306の場所を判定することができる。例えば、デバイス200の表面の全て又は実質的に全てにわたって均一な圧力を印加して、デバイス200の異なる部分における力感知層206と基準層208との間の距離を判定することができる。穴306のサイズ及び場所は、各部分における距離を使用して判定され得る。例えば、力感知層206と基準層210との間の距離が大きいほど、より大きな穴306及び/又はより高い密度の穴306を必要とし得る。穴306のサイズ及び場所は、基準層210と力感知層206との間の所与の力の印加に応答して、緩衝層208が圧縮される距離が、好適なパーセンテージの範囲内で均一であるように、計算され得る。例えば、圧力が所与される距離は、デバイス200の実質的に全ての表面積にわたって1%、5%、又は10%以内であり得、それにより、印加力に対するキャパシタンス応答は、デバイス200のタッチスクリーンの表面積の実質的に全てにわたって実質的に正規化される。いったん穴306の場所及び穴306のサイズが判定されると、本方法が終了する前に、これらの穴がアクト310で緩衝層208内に形成される。記載されるように、穴306を緩衝層208の中に切断、穿孔、又は成形することができる。
【0051】
図6に示される方法600に対する修正、追加、又は省略を行うことができる。方法600は、より多くのアクト、より少ないアクト、又は他のアクトを含み得る。例えば、アクトは、並列に又は任意の好適な順序で実施され得る。
【0052】
図7は、本開示のある特定の実施形態による、基準層210を作り出すための例示的な方法700を例示している。この方法は、基準層210内にくぼみ406を形成するかどうかが判定されるアクト702で始まる。くぼみ406が形成されていない場合、方法700は終了する。
【0053】
そうでなければ、方法700は、くぼみ406の場所及び単純な406のサイズがそれぞれ判定されるアクト704及びアクト706に進む。記載されるように、くぼみ406は、基準層210のエリアで受け取るキャパシタンスを増加させ、基準層210が所与の圧力でより均一なキャパシタンスを受け取ることを可能にすることができる。より高い高さ及び/又は密度のくぼみ406は、概して、より低い高さ及び/又は密度のくぼみ406よりも速い速度での印加力に応答して、基準層210が受け取るキャパシタンスを増加させる。
【0054】
デバイス200を試験して、くぼみ406の高さ及びくぼみ406の場所を判定することができる。例えば、デバイス200のタッチスクリーンの表面積の全て又は実質的に全てにわたって均一な圧力を印加して、固定された印加力に応答して、デバイス200の異なる部分における力感知層206と基準層208との間の距離の低減の大きさを判定することができる。くぼみ406のサイズ及び場所は、距離を使用して判定され得る。例えば、力感知層206と基準層210との間の距離が大きいほど、より大きなくぼみ406及び/又はより高い密度のくぼみ406を必要とし得る。一方、
図5に例示されるように、デバイス200の中央における基準層208に向かう力感知層206の偏向は、同じ印加力に対して周辺部よりも著しく大きくなり、より大きなくぼみ406が外周のより近くに配置されるべきであることを示す場合がある。くぼみ406のサイズ及び場所は、基準層210にわたって受け取られたキャパシタンスが好適なパーセンテージの範囲内で均一であるように、計算され得る。例えば、所与の圧力で基準層210にわたって受け取られたキャパシタンスは、基準層210の実質的に全ての全てにわたって1%、5%、又は10%以内であり得る。いったんくぼみ406の場所及び穴306のサイズが判定されると、本方法が終了する前に、くぼみ406がアクト406で緩衝層210内に形成される。例えば、くぼみ406は、材料を基準層210に追加すること、及び/又は射出成形プロセスにおいて基準層210の基材にくぼみを形成するために成形デバイスを使用することによって形成され得る。
【0055】
図7に示される方法700に対する修正、追加、又は省略を行うことができる。方法700は、より多くのアクト、より少ないアクト、又は他のアクトを含み得る。例えば、アクトは、並列に又は任意の好適な順序で実施され得る。
【0056】
図8及び
図9は、本開示のある特定の実施形態による、緩衝層208及び基準層210の更なる例をそれぞれ示している。
【0057】
図8は、本開示のある特定の実施形態による緩衝層208を示している。
図8に示される緩衝層208は、緩衝層208全体にわたって分散された(
図3A~
図3Bの例に示される円形の穴ではなく)正方形の穴を含む。例示される例では、より暗い領域は緩衝層208の材料の存在を表し、より明るい領域は緩衝層208内の穴を表す。示されるように、正方形の穴は、緩衝層208の外周に向かって特定かつ比較的一貫したサイズを有し、次いで、中央エリアに穴が存在しなくなるまで、緩衝層208の中央エリアに近づくにつれて徐々にサイズが減少する。
図3A~
図3Bに示される例示的な緩衝層208に示される穴306には、同じタイプの徐々にサイズが減少する穴が適用され得る。
図8に示される例示的な緩衝層208は、特定の形状、配置、間隔、及び他の特性を有する穴を含むが、本開示は、特定の必要性に応じて、任意の好適な形状、配置、間隔、及び他の特性を有する穴を企図する。
【0058】
図9は、本開示のある特定の実施形態による基準層210を示している。
図9は、ある特定の実施形態において、基準層210の底面(例えば、デバイス200の被覆層202から離れる方向に面する表面)と考慮され得るものを示している。くぼみ(例えば、
図4及び
図5のくぼみ406)の凹状エリアをこの視野から見ることができる。
図9に示される例示的な基準層210は、特定の形状、配置、間隔、深さ、及び他の特性を有するくぼみを含むが、本開示は、特定の必要性に応じて、任意の好適な形状、配置、間隔、深さ、及び他の特性を有するくぼみを企図する。
【0059】
本明細書において、コンピュータ可読記憶媒体に対する言及は、半導体ベース若しくは他のIC(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)若しくはASICなど)、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、ハイブリッドハードディスク(hybrid hard drive、HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(optical disc drive、ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピーディスク、フロッピーディスクドライブ(floppy disk drive、FDD)、磁気テープ、ホログラフィック記憶媒体、ソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)、RAMドライブ、SECURE DIGITALカード、SECURE DIGITALドライブ、別の好適なコンピュータ可読記憶媒体、又は適切な場合にはこれらのうちの2つ以上の好適な組み合わせを含み得る。コンピュータ可読非一時的記憶媒体は、揮発性、不揮発性、又は適切な場合には揮発性及び不揮発性の組み合わせであり得る。
【0060】
本明細書において、「又は」は、別様にはっきりと示されていないか、又は文脈によって別様に示されていない限り、包括的であり、排他的ではない。したがって、本明細書において、「A又はB」は、別様にはっきりと示されていないか、又は文脈によって別様に示されていない限り、「A、B、又は両方」を意味する。更に、「及び」は、別様にはっきりと示されていないか、又は文脈によって別様に示されていない限り、共同及び別々の両方である。したがって、本明細書において、「A及びB」は、別様にはっきりと示されていないか、又は文脈によって別様に示されていない限り、「共同して又は別々にA及びB」を意味する。
【0061】
本開示は、当業者が理解するであろう、本明細書に記載及び例示される実施形態に対する全ての変更、置換、偏差、改変、及び修正を包含する。同様に、適切な場合には、添付の特許請求の範囲及び法的な均等物は、当業者が理解するであろう、本明細書の例示的実施形態に対する全ての変更、置換、偏差、改変、及び修正を包含する。更に、添付の特許請求の範囲における装置若しくはシステム、又は装置若しくはシステムの構成要素に対する参照は、その装置、システム、構成要素を包含する特定の機能を、それ又はその特定の機能が起動されるか、オンにされる、又はロック解除されるかどうかにかかわらず、その装置、システム、又は構成要素がそのように適合されているか、そのように配設されているか、そうすることができるか、そのように構成されているか、そうするように有効化されているか、そうするように動作可能であるか、又はそのように動作する限り、実施するように適合されているか、実施するように配設されているか、実施することができるか、実施するように構成されているか、実施するように有効化されているか、実施するように動作可能であるか、又は実施するように動作する。