(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】1234yfに対する244bbの脱塩化水素化中の不純物の形成を低減するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
C07C 17/383 20060101AFI20230831BHJP
C07C 21/18 20060101ALI20230831BHJP
C07C 17/395 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
C07C17/383
C07C21/18
C07C17/395
(21)【出願番号】P 2020537197
(86)(22)【出願日】2019-01-08
(86)【国際出願番号】 US2019012619
(87)【国際公開番号】W WO2019136410
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2022-01-04
(32)【優先日】2018-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ハイユウ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、テリス
(72)【発明者】
【氏名】メルケル、ダニエル シー.
(72)【発明者】
【氏名】コプカリ、ハルク
(72)【発明者】
【氏名】セェリ、グスタボ
(72)【発明者】
【氏名】チュウ、ユオン
(72)【発明者】
【氏名】ホーワス、リチャード ディー.
【審査官】中島 芳人
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-503494(JP,A)
【文献】特表2011-520017(JP,A)
【文献】特表2016-512843(JP,A)
【文献】特表2016-511285(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0130330(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 17/
C07C 21/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造する方法であって、
2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)及び
1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロパン(HCFC-253fb)を含む供給物を提供することと、
前記供給物が前記
HCFC-253fbを200ppm未満含有するまで前記供給物から前記
HCFC-253fbを除去することと、
前記供給物中の前記HCFC-244bbを脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成することと、を
含む、方法。
【請求項2】
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造する方法であって、
2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)、HF、及び
1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロパン(HCFC-253fb)を含む供給物を提供することと、
前記HF及び前記
HCFC-253fbを分離することと、
前記供給物中の前記HCFC-244bbを脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成することと、を含む、方法。
【請求項3】
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造する方法であって、
2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)及び
1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロパン(HCFC-253fb)を含む供給物を提供することと、
前記供給物中の前記HCFC-244bbを脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成することと、
塩化ビニル(1140)、3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1243zf)、又はこれらの組み合わせの形成を所定の閾値以下で制御することと、を含
み、
前記1140、1243zf、又はこれらの組み合わせの形成を前記制御することが、前記脱塩化水素化することの前のHCFC-253fbの除去を含む、方法。
【請求項4】
前記除去することが、蒸留、部分気化、部分凝縮、又はこれらの組み合わせの内の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記蒸留が、連続蒸留を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記供給物から前記HCFC-253fbを除去することが、前記供給物が前記HCFC-253fbを100ppm未満含有するまで行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記供給物から前記HCFC-253fbを除去することが、前記供給物が前記HCFC-253fbを50ppm未満含有するまで行われる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記分離することが、蒸留を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記蒸留が、多段階蒸留である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記HCFC-253fbの少なくとも一部が、蒸留カラムからのサイドドローを採用することにより分離される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記蒸留が、連続蒸留である、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記分離することが、デカント、遠心分離、液-液抽出、蒸留、フラッシュ蒸留、又はこれらの組み合わせの内の少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記分離することが、蒸留カラム内で共沸混合物を形成することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
脱塩化水素化後、未反応のHCFC-244bbを分離及び再利用することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記所定の閾値が、約300ppmである、請求項3に記載の方法。
【請求項16】
前記HCFC-253fbの除去が、前記供給物が200ppm未満のHCFC-253fbを有するまで行われる、請求項3に記載の方法。
【請求項17】
前記塩化ビニル(1140)の形成が、200ppm未満に制御される、請求項3に記載の方法。
【請求項18】
前記3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1243zf)の形成が、200ppm未満に制御される、請求項3に記載の方法。
【請求項19】
サイドドローからの蒸留によって前記HCFC-244bbを除去することを更に含む、請求項3に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、HFO-1234yfの製造中の不純物の形成を低減するための製造方法及びシステムに関する。より具体的には、本開示は、2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb又は244bb)の脱塩化水素化中の不純物の形成を低減して、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf又は1234yf)を形成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テトラフルオロプロペンなどのハイドロフルオロオレフィン(HFO)は、既知の有効冷媒、消火剤、伝熱媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、ガス状誘電体、滅菌剤担体、重合媒体、微粒子除去流体、液体担体、バフ研磨剤、変位乾燥剤、及び動力循環作動流体である。それらに関連する比較的高い地球温暖化係数を含む、これらの流体の一部の使用に関連する疑いのある環境問題に起因して、ゼロオゾン層破壊係数(ODP)も有することに加えて、最低可能な地球温暖化係数(GWP)を有する流体を使用することが望ましい。したがって、上述の用途のために環境に優しい材料を開発することは、かなりの関心がある。
【0003】
オゾン層破壊がゼロであり、地球温暖化係数が低いハイドロフルオロオレフィン(HFO)は、この必要性を潜在的に満たすものとして特定されている。しかしながら、そのような化学物質の毒性、沸点、及び他の物理的特性は、異性体から異性体へと大きく変化する。有用な特性を有する1つのHFOは、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf又は1234yf)である。
【0004】
HFO-1234yfは、低毒性を有する低地球温暖化化合物であることが示されており、したがって、移動空気調節における冷媒の厳格要件をますます満たすことができる。したがって、HFO-1234yfを含有する組成物は、前述の用途の多くで使用するために開発されている材料の中に存在する。
【0005】
米国特許第8,058,486号、発明の名称「INTEGRATED PROCESS TO PRODUCE 2,3,3,3-TETRAFLUOROPROPENE」(2011年11月15日発行)、米国特許第8,975,454号、発明の名称「PROCESS FOR PRODUCING 2,3,3,3-TETRAFLUOROPROPENE」(2015年3月10日に発行)、米国特許第8,766,020号、発明の名称「PROCESS FOR PRODUCING 2,3,3,3-TETRAFLUOROPROPENE」(2014年7月1日発行)に記載されているような、HFO-1234yfを生成するための様々な方法が既知であり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf又は1234yf)の生成のための様々な製造プロセスを提供する。このような方法により、1234yfの生成及びその後のプロセスにおける収率の改善、より経済的なプロセス、及び廃棄物の低減を可能にし得る。
【0007】
本開示の様々な態様によれば、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造する方法は、2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)と、約15℃よりも高い沸点を有する少なくとも1つの重有機不純物と、を含む供給物を提供することと、供給物が少なくとも1つの不純物を200ppm未満含有するまで供給物から少なくとも1つの不純物を除去することと、供給物中のHCFC-244bbを脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成することと、を含み得る。特定の実施形態では、供給物が少なくとも1つの不純物を100ppm未満含有するまで供給物から少なくとも1つの不純物を除去することが好ましく、供給物が少なくとも1つの不純物を50ppm未満含有するまで供給物から少なくとも1つの不純物を除去することがより好ましい。
【0008】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの不純物は、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(HCFC-253fb)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、クロロヘキサフルオロブテン(HFO-1326異性体)、ヘキサフルオロブテン(HFO-1336異性体)、ペンタフルオロブテン(HFO-1345異性体)、ヘプタフルオロブテン(HFO-1327異性体)、2,3-ジクロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-234bb)、クロロテトラフルオロプロペン(HCFO-1224異性体)、テトラフルオロヘキサン(HFC-5-11-4異性体)、テトラフルオロプロパン(HFC-254異性体)、クロロヘキサフルオロブタン(HFC-346異性体)、オクタフルオロペンタン(HFC-458異性体)、クロロトリフルオロプロペン(HCFO-1233異性体)、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(E))、2-クロロ-1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HCFC-235da)、オクタフルオロヘキセン、3-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-244eb)、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(HCFC-123)、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(Z))、C5H2F10異性体、C6H2F8異性体、C6H4F8異性体、デカフルオロブタン(C4F10)、C6H3F7異性体、C6H3F9異性体、ジクロロジフルオロプロペン(HCFO-1232異性体)、ジクロロトリフルオロプロペン(HCFO-1223異性体)、ジクロロテトラフルオロプロパン(HCFC-234異性体)、ジクロロトリフルオロプロパン(HCFC-243異性体)、トリクロロトリフルオロプロパン(HCFC-233異性体)、C6H3Cl2F7異性体、トリクロロジフルオロプロパン(HCFC-242異性体)、C8H3F7異性体、タール、又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
様々な方法は、HFO-1234yfを含有する生成物流を、HClを含有するカラム、水を含有するカラム、苛性溶液を含有するカラム、スクラバ、乾燥機、蒸留カラム、又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つで処理することを更に含み得る。
【0010】
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造するいくつかの方法はまた、2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)と、少なくとも1つの不純物を含む供給物を提供することと、HCFC-244bbを供給物中で脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成すること、1140、1243zf又はそれらの組み合わせの形成を所定の閾値未満で制御することと、を含み得る。様々な実施形態において、これは、供給物中にHCFC-244bbを脱塩化水素化する前に、1,1,1,3-テトラクロロプロパン(HCFC-253fb)を除去することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付の図面と組み合わせて本開示の例示的な実施形態の以下の記載を参照することによって、本開示の上述及び他の特徴及び目的、並びにそれらを達成する方法がより明らかになり、本開示それ自体がより良好に理解されるであろう。
【0012】
【
図1A】2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)の製造プロセスの例示的な部分を示すプロセスフロー図である。
【0013】
【
図1B】直列に第3の蒸留カラムを追加的に含む、
図1Aに示されるプロセスフローと同様のプロセスフロー図である。
【0014】
【
図1C】蒸留カラムからのサイドドローを使用した2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)の製造プロセスの例示的部分を示す、
図1Aに示されるプロセスフローと同様のプロセスフロー図である。
【0015】
【
図2】HFO-1234yfを製造する例示的なプロセスの工程3を示すプロセスフロー図である。
【0016】
【
図3】様々な実施形態による1140、1243zf及びそれらの組み合わせの形成を制御する間のHFO-1234yfの製造方法の一部を例示する。
【0017】
【
図4】様々な実施形態によるHFO-1234yfの製造方法を例示する。
【0018】
【
図5】2つの異なる244bb供給材料を用いる244bb変換データを例示するチャートである。
【0019】
対応する参照文字は、いくつかの図にわたって対応する部分を示す。図面は、本開示の実施形態を表すが、図面は必ずしも縮尺どおりではなく、本開示をより良好に例示及び説明するために、ある特定の特徴が誇張されている場合がある。本明細書に記載の例証は、本開示の例示的な実施態様を様々な形態で例示するものであり、かかる例証は、いかなる様式においても本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0020】
簡潔に上述したように、本開示は、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf又は1234yf)の製造のための様々な方法及びシステムを提供する。1,1,2,3テトラクロロプロペン(TCP)及びフッ化水素からのHFO-1234yfの製造は、3つの工程プロセスで一般化することができる。
【0021】
2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン
工程1は、以下の反応スキームに従い、蒸気相反応器において、1,1,2,3-テトラクロロプロペン(1230xa)から2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233xf)を生成することとして理解することができる。
【化1】
【0022】
工程2は、以下の反応スキームに従い、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233xf)から2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)を生成することとして理解することができる。
【化2】
【0023】
工程3は、以下の反応スキームに従い、蒸気相反応器などの反応器において、2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)から2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を生成することとして理解することができる。
【化3】
【0024】
いかなる特定の動作理論にも束縛されることを望むわけではないが、本発明の特定の態様は、上記の工程3による2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を生成するための2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)などの特定の脱塩化水素化開始材料の特定の脱塩化水素化反応中に、特定の不純物の存在が有害で不利であることが見出されているという観測及び理解に基づいている。
【0025】
例えば、工程3の反応器中の3-クロロ-1,1,1-トリフルオロプロパン(HCFC-253fb又は253fb)の存在は、3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1243zf又は1243zf)及び塩化ビニル(1140)の両方の上昇したレベルの形成及び/又は存在をもたらし得、これは、1234yf粗生成物中に続いて見出され得る。1243zf及び1140不純物の存在は、最終精製工程中に余分な収率損失をもたらし得るため、1243zfと1140とを1234yfから分離することが困難であることから望ましくない。
【0026】
また、工程3の反応器内で副反応として形成された高ボイラ及びタール(長鎖ハロゲン化炭化水素である)の存在は、工程3の反応器の過剰なコーキングを引き起こすか、又はその一因となるかのいずれかであると考えられ、反応器の早期の不活性化をもたらす。高ボイラの非限定的な例としては、C4F10、C5H2F10異性体、様々なテトラフルオロヘキサン異性体、C6H3F7異性体、C6H3Cl2F7異性体、C6H2F8異性体、C6H4F8異性体、C6H3F9異性体、様々なオクタフルオロヘキセン異性体、及びC8H3F7異性体が挙げられるが、これらに限定されない。これらの高ボイラは更に反応してタールを形成し得、これは凝縮されて、冷却時に暗褐色又は黒色の粘稠な液体を形成することができる。
【0027】
したがって、工程3の反応器への供給のために、特定の不純物の低減、並びに/又はタール、高ボイラ及びこれらの材料の前駆体の低減と分離は、より経済的なプロセス、改善されたアップタイム、より高い収率を可能にし、反応器の金属表面の使用の改善を可能にすることができる。次に、これはまた、プロセスが穏やかな条件で実行されることも可能にし得、これはまた、望ましくない副生成物の生成を防止するのに役立ち得る。
【0028】
以下に開示される実施形態は、網羅的であること、又は以下の詳細な説明に開示される正確な形態に本開示を限定することを意図するものではない。むしろ、実施形態は、当業者がそれらの教示を利用し得るように選択及び説明される。
【0029】
本明細書で使用するとき、量に関連して使用される「約」という修飾語は、記述された値を含み、文脈によって規定される意味を有する(例えば、それは、特定の量の測定に関連する誤差の程度を少なくとも含む)。ある範囲の文脈で使用される場合、「約」という修飾語はまた、2つの端点の絶対値によって定義される範囲を開示すると考えられるべきである。例えば、「約2~約4」の範囲はまた、「2~4」の範囲を開示する。
【0030】
図1Aは、様々な実施形態による例示的な製造プロセスフロー1を例示するプロセスフロー図である。(工程1からの)HF供給5及び1233xf供給3は、例えば、任意のパイプ又は容器、例えば、組み合わせフローバルブ28などと組み合わせてもよく、熱交換器24によって加熱され、次いで流れ7として反応器2に供給されてもよい。
図1Aに液相反応器として示すことができ、そのように示される反応器2では、HCFC-244bbは、工程2として上で簡潔に説明されるように生成される。工程2の反応が反応器2で行われた後、HCFC-244bb粗生成物流9は、触媒ストリッパカラム4に送られ、ここで、触媒は分離され、戻り流18で反応器2に戻される。触媒ストリッパカラム4及び熱交換器22で処理した後、取り除かれたHCFC-244bb粗生成物流11は、軽質蒸留カラム6に送られる。軽質蒸留カラムでは、軽質ボイラは、軽質塔頂流13として蒸留され、一方で軽質底部流15は、熱交換器16によって冷却され得、流れ24を介して相分離器8に送られ得、そこで、HCFC-244bbを含有する軽質底部流15からHFが分離される。HF相は次に、再循環HF流19として工程2の反応器に戻って再循環されてもよく、HCFC-244bbを含有する液体流17は、1つ以上の蒸留カラムに送られてもよい。
【0031】
図1Aは、この実施形態では共沸蒸留カラムとして例示される蒸留カラム10に最初に送られる液体流17を例示する。他の実施形態では、蒸留カラム10は、非共沸蒸留を含んでもよい。
【0032】
共沸蒸留カラム10では、共沸蒸留を使用してHCFC-244bb液体流からHCFO-1233xfを除去することができる。本明細書で使用するとき、共沸蒸留という用語は、2つ以上の流体の1つ以上の共沸又は共沸様混合物を含む蒸留プロセスを含むように広い意味で使用される。この目的のために、工程3からの未反応試薬及び/又は副生成物などの第3の流れは、再循環流29によって提供され得、共沸混合物又は共沸組成物を形成し、これは、次いで、組成物から単離される。より具体的には、第3の成分(例えば、HF)の存在は、HCFO-1233xf及び/又はHCFC-244bbとの三元共沸混合物及び/又は二元共沸混合物を形成し得る。HCFC-244bbの有意な部分が底部21の溶液中に残るように、様々な共沸混合物が、共沸蒸留カラム10中の蒸留などの標準的な分離手段を使用して溶液から分離され得る。
【0033】
本開示の様々な実施形態において、共沸性又は共沸混合物様組成物を形成するために、有効量のHF、軽質有機体、重質有機体、又はこれらの組み合わせを含む組成物が提供される。本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、他の構成要素と組み合わせられると、共沸混合物又は共沸混合物様混合物の形成をもたらす各構成要素の量である。本明細書で使用される場合、「異相共沸混合物」及び「不均質な共沸混合物」という用語は、2つの液相と同時に存在する蒸気相を含む共沸混合物様組成物を含む。
【0034】
このような共沸混合物及び共沸分離又は蒸留の方法は、米国特許第7,803,283号及び米国出願公開第2010/0187088号及び同第2009/0256110号に開示されているものを更に含んでもよく、これらのそれぞれの内容は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
次いで、共沸カラム底部21は、実質的に253FBを含まなくてもよい重質蒸留カラム12内に精製されたHCFC-244bbとして、及び精製されたHCFC-244bb塔頂流27として示されている他の重質不純物として単離され得、これは、更なる処理(例えば、工程3)に送られ得、及び/又はタンク60内に貯蔵され得る。次いで、カラムからの塔頂流23は、戻して再循環させ、反応器2内の工程2で再利用することができ、例えば、組み合わせフローバルブ28などを用いて、パイプ又は容器で、供給流7と組み合わせることができる。
【0036】
最後に、富化された253fb並びにタール及び/又は他の重質ボイラを含有し得る重質蒸留カラム12の底部25は、次いで収集され、収率及び/又は廃棄を改善するための追加の回収に供されてもよい。本明細書で使用するとき、「重質ボイラ」という用語は、約14~15℃の通常沸点を有する244bbよりも高い沸点を有する有機組成物を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、重質有機体は、約15℃を超える沸点を有し得る。重質有機体としては、HCFC-253fb、C4F10、C5H2F10異性体、様々なテトラフルオロヘキサン異性体、C6H3F7異性体、C6H3Cl2F7異性体、C6H2F8異性体、C6H4F8異性体、C6H3F9異性体、様々なオクタフルオロヘキセン異性体、C8H3F7異性体、タール、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0037】
したがって、
図1A及び1Bに示されるプロセスフロー図などのいくつかの実施形態では、除去された不純物は、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロパン(HCFC-253fb)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、クロロヘキサフルオロブテン(HFO-1326異性体)、ヘキサフルオロブテン(HFO-1336異性体)、ペンタフルオロブテン(HFO-1345異性体)、ヘプタフルオロブテン(HFO-1327異性体)、2,3-ジクロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-234bb)、クロロテトラフルオロプロペン(HCFO-1224異性体)、テトラフルオロヘキサン(HFC-5-11-4異性体)、テトラフルオロプロパン(HFC-254異性体)、クロロヘキサフルオロブタン(HFC-346異性体)、オクタフルオロペンタン(HFC-458異性体)、クロロトリフルオロプロペン(HCFO-1233異性体)、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(E))、2-クロロ-1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HCFC-235da)、オクタフルオロヘキセン、3-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-244eb)、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(HCFC-123)、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(Z))、C
5H
2F
10異性体、C
6H
2F
8異性体、C
6H
4F
8異性体、デカフルオロブタン(C
4F
10)、C
6H
3F
7異性体、C
6H
3F
9異性体、ジクロロジフルオロプロペン(HCFO-1232異性体)、ジクロロトリフルオロプロペン(HCFO-1223異性体)、ジクロロテトラフルオロプロパン(HCFC-234異性体)、ジクロロトリフルオロプロパン(HCFC-243異性体)、トリクロロトリフルオロプロパン(HCFC-233異性体)、C
6H
3Cl
2F
7異性体、トリクロロジフルオロプロパン(HCFC-242異性体)、C
8H
3F
7異性体、タール、又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0038】
図1Aのものと類似又は同一である多くの態様を含む、
図1Bに示されるプロセスフロー30などのいくつかの実施形態では、重質蒸留カラム12の底部25は、蒸留カラム32などで、更に分離されてもよい。いくつかの実施形態では、重質回収蒸留カラム32は、高ボイラ及びタールを重質蒸留カラム12から塔頂部33及び底部35に更に分離してもよい。様々な実施形態では、重質回収蒸留カラム32は、バッチ蒸留によって動作してもよく、他の実施形態では、蒸留カラム32は、連続蒸留によって動作してもよい。また、いくつかの実施形態では、精製物244bb又は部分精製物244bbは、保管容器60.などの保管容器内に保管されてもよい。
【0039】
図1Aのものと類似又は同一である多くの態様を含む、
図1Cに示すプロセスフロー40などのいくつかの実施形態では、蒸留カラム10からのサイドドロー47を使用する精製物244bbの分離を例示する。いくつかの実施形態では、サイドドローの使用は、高ボイラ及びタールと精製物244bbとの間の蒸気圧差に起因して、蒸留カラム10の様々なトレー内の分離差に起因して有益であり得る。
【0040】
図2は、精製物244bb及び少なくとも1つの不純物を含有する供給物からの1234yfの生成を示すプロセスフロー
図70を例示する。
図2のプロセスフロー
図70は、
図1A及び
図1Bの説明に例示されるように、前述の不純物のうちの少なくとも1つを含有し得る、HCFC-244bbを含有する入力流27を含む。
【0041】
次いで、HCFC-244bb及び前述の不純物のうちの少なくとも1つを含有する組成物を熱交換器24によって加熱し、脱塩化水素化反応器72に送って1234yfを生成してもよい(上で簡潔に説明される工程3)。次に、1234yfを含有する反応生成物流75を再循環カラム62に送ることができ、ここで、底部63は反応器72に戻して、及び/又は
図1A及び
図1Bの流れ29として工程2の共沸蒸留カラム10に戻して再循環することができ、塔頂部65はHClカラム64中のHCl流67で浄化されるように送られてもよい。次いで、HCl浄化流69を、スクラバ74内の溶液流77で浄化してもよい。溶液流77は、特に限定されず、水、あるいは、例えば、苛性溶液又は酸性溶液などの溶液、例えば硫酸を含有する溶液などであってもよい。次いで、浄化された生成物流79を、濃縮硫酸又は固体乾燥剤若しくは固体乾燥剤の混合物、あるいは濃縮硫酸と乾燥剤(複数可)との組み合わせなどの、酸を含有する乾燥機76に送って、残存し得るいかなるスクラブ溶液/水分も除去してもよい。予冷却工程は、乾燥機76内の乾燥剤を節約するために、水蒸気を差動的に凝縮させるために、スクラバ74と乾燥機76との間に組み込まれてもよい。
【0042】
次いで、乾燥した生成物流81は、軽質蒸留カラム78内で蒸留され得、ここで、軽質塔頂流83は、熱交換器22を通過し、再利用又は除去される。軽質底部流85は、熱交換器26を介して加熱又は冷却されてもよく、生成蒸留カラム80内で更に蒸留されてもよい。精製された1234yf流87は、熱交換器22を通して処理されてもよく、容器82内に貯蔵されてもよく、及び/又は再循環されてもよい。底部生成物流29は、熱交換器26で加熱されてもよく、生成蒸留カラム80内に戻され再循環されてもよく、及び/又は廃棄のために除去されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、1140、1243zf、又はこれらの組み合わせの形成は、例えば、工程3の反応器(
図2に脱塩化水素化反応器72として示される)の流出液中で、所定の閾値未満に制御されてもよい。様々な実施形態では、1140、1243zf、及びこれらの組み合わせの形成は、253fbなどのそれらの前駆体の選択的除去によって制御されてもよい。
【0044】
いかなる特定の理論にも制限されるものではないが、253fbの量の増加により、他の副反応物質を含む、1243zf、1140及びこれらの組み合わせの量の増加をもたらし得ると考えられる。253fbのレベルの増加により、以下の反応スキームI及びIIによる1140及び1243zfの形成などの、収率に悪影響を及ぼし得る望ましくない副反応の増加をもたらし得ることが見出された。
【化4】
【0045】
したがって、様々な実施形態では、1243zf、1140及びこれらの組み合わせの量は、所定の閾値を下回るように制御されてもよい。例えば、蒸留などの前述の分離プロセスのいずれかを用いてHCFC-253fbの量を制限することは、生成されたHFO-1243zf及び1140の量を制御するのに役立ち得る。例えば、いくつかの実施形態では、HCFC-253fbは、
図1A及び1Bに示されるように、蒸留又は一連の蒸留によって除去されてもよい。
【0046】
例えば、いくつかの実施形態では、HCFC-253fbの量は、約200ppm未満のレベル、約100ppm未満のレベル、約50ppm未満のレベル、又は約30ppm未満のレベルまで低減されてもよい。これは次に、HFO-1243zf及び1140の形成を制限するのに役立ち得が、これは、(スキームI及びIIに示すように)これらの前述の化合物に対する前駆体は利用可能ではないことに起因する。
【0047】
例えば、一部の実施形態では、HCFC-253fbの存在を制限することによって、1140の形成は、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、又は約30ppm未満の量に制御されてもよい。
【0048】
同様に、いくつかの実施形態では、1243zfの形成はまた、HCFC-253fbの存在を制限することによって制御されてもよい。したがって、HFO-1243zfの形成は、約200ppm未満、約100ppm未満、約80ppm未満、又は約50ppm未満のレベルに制御した(最小化した)。
【0049】
また、いくつかの実施形態では、1140及び1243zfの組み合わせは、約300ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、又は80ppm未満の量に制御されてもよい。例えば、様々な実施形態では、1140及び1243zfの形成を制御することは、工程3を実行する前に253fbを除去することによって、例えば、工程3への供給流中の253fbを除去することによって達成することができ、それゆえ、供給流は、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、又は30ppm未満の253fbの量を有する。
【0050】
したがって、2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを製造する方法は、
図3及び4に示される方法を含み得る。
図3は、2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを製造する方法101を示し、この方法は、244bb及び少なくとも1つの不純物を含む供給物を提供すること(工程110)と、供給物が所定の閾値未満の(例えば、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、及び約30ppm未満の)少なくとも1つの不純物を含有するまで供給物から少なくとも1つの不純物を除去すること(工程120)と、供給物内の244bbを脱塩化水素化して、1234yfを含有する生成物流を形成すること(工程130)とを含み得る。
【0051】
図4は、様々な実施形態による2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを製造する別の方法を例示する。方法301は、上述の工程110及び工程130を含んでもよい。方法301はまた、1243zf、1140、又はこれらの組み合わせの形成を所定の閾値未満に制御する工程(工程140)を含んでもよい。様々な実施形態では、これは、253fbを所定の閾値まで除去することによって達成され得る。
【0052】
HCFC-244bbの脱塩化水素化は、200℃~800℃、好ましくは300℃~600℃、より好ましくは425℃~525℃の温度範囲、及び0~300psig、好ましくは5~200psig、より好ましくは20~100psigの圧力範囲で実施され得る。反応器内のHCFC-244bbの滞留時間は、約1秒~約320秒の範囲であってもよいが、より長い又はより短い時間を使用することができる。
【0053】
上述し、様々なプロセスフロー図に示したように、少なくとも1つの不純物の除去は、1つ以上の様々な分離プロセス又は製造プロセスの使用を含んでもよい。例示的なプロセスとしては、デカント、遠心分離、液-液抽出、蒸留、フラッシュ蒸留、部分気化、部分凝縮、又はこれらの組み合わせが挙げられる。分離プロセスは、連続又はバッチプロセス上で、例えばバッチモード又は連続モードで操作され得る多段階蒸留塔で行われてもよい。いくつかの実施形態では、不純物の分離は、蒸留カラムからのサイドドローにより達成することができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、1234yfを含有する生成物流は、更に処理されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、いくつかの分離された流れ又は更に処理された流れは、プロセスの全体的な収率を改善するために再循環されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、未反応の2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパンは、再循環カラムを使用することによって脱塩化水素化後に再循環されてもよい。
【0055】
更なる処理は特に限定されず、HCl回収カラム、苛性スクラバ、硫酸乾燥カラム、及び生成物精製カラムなどの、複数の単位操作を有する様々な処置を含んでもよい。
【実施例】
【0056】
実施例1
以下の実施例の目的は、244bb粗生成物から253fb及び他の高ボイラを除去することの実現可能性を実証することであった。バッチ蒸留を、1:1のRR(磁束比)で15個のトレイガラスのオルダーショウ(Oldershaw)バッチカラムで行った。約3.8ポンドの244bb粗物を、ガラス蒸留器に充填した。蒸留中に4つの蒸留物の切断を行い、蒸留後に、ほとんど黒色の残留物がリボイラ中に残った。表1に示すように、最初の244bb粗物のものと比較して、253fb及び他の重成分は、蒸留液中で有意に低減された一方で、リボイラ中で富化した(最初の244bb粗物では145ppmの253fbと比較して、カット1~3は5ppm未満の253fbを含有し、カット4は89.0ppmの253fbを含有し、一方、リボイラ残留物は9551ppmの253fbを有した。約1.25%の他の重成分と比較して、カット1~3は0.65%未満の他の重成分を含有し、カット4は約1.23%の他の重成分を含有し、一方、リボイラ残留物は21.66%の他の重成分を有した)。これらの結果は、253fb及び他の重成分を蒸留によって効果的に低減できたことを示す。
【表1】
【0057】
上記の表1において、「他の軽質」は、1233xfを含まない244bbよりも低い沸点を有する成分を指す(例えば、非限定的な例としては、テトラフルオロプロペン(HFO-1234異性体、ペンタフルオロプロペン(HFO-1225異性体)、ヘプタフルオロブテン、及び2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HCFC-124)が挙げられる)。
【0058】
上記の表1において、「他の重質」は、253fb以外の244bbよりも高い沸点を有する成分を指す(非限定的な例としては、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、クロロヘキサフルオロブテン(HFO-1326異性体)、ヘキサフルオロブテン(HFO-1336異性体)、ペンタフルオロブテン(HFO-1345異性体)、ヘプタフルオロブテン(HFO-1327異性体)、2,3-ジクロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-234bb)、クロロテトラフルオロプロペン(HCFO-1224異性体)、テトラフルオロヘキサン(HFC-5-11-4異性体)、テトラフルオロプロパン(HFC-254異性体)、クロロヘキサフルオロブタン(HFC-346異性体)、オクタフルオロペンタン(HFC-458異性体)、クロロトリフルオロプロペン(HCFO-1233異性体)、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(E))、2-クロロ-1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HCFC-235da)、オクタフルオロヘキセン、3-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-244eb)、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(HCFC-123)、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(Z))、C5H2F10異性体、C6H2F8異性体、C6H4F8異性体、デカフルオロブタン(C4F10)、C6H3F7異性体、C6H3F9異性体、ジクロロジフルオロプロペン(HCFO-1232異性体)、ジクロロトリフルオロプロペン(HCFO-1223異性体)、ジクロロテトラフルオロプロパン(HCFC-234異性体)、ジクロロトリフルオロプロパン(HCFC-243異性体)、トリクロロトリフルオロプロパン(HCFC-233異性体)、C6H3Cl2F7異性体、トリクロロジフルオロプロパン(HCFC-242異性体)、C8H3F7異性体、及びタールが挙げられる)。
実施例2
【0059】
以下の実施例の目的は、244bb粗生成物から高ボイラを除去することの実現可能性を実証することであった。バッチ蒸留は、10ガロンのジャケット付きリボイラ、Monel Pro-Pak(登録商標)カラムパッキングでパックした2インチの内径×8フィートの高さのカラム、並びにシェル及び管凝縮器からなる蒸留カラム内で行った。カラムは、約35~40の理論段を有した。蒸留カラムは、温度、圧力、及び差圧伝送機を備えた。蒸留物速度は、コリオリ式流量計を使用して測定した。
【0060】
約98ポンドの244bb粗物をS1蒸留カラムに充填した。その組成を表2に示す。次いで、蒸留を開始し、約12~15psigの圧力で実行した。92ポンドの精製した244bb蒸留物を回収した。244bb蒸留物を分析した。その組成を表2に示す。表2に示すように、253fbは、蒸留後に完全に除去されたが、他の重成分の総量は著しく減少した。
【0061】
蒸留完了後に、約3ポンドの黒色リボイラ残留物をリボイラから排出した。続いて、92ポンドの精製した244bb蒸留物を、脱塩化水素化反応実験用の供給物ストックとして使用した。
【表2】
【0062】
上記の表2において、「他の軽質」とは、1233xf以外の244bbよりも低い沸点を有する成分を指す(非限定的な例としては、テトラフルオロプロペン(HFO-1234異性体、ペンタフルオロプロペン(HFO-1225異性体)、ヘプタフルオロブテン、及び2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HCFC-124)が挙げられる)。
【0063】
上記の表2において、「他の重質」は、253fb以外の244bbよりも高い沸点を有する成分を指す(非限定的な例としては、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、クロロヘキサフルオロブテン(HFO-1326異性体)、ヘキサフルオロブテン(HFO-1336異性体)、ペンタフルオロブテン(HFO-1345異性体)、ヘプタフルオロブテン(HFO-1327異性体)、2,3-ジクロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-234bb)、クロロテトラフルオロプロペン(HCFO-1224異性体)、テトラフルオロヘキサン(HFC-5-11-4異性体)、テトラフルオロプロパン(HFC-254異性体)、クロロヘキサフルオロブタン(HFC-346異性体)、オクタフルオロペンタン(HFC-458異性体)、クロロトリフルオロプロペン(HCFO-1233異性体)、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(E))、2-クロロ-1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HCFC-235da)、オクタフルオロヘキセン、3-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-244eb)、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(HCFC-123)、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(Z))、C5H2F10異性体、C6H2F8異性体、C6H4F8異性体、デカフルオロブタン(C4F10)、C6H3F7異性体、C6H3F9異性体、ジクロロジフルオロプロペン(HCFO-1232異性体)、ジクロロトリフルオロプロペン(HCFO-1223異性体)、ジクロロテトラフルオロプロパン(HCFC-234異性体)、ジクロロトリフルオロプロパン(HCFC-243異性体)、トリクロロトリフルオロプロパン(HCFC-233異性体)、C6H3Cl2F7異性体、トリクロロジフルオロプロパン(HCFC-242異性体)、C8H3F7異性体、及びタールが挙げられる)。
実施例3
【0064】
2つの11.5インチのInconel(登録商標)625チューブ(3/4インチの外径、0.035インチの壁厚)を、工程3の反応(HCFC-244bbを脱塩化水素化してHFO-1234yfを生成すること)の反応器として使用し、電気ボックスオーブン内に並列に設置した。N2パージにより、管反応器を所与の温度まで加熱した後、HCFC-244bb及び他の不純物を含有する開始材料を各管反応器内に供給し、各供給は質量流量計及びコントローラによって独立して制御した。個々の反応器圧力は、圧力変換器及び制御弁を含む圧力制御システムによって独立して制御した。両方の反応器の流出物を、10%のKOH溶液を含有するスクラバに経路付けして、プロセス中に生成されたHClを中和した。試料は、粗生成物がスクラバ溶液に到達する前に、試料ポートから一定量の脱イオンH2Oを含有する試料バッグを使用して定期的に採取した。
【0065】
1つの反応器では、実施例2の244bb粗物と同じ組成を有した(その組成については表2を参照)未蒸留の244bb粗物を開始材料として使用した。
【0066】
他の反応器では、実施例2からの244bb蒸留物であった蒸留した244bb(その組成については表2を参照)を開始材料として使用した。
【0067】
両方の反応器を同じ反応条件(480℃、70psig、80秒の滞留時間と同等の43g/hの供給速度)で稼働し、244bbの変換データが、
図5に示される。
【0068】
開始材料として244bb粗物を用いる反応器は、24時間の操作後に有意な出口プラグゲージを経験した。目視観察により、反応器出口にタール様黒色固体が詰め込まれていた。タール様材料を除去した後、出口を再びプラグ差し込みした。8時間後に反応を再開した。タール様材料を除去した後、第3のプラグゲージを観察した。16時間後に反応を再開した。244bbの変換は、開始材料として244bb粗物を使用して非常に低く、不安定であった。一方、開始材料として蒸留した244bbを用いて反応器を稼働させると、誘導期間後にいかなる操作の問題も伴わずに、高く安定した活性を維持することができた。加えて、開始材料として244bb粗物の場合、反応器流出液中の正規化HFO-1243zf及び1140濃度は、それぞれ159ppm及び247ppmであった。開始材料として蒸留した244bbの場合、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ75ppm及び30ppmであった。
実施例4
【0069】
実施例2に説明した蒸留した244bbを、465℃、70psigで、21.5g/hの供給速度(164秒の滞留時間と同等)を用いて、実施例3に説明した反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ56ppm及び38ppmであった。
実施例5
【0070】
実施例2に説明した蒸留した244bbを、465℃、70psigで、43g/hの供給速度(82秒の滞留時間と同等)を用いて、実施例3に説明した反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ71ppm及び27ppmであった。
実施例6
【0071】
実施例2に説明した蒸留した244bbを、480℃、70psigで、21.5g/hの供給速度(161秒の滞留時間と同等)を用いて、実施例3に説明した反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ59ppm及び98ppmであった。
実施例7
【0072】
実施例2において説明した蒸留した244bbを、480℃、58psigで、43g/hの供給速度(69秒の滞留時間と同等)を用いて、実施例3において上で説明した反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ68ppm及び21ppmであった。
実施例8
【0073】
実施例3に説明したものと同じ反応条件下で、27ppmのHFC-253fb、98.46%の244bb、及び0.84%の1233xfを含有する開始材料を反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ63ppm及び42ppmであった。
実施例9
【0074】
実施例3に説明したものと同じ反応条件下で、41ppmのHFC-253fb、98.42%の244bb、及び0.85%の1233xfを含有する開始材料を反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ78ppm及び44ppmであった。
実施例10
【0075】
実施例3に説明したものと同じ反応条件下で、53ppmのHFC-253fb、97.32%の244bb、及び1.47%の1233xfを含有する開始材料を反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ120ppm及び165ppmであった。
実施例11
【0076】
実施例3に説明したものと同じ反応条件下で、14ppmのHFC-253fb、98.59%の244bb、及び1.03%の1233xfを含有する(蒸留によって重質を除去した後の)植物からの開始材料を反応器のうちの1つに供給した。GC分析により、反応器流出液中の平均正規化HFO-1243zf及びHCC-1140濃度は、それぞれ48ppm及び23ppmであった。
【0077】
本開示を例示的な設計を有するものとして説明したが、本開示は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を利用した本開示のあらゆる変形、使用、又は適応を包含することが意図されている。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における既知の又は慣習的な実践に属する本開示からのかかる逸脱を包含することが意図されている。
【0078】
更に、本明細書に含まれる様々な図面に示される接続線は、様々な要素間の例示的機能関係及び/又は物理的結合を示すことが意図される。実際のシステムには、多数の代替又は追加の機能的関係又は物理的接続が存在し得ることに留意されたい。しかしながら、利益、利点、問題に対する解決策、並びに任意の利益、利点、又は解決策を生じさせ得るか又はより顕著にさせ得る任意の要素は、重要な、必要な、又は必須の特徴又は要素として解釈されるべきではない。したがって、範囲は、添付の特許請求の範囲を限定するにすぎず、単数の要素への言及は、明示的に明記されない限り、「1つ及び1つのみ」を意味することを意図するものではなく、むしろ「1つ以上」を意味することを意図する。更に、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」と同様の句が特許請求の範囲で使用される場合、その句は、ある実施形態ではAが単独で存在してもよく、ある実施形態ではBが単独で存在してもよく、ある実施形態ではCが単独で存在してもよく、あるいは要素A、B、又はCの任意の組み合わせ、例えば、A及びB、A及びC、B及びC、又はA及びB及びCが一実施形態で存在してもよいことを意味すると解釈されることが意図される。
【0079】
本明細書の詳細な説明において、「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含んでもよいが、全ての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、又は特性を含まなくてもよいことを示す。更に、このような句は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が、ある実施形態に関連して説明される場合、それは、明示的に説明されているか否かに関わらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、又は特性に影響を及ぼすという本開示の利益と共に当業者の知識の範囲内であることが提示される。説明を読んだ後、当業者(複数可)には、代替の実施形態における本開示の実施の方法が明らかとなるであろう。
【0080】
更に、本開示における要素、構成要素、又は方法の工程は、要素、構成要素、又は方法の工程が特許請求の範囲に明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げることを意図している。本明細書の請求項要素は、その要素が「手段」という句を使用して明示的に列挙されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定下で解釈されるべきではない。本明細書で使用するとき、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図しており、そのため、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置はそれらの要素のみを含まないが、そのようなプロセス、方法、物品、又は装置に明示的に列挙されていない、又は固有の他の要素を含んでもよい。
本明細書は以下の発明の態様を包含する。
[1]
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造する方法であって、
2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)及び少なくとも1つの不純物を含む供給物を提供することと、
前記供給物が前記少なくとも1つの不純物を200ppm未満含有するまで、前記供給物から前記少なくとも1つの不純物を除去することと、
前記供給物中の前記HCFC-244bbを脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成することと、を含み、
前記少なくとも1つの不純物が、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロパン(HCFC-253fb)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、クロロヘキサフルオロブテン(HFO-1326異性体)、ヘキサフルオロブテン(HFO-1336異性体)、ペンタフルオロブテン(HFO-1345異性体)、ヘプタフルオロブテン(HFO-1327異性体)、2,3-ジクロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-234bb)、クロロテトラフルオロプロペン(HCFO-1224異性体)、テトラフルオロヘキサン(HFC-5-11-4異性体)、テトラフルオロプロパン(HFC-254異性体)、クロロヘキサフルオロブタン(HFC-346異性体)、オクタフルオロペンタン(HFC-458異性体)、クロロトリフルオロプロペン(HCFO-1233異性体)、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(E))、2-クロロ-1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HCFC-235da)、オクタフルオロヘキセン、3-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HFC-244eb)、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(HCFC-123)、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(Z))、C
5
H
2
F
10
異性体、C
6
H
2
F
8
異性体、C
6
H
4
F
8
異性体、デカフルオロブタン(C
4
F
10
)、C
6
H
3
F
7
異性体、C
6
H
3
F
9
異性体、ジクロロジフルオロプロペン(HCFO-1232異性体)、ジクロロトリフルオロプロペン(HCFO-1223異性体)、ジクロロテトラフルオロプロパン(HCFC-234異性体)、ジクロロトリフルオロプロパン(HCFC-243異性体)、トリクロロトリフルオロプロパン(HCFC-233異性体)、C
6
H
3
Cl
2
F
7
異性体、トリクロロジフルオロプロパン(HCFC-242異性体)、C
8
H
3
F
7
異性体、タール、又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、方法。
[2]
前記少なくとも1つの不純物が、HCFC-253fbを含む、[1]に記載の方法。
[3]
前記供給物から前記少なくとも1つの不純物を除去することが、前記供給物が前記少なくとも1つの不純物を100ppm未満含有するまで行われる、[1]に記載の方法。
[4]
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造する方法であって、
2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)、HF、及び約15℃よりも高い沸点を有する少なくとも1つの重質有機体を含む供給物を提供することと、
前記HF及び前記少なくとも1つの重質有機体を分離することと、
前記供給物中の前記HCFC-244bbを脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成することと、を含む、方法。
[5]
HCFC-244bbに対する少なくとも1つの前駆体を除去することを更に含む、[4]に記載の方法。
[6]
前記分離する工程が、蒸留カラム内で共沸混合物を形成することを含む、[4]に記載の方法。
[7]
脱塩化水素化後、未反応のHCFC-244bbを分離及び再利用することを更に含む、[4]に記載の方法。
[8]
前記少なくとも1つの重質有機体が、253fb、C
4
F
10
、C
5
H
2
F
10
異性体、様々なテトラフルオロヘキサン異性体、C
6
H
3
F
7
異性体、C
6
H
3
Cl
2
F
7
異性体、C
6
H
2
F
8
異性体、C
6
H
4
F
8
異性体、C
6
H
3
F
9
異性体、様々なオクタフルオロヘキセン異性体、C
8
H
3
F
7
異性体、タール、又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、[4]に記載の方法。
[9]
2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)を製造する方法であって、
2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロプロパン(HCFC-244bb)及び少なくとも1つの不純物を含む供給物を提供することと、
前記供給物中の前記HCFC-244bbを脱塩化水素化して、HFO-1234yfを含有する生成物流を形成することと、
塩化ビニル(1140)、3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1243zf)、又はこれらの組み合わせの形成を、所定の閾値以下で制御することと、を含む、方法。
[10]
前記1140、1243zf、又はこれらの組み合わせの形成を前記制御することが、前記脱塩化水素化する工程の前の1,1,1,3-テトラクロロプロパン(HCFC-253fb)の除去を含む、[9]に記載の方法。
[11]
前記所定の閾値が、約300ppmである、[9]に記載の方法。
[12]
前記HCFC-253fbの除去が、前記供給物が200ppm未満のHCFC-253fbを有するまで行われる、[10]に記載の方法。
[13]
前記塩化ビニル(1140)の形成が、200ppm未満に制御される、[9]に記載の方法。
[14]
前記3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1243zf)の形成が、200ppm未満に制御される、[9]に記載の方法。
[15]
サイドドローからの蒸留によって前記HCFC-244bbの除去の工程を更に含む、[9]に記載の方法。