(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-30
(45)【発行日】2023-09-07
(54)【発明の名称】三角形のセル状ハニカム構造を有するハニカム体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
B01J 35/04 20060101AFI20230831BHJP
B01J 35/10 20060101ALI20230831BHJP
B28B 3/20 20060101ALI20230831BHJP
B01D 53/94 20060101ALI20230831BHJP
F01N 3/28 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
B01J35/04 301A
B01J35/04 ZAB
B01J35/10 301F
B28B3/20 E
B01D53/94 222
B01D53/94 245
B01D53/94 280
F01N3/28 301P
(21)【出願番号】P 2020566204
(86)(22)【出願日】2019-05-28
(86)【国際出願番号】 US2019034151
(87)【国際公開番号】W WO2019231899
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-05-25
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ビール,ダグラス マンロー
(72)【発明者】
【氏名】ニッカーソン,セス トーマス
(72)【発明者】
【氏名】セイント クレア,トッド パーリッシュ
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン,デイヴィッド ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ダンホン
【審査官】森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-505646(JP,A)
【文献】特開2017-064609(JP,A)
【文献】特開昭56-147637(JP,A)
【文献】特表2015-500140(JP,A)
【文献】特開2014-113510(JP,A)
【文献】国際公開第2011/132295(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 21/00 - 38/74
B28B 3/20
B01D 53/94
F01N 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハニカム体であって、
三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを形成する、交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクス
を備えており、前記交差する多孔質壁が、
%P≧40%、及び
8μm<MPD<30μm
で構成され、
前記セル状ハニカムマトリクスが、
200cpsi~400cpsi(31cpscm~62cpscm)のセルチャネル密度、及び
6ミル(150μm)以下の壁厚
で構成される、
ハニカム体。
【請求項2】
ハニカム体の製造方法であって、該方法が、
押出ダイを通してバッチ材料を押し出し、三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを形成する、交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクスを画成する壁を形成する工程であって、前記交差する多孔質壁が、
%P≧40%、及び
8μm<MPD<30μm
で構成され、
前記セル状ハニカムマトリクスが、
200cpsi~400cpsi(31cpscm~62cpscm)のセルチャネル密度;及び
6ミル(150μm)以下の壁厚
で構成される、方法。
【請求項3】
前記フィレット処理された頂点が、0.001インチ(0.0254mm)以上の隅部半径で構成される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記交差する多孔質壁に触媒材料を施す工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、その内容全体がここに参照することによって本願に援用される、2018年5月31日出願の米国仮特許出願第62/678,745号の米国法典第35編特許法119条に基づく優先権の利益を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示の実施形態は、ハニカム体に関し、より詳細には、三角形のセルを含むハニカム構造を有するハニカム体に関する。
【背景技術】
【0003】
壁厚が比較的薄いセラミックハニカム構造は、排気の後処理システムに利用することができる。壁が薄くなると、アイソスタティック(ISO)強度が低くなるという問題が発生する可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、ハニカム構造を備えた、又は三角形の形状のセルチャネルのマトリクスを備えたハニカム体が開示され、該三角形の形状のセルチャネルはフィレット処理された頂点を有する。
【0005】
別の態様では、ハニカム構造を備えた、又は三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを形成する、交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクスを備えたハニカム体が開示される。多孔質壁は、%P≧40%及びMPD>8μmで構成され、マトリクスは、150cpsi~600cpsi(23.3cpscm~93cpscm)のセルチャネル密度及び2ミル~12ミル(51μm~300μm)の壁厚で構成される。
【0006】
別の態様では、押出ダイを通してバッチ材料を押し出し、三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを画成する交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクスの壁を形成する工程を含む、ハニカム構造の製造方法が開示され、ここで、多孔質壁は、%P≧40%及びMPD>8μmで構成され、マトリクスは、150cpsi~600cpsi(23.3cpscm~93cpscm)のセルチャネル密度及び2ミル~12ミル(51μm~300μm)の壁厚で構成される。
【0007】
別の態様では、三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを形成する、交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクスを含む、薄壁のハニカム体が開示され、ここで、多孔質壁は、%P≧40%及び8μm<MPD<30μmで構成され、マトリクスは、200cpsi~400cpsi(31cpscm~62cpscm)のセルチャネル密度及び6ミル(152μm)以下の壁厚で構成される。
【0008】
本開示のこれら及び他の実施形態に従って、他の多くの特徴及び態様が提供される。実施形態のさらなる特徴及び態様は、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付の図面からより完全に明らかになるであろう。
【0009】
以下に説明される添付の図面は、例示の目的であって、必ずしも縮尺どおりには描かれていない。図面は、本開示の範囲を多少なりとも限定することを意図していない。同様の要素を示すために明細書及び図面全体を通して同様の数字が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】1つ以上の実施形態による押出装置の部分断面側面図
【
図1B】1つ以上の実施形態による、フィレット処理された三角形の断面形状をしたハニカム押出物が押し出されている、押出装置の斜視側面図
【
図2】1つ以上の実施形態によるフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルを備えたハニカム構造の等角投影図
【
図3A】1つ以上の実施形態によるフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルを備えたハニカム構造の入口側端面図
【
図3B】1つ以上の実施形態による
図3Aのフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルを備えたハニカム構造の複数のセルチャネルの拡大した部分的な入口側端面図
【
図3C】1つ以上の実施形態による
図3Bのハニカム構造の2つの隣接するフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルの拡大端面図
【
図4A】壁上にウォッシュコートが施された、従来の三角形の形状のセルチャネルの拡大端面図
【
図4B】1つ以上の実施形態による、フィレット処理された頂点を備えており、かつ壁上にウォッシュコートが施された三角形の形状のセルチャネルの拡大端面図
【
図5A】壁内にウォッシュコートが施された、従来の三角形の形状のセルチャネルの拡大端面図
【
図5B】1つ以上の実施形態による、フィレット処理された頂点を備えており、かつ壁内にウォッシュコートが施された三角形の形状のセルチャネルの拡大端面図
【
図6】1つ以上の実施形態による、
図2~
図3Cのフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルを備えたハニカム構造を備えた触媒コンバータの部分切欠図
【
図7】1つ以上の実施形態による、排気の流れにおける、
図6の触媒コンバータを備えた内燃エンジンの概略図
【
図8A】1つ以上の実施形態による、
図2~
図3Cのフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルを備えたハニカム体を押し出しするように構成されたハニカム押出ダイの正面図
【
図8B】1つ以上の実施形態による
図8Aのハニカム押出ダイの部分断面側面図
【
図9】1つ以上の実施形態によるハニカム構造の製造方法を説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図面に示されている本開示の例となる実施態様について詳細に参照する。実施形態を説明する際に、本開示の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が示されている。しかしながら、本開示の実施形態が、これらの特定の詳細の一部又は全てがなくても実施することができることは、当業者には明らかであろう。他の例では、本開示の実施形態を不必要に不明瞭にしないように、よく知られている構造的又は機能的特徴及び/又はプロセスステップは詳細には説明されていない場合がある。本明細書に記載されるさまざまな実施形態の構造的及び機能的特徴は、特に明記されていない限り、互いに組み合わせることができる。
【0012】
内燃エンジンからの排ガスの後処理には、高表面積の基体上に担持された触媒材料又は触媒を使用することができ、一部のエンジンの場合、粒子を除去するための触媒フィルタ又は非触媒フィルタを使用することができる。これらの用途でのフィルタ及び触媒基体は、耐火性、耐熱衝撃性、ある範囲の酸素分圧pO2条件下で安定、触媒システムと非反応性であってよく、排ガスの流れに対して低い耐性を提供することができる。本明細書に記載される「ハニカム体」を利用して、多孔質セラミックのフロースルーハニカム基体及びウォールフローハニカムフィルタを製造することができる。
【0013】
ハニカム構造を含むハニカム体は、セラミック又はセラミック前駆体、若しくはその両方を含みうる無機材料、有機結合剤(例えば、メチルセルロース)、及び液体ビヒクル(例えば、水)、並びに任意選択的な細孔形成剤、レオロジー改質剤などを含む、バッチ材料混合物、例えば、セラミック形成バッチ組成物から形成することができる。焼成されると、セラミック形成バッチ組成物は、多孔質セラミック材料、例えば、排気の後処理の目的に適した多孔質セラミックへと変換又は焼結される。形成される(一又は複数の)セラミックは、コージエライト、チタン酸アルミニウム、ムライト、コージエライトとムライトとチタン酸アルミニウムの組合せ(例えば、コージエライト、ムライト、及びチタン酸アルミニウム(CMAT)など)、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素など、並びにそれらの組合せでありうる。他の適切なセラミック形成バッチ材料混合物を使用することもできる。
【0014】
ハニカム構造は、セラミック形成バッチ組成物がハニカム押出物として押し出され、切断され、乾燥され、焼成されて、セラミックハニカム構造を形成する、押出プロセスによって形成することができる。押出プロセスは、油圧ラム押出プレス、二段脱気シングルオーガー押出機、二軸押出機などを使用して、排出端に取り付けられたダイアセンブリ内の押出ダイを用いて行うことができる。他の適切な押出装置又は他のデバイスを使用して、本明細書に記載されるハニカム構造を形成することもできる。
【0015】
このようなハニカム構造の生産に用いられるハニカム押出ダイは、例えば、スキン形成マスクと組み合わせた壁形成ダイ本体を含む多部品アセンブリでありうる。例えば、米国特許第4,349,329号及び同第4,298,328号の各明細書には、スキン形成マスクを含むダイ構造が開示されている。ダイ本体には、好ましくは、ダイ面に形成された排出スロットのアレイにつながり、それと交差するバッチ繰出し孔が組み込まれ、それを通してセラミック形成バッチ組成物が押し出されて、複数のフィレット処理された頂点の三角形の形状をしたセルチャネルを形成する。押出プロセスは、中央のセル状ハニカムマトリクスを形成する、十字交差する壁の相互接続アレイを形成する。マスクを押出ダイのスキン形成領域と組み合わせて使用して、外周スキンを形成することができる。マスクは、ハニカム構造のスキンの周縁を画成する、カラーの形態などのリング状の周辺構造でありうる。ハニカム構造の周辺スキンは、マスクとダイ本体の中央のセル状ハニカム構造形成部分との間にセラミック形成バッチ組成物を押し出すことによって形成することができる。
【0016】
ハニカム押出物と呼ばれる押し出された材料を切断して、エンジン製造業者のニーズを満たすような形状及びサイズのハニカム構造を形成するなど、ハニカム体を生成することができる。あるいは、ハニカム押出物は、ハニカム構造を形成するために一緒に接続又は結合することができるハニカムセグメントの形態であってもよい。これらのハニカムセグメント及び結果として生じるハニカム構造は、任意のサイズ又は形状でありうる。ハニカム押出物が押し出されると、ハニカム押出物の長さに沿って、外周面などの外側の押し出された表面が提供されうる。幾つかの実施形態では、ハニカム構造の端部は塞がれていないが、必要に応じて(例えば、セルチャネルの50%未満が塞がれたハニカム微粒子フィルタ又は部分フィルタを製造するために)、特定の通路をあるパターンで塞ぐことができる。
【0017】
壁厚が0.006インチ(0.15mm)以下のハニカム構造など、薄壁のハニカム構造の需要が大幅に増加している。同時に、例えば、約400cpsiを超える(約62cpscmを超える)など、より多くのセルを組み込んだハニカム構造もまた需要がある。現在の押出ダイは、全体的な成形欠陥のない薄壁ハニカム構造の押出に適合させることができるが、これらの薄壁ハニカム構造に特有のある特定の新しい問題が発生する可能性がある。特に厄介な問題の1つは、このような薄壁のハニカム構造が、焼成セラミックハニカム構造のISO強度を低下させ、キャニング及び他の操作中に、又は最終的な使用時にさえ、亀裂を生じる可能性があることである。
【0018】
1つの利点において、本明細書に開示されるフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルを含むハニカム構造は、同等のマイクロ構造及びマクロ構造(cpsi及び壁厚)を有する従来のハニカム構造よりも高いISO強度を有する。幾つかの実施形態では、該ハニカム構造は、従来のハニカム構造よりも高いISO強度及び低いセル密度を提供することができるが、同様の発光処理特性も備えている。ハニカム構造の三角形の形状のセルチャネルは高いISO強度を提供するが、従来のハニカム体では、三角形形状のチャネルにはウォッシュコートを効率的に塗布することができない。例えば、ウォッシュコートは三角形の鋭い頂点に溜まる可能性があり、その結果、そのウォッシュコートが無駄になる。
【0019】
一態様では、本明細書に記載される三角形の形状のチャネルの頂点はフィレット処理され、これにより、交差する多孔質壁にかなり均一なウォッシュコートの塗布をもたらし、また、ハニカム構造のISO強度も改善することができる。別の利点において、本明細書に開示されるフィレット処理された三角形の形状のセルチャネルを含むハニカム構造はまた、高い耐熱衝撃性及び改善されたISO強度を維持しつつ、改善された耐チッピング性を有することができる。ハニカム構造は、触媒コンバータ及び/又は微粒子フィルタで使用するように構成されうる。例えば、本明細書に記載されるハニカム構造は、1つ以上の触媒、又は白金、パラジウム、ロジウム、それらの組合せなどの他の金属を含むウォッシュコートを堆積するための基体でありうる。これらの1つ以上の金属は、内燃エンジン(例えば、自動車エンジン又はディーゼルエンジン)の排気からの排気流など、排気流との反応を触媒する。ウォッシュコートによる硫黄の吸収を遮断するために、ニッケル及びマンガンなどの他の金属を添加することができる。この反応は、例えば、一酸化炭素と酸素を二酸化炭素へと酸化することができる。さらには、最新の三元触媒を使用して、窒素酸化物(NOx)を窒素及び酸素へと還元することもできる。加えて、未燃炭化水素を二酸化炭素及び水へと酸化することができる。
【0020】
本開示によるフィレット処理された頂点の三角形の形状のセルチャネル及び製造方法を含むハニカム構造のこれら及び他の実施形態が、本明細書の
図1A~
図9を参照して以下にさらに説明される。
【0021】
図1Aは、連続二軸押出装置などの押出装置20の一実施形態の部分断面側面図を示している。押出装置20は、その中に形成され、互いに連通している第1のチャンバ部分24及び第2のチャンバ部分26を含むバレル22を備えている。バレル22は、モノリシックとすることができ、あるいは、長手方向(例えば、軸方向)に連続して接続された複数のバレルセグメントから形成することができる。第1のチャンバ部分24及び第2のチャンバ部分26は、バレル22を通って、上流側28と下流側30との間で長手方向に延びる。バレル22の上流側28には、バッチ材料33を押出装置20に供給するために、ホッパー又は他の材料供給構造を含みうる供給ポート32が提供されうる。パグ、より小さい小球、形成された粒子、又は他の任意の適切な形態のバッチ材料33を供給することによって、バッチ材料33を連続的又は半連続的に供給ポート32に供給することができる。
【0022】
バッチ材料33をハニカム押出物37などの所望の形状へと押し出すために、ハニカム押出ダイ34がバレル22の下流側30の排出ポート36に設けられている。ハニカム押出ダイ34は、バレル22の端部などで、バレル22の排出ポート36に関して結合することができる。ハニカム押出ダイ34は、バッチ材料33がハニカム押出ダイ34に到達するときに、安定したプラグタイプの流れ前面の形成を容易にするために、概して開いた空洞、スクリーン及び/又はホモジナイザー(図示せず)などの他の構造を先行させることができる。
【0023】
図1Aに示されるように、一対の押出機スクリュがバレル22に取り付けられている。第1のスクリュ38は、第1のチャンバ部分24内に少なくとも部分的に回転可能に取り付けられ、第2のスクリュ40は、第2のチャンバ部分26内に少なくとも部分的に回転可能に取り付けられる。第1のスクリュ38及び第2のスクリュ40は、示されるように、互いに略平行に配置されうるが、それらはまた、互いに対してさまざまな角度で配置することもできる。第1のスクリュ38及び第2のスクリュ40はまた、同じ方向又は異なる方向に回転するためにバレル22の外側に配置された駆動モータなどの駆動機構に結合することができる。第1のスクリュ38及び第2のスクリュ40の両方を、伝達又はギア機構を介して単一の駆動機構(図示せず)又は示されるように個々の駆動機構42A、42Bに結合することができることが理解されるべきである。第1のスクリュ38及び第2のスクリュ40は、軸方向とも呼ばれる押出方向35への圧送及び混合作用により、バッチ材料33を、バレル22を通して移動させる。
【0024】
図1Bは、押出装置20の端部と、そこから押し出されているハニカム押出物37とを示している。バッチ材料33がハニカム押出物37として押出装置20を出る押出機前端102を備えた押出装置20が示されている。押出機前端102の近くに配置された押出機カートリッジ104は、ハニカム押出ダイ34(
図1Bには示されていない)及びスキン形成マスク105などの押出ハードウェアを含みうる。ハニカム押出物37は、第1の端面114及び、押出機前端102と第1の端面114との間に延びる長さ115とを含む。ハニカム押出物37は、フィレット処理された頂点の三角形の形状のセルチャネルと外周スキン110とを有する複数のチャネル108を含みうる。複数の交差する壁120は、互いに交差し、軸方向35に延びるチャネル108を形成することができる。例えば、軸方向35に延びるように示される単一のチャネル108’を形成する交差する壁120が、例示のために破線で示されている。軸方向35に垂直な最大断面寸法が、寸法116で示されている。例えば、示されているハニカム押出物37の第1の端面114の断面が円形の場合、最大寸法116は、円形の第1の端面114の直径でありうる。ハニカム押出物37の第1の端面114の断面が長方形の場合、最大寸法116は、長方形の第1の端面114の対角線でありうる。第1の端面114の断面形状は、楕円形、レーストラック状、正方形、長方形(非正方形)、三角形又は三葉状、非対称、対称、若しくは他の所望の形状、及びそれらの組合せでありうる。
【0025】
押出装置20を軸方向35に出ると、ハニカム押出物37は、硬化してよく、また、軸方向に延在し、同じく軸方向に延在するチャネル108及び外周スキン110を形成する交差壁120のハニカム構造又はハニカムマトリクス126を含みうる。外周スキン110は、同じバッチ材料33からハニカムマトリクス126と共に押し出されるスキン層であってよく、一体的に形成された共押し出しスキンでありうる。ハニカム押出物37は、ハニカム構造を含む未焼成のハニカム体へと切断又は他の方法で形成することができる。本明細書で用いられる場合、未焼成のハニカム構造とは、焼成前の押し出された、又は押し出されて乾燥された構造を指す。
【0026】
押し出しは、
図1Bには水平方向として示されているが、本開示はそのように限定されず、押し出しは、水平、垂直、又はそれに対して幾らかの傾斜がついていてもよい。
【0027】
図2をさらに参照すると、押出機前端102(
図1B)を出ると、バッチ材料33(
図1A)はハニカム押出物37(
図1B)へと成形され、これをある長さへと切断、乾燥、及び焼成することができ、それによって、第1の端面214と第2の端面218との間に延びる長さ217のハニカム体200が形成されうる。切断は、ワイヤ切断、鋸切断、研磨ホイールなどの切断と研削の組合せ、帯鋸又は往復式鋸による切断、若しくは他の切断方法によって達成することができる。
【0028】
多孔質壁220は、焼成後、幾つかの実施形態では、8μm≦MPD≦30μmのメジアン細孔径(MPD)で構成されうる。他の実施形態では、MPD≧8μmである。開放され、相互接続された多孔率の細孔径分布の幅Dbは、Db≦1.5、又はさらにはDb≦1.0であってよく、ここで、Db=((D90-D10)/D50)であり、式中、D90は、交差する多孔質壁220の細孔径分布における球相当径であり、ここで、細孔の90%がそれに等しいかそれより小さい直径を有し、かつ10%がそれより大きい直径を有し、D10は、細孔径分布における球相当径であり、ここで、細孔の10%がそれに等しいかそれより小さい直径を有し、かつ90%がそれより大きい直径を有する。メジアン細孔径(MPD)及び細孔径分布の幅Dbは、例えば、水銀ポロシメトリで測定することができる。
【0029】
ハニカム体200は、隣接するチャネル208を形成する多孔質壁220のハニカムマトリクス226を備えている。
図2に示されるように、チャネル208は、示されるY-Z面内に三角形の横方向断面を有する。チャネル208は、複数の第1の壁220A、第2の壁220B、及び第3の壁220Cの交差によって形成されうる。
図2に示されるような第3の壁220Cは、水平面に対して平行である。第2の壁220Bは、第1の壁220Aとある角度(例えば、約60°)で交差してよい。第3の壁220Cは、第1の壁220A及び第2の壁220Bの両方とある角度で交差して、チャネル208の横方向三角形の形状を完成させることができる。チャネル208の三角形形状が正三角形の実施形態では、第1の壁220A、第2の壁220B、及び第3の壁220Cは、約60°の角度で互いに交差する。多孔質壁220、したがってチャネル208は、第1の端面214と第2の端面218との間で軸方向35に延在し、この軸方向は、第1の端面214に対して垂直に延在することができる。軸方向35に垂直な最大断面寸法が、直径216で示されている。
【0030】
第1の端面214は入口面とすることができ、第2の端面218は、長さ217によって分離された出口面とすることができる。ハニカム体200の周縁スキン210は、第1の端面214と第2の端面218との間に軸方向に延在してよく、周縁を完全に取り囲むことができる。本明細書に記載される幾つかの実施形態では、ハニカム体200は、より長い丸太状の未焼成のハニカム構造から切り出すことができ、これをさらに焼成することができる。他の実施形態では、未焼成のハニカム構造は、焼成後に長さ217を生じる、実質的に焼成の準備ができている適切なサイズの未焼成のハニカム構造でありうる。
【0031】
ハニカム体200のチャネル208を形成する多孔質壁220は、幾つかの実施形態では、コーティングされうる。例えば、ハニカム体200が触媒コンバータで、あるいは場合によってはウォールフローフィルタ又は部分フィルタとして用いられる場合、多孔質壁220は、排気の後処理用のウォッシュコートなどの触媒含有コーティングでコーティングすることができる。このような用途では、多孔質壁220の開放され、相互接続された多孔率(%P)は、非フィルタの実施形態では10%~30%、又はさらには15%~25%、あるいはフィルタの実施形態では40%以上でありうる。ハニカム体200がプラグを含み、かつ微粒子フィルタとして用いられる他の実施形態では、多孔質壁220は、排ガスが多孔質壁220を通過することを可能にするために、適切な多孔率(例えば、30%~70%の多孔率)である。例えば、幾つかの実施形態では、多孔質壁220の開放され、相互接続された多孔率(%P)は、焼成後、%P≧40%、%P≧45%、%P≧50%、%P≧60%、又はさらには%P≧65%でありうる。幾つかの実施形態では、交差する多孔質壁220の開放され、相互接続された多孔率は、40%≦%P≦70%、又はさらには40%≦%P≦60%、又はさらには45%≦%P≦55%でありうる。他の値の%Pも使用することができる。本明細書に記載される多孔率(%P)は、水銀多孔率測定法によって測定される。
【0032】
ハニカム体200の多孔質壁220は、適切な多孔質材料(例えば、多孔質セラミック)の薄い壁の交差するマトリクスから作ることができる。(一又は複数の)触媒材料を、無機粒子のウォッシュコート及び液体ビヒクルに懸濁することができ、コーティングなどによってハニカム体200の多孔質壁220に施すことができる。他の実施形態では、ウォッシュコートは、ハニカム体200の多孔質壁220の細孔内に施すことができる。その後、コーティングされたハニカム体200は、クッション材料で包まれ、
図6に示されるように、キャニングプロセスを介して缶(又は筐体)内に収容されうる。
【0033】
このキャニングプロセスの一部として、ハニカム体200は、かなりの静水圧圧縮応力を被りうる。全壁の壁厚が0.006インチ(0.15mm)以下のハニカム構造、とりわけ全壁の壁厚が0.003インチ(0.08mm)以下の超薄肉ハニカム体では、これらのISO応力が、場合によっては、その多孔質壁220の破壊を引き起こす可能性がある。本発明者らは、破壊の主な機構は壁220の屈曲及び/又は著しい変形であると判断した。したがって、より高いISO強度を可能にし、したがってより少ない屈曲を可能にする薄壁ハニカム設計は、キャニング中、並びに取り扱い及び使用中の壁の破壊が少ないという点で、ある特定の利点を提供することができる。
【0034】
三角形の形状のチャネル208を含むハニカム体200は、高いアイソスタティック強度を提供するが、三角形の形状のチャネルを含む従来のハニカム構造は欠陥を有している。三角形の形状のチャネルには、鋭角の頂点が少なくとも2つあり、正三角形の形状のセルチャネルには、それぞれが60°の3つの鋭角の頂点がある。これらの頂点は、多孔質の壁の上又は中に施されるであろうウォッシュコートを保持するポケットとして作用する。したがって、従来の三角形の形状のチャネルは、過剰なウォッシュコートを使用し、水力直径及び開口率(OFA)が小さくなる可能性があり、これは、触媒コンバータとフィルタの動作に悪影響を及ぼす。壁上ウォッシュコートを有する従来の三角形の形状のチャネルでは、水力直径が小さくなり、ウォッシュコートの塗布が不均一になる。例えば、三角形の形状のチャネルの頂点は、三角形のチャネルの他の部分のウォッシュコートの厚さと比較して厚いウォッシュコートを有する。したがって、三角形の形状のチャネルを有する従来のハニカム構造では、過剰なウォッシュコートが使用される。
【0035】
1つ以上の実施形態では、ハニカム体200は、三角形の形状のチャネル208を備えており、該三角形の形状のチャネル208の頂点は、丸みを帯びたフィレットを備えており、過剰なウォッシュコートが頂点に蓄積するのを防ぐ。したがって、ウォッシュコートは従来のハニカム構造よりも均一に塗布される。加えて、ウォッシュコートの触媒は、従来のハニカム構造の触媒よりも排ガスにアクセスし易い。
【0036】
次に、
図3A及び3Bを参照する。
図3Aは、ハニカム体200の第1の端面214の端面図を示している。
図3Bは、ハニカム体200の第1の端面214の部分的な拡大図を示している。
図3A及び3Bのハニカム体200の図示される実施形態は、三角形の形状のチャネル208を形成する、複数の交差する多孔質壁220を含む。三角形の形状のチャネル208は、ハニカム体200の周囲のスキン210まで延在し、スキン210と交差することができる。スキン210に近接するチャネル208は、スキン210を含む壁を含むことができ、また、三角形でなくてもよく、本明細書に記載されるフィレット処理された頂点を含んでいてもいなくてもよい。この実施形態の多孔質壁220は、互いに(例えば、60°の角度で)交差し、正三角形の形状の横方向断面を有する複数のセルチャネル208を形成する。チャネル208の正三角形の形状は、チャネル208のすべての頂点に最大角度を有する。他の実施形態では、二等辺三角形などの他の三角形の形状を用いることができる。チャネル208は、長手方向に(例えば、互いに略平行に)、ハニカム体200の第1の端面214と第2の端面218(
図2)との間に延びる軸流軸(axial flow axis)に沿って延びる。
【0037】
図3B及び3Cをさらに参照すると、スキン210に隣接し、横方向断面が三角形ではないチャネルを除き、他のセルチャネル208と同様のチャネル320及びチャネル322が示されている。例えば、スキン210の曲面に当接するチャネル208は、横方向断面が三角形ではなくてもよく、あるいはスキン210に当接しないチャネル208とは異なる三角形の形状を有していてよい。チャネル320及びチャネル322はそれぞれ、3つの側面326及びフィレット処理されてよい3つの頂点328を有する。フィレット処理された頂点は、チャネル208、及び320、322の隅部半径を画成する。隅部半径は、一定の半径値を有する連続半径でありうる。
【0038】
チャネル320及びチャネル322は、それらの隣接する側面326間に共通の多孔質壁220Bを共有する。隣接する側面326間の多孔質壁220Bは、2ミル~12ミル(51μm~300μm)でありうる横方向の壁厚Tkを有する。幾つかの実施形態では、横方向の壁厚Tkは、6ミル(150μm)未満、又は4ミル(101μm)未満でありうる。幾つかの実施形態では、隣接するチャネル208の隣接する側面326間のすべての多孔質壁220は、同じ横方向の壁厚Tkを有しているが、そうである必要はない。多孔質壁220の横方向の壁厚Tkは、多孔質壁220の軸長(X及びZに垂直なY)に沿って一定でありうる。
【0039】
上述のように、チャネル208の頂点328は、フィレット332を含むことができ、これにより、頂点328が丸みを帯びるようになる。例えば、チャネル208のすべての頂点を代表しうる、チャネル320のフィレット処理された頂点328は、0.001インチ(0.0254mm)以上の連続半径でありうる半径Rを有する。
図3Cに示されるチャネル320は、該チャネル320の横方向三角形形状の頂点328が位置しているフィレット332を示している。フィレット332が位置している領域は、塗布されたウォッシュコートのパドリングを防止する。これにより、これらの隅部領域に位置したウォッシュコート内の触媒の一部が、ハニカム構造を通って流れる排気流と反応することが可能になり、よって、触媒が効率的に使用される。
【0040】
図4Aは、従来の三角形の形状のチャネル404の壁405に塗布された壁上ウォッシュコート410を示している。
図4Bは、三角形の形状のチャネル320の多孔質壁220に塗布された壁上ウォッシュコート410を示している。従来のチャネル404の壁405は、丸みを帯びていない、及び/又はフィレット処理されていない頂点414で交差する側面412を備えている。側面412へのウォッシュコート410の塗布は、従来のチャネル404内にフローチャネル406をもたらし、これは、従来のチャネル404の頂点414に近接してウォッシュコートの頂点418を含む。ウォッシュコート410の頂点418は、ウォッシュコート410の塗布の性質によって丸みを帯びる。
図4Aに示されるように、従来のチャネル404の頂点414とフローチャネル406の頂点418との間には、かなりの量のウォッシュコート410が存在する。
図4Aにも示されているように、従来のチャネル404の頂点414とフローチャネル406の頂点418との間のウォッシュコート410の体積の理由から、ウォッシュコート410は均一に塗布されていない。この不均一なウォッシュコート410は、頂点418と頂点414との間にかなりの量のウォッシュコート410を使用し、そのウォッシュコート410は、フローチャネル406を通って流れる排気流に曝露されないであろう。例えば、頂点418と頂点414との間のウォッシュコート410は、頂点414に近接するウォッシュコート410全体が排気流と反応するには厚すぎる可能性がある。
【0041】
図4Bに示されるチャネル320はフィレット332を備えており、したがって頂点328は丸みを帯びている。チャネル320の多孔質壁220の側面326に塗布された壁上ウォッシュコート410は、フィレット処理された頂点328を追従し、チャネル320のすべての表面(例えば、側面326及び頂点328)に均一に塗布することができる。均一なウォッシュコート410は、チャネル320の頂点328においても、均一な厚さをもたらす。したがって、チャネル320の頂点328とウォッシュコート410の頂点433との間のウォッシュコート410の厚さは、ウォッシュコート410の他の領域の厚さと同じである。よって、チャネル320は、均一なウォッシュコート410を含み、従来のチャネル404のようにウォッシュコート410が効率的に使用されないポケットは有していない。
【0042】
図5Aは、壁405内に塗布された壁内ウォッシュコート(点線の領域で示されている)を含む従来のチャネル404を示している。上述のように、従来のチャネル404は、フィレット処理されていない頂点414を有する。ウォッシュコートの塗布中に、ウォッシュコートのポケット548は、頂点414の近くに蓄積する。ポケット548に蓄積されたウォッシュコートは、壁405内にはない、過剰なウォッシュコートであり、これは、従来のチャネル404を含むハニカム構造のコストを増加させる。さらには、ポケット548の後ろの壁405内のウォッシュコートは、排気流にさらされておらず、したがって、非効率的かつ高価に塗布されており、無駄なものである。
【0043】
もう一方では、
図5Bは、多孔質壁220に施された壁内ウォッシュコート511(点線で示されている)を含むチャネル320を示している。
図5Bに示されるように、フィレット332は、壁内ウォッシュコート511がチャネル320の頂点328に蓄積するのを防ぐ。したがって、チャネル320に施される過剰な壁内ウォッシュコート511は存在せず、ウォッシュコートが無駄になることはない。
【0044】
再び
図3Aを参照すると、ハニカム体200は、600セル/平方インチ(cpsi)(93セル/平方センチメートル(cpscm))以上のチャネル密度又はセル密度を有することができる。しかしながら、他の実施形態では、セル密度は、150cpsi~600cpsi(23.3cpscm~93cpscm)でありうる。幾つかの実施形態では、セル密度は、200cpsi~400cpsi(31cpscm~62cpscm)でありうる。幾つかの実施形態では、セル密度は、およそ300cpsi(46.5cpscm)である。
【0045】
本明細書に記載される実施形態では、本明細書に記載されるハニカム体200の多孔質壁220は、開放され、相互接続された多孔率を含むことができ、多孔質壁は、多孔質セラミック材料、又はエンジン排気の後処理用途に用いられるときに経験するような使用中の高温に耐えることができる他の適切な多孔質材料でできていてもよい。例えば、多孔質壁は、コージエライト、チタン酸アルミニウム、ムライト、コージエライトとムライトとチタン酸アルミニウム(CMAT)の組合せ、アルミナ(Al2O3)、炭化ケイ素(SiC)、オキシ窒化ケイ素アルミニウム(Al6O2N6Si)、ゼオライト、頑火輝石、フォルステライト、コランダム、スピネル、サフィリン、ペリクレース、前述の組合せなどのセラミック材料で作ることができる。溶融シリカ又は多孔質金属などの他の適切な多孔質材料を使用することができる。細孔形成剤をバッチ材料に添加して、特定の多孔率を有する多孔質壁220を形成することができる。
【0046】
セラミックの場合には、多孔質壁220は、押出プロセス中に非多孔質壁として最初に形成することができ、無機及び有機バッチ成分の適切な可塑化バッチ材料33(
図1A)と液体ビヒクル(例えば、脱イオン水)、場合によっては押出助剤が、ハニカム押出ダイ34を通して押し出される。次に、生成された未焼成のハニカム押出物37を乾燥及び焼成して、本明細書に記載される多孔質壁220を含む、記載されるハニカム体200を製造することができる。
【0047】
ハニカム体200は、異なる横方向チャネル形状及びより高いセル密度を有するハニカム構造と同様の特性を提供することができる。より低いセル密度は、ハニカム押出ダイ34(
図1A)のコストを下げることによって、ハニカム体200のコストを下げることができる。触媒効率は、三角形の横方向断面を有するチャネル208によって提供される、大きい幾何学的表面積を有するチャネルのマトリクスで最も高くなる。ハニカム体200の開口率(OFA)及び水力直径は、ハニカム体200を通るガス流の制限に比例する。幾つかの実施形態では、OFAは83%以上である。幾つかの実施形態では、チャネル208の水力直径は1.0mm以上である。
【0048】
表1を参照すると、この表は、同じ水力直径を有するさまざまな横方向チャネル形状(正方形、六角形(Hex)、及び三角形)の関数としてのハニカム構造の属性を示している。ハニカム体200を、400/4の正方形のチャネルを有するハニカム構造と比較する。
【0049】
【0050】
表1に示されるように、六角形の形状をしたチャネルを有するハニカム構造は、同じ水力直径を達成するために460cpsi(7.15cpscm)のセルチャネル密度を有する。三角形の形状のチャネル208を有するハニカム体200は、306cpsi(47.4cpscm)のセル密度を有する。3つのチャネル幾何学形状はすべて、同等の水力直径(Hyd Dia)、開口率(OFA)、及び幾何学的表面積(GSA)を有する。しかしながら、ファニング摩擦係数は、ハニカム体200では、著しく小さい。具体的には、ファニング摩擦係数は、ハニカム体200では13.0、正方形のチャネルを有するハニカム構造では14.2、六角形(Hex)のチャネルを有するハニカム構造では15.0である。したがって、表1の属性を有するハニカム体200を通る気流抵抗は、他の形状よりも著しく小さい。より低いセルチャネル密度を有することにより、ハニカム体200を押し出すために用いられるハニカム押出ダイ34は、製造コストがより安価になりうる。例えば、壁220A、220B、220Cは、直線的な切断で作ることができ、正方形及び六角形の形状よりも必要とする壁の数が少なくなりうる。
【0051】
ハニカム体200が、%P≧40%、MPD>8μm、150cpsi~600cpsi(23.3cpscm~93cpscm)のセルチャネル密度、及び2ミル~12ミル(51μm~300μm)の壁厚を有することにより、他の構造に対するハニカム体200の前述の利点を認識することができる。幾つかの実施形態では、40%≦%P≦70%である。幾つかの実施形態では、8μm<MPD<30μmである。幾つかの実施形態では、セルチャネルは1.00mm以上の水力直径を有しうる。幾つかの実施形態では、ハニカム体200は、83%以上のOFAを有しうる。
【0052】
図2及び3Aのハニカム体200は、その外周面を画成するハニカム体200の外側半径方向外縁にスキン210を含みうる。スキン210は、押し出し製造中に押し出すことができ、あるいは、幾つかの実施形態では、後で施されたスキンであってもよい。すなわち、セラミック系のスキンセメントとして、焼成されたセラミックハニカムの外周(例えば、機械加工された外周)に施すことができる。スキン210は、例えば、押し出されたときにハニカム体200の半径方向外縁の周りで実質的に均一でありうる、スキン厚さTsを含みうる。スキン厚さTsは、例えば、約0.1mm~100mm、又はさらには0.1mm~10mm、又はさらには0.005mm~0.1mmでありうる。幾つかの実施形態では、スキン厚さTsは、多孔質壁220の壁厚Tk(
図3C)の3倍から4倍でありうる。他のスキン厚さTsを用いることもできる。
【0053】
ハニカム体などの物品にスキンを施すための装置及び方法は、例えば、米国特許第9,132,578号明細書に記載されている。他の適切なスキンを施す方法も用いることができる。本明細書に記載されるすべての実施形態では、多孔質壁220は、交差し、かつ、壁220A、220B、及び220Cによって示されるように、スキン210のセクション間でハニカム体200を異なる方向に横切って連続的に延びることができる。明らかなように、多孔質壁220の幾つかの構成は、ワイヤEDM、研磨スロットホイール、又は他の比較的低コストの製造方法を使用することができることから、押出ダイのコストを削減するという点で明確な利点を有しうる。これらの実施形態では、ハニカム押出ダイ34(
図1A)のそれぞれのスロットは、
図8Aに示されるように、直線でハニカム押出ダイ34の出口面を完全に横切って延びる。
【0054】
幾つかの実施形態では、ハニカムアセンブリは、ハニカム構造の複数のものを一緒に接着することによって製造することができる(例えば、正方形、長方形、六角形、及び/又はパイ形状の外周形状を有する)。ハニカム構造のそれぞれは、本明細書に記載されるようにチャネル208を含みうる。任意の適切なセメント混合物を使用して、複数のハニカム構造を一緒に接着してハニカムアセンブリを形成することができる。例として、国際公開第2009/017642号に記載されるようなセメント混合物を、例えば使用することができる。他の適切なセメント混合物を用いることもできる。正方形、長方形、円形、三角形又は三葉状、楕円形、オーバル、レーストラック型、他の多角形形状など、ハニカムアセンブリの任意の適切な外周形状を使用することができる。幾つかの実施形態では、(例えば、スキン210のような)適切なスキンをハニカムアセンブリの外周に施すことができる。
【0055】
次に、
図6を参照すると、
図2のハニカム体200を含む触媒コンバータ600が示されている。図示される実施形態では、ハニカム体200は、金属の筐体又は他の剛性の閉じ込め構造などの缶605の内部に収容される。缶605は、その中にエンジン排気流611を受け入れるように構成された入口607を備えた第1のエンドキャップと、ガス流を排気するように構成された出口609を備えた第2のエンドキャップとを備えることができ、ここで、ハニカム体200のチャネル208を通過し、多孔質壁220上及び/又は多孔質壁220内に提供される触媒と相互作用することによって、エンジン排気流611における望ましくない種(例えば、NOx、CO、HC、又はSOx)のパーセンテージが減少する。ハニカム体200のスキン210は、ハニカム体200を衝撃及び応力から緩衝するために、それに接触する、高温絶縁材料などの部材615を有しうる。部材615の任意の適切な構造、例えば、ワンピース構造、又は2層以上の層構造を使用することができる。ハニカム体200及び部材615は、中央本体内への漏斗などの任意の適切な手段によって缶605内に収容することができ、次に、第1及び第2のエンドキャップのうちの1つ以上を中央本体に固定(例えば、溶接)して、入口607及び出口609を形成することができる。缶605の他のツーピース構造又はクラムシェル構造も任意選択的に使用することができる。
【0056】
図7は、エンジン717(例えば、ガソリンエンジン又はディーゼル内燃エンジン)に結合した排気システム700を示している。排気システム700は、エンジン717の排気ポートに結合するように構成されたマニホルド719、並びに、マニホルド719と、その中にハニカム体200(点線で示される)を含む触媒コンバータ600との間を結合するように構成された第1の採集管721を備えることができる。結合は、任意の適切なクランプブラケット、又は溶接などの他の取り付け機構によって行うことができる。さらには、幾つかの実施形態では、第1の採集管721は、マニホルド719と一体であってもよい。幾つかの実施形態では、触媒コンバータ600は、介在部材なしに、マニホルド719に直接結合することができる。排気システム700は、触媒コンバータ600と第2の排気構成要素727とに結合した第2の採集管723をさらに備えることができる。第2の排気構成要素727は、例えば、マフラー、同じタイプ又は異なるタイプの触媒コンバータの別のもの、若しくは微粒子フィルタでありうる。テールパイプ729(切り詰められて示されている)又は他の流れ導管を、第2の排気構成要素727に結合することができる。他の触媒コンバータ、微粒子フィルタ、部分フィルタ、酸素センサ、尿素注入用のポートなどの他の排気システム構成要素を備えることができる(図示せず)。幾つかの実施形態では、エンジン717は、該エンジン717の各バンク(シリンダのサイドセット)に1つの触媒コンバータ600を備えることができ、その場合、第2の採集管723はY管であってよく、あるいは、任意選択的に、第1の採集管721は、各バンクからの排気流を収集し、その流れを触媒コンバータ600へと向けるY管でありうる。
【0057】
本明細書に記載される実施形態によるハニカム体200を備えた触媒コンバータ600を利用することにより、低い背圧が保持されるように同等の油圧面積を提供しつつ、優れたアイソスタティック強度及びより低いcpsiと組み合わせて高速着火(FLO)特性をもたらすことができる。
【0058】
さらには、より効果的な壁表面積を提供することができ、したがって、有利には、触媒をより少ない量で壁に施すことができ、従来の触媒コンバータと比較して同等又はより効果的な酸化及び/又は還元反応をもたらす。さらには、触媒がコーティングされたときに排気システム700内のハニカム体200によってもたらされる比較的低い背圧は、施されるウォッシュコーティングの量が少ないことによって提供することができる。これは、自由な排気流を可能にし、したがって、エンジン717の実質的に最小限の出力低下を可能にしうる。隅部のパドリングが最小限に抑えられるため、全体的な触媒コストも削減される。
【0059】
次に、
図8A~8Bを参照すると、ハニカム体200、又は任意選択的に、本明細書に記載される実施形態のいずれか1つを含むハニカム構造を製造するように構成されたハニカム押出ダイ34(
図1A)が提供されている。ハニカム体は、例えば、米国特許第3,885,977号、同第5,332,703号、同第6,391,813号、同第7,017,278号、同第8,974,724号の各明細書、並びに国際公開第2014/046912号及び同第2008/066765号に記載される、可塑化されたバッチをハニカム押出ダイ34を通して押し出して、ウェットハニカム体を生成することによって形成することができる。次に、ウェットハニカム体を、例えば、米国特許第9,038,284号、同第9,335,093号、同第7,596,885号、及び同第6,259,078号の各明細書に記載されるように乾燥させて、未焼成のハニカム体を生成することができる。次に、未焼成のハニカム体を、米国特許第9,452,578号、同第9,446,560号、同第9,005,517号、同第8,974,724号、同第6,541,407号、又は同第6,221,308号の各明細書に記載されるように焼成させて、ハニカム体200又は三角形の形状のチャネル208を含む本明細書に記載される他のハニカム構造を形成することができる。他の適切な成形、乾燥、及び/又は焼成方法を使用することもできる。
【0060】
ハニカム押出ダイ34は、金属ディスクなどのダイ本体839、押出機から可塑化されたバッチ組成物を受け入れるように構成されたダイ入口面842、及び該ダイ入口面842の反対側にあり、未焼成のハニカム押出物の形態で可塑化バッチを排出するように構成されたダイ出口面844を備えることができる。ハニカム押出ダイ34は、バッチ組成物を受け取り、ハニカム押出ダイ34を通して圧力でバッチ組成物を押し込む押出機(二軸押出装置20(
図1A)又は他の押出機タイプなど)に結合することができる。
【0061】
ハニカム押出ダイ34は、ダイ入口面842からダイ本体839内へと延びる複数の繰出し孔845(幾つかラベルが付されている)を備えることができる。複数の繰出し孔845は、ダイ出口面844からダイ本体839内へと延びるスロット848(幾つかラベルが付されている)のアレイと交差する。複数のスロット848は、該スロット848を横切って横方向に測定したスロット厚さSkを有しうる。スロット厚さSkは、焼成されたハニカム体が約2ミル~12ミル(51~300μm)の多孔質壁220(
図3B)の横方向の壁厚Tk(
図3C)を有するように、用いられるバッチ組成物の総収縮(例えば、押出から焼成までの収縮)に基づいて選択することができる。例えば、12%の公称押し出しから焼成までの収縮では、スロットの厚さSkは、多孔質壁220の横方向の壁厚Tk(
図3C)よりも12%未満だけ大きくなるように選択することができる。
【0062】
複数の繰出し孔845は、スロット848に接続し、かつスロット848にバッチ組成物を供給するように構成することができる。スロット848のアレイは、
図8Aに示されるように、互いにかつそれら自体で交差する。スロット848のアレイは、ダイ出口面844を横切ってダイピン構造に配置されたダイピン855(幾つかにラベルが付されている)のアレイを形成する。
【0063】
図示される実施形態では、スロット848は、例えば、研磨ホイールスロット又はワイヤ放電加工(EDM)プロセスによって形成されうる。他の適切なダイ製造方法を使用することもできる。頂点に形成されるフィレットは、プランジEDM、又は微細加工などの他の適切な方法によって形成することができる。ダイピン855のアレイのそれぞれは、横方向断面形状が三角形でありうる。ハニカム押出ダイ34は、スキン形成繰出し孔845Sから及びダイ出口面844の外側の凹んだスキン形成領域からのバッチと界面接触して、押し出し法の間に形成された未焼成のハニカム押出物上に押し出しスキンを形成する、スキン形成マスク849(例えば、リング状の物品)を含むスキン形成部分800Sを含みうる。
【0064】
別の態様では、ハニカム構造(例えば、ハニカム体200)の製造方法が提供される。この方法が記載されている
図9の方法900のフローチャートを参照する。方法900は、902において、押出ダイ(例えば、ハニカム押出ダイ34)を提供することを含む。方法900は、904において、バッチ材料(例えば、バッチ材料33)を提供することを含む。906において、方法900は、バッチ材料を押出ダイを通して押し出して、三角形の断面形状(
図3A~3C参照)及び該三角形の断面形状内にフィレット処理された頂点(例えば、頂点328)を有するセルチャネル(例えば、チャネル208)を形成する交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクス(例えば、ハニカムマトリクス226)を画成する壁(例えば、壁220)を形成する工程を含む。多孔質壁は、%P≧40%及びMPD>8μmで構成され、マトリクスは、150cpsi~600cpsi(23.3cpscm~93cpscm)のセルチャネル密度及び2ミル~12ミル(51μm~300μm)の壁厚で構成される。
【0065】
前述の説明は、本開示の多くの例示的な実施形態を開示している。本開示の範囲内に入る上記開示されるハニカム体、押出ダイ、及び方法の変更は、容易に明らかになるであろう。例えば、一実施形態に関して本明細書に開示されるパラメータの任意の組合せは、本明細書に開示される他のハニカム体の実施形態に適用することができる。したがって、本開示はある特定の例示的な実施形態を含むが、他の実施形態も、特許請求の範囲によって定義されるように、本開示の範囲内に含まれうることが理解されるべきである。
【0066】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0067】
実施形態1
ハニカム体であって、
三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを形成する、交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクス
を備えており、前記交差する多孔質壁が、
%P≧40%、及び
MPD>8μm
で構成され、
前記セル状ハニカムマトリクスが、
150cpsi~600cpsi(23.3cpscm~93cpscm)のセルチャネル密度、及び
2ミル~12ミル(51μm~300μm)の壁厚
で構成される、
ハニカム体。
【0068】
実施形態2
前記フィレット処理された頂点が、0.001インチ(0.0254mm)以上の隅部半径で構成される、実施形態1に記載のハニカム体。
【0069】
実施形態3
前記交差する多孔質壁に施されたウォッシュコートをさらに備えている、実施形態1に記載のハニカム体。
【0070】
実施形態4
前記ウォッシュコートが主に前記交差する多孔質壁内に担持される、実施形態3に記載のハニカム体。
【0071】
実施形態5
1つ以上のセルチャネルが1.00mm以上の水力直径を有する、実施形態1に記載のハニカム体。
【0072】
実施形態6
前記壁厚が0.006インチ(0.15mm)未満である、実施形態1に記載のハニカム体。
【0073】
実施形態7
83%以上の開口率で構成される、実施形態1に記載のハニカム体。
【0074】
実施形態8
40%≦%P≦70%で構成される、実施形態1に記載のハニカム体。
【0075】
実施形態9
8μm<MPD<30μmで構成される、実施形態1に記載のハニカム体。
【0076】
実施形態10
ハニカム体の製造方法であって、該方法が、
押出ダイを通してバッチ材料を押し出し、三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを形成する、交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクスを画成する壁を形成する工程であって、前記交差する多孔質壁が、
%P≧40%、及び
MPD>8μm
で構成され、
前記セル状ハニカムマトリクスが、
150cpsi~600cpsi(23.3cpscm~93cpscm)のセルチャネル密度、及び
2ミル~12ミル(51μm~300μm)の壁厚
で構成される、
方法。
【0077】
実施形態11
前記フィレット処理された頂点が0.001インチ(0.0254mm)以上の隅部半径で構成される、実施形態10に記載の方法。
【0078】
実施形態12
前記交差する多孔質壁に触媒材料を施す工程をさらに含む、実施形態10に記載の方法。
【0079】
実施形態13
前記触媒材料を施す工程が、ウォッシュコートを施すことを含む、実施形態12に記載の方法。
【0080】
実施形態14
1つ以上のセルチャネルが1.00mm以上の水力直径を有する、実施形態10に記載の方法。
【0081】
実施形態15
前記壁厚が0.006インチ(0.15mm)未満である、実施形態10に記載の方法。
【0082】
実施形態16
83%以上の開口率で構成される、実施形態10に記載の方法。
【0083】
実施形態17
40%≦%P≦70%で構成される、実施形態10に記載の方法。
【0084】
実施形態18
8μm<MPD<30μmで構成される、実施形態10に記載の方法。
【0085】
実施形態19
ハニカム体であって、
三角形の断面形状と該三角形の断面形状内のフィレット処理された頂点とを有するセルチャネルを形成する、交差する多孔質壁のセル状ハニカムマトリクス
を備えており、前記交差する多孔質壁が、
%P≧40%、及び
8μm<MPD<30μm
で構成され、
前記セル状ハニカムマトリクスが、
200cpsi~400cpsi(31cpscm~62cpscm)のセルチャネル密度、及び
6ミル(150μm)以下の壁厚
で構成される、
ハニカム体。
【0086】
実施形態20
前記交差する多孔質壁内又は前記交差する多孔質壁上に配置された触媒材料をさらに含む、実施形態19に記載のハニカム体。
【符号の説明】
【0087】
20 押出装置
22 バレル
24 第1のチャンバ部分
26 第2のチャンバ部分
28 上流側
30 下流側
32 供給ポート
33 バッチ材料
34 ハニカム押出ダイ
36 排出ポート
37 ハニカム押出物
38 第1のスクリュ
40 第2のスクリュ
102 押出機前端
104 押出機カートリッジ
105 スキン形成マスク
108 チャネル
110 外周スキン
114 第1の端面
120 交差壁
126 ハニカム構造/ハニカムマトリクス
200 ハニカム体
208,320,322 チャネル
210 スキン
214 第1の端面
218 第2の端面
220 多孔質壁
220A 第1の壁
220B 第2の壁
220C 第3の壁
326 側面
328 頂点
332 フィレット
404 従来のチャネル
405 壁
406 フローチャネル
410 壁上ウォッシュコート
414 フィレット処理されていない頂点
418 ウォッシュコートの頂点
511 壁内ウォッシュコート
548 ポケット
600 触媒コンバータ
605 缶
607 入口
609 出口
611 エンジン排気流
615 部材